JP2002230744A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JP2002230744A
JP2002230744A JP2001028802A JP2001028802A JP2002230744A JP 2002230744 A JP2002230744 A JP 2002230744A JP 2001028802 A JP2001028802 A JP 2001028802A JP 2001028802 A JP2001028802 A JP 2001028802A JP 2002230744 A JP2002230744 A JP 2002230744A
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film
magnetic
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base film
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JP2001028802A
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Takahiro Igari
孝洋 猪狩
Hiroshi Uchiyama
浩 内山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板に対する磁性膜等の密着性の確保と、優
れた磁気特性及び電磁変換特性とを両立する。 【解決手段】 基板1と、上記基板1上に形成された、
Crを含有する第1の下地膜2と、上記第1の下地膜2
上に形成された、当該第1の下地膜2を酸化してなる酸
化物膜3と、上記酸化物膜3上に形成された、Ruを含
有する第2の下地膜4と、上記第2の下地膜4上に形成
された、Coを含有する磁性膜5とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板上に下地膜と磁
性膜とを有する磁気記録媒体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの記憶装置等として、従来
よりハードディスクドライブが用いられている。このハ
ードディスクドライブは、表面が高精度に研磨されたア
ルミニウム又はガラス等からなるディスク基板上に信号
記録膜が形成されてなる磁気ディスクを記録媒体として
用い、この磁気ディスクの信号記録領域上に、磁気ヘッ
ドを搭載した浮上スライダを所定の浮上量で浮上させ
て、信号の書き込み及び/又は読み出しを行うようにし
ている。ハードディスクドライブはその記憶容量及び高
速なデータ転送速度からコンピュータの記憶装置として
のみならず、家庭用VTR等の代替としてAV市場での
普及が見込まれている。
【0003】一方、最近のコンピュータの低価格化に伴
い、ハードディスクドライブ又は内蔵される磁気ディス
クの低コスト化、低価格化が強く望まれている。また、
AV市場での普及を考えた場合、ハードディスクドライ
ブの低価格化は重要な課題と考えられる。
【0004】このような要求に応えるために、磁気ディ
スク用の基板として、従来のアルミニウム基板より低コ
ストでの製造が可能な樹脂製の基板(以下、樹脂基板と
称する。)が注目されている。
【0005】ハードディスクドライブでは、磁気ヘッド
を搭載したスライダが磁気ディスクの表面上を50nm
程度にて浮上して信号の書き込み及び/又は読み出しを
行うため、磁気ディスクの表面に存在する高さ50nm
以上の突起は、ヘッドクラッシュの原因となる。したが
って、磁気ディスクは、表面に存在する突起の高さが5
0nm未満とされるような厳しい表面平滑性が要求され
る。
【0006】アルミニウム基板では、以下のような方法
により50nm以上の高さを有する突起が除去され、平
滑なディスク表面を得ている。先ず、アルミニウムから
なる母材から基板形状のアルミニウムを切り出す。次
に、この切り出したアルミニウム基板に対して高精度な
研磨を施す。すなわち、この研磨工程によってヘッドク
ラッシュの原因となる高さ50nm以上の突起をアルミ
ニウム基板の表面から除去する。具体的には、アルミニ
ウム基板の表面に高い表面平滑性を付与するために、ア
ルミニウム基板に対する研磨と洗浄とを繰り返すととも
に、研磨を繰り返す毎に研磨に用いる砥粒の粒径を小さ
くすることによって、最終的に高さ50nm以上の突起
を皆無とする。
【0007】それに対して、樹脂基板では、樹脂材料を
射出成形することによって作製され、基板表面の粗さは
射出成形に用いられるスタンパ表面の粗さに対応する。
したがって、高精度に平滑化されたスタンパを用いるこ
とで表面粗さの小さい、すなわち高さ50nm以上の突
起を有しない優れた表面平滑性を有する基板を、研磨・
洗浄工程を必要とすることなく製造できる。このよう
に、磁気ディスクの基板材料として樹脂を用いることに
よって製造工程の削減が可能となり、低コスト化が図ら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂基
板は表面エネルギーが小さいために、磁性膜等の信号記
録膜に対する付着強度が低いという問題を有する。この
ため、樹脂基板表面に直接磁性膜を成膜した場合、樹脂
基板からの磁性膜の剥離を引き起こしやすい。
【0009】そこで、Cr又はCrを主成分とする合金
膜を樹脂基板上に成膜することにより、磁性膜の密着性
を高める方法が行われている。Crが(110)配向し
たときの格子間隔は、その上に被着される磁性膜の主成
分であるCoの(100)面の格子間隔とほぼ一致す
る。このため、樹脂基板と磁性膜との間にCr又はCr
を主成分とする合金膜を下地膜として介在させることに
より、磁性膜の付着力の向上と同時に、磁性膜における
Coの(100)配向、すなわちCoの磁化容易軸であ
るc軸を膜面と平行に配向させることができる。
【0010】ところで、Ruは、磁性膜の主成分である
Coと同じ六方晶構造をとり、また、Ruのa軸及びc
軸の面間隔が、Coのa軸及びc軸とそれぞれ約8%及
び5%異なるのみで、Coとほぼ同様の結晶構造とな
る。このため、樹脂基板と磁性膜との間にRuを下地膜
として介在させ、Ruの(100)配向又は(110)
配向が得られれば、上述したCr又はCrを主成分とす
る合金膜を下地膜として用いた場合よりも、磁性膜の面
内配向性をさらに高めることができる。
【0011】しかしながら、Ruは、Cr又はCrを主
成分とする合金膜に比べて、基板に対する密着性に劣る
という問題を有する。
【0012】そこで本発明はこのような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、基板に対する磁性膜等の密
着性の確保と、優れた磁気特性及び電磁変換特性とを両
立する磁気記録媒体及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る磁気記録媒体は、基板と、上記基板
上に形成された、Crを含有する第1の下地膜と、上記
第1の下地膜上に形成された、当該第1の下地膜を酸化
してなる酸化物膜と、上記酸化物膜上に形成された、R
uを含有する第2の下地膜と、上記第2の下地膜上に形
成された、Coを含有する磁性膜とを有することを特徴
とする。
【0014】本発明に係る磁気記録媒体は、基本的に
は、基板上に下地膜と磁性膜とを順次積層するという思
想に基づいている。下地膜として、Crを含有する第1
の下地膜とRuを含有する第2の下地膜とを順次積層し
たものを用いることより、第1の下地膜が有する基板に
対する密着性向上と、第2の下地膜が有する磁気特性及
び電磁変換特性の向上とが同時に達成できるものと期待
される。
【0015】しかしながら、実際に本願発明者等が、基
板上にCrを含有する第1の下地膜とRuを含有する第
2の下地膜とCoを含有する磁性膜とを順次積層した構
造の磁気記録媒体を作製したところ、この磁気記録媒体
では、下地膜を備えているにもかかわらず、磁気特性及
び電磁変換特性が劣化するという問題が発生し、所期の
目的を達成できないことがわかった。
【0016】そこで、本願発明者等が種々の検討を重ね
たところ、この問題は、第1の下地膜の結晶構造がその
上に成長する第2の下地膜の結晶構造に影響を及ぼす結
果、第2の下地膜が、第2の下地膜上に形成される磁性
膜にとって望ましくない結晶構造をとることに起因する
ことがわかった。そこで、第1の下地膜と第2の下地膜
との間に特定の膜を介在させることにより、磁気特性及
び電磁変換特性の劣化という不都合を生じさせることな
く、第1の下地膜及び第2の下地膜のそれぞれの優れた
特性を同時に得ることが可能となるとの知見を得るに至
った。
【0017】すなわち、以上のように構成された本発明
に係る磁気記録媒体では、第1の下地膜を酸化してなる
酸化物膜が、第1の下地膜の結晶構造の影響を抑えるた
め、Ruを含有する第2の下地膜がCrの結晶構造の影
響を受けることなく成長する。このような第2の下地膜
上に磁性膜を形成することにより、Coの磁化容易軸で
あるc軸を面内方向に向けられる。また、第1の下地膜
は、基板に対する高い密着性を示すため、磁性膜等の剥
離を防止する。
【0018】また、本発明に係る磁気記録媒体の製造方
法は、基板上に、Crを含有する第1の下地膜を形成す
る第1の工程と、上記第1の下地膜の表面を酸素含有ガ
スに暴露して、酸化物膜を形成する第2の工程と、上記
酸化物膜上に、Ruを含有する第2の下地膜を形成する
第3の工程と、上記第2の下地膜上に、Coを含有する
磁性膜を形成する第4の工程とを有することを特徴とす
る。
【0019】以上のような磁気記録媒体の製造方法によ
れば、酸素含有ガス中に第1の下地膜を暴露することに
より、第1の下地膜の表面を酸化して酸化物膜とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した磁気記録
媒体及びその製造方法について、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0021】本発明を適用した磁気記録媒体は、図1に
示すように、基板1上に、Crを主成分とする第1の下
地膜2と、酸化物膜3と、第2の下地膜4と、Coを主
体とする磁性膜5と、保護膜6と、潤滑剤層7とが、順
次形成された構造とされている。
【0022】基板1としては、樹脂材料を用いることが
好ましい。詳細は後述するが、この基板1は、射出成形
法等によって作製され、研磨・洗浄等の煩雑な工程を必
要とすることなく良好な表面平滑性を容易に得ることが
できるため、磁気記録媒体の低コスト化が可能となる。
【0023】また、基板1の表面平均粗さは2nm以下
とされ、最大突起高さが25nm以下とされることが好
ましい。基板1の表面平滑性を上記のように良好とする
ことにより、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間の間隙が
極めて小とされた場合であっても、磁気記録媒体と磁気
ヘッドとの接触・衝突が防止され、記録再生が安定して
行われる。
【0024】なお、基板1に用いられる具体的な樹脂材
料としては、アモルファスポリオレフィン、ポリメチル
メタクリレート、ポリカーボネート等が挙げられ、特に
アモルファスポリオレフィンを用いることが好ましい。
【0025】第1の下地膜2を構成する具体的な材料と
しては、例えばCrや、CrにV、Mo、W又はTiか
ら選ばれる1種の元素を添加した合金等が挙げられ、体
心立方格子を空間格子とした結晶構造をとることが好ま
しい。基板1上に第1の下地膜2を形成することによ
り、表面エネルギーの小さい樹脂製の基板を用いた場合
であっても、その上に形成される第2の下地膜4、磁性
膜5等の密着性を確保することができる。このため、基
板1から磁性膜5等が剥離することを防止できる。
【0026】第1の下地膜2を構成する材料としては、
中でもCr−Wを用いることが好ましく、Crに対して
Wが16原子%≦W<60原子%であることが好まし
い。Crに対してWが12原子%以下である場合、膜応
力のために第1の下地膜に微細なクラックが発生する虞
がある。Crに対してWが16原子%以上である場合に
は、第1の下地膜2にクラックが入らず、良好な表面性
を保つことができる。ただし、Crに対してWが60原
子%を上回る場合、クラックの発生はないものの、高温
高湿度/低温低湿度環境下で磁気記録媒体を保存した際
に、微細な浮腫が発生する虞がある。特に付着力の観点
では、Crに対してWが16原子%であることが好まし
い。
【0027】第2の下地膜4を構成する具体的な材料と
しては、例えばRu等が挙げられ、六方晶構造をとるこ
とが好ましい。磁性膜5の下方に第2の下地膜4を設け
ることにより、磁性膜5においてCoの磁化容易軸であ
るc軸を面内配向させられる。Ruを含有する第2の下
地膜4は、Crを含有する第1の下地膜2よりもCoの
c軸を面内方向に向ける効果が強いため、磁気記録媒体
の磁気特性及び電磁変換特性を従来に比べて大幅に向上
させることができる。
【0028】磁性膜5を構成する具体的な材料として
は、CoPt、CoPtCr合金等、Coを主成分とす
るものであれば、従来公知の磁性膜用合金をいずれも用
いることができる。Coに対するPtの添加量を増やす
ことで結晶磁気異方性が増大し保磁力が増加するが、同
時にノイズが増大するため、CoPt合金の組成はこれ
らの兼ね合いで決定される。具体的には、Co80Pt
20であることが好ましい。また、CrPt合金にCr
を添加することで、Crの磁性粒子の粒界への偏析によ
り、遷移性ノイズの低下に効果があるのと同時に、保磁
力を増加させることができる。具体的には、Co70
20Cr10であることが好ましい。
【0029】保護膜6としては、カーボンからなるもの
が好ましい。また、上記保護膜6として、比較的硬度の
高いダイヤモンドライクカーボン(DLC)、窒化カー
ボン、SiO 等の材料を用いてもよい。
【0030】この保護膜6上に、潤滑剤を含有する潤滑
剤層7を形成することも可能である。保護膜6上に潤滑
剤層7を形成することにより、磁気記録媒体表面の摩擦
係数を低減し、磁気記録媒体の走行性や耐久性を向上さ
せることができる。
【0031】ところで、上述したように、第1の下地膜
は、基板に対する磁性膜等の密着性を確保するために設
けられる膜であり、第2の下地膜は、第1の下地膜を形
成した場合よりも磁性膜のCoのc軸の面内配向性を高
めるために設けられる膜である。しかしながら、第1の
下地膜上に第2の下地膜を直接形成し、この第2の下地
膜上に直接磁性膜を形成した構造の磁気記録媒体では、
面内磁気記録媒体として良好な磁気特性及び電磁変換特
性を得られないという問題が生じる。この問題は、以下
に述べるような原因のためと推測される。
【0032】(110)面配向したCr上にRuを成膜
した場合、図2に示すように、Cr(110)面の格子
間隔とRu(002)面の格子間隔とがほぼ一致してし
まう。このため、第1の下地膜であるCr又はCrを主
成分とする合金膜上に成膜された、第2の下地膜である
Ruは、c軸が膜面に対し垂直に向いた形で成長してし
まう。この結果、Ru上に成膜される磁性膜において、
Coの磁化容易軸であるc軸がRuと同様に垂直に向い
てしまうため、面内磁気記録媒体として良好な特性が得
られないと考えられる。
【0033】そこで、本発明では、Crを主成分とする
第1の下地膜2とRuを主成分とする第2の下地膜4と
の間に、第1の下地膜2を酸化させてなる酸化物膜3を
介在させている。この酸化物膜3は、第1の下地膜2の
Crの結晶構造の影響を断ち切るため、この酸化物膜3
上に形成されるRuを含有する第2の下地膜4は、第1
の下地膜の結晶構造の影響を受けることなく成長する。
このような第2の下地膜4上にCoを主成分とする磁性
膜5を形成することにより、Coの磁化容易軸であるc
軸を面内方向に向けられるため、面内磁気記録媒体とし
て優れた磁気特性及び電磁変換特性を示す磁気記録媒体
を実現できる。
【0034】ここで、酸化物膜3の有無がRuの結晶構
造に与える影響について、以下の実験結果に基づいて説
明する。
【0035】先ず、酸化物膜3を備えない場合として、
樹脂材料を用いた基板1上に、第1の下地膜2として8
nm厚のCr−16Wを形成し、次に第2の下地膜4と
して30nm厚のRu膜を形成した構造の積層膜Aを作
製した。
【0036】また、酸化物膜3を備える場合として、樹
脂材料を用いた基板1上に、第1の下地膜2として8n
m厚のCr−16Wを形成し、次にガス圧7mTorr
にて8秒間、酸素ガス導入により第1の下地膜2の表面
を酸化して酸化物膜3を形成し、次に第2の下地膜4と
してRu膜を形成した構造の積層膜Bを作製した。
【0037】以上のように作製された、酸化物膜3を備
えない積層膜A及び酸化物膜3を備える積層膜Bに対し
て、XRD(X Ray Diffraction:X線ディフラクショ
ン解析)を行った。なお、XRDでは、40kV×40
mAのX線源を使用した。積層膜AのXRDプロファイ
ルを図3に、積層膜BのXRDプロファイルを図4に示
す。
【0038】酸化物膜3を備えない積層膜Aでは、図3
に示すように、六方晶構造をとるRuの(002)面の
反射ピークが現れている。このことから、積層膜Aで
は、第2の下地膜4において、Ruのc軸が膜面に対し
て垂直に配向していることがわかる。
【0039】一方、酸化物膜3を備える積層膜Bでは、
図4に示すように、Ruの(002)面だけでなく、
(100)面及び(101)面の反射ピークが混在して
現れており、Ruが(100)面及び(101)面配向
していることがわかる。このことから、積層膜Bでは、
Ruのc軸が膜面垂直方向に向いている割合が、積層膜
Aに比べて減少していることがわかる。
【0040】以上の結果から、第1の下地膜2上に直接
第2の下地膜4を形成すると、第1の下地膜2の結晶構
造の影響を強く受けて、Ruが(002)面配向してし
まうが、第1の下地膜2と第2の下地膜4との間に酸化
物膜3を介在させることにより、Ruが第1の下地膜2
の結晶構造の影響を受けずに成長し、(100)面又は
(101)面配向することがわかった。
【0041】したがって、酸化物膜3上に形成された第
2の下地膜4上にCoを主成分とする磁性膜5を形成す
ることで、その上に形成される磁性膜5の磁化容易軸も
面内に配向し、面内磁気記録媒体として優れた磁気特性
及び電磁変換特性が得られるものと推測される。
【0042】なお、酸化物膜3は、Crを主成分とする
第1の下地膜2を酸化させてなるため、Crの酸化物で
ある2価クロム、Cr等の3価クロム、6価クロ
ム、4価及び5価Crの混合酸化物等、各種クロムの酸
化物を含有していると推測される。中でも、六方晶構造
又は三方晶構造をとるCrが安定であり、その格
子定数は、a=5.38Åであり、α=54°50’で
ある。
【0043】また、酸化物膜3は、第2の下地膜4に望
ましい配向性を付与するための膜であるため、ある程度
の深さまで第1の下地膜3を酸化されることによって、
第1の下地膜3の結晶構造の影響を消失させる程度の厚
さを有することが好ましい。したがって、酸化物膜3
が、規則的な結晶格子を形成するものと推測される数原
子層以上、具体的には4〜5原子層(約1nm)以上の
厚さを有することで、その上に形成される第2の下地膜
4の配向性を確実に改善することができる。
【0044】上述したように、本発明を適用した磁気記
録媒体は、Crを主成分とする第1の下地膜2とRuを
主成分とする第2の下地膜4との間に、第1の下地膜2
を酸化させてなる第2の下地膜4を介在させているた
め、第1の下地膜2のCrの結晶構造の影響を受けるこ
となく、Ruを含有する第2の下地膜4が成長する。こ
のような第2の下地膜4上にCoを主成分とする磁性膜
5を形成することにより、Coの磁化容易軸であるc軸
を面内方向へ向けることが可能となり、面内磁気異方性
が強まる。したがって、本発明を適用した磁気記録媒体
では、優れた磁気特性及び電磁変換特性を実現すること
が可能である。
【0045】また、本発明を適用した磁気記録媒体は、
基板1の材料として樹脂材料を用いた、いわゆる樹脂基
板を用いた場合に適用されて好適である。樹脂基板を用
いた場合、表面エネルギーが小さいために磁性膜5等が
剥がれやすいといった問題が生じやすいが、本発明では
樹脂基板に対する密着性の高い第1の下地膜2を設けて
いるため、上述した問題を解消できる。また、樹脂基板
を用いた場合、従来の磁気記録媒体に面内磁気異方性を
付与するために通常行われている基板加熱を行うことが
できないが、本発明では、酸化物膜3上にRuを主成分
とする第2の下地膜4を設けているため、磁性膜5にお
いてCoのc軸を面内方向に向けることができる。した
がって、本発明を適用した磁気記録媒体においては、射
出成形法等によって作製される安価な樹脂基板を用いた
としても、磁性膜5等の密着性の確保と、磁気特性及び
電磁変換特性の向上とを両立することができる。
【0046】以下、上記のような膜構成の磁気記録媒体
の製造方法について説明する。
【0047】まず、図5に示すような射出成形装置20
を用いて、射出成形法により樹脂材料を成形し、基板1
を作製する方法について説明する。
【0048】射出成形装置20は、基板1の一方の主面
を形成する固定金型21aと、この固定金型21aと相
対向して配置されて基板1の他方の主面を形成する可動
金型21bと、基板1の外周側面を形成する外周金型2
2とを備える。
【0049】可動金型21bは、図示しないガイド手段
に支持されて、駆動機構によって固定金型21aに対し
て接離動作する。
【0050】外周金型22は、固定金型21aを射出成
形装置20内に固定する固定側外周金型22aと、可動
金型21bを射出成形装置20内に固定する可動側外周
金型22bとを備える。この外周金型22によって成形
される成形体の外周側面が形成される。
【0051】そして、これら固定金型21a、可動金型
21b及び外周金型22は、型締め状態において協動し
て基板1を形成するキャビティ23を形成する。
【0052】固定金型21a側には、基板1を成形する
キャビティ23の中心に位置して、溶融された樹脂材料
をキャビティ23内に射出充填させるノズル24を有す
るスプルブッシュ25が配設されている。そして、溶融
された樹脂材料は、このノズル24を介してキャビティ
23内に高圧で射出充填される。
【0053】一方、可動金型21b側には、キャビティ
23の中心に対応する位置に設けられた第1のイジェク
ト部材26が軸方向に移動自在に配設されている。第1
のイジェクト部材26は、成形される基板1の内周側の
情報信号が記録されない領域に対応した外径寸法を有す
る筒状を呈して形成される。
【0054】そして、この第1のイジェクト部材26
は、基板1の離型動作に際して図示しない駆動手段によ
ってキャビティ23内へと突き出されて成形された基板
1を可動金型21bから突き出して離型させる。
【0055】この第1のイジェクト部材26には、その
内周側に成形される基板1の中心穴を穿設するパンチ2
7が取り付けられている。このパンチ27は、第1のイ
ジェクト部材26と同様の軸方向に図示しない駆動機構
により移動される。そして、このパンチ27は、この駆
動機構によってキャビティ23内へと突出動作されて基
板1の中央切断領域部に中心穴を形成する。
【0056】また、このパンチ27の内周側には、第2
のイジェクト部材28が油圧機構により進退自在に取り
付けられている。そして、この第2のイジェクト部材2
8は、そのキャビティ23側の端面が樹脂留28aを構
成する。この第2のイジェクト部材28は、上記第1の
イジェクト部材26と同様に、軸方向に移動自在に配設
されている。したがって、ノズル24の射出口から射出
充填された樹脂材料は、樹脂留28aの底面部に向かっ
て射出され、キャビティ23内に均一に充填される。そ
して、この第2のイジェクト部材28は、パンチ27に
より基板1の中心穴が穿設されたのち、その切断部分の
樹脂材料を可動金型12bから突き出して離型させる。
以上のように構成された射出成形装置20では、先ず、
図示しない駆動機構が動作されることによって、固定金
型21aに対して可動金型21bが接近動作して型締め
状態とされて周囲が閉塞されたキャビティ23が構成さ
れる。次に、キャビティ23には、この型締め状態にお
いて、スプルブッシュ25のノズル24から溶融された
樹脂材料が射出充填される。そして、この射出成形装置
20に設けられた図示しない温度調節機構により樹脂材
料が半溶融状態に冷却された状態において、第1のイジ
ェクト部材26の中心穴からパンチ27が固定金型21
a方向へと突出動作され、成形される基板1のセンタ穴
を形成する。
【0057】この後、射出成形装置20において、射出
充填された樹脂材料が図示しない温度調節機構により冷
却、硬化される。
【0058】そして、この射出成形装置20では、図示
しない駆動機構が動作して可動金型21bが固定金型2
1aに対して離間動作されることによって、型開き動作
が行われる。最終的に、キャビティ23内で成形された
状態の基板1は、固定金型21aと可動金型21bとの
型開き動作が行われた状態で動作する第1のイジェクト
部材26によって、可動金型21b側から突き出された
図示しない基板1取り出し機構によって取り出される。
【0059】このとき、固定金型21a及び可動金型2
1bに、高精度に平滑化されたスタンパを取り付けるこ
とにより、当該スタンパの表面平滑性に対応した優れた
表面平滑性を有する基板1を得られる。しかし、特開平
10−235656号公報に開示されているように、固
定金型及び可動金型のキャビティを構成する面に緻密な
金属膜を被着させ、当該金属膜表面に研磨等を施すこと
により、高精度に平滑化された固定金型及び可動金型を
用いることが好ましい。これにより、スタンパの使用
や、基板1表面の研磨、洗浄等の煩雑な工程を経ること
なく、歪みや面うねり等が抑制され、優れた表面平滑性
を有する基板1を得ることができる。
【0060】次に、得られた基板1上に、磁性膜5を含
む積層膜を、スパッタリング法等により形成する。
【0061】具体的には、先ず、基板1上に、第1の下
地膜2をスパッタリング法等により形成する。第1の下
地膜2を形成する際のターゲット材料としては、例えば
Crや、CrにV、Mo、W又はTiから選ばれる1種
の元素を添加した合金等を用いることができる。
【0062】次に、基板1上に形成された第1の下地膜
2の表面を酸素含有ガスに暴露することにより、酸化物
膜3とする。具体的には、例えばバッチ式スパッタ装置
を用いて各種積層膜を形成する場合には、第1の下地膜
2を形成した後のチャンバ内に酸素含有ガスを導入する
ことで、第1の下地膜2の表面を酸化し、酸化物膜3を
形成することができる。また、例えば複数のチャンバを
備えるインライン式スパッタ装置を用いて各種積層膜を
形成する場合には、第1の下地膜2を形成するチャンバ
の後段に、酸素含有ガス導入用のチャンバを設けること
により、第1の下地膜2の表面を酸化して酸化物膜3を
形成することができる。
【0063】次に、酸化物膜3上に、第2の下地膜4を
スパッタリング法等により形成する。第2の下地膜4を
形成する際のターゲット材料としては、例えばRu等を
用いることができる。
【0064】次に、第2の下地膜4上に、磁性膜5をス
パッタリング法等により形成する。磁性膜5を形成する
際のターゲット材料としては、CoPt、CoPtCr
合金等を用いることができる。
【0065】次に、磁性膜5上に、保護膜6をスパッタ
リング法等により形成する。保護膜6を形成する際のタ
ーゲット材料としては、カーボン等を用いることができ
る。
【0066】さらに、保護膜6上に潤滑剤を塗布するこ
とにより、潤滑剤層7を形成し、図1に示すような構造
の磁気記録媒体が完成する。
【0067】以上のような磁気記録媒体の製造方法で
は、クロムの酸化物等からなる新たなスパッタターゲッ
トや、新たなスパッタ電源等を用意する必要がなく、チ
ャンバ中に酸素含有ガスを導入するといった簡単な操作
で、第1の下地膜2上に酸化物膜3を形成できる。した
がって、低コストにて優れた磁気特性及び電磁変換特性
を有する磁気記録媒体を製造することができる。
【0068】なお、本発明は上述の記載に限定されるこ
とはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜
変更可能である。
【0069】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて、実験結果に基づいて説明する。
【0070】〈実験1〉実施例1 まず、図5に示すような金型装置を用いて、射出成形法
により樹脂材料としてアモルファスポリオレフィン(商
品名ZEONEX、日本ゼオン社製)を成形し、外径9
5mm、内径25mm、厚さ1.27mmのディスク状
の基板を作製した。
【0071】つぎに、各膜毎にスパッタチャンバを設け
るインライン式スパッタ装置を使用して、基板上に各種
積層膜を形成した。なお、インライン式スパッタ装置
は、導入用のチャンバ、第1の下地膜用のスパッタチャ
ンバ、酸素導入用のチャンバ、第2の下地膜用のスパッ
タチャンバ、磁性膜用のスパッタチャンバ及び保護膜用
のスパッタチャンバを順次備えるものである。
【0072】先ず、到達真空度5×10−7Torr以
下とした導入用のチャンバ内に基板を投入した。
【0073】次に、第1の下地膜用のスパッタチャンバ
に基板を搬送し、DCスパッタリングによりアルゴンガ
ス圧31mTorrにて、Crに16原子%のWを添加
した組成の第1の下地膜を、8nm厚で形成した。
【0074】次に、酸素導入用のチャンバに基板を搬送
した。この酸素導入用チャンバ内に酸素ガスを導入し、
酸素ガス圧を7mTorrとして、第1の下地膜が形成
された基板を6秒間暴露し、第1の下地膜の表面を酸化
させて酸化物膜を形成した。
【0075】次に、第2の下地膜用のスパッタチャンバ
に基板を搬送し、DCスパッタリングによりアルゴンガ
ス圧85mTorrにて、Ruからなる第2の下地膜
を、40nm厚で形成した。
【0076】次に、磁性膜用のスパッタチャンバに基板
を搬送し、RFスパッタリングによりアルゴンガス圧8
mTorrにて、磁性膜を形成した。なお、磁性膜を形
成する際のターゲットとしては、Co70Pt20Cr
10に10mol%のSiO を添加した、いわゆるグ
ラニュラ構造のものを用いた。また、残留磁化膜厚積が
0.5memu/cmとなるように磁性膜を形成し
た。
【0077】次に、保護膜用のスパッタチャンバに基板
を搬送し、DCスパッタリングによりアルゴンガス圧1
3mTorrにて、カーボンからなる保護膜を、10n
m厚で形成した。
【0078】次に、保護膜上に、潤滑剤(商品名AM2
001、アウジモント社製)を塗布することにより潤滑
剤層を形成し、磁気ディスクを得た。
【0079】比較例 第1の下地膜を形成した後、酸素導入用チャンバに酸素
ガスを導入しなかったこと、すなわち第1の下地膜上に
酸化物膜を形成せず、直接第2の下地膜を形成したこと
以外は、実施例1と同様にして磁気ディスクを得た。
【0080】以上のように作製された実施例1及び比較
例について、先ず、電磁変換特性を評価した。具体的に
は、それぞれの磁気ディスクの半径19.94mmにデ
ィスク回転数5400rpmで記録周波数35.42M
Hzの信号を記録したときのノイズスペクトルを測定し
た。結果を図6に示す。なお、図6中、実施例1のノイ
ズスペクトルを実線で表し、比較例のノイズスペクトル
を点線で表した。
【0081】図6から信号対雑音比(SN比)を算出し
たところ、実施例1のSN比は28dBであり、比較例
のSN比は19dBであった。このことから、第1の下
地膜と第2の下地膜との間に酸化物膜を設けることによ
り、SN比が向上し、電磁変換特性が向上することがわ
かった。
【0082】次に、実施例1及び比較例に対して、記録
周波数5.9MHzの信号を記録したときの再生波形を
測定した。実施例1の結果を図7に、比較例の結果を図
8にそれぞれ示す。
【0083】図7及び図8から明らかなように、実施例
1の波形と比べると、比較例では波形が歪み、方形波に
近い形の波形を示した。このことから、比較例では、磁
性膜の磁化容易軸が膜面内を向いておらず、膜面に対し
て垂直又は斜め方向に分布していることがわかった。こ
のため、比較例では、図6のノイズスペクトルに観察さ
れるように、再生出力が小さく、SN比の劣化が引き起
こされたと推測される。
【0084】また、実施例1及び比較例の磁気特性を評
価した。具体的には、実施例1及び比較例の磁気ディス
クを切り出し、振動試料型磁力計によって、面内方向及
び膜面垂直方向に関して、外部磁界に対する磁束密度を
測定した。実施例1の履歴曲線を図9に、比較例の履歴
曲線を図10に示す。なお、図9及び図10中、面内方
向の履歴曲線を実線で表し、膜面垂直方向の履歴曲線を
点線で表した。
【0085】図9から明らかなように、実施例1の磁気
ディスクでは、面内方向の履歴曲線の保磁力及び角形比
が大きく、磁化容易軸が面内方向に配向する、いわゆる
面内磁気記録膜となっていることがわかった。一方、比
較例の磁気ディスクでは、膜面垂直方向の履歴曲線の保
磁力及び角形比が大きく、磁化容易軸が膜面垂直方向に
傾いていることがわかった。
【0086】また、実施例1及び比較例の磁気ディスク
についてX線回折を行った。比較例では、第2の下地膜
であるRuの(002)面のピークが確認され、六方晶
構造をとるRuのc軸が膜面垂直方向に配向しているこ
とがわかった。このRuの配向は、Ruの(002)面
の格子間隔が、第1の下地膜であるCr−W合金の(1
10)面の格子間隔とほぼ等しいことにより引き起こさ
れ、この結果、第2の下地膜の上に成膜される磁性膜の
Coも、Ru同様(002)面配向してしまい、磁気特
性の劣化を引き起こしたものと推測される。
【0087】以上の実験1の結果から、第1の下地膜と
第2の下地膜との間に、第1の下地膜を酸化してなる酸
化物膜を設けることにより、磁気記録媒体は、優れた磁
気特性及び電磁変換特性を実現できることが明らかとな
った。
【0088】〈実験2〉つぎに、酸化物膜を形成する際
の、酸素ガスに対する暴露時間について検討した。
【0089】実施例2 酸化物膜を形成する際に、酸素ガス圧を7mTorrと
したチャンバ内で第1の下地膜が形成された基板を暴露
する時間を2秒間としたこと以外は、実施例1と同様に
して磁気ディスクを得た。
【0090】実施例3 酸化物膜を形成する際に、酸素ガス圧を7mTorrと
したチャンバ内で第1の下地膜が形成された基板を暴露
する時間を8秒間としたこと以外は、実施例1と同様に
して磁気ディスクを得た。
【0091】以上のように作製された実施例2及び実施
例3、並びに上述した実験1で作製された実施例1及び
比較例の磁気ディスクについて、保磁力を測定した。実
施例1〜実施例3及び比較例の結果を、図11に示す。
【0092】図11から明らかなように、酸素ガスに対
する暴露時間が2秒である実施例2、酸素ガスに対する
暴露時間が6秒である実施例1及び酸素ガスに対する暴
露時間が8秒である実施例3は、保磁力がそれぞれ29
00Oe、2860Oe、2890Oeであった。一
方、酸化物膜を有しない比較例の保磁力は2000Oe
であり、実施例1〜実施例3に比べて低い値を示した。
【0093】以上の実験2の結果から、第1の下地膜の
表面を酸素ガスに対して暴露することにより、酸化物膜
が形成されて磁気記録媒体の保磁力を向上させることが
できることがわかった。また、第1の下地膜の、酸素ガ
スに対する暴露時間を2秒以上とすることで、酸化物膜
が確実に形成されていることがわかった。
【0094】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る磁気記録媒体は、酸化物膜を設けることによ
り、第2の下地膜が第1の下地膜の結晶構造の影響を受
けることなく成長し、当該第2の下地膜上に磁性膜が形
成されている。この磁性膜は、Coの磁化容易軸である
c軸が面内方向に向けられている。したがって、本発明
によれば、基板に対する磁性膜等の密着性を確保しつ
つ、磁気特性及び電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を
提供することが可能である。
【0095】また、本発明に係る磁気記録媒体の製造方
法では、第1の下地膜の表面を酸素含有ガスに暴露する
といった簡便な方法で酸化物膜を形成しているため、低
コストにて、磁気特性及び電磁変換特性に優れた磁気記
録媒体を製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態を適用した磁気記録媒体の一構成
例を示す概略断面図である。
【図2】Cr及びRuの格子面を示す模式図である。
【図3】積層膜AのXRDプロファイルである。
【図4】積層膜BのXRDプロファイルである。
【図5】基板を作製する際に用いられる金型装置の要部
断面図である。
【図6】実施例1及び比較例のノイズスペクトルを示す
特性図である。
【図7】実施例1の記録再生波形を示す特性図である。
【図8】比較例の記録再生波形を示す特性図である。
【図9】実施例1の履歴曲線を示す特性図である。
【図10】比較例の履歴曲線を示す特性図である。
【図11】酸素暴露時間に対する保磁力の変化を示す特
性図である。
【符号の説明】
1 基板、2 第1の下地膜、3 酸化物膜、4 第2
の下地膜、5 磁性膜、6 保護膜、7 潤滑剤層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 上記基板上に形成された、Crを含有する第1の下地膜
    と、 上記第1の下地膜上に形成された、当該第1の下地膜を
    酸化してなる酸化物膜と、 上記酸化物膜上に形成された、Ruを含有する第2の下
    地膜と、 上記第2の下地膜上に形成された、Coを含有する磁性
    膜とを有することを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記基板は、樹脂からなることを特徴と
    する請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 基板上に、Crを含有する第1の下地膜
    を形成する第1の工程と、 上記第1の下地膜の表面を酸素含有ガスに暴露して、酸
    化物膜を形成する第2の工程と、 上記酸化物膜上に、Ruを含有する第2の下地膜を形成
    する第3の工程と、 上記第2の下地膜上に、Coを含有する磁性膜を形成す
    る第4の工程とを有することを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記基板の材料として、樹脂を用いるこ
    とを特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013171596A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Toshiba Corp 磁気記録媒体、及びその製造方法

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