JP2002221626A - 光情報伝達デバイス、その作製方法、画像拡大表示装置及び画像縮小読取装置 - Google Patents

光情報伝達デバイス、その作製方法、画像拡大表示装置及び画像縮小読取装置

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JP2002221626A
JP2002221626A JP2001016465A JP2001016465A JP2002221626A JP 2002221626 A JP2002221626 A JP 2002221626A JP 2001016465 A JP2001016465 A JP 2001016465A JP 2001016465 A JP2001016465 A JP 2001016465A JP 2002221626 A JP2002221626 A JP 2002221626A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
transmission device
face
optical information
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JP2001016465A
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English (en)
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Ikue Kawashima
伊久衞 川島
Yoshirou Futamura
恵朗 二村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバを離散的に配置できる安価な構造
の光情報伝達デバイスを提供する。 【解決手段】 光ファイバ集合体3を構成する複数本の
光ファイバ2の端面2a近傍をシート状部材5により固
定することにより、隣接する光ファイバ2間の距離や相
対位置を任意に設定できるとともに、光ファイバ2中を
伝達する光の入射方向又は出射方向を光ファイバ集合体
3の包絡面4aに対して規定することができ、所望の光
入射方向又は光出射方向をとることができるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、並列して情報を伝
達する光情報伝達デバイス、その作製方法、画像拡大表
示装置及び画像縮小読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報を表示する表示装置は、大別すると
フラットパネルディスプレイと呼ばれるパソコン用液晶
モニターなどの等倍型表示装置、及び背面投影型液晶テ
レビなどの拡大投影型表示装置の2種類がある。等倍型
表示装置はディスプレイの厚みを薄く出来、設置に必要
なスペースが少なくて済むという利点を有するが、大き
な画面、例えば30型以上のサイズの画面を得ようとす
る場合、製造工程の複雑さ、歩留まりの悪さなどからコ
ストが高くなってしまうと言う欠点を持っている。
【0003】一方、拡大投影型表示装置は50型以上の
大きな表示サイズを等倍型表示装置に比べ安価で提供で
きるという利点を有するが、ディスプレイの厚みを等倍
型と同じように薄くすることは原理上難しく、広い設置
スペースが必要と言う欠点を持っている。
【0004】既存の液晶テレビなどの拡大投影型表示装
置ではレンズやミラーを使った拡大光学系の技術が使わ
れているが上記の光学系が厚くなる問題を解決する方法
として図15に示すように、小さな画像に対して光ファ
イバを整列させて並べその光ファイバを離散的に配置さ
せることにより画像を拡大する方法(特開平5−886
17号公報参照)がある。即ち、光ファイバ51の束を
用いた画像拡大手段52と、液晶、フィルム等の画像素
体53との間に光ファイバ54の束からなる画像整合手
段55を介在させ、光ファイバ54の束の一端を集束さ
せて画像素体53に対向させ、光ファイバ54の束の他
端を画像拡大手段52の入光部56の全体に対向するよ
うに少し拡開させたものである。これにより、画像素体
53に表示された画像は画像整合手段55で入光部56
に見合った大きさに拡大されて入光部56に投影され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−88617号公報では、光ファイバの一端は密集さ
せ他端は離散的に配置させる方法としては、一端は角柱
状に固め他端はパネルの縦横両方向に所定間隔で開口さ
れた多数の細孔に光ファイバを挿入する旨が記載されて
いる。しかし、このような方法では光ファイバを1本1
本所定の位置に挿入する必要があり、量産性に乏しく、
このような方法で製造した拡大光学系は非常に高価なも
のになってしまう。
【0006】一例を挙げれば、上記の公報例と同様の方
法の拡大光学系を有する商品として(株)指月電機製作
所から液晶プロジェクタと光ファイバ拡大光学系を組合
せた大型ディスプレイが商品化されているが、SVGA
(横800画素、縦600画素)画面サイズ120型の
製品で6千万円を超える標準販売価格が設定されてい
る。
【0007】さらに、光ファイバの一端を集積して固
め、他方を離散的に配置する方法においては、光ファイ
バが離散的に配置されている側での光の出射スポットの
大きさがファイバ径で決まってしまい、画像が離散的に
なり、滑らかな画像が得られないという不具合を生じ
る。
【0008】また、光の入射側において光の取り込みの
開口率を上げようとすると上述の特開平5−88617
号公報に例示されているように、入射側の面積と同じ面
積になるように光ファイバを密に束ねる必要がある。
【0009】つまり、拡大する前の画像の解像度を落と
さないためには表示の画素数と光ファイバ本数とを最低
限同じにする必要があるが、画素数が決まっている場
合、入射側の面積が大きくなればなるほどファイバ径を
太くする必要がある。ファイバ径が太くなるとファイバ
の長さ当たりの単価が高くなることや、光ファイバが太
いため光ファイバを束ねた場合のファイバ束の厚みを薄
くできないなどの不具合が生じる。
【0010】そこで、本発明は、上述の従来技術の問題
点を踏まえ、第一には、光ファイバを離散的に配置でき
る安価な構造の光情報伝達デバイスを提供することを目
的とする。
【0011】第二には、画面サイズや画素数に依らず細
い光ファイバを用いることができ、従来の方式に比べて
光ファイバのコストが安く、厚さの薄い拡大光学系又は
縮小光学系を実現でき、かつ、明るい拡大光学系又は縮
小光学系を実現できる構造の光情報伝達デバイス及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】さらに、第三には拡大面に光ファイバを離
散的に配置しても滑らかな拡大画像が得られる構造の光
情報伝達デバイスを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数本の光ファイバを集積させてなる光ファイバ集合体
の端面全体が各々包絡面を形成し、前記光ファイバの一
端から入力する光情報をその光ファイバの他端に伝達す
る機能を有する光情報伝達デバイスであって、少なくと
も一方の前記光ファイバ端面近傍にシート状部材が前記
光ファイバと密着又は接着された状態で設けられている
ことを特徴とする。
【0014】従って、光ファイバ集合体を構成する光フ
ァイバ端面近傍をシート状部材により固定することによ
り、隣接する光ファイバ間の距離や相対位置を任意に設
定できるとともに、光ファイバ中を伝達する光の入射方
向又は出射方向を集積された光ファイバ集合体の包絡面
に対して規定することができ、所望の光入射方向又は光
出射方向をとることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、複数本の光ファイ
バを集積させてなる光ファイバ集合体の端面全体が各々
包絡面を形成し、前記光ファイバの一端から入力する光
情報をその光ファイバの他端に伝達する機能を有する光
情報伝達デバイスであって、一方の前記光ファイバ端面
近傍にシート状部材が光ファイバと密着又は接着された
状態で設けられ、他方の前記光ファイバ端面近傍におけ
る光ファイバの一定の長さ分が互いに隣接する光ファイ
バ同士で接着された状態で設けられていることを特徴と
する。
【0016】従って、隣接する光ファイバ間の間隔を一
方の光ファイバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍と
で異なる間隔に設定することができ、画像情報を光情報
として伝達する手段として当該光情報伝達デバイスを用
いれば、光ファイバ端面近傍における光ファイバの一定
の長さ分が互いに隣接する光ファイバ同士で接着された
端面側から光情報を入射する場合には光ファイバ端面近
傍にシート状部材が光ファイバと密着又は接着された状
態の端面側に拡大した画像を伝達することができ、逆
に、ファイバ端面近傍にシート状部材が光ファイバと密
着又は接着された状態の端面側から光情報を入射する場
合には光ファイバ端面近傍における光ファイバの一定の
長さ分が相互に隣接する光ファイバ同士で接着された端
面側に縮小した画像を伝達することができる。
【0017】請求項3記載の発明は、複数本の光ファイ
バを集積させてなる光ファイバ集合体の端面全体が各々
包絡面を形成し、前記光ファイバの一端から入力する光
情報をその光ファイバの他端に伝達する機能を有する光
情報伝達デバイスであって、両方の前記光ファイバ端面
近傍にシート状部材が光ファイバと密着又は接着された
状態で設けられ、一方の前記光ファイバ端面近傍に設け
られた前記シート状部材の厚さが他方の前記光ファイバ
端面近傍に設けられた前記シート状部材の厚さより厚い
ことを特徴とする。
【0018】従って、隣接する光ファイバ間の間隔を一
方の光ファイバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍と
でシート状部材の厚さを適宜設定するだけで、任意の異
なる間隔に設定することができ、画像情報を光情報とし
て伝達する手段として当該光情報伝達デバイスを用いれ
ば、光ファイバ端面近傍のシート状部材の厚さが薄い端
面側から光情報を入射する場合には光ファイバ端面近傍
のシート状部材の厚さが厚い端面側に拡大した画像を伝
達することができ、逆に、ファイバ端面近傍のシート状
部材の厚さが厚い端面側から光情報を入射する場合には
ファイバ端面近傍のシート状部材の厚さが薄い端面側に
縮小した画像を伝達することができる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記シート状部
材は、集積された前記光ファイバ集合体の縦方向又は横
方向の何れか一方向のみに設けられていることを特徴と
する。
【0020】従って、シート状部材を光ファイバ集合体
の縦方向又は横方向の何れか一方向のみに設けることに
より、複数枚のシート状部材を積層することにより二次
元に光ファイバを並ベることができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記光
ファイバが前記シート状部材と密着している領域におい
て、前記シート状部材の面内方向に隣接する前記光ファ
イバが、前記シート状部材と特定の間隔で密着又は接着
された状態で配置されていることを特徴とする。
【0022】従って、隣接する光ファイバ間の間隔をシ
ート状部材への密着又は接着位置によって規定すること
により、光ファイバ間隔を規定する追加の工程を設ける
必要がなく、当該デバイスの製造工程を簡素化できる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記光
ファイバが前記シート状部材と密着している領域におい
て、前記シート状部材の面に対して垂直な方向に隣接す
る複数本の光ファイバが、前記シート状部材の一方の面
及び他方の面に密着又は接着された状態で配置されてい
ることを特徴とする。
【0024】従って、隣接する光ファイバ間の間隔をシ
ート状部材の厚みによって規定することにより、光ファ
イバ間隔を規定する追加の工程を設ける必要がなく、当
該デバイスの製造工程を簡素化できる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記シ
ート状部材自体が光吸収特性を有していることを特徴と
する。
【0026】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
シート状部材の光吸収性により低減することができ、迷
光を防止することができる。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記シ
ート状部材の表面に光吸収特性を有する物質が設けられ
ていることを特徴とする。
【0028】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
シート状部材に設けられた光吸収性を有する物質により
低減することができ、迷光を防止することができる。
【0029】請求項9記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記シ
ート状部材と各光ファイバ又は光ファイバ同士を接着す
るための接着剤が光吸収特性を有していることを特徴と
する。
【0030】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
接着剤が有する光吸収性により低減することができ、迷
光を防止することができる。
【0031】請求項10記載の発明は、複数本の光ファ
イバを集積させてなる光ファイバ集合体の端面全体が各
々包絡面を形成し、前記光ファイバの一端から入力する
光情報をその光ファイバの他端に伝達する機能を有する
光情報伝達デバイスであって、少なくとも一方の前記光
ファイバ端面近傍に複数本平行に配列された線状部材が
直交する2方向に配置されて前記各光ファイバと密着又
は接着された状態で設けられていることを特徴とする。
【0032】従って、光ファイバ集合体を構成する光フ
ァイバ端面近傍を直交する2方向に配置させた多数本の
線状部材に固定することにより、隣接する光ファイバ間
の距離や相対位置を線状部材の径に応じて任意に設定で
きるとともに、光ファイバ中を伝達する光の入射方向又
は出射方向を集積された光ファイバ集合体の包絡面に対
して規定することができ、所望の光入射方向又は光出射
方向をとることができる。
【0033】請求項11記載の発明は、複数本の光ファ
イバを集積させてなる光ファイバ集合体の端面全体が各
々包絡面を形成し、前記光ファイバの一端から入力する
光情報をその光ファイバの他端に伝達する機能を有する
光情報伝達デバイスであって、一方の前記光ファイバ端
面近傍に複数本平行に配列された線状部材が直交する2
方向に配置されて前記各光ファイバと密着又は接着され
た状態で設けられ、他方の前記光ファイバ端面近傍にお
けるファイバの一定の長さ分が相互に隣接する光ファイ
バ同士で接着された状態で設けられていることを特徴と
する。
【0034】従って、隣接する光ファイバ間の間隔を一
方の光ファイバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍と
で異なる間隔に設定することができ、画像情報を光情報
として伝達する手段として当該光情報伝達デバイスを用
いれば、光ファイバ端面近傍におけるファイバの一定の
長さ分が隣接する光ファイバ同士で接着された端面側か
ら光情報を入射する場合には光ファイバ端面近傍に線状
部材が光ファイバと密着又は接着された状態の端面側に
拡大した画像を伝達することができ、逆に、光ファイバ
端面近傍に線状部材が光ファイバと密着又は接着された
状態の端面側から光情報を入射する場合には光ファイバ
端面近傍における光ファイバの一定の長さ分が隣接する
光ファイバ同士で接着された端面側に縮小した画像を伝
達することができる。
【0035】請求項12記載の発明は、複数本の光ファ
イバを集積させてなる光ファイバ集合体の端面全体が各
々包絡面を形成し、前記光ファイバの一端から入力する
光情報をその光ファイバの他端に伝達する機能を有する
光情報伝達デバイスであって、両方の前記光ファイバ端
面近傍に複数本平行に配列された線状部材が直交する2
方向に配置されて前記各光ファイバと密着又は接着され
た状態で設けられ、一方の前記ファイバ端面近傍に設け
られた前記線状部材が他方の光ファイバ端面近傍に設け
られた前記線状部材よりも太いことを特徴とする。
【0036】従って、線状部材の太さを適宜設定するだ
けで、隣接する光ファイバの間隔を一方の光ファイバ端
面近傍と他方の光ファイバ端面近傍とで任意の異なる間
隔に設定することができ、画像情報を光情報として伝達
する手段として当該光情報伝達デバイスを用いれば、光
ファイバ端面近傍の線状部材が細い端面側から光情報を
入射する場合には光ファイバ端面近傍の線状部材が太い
端面側に拡大した画像を伝達することができ、光ファイ
バ端面近傍の線状部材が太い端面側から光情報を入射す
る場合には光ファイバ端面近傍の線状部材が細い端面側
に縮小した画像を伝達することができる。
【0037】請求項13記載の発明は、請求項10,1
1又は12記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記線
状部材が光ファイバと密着又は接着された箇所が一方の
光ファイバ端面近傍の光ファイバの長手方向の異なる位
置で2ヶ所以上あることを特徴とする。
【0038】従って、光ファイバ端面近傍を線状部材に
固定する位置をファイバ長手方向に2ヶ所以上設けるこ
とにより、1ヶ所で固定する場合に比べ、光ファイバの
入射方向又は出射方向を集積された光ファイバ集合体の
包絡面に対して正確に規定することができ、所望の光入
射方向又は光出射方向にとりやすくなる。
【0039】請求項14記載の発明は、請求項10ない
し13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記線状部材自体が光吸収特性を有していることを特徴
とする。
【0040】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
線状部材が有する光吸収特性により低減することがで
き、迷光を防止することができる。
【0041】請求項15記載の発明は、請求項10ない
し13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記線状部材の表面に光吸収特性を有する物質が設けら
れていることを特徴とする。
【0042】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
線状部材に設けられた光吸収特性を有する物質により低
減することができ、迷光を防止することができる。
【0043】請求項16記載の発明は、請求項10ない
し13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記線状部材と各光ファイバ又は光ファイバ同士を接着
するための接着剤が光吸収特性を有することを特徴とす
る。
【0044】従って、個々の光ファイバ間の光の漏れを
接着剤が有する光吸収特性により低減することができ、
迷光を防止することができる。
【0045】請求項17記載の発明は、請求項1ないし
16の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前
記各光ファイバの少なくとも一端面に、その光ファイバ
から遠ざかるに従い断面積が大きくなる形状を有する光
導光路が配置され、これらの光導光路が集積された光導
光路集合体の前記光ファイバと接していない側の端面全
体が包絡面を形成していることを特徴とする。
【0046】従って、光導光路が形成されている端面側
から光を取り込む場合、包絡面の開口率が光導光路によ
り高くなるため、各光ファイバに入射する光の取り込み
効率が高くなり、伝達される光量が増大する。特に、画
像伝達デバイスとして当該光情報伝達デバイスを用いれ
ば、明るい画像が得られる。また、逆に、光導光路が形
成されている包絡面側から光を出射させる場合には各光
ファイバから出射する光のビーム径が太くなる。特に、
画像伝達デバイスとして当該光情報伝達デバイスを用い
れば、滑らかな画像が得られる。
【0047】請求項18記載の発明は、請求項1,3な
いし10,12ないし16の何れか一記載の光情報伝達
デバイスにおいて、前記光ファイバの両方の端面に、各
々の光ファイバから遠ざかるに従い断面積が大きくなる
形状を有する光導光路が配置され、これらの光導光路を
集積させた光導光路集合体の前記光ファイバと接してい
ない側の端面全体が包絡面を形成していることを特徴と
する。
【0048】従って、何れの包絡面側から光を取り込む
場合であっても、包絡面の開口率が高くなるため各光フ
ァイバに入射する光の取り込み効率が高くなり、伝達さ
れる光量が増大する。特に、画像伝達デバイスとして当
該光情報伝達デバイスを用いる場合、明るい画像が得ら
れる。また、何れの包絡面側から光を出射する場合で
も、各々の光ファイバから出射する光のビーム径が太く
なる。特に、画像伝達デバイスとして当該光情報伝達デ
バイスを用いる場合、滑らかな画像が得られる。
【0049】請求項19記載の発明は、請求項17又は
18記載の光情報伝達デバイスにおいて、前記各光導光
路のコア層は光硬化樹脂材料を含有していることを特徴
とする。
【0050】従って、光導光路の材料として光硬化樹脂
を含有している材料を用いることにより、光ファイバか
らの光照射により光導光路を自己整合的に形成すること
ができ、光導光路形成の工程が簡素化できる。
【0051】請求項20記載の発明は、請求項17ない
し19の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記各光導光路のクラッド層は光硬化樹脂材料を含有し
ていることを特徴とする。
【0052】従って、各導光路のクラッド層として光硬
化樹脂を含有している材料を用いることにより、光導光
路のコア層を形成後、光照射により連続してクラッド層
を形成することができ、光導光路全体の形成の工程を簡
素化できる。
【0053】請求項21記載の発明は、請求項1ないし
20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、少
なくとも一方の前記光ファイバ端面近傍では個々の光フ
ァイバの長軸方向の中心線が前記光ファイバ集合体の端
面全体が形成する包絡面に対してほぼ垂直となっている
ことを特徴とする。
【0054】従って、光ファイバの長軸方向の中心線が
光ファイバ集合体の包絡面に対しほぼ垂直となっている
面が光を出射する面とすれば、出射光の中心軸が包絡面
に対して等方的であるため、当該光情報伝達デバイスを
画像情報伝達デバイスとして用いた場合、画像の視野角
依存性を少なくすることができる。逆に、光ファイバの
長軸方向の中心線が光ファイバ集合体の包絡面に対しほ
ぼ垂直となっている面が光を入射する面とすれば、入射
光の中心軸が包絡面に対して等方的であるため、当該光
情報伝達デバイスを画像情報伝達デバイスとして用いた
場合、画像の入射光量を均一にすることができる。
【0055】請求項22記載の発明は、請求項17ない
し20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記各光導光路の光伝達方向の中心軸が前記導光路集合
体の端面全体が形成する包絡面に対しほぼ垂直となって
いることを特徴とする。
【0056】従って、各光導光路の光伝達方向の中心軸
が導光路集合体の包絡面に対しほぼ垂直となっている面
を光が出射する面とすれば、出射光の中心軸が包絡面に
対して等方的であるため、当該光情報伝達デバイスを画
像情報伝達デバイスとして用いた場合、画像の視野角依
存性を少なくすることができる。逆に、各光導光路の光
伝達方向の中心軸が包絡面に対しほぼ垂直となっている
面を光が入射する面とすれば、入射光の中心軸が包絡面
に対して等方的であるため、当該光情報伝達デバイスを
画像情報伝達デバイスとして用いた場合、画像の入射光
量を均一にすることができる。
【0057】請求項23記載の発明は、請求項1ないし
22の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、光
入射面側の前記包絡面に対してマイクロレンズが配置さ
れていることを特徴とする。
【0058】従って、入射光をマイクロレンズで集光す
ることにより、光ファイバ又は導光路に入射する光の取
り込み効率を上げることができ、伝達する光の強度を向
上させることができる。また、当該光情報伝達デバイス
を画像伝達デバイスとして用いた場合、液晶パネルのよ
うに基板厚みなどの制限により伝達したい画像を発生す
るデバイスの発光位置を当該光情報伝達デバイスと密着
させることができなくてもマイクロレンズの焦点距離を
適切な値に設定することにより解像度を損なうことなく
画像情報を伝達できる。
【0059】請求項24記載の発明は、請求項1ないし
16の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、前
記個々の光ファイバの一端又は両端が凸又は凹型形状と
されていることを特徴とする。
【0060】従って、各光ファイバ端面の形状を凸又は
凹型形状にすることにより、当該光情報伝達デバイスを
画像伝達デバイスとして用いる場合、光を入射する包絡
面側においては画像の光の取り込み効率を向上させるこ
とができる。また、各光ファイバ端面の形状を凸又は凹
型形状にすることにより、当該光情報伝達デバイスを画
像伝達デバイスとして用いる場合、光を出射する包絡面
側においては画像の視野角を拡大させることができる。
【0061】請求項25記載の発明は、請求項17ない
し20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
前記個々の導光路の一端又は両端が凸又は凹型形状とさ
れていることを特徴とする。
【0062】従って、各光導光路端面の形状を凸又は凹
型形状にすることにより、当該光情報伝達デバイスを画
像伝達デバイスとして用いる場合、光を入射する包絡面
側においては画像の光の取り込み効率を向上させること
ができる。また、各光導光路端面の形状を凸又は凹型形
状にすることにより、当該光情報伝達デバイスを画像伝
達デバイスとして用いる場合、光を出射する包絡面側に
おいては画像の視野角を拡大させることができる。
【0063】請求項26記載の発明の画像拡大表示装置
は、請求項2,3,11又は12記載の光情報伝達デバ
イスと、この光情報伝達デバイスの前記他方の光ファイ
バ端面側に配置されて各表示画素の位置を前記各光ファ
イバ端面に一致させた画像表示素子と、を備えることを
特徴とする。
【0064】従って、画像情報を光情報として伝達する
手段として請求項2,3,11又は12記載の光情報伝
達デバイスを用いることにより、他方の光ファイバ端面
側から画像表示素子による画像情報を光情報として入射
すれば一方の光ファイバ端面側に拡大した画像を伝達
し、画像情報を拡大表示させることができる。
【0065】請求項27記載の発明の画像縮小読取装置
は、請求項2,3,11又は12記載の光情報伝達デバ
イスと、この光情報伝達デバイスの前記他方の光ファイ
バ端面側に配置されて各撮像画素の位置を前記各光ファ
イバ端面に一致させた画像撮像素子と、を備えることを
特徴とする。
【0066】従って、画像情報を光情報として伝達する
手段として請求項2,3,11又は12記載の光情報伝
達デバイスを用いることにより、一方の光ファイバ端面
側から画像情報を光情報として入射すれば他方の光ファ
イバ端面側に縮小した画像を伝達し、この他方の光ファ
イバ端面側に配置させた画像撮像素子により読取ること
により画像情報を縮小読取りすることができる。
【0067】請求項28記載の発明は、請求項1記載の
光情報伝達デバイスの作製方法として、複数本の光ファ
イバを所定間隔で配列させてその端面近傍上にシート状
部材を乗せて接着し、さらに、このシート状部材上に複
数本の光ファイバを所定間隔で配列させてその端面近傍
上にシート状部材を載せて接着する工程を、前記シート
状部材の積層方向に複数回繰返して光情報伝達デバイス
を作製するようにしたことを特徴とする。
【0068】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
1記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0069】請求項29記載の発明は、請求項2記載の
光情報伝達デバイスの作製方法として、複数本の光ファ
イバを所定間隔で配列させてその一方の端面近傍上にシ
ート状部材を乗せて接着するとともに前記光ファイバの
他方の端面近傍の一定長さ分を隣接する光ファイバ同士
を密着させて接着固定し、さらに、このシート状部材上
に複数本の光ファイバを所定間隔で配列させてその端面
近傍上にシート状部材を載せて接着するとともに前記光
ファイバの他方の端面近傍の一定長さ分を隣接する光フ
ァイバ同士を密着させて接着固定する工程を、前記シー
ト状部材の積層方向に複数回繰返して光情報伝達デバイ
スを作製するようにしたことを特徴とする。
【0070】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
2記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0071】請求項30記載の発明は、請求項3記載の
光情報伝達デバイスの作製方法として、複数本の光ファ
イバを第1の所定間隔で配列させてその一方の端面近傍
上に第1のシート状部材を乗せて接着するとともに前記
光ファイバの他方の端面近傍の間隔を前記第1の所定間
隔よりも狭い第2の所定間隔に配列させてその端面近傍
上に前記第1のシート状部材よりも薄い第2のシート状
部材を載せて接着し、さらに、これらの第1,第2のシ
ート状部材上に複数本の光ファイバを前記第1の所定間
隔で配列させてその一方の端面近傍上に第1のシート状
部材を載せて接着するとともに前記光ファイバの他方の
端面近傍の間隔を前記第2の所定間隔に配列させてその
端面近傍上に第2のシート状部材を載せて接着する工程
を、前記シート状部材の積層方向に複数回繰返して光情
報伝達デバイスを作製するようにしたことを特徴とす
る。
【0072】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
3記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0073】請求項31記載の発明は、請求項10記載
の光情報伝達デバイスの作製方法として、複数本の線状
部材を直交する2方向に目的とする間隔よりも広くして
平行に配列し、これらの線状部材により形成される各升
目に複数本の光ファイバの端面近傍を個別に挿入した
後、前記線状部材の間隔を目的とする間隔に狭めて前記
光ファイバに接着することにより光情報伝達デバイスを
作製するようにしたことを特徴とする。
【0074】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
10記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0075】請求項32記載の発明は、請求項11記載
の光情報伝達デバイスの作製方法として、複数本の線状
部材を直交する2方向に目的とする間隔よりも広くして
平行に配列し、これらの線状部材により形成される各升
目に複数本の光ファイバの一方の端面近傍を個別に挿入
した後、前記線状部材の間隔を目的とする間隔に狭めて
前記光ファイバに接着し、前記光ファイバの他方の端面
近傍を一定長さ分を隣接する光ファイバ同士を密着させ
て接着固定することにより光情報伝達デバイスを作製す
るようにしたことを特徴とする。
【0076】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
11記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0077】請求項33記載の発明は、請求項12記載
の光情報伝達デバイスの作製方法として、第1の太さの
複数本の第1の線状部材を直交する2方向に目的とする
間隔よりも広くして平行に配列するとともに、前記第1
の線状部材よりも細い第2の太さの複数本の第2の線状
部材を直交する2方向に前記第1の線状部材と同等の間
隔で平行に配列し、これらの第1,第2の線状部材によ
り形成される共通な各升目に複数本の光ファイバの一方
の端面近傍を個別に挿入した後、前記第1の線状部材を
前記光ファイバの一方の端面近傍に位置させてその間隔
を目的とする間隔に狭めて前記光ファイバに接着すると
ともに、前記第2の線状部材を前記光ファイバの他方の
端面近傍に位置させてその間隔を目的とする間隔に狭め
て前記光ファイバに接着することにより光情報伝達デバ
イスを作製するようにしたことを特徴とする。
【0078】従って、従来技術のように所定間隔で縦横
に開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要が
なく、光ファイバの固定の手間が少なくて済み、請求項
12記載の光情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0079】請求項34記載の発明は、請求項17記載
の光情報伝達デバイスの作製方法として、シート状部材
又は棒状部材を含めて複数本の光ファイバを集積させて
光ファイバ集合体を形成した後、前記各光ファイバの少
なくとも一端側先端を光硬化性樹脂混合液に浸して各光
ファイバの他端側より光を入射させて前記一端側先端が
先太テーパ状となる形状を有する光導光路を作製するよ
うにしたことを特徴とする。
【0080】従って、先太テーパ状の光導光路を形成す
る上で、個々の光ファイバ端面に各導光路を位置合せし
て接着するような困難な作業を強いることなく、光ファ
イバを通して光を入射するだけで先太テーパを自動的に
作製でき、請求項17記載の光情報伝達デバイスの製造
が容易となる。
【0081】請求項35記載の発明は、請求項18記載
の光情報伝達デバイスの作製方法として、シート状部材
又は棒状部材を含めて複数本の光ファイバを集積させて
光ファイバ集合体を形成した後、前記各光ファイバの一
端側先端を光硬化性樹脂混合液に浸して各光ファイバの
他端側より光を入射させて前記一端側先端が先太テーパ
状となる形状を有する光導光路を作製し、前記各光ファ
イバの前記他端側先端を光硬化性樹脂混合液に浸して各
光ファイバの前記一端側より光を入射させて前記他端側
先端が先太テーパ状となる形状を有する光導光路を作製
するようにしたことを特徴とする。
【0082】従って、先太テーパ状の光導光路を形成す
る上で、個々の光ファイバ端面に各導光路を位置合せし
て接着するような困難な作業を強いることなく、光ファ
イバを通して光を入射するだけで先太テーパを自動的に
作製でき、請求項18記載の光情報伝達デバイスの製造
が容易となる。
【0083】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
に基づいて説明する。図1は本実施の形態の光情報伝達
デバイス1の原理的構成例を示す概略斜視図である。こ
の光情報伝達デバイス1は、基本的には、全て同一径の
複数本の光ファイバ2を集積させて光ファイバ集合体3
として構成し、光ファイバ集合体3の端面全体が各々包
絡面4を形成するようにしたものである。従って、一方
の包絡面4側において光ファイバ2の端面から光情報を
入力させると、他方の包絡面4側において光ファイバ2
の端面からその光情報が出力されるように、光ファイバ
2を通じて光情報を伝達し得る機能を果たす。
【0084】ここに、本実施の形態においては、光ファ
イバ集合体3を構成する各光ファイバ2を離散的に配置
させるために、一方の光ファイバ端面2a近傍に複数枚
のシート状部材5が設けられている。これらのシート状
部材5は平面性を維持し得る程度の或る程度の剛性を有
する例えばプラスチックシート等によるもので、ファイ
バ長手方向に長すぎずに或る程度の幅を有しており、縦
方向(又は、横方向)の一方向のみに平行に設けられ、
光ファイバ2とはその上下両面(又は、左右両面)にお
いて密着(又は接着)された状態で設けられている。
【0085】本実施の形態の光情報伝達デバイス1の構
成によれば、シート状部材5に挟まれた方向(シート状
部材5の面内方向)に隣接する光ファイバ1同士の間隔
は、シート状部材5と光ファイバ2の固定位置とで規定
することができる。また、それに直交する方向(シート
状部材5の面に対して垂直な方向)に隣接する光ファイ
バ2同士の間隔は、シート状部材5の厚さで規定するこ
とができる。これにより、光ファイバ2の離散的配置関
係を整然と規定できる。特に、本実施の形態では、シー
ト状部材5が集積された光ファイバ2の縦方向(又は、
横方向)の一方向のみに設けられているため、光ファイ
バ2とシート状部材5とを順次重ねることにより2次元
にファイバ間隔を規定することができ、従来技術のよう
に所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光ファイバ
を挿入する必要がなく、光ファイバ2の固定の手間が少
なくて済む。
【0086】さらに、各光ファイバ端面2a近傍をシー
ト状部材5に固定することにより、光ファイバ2を伝達
する光の入射方向又は出射方向を集積された光ファイバ
2の包絡面4に対して規定することができ(例えば、直
交するように)、所望の光入射方向又は光出射方向をと
ることができる。
【0087】特に、本実施の形態の光情報伝達デバイス
1を画像情報伝達デバイスとして用いる場合には、光フ
ァイバ端面2a近傍で個々の光ファイバ2の長軸方向の
中心線が光ファイバ集合体3の端面全体が形成する包絡
面4に対しほぼ垂直になるようにシート状部材5と光フ
ァイバ2とを固定することにより、光ファイバ2の長軸
方向の中心線が包絡面4に対しほぼ垂直となっている光
ファイバ端面2a側を光の出射面とすれば、出射光の中
心軸が包絡面4に対して等方的であるため、画像の視野
角依存性を少なくすることができる。逆に、光ファイバ
2の長軸方向の中心線が包絡面4に対しほぼ垂直となっ
ている光ファイバ端面2a側を光の入射面とすれば、入
射光の中心軸が包絡面4に対して等方的であるため、画
像の入射光量を均一にすることができる。
【0088】本発明の第二の実施の形態を図2に基づい
て説明する。前述した実施の形態で示した部分と同一又
は相当する部分は同一符号を用いて示し、説明も省略す
る。
【0089】本実施の形態の光情報伝達デバイス6は、
前述したように、一方の光ファイバ端面2a近傍はシー
ト状部材5を光ファイバ2と密着(又は、接着)させた
状態で設け、他方の光ファイバ端面2b近傍に関して
は、これらの光ファイバ端面2bから一定の長さ分を隣
接する光ファイバ2同士で接着固定した状態で設けたも
のである。従って、光ファイバ集合体3としては、包絡
面4a側(端面2a側)の方が包絡面4b側(端面2b
側)よりもファイバ間隔が広がった構造とされている。
【0090】本実施の形態の光情報伝達デバイス6の構
成によれば、従来技術のように所定間隔で縦横に開口さ
れた多数の細孔に光ファイバを挿入するという手間をか
けることなく、隣接する光ファイバ2の間隔を、一方の
光ファイバ端面2a近傍と他方の光ファイバ端面2b近
傍とで異なる間隔に設定することができる。
【0091】これにより、本実施の形態の光情報伝達デ
バイス6を画像情報伝達デバイスとして用いる場合、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側から画像情報を光情
報として入射させれば光ファイバ端面2a(包絡面4
a)側に拡大した画像を伝達することができる。逆に、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2b(包絡面4
b)側に縮小した画像を伝達することができる。
【0092】従って、図2中に仮想線で示すように、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各表示画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像表示素子(例えば、
液晶ディスプレイ)7を配置させて、画像表示させれ
ば、光ファイバ端面2a(包絡面4a)側に拡大した画
像を表示させる画像拡大表示装置を構成できる。同様
に、図2中に仮想線で示すように、光ファイバ端面2b
(包絡面4b)側に各撮像画素を各光ファイバ端面2b
に対応させた画像撮像素子(例えば、2次元CCDアレ
イ)8を配置させて、原稿画像情報を光ファイバ端面2
a(包絡面4a)側から入射させれば、光ファイバ端面
2b(包絡面4b)側に縮小した画像を伝達させて画像
撮像素子8により読取る画像縮小読取装置を構成でき
る。
【0093】本発明の第三の実施の形態を図3に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス9は、
前述したように、一方の光ファイバ端面2a近傍はシー
ト状部材5を光ファイバ2と密着(又は、接着)させた
状態で設けるとともに、他方の光ファイバ端面2b近傍
に関しても、シート状部材10を光ファイバ2と密着
(又は、接着)させた状態で設けたものである。ここ
に、シート状部材5,10はその厚さが異ならせてあ
り、本実施の形態では、シート状部材5の方がシート状
部材10よりも厚く設定されている。従って、光ファイ
バ集合体3としては、包絡面4a側(端面2a側)の方
が包絡面4b側(端面2b側)よりもファイバ間隔が広
がった構造とされている。また、各々複数枚のシート状
部材5,10の積層方向は縦方向(又は、横方向)で一
致するように設定されている。
【0094】本実施の形態の光情報伝達デバイス9の構
成によれば、従来技術のように所定間隔で縦横に開口さ
れた多数の細孔に光ファイバを挿入するという手間をか
けることなく、離散的に隣接する光ファイバ2の間隔
を、一方の光ファイバ端面2a近傍と他方の光ファイバ
端面2b近傍とで異なる間隔に設定することができる。
【0095】これにより、本実施の形態の光情報伝達デ
バイス9を画像情報伝達デバイスとして用いる場合、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側から画像情報を光情
報として入射させれば光ファイバ端面2a(包絡面4
a)側に拡大した画像を伝達することができる。逆に、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2b(包絡面4
b)側に縮小した画像を伝達することができる。
【0096】従って、図2で説明した場合と同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各表示画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像表示素子(例えば、
液晶ディスプレイ)を配置させて、画像表示させれば、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側に拡大した画像を
表示させる画像拡大表示装置を構成できる。同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各撮像画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像撮像素子(例えば、
2次元CCDアレイ)を配置させて、原稿画像情報を光
ファイバ端面2a(包絡面4a)側から入射させれば、
光ファイバ端面2b(包絡面4b)側に縮小した画像を
伝達させて画像撮像素子により読取る画像縮小読取装置
を構成できる。
【0097】本発明の第四の実施の形態を図4に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス11
は、例えば前述した光情報伝達デバイス1(光情報伝達
デバイス6,9でもよい)の構成に加えて、各光ファイ
バ端面2aに、光ファイバ2から遠ざかるに従い断面積
が大きくなる先太テーパ形状を有する光導光路12を配
置し、これらの光導光路12を集積させた光導光路集合
体13の光ファイバ端面2aと接していない端面12a
全体が包絡面14を形成するように構成したものであ
る。
【0098】本実施の形態の光情報伝達デバイス11に
よれば、光導光路12が形成されている端面12aから
光を取り込む場合、先太テーパ形状を有する光導光路1
2により包絡面14の開口率が高くなるため各光ファイ
バ2に入射する光の取り込み効率が高くなり、伝達され
る光量が増大する。この結果、特に、画像伝達デバイス
として本実施の形態の光情報伝達デバイス11を用いれ
ば、明るい画像が得られる。また、光導光路12が形成
されている包絡面14から光を出射させる場合には、各
光ファイバ2から出射する光のビーム径が太くなる。こ
の結果、特に、画像伝達デバイスとして本実施の形態の
光情報伝達デバイス11を用いれば、滑らかな画像が得
られる。
【0099】なお、本実施の形態の構成において、光導
光路12の光伝達方向の中心軸が導光路集合体13の端
面12a全体が形成する包絡面14に対しほぼ垂直とな
るように光導光路12を配置すれば、本実施の形態の光
情報伝達デバイス11を画像情報伝達デバイスとして用
いる場合、光導光路12の長軸方向の中心線が包絡面1
4に対しほぼ垂直となっている端面12aを光の出射面
とすれば、出射光の中心軸が包絡面14に対して等方的
であるため、画像の視野角依存性を少なくすることがで
きる。逆に、光導光路12の長軸方向の中心線が包絡面
14に対しほぼ垂直となっている端面12aを光の入射
面とすれば、入射光の中心軸が包絡面14に対して等方
的であるため、画像の入射光量を均一にすることができ
る。
【0100】本発明の第五の実施の形態を図5に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス11
は、例えば前述した光情報伝達デバイス9の構成に加え
て、各光ファイバ端面2aに光導光路12を配置すると
ともに、各光ファイバ端面2bに関しても、光ファイバ
2から遠ざかるに従い断面積が大きくなる先太テーパ形
状を有する光導光路16を配置し、これらの光導光路1
6を集積させた光導光路集合体17の光ファイバ端面2
bと接していない端面16b全体が包絡面18を形成す
るように構成したものである。即ち、両端側に光導光路
集合体17が設けられ、包絡面14,18が形成されて
いる。
【0101】本実施の形態の光情報伝達デバイス11に
よれば、何れの端面側から光を取り込む場合でも、先太
テーパ状の光導光路12又は16の端面12a又は16
bから光を取り込むこととなり、包絡面14又は18の
開口率が高くなるため、各光ファイバ2に入射する光の
取り込み効率が高くなり、伝達される光量が増大する。
特に、画像伝達デバイスとして本実施の形態の光情報伝
達デバイス11を用いる場合、明るい画像が得られるこ
ととなる。また、何れの端面側から光を出射させる場合
でも、先太テーパ状の光導光路12又は16の端面12
a又は16bから光を出射させることとなり、出射する
光のビーム径が太くなる。特に、伝達デバイスとして本
実施の形態の光情報伝達デバイス11を用いる場合、滑
らかな画像が得られることとなる。
【0102】ところで、このような光導光路12又は1
6は光ファイバ2を束ねる製造プロセスとは別の製造プ
ロセスで形成し、後から光ファイバ2と光導光路12又
は16を接着させてもよいが、1本1本の光ファイバ2
と導光路12又は16の位置合わせが必要なものを別々
に精度良く作るのは非常に難しい。従って、光導光路1
2又は16を作製する製法としては、図4に示す例であ
れば、図1に示したような光情報伝達デバイス1を作製
した後、各光ファイバ2の端面2a側を光硬化樹脂混合
液に浸し、各光ファイバ2の端面2b側から光を入射さ
せることにより自動的に先太テーパ状の光導光路12を
作製する方法が望ましい。図5に示す例であれば、上記
のように光導光路12側を作製した後、今度は、各光フ
ァイバ2の端面2b側を光硬化樹脂混合液に浸し、各光
ファイバ2の端面2a側から光を入射させることにより
自動的に先太テーパ状の光導光路16を作製する方法が
望ましい。
【0103】また、光導光路12又は16のクラッド層
を形成する方法としては、上記のように光硬化樹脂混合
液を用いるとともに光ファイバ2に対する光導入により
光導光路12又は16を作製後、未硬化の光硬化樹脂を
洗浄除去し、光導光路コア層よりも屈折率の低いフッ素
系の熱硬化樹脂を充填し、熱硬化させるという製法を用
いることができる。
【0104】また、光導光路12又は16のクラッド層
を形成する別の方法としては、硬化する光の波長が異な
るコア層用光硬化樹脂とクラッド層用光硬化樹脂を混合
し、集積した光ファイバ2の一方の端面2aを混合液に
浸し、コア層を硬化させる波長の光を光ファイバ2の他
方の端面2bから入射させてコア層を形成し、その後に
クラッド層を硬化させる波長の光をコア層形成領域に全
面照射することによりクラッド層を形成する製法を用い
ることもできる。
【0105】本発明の第六の実施の形態を図6に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス21
は、基本的には、図1に示した光情報伝達デバイス1の
場合と同様であるが、シート状部材5に代えて、光ファ
イバ端面2a近傍に複数本等間隔で平行に配列された線
状部材22,23を直交する2方向に前後配置させ、各
々の線状部材22を各光ファイバ2との接点で密着(又
は、接着)させた状態で設けたものである。線状部材2
2,23は全て同一径の丸棒状のものが用いられてい
る。また、線状部材22,23としては張設状態で直線
性を維持し得るもので、例えば、ナイロン糸などが用い
られる。
【0106】本実施の形態の光情報伝達デバイス21の
ような構成とすれば、横方向で隣接する光ファイバ2同
士の間隔は、縦に等間隔で平行に配列された線状部材2
3の径で規定することができる。また、縦方向で隣接す
る光ファイバ2同士の間隔は、横に等間隔で平行に配列
された線状部材22の径で規定することができる。即
ち、横方向及び縦方向に設けられた線状部材22,23
の太さで2次元に光ファイバ2の離散的配置の間隔を規
定することができ、従来技術のように所定間隔で縦横に
開口された多数の細孔に光ファイバを挿入する必要がな
く、ファイバ固定の手間が少なくて済む。
【0107】さらに、光ファイバ端面2a近傍を線状部
材22,23に固定することにより、光ファイバ2を伝
達する光の入射方向又は出射方向を集積された光ファイ
バ2の包絡面4に対して規定することができ、所望の光
入射方向又は光出射方向をとることができる。
【0108】本実施の形態の光情報伝達デバイス21を
画像情報伝達デバイスとして用いる場合には、光ファイ
バ端面2a近傍で個々の光ファイバ2の長軸方向の中心
線が光ファイバ集合体3の端面2a全体が形成する包絡
面4に対しほぼ垂直になるように線状部材22,23と
光ファイバ2とを固定することにより、光ファイバ2の
長軸方向の中心線が包絡面4に対しほぼ垂直となってい
る端面2aを光出射面とすれば、出射光の中心軸が包絡
面4に対して等方的であるため、画像の視野角依存性を
少なくすることができる。逆に、光ファイバ2の長軸方
向の中心線が包絡面4に対しほぼ垂直となっている端面
2aを光入射面とすれば、入射光の中心軸が包絡面4に
対して等方的であるため、画像の入射光量を均一にする
ことができる。
【0109】本発明の第七の実施の形態を図7に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス24
は、前述したように、一方の光ファイバ端面2a近傍は
線状部材22,23を光ファイバ2と密着(又は、接
着)させた状態で設け、他方の光ファイバ端面2b近傍
に関しては、これらの光ファイバ端面2bから一定の長
さ分を隣接する光ファイバ2同士で接着固定した状態で
設けたものである。従って、光ファイバ集合体3として
は、包絡面4a側(端面2a側)の方が包絡面4b側
(端面2b側)よりもファイバ間隔が広がった構造とさ
れている。即ち、図2に示した光情報伝達デバイス6に
準ずる構成例である。
【0110】本実施の形態の光情報伝達デバイス24の
構成によれば、従来技術のように所定間隔で縦横に開口
された多数の細孔に光ファイバを挿入するという手間を
かけることなく、隣接する光ファイバ2の間隔を、一方
の光ファイバ端面2a近傍と他方の光ファイバ端面2b
近傍とで異なる間隔に設定することができる。
【0111】これにより、本実施の形態の光情報伝達デ
バイス24を画像情報伝達デバイスとして用いる場合、
光ファイバ端面2b(包絡面4b)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2a(包絡面4
a)側に拡大した画像を伝達することができる。逆に、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2b(包絡面4
b)側に縮小した画像を伝達することができる。
【0112】従って、図2で説明した場合と同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各表示画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像表示素子(例えば、
液晶ディスプレイ)を配置させて、画像表示させれば、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側に拡大した画像を
表示させる画像拡大表示装置を構成できる。同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各撮像画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像撮像素子(例えば、
2次元CCDアレイ)を配置させて、原稿画像情報を光
ファイバ端面2a(包絡面4a)側から入射させれば、
光ファイバ端面2b(包絡面4b)側に縮小した画像を
伝達させて画像撮像素子により読取る画像縮小読取装置
を構成できる。
【0113】本発明の第八の実施の形態を図8に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス25
は、前述したように、一方の光ファイバ端面2a近傍は
線状部材22,23を光ファイバ2と密着(又は、接
着)させた状態で設けるとともに、他方の光ファイバ端
面2b近傍に関しても、線状部材26,27を光ファイ
バ2と密着(又は、接着)させた状態で設けたものであ
る。即ち、光ファイバ端面2b近傍に複数本等間隔で平
行に配列された線状部材26,27を直交する2方向に
前後配置させ、各々の線状部材26,27を各光ファイ
バ2との接点で密着(又は、接着)させた状態で設けた
ものである。線状部材26,27は全て同一径で丸棒状
のものが用いられている。もっとも、線状部材22,2
3と線状部材26,27とでは径を異ならせてあり、本
実施の形態では、線状部材22,23の径の方が線状部
材26,27の径よりも太く設定されている。従って、
光ファイバ集合体3としては、包絡面4a側(端面2a
側)の方が包絡面4b側(端面2b側)よりもファイバ
間隔が広がった構造とされている。
【0114】本実施の形態の光情報伝達デバイス25の
構成によれば、従来技術のように所定間隔で縦横に開口
された多数の細孔に光ファイバを挿入するという手間を
かけることなく、離散的に隣接する光ファイバ2の間隔
を、一方の光ファイバ端面2a近傍と他方の光ファイバ
端面2b近傍とで異なる間隔に設定することができる。
【0115】これにより、本実施の形態の光情報伝達デ
バイス25を画像情報伝達デバイスとして用いる場合、
光ファイバ端面2b(包絡面4b)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2a(包絡面4
a)側に拡大した画像を伝達することができる。逆に、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側から画像情報を光
情報として入射させれば光ファイバ端面2b(包絡面4
b)側に縮小した画像を伝達することができる。
【0116】従って、図2で説明した場合と同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各表示画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像表示素子(例えば、
液晶ディスプレイ)を配置させて、画像表示させれば、
光ファイバ端面2a(包絡面4a)側に拡大した画像を
表示させる画像拡大表示装置を構成できる。同様に、光
ファイバ端面2b(包絡面4b)側に各撮像画素を各光
ファイバ端面2bに対応させた画像撮像素子(例えば、
2次元CCDアレイ)を配置させて、原稿画像情報を光
ファイバ端面2a(包絡面4a)側から入射させれば、
光ファイバ端面2b(包絡面4b)側に縮小した画像を
伝達させて画像撮像素子により読取る画像縮小読取装置
を構成できる。
【0117】本発明の第九の実施の形態を図9に基づい
て説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス28
は、例えば前述した光情報伝達デバイス21(光情報伝
達デバイス24,25でもよい)の構成に加えて、各光
ファイバ端面2aに、光ファイバ2から遠ざかるに従い
断面積が大きくなる先太テーパ形状を有する光導光路1
2を配置し、これらの光導光路12を集積させた光導光
路集合体13の光ファイバ端面2aと接していない端面
12a全体が包絡面14を形成するように構成したもの
である。即ち、図4に示した光情報伝達デバイス11に
準ずる構成例である。
【0118】本実施の形態の光情報伝達デバイス21に
よれば、光導光路12が形成されている端面12aから
光を取り込む場合、先太テーパ形状を有する光導光路1
2により包絡面14の開口率が高くなるため各光ファイ
バ2に入射する光の取り込み効率が高くなり、伝達され
る光量が増大する。この結果、特に、画像伝達デバイス
として本実施の形態の光情報伝達デバイス21を用いれ
ば、明るい画像が得られる。また、光導光路12が形成
されている包絡面14から光を出射させる場合には、各
光ファイバ2から出射する光のビーム径が太くなる。こ
の結果、特に、画像伝達デバイスとして本実施の形態の
光情報伝達デバイス21を用いれば、滑らかな画像が得
られる。
【0119】なお、本実施の形態の構成において、光導
光路12の光伝達方向の中心軸が導光路集合体13の端
面12a全体が形成する包絡面14に対しほぼ垂直とな
るように光導光路12を配置すれば、本実施の形態の光
情報伝達デバイス21を画像情報伝達デバイスとして用
いる場合、光導光路12の長軸方向の中心線が包絡面1
4に対しほぼ垂直となっている端面12aを光の出射面
とすれば、出射光の中心軸が包絡面14に対して等方的
であるため、画像の視野角依存性を少なくすることがで
きる。逆に、光導光路12の長軸方向の中心線が包絡面
14に対しほぼ垂直となっている端面12aを光の入射
面とすれば、入射光の中心軸が包絡面14に対して等方
的であるため、画像の入射光量を均一にすることができ
る。
【0120】本発明の第十の実施の形態を図10に基づ
いて説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス29
は、例えば前述した光情報伝達デバイス25の構成に加
えて、各光ファイバ端面2aに光導光路12を配置する
とともに、各光ファイバ端面2bに関しても、光ファイ
バ2から遠ざかるに従い断面積が大きくなる先太テーパ
形状を有する光導光路16を配置し、これらの光導光路
16を集積させた光導光路集合体17の光ファイバ端面
2bと接していない端面16b全体が包絡面18を形成
するように構成したものである。即ち、両端側に光導光
路集合体17が設けられ、包絡面14,18が形成され
ており、図5に示した光情報伝達デバイス15に準ずる
構成例である。
【0121】本実施の形態の光情報伝達デバイス29に
よれば、何れの端面2a又は2b側から光を取り込む場
合でも、先太テーパ状の光導光路12又は16の端面1
2a又は16bから光を取り込むこととなり、包絡面1
4又は18の開口率が高くなるため、各光ファイバ2に
入射する光の取り込み効率が高くなり、伝達される光量
が増大する。特に、画像伝達デバイスとして本実施の形
態の光情報伝達デバイス29を用いる場合、明るい画像
が得られることとなる。また、何れの端面2a又は2b
側から光を出射させる場合でも、先太テーパ状の光導光
路12又は16の端面12a又は16bから光を出射さ
せることとなり、出射する光のビーム径が太くなる。特
に、伝達デバイスとして本実施の形態の光情報伝達デバ
イス29を用いる場合、滑らかな画像が得られることと
なる。
【0122】本発明の第十一の実施の形態を図11に基
づいて説明する。本実施の形態の光情報伝達デバイス3
0は、基本的には図10に示したような構成において、
各々の線状部材22,23、26,27を光ファイバ2
の長手方向に2組以上、ここでは、2組設けることによ
り、線状部材22,23、26,27と光ファイバ2と
が密着(又は、接着)される箇所が長手方向の異なる位
置で2ヶ所以上もつようにしたものである。これは、丸
棒状の線状部材22,23、26,27の場合、光ファ
イバ2との接触は点接触となるため、方向性を正確に規
定する上では不充分なため、長手方向の2点以上の点で
接触させることにより、方向性を正確に規定できるよう
にしたものである。
【0123】従って、本実施の形態の光情報伝達デバイ
ス30の構成によれば、光ファイバ端面2a,2b近傍
を線状部材22,23、26,27に固定する位置を2
ヶ所以上設けているので、図10のように1ヶ所で光フ
ァイバ2を固定する場合に比べ、光ファイバ2の入射方
向又は出射方向を集積された光ファイバ集合体3の包絡
面4a,4bに対して正確に規定することができ、所望
の光入射方向又は光出射方向をとることできる。
【0124】なお、前述した実施の形態に関して、例え
ば、図12に示すように拡大前の画像表示素子7のディ
スプレイ画像と本発明による光情報伝達デバイス、例え
ば、光情報伝達デバイス6との間にマイクロレンズアレ
イ31を設け、光ファイバ2対応の各マイクロレンズ3
2で入射光を集光することにより、光ファイバ2(又
は、光導光路16)に入射する光の取り込み効率を上げ
ることができる。また、本発明による光情報伝達デバイ
スを画像伝達デバイスとして用いる場合、液晶パネルの
ように基板厚みなどの制限により伝達したい画像を発生
する画像表示デバイスの発光位置を本発明の光情報伝達
デバイスと密着させることができなくても、マイクロレ
ンズ32の焦点距離を適切な値に設定することにより解
像度を損なうことなく画像情報を伝達することができ
る。
【0125】また、図1に示したような光ファイバ集合
体3のコア層端面や図4で示したような光導光路集合体
13の端面に図13に示すような凹状の形状33を設け
ることや、図14に示すように凸状の形状34を設ける
ことによって、光入射面においては光の取り込み効率
を、光出射面においては画像の視野角を広げることがで
きる。
【0126】なお、一旦、コア層に入射した光であって
も、コア層とクラッド層との屈折率比で決まる臨界角以
上の角度の光はクラッド層に抜けていってしまい、これ
らの光は迷光となり、本発明の光情報伝達デバイスを画
像情報伝達デバイスとして用いる場合、コントラストの
劣化の要因となる。これを解決する手段としては、シー
ト状部材5,10自体や線状部材22,23,26,2
7自体に光吸収特性のある材質を用いたり、シート状部
材5,10や線状部材22,23,26,27の表面に
光吸収特性を有する物質を設けたり、シート状部材5,
10や線状部材22,23,26,27と光ファイバ2
とを固定する接着剤に光吸収特性を有する材料を用いる
ことが有効である。これにより、迷光に起因するコント
ラストの劣化を防ぐことができる。
【0127】また、本発明の光情報伝達デバイスの説明
において、光ファイバ2や光導光路12,16の包絡面
4,14,18は平面状の例を示したが、球面や放物面
としてもよく、面の形、位置はこれらに限定されるもの
ではない。
【0128】また、本発明の光情報伝達デバイスを構成
する上で、光ファイバ2としては石英ファイバを含むガ
ラスファイバ、プラスチックファイバなどが挙げられる
が、ファイバ材質が限定さるものではない。
【0129】また、本発明で用いるシート状部材5,1
0としてはプラスチックシート、金属薄板などが挙げら
れるが、シート材質は特に限定されるものではない。
【0130】また、本発明で用いる線状部材22,2
3,26,27としてはプラスチック線、金属線などが
挙げられるが、これらの材質に特に限定されるものでな
い。
【0131】また、シート状部材5,10と光ファイバ
2とを固定する接着剤としては熱硬化性のエポキシ系接
着剤などが挙げられるが、接着剤の材質は限定されるも
のではない。
【0132】また、本発明で光導光路12,16の材料
として使用される光硬化樹脂はアクリル系、メタクリル
系等が挙げられるが、光導光路材質はこれらに限定され
るものではない。
【0133】また、光導光路12,16の材料のクラッ
ド層は上述の光硬化樹脂材料や熱硬化樹脂材料だけでな
く空気であっても構わないことは言うまでもない。空気
の方が上述の樹脂材料よりも屈折率が低いため、光導光
路12,16の端面から取り込む画像の取り込み入射角
度を広くすることができ、明るい画像が得られるという
メリットがある。また、光導光路12,16の端面から
出射する画像の発散角度を広くすることができ、明視野
角の広い画像が得られるというメリットもある。
【0134】
【実施例】[実施例1]透明なエポキシ系の熱硬化型接
着剤を塗布した640本のプラスチックファイバ2(コ
ア/クラッド=140/150μm)をファイバ中心線
の間隔が0.3mmになるようファイバガイドを用いて
50mmの長さに張る。次に、厚さ0.15mm、幅5
mm、長さ200mmのポリエステル製プラスチックシ
ート(シート状部材)5をシートの長手方向がファイバ
2の長さ方向と直交するように上記480本のファイバ
列の一端に乗せ、熱をかけて接着する。次に、シート5
と接着していない側の一端をファイバ2同士が密接する
ように平面状に一列に集積し熱をかけてファイバ2同士
を接着する。以上の工程を一工程とし、この工程を繰り
返すことにより図2に示したような構造で光ファイバ端
面2a,2bが平面状に整列するようにファイバ列を積
層する。
【0135】この実施例1では、工程を480回繰り返
し行い、最終的に一端(端面2a側)は0.3mmピッ
チで離散的に配置され、他端(端面2b側)は0.15
mmピッチで集積された640列×480行の集積され
た光ファイバ集合体3を形成した。
【0136】最後に、離散的にファイバ2が配置されて
いる端面2a及び集積されてファイバ2が配置されてい
る端面2bの両方の包絡面4a,4bを光学研磨した。
実施例1で作製したサンプルをサンプル1とする。
【0137】[実施例2]透明なエポキシ系の熱硬化型
接着剤を塗布した640本のプラスチックファイバ2
(コア/クラッド=90/100μm)をファイバ中心
線の間隔が0.3mmになるようファイバガイドを用い
て50mmの長さに張る。次に、厚さ0.2mm、幅5
mm、長さ200mmのポリエステル製プラスチックシ
ート(シート状部材)5をシートの長手方向がファイバ
2の長さ方向と直交するように上記480本のファイバ
列の一端に乗せ、熱をかけて接着する。次に、シート5
と接着していない側のファイバ2をファイバ中心線の間
隔が0.15mmになるようファイバガイドを用いて整
列させ、その上に厚さ0.05mm、幅5mm、長さ1
00mmのポリエステル製プラスチックシート(シート
状部材)10を長手方向がファイバ2の長さ方向と直交
するように乗せ、熱をかけて接着する。以上の工程を一
工程とし、この工程を繰り返すことにより図3に示した
ような構造でファイバ端面2a,2bが平面状に整列す
るようにファイバ列を積層する。
【0138】この実施例2では、先の工程を480回繰
り返し行い、最終的に一端(端面2a側)は0.3mm
ピッチで離散的に配置され、他端(端面2b側)は0.
15mmピッチで離散的に配置された640列×480
行の集積された光ファイバ集合体3を形成した。
【0139】最後に、0.3mmピッチで離散的にファ
イバ2が配置されている端面2a及び0.15mmピッ
チで離散的に配置されている端面2bの両方の包絡面4
a,4bを光学研磨した。実施例2で作製したサンプル
をサンプル2とする。
【0140】[実施例3]この実施例3では、上記実施
例2の作製プロセスを行った後、0.15mmピッチで
集積されたファイバの包絡面4bをスリーボンド社製の
アクリレート系の光硬化性樹脂混合液に浸け、包絡面4
aより超高圧水銀ランプの光を導入したところ、光重合
反応によって硬化反応が進み、反応初期0.5mmにお
いて図5に示すような先端に行くほど断面積が広くなる
テーパ状の光導光路16が自己形成された。光源として
HOYA-SCHOTT社製紫外線照射装置EX-250を用いた。形成
されたテーパ状の光導光路16の光ファイバ2と接して
いる面と反対側の端面16bの断面直径は0.15mm
になり、隣接する光導光路16同士が接した状態に形成
された。テーパ状の光導光路16を形成後、アセトンで
未硬化部の樹脂を取り除き、クラッド層を上記光硬化性
樹脂より屈折率の低いフッ素化エポキシを熱硬化させ形
成した。その後、光導光路16が形成された包絡面18
を光学研磨した。実施例3で作製したサンプルをサンプ
ル3とする。
【0141】[実施例4]この実施例4では、上記実施
例3のプロセスを行った後、0.3mmピッチで集積さ
れたファイバ2の包絡面4aをスリーボンド社製のアク
リレート系の光硬化性樹脂混合液に浸け、包絡面18よ
り超高圧水銀ランプの光を導入したところ、光重合反応
によって硬化反応が進み、反応初期1mmにおいて図5
に示すように先端に行くほど断面積が広くなるテーパ状
の光導光路12が自己形成された。光源としてHOYA-SCH
OTT社製紫外線照射装置EX-250を用いた。形成されたテ
ーパ状の光導光路12の光ファイバ2と接している面と
反対側の端面12aの断面直径は0.3mmになり、隣
接する光導光路12同士が接した状態に形成された。テ
ーパ状の光導光路12を形成後、アセトンで未硬化部の
樹脂を取り除き、クラッド層を上記光硬化性樹脂より屈
折率の低いフッ素化エポキシを熱硬化させ形成した。そ
の後、導光路12が形成された包絡面14を光学研磨し
た。この実施例4は、光導光路16,12が光ファイバ
2の両端に形成され、図5に示さすような部分構造を持
つ。実施例4で作製したサンプルをサンプル4とする。
【0142】[実施例5]この実施例5では、サンプル
1の包絡面4bに図12に示すようなコア層に対応させ
て0.15mmピッチで配列されたマイクロレンズアレ
イ31を配置した。マイクロレンズ32の焦点距離を2
mmとした。このサンプルをサンプル5とする。
【0143】[実施例6]この実施例6では、実施例4
の端面4bに光導光路16を紫外線硬化樹脂に浸して作
製するプロセスにおいて、光導光路16を形成する側の
光ファイバ端面4bから0.5mm離した位置に0.2
mmRの曲率を有する多数の凸状形状を持つ透明基板を
配置して光を照射することでテーパ状の光導光路16を
形成し、その後、屈折率の低いフッ素化エポキシ樹脂に
より光導光路16を固定した。その後、透明凸型基板を
外すと出射端が図13に示すような凹形状33の光導光
路16が得られた。このサンプルをサンプル6とする。
【0144】[実施例7]この実施例7は、上記実施例
6において、透明凸型基板の代わりに、0.2mmRの
曲率を有する多数の凹状形状を持つ透明基板を用いて同
様なデバイスを作製した。透明凹型基板を外すと出射端
が図14に示すような凸形状の光導光路16が得られ
た。このサンプルをサンプル7とする。
【0145】[実施例8]この実施例8は、上述した実
施例4の端面2a側に光導光路12を紫外線硬化樹脂に
浸し作製するプロセスにおいて、光導光路12を形成す
る側の光ファイバ端面2aから1mm離した位置に0.
4mmRの曲率を有する多数の凸状形状を持つ透明基板
を配置し、光を照射しテーパ状の光導光路12を形成
し、その後、屈折率の低いフッ素化エポキシ樹脂により
光導光路12を固定した。その後、透明凸型基板を外す
と出射端が図13に示すような凹形状33の光導光路1
2が得られた。このサンプルをサンプル8とする。
【0146】[実施例9]この実施例9は、上記実施例
8において、透明凸型基板の代わりに、0.4mmRの
曲率を有する多数の凹状形状を持つ透明基板を用いて同
様なデバイスを作製した。透明凹型基板を外すと出射端
が図14に示すように凸形状34の光導光路12が得ら
れた。このサンプルをサンプル9とする。
【0147】[実施例10]光ファイバ2とシート状部
材5とを固定する際、上述した実施例1においてはシー
ト状部材5の長手方向が光ファイバ2の長手方向と直交
するように固定したが、この実施例10は直交方向から
45°傾いた方向でシート状部材5を固定した。その他
は実施例1と同じとした。このサンプルをサンプル10
とする。
【0148】[実施例11]この実施例11は、上述し
た実施例8においてシート状部材5として用いたポリエ
ステル製プラスチックシートの代わりに、遮光性のある
厚さ0.15mm、幅5mm、長さ200mmのアルミ
シートを用いた。その他は、実施例1と同じ工程でサン
プルを作製した。このサンプルをサンプル11とする。
【0149】[実施例12]この実施例12は、上述し
た実施例8においてシート状部材5として用いたポリエ
ステル製プラスチックシートの代わりに、アルミの遮光
薄膜を蒸着した遮光性のある厚さ0.15mm、幅5m
m、長さ200mmのポリエチレンテレフタレートシー
トを用いた。その他は、実施例1と同じ工程でサンプル
を作製した。このサンプルをサンプル12とする。
【0150】[実施例13]この実施例13は、上述し
た実施例8において光ファイバ2とシート状部材5とを
接着させる接着剤として透明なエポキシ系の熱硬化型接
着剤の代わりに、黒色に着色された不透明なエポキシ系
接着剤を用いた。その他は、実施例1と同じ工程でサン
プルを作製した。このサンプルをサンプル13とする。
【0151】[実施例14]長さ1000mm、太さ1
50μmの641本のナイロン糸(線状部材22)を糸
の中心線の間隔が2mmになるように一方向に張る。そ
れと直交する方向に長さ1300mm、太さ150μm
の481本のナイロン糸(線状部材23)を糸の中心線
の間隔が2mmになるように、また、直交するこれらの
糸の列同士が上下で接するような位置で張る。このよう
にしてでき上がった2mm角の糸の行列が作る升目の中
に透明なエポキシ系の熱硬化型接着剤を塗布した長さ1
00mmの640本のプラスチックファイバ(コア/ク
ラッド=140/150μm)2を同時に供給する。光
ファイバ2の中心線間隔はファイバガイドを用いて2m
mに設定した。
【0152】光ファイバ2の供給の形態としては、前述
のナイロン糸を跨ぐ形で両端の端がナイロン糸行列の形
成する面から約5mm均等に下がった位置になるように
供給する。この糸列の供給を240回繰り返し、1つの
糸行列の升目の中に約50mmの長さの光ファイバ2が
1本存在するようにする。その後、直交する2方向に張
ったナイロン糸を各々の張った方向と直交する方向で寄
せ集め、ナイロン糸と光ファイバ2とを密着させ、熱を
かけて接着する。その後、ナイロン糸で固定されていな
い光ファイバ2の端面2b側を集積し、光ファイバ2同
士を密着させ熱をかけて接着させる。
【0153】最終的に端面2a側は0.3mmピッチで
離散的に配置され、端面2b側は0.15mmピッチで
集積された640列×480行の集積された光ファイバ
集合体3を形成した。
【0154】最後に、離散的に光ファイバ2が配置され
ている端面2a及び集積されて光ファイバ2が配置され
ている端面2bの両方の包絡面4a,4bを光学研磨し
た。この実施例14で作製したサンプルをサンプル14
とする。
【0155】[実施例15]長さ1000mm、太さ2
00μmの641本のナイロン糸(線状部材22)を糸
の中心線の間隔が2mmになるように一方向に張る。そ
れと直交する方向に長さ1300mm、太さ200μm
の481本のナイロン糸(線状部材23)を糸の中心線
の間隔が2mmになるように、また、直交する上記の糸
の列同士が上下で接するような位置で張る。さらに、上
記200μm径のナイロン糸の行列面から2mm下がっ
た位置に長さ1000mm、太さ50μmの641本の
ナイロン糸(線状部材26)を糸の中心線の間隔が2m
mになるように一方向に張る。それと直交する方向に長
さ1300mm、太さ50μmの481本のナイロン糸
(線状部材27)を糸の中心線の間隔が2mmになるよ
うに、また、直交する上記の糸の列同士が上下で接する
ような位置で張る。これらの太さ200μm及び太さ5
0μmのナイロン糸が作る升目は升目の作る面の法線方
向で中心位置が一致している。
【0156】このようにしてでき上がった2mm角の糸
の行列が作る縦横の各升目の中に透明なエポキシ系の熱
硬化型接着剤を塗布した長さ100mmの640本のプ
ラスチックファイバ(コア/クラッド=90/100μ
m)2を個別かつ同時に供給する。光ファイバ2の中心
線間隔はファイバガイドを用いて2mmに設定した。フ
ァイバ供給の形態としては縦横のナイロン糸を跨ぐ形で
両端の端が太さ200μmのナイロン糸の行列の形成す
る面から約5mm均等に下がった位置になるように供給
する。この糸列の供給を240回繰り返し、1つの縦横
の糸行列の升目の中に約50mmの長さのファイバが1
本ずつ存在するようにする。
【0157】その後、2方向に張った200μm径のナ
イロン糸及び50μm径のナイロン糸を各々の張った方
向とは直交する方向に寄せ集め、ナイロン糸と光ファイ
バとを密着させ熱をかけて接着する。
【0158】最終的に一端(端面2a側)は0.3mm
ピッチで離散的に配置され、他端(端面2b側)は0.
15mmピッチで離散的に配置された640列×480
行の集積された光ファイバ集合体3を形成した。最後に
0.3mmピッチで離散的に光ファイバが配置されてい
る端面2a及び0.15mmピッチで離散的に配置され
ている端面2bの両方の包絡面4a,4bを光学研磨し
た。この実施例15で作製したサンプルをサンプル15
とする。
【0159】[実施例16]この実施例16では、上述
の実施例15のプロセスを行った後、0.15mmピッ
チで集積された光ファイバ2の端面2b側をスリーボン
ド社製のアクリレート系の光硬化性樹脂混合液に浸け、
端面2a側より超高圧水銀ランプの光を導入したとこ
ろ、光重合反応によって硬化反応が進み、反応初期0.
5mmにおいて図9に示すように先端に行くほど断面積
が広くなる先太テーパ状の光導光路12が自己形成され
た。光源としてHOYA-SCHOTT社製紫外線照射装置EX-250
を用いた。形成されたテーパ状の光導光路12の光ファ
イバ2と接している面と反対側の端面12aの断面直径
は0.15mmになり、隣接する光同光路12同士が接
している状態に形成された。テーパ状の光導光路12を
形成後、アセトンで未硬化部の樹脂を取り除き、クラッ
ド層を上述の光硬化性樹脂より屈折率の低いフッ素化エ
ポキシを熱硬化させ形成した。その後、光導光路12が
形成された包絡面14を光学研磨した。この実施例16
で作製したサンプルをサンプル16とする。
【0160】[実施例17]この実施例17では、上述
の実施例16のプロセスを行った後、0.3mmピッチ
で集積された光ファイバ2の端面2a側をスリーボンド
社製のアクリレート系の光硬化性樹脂混合液に浸け、端
面2b側より超高圧水銀ランプの光を導入したところ、
光重合反応によって硬化反応が進み、反応初期1mmに
おいて図9に示すように先端に行くほど断面積が広くな
るテーパ状の光導光路12が自己形成された。光源とし
てHOYA-SCHOTT社製紫外線照射装置EX-250を用いた。形
成されたテーパ状の光同光路12の光ファイバ2と接し
ている面と反対側の断面12aの断面直径は0.3mm
になり、隣接する光導光路12同士が接している状態に
形成された。テーパ状の光導光路12を形成後、アセト
ンで未硬化部の樹脂を取り除き、クラッド層を上述の記
光硬化性樹脂より屈折率の低いフッ素化エポキシを熱硬
化させ形成した。その後、光導光路12が形成された包
絡面14を光学研磨した。この実施例17では光導光路
12,16が光ファイバ2の両端に形成され、図10に
示されているような部分構造を持つ。この実施例17で
作製したサンプルをサンプル17とする。
【0161】[実施例18]この実施例18では、実施
例14によるサンプル14の端面2b側に図12に示し
たようにコア層に対応させて0.15mmピッチでマイ
クロレンズ32が配列されたマイクロレンズアレイ31
を配置した。マイクロレンズ32の焦点距離を2mmと
した。この実施例18で作製したサンプルをサンプル1
8とする。
【0162】[実施例19]この実施例19では、前述
の実施例17の端面2b側に光導光路16を紫外線硬化
樹脂に浸して作製するプロセスにおいて、光導光路16
を形成する側の光ファイバ端面2bから0.5mm離し
た位置に0.2mmRの曲率を有する多数の凸状形状を
持つ透明基板を配置して、光を照射することにより、テ
ーパ状の光導光路16を形成し、その後、屈折率の低い
フッ素化エポキシ樹脂により光導光路16を固定した。
その後、透明凸型基板を外すと出射端が図13に示すよ
うに凹形状33の光導光路16が得られた。実施例19
により作製されたこのサンプルをサンプル19とする。
【0163】[実施例20]この実施例20は、上記実
施例19において、透明凸型基板の代わりに、0.2m
mRの曲率を有する多数の凹状形状を持つ透明基板を用
いて同様なデバイスを作製した。透明凹型基板を外すと
出射端が図14に示したように凸形状34の光導光路1
6が得られた。実施例20により作製されたこのサンプ
ルをサンプル20とする。
【0164】[実施例21]この実施例21では、前述
の実施例17の端面2a側に光導光路12を紫外線硬化
樹脂に浸して作製するプロセスにおいて、光導光路12
を形成する側の光ファイバ端面2aから1mm離した位
置に0.4mmRの曲率を有する多数の凸状形状を持つ
透明基板を配置して、光を照射することにより、テーパ
状の光導光路12を形成し、その後、屈折率の低いフッ
素化エポキシ樹脂により光導光路12を固定した。その
後、透明凸型基板を外すと出射端が図13に示したよう
な凹形状33の光導光路12が得られた。実施例21に
より作製されたこのサンプルをサンプル21とする。
【0165】[実施例22]この実施例22では、上記
実施例21において、透明凸型基板の代わりに、0.4
mmRの曲率を有する多数の凹状形状を持つ透明基板を
用いて同様なデバイスを作製した。透明凹型基板を外す
と出射端が図14に示すような凸形状34の光導光路1
2が得られた。実施例22により作製されたこのサンプ
ルをサンプル22とする。
【0166】[実施例23]光ファイバ2と線状部材2
2,23を固定する際、実施例14においては線状部材
22,23の長手方向が光ファイバ2の長手方向と直交
するように固定したが、この実施例23では直交から4
5°傾いた方向で固定したものである。その他の点は実
施例1と同じとした。実施例23により作製されたこの
サンプルをサンプル23とする。
【0167】[実施例24]この実施例24では、前述
の実施例21において線状部材として用いたナイロン糸
の代わりに遮光性のあるアルミニウム線を用いた。長さ
及び太さは実施例8の場合と同じとした。その他は実施
例1と同じ工程でサンプルを作製した。実施例24によ
り作製されたこのサンプルをサンプル24とする。
【0168】[実施例25]この実施例25では、実施
例21において線状部材として用いたナイロン糸の代わ
りにアルミニウムの遮光薄膜を蒸着した遮光性のあるポ
リエチレンテレフタレート糸を用いた。長さ及び太さは
実施例8の場合と同じとした。その他は実施例1と同じ
工程でサンプルを作製した。実施例25により作製され
たこのサンプルをサンプル25とする。
【0169】[実施例26]この実施例26では、前述
した実施例21において光ファイバ2と線状部材を接着
させる接着剤として透明なエポキシ系の熱硬化型接着剤
の代わりに黒色に着色された不透明なエポキシ系接着剤
を用いた。その他は実施例14と同じ工程でサンプルを
作製した。実施例26により作製されたこのサンプルを
サンプル26とする。
【0170】[実施例27]この実施例27では、前述
の実施例15において一端の光ファイバ2を2ヶ所で固
定するために200μmのナイロン糸及び50μmのナ
イロン糸を図11のように2ヶ所に張った。2ヶ所の間
の間隔は1mmとした。その他は実施例15の場合と同
じとした。実施例27により作製されたこのサンプルを
サンプル27とする。
【0171】[比較例1]縦640個、横480個の
0.18mm径の穴を中心間隔を0.3mm離して開け
た厚さ1mmのステンレス板に透明なエポキシ系の熱硬
化型接着剤を塗布したプラスチックファイバ(コア/ク
ラッド=140/150μm)を全部で307200本
挿入し、熱をかけて固め、他端を角柱状に集積させて固
めた。その後、両方のファイバ端の包絡面を光学研磨し
た。
【0172】[作製サンプルの評価結果]以上、サンプ
ル1〜27及び比較例1について、透明フィルム上に作
製したITEテストチャートをカラービュアーで投射し
た画像の上に作製したサンプルの端面2b側に乗せ、端
面2a側に表示される拡大画像について評価を行った。
評価項目は、画像の明るさ、視野角の大きさ、コ
ントラスト、画像の滑らかさ、デバイス厚み、製
作時間の6項目について行った。
【0173】 明るさ:拡大後の画像の明るさ(cd
/cm)×拡大倍率(面積比)÷拡大前の画像の明る
さ(cd/cm)の値を求めた。値が1に近いほど明
るい画像といえる。
【0174】 視野角大きさ:正面から見たときの明
るさに比べて明るさが半分になる時の見込み角を求め
た。方向により見込み角が違う場合は最も小さな値を見
込み角とした。
【0175】 コントラスト比:白画像と黒画像のコ
ントラストの比を求めた。
【0176】 画像の荒さ:表示された拡大画像を見
て、表示のドットが全く気にならない場合を○、表示の
ドットが少し気になる場合を△、表示のドットが非常に
気になる場合を×とした。
【0177】 デバイス厚さ:各実施例で作製したデ
バイスの最終厚みを測定し求めた。
【0178】 製作時間:各実施例で作製したデバイ
スの作製に要した時間を求めた。
【0179】まず、シート状部材に関連するサンプル1
〜13及び比較例1に関する評価結果を表1に示す。
【0180】
【表1】
【0181】サンプル2は、サンプル1に比べて細い光
ファイバを用いたため、取り込む光量が少なくなり明る
さが低下してしまったが、細い光ファイバを用いたため
デバイスの厚みを薄くすることができた。
【0182】サンプル3では端面2b側にテーパ状の光
導光路16を設けたため、細い光ファイバ2を用いても
取り込む光量がほとんど低下せず、サンプル1と同等の
明るさが得られた。
【0183】サンプル4では端面2a側にテーパ状の光
導光路12を設けたため、サンプル3に比べ、画像を拡
大しても滑らかな画像が得られた。
【0184】サンプル5はサンプル1の光入射面(端面
2a側)の前に集光用のマイクロレンズ32を設けたた
め、明るい画像が得られた。
【0185】サンプル6及びサンプル7は、サンプル4
の光入射側の光導光路端面を凹形状33又は凸形状34
にしたため、光の取り込み効率が高くなり、明るい画像
が得られた。
【0186】サンプル8及びサンプル9は、サンプル4
の光入出射面の導光路端面を凹形状33又は凸形状34
にしたため、光の発散角が高くなり視野角の広い画像が
得られた。
【0187】サンプル10は光ファイバ2の出射端面が
包絡面4aに対して斜めに向いているため、光出射面で
の明るさ及び視野角が劣化した。
【0188】サンプル11,12,13は光ファイバ2
から抜け出る迷光を光吸収特性を有する部材で吸収する
ため、拡大した画像のコントラストを改善できた。
【0189】比較例1は、光ファイバを固定する方法と
して従来のように板に1本1本の光ファイバを挿入する
方法を用いたので、サンプル1に比べ製作時間が大幅に
増加した。
【0190】上記の評価では拡大する前の画像として、
ITEテストチャートをカラービュアーで投射した画像
を用いたが、拡大する前の画像の発光点と各実施例のデ
バイスとを密着できない場合を想定して、ITEテスト
チャートを表示させたバックライト付きの液晶パネルを
拡大する前の画像とし、拡大後の特性をサンプル1とサ
ンプル5で比較した。その結果を表2に示す。
【0191】
【表2】
【0192】サンプル1では拡大する前の画像の発光点
と本実施例のデバイスとの距離が液晶デバイスの基板に
用いているガラスの厚みの分だけ離れてしまうため、光
ファイバに入射する光がぼけてしまい、コントラストが
低下してしまった。一方、サンプル1の表面に焦点距離
2mmのマイクロレンズ32を配置したサンプル5では
発光点近傍の画像を集光して光ファイバ2に光を取り込
むため、コントラストの低下を防ぐことができた。な
お、実施例7のように光導光路12の先端を凸形状34
にすることによっても同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0193】次に、線状部材に関連するサンプル14〜
27及び比較例1に関する評価結果を表3に示す。
【0194】
【表3】
【0195】サンプル15は、サンプル14に比べて細
い光ファイバ2を用いたため、取り込む光量が少なくな
り明るさが低下してしまったが、細い光ファイバを用い
たためデバイスの厚みを薄くすることができた。
【0196】サンプル16では端面2b側にテーパ状の
光導光路16を設けたため、細い光ファイバ2を用いて
も取り込む光量がほとんど低下せず、サンプル14と同
等の明るさが得られた。
【0197】サンプル17では端面2a側にテーパ状の
光導光路12を設けたため、サンプル16に比べ、画像
を拡大しても滑らかな画像が得られた。
【0198】サンプル18はサンプル14の光入射面
(端面2a側)の前に集光用のマイクロレンズ32を設
けたため、明るい画像が得られた。
【0199】サンプル19及びサンプル20はサンプル
17の光入射側の導光路端面を凹形状33又は凸形状3
4にしたため、光の取り込み効率が高くなり、明るい画
像が得られた。
【0200】サンプル21及びサンプル22はサンプル
17の光入出射面の導光路端面を凹形状33又は凸形状
34にしたため、光の発散角が高くなり視野角の広い画
像が得られた。
【0201】サンプル23は光ファイバ2の出射端面が
包絡面4aに対して斜めに向いているため、光出射面で
の明るさと視野角が劣化した。
【0202】サンプル24,25,26は光ファイバ2
から抜け出る迷光を光吸収特性を有する部材で吸収する
ため、拡大した画像のコントラストが改善した。
【0203】サンプル27は光ファイバ2の入射面及び
出射面が包絡面4a,4bに対して垂直に向いている精
度が高いため、サンプル15に比べ画像の明るさ及び視
野角が向上した。
【0204】比較例1は光ファイバを固定する方法とし
て従来のように板に1本1本の光ファイバを挿入する方
法を用いたので、サンプル14に比べ製作時間が大幅に
増加した。
【0205】上記の評価では拡大する前の画像としてI
TEテストチャートをカラービュアーで投射した画像を
用いたが、拡大する前の画像の発光点と本実施例のデバ
イスとを密着できない場合を想定して、ITEテストチ
ャートを表示させたバックライト付きの液晶パネルを拡
大する前の画像とし、拡大後の特性をサンプル14とサ
ンプル18で比較した。その結果を表4に示す。
【0206】
【表4】
【0207】サンプル14では拡大する前の画像の発光
点と本実施例のデバイスとの距離が液晶デバイスの基板
に用いているガラスの厚みの分だけ離れてしまうため、
光ファイバに入射する光がぼけてしまい、コントラスト
が低下してしまった。一方、サンプル18の表面に焦点
距離2mmのマイクロレンズ32を配置したサンプル1
8では発光点近傍の画像を集光して光ファイバに光を取
り込むため、コントラストの低下を防止することができ
た。なお、実施例20のように光導光路12の先端を凸
形状34にすることによっても同様の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0208】
【発明の効果】請求項1記載の発明の光情報伝達デバイ
スによれば、光ファイバ集合体を構成する光ファイバ端
面近傍をシート状部材により固定することにより、隣接
する光ファイバ間の距離や相対位置を任意に設定できる
とともに、光ファイバ中を伝達する光の入射方向又は出
射方向を集積された光ファイバ集合体の包絡面に対して
規定することができ、所望の光入射方向又は光出射方向
をとることができる。
【0209】請求項2記載の発明の光情報伝達デバイス
によれば、隣接する光ファイバ間の間隔を一方の光ファ
イバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍とで異なる間
隔に設定することができ、画像情報を光情報として伝達
する手段として当該光情報伝達デバイスを用いれば、光
ファイバ端面近傍における光ファイバの一定の長さ分が
互いに隣接する光ファイバ同士で接着された端面側から
光情報を入射する場合には光ファイバ端面近傍にシート
状部材が光ファイバと密着又は接着された状態の端面側
に拡大した画像を伝達することができ、逆に、ファイバ
端面近傍にシート状部材が光ファイバと密着又は接着さ
れた状態の端面側から光情報を入射する場合には光ファ
イバ端面近傍における光ファイバの一定の長さ分が相互
に隣接する光ファイバ同士で接着された端面側に縮小し
た画像を伝達することができる。
【0210】請求項3記載の発明の光情報伝達デバイス
によれば、隣接する光ファイバ間の間隔を一方の光ファ
イバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍とでシート状
部材の厚さを適宜設定するだけで、任意の異なる間隔に
設定することができ、画像情報を光情報として伝達する
手段として当該光情報伝達デバイスを用いれば、光ファ
イバ端面近傍のシート状部材の厚さが薄い端面側から光
情報を入射する場合には光ファイバ端面近傍のシート状
部材の厚さが厚い端面側に拡大した画像を伝達すること
ができ、逆に、ファイバ端面近傍のシート状部材の厚さ
が厚い端面側から光情報を入射する場合にはファイバ端
面近傍のシート状部材の厚さが薄い端面側に縮小した画
像を伝達することができる。
【0211】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載の光情報伝達デバイスにおいて、シート状
部材を光ファイバ集合体の縦方向又は横方向の何れか一
方向のみに設けたので、複数枚のシート状部材を積層す
ることにより二次元に光ファイバを並ベることができ
る。
【0212】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
隣接する光ファイバ間の間隔をシート状部材への密着又
は接着位置によって規定するようにしたので、光ファイ
バ間隔を規定する追加の工程を設ける必要がなく、当該
デバイスの製造工程を簡素化できる。
【0213】請求項6記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
隣接する光ファイバ間の間隔をシート状部材の厚みによ
って規定するようにしたので、光ファイバ間隔を規定す
る追加の工程を設ける必要がなく、当該デバイスの製造
工程を簡素化できる。
【0214】請求項7記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
個々の光ファイバ間の光の漏れをシート状部材の光吸収
性により低減することができ、迷光を防止することがで
きる。
【0215】請求項8記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
個々の光ファイバ間の光の漏れをシート状部材に設けら
れた光吸収性を有する物質により低減することができ、
迷光を防止することができる。
【0216】請求項9記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおいて、
個々の光ファイバ間の光の漏れを接着剤が有する光吸収
特性により低減することができ、迷光を防止することが
できる。
【0217】請求項10記載の発明の光情報伝達デバイ
スによれば、光ファイバ集合体を構成する光ファイバ端
面近傍を直交する2方向に配置させた多数本の線状部材
に固定することにより、隣接する光ファイバ間の距離や
相対位置を線状部材の径に応じて任意に設定できるとと
もに、光ファイバ中を伝達する光の入射方向又は出射方
向を集積された光ファイバ集合体の包絡面に対して規定
することができ、所望の光入射方向又は光出射方向をと
ることができる。
【0218】請求項11記載の発明の光情報伝達デバイ
スによれば、隣接する光ファイバ間の間隔を一方の光フ
ァイバ端面近傍と他方の光ファイバ端面近傍とで異なる
間隔に設定することができ、画像情報を光情報として伝
達する手段として当該光情報伝達デバイスを用いれば、
光ファイバ端面近傍におけるファイバの一定の長さ分が
隣接する光ファイバ同士で接着された端面側から光情報
を入射する場合には光ファイバ端面近傍に線状部材が光
ファイバと密着又は接着された状態の端面側に拡大した
画像を伝達することができ、逆に、光ファイバ端面近傍
に線状部材が光ファイバと密着又は接着された状態の端
面側から光情報を入射する場合には光ファイバ端面近傍
における光ファイバの一定の長さ分が隣接する光ファイ
バ同士で接着された端面側に縮小した画像を伝達するこ
とができる。
【0219】請求項12記載の発明の光情報伝達デバイ
スによれば、線状部材の太さ適宜設定するだけで、隣接
する光ファイバの間隔を一方の光ファイバ端面近傍と他
方の光ファイバ端面近傍とで任意の異なる間隔に設定す
ることができ、画像情報を光情報として伝達する手段と
して当該光情報伝達デバイスを用いれば、光ファイバ端
面近傍の線状部材が細い端面側から光情報を入射する場
合には光ファイバ端面近傍の線状部材が太い端面側に拡
大した画像を伝達することができ、光ファイバ端面近傍
の線状部材が太い端面側から光情報を入射する場合には
光ファイバ端面近傍の線状部材が細い端面側に縮小した
画像を伝達することができる。
【0220】請求項13記載の発明によれば、請求項1
0,11又は12記載の光情報伝達デバイスにおいて、
光ファイバ端面近傍を線状部材に固定する位置をファイ
バ長手方向に2ヶ所以上設けたので、1ヶ所で固定する
場合に比べ、光ファイバの入射方向又は出射方向を集積
された光ファイバ集合体の包絡面に対して正確に規定す
ることができ、所望の光入射方向又は光出射方向にとり
やすくなる。
【0221】請求項14記載の発明によれば、請求項1
0ないし13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、個々の光ファイバ間の光の漏れを線状部材が有す
る光吸収特性により低減することができ、迷光を防止す
ることができる。
【0222】請求項15記載の発明によれば、請求項1
0ないし13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、個々の光ファイバ間の光の漏れを線状部材に設け
られた光吸収特性を有する物質により低減することがで
き、迷光を防止することができる。
【0223】請求項16記載の発明によれば、請求項1
0ないし13の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、個々の光ファイバ間の光の漏れを接着剤が有する
光吸収特性により低減することができ、迷光を防止する
ことができる。
【0224】請求項17記載の発明によれば、請求項1
ないし16の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおい
て、光導光路が形成されている端面側から光を取り込む
場合、包絡面の開口率が光導光路により高くなるため、
各光ファイバに入射する光の取り込み効率が高くなり、
伝達される光量が増大する。特に、画像伝達デバイスと
して当該光情報伝達デバイスを用いれば、明るい画像が
得られる。また、逆に、光導光路が形成されている包絡
面側から光を出射させる場合には各光ファイバから出射
する光のビーム径が太くなる。特に、画像伝達デバイス
として当該光情報伝達デバイスを用いれば、滑らかな画
像が得られる。
【0225】請求項18記載の発明によれば、請求項
1,3ないし10,12ないし16の何れか一記載の光
情報伝達デバイスにおいて、何れの包絡面側から光を取
り込む場合であっても、包絡面の開口率が高くなるため
各光ファイバに入射する光の取り込み効率が高くなり、
伝達される光量が増大する。特に、画像伝達デバイスと
して当該光情報伝達デバイスを用いる場合、明るい画像
が得られる。また、何れの包絡面側から光を出射する場
合でも、各々の光ファイバから出射する光のビーム径が
太くなる。特に、画像伝達デバイスとして当該光情報伝
達デバイスを用いる場合、滑らかな画像が得られる。
【0226】請求項19記載の発明によれば、請求項1
7又は18記載の光情報伝達デバイスにおいて、光導光
路の材料として光硬化樹脂を含有している材料を用いる
ことにより、光ファイバからの光照射により光導光路を
自己整合的に形成することができ、光導光路形成の工程
が簡素化できる。
【0227】請求項20記載の発明によれば、請求項1
7ないし19の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、各導光路のクラッド層として光硬化樹脂を含有し
ている材料を用いることにより、光導光路のコア層を形
成後、光照射により連続してクラッド層を形成すること
ができ、光導光路全体の形成の工程を簡素化できる。
【0228】請求項21記載の発明によれば、請求項1
ないし20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおい
て、光ファイバの長軸方向の中心線が光ファイバ集合体
の包絡面に対しほぼ垂直となっている面が光を出射する
面とすれば、出射光の中心軸が包絡面に対して等方的で
あるため、当該光情報伝達デバイスを画像情報伝達デバ
イスとして用いた場合、画像の視野角依存性を少なくす
ることができる。逆に、光ファイバの長軸方向の中心線
が光ファイバ集合体の包絡面に対しほぼ垂直となってい
る面が光を入射する面とすれば、入射光の中心軸が包絡
面に対して等方的であるため、当該光情報伝達デバイス
を画像情報伝達デバイスとして用いた場合、画像の入射
光量を均一にすることができる。
【0229】請求項22記載の発明によれば、請求項1
7ないし20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、各光導光路の光伝達方向の中心軸が導光路集合体
の包絡面に対しほぼ垂直となっている面を光が出射する
面とすれば、出射光の中心軸が包絡面に対して等方的で
あるため、当該光情報伝達デバイスを画像情報伝達デバ
イスとして用いた場合、画像の視野角依存性を少なくす
ることができる。逆に、各光導光路の光伝達方向の中心
軸が包絡面に対しほぼ垂直となっている面を光が入射す
る面とすれば、入射光の中心軸が包絡面に対して等方的
であるため、当該光情報伝達デバイスを画像情報伝達デ
バイスとして用いた場合、画像の入射光量を均一にする
ことができる。
【0230】請求項23記載の発明によれば、請求項1
ないし22の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおい
て、入射光をマイクロレンズで集光することにより、光
ファイバ又は導光路に入射する光の取り込み効率を上げ
ることができ、伝達する光の強度を向上させることがで
きる。また、当該光情報伝達デバイスを画像伝達デバイ
スとして用いた場合、液晶パネルのように基板厚みなど
の制限により伝達したい画像を発生するデバイスの発光
位置を当該光情報伝達デバイスと密着させることができ
なくてもマイクロレンズの焦点距離を適切な値に設定す
ることにより解像度を損なうことなく画像情報を伝達で
きる。
【0231】請求項24記載の発明によれば、請求項1
ないし16の何れか一記載の光情報伝達デバイスにおい
て、各光ファイバ端面の形状を凸又は凹型形状にするこ
とにより、当該光情報伝達デバイスを画像伝達デバイス
として用いる場合、光を入射する包絡面側においては画
像の光の取り込み効率を向上させることができる。ま
た、各光ファイバ端面の形状を凸又は凹型形状にするこ
とにより、当該光情報伝達デバイスを画像伝達デバイス
として用いる場合、光を出射する包絡面側においては画
像の視野角を拡大させることができる。
【0232】請求項25記載の発明によれば、請求項1
7ないし20の何れか一記載の光情報伝達デバイスにお
いて、各光導光路端面の形状を凸又は凹型形状にするこ
とにより、当該光情報伝達デバイスを画像伝達デバイス
として用いる場合、光を入射する包絡面側においては画
像の光の取り込み効率を向上させることができる。ま
た、各光導光路端面の形状を凸又は凹型形状にすること
により、当該光情報伝達デバイスを画像伝達デバイスと
して用いる場合、光を出射する包絡面側においては画像
の視野角を拡大させることができる。
【0233】請求項26記載の発明の画像拡大表示装置
によれば、画像情報を光情報として伝達する手段として
請求項2,3,11又は12記載の光情報伝達デバイス
を用いることにより、他方の光ファイバ端面側から画像
表示素子による画像情報を光情報として入射すれば一方
の光ファイバ端面側に拡大した画像を伝達し、画像情報
を拡大表示させることができる。
【0234】請求項27記載の発明の画像縮小読取装置
によれば、画像情報を光情報として伝達する手段として
請求項2,3,11又は12記載の光情報伝達デバイス
を用いることにより、一方の光ファイバ端面側から画像
情報を光情報として入射すれば他方の光ファイバ端面側
に縮小した画像を伝達し、この他方の光ファイバ端面側
に配置させた画像撮像素子により読取ることにより画像
情報を縮小読取りすることができる。
【0235】請求項28記載の発明によれば、従来技術
のように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光フ
ァイバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間
が少なくて済み、請求項1記載の光情報伝達デバイスの
製造が容易となる。
【0236】請求項29記載の発明によれば、従来技術
のように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光フ
ァイバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間
が少なくて済み、請求項2記載の光情報伝達デバイスの
製造が容易となる。
【0237】請求項30記載の発明によれば、従来技術
のように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光フ
ァイバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間
が少なくて済み、請求項3記載の光情報伝達デバイスの
製造が容易となる。
【0238】請求項31記載の発明よれば、従来技術の
ように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光ファ
イバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間が
少なくて済み、請求項10記載の光情報伝達デバイスの
製造が容易となる。
【0239】請求項32記載の発明によれば、従来技術
のように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光フ
ァイバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間
が少なくて済み、請求項11記載の光情報伝達デバイス
の製造が容易となる。
【0240】請求項33記載の発明によれば、従来技術
のように所定間隔で縦横に開口された多数の細孔に光フ
ァイバを挿入する必要がなく、光ファイバの固定の手間
が少なくて済み、請求項12記載の光情報伝達デバイス
の製造が容易となる。
【0241】請求項34記載の発明によれば、先太テー
パ状の光導光路を形成する上で、個々の光ファイバ端面
に各導光路を位置合せして接着するような困難な作業を
強いることなく、光ファイバを通して光を入射するだけ
で先太テーパを自動的に作製でき、請求項17記載の光
情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【0242】請求項35記載の発明によれば、先太テー
パ状の光導光路を形成する上で、個々の光ファイバ端面
に各導光路を位置合せして接着するような困難な作業を
強いることなく、光ファイバを通して光を入射するだけ
で先太テーパを自動的に作製でき、請求項18記載の光
情報伝達デバイスの製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の第二の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の第三の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の第四の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図5】本発明の第五の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の第六の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図7】本発明の第七の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の第八の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の第九の実施の形態の光情報伝達デバイ
スの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の第十の実施の形態の光情報伝達デバ
イスの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の第十一の実施の形態の光情報伝達デ
バイスの原理的構成例を示す概略斜視図である。
【図12】マイクロレンズアレイを設けた構成例を示す
模式的な断面図である。
【図13】先端が凹状に形成された構成例を示す模式的
な断面図である。
【図14】先端が凸状に形成された構成例を示す模式的
な断面図である。
【図15】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 光情報伝達デバイス 2 光ファイバ 2a 一方の端面 2b 他方の端面 3 光ファイバ集合体 4a,4b 包絡面 5 シート状部材 6 光情報伝達デバイス 7 画像情報表示素子 8 画像情報撮像素子 9 光情報伝達デバイス 10 シート状部材 11 光情報伝達デバイス 12 光導光路 12a 端面 13 光導光路集合体 14 包絡面 15 光情報伝達デバイス 16 光導光路 16b 端面 17 光導光路集合体 18 包絡面 21 光情報伝達デバイス 22,23 線状部材 24,25 光情報伝達デバイス 26,27 線状部材 28〜30 光情報伝達デバイス 32 マイクロレンズ 33 凹形状 34 凸形状

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の光ファイバを集積させてなる光
    ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前記
    光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイバ
    の他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスであ
    って、 少なくとも一方の前記光ファイバ端面近傍にシート状部
    材が前記光ファイバと密着又は接着された状態で設けら
    れていることを特徴とする光情報伝達デバイス。
  2. 【請求項2】 複数本の光ファイバを集積させてなる光
    ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前記
    光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイバ
    の他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスであ
    って、 一方の前記光ファイバ端面近傍にシート状部材が光ファ
    イバと密着又は接着された状態で設けられ、他方の前記
    光ファイバ端面近傍における光ファイバの一定の長さ分
    が互いに隣接する光ファイバ同士で接着された状態で設
    けられていることを特徴とする光情報伝達デバイス。
  3. 【請求項3】 複数本の光ファイバを集積させてなる光
    ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前記
    光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイバ
    の他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスであ
    って、 両方の前記光ファイバ端面近傍にシート状部材が光ファ
    イバと密着又は接着された状態で設けられ、一方の前記
    光ファイバ端面近傍に設けられた前記シート状部材の厚
    さが他方の前記光ファイバ端面近傍に設けられた前記シ
    ート状部材の厚さより厚いことを特徴とする光情報伝達
    デバイス。
  4. 【請求項4】 前記シート状部材は、集積された前記光
    ファイバ集合体の縦方向又は横方向の何れか一方向のみ
    に設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3
    記載の光情報伝達デバイス。
  5. 【請求項5】 前記光ファイバが前記シート状部材と密
    着している領域において、前記シート状部材の面内方向
    に隣接する前記光ファイバが、前記シート状部材と特定
    の間隔で密着又は接着された状態で配置されていること
    を特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載の光情報
    伝達デバイス。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバが前記シート状部材と密
    着している領域において、前記シート状部材の面に対し
    て垂直な方向に隣接する複数本の光ファイバが、前記シ
    ート状部材の一方の面及び他方の面に密着又は接着され
    た状態で配置されていることを特徴とする請求項1ない
    し4の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  7. 【請求項7】 前記シート状部材自体が光吸収特性を有
    していることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一
    記載の光情報伝達デバイス。
  8. 【請求項8】 前記シート状部材の表面に光吸収特性を
    有する物質が設けられていることを特徴とする請求項1
    ないし6の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  9. 【請求項9】 前記シート状部材と各光ファイバ又は光
    ファイバ同士を接着するための接着剤が光吸収特性を有
    していることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一
    記載の光情報伝達デバイス。
  10. 【請求項10】 複数本の光ファイバを集積させてなる
    光ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前
    記光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイ
    バの他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスで
    あって、 少なくとも一方の前記光ファイバ端面近傍に複数本平行
    に配列された線状部材が直交する2方向に配置されて前
    記各光ファイバと密着又は接着された状態で設けられて
    いることを特徴とする光情報伝達デバイス。
  11. 【請求項11】 複数本の光ファイバを集積させてなる
    光ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前
    記光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイ
    バの他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスで
    あって、 一方の前記光ファイバ端面近傍に複数本平行に配列され
    た線状部材が直交する2方向に配置されて前記各光ファ
    イバと密着又は接着された状態で設けられ、他方の前記
    光ファイバ端面近傍におけるファイバの一定の長さ分が
    相互に隣接する光ファイバ同士で接着された状態で設け
    られていることを特徴とする光情報伝達デバイス。
  12. 【請求項12】 複数本の光ファイバを集積させてなる
    光ファイバ集合体の端面全体が各々包絡面を形成し、前
    記光ファイバの一端から入力する光情報をその光ファイ
    バの他端に伝達する機能を有する光情報伝達デバイスで
    あって、 両方の前記光ファイバ端面近傍に複数本平行に配列され
    た線状部材が直交する2方向に配置されて前記各光ファ
    イバと密着又は接着された状態で設けられ、一方の前記
    ファイバ端面近傍に設けられた前記線状部材が他方の光
    ファイバ端面近傍に設けられた前記線状部材よりも太い
    ことを特徴とする光情報伝達デバイス。
  13. 【請求項13】 前記線状部材が光ファイバと密着又は
    接着された箇所が一方の光ファイバ端面近傍の光ファイ
    バの長手方向の異なる位置で2ヶ所以上あることを特徴
    とする請求項10,11又は12記載の光情報伝達デバ
    イス。
  14. 【請求項14】 前記線状部材自体が光吸収特性を有し
    ていることを特徴とする請求項10ないし13の何れか
    一記載の光情報伝達デバイス。
  15. 【請求項15】 前記線状部材の表面に光吸収特性を有
    する物質が設けられていることを特徴とする請求項10
    ないし13の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  16. 【請求項16】 前記線状部材と各光ファイバ又は光フ
    ァイバ同士を接着するための接着剤が光吸収特性を有す
    ることを特徴とする請求項10ないし13の何れか一記
    載の光情報伝達デバイス。
  17. 【請求項17】 前記各光ファイバの少なくとも一端面
    に、その光ファイバから遠ざかるに従い断面積が大きく
    なる形状を有する光導光路が配置され、これらの光導光
    路が集積された光導光路集合体の前記光ファイバと接し
    ていない側の端面全体が包絡面を形成していることを特
    徴とする請求項1ないし16の何れか一記載の光情報伝
    達デバイス。
  18. 【請求項18】 前記光ファイバの両方の端面に、各々
    の光ファイバから遠ざかるに従い断面積が大きくなる形
    状を有する光導光路が配置され、これらの光導光路を集
    積させた光導光路集合体の前記光ファイバと接していな
    い側の端面全体が包絡面を形成していることを特徴とす
    る請求項1,3ないし10,12ないし16の何れか一
    記載の光情報伝達デバイス。
  19. 【請求項19】 前記各光導光路のコア層は光硬化樹脂
    材料を含有していることを特徴とする請求項17又は1
    8記載の光情報伝達デバイス。
  20. 【請求項20】 前記各光導光路のクラッド層は光硬化
    樹脂材料を含有していることを特徴とする請求項17な
    いし19の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  21. 【請求項21】 少なくとも一方の前記光ファイバ端面
    近傍では個々の光ファイバの長軸方向の中心線が前記光
    ファイバ集合体の端面全体が形成する包絡面に対してほ
    ぼ垂直となっていることを特徴とする請求項1ないし2
    0の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  22. 【請求項22】 前記各光導光路の光伝達方向の中心軸
    が前記導光路集合体の端面全体が形成する包絡面に対し
    ほぼ垂直となっていることを特徴とする請求項17ない
    し20の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  23. 【請求項23】 光入射面側の前記包絡面に対してマイ
    クロレンズが配置されていることを特徴とする請求項1
    ないし22の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  24. 【請求項24】 前記個々の光ファイバの一端又は両端
    が凸又は凹型形状とされていることを特徴とする請求項
    1ないし16の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  25. 【請求項25】 前記個々の導光路の一端又は両端が凸
    又は凹型形状とされていることを特徴とする請求項17
    ないし20の何れか一記載の光情報伝達デバイス。
  26. 【請求項26】 請求項2,3,11又は12記載の光
    情報伝達デバイスと、 この光情報伝達デバイスの前記他方の光ファイバ端面側
    に配置されて各表示画素の位置を前記各光ファイバ端面
    に一致させた画像表示素子と、を備えることを特徴とす
    る画像拡大表示装置。
  27. 【請求項27】 請求項2,3,11又は12記載の光
    情報伝達デバイスと、 この光情報伝達デバイスの前記他方の光ファイバ端面側
    に配置されて各撮像画素の位置を前記各光ファイバ端面
    に一致させた画像撮像素子と、を備えることを特徴とす
    る画像縮小読取装置。
  28. 【請求項28】 複数本の光ファイバを所定間隔で配列
    させてその端面近傍上にシート状部材を乗せて接着し、
    さらに、このシート状部材上に複数本の光ファイバを所
    定間隔で配列させてその端面近傍上にシート状部材を載
    せて接着する工程を、前記シート状部材の積層方向に複
    数回繰返して光情報伝達デバイスを作製するようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の光情報伝達デバイスの
    作製方法。
  29. 【請求項29】 複数本の光ファイバを所定間隔で配列
    させてその一方の端面近傍上にシート状部材を乗せて接
    着するとともに前記光ファイバの他方の端面近傍の一定
    長さ分を隣接する光ファイバ同士を密着させて接着固定
    し、さらに、このシート状部材上に複数本の光ファイバ
    を所定間隔で配列させてその端面近傍上にシート状部材
    を載せて接着するとともに前記光ファイバの他方の端面
    近傍の一定長さ分を隣接する光ファイバ同士を密着させ
    て接着固定する工程を、前記シート状部材の積層方向に
    複数回繰返して光情報伝達デバイスを作製するようにし
    たことを特徴とする請求項2記載の光情報伝達デバイス
    の作製方法。
  30. 【請求項30】 複数本の光ファイバを第1の所定間隔
    で配列させてその一方の端面近傍上に第1のシート状部
    材を乗せて接着するとともに前記光ファイバの他方の端
    面近傍の間隔を前記第1の所定間隔よりも狭い第2の所
    定間隔に配列させてその端面近傍上に前記第1のシート
    状部材よりも薄い第2のシート状部材を載せて接着し、
    さらに、これらの第1,第2のシート状部材上に複数本
    の光ファイバを前記第1の所定間隔で配列させてその一
    方の端面近傍上に第1のシート状部材を載せて接着する
    とともに前記光ファイバの他方の端面近傍の間隔を前記
    第2の所定間隔に配列させてその端面近傍上に第2のシ
    ート状部材を載せて接着する工程を、前記シート状部材
    の積層方向に複数回繰返して光情報伝達デバイスを作製
    するようにしたことを特徴とする請求項3記載の光情報
    伝達デバイスの作製方法。
  31. 【請求項31】 複数本の線状部材を直交する2方向に
    目的とする間隔よりも広くして平行に配列し、これらの
    線状部材により形成される各升目に複数本の光ファイバ
    の端面近傍を個別に挿入した後、前記線状部材の間隔を
    目的とする間隔に狭めて前記光ファイバに接着すること
    により光情報伝達デバイスを作製するようにしたことを
    特徴とする請求項10記載の光情報伝達デバイスの作製
    方法。
  32. 【請求項32】 複数本の線状部材を直交する2方向に
    目的とする間隔よりも広くして平行に配列し、これらの
    線状部材により形成される各升目に複数本の光ファイバ
    の一方の端面近傍を個別に挿入した後、前記線状部材の
    間隔を目的とする間隔に狭めて前記光ファイバに接着
    し、前記光ファイバの他方の端面近傍を一定長さ分を隣
    接する光ファイバ同士を密着させて接着固定することに
    より光情報伝達デバイスを作製するようにした請求項1
    1記載の光情報伝達デバイスの作製方法。
  33. 【請求項33】 第1の太さの複数本の第1の線状部材
    を直交する2方向に目的とする間隔よりも広くして平行
    に配列するとともに、前記第1の線状部材よりも細い第
    2の太さの複数本の第2の線状部材を直交する2方向に
    前記第1の線状部材と同等の間隔で平行に配列し、これ
    らの第1,第2の線状部材により形成される共通な各升
    目に複数本の光ファイバの一方の端面近傍を個別に挿入
    した後、前記第1の線状部材を前記光ファイバの一方の
    端面近傍に位置させてその間隔を目的とする間隔に狭め
    て前記光ファイバに接着するとともに、前記第2の線状
    部材を前記光ファイバの他方の端面近傍に位置させてそ
    の間隔を目的とする間隔に狭めて前記光ファイバに接着
    することにより光情報伝達デバイスを作製するようにし
    たことを特徴とする請求項12記載の光情報伝達デバイ
    スの作製方法。
  34. 【請求項34】 シート状部材又は棒状部材を含めて複
    数本の光ファイバを集積させて光ファイバ集合体を形成
    した後、前記各光ファイバの少なくとも一端側先端を光
    硬化性樹脂混合液に浸して各光ファイバの他端側より光
    を入射させて前記一端側先端が先太テーパ状となる形状
    を有する光導光路を作製するようにしたことを特徴とす
    る請求項17記載の光情報伝達デバイスの作製方法。
  35. 【請求項35】 シート状部材又は棒状部材を含めて複
    数本の光ファイバを集積させて光ファイバ集合体を形成
    した後、前記各光ファイバの一端側先端を光硬化性樹脂
    混合液に浸して各光ファイバの他端側より光を入射させ
    て前記一端側先端が先太テーパ状となる形状を有する光
    導光路を作製し、前記各光ファイバの前記他端側先端を
    光硬化性樹脂混合液に浸して各光ファイバの前記一端側
    より光を入射させて前記他端側先端が先太テーパ状とな
    る形状を有する光導光路を作製するようにしたことを特
    徴とする請求項18記載の光情報伝達デバイスの作製方
    法。
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