JP2961729B2 - 浮体式空港 - Google Patents

浮体式空港

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JP2961729B2 JP33306794A JP33306794A JP2961729B2 JP 2961729 B2 JP2961729 B2 JP 2961729B2 JP 33306794 A JP33306794 A JP 33306794A JP 33306794 A JP33306794 A JP 33306794A JP 2961729 B2 JP2961729 B2 JP 2961729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮体式空港に係り、特
に、横風用滑走路を必要とする浮体式空港に関する。
【0002】
【従来の技術】空港は、長さ数千mにもおよぶ滑走路を
はじめ、誘導路、エプロン、旅客ターミナル、貨物ター
ミナル並びにこれらのターミナルへのアクセス手段など
の各施設からなるが、これらの施設を建設するには広大
な空港用地が必要となる。
【0003】そのため、最近では、埋立、干拓、桟橋、
浮体等の手段によって沖合いに新たに広大な空港用地を
造成し、かかる造成地に空港を建設するいわゆる海上空
港が建設あるいは検討されるようになってきた。
【0004】一方、空港の滑走路は、一般的には、横風
により航空機の離着陸ができなくなる頻度を極力少なく
する方向、すなわち当該地域の恒風の方向に合わせて配
置されるが、強い風の方向が季節によって異なる場合に
は、主滑走路とは別に横風用滑走路を設置することが望
ましい。
【0005】特に、上述したような海上空港において
は、自然条件が比較的厳しいため、かかる横風用滑走路
を設置して航空機の離発着時の安全性を向上させること
が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、主滑走
路とは別に横風用滑走路を建設するには、さらに広大な
敷地が必要となって全体の建設費が高騰する一方、かか
る横風用滑走路は、使用頻度が少ない補助滑走路として
の域を出ないことが多く、高くなった建設費に見合うだ
けの利用価値を見いだすのはかなり難しいのが現状であ
る。
【0007】また、空港用地を浮体方式によって造成す
る場合、当該浮体構造物は、一般的には鋼製あるいはコ
ンクリート製の浮体ブロックを接合して構成するため、
広大な海面を所定の吃水をもって占有することとなり、
海洋生物等に与える影響が大きくなるおそれがある。
【0008】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、主滑走路および横風用滑走路の建設コストを
低減可能な浮体式空港を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明は、設置水域に棲息する生物
に対する影響を低減可能な浮体式空港を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の浮体式空港は請求項1に記載したように、
沿岸若しくは沖合いに形成された第1の空港エリアと、
沖合いに浮かぶ浮体構造物の上に所定の滑走路を設けて
構成され前記第1の空港エリアとの間を所定の連絡手段
を介して通行可能に配置された第2の空港エリアとから
なり、前記浮体構造物を鉛直軸線回りに回動可能に構成
するとともに所定の回動位置において当該浮体構造物を
所定の固定手段で固定可能に構成したものである。
【0011】また、本発明の浮体式空港は、請求項1の
浮体構造物を複数の浮体ブロック上に所定の上部構造物
を架設して構成し、該上部構造物が水面より上方に配置
されるように前記浮体ブロックを構成したものである。
【0012】
【作用】本発明の浮体式空港においては、滑走路を設け
た第2の空港エリアを海に浮かぶ浮体構造物の上に形成
し、当該浮体構造物を回動させることができるようにな
っており、通常の季節においては、当該季節の恒風に合
わせた通常位置に浮体構造物を固定する。一方、例えば
12月から2月までの期間においては、浮体構造物を所
定の鉛直軸線回りに回動させ、当該季節の恒風に合わせ
た回動位置に固定する。
【0013】このように浮体構造物を回動させて滑走路
の向きを各季節の恒風に合わせることにより、1本の滑
走路で主滑走路と横風用滑走路とを兼用することが可能
となる。
【0014】また、浮体構造物を複数の浮体ブロック上
に所定の上部構造物を架設して構成し、該上部構造物が
水面より上方に配置されるように前記浮体ブロックを構
成した場合、水面の占有面積が縮小され、当該水域に棲
息する生物に与える影響を減らすことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る浮体式空港を海上空港に
適用した実施例について、添付図面を参照して説明す
る。
【0016】図1(a) は、本実施例の海上空港を示した
平面図である。同図でわかるように、本実施例に係る海
上空港1は、埋立、桟橋、着底等の工法で沖合いに形成
された第1の空港エリア2と、沖合いに浮かぶ浮体構造
物3の上に所定の滑走路4を設けて構成された第2の空
港エリア5とからなり、空港エリア2と空港エリア5と
の間は、互いに通行できるように連絡手段としての連絡
橋6、7を架け渡してある。
【0017】なお、空港エリア2には、エプロン、旅客
ターミナル、貨物ターミナル並びにこれらのターミナル
へのアクセス手段などの各施設を、空港エリア5には、
滑走路4の他に誘導路等を配置してある。
【0018】浮体構造物3は、鉛直軸線としての回動軸
8の回りに回動できるようになっているとともに、浮体
構造物3を所定の回動位置で固定するための固定手段と
しての係留ドルフィン9および係留ドルフィン10を設
けてある。さらに、浮体構造物3の端部には、係留ドル
フィン9、10にワイヤーを繋着してこれを巻き取るウ
インチ11を取り付けてある。
【0019】また、空港エリア5の近傍には、その回動
範囲を取り囲むようにして防波堤12を構築してあり、
浮体構造物3の波浪対策を軽減できるようにしてある。
【0020】図1(b) は、浮体構造物3の平面図、図2
(a)、(b)、(c)は、図1(b)のA―A線に沿う部分断面図
であり、それぞれ図1(b) の左端、中間および右端近傍
を示したものである。これらの図でわかるように、浮体
構造物3は、ポンツーンと呼ばれる浮体ブロック21を
縦横に多数配列し、その上に鋼桁等で構成した上部構造
物22を架設して構成してある。
【0021】ここで、上部構造物22が水面より上方に
配置されるように、浮体ブロック21の数や大きさを適
宜選択するのがよい。また、浮体ブロック21は、耐腐
食性を考慮してコンクリート製ユニットとするのがよ
い。
【0022】なお、浮体構造物3を施工するにあたって
は、まず、浮体ブロック21をドック等で製作し、次い
で、これらを海上に曳航した後、クレーン船を使って上
部構造物22を浮体ブロック21上に架設すればよい。
【0023】本実施例の海上空港1においては、通常の
季節では、浮体構造物3を当該季節の恒風に合わせた通
常位置(図1(a) に示す位置)に回動し、その位置で係
留ドルフィン9に固定しておく。かかる状態では、連絡
橋6および連絡橋7を利用して空港エリア2と空港エリ
ア5との間を行き来することができる。
【0024】一方、例えば12月から2月までの期間に
おいては、浮体構造物3の先端に取り付けたウインチ1
1からワイヤーを引き出し、これを係留ドルフィン10
につないでウインチ11を駆動し、浮体構造物3を回動
軸8の回りに回動させる。そして、当該季節の恒風に合
わせた位置(図3)まで回動させた後、係留ドルフィン
10に固定する。かかる状態では、連絡橋7を利用して
空港エリア2と空港エリア5との間を行き来することが
できる。
【0025】以上説明したように、本実施例の海上空港
によれば、浮体構造物3を回動させて滑走路4の向きを
各季節の恒風に合わせることにより、1本の滑走路で主
滑走路と横風用滑走路とを兼用することが可能となる。
したがって、広大な用地を造成して当該用地内に2本の
滑走路を設ける場合に比べ、建設コストは大幅に低減す
る。
【0026】また、浮体構造物3を複数の浮体ブロック
21上に所定の上部構造物22を架設して構成し、当該
浮体構造物3を水面より上方位置に配置するようにした
ので、海面の占有面積が縮小され、海洋生物に与える影
響を減らすことができる。
【0027】なお、滑走路を含むエリアを浮体方式で、
旅客ターミナル等の施設を含むエリアを浮体以外の埋
立、着底、桟橋等の方式で建設するようにしたので、単
一の建設方式で行う場合に比べて、資材の調達、作業船
あるいは製作ドックの確保等が容易になる。
【0028】本実施例では、空港エリア2についても沖
合いに建設するものとしたが、当該エリア2を沿岸に建
設するようにしてもよい。また、本実施例では、新規に
海上空港を建設する場合を説明したが、既に海上若しく
は沿岸部に空港が建設されている場合、これに隣接する
形で上述の空港エリア5を建設してもよい。
【0029】図4は、既存の海上空港31に隣接して空
港エリア5を設けた例を示したものである。なお、空港
エリア5の追加に伴い、発着数、旅客数あるいは貨物取
扱量が増加することが予想されるため、既存の海上空港
31と空港エリア5との間に諸施設を増設するエリア3
2を設けてある。エリア32については、埋立、桟橋、
浮体等の各方式の中から適宜選択して建設すればよい。
【0030】かかる構成によっても、増設された滑走路
4を上述したように主滑走路および横風用滑走路として
兼用することができる。
【0031】また、本実施例では、浮体構造物3の回動
を当該浮体構造物3に取り付けたウインチ11を駆動す
ることによって行う構成としたが、浮体構造物3の回動
を行うための手段は、かかる構成に限定されるものでは
なく、例えば浮体構造物3の先端をタグボードで引っ張
って回動させるようにしてもよい。
【0032】また、本実施例では、浮体構造物3の回動
を回動軸8の回りに行うものとしたが、このような回動
軸を実際に設けなくとも、浮体構造物の一端をワイヤー
等で係留しておき、他端をタグボート等で引っ張って回
動させるようにしてもよい。かかる場合においては、浮
体構造物は、架空の鉛直軸線回りに回動することとな
る。
【0033】また、本実施例では、本発明の浮体式空港
を海上空港に適用した場合について説明したが、海上に
代えて例えば湖上に設置してもよいことは言うまでもな
い。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る本発
明の浮体式空港によれば、一本の滑走路で主滑走路と横
風用滑走路を兼用することが可能となり、広大な用地に
2本の滑走路を配置する従来技術に比べ、全体の建設コ
ストを低減することができる。
【0035】また、請求項2に係る本発明の浮体式空港
によれば、当該水域に棲息する生物に対する影響を少な
くすることができる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施例に係る海上空港の平面図、(b)は
当該海上空港の一部を構成する浮体構造物の平面図。
【図2】図1(b) のA―A線に沿う部分断面図であり、
(a)は左端近傍を、(b)は中間部分を、(c)は右端近傍を
示す図。
【図3】本実施例の海上空港の作用を示す平面図。
【図4】本実施例の海上空港の変形例を示す平面図。
【符号の説明】
1 海上空港(浮体式空港) 2 第1の空港エリア 3 浮体式構造物 4 滑走路 5 第2の空港エリア 6、7 連絡橋(連絡手段) 8 回動軸 9、10 係留ドルフィン(固定手段) 21 浮体ブロック 22 上部構造物

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沿岸若しくは沖合いに形成された第1の
    空港エリアと、沖合いに浮かぶ浮体構造物の上に所定の
    滑走路を設けて構成され前記第1の空港エリアとの間を
    所定の連絡手段を介して通行可能に配置された第2の空
    港エリアとからなり、前記浮体構造物を鉛直軸線回りに
    回動可能に構成するとともに所定の回動位置において当
    該浮体構造物を所定の固定手段で固定可能に構成したこ
    とを特徴とする浮体式空港。
  2. 【請求項2】 前記浮体構造物を複数の浮体ブロック上
    に所定の上部構造物を架設して構成し、該上部構造物が
    水面より上方に配置されるように前記浮体ブロックを構
    成した請求項1記載の浮体式空港。
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WO2015133661A1 (ko) * 2014-03-04 2015-09-11 울산대학교 산학협력단 공항이 구비된 부유식 해상 플랫폼

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