JP2002224248A - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents

ゴルフクラブヘッド及びその製造方法

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JP2002224248A
JP2002224248A JP2001031325A JP2001031325A JP2002224248A JP 2002224248 A JP2002224248 A JP 2002224248A JP 2001031325 A JP2001031325 A JP 2001031325A JP 2001031325 A JP2001031325 A JP 2001031325A JP 2002224248 A JP2002224248 A JP 2002224248A
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Masanori Yabu
眞徳 藪
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 慣性モーメントの大きなゴルフクラブヘッド
を提供する。 【解決手段】 ヘッド表面の少なくとも一部に塗膜1B
を形成したゴルフクラブヘッド1である。前記塗膜1B
は、比重が4〜22である金属系充填材を含有した重質
塗膜部9を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、慣性モーメントを
増大しうるゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】慣性モ
ーメントは、物体のある回転軸に関する慣性の大小を示
す値である。例えばゴルフクラブヘッドの重心を通る任
意の軸線に関する慣性モーメントMは、ヘッドの微小部
分の質量をdm、その微小部分の前記軸線からの距離を
rとした場合、下記式(1)により表すことができる。 M=∫r2 ・dm …(1)
【0003】慣性モーメントが大きいゴルフクラブヘッ
ドは、フェース面の芯を外して打球した場合でも、慣性
によりそのままの運動を続けようとし、フェース面の向
きが変わり難く、打球の方向のバラツキが軽減される。
また、フェース面の向きが変わりにくいために、打球時
のエネルギーロスも少なく、飛距離のロスも少なくなる
利点がある。このため、近年では、ヘッドの慣性モーメ
ントを大きくするために、ヘッドの各部の厚さを極限ま
で削減してヘッド体積を大型化することや、ヘッドの重
心から離れた周辺部に比重の大きな材料からなる錘部材
などを複合化することが行われている。
【0004】発明者らは、これまでの方法とは異なる方
法によりヘッドの慣性モーメントを増大させるべく鋭意
研究を重ねた結果、ヘッドの重心から最も遠く離れた位
置、すなわちヘッドの表面部分に形成された塗膜に着目
するとともに、この塗膜に、比重が4〜22である金属
系充填材を含有させることを基本として、効果的にかつ
容易にヘッドの慣性モーメントを増大させうることを見
出し本発明を完成させるに至った。なお金属メッキをヘ
ッド表面に処理することも考えられるが、処理が複雑と
なり、塗装に比べて工程安定性が悪くかつコストも大で
あって好ましくない。
【0005】以上のように、本発明のうち請求項1記載
の発明は、ヘッドの慣性モーメントを増大しうるゴルフ
クラブヘッドを提供することを目的としている。また請
求項5記載の発明は、ヘッドの慣性モーメントを増大し
うるゴルフクラブヘッドを容易に製造しうるゴルフクラ
ブヘッドの製造方法を提供すること目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、ヘッド表面の少なくとも一部に塗膜を形成
したゴルフクラブヘッドであって、前記塗膜は、比重が
4〜22である金属系充填材を含有した重質塗膜部を含
むことを特徴とするゴルフクラブヘッドである。
【0007】また請求項2記載の発明は、前記金属系充
填材は、金属、金属酸化物、金属窒化物又は金属炭化物
の粉状体であることを特徴とする請求項1記載のゴルフ
クラブヘッドである。
【0008】また請求項3記載の発明は、前記塗膜の全
質量が、ヘッド全体の質量の1.5〜7.5%であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のゴルフクラブヘッ
ドである。
【0009】また請求項4記載の発明は、ウッド型であ
る請求項1〜3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド
である。
【0010】また請求項5記載の発明は、比重が4〜2
2である金属系充填材を含有した塗料を用いてゴルフク
ラブヘッドを塗装する工程を含むことを特徴とするゴル
フクラブヘッドの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1は本実施形態のゴルフクラブヘ
ッドの斜視図を示している。図において、本実施形態の
ゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということ
がある)1は、ボールを打撃するフェース部2と、該フ
ェース部2の上縁2aに連なりヘッド上部をなすクラウ
ン部3と、前記フェース部2の下縁2bに連なりヘッド
底部をなすソール部4と、前記クラウン部3とソール部
4との間を継ぐサイド部5と、シャフトを装着しうるシ
ャフト差込部6とを具えたウッド型のものを例示してい
る。
【0012】前記ヘッド1は、例えばステンレス、チタ
ン、チタン合金、アルミニウム合金などの金属材料や、
樹脂、木質材などの1種以上の材料から形成されるが、
好ましくは金属材料からなり、本例では高強度かつ低比
重であるチタン合金により全体を構成したものを例示し
ている。またヘッド1の体積は、好ましくは250cm 3
以上、より好ましくは300cm3 以上、さらに好ましく
は320cm3 以上とすることが望ましい。このようにヘ
ッド体積を大とすることにより、重心からヘッドの質量
部分までの距離を増すことができ、ヘッド1の慣性モー
メントを増大するのに役立つ。
【0013】またヘッド1は、例えば2以上のヘッド部
材を溶接、接着、かしめ等により一体に接合して形成さ
れたヘッド基体1A(図2に示す)と、該ヘッド基体1
Aの表面を覆う塗膜1Bとを含んで構成されている。
【0014】前記塗膜1Bは、ヘッド基体1Aの表面に
塗布された塗料が硬化することにより形成される。該塗
膜1Bは、所定の厚さtを有して前記ヘッド基体1Aの
表面を被覆、保護し、耐腐食性、耐外傷性などを向上す
るほか、ヘッド1の美観を向上しうる。また塗膜1B
は、必ずしも有色である必要はなく、無色透明(いわゆ
るクリアー塗膜)であっても良い。塗膜1Bが有色の場
合には、顔料ないし着色剤等により所定の色調が付与さ
れ、ヘッド1の美観をさらに向上しうる。
【0015】前記塗膜1Bは、例えばヘッド1のフェー
ス部2、シャフト差込部6を含むクラウン部3、サイド
部4又はソール部5の1以上の部分に形成され、本実施
形態では、フェース部2及びソール部4を除いたヘッド
の残りの領域、すなわちクラウン部3及びサイド部5に
形成されたものを例示している。ただし、この形態に限
定されることなく、例えばヘッド1の全面に塗膜1Bを
形成することもある。
【0016】本発明では、図2に概念図として略示する
如く、前記塗膜1Bが、比重が4〜22である金属系充
填材mを含有した重質塗膜部9を含んでいる。本実施形
態では、全ての塗膜1Bをこのような重質塗膜部9で形
成したものを例示している。このように、ヘッド1の重
心から最も遠く離れた位置となるヘッド表面に、比重が
大きな金属充填材mを含む重質塗膜部9を形成すること
により、前記の式(1)からも明らかなように、ヘッド
1の慣性モーメントをより効果的に増大することができ
る。従って、ミスショット時でも、打球の方向性のバラ
ツキを減じ、飛距離のロスを最小限に抑えるのに役立つ
ゴルフクラブヘッド1を提供しうる。またこのように慣
性モーメントを増大した本発明のゴルフクラブヘッド1
は、金属系充填材mを含有した塗料をヘッド基体1Aの
表面に塗装する工程を含むことにより、容易に製造する
ことができる。
【0017】前記金属系充填材mは、例えば金属、金属
酸化物、金属窒化物又は金属炭化物の粉状体からなるも
のを例示している。本実施形態の重質塗膜部9は、例え
ば樹脂基材といったバインダー、溶剤、必要な添加剤な
いし顔料を含む塗料基剤b(「基剤」という語を含む
が、この「塗料基剤」だけでも通常の塗装をなしうるも
のである。)と、所定量の前記金属系充填材mとを含ん
で構成され、これらを均一に攪拌混合して得られた塗料
がヘッド基体1Aの表面で硬化することにより形成され
る。
【0018】ここで金属系充填材mの比重が4未満の場
合、比重が小さいために塗膜1Bの質量を増大させるの
が困難になり、ヘッド1の慣性モーメントを増大する十
分な効果が得られない。逆に金属系充填材mの比重が2
2を超えると、比重が大きすぎるために塗料中で該金属
系充填材mが沈殿するなど均一に分散混合させるのが困
難となり、例えば塗膜1Bに色むら、塗りむら等の不具
合を生じさせる原因となる。このような観点より、好ま
しくは前記金属系充填材mの比重を5〜22、より好ま
しくは7〜22、さらに好ましくは10〜22、特に好
ましくは13〜22、さらに好ましくは15〜20とす
るのが望ましい。なお従来、塗料中にアルミニウム粉な
どを含有させることが知られているが、このような塗料
はメタリック調の風合いを得ることを意図しており、か
つアルミニウムの比重が2.7程度と小さいためヘッド
の慣性モーメントを増大する効果は得られないものであ
る。
【0019】前記金属系充填材mは、金属粉としては、
例えばチタン(比重:4.5)、ニッケル(比重:8.
9)、銅(比重:8.9)、モリブデン(比重:10.
2)、鉛(比重:11.3)、タングステン(比重:1
9.3)の粉末又はこれらを含む合金の粉末が挙げられ
る。また金属酸化物としては、酸化チタン(比重:4.
9)、酸化ジルコニウム(比重:5.5)、酸化鉄(比
重:5.7)、酸化銅(比重:6.0)、酸化鉛(比
重:9.3〜9.6)、酸化タングステン(比重:1
2.1)などが挙げられる。また、金属窒化物としては
窒化チタン(比重:5.4)、窒化銅(比重:5.
8)、窒化クロム(比重:5.9)、窒化亜鉛(比重:
6.2)、窒化鉄(比重:6.4)、窒化ジルコニウム
(比重:7.1)、窒化タンタル(比重:14.4)、
などが挙げられる。そして金属系充填材mはこれらを単
独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0020】特に好ましくは、高い比重を有するタング
ステンないしタングステン合金(W−Cu系、W−Ni
系)の粉状体が望ましい。なおタングステンは、灰色で
かつやや黒っぽく見えるため、濃色系の塗料に含有させ
て用いるのが好ましい。またW−Ni系合金などでは、
白色系をなすため、塗料に色調など比較的影響を与える
ことなく用いることができ汎用性に優れる。さらにW−
Ni系合金の粉状体では、淡い金色系をなすため、ヘッ
ド1にメタリック調の外観を付与するのに役立つ。
【0021】また金属系充填材mは、その粉状体の平均
粒子径が大きくなると、塗料基剤b中での分散が悪いた
め重質塗膜部9の強度を低下させる傾向がある。従っ
て、金属系充填材mの平均粒子径は、小さいほど好まし
いが、コストや生産性などを考慮すると、好ましくは
0.05〜50μm、より好ましくは0.1〜30μ
m、さらに好ましくは0.1〜15μmとするのが望ま
しい。なお金属系充填材mの平均粒子径は、塗膜の一定
の領域内に含まれる金属系充填材mの粒径を測定し、そ
の平均により表される。
【0022】また本発明では、前記金属系充填材mと混
合される塗料基剤bは、特に限定されず、従って、従来
から種々用いられている例えばアクリル樹脂系、ウレタ
ン樹脂系、エポキシ樹脂系、塩化ビニル系、熱可塑性ポ
リエステル系、熱硬化性ポリエステル系など各種の塗料
基剤を必要に応じて用いることができる。これらの塗料
基剤bの比重は、概ね0.1〜5.0、より好ましくは
0.5〜2.0である。
【0023】前記重質塗膜部9の厚さ(乾燥膜厚)t
は、薄すぎると塗装が困難となり、かつ塗膜1Bの質量
を増大させる効果が低下する傾向があり、逆に厚すぎる
と耐靱性が低下し打球時の衝撃などによりヘッド基体1
Aの表面から剥離しやすくなる傾向がある。従って、重
質塗膜部9の厚さtは、特に限定されるものではない
が、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30
〜80μmとすることが望ましい。なお重質塗膜部9の
厚さtは、例えば塗膜を切断し、その切断面にてマイク
ロメータないし顕微鏡により測定しうる他、渦電流の膜
厚計を用いて非破壊で測定することもできる。
【0024】また重質塗膜部9を形成する塗料は、金属
系充填材mの配合量が前記塗料基剤に対して少なすぎる
と、重質塗膜部9にヘッド1の慣性モーメントを増大さ
せるための十分な質量を与えることが困難となり、逆に
金属系充填材mの配合量が多すぎると、塗料基剤b中に
均一に分散、混合することが難しく、ヘッド基体1Aの
表面への付着性が低下したり、塗装むら等が生じやすく
なる。このような観点より、特に限定されるものではな
いが、好ましくは金属系充填材mを塗料基剤b中に80
〜1000重量%、より好ましくは100〜500重量
%配合することが望ましい。
【0025】また金属系充填材mを含む塗料は、ヘッド
基体1Aの表面に塗装する際の粘度が過度に大きすぎる
と金属系充填材が均一に分散し難くなり、逆に小さすぎ
ると、金属系充填材mの比重により沈殿凝集するおそれ
があり、塗りむら等の原因になりやすい。このような観
点より、前記金属系充填材mを含む塗料の粘度は2〜3
0秒、より好ましくは5〜18秒とすることが望まし
い。なお塗料の粘度調節には溶剤の量を調節することに
より行うことができる。また塗料粘度の測定はフォード
カップNO.4を用い、20℃環境下で行った。
【0026】また前記塗膜1Bの全質量が、ヘッド全体
の質量の1.5〜7.5%、より好ましくは2.0〜
3.5%であることが望ましい。前記塗膜1Bの全質量
が、ヘッド全体の質量の1.5%未満であると、ヘッド
1の慣性モーメントを増大させる効果が低下し易くな
り、逆に7.5%を超えると塗膜の厚さtや金属系充填
材mの配合量が増大するおそれがあり、塗膜強度が低下
しやすくなる。
【0027】図3、図4には本発明の他の実施形態を例
示している。図3のヘッド1は、塗膜1Bが、ヘッド基
体1Aの表面に形成された前記重質塗膜部9と、その外
側に形成された表面塗膜部11との2層で構成されたも
のを例示している。表面塗膜部11は、前記重質塗膜部
9を保護し、耐久性を高めるのに役立つ。このような表
面塗膜部11は、有色であっても良くまた無色透明であ
っても良い。有色の場合、重質塗膜部9に含有された金
属系充填材mの色合いなどに関係なく、ヘッド1の色合
いを調節でき、美観を向上するのに役立つ。また表面塗
膜部11が無色のときには、ヘッド1の光沢などを向上
できる。
【0028】図4のヘッド1は、塗膜1Bが、ヘッド基
体1Aの表面に形成された下地塗膜部10と、その外側
に形成された重質塗膜部9と、その外側に形成された表
面塗膜部11との3層で構成された物を例示している。
前記下地塗膜部10は、ヘッド基体1Aの表面に付着性
の良い塗料などからなり、重質塗膜部9の付着性を向上
するのに役立つ。表面塗膜部11は、図3の場合と同様
に採用できる。
【0029】以上本発明の実施形態について詳述した
が、金属系充填材mを含有した塗料を塗布するのに先立
ち、例えばヘッド基体1Aの表面を洗浄し、かつショッ
トブラスト、サンドブラスト等の表面下地処理を行うこ
とが望ましい。また塗料は、慣例に従って種々の塗布方
法でヘッド基体1Aの表面に塗布できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明のより具体的な実施例について
説明する図1、表1に示す仕様にてウッド型のゴルフク
ラブヘッドを試作し、その慣性モーメントと、塗膜強度
とを測定した。なお塗料基剤には、ウレタン樹脂系のも
のを用いるとともに、実施例の金属系充填材には、タン
グステンパウダー(比重:19.2、平均粒子径0.5
μm)を採用した。なおヘッドの形状は実質的に同一と
し、ヘッドの全質量は、ヘッドの一部を削るなどして同
一に設定した。また塗装は塗装ロボットによる吹き付け
により行った。
【0031】慣性モーメントは、ヘッドを規定のライ
角、ロフト角で水平面に載置した測定状態において、ヘ
ッドの重心を通る垂直軸回りの慣性モーメント(左右)
をINERTIA DYNAMICS Inc社製のMOMENT OF INERTIA MEAS
URING INSTRUMENTの MODEL NO.005-002を用いて測定し
た。数値が大きいほど、ミスショット時のヘッドの左右
のぶれが小さく良好である。
【0032】塗膜強度は、JIS K5400 8.
5.2に記載の碁盤目テープ法に基づいて付着性評価を
実施し、またJIS K5400 8.3.2に記載の
デュポン式に基づき耐衝撃性評価を行った。前者につい
てはJIS評価点数が8点以上のものを「A」とし、4
点以上8点未満のものを「B」、「4点未満のものを
「C」として3段階に評価した。また後者のものについ
ては、傷が付かないか又は傷が4mm2 以下でかつ傷の周
辺にヒビ、ハガレが進展していないものを「a」、傷が
4mm2 以上あるが、傷の周辺に進展がないものを
「b」、傷の周辺にヒビ、ハガレ等が進展しているもの
を「c」とした。そして、「A」かつ「a」を◎、
「C」又は「c」であれば×、それ以外を○として総合
評価を行った。テストの結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】テストの結果、実施例のものは比較例に比
べてヘッドの慣性モーメントを増大していることが確認
できた。また塗膜強度についても損傷のないことが確認
できた。
【0035】次に、実施例1で用いた塗料において、溶
剤の配合量を変えることにより塗料の粘度を違えた実施
例A〜Dについて塗装ロボットにて吹きつけ塗装を行
い、塗装のバラツキと塗装外観を評価した。塗装のバラ
ツキは、ヘッドのクラウン部4カ所の塗膜厚さを測定
し、その最大厚さtaから最小厚さtbを差し引いた差
で表している。このバラツキが小さいほど良好である。
また塗装外観については、各塗料にてヘッドをそれぞれ
10個塗装し、色の違いを目視により評価し、5点法で
評価した。数値が大きいほど色むら等がなく良好である
ことを示す。テストの結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】テストの結果、塗料粘度が5〜18秒の範
囲で好ましい結果が得られた。
【0038】
【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明で
は、ヘッド表面に形成された塗膜が、比重が4〜22で
ある金属系充填材を含有した重質塗膜部を含むことによ
り、ヘッドの重心から最も遠く離れた位置により効果的
に重量を配分でき、ヘッドの慣性モーメントをより効率
よく増大することができる。従って、ミスショット時で
も、打球の方向性のバラツキを減じ、飛距離のロスを最
小限に抑えるのに役立つゴルフクラブヘッドを提供しう
る。
【0039】また請求項2記載の発明のように、前記金
属系充填材は、金属粉、金属酸化物、金属窒化物又は金
属炭化物からなるときには、塗料中に金属系充填材を均
一に分散混合することが容易に行え、塗布性を向上でき
かつ重質塗膜部をバランス良く形成するのに役立つ。
【0040】また請求項3記載の発明のように、塗膜の
全質量を、ヘッド全体の質量に対して一定範囲に限定す
ることにより、より効率良くヘッドの慣性モーメントを
増大しうる。
【0041】また請求項5記載の発明では、比重が4〜
22である金属系充填材を含有した塗料を用いてゴルフ
クラブヘッドを塗装する工程を含むことによって、簡単
に慣性モーメントを増大したゴルフクラブヘッドを製造
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すゴルフクラブヘッドの
斜視図である。
【図2】その拡大部分断面図である。
【図3】他の実施形態を示すヘッドの拡大部分断面図で
ある。
【図4】他の実施形態を示すヘッドの拡大部分断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブヘッド 1A ヘッド基体 1B 塗膜 9 重質塗膜部 m 金属系充填材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッド表面の少なくとも一部に塗膜を形成
    したゴルフクラブヘッドであって、 前記塗膜は、比重が4〜22である金属系充填材を含有
    した重質塗膜部を含むことを特徴とするゴルフクラブヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】前記金属系充填材は、金属、金属酸化物、
    金属窒化物又は金属炭化物の粉状体であることを特徴と
    する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 【請求項3】前記塗膜の全質量が、ヘッド全体の質量の
    1.5〜7.5%であることを特徴とする請求項1又は
    2記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 【請求項4】ウッド型である請求項1〜3のいずれかに
    記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 【請求項5】比重が4〜22である金属系充填材を含有
    した塗料を用いてゴルフクラブヘッドを塗装する工程を
    含むことを特徴とするゴルフクラブヘッドの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159984A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフクラブヘッド
WO2013028894A1 (en) * 2011-08-23 2013-02-28 Nike International Ltd. Golf club head or other ball striking device having color component

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