JP2002227375A - 建物の内装用下地材 - Google Patents

建物の内装用下地材

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JP2002227375A
JP2002227375A JP2001021985A JP2001021985A JP2002227375A JP 2002227375 A JP2002227375 A JP 2002227375A JP 2001021985 A JP2001021985 A JP 2001021985A JP 2001021985 A JP2001021985 A JP 2001021985A JP 2002227375 A JP2002227375 A JP 2002227375A
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adhesive
melt adhesive
hot melt
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Tatsu Matsuyoshi
達 松吉
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Sanyo Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 建物の内装材を溶融接着により取付ける建物
の内装用下地材に関し、電磁誘導加熱による溶融接着に
おいて優れた接着性能を有し、施工性にも優れた建物の
内装用下地材を提供する。 【解決手段】 壁材を取付ける建物用の金属製の下地材
1a,1b,1c,1dにおいて、この下地材の上記内
装材が接着される平坦な表面部に、加熱溶融したホット
メルト接着剤3を、表面に凸凹が形成されるよう線状又
は点状に塗布した構成構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内装材を溶融接着
により取付ける建物の内装用下地材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波の電磁誘導方式による加熱
装置を用い、ホットメルト接着剤の溶融接着により内装
材を取付ける施工方法(特開2000−291226号
等)が開示されている。この施工方法は、建物躯体に配
置した金属製下地材に接着剤を付着しておき、この上か
ら下地材を当て、内装材の表面から発熱装置を操作して
接着材を溶融させ、接着するものである。
【0003】上記内装材の施工方法において、テープ状
に形成したホットメルト接着剤を金属製の下地材に貼付
して用いる方法、或いはホットメルト接着剤がアルミニ
ウム等の金属製シートの両面に層状に形成されたテープ
状のホットメルト接着剤を、通常の接着テープ等を用い
て下地材の全面に貼着して用いる方法が示されている。
このようなテープ状のホットメルト接着剤の厚さ(二層
に別れているものは加算した厚さ)は、一般には200
μmのものが用いられている。さらに、予め工場でホッ
トメルト接着剤を下地材の表面に所定の厚さで全面に塗
布しておき、これを現場へ運んで使用する方法等が開示
されている。
【0004】熱溶融接着は図3に示すように、表面にホ
ットメルト接着剤4を付着した下地材1に内装材2を当
て、この内装材2の表面上から加熱装置5を操作する。
この加熱装置5の操作により、加熱装置から発生する磁
力線により金属製の下地材1に渦電流が誘導され、これ
により下地材1を発熱させ、この熱によりその表面に付
着したホットメルト接着剤4を溶融し、短時間の間に内
装材2を下地材1に接着固定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記テープ状の
ホットメルト接着剤を下地材に貼付するとき、その下地
材の表面に凹凸がある場合には、この表面を平滑にして
テープを貼り付け易くしなければならず、また下地材の
表面にゴミや埃などが付着している場合にはこれ取り除
く等の手間を要し、施工に時間がかかり施工性の低下を
招いている。また、このようなテープの仮止めの作業内
容は現場の作業者に依存しているのが実情であり、施工
内容はまちまちで固定方法が確立されておらず非常に手
間取っているという問題がある。
【0006】また上記ホットメルト接着剤を下地材の表
面の全面に塗布する方法では、単位面積当たりの接着剤
の塗布量が多くなり、このため高周波誘導加熱による接
着剤の溶融に時間がかかるので、加熱装置を迅速に操作
できないことから施工性に問題があり、また内装材の裏
面が粗面であったり不陸がある場合には接着剤との密着
性が悪く、接着力が十分得られないという問題があっ
た。
【0007】一方、ホットメルト接着剤についても溶融
温度が高いと溶融時間がかかるという問題があり、加え
て金属製の下地材に対するホットメルト接着剤の接着力
の確保、また予めホットメルト接着剤を塗布し、これを
現場まで運送して使用する方法を用いる場合の、運送、
保管時における耐ブロッキング性(圧力、温度等の条件
下、下地材に塗布した接着剤が不必要に接着しない特
性)の確保等、接着剤の改善及びそれによる作業の効率
化が求められている。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、電磁誘導加熱による溶融接着において、接着性
能及び施工性に優れた建物の内装用下地材を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するため、本発明に係る建物の内装用下地材は、図1に
示すように、内装材を取付ける金属製の下地材におい
て、この下地材の上記内装材が接着される平坦な表面部
に、加熱溶融したホットメルト接着剤を、表面に凸凹が
形成されるよう線状又は点状に塗布したことである。
【0010】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、上記下地材の表面部の全体の面積に対し、上記ホッ
トメルト接着剤を塗布する面積の割合を30%〜80%
とし、かつホットメルト接着剤の平塗布相当厚を100
μm〜200μmとしたことである。
【0011】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、上記ホットメルト接着剤として、組成物を、エチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体を主体とするベースポリマー
30〜60重量%、粘着付与樹脂30〜45重量%、及
びワックス10〜25重量%を必須成分とし、これにメ
ルトインデックス値が10〜100の溶融粘度の高いエ
チレン−酢酸ビニル系共重合体とメルトインデックス値
が100〜1000の溶融粘度の低いエチレン−酢酸ビ
ニル系共重合体とを組み合わせたホットメルト接着剤を
使用することである。
【0012】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、上記ホットメルト接着剤に発泡剤を混入させて塗布
することである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る建物の内装用
下地材の実施の形態を説明する。この実施の形態におい
ては、金属製の下地材1を用いる。この下地材1は建物
の内装材2を取付けるための鋼製の間柱であり、その形
状は、図1に示すものがある。また、下地材1へのホッ
トメルト接着剤3の塗布は、予め工場の生産ラインにお
いて行われる。ホットメルト接着剤3は熱可塑性からな
る樹脂であり、現場では、再度ホットメルト接着剤3を
高周波電磁誘導の加熱装置で溶融して接着させる。
【0014】図1(a)に示す下地材1aは、表面部1
1、側面部12及び裏面部13からなる断面Cの字状の
長尺材であり、これら表面部11及び裏面部13の各端
部は、共に内部方向に屈曲形成された屈曲部14,15
が設けられている。この下地材1aの表面部11には、
ホットメルト接着剤3が螺旋状に、かつ断面凸状の線状
に塗布されている。この螺旋形態は、表面部11の幅と
同程度の径の螺旋円が所定のピッチで形成されたもので
ある。
【0015】ホットメルト接着剤3は、エアー混合溶融
塗布方法を用いて、下地材1aに塗布する。これは、加
熱し溶融圧送したホットメルト接着剤、及びエアーをガ
ンモジュールへ送り、これらをノズル先端より吐出させ
て被着体に塗布する。このとき、溶融したホットメルト
接着剤は接着面に塗布され、所定の幅をもつ線状になっ
て被着体である下地材1aに付着する。また、この塗布
方法はホットメルト接着剤の消費量が節減できるので、
経済的な塗布方法である。
【0016】また、ホットメルト接着剤に発泡剤を入れ
て気泡を混入する。この際に使用される発泡剤の発泡手
段としては特に限定されることはなく、発泡剤や低揮発
性の溶剤の混入により発泡させて気泡を生じさせたも
の、或いは高圧化で不活性ガスを吸収させ、常圧で発泡
させるなど適宜の手段を用いる。これにより、下地材1
aの被着面である内装材2の裏面が粗面形状であって
も、気泡により接着剤の表面張力が和らげられまた接着
剤自体も気泡により軟化していることから、接着性の向
上が図れる。
【0017】上記下地材1aにホットメルト接着剤3を
塗布する面積の割合は、下地材1aの表面部11の全面
積の30%〜80%の範囲が適当である。ホットメルト
接着剤3の塗布形態は、溶融した状態で塗布されるが、
硬化したときの断面凸状は略円弧状であり、その表面部
11から頂部までの高さは、0.2mm〜0.5mmが
適当であるが、通常の下地材の表面部の粗さからして、
好適には0.3mm程度である。
【0018】また、平塗布相当厚(全体の塗布面積に対
して、塗布したホットメルト接着剤3を一様に均した場
合の平均の厚さ)は、100μm〜200μmが適当で
ある。この実施では、平塗布相当厚を150μmとし
た。単位面積当たりの塗布量は、110g〜240g/
2が適当であるが、この実施では180g/m2とし
た。
【0019】図1(b)に示す下地材1bは、表面部2
1、側面部22,23及び裏面部24からなる断面矩形
状の角管からなる長尺材であり、この一方の側面部22
の中央部には長手方向に継ぎ目部25が形成されてい
る。この下地材1bの表面部21には、ホットメルト接
着剤3が、2列の螺旋状に、かつ上記下地材1aの場合
と同様に断面凸状の線状に塗布されている。この線状の
形態及びホットメルト接着剤3の塗布形態は、上記下地
材1aの場合と同様である。
【0020】図(c)に示す下地材1cは、表面部3
1、側面部32,33及びこれら側面部32,33の各
下端部からそれぞれ外向きに屈曲形成され且つ端部が表
面向き屈曲されたフランジ部34,35を有する、断面
ハット状の長尺材である。この下地材1cの表面部31
には、ホットメルト接着剤3が、山部と谷部との間隔
が、表面部31の幅と同程度の波形状に、かつ上記下地
材1aの場合と同様に断面凸状の線状に塗布されてい
る。この線状の形態及びホットメルト接着剤3の塗布形
態は、上記下地材1aの場合と同様である。なお、この
波形状にホットメルト接着剤3を塗布する場合には、上
記螺旋形態と比べて線の密度が比較的に疎であるため、
線を太く塗布する。
【0021】図1(d)に示す下地材1dは、表面部4
1、側面部42,43及びこれら側面部42,43の各
下端部からそれぞれ内向きに屈曲形成された屈曲部4
4,45を有する、断面C状の長尺材である。この下地
材1dの表面部41には、ホットメルト接着剤3が、山
部と谷部との間隔が、表面部11の幅と同程度の2本の
鋸歯形状の線が、一方が山部の位置で他方が谷部となる
形状に、かつ上記下地材1の場合と同様に断面凸状の線
状に塗布されている。この線状の形態及びホットメルト
接着剤3の塗布形態は、上記下地材1aの場合と同様で
ある。
【0022】以上のように、この実施の形態において
は、下地材1にホットメルト接着剤3を螺旋状、波状或
いは鋸歯状の線状に直接塗布し、かつこの線に所定の肉
厚を持たせて塗布し、塗布面の表面を凸凹状にする。塗
布形態は上記形態に限られるものではなく、要は、効率
よく、比較的一定密度に塗布できる形態であればよい。
【0023】このような塗布形態により、比較的少量の
ホットメルト接着剤3で広範囲の塗布を可能にし、併せ
て、金属製建物の内装用下地材への製造上の速乾性をよ
くするとともに、凸凹のある塗布表面によりホットメル
ト接着剤3が溶融軟化した時、平滑でない凹凸のある材
料に対してもホットメルト接着剤3がこの凹凸面に食い
込んで密着性が良くなり、接着強度を高める。また、金
属製建物の内装用下地材にホットメルト接着剤3の塗布
面積の割合を30%〜80%としたことにより、電磁誘
導加熱による熱効率をよくし溶融時間の短縮が図れる。
また従来、テープ状のホットメルト接着剤の厚さが20
0μmであったのに比べて、この実施の形態における平
塗布相当厚はこれより薄い100μm〜200μmとし
ており、これにより、接着剤層が薄い層が連続して形成
された単分子膜に近い状態となり、接着強度の強化が図
れる。
【0024】なお、上記図1(a)(b)(c)(d)
は、いずれについても、線状にホットメルト接着剤3を
塗布したものであるが、これらの線状の模様を、点線に
変えることで、点状の塗布形態とすることができる。点
状の塗布形態としては、他に、下地材1の表面の長手方
向に、複数列の点線を引いた形態も考えられる。
【0025】次に、この実施の形態で使用するホットメ
ルト接着剤3の組成について説明する。ここで用いるホ
ットメルト接着剤3は、内装材2として多く用いられる
石膏ボード材の表面及び裏面に貼付された紙材への接着
性を考慮し、併せて、金属性の下地材1への接着性を改
善したものである。このため、金属への接着性に劣るエ
チレンサクビ系の接着剤を改良した。また、このホット
メルト接着剤3は、接着材の溶融温度を低下させ、これ
により施工時間の短縮と安全性の確保を図り、併せて紙
材が高温度により炭化することによる接着強度の劣化を
防止する。
【0026】この実施の形態においては、金属製の下地
材1の表面にホットメルト接着剤を予め塗布しておくた
めに、金属に対する接着力を強化し、施工現場までへの
運送、保管時に金属製建物の内装用下地材の耐ブロッキ
ング性を考慮した。一般に、ホットメルト接着剤3とし
ては、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系、合成
ゴム系、オレフィン系、ポリアミド系の接着剤があり、
汎用されているホットメルト接着剤の約80%は、EV
A系のホットメルト接着剤を用いたものが殆どである。
【0027】この理由として、EVA系のホットメルト
接着剤は、他のべ一スポリマーに比べて相溶性、接着
性、柔軟性、過熱流動性、耐寒性などに優れているため
である。また、配合が多様(性能・コスト)であり、加
えて高圧法ポリエチレン製造設備を利用して、ホットメ
ルト接着剤のべ一スポリマーとして好適かつ安定した品
質のものを比較的安価に得られるからである。しかしな
がら、EVA系のホットメルト接着剤は、金属に対する
接着性は、ポリアミド系のホットメルト接着材に比較す
ると劣っている。
【0028】上記の点を熟慮し、この実施の形態におい
ては、基本的にはEVA系のホットメルト接着剤を採用
し、金属に対する接着性と、耐ブロッキング性などの間
題点を解決するために、ホットメルト接着剤の組成物
を、エチレン−酢酸ビニル系共重合体を主体とするベー
スポリマー30〜60重量%、粘着付与樹脂30〜45
重量%、ワックス10〜25重量%を必須成分とし、こ
れにメルトインデックス値が10〜100の溶融粘度の
高いエチレン−酢酸ビニル系共重合体とメルトインデッ
クス値が100〜1000の溶融粘度の低いエチレン−
酢酸ビニル系共重合体とを組み合わせたホットメルト接
着剤を使用した。
【0029】EVA樹脂としては、酢酸ビニルの共重合
の割合が10〜45重量%で、JlSK6924−2に
よるメルトインデックス値が10〜1000のものを用
いた。EVA樹脂の使用に際しては、酢酸ビニルの共重
合割合の異なるEVA樹脂や、メルトインデックス値の
異なるEVA樹脂を2種類以上混合して使用すること
が、基材への密着性や接着強度に対するバランスがよ
い。
【0030】メルトインデックス値が10から100の
溶融粘度が高いEVA樹脂と、溶融粘度が100〜10
00と低いEVA樹脂とを組み合わせることにより、加
熱溶融時に被接着材への濡れ、を良くすることができ、
また涸結時に凝集力が高められ、高い接着力を得ること
ができる。金属に対する接着性向上のため、ロジン系樹
脂からなる粘着付与剤を配合する。また、粘度調整剤と
してワックスを用い、接着性を向上させるとともに、基
材に対する濡れを良くする。
【0031】ここで、社内における試験結果について説
明する。試験は、溶融時間および温度確認試験、及び
接着強度試験について行った。
【0032】 1.試験条件 試験A.溶融時間および温度確認試験 溶融判断 ガラス面からの目視 測定温度 23℃ 接着面積 45×80mm 接着剤塗布量 螺旋状塗布:150μm相当 (螺旋形態は、図1(a)に示す形態) テープ又は平塗布:200μm この試験では、図2(a)に示すように、板厚0.5m
mの鋼製の下地材の表面にホットメルト接着剤を塗布
し、これに内装材としてのガラス板(接着材の溶融状態
を目視で確認するために透明材を使用)を当てがい、こ
のガラス板の上から電磁誘導の加熱装置を操作する。
【0033】 この試験では、図2(b)に示すように、板厚0.8m
mの上下の鋼板間をホットメルト接着剤で接着し、一方
の鋼板の一端部を固定し、他方の鋼板の端部を引張して
接着強度を測定する。
【0034】試験C.耐ブロッキング試験 鋼板(100×45×0.8mm)の全面に、ホットメ
ルト接着剤を螺旋状に塗布したサンプルを重ね合わせ、
この上に10kgの重錘を載せた状態で試験した。周囲
温度については、30℃〜80℃の間の温度を、10℃
刻みに上昇させ、各温度につきそれぞれ24時間養生
し、その後、常温に冷却してブロッキングの確認を行
う。
【0035】2.試験に用いたホットメルト接着剤3の
組成 この実施の形態で用いたホットメルト接着剤3はエチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体を主体として改良したもので
(ここでは、改良型エチレン酢ビ系接着剤という。)、
具体的には以下の剤を用いた構成とした。なお、ここで
の部は、重量部を示し、%は重量%を示す。
【0036】パラフリントワックスH1(シューマン・
サソール社製、軟化点108℃、フィッシャートロプシ
ュワックス)15部と、酸化防止剤(チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ(株)製、商品名イルガノックス10
10)0.1部を溶融し、これに粘着付与樹脂として、
ネオトール125(ハリマ化成(株)製、トール油不均
化ロジンのペンタエリスリトールエステル、軟化点11
5℃)20部、及びYSポリスターS−145(ヤスハ
ラケミカル(株)製、軟化点145℃)を配合し、これ
にエバフレックスV577(酢酸ビニル含有量19重量
%、メルトインデックス値800、三井デュポンポリケ
ミカル(株)製)15部を配合し、更にエバフレックス
210(酢酸ビニル含有量28重量%、メルトインデッ
クス値400、三井デュポンポリケミカル(株)製)2
5重量部と、エバフレックス150(酢酸ビニル含有量
33重量%メルトインデックス値30、三井デュポンポ
リケミカル(株)製)10重量部を配合する。
【0037】この工程を150℃で2時間溶融混合して
調整し、これにより得られたホットメルト接着剤は、溶
融粘度が4,000m Pa・s/180℃、軟化点は
110℃である。
【0038】3.試験内容及び試験結果 上記試験A.及び試験B.は、接着剤を平塗状塗布と
螺旋状塗布とに分けてその試験データを比較する。ホッ
トメルト接着剤としては、上記改良型エチレン酢ビ系接
着剤、及び一般に用いられているポリアミド系の接着
剤、エチレン酢ビ系の接着剤について試験し、これらを
比較する。 上記試験Cは、上記改良型エチレン酢ビ系接着剤、及
び一般に用いられているポリアミド系の接着剤、エチレ
ン酢ビ系の接着剤について試験し、これらを比較する。
【0039】試験結果(A.溶融時間および温度確認試
験、B.接着強度試験)
【表1】
【0040】この表1において、完全溶融時間は、目視
により溶融を判断した時間であり、鋼製下地温度は、接
着剤の塗布面である下地材の表面温度である。また、接
着強さは、4秒間加熱装置で加熱したときの強度であ
り、破壊状況につき、凝集破壊は接着剤自体の破壊であ
り、界面剥離は鋼板との剥離の程度を示す。
【0041】この試験結果からすれば、螺旋塗布につい
ては平塗布に比べて、いずれの接着剤においても、完全
溶融時間は短く、下地材の温度(表面温度)は低く、か
つ接着強さは強力である。このように完全溶融時間が短
いのは、溶融温度が低い点に加えて接着剤の使用量が比
較的少量であるためと考えられるが、これにより迅速に
施工が行える等施工性にも優れ、これらの結果は、螺旋
塗布形態の優れた作用効果によるものである。また、こ
の実施形態に係る改良型エチレン酢ビ系接着剤は、螺旋
塗布、平塗布のいずれについても、接着力が強く、特に
螺旋形態においては、突出した強度を有している。
【0042】試験結果(C.耐ブロッキング試験)
【表2】
【0043】この結果からすれば、この実施の形態に係
る改良型エチレン酢ビ系接着剤については、温度30℃
〜80℃のいずれについても、サンプル同士が粘着する
ブロッキングはみられず、優れた耐ブロッキング性能が
確認された。
【0044】ここで、上記実施の形態における効果を要
件別に示す。 ホットメルト接着剤の塗布形態を、螺旋状等の線状かつ
凸凹に塗布した効果 塗布表面の接着剤が短時間に溶融するとともに、接
着剤の被着体への浸透性が良く、このため粗い被着面に
対しても良好な接着強度が得られる。 比較的少量で広範囲に接着剤の塗布が可能であるの
で、テープ状の接着剤に比べて安価で経済的であり、併
せて、溶融時間が速くて作業効率が良く、また塗布範囲
と塗布量の調節が自在である。 上記比較的少量で広範囲に接着剤の塗布が可能であ
ることから、ホットメルト接着剤の平均的な層の厚さを
薄く形成することができ、これにより、接着剤層が薄い
層が連続して形成され、単分子膜に近い状態となって理
想的な接着剤層が形成され、強力な接着強度が得られ
る。
【0045】ホットメルト接着剤を、改良型エチレン酢
ビ系接着剤とした効果 溶融温度が低いので、加熱装置の操作が迅速に行え
て施工時間が短縮される等施工性が良く、併せて紙、木
製内装材に対する過剰加熱が防止され、安全性も高ま
る。 従来のエチレン酢ビ系接着剤の欠点とされている金
属に対する接着特性が改善され、加えて、エチレンサク
ビ系接着剤の特質である浸透性の良さから、紙、木質等
の被着体への接着性が良好であり、石膏ボード、或いは
合板等の内装材の接着に好適である。 エチレンサクビ系接着剤は、ポリアミド系接着剤と
比べて溶融温度が低く、このため電磁誘導加熱時間が短
縮され、また下地材が発熱しにくい状況下、例えば、板
厚が大、塗装品、被着体の厚さが大きい等の場合であっ
ても、溶融に支障をきたさない。 高温下で、表面にホットメルト接着剤を付着した下
地材を重ねて保管しても、下地材同士がくっついたりせ
ず、耐ブロッキング性に優れる。
【0046】ホットメルト接着剤を予め塗布した下地材
についての効果 現場において、接着剤の塗布、或いはテープ状接着
剤のテープの仮止め、といった煩わしい作業から解放さ
れ、施工性が向上する。 接着剤が金属製の下地材に直接塗布されているた
め、熱の伝達効率がよいので接着剤の溶融が速く、接着
時間が短縮され施工が迅速に行える。 少量で広範囲に塗布が可能なため、テープ状接着剤
に比べて、単位面積当たりの単価が安価である。
【0047】なお、上記試験A.B.C.においては、
ホットメルト接着剤の塗布形態についき、いずれも線状
の螺旋形態について測定したものであるが、他に、点状
の螺旋形態についても、塗布表面に凸凹を形成する点で
は、線状の場合と共通することから、同様の効果が期待
できる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る建物
の内装用下地材によれば、下地材の内装材が接着される
平坦な表面部に、加熱溶融したホットメルト接着剤を、
表面に凸凹が形成されるよう線状又は点状に塗布したか
ら、塗布表面に凸凹が形成され接着剤の被着体への浸透
性が良く強い接着強度が得られ、併せて、比較的少量で
広範囲に接着剤の塗布が可能であるので、溶融時間が短
く、かつ経済的であるという効果がある。
【0049】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、下地材の表面部の全体の面積に対し、ホットメルト
接着剤を塗布する面積の割合を30%〜80%とし、か
つホットメルト接着剤の平塗布相当厚を100μm〜2
00μmとしたから、上記と同様な効果が得られるとと
もに、接着剤層が、薄い層が連続して形成された単分子
膜に近い状態となり、強力な接着強度が得られるという
効果がある。
【0050】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、ホットメルト接着剤として、組成物を、エチレン−
酢酸ビニル系共重合体を主体とするベースポリマー30
〜60重量%、粘着付与樹脂30〜45重量%、及びワ
ックス10〜25重量%を必須成分とし、これにメルト
インデックス値が異なるエチレン−酢酸ビニル系共重合
体とを組み合わせたホットメルト接着剤を使用したか
ら、金属に対する接着特性が改善され、併せて、エチレ
ンサクビ系接着剤の特質である浸透性の良さから、紙、
木質等の被着体への接着性が良好であり、また、溶融温
度が低く、電磁誘導加熱時間の短縮が図れ、加えて、耐
ブロッキング性にも優れるという効果がある。
【0051】また、本発明に係る建物の内装用下地材
は、ホットメルト接着剤に発泡剤を混入させて塗布した
ことから、内装材の被着面が粗面であっても接着剤が浸
透するので、良好な接着性が得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係り、代表的な各下地材
にホットメルト接着剤を各種の線状(a)(b)(c)
(d)に塗布した状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係り、(a)は溶融時間
および温度確認試験、(b)は接着強度試験の概略をそ
れぞれ示す図である。
【図3】高周波電磁誘導の加熱装置を用いて、下地材に
内装材を接着する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 下地材 2 内装材 3 ホットメルト接着剤 5 加熱装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内装材を取付ける金属製の下地材におい
    て、 この下地材の上記内装材が接着される平坦な表面部に、
    加熱溶融したホットメルト接着剤を、表面に凸凹が形成
    されるよう線状又は点状に塗布したことを特徴とする建
    物の内装用下地材。
  2. 【請求項2】 上記下地材の表面部の全体の面積に対
    し、上記ホットメルト接着剤を塗布する面積の割合を3
    0%〜80%とし、かつホットメルト接着剤の平塗布相
    当厚を100μm〜200μmとしたことを特徴とする
    請求項1記載の建物の内装用下地材。
  3. 【請求項3】 上記ホットメルト接着剤として、組成物
    を、エチレン−酢酸ビニル系共重合体を主体とするベー
    スポリマー30〜60重量%、粘着付与樹脂30〜45
    重量%、及びワックス10〜25重量%を必須成分と
    し、これにメルトインデックス値が10〜100の溶融
    粘度の高いエチレン−酢酸ビニル系共重合体とメルトイ
    ンデックス値が100〜1000の溶融粘度の低いエチ
    レン−酢酸ビニル系共重合体とを組み合わせたホットメ
    ルト接着剤を使用することを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載の建物の内装用下地材。
  4. 【請求項4】 上記ホットメルト接着剤に発泡剤を混入
    させて塗布することを特徴とする請求項1、請求項2又
    は請求項3記載の建物の内装用下地材。
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