JP2002225014A - 鋳込成形用型及びその製造方法 - Google Patents

鋳込成形用型及びその製造方法

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JP2002225014A
JP2002225014A JP2001023492A JP2001023492A JP2002225014A JP 2002225014 A JP2002225014 A JP 2002225014A JP 2001023492 A JP2001023492 A JP 2001023492A JP 2001023492 A JP2001023492 A JP 2001023492A JP 2002225014 A JP2002225014 A JP 2002225014A
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porous body
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Hiroyuki Takada
高田  宏行
Yasushi Nakajima
靖 中島
Yoshifumi Misumi
欣史 三澄
Koichi Hayashi
浩一 林
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の鋳込成形用型は、繰り返しの使用にお
いて泥漿中の微粒子が、連続気孔多孔体の細孔内に目詰
まりを起こし、鋳込成形用型において重要な物性値であ
る通気量を低下させ、安定した成形が確立できていると
は言えない。 【解決手段】 エポキシ樹脂、ポリアミド硬化剤、充填
材及び水からなるエポキシ樹脂製連続気孔多孔体を用い
た鋳込成形用型であって、前記連続気孔多孔体には銀成
分が添加されていることを特徴とする鋳込成形用型の提
供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋳込成形用型及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陶石、粘土及び長石等で調製され
た泥漿を成形する手段として、得られた成形体の寸法精
度及び切削性が良好なこと、また石膏自体の吸水性によ
り、泥漿の着肉性が良好であることから、主に石膏で作
製された鋳込成形用型が使用されている。
【0003】しかしながら、泥漿の水分を吸収すること
で使用回数の限りがあり、乾燥させると吸水性が向上し
再度成形が可能となるが、成形の回数をこなすと石膏表
面の気孔内に泥漿の微粒子が入り込んで目詰まること、
石膏に亀裂や破損が発生すること、石膏表面が泥漿によ
り溶解されること、炭酸カルシウムが析出して半水石膏
から二水和物に変わり吸水性が劣ること等により、石膏
製鋳込成形用型の寿命が短い。
【0004】そこで、この問題を解決すべく、特開昭6
3−75044号公報には、グリシジル系エポキシ樹脂
とポリアミド硬化剤と変性ポリアミン硬化剤及びまたは
アミン硬化剤と充填材と水との混合物からエマルジョン
スラリーを得、これを不透水性の型に鋳込み、含水状態
のまま硬化させることにより、0.2〜10μmの範囲
の気孔を有する連続気孔多孔体の製法が開示されてい
る。
【0005】また、特開昭63−031711公報に
は、前記連続気孔多孔体内に通気通水の流路となる中空
路を配設し、前記連続気孔多孔体の外側及び裏面を補強
する鋳込成形用型が開示されている。これにより、泥漿
に圧力をかけて成形を行う加圧成形ができ、短期間の大
量生産が可能となり、更には、型の使用回数が軒並み増
加した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の鋳
込成形用型は未だ解決すべき以下の問題を有していた。
すなわち前記鋳込成形用型は、繰り返しの使用において
泥漿中の微粒子が、連続気孔多孔体の細孔内に目詰まり
を起こし、鋳込成形用型において重要な物性値である通
気量を低下させ、安定した成形が確立できているとは言
えなかった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、本発明の目的は、鋳込成形用型の通気性の
向上及び安定化を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、エポキシ樹脂、ポリアミド硬化剤、充填
材及び水からなるエポキシ樹脂製連続気孔多孔体を用い
た鋳込成形用型であって、前記連続気孔多孔体には銀成
分が添加されていることを特徴とする鋳込成形用型を提
供する。鋳込成形用型において、連続気孔多孔体の細孔
径を大きくすれば通気性が高いものが得られるが、その
気孔径分布はブロード形状を示し、大小の気孔が存在し
均一な気孔径をもつものではない。そのため、大きな気
孔に泥漿中の微粒子が目詰まり、安定したものが得られ
ない。連続気孔多孔体作製における充填材スラリーに銀
成分を添加することにより、スラリー中に銀イオンが溶
出し、充填材が均一に凝集する。これにより、連続気孔
多孔体の細孔径は均一となり、通気性が高くなるととも
に、泥漿中の微粒子が目詰まりにくいため、安定した通
気性が得られる。
【0009】本発明の好ましい態様においては、請求項
1において、前記銀成分は鋳込成形用型の連続気孔多孔
体部に対して0.01〜5.0重量部であるようにす
る。通気性の向上及び安定を維持するためには、鋳込成
形用型の連続気孔多孔体に対する銀の割合は、0.01
〜5.0重量部であり、望ましくは0.1〜3.0重量
部である。5.0重量部以上であると、連続気孔多孔体
の硬化過程にて収縮が大きいため、連続気孔多孔体自体
に亀裂を生じる。逆に0.01重量部以下だと、通気性
が向上せず、従来の連続気孔多孔体の物性と差がない。
【0010】本発明の好ましい態様においては、請求項
1または請求項2において、前記銀成分は銀を担持及び
/又はイオン交換したセラミック粉体であるようにす
る。セラミック粉体に担持することにより、銀の溶出速
度を抑制することができる。これにより、連続気孔多孔
体作製における充填材スラリー中の充填材凝集の状態を
より均一にすることができるため、それからなる連続気
孔多孔体の細孔径は均一となり、通気性が高くなるとと
もに、泥漿中の微粒子が目詰まりにくいため、安定した
通気性が得られる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、請求項
1〜請求項3において、前記セラミック粉体はゼオライ
ト、アパタイト、ガラス、シリカゲル、ジルコン、リン
酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、シリカ、アルミ
ナ、長石、陶石、セピオライト、粘土鉱物の中から選ば
れた1以上であるようにする。これにより、連続気孔多
孔体作製における充填材スラリー中への銀の溶出速度を
抑制することができると共に充填材としての役割を満た
すことができる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、充填剤
と水を混合する工程、前記混合物にエポキシ樹脂とポリ
アミド硬化剤を添加、攪拌する工程、前記攪拌物をケー
スに流し込んで硬化させることにより連続気孔多孔体を
作製する工程、を含む鋳込成形用型の製造方法であっ
て、前記充填剤と水を混合する工程では、併せて銀成分
を添加することを特徴とする鋳込成形用型の製造方法を
提供する。連続気孔多孔体を製造する過程において、充
填材及び水を先に混合してスラリーにしておき、このス
ラリーに銀成分を添加し撹拌を行う。これにより、スラ
リー中に銀イオンが溶出し、充填材が均一に凝集する。
前記スラリーとエポキシ樹脂とポリアミド硬化剤を混合
撹拌し、前記撹拌物をケースに流し込んで硬化させてな
る連続気孔多孔体の細孔径は均一となり、通気性が高く
なるとともに、泥漿中の微粒子が目詰まりにくいため、
安定した通気性が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において連続気孔多孔体と
は、エポキシ樹脂、ポリアミド硬化剤、充填材及び水等
を含む混合物を攪拌してエマルジョンスラリーを得、こ
れを不透水性のケースに鋳込み、含水状態のまま硬化さ
せたものをいう。
【0014】以下、連続気孔多孔体の原料について説明
する。エポキシ樹脂としては、常温で液体であり、かつ
粘性の低いものを用いるのがエマルジョンスラリーを作
るのに便利である。好適に利用されるものとして、ビス
フェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノール
AD型等のビスフェノール型エポキシ樹脂があげられ
る。
【0015】硬化剤としては、ポリアミド系のもの、ポ
リアミン系のもの、変性ポリアミン系のもの、またはこ
れらの混合物により粘度が低いエマルジョンスラリーを
作る上で好適である。その中でも特に好適なものとして
は、ポリアミド系の硬化剤であって、モノマー脂肪酸と
エチレンアミン〔HN−(CH−CH−NH)
−H(ただしnは3〜5である)〕との反応で得られる
アミド化合物と重合脂肪酸と上記エチレンアミンとの反
応によって得られる重合脂肪酸ポリアミドとの混合物、
または該モノマー脂肪酸と該重合脂肪酸と該エチレンア
ミンを混合し反応させて得られる反応混合物であるもの
があげられる。
【0016】充填材としては特に制限はないが、エポキ
シ樹脂で接着できる材質を有し、且つ粒度をコントロー
ルできる材料が好ましく、例として珪石粉または珪砂粉
があげられる。また、硬化物が軽量であることが望まし
い場合には、有機粉体やマイクロバルーンを用いること
もできる。
【0017】また、本発明におけるエマルジョンスラリ
ーの原料として、アリルグリシジルエーテル、ブチルグ
リシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリ
コールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオー
ルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグ
リシジルエーテル等の反応性希釈剤や、ベンジルジメチ
ルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノールなどの硬化促進剤や、塩化カリウム、塩
化ナトリウム、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化バリウ
ム、塩化チタン、塩化鉄、塩化ニッケル、塩化マグネシ
ウム、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム
アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸カリウ
ム、硫酸コバルト、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸ナトリウム、
硫酸ニッケル、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の
可溶性無機塩類を加えることもできる。
【0018】本発明において銀成分とは、銀単体もしく
は銀が含有された化合物のことをいい、金属銀、銀化合
物、銀を担持したセラミック粉末などが好適に用いられ
る。銀を担持するセラミック粉末としては、ゼオライ
ト、アパタイト、ガラス、シリカゲル、リン酸カルシウ
ム、リン酸ジルコニウム、シリカ、アルミナ、長石、陶
石、セピオライト、粘土鉱物等を用いることができる。
【0019】次に連続気孔多孔体の形成方法について説
明する。エマルジョンスラリーを構成する各原料を樹脂
(エポキシ樹脂及び硬化剤、反応性希釈剤や硬化促進剤
を添加する場合にはこれも含むものとする)、充填材、
水の3相に分類すると、それぞれの好ましい構成体積比
は、エマルジョンスラリー全体を100容量%とする
と、樹脂8〜45容量%、充填剤20〜65容量%、水
20〜60容量%である。
【0020】前記充填材及び水をあらかじめスラリーに
しておき、前記スラリーに銀を担持したセラミック粉体
を添加する。添加量は0.01〜5.0重量部である
が、望ましくは0.1〜3.0重量部である。前記樹脂
及びスラリーを高速攪拌機、往復回転式攪拌機等により
攪拌して、得られたエマルジョンスラリーを不透水性の
型に鋳込み、それを含水状態のまま硬化させ、不透水性
の型から脱型すると、連続気孔多孔体が形成される。
【0021】次に鋳込成形用型の使用形態について説明
する。陶磁器の加圧鋳込成形には粘土等の素地粒子と水
等の溶媒からなるスラリーを多孔質の型に鋳込み、スラ
リーに圧力をかけることによって、型に溶媒を吸収させ
てスラリーを固化し、その後固化した成形品を脱型する
方法がある。本発明の鋳込成形用型は、この加圧鋳込成
形用の型として使用することができる。尚この加圧鋳込
成形には、成形品の両側から型が溶媒を吸収する固形鋳
込みと、成形品の片側から型が溶媒を吸収し、所定の厚
みがついた後に、余剰のスラリーを排出する排泥鋳込み
があるが、いずれの方式においても本発明における鋳込
成形用型を応用することができる。
【0022】この加圧鋳込成形用型の好ましい実施態様
として、成形品を脱型する際の通気・通水手段を設ける
ことが挙げられる。これは、成形品を型から外す際に、
型の裏面(着肉面と反対側の面)から圧力をかけて型が
吸収したスラリーからの溶媒及び空気を型の着肉面と成
形品との間に染み出させ、スムーズな脱型を行うために
設けられる。その通気・通水手段の好ましい例として、
連続気孔多孔体内部に中空路を設けることが挙げられ
る。この中空路は、連続気孔多孔体表面(着肉面)から
均一に溶媒及び空気がしみ出すように配置されており、
またその中空路は1本または複数の型外へ通じる通路に
連結している。そして脱型の際には、加圧空気を型外へ
通じる通路から中空路を通じて吹き込むと、溶媒及び空
気を型の着肉面と成形品の間にしみ出させることができ
る。このような中空路を連続気孔多孔体内部に形成する
方法は、特開昭63−428043号、特開昭63−3
1711号等に開示されている。
【0023】(実施例1)珪砂粉100重量部と水50
重量部を予め混合させ、リン酸カルシウムに銀を15重
量部担持させたものを珪砂粉に対して1.0重量部添加
し、さらに硫酸アルミニウムを珪砂粉に対して0.03
重量部添加し、十分に混合してスラリーを得た。蓋なし
のステンレス容器に前記スラリー65重量部、ビスフェ
ノールA型エポキシエポキシ化合物25重量部、ポリア
ミド硬化剤と反応促進剤を合わせて10重量部入れ、常
温で10分間激しく攪拌して、均一なエマルジョンスラ
リーを得た。このエマルジョンスラリーを、予め中空路
部にチューブを設けた陶磁器の加圧鋳込成形用型用のケ
ースに鋳込み、30℃の室内に42時間放置して含水状
態のままで硬化させて得たものを実施例1の硬化体とし
た。 (実施例2)実施例1において、リン酸カルシウムに銀
を15重量部担持させたものを珪砂粉に対して10重量
部として実施例1と同様に作製したものを実施例2の硬
化体とした。 (比較例1)珪砂粉100重量部と水50重量部を予め
混合させ、硫酸アルミニウムを珪砂粉に対して0.03
重量部添加し、十分に混合してスラリーを得た。その
後、実施例1と同様に作製して得たものを比較例1の硬
化体とした。 (比較例2)珪砂粉100重量部と水50重量部を予め
混合させ、硫酸アルミニウムを珪砂粉に対して0.07
重量部添加し、十分に混合してスラリーを得た。その
後、実施例1と同様に作製して得たものを比較例2の硬
化体とした。
【0024】実施例1、実施例2、比較例1及び比較例
2の硬化体から前記チューブを抜き取り、陶磁器の加圧
鋳込成形用型用のケースの上型を脱型したが、実施例2
の硬化体は連続気孔多孔体に亀裂が生じており、鋳込成
形用型として使用できない状態となった。残りの実施例
1、比較例1及び比較例2の硬化体の背面部をシール用
エポキシ樹脂でシールし、鉄枠をはめ込み、セメントで
補強して陶磁器の加圧鋳込成形用型用のケースの下型を
脱型した。さらに、連続気孔多孔体内の浮遊している樹
脂を加圧水及び/または加圧空気で除去し、実施例1、
比較例1及び比較例2の鋳込成形用型とした。ここで通
気量及び通水量を測定し、初期の通気量、通水量とし
た。
【0025】前記鋳込成形用型を図1に示す。図中5は
上型、6は下型であり、両方の型を組み合わせて、鋳込
空間8を構成する。1は着肉面9を持つ連続気孔多孔体
であり、実施例1のエマルジョンスラリーから硬化され
たものである。3はシール用エポキシ樹脂であり、鉄枠
10及びコンクリート11で型の強度を保持する。2は
水および空気を通す中空路である。なお図示していない
が、上型および下型の中空路はすべてつながっており、
それぞれの中空路は型外に連結し、脱型時に空気及び/
または水を送り込むための送管4につながっている。鋳
込空間8にはそれぞれ、泥漿スラリーの注入及び排出に
用いられる送泥管7が設けられている。
【0026】(通気・通水物性測定) 通気量測定 中空路2に連結された送管4から、0.25MPaに加
圧調整された空気を通し、連続気孔多孔体1の着肉面9
から排出させる。送管4に取り付けられたフローメータ
ーにて流量を読み取り、通気量とする。 通水量測定 中空路2に連結された送管4から、0.25MPaに加
圧調整された水を通し、連続気孔多孔体1の着肉面9か
ら排出させる。送管4に取り付けられた流量計にて流量
を読み取り、通水量とする。
【0027】前記鋳込成形用型を加圧鋳込み用成形機に
搭載し、鋳込み成形を繰り返し4500回それぞれ実施
した。それぞれの鋳込成形用型を成形機から降ろし、通
気量及び通水量を測定した。初期及び4500回成形後
のそれぞれの鋳込成形用型の通気量及び通水量を表1に
示した。
【0028】
【表1】
【0029】実施例1、比較例1及び比較例2の硬化体
を得る過程において、それぞれのエマルジョンスラリー
を直径8cm高さ2cmの円柱形が得られるケースに流
し込み、同様に硬化させ、脱型後、連続気孔多孔体内の
浮遊している樹脂を加圧水及び/または加圧空気で除去
し、45℃で3日間乾燥させたものを実施例1、比較例
1及び比較例2の気孔径分布測定用試験片とした。その
後、3mm角〜5mm角に破断し、45℃で1日乾燥さ
せ、デシケータ中で常温にした後、水銀圧入法により各
連続気孔多孔体の気孔径分布を測定した。平均気孔径及
び平均気孔径±0.5μm範囲における容積分率を表2
に示した。
【0030】
【表2】
【0031】実施例1と比較例1を比較すると、平均気
孔径は同じであるが、実施例1のほうが細孔径が均一で
あり、初期の通気・通水物性も上回るものであった。ま
た、実施例1と比較例2を比較すると、初期の通気・通
水物性はほぼ同じであるが、実施例1のほうが、平均気
孔径が小さく、細孔径が均一なものであった。更に、各
鋳込成形用型を用いて鋳込み成形を繰り返し4500回
実施した後の通気・通水物性の初期に対する低下は、実
施例1のほうが小さかった。これは、気孔径が均一とな
ったため、泥漿中の微粒子が目詰まりにくかったためで
あり、安定した通気性が得られたことを意味する。ま
た、比較例1及び比較例2の着肉面9に部分的に黒ずみ
がみられ、これを分析の結果、放線菌、桿菌、Paec
ilomyces lilacinusが確認された。
実施例1においては、黒ずみ等は確認されなかった。こ
のことより、本発明の鋳込成形用型は、菌、黴等の繁殖
を抑制する効果があるものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、通気性の向上及び安定
した通気性が得られる鋳込成形用型及びその製造方法を
提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す鋳込成形用型の断面
図である。
【符号の説明】
1…連続気孔多孔体 2…中空路 3…シール用エポキシ樹脂 4…送管 5…上型 6…下型 7…送泥管 8…鋳込空間 9…着肉面 10…鉄枠 11…コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 浩一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA39 AA40 AB03 AB11 AB16 AC04 CA01 CA11 CB01 CD02 4G052 CA02 CC05 CC07 CC18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、ポリアミド硬化剤、充填
    材及び水からなるエポキシ樹脂製連続気孔多孔体を用い
    た鋳込成形用型であって、前記連続気孔多孔体には銀成
    分が添加されていることを特徴とする鋳込成形用型。
  2. 【請求項2】 前記銀成分は、鋳込成形用型の連続気孔
    多孔体部に対して0.01〜5.0重量部であることを
    特徴とする請求項1に記載の鋳込成形用型。
  3. 【請求項3】 前記銀成分は、銀を担持及び/又はイオ
    ン交換したセラミック粉体であることを特徴とする請求
    項1または請求項2のいずれかに記載の鋳込成形用型。
  4. 【請求項4】 前記セラミック粉体は、ゼオライト、ア
    パタイト、ガラス、シリカゲル、リン酸カルシウム、リ
    ン酸ジルコニウム、シリカ、アルミナ、長石、陶石、セ
    ピオライト、粘土鉱物の中から選ばれた1以上であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の鋳込成形用型。
  5. 【請求項5】 充填剤と水とを混合させて混合物を作製
    する混合工程、前記混合物にエポキシ樹脂とポリアミド
    硬化剤を添加、攪拌する工程、前記攪拌物をケースに流
    し込んで硬化させることにより連続気孔多孔体を作製す
    る工程、を含む鋳込成形用型の製造方法であって、前記
    充填剤と水を混合する混合工程では、併せて銀成分を添
    加することを特徴とする鋳込成形用型の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016117688A1 (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 Toto株式会社 鋳込成形体とその製造方法
CN112778700A (zh) * 2020-12-25 2021-05-11 佛山市帕里达新材料科技有限公司 多孔树脂复合材料、使用其的高压成型模具及制备方法

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WO2016117688A1 (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 Toto株式会社 鋳込成形体とその製造方法
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