JP2002222846A - 真空搬送装置 - Google Patents

真空搬送装置

Info

Publication number
JP2002222846A
JP2002222846A JP2001018460A JP2001018460A JP2002222846A JP 2002222846 A JP2002222846 A JP 2002222846A JP 2001018460 A JP2001018460 A JP 2001018460A JP 2001018460 A JP2001018460 A JP 2001018460A JP 2002222846 A JP2002222846 A JP 2002222846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
chamber
carrier
vacuum
load lock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001018460A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Yamabe
真一 山辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Meiva Industry Ltd filed Critical Shin Meiva Industry Ltd
Priority to JP2001018460A priority Critical patent/JP2002222846A/ja
Publication of JP2002222846A publication Critical patent/JP2002222846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入口室5に搬入した成膜処理前のワークWを
キャリア12に移載して蒸着室1に搬入した後に成膜
し、その成膜後のワークWを蒸着室1から出口室6に搬
出してキャリア12から降ろすように搬送する場合に、
そのキャリア12を大気に触れることなく移動させるよ
うにする。 【解決手段】 キャリア移送機構13により、ワークW
が積み込まれたキャリア12を蒸着室1から下流側に隣
接する出口室6に順移送してその出口室6でワーク保持
機構20によりワークWをキャリア12から降ろした
後、空のキャリア12を元の蒸着室1を経て該蒸着室1
上流側に隣接する入口室5まで逆移送して該入口室5で
ワーク保持機構20によりキャリア12に次のワークW
を積み込み、この後にキャリア12を蒸着室1に順移送
させる搬送動作を繰り返すようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空室内でワーク
をキャリアに支持して搬送するようにした真空搬送装置
に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、真空室内で基板に蒸着等の成
膜処理を行うための真空成膜用の搬送装置として、基板
を有するワークをキャリアに載置して入口ロードロック
室に搬入し、その入口ロードロック室を真空引きして真
空状態にした後、入口ロードロック室に隣接する真空室
からなる成膜室との間のゲート弁を開いて、ワークを載
せたキャリアを入口ロードロック室から成膜室に搬送
し、上記ゲート弁を閉じた状態で真空室でワークの基板
に対する各種の成膜処理を行う一方、その成膜が終了す
ると、成膜室に隣接する出口ロードロック室との間のゲ
ート弁を開いて、成膜後のワークを載せたキャリアを成
膜室から出口ロードロック室に搬送し、ゲート弁を閉じ
た状態で出口ロードロック室を大気に開放してワークを
キャリアと共に取り出し、ワークをキャリアから降ろし
て、その空になったキャリアを入口側に還流させるよう
にしたものが一般的に知られている。
【0003】しかし、このものでは、キャリアがワーク
と共に大気中から成膜室に搬入された後に再度大気中に
戻されるので、そのキャリアにより大気中の不純物が成
膜室内に持ち込まれて、成膜品質が低下する虞れがあ
る。
【0004】また、成膜室でワークと共にキャリアにも
成膜されるので、そのキャリアの成膜に伴う堆積物や汚
れが大気中で剥がれ易くなる。しかも、成膜時にワーク
を加熱環境下で成膜するときには、そのワークと共にキ
ャリアも加熱されるので、そのキャリアが成膜室と大気
中との間で移送されることで、キャリアの熱膨張及び収
縮が繰り返され、上記堆積物や汚れがさらに剥離し易く
なる。そして、この堆積物や汚れ等がワークの成膜時に
剥離して飛散することで、基板の成膜品質に悪影響を及
ぼすばかりでなく、さらには、上記キャリアの加熱のた
めに大きな加熱エネルギーが必要であるという問題も生
じる。
【0005】そこで、このような問題に対し、従来、例
えば特開平3―287766号公報(従来例1)に示さ
れているように、入口ロードロック室及び成膜室(真空
室)の間を移動する台車と、成膜室及び出口ロードロッ
ク室の間を移動する台車との他に、複数の成膜室間で移
動する台車を設けて、各台車間でワークを移載しながら
搬送させるとともに、成膜室間で移動する台車について
は大気に触れないようにしたものが提案されている。
【0006】また、特開平9―279341号公報(従
来例2)に示されるものでは、ワーク搬入室とワーク搬
出室との間に成膜室を接続して、その成膜室内でキャリ
ア(トレイ)を輻射加熱部の周りを移動するように循環
させ、その移動経路の一端部でワーク搬入室との間のゲ
ート弁を開けて成膜前のワークのみをワーク搬入室から
成膜室に搬入してキャリアに移載する一方、移動経路の
他端部では、ワーク搬出室との間のゲート弁を開けて成
膜後のワークのみをキャリアから降ろしてワーク搬出室
へ搬出するようになされている。
【0007】さらに、実公平6―10679号公報(従
来例3)に示されるものでは、加熱室(入口ロードロッ
ク室)及び成膜室の間を移動するカートと、成膜室及び
冷却室(出口ロードロック室)の間を移動するカートと
を設けて、各カート間でワークを移載しながら搬送させ
るとともに、成膜室及び冷却室の間を移動する後者のカ
ートを大気に触れさせないようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来例
1(特開平3―287766号公報)のものでは、成膜
室間で移動する台車については大気に触れないものの、
ワークを搬送するためには、各ロードロック室及び成膜
室の間を移動する台車が必要で、これらは大気に触れる
ようになっている。また、従来例3(実公平6―106
79号公報)についても、加熱室及び成膜室の間を移動
するカートが大気に触れるようになっている。従って、
これらのものではいずれも、本質的な問題を解決するこ
とはできない。
【0009】また、従来例2(特開平9―279341
号公報)のものでは、キャリアが大気に触れるのを回避
できるものの、そのキャリアは成膜室のみで移動するの
で、ワークをキャリアに支持して成膜室とワーク搬入室
又はワーク搬出室との間で搬入出させることができな
い。そして、ワークのキャリアに対する積み降ろしは成
膜室内で行わねばならず、この成膜室でのワークの積換
え機構が複雑になるとともに、成膜室も大きな容積のも
のが必要となる。
【0010】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ロードロック室に搬入したワークをキ
ャリアに支持して真空室に搬入した後に該真空室から他
のロードロック室又は同じロードロック室に搬出してキ
ャリアから降ろすように搬送する場合に、そのキャリア
の移動形態に工夫を凝らすことにより、キャリアを大気
に触れることなく移送できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、入口ゲート弁により開閉さ
れる開口を経てワークが搬入される入口ロードロック室
と、出口ゲート弁により開閉される開口を経てワークが
搬出される出口ロードロック室と、上記両ロードロック
室間に連続して配置され、隣接する他の室の接続部に両
室の連通を遮断する中間ゲート弁が設けられた1つ以上
の真空室との内部で、ワークをキャリアにより支持して
入口ロードロック室から真空室を経由して出口ロードロ
ック室に順に搬送するようにした真空搬送装置が対象で
ある。
【0012】そして、上記キャリアを各室間に亘りワー
ク搬送方向と同じ方向に順移送させ又はワーク搬送方向
と逆の方向に逆移送させるキャリア移送機構と、少なく
とも上記両ロードロック室に設けられ、ワークを保持す
るワーク保持機構とを備え、上記キャリア移送機構によ
り、ワークが支持されたキャリアを真空室からそのワー
ク搬送方向下流側に隣接する室に順移送して該室でワー
ク保持機構にワークを保持した後、空になったキャリア
を元の真空室を経て該真空室のワーク搬送方向上流側に
隣接する室まで逆移送して該室でワーク保持機構に保持
されている次のワークをキャリアに支持し、しかる後に
該キャリアを真空室に順移送させる搬送動作を繰り返す
ように構成する。
【0013】上記の構成によると、少なくとも真空室は
常に真空状態にあり、この真空室にキャリアが位置して
いる状態で、このキャリアに支持されたワークに対し所
定の処理が行われる。このワークの処理が終了して入口
及び出口ロードロック室が真空状態になった後、真空室
とそのワーク搬送方向下流側に隣接する室(例えば出口
ロードロック室)との間、及び真空室とそのワーク搬送
方向上流側に隣接する室(例えば入口ロードロック室)
との間の各中間ゲート弁が開いてキャリア移送機構によ
りキャリアがワークを支持して真空室からその下流側の
室に順移送され、この室ではそのワーク保持機構により
ワークが保持されてキャリアから降ろされる。この空に
なったキャリアは、キャリア移送機構により元の真空室
を経て該真空室のワーク搬送方向上流側に隣接する室ま
で逆移送され、その室でワーク保持機構により保持され
ている次のワークがキャリアに支持される。このワーク
を支持したキャリアはキャリア移送機構により元の真空
室に順移送され、各中間ゲート弁が閉じて当初の状態に
戻る。
【0014】そして、上記真空室でワークの処理が行わ
れている間に、入口ゲート弁の開弁により入口ロードロ
ック室の開口が開かれ、この開口を経て入口ロードロッ
ク室に次のワークが搬入されてそのワーク保持機構に保
持される。一方、これと同時に、出口ゲート弁の開弁に
より出口ロードロック室の開口が開かれ、この開口を経
て出口ロードロック室でワーク保持機構により保持され
ていた処理後のワークが搬出される。
【0015】以上の動作を1サイクルとして、以後は同
様のサイクルが繰り返される。従って、このようにキャ
リアが入口及び出口ロードロック室と真空室との間で真
空状態のまま大気に触れることなく移動し、ワークのみ
が大気から真空室に対し搬入出されるので、そのキャリ
アが大気中で還流されることはなく、キャリアの大気と
の接触に伴う問題を解消することができる。
【0016】請求項2の発明では、ロードロック室を除
いた常時真空状態に保たれる常時真空室を複数設ける一
方、キャリアは上記常時真空室の数と同じ複数台設け、
これら複数のキャリアをワーク搬送方向に隣接する3室
間で並行して移送させてワークを搬送するようにする。
また、請求項3の発明では、上記常時真空室を複数設け
る一方、キャリアは常時真空室の数よりも1つ以上少な
い台数だけ設け、各キャリアをワーク搬送方向に隣接す
る下流側の3室間で移送させてワークを搬送した後にワ
ーク搬送方向に隣接する上流側の3室間で移送させてワ
ークを搬送するようにする。これらの発明でも上記請求
項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0017】請求項4の発明では、入出口ゲート弁によ
り開閉される開口を経てワークが搬入出される1対の入
出口ロードロック室と、これら両ロードロック室間に連
続して配置され、両ロードロック室との接続部に両室の
連通を遮断する中間ゲート弁が設けられた1つの真空室
との内部で、ワークをキャリアにより支持して各ロード
ロック室と真空室との間で交互に搬送するようにした真
空搬送装置が対象である。
【0018】そして、上記キャリアを各室間に亘り一方
向又は他方向に移送させるキャリア移送機構と、少なく
とも上記両ロードロック室に設けられ、ワークを保持す
るワーク保持機構とを備え、上記キャリア移送機構によ
り、ワークが支持されたキャリアを真空室から一方の入
出口ロードロック室に移送して該入出口ロードロック室
でワーク保持機構にワークを保持した後、空になったキ
ャリアを元の真空室を経て他方の入出口ロードロック室
まで移送して該入出口ロードロック室でワーク保持機構
に保持されている次のワークをキャリアに支持し、しか
る後に該キャリアを真空室に移送させる搬送動作を両入
出口ロードロック室間で交互に繰り返すように構成とす
る。
【0019】この発明の構成によると、上記請求項1の
発明と比べ、キャリアが入出口ロードロック室の各々と
真空室との間で往復移送されることを除いた他は同様の
動作が行われる。すなわち、真空状態にある真空室に、
ワークを支持したキャリアが位置していて、このワーク
に対し所定の処理が行われる。このワークの処理の終了
により両ロードロック室が真空状態になった後に真空室
と両ロードロック室との間の各中間ゲート弁が開いてキ
ャリア移送機構によりキャリアがワークを支持して真空
室から一方のロードロック室に移送され、このロードロ
ック室ではそのワーク保持機構によりワークが保持され
てキャリアから降ろされる。この空になったキャリア
は、キャリア移送機構により元の真空室を経て他方のロ
ードロック室まで移送され、そのロードロック室でワー
ク保持機構により保持されている次のワークがキャリア
に支持される。このワークを支持したキャリアはキャリ
ア移送機構により元の真空室に移送され、中間ゲート弁
が閉じて当初の状態に戻る。そして、上記真空室でワー
クの処理が行われている間に、上記一方のロードロック
室の入口ゲート弁の開弁によりそのロードロック室の開
口が開かれ、この開口を経てロードロック室にワーク保
持機構により保持されていたワークが搬出される。また
同時に、他方のロードロック室のゲート弁の開弁により
開口が開かれ、この開口を経てロードロック室にワーク
が搬入されてそのワーク保持機構に保持される。以上の
動作を1サイクルとして、以後は同様のサイクルが両ロ
ードロック室毎に交互に繰り返される。従って、この場
合も請求項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0020】請求項5の発明では、キャリア移送機構
は、ワーク搬送方向と直交する幅方向の両側に略対向し
て配置された搬送ローラを有するものとする。また、ロ
ードロック室では、その開口が上記搬送ローラによるワ
ーク搬送方向と直交する方向に延びるように配置され、
かつこの開口を介して搬入出されるワークが、上記幅方
向の両側に略対向して配置された搬送ローラ間を通るよ
うに設けられ、このロードロック室における搬送ローラ
の位置は、上記開口の幅方向最大位置よりも搬送方向前
後両側にオフセットされているものとする。
【0021】このことで、ロードロック室に対しワーク
をキャリア移送機構の搬送ローラ間を通してかつ該搬送
ローラによるワーク搬送方向と直交する方向に延びる開
口を経由して搬入出する際、そのワークが搬送ローラと
干渉するのを防止することができる。しかも、上記搬送
ローラは、ロードロック室の開口の幅方向最大位置より
もワーク搬送方向前後両側にオフセット配置されている
ので、その搬送ローラ間の間隔を可及的に短くしてキャ
リア移送機構の幅を狭くし、延いてはロードロック室の
容積を小さくすることができる。これらにより、ワーク
の搬入出時の搬送ローラへの干渉の防止と、キャリア移
送機構の幅の縮小化とを両立させることができる。
【0022】請求項6の発明では、上記真空室はワーク
に成膜処理を施すための成膜室とする。このことで、本
発明の効果が有効に発揮される最適な真空搬送装置が得
られる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係る真
空搬送装置Aの全体構成を示し、この真空搬送装置A
は、真空空間でワークWを搬送して該ワークW上の各基
板(図示せず)に蒸着膜を成膜するためのものである。
【0024】図1に示すように、上記ワークWは円形ド
ーム形状のもので、表面に複数の基板が支持された基板
ドームW1と、この基板ドームW1の中心部に着脱可能
に設けられ、基板に対する例えば複数種類の多層の成膜
状態をモニタする複数枚のモニタガラス(図示せず)を
収容するモニタガラスカートリッジW2とを備えてな
る。
【0025】図1において、1は常時真空状態に保たれ
る常時真空室としての蒸着室で、この蒸着室1内の底壁
には蒸着源2が配置されており、この蒸着源2を加熱し
て蒸発させてワークWにおける基板ドームW1上の各基
板に対し蒸着膜を成膜するようにしている。
【0026】上記蒸着室1の上部において対向する側壁
の一方の外側には入口ロードロック室としての入口室5
が、また他方の外側には出口ロードロック室としての出
口室6がそれぞれ配設されている。上記入口室5と蒸着
室1とは、開閉により両室1,5を連通又は連通遮断す
る入口中間ゲート弁7を介して接続されている。一方、
蒸着室1及び出口室6についても、開閉して両室1,6
を連通又は連通遮断する出口中間ゲート弁8を介して接
続されている。
【0027】上記入口室5の底壁にはワークWを搬送姿
勢(水平姿勢)のまま昇降させて挿通可能な大きさの円
形状の開口9が形成され、この開口9は、後述するワー
ク搬入機構30の円板状の搬入テーブル31により外部
から気密状に開閉される。つまり、この搬入テーブル3
1は入口ゲート弁を構成している。
【0028】一方、出口室6の底壁にもワークWを搬送
姿勢のまま昇降させて挿通可能な大きさの円形状の開口
10が形成され、この開口10は後述のワーク搬出機構
34の円板状の搬出テーブル35により外部から気密状
に開閉されるようになっており、この搬出テーブル35
は出口ゲート弁を構成している。
【0029】上記ワークWは入口室5、蒸着室1及び出
口室6の各々の内部で1台のキャリア12により載置支
持された状態で入口室5から蒸着室1を経由して出口室
6に順に搬送される。上記キャリア12は、図4に拡大
詳示するように、矩形枠状のもので、その各辺の中央部
には細板状のガイド部12a,12a,…が立設されて
おり、ワークWは、これら4本のガイド部12a,12
a,…間に位置するように上方から降下してキャリア1
2上に載置支持される。
【0030】上記蒸着室1、入口室5及び出口室6の各
々に亘り上記キャリア12をワーク搬送方向(入口室5
から蒸着室1を経由して出口室6に向かう方向)と同じ
方向に順移送させ又はワーク搬送方向と逆の方向に逆移
送させるキャリア移送機構13が設けられている。この
キャリア移送機構13は、例えば図2に拡大して示する
ように(この図2では蒸着室1及び出口室6にある部分
を示しており、入口室5のものも同様の構造である)、
各室1,5,6においてワーク搬送方向と直交する幅方
向に対向する側壁に該幅方向に対向配置された状態で回
転可能に支持されかつ各室1,5,6毎に4対ずつ設け
られた2種類の搬送ローラ14a,14bを備えてな
る。これらの搬送ローラ14a,14bはキャリア12
の幅方向側部を上載支持するもので、いずれも入口室
5、蒸着室1及び出口室6で同じ高さ位置となるように
配置されている。各室1,5,6の4対の搬送ローラ1
4a,14bのうち、ワーク搬送方向前後両端において
幅方向に対向する2対の端部側搬送ローラ14a,14
a同士は各室1,5,6を幅方向に貫通する1本の支持
軸15上に回転一体に固定されている。図3に示すよう
に、この支持軸15の一端部は各室1,5,6の側壁を
貫通する軸受部16に気密状に支持されて室外に突出
し、その突出部分には歯付プーリ17が取り付けられ、
この各歯付プーリ17はいずれも図外の駆動制御部に駆
動連結されている。各室1,5,6において幅方向の側
壁には、ワーク搬送方向に沿った方向の中央側に向かう
ようにワーク搬送方向と平行に延びかつ基端部を上記各
軸受部16に一体的に固定した支持ブラケット19が固
定支持され、この各支持ブラケット19の先端部に、各
室1,5,6の4対の搬送ローラ14a,14bのうち
ワーク搬送方向前後中間側において幅方向に対向する2
対の中間側搬送ローラ14b,14bが回転自在に支持
されている。そして、この各中間側搬送ローラ14b
は、支持ブラケット19の基端部に位置する端部側搬送
ローラ14aに対し、スプロケット18a及びそれに噛
合するチェーン18bからなるチェーン伝動機構18を
介して駆動連結されており、駆動制御部の駆動により各
室1,5,6毎の2対の端部側搬送ローラ14aを、ま
たこれら端部側搬送ローラ14aにチェーン伝動機構1
8を介して中間側搬送ローラ14bをそれぞれ同じ方向
に連動して回転させ、これら4対の搬送ローラ14a,
14bの同方向の回転により、その例えば正転時にあっ
てはキャリア12をワーク搬送方向と同じ方向に順移送
させる一方、逆転時にあってはワーク搬送方向と逆の方
向に逆移送させるようにしている。
【0031】さらに、上記入口室5及び出口室6におい
て各々の内部の上壁部にはそれぞれワークWを保持する
ワーク保持機構20が設けられている。これら両ワーク
保持機構20はいずれも同じ構造のもので、各室5,6
の上壁に気密状に貫通した状態で回転可能にかつ昇降可
能に支持されかつ室5,6の外部から駆動されて回転動
作及び昇降動作が行われる回転昇降部21と、この回転
昇降部21の下端に中央部にて一体的に固定され、外周
縁部でワークWにおける基板ドームW1の外周縁部を回
転しながら係止する係止アーム部22とを備えてなる。
【0032】そして、入口室5では、その内部(詳しく
はその搬送ローラ14a,14b上)にキャリア12が
ない状態で、ワーク保持機構20の係止アーム部22を
回転昇降部21により下降させておいて、後述のワーク
搬入機構30の搬入テーブル31により開口9を経て入
口室5内に搬入された処理前(未処理)のワークWを係
止アーム部22の正回転により係止し、その係止アーム
部22の上昇動作によりワークWをワーク搬入機構30
から取り上げて入口室5内の上部に保持する一方、入口
室5に空のキャリア12が位置している状態で、上記ワ
ーク保持機構20に保持されている処理前のワークWを
係止アーム部22の下降移動により下降させ、その係止
アーム部22の逆回転によりワークWとの係止を解除し
て該ワークWをキャリア12上に移載するようにしてい
る。
【0033】これに対して、出口室6では、処理後(処
理済み)のワークWを載置支持したキャリア12が出口
室6内(詳しくはその搬送ローラ14a,14b上)に
位置している状態で、係止アーム部22を下降位置に位
置づけた状態で正回転させてワークWに係止し、その係
止アーム部22の上昇動作によりワークWをキャリア1
2から取り上げて出口室6内の上部に保持する一方、出
口室6にキャリア12がないときに、後述のワーク搬出
機構34の搬出テーブル35を上昇させておき、上記ワ
ーク保持機構20に保持されているワークWを係止アー
ム部22の下降移動により下降させて、その係止アーム
部22の逆回転によりワークWとの係止を解除して該ワ
ークWを搬出テーブル35に移載するようにしている。
【0034】蒸着室1内の上壁部にはワークWを保持し
て回転させるワーク回転機構23が設けられている。こ
のワーク回転機構23は、上記入口室5及び出口室6の
ワーク保持機構20と略同様のもので、蒸着室1の上壁
に気密状に貫通した状態で回転可能に支持されかつ蒸着
室1の外部から駆動されて回転動作が行われる回転軸部
24と、この回転軸部24の下端に中央部にて一体的に
固定され、外周縁部でワークWにおける基板ドームW1
の外周縁部を回転しながら係止する係止アーム部25
と、この係止アーム部25に支持されたワークWのモニ
タガラスカートリッジW2を取り出して、その内部の複
数枚のモニタガラスを多層膜の蒸着処理の変更の都度交
換するモニタガラス交換機構(図示せず)とを備えてな
る。
【0035】また、蒸着室1内の下部にはそのキャリア
移送機構13の搬送ローラ14a,14b上にあるキャ
リア12を上昇動作により上昇させるキャリア昇降機構
27が設置されており、ワークWの各基板に成膜すると
きには、処理前のワークWを載置支持したキャリア12
が蒸着室1(詳しくはその搬送ローラ14a,14b
上)に位置している状態で、キャリア昇降機構27の上
昇動作によりキャリア12を搬送ローラ14a,14b
から持ち上げ、その状態でワーク回転機構23の係止ア
ーム部25によりワークWを係止してキャリア12から
取り上げた後、このワーク回転機構23によりワークW
を保持したままで回転させることにより、そのワークW
の基板に蒸着源2からの蒸着膜を成膜する一方、ワーク
Wの基板に対する成膜処理が終了すると、上記成膜時と
は逆に、ワーク回転機構23の係止アーム部25のワー
クWとの係止を解除してワークWを係止アーム部25か
らキャリア12上に預けるとともに、キャリア昇降機構
27を下降移動させてキャリア12をキャリア移送機構
13の搬送ローラ14a,14b上に載置支持するよう
にしている。
【0036】また、入口室5底壁の下方(室外側)の床
面上には、処理前のワークWを上記入口室5に搬入する
ワーク搬入機構30が設置されている。このワーク搬入
機構30は、上記入口室5底壁の開口9を開閉する入口
ゲート弁としての搬入テーブル31を構成部材の一部と
して有し、この搬入テーブル31は図外の昇降手段によ
り昇降移動される。そして、搬入テーブル31の上面に
はワークWを上載支持する支持部31aが突設されてお
り、搬入テーブル31が下降端位置にあるときに、搬入
台車32により供給された処理前のワークWを搬入テー
ブル31の支持部31a上に移載し、搬入テーブル31
の上昇により支持部31a上のワークWを入口室5の開
口9を通って入口室5内に搬入した後に、ワーク保持機
構20に移載するようにしている。
【0037】一方、出口室6底壁の下方(室外側)の床
面上には、処理後のワークWを出口室6から搬出するワ
ーク搬出機構34が設置されている。このワーク搬出機
構34は、上記ワーク搬入機構30と同様に、上記出口
室6底壁の開口10を開閉する出口ゲート弁としての搬
出テーブル35を構成部材の一部として有し、この搬出
テーブル35は図外の昇降手段により昇降移動される。
搬出テーブル35の上面にはワークWを上載支持する支
持部35aが突設されており、搬出テーブル35が上昇
端位置にあるときに、ワーク保持機構20から処理後の
ワークWを搬出テーブル35の支持部35a上に移載し
た後、搬出テーブル35の下降により支持部35a上の
ワークWを出口室6外にその底壁の開口10を通って搬
出し、搬出テーブル35の下降端位置で支持部35a上
のワークWを図外の搬出台車に移載するようにしてい
る。
【0038】尚、上記ワーク搬入機構30及びワーク搬
出機構34の各テーブル31,35は常時は上昇端位置
にあり、この上昇端位置にあるテーブル31,35によ
り入口室5及び出口室6の各底壁の開口9,10を閉塞
するようにしている。
【0039】そして、この実施形態では、上記キャリア
移送機構13の作動制御により、蒸着室1でワークWの
各基板に対する成膜処理が終了した後、その成膜処理後
のワークWが積み込まれたキャリア12を蒸着室1から
下流側に隣接する出口室6に順移送して該出口室6でワ
ーク保持機構20によりワークWを保持してキャリア1
2から降ろした後、空のキャリア12を元の蒸着室1を
経て該蒸着室1の上流側に隣接する入口室5まで逆移送
して該入口室5で、ワーク保持機構20に保持されてい
る次の処理前のワークWをキャリア12に積み込み、次
いで、その処理前のワークWを蒸着室1で成膜処理する
ために、キャリア12を元の蒸着室1に順移送させる搬
送動作を繰り返すように構成されている。
【0040】また、上記の如く、上記キャリア移送機構
13は、入口室5、蒸着室1及び出口室6の各々におい
てワーク搬送方向と直交する幅方向の両側に対向して配
置された4対の搬送ローラ14a,14bを有する。そ
して、入口室5及び出口室6においては、その底壁の開
口9,10が上記搬送ローラ14a,14bの下方で搬
送ローラ14a,14bによるワーク搬送方向と直交す
る上下方向に延びるように配置され、かつ該開口9,1
0を経て搬入出される円形ドーム形状のワークWが搬送
姿勢(水平姿勢)のままで上記キャリア移送機構13に
おける対向する4対の搬送ローラ14a,14b間を通
るように設定されている。この4対の搬送ローラ14
a,14bの位置は、いずれも上記円形状の開口9,1
0の幅方向最大位置(幅方向の内径位置)よりもワーク
搬送方向前後両側(図2で左右両側)にオフセットされ
ている。
【0041】尚、入口室5内の下部にはハロゲンヒータ
38が、また上部にはシースヒータ39がそれぞれ配置
されており、入口室5においてワーク保持機構20によ
り処理前のワークWを保持して回転させながら各ヒータ
38,39を作動させることにより、ワークWを加熱す
るようにしている。
【0042】また、蒸着室1の上部にもシースヒータ3
9が配置されており、蒸着室1でワーク回転機構23に
よりワークWを回転させながら成膜するときにヒータ3
9の作動により加熱するようにしている。
【0043】次に、上記実施形態の真空搬送装置Aの作
動について説明する。今、最初の状態として、ワークW
の各基板が成膜処理される状態を仮定する。すなわち、
入口及び出口の中間ゲート弁7,8は閉弁しており、蒸
着室1のみが真空状態にある(尚、入口室5及び出口室
6は、後述するようにワークWの搬入出のためにいずれ
も一時的に大気に開放される)。そして、この蒸着室1
においては、蒸着源2の加熱状態でワークWがワーク回
転機構23により支持されて回転し、このワークWの各
基板に蒸着源2による蒸着膜が成膜される。また、上記
基板に対する成膜が変更される都度、モニタガラス交換
機構によりモニタガラスカートリッジW2からモニタガ
ラスが取り出されて交換される。このとき、蒸着室1の
キャリア昇降機構27は上昇していて、キャリア12は
蒸着室1に位置している。
【0044】このようなワークWの基板に対する多層の
成膜が全て終了すると、上記蒸着源2の加熱が停止する
とともに、ワーク回転機構23の作動停止によりワーク
Wの回転が停止する。また、上記基板の成膜状態をモニ
タしたモニタガラスがモニタガラス交換機構からワーク
WのモニタガラスカートリッジW2内に収容され、この
モニタガラスカートリッジW2が基板ドームW1に戻さ
れる。このとき、ワーク搬入機構30の搬入テーブル3
1及びワーク搬出機構34の搬出テーブル35はいずれ
も上昇していて、これらのテーブル31,35により入
口室5及び出口室6の各底壁の開口9,10がいずれも
気密状に閉塞され、入口室5及び出口室6は真空状態と
される。
【0045】そして、まず、ワークWがワーク回転機構
23からキャリア12に支持され、このキャリア12
は、上昇しているキャリア昇降機構27に支持される。
この後、キャリア昇降機構27の下降移動によりワーク
Wを載せたキャリア12が下降してキャリア移送機構1
3の搬送ローラ14a,14b上に載置支持される。こ
のような動作と並行して、上記入口及び出口の中間ゲー
ト弁7,8が開き、蒸着室1が入口室5及び出口室6と
いずれも真空のままで連通した状態となる。
【0046】そして、キャリア移送機構13が作動して
各室1,5,6の搬送ローラ14a,14bがキャリア
12の順移送方向に回転し、上記成膜処理後のワークW
を載せたキャリア12が蒸着室1から出口室6に順移送
され、そのワークWが蒸着室1から出口室6に搬送され
る。この出口室6ではワーク保持機構20の係止アーム
部22が上昇位置にあり、順移送されたキャリア12が
出口室6の所定位置で停止すると、上記係止アーム部2
2が上昇位置から下降し、キャリア12上のワークWに
係止した後に上昇する。このことでワークWがキャリア
12から降ろされてワーク保持機構20に保持され、キ
ャリア12が空になる。尚、上記ワーク保持機構20の
係止アーム部22は、処理後のワークWを係止した状態
で回転し、このことで処理後のワークWが回転しながら
出口室6で冷却される。
【0047】次いで、キャリア移送機構13が作動して
各1,5,6の搬送ローラ14a,14bが今度はキャ
リア12の逆移送方向に回転する。これにより、上記空
になったキャリア12が元の蒸着室1を経てその上流側
に隣接する入口室5まで逆移送される。この入口室5で
はワーク保持機構20の係止アーム部22が上昇位置に
あり、その係止アーム部22には、次の成膜処理前のワ
ークWが保持されて回転しながらヒータ38,39によ
り加熱されており、上記逆移送されたキャリア12が入
口室5の所定位置で停止すると、上記係止アーム部22
によるワークWの回転が停止し、その係止アーム部22
がワークWを係止保持したまま上昇位置から下降して、
このワークWをキャリア12上に載置支持した後に上昇
する。このことでワークWがワーク保持機構20から降
ろされてキャリア12に載置支持される。
【0048】この後、キャリア移送機構13が作動して
各室1,5,6の搬送ローラ14a,14bが再びキャ
リア12の順移送方向に回転し、このことで上記成膜処
理前のワークWを載せたキャリア12が入口室5から蒸
着室1に順移送され、そのワークWが入口室5から蒸着
室1に搬送される。そして、この蒸着室1では、キャリ
ア昇降機構27の上昇動作によりキャリア12がワーク
Wと共に持ち上げられ、そのワークWのモニタガラスカ
ートリッジW2がモニタガラス交換機構に取り出される
とともに、ワークWがワーク回転機構23に係止支持さ
れる。しかる後に、上記と同様にして、蒸着源2が加熱
された状態でワークWがワーク回転機構23により支持
されて回転し、このワークWの各基板に蒸着膜が成膜さ
れる。
【0049】そして、こうして蒸着室1でワークWの成
膜処理が行われている間に、ワーク搬入機構30が下降
動作し、その搬入テーブル31(入口ゲート弁)が下降
して入口室5底壁の開口9が開かれ、入口室5が大気に
開放される。上記搬入テーブル31が下降位置に移動す
ると、搬入台車32により供給された次の処理前のワー
クWが搬入テーブル31の支持部31a上に移載され
る。その後に、搬入テーブル31が上昇して入口室5底
壁の開口9が気密状に閉じられるとともに、この搬入テ
ーブル31の支持部31a上のワークWが開口9を経て
入口室5に搬入される。このワークWの搬入後、入口室
5が真空引きされるとともに、ワーク保持機構20の係
止アーム部22が下降して上記搬入テーブル31の支持
部31a上のワークWを係止してから上昇し、このこと
でワークWが搬入テーブル31からワーク保持機構20
に吊り上げられる。そして、入口室5が真空状態になる
と、ワーク保持機構20によりワークWが回転しながら
ヒータ38,39の作動により加熱される。
【0050】また、このワークWの搬入動作と並行して
処理後のワークWの搬出動作が行われる。すなわち、出
口室6ではワーク保持機構20の係止アーム部22によ
るワークWの回転が停止した後、その係止アーム部22
が下降してワーク搬出機構34における搬出テーブル3
5(出口ゲート弁)の支持部35a上に上記成膜処理後
のワークWを移載してから上昇する。しかる後、ワーク
搬出機構34が下降動作し、その搬出テーブル35が下
降して出口室6底壁の開口10が開かれ、出口室6が大
気に開放される。そして、上記搬出テーブル35が下降
位置に移動すると、その支持部35a上の処理後のワー
クWが搬出台車に移載され、このことで処理後のワーク
Wが出口室6から搬出される。このワークWの移載後
に、搬出テーブル35が上昇して出口室6底壁の開口1
0が気密状に閉じられ、その後に入口室5が真空引きさ
れる。
【0051】以上の動作を1サイクルとして、以後は同
様のサイクルが繰り返される。
【0052】したがって、この実施形態では、上記のよ
うにキャリア12が入口室5及び出口室6と蒸着室1と
の間で真空状態のまま大気に触れることなく循環移動
(往復移動)し、ワークWのみが大気中と入口室5及び
出口室6との間で搬入出され、その両室5,6が真空状
態になったときにキャリア12に移載されて蒸着室1に
対し搬送される。このため、キャリア12が大気中で還
流される場合の大気との接触に伴う諸問題を解消するこ
とができる。
【0053】また、上記入口室5及び出口室6において
は、そのキャリア移送機構13の4対の搬送ローラ14
a,14bの位置が各室5,6の底壁における円形状の
開口9,10の幅方向最大位置よりもワーク搬送方向前
後両側にオフセットされているので、ワーク搬入機構3
0により処理前のワークWを入口室5に対し、その底壁
の開口9から該開口9の上側にあるキャリア移送機構1
3の搬送ローラ14a,14b間を通して搬入する際、
或いは出口室6のワーク保持機構20に保持されている
処理後のワークWをワーク搬出機構34によりキャリア
移送機構13の搬送ローラ14a,14b間を経てその
下側にある底壁の開口10を通して搬出する際、その円
形ドーム形状のワークWが搬送ローラ14a,14bと
干渉することを防止することができる。しかも、上記4
対の搬送ローラ14a,14bの位置が各室5,6の開
口の幅方向最大位置よりもワーク搬送方向前後両側にオ
フセットされていることで、その搬送ローラ14a,1
4b間の間隔を可及的に短くしてキャリア移送機構13
の幅を狭くし、延いては入口室5及び出口室6の容積を
小さくすることができる。すなわち、ワークWの搬入出
時の搬送ローラ14a,14bへの干渉の防止と、キャ
リア移送機構13の幅の縮小化とを両立させることがで
きる。
【0054】(他の実施形態)尚、上記実施形態では、
常時真空状態に保たれる常時真空室としての蒸着室1を
1つとし、それに対してキャリア12を蒸着室1と同数
の1つとしているが、2つ以上の蒸着室1を入口室5及
び出口室6間に直列に接続し、キャリア12も蒸着室1
毎につまり蒸着室1と同数設けて複数として、これら複
数のキャリア12を各々が常在する室を含めた上下流側
の3室間で並行して移送させるようにしてもよく、上記
実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0055】また、同様に、常時真空室としての蒸着室
1を複数設ける一方、キャリア12は蒸着室1の数より
も1つ以上少ない台数だけ設けて、その各キャリア12
を下流側の3室間で移送させてワークWを搬送した後に
上流側の3室間で移送させてワークWを搬送するように
することもできる。その場合、上記のように蒸着室1と
同数のキャリア12を設けた場合のように、複数のキャ
リア12が並行して移送されないので、搬送タクト時間
が長くなるが、キャリア12の必要数を少なくすること
ができる利点がある。
【0056】尚、これらの場合、各蒸着室1にも、移送
されるキャリア12との干渉をさけるために、ワークW
のみをキャリア12から吊り上げて保持するワーク保持
機構20(ワーク回転機構23で兼用してもよい)が必
要となる。
【0057】また、上記実施形態では、ワークWを入口
室5に搬入した後、キャリア12に載置支持して入口室
5から蒸着室1に送って成膜処理し、その成膜後のワー
クWをキャリア12に載置支持して出口室6に搬送して
該出口室6から搬出するようにしているが、上記入口室
5及び出口室6をいずれも入出口室とし、その各入出口
室にワークWを搬入した後、その入出口室から1つの蒸
着室1に送って成膜処理し、その成膜後のワークWを元
の同じ入出口室から搬出するインターバック動作を各入
出口室について交互に行うようにしてもよく、上記実施
形態と同様の作用効果が得られる。
【0058】その場合、キャリア12は1台とし、各室
のキャリア移送機構13により、成膜処理後のワークW
が積み込まれたキャリア12を蒸着室1から一方の入出
口室に移送して該入出口室でワーク保持機構20により
ワークWをキャリア12から降ろした後、空のキャリア
12を元の蒸着室1を経て他方の入出口室まで移送して
該入出口室でワーク保持機構20によりキャリア12に
成膜処理前の次のワークWを積み込み、そのキャリア1
2を蒸着室1に移送させる搬送動作を両入出口室間で交
互に繰り返すようにすればよい。
【0059】さらに、上記実施形態では、基板を支持し
た円形ドーム形状のワークWをキャリア12で搬送して
蒸着室1において基板に蒸着膜を成膜処理するようにし
ているが、本発明はこのように基板に対する蒸着処理や
成膜処理に限らず、ワークを常時真空室に搬入した後に
所定の処理を行い、その後にワークを常時真空室から搬
出する真空搬送装置であれば適用することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3の発
明では、入出口ロードロック室間に1つ以上の常時真空
室を連続して配置し、これらの室の内部でワークをキャ
リアにより支持して入口ロードロック室から真空室を経
由して出口ロードロック室に順に搬送する場合に、キャ
リア移送機構により、ワークが支持されたキャリアを真
空室から下流側に隣接する室に順移送してその室でワー
ク保持機構にワークを支持した後、空のキャリアを元の
真空室を経て該真空室の上流側に隣接する室まで逆移送
して該室でワーク保持機構に支持されている次のワーク
をキャリアに支持し、しかる後にそのキャリアを真空室
に順移送させる搬送動作を繰り返すようにした。
【0061】また、請求項4の発明では、1対のロード
ロック室間に1つの常時真空室を連続して配置し、これ
ら3つの室内でワークをキャリアにより支持して各ロー
ドロック室と真空室との間で交互に搬送する場合におい
て、キャリア移送機構により、ワークが支持されたキャ
リアを真空室から一方のロードロック室に移送して該ロ
ードロック室でワーク保持機構にワークを支持した後、
空のキャリアを元の真空室を経て他方のロードロック室
まで移送して該ロードロック室でワーク保持機構に支持
されている次のワークをキャリアに支持し、その後に該
キャリアを真空室に移送させる搬送動作を両ロードロッ
ク室間で交互に繰り返すように構成した。
【0062】これらの発明によれば、ワークのみが大気
中から真空室に搬入出され、キャリアはロードロック室
と真空室との間で真空状態のまま大気に触れることなく
移動させることができ、そのキャリアが大気と接触する
ことに伴う問題を解消することができる。
【0063】請求項5の発明によると、キャリア移送機
構は、ワーク搬送方向と直交する幅方向の両側に略対向
して配置された搬送ローラを有するものとし、ロードロ
ック室では、ワーク搬入出用の開口が搬送ローラによる
ワーク搬送方向と直交する方向に延びるように配置され
て、ワークがキャリア移送機構におけるワーク搬送方向
と直交する幅方向の搬送ローラ間を通って出入りするよ
うにし、このロードロック室における搬送ローラを開口
の幅方向最大位置よりもワーク搬送方向前後両側にオフ
セットして配置したことにより、ワークの搬入出時の搬
送ローラへの干渉の防止とキャリア移送機構の幅の縮小
化とを両立させることができる。
【0064】請求項6の発明によると、真空室はワーク
に成膜処理を施すための成膜室としたことにより、本発
明の効果が有効に発揮される最適な真空搬送装置が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る真空搬送装置の全体構
成を概略的に示す断面図である。
【図2】キャリア移送機構の搬送ローラの配置を拡大し
て示す平面図である。
【図3】搬送ローラの連動機構を示す拡大平面図であ
る。
【図4】キャリアの拡大平面図である。
【符号の説明】
A 真空搬送装置 1 蒸着室(真空室) 5 入口室(入口ロードロック室) 6 出口室(出口ロードロック室) 7 入口中間ゲート弁 8 出口中間ゲート弁 9,10 開口 12 キャリア 13 キャリア移送機構 14a,14b 搬送ローラ 20 ワーク保持機構 23 ワーク回転機構 27 キャリア昇降機構 30 ワーク搬入機構 31 搬入テーブル(入口ゲート弁) 34 ワーク搬出機構 35 搬出テーブル(出口ゲート弁) W ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/205 H01L 21/205

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口ゲート弁により開閉される開口を経
    てワークが搬入される入口ロードロック室と、出口ゲー
    ト弁により開閉される開口を経てワークが搬出される出
    口ロードロック室と、上記両ロードロック室間に連続し
    て配置され、隣接する他の室の接続部に両室の連通を遮
    断する中間ゲート弁が設けられた1つ以上の真空室との
    内部で、ワークをキャリアにより支持して入口ロードロ
    ック室から真空室を経由して出口ロードロック室に順に
    搬送するようにした真空搬送装置であって、 上記キャリアを各室間に亘りワーク搬送方向と同じ方向
    に順移送させ又はワーク搬送方向と逆の方向に逆移送さ
    せるキャリア移送機構と、 少なくとも上記両ロードロック室に設けられ、ワークを
    保持するワーク保持機構とを備え、 上記キャリア移送機構により、ワークが支持されたキャ
    リアを真空室からそのワーク搬送方向下流側に隣接する
    室に順移送して該室でワーク保持機構にワークを保持し
    た後、空になったキャリアを元の真空室を経て該真空室
    のワーク搬送方向上流側に隣接する室まで逆移送して該
    室でワーク保持機構に保持されている次のワークをキャ
    リアに支持し、しかる後に該キャリアを真空室に順移送
    させる搬送動作を繰り返すように構成したことを特徴と
    する真空搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の真空搬送装置において、 ロードロック室を除いた常時真空状態に保たれる常時真
    空室が複数設けられている一方、 キャリアは上記常時真空室の数と同じ複数台設けられて
    おり、 複数のキャリアをワーク搬送方向に隣接する3室間で並
    行して移送させてワークを搬送するようにしたことを特
    徴とする真空搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の真空搬送装置において、 ロードロック室を除いた常時真空状態に保たれる常時真
    空室が複数設けられている一方、 キャリアは常時真空室の数よりも1つ以上少ない台数だ
    け設けられており、 各キャリアをワーク搬送方向に隣接する下流側の3室間
    で移送させてワークを搬送した後に、ワーク搬送方向に
    隣接する上流側の3室間で移送させてワークを搬送する
    ようにしたことを特徴とする真空搬送装置。
  4. 【請求項4】 入出口ゲート弁により開閉される開口を
    経てワークが搬入出される1対の入出口ロードロック室
    と、該両ロードロック室間に連続して配置され、両ロー
    ドロック室との接続部に両室の連通を遮断する中間ゲー
    ト弁が設けられた1つの真空室との内部で、ワークをキ
    ャリアにより支持して各ロードロック室と真空室との間
    で交互に搬送するようにした真空搬送装置であって、 上記キャリアを各室間に亘り一方向又は他方向に移送さ
    せるキャリア移送機構と、 少なくとも上記両ロードロック室に設けられ、ワークを
    保持するワーク保持機構とを備え、 上記キャリア移送機構により、ワークが支持されたキャ
    リアを真空室から一方の入出口ロードロック室に移送し
    て該入出口ロードロック室でワーク保持機構にワークを
    保持した後、空になったキャリアを元の真空室を経て他
    方の入出口ロードロック室まで移送して該入出口ロード
    ロック室でワーク保持機構に保持されている次のワーク
    をキャリアに支持し、しかる後に該キャリアを真空室に
    移送させる搬送動作を両入出口ロードロック室間で交互
    に繰り返すように構成したことを特徴とする真空搬送装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つの真空搬送
    装置において、 キャリア移送機構は、ワーク搬送方向と直交する幅方向
    の両側に略対向して配置された搬送ローラを有し、 ロードロック室では、開口が上記搬送ローラによるワー
    ク搬送方向と直交する方向に延びるように配置され、か
    つ該開口を介して搬入出されるワークが、上記幅方向の
    両側に略対向して配置された搬送ローラ間を通るように
    設けられ、 ロードロック室における搬送ローラの位置は、上記開口
    の幅方向最大位置よりもワーク搬送方向前後両側にオフ
    セットされていることを特徴とする真空搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つの真空搬送
    装置において、 真空室はワークに成膜処理を施すための成膜室であるこ
    とを特徴とする真空搬送装置。
JP2001018460A 2001-01-26 2001-01-26 真空搬送装置 Pending JP2002222846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001018460A JP2002222846A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 真空搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001018460A JP2002222846A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 真空搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002222846A true JP2002222846A (ja) 2002-08-09

Family

ID=18884484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001018460A Pending JP2002222846A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 真空搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002222846A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003100848A1 (fr) * 2002-05-23 2003-12-04 Anelva Corporation Dispositif et procede de traitement de substrats
CN100424814C (zh) * 2004-08-11 2008-10-08 株式会社岛津制作所 真空处理装置
CN105316658A (zh) * 2014-07-25 2016-02-10 奈恩泰克有限公司 在线型化学气相沉积系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003100848A1 (fr) * 2002-05-23 2003-12-04 Anelva Corporation Dispositif et procede de traitement de substrats
CN100424814C (zh) * 2004-08-11 2008-10-08 株式会社岛津制作所 真空处理装置
CN105316658A (zh) * 2014-07-25 2016-02-10 奈恩泰克有限公司 在线型化学气相沉积系统
KR101608341B1 (ko) 2014-07-25 2016-04-01 (주)나인테크 인라인 화학기상증착시스템
CN105316658B (zh) * 2014-07-25 2018-04-10 奈恩泰克有限公司 直列式化学气相沉积系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7833351B2 (en) Batch processing platform for ALD and CVD
TW514956B (en) Processing unit and processing method for substrate
TWI329891B (en) Substrate processing apparatus and method for manufacturing semiconductor device
EP1098353A2 (en) Substrate processing system
JP2002516239A (ja) イン・シトゥ基板搬送シャトル
US5645419A (en) Heat treatment method and device
EP1348229A2 (en) Consecutive deposition system
TW200527482A (en) Substrate treating apparatus
JP3983481B2 (ja) 基板処理装置及び基板処理装置における基板搬送方法
JP3911624B2 (ja) 処理システム
JP3499145B2 (ja) 加熱処理方法、加熱処理装置及び処理システム
JP2002222846A (ja) 真空搬送装置
JP4378114B2 (ja) 処理システム
JP2004304003A (ja) 処理システム
JP3560633B2 (ja) 加熱処理装置
JP5280901B2 (ja) 基板処理システムおよび基板処理方法
JP3769425B2 (ja) 電子部品の製造装置および電子部品の製造方法
JP2002237510A (ja) 真空搬送装置
JP3380570B2 (ja) 搬送装置
JP2001189368A (ja) 基板処理装置及び基板処理方法
JPH04233747A (ja) キャリアストッカ
JP4021138B2 (ja) 基板処理装置
JP3548416B2 (ja) 基板処理装置
JP2002246439A (ja) 被処理体の搬出入装置と処理システム
JP4289839B2 (ja) 真空成膜装置