JP2002220645A - 硬質粒子分散型鉄基焼結合金 - Google Patents

硬質粒子分散型鉄基焼結合金

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた高温強度及び耐摩耗性を有し、高温で
大きな機械的負荷が加えられるバルブシート等に好適な
耐摩耗性硬質粒子分散型鉄基焼結合金を提供する。 【解決手段】 硬質粒子分散型鉄基焼結合金は、重量%
で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12%、Cr:0.5〜5%、V:
0.6〜4%、及びC:0.5〜2%を含有し、残部実質的にF
e及び不可避的不純物からなる基地中に、Ni被覆硬質粒
子3〜20%と固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組
織を有する。硬質粒子としては、Mo:60〜70%、及び
C:0.1%以下を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不
純物からなるフェロモリブデン粉末か、Mo、Cr及びSiを
含有するCo基硬質粒子を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐摩耗性鉄基焼結合
金及びその製造方法に関し、特に高出力型自動車エンジ
ンやLPG、LNG等のガスエンジンに用いるバルブシートに
好適な硬質粒子分散型鉄基焼結合金及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンの高出力化、及びLPG、L
NG等の公害防止用クリーン燃料の使用に伴い、エンジン
のバルブシートが受ける熱的負荷及び機械的負荷は益々
増大する傾向にある。
【0003】このようなバルブシートの熱的負荷及び機
械的負荷の増大に対処するために、バルブシート用鉄基
焼結合金は、高合金化、鍛造又は銅溶浸等により高強度
化されている。例えばバルブシートの熱的負荷の増大に
対処するために、バルブシート用鉄基焼結合金にCr、C
o、W等を添加することにより高温強度を向上させる方法
や、バルブシート用鉄基焼結合金に対して銅溶浸を行う
ことにより熱伝導性を向上させ、もって高温強度を間接
的に向上させる方法が行われている。さらに、鉄基焼結
合金の機械的強度を高圧成形、粉末鍛造、冷間鍛造及び
高温焼結等により向上させている。
【0004】例えば特開平9-053158号は、Fe-Ni-Mo-Cr-
C系基地に、Cr、Mo、Co、C又はSiを含有する硬質相粒子
を分散させることにより、高温での耐摩耗性が向上した
硬質相分散型鉄基焼結合金を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらエンジン
の高性能化に伴い、バルブシートが受ける熱的負荷及び
機械的負荷が益々増大しており、特にLPG、LNGを燃料と
するエンジンでは燃焼温度が非常に高くなる傾向にあ
る。そのため、特開平9-053158号の硬質相分散型鉄基焼
結合金でもバルブシートにかかる高温高負荷に十分耐え
ることができない程大きな熱的負荷及び機械的負荷を生
じさせるエンジンの出現が予想される。
【0006】上記鉄基焼結合金の内部空孔に銅等の低融
点物質を溶浸させることにより、熱伝導性を向上させ、
もってバルブシートへの熱的負荷を軽減することも考え
られるが、銅溶浸では一次焼結した後に二次焼結を行う
必要があり、このとき毛管現象により銅が空孔中に吸い
上げられるために膨張が起こり、鉄基焼結合金の強度が
低下するという問題がある。
【0007】耐摩耗性を向上させるために焼結合金に添
加する硬質粒子には、合金源として作用するものと、基
地に分散して高温での変形抵抗を向上させる作用を有す
るものとがある。合金源として作用するCo基又はNi基の
硬質粒子には、構成元素の拡散により基地を過度に変性
させ、軟化させるという問題がある。一方、基地に分散
して高温での変形抵抗を向上させる硬質粒子としては、
金属間化合物やセラミックス等が挙げられるが、これら
の高硬度粒子は鉄基焼結合金の基地との密着性(濡れ
性)が悪いため、合金基地から脱落しやすいという問題
がある。これらの問題はいずれも、鉄基焼結合金の耐摩
耗性の低下の原因となる。
【0008】従って本発明の目的は、硬質粒子構成元素
の過拡散による基地の変性や、濡れ性の悪さを原因とす
る硬質粒子の基地からの脱落が起こらず、かつ高温で大
きな機械的負荷が加えられるバルブシート等の材料とし
て使用するのに十分な機械的強度及び耐摩耗性を有する
硬質粒子分散型鉄基焼結合金、及びその製造方法を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、基地中にMo、Cr及びVを合金化するとともに硬
質粒子を均一に分散させ、添加する硬質粒子の表面を予
めNiで被覆しておくことにより、硬質粒子構成元素の過
拡散による基地の脆化を防止するとともに、基地との密
着性を向上させることにより硬質粒子が基地から脱落す
るのを防止し、さらに固体潤滑材を添加することにより
耐摩耗性を改善すると、優れた高温強度及び耐摩耗性を
有する硬質粒子分散型鉄基焼結合金が得られることを発
見し、本発明に想到した。
【0010】すなわち、本発明の第一の硬質粒子分散型
鉄基焼結合金は、重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12
%、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%
を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる
基地中に、Mo:60〜70%、及びC:0.1%以下を含有し、
残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる硬質粒子3
〜20%と、固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組織
を有し、前記硬質粒子は焼結時にNiで被覆されているこ
とを特徴とする。
【0011】本発明の第二の硬質粒子分散型鉄基焼結合
金は、重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12%、Cr:0.
5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%を含有し、
残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる基地中に、
Mo、Cr及びSiを含有するCo基硬質粒子3〜20%と、固体
潤滑材1〜20%とが均一に分散した組織を有し、前記硬
質粒子は焼結時にNiで被覆されていることを特徴とす
る。
【0012】上記第一の及び第二の硬質粒子分散型鉄基
焼結合金において、前記固体潤滑材はフッ化物、窒化物
及び硫化物からなる群から選ばれた少なくとも1種であ
るのが好ましい。具体的には、前記固体潤滑材はLiF,C
aF2,BaF2,Si3N4、BN,MnS,MoS2及びWS2からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0013】さらに好ましい実施例では、前記基地はM
o:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:1〜5%、及びC:0.
8%以下を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物
からなるプレアロイ粉末を使用して形成されたものであ
る。
【0014】第一の硬質粒子分散型鉄基焼結合金の製造
方法は、(1) Mo:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:1〜5
%、及びC:0.8%以下を含有し、残部実質的にFe及び不
可避的不純物からなるプレアロイ粉末を他の原料粉と混
合することにより、基地用原料粉を作製し、(2) Mo:60
〜70%、及びC:0.1%以下を含有し、残部実質的にFe及
び不可避的不純物からなる組成を有するNi被覆硬質粒子
3〜20%、及び固体潤滑材1〜20%を前記基地用原料粉
に均一に混合して、混合粉を作製し、(3) 前記混合粉を
プレス成形し、(4) 得られた成形体を加熱することによ
り脱蝋を行い、(5) 前記成形体を焼結することを特徴と
する。
【0015】また第二の硬質粒子分散型鉄基焼結合金の
製造方法は、(1) Mo:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:1
〜5%、及びC:0.8%以下を含有し、残部実質的にFe及
び不可避的不純物からなるプレアロイ粉末を他の原料粉
と混合することにより、基地用原料粉を作製し、(2) M
o、Cr及びSiを含有するNi被覆Co基硬質粒子3〜20%、
及び固体潤滑材1〜20%を前記基地用原料粉に均一に混
合して、混合粉を作製し、(3) 前記混合粉をプレス成形
し、(4) 得られた成形体を加熱することにより脱蝋を行
い、(5) 前記成形体を焼結することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】[1] 硬質粒子分散型鉄基焼結合金
の組成 (A) 基地組成 鉄基焼結合金の基地組成(重量%)は、Ni:3〜12%、
Mo:3〜12%、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:
0.5〜2%を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純
物からなる。
【0017】(a) Ni 基地中のNiの含有量は3〜12%である。Niの含有量が3
%より少ないと従来の鉄基焼結合金より優れた耐摩耗性
が得られない。また12%より多いと、基地中にオーステ
ナイトやマルテンサイトが生じるので、プレス加工が困
難になるだけでなく、線熱膨張係数が増大して合金がエ
ンジン内で脱落しやすくなってしまう。従って、Niの含
有量は3〜12%である必要があり、特に5〜8%が好ま
しい。
【0018】(b) Mo 基地中のMoの含有量は3〜12%である。Moの含有量が3
%より少ないと従来の鉄基焼結合金より優れた高温強度
及び耐摩耗性が得られない。また12%より多いと炭化物
の生成量が多くなるため、プレスによる成形加工が困難
となるだけでなく、合金が脆化する。従って、Moの含有
量は3〜12%である必要があり、特に6〜10%が好まし
い。
【0019】(c) Cr 基地中のCrの含有量は0.5〜5%である。Crの含有量が
0.5%より少ないと従来の鉄基焼結合金より優れた高温
強度及び耐酸化性が得られない。また5%より多いと炭
化物の生成量が多くなるため、プレスによる成形加工が
困難となるだけでなく、合金が脆化する。従って、Crの
含有量は0.5〜5%である必要があり、特に0.7〜3.0%
であるのが好ましい。
【0020】(d) V 基地中のVの含有量は0.6〜4%である。Vの含有量が0.6
%より少ないと顕著な析出硬化が起こり、また従来の鉄
基焼結合金より良好な焼き戻し軟化抵抗が得られない。
また4%より多いと炭化物の生成量が多くなるため、プ
レスによる成形加工が困難となる。従って、Vの含有量
は0.6〜4%である必要があり、特に0.7〜3.2%である
のが好ましい。
【0021】(e) C 基地中のCの含有量は0.5〜2%である。Cの含有量が0.5
%より少ないとフェライト(α固溶体)が生じ、合金の耐
摩耗性が低下する。また2%より多いとマルテンサイト
及び炭化物が過剰に生じるため、プレスによる成形加工
が困難となるだけでなく、合金が脆化する。Cの含有量
は、Ni、Cr、Mo及びVの各量、硬質粒子の種類及び量に
応じて、フェライト、マルテンサイト及び炭化物が生じ
ない範囲で適宜決定することができる。
【0022】(B) 硬質粒子 第一の鉄基焼結合金に添加する硬質粒子は、重量%でM
o:60〜70%、及びC:0.01%以下を含有し、残部実質的
にFe及び不可避的不純物からなるフェロモリブデン(Fe-
Mo)系の硬質粒子であり、第二の鉄基焼結合金に添加す
る硬質粒子は、Mo、Cr及びSiを含有するトリバロイ等の
Co基硬質粒子である。Co基硬質粒子の場合、Moの含有量
は28〜35%であるのが好ましく、Crの含有量は8〜17%
であるのが好ましく、Siの含有量は2〜3%であるのが
好ましい。いずれの硬質粒子も添加する際にはNiで表面
被覆されている。これらの硬質粒子は単独で使用しても
良いが、必要に応じて2種以上を複合して使用すること
もできる。
【0023】硬質粒子のNi被膜は、硬質粒子のほぼ表面
全体に無電解メッキ又はスパッタリング等により形成す
る。Ni被膜は焼結中に拡散するため、硬質粒子の元素の
過拡散(異状拡散)を防止し、基地の脆化を防止するだ
けでなく、基地との密着性を向上させる。これにより、
硬質粒子分散型鉄基焼結合金の高温強度及び耐摩耗性は
向上する。このような作用を有するNiの被膜量(重量
%)は、硬質粒子母材に対して0.5〜5.0%であるのが好
ましく、1.0〜3.0%であるのがより好ましい。Niの被膜
量が0.5%未満であると、硬質粒子元素の拡散防止作用
が不十分であり、また5%を超えると基地中に拡散する
Ni量が多くなり過ぎる。
【0024】Ni被覆硬質粒子の平均粒径は44〜200μm
であり、特に62〜125μmであるのが好ましい。Ni被覆
硬質粒子の平均粒径が44μm未満であると、耐摩耗性が
不十分であり、また200μm超であると組織が不均一化
して、高温強度がかえって低下する。
【0025】Ni被覆硬質粒子は合金基地中に均一に分散
しやすいだけでなく、焼結時に硬質粒子から拡散する合
金元素が硬質粒子の周囲に高合金相を形成する。そのた
め、本発明の硬質粒子分散型鉄基焼結合金は顕著に改善
された耐摩耗性を示す。
【0026】Ni被覆硬質粒子の含有量は、焼結合金全体
を100重量%として3〜20重量%である。Ni被覆硬質粒
子の含有量が3重量%より少ないと、従来の鉄基焼結合
金より優れた耐摩耗性が得られない。また20重量%より
多く添加してもNi被覆硬質粒子の含有量に見合う耐摩耗
性の向上が得られず、コスト高になるだけでなく、合金
の材質が硬く脆くなり、加工及び成形が困難になるため
好ましくない。従って、Ni被覆硬質粒子の含有量は3〜
20重量%である必要がある。Ni被覆硬質粒子の含有量が
多くなるとバルブが摩耗しやすくなる傾向があるため、
Ni被覆硬質粒子の含有量は8〜16重量%であるのが好ま
しい。
【0027】(C) 固体潤滑材 本発明の鉄基焼結合金に添加する固体潤滑材としては、
LiF2、CaF2及びBaF2等のフッ化物、Si3N4,BN等の窒化
物、MnS,MoS2及びWS2等の硫化物等が挙げられる。バル
ブシートはエンジン内で200〜600℃に昇温するが、固体
潤滑材はこの温度でも分解することがないため自己潤滑
性を保持し、本発明の鉄基焼結合金は高温でも耐摩耗性
を維持することができる。
【0028】[2] 製造方法 本発明の硬質粒子分散型鉄基焼結合金の製造方法は、
(1)プレアロイ粉末を他の原料粉と混合することによ
り、基地用原料粉を作製し、(2) Ni被覆のフェロモリブ
デン(Fe-Mo)系硬質粒子又はCo基硬質粒子3〜20%、及
び固体潤滑材1〜20%を基地用原料粉に均一に混合し
て、混合粉を作製し、(3) 混合粉をプレス成形し、(4)
得られた成形体を加熱することにより脱蝋を行い、(5)
成形体を焼結する工程を有する。
【0029】(A) プレアロイ粉末 プレアロイ粉末は、Mo:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:
1〜5%、及びC:0.8%以下を含有し、残部実質的にFe
及び不可避的不純物からなる組成を有する。プレアロイ
粉末はMo、Cr及びVを均一に含有するので、Mo、Cr及びV
が均一に固溶又は分散した組織を得るのに有効である。
【0030】基地中の元素のうち、Crについては、金属
Crのまま添加すると、Cと反応して硬い炭化物を生成し
て基地との密着性が悪くなるので、予めプレアロイ粉末
中に固溶させておくのが好ましい。またVについては、
金属Vのまま添加すると、C及びNと反応して硬い炭化物
及び窒化物を生成するので、やはり予めプレアロイ粉末
中に固溶させておくのが好ましい。なお、Moは一部他の
原料粉として添加するのが好ましく、Niは全て他の原料
粉として添加するのが好ましい。上記組成のプレアロイ
粉末は、フェライト化が促進されているために良好な成
形性を有する。プレアロイ粉末の平均粒径は149μm以
下であるのが好ましい。
【0031】(B) 基地用原料粉の作製 Mo、V、Cr及びNiをプレアロイ粉末中に高濃度に配合す
ると、合金基地が硬くなって成形性が著しく低下するの
で、プレアロイ粉末に含有されない元素は他の原料粉
(純金属粉末又は合金粉末)として、プレアロイ粉末と
混合する。他の原料粉としては、例えば金属Ni粉、カル
ボニルニッケル粉、金属Mo粉、黒鉛粉等が挙げられる。
このような他の原料粉は325メッシュアンダーの微細な
純金属粉末であるのが好ましい。
【0032】プレアロイ粉末を他の原料粉と混合するこ
とにより、Fe-Mo-V-Cr系(4元系)又はFe-Mo-V-Cr-Ni
系(5元系)の基地用原料粉を作製する。プレアロイ粉
末/他の原料粉の配合比は、得られる混合粉の組成が鉄
基焼結合金の基地の組成と同じになるように設定すれば
良いが、具体的には16/9〜9/1の範囲内であるのが
好ましい。基地用原料粉に含まれるVにより、高温曝露
により緻密な酸化膜が均一に形成されるので、摺動部の
摩擦係数が低く抑えられ、耐摩耗性の高い硬質粒子分散
型鉄基焼結合金を得ることができる。
【0033】(C) 混合粉の作製 基地用原料粉100重量%に対して、3〜20重量%のNi被
覆硬質粒子、及び1〜20重量%の固体潤滑材を配合・混
合し、混合粉を作製する。また混合粉100重量%に対し
て、0.5重量%のバインダーを添加するのが好ましい。
また金型との離型性を良好にするために、ステアリン酸
塩(例えばステアリン酸亜鉛)等の離型剤を、混合粉10
0重量%に対して0.5重量%の割合で添加するのが好まし
い。
【0034】(D) 成形 混合粉の成形はプレス等の金型を使用して行うのが好ま
しい。プレス圧力は600〜700 MPa程度で良く、得られる
成形体の密度は6.0 g/cm3以上であれば良い。
【0035】(E) 脱蝋 成形体を450〜700℃に加熱することにより、成形体内の
バインダーを蒸散させる。加熱時間はバインダーの種類
及び量に応じて適宜設定できる。
【0036】(F) 焼結 脱蝋した成形体を1140〜1200℃で、0.5〜2.0時間焼結す
る。焼結雰囲気としては、真空が好ましい。焼結法は特
に限定的でなく、常圧焼結法、高圧焼結法、熱間等方圧
焼結法(HIP)、ホットプレス(HP)法等を適宜利用す
ることができる。
【0037】(G) 焼戻し 得られた焼結体に焼戻しを施すことにより、残留応力を
解除し、高温強度を向上させる。焼戻し条件は500〜700
℃の温度及び0.5〜2.0時間で良い。
【0038】
【実施例】本発明の硬質粒子分散型鉄基焼結合金及びそ
の製造方法を以下の実施例によりさらに詳細に説明す
る。なお実施例で使用する単位「%」は、特に記載がな
い限り「重量%」である。
【0039】実施例1及び2,比較例1 粒度分布が150〜200メッシュにピークを有するMo:2
%、Cr:1%及びV:3%を含有する鉄粉からなるプレ
アロイ粉末に、それぞれ325メッシュアンダーのカルボ
ニルニッケル粉、金属Mo粉及び黒鉛粉を混合し、基地用
原料粉とした。
【0040】この基地用原料粉に、Ni被覆硬質粒子とし
て61.33%のMo及び0.03%のCを含有し、残部実質的にFe
及び不可避的不純物からなるフェロモリブデン(Fe-Mo)
粉末の表面に無電解Niメッキを施したものと、固体潤滑
材としてフッ化カルシウム(CaF2)粉とを混合し、さらに
ステアリン酸亜鉛0.5%を加えて、混合粉Aとした。Ni被
覆硬質粒子の粒度分布は150〜200メッシュにピークを有
し、固体潤滑材の粒度分布は325〜400メッシュにピーク
を有していた。また硬質粒子上の無電解Niメッキの厚さ
は、フェロモリブデン(Fe-Mo)粉末を100%として1.5%
であった。このようにして得られた基地用原料粉Aの組
成は、プレアロイ粉末77.4%、カルボニルニッケル粉5.
5%、金属Mo粉2.5%、黒鉛粉0.6%、Ni被覆フェロモリ
ブデン粉末10%、及び固体潤滑材4.0%であった。
【0041】またMo、Cr及びSiを含有するNi被覆Co基硬
質粒子を使用した以外同様にして、混合粉Bを作製し
た。Co基硬質粒子中のMo、Cr及びSiの含有量はそれぞれ
29.57%,8.12%,及び2.53%であり、またNi被覆量
は、Co基硬質粒子を100%として1.5%であった。
【0042】各混合粉A及びBにバインダーとしてステア
リン酸(0.5%)を添加した後、6.5t/cm2の圧力でプレ
ス成形し、バルブシート用成形体を作製した。
【0043】成形体を650℃で1時間加熱して脱蝋した
後、1180℃で2時間焼結し、ガス冷却により焼入れを行
い、最後に650℃で焼戻した。このようにして、混合粉A
及びBからそれぞれ試験片A及びB(実施例1,2)を得
た。各試験片は図1に示す形状を有していた。
【0044】またNi被膜を有しないフェロモリブデン(F
e-Mo)からなる硬質粒子を用いた以外実施例1と同じ硬
質粒子分散型鉄基焼結合金から、試験片A及びBと同形状
の焼結バルブシートを作製し、所定の寸法に加工して試
験片C(比較例1)とした。
【0045】図1に示す叩き摩耗試験機を用いて、各試
験片A〜Cについて耐摩耗性及び耐摩擦性の試験を行っ
た。測定条件は実際の排気バルブシートの使用条件を想
定して、下記の通りであった。 バルブ材料:ステライト#12盛金 バルブの回転数:3000rpm、 試験時間:5時間、
【0046】図1に示すように、叩き摩耗試験機は、バ
ーナ(高温側)1及びバーナ(低温側)2と、燃焼チャンバ
3と、燃焼チャンバ3の底部に設けられたバルブシート
5と、バルブシート5に熱電対が取り付けられたセンサ
(高温側)6及びセンサ(低温側)7と、バルブシート5と
バルブガイド8内を上下動するバルブ4と、装置内を通
る冷却水通路9とを有する。バーナは高温側1と低温側
2に切り換えるようになっており、それに応じてセンサ
6,7が作動する。バルブ4の下端にはタペット11が固
定されており、タペット11内にはバルブ4をバルブシー
ト5に押圧するようにスプリングが設けられている。タ
ペット11の底面はカムシャフト13に固定されたカム14と
摺接している。サーボモータ(図示せず)に駆動される
ドライブシャフト15の上端に取り付けられたドライブギ
ア16は、遊星ギア17と係合し、遊星ギア17は被駆動ギア
18と係合している。ドライブシャフト15が回転すると、
ドライブギア16、遊星ギア17及び被駆動ギア18が連動し
て回転し、被駆動ギア18がバルブ4を回転させる。
【0047】上記叩き摩耗試験機内に各バルブシート試
験片A〜Cを装着し、バルブガイド8により支持されたバ
ルブ4の上端をバルブシート5に当接させ、上方からバ
ルブ4に向かってガスバーナ1,2により火炎を放射し
た。バルブシート5の外側には冷却水通路9が通ってお
り、冷却水を供給して温度調節を行った。バルブ4はバ
ブルスプリング12により常時カム14側に押圧されてお
り、カムシャフト13の回転により上下動した。バルブシ
ート5及びバルブ4の温度を250℃、300℃及び350℃に
調節して試験を行った。
【0048】耐摩耗性を評価するために、各バルブシー
ト5及びバルブ4の当たり幅を縦方向に500倍拡大し、
形状測定器により測定した。叩き摩耗試験前後における
バルブシート5及びバルブ4の当たり幅の変化(μm)
を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、Ni被覆フェロモ
リブデン(Fe-Mo)系硬質粒子を用いた試験片Aでは、試験
片Cに比べて、低温域及び高温域での耐摩耗性が向上し
ている。これは、被膜元素であるNiが優先的に基地中に
拡散するため、フェロモリブデン(Fe-Mo)の過拡散が抑
制されるとともに、基地との密着性の向上により衝撃に
よる硬質粒子の脱落が減少したことためであると考えら
れる。さらに高温域における耐摩耗性の向上は、Vの添
加によって高温特性が向上したことによると考えられ
る。
【0051】Ni被覆Co基硬質粒子を用いた試験片Bで
は、試験片Cに比べて、低温域及び高温域での耐摩耗性
が向上している。これは、Ni被膜により硬質粒子構成元
素の過拡散が抑制されるとともに、合金源として作用す
る硬質粒子から適度に拡散された合金元素が硬質粒子の
周囲に高合金相を形成するため、基地が固く脆くなるこ
とが防止されたためであると考えられる。
【0052】以上から、本発明の硬質粒子分散型鉄基焼
結合金からなるバルブシート(試験片A,B)は、従来の
バルブシート(試験片C)に比べて低温域及び高温域で
の耐摩耗性が向上していることが分かる。
【0053】次に、高温材料試験機を使用してバルブシ
ート試験片A〜Cの高温圧環強度を測定した。リング状に
作製したバルブシート試験片A〜Cを治工具で挟み込んで
所定温度に加熱した後、治工具によりバルブシート試験
片A〜Cに負荷を加えた。負荷を次第に増加させて、リン
グ状バルブシート試験片A〜Cにクラックが発生した時の
荷重をそれぞれ測定した。測定温度は300℃、400℃及び
500℃であり、各温度で2回測定を行った。結果を表2
に示す。表2の結果から、本発明の試験片A,Bは、比較
例1の試験片Cに比べて、高温域において圧環強度が低
下しにくいことが分かる。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、鉄基基地中にVを加え
てMo及びCrとともに合金化することにより鉄基焼結合金
の高温強度及び耐摩耗性が向上するとともに、固体潤滑
材の他にNi被覆硬質粒子を用いることにより被膜元素が
優先的に基地に拡散し、もって硬質粒子構成元素の過拡
散を防止するとともに、合金基地との密着性を向上させ
て高温での強度及び耐摩耗性が向上する。このようにし
て得られた本発明の硬質粒子分散型鉄基焼結合金は、優
れた高温強度及び耐摩耗性のためにバルブシートのよう
に高温で高い摺動負荷を受ける部品に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バルブシートの耐摩耗性を測定するのに使用
する叩き摩耗試験機を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 バーナ(高温側) 2 バーナ(低温側) 3 燃焼チャンバ 4 バルブ 5 バルブシート 6 センサ(高温側) 7 センサ(低温側) 8 バルブガイド 9 冷却水通路 11 タペット 12 バルブスプリング 13 カムシャフト 14 カム 15 ドライブシャフト 16 ドライブギア 17 遊星ギア 18 被駆動ギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 33/02 103 C22C 33/02 103G 38/56 38/56 F01L 3/02 F01L 3/02 F

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12
    %、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%
    を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる
    基地中に、Mo:60〜70%、及びC:0.1%以下を含有し、
    残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる硬質粒子3
    〜20%と、固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組織
    を有し、前記硬質粒子は焼結時にNiで被覆されているこ
    とを特徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の硬質粒子分散型鉄基焼
    結合金において、前記固体潤滑材はフッ化物、窒化物及
    び硫化物からなる群から選ばれた少なくとも1種である
    ことを特徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の硬質粒子分散型鉄基焼
    結合金において、前記固体潤滑材はLiF,CaF2,BaF2,S
    i3N4,BN,MnS,MoS2及びWS2からなる群から選ばれた少
    なくとも1種であることを特徴とする硬質粒子分散型鉄
    基焼結合金。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の硬質粒
    子分散型鉄基焼結合金において、前記基地はMo:1〜4
    %、Cr:0.5〜5%、V:1〜5%、及びC:0.8%以下を
    含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなるプ
    レアロイ粉末を使用して形成されたものであることを特
    徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  5. 【請求項5】 重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12
    %、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%
    を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる
    基地中に、Mo、Cr及びSiを含有するCo基硬質粒子3〜20
    %と、固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組織を有
    し、前記硬質粒子は焼結時にNiで被覆されていることを
    特徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の硬質粒子分散型鉄基焼
    結合金において、前記固体潤滑材はフッ化物、窒化物及
    び硫化物からなる群から選ばれた少なくとも1種である
    ことを特徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の硬質粒子分散型鉄基焼
    結合金において、前記固体潤滑材はLiF,CaF2,BaF2,S
    i3N4、BN,MnS,MoS2及びWS2からなる群から選ばれた少
    なくとも1種であることを特徴とする硬質粒子分散型鉄
    基焼結合金。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の硬質粒
    子分散型鉄基焼結合金において、前記基地はMo:1〜4
    %、Cr:0.5〜5%、V:1〜5%、及びC:0.8%以下を
    含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなるプ
    レアロイ粉末を使用して形成されたものであることを特
    徴とする硬質粒子分散型鉄基焼結合金。
  9. 【請求項9】 重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12
    %、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%
    を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる
    基地中に、Mo:60〜70%、及びC:0.1%以下を含有し、
    残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる硬質粒子3
    〜20%と、固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組織
    を有し、前記硬質粒子が焼結時にNiで被覆されている硬
    質粒子分散型鉄基焼結合金を製造する方法であって、
    (1) Mo:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:1〜5%、及び
    C:0.8%以下を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不
    純物からなるプレアロイ粉末を他の原料粉と混合するこ
    とにより、基地用原料粉を作製し、(2) Mo:60〜70%、
    及びC:0.1%以下を含有し、残部実質的にFe及び不可避
    的不純物からなる組成を有するNi被覆硬質粒子3〜20
    %、及び固体潤滑材1〜20%を前記基地用原料粉に均一
    に混合して、混合粉を作製し、(3) 前記混合粉をプレス
    成形し、(4) 得られた成形体を加熱することにより脱蝋
    を行い、(5) 前記成形体を焼結することを特徴とする方
    法。
  10. 【請求項10】 重量%で、Ni:3〜12%、Mo:3〜12
    %、Cr:0.5〜5%、V:0.6〜4%、及びC:0.5〜2%
    を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不純物からなる
    基地中に、Mo、Cr及びSiを含有するNi被覆Co基硬質粒子
    3〜20%と、固体潤滑材1〜20%とが均一に分散した組
    織を有し、前記硬質粒子は焼結時にNiで被覆されている
    硬質粒子分散型鉄基焼結合金を製造する方法であって、
    (1) Mo:1〜4%、Cr:0.5〜5%、V:1〜5%、及び
    C:0.8%以下を含有し、残部実質的にFe及び不可避的不
    純物からなるプレアロイ粉末を他の原料粉と混合するこ
    とにより、基地用原料粉を作製し、(2) Mo、Cr及びSiを
    含有するNi被覆Co基硬質粒子3〜20%、及び固体潤滑材
    1〜20%を前記基地用原料粉に均一に混合して、混合粉
    を作製し、(3) 前記混合粉をプレス成形し、(4) 得られ
    た成形体を加熱することにより脱蝋を行い、(5) 前記成
    形体を焼結することを特徴とする方法。
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