JP2002233214A - 直播機 - Google Patents

直播機

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JP2002233214A
JP2002233214A JP2001028401A JP2001028401A JP2002233214A JP 2002233214 A JP2002233214 A JP 2002233214A JP 2001028401 A JP2001028401 A JP 2001028401A JP 2001028401 A JP2001028401 A JP 2001028401A JP 2002233214 A JP2002233214 A JP 2002233214A
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groove
soil
seeding
ratchet
sowing
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JP2001028401A
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Nobuaki Hiraoka
伸明 平岡
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Minoru Industrial Co Ltd
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Minoru Industrial Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 播種溝の覆土量を補い、種子が過湿状態にな
るのを防止する。 【解決手段】 播種溝用爪車17の側方に排水溝用爪車
18を取り付け、土壌案内カバー19で両爪車の上方を
被い、排水溝用爪車18の後方には立位姿勢の回転ディ
スク21を後端21b側が播種溝用爪車17の後方に配
置した種子導管20より後方で播種溝用爪車17の方へ
傾けた状態で機体11に設けて直播機10を構成する。
作業時は、播種溝用爪車17および排水溝用爪車18で
播種溝と排水溝を平行して凹設すると共に、排水溝凹設
時に掘り上げた飛散土および播種溝と排水溝間の土壌表
面に飛散して堆積された堆積土を、回転ディスク21で
播種溝へ案内して播種溝を覆土する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直播機に関し、詳し
くは、播種溝への覆土量を補充して、播種溝内へ必要以
上の水が流れ込まないようにするものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圃場に播種溝を切り、播種溝
内に種子を播種した後、播種溝を覆土するという一連の
作業を行う直播機には種々のものが存在している。特
に、圃場を耕耘することなく播種する直播機は、不耕起
直播機と呼ばれる。
【0003】図14は、従来の歩行型の不耕起直播機1
であり、機体2の前方に位置する接地輪2aと後方の駆
動輪2bとの間に播種溝を切る爪車3を設けると共に、
爪車3の上方を被う土壌案内カバー4を機体2に取り付
け、爪車3の後方には種子ホッパ5aと連続する種子導
管5を配置している。
【0004】不耕起直播機1による播種作業は、機体2
の後端に設けたエンジン6で駆動輪2bを駆動して機体
2を図中の白矢印方向へ進行させると同時に、爪車3を
駆動輪2bの回転方向と逆方向に回転させて爪車3の作
業爪3aで圃場Hに播種溝Mを凹設している。凹設され
た播種溝Mの溝内には、種子導管5をより種子が播種さ
れ、その後、播種溝凹設の際に掘り上げられた飛散土が
土壌案内カバー4の内周面に沿って播種溝Mへと案内さ
れて播種溝Mを覆土している。
【0005】また、本出願人は、播種溝内の播種深さを
調節可能にするため、図15に示す不耕起直播機1’を
特開平8−298813号で開示しており、種子導管
5’の位置を前後方向に可変式にし、播種と覆土のタイ
ミングを調節して溝内の播種位置を上下に移動できるよ
うにしている。不耕起直播機1’による播種状況は、図
16に示すように、種子導管5’を後方へ移動させるに
つれ、播種時期と爪車3’による覆土時期がオーバーラ
ップして播種溝Mの溝内が一部覆土された上に種子Sが
播種され、播種深さは徐々に浅くなっている。なお、不
耕起直播機には上記のような歩行型以外にも、トラクタ
ー等で牽引する牽引型の不耕起直播機もあり、また、耕
耘した圃場に播種する耕起直播機も基本的には、上述し
た不耕起直播機と同様の構造である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】播種溝に覆土される土
は掘り上げられた飛散土であり、細かく砕かれて柔土と
なっているため降雨等による水を通しやすく、播種溝内
に水が流れ込みやすくなる。このようになると、播種溝
内の種子は水分が過多となった過湿状態になり発芽状況
に影響が生じ、特に、播種対象の種子が大豆や麦である
と、これらの種子は過湿に弱いため発芽不良の発生率が
増加する問題がある。
【0007】さらに、対象となる圃場が不耕起である
と、播種溝以外は耕耘していないため土壌が固くしまっ
ており、雨が降ると固い圃場表面を流れて柔らかい覆土
で被われた播種溝へ雨水がより流れ込みやすくなる。ま
た、播種溝は播種溝周囲が固い土壌であるため水はけも
悪く、播種溝内に流れ込んだ水が溜まり、種子全体が水
に浸かることもあり、不耕起直播の場合、上記問題は一
段と顕著になる。
【0008】上記のような問題に対して、上述した不耕
起直播機1’で種子導管5’を前方位置にして播種する
と、図17(A)のように、種子Sが播種溝Mの溝底に
播種されて流れ込んだ水Wの影響を受けやすいが、種子
導管5’を後方へ移動すると、図17(B)のように、
播種された種子Sの位置が上方へ移動し、溝底に溜まっ
た水の影響を少しは軽減することも可能となる。
【0009】しかし、覆土用の土は播種溝を凹設する際
に掘り出した土をそのまま用いているので、溝切時に掘
り出した土が播種溝の左右等に盛り上がったり、掘り上
げ時に播種溝外へ飛散したりするので、播種溝の容積に
対して覆土用の土が不足し、図17(A)(B)に示す
ように、播種溝Mが完全に埋まらないで播種溝Mの覆土
表面が左右の圃場Hの土壌表面より窪んでしまう問題が
ある。このように窪んでしまうと、播種溝に水が流れ込
みやすくなり、結果として播種溝内に溜まる水も増加す
るため、播種位置が上方へ移動しても種子への水による
悪影響は依然として避けがたい状況になっている。
【0010】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであり、覆土用の土量を補うと同時に播種溝周囲の
排水性も高めることで、播種溝に流れ込む水量を抑えて
安定した発芽状態を確保することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、機体の進行時の車輪回転方向と逆方向に
回転する播種溝凹設用の播種溝用爪車と、該播種溝用爪
車の上方を被う土壌案内カバーと、該播種溝用爪車の後
方に位置する種子導管とを備える直播機において、上記
播種溝用爪車の側方に排水溝凹設用の排水溝用爪車を上
記播種溝用爪車と同軸に取り付けると共に、上記土壌案
内カバーは上記排水溝用爪車の方へ延出されて上記排水
溝用爪車の上方を被い、上記排水溝用爪車の後方には立
位姿勢の回転ディスクを後端側が上記種子導管より後方
で上記播種溝用爪車側へ傾けた状態で機体に設け、上記
播種溝用爪車および排水溝用爪車で播種溝と排水溝を平
行して凹設すると共に、排水溝凹設時に掘り上げた飛散
土および播種溝と排水溝間の土壌表面に飛散して堆積さ
れた堆積土を、上記回転ディスクで上記播種溝へ案内し
て播種溝を覆土する構成としていることを特徴とする直
播機を提供している。
【0012】上記のように播種溝用爪車と同軸に排水溝
用爪車を設けると、播種溝用爪車で播種溝を形成すると
同時に排水溝を排水溝用爪車で形成することができ、こ
れら二つの溝を形成する際に掘り出した土が大量に発生
する。播種溝形成時に掘り出した飛散土は、従来と同様
に播種溝の覆土として用い、一方、排水溝形成時に掘り
出した飛散土は、排水溝用爪車の上方に延出した土壌案
内カバーで後方へ案内して飛散させると共に、排水溝用
爪車の後方に設けた回転ディスクで播種溝へ導くので、
これにより播種溝の覆土量を補い増加することができ
る。
【0013】即ち、上記排水溝形成により掘り上げら
れ、土壌案内カバーで後方へ案内された飛散土は後方の
回転ディスクで受け止められ、また、回転ディスクの方
は機体の進行に伴い下端が土壌表面と接して播種溝用爪
車の方へ回転するので、受け止めた飛散土を播種溝へ案
内することになる。また、上記溝形成時には、溝の左右
に掘り出した土が盛り上がったり、掘り上げた土が溝周
囲にも飛散する。これら播種溝と排水溝の間の土壌表面
に飛散して堆積した土や溝入口に盛り上がった土に対し
ても、回転ディスクは機体の進行に伴いディスク下端部
でこれらの土を寄せ集め、播種溝側へ傾斜したディスク
前面に沿って播種溝へ導くので、さらに覆土量を補うこ
とができる。このように、本発明の直播機は二つの溝か
ら掘り出した土を無駄なく覆土として用いるので、播種
溝の覆土量を確実に増加できる。
【0014】よって、播種溝の覆土量は二つの溝容積に
略匹敵する量となるので、播種溝の溝容積を越えてしま
い、播種溝の覆土表面が窪むこともなくなり、逆に周囲
の表土より盛り上がった状態にできる。このように、播
種溝の覆土が盛り上がると、播種溝周囲から必要以上の
水が播種溝内に流れ込みにくくなり、播種溝内に播種さ
れた種子が水の悪影響を受けるのを避けて安定した発芽
環境を確保できる。また、覆土が充分あるので降雨の影
響で覆土が固くしまった状態になっても、あるいは、覆
土後に鎮圧作業を行っても覆土表面が周囲の表土より窪
むことを防止でき、安定した発芽環境を維持できる。
【0015】さらに、播種溝には間隔をあけて排水溝が
平行に形成されることとなるので、排水溝側の表土から
播種溝の方へ流れる水は、排水溝に流れ込むのでくい止
めることができ、この点においても播種溝へ必要以上の
水の流入を防止できる。特に、不耕起直播では播種溝周
囲の表土が固いため、表土上を水が流れやすい状況にな
っているが、排水溝で水の流れを遮断して播種溝周囲の
排水性を向上できる。
【0016】なお、排水溝用爪車は播種溝用爪車の側方
であれば、圃場の播種条件等にあわせて機体外側あるい
は機体内側のいずれに設けてもよく、さらに、機体の外
側と内側の両方に設けてもよく、両側に設ければ、一段
と覆土量を増加できると共に排水性も更に向上できる。
なお、本発明の直播機は不耕起直播機、耕起直播機の両
方に適用可能である上に、歩行型および牽引型の直播機
の両方に適用可能である。
【0017】また、上記回転ディスクの前端は、上記排
水溝用爪車の上記播種溝用爪車と反対側の端辺位置を通
る機体の中心線と平行な仮想直線上に位置させるように
してもよい。このように回転ディスクを配置すると、排
水溝の形成時に掘り上げて土壌案内用カバーで後方へ飛
散された土を、確実に回転ディスクが受け止められるこ
とができ、排水溝から出た飛散土を無駄にすることなく
覆土として利用できる。
【0018】さらに、上記回転ディスクは弾性体を介し
て機体に取り付けられ、該弾性体により下方へ付勢され
ることが好ましい。このようにして回転ディスクを機体
に取り付けることで、回転ディスクの下端側の土壌表面
追従性を高めることができ、作業対象の圃場表土の凹凸
が著しい場合でも、確実に回転ディスクの下端を表土に
接触させることができ、播種溝と排水溝の間に土壌表面
に堆積された飛散土は放置されることなく、確実に播種
溝へ寄せられて覆土として利用される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態にかかる
直播機を図面を参照して説明する。図1、2(A)
(B)は、本発明の第一実施形態にかかる歩行型の不耕
起直播機10であり、機体11を前方の接地輪12aと
後方の駆動輪12bで支持し、機体11の前方上方に
は、農薬ホッパー13と種子ホッパー14を取り付ける
と共に、機体11の後端にはエンジン15を配置して駆
動輪12bを駆動している。また、エンジン15の前方
となる箇所からは操作用のハンドル16を斜め後方へ突
出させている。
【0020】接地輪12aと駆動輪12bの間には、機
体11と直交方向に爪軸11aを配置し、エンジン15
により回転駆動するようにしている。この爪軸11aに
は、図3にも示すように、機体11の両側近傍に播種溝
用爪車17をそれぞれ取り付けている。播種溝用爪車1
7は、爪軸11aに固着する基部17aより周方向に等
間隔で四個の爪部17bを略法線方向に突設している。
【0021】さらに、爪軸11aには、左右の各播種溝
用爪車17の外側の側方に少し間隔をあけて排水溝用爪
車18を取り付けている。これら排水溝用爪車18は、
爪軸11aに固着する略正方形状の爪基部18aの対角
位置に二個の溝切爪部18bを対角線上の外方に向かっ
て夫々突設している。これら溝切爪部18bは、長手方
向に略への字形状で屈曲させた所要の剛性を有する所要
幅の材料で形成されており、溝切爪部18bの幅寸法で
形成される溝幅を決定している。なお、圃場の状況等に
合わせて溝切爪部18bの個数は適宜増減してもよい。
【0022】これら播種溝用爪車17および排水溝用爪
車18の上方には土壌案内カバー19を配置している。
土壌案内カバー19は、大きく湾曲した形状で機体11
の側部に取り付けられ、排水溝用爪車18の取付箇所ま
で延出して、播種溝用爪車17および排水溝用爪車18
の前方および上方を被うようにしている。なお、播種溝
用爪車17および排水溝用爪車18の後方箇所は開放さ
せている。
【0023】また、播種溝用爪車17の後方には、種子
導管20を下方に向けて機体11に取り付けている。種
子導管20は、機体11への取付箇所を前後方向に調節
可能にしており、農薬ホッパー13および種子ホッパー
14と接続パイプ21を介して連結され、機体11の接
地輪12aの回転により駆動される農薬ホッパー13お
よび種子ホッパー14にそれぞれ設けられた供給器(図
示せず)で種子および肥料を種子導管20へ供給して種
子導管20から落下させている。なお、表土に接近して
いる種子導管20の下端開口は、土の付着を防止すると
共に、種子が地面に落下した際、機体進行に伴う慣性に
より前方へ転がり播種位置がずれるのを防止するため、
図6にも示すように後方へ所要角度傾けるようにしてい
る。
【0024】一方、排水溝用爪車18の後方には、回転
ディスク21を立位姿勢で配置している。図4(A)
(B)にも示すように、回転ディスク21は金属製の大
径円板部材で形成されており、土壌案内カバー19の後
端19aに取り付けた略L字形状の支持棒材22の水平
部分22bの端部を屈曲して形成した回転軸部22aに
回転自在で下端21dが地表と接するように取り付けら
れている。また、回転軸部22aの方向は、図2(A)
に示すように、機体11の中心線に対して外側後方に開
いた向きとなっており、その結果、回転ディスク21
は、後端21b側を種子導管20の後方に位置させて播
種溝用爪車17側へ傾斜した状態、即ち、後端21b側
を機体11の方に寄せた姿勢で回転軸部22aに取り付
けられている。
【0025】なお、圃場の土質等に応じ、回転軸部22
aは側方視で水平状態から先端を下方に傾斜させること
で回転ディスク21の前面21cを上方に向けて傾けた
立位姿勢にし、後方に案内される飛散土を受け止めやす
くするようにしてもよく、あるいは、回転軸部22aの
先端を上方に傾斜させることで回転ディスク21の前面
21cを下方に向け、水分が多い場合の飛散土の付着を
防止するようにしてもよい。また、図2(A)に示すよ
うに、回転ディスク21の前端21aは、排水溝用爪車
18の溝切爪部18bにおける播種溝用爪車17の反対
側となる外側端辺18cを通り、機体11の中心線と平
行な仮想直線K上に位置させている。
【0026】次に、上述した不耕起直播機10による大
豆の不耕起直播作業を説明する。農薬ホッパー13およ
び種子ホッパー14に農薬と大豆の種子をそれぞれ充填
した不耕起直播機10のエンジン15を始動して、ハン
ドル16に設けられたクラッチレバーを操作すると、駆
動輪12bが駆動されて回転を始めると共に、播種溝用
爪車17および排水溝用爪車18を取り付けた爪軸11
aは駆動輪12bと反対方向に回転を始める。この状態
で、図5に示すように、作業者Sがハンドル16保持し
て不耕起圃場Hを歩行すると、不耕起直播機10は前進
し、左右の播種溝用爪車17と排水溝用爪車18により
播種溝30と排水溝31がそれぞれ各爪車の設けられた
間隔で平行に切られると共に、播種および覆土作業が行
われる。
【0027】具体的には、播種溝30は、図6に示すよ
うに、不耕起直播機10が前進すると(図中白矢印で示
す)、播種溝用爪車17の回転により、爪部17bで圃
場Hの土壌を掘り上げて溝を切って形成されている。掘
り上げられた飛散土T−1は、土壌案内カバー19の内
周面19bに沿って後方へ案内され、飛散土T−1の一
部が播種溝30の溝底を覆土した状態で、前後位置の調
節された種子導管20より種子Sを播種すると共に肥料
を落下させ、その後、残りの飛散土T−1で播種溝30
を覆土している。なお、この覆土状態では、溝形成に掘
り出した土は、播種溝30の左右に盛り上がったり、播
種溝30より外れて飛散するものもあるため、覆土量が
不足し覆土表面Faが、周囲の圃場Hの表面より窪んだ
状態となっている。
【0028】一方、排水溝31は、図7に示すように、
排水溝用爪車18の回転により溝切爪部18bで圃場H
の土壌を掘り上げて溝を切り、播種溝30と平行して同
時に形成されている。溝切爪部18bで掘り上げられた
飛散土T−2は土壌案内カバー19の内周面19bに沿
って後方へ導かれ回転ディスク21の前面21cへ向け
て投げられている。回転ディスク21は、このように投
げられた飛散土T−2を前面21cで受け止める一方、
回転ディスク21は下端21dが圃場Hの土壌表面と接
触しているので機体の進行に伴い図中の黒太矢印方向に
回転し、前面21dで受け止めた飛散土T−2を播種溝
用爪車17で覆土された後の播種溝30へディスクの回
転で導き、播種溝30を更に覆土している。
【0029】また、回転ディスク21は、図8(A)に
示すように、播種溝30および排水溝31形成の際に飛
散して堆積した堆積土U1や溝の左右に盛り上がった土
U2も、不耕起直播機10の進行に伴い回転ディスク2
1の下端21側の前面21cで寄せ集めている。
【0030】このように寄せ集められた堆積土U1、U
2は、不耕起直播10がさらに進行するにつれ、傾斜し
た回転ディスク21の前面21cに沿って播種溝30側
へ導かれ、回転ディスク21から離れると播種溝30上
に残存して覆土になっている。なお、回転ディスク21
は、下端21dの圃場Hの表土との接触で、不耕起直播
機10の進行により回転しているので、堆積土U1、U
2は播種溝30側へスムーズに案内されている。
【0031】図9は、上記した不耕起直播作業の完了し
た播種および覆土状況であり、大豆の種子Sは、播種溝
30の溝底より上方の位置に播種されている。また、覆
土Fには播種溝30を掘り上げた土と排水溝31を掘り
上げた土を合わせて利用しているため、播種溝30の溝
容積より覆土Fの土量の方が多く、そのため覆土表面F
aは周囲の圃場Hの表面より盛り上がっている。
【0032】上記播種覆土状況で降雨等により圃場Hに
水が流れると、図中左側より播種溝30の方へ流れる水
W1は、排水溝31へ流れ込むので播種溝30まで到達
できず排水性が向上している。また、播種溝30の左右
より播種溝30の方へ流れる水W2は覆土が盛り上がっ
ているため、盛り上がり箇所でそれ以上進むことができ
ず逆方向に戻され、播種溝30の溝内には余分な水が流
れ込みにくくなっている。
【0033】また、多量の降雨等で水が圃場Hに降り注
ぎ播種溝30に流れ込んで溜まったとしても、種子Sは
溝底より上方に位置するため、水に浸からず水による悪
影響を防止している。さらに、播種作業後に覆土された
播種溝を鎮圧しても、覆土が多量に存在するため、覆土
表面が窪んだりすることはない。
【0034】なお、第一実施形態の不耕起直播機10
は、上述した形態に限定されるものではなく、種々の変
形が可能である。例えば、図10に示す不耕起直播機1
0’のように、形成する各播種溝の間隔を広げるために
機体11’の中心から左右に離れて播種溝用爪車17’
を設けている場合は、播種溝用爪車17’より機体1
1’側となる内側の側方に排水溝用爪車18’を設ける
ようにしてもよい。この場合も播種溝用爪車17’と排
水溝用爪車18’の両方を被うように土壌案内カバー1
9’を延出して機体11’に取り付けている。
【0035】また、回転ディスク21’も排水溝用爪車
18’の後方に配置しており、後端21b’を、播種溝
用爪車17’の後方位置まで延在させた種子導管20’
の後方で播種溝用爪車17’側に傾けた姿勢で機体1
1’に取り付けた支持部材22’の回転軸22b’に取
り付けている。この不耕起直播機10’では、排水溝が
播種溝の内側に形成され上記同様排水溝形成の際に掘り
上げられた飛散土等を播種溝へ導いて覆土として利用し
ている。
【0036】さらに、図11は、別の変形例の不耕起直
播機10”を示しており、機体11”の左右に取り付け
た各播種溝用爪車17”の両側の側方に第一排水溝用爪
車18−1”と第二排水溝用爪車18−2”をそれぞれ
設けている。これら第一排水溝用爪車18−1”と第二
排水溝用爪車18−2”の後方には、それぞれ第一回転
ディスク21−1”と第二回転ディスク21−2”も設
けており、第一回転ディスク21−1”と第二回転ディ
スク21−2”の各後端21−1b”、21−2b”
は、播種溝用爪車17”の後方に位置する種子導管2
0”の後方で播種溝用爪車17”側へ傾斜した姿勢で配
置している。また、土壌案内カバー19”は、延出して
播種溝用爪車17”、第一排水溝用爪車18−1”、第
二排水溝用爪車18−2”の全てを被っており、駆動輪
12b”の車軸12c”を延長させて、駆動輪12b”
の位置を外方へ移動させている。
【0037】この不耕起直播機10”による不耕起直播
作業は、一本の播種溝の両側に平行して二本の排水溝が
形成された形態となり、二本の排水溝を切ることで、掘
り出した飛散土の量も上記した形態に比べて一段と多く
なり、充分な覆土量を確保している。また、播種溝の両
側に排水溝が位置することで、排水溝周囲の排水性も更
に向上している。
【0038】図12は、本発明の第二実施形態にかかる
不耕起直播機50における回転ディスク60である。回
転ディスク60は土壌案内カバー59の後部59aに設
けた取付部59bに上下方向に揺動自在に取り付けたス
イングアーム61に取り付けられている。スイングアー
ム61は、棒部材で取付部59bに端部61aを取り付
けられた水平部61bの突出端61cより下方に垂直部
61dを延出し、この垂直部61dの下端61eより回
転軸部61fを斜め前方へ突出させて形成されている。
また、スイングアーム61の水平部61bには機体51
との間に弾性体として圧縮コイルバネ65を介在させて
いる。
【0039】この圧縮コイルバネ65によりスイングア
ーム61の回転軸部61fに取り付けた回転ディスク6
0を下方へ付勢した状態にして、回転ディスク60の下
端60dを常に作業対象となる圃場Hの表面に接した状
態にしている。不耕起直播機50は上記した構成以外
は、第一実施形態の不耕起直播機10、10’、10”
と同様の構成にしている。
【0040】不耕起直播機50による不耕起直播作業
は、作業対象の圃場表面が凹凸していたり波打った状態
であっても、常に回転ディスク60の下端60dが確実
に圃場表面に接した状態で機体51が進行している。よ
って、播種溝や排水溝形成のため掘り出されて、播種溝
と排水溝の間の圃場表面に飛散して堆積土は、回転ディ
スク60により必ず寄せ集められて播種溝へ導かれてお
り、圃場表面に堆積土が残存することを防止し、覆土と
して有効に活用している。なお、播種溝と排水溝の形成
やその他の播種作業等は第一実施形態と同様である。
【0041】上述した第一実施形態および第二実施形態
は不耕起の直播機を対象として本発明を説明したが、耕
起直播機にも本発明は適用可能である。また、本発明は
歩行型の直播機以外にも、図13に示すトラクター等に
よる牽引型直播機70にも適用可能である。
【0042】牽引型直播機70は、機体71を支持する
前後の接地輪72a、72bの間に播種溝用爪車73を
設けており、これら播種溝用爪車73の側方に排水溝用
爪車74を設け、上記同様に各爪車の上方に土壌案内カ
バー75を設けると共に、排水溝用爪車74の後方に回
転ディスク75を設けている。また、機体71には農薬
ホッパー76、種子ホッパー77、肥料ホッパー78を
設け、農薬ホッパー76および種子ホッパー77を播種
溝用爪車73の後方に取り付けた種子導管79に連結さ
せている。
【0043】牽引型直播機70の直播作業は、トラクタ
ー90に牽引型直播機70を連結して牽引すると共に、
トラクター90のPTO軸91で播種溝用爪車71およ
び排水溝用爪車72を進行方向と逆方向に回転駆動し
て、播種溝と排水溝を切り、播種溝に播種、施肥、施薬
を同時に行うと共に充分な量の飛散土で覆土を行って、
播種溝を覆土で盛り上げた状態にしている。なお、後方
の接地輪72bの位置を播種溝用爪車73と同一直線上
に位置させることで、覆土後に接地輪72bで覆土を鎮
圧するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明の直播機を用いると、播種溝の覆土量を充分に確保す
ることができ、覆土を圃場表面より盛り上がらせて播種
溝内に水が流れ込みにくい状態にできるため、種子が溝
内の溜水等による過湿で発芽に影響を及ぼす状況を防止
して、安定した発芽環境を確保できる。特に、播種対象
が大豆、麦等の水に影響に弱い種子には、好適に本発明
の直播機を用いることができる。また、播種溝と平行し
て排水溝も形成するため、播種溝周囲の排水性も同時に
向上し、上記覆土の盛り上がりとの組合せで必要以上の
水が播種溝に流入することを防止して、種子に対する水
による悪影響を確実に防止できる。
【0045】さらに、排水溝用爪車は、播種溝用爪車の
外側と内側のいずれの側にも設けることが可能であり、
回転ディスクも排水溝用爪車の位置に対応して配置すれ
ば、圃場条件や作業条件等に合わせて各播種溝の間隔を
広くあるいは狭くする場合でも、適宜対応して排水溝を
形成して、充分な覆土量を確保して排水性も維持でき
る。その上、播種溝用爪車の外側と内側の両方に排水溝
用爪車を設けて回転ディスクもそれぞれの爪車の後方に
配置すれば、多量の覆土を確保でき鎮圧作業等を行って
も排水溝の表面が窪むことを防止できる。
【0046】また、回転ディスクを下方へ付勢すれば、
土壌表面の凹凸にかかわらず、回転ディスクを圃場表面
に追従させて常に接した状態を維持できるため、圃場表
面に堆積した飛散土も確実に寄せ集めて覆土として活用
できる。さらに、本発明の直播機は、不耕起と耕起のい
ずれにも適用可能である上に、歩行型および牽引型の何
れにも適用できるため、適用条件が限定されることなく
幅広い状況で活用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態にかかる不耕起直播機
の斜視図である。
【図2】 第一実施形態の不耕起直播機であり、(A)
は平面図、(B)は側面図である。
【図3】 播種溝用爪車および排水溝用爪車の位置関係
を示す図2(A)におけるA−A断面図である。
【図4】 (A)は、回転ディスクの配置状況を示す図
2(A)におけるB方向視図であり、(B)は(A)の
C方向視図である。
【図5】 第一実施形態の不耕起直播機による作業状態
の鳥瞰図である。
【図6】 播種溝形成状況および播種覆土状況を示す図
5におけるD−D断面概略図である。
【図7】 排水溝形成状況および飛散土の案内状況を示
す図5におけるE−E断面概略図である。
【図8】 (A)は溝形成状況を示す右正面方向からの
概略図、(B)は堆積土の案内状況を示す概略図であ
る。
【図9】 作業後の播種溝および排水溝周囲の水の流れ
を示す図8(B)におけるF−F断面概略図である。
【図10】 変形例の不耕起直播機の平面図である。
【図11】 別の変形例の不耕起直播機の平面図であ
る。
【図12】 第二実施形態の不耕起直播機の回転ディス
ク部分の概略図である。
【図13】 本発明の不耕起直播機を牽引型に適用した
場合の概略図である。
【図14】 従来の不耕起直播機の概略図である。
【図15】 別の従来の不耕起直播機の概略図である。
【図16】 従来の播種作業の概略図である。
【図17】 (A)(B)は従来の作業完了後の播種状
況の概略図である。
【符号の説明】
10 不耕起直播機 11 機体 12a 接地輪 12b 駆動輪 15 エンジン 16 ハンドル 17 播種溝用爪車 18 排水溝用爪車 19 土壌案内カバー 20 種子導管 21 回転ディスク 22 支持棒材 22a 回転軸部 30 播種溝 31 排水溝 F 覆土 H 圃場 S 種子 T−1、T−2 飛散土 U1 堆積土 W、W1、W2 水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体の進行時の車輪回転方向と逆方向に
    回転する播種溝凹設用の播種溝用爪車と、該播種溝用爪
    車の上方を被う土壌案内カバーと、該播種溝用爪車の後
    方に位置する種子導管とを備える直播機において、 上記播種溝用爪車の側方に排水溝凹設用の排水溝用爪車
    を上記播種溝用爪車と同軸に取り付けると共に、上記土
    壌案内カバーは上記排水溝用爪車の方へ延出されて上記
    排水溝用爪車の上方を被い、上記排水溝用爪車の後方に
    は立位姿勢の回転ディスクを後端側が上記種子導管より
    後方で上記播種溝用爪車側へ傾けた状態で機体に設け、 上記播種溝用爪車および排水溝用爪車で播種溝と排水溝
    を平行して凹設すると共に、排水溝凹設時に掘り上げた
    飛散土および播種溝と排水溝間の土壌表面に飛散して堆
    積された堆積土を、上記回転ディスクで上記播種溝へ案
    内して播種溝を覆土する構成としていることを特徴とす
    る直播機。
  2. 【請求項2】 上記回転ディスクは弾性体を介して機体
    に取り付けられ、該弾性体により下方へ付勢されている
    請求項1に記載の直播機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114097362A (zh) * 2021-11-02 2022-03-01 山西农业大学经济作物研究所 一种绿肥大豆套种覆土装置及方法
CN114206101A (zh) * 2020-07-17 2022-03-18 绿色种子有限公司 具备防止土堵塞功能的覆土覆盖装置
CN114514815A (zh) * 2022-02-16 2022-05-20 四川省农业科学院作物研究所 一种甘薯脱毒苗移栽定植装置

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