JP2002231130A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

Info

Publication number
JP2002231130A
JP2002231130A JP2001021845A JP2001021845A JP2002231130A JP 2002231130 A JP2002231130 A JP 2002231130A JP 2001021845 A JP2001021845 A JP 2001021845A JP 2001021845 A JP2001021845 A JP 2001021845A JP 2002231130 A JP2002231130 A JP 2002231130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
metal sheet
pure water
etching
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001021845A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Ichikawa
勝美 市川
Junichi Onishi
純一 大西
Norio Koike
教雄 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001021845A priority Critical patent/JP2002231130A/ja
Publication of JP2002231130A publication Critical patent/JP2002231130A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属薄板に対し付着力が低下することなく、
感光性樹脂層を付着させ、エッチング時の孔変形を防止
する。 【解決手段】 金属薄板21の少なくとも一方の面に感
光性樹脂層を形成する工程と、感光性樹脂層に対して所
定のパターンの露光及び現像を行って、パターンに対応
した開口部を有するレジスト膜を形成する工程と、開口
部から金属薄板21のエッチングを行って金属薄板21
に凹部を形成する工程と、レジスト膜を金属薄板から剥
離する工程とを備えることによりシャドウマスクを製造
する。感光性樹脂層を形成する以前に金属薄板21の表
面を純水スプレー装置51によって純水置換処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄板を素材と
してフォトエッチング法により製造されるシャドウマス
クの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管に用いられるシャドウマ
スク又は半導体集積回路に用いられるリードフレーム等
の金属製の電子部品は、フォトエッチング法を用いて製
造されている。ここで、一般のカラー陰極線管用のシャ
ドウマスクは、蛍光面に近接して装備されており、電子
銃から射出された電子ビームを規則的に配列されたシャ
ドウマスクの多数の微細な開孔を介して、対応した3色
蛍光体層に正しく射出発光させることによりカラー映像
を映出させるための色選別電極として機能する。
【0003】図6はフォトエッチング法によってシャド
ウマスクを製造する一連の工程を示している。
【0004】まず、板厚0.12mm程度に圧延された
アンバー鋼材からなる金属薄板61の両面を脱脂、洗浄
処理した後、カゼインと重クロム酸アンモニウム等から
なる水溶性感光液を塗布して乾燥することにより、図6
(a)に示すように感光性樹脂層62を金属薄板61の
両面に形成する。
【0005】次いで、図6(b)に示すように、所定の
パターンを有した小孔像用露光マスク63及び大孔像用
露光マスク64をそれぞれの感光性樹脂層62,62に
密着させ、金属薄板61の一方の面に小孔像のネガパタ
ーンを、他方の面に大孔像のネガパターンを露光する。
【0006】その後、温水によって未露光・未硬化部位
の感光性樹脂を溶解する現像処理を行った後、残った感
光性樹脂層62,62に対して硬膜・バーニング処理等
を施す。これにより、図6(c)で示すように、金属薄
板61を露出する複数の開口部65a、66aを有した
レジスト膜65,66が形成される。
【0007】次いで、塩化第2鉄液等のエッチング液を
金属薄板61に接触させ、金属薄板61におけるレジス
ト膜65,66の開口部65a、66aからの露出部分
に対してエッチングを行う。このエッチングにより、開
口部65a、66aに対応した大きさの凹部が金属薄板
61の表裏面に形成され、さらに対応している凹部が貫
通することにより、図6(d)で示すように、金属薄板
61に貫通状の透孔67が形成される。
【0008】そして、苛性ソーダにキレート剤等を添加
した水溶液を剥離剤として用いることにより、図6
(e)で示すように、金属薄板61からレジスト膜6
5,66を剥離する。レジスト膜65,66の剥離は、
レジスト膜65,66に剥離液を接触させてレジスト膜
65,66を膨潤・脆化させた後、スプレー洗浄を行う
ことによりなされる。このレジスト膜65,66の剥離
後、金属薄板61を所定の形状に断裁し、不要部を除去
する等の工程を経てシャドウマスクとする。
【0009】なお、以上の方法は、金属薄膜61の両面
側からエッチングを行っているが、シャドウマスクの製
造に対してはエッチングを2段階に分けて行うこともな
されている。
【0010】この方法は、第1段階のエッチングを金属
薄板1の両面側から行って、一方の面のレジスト膜側に
小孔凹部を、他方の面のレジスト膜側に大孔凹部を形成
する。次いで、金属薄板61を水洗浄及び乾燥する。そ
して、金属薄板の一方の面(例えば、図6(d)におけ
るレジスト膜66側の面)に対して、例えば光硬化型の
樹脂をグラビアコート法等により塗布し、この樹脂に光
照射を行うことにより、第1段階のエッチングで形成さ
れた小孔凹部を完全に埋め尽くすエッチング防止層(エ
ッチング防止ニス)を形成する。
【0011】続いて、他方の面側から金属薄板61をエ
ッチングする第2段階のエッチングを行い、大孔凹部側
から小孔凹部側に貫通する透孔67を形成する。最後
に、エッチング防止層及びレジスト膜65,66を剥離
除去する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなエッチン
グによる製造では、孔径大・孔径小等の孔変形や部分的
な孔変形がシャドウマスクに成形されないことが望まし
い。これは、孔変形があると、カラー陰極線管にシャド
ウマスクを組み込み、フォト露光法を利用して組み込ま
れたガラスパネル内面に所望の蛍光面パターンを形成す
る際に、孔変形部分の蛍光面パターンが変形し、これに
より、カラー陰極線管として組み立てられた時に、蛍光
面外観不良(黒シミ状又は白シミ状のパターンとなった
り、更には陰極線管の動作時に白色ユニフォミティの劣
化を招く)となるためである。
【0013】このような孔変形の発生理由は種々ある
が、その大きな要因の一つとして、感光性樹脂塗布前に
金属薄板の表面が汚染されていることが挙げられる。金
属薄板の表面が汚染されていると、その後の現像工程及
びエッチング工程において、感光性樹脂層が欠落した
り、付着力が低下する。そして、感光性樹脂層が欠落し
ている場合には、主にパターン又はパターンの一部が欠
落するため、エッチング工程で孔径大(又は孔変形)と
なる。また、付着力が低下している場合は、エッチング
中に金属薄板と感光性樹脂層との間にエッチング液が染
み込み、大孔側(又は小孔側)の形状が所望の径より大
きくなって外観不良となる。更に、エッチング液の染み
込みが大きいと孔変形の原因ともなる。
【0014】図7(b)は、以上の孔変形が発生した金
属薄板61を顕微鏡で観察した模式図を示し、透孔69
の大孔凹部69aが隣接している透孔70の大孔凹部7
0aに必要以上に接近する変形、或いは透孔70の大孔
凹部70aと連通する孔変形を生じている。また、これ
により、透孔69,70の形状が大きく変形を生じるこ
ともある。
【0015】本発明者は、以上のような孔変形が金属薄
板を搬送する過程が原因となって発生することを見出し
たものである。通常、金属薄板に感光性樹脂層を形成す
る場合、金属薄板の表面を苛性ソーダを主成分とする脱
脂剤を用いて洗浄後、工水・純水を用いて表面を濯いだ
(水置換)後、ディッピング法、コーターを用いた転写
法又は塗布法、引き上げ法等により感光性樹脂層を形成
する。
【0016】しかしながら、金属薄板は連続的した状態
で塗布されるため、その走行安定性を得る目的で水洗〜
塗布槽間に搬送用のローラー等が設置されている。この
搬送用のローラーは金属薄板に転接することにより金属
薄板を搬送するが、長い間にローラー表面が異物等に汚
染された場合には、金属薄板の表面の清浄度を向上させ
てもローラーからの逆汚染が度々発生する。この金属薄
板の逆汚染によって、感光性樹脂層を金属薄板に良好に
付着させることができなくなるためである。
【0017】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、金属薄板と感光性樹脂層との
間の付着力低下に起因した孔変形を防止することが可能
なシャドウマスクの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、金属薄板の少なくとも一方
の面に感光性樹脂層を形成する工程と、前記感光性樹脂
層に対して所定のパターンの露光及び現像を行って、パ
ターンに対応した開口部を有するレジスト膜を形成する
工程と、前記開口部から金属薄板のエッチングを行って
金属薄板に凹部を形成する工程と、前記レジスト膜を金
属薄板から剥離する工程とを備えたシャドウマスクの製
造方法であって、前記感光性樹脂層を形成する以前に前
記金属薄板の表面を純水置換処理することを特徴とす
る。
【0019】この発明によれば、金属薄板の少なくとも
一方の面に対して感光性樹脂層を形成するのに先立っ
て、金属薄板の表面に対して純水置換処理を行っている
ため、感光性樹脂層を形成する際には、金属薄板の表面
が汚染から脱した清浄な状態となっている。このため、
感光性樹脂層を金属薄板の表面に良好に形成することが
できる。これにより、その後の現像工程及びエッチング
工程において、感光性樹脂層が欠落したり、付着力が低
下することがなくなり、孔変形の発生を防止することが
できる。
【0020】請求項2記載の発明は、金属薄板の両面に
感光性樹脂層を形成する工程と、両面の感光性樹脂層に
対して所定のパターンの露光及び現像を行って、パター
ンに対応した開口部を有したレジスト膜を金属薄板の両
面に形成する工程と、前記両面の開口部から金属薄板の
エッチングを行って金属薄板の両面に凹部を形成する第
1のエッチング工程と、金属薄板の一方の面をエッチン
グ抵抗層によって被覆する工程と、金属薄板の他方の面
からエッチングを行って一方の面の凹部まで連通した透
孔を形成する第2のエッチング工程と、前記レジスト膜
を金属薄板から剥離する工程とを備えたシャドウマスク
の製造方法であって、前記感光性樹脂層を形成する以前
に前記金属薄板の表面を純水置換処理することを特徴と
する。
【0021】この発明によれば、2段階エッチングを行
うことによって金属薄板に対して透孔を形成するが、エ
ッチングに先立つ感光性樹脂層の形成以前に、金属薄板
の表面に対して純水置換処理を行う。従って、金属薄板
の表面が請求項1と同様に、汚染から脱した清浄な状態
となり、感光性樹脂層を金属薄板の表面に良好に形成す
ることができる。これにより、その後の現像工程及びエ
ッチング工程において、感光性樹脂層が欠落したり、付
着力が低下することがなくなり、孔変形の発生を防止す
ることができる。また、汚染を除去する再洗浄が不要と
なるため、作業性が向上する。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のシャドウマスクの製造方法であって、前記純水置
換処理は、金属薄板の脱脂洗浄及び純水洗浄を行った後
の搬送後に行うことを特徴とする。
【0023】この発明によれば、純水置換処理を金属薄
板の搬送後に行うため、搬送用のローラーから逆汚染が
発生しても、感光性樹脂層の形成工程では、汚染から脱
しており、感光性樹脂層を良好に形成することができ
る。
【0024】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のシャドウマスクの製造方法であって、前
記純水置換処理は、金属薄板の表面に所定圧力に純水を
噴射して行うことを特徴とする。
【0025】純水置換処理としては、金属薄板を純水に
浸漬したり、塗布することにより行うことができるが、
この発明では、純水を所定の圧力で金属薄板に噴射する
ため、その圧力で金属薄板表面の異物を吹き飛ばすこと
ができる。従って、金属薄板の表面を高度な清浄状態と
することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜図5は、本発明の一実施の
形態であり、以下、本発明を図1〜図5を参照して具体
的に説明する。
【0027】図1は、本発明の実施の形態のシャドウマ
スク20を含むカラー陰極線管の概略構成を示してい
る。
【0028】このカラー陰極線管は、図1に示すよう
に、内面に蛍光面(蛍光体スクリーン)1が形成された
パネル2と、このパネル2に連設するファンネル3から
なる外囲器を有し、パネル2の内面に形成された蛍光面
1は、赤、緑、青にそれぞれ発光する三色蛍光体層1a
(図1においては1箇所のみ示す)を備えている。
【0029】また、ファンネル3のネック部4には、発
光色に対応した複数の電子ビーム6B、6G、6Rを放
出する電子銃5が配置され、複数の電子ビーム6B、6
G、6Rを放出する。
【0030】パネル2の内側における電子銃5と蛍光面
1の間には、色選別機能を有する略矩形状のシャドウマ
スク20が配置され、電子銃5から放出された電子ビー
ム6B、6G、6Rを整形して特定の三色蛍光体層1a
にビームスポットを照射するようになっている。
【0031】シャドウマスク20は、その周辺のマスク
スカート部20aが内側になるように略矩形状のマスク
フレーム7によって固着支持されており、さらに側壁部
8、折曲底面部9からなるフレーム7に弾性支持体12
を取り付けてなるシャドウマスク構体の形態で、パネル
2の内壁に設けられた支持ピン10に係止されている。
なお、ファンネル3の外側には、電子銃5から放出され
る電子ビーム6B、6G、6Rを水平及び垂直偏向する
磁界を発生する偏向装置11が装着されている。
【0032】次に、この実施の形態によるシャドウマス
ク20の製造方法を図2〜図5を参照して説明する。こ
の実施の形態では、金属薄板21として、板厚0.12
mmのアンバー鋼材を用いている。
【0033】図2はこの金属薄板21に対して感光性樹
脂層を形成するまでの搬送工程を示している。金属薄板
21は長尺状となっており、苛性ソーダを主成分とした
脱脂槽40を通過させることにより、その両面の脱脂を
行う。そして、工水槽41で水洗した後、純水槽42で
水洗を行い、その後、搬送用ローラー43,44,45
によって搬送を行う。搬送用ローラー45では、金属薄
板21の方向転換を行って上方に引き上げて搬送し、搬
送用ローラー46を通過させ、ディップローラー48を
有する感光液槽47に搬送する。なお、図中、49は感
光液槽47の下流側に配置された感光性樹脂塗布槽であ
る。
【0034】このような搬送用ローラーでの搬送中にお
いて、金属薄板21の表面に対して純水置換処理を行
う。純水置換処理は、図2に示すように、搬送用ローラ
ー45に対応するように配置した純水スプレー装置51
によって行う。
【0035】純水スプレー装置51は、図3に示すよう
に、金属薄板21の板幅方向に沿って複数のノズル51
aが開設されており、図示を省略した純水タンク及びポ
ンプに接続されている。複数のノズル51aは、金属薄
板21の板幅方向で、相互にオーバーラップして純水5
2を噴射できる間隔及び距離となるように形成されてい
る。ノズル51aはフルコーン型となっており、その径
としては、例えば、直径0.7mm程度となるように設
定されている。
【0036】この純水スプレー装置51は、搬送用ロー
ラー45によって上方に方向転換される金属薄板21に
対し、一方の表面(この実施の形態では、後述するよう
に大径凹部29の形成側の面)に純水52を噴射する。
純水52は、所定の圧力、例えば、0.5〜3.0Kg
/cm2の圧力で金属薄板21にスプレーされる。
【0037】このような純水置換処理を行うことによ
り、上流側の搬送用ローラー43,44によって金属薄
板21が逆汚染されても、その表面を再度、清浄とする
ことができる。特に、純水52を所定の圧力で金属薄板
21に噴射するため、その圧力で金属薄板21表面の異
物を吹き飛ばすことができ、金属薄板21の表面を高度
な清浄状態とすることができる。
【0038】また、この実施の形態では、純水置換処理
の後、金属薄板21を引き上げながら搬送するため、付
着した純水が自重で金属薄板21から滑り落ちる。この
ため、必要以上の純水が感光液槽47に持ち込まれるこ
とがなく、感光液槽47内の濃度を維持することが可能
となっている。
【0039】以上の純水置換処理を行った後、金属薄板
21を搬送用ローラー46から感光液槽47に搬送す
る。感光液槽47では、金属薄板21の両面に対し、カ
ゼインと重クロム酸アンモニウム等からなる水溶性感光
液を塗布する。その後、乾燥することにより、金属薄板
21の両面に感光性樹脂層22,23が形成される(図
4(a)参照)。
【0040】次に、2段エッチング法によるシャドウマ
スク20の製造を図4及び図5を参照して説明する。
【0041】図4(a)に示すように、金属薄板21の
両面に感光性樹脂層22,23を形成した後、同図
(b)で示すように、円形孔パターン24a、25aを
それぞれ有したフォトマスク24,25を対応する感光
性樹脂層22,23に真空密着させる。なお、この実施
の形態では、フォトマスク24の円形孔パターン24a
は大孔パターン、フォトマスク25の円形孔パターン2
5aは小孔パターンとなっている。
【0042】フォトマスク24,25を介して感光性樹
脂層22,23をパターン露光した後、現像及び硬膜等
の処理を行うことにより、金属薄板21両面の感光性樹
脂層22,23を図4(c)で示すように、大孔パター
ンに対応した開口部26aを有したレジスト膜26及び
小孔パターンに対応した開口部27aを有したレジスト
膜27とする。
【0043】その後、第1のエッチングを行う。第1の
エッチングは、塩化第二鉄(温度50〜70℃、比重
1.470〜1.520)をエッチング液として用い、
金属薄板21の両面にエッチング液を圧力0.5〜4.
0Kg/cm2でスプレーすることにより行う。この第
1のエッチングによって、図4(d)に示すように、金
属薄板21の一方の面(上面)に大孔凹部28が形成さ
れると共に、他方の面(下面)に小孔凹部29が形成さ
れる。これらの大孔凹部28及び小孔凹部29は金属薄
板21の両面の対向位置に形成されるものである。この
第1のエッチングの後、水洗、乾燥する。
【0044】そして、金属薄板21における小孔凹部2
9が形成されている面の全面に対して、光硬化型樹脂を
グラビアコート法等により塗布し、光硬化型樹脂に対し
て光照射を行う。これにより、図5(a)で示すよう
に、小孔凹部29を完全に埋め尽くすエッチング防止層
(エッチング防止ニス)30を形成する。
【0045】これに続いて、第2のエッチングを行う。
第2のエッチングは大孔凹部28側から上述したエッチ
ング液をスプレーすることにより行う。これにより、大
孔凹部28がさらにエッチングされ、図5(b)で示す
ように、大孔凹部28と小孔凹部29とが貫通状に連通
した透孔31が形成される。
【0046】次いで、第2のエッチング後の金属薄板2
1を剥離槽(図示省略)に浸漬しながら搬送し、苛性ソ
ーダにキレート剤等を添加した剥離槽内の剥離液によっ
てレジスト膜26、エッチング抵抗層30及びレジスト
膜27を膨潤、脆化させた後、スプレー洗浄によってこ
れらを除去する。そして、金属薄板21を所定の形状に
断裁し、不要部を除去する等の工程を経てシャドウマス
ク20とする。
【0047】図7(a)は、以上のようにして製造され
たシャドウマスク20を顕微鏡で観察した模式図を示
し、いずれの透孔31においても、大孔凹部28の孔変
形が発生していない。これにより、シャドウマスク20
をカラー陰極線管に組み込んでも、蛍光面外観不良とな
ることがなくなる。
【0048】本発明は、以上の実施の形態に限定される
ことなく、種々変形が可能である。例えば、金属薄板2
1の両面に対して純水置換処理を行うことも可能であ
る。この場合には、図2の鎖線で示すように、金属薄板
21に対して純水スプレー装置51と反対側に別の純水
スプレー装置55を配置し、搬送ローラーで搬送されて
いる金属薄板21の他方の面に純水を噴射することによ
り簡単に行うことができる。これにより、金属薄板21
の両面を清浄とした状態で感光性樹脂層を形成すること
ができる。
【0049】また、純水置換処理は、金属薄板21を純
水に浸漬したり、純水を塗布しても同様に行うことがで
きる。純水に浸漬する場合には、純水に超音波振動を付
与することにより、効率的な純水置換を行うことができ
る。
【0050】さらに、本発明は2段階のエッチング工程
を経ることなく、図6に示すように、1回のエッチング
によってシャドウマスクを製造しても良い。
【0051】さらに、また、本発明は、シャドウマスク
の製造だけでなく、半導体集積回路等に用いるリードフ
レームに対しても同様に適用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、感光性
樹脂層を形成する前に金属薄板に対して純水置換処理を
行うため、金属薄板を搬送するローラー等からの逆汚染
を防止することができる。このため、感光性樹脂層の付
着力低下を防止でき、エッチング工程で発生する孔変形
を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のシャドウマスクを含む
カラー陰極線管の断面図である。
【図2】一実施の形態の金属薄板の搬送を示す断面図で
ある。
【図3】一実施の形態の純水置換処理を示す斜視図であ
る。
【図4】一実施の形態のシャドウマスクの製造工程を示
す断面図である。
【図5】図4に示す製造工程の続く製造工程を示す断面
図である。
【図6】1回のエッチングによってシャドウマスクを製
造する構成を示す断面図である。
【図7】製造されたシャドウマスクの顕微鏡観察の模式
図である。
【符号の説明】
20 シャドウマスク 21 金属薄板 22 23 感光性樹脂層 26 27 レジスト膜 26a 27a 開口部 51 純水スプレー装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 教雄 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 4K053 PA12 QA04 RA07 SA04 TA06 TA12 TA18 XA01 4K057 WA01 WA02 WA11 WB02 WB17 WC10 WD05 WE08 WN01 WN03 5C027 HH01 HH08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属薄板の少なくとも一方の面に感光性
    樹脂層を形成する工程と、 前記感光性樹脂層に対して所定のパターンの露光及び現
    像を行って、パターンに対応した開口部を有するレジス
    ト膜を形成する工程と、 前記開口部から金属薄板のエッチングを行って金属薄板
    に凹部を形成する工程と、 前記レジスト膜を金属薄板から剥離する工程とを備えた
    シャドウマスクの製造方法であって、 前記感光性樹脂層を形成する以前に前記金属薄板の表面
    を純水置換処理することを特徴とするシャドウマスクの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 金属薄板の両面に感光性樹脂層を形成す
    る工程と、 両面の感光性樹脂層に対して所定のパターンの露光及び
    現像を行って、パターンに対応した開口部を有したレジ
    スト膜を金属薄板の両面に形成する工程と、 前記両面の開口部から金属薄板のエッチングを行って金
    属薄板の両面に凹部を形成する第1のエッチング工程
    と、 金属薄板の一方の面をエッチング抵抗層によって被覆す
    る工程と、 金属薄板の他方の面からエッチングを行って一方の面の
    凹部まで連通した透孔を形成する第2のエッチング工程
    と、 前記レジスト膜を金属薄板から剥離する工程とを備えた
    シャドウマスクの製造方法であって、 前記感光性樹脂層を形成する以前に前記金属薄板の表面
    を純水置換処理することを特徴とするシャドウマスクの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記純水置換処理は、金属薄板の脱脂洗
    浄及び純水洗浄を行った後の搬送後に行うことを特徴と
    する請求項1または2記載のシャドウマスクの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記純水置換処理は、金属薄板の表面に
    所定圧力に純水を噴射して行うことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のシャドウマスクの製造方法。
JP2001021845A 2001-01-30 2001-01-30 シャドウマスクの製造方法 Pending JP2002231130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001021845A JP2002231130A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 シャドウマスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001021845A JP2002231130A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 シャドウマスクの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002231130A true JP2002231130A (ja) 2002-08-16

Family

ID=18887336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001021845A Pending JP2002231130A (ja) 2001-01-30 2001-01-30 シャドウマスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002231130A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4755257A (en) Method of processing thin metal sheets by photoetching
EP1994993A2 (en) Method for cleaning metal mask
JPS63286588A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPH05114358A (ja) シヤドウマスクの製造方法
JP3009076B2 (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法
JP2002231130A (ja) シャドウマスクの製造方法
JPH01194232A (ja) シャドウマスクの製造方法
JP3149379B2 (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法
JPS6034015A (ja) パタ−ン形成方法
JPH08253878A (ja) エッチング部品の製造方法
JPH05290724A (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2002298733A (ja) シャドウマスクの製造装置及び製造方法
JPH10130868A (ja) 金属薄板のエッチングにおける面出し方法
JPH1083762A (ja) シャドウマスクの洗浄装置、これを用いたシャドウマスクの製造方法及び製造装置
US5139451A (en) Processing and protecting a foil shadow mask for a tension mask color cathode ray tube
JP3171061B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP3092468B2 (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2000345373A (ja) 金属薄板への微細透孔形成方法及びシャドウマスクの製造方法
KR930010667B1 (ko) 음극선관용 새도우 마스크의 제조방법
JP2000340110A (ja) シャドウマスク用ハードマスク及びその製造方法
CN110690167A (zh) 一种基于tft阵列基板的制作方法
JPH05114357A (ja) シヤドウマスクの製造方法
JP2002270092A (ja) シャドウマスクの製造方法
JP2000066363A (ja) シャドウマスク用ハードマスク及びその製造方法
JP2001042500A (ja) シャドウマスク用ハードマスク及びその製造方法