JP2002221048A - ガスタービン燃焼振動防止装置 - Google Patents

ガスタービン燃焼振動防止装置

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JP2002221048A
JP2002221048A JP2001014109A JP2001014109A JP2002221048A JP 2002221048 A JP2002221048 A JP 2002221048A JP 2001014109 A JP2001014109 A JP 2001014109A JP 2001014109 A JP2001014109 A JP 2001014109A JP 2002221048 A JP2002221048 A JP 2002221048A
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gas turbine
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signal
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JP2001014109A
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Shoichi Nagata
承一 永田
Morihiko Mazaki
守彦 真崎
Hirochika Komiyama
弘哉 込山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービン負荷上昇時の燃焼振動を防止す
ること。 【解決手段】 ガスタービン負荷が規定負荷以上に上昇
したことを検出した時点204で、BPT設定値205
を得るためにEXT設定値201に加算するBPTバイ
アス値を漸減し、その後、元の値に漸増する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン(G
T)の負荷上昇時に燃焼器に発生する振動(以下、燃焼
振動)を防止する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンはガスタービン発電設備等
に使用され、温度制限制御及びガバナ制御が行われる。
【0003】温度制限制御は、タービン入口ガス温度が
所定の温度(大容量ガスタービンでは例えば1350°
C)を越えないように制限するための制御であり、これ
には、ブレードパス温度制御と、排ガス温度制御があ
る。
【0004】ブレードパス温度制御(以下、BPT制
御)では、ブレードパス温度(BPT)と呼ばれるター
ビン最終段直後の排気ガス温度を熱電対で計測し、これ
と設定値(ブレードパス温度設定値、以下、BPT設定
値)を比較し、比例積分(PI)制御により燃料流量調
節弁を開閉する。
【0005】排ガス温度制御(以下、EXT制御)で
は、単に排ガス温度(EXT)と呼ばれるタービン最終
段よりも後流の排気ダクトでの排気ガス温度を熱電対で
計測し、これと設定値(排ガス温度設定値、以下、EX
T設定値)を比較し、比例積分(PI)制御により燃料
流量調節弁を開閉する。
【0006】BPT設定値は、一般に、EXT設定値
に、温度計測位置からくる熱落差を考慮したバイアス値
(ブレードパス温度設定用バイアス値、以下、BPTバ
イアス値)を加えた値とされる。
【0007】従来は、BPTバイアス値は一定であっ
た。
【0008】ガバナ制御では、タービンの回転速度、言
い換えればタービンに連結された発電機の回転速度と設
定値を比較し、比例(P)制御により燃料流量調節弁を
開閉する。
【0009】そして、BPT制御信号出力、EXT制御
信号出力及びガバナ制御信号出力のうち最も低い値のも
のが、燃料流量調節弁に対する最終的な制御信号として
使用される。
【0010】次に、ガスタービンの負荷上昇時に燃焼器
に発生する燃焼振動(以下、ガスタービン燃焼振動)を
説明する。
【0011】ガスタービン燃焼振動は、具体的には、起
動時を含む低負荷領域からの負荷上昇時、並びに、高負
荷領域における自動周波数制御(以下、AFC)下げ指
令のリセット動作による負荷上昇時に発生する。
【0012】これらの負荷上昇過程においては、最初は
ガバナ制御が行われ、ガスタービン出力がベース負荷
(定格出力点)付近まで上昇すると、BPTがEXTよ
りも上流側の温度であることから、ガスタービン出力は
BPT制御に制限され、その後、EXT制御に移行し
て、定格出力点で整定する。
【0013】その際、BPT制御の応答性(PI定数
や、熱電対の応答性)の遅れから、過渡的にガスタービ
ン出力が定格出力点からオーバーシュートしてしまう。
即ち、ガスタービン入口温度が定格温度をオーバーシュ
ートしてしまう。このオーバシュートが、結果的に、ガ
スタービン燃焼振動を発生させる。
【0014】その理由の1つとして、燃焼器では燃空比
制御が行われて空気量が最適化されるが、ガスタービン
出力が定格出力点からオーバーシュートする原因は過渡
的に燃料量が計画値をオーバーシュートすることであ
り、この過剰な燃料量が燃焼速度を増加させるため、燃
焼圧力が変動し、燃焼振動が発生すると考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の第1
の課題は、負荷上昇過程において、過渡的にもガスター
ビン出力(ガスタービン入口温度)を定格出力点よりオ
ーバーシュートさせずに、ガスタービン燃焼振動の抑制
を可能とすることである。
【0016】本発明の第2の課題は、起動時を含めた低
負荷領域からの負荷上昇過程において、過渡的にもガス
タービン出力を定格出力点よりオーバーシュートさせず
に、ガスタービン燃焼振動の抑制を可能とすることであ
る。
【0017】本発明の第3の課題は、AFC(自動周波
数制御)下げ指令のリセット動作時の負荷上昇過程にお
いて、過渡的にもガスタービン出力(ガスタービン入口
温度)を定格出力点よりオーバーシュートさせずに、ガ
スタービン燃焼振動の抑制を可能とすることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のガ
スタービン燃焼振動防止装置は、ガスタービン負荷が規
定負荷以上に上昇したことを検出する負荷上昇検出手段
と、排ガス温度設定値に対するブレードパス温度設定値
のバイアス値(以下、BPTバイアス値)を、前記負荷
上昇検出手段による負荷上昇検出時点から漸減し、その
後、元の値へ漸増するブレードパス温度設定値変更手段
を備えることを特徴とする。
【0019】請求項2に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1において、前記ブレードパス温
度設定値変更手段は前記BPTバイアス値を所定の値
(以下、所定バイアス値)まで漸減することを特徴とす
【0020】請求項3に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項2において、前記所定バイアス値
は大気温度の関数であることを特徴とする
【0021】請求項4に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1または2において、前記規定負
荷は大気温度の関数であることを特徴とする。
【0022】請求項5に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1から4いずれかにおいて、前記
BPTバイアス値の漸増レートは漸減レートより緩慢で
あることを特徴とするガスタービン燃焼振動防止装置。
【0023】請求項6に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1から5いずれかにおいて、前記
負荷上昇検出手段は、ブレードパス温度が排ガス温度設
定値より所定温度以上低いことを条件に、前記ガスター
ビン負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出すること
を特徴とする。
【0024】請求項7に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1から5いずれかにおいて、前記
負荷上昇検出手段は、ブレードパス温度が排ガス温度設
定値より所定温度以上低くなってから所定時間経過した
ことを条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以上に
上昇したことを検出すること特徴とする。
【0025】請求項8に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項6または7において、前記所定温
度は大気温度の関数であることを特徴とする。
【0026】請求項9に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、請求項1から5いずれかにおいて、前記
負荷上昇検出手段は、自動周波数制御下げ指令の受信を
条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以上に上昇し
たことを検出することを特徴とする。
【0027】請求項10に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、請求項1から5いずれかにおいて、前
記負荷上昇検出手段は、自動周波数制御下げ指令の受信
から所定時間経過したことを条件に、前記ガスタービン
負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出することを特
徴とする。
【0028】請求項11に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、請求項1から10いずれかにおいて、
前記BPTバイアス値の漸増時期を決定する漸増時期決
定手段を備えることを特徴とする。
【0029】請求項12に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、請求項11において、前記漸増時期決
定手段は、ガスタービンの制御がガバナ制御からブレー
ドパス温度制御に移行したことを検出し、その検出時点
を漸増開始時期とすることを特徴とする。
【0030】請求項13に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、請求項11において、前記漸増時期決
定手段は、自動周波数制御下げ指令のリセット後、所定
時間経過したことを検出し、その検出時点を漸増開始時
期とすることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態例を説明する。図1にガスタービン燃焼振動防
止装置を備えたガスタービン発電設備の概要を示し、図
2にガスタービン燃焼振動防止装置の構成例を示し、図
3に負荷上昇の例を示し、図4にガスタービン燃焼振動
防止装置の詳細な回路構成例を示し、図5に大気温度と
規定負荷の関係の一例を示し、図6に自動周波数制御
(AFC)下げ指令時のBPTバイアス値(ブレードパ
ス温度設定のバイアス値)の漸減動作例を示し、図7に
起動時を含めた低負荷領域からの負荷上昇時のBPTバ
イアス値の漸減・漸増動作例及び本発明の作用効果を示
す。
【0032】[ガスタービン発電設備の概要]まず、ガ
スタービン発電設備について図1を参照して説明する。
図1中、1は空気圧縮機、2は燃焼器、3は燃料流量調
節弁、4はタービン、5は発電機、6は排気ガス、7は
ガスタービン燃焼振動防止装置、8は温度制限制御器、
9はBPTセンサ(熱電対等のブレードパス温度計測用
センサ)、10はEXTセンサ(熱電対等の排ガス温度
計測用センサ)、11はガバナ制御器、12はローセレ
クタである。18は空気圧縮機1の入口温度を計測する
温度センサであり、その温度計測信号18aは種々の値
を大気温度の関数とするために、ガスタービン燃焼振動
防止装置7に与えられる。
【0033】空気圧縮機1により空気が圧縮された後、
燃焼器2に送られる。燃焼器2には燃料流量調節弁3を
通して燃料が供給され、空気により燃料が燃焼する。燃
焼器2で生じる燃焼ガスがタービン4を回転し、タービ
ン4が発電機5を駆動する。タービン4を通った排気ガ
ス6は、排気ダクトを経て蒸気タービン(図示省略)等
へ送られ、排気ガス6のエネルギーが活用される。空気
圧縮機1、タービン4及び発電機5は互いに連結されて
いる。
【0034】ガスタービン燃焼振動防止装置7は基本的
には、EXT設定値(排ガス温度設定値)にBPTバイ
アス値(ブレードパス温度設定用バイアス値)を加算し
てBPT設定値(ブレードパス温度設定値)を生成し、
温度制限制御器8へ与える。その際、本発明により、ガ
スタービン負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出し
た時点から、BPTバイアス値を漸減し、その後、元の
値へ漸増する。
【0035】即ち、図7に示すように、従来は、一点鎖
線201で示すようなEXT設定値に固定のBPTバイ
アス値を加えて破線202で示すようなBPT設定値と
していたため、BPT制御の応答性の遅れから、破線2
03で示すようにガスタービン負荷(軸出力)が過渡的
に計画値をオーバーシュートした。
【0036】これに対し、本発明では、ガスタービン負
荷が規定負荷以上に上昇したことを検出した時点204
から、BPTバイアス値を漸減し、その後、元の値へ漸
増することにより、実線205で示すようにBPT設定
値を変更する。これにより、太線206で示すように、
ガスタービン負荷が過渡的にも計画値をオーバーシュー
トすることがなくなり、タービン燃焼振動を防止するこ
とができる。
【0037】その際、規定負荷は、タービン燃焼振動が
発生しないように、余裕をもってガバナ制御からBPT
制御に移行するような値に設定する。この規定負荷値
は、固定値でも良いが、一般にタービン負荷は大気温度
に依存するので、大気温度の関数とするのが良い。本例
では、大気温度として、空気圧縮機入口温度を温度セン
サ18で計測している。
【0038】また、BPTバイアス値は、BPT制御が
PI制御であることを考慮して、PI制御に影響を及ぼ
さない範囲でなるべく素早くBPT制御に移行するよう
なレートで所定バイアス値へ漸減すると良い。
【0039】この所定バイアス値は、固定値でも良い
が、大気温度が変動してもガスタービン燃焼振動を防止
できるように、大気温度の関数にすると良い。本例で
は、大気温度として、空気圧縮機入口温度を温度センサ
18で計測している。
【0040】また、BPTバイアス値を元へ戻す際は、
タービン出力がオーバーシュートしないように、ゆっく
り漸増すると良い。
【0041】温度制限制御器8では、BPT制御とし
て、BPTセンサ9で計測したBPT(ブレードパス温
度)とBPT設定値を比較し、比例積分(PI)制御信
号を出力する。この制御信号出力をBPCSOと記す。
【0042】また、温度制限制御器8では、EXT制御
として、EXTセンサ10で計測したEXT(排ガス温
度)とEXT設定値を比較し、比例積分(PI)制御信
号を出力する。この制御信号出力をEXCSOと記す。
【0043】ガバナ制御器11は、タービン4の回転速
度、言い換えれば発電機5の回転速度を設定値と比較
し、比例(P)制御信号を出力する。この制御信号出力
をGVCSOと記す。
【0044】BPCSO(BPT制御信号出力)、EX
CSO(EXT制御信号出力)及びGVCSO(ガバナ
制御信号出力)はローセレクタ12に入力され、そのう
ち最も低い値のものが、燃料流量調節弁3に対する制御
信号出力CSOとして選択される。
【0045】[ガスタービン燃焼振動防止装置の構成
例]次に、図2を参照して、ガスタービン燃焼振動防止
装置7の構成例を説明する。
【0046】図2に示すように、本例のガスタービン燃
焼振動防止装置7は、第1負荷上昇検出手段13と、第
1増減時期決定手段14と、第2負荷上昇検出手段15
と、第2増減時期決定手段16と、BPT設定値変更手
段(ブレードパス温度設定値変更手段)17を備える。
【0047】第1負荷上昇検出手段13は、BPTセン
サ9で計測したBPTがEXT設定値よりも所定温度以
上低いことを条件に、あるいは、BPTがEXT設定値
よりも所定温度以上低くなってから所定時間以上経過し
たことを条件に、ガスタービン負荷が規定負荷以上に上
昇したことを検出し、BPT設定値変更手段17に通知
する。
【0048】第1漸増時期決定手段14は、GVCSO
(ガバナ制御信号出力)とBPCSO(BPT制御出
力)を基に、ガスタービンの制御がガバナ制御からBP
T制御に移行したことを検出し、その検出時点を漸増開
始時期としてBPT設定値変更手段17に通知する。
【0049】第2負荷上昇検出手段15は、AFC(自
動周波数制御)下げ指令の着信を条件に、あるいは、A
FC下げ指令の着信から所定時間経過したことを条件
に、ガスタービン負荷が規定負荷以上に上昇したことを
検出し、BPT設定値変更手段17に通知する。
【0050】第2漸増時期決定手段16は、AFC下げ
指令のリセット後、その検出時点を漸増開始時期として
BPT設定値変更手段17に通知する。
【0051】BPT設定値変更手段17は、EXT設定
値にBPTバイアス値を加算してBPT設定値を生成す
るが、BPTバイアス値の漸減と漸増には、次の2通り
の手法がある。 (1) 手法1:第1負荷上昇検出手段13が負荷上昇を検
出した場合は、その時点からBPTバイアス値を所定バ
イアス値へ漸減し始め、第1漸増時期決定手段14から
漸増開始時期信号を入力した時点から元の値へ漸増し始
める。 (2) 手法2:第2負荷上昇検出手段15が負荷上昇を検
出した場合は、その時点からBPTバイアス値を所定バ
イアス値へ漸減し始め、第2漸増時期決定手段16から
漸増開始時期信号を入力した時点から元の値へ漸増し始
める。
【0052】上述した手法1は、図3に示すように、ガ
スタービン起動時の負荷上昇19を含めて、いわゆる低
負荷領域からの負荷上昇20におけるガスタービン燃焼
振動の防止に有効である。
【0053】上述した手法2は、図3に示すように、高
負荷領域におけるAFC下げ指令のリセット動作による
負荷上昇時21におけるガスタービン燃焼振動の防止に
有効である。
【0054】なお、AFCは発電機出力の周波数安定化
を図るための自動制御であり、そのコマンドとして、周
波数が所定範囲を越えて高くなるとAFC下げ指令が与
えられ、所定範囲に戻るとAFC下げ指令がリセットさ
れる。
【0055】第1負荷上昇検出手段13あるいは第2負
荷上昇検出手段15における所定温度の値は固定でも良
いが、本例では大気温度が大きく変動してもガスタービ
ン燃焼振動を防止できるように、所定温度値を大気温度
の関数としている。また、大気温度として、図1に示す
ように、空気圧縮機入口温度を温度センサ18で計測し
ている。
【0056】また、第1負荷上昇検出手段13あるいは
第2負荷上昇検出手段15における規定負荷の値も、固
定でも良いが、本例では大気温度が大きく変動してもガ
スタービン燃焼振動を防止できるように、規定負荷値を
大気温度の関数としている。また、大気温度として、図
1に示すように、空気圧縮機入口温度を温度センサ18
で計測している。
【0057】更に、BPT設定値変更手段17における
所定バイアス値も、固定でも良いが、本例では大気温度
が大きく変動してもガスタービン燃焼振動を防止できる
ように、所定バイアス値を大気温度の関数としている。
また、大気温度として、図1に示すように、空気圧縮機
入口温度を温度センサ18で計測している。
【0058】但し、上記所定温度値、規定負荷値あるい
は所定バイアス値が所望の温度範囲にて一定値である場
合も、大気温度の関数の一種である。
【0059】[ガスタービン燃焼振動防止装置の詳細回
路構成例]次に、図4を参照して、ガスタービン燃焼振
動防止装置の詳細な回路構成例をBPT制御器の構成例
とともに説明する。
【0060】図4中、22は規定負荷値用関数発生器、
23は偏差モニタ、24はアンド回路、25はノット回
路、26はオア回路、27はセットリセット回路(以
下、SR回路)、29は加算器、30は偏差モニタ、3
1はオンディレータイマ、32は偏差モニタ、33はオ
フディレータイマ、34はオンディレータイマ、35は
アンド回路、36は固定BPTバイアス値用信号発生
器、37は所定温度値及び第1所定バイアス値用関数発
生器、38は第2所定バイアス値用信号発生器、39は
信号切換器、40は信号切換器、41は加算器である。
また、42は減算器、43は除算器、44は信号発生
器、45はBPT制御用のPI(比例積分)制御器、4
6は乗算器、47は信号発生器、48は加算器、49は
除算器、50は信号発生器、51は上下リミッタ、52
は信号発生器、53は信号発生器である。
【0061】図4における各信号の意味を予め、下記に
示す。 (1) 9aはBPT信号(ブレードパス温度計測信号)で
あり、BPTセンサ9で計測したブレードパス温度を表
す。 (2) 18aは空気圧縮機入口温度計測信号であり、温度
センサ18で計測した空気圧縮機入口温度値を表す。 (3) 22aは規定負荷値信号であり、関数発生器22が
空気圧縮機入口温度の関数として発生する規定負荷値を
表す。 (4) 28は所定温度値信号であり、関数発生器37が空
気圧縮機入口温度の関数として発生する所定温度値を表
す。 (5) 35aはアンド回路35の出力信号であり、信号切
換器36を制御する。 (6) 36aは固定BPTバイアス値信号であり、信号発
生器36が発生するT0なる固定値BPTバイアス値を
表す。 (7) 37aは第1所定バイアス値信号であり、関数発生
器37が空気圧縮機入口温度の関数として発生するT1
なる第1所定バイアス値を表す。 (8) 38aは第2所定バイアス値信号であり、信号発生
器38が発生するT2なる第2所定バイアス値を表す。 (9) 40aはBPTバイアス値信号であり、信号切換器
40が出力する。 (10)41aはBPT設定値信号であり、加算器41が出
力する。 (11)55はタービン負荷信号であり、タービン軸出力を
表す。あるいは、ガスービン発電設備の場合は発電機出
力を表すものであっても良い。 (12)56はBPCSO信号であり、BPT制御信号出力
を表す。 (13)57はCSO信号であり、図1のローセレクタ12
からの制御信号出力を表す。 (14)58はEXT設定値信号であり、排ガス温度設定値
(EXT設定値)を表す。 (15)59はAFC下げ指令受信信号であり、AFC動作
中であることを表す。
【0062】図4中、関数発生器22、偏差モニタ2
3、アンド回路24、ノット回路25、オア回路26、
SR回路27、加算器29、偏差モニタ30、オンディ
レータイマ31、偏差モニタ32、オフディレータイマ
33及び関数発生器37は、図2に示した第1負荷上昇
検出手段13及び第1漸増時期決定手段14を構成す
る。
【0063】また、関数発生器22、偏差モニタ23、
オンディレータイマ34及びアンド回路35は、図2に
示した第2負荷上昇検出手段15及び第2漸増時期決定
手段16を構成する。
【0064】更に、信号発生器36、関数発生器37、
信号発生器38、信号切換器39、信号切換器40及び
加算器41は、図2に示したBPT設定変更手段17を
構成する。
【0065】なお、減算器42、除算器43、信号発生
器44、PI制御器45、乗算器46、信号発生器4
7、加算器48、除算器49、信号発生器50、上下リ
ミッタ51、信号発生器52及び信号発生器53は、B
PT制御器を構成する。
【0066】[第1負荷上昇検出及び第1漸増時期決
定]まず、第1負荷上昇検出及び第1漸増時期決定の動
作を説明する。
【0067】関数発生器22は空気圧縮機入口温度計測
信号18aを入力し、規定負荷の値を空気圧縮機入口温
度の関数として発生し、これを表す規定負荷値信号22
aを偏差モニタ23へ出力する。
【0068】大気温度(空気圧縮機入口温度)と規定負
荷との関係は、必要に応じて、負荷変化時の温度制御移
行の動作タイミングにより調整すると良い。
【0069】図5に一例として、大気温度と規定負荷と
の関係100を示す。この例では、大気温度とガスター
ビンの軸可能出力との関係101を基に、大気温度と温
度制御へ移行する軸出力との関係102に対して余裕を
持たせて、規定負荷を設定している。
【0070】例えば、軸可能出力が大気温度5°Cで3
60MW、40°Cで306MWであり、温度制御移行
軸出力が大気温度5°Cで330MW、40°Cで27
6MWである場合、規定負荷値(軸出力)は大気温度5
°Cで300MW、40°Cで246MWとされる。
【0071】偏差モニタ23はタービン負荷信号55と
規定負荷値信号22aを入力し、その偏差(タービン負
荷−規定負荷値)が0以上のときは”1”で、0未満の
ときに”0”となる信号を、アンド回路24及びノット
回路25に出力する。アンド回路24の出力はSR回路
27のセット端子に与えられ、ノット回路25の出力は
オア回路26を通してSR回路27のリセット端子に与
えられる。
【0072】オア回路26には、また、偏差モニタ32
の出力がオフディレータイマ33を通して与えられる。
偏差モニタ32はBPCSO信号56と、CSO信号5
7が入力され、その偏差が微小値例えば0.1以下(B
PCSO−CSO≦0.1)のときは”1”で、それ未
満(BPCSO−CSO>0.1)のときに”0”とな
る信号を、オフディレータイマ33へ出力する。オフデ
ィレータイマ33は入力信号を、オンタイミングはその
ままで、オフタイミングのみ所定時間t1例えば3分間
継続して出力する。
【0073】一方、関数発生器37は空気圧縮機入口温
度計測信号18aを入力し、所定温度の値を空気圧縮機
入口温度の関数として発生し、これを表す所定温度値信
号28を加算器29へ出力する。加算器29はEXT設
定信号58と所定温度値信号28を入力し、その加算結
果(EXT設定値+所定温度値)を表す信号を偏差モニ
タ30へ出力する。但し、関数発生器37は必要に応じ
て所定温度値をマイナス設定値とする。所定温度値をマ
イナス設定値とすることにより、加算器29の加算結果
はEXT設定値より低い温度を示す。
【0074】本例では、関数の簡単化のため、関数発生
器37が発生する所定温度値を−5°C一定とている。
【0075】偏差モニタ30は加算器29の出力信号と
BPT信号9aを入力し、その偏差が0以上(EXT設
定値+所定温度値≧BPT)のときは”1”で、0未満
(EXT設定値+所定温度値<BPT)のときに”0”
となる信号30aを、オンディレータイマ31を通し
て、アンド回路24へ出力する。オンディレータイマ3
1は入力信号を、オフタイミングはそのままで、オンタ
イミングのみ所定時間t2例えば30秒間継続して出力
する。即ち、出力のオンタイミングは入力のオンタイミ
ングから所定時間t2遅れる。
【0076】従って、SR回路27の出力信号27aの
状態(”0”、”1”)とその意味は下記のようにな
る。 (1) タービン負荷が規定負荷値未満の間は、SR回路2
7はリセットされ、その出力信号27aは”0”であ
る。 (2) 所定温度値を−5°Cとした場合、BPTがEXT
設定値よりも5°以上低くなってから所定時間t1以上
経過したことを条件に、タービン負荷が規定負荷値以上
に上昇した場合に、SR回路27はセットされ、出力信
号27aは”1”となる。この条件は、図3に示したガ
スタービン起動時の負荷上昇19及び任意の低負荷領域
からの負荷上昇20において満足される。 (3) 従って、SR回路27の出力信号27aが”0”か
ら”1”に変わった時点が、負荷上昇検出時点となる。
つまり、BPTバイアス値の漸減開示時期である。 (4) SR回路27のセット後に、ガスタービン制御がガ
バナ制御からBPT制御に移行した場合は、BPCSO
−CSO≦微小値(0.1)となるので、SR回路27
はリセットされ、出力信号27aは”0”となる。 (5) 従って、SR回路27の出力信号27aが”1 ”か
ら”0”に変わった時点が、BPTバイアス値の漸増開
示時期となる。
【0077】このようなSR回路27の出力信号27a
が、BPT設定値変更のために、信号切換器40の制御
端子に与えられる。
【0078】ここで、加算器29が入力する所定温度値
について説明する。
【0079】この所定温度値は前述のように本例では例
えば−5°Cであり、EXT設定値+所定温度値(=E
XT設定値−5°C)≧BPTを条件とすることによ
り、BPTバイアス値が所定バイアス値に変化しても直
ちにはBPT制御に移行しないようにしている。
【0080】[第2負荷上昇検出及び第2漸増時期決
定]次に、第2負荷上昇検出及び第2漸増時期決定の動
作を説明する。
【0081】AFC下げ指令受信信号59がオンディレ
ータイマ34を通して、アンド回路35に与えられる。
オンディレータイマ34は入力信号を、オフタイミング
はそのままで、オンタイミングのみ所定時間t3例えば
30秒間継続して出力する。即ち、出力のオンタイミン
グは入力より所定時間t3遅れる。
【0082】また、アンド回路35には、前述した偏差
モニタ23の出力信号も与えられる。この信号は、偏差
(=タービン負荷−規定負荷値)が0以上のときは”
1”で、0未満のときに”0”である。
【0083】従って、アンド回路35の出力信号35a
の状態(”0”、”1”)とその意味は下記のようにな
る。 (1) タービン負荷が規定負荷値未満の間は、出力信号3
5aは”0”である。 (2) AFC下げ指令の着信から所定時間t3経過したこ
とを条件に、ガスタービン負荷が規定負荷値以上であっ
た場合に、出力信号35aは”1”となる。この条件
は、図3に示した高負荷領域におけるAFC下げ指令の
リセット動作による負荷上昇時21において満足され
る。 (3) 従って、アンド回路35の出力信号35aが”0”
から”1”に変わった時点が、負荷上昇検出時点とな
る。つまり、BPTバイアス値の漸減開示時期である。 (4) また、アンド回路35の出力信号35aが”1 ”か
ら”0”に変わった時点が、BPTバイアス値の漸増開
示時期となる。
【0084】このようなアンド回路35の出力信号35
aが、BPT設定値変更のために、信号切換器39の制
御端子に与えられる。
【0085】ここで、SR回路27のセットは偏差モニ
タ23の出力が”1”、つまり[EXT設定値+所定温
度値(例えば、EXT設定値−5°C)≧BPT]を条
件とするので、その出力信号27aは起動時を含む低負
荷領域からの負荷上昇時に”1”となる。これに対し
て、アンド回路35は[AFC下げ指令受信]を条件と
するので、その出力信号35aは高負荷領域での負荷上
昇時に”1”となる。
【0086】一方、SR回路27の出力27aは[ガバ
ナ制御からBPT制御への移行]により”0”となり、
アンド回路35は[AFC下げ指令のリセット]を条件
として”0”となる。
【0087】従って、第1負荷上昇検出及び第1漸増時
期決定の動作と、第2負荷上昇検出及び第2漸増時期決
定の動作とが競合することはない。
【0088】[BPT設定値変更]次に、BPT設定値
変更の動作を説明する。
【0089】信号発生器36は固定BPTバイアス値信
号36aを発生し、信号切換器39に出力する。本例で
は、固定BPTバイアス値T0を例えば、15°Cとす
る。
【0090】関数発生器37は空気圧縮機入口温度温度
計測信号18aを入力し、第1所定バイアス値T1を空
気圧縮機入口温度の関数として発生し、これを表す第1
所定バイアス値信号37aを信号切換器40へ出力す
る。
【0091】第1所定バイアス値T1は、一例として、
空気圧縮機入口温度が25°Cのとき、0°Cとされ
る。
【0092】信号発生器38は第2所定バイアス信号3
8aを発生し、信号切換器39に出力する。本例では、
第2所定バイアス値T2は固定値であり、例えば、0°
Cとする。
【0093】信号切換器39、40はそれぞれ、制御信
号に応じて入力信号を切り換えて出力する信号切換機能
と、信号切換レートを任意に設定できるレート設定機能
を有している。
【0094】信号切換器39は、制御端子に入力される
アンド回路35からの信号35aが”0”の場合は固定
BPTバイアス値信号36aを選択し、”1”の場合は
第2所定バイアス値信号38aを選択して、信号切換器
40に出力する。
【0095】そして信号切換器39において、制御信号
35aが”0”から”1”に変化する場合の信号切換レ
ートをR1、”1”から”0”に変化する場合の信号切
換レートをR2とするとき、本例では、R1>R2、一
例をあげると、R1=20°C/分、R2=1.0°C
/分としている。
【0096】従って、前述のように固定BPTバイアス
値T0=15°C、第2所定バイアス値T2=0°Cで
ある場合は、BPTバイアス値は、15°Cから0°C
へ45秒間で漸減し、0°Cから15°Cには15分間
で漸増する。
【0097】ここで、図6を参照して、信号切換器39
におけるレートR1と、オンディレータイマ34のディ
レー時間t3について説明する。
【0098】図6(a)に示すように、AFC下げ指令
を受信すると、タービン軸出力はAFC下げ指令受信
後、時刻t4(例えば15秒後)から低下し始める。こ
れに対応して、BPTは図6(b)に示すように、時刻
t4+t5まではゆっくりと低下し、その後、あるレー
トR3で大きく低下する。そこで、BPTバイアス値
は、図6(c)に示すように、AFC下げ指令受信後、
t3(=t4+t5)時間たったことを条件に、タービ
ン負荷が規定負荷値以上であったときに、BPTバイア
ス値をレートR1で漸減させる。このとき、BPTをB
PT設定値が下回らないように、R3>R1と設定する
と良い。
【0099】なお、AFC下げ指令受信後、t3以内に
負荷上昇がある場合、BPTバイアス値を変更しなくて
も、タービン燃焼は生じなかった。
【0100】一方、信号切換器40は、制御端子に入力
されるSR回路27からの信号27aが”0”の場合は
信号切換器39から出力されるバイアス値信号(固定B
PTバイアス値信号36aまたは第2所定バイアス値信
号38a)を選択し、”1”の場合は第1所定バイアス
値信号37aを選択して、加算器41に出力する。
【0101】この信号切換器40においても、制御信号
27aが”0”から”1”に変化する場合の信号切換レ
ートをR1、”1”から”0”に変化する場合の信号切
換レートをR2とすると、本例では、R1>R2、一例
をあげると、R1=15°C/分、R2=1.5°C/
分としている。
【0102】従って、前述のように固定BPTバイアス
値T0=15°C、第1所定バイアス値T1=0°C
(大気温度25°Cにて)である場合は、BPTバイア
ス値は、15°Cから0°Cへ1分間で漸減し、0°C
から15°Cへは10分間で漸増する。
【0103】以上により、信号切換器40の出力信号4
0aが表すBPTバイアス値は、起動時を含む低負荷領
域からの負荷上昇過程においては、タービン負荷が規定
負荷値まで上昇したときに例えば15°Cから0°Cへ
15°C/分のレートで素早く漸減しその後0°Cから
15°Cへ1.5°C/分のレートでゆっくりと漸増す
る。
【0104】また、高い負荷領域でのAFC下げ指令の
リセットによる負荷上昇過程においては、タービン負荷
が規定負荷値まで上昇したときに例えば15°Cから0
°Cへ20°C/分のレートで素早く漸減しその後0°
Cから15°Cへ1.0°C/分のレートでゆっくりと
漸増する。
【0105】加算器41は、信号切換器40からのBP
Tバイアス値信号40aと、EXT設定値信号58を入
力し、その和(EXT設定値+BPTバイアス値)を表
す信号41aを減算器42に出力する。従って、この信
号41aはBPT設定値を表すので、以下、BPT設定
値信号と記す。
【0106】[BPT制御]次に、BPT制御器の動作
を説明する。
【0107】減算器42はBPT設定値信号41aとB
PT信号9aを入力し、その偏差(BPT設定値−BP
T)を表す信号を除算器43を通してPI制御器45へ
与える。除算器43は信号発生器44からの信号で偏差
信号を除算することにより、同偏差信号を0〜1の範囲
をとる信号に変換する。
【0108】PI制御器45は除算器43から0〜1の
偏差信号を入力し、これにPI処理を施して乗算器46
に与える。乗算器46は信号発生器47からの信号をP
I制御器45の出力信号に乗算することにより、同信号
を工学値に変換し、これをBPCSO信号56として、
図1に示したローセレクタ12へ出力する。
【0109】なお、本例のPI制御器45は上下限リミ
ット機能を有しており、CSO信号57と信号発生器5
2からの信号に基づいて、出力信号の上下を制限する。
【0110】即ち、加算器48と信号発生器53によ
り、信号発生器53の出力信号を加算器48にてCSO
信号57に加算して、CSO信号57を例えば+5%増
加し、その出力を除算器49を通して上下限リミッタ5
1に与える。除算器49は信号発生器50からの信号で
乗算器48の出力信号を除算することにより、0〜1の
範囲をとる信号に変換し、上下限リミッタ51に与え
る。上下限リミッタ51は除算器49の出力信号に上下
限リミット処理を施して、PI制御器45の上限リミッ
ト端子に与える。一方、信号発生器52の出力信号がP
I制御器45の下限リミット端子に与えられる。これに
より、BPCSO信号56の上限と下限が設定される。
【0111】上記説明では大気温度として空気圧縮機1
の入口温度を計測しているが、他の部分で大気温度を計
測しても良い。空気圧縮機入口温度を用いると、吸気を
水等の冷媒で冷却して空気密度増大を図るタービン発電
システムの場合は、所定バイアス値や、規定負荷値、所
定温度を冷却後の大気温度の関数とすることができると
いう利点がある。
【0112】
【発明の効果】請求項1に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、ガスタービン負荷が規定負荷以上に上
昇したことを検出する負荷上昇検出手段と、BPTバイ
アス値を、前記負荷上昇検出手段による負荷上昇検出時
点から漸減し、その後、元の値へ漸増するBPT設定値
変更手段を備えるので、ガバナ制御からBPT制御へ、
PI制御に影響を及ぼすことなく、ベース出力に対して
余裕をもって早期に移行することができ、タービン燃焼
振動が発生し難くなくなる。
【0113】請求項2に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記BPT設定値変更手段は前記BPT
バイアス値を所定バイアス値まで漸減するので、タービ
ン燃焼振動の防止作用が安定化する。
【0114】請求項3に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記所定バイアス値は大気温度の関数で
あるので、大気温度の変動に対して効果的にタービン燃
焼振動を防止することができる。
【0115】請求項4に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記規定負荷は大気温度の関数であるの
で、大気温度の変動に対して効果的にタービン燃焼振動
を防止することができる。
【0116】請求項5に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記BPTバイアス値の漸増レートは漸
減レートより緩慢であるので、ガバナ制御からBPT制
御へ、PI制御に影響を及ぼすことなく早期に移行する
ことができ、また、EXT制御に確実に移行することが
できる。
【0117】請求項6に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記負荷上昇検出手段は、BPTがEX
T設定値より所定温度以上低いことを条件に、前記ガス
タービン負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出する
ので、BPTバイアス値が所定バイアス値に変化して
も、直にBPT制御に移行することがない。
【0118】請求項7に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記負荷上昇検出手段は、BPTがEX
T設定値より所定温度以上低くなってから所定時間経過
したことを条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以
上に上昇したことを検出するので、起動時を含む低負荷
領域からの負荷上昇を確実に検出することがきる。
【0119】請求項8に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記所定温度は大気温度の関数であるの
で、大気温度の変動に対して効果的にタービン燃焼振動
を防止することができる。
【0120】請求項9に係る発明のガスタービン燃焼振
動防止装置は、前記負荷上昇検出手段は、AFC下げ指
令の受信を条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以
上に上昇したことを検出するので、高負荷領域での負荷
上昇を検出することがきる。
【0121】請求項10に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、前記負荷上昇検出手段は、AFC下げ
指令の受信から所定時間経過したことを条件に、前記ガ
スタービン負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出す
るので、高負荷領域での負荷上昇を確実に検出すること
がきる。
【0122】請求項11に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、前記BPTバイアス値の漸増時期を決
定する漸増時期決定手段を備えるので、タービン燃焼振
動の防止作用が安定化する。
【0123】請求項12に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、前記漸増時期決定手段は、ガスタービ
ンの制御がガバナ制御からBPT制御に移行したことを
検出し、その検出時点を漸増開始時期とするので、起動
時を含む低負荷領域からの負荷上昇におけるタービン燃
焼振動を確実に防止することがきる。
【0124】請求項13に係る発明のガスタービン燃焼
振動防止装置は、前記漸増時期決定手段は、AFC下げ
指令のリセット後、所定時間経過したことを検出し、そ
の検出時点を漸増開始時期とするので、高負荷領域での
負荷上昇におけるタービン燃焼振動を確実に防止するこ
とがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るガスタービン燃焼振
動防止装置を備えたガスタービン発電設備の概要を示す
図。
【図2】ガスタービン燃焼振動防止装置の構成例を示す
図。
【図3】負荷上昇の例を示す図。
【図4】ガスタービン燃焼振動防止装置の詳細な回路構
成例を示す図。
【図5】大気温度と規定負荷の関係の一例を示す図。
【図6】自動周波数制御下げ指令時のBPTバイアス値
の漸減動作例を示す図。
【図7】起動時を含めた低負荷領域からの負荷上昇時の
BPTバイアス値の漸減・漸増動作例及び本発明の作用
効果を示す図。
【符号の説明】
BPCSO ブレードパス温度制御信号出力 EXCSO 排ガス温度制御信号出力 GVCSO ガバナ制御信号出力 CSO ローセレクタの制御信号出力 1 空気圧縮機 2 燃焼器 3 燃料流量調節弁 4 タービン 5 発電機 6 排気ガス 7 ガスタービン燃焼振動防止装置 8 温度制限制御器 9 BPTセンサ(ブレードパス温度計測用センサ) 9a BPT信号(ブレードパス温度計測信号) 10 EXTセンサ(排ガス温度計測用センサ) 11 ガバナ制御器 12 ローセレクタ 13 第1負荷上昇検出手段 14 第1漸増時期決定検出手段 15 第2負荷上昇検出手段 16 第2漸増時期決定検出手段 17 BPT設定変更手段 18 空気圧縮機入口温度計測用温度センサ 18a 空気圧縮機入口温度計測信号 19 ガスタービン起動時の負荷上昇 20 低負荷領域からの負荷上昇 21 AFC下げ指令リセット動作時の負荷上昇 22 規定負荷値用関数発生器 22a 規定負荷値信号 23 偏差モニタ 24 アンド回路 25 ノット回路 26 オア回路 27 セットリセット回路(SR回路) 27a SR回路の出力信号(信号切換器制御用信号) 28 所定温度値信号 29 加算器 30 偏差モニタ 31 オンディレータイマ 32 偏差モニタ 33 オフディレータイマ 34 オンディレータイマ 35 アンド回路 35a アンド回路の出力信号(信号切換器制御用信
号) 36 固定BPTバイアス値用信号発生器 36a 固定BPTバイアス値信号 37 第1所定バイアス値及び所定温度値用関数発生器 37a 第1所定バイアス値信号 38 第2所定バイアス値用信号発生器 38a 第2所定バイアス値信号 39 信号切換器 40 信号切換器 40a BPTバイアス値信号 41 加算器 41a BPT設定値信号 42 減算器 43 除算器 44 信号発生器 45 PI制御器 46 乗算器 47 信号発生器 48 加算器 49 除算器 50 信号発生器 51 上下限リミッタ 52 信号発生器 53 信号発生器 55 タービン負荷信号 56 BPCSO信号 57 CSO信号 58 EXT設定値信号(排ガス温度設定値信号) 59 AFC下げ指令受信信号 100 大気温度と規定負荷との関係 101 大気温度とガスタービンの軸可能出力との関係 102 大気温度と温度制御へ移行する軸出力の関係 201 EXT設定値 202 従来のBPT設定値(BPTバイアス値固定) 203 従来のガスタービン負荷(軸出力) 204 負荷上昇検出時点 205 本発明によるBPT設定値(BPTバイアス値
漸減、漸増) 206 本発明によるガスタービン負荷(軸出力)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン負荷が規定負荷以上に上昇
    したことを検出する負荷上昇検出手段と、排ガス温度設
    定値に対するブレードパス温度設定値のバイアス値(以
    下、BPTバイアス値)を、前記負荷上昇検出手段によ
    る負荷上昇検出時点から漸減し、その後、元の値へ漸増
    するブレードパス温度設定値変更手段を備えることを特
    徴とするガスタービン燃焼振動防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ブレードパス温
    度設定値変更手段は前記BPTバイアス値を所定の値
    (以下、所定バイアス値)まで漸減することを特徴とす
    るガスタービン燃焼振動防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記所定バイアス値
    は大気温度の関数であることを特徴とするガスタービン
    燃焼振動防止装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記規定負
    荷は大気温度の関数であることを特徴とするガスタービ
    ン燃焼振動防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4いずれかにおいて、前記
    BPTバイアス値の漸増レートは漸減レートより緩慢で
    あることを特徴とするガスタービン燃焼振動防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5いずれかにおいて、前記
    負荷上昇検出手段は、ブレードパス温度が排ガス温度設
    定値より所定温度以上低いことを条件に、前記ガスター
    ビン負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出すること
    を特徴とするガスタービン燃焼振動防止装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から5いずれかにおいて、前記
    負荷上昇検出手段は、ブレードパス温度が排ガス温度設
    定値より所定温度以上低くなってから所定時間経過した
    ことを条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以上に
    上昇したことを検出すること特徴とするガスタービン燃
    焼振動防止装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、前記所定温
    度は大気温度の関数であることを特徴とするガスタービ
    ン燃焼振動防止装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から5いずれかにおいて、前記
    負荷上昇検出手段は、自動周波数制御下げ指令の受信を
    条件に、前記ガスタービン負荷が規定負荷以上に上昇し
    たことを検出することを特徴とするガスタービン燃焼振
    動防止装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から5いずれかにおいて、前
    記負荷上昇検出手段は、自動周波数制御下げ指令の受信
    から所定時間経過したことを条件に、前記ガスタービン
    負荷が規定負荷以上に上昇したことを検出することを特
    徴とするガスタービン燃焼振動防止装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から10いずれかにおいて、
    前記BPTバイアス値の漸増時期を決定する漸増時期決
    定手段を備えることを特徴とするガスタービン燃焼振動
    防止装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記漸増時期決
    定手段は、ガスタービンの制御がガバナ制御からブレー
    ドパス温度制御に移行したことを検出し、その検出時点
    を漸増開始時期とすることを特徴とするガスタービン燃
    焼振動防止装置。
  13. 【請求項13】 請求項11において、前記漸増時期決
    定手段は、自動周波数制御下げ指令のリセット後、所定
    時間経過したことを検出し、その検出時点を漸増開始時
    期とすることを特徴とするガスタービン燃焼振動防止装
    置。
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