JP2002228129A - 廃棄物燃焼炉 - Google Patents

廃棄物燃焼炉

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JP2002228129A
JP2002228129A JP2001020776A JP2001020776A JP2002228129A JP 2002228129 A JP2002228129 A JP 2002228129A JP 2001020776 A JP2001020776 A JP 2001020776A JP 2001020776 A JP2001020776 A JP 2001020776A JP 2002228129 A JP2002228129 A JP 2002228129A
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JP2001020776A
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Yonosuke Hoshi
要之介 星
Kazuhiro Kawai
一寛 河合
Yoshihito Shimizu
義仁 清水
Takafumi Shimada
隆文 嶋田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストーカ式廃棄物焼却炉における燃焼ガスの
低NOx化とともにストーカ式焼却炉のコンパクト化を
図ること。 【解決手段】 ストーカ式廃棄物焼却炉において、火格
子下側から供給される1次空気のうち、乾燥部、或は乾
燥部と熱分解部に供給される空気を従来の200〜30
0℃よりも高温の空気とするか、或は温度800℃以
上、酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガスとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物燃焼炉の燃
焼用酸化媒体として高温空気或は高温低酸素濃度ガスを
用いてストーカ式焼却炉の炉長の短縮化及び排出ガスの
低NOx化を図った廃棄物燃焼炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ストーカ式の廃棄物焼却炉では、
火格子の下側から供給する1次空気(以下UGAとい
う)及び廃棄物上部の熱分解ガス燃焼部に供給される2
次空気(以下OFAという)として、燃焼排ガスとの熱
交換により昇温された温度が高くても精々200〜30
0℃の空気が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ストーカ式焼却炉の長
さは、廃棄物の乾燥、熱分解、おき燃焼に必要な時間に
よって決定されるが、これらのうち、乾燥、熱分解の熱
源としては、熱分解ガスが燃焼される2次燃焼室からの
輻射熱によるところが大きい。従来、1次空気の温度は
廃棄物の発熱量が大きい場合で20〜100℃、発熱量
が小さい場合でも精々200〜300℃であった。廃棄
物の乾燥、熱分解に必要な熱量をできるだけ多く1次空
気から受け取り、また、前記2次燃焼室からの輻射熱を
吸収して乾燥部や熱分解部で廃棄物の温度を十分に高め
るためには、1次空気の量を確保し、ストーカ炉の長さ
を十分に長くする必要があり、ストーカ炉のコンパクト
化を妨げていた。また、1次空気の空気比(完全燃焼に
必要な空気に対するUGA量の比率)を1以下に下げる
ことはできなかった。
【0004】本発明は、ストーカ炉の長さを短くすると
ともに、NOxを低減できるコンパクトな廃棄物燃焼炉
を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的
は、流動床式燃焼炉における燃焼ガスのNOxを低減す
ることである。さらに他の目的は、医療廃棄物(感染性
廃棄物)を燃焼させるバッチ式焼却炉の排ガスのNOx
を低減することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、乾燥ストーカ部、熱分解ストー
カ部、おき燃焼ストーカ部を有し、夫々に1次空気が供
給され、上部の熱分解ガス燃焼部に2次空気が供給され
るストーカ式廃棄物焼却炉において、熱分解部とおき燃
焼部、或はおき燃焼部には300℃以下の空気を供給
し、乾燥部には熱分解部とおき燃焼部に供給する空気よ
りも高温の1次空気を、或は乾燥部と熱分解部にはおき
燃焼部に供給する空気よりも高温の1次空気を供給する
ことを特徴とする廃棄物燃焼炉を提案する。
【0006】ストーカ式焼却炉の1次空気(UGA)の
うち、乾燥部、或は乾燥部と熱分解部に従来の200〜
300℃よりも高温の空気を供給して排気物の乾燥、或
は乾燥部と熱分解部を促進することによって乾燥部、或
は乾燥部と熱分解部の長さを短縮することができる。ま
た、乾燥部、或は乾燥部と熱分解部に高温の空気を供給
すると、乾燥される、或は乾燥、熱分解される廃棄物と
該廃棄物に接触する1次空気との温度差が大きくなるの
と、高温空気は比容積が大きくなるため廃棄物と空気と
の接触度が増大すること即ち同一重量の空気でも高温の
空気の方が容積が大きいので廃棄物との接触が盛んにな
ることが相俟って、空気から廃棄物への熱伝達が増大す
るので、より少ない1次空気重量流量で廃棄物の乾燥や
熱分解を行なうことができ、炉長の短縮とともに1次空
気の重量流量を減じることができ、したがって1次空気
の空気比を約0.8まで低減することができる。
【0007】高温低密度の1次空気により廃棄物は急速
に乾燥、熱分解され、熱分解ガスは廃棄物中の空隙或は
直上で燃料(熱分解ガス)過剰で燃焼されてNOxの少
ない燃焼ガスとなり、この未燃焼の熱分解ガスを含む燃
焼ガス、つまり1次燃焼ガスが熱分解ガス燃焼部に上昇
して十分な量の2次空気と混合して燃焼、つまり2次燃
焼される。上記の2次空気との混合による2次燃焼で
は、十分な空気が供給されて二段燃焼を行うため、NO
xの生成は少ない。このようにして、請求項1に記載の
発明によれば、NOx生成の少ない燃焼を行わしめるこ
とができる。
【0008】請求項2記載の発明は、乾燥ストーカ部、
熱分解ストーカ部、おき燃焼ストーカ部を有し、夫々に
1次空気が供給され、上部の熱分解ガス燃焼部に2次空
気が供給されるストーカ式廃棄物焼却炉において、熱分
解部とおき燃焼部、或はおき燃焼部には300℃以下の
空気を供給し、乾燥部、或は乾燥部と熱分解部には温度
800℃以上、酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガ
スを供給することを特徴とする。
【0009】NOxを低減する方法の一つとして排ガス
を再循環する方法があり、これは排ガスによって燃焼用
空気を希釈して酸素濃度を減じるものである。しかし、
空気温度が通常の温度の場合、燃焼用空気中の酸素濃度
が17〜18%まで下がると燃焼は継続できなくなる。
因みに空気中の酸素濃度は重量で約23%である。
【0010】しかし、酸素を含む燃焼用ガスが高温の場
合は燃焼用ガス中の酸素濃度が低くても持続燃焼が可能
で、しかもNOxの生成量も少ないことが知られてい
る。燃焼用希釈空気即ち燃焼用含酸素ガスの温度が80
0〜1100℃の高温度では酸素濃度が5〜10%と低
濃度でも燃焼可能で、しかもNOxが大幅に低い燃焼が
行なわれる。これは、高温、低酸素濃度のガス中では火
炎燃焼領域が通常の燃焼の場合よりも大きくなり、燃焼
領域増大に伴い平均熱流束が増加して燃焼ガス温度の均
一化が進み、局所的な最高燃焼温度が低下することによ
りNOxの生成がおさえられると考えられている。火炎
容積の増大は、高温、低酸素濃度程著しい。
【0011】請求項2記載の発明は、熱分解部とおき燃
焼部、或はおき燃焼部には300℃以下の空気を供給
し、乾燥部、或は乾燥部と熱分解部には温度800℃以
上、酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給し
て乾燥、熱分解を促進するとともに熱分解部での部分燃
焼を高温低酸素濃度の燃焼にしてNOx生成の少ない1
次燃焼を行わしめ、次に十分な2次空気の供給によりN
Ox生成の少ない2次燃焼を行わしめるものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1に記載の
発明において、熱分解ガス燃焼部に温度800℃以上、
酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給するこ
とを特徴とし、請求項4記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、熱分解ガス燃焼部に温度800℃以
上、酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給す
ることを特徴とする。かかる発明によれば、熱分解ガス
燃焼部に温度800℃以上、酸素濃度5〜10%の高温
低酸素濃度ガス供給して、前記熱分解ガス燃焼部に上昇
してくる熱分解ガスを含む燃焼ガスを高温低酸素濃度の
もとで2次燃焼させることによって完全燃焼させるの
で、NOx生成をさらに減少させることができる。
【0013】請求項5記載の発明は、乾燥ストーカ部、
熱分解ストーカ部、おき燃焼ストーカ部を有し、夫々に
1次空気が供給され、上部の熱分解ガス燃焼部に2次空
気が供給されるストーカ式廃棄物焼却炉において、スト
ーカ式廃棄物焼却炉の排ガス経路に水管群を配置したボ
イラー部への前記排ガス入口に助燃料を供給して追い炊
きすることを特徴とする。空気中の酸素と窒素が結合し
て生成されるサーマルNOxの生成は、空気比(空気過
剰率)が大きいほど燃焼温度が低くなるので少なくな
る。熱分解ガス燃焼部に供給する2次空気により空気量
が多い低NOxの燃焼を行わしめ、この残存空気即ち残
存酸素があり、しかも温度も高い燃焼ガスが、ストーカ
式廃棄物焼却炉の排ガス経路に水管群を配置したボイラ
ー部へ入る際に助燃料を供給して追い炊きするので、高
温低酸素雰囲気における燃焼となり、NOx生成の少な
い燃焼が行われるとともに、前記ボイラーへの熱供給量
を増大することができる。請求項6記載の発明は、請求
項1に記載の発明において、ストーカ式廃棄物焼却炉の
排ガス経路に水管群を配置したボイラー部への前記排ガ
ス入口に助燃料を供給して追い炊きすることを特徴とす
るもので、上記と同様の効果が得られる。
【0014】内燃機関の排気ガス中の残留酸素濃度は次
の式で求められる。 残留酸素濃度(重量%)=23・L・(λ−1)/(λ・L)…(1) ここで、λは空気過剰率、Lは理論空気量、即ち燃料
1kgを完全燃焼するのに必要な空気の量(kg)であ
る。Lの値は燃料の組成によって決るが、石油系燃料
をCで代表し、y/xを1.9とすると、L
14.5である。23は空気の酸素濃度(重量%)であ
る。
【0015】廃棄物の場合は不燃物の割合が廃棄物によ
って異なるが、燃焼分は主として炭素Cと水素Hとから
なるとすれば、Cに対するLは11.59、Hに対す
るL は34.78であり、廃棄物中のCとHについて
のLは上の値の中間の値となる。但し、不燃分が多く
含まれた廃棄物の場合、上記Lは廃棄物中のCとHと
の合計に対する理論空気量である。(1)式をグラフに
描くと空気過剰率と酸素濃度の関係は図5のようにな
り、炭素CのL=11.59と水素HのL=34.
78とで殆ど差異が無いことがわかる。
【0016】ガソリン機関での燃焼は予混合燃焼であ
り、空気過剰率は非常に小さくして燃焼されるが、ジー
ゼル機関での燃焼は拡散燃焼であり、燃料の完全な燃焼
を図るために空気過剰率はある程度大きくする必要があ
る。ジーゼル機関の空気過剰率は燃焼室形式や負荷等に
よって変り、小型以外の機関に採用される直接噴射式の
場合、全負荷でλ=2程度で低負荷ほど大きくなる。ガ
スタービンの場合は全負荷でλ=1.2〜1.5程度で
ある。したがって、排気ガスそのまま、或は燃料を追
加、燃焼させることによって所要の低酸素濃度を得るこ
とができる。排気ガスの温度と残存酸素濃度に応じて燃
料と空気を追加、あるいは燃料を追加して助燃追い炊き
することによって、所要の温度と所要の酸素濃度のガス
を得ることができる。ストーカ炉の排ガスについても同
様である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0018】図1は、本発明の実施の第1形態に係わる
廃棄物燃焼炉を用いた廃棄物焼却システムを示す。同図
において、ストーカ式廃棄物焼却炉1の燃焼ガス後流に
はボイラー21、減温塔22、反応集塵装置23、誘引
通風機24、煙突25が順に配置され、焼却炉1の排ガ
スは誘引通風機24に引かれてボイラー21でボイラー
給水を加熱後減温塔22で冷却して温度が下げられ、反
応集塵装置23で燃焼ガス中の固形物等が除去され、前
記誘引通風機24を通って煙突25に送られ大気中に排
出される。
【0019】前記ストーカ式廃棄物焼却炉1の廃棄物投
入口から供給された廃棄物3は、乾燥部4、熱分解部
5、おき燃焼部6の順に傾斜した火格子2の上を流下す
る。前記火格子2の下側からは1次ガス4a、5a、6
aが夫々前記乾燥部4、熱分解部5、おき燃焼部6に前
記火格子2に設けられた間隙を通して吹付けられる。従
来、1次空気4a、5a、6aは全て200〜300℃
程度の温度の空気であったが、本実施例では乾燥部4に
吹付けられる1次空気4aは従来よりも高温の空気と
し、熱分解部5及びおき燃焼部6に吹付けられる1次空
気5a、6aは従来と同様な温度の空気とするか、或
は、乾燥部4及び熱分解部5に吹付けられる1次空気4
a、5aは従来より高温の空気とし、おき燃焼部6aに
吹付けられる1次空気6aは炉内の冷却作用を持たせる
ために従来と同様な300℃以下の空気とする。おき燃
焼後の残渣である灰7は重力により落下し炉外に排出さ
れる。
【0020】従来よりも高温の1次空気4aを乾燥部4
aの廃棄物に吹付けることにより廃棄物の乾燥が促進さ
れるので、廃棄物の量が同じ場合乾燥部の長さを短くす
ることが可能である。また、1次空気4a、5aを従来
よりも高温の空気として乾燥部4aと熱分解部5aに吹
付ける場合は、乾燥部4aにおける乾燥とともに熱分解
部5aにおける熱分解も促進され、廃棄物の量が同じ場
合乾燥部及び熱分解部の長さを短くすることが可能であ
る。
【0021】ストーカ式廃棄物焼却炉1の熱分解ガス燃
焼部1aには熱分解ガスやチャ−を燃焼させるための2
次空気8が供給されるが、この2次空気8は従来の30
0℃以下の空気とするか、あるいは従来よりも高温の空
気としてもよい。或はまた、2次空気の代りに温度80
0℃以上、酸素濃度5〜10%の高温底酸素濃度ガスを
供給してもよい。前述のように従来よりも高温の空気を
火格子2の下側から吹付けることにより、廃棄物と該廃
棄物に接触する空気との温度差が大きくなるのと、高温
空気は比容積が大きくなるため廃棄物と空気との接触が
増大することとが相俟って空気から廃棄物への熱伝達が
増大するので、より少ない空気重量流量で廃棄物の乾燥
や熱分解を行なうことができ、炉長を短縮することが可
能である。
【0022】従来の200〜300℃の空気では空気比
が1以上の1次空気供給を要したが、本実施例では、1
次空気が高温であるためその必要がなく、1次空気の量
を0.8程度まで減じて1次空気によって燃料過濃で燃
焼される燃焼ガスのNOxを低減することができる。そ
して、この未燃焼の熱分解ガスを含む燃焼ガス、つまり
1次燃焼ガスが熱分解ガス燃焼部1aに上昇して十分な
量の2次空気8と混合して燃焼、つまり2次燃焼され
る。上記2次空気8との混合による2次燃焼では、十分
な空気が供給されて燃焼温度は比較的低くなり、NOx
の生成は少ない。前記熱分解燃焼部に酸素濃度5〜10
%、温度800℃以上の高温低酸素濃度ガスを供給する
と、高温で酸素濃度が低い雰囲気での燃焼となり、さら
にNOxの生成が抑制される。
【0023】図2は、本発明の実施の第2形態に係わる
廃棄物燃焼炉を用いた廃棄物焼却システムを示し、図1
と同じ構成には同一の符号が付してある。図1との相違
点は、火格子2の下側から該火格子の間隙を通して乾燥
部4に吹き込まれる1次ガス4a'及び熱分解ガス燃焼
室1aに供給される2次ガス8'が温度800℃以上、
酸素濃度5〜10%の高温低酸素濃度のガスであるか、
或は乾燥部4に吹き込まれる1次ガス4a'と熱分解部
5に吹き込まれる1次ガス5a'及び熱分解ガス燃焼室
1aに供給される2次ガス8'が温度800℃以上、酸
素濃度5〜10%の高温低酸素濃度のガスである点であ
る。該高温低酸素濃度のガスは、内燃機関、特にジーゼ
ル機関或はガスタービンの排気ガス、或はストーカ炉燃
焼排ガスを助燃追い炊きして得るとよい。
【0024】乾燥部4の廃棄物に吹付けられる1次ガス
4a'が高温であるため、廃棄物の乾燥が促進されるの
で、廃棄物の量が同じ場合乾燥部の長さを短くすること
が可能である。また、乾燥部4とともに熱分解部5に吹
付けるガス5a'も高温ガスとした場合は、乾燥部4に
おける乾燥とともに熱分解部5における熱分解も促進さ
れ、廃棄物の量が同じ場合乾燥部4及び熱分解部5の長
さを短くすることが可能である。乾燥部4に高温低酸素
濃度のガス4a'を吹き込むだけでも、該高温ガスが熱
分解部5にも影響して、熱分解部5での熱分解促進効果
はあるが、熱分解部5にも高温ガスを吹き込むと熱分解
はさらに促進される。
【0025】乾燥部4、或は乾燥部4と熱分解部5に高
温低酸素ガスを吹き込むことにより、熱分解が促進され
るとともに、該高温低酸素濃度の1次ガスによってNO
x生成の少ない酸素不足の燃焼を行わしめ、この未燃焼
の熱分解ガスを含む燃焼ガス、つまり1次燃焼ガスが熱
分解ガス燃焼部1aに上昇し、酸素濃度5〜10%、温
度800℃以上の高温低酸素濃度ガス即ち2次ガス8'
の供給を受けて高温低酸素濃度雰囲気でNOx生成の少
ない2次燃焼が行われる。前記2次ガスは200〜30
0℃以下の2次空気であってもよい。空気の場合は酸素
濃度が高いのでより少量で1次燃焼での未燃焼ガスが含
まれた燃焼ガスの温度をあまり下げることがなく、高温
低酸素での燃焼となり、NOxの生成は少ない。
【0026】図3は、本発明の実施の第3形態に係わる
廃棄物燃焼炉を用いた廃棄物焼却システムを示し、図1
と同じ構成には同一の符号が付してある。ストーカ式廃
棄物焼却炉1の火格子2の下側からは、乾燥部4に吹付
けられる1次空気4aは従来よりも高温の空気とし、熱
分解部5及びおき燃焼部6に吹付けられる1次空気5
a、6aは従来と同様な温度の空気とするか、或は、乾
燥部4及び熱分解部5に吹付けられる1次空気4a、5
aは従来より高温の空気とし、おき燃焼部6aに吹付け
られる1次空気6aは炉内の冷却作用を持たせるために
従来と同様な300℃以下の空気とする。おき燃焼後の
残渣である灰7は重力により落下し炉外に排出される。
【0027】従来よりも高温の1次空気4aを乾燥部4
の廃棄物に吹付けることにより廃棄物の乾燥が促進され
るので、廃棄物の量が同じ場合乾燥部の長さを短くする
ことが可能である。また、1次空気4a、5aを従来よ
りも高温の空気として乾燥部4と熱分解部5に吹付ける
場合は、乾燥部4における乾燥とともに熱分解部5にお
ける熱分解も促進され、廃棄物の量が同じ場合乾燥部及
び熱分解部の長さを短くすることが可能である。
【0028】ストーカ式廃棄物焼却炉1の熱分解ガス燃
焼部1aには熱分解ガスやチャ−を燃焼させるための2
次空気8供給されるが、この2次空気8は従来の300
℃以下の空気とするか、あるいは、従来よりも高温の空
気としてもよい。熱分解ガス燃焼部1aに供給される2
次空気8により空気量が多い低NOxの燃焼を行わし
め、この残存空気即ち残存酸素があり、しかも温度も高
い燃焼ガスが、ストーカ式廃棄物焼却炉1の排ガス経路
に水管群を配置したボイラー部21へ入る際に助燃料1
1を供給して追い炊きするので、高温低酸素雰囲気にお
ける燃焼となり、NOx生成の少ない燃焼が行われると
ともに、前記ボイラー部21への熱供給量を増大するこ
とができる。
【0029】図4は、本発明の廃棄物燃焼炉に使用され
る高温低酸素濃度のガスをジーゼル機関或はガスタービ
ンの排気ガス、或はストーカ炉燃焼排ガスを用いて製造
する装置の概略構成を示す。30は内燃機関、特にジー
ゼル機関或はガスタービン、或はストーカ炉で、その排
ガスは、誘引ブロワ32によって誘引されて反応フィル
ター装置31で除塵、脱硝が行なわれた後、誘引ブロワ
32によって、バルブ33を介して必要な量だけ助燃焼
室35に送られ、残りは大気中に排出34される。前記
助燃焼室35に助燃量36が供給されて燃焼され所要の
高温と所要の酸素濃度のガス37にされて、本発明の廃
棄物燃焼炉の高温低酸素濃度ガスとして使用される。
【0030】排ガスの温度と酸素濃度は、ジーゼル機
関、ガスタービン、ストーカ炉の運転条件によって異な
るので、空気、酸素等の酸化剤とともに供給され、助燃
料の量と酸化剤の量は所要の温度、所要の酸素濃度の高
温低酸素濃度のガスが得られるように調節される。ガソ
リン機関が本用途に使用されることはないと思われる
が、ジーゼル機関の排気はNOxの濃度が高いので、脱
硝は十分に行われる。ガスタービン排気やストーカ炉の
燃焼排ガスはジーゼル機関ほどNOx濃度は高くない
が、本発明の廃棄物燃焼炉を略素通りするので、脱硝は
十分に行う必要がある。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】ストーカ式焼却炉の1次空気のうち、乾燥
部、或は乾燥部と熱分解部に供給される1次空気をおき
燃焼部に供給される1次空気よりも高温の空気とするこ
とによって、炉長の短縮と燃焼ガスの低NOx化が可能
となる。さらに、2次空気に替えて高温低酸素濃度ガス
を供給することにより、さらなる低NOx化が可能とな
る。
【0033】ストーカ式焼却炉の1次空気のうち、乾燥
部、或は乾燥部と熱分解部に供給される1次空気に替え
て、温度800℃以上、酸素濃度5〜10%の高温低酸
素濃度のガスを用いることによって、炉長の短縮と燃焼
ガスの低NOx化が可能となる。さらに、2次空気に替
えて高温低酸素濃度ガスを供給することにより、さらな
る低NOx化が可能となる。
【0034】ストーカ式焼却炉の1次空気のうち、乾燥
部、或は乾燥部と熱分解部に供給される1次空気をおき
燃焼部に供給される1次空気よりも高温の空気とするこ
とによって、炉長を短縮でき、さらに、ストーカ炉の燃
焼ガス後流に配設されたボイラーへの燃焼ガス入口に助
燃料を供給して高温低酸素雰囲気で燃焼させることによ
り、排ガスを低NOxとするとともに、ボイラーへの供
給熱量を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の第1形態に係わる廃棄物燃焼
炉を用いた廃棄物焼却システムである。
【図2】 本発明の実施の第2形態に係わる廃棄物燃焼
炉を用いた廃棄物焼却システム図である。
【図3】 本発明の実施の第3形態に係わる廃棄物燃焼
炉を用いた廃棄物焼却システム図である。
【図4】 本発明の廃棄物燃焼炉に使用される高温低酸
素濃度のガスをジーゼル機関或はガスタービンの排気ガ
ス、或はストーカ炉燃焼排ガスを用いて製造する装置の
概略構成図である。
【図5】 空気過剰率と燃焼ガス中の残存酸素濃度の関
係を示すグラフである。
【符号の説明】 1 ストーカ式廃棄物焼却炉 2 火格子 3 廃棄物 4 乾燥部 5 熱分解部 6 おき燃焼部 7 灰 8 2次空気 8’ 高温低酸素濃度ガス 11 助燃料 21 ボイラー 22 減温塔 23 反応集塵装置 24 誘引通風機 25 煙突 30 ジーゼル機関等 31 反応集塵装置 33 バルブ 35 助燃焼室 36 助燃料・酸化剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 義仁 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 嶋田 隆文 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 3K061 GA04 GA08 GA09 HA06 HA17 3K065 AA01 AA02 AA04 AC01 BA04 BA08 BA09 GA11 GA22 GA23 GA33 JA05 JA18 3K078 AA04 BA03 BA24 CA03 CA11 CA21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥ストーカ部、熱分解ストーカ部、お
    き燃焼ストーカ部を有し、夫々に1次空気が供給され、
    上部の熱分解ガス燃焼部に2次空気が供給されるストー
    カ式廃棄物焼却炉において、熱分解部とおき燃焼部、或
    はおき燃焼部には300℃以下の空気を供給し、乾燥部
    には熱分解部とおき燃焼部に供給する空気よりも高温の
    1次空気を、或は乾燥部と熱分解部にはおき燃焼部に供
    給する空気よりも高温の1次空気を供給することを特徴
    とする廃棄物燃焼炉。
  2. 【請求項2】 乾燥ストーカ部、熱分解ストーカ部、お
    き燃焼ストーカ部を有し、夫々に1次空気が供給され、
    上部の熱分解ガス燃焼部に2次空気が供給されるストー
    カ式廃棄物焼却炉において、熱分解部とおき燃焼部、或
    はおき燃焼部には300℃以下の空気を供給し、乾燥
    部、或は乾燥部と熱分解部には温度800℃以上、酸素
    濃度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給することを
    特徴とする廃棄物燃焼炉。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の廃棄物燃焼炉におい
    て、前記熱分解ガス燃焼部に温度800℃以上、酸素濃
    度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給することを特
    徴とする廃棄物燃焼炉。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の廃棄物燃焼炉におい
    て、前記熱分解ガス燃焼部に温度800℃以上、酸素濃
    度5〜10%の高温低酸素濃度ガスを供給することを特
    徴とする廃棄物燃焼炉。
  5. 【請求項5】 乾燥ストーカ部、熱分解ストーカ部、お
    き燃焼ストーカ部を有し、夫々に1次空気が供給され、
    上部の熱分解ガス燃焼部に2次空気が供給されるストー
    カ式廃棄物焼却炉において、ストーカ式廃棄物焼却炉の
    排ガス経路に水管群を配置したボイラー部への前記排ガ
    ス入口に助燃料を供給して追い炊きすることを特徴とす
    る廃棄物燃焼炉。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の廃棄物燃焼炉におい
    て、ストーカ式廃棄物焼却炉の排ガス経路に水管群を配
    置したボイラー部への前記排ガス入口に助燃料を供給し
    て追い炊きすることを特徴とする廃棄物燃焼炉。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の
    廃棄物燃焼炉において、前記高温低酸素濃度ガスが内燃
    機関の排気ガス或はストーカ炉の燃焼排ガスを助燃追い
    炊きしたガスであることを特徴とする廃棄物燃焼炉。
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