JP2002234485A - 浮体構造物 - Google Patents

浮体構造物

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JP2002234485A
JP2002234485A JP2001032985A JP2001032985A JP2002234485A JP 2002234485 A JP2002234485 A JP 2002234485A JP 2001032985 A JP2001032985 A JP 2001032985A JP 2001032985 A JP2001032985 A JP 2001032985A JP 2002234485 A JP2002234485 A JP 2002234485A
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floating structure
airfield
floating
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Hiroshi Inoue
博 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の広さの飛行場1を容易に得られるよう
にする。 【解決手段】 多数のコンクリート製の立体物を3次元
方向に亙って配設することにより、飛行場1を構成す
る。上記立体物は、プレストレストコンクリート製と
し、その形状は正六面体とする。更に、飛行場1の周囲
には、波による該飛行場1に対する損壊を防止するため
の消波装置12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係る浮体構造物
は、例えば海上に浮遊させた状態で設けられる飛行場と
して利用できる浮体構造物に関し、所望の広さの浮体構
造物を強固且つ容易に製造可能とするものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年の航空機技術の発達は目
覚しく、高速で大型の航空機が開発され、実際に使用さ
れている。このような航空機技術の発達に伴い、このよ
うな大型の航空機が離発着する飛行場も大型化せざるを
得ない。特に、我が国においては各種産業の発達や地理
的要因等により、世界各国から多数の大型航空機が離発
着している。このため、我が国においては上記大型航空
機が安全に離発着できるように、大規模な空港が必要で
ある。
【0003】しかしながら、周知のように我が国は周囲
を海洋に囲まれ、しかも平地の少ない地形であるため、
新たな大規模空港を建設するのは困難な状況である。従
って、現在建設済みの空港をそれぞれに有効に利用する
ことで、上記大型航空機の安全な離発着を図っている
が、活発な輸出入を図る等のためには、現在ある空港の
みでは不充分となってしまうことが考えられる。
【0004】この発明に係る浮体構造物は、上述のよう
な事情に鑑みて創案されたもので、騒音問題等を生ずる
ことなく所望の面積の用地を容易に確保できるようにし
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る浮体構造
物は、請求項1に記載したように、海上に浮遊させて成
るコンクリート製の浮体構造物である。このような請求
項1に記載した浮体構造物においては、多数のコンクリ
ート製の立体物を、少なくとも2次元方向に亙って配設
することによって構成されてなるものであることを特徴
としている。
【0006】上記立体物としては、請求項2に記載した
ように、プレストレストコンクリート製とするのが好ま
しい。また、その形状は、請求項3に記載したように、
正六面体とするのが好ましい。更には、請求項4に記載
したように、上記立体物の表面に、耐海水性の保護層を
形成した構成を採用できる。
【0007】また、請求項5に記載したように、上記浮
体構造物の周囲に、波による該浮体構造物に対する損壊
を防止するための消波装置を設けることもできる。尚、
請求項6に記載したように、上記消波装置の一部を漁礁
とすることもできる。
【0008】上記浮体構造物の利用法方としては、請求
項7に記載したように飛行場としたり、請求項8に記載
したようにヨットハーバー等の船舶の停泊施設とした
り、或いは、請求項9に記載したように工場用地とした
りできる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態例に
ついて図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、本形態例
は、この発明を飛行場に適用した例を示している。すな
わち、図示の飛行場1が、特許請求の範囲に記載した浮
体構造物である。
【0010】上記飛行場1は、図1及び図2に示すよう
に、海上2に浮遊させてなる一種の人口島である。この
飛行場1は、多数のコンクリート製の立体物(図示せ
ず)を、3次元方向(縦方向、横方向、高さ方向)に亙
って配設することによって構成されている。
【0011】上記立体物は、プレストレストコンクリー
ト製であり、その形状は、一辺が20〜50cm程度の正
六面体としている。このような立体物をPC鋼棒によっ
て3次元方向に連結することで平板(図示せず)を構成
し、これら平板を適宜連結することにより上記飛行場1
を構成する。
【0012】上記プレストレストコンクリート(Prestr
essed Concrete)とは、PC鋼材によって予め「もと
応力」が与えられている一種の鉄筋コンクリートであ
る。このプレストレストコンクリートは、引っ張りに弱
というコンクリートの性質を補った構造を有しており、
水セメント比40パーセント、スランプ0、圧縮強度8
00〜1000Kg/cm2 であり、性能諸元が自由で、コ
ンクリート部材の長大化や軽量化を可能としている。プ
レストレストコンクリートには、プレテンション方式と
ポストテンション方式とがあるが、この説明については
省略する。また、上記PC鋼材とは、プレストレスを与
えるための高強度鋼材(降伏的応力が800〜1800
N/mm2)であって、PC鋼線、PC鋼棒、PC鋼より線
がある。
【0013】次に、上述したような飛行場1を製造する
過程について説明する。造船工場や沿岸に設けられた特
設工場等により、上記立体物を多数連結して上記平板を
多数製造する。上記平板を連結して上甲板3、中甲板
4、底板5、更には必要に応じて側板を設ける。この連
結の際には、プレストレス力によって相互に緊張しなが
ら組み立てる。上述のようにして組み上げてなるユニッ
トは、船舶の推進式の如く海上にすべり出させ、海上に
浮遊させる。このようにして海上に浮遊させた多数のユ
ニットを、縦横に(更に必要に応じて高さ方向に)亙っ
て連結する。この連結は、緊結することにより、互いの
連結が容易に外れないようにすることは勿論である。上
記ユニットの寸法は、例えば縦寸法10m、横寸法10
m、高さ寸法6〜7m程度とする。
【0014】上述のようにして基礎となる浮遊地が製造
される。この基礎となる浮遊地は、例えば上記ユニット
を80個程度連結することで40m×200m程度とす
る。この基礎となる浮遊地は、上記プレストレストコン
クリート、上記平板、上記ユニット等を製造するための
工場とし、その上面一部に、コンクリート用材料である
砂、砂利、水等の貯蔵施設を含む生コンプラントを別途
設ける。この基礎となる浮遊地には、簡単な動力装置を
設け自力運行可能としても良い。このような動力装置或
いはタグボート等により、上記基礎となる浮遊地を海上
2の所望の位置に運び、別途設けた係留装置により、岸
壁等から離れることのないようにしておく。上記係留装
置としては、従来から知られた鋼材等の長尺部材を組み
合わせたものや橋装置等が考えられる。
【0015】上記基礎となる浮遊地の周囲に、更に新た
に製造したユニットを連結していくことにより、所望の
広さの浮遊地(飛行場1)を製造できる。図示の形態例
の場合、上記上甲板3上に飛行甲板6と管制塔7とを設
けている。また、上記上甲板3と上記中甲板4との間空
間8に、各種格納庫9、整備工場10、部品庫、居住ス
ペース11等を設けている。
【0016】尚、この飛行場1の海面からの高さは10
m程度としている。飛行場1の底面は図示の例のように
浮遊させても、或いは着床させても良い。
【0017】更に、この飛行場1の全周若しくは周囲の
一部で波の押し寄せる部分には、消波装置12を設けて
いる。この消波装置12は、上記基礎となる浮遊地に設
けた工場で製造可能である。また、上記消波装置12と
ともにコンクリート製の漁礁(図示せず)を設けておけ
ば、波を消す効果に加え、釣り場としても利用可能にな
る。上記消波装置12や漁礁を設ける位置は、例えばこ
の飛行場から200m程度の位置とする。
【0018】尚、上記飛行場1の周縁は、流体力学に示
す曲面13とし、当該曲面13部分が波切りとして作用
するようにしておく。また、上記立体物の表面に、耐海
水性の保護層(図示せず)を形成し、錆び等を防止する
ようにしても良い。上記保護層を構成する材料として
は、FRPライニング等の従来から知られたものを採用
できる。
【0019】上述のように構成される飛行場1において
は、海上2に設けられるために騒音問題等が生じること
がなく、容易に所望の面積の飛行場を建造することが可
能になる。
【0020】尚、この発明に係る浮体構造物の利用法方
としては、上述した飛行場1の他に、ヨットハーバー等
の船舶の停泊施設としたり、或いは、浮消波構造物とし
て、或は、工場用地として用いることもできる。
【0021】
【発明の効果】この発明に係る浮体構造物は、上述のよ
うに構成され使用するため、所望の広さの浮体構造物を
強固且つ容易に得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態例を説明するための略
平面図である。
【図2】同じく縦断側面図である。
【符号の説明】
1 飛行場 2 海上 3 上甲板 4 中甲板 5 底板 6 飛行甲板 7 管制塔 8 間空間 9 格納庫 10 整備工場 11 居住スペース 12 消波装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上に浮遊させて成るコンクリート製の
    浮体構造物であって、この浮体構造物は、多数のコンク
    リート製の立体物を、少なくとも2次元方向に亙って配
    設することによって構成されてなるものであることを特
    徴とする浮体構造物。
  2. 【請求項2】 前記立体物は、プレストレストコンクリ
    ート製であることを特徴とする請求項1に記載の浮体構
    造物。
  3. 【請求項3】 前記立体物は、正六面体であることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の浮体構造物。
  4. 【請求項4】 前記立体物の表面に、耐海水性の保護層
    を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれかに記載の浮体構造物。
  5. 【請求項5】 前記浮体構造物の周囲には、波による該
    浮体構造物に対する損壊を防止するための消波装置を設
    けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の浮体構造物。
  6. 【請求項6】 前記消波装置の一部が漁礁であることを
    特徴とする請求項5に記載の浮体構造物。
  7. 【請求項7】 前記浮体構造物が飛行場であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の浮体
    構造物。
  8. 【請求項8】 前記浮体構造物が船舶の停泊施設である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載の浮体構造物。
  9. 【請求項9】 前記浮体構造物が工場用地であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の浮
    体構造物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105923115A (zh) * 2016-05-16 2016-09-07 中国海洋大学 浮动式钢筋混凝土采油平台
DE102019000207A1 (de) * 2019-01-09 2020-07-09 Guido Becker Schwimmfähige Plattform, insbesondere für den Start und die Landung von Raketen

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105923115A (zh) * 2016-05-16 2016-09-07 中国海洋大学 浮动式钢筋混凝土采油平台
DE102019000207A1 (de) * 2019-01-09 2020-07-09 Guido Becker Schwimmfähige Plattform, insbesondere für den Start und die Landung von Raketen
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