JP2002225318A - カラーインクジェットプリンタおよびカラーインクジェットプリンタのノズル配列 - Google Patents

カラーインクジェットプリンタおよびカラーインクジェットプリンタのノズル配列

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JP2002225318A
JP2002225318A JP2001025335A JP2001025335A JP2002225318A JP 2002225318 A JP2002225318 A JP 2002225318A JP 2001025335 A JP2001025335 A JP 2001025335A JP 2001025335 A JP2001025335 A JP 2001025335A JP 2002225318 A JP2002225318 A JP 2002225318A
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color
color ink
nozzles
scanning direction
sub
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JP2001025335A
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English (en)
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Kazunari Tagyo
一成 田行
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色支配による色変化を防止できるものの、必
要となるノズルが通常の二倍となるので、コスト高とな
ってしまって現実性が低いという課題があった。 【解決手段】 印字ヘッド41は、主走査方向に4つの
ノズル41bが配置され、副走査方向にこのノズル列が
所定列数分だけ配置されているが、主走査方向の4つの
ノズル41bは各色インクに対応しており、その並びは
副走査方向について順次逆転するようにしたため、近接
するラスタで色支配が適宜逆転して顕在化するため、肉
眼による観察では色支配の影響が殆ど表れないようにす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーインクジェ
ットプリンタおよびカラーインクジェットプリンタのノ
ズル配列に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーインクジェットプリンタでは、シ
アン、マゼンタ、イエローの色インクと、ブラックの黒
インクとを使用し、往復動するヘッドのノズルから印刷
媒体にドット状に付着せしめて所望の画像を印刷してい
る。
【0003】通常、ノズルは副走査方向に複数個を並べ
て形成するが、主走査方向について色インクの分配が変
化し、副走査方向については色インクの分配は一定であ
る。カラー印刷においては、各画素毎に各色インクのド
ットを付すか否かを決定しているが、ノズルが色インク
毎に分かれて列状に配置されており、ヘッドが主走査方
向に移動するので、自ずから色インクを付着させる順番
が生じてしまう。例えば、K,C,M,Yという順序で
色インクが分配されたヘッドが左から右へ移動する往動
時には、Y,M,C,Kという順序で色インクが重ね打
ちされるし、逆に復動時にはK,C,M,Yという順序
で色インクが重ね打ちされる。そして、印刷媒体が色イ
ンクを吸引する性質を有することから重ね打ちする順序
によっては同じ色インクを使いながらも色が異なること
(以下、これを色支配と呼ぶことにする。)が知られて
いる。
【0004】ここで、主走査方向へのノズルの並びを行
と呼び、副走査方向へのノズルの並びを列と呼ぶことに
すると、列毎に色インクが一定であるので往動時と復動
時とでそれぞれ色支配は完全に変化する。一方、近年の
カラーインクジェットプリンタにおける高解像度化に伴
って、ノズルの並びの解像度と、印刷に必要な解像度と
は異なっており、相対的にノズルをずらして印字するこ
とによって印刷に必要な解像度を達成している。より具
体的にはノズルの列方向の長さよりも短かい長さだけが
副走査で紙送りしている。このように印刷すると、ある
条件では、副走査方向の一定長さ毎に色支配が一致する
領域が反転しつつ繰り返されることになり、同じ色のは
ずの部分が微妙に異なる帯状になって視認できてしま
う。
【0005】このような色支配による色変化を防止する
ため、従来、往動時に利用するノズルと復動時に利用す
るノズルとを分けてヘッドに配置したものが知られてい
る。すなわち、K,C,M,Y,Y,M,C,Kという
ようにノズルを八列にし、左四列を往動時に利用し、右
四列を復動時に利用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のカラー
インクジェットプリンタにおいては、色支配による色変
化を防止できるものの、必要となるノズルが通常の二倍
となるので、コスト高となってしまって現実性が低いと
いう課題があった。
【0007】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、ノズルの数を増やすことなく色支配による色変
化を防止することが可能なカラーインクジェットプリン
タ、カラーインクジェットプリンタのノズル配列の提供
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、複数の色インクごとに同
色インクを吐出するノズルを副走査方向に所定数だけ配
置したヘッドと、同ヘッドを主走査方向に往復動させる
主走査部と、印刷媒体を副走査方向に搬送する副走査部
と、印刷データを入力して上記ヘッドにて所定のノズル
から色インクを吐出せしめるヘッド駆動部とを備えたカ
ラーインクジェットプリンタであって、上記ヘッドにお
ける上記ノズルへの色インクの分配が副走査方向につい
て変化している構成としてある。
【0009】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、主走査部がヘッドを主走査方向に往復動
させつつ、副走査部が印刷媒体を副走査方向に搬送し、
ヘッド駆動部が印刷データに基づいて同ヘッドにおける
所定のノズルから色インクを吐出せしめてカラー印刷を
行う。ここで、上記ヘッドにおける上記ノズルへの色イ
ンクの分配が副走査方向について変化しているので、各
行ごとに色支配が異なってくる。この結果、従来のよう
にある条件で副走査方向の一定長さ毎に往動時に印刷さ
れる領域と、復動時に印刷される領域とが一定幅毎に反
転しつつ繰り返されることになっても、もともと往動時
の領域自体で色支配が異なるものを含んでいるので、視
認できるほどの幅で色支配が一致するという状況が生じ
なくなる。
【0010】このように往動時と復動時とのそれぞれの
場合で色支配が一致しない状況を生じさせる手法には、
具体的に各種の態様が可能である。その第一の例とし
て、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載のカ
ラーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘッドにお
ける上記ノズルへの色インクの分配が副走査方向につい
て順次反転している構成としてある。上記のように構成
した請求項2にかかる発明においては、副走査方向への
配置が順次反転しているので、行毎に色支配が完全に反
転している。従って、往動時の印刷領域で色支配が交互
に反転して印刷され、復動時の印刷領域でも色支配が交
互に反転して印刷される。
【0011】端的にはこの並びが良好のように思える
が、これに限定される必要はなく、他の一例として、請
求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2の
いずれかに記載のカラーインクジェットプリンタにおい
て、上記ヘッドにおける上記ノズルへの色インクの分配
は副走査方向について無彩色を除いて変化している構成
としてある。上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、無彩色の色インクについては副走査方向
への配置が変化していない。無彩色の色インクはブラッ
クあるいはグレーであるが、無彩色の色インクについて
は色支配の影響を受けにくい。このため、無彩色のドッ
トについては往動時と復動時とで他の色インクのドット
との重ね打ちの順序が一定幅毎に反転しても視認可能な
色の変化は表れない。
【0012】ところで、色支配は無彩色を除いても全て
の色インクの組み合わせで生じるわけではない。このた
め、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3
のいずれかに記載のカラーインクジェットプリンタにお
いて、印刷順序によって色変化する特定の色インクにつ
いて上記ヘッドにおける上記ノズルへの色インクの分配
が副走査方向について変化している構成としてある。通
常は、色インクのタンクとノズルとが対応する順序で配
置されるので、色インクの供給路は複雑とならない。し
かしながら、各行毎に配置が変化すると供給路が交差せ
ざるを得なくなる状況が生じ、これを回避するために構
成が複雑化していく。
【0013】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、色インクの印刷順序によって色変化する
特定の色インクについてのみ副走査方向への配置が変化
し、色変化していない他の色インクについては副走査方
向への配置が変化しないようにしている。すなわち、副
走査方向への配置が変化しない色インクが増えることに
より、色インクの供給路の構成が簡素化できる。一方、
配置の変化の態様として他の例も可能であり、請求項5
にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに
記載のカラーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘ
ッドにおける上記ノズルへの色インクの分配は副走査方
向について順繰りに順序が変化している構成としてあ
る。
【0014】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、色インクは必ずしも並びが反転するだけ
でなく、順序が変化していくことによっても印刷順序に
変化が生じ、統一的な順序でなくなることによって色支
配の影響が表れにくくなる。上述したようにノズルと色
インクとの対応が副走査方向について変化すると、供給
路が交差せざるを得なくなる。これを実現するため、請
求項6にかかる発明は、上記請求項1〜請求項5のいず
れかに記載のカラーインクジェットプリンタにおいて、
上記ヘッドは、色インクタンクの並びと略平行に配向し
た縦溝の供給路を形成する縦溝構成体と、所定の形状の
開口を有するプレートを互いに積層せしめて色インクの
ノズルへの供給路が三次元的に交差するように立体的な
供給路を形成する分配溝構成体とからなる色インク供給
溝構成体を有する構成としてある。
【0015】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、交差しない縦溝を形成しつつも、分配溝
構成体にて複数のプレートを積層せしめて立体的な供給
路を形成するようにしたため、色インクは平面的に交差
せず、色インクが混じり合うことはない。しかしなが
ら、三次元的な交差は複雑であり、二次元的な配置で済
ませられれば好ましい。このため、請求項7にかかる発
明は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載のカラ
ーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘッドは、二
色の色インクについて副走査方向にノズルの配置が変化
し、両ノズルの外側に各色インクの供給路を配置しつ
つ、この外側の供給路から内側の各ノズルへの供給路を
形成する構成としてある。
【0016】二色の色インクが副走査方向に交互に二列
のノズルに供給される場合でも、両ノズルの外側にそれ
ぞれの色インクの供給路があれば各行の間に供給路を延
ばして二次元的に交差することなく所定のノズルに達す
ることができる。このように往動時と復動時とのそれぞ
れの場合で色支配が一致しない状況を生じさせる手法
は、カラーインクジェットプリンタ全体として実現でき
るものの、その要部たるカラーインクジェットプリンタ
のノズル配列に特異性を有する点は疑いのないものであ
る。
【0017】このため、請求項8にかかる発明は、複数
の色インクごとに同色インクを吐出するノズルを副走査
方向に所定数だけ配置するカラーインクジェットプリン
タのノズル配列であって、上記ヘッドにおける上記ノズ
ルへの色インクの分配が副走査方向について変化してい
る構成としてある。すなわち、かかるノズル配列の発明
をカラーインクジェットプリンタにて実現して上述した
各種の効果を奏することになる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、副走査方
向でのノズルと色インクの対応とを一定としないように
したため、往動時や復動時に色支配が一定とならず、所
定の条件下で生じる色支配に伴う印刷品質の低下を防止
することが可能なカラーインクジェットプリンタを提供
することができる。また、請求項2にかかる発明によれ
ば、各行毎に色支配が完全に反転するので、最も色支配
の影響を受けにくい印刷のパターンを実現できる。
【0019】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
無彩色の色インクのノズルについて配置を変化させる必
要が無くなり、構成を簡易にすることができる。さら
に、請求項4にかかる発明によれば、特定の色インクに
ついてのみ変化させることとして構成を簡易にすること
ができる。さらに、請求項5にかかる発明によれば、反
転以外の方法で色支配の悪影響を排除することができ
る。さらに、請求項6にかかる発明によれば、色インク
の供給路を三次元的に配置することによって色インクと
ノズルとの対応の自由度を向上させることができる。
【0020】さらに、請求項7にかかる発明によれば、
二色の色インクについて配置を変えるため、二次元的に
供給路を形成でき、構成を簡易にすることができる。さ
らに、請求項8にかかる発明によれば、同様の効果を奏
するカラーインクジェットプリンタのノズル配列を提供
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。なお、 (1)ハードウェア構成 (2)印字ヘッドの構成とノズル配置 (3)色支配について (4)ラスタデータの転送について (5)変形例について (6)まとめ という順序で説明していく。 (1)ハードウェア構成 図1は、本発明の一実施形態にかかるカラーインクジェ
ットプリンタをブロック図により示している。
【0022】同図において、カラーインクジェットプリ
ンタ20は、ホストコンピュータ10からの印刷データ
を受信して印刷を実行するものであり、プリンタコント
ローラ30とプリントエンジン40とから構成されてい
る。プリンタコントローラ30は、ホストコンピュータ
10からの印刷データなどを受信するインターフェース
31と、各種データの記憶などを行うRAM32と、各
種データ処理のためのプログラムなどを記憶したROM
33と、CPU34と、プリントエンジン40の印字ヘ
ッド41側へヘッドデータなどを送り出すための印字制
御回路(印字用ASIC)35と、イメージデータ及び
駆動信号などをプリントエンジン40に送信するための
インターフェース36とを備えている。インターフェー
ス31、RAM32、ROM33、CPU34、印字制
御回路35、インターフェース36などは、バス37に
より相互に接続されている。
【0023】ここで、インターフェイス31は印刷コマ
ンド・データをホストコンピュータ10から受信するも
のであり、RAM32は(受信)データバッファ32a
と(出力)イメージバッファ32cとワークメモリ32
bなどとして利用されるものである。このうち、データ
バッファ32aには、インターフェース31が受信した
ホストコンピュータ10からの印刷コマンド・データが
一時的に記憶され、イメージバッファ32cには、印刷
コマンド・データが解析された結果としてのラスタグラ
フィックス形式のイメージデータが展開される。ROM
33は、CPU34などによって実行される各種制御プ
ログラム、例えば、主プログラム33aや割り込み処理
プログラム33bなどが記憶されているとともに、図示
しないフォントデータ及びグラフィック関数、各種手続
きなども記憶している。また、印字制御回路35には、
ヘッド駆動回路35aと、ヘッドデータ処理回路35b
と、シフトレジスタ35cとが内蔵されており、ラスタ
グラフィックス形式のイメージデータはこのシフトレジ
スタ35cに転送された後、ヘッドデータ処理回路35
bが所定のビット列を印字ヘッド41に出力し、ヘッド
駆動回路35aの駆動信号のスイッチングデータとな
る。
【0024】プリントエンジン40は、印字ヘッド41
と、キャリッジ機構42と、紙送り機構43とを備えて
いる。紙送り機構43は紙送りモータや紙送りローラな
どからなり、記録紙などの印刷記録媒体を順次送りだし
て副走査を行う。キャリッジ機構42は、印字ヘッド4
1を搭載するキャリッジと、このキャリッジをタイミン
グベルトなどを介して走行させるキャリッジモータなど
からなり、印字ヘッド41を主走査させる。印字ヘッド
41は、副走査方向に、所定個数のノズルからなるノズ
ル列41aを有しており、上記ビット列からなるヘッド
データに基づいて上記ヘッド駆動回路35aが出力する
駆動信号にて電気−機械変換素子が駆動され、各ノズル
41bからインク滴を吐出させる。
【0025】(2)印字ヘッドの構成とノズル配置 図2は印字ヘッド41におけるノズル列41aに対する
色インクの分配を示しており、図3と図4はかかる分配
を実現するための印字ヘッド41の概略構成を示してい
る。印字ヘッド41は、色インクタンク部41cと、同
色インクタンク部41cから供給される色インクを各ノ
ズル41bに分配するための色インク供給溝構成体41
dと、各ノズル41bごとに電気−機械変換素子として
のピエゾ素子を配置して構成したピエゾ駆動部構成体4
1eとを備えている。この例では、色インクとして、ブ
ラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ
ー(Y)の4色を利用しており、色インクタンク部41
cは、副走査方向を長手方向としつつ主走査方向に順次
色変化するように4色の色インクタンクが装着されるよ
うになっている。
【0026】色インク供給溝構成体41dは、3次元の
溝を形成して色インクを所定のノズルへ導くものであ
り、各色インクタンクの並び方向に添って副走査方向へ
配向された縦溝構成体41d1と、その上に積層されて
主走査方向での色インクの並びを決定する分配溝構成体
41d2とから構成されている。主走査方向について色
インクタンクの並び方向とノズルの色インクの並びとが
一致する場合、分配溝構成体41d2は単にその厚み方
向に向けて連通するに過ぎない。
【0027】これに対して色インクタンクの並び方向と
ノズルの色インクの並びとを逆転させる場合は、分配溝
構成体41d2を図4に示すように4枚のプレート41
d2a〜41d2dを積層して構成する。まず、縦溝構
成体41d1に隣接するプレート41d2aは、ブラッ
クインクを紙面上上方に距離”2y”だけ導く長穴h1
1と、シアンインクを上方に距離”y”だけ導く長穴h
12と、マゼンタインクを下方に距離”y”だけ導く長
穴h13と、イエローインクを下方に距離”2y”だけ
導く長穴h14とを有している。ここで、長穴h11の
下端と、長穴h12の下端と、長穴h13の上端と、長
穴h14の上端とは水平方向に一直線上に並んでいる。
【0028】その上に積層されるプレート41d2bに
は、左端側で上記長穴h11の上端と重なるようにして
紙面上右方向に距離”3x”だけ伸びる長穴h21と、
同様に左端側で上記長穴h12の上端と重なるようにし
て紙面上右方向に距離”x”だけ伸びる長穴h22と、
右端側で上記長穴h13の下端と重なるようにして紙面
上左方向に距離”x”だけ伸びる長穴h23と、同様に
右端側で上記長穴h14の下端と重なるようにして紙面
上左方向に距離”3x”だけ伸びる長穴h24とを有し
ている。
【0029】その上に積層されるプレート41d2cに
は、下端側で上記長穴h24の左端と重なるようにして
紙面上上方へ距離”2y”だけ伸びる長穴h31と、同
様に下端側で上記長穴h23の左端と重なるようにして
紙面上上方へ距離”y”だけ伸びる長穴h32と、上端
側で上記長穴h22の右端と重なるようにして紙面上下
方へ距離”y”だけ伸びる長穴h33と、同様に上端側
で上記長穴h21の右端と重なるようにして紙面上下方
へ距離”2y”だけ伸びる長穴h34とを有している。
【0030】この状態では、プレート41d2cの長穴
h31の上端と、長穴h32の上端と、長穴h33の下
端と、長穴h34の下端とは一直線に並びプレート41
d2dにはこの位置にてノズルに対応した穴h41,h
42,h43,h44が形成されている。このようにす
ると、左端から1列目に供給されるブラックインクは縦
溝構成体41d1によって長穴h11、長穴h21、長
穴h34、穴h44を介して右端の1列目に供給され
る。また、左端から2列目に供給されるシアンインクは
縦溝構成体41d1によって長穴h12、長穴h22、
長穴h33、穴h43を介して右端から2列目に供給さ
れる。さらに、左端から3列目に供給されるマゼンタイ
ンクは縦溝構成体41d1によって長穴h13、長穴h
23、長穴h32、穴h42を介して右端から3列目に
供給される。そして、左端から4列目に供給されるイエ
ローインクは縦溝構成体41d1によって長穴h13、
長穴h23、長穴h32、穴h42を介して右端から4
列目に供給される。
【0031】すなわち、インクが吐出されるピエゾ駆動
部構成体41eに色インクを供給するプレート41d2
dでは左端のノズルからイエローインク、マゼンタイン
ク、シアンインク、ブラックインクとなっており、縦溝
構成体41d1での色インクの並びと逆転する。このよ
うな複数のプレート41d2a〜41d2dにて3次元
的な色インクの供給路を形成することにより、色インク
の並びは自由に変更できる。この例では逆転しない場合
のプレートと逆転する場合のプレートとに分けて説明し
たが、図5に示すように副走査方向のノズル列毎にパタ
ーンを変化させた全ノズル分のプレート41d2e〜4
1d2iを用意し、これを順に積層すれば、4枚のプレ
ート41d2e〜41d2iを重ねるだけで全てのノズ
ル41bについて自由なノズル配列を極めて簡易に実現
できる。
【0032】(3)色支配について 図6は印字ヘッド41が主走査方向を左から右へ移動す
る際(往路)のインク着弾状況を示しており、図7は印
字ヘッド41が主走査方向を右から左へ移動する際(復
路)のインク着弾状況を示している。イメージバッファ
32cは各色インク毎に用意され、個々の画素について
色インクのドットを付着させるか否かの情報が展開され
ることになる。従って、ピエゾ駆動部構成体41eがイ
ンク滴を吐出して記録媒体上に付着させるが、ノズル4
1bは各色インク毎に用意されており、物理的に距離”
d1”の間隔を隔てて配置されることになる。このた
め、印字ヘッド41が主走査方向に速度”Vh”で移動
する場合には、距離/速度=d1/Vhの時間差で次々
にインク滴が吐出される。
【0033】従って、ある列において色インクの並びが
左からKCMYの順序であるとすると、往路で先に吐出
されるのは右端からであり、着弾順序はYMCKという
順序になる。逆に、復路で先に吐出されるのは左端から
であり、着弾順序はKCMYという順序になる。一方、
近年の高解像度化を実現するため、機構的に限界のある
ノズル41bの間隔と、印刷解像度のドット間隔とは異
なっており、副走査方向のノズル41b間を実際には複
数回数だけ往復動作して印刷解像度を実現している。
【0034】図8と図9はこのようにして印刷を実現す
る場合のモデル例を示しており、簡易な理解のためにノ
ズル41bの間隔を一度だけ走査して印刷解像度を実現
する例となっている。すなわち、前回の走査時に印刷で
きなかったノズル41bの間隔を別のノズル41bで埋
め合わせている。この場合の紙送りは、一度の副走査で
ノズル列41aのほぼ半分だけ紙送りすることを繰り返
していくことになる。図面では1つのノズル列41aに
は19個のノズル41bがあり、ノズル41bの間隔が
解像度の2倍となっているので、最初は19個のノズル
41bで先頭の37ラスターにおける奇数番を印刷す
る。次に、ノズル41bの個数である19ラスター分だ
け副走査すると、20ラスターから56ラスターにおけ
る偶数番を印刷する。これで19ラスターから38ラス
ターまでは全ラスターが印刷され、39ラスターから5
5ラスターまでの奇数番が印刷されていないことになる
ので、再度、ノズル41bの個数である19ラスター分
だけ副走査すると、この未印刷の奇数番が印刷される。
以後は、同様にしてノズル41bの個数である19ラス
ター分だけ副走査していくことを繰り返す。
【0035】同図にはラスター番号の欄にノズル41b
の番号を正負の符号とともに記載してある(むろん、正
については省略)。この例は従来のモデルであり、主走
査方向におけるノズル41bの色インクの分配は色イン
クタンクと一致している。そして、正負の符号は色イン
クの着弾順序を示しており、正はYMCKの順序であ
り、負はKCMYの順序を示している。19ラスターか
ら37ラスターまでの場合、真新しい紙面上で最初に往
路にて正の順序で着弾し、未印刷の残りの間隔に復路で
負の順序で着弾する。また、38ラスターから56ラス
ターまでについては、真新しい紙面上で最初に復路にて
負の順序で着弾し、未印刷の残りの間隔に往路で正の順
序で着弾する。すなわち、19ラスター毎に真新しい紙
面に印刷される際の色インクの着弾順序状態は一定とな
る。
【0036】この着弾順序は記録媒体の性質によって大
きな影響を与える。一般的な記録媒体では色インクを吸
い込む性質があり、二色の色インクのドットを付すとし
ても、最初にどちらの色インクを付すかによって色が変
化する。すなわち、先にシアンを付してからマゼンタを
付す場合の色と、先にマゼンタを付してからシアンを付
す場合の色とでは異なった色同士となる。このような色
の変化は先に付される色インクの影響を受ける関係で本
明細書では色支配と呼んでいる。
【0037】ただし、異なった色同士となったとして
も、往路と復路とで異なった色となるだけであれば解像
度が大きくなってドットの間隔が短くなった今日におい
ては、1ラスターごとの色の変化は殆ど見分けられない
ので、影響がないはずである。すなわち、色支配の影響
は顕在化しないはずである。次に、図10には紙面上に
おける仮想的な各画素と色インクのドットが付着される
面積の対応とを示している。画像をドットマトリクス状
に分割すると、画素は四角になるが、インク滴はほぼ円
形のドットとならざるをえない。そして、全画素を印刷
したときに下地が見えないようにするためには円形のド
ットが四角の画素を完全に埋めなければならないので、
理論的には四角の対角線の距離がドットの直径と一致す
るようにしなければならない。また、各ノズル41bの
精度誤差で生じるバンディングを防止するためにはさら
にドットの直径を大きくせざるを得ない。この結果、1
ドットおきに往路と復路でドットを付そうとすると、最
初の走査後に残る紙面は本来の1/2を大きく下回るこ
とになる。
【0038】このような状況においては、真新しい記録
媒体に対して往路と復路とで一列毎にドットを付すとし
ても、結局の所、最初の着弾順序のドットが占める記録
媒体の面積は、後の着弾順序のドットが占める記録媒体
の面積よりも格段に大きく、ここに色の偏りが生じ、色
支配が顕在化する。図10を参照すると、従来のように
主走査方向におけるノズル41bへの色インクの分配の
順序が一定であると、一度の走査で付される着弾順序は
一定であるから、真新しい領域に色インクを付す長さ毎
に色支配が顕在化することになる。この例であれば、1
9ラスター毎に副走査するため、19ラスター毎に色支
配が転換する。そして、19ラスターが肉眼で分かれば
同じ色の領域であっても縞模様となって見えてしまう。
【0039】これに対して、図11と図12は図2で示
したように副走査方向におけるノズル41bの並びと色
インクの分配を主走査方向に向かうにつれて順次逆転し
た場合における各ラスターでの着弾順序を示している。
色インクのノズル41bへの分配が主走査方向に向かう
につれて順次逆転しているため、19ラスターから37
ラスターを参照すると、2ラスター毎に着弾順序が順次
逆転して印字されている。上述したように、往路でも復
路でも真新しい記録媒体に対して印刷される際の色支配
が顕在化する傾向があるが、このように着弾順序が順次
逆転している場合には異なる色支配が混ざり合うことに
なり、両者を混合した中間的な色となる。むろん、2ラ
スター毎に色支配が変化するものの、この影響を視認す
ることは殆ど不可能である。
【0040】一方、この後の38ラスターから56ラス
ターについても同様にして2ラスター毎に着弾順序が順
次逆転して印字され、異なる色支配が混ざり合うことに
なるので中間的な色となる。この結果、19ラスターか
ら37ラスターにかけての範囲と、38ラスターから5
6ラスターにかけての範囲の色は一致することになる。 (4)ラスタデータの転送について 印字ヘッド41で印字するためには、各ノズル41bご
とに設けたピエゾ素子などに所定のヘッド駆動信号を出
力する必要があり、同ヘッド駆動信号を出力する制御デ
ータとなるヘッドデータを生成している。
【0041】図13はイメージバッファ32cと、シフ
トレジスタ35cと、ヘッドデータ処理回路35bが有
するラッチレジスタ35b1を示している。イメージバ
ッファ32cには所望の画像が色インク毎にドットマト
リクス状に展開されているが、より具体的には水平方向
の8画素分についてそれぞれドットを付すか否かを表す
1ビットを割り当てることにより、8ビットからなる1
バイトがデータの基準単位としてRAM32の領域が割
り当てられることになる。この結果、水平方向の1ラス
タ分の画素は前方開始端アドレスad1f〜後方開始端
アドレスad1rを占有し、次の1ラスタ分の画素は前
方開始端アドレスad2f〜後方開始端アドレスad2
rを占有し、以後、バッファに割り当てられたRAM領
域内を利用している。
【0042】イメージバッファ32cからのデータの読
み出しは1バイト単位で行われるため、水平方向に8画
素分のデータが所定のタイミングで8ビットのシフト領
域を有するシフトレジスタ35cに転送されることにな
る。また、シフトレジスタ35cは印字ヘッド41が現
実に有する副走査方向のノズル41bの個数に対応して
備えられており、各シフトレジスタ35cが各ノズル4
1bに対して個別的に対応している。
【0043】ラッチレジスタ35b1は、シフトレジス
タ35cにおけるMSBまたはLSBをラッチ可能に構
成されており、ラッチされたデータがヘッドデータとな
る。そして、往路であれば、イメージバッファ32cに
おける各ラスタデータの前方側から順次後方側に向けて
ラスタデータをシフトレジスタ35cに転送する。な
お、印字されるラスタはノズル41bの間隔に応じて所
定間隔毎のものとなり、対象となる印字ラスタのラスタ
データだけがイメージバッファ32cからシフトレジス
タ35cに転送される。シフトレジスタ35cは、MS
B側へのシフトとLSB側へのシフトが可能であり、往
路の場合はMSB側へシフトして桁溢れしたビットデー
タをラッチレジスタ35b1がラッチする。
【0044】この結果、8ビット単位でラスタデータが
シフトレジスタ35cに転送され、最上位のビットデー
タが印字対象となるのでラッチレジスタ35b1にラッ
チさせるようにシフトさせる。そして、シフトすれば次
のビットデータが最上位となり、次のドットのヘッドデ
ータとなる。一方、復路であれば、イメージバッファ3
2cにおける各ラスタデータの後方側から順次前方側に
向けてラスタデータをシフトレジスタ35cに転送す
る。また、シフトレジスタ35cはLSB側へシフト
し、桁溢れしたビットデータをラッチレジスタ35b1
がラッチする。このようにしてラスタデータの後方側の
ビットデータから順次ヘッドデータとなっていく。
【0045】なお、印字ヘッド41では主走査方向に向
けて各色インクに対応したノズル41bが並び、同一画
素について所定間隔を経て順次着弾されるようにするた
め、遅延回路が付属している。この遅延回路についても
往路での各ノズル41bに対する遅延時間と復路での遅
延時間とが異なるが、これについては公知のハードウェ
ア構成で実現している。また、遅延回路による着弾位置
の調整の他、着弾時間差に対応して画素を主走査方向に
ずらすことも可能である。すなわち、イメージバッファ
32cには幅方向について余白領域を設けておき、往路
か復路かによって遅延時間差分に相当する画素数だけず
らすのである。
【0046】図14は、往路で遅延時間を設けることな
くブラックインクとシアンインクとで同一の画素につい
てのそれぞれのヘッドデータを使用してドットを付す場
合を示している。この例では同じ位置に着弾しなければ
ならないにも関わらず、ノズル41bの現実のずれに対
応して、3画素分だけずれた位置にドットが付着してい
る。従って、図15に示すようにイメージバッファ32
cにて本来の必要領域R1の左右に余白としての領域R
L,RRを設けておき、往路でのブラックインクについ
ては本来の必要領域R1に展開された画素を3画素分だ
け右にシフトさせる。このようにシフトさせておくと、
3画素分だけ進んだ位置でドットを付すためのヘッドデ
ータが生成されることになり、シフトしないシアンイン
クのドットとブラックインクのドットとが同一位置に着
弾できるようになる。むろん、復路についてはブラック
インクとシアンインクとを逆転させてシフトさせること
になる。
【0047】このようにすれば、ハードウェアにて往路
と復路とで各ノズルに対する遅延時間を転換させる必要
が無くなり、イメージバッファ32cに若干の容量増が
必要となるものの全体的にはハードウェア構成が簡易に
なる。そして、本実施形態における各ノズル41bへの
色インクの配置は副走査方向について一定ではないた
め、各ノズル41bに対応するラスタ毎に色インクの配
列順序に対応する遅延時間量の分だけ画素をシフトして
おく。
【0048】図14に示す例ではあるラスタにおいてシ
アンインクが分配されたノズル41bは、ブラックイン
クが分配されたノズル41bよりも着弾順序が早いた
め、ブラックインクについて3画素分だけ進行方向側に
シフトしている。しかし、副走査方向についての次のノ
ズル41bについてはこれが逆転しているので、シアン
インクについて3画素分だけ進行方向側にシフトさせる
ことになる。 (5)変形例について 色支配による影響が顕在化することによって生じる色む
らは、上述したように真新しい領域に対する着弾順序が
原因となっている。すなわち、上述した例でいえば、往
路でも復路でも着弾順序が一定であることが原因となっ
ていたので、副走査方向について着弾順序が順次逆転す
るように色インクをノズル41bに分配し、これによっ
て往路でも復路でも着弾順序が一定とならないようにし
た。
【0049】従って、以下では同様の根拠に基づいて変
更可能な例について説明する。 (a)第一の変形例 図16は、第一の変形例を示している。この変形例で
は、ブラックインクが分配されるノズル41bの配置を
固定している。すなわち、シアンインクとマゼンタイン
クとイエローインクが分配されるノズル41bの配置を
副走査方向について順次右側に一つずつずれるようにし
ている。ブラックインクは無彩色であり、比較的色支配
の影響を受けにくい。従って、ブラックインクについて
は着弾順序の影響が少ないのでブラックインクが分配さ
れるノズル41bは左側の縦一列に固定している。この
ように、特定色のインクの分配が固定されると、色イン
クの供給路がシンプルになり、構成を簡易にすることが
できる。
【0050】また、この例では無彩色の色インクを除い
て副走査方向について順次右側に一つずつずれるように
しているが、ずらす順番は適宜変更可能である。 (b)第二の変形例 図17は、第二の変形例を示しており、この変形例で
は、ブラックインクの分配を固定し、シアンインクとマ
ゼンタインクとイエローインクの分配を副走査方向につ
いて順次逆転するように配置している。図16に示すも
のの場合、色支配の影響を受ける着弾順序が一定でない
としても、その割合は必ずしも対等ではない。例えば、
一般的に色支配の影響を受けるシアンインクとマゼンタ
インクの着弾順序は、CMYとYCMの場合が一致し、
MYCの場合が逆転するので、2対1の分布割合とな
る。従って、色むらが全く発生しないとは言えない。
【0051】これに対して図17に示すように、シアン
インクとマゼンタインクとイエローインクの分配が常に
逆転して配置されれば、CMYかYMCの順序となり、
1対1の分布割合となって必ず色むらが発生しない。ま
た、この三色について逆転する配置を採用すると、結果
的にはマゼンタインクを分配するノズル41bの配置は
固定されることになり、色インクの供給路の構成が簡易
となる。図18は 図5に示したプレート41d2e〜
41d2iと同様のプレートを利用して図17に示す配
置を実現するためのプレート41d2j〜41d2mを
示している。
【0052】プレート41d2jは色インクタンクの並
び方向と一致しないノズル41bの背面側で色インクの
供給路を閉ざす役目をなしており、色インクタンクの並
び方向と一致するノズル41bの背面側でのみ開口して
いる。次のプレート41d2kはシアンインクとマゼン
タインクが逆転する部分へ色インクの供給路を形成する
ため、プレート41d2jが塞いだ部分へシアンインク
とイエローインクの色インクの延長供給路を形成する。
最後に、プレート41d2mは全ノズル41bの背面側
にて開口して色インクを供給するとともに、プレート4
1d2kが特に形成したシアンインクとイエローインク
の延長供給路を塞ぐことになる。 (c)第三の変形例 次に、図19は第三の変形例を示している。
【0053】この例では、無彩色であるブラックインク
を分配したノズル41bの配置を外側の一方に固定する
とともに、有彩色のうちでも色支配の影響を受けにくい
イエローインクを分配したノズル41bの配置を外側の
他方に固定している。そして、その内側で色支配の影響
を受けやすいシアンインクとマゼンタインクのノズル4
1bへの分配を副走査方向について順次逆転させてい
る。経験的に、色支配を受けやすい色インクは概ねシア
ンインクとマゼンタインクであるといえる。従って、シ
アンインクとマゼンタインクの着弾順序が副走査方向に
ついて交互に逆転するように配置すれば、色支配の影響
を受けて色が変化するとしても、副走査方向におけるノ
ズル41bの間隔毎に交互に変化するので肉眼では殆ど
感知できなくなる。
【0054】また、隣接する2つのノズル41bだけで
色インクの分配を逆転させようとすると、色インクの供
給路を比較的簡易に構成できる。図20と図21は色イ
ンクの供給路の構成例を示している。いずれの例につい
ても縦溝構成体41d1を形成する際に内側のシアンイ
ンクの縦溝とマゼンタインクの縦溝からそれぞれ内側に
延長路を形成し、内側に配列されるノズル41bに対し
て色インクの分配が交互に逆転するようにしている。
【0055】すなわち、隣接する2つのノズル41bに
対する色インクだけが逆転するのであれば、供給路は二
次元的に形成できるので、上述した分配溝構成体41d
2が必要なくなり、印字ヘッド41の構成を簡易にする
ことができる。 (6)まとめ 図22は本発明の概略を模式的に示している。カラーイ
ンクジェットプリンタ20がホストコンピュータ10か
らの印刷データを受信すると、同ホストコンピュータ1
0からの印刷コマンド・データは一時的に記憶され、こ
の印刷コマンド・データが解析されるとラスタグラフィ
ックス形式のイメージデータが色インク毎に用意された
イメージバッファ32cに展開される。
【0056】イメージバッファ32cに展開されたイメ
ージデータは適宜ヘッドデータ処理回路35bにて処理
され、印字ヘッド41を駆動するためのヘッドデータが
生成される。印字ヘッド41は、主走査方向に4つのノ
ズル41bが配置され、副走査方向にこのノズル列が所
定列数分だけ配置されている。主走査方向の4つのノズ
ル41bは各色インクに対応しており、その並びは副走
査方向について順次逆転している。色インクの並びが異
なると着弾順序は変化し、また、ノズル41bの副走査
方向についての間隔は実際のラスタ間隔よりも大きいの
で、ノズル41bの間は別の主走査の際に補うように印
刷される。
【0057】色支配は着弾順序によって生じるが、それ
だけでは顕在化せず、実際のインク滴によるドットが理
論上のドットマトリクス状の画素よりも大きいことに起
因して生じる。このため、先に印刷されたラスタの色支
配が顕在化しやすい。このような色支配の性格により、
上述したように色インクのノズル41bへの分配が順次
逆転する状況においては、近接するラスタで色支配(○
×)が適宜逆転して顕在化するため、肉眼による観察で
は色支配の影響が殆ど表れないようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるカラーインクジェ
ットプリンタのブロック図である。
【図2】同カラーインクジェットプリンタの印字ヘッド
における色インクのノズルへの分配を示す図である。
【図3】同印字ヘッドの概略構成を示す斜視図である。
【図4】同印字ヘッドにおける分配溝構成体の構成を示
す平面図である。
【図5】同分配溝構成体の別の構成を示す平面図であ
る。
【図6】着弾順序の変化を説明する図である。
【図7】着弾順序の変化を説明する図である。
【図8】従来の印字ヘッドを使用したときに生じる色支
配を示す図である。
【図9】従来の印字ヘッドを使用したときに生じる色支
配を示す図である。
【図10】色支配が顕在化することを説明する図であ
る。
【図11】本発明の印字ヘッドを使用したときに色支配
が顕在化しないことを説明する図である。
【図12】本発明の印字ヘッドを使用したときに色支配
が顕在化しないことを説明する図である。
【図13】ラスターデータの転送の状況を示す図であ
る。
【図14】遅延回路を設けないでドットを付す場合を示
す図である。
【図15】イメージバッファに余白を設けて遅延回路を
省略する手法を説明する図である。
【図16】本発明の変形例にかかるノズルの配置を示す
図である。
【図17】本発明の他の変形例にかかるノズルの配置を
示す図である。
【図18】同変形例にかかるノズルの配置を実現する分
配溝構成体の構成を示す図である。
【図19】本発明の他の変形例にかかるノズルの配置を
示す図である。
【図20】同変形例にかかるノズルの配置を実現する縦
溝構成体の構成を示す図である。
【図21】同縦溝構成体の他の構成を示す図である。
【図22】本発明を概略的に示す図である。
【符号の説明】
10…ホストコンピュータ 20…カラーインクジェットプリンタ 30…プリンタコントローラ 31…インターフェース 32…RAM 32a…データバッファ 32b…ワークメモリ 32c…イメージバッファ 33a…主プログラム 33b…処理プログラム 35a…ヘッド駆動回路 35b…ヘッドデータ処理回路 35b1…ラッチレジスタ 35c…シフトレジスタ 36…インターフェース 40…プリントエンジン 41…印字ヘッド 41a…ノズル列 41b…ノズル 41c…色インクタンク部 41d…色インク供給溝構成体 41d1…縦溝構成体 41d2…分配溝構成体 41d2a〜41d2m…プレート 41e…ピエゾ駆動部構成体 42…キャリッジ機構 43…紙送り機構 h11〜34…長穴 h41〜h44…穴

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の色インクごとに同色インクを吐出
    するノズルを副走査方向に所定数だけ配置したヘッド
    と、 同ヘッドを主走査方向に往復動させる主走査部と、 印刷媒体を副走査方向に搬送する副走査部と、 印刷データを入力して上記ヘッドにて所定のノズルから
    色インクを吐出せしめるヘッド駆動部とを備えたカラー
    インクジェットプリンタであって、 上記ヘッドにおける上記ノズルへの色インクの分配が副
    走査方向について変化していることを特徴とするカラー
    インクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のカラーインクジェ
    ットプリンタにおいて、上記ヘッドにおける上記ノズル
    への色インクの分配が副走査方向について順次反転して
    いることを特徴とするカラーインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載のカラーインクジェットプリンタにおいて、上記
    ヘッドにおける上記ノズルへの色インクの分配は副走査
    方向について無彩色を除いて変化していることを特徴と
    するカラーインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載のカラーインクジェットプリンタにおいて、印刷順序
    によって色変化する特定の色インクについて上記ヘッド
    における上記ノズルへの色インクの分配が副走査方向に
    ついて変化していることを特徴とするカラーインクジェ
    ットプリンタ。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載のカラーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘッ
    ドにおける上記ノズルへの色インクの分配は副走査方向
    について順繰りに順序が変化していることを特徴とする
    カラーインクジェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のカラーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘッ
    ドは、色インクタンクの並びと略平行に配向した縦溝の
    供給路を形成する縦溝構成体と、所定の形状の開口を有
    するプレートを互いに積層せしめて色インクのノズルへ
    の供給路が三次元的に交差するように立体的な供給路を
    形成する分配溝構成体とからなる色インク供給溝構成体
    を有することを特徴とするカラーインクジェットプリン
    タ。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のカラーインクジェットプリンタにおいて、上記ヘッ
    ドは、二色の色インクについて副走査方向にノズルの配
    置が変化し、両ノズルの外側に各色インクの供給路を配
    置しつつ、この外側の供給路から内側の各ノズルへの供
    給路を形成することを特徴とするカラーインクジェット
    プリンタ。
  8. 【請求項8】 複数の色インクごとに同色インクを吐出
    するノズルを副走査方向に所定数だけ配置するカラーイ
    ンクジェットプリンタのノズル配列であって、 上記ヘッドにおける上記ノズルへの色インクの分配が副
    走査方向について変化していることを特徴とするカラー
    インクジェットプリンタのノズル配列。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104354475A (zh) * 2014-11-20 2015-02-18 武汉大学 彩色喷墨打印机单通道墨量限制方法
CN105818538A (zh) * 2016-01-25 2016-08-03 北京博源恒芯科技有限公司 喷墨打印装置及打印方法
CN105818536A (zh) * 2016-03-25 2016-08-03 北京博源恒芯科技有限公司 打印头及喷墨打印装置

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