JP2002229350A - 導電性転写ロール及びその製造方法 - Google Patents
導電性転写ロール及びその製造方法Info
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Abstract
精度であり、抵抗値の調整も比較的容易にできる導電性
転写ロールを提供する。 【解決手段】 転写方式の画像形成装置に用いられる導
電性転写ロール10であって、芯金11上に設けられた
第1の導電性弾性層12と、この第1の導電性弾性層1
2上に設けられた第2の導電性弾性層13と、この第2
の導電性弾性層13上に設けられた離型性コート層14
とからなり、前記第2の導電性弾性層13は予め成形さ
れたスリーブ部材であり、前記第1の導電性弾性層12
は、前記芯金11と前記スリーブ部材との間に成形され
たものである。
Description
機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いら
れる中間転写体又は転写体として用いられる導電性転写
ロールに関する。
プロセス、磁気記録プロセス等による画像形成装置に
は、転写方式のものが知られている。転写方式の画像形
成装置では、感光体などの画像担持体上のトナー画像を
中間転写体上に転写し、この画像を被記録体に転写する
ものがある。
状のものが使用されているが、装置の小型化、高精度画
像の形成の面でロール形状のものが要望されている。
性ローラが使用され、特許第3082546号公報に
は、中抵抗弾性層として、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴム、EPDMな
どの弾性材料に、カーボンや酸化亜鉛などの金属酸化物
を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗値)を105〜1
01 1Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発
泡肉質の層が開示されている。
では良好であるが、クリーニング性に難がある。そこ
で、同公報には、離型性を持たせ、相対向する転写ロー
ルへの一時転写電流の漏れを防止するために、中抵抗弾
性層に、カーボンを分散して抵抗値を1010〜1013Ω
・cmに制御したPFAコート層を設けた中間転写ロー
ルが開示されている。
写ロールは、外径、芯振れに高精度であり且つ高弾性で
あり、しかも、抵抗値のばらつきがないものが要求され
る。
ールでは、中抵抗弾性層を形成し、研磨して寸法だしし
た後、コート層を設けるので、抵抗値のばらつきが大き
くなるという問題がある。また、中抵抗弾性層を低硬度
にすると、研磨できないので、十分なニップが得られな
いという問題もある。
も考えられるが、作業工程が複雑化し、コスト高になる
という問題がある。
容易に製造でき、且つ低硬度と高寸法精度であり、抵抗
値の調整も比較的容易にできる導電性転写ロールを提供
することを課題とする。
明の第1の態様は、転写方式の画像形成装置に用いられ
る導電性転写ロールであって、芯金上に設けられた第1
の導電性弾性層と、この第1の導電性弾性層上に設けら
れた第2の導電性弾性層と、この第2の導電性弾性層上
に設けられた離型性コート層とからなり、前記第2の導
電性弾性層は予め成形されたスリーブ部材であり、前記
第1の導電性弾性層は、前記芯金と前記スリーブ部材と
の間に成形されたものであることを特徴とする導電性転
写ロールにある。
て、前記第1の導電性弾性層は、抵抗値が102〜10
11Ω・cmでゴム硬度がAsker Cで20°以下で
あり、第2の導電性弾性層は、抵抗値が104〜1014
Ω・cmでゴム硬度がJISAで40〜80°であるこ
とを特徴とする導電性転写ロールにある。
において、前記第1の導電性弾性層が、付加反応タイプ
の液状導電性シリコーンゴムで形成され、前記第2の導
電性弾性層が、付加反応タイプ又は過酸化物架橋タイプ
のミラブル導電性シリコーンゴムで形成されていること
を特徴とする導電性転写ロールにある。
の態様において、前記第1の導電性弾性層及び前記第2
の導電性弾性層が、電子導電、イオン導電又はこれらを
併せたハイブリッド導電により導電性が付与されている
ことを特徴とする導電性転写ロールにある。
の態様において、前記離型性コート層が、低温焼成フッ
素系コート層からなり、蒸留水に対する接触角が75〜
120°であることを特徴とする導電性転写ロールにあ
る。
の態様において、前記離型性コート層が、フッ素系樹脂
の微粒子を分散させたバインダー樹脂溶液を塗布して2
5℃〜250℃で焼成することにより形成されたもので
あることを特徴とする導電性転写ロールにある。
た第1の導電性弾性層と、この第1の導電性弾性層上に
設けられた第2の導電性弾性層と、この第2の導電性弾
性層上に設けられた離型性コート層とからなり、転写方
式の画像形成装置に用いられる導電性転写ロールの製造
方法であって、前記第2の導電性弾性層としてスリーブ
部材を予め成形する工程と、このスリーブ部材と前記芯
金とを所定の金型にセットして両者の間に前記第1の導
電性弾性層を成形する工程とを具備することを特徴とす
る導電性転写ロールの製造方法にある。
て、前記第1の導電性弾性層は、抵抗値が102〜10
11Ω・cmでゴム硬度がAsker Cで20°以下で
あり、第2の導電性弾性層は、抵抗値が104〜1014
Ω・cmでゴム硬度がJISAで40〜80°であるこ
とを特徴とする導電性転写ロールの製造方法にある。
において、前記第2の導電性弾性層を、付加反応タイプ
又は過酸化物架橋タイプのミラブル導電性シリコーンゴ
ムで形成し、前記第1の導電性弾性層を、付加反応タイ
プの液状導電性シリコーンゴムで形成することを特徴と
する導電性転写ロールの製造方法にある。
かの態様において、前記スリーブ部材の電気抵抗値及び
肉厚を調整することにより、最終製品の電気抵抗値を調
整することを特徴とする導電性転写ロールの製造方法に
ある。
れかの態様において、前記スリーブ部材は予め成形して
研磨した後、前記金型にセットされることを特徴とする
導電性転写ロールの製造方法にある。
れかの態様において、前記第1の導電性弾性層を成形
後、前記第2の導電性弾性層を研磨して前記離型性コー
ト層を設ける工程を具備することを特徴とする導電性転
写ロールの製造方法にある。
れかの態様において、前記スリーブ部材に前記離型性コ
ート層を設けた後、前記金型にセットして第1の導電性
弾性層を成形することを特徴とする導電性転写ロールの
製造方法にある。
予め成形して当該第2の導電性弾性層と芯金との間に第
1の導電性弾性層を形成することにより、芯金、第1の
導電性弾性層及び第2の導電性弾性層を一体的に成形す
るので、作業工数が大幅に低減し、低コスト化を図るこ
とができる。
性弾性層を成形後に表面研磨を行わないので、第1の導
電性弾性層を低硬度にすることができ、且つ第1の導電
性弾性層と第2の導電性弾性層との間の導電性のばらつ
きを抑えることができる。
後、第2層を設ける際には離型剤除去のために研磨工程
が必要となり、上述したような低硬度のものは使用でき
ないが、本発明方法を採用することにより初めて実現で
きる。
値を調整することにより、全体の電気抵抗値を調整する
ことができ、また、電子導電か、イオン導電か、ハイブ
リッド導電かの選択も、使用する画像形成装置に応じて
の調整が容易である。
できないような低硬度のものを使用することができ、例
えば、Asker Cで20°以下である。ここで、A
sker Cで20°以下とは、Asker Cで0〜
20°であるが、さらに、Asker Fで30〜10
0°のものも含まれる。なお、Asker Cのゴム硬
度は、1000gf定荷重で、12mm厚以上のテスト
ピースで測定したものである。
用いることにより、第2層である程度高硬度の材質を使
用しても、全体としては十分な弾性を保持できるので、
低硬度で且つ耐久性のあるロールを実現することができ
る。
しては、付加反応タイプの液状導電性シリコーンゴムが
好適である。液状であるので、第2の導電性弾性層と接
着が良好であり、導電性のばらつきも抑えられるからで
ある。また、シリコーンであるので、低硬度ではある
が、ある程度の強度を有しているからである。
1011Ω・cm程度が好適であり、導電性カーボンによ
る電子導電でも、過塩素酸リチウム等によるイオン導電
でも、これらを併せたハイブリッド導電でもよい。
ないが、例えば、2〜20mm程度、好ましくは、5〜
10mm程度である。
又は押し出し成形等により成形されたシームレスのスリ
ーブ部材からなり、ゴム硬度は、例えば、JIS Aで
40°〜80°程度である。ここで、JIS Aのゴム
硬度は、1000gf定荷重で、12mm厚以上のテス
トピースで測定したものである。
付加反応又は過酸化物架橋タイプのミラブル導電性シリ
コーンゴムが好適である。第1の導電性弾性層としてシ
リコーンゴムを用いる場合には、第2の導電性弾性層に
もシリコーンゴムを用いるのが、接着の面でも好適であ
る。
部材を金型にセットして第1の導電性弾性層を成形する
が、スリーブ部材の内面に接着剤を塗布してもよい。接
着剤としては、第1の導電性弾性層と第2の導電性弾性
層との導電性を低下させないものが好ましい。
出し成形等により成形した後研磨してから金型にセット
してもよい。この場合、第1の導電性弾性層を成形した
後研磨する必要はないが、外径を再研磨してもよい。な
お、再研磨した場合には、さらに高寸法精度となり高画
質のものを得ることができる。
1014Ω・cm程度が好適であり、導電性カーボンによ
る電子導電でも、過塩素酸リチウム等によるイオン導電
でも、これらを併せたハイブリッド導電でもよい。
ないが、例えば、0.2〜3mm程度、好ましくは、
0.5〜1mm程度である。
が75〜120°の撥水性を有するものであればよく、
例えば、PVDF、PTFE、PFA、ETFEなどの
フッ素樹脂の微粒子を分散状態で保持するバインダーポ
リマー層からなる。バインダーポリマーとしては、有機
溶媒に溶解するポリマーであれば何れでもよいが、フッ
素系バインダー、アクリル系ポリマー、アミン系ポリマ
ー、シリコーン系ポリマーなどを挙げることができる。
成により形成されるが、第1の導電性弾性層及び第2の
導電性弾性層への影響を考慮すると、低温焼成タイプの
塗布液を用いて形成するのが好ましい。焼成温度として
は、25℃程度の室温から250℃程度が好ましい。
電性弾性層を研磨して外径の寸法だし及び芯ぶれの調整
を行った後形成するのがよいが、寸法の面で問題なけれ
ば研磨せずに形成してもよく、あるいは第1の導電性弾
性層を成形前に、スリーブ部材に予め形成しておいても
よい。
び第2の導電性弾性層の弾性変形に追従できるような柔
軟性及び耐久性を具備する必要がある。また、厚さとし
ては5〜30μm、好ましくは、10〜20μm程度で
ある。
いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
ルの横断面を示す。図1に示すように、導電性転写ロー
ル10は、芯金11上に、第1の導電性弾性層12、第
2の導電性弾性層13及び離型性コート層14を順次具
備するものである。
skerCで15°で、抵抗値が103Ω・cmの付加
反応タイプの液状導電性シリコーンゴムからなり、第2
の導電性弾性層13は、ゴム硬度がJIS Aで70°
で、抵抗値が106Ω・cmの付加反応又は過酸化物架
橋タイプのミラブル導電性シリコーンゴムからなる。第
1の導電性弾性層12は、5mm厚とし、第2の導電性
弾性層13は、1mm厚とした。
粒子を分散した低温焼成型のフッ素コート液を用いて形
成した。厚さは15μm程度となった。
を図2を参照しながら説明する。
ーブ部材13Aを予め押し出し成形により製造する。
の金型22をセットし、内方にスリーブ部材13A及び
芯金11をセットした状態で、上端部を第3の金型23
で塞ぐ。この状態で、第2の金型22の注入孔22aか
ら液状導電性シリコーンゴムを芯金11とスリーブ部材
13Aとの間に注入し、芯金11及びスリーブ部材13
Aとの間に第1の導電弾性層12を一体成型する。この
ときに成形条件は、120℃〜160℃で15分〜1時
間程度である。
磨して外径及び芯ぶれを調整した後、低温焼成フッ素コ
ート液を塗布し、150℃で焼成して、離型性コート層
14を形成し、導電性転写ロール10とした。
比較的容易に製造でき、且つ低硬度と高寸法精度であ
り、抵抗値の調整も比較的容易にできる導電性転写ロー
ルを提供することができる。
断面図である。
製造方法を説明する図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 転写方式の画像形成装置に用いられる導
電性転写ロールであって、芯金上に設けられた第1の導
電性弾性層と、この第1の導電性弾性層上に設けられた
第2の導電性弾性層と、この第2の導電性弾性層上に設
けられた離型性コート層とからなり、前記第2の導電性
弾性層は予め成形されたスリーブ部材であり、前記第1
の導電性弾性層は、前記芯金と前記スリーブ部材との間
に成形されたものであることを特徴とする導電性転写ロ
ール。 - 【請求項2】 請求項1において、前記第1の導電性弾
性層は、抵抗値が102〜1011Ω・cmでゴム硬度が
Asker Cで20°以下であり、第2の導電性弾性
層は、抵抗値が104〜1014Ω・cmでゴム硬度がJ
IS Aで40〜80°であることを特徴とする導電性
転写ロール。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第1の導
電性弾性層が、付加反応タイプの液状導電性シリコーン
ゴムで形成され、前記第2の導電性弾性層が、付加反応
タイプ又は過酸化物架橋タイプのミラブル導電性シリコ
ーンゴムで形成されていることを特徴とする導電性転写
ロール。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第
1の導電性弾性層及び前記第2の導電性弾性層が、電子
導電、イオン導電又はこれらを併せたハイブリッド導電
により導電性が付与されていることを特徴とする導電性
転写ロール。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記離
型性コート層が、低温焼成フッ素系コート層からなり、
蒸留水に対する接触角が75〜120°であることを特
徴とする導電性転写ロール。 - 【請求項6】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記離
型性コート層が、フッ素系樹脂の微粒子を分散させたバ
インダー樹脂溶液を塗布して25℃〜250℃で焼成す
ることにより形成されたものであることを特徴とする導
電性転写ロール。 - 【請求項7】 芯金上に設けられた第1の導電性弾性層
と、この第1の導電性弾性層上に設けられた第2の導電
性弾性層と、この第2の導電性弾性層上に設けられた離
型性コート層とからなり、転写方式の画像形成装置に用
いられる導電性転写ロールの製造方法であって、前記第
2の導電性弾性層としてスリーブ部材を予め成形する工
程と、このスリーブ部材と前記芯金とを所定の金型にセ
ットして両者の間に前記第1の導電性弾性層を成形する
工程とを具備することを特徴とする導電性転写ロールの
製造方法。 - 【請求項8】 請求項7において、前記第1の導電性弾
性層は、抵抗値が102〜1011Ω・cmでゴム硬度が
Asker Cで20°以下であり、第2の導電性弾性
層は、抵抗値が104〜1014Ω・cmでゴム硬度がJ
IS Aで40〜80°であることを特徴とする導電性
転写ロールの製造方法。 - 【請求項9】 請求項7又は8において、前記第2の導
電性弾性層を、付加反応タイプ又は過酸化物架橋タイプ
のミラブル導電性シリコーンゴムで形成し、前記第1の
導電性弾性層を、付加反応タイプの液状導電性シリコー
ンゴムで形成することを特徴とする導電性転写ロールの
製造方法。 - 【請求項10】 請求項7〜9の何れかにおいて、前記
スリーブ部材の電気抵抗値及び肉厚を調整することによ
り、最終製品の電気抵抗値を調整することを特徴とする
導電性転写ロールの製造方法。 - 【請求項11】 請求項7〜10の何れかにおいて、前
記スリーブ部材は予め成形して研磨した後、前記金型に
セットされることを特徴とする導電性転写ロールの製造
方法。 - 【請求項12】 請求項7〜11の何れかにおいて、前
記第1の導電性弾性層を成形後、前記第2の導電性弾性
層を研磨して前記離型性コート層を設ける工程を具備す
ることを特徴とする導電性転写ロールの製造方法。 - 【請求項13】 請求項7〜11の何れかにおいて、前
記スリーブ部材に前記離型性コート層を設けた後、前記
金型にセットして第1の導電性弾性層を成形することを
特徴とする導電性転写ロールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001332053A JP3965449B2 (ja) | 2000-11-30 | 2001-10-30 | 導電性転写ロール及びその製造方法 |
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---|---|---|---|
JP2000-365832 | 2000-11-30 | ||
JP2000365832 | 2000-11-30 | ||
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Publications (2)
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JP3965449B2 JP3965449B2 (ja) | 2007-08-29 |
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JP (1) | JP3965449B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7390562B2 (en) | 2003-12-12 | 2008-06-24 | Kinyosha Co., Ltd. | Electrically conductive member |
CN104793472A (zh) * | 2014-01-17 | 2015-07-22 | 富士施乐株式会社 | 转印部件、转印部件的制造方法、转印单元、图像形成设备、以及辊件 |
JP2015135422A (ja) * | 2014-01-17 | 2015-07-27 | 富士ゼロックス株式会社 | 転写部材、転写ユニット、及び画像形成装置 |
-
2001
- 2001-10-30 JP JP2001332053A patent/JP3965449B2/ja not_active Expired - Fee Related
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