JP2002220327A - 過酸化水素含有組成物 - Google Patents
過酸化水素含有組成物Info
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Abstract
て染毛力を向上させること。 【解決手段】 第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素
を含有してなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2
剤に過酸化水素とともに芳香族アルコールを共存してな
ることを特徴とする過酸化水素含有組成物。
Description
関するもので、詳しくは、酸化染毛剤用第2剤として適
した過酸化水素含有組成物に関するものである。
させ、毛髪中で酸化重合を行わせることにより、色素を
生成させ、染着させるものである。この酸化染毛剤は、
一般にp−フェニレンジアミン等の酸化染料中間体を主
成分とする第1剤と、過酸化水素等の酸化剤を主成分と
する第2剤とから構成される。上記両剤は染毛にあたっ
て、混合されて使用される。また、前述の第1剤中に酸
化染料を配合しない組成物は毛髪脱色剤組成物であり、
酸化剤によりメラニンを分解させて毛髪を明るくする作
用を持つ。
め、白髪を隠しつつ全体を明るく染める白髪用おしゃれ
染め、そして黒髪を明るく染めるおしゃれ染めがある。
ためには、製剤上では染料や酸化剤の増加、施術時には
適用時間の延長あるいは加温等の処置が執られてきてい
る。
置は理美容院では可能であるが、一般家庭では使用でき
ない技術であり、また、一般の酸化染毛剤で酸化剤とし
て使用されている過酸化水素は、その濃度上限が設定さ
れているため、染毛効果を上げるための決定的な要素と
はなっていない。一方、染料を増やすことは、染毛力を
上げるための一番容易で実効性のある方法であるが、染
毛剤によるかぶれの発生率を上げてしまう恐れがある。
さらに、酸化剤の増加、適用時間の延長あるいは加温処
置は、毛髪への負担が大きくなるためダメージを起こす
恐れがあった。
に染料濃度を低く抑えて染毛力を向上させるかが、永年
の課題となっていた。
み、鋭意検討した結果、過酸化水素溶液中に芳香族アル
コールを配合することにより、染毛効果を向上させるこ
とができることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素を含有し
てなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2剤に過酸
化水素とともに芳香族アルコールを共存してなることを
特徴とする過酸化水素含有組成物である。
ジルアルコールを酸化染毛剤の第1剤に配合することは
知られていた(特開昭54−49340号公報、他多
数)が、第1剤に配合しても特に染毛力の向上効果など
は観察されていなかった。
に、本発明で対象となる過酸化水素含有組成物として
は、特に限定されるものではないが、通常、染毛用酸化
剤として利用されている過酸化水素を含有する組成物が
好適に挙げられる。本発明の組成物における過酸化水素
の含有量は、通常、過酸化水素として0.5〜12重量
%程度である。過酸化水素は強い酸化作用を有する薬剤
であるため、その取り扱いには十分な注意を払う必要が
あり、できれば6重量%以下の組成物であることが好ま
しい。
物に、芳香族アルコールを配合させることを必須の要件
とするものである。この芳香族アルコールは、通常、一
般式(1)で表されるものである。
キシ基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜3の直鎖若し
くは分岐鎖のアルキレン基若しくはアルケニレン基を示
し、Yは水素原子又は水酸基を示し、p及びqはそれぞ
れ0〜5の数を示す〕
シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−ア
ニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フ
ェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール及び
ベンジルオキシエタノール等が挙げられ、特にベンジル
アルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエ
タノール及びフェノキシイソプロパノールから選ばれる
1種以上を用いるのが好ましい。
り、好ましくは0.1〜20重量%である。0.01重
量%よりも少ないと充分な染毛力の向上効果が得られ
ず、また40重量%を超えて配合しても効果の向上は見
られず、好ましくない。
この界面活性剤は芳香族アルコールの可溶化剤として働
く。従来は芳香族アルコールを水系に可溶化するために
は多量の有機溶剤を用いる必要があったが、このように
多量の有機溶剤を用いると、その臭いにより気分を悪く
したり、強い脱脂効果のため毛髪がぱさついたりするこ
とがあった。しかし、特定の界面活性剤を用いることに
より、有機溶剤を必須とする必要はなくなった。ここで
用いられる特定の界面活性剤としては、ジアルキルスル
ホコハク酸塩類、N−アシルアミノ酸類及びマルチトー
ルヒドロキシ脂肪族エーテルが挙げられる。
ルキル基がノニル基、アミル基、カプリル基、シクロヘ
キシル基、エチルヘキシル基、ヘプチル基、ヘキシル
基、イソブチル基及びトリデシル基などであり、対イオ
ンにはナトリウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙
げられる。具体的には、スルホコハク酸ジオクチルナト
リウム、スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム、スルホ
コハク酸ジアミルナトリウム及びスルホコハク酸ジイソ
ブチルナトリウムなどが挙げられる。
ン酸、サルコシンあるいはN−メチル−β−アラニンの
N−アシル誘導体の塩が挙げられる。アシル基としては
ラウリン酸、ミリスチン酸あるいはヤシ油脂肪酸の残基
などであり、対イオンにはナトリウムイオン、アンモニ
ウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンなどが
挙げられる。具体的には、ラウロイルグルタミン酸、ミ
リストイルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸グルタミン酸、
ラウロイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、ヤシ
油脂肪酸サルコシン、N−ラウリル−N−メチル−β−
アラニン、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニ
ン及びN−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニンの
ナトリウム塩、アンモニウム塩あるいはトリエタノール
アミン塩などが挙げられる。
しては、例えばマルチトールヒドロキシアルキル(1
2,14)エーテル(マルテルE−24;クローダジャ
パン社製)などが挙げられる。
ルの配合重量の50〜1000重量%であり、好ましく
は100〜500重量%である。50重量%よりも少な
いと芳香族アルコールを充分に可溶化することができ
ず、また1000重量%を超えて配合しても効果の向上
は見られず、かえって染毛力を低下させることがあるた
め好ましくない。
剤、油脂類、高級アルコール、界面活性剤、pH調整
剤、増粘剤などの公知の配合剤と共に本発明の組成物を
構成することとなる。
しては、例えば、フェナセチン、EDTA、ヒドロキシ
エタンジホスホン酸、8−ヒドロキシキノリン、アセト
アニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿
酸、タンニン酸、パラベンなどが挙げられ、油脂類とし
ては、例えば、パラフィン、流動パラフィン、ラノリ
ン、スクワラン、ツバキ油、ヒマシ油、ワセリン、ユー
カリ油、鉱油などが挙げられ、高級アルコールとして
は、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。また、界面
活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、グリセリンポリグリセリン脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが
挙げられ、pH調整剤としては、例えば、リン酸、クエ
ン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、硫酸アンモニウムな
どが挙げられ、増粘剤としては、例えば、グリコール
類、ケトン類、アルデヒド類、カルボキシメチルセルロ
ース、キサンタンガム、などが挙げられる。更に、コラ
ーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、レシチン等の
コンディショニング剤、香料など必要に応じて適宜、配
合することもできる。
過酸化水素の安定性を確保するために、pHを通常2〜
6、好ましくは2.5〜5.0に調整するのが望まし
い。
用した2剤式酸化染毛剤組成物における第1剤として
は、公知の酸化染毛剤第1剤を用いることができる。
に分けられ、主要中間体としては、フェニレンジアミン
類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等及びそ
れらの塩類の1種又は2種以上が挙げられる。塩類とし
ては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの
中でもp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジ
アミン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−
フェニレンジアミン、N−(β−ヒドロキシエチル)−
N−エチル−p−フェニレンジアミン、2−(β−ヒド
ロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニ
ル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、
N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミ
ノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミ
ノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジア
ミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジ
アミノピリジン及びそれらの塩類が効果及び染毛力の点
から好ましい。その配合量は染毛用第1剤の全重量に対
して0.01〜10重量%であり、0.01重量%より
も少ないと十分な染毛効果が得られず、10重量%を超
えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには
0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上
配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。
一方、5重量%を超えた場合は染毛効果の上昇は少なく
なる。
ロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−
フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、
1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−
ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノ
ン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾ
ール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノー
ル、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタ
ノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食
子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ
−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベ
ンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メ
チルフェノール等及びそれらの塩を配合することができ
る。この配合量は0.01〜10重量%であり、0.0
1重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10
重量%を超えても、その効果は変わらず経済的ではな
い。さらには、0.1重量%〜5重量%が好ましく、
0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色
性が得られる。一方、5重量%を超えた場合は染色性の
上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規格」
(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたもの
も適宜、用いることができる。
直接染料が配合でき、タール系色素や天然色素などの公
知のものを1種又は2種以上併用できる。その中でも、
ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニル
メタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラ
キノン染料又はインジゴ染料が、良好な染毛効果を得ら
れ好ましく、また、これらの染料を染毛剤組成物中に
0.01〜5重量%配合するのが最も良い。0.01重
量%より少ない場合、染毛効果は不十分であり、逆に5
重量%より多い場合には、それ以上染毛力が向上しない
ばかりか頭皮、手指への染着が著しくなり望ましくな
い。
フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジア
ミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミ
ノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフ
ェノール、ピクラミン酸、それらの塩及び「医薬品等に
使用することができるタール色素を定める省令」(昭和
41年告示、厚生省)により定められた染料が挙げられ
る。
げない範囲において、従来公知の成分を添加配合するこ
とができる。例えば、高級アルコール、炭化水素類、エ
ステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、低級ア
ルコール、多価アルコール、紫外線吸収剤、防腐剤、界
面活性剤、増粘剤、pH調整剤、アルカリ剤、香料、パ
ール化剤などが挙げられる。
液状、クリーム状、乳液状、ゲル状及びエアゾールムー
ス状など、周知の剤型で実施可能であるが、なかでも、
エアゾールムース状の製剤でその効果は顕著に得られ
る。
髪に適用する際に泡状とするため、染料や過酸化水素の
濃度が原液に比べると数倍にも希釈され、染毛に必要な
濃度を確保するためには原液中の濃度を高くしなければ
ならない。しかし本発明の過酸化水素含有組成物を用い
ることにより染毛力が向上するため、原液中の染料濃度
を殊更高める必要もなく、充分な染毛力を得ることがで
きるようになる。
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例の内容に限定されるものではない。
香族アルコールを配合しない系、また比較例2は芳香族
アルコールを第1剤に配合した例である。それぞれの薬
剤を常法にて調整した。
じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置
した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、染毛力を
比較例1を基準に評価した。染毛力の評価基準は次の通
りである。 ◎:基準より明らかによく染まる ○:基準と同程度に染まる △:基準より弱く染まる
配合したときにのみ、染毛力が向上した。
3に示す。この第1剤は、酸化染料にp−フェニレンジ
アミンを用い、各実験例によりその配合量が異なるもの
である。第1剤、第2剤共に、常法により調製した。
混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽
にて30分放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾
燥し、染毛力を実験例Aを基準に評価した。染毛力の評
価基準は次の通り。 ◎:基準より明らかによく染まる ○:基準と同程度に染まる △:基準より弱く染まる 結果を表3に示す。
30分染毛したときと同等の染毛力が得られるかを調査
した。
し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて
10,13,16,19、22,25及び30分放置し
た。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、染毛力を実
験例Aを基準に評価した。評価基準は実験1と同様であ
る。結果を表4に示す。
を配合すると、染毛時間を著しく短縮することができ
た。
7重量%まで、表6に示すように段階的に変え、第2剤
に比較例4を用いたときと同等の染毛力が得られる過酸
化水素水量を調査した。
使用した。染毛は第1剤と第2剤を1:1で混合し、白
髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分
放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、比較
例4で得られた染毛力とを基準として比較し、前記と同
様に評価した。結果を表6に示す。
少させることができることがわかった。また、これによ
り酸化剤による毛髪損傷の低下も期待された。そこで、
毛髪の表面を顕微鏡で観察し、上記第2剤を用いた脱色
の前後の損傷度合いを評価した。 <評価基準> ○:脱色前と同程度 △:毛小皮にわずかの隆起、亀裂、剥離などの損傷が認
められる ×:毛小皮にかなりの隆起、亀裂、剥離などの損傷が認
められる その結果を表7に示す。
ールを除いた組成物を比較例とし、実施例1の第1剤を
用いて染毛比較を実施したところ、実施例は明らかに染
毛力が向上した。
6:4の比率で耐圧エアゾール容器に充填し、実施例6
とした。
ルコールを除いた組成物を比較例とし、染毛比較を実施
した。染毛は第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混
じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置
した。その結果、比較例はほとんど染毛効果が確認され
なかったが、実施例は明らかに白髪が染まっていた。
1剤中の酸化染料濃度を殊更高めなくとも、また染毛剤
の適用時間を殊更長くせずとも、通常の染毛条件で良好
な染毛力を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素
を含有してなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2
剤に過酸化水素とともに芳香族アルコールを共存してな
ることを特徴とする過酸化水素含有組成物。 - 【請求項2】 芳香族アルコールの含有量が0.01〜
40重量%であることを特徴とする請求項1記載の過酸
化水素含有組成物。 - 【請求項3】 芳香族アルコールが、ベンジルアルコー
ル、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール
及びフェノキシイソプロパノールから選ばれる1種以上
であることを特徴とする請求項1又は2記載の過酸化水
素含有組成物。 - 【請求項4】 さらにジアルキルスルホコハク酸塩類、
N−アシルアミノ酸類及びマルチトールヒドロキシ脂肪
族エーテルから選ばれる界面活性剤の1種以上を配合す
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の
過酸化水素含有組成物。 - 【請求項5】 2剤式酸化染毛剤組成物がエアゾールフ
ォーム状であることを特徴とする請求項1〜4項のいず
れか1項記載の過酸化水素含有組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001017421A JP2002220327A (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 過酸化水素含有組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18883634
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