JP2002219589A - レーザビーム溶接装置及びレーザビーム溶接方法 - Google Patents

レーザビーム溶接装置及びレーザビーム溶接方法

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JP2002219589A
JP2002219589A JP2001015359A JP2001015359A JP2002219589A JP 2002219589 A JP2002219589 A JP 2002219589A JP 2001015359 A JP2001015359 A JP 2001015359A JP 2001015359 A JP2001015359 A JP 2001015359A JP 2002219589 A JP2002219589 A JP 2002219589A
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welded
beam welding
welding
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JP2001015359A
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Akimichi Takeda
明通 武田
Shigeru Adachi
茂 安達
Masaru Yoshida
勝 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接時間を短縮できるとともに、溶接する二
つの被溶接材の板厚が異なる場合でも溶接継手形状を改
善できるレーザビーム溶接装置を得る。 【解決手段】 図示しない先行ストリップの端部と後行
ストリップの端部とを突き合わせた突き合わせ部を誘導
加熱する誘導加熱ヘッド9c、誘導加熱された突き合わ
せ部を各ストリップの板厚方向(図2の上下方向)に押
圧して変形させる下部及び上部ロール14a,15b、
変形した突き合わせ部をレーザビームにて溶接する加工
ヘッド6をキャリッジ11に搭載し、キャリッジ11を
矢印Y方向に移動させながら突き合わせ部を誘導加熱ヘ
ッド9cにて誘導加熱し、加熱された突き合わせ部を下
部及び上部ロール14a,14bにて押圧して変形させ
て突き合わせ部の間隙を小さくし、間隙の小さくなった
突き合わせ部を加工ヘッド6にてレーザビーム溶接をす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、先行被溶接材の
端部と後行被溶接材の端部とを突き合わせ溶接するレー
ザビーム溶接装置及びレーザビーム溶接方法の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】鋼板処理ラインにおいては、生産性の向
上、品質の安定化、コイル始終端の歩留まり改善等を目
的にして連続処理が行われるようになってきている。こ
の連続処理は、各ラインの入口で先行ストリップの終端
と後行ストリップの始端とを溶接する、いわゆるコイル
継ぎによってラインを停止させずに次々とコイルを通板
させるものである。
【0003】この場合、先行ストリップ及び後行ストリ
ップをシャー装置で切断して突き合わせると切断した両
ストリップの端部は完全に直線とはならず突き合わせた
端部間である突き合わせ部に不均一な隙間が発生する。
この隙間が生じた状態で両者を溶接すると、溶け落ち現
象が発生し、安定した溶接を行うことができず、溶接の
品質を確保できない。
【0004】一般にレーザビーム溶接において突き合わ
せ部の間隙は板厚のおよそ10%以下であることが望ま
しいとされるが、通常のシャー装置で切断した場合、連
続処理ラインのコイル継ぎのように1mを超える溶接長
で突き合わせ部の間隙を板厚の10%以下に管理するこ
とは困難である。
【0005】この対策として、先行ストリップと後行ス
トリップとの突き合わせ部の間隙を小さくしてから溶接
するのが効果的である。このような装置として、例えば
特開平7−132387号公報に示されたものがある。
このものは、レーザビームによる加熱用ヘッド、加圧ロ
ール及びレーザビームによる溶接用の加工ヘッドが、先
行ストリップの後端と後行ストリップの先端との突き合
わせ部に沿って直線状に配置されている。
【0006】そして、上記突き合わせ部に沿って加熱用
ヘッドを走行させ、当該加熱用ヘッドから照射されるレ
ーザビームによって突き合わせ部を加熱すると、加熱さ
れた突き合わせ部は膨張し間隙が小さくなる。さらに、
加熱用ヘッドの後を走行する加圧ロールによって加熱さ
れた突き合わせ部が加圧され変形して、間隙がさらに狭
められる。そして、非常に間隙の狭い状態になった突き
合わせ部を、加圧ロールの後を走行する加工ヘッドが通
過して溶接する。このように、非常に狭い間隙の状態で
溶接されることになり高品質な溶接が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザビーム溶
接装置は以上のように構成されているので、次のような
問題点があった。すなわち、 a.加圧ロールによる加圧に先立ち、突き合わせ部の加
熱をレーザビームにより行うが、レーザビーム発生装置
の出力は10kW程度と比較的小電力である。このた
め、加熱に時間を要し、加熱時間を含む全体の溶接時間
が長くかかる、 b.また、加熱原理上レーザビームをストリップの表面
に照射して加熱するため、かつ被加熱部が溶けない程度
に加熱しなければならず、入熱速度を大きくできない。
この点からも、加熱時間が長くなる、 c.さらに、先行ストリップの板厚と後行ストリップの
板厚とが異なる場合、突き合わせ部の溶接継手形状が急
変するため、圧延した場合に破断しやすく、溶接品質が
確保できない、というような問題点があった。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、溶接時間を短縮することができるとともに、溶接す
る二つの被溶接材の板厚が異なる場合でも溶接継手形状
を改善できるレーザビーム溶接装置を得ること及びレー
ザビーム溶接方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のレーザビーム溶接装置においては、板状の
先行被溶接材の端部と板状の後行被溶接材の端部とを突
き合わせた突き合わせ部を誘導加熱する誘導加熱ヘッ
ド、誘導加熱された突き合わせ部を各被溶接材の板厚方
向に押圧して変形させる押圧部材、変形した突き合わせ
部をレーザビームにて溶接する加工ヘッドを備えたもの
である。突き合わせ部を電磁誘導により渦電流を誘起さ
せて加熱するので大電力を供給して短時間に加熱昇温で
きる。
【0010】そして、誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加
工ヘッドは、突き合わせ部に沿って移動しながら加熱、
押圧及び溶接を行うものであることを特徴とする。突き
合わせ部の全長を一度に加熱及び押圧しないで、移動し
ながら加熱、押圧及び溶接を行うので、誘導加熱ヘッド
及び押圧部材を小さくできるとともに効率よく加熱、押
圧及び溶接を行うことができる。
【0011】さらに、突き合わせ部に沿って移動可能な
移動部材を設け、この移動部材にその移動方向に所定間
隔をおいて誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加工ヘッドを
配置し、移動部材を突き合わせ部に沿って移動させなが
ら加熱、押圧及び溶接を行うものであることを特徴とす
る。移動部材の移動方向に所定間隔をおいて誘導加熱ヘ
ッド、押圧部材及び加工ヘッドが配置され、突き合わせ
部を誘導加熱ヘッドにて加熱してから所定時間後に押圧
し、さらに所定時間後に溶接を行うことができるので、
加熱後温度があまり低下しないうちに押圧及び溶接を行
うことができ、突き合わせ部を容易に変形させることが
できるとともに溶接時間を短縮できる。
【0012】また、押圧部材は所定の形状の押圧部を有
しこの押圧部により突き合わせ部を押圧し回転しながら
移動する押圧ローラであることを特徴とする。加熱され
た突き合わせ部を押圧ローラで押圧することにより変形
させて突き合わせ部の間隙を小さくすることができる。
【0013】そして、先行被溶接材と後行被溶接材とは
その板厚が異なるために突き合わせ部は段差を有するも
のであって、押圧ローラは押圧部が段差を軽減する形状
にされたものであることを特徴とする。押圧ローラによ
り突き合わせ部の段差を軽減することにより突き合わせ
部の溶接継手形状を改善できる。
【0014】さらに、押圧ローラは、板厚が薄い方の先
行被溶接材または後行被溶接材を押圧する第1の押圧部
と、この第1の押圧部よりも小さい径を有し板厚が厚い
方の先行被溶接材または後行被溶接材を押圧する第2の
押圧部とを設けたものであることを特徴とする。両被溶
接材の板厚に応じて第1及び第2の押圧部によって押圧
するので、段差を軽減することができる。
【0015】また、押圧ローラは断面矩形の円板部とこ
の円板部の両側にそれぞれ円板部と同軸に設けられ底部
の径が円板部の径と同じで円板部から軸方向に遠ざかる
につれて径が減少する円錐台部とを有し、円板部が第1
の押圧部として機能するとともに円錐台部の一方が第2
の押圧部として機能するようにされたものであることを
特徴とする。先行及び後行被溶接材の一方が他方よりも
厚いときは一方を円錐台部の一方にて押圧するとともに
他方を円板部にて押圧し、一方が他方よりも薄いときは
一方を円板部にて押圧するとともに、他方を円錐台部の
他方にて押圧することができるので、先行及び後行被溶
接材のどちらの板厚が厚い場合でも対応できる。
【0016】そして、押圧ローラは、押圧部が中央部が
突出した円弧状外周部であることを特徴とする。突き合
わせ部を円弧状外周部で押圧しても突き合わせ部の段差
を軽減することができる。
【0017】さらに、先行被溶接材の突き合わせ部と後
行被溶接材の突き合わせ部との板厚方向のレベルを調整
するレベル調整装置を設けたものであることを特徴とす
る。両被溶接材の板厚方向のレベルを調整することによ
り、段差が大きい場合でも段差を軽減することができ
る。
【0018】また、押圧ローラは断面矩形の円板部とこ
の円板部の両側にそれぞれ円板部と同軸に設けられ底部
の径が円板部の径と同じで円板部から軸方向に遠ざかる
につれて径が減少する円錐台部とを有し、先行被溶接材
と後行被溶接材の板厚が同じときは円板部が突き合わせ
部を押圧し、先行被溶接材と後行被溶接材の板厚が異な
るときは円板部が板厚が薄い方の先行被溶接材または後
行被溶接材を押圧するとともに円錐台部の一方が板厚が
厚い方の先行被溶接材または後行被溶接材を押圧するよ
うにされたものであることを特徴とする。両被溶接材の
板厚が様々であっても、同じ押圧ローラで対応できる。
【0019】そして、突き合わせ部にフィラワイヤを供
給するフィラワイヤ供給装置を設けたことを特徴とす
る。溶接時にフィラワイヤを供給して溶接された突き合
わせ部の冶金的特性を改善することができる。
【0020】さらに、誘導加熱ヘッドは溶接後の突き合
わせ部の焼鈍に使用しうるようにされたものであること
を特徴とする。誘導加熱ヘッドを焼鈍にも使用するよう
にすれば、装置を安価にできる。
【0021】また、この発明に係るレーザビーム溶接方
法は、板状の先行被溶接材の端部と板状の後行被溶接材
の端部とを突き合わせてその突き合わせ部を誘導加熱
し、誘導加熱された突き合わせ部を各被溶接材の板厚方
向に押圧して変形させてから突き合わせ部をレーザビー
ムにて溶接するものである。突き合わせ部を電磁誘導に
より渦電流を誘起させて加熱するので大電力を供給して
短時間に加熱昇温できる。
【0022】そして、移動しながら突き合わせ部を誘導
加熱してから押圧して変形させ、さらに溶接することを
特徴とする。突き合わせ部を移動しながら誘導加熱して
から押圧して変形させ、さらに溶接を行うので、効率よ
く加熱、押圧及び溶接を行うことができる。
【0023】さらに、突き合わせ部を各被溶接材の板厚
方向に押圧して変形させてから所定時間以内に突き合わ
せ部をレーザビームにて溶接することを特徴とする。押
圧して変形させた突き合わせ部を温度があまり低下しな
いうちに溶接を行うので、溶接時間を短縮することがで
きる。
【0024】また、先行被溶接材と後行被溶接材の板厚
が異なるために生じる突き合わせ部の段差を軽減するよ
うに板厚の厚い方の先行被溶接材あるいは後行被溶接材
を押圧して変形させてからレーザビーム溶接することを
特徴とする。突き合わせ部の段差を軽減するように変形
させることにより突き合わせ部の溶接継手形状を改善で
きる。
【0025】そして、先行被溶接材の突き合わせ部と後
行被溶接材の突き合わせ部との板厚方向の中心線を合わ
せてから当該突き合わせ部を加熱し、押圧して変形させ
ることを特徴とする。両被溶接材の板厚方向の中心線を
合わせてから押圧変形させれば、段差が大きい場合でも
段差を軽減することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の一形態を図1〜図9によって説明する。図1は、
レーザビーム溶接装置の斜視図、図2はレーザビーム溶
接装置の正面図、図3はストリップ端部を切断するギロ
チンシャー装置まわりを示す説明図で、ストリップの走
行方向と直角な方向から見たものである。図4は誘導加
熱装置の構成を示す構成図、図5は誘導加熱ヘッドの詳
細図である。
【0027】図6は、ストリップの突き合わせ部を下方
より誘導加熱している状態を示す説明図である。図7
は、ストリップの突き合わせ部を上方よりレーザビーム
溶接をしている状態を示す説明図である。図8は、加熱
された突き合わせ部をスエージング装置で押し潰す前の
状態を示す説明図である。図9はスエージング装置によ
って突き合わせ部を押し潰した状態を示す説明図であ
る。
【0028】これらの図において、1はストリップであ
り、1aは先行ストリップ、1bは後行ストリップであ
る。1c,1d(図5、図8を参照)は各ストリップ1
a,1bの突き合わせ部である。2はクランプ装置、3
はギロチンシャー装置である。4は炭酸ガスレーザ発振
器、5はレーザビーム、11はキャリッジ、13はバッ
クバー装置、14はスエージング装置である。
【0029】クランプ装置2は、図3に示すように下部
クランプ部材2a、上部クランプ部材2b及び上部クラ
ンプ部材2bを図3の上下方向に駆動するシリンダ2c
を有し、先行ストリップ1aをクランプするクランプ装
置2と後行ストリップ1bをクランプするクランプ装置
2との2台が設けられている。
【0030】ギロチンシャー装置3の詳細は図3に示す
通りであり、3aは下部シャー刃、3bは上部シャー
刃、3cは上部シャー刃3bを図3の上下方向に駆動す
るシリンダである。このように構成されたギロチンシャ
ー装置3が、先行ストリップ1aをクランプするクラン
プ装置2と後行ストリップ1bをクランプするクランプ
装置2との間へ進入しまた退出しうるようにして配置さ
れている。6は加工用ヘッドであり、レーザビーム5を
両ストリップ1a,1bの突き合わせ部1c,1d(図
7)に照射する。
【0031】9は、高周波のインバータ電源を用いた誘
導加熱装置であり、その出力を従来のレーザビーム発生
装置の出力の約3倍の30kWとしている。誘導加熱装
置9は、図4に示すように例えばトランジスタを用いた
高周波インバータ9aとこれに水冷式の同軸ケーブル9
bを介して接続された誘導加熱ヘッド9cを有する。同
軸ケーブル9bは、内側のゴムホースと外側のゴムホー
スの二重構造で、内側のゴムホースの内部に一方の可撓
導体を収容し、内側のゴムホースの外周部にその周方向
に分散して他方の可撓導体を配設し、内側及び外側のゴ
ムホースに水を流して各可撓導体を冷却する。
【0032】誘導加熱ヘッド9cは、フェライトで形成
された断面コ状の鉄心9dに中空の角銅管にて形成され
た誘導加熱コイル9e(図5も参照)が巻回されてい
る。鉄心9d及び誘導加熱コイル9eは耐火絶縁材9f
(図4においてはハッチングを省略している)にてモー
ルドされ高熱から保護されるとともに誘導加熱コイル9
eは鉄心9dから電気的に絶縁されている。誘導加熱コ
イル9eに、図5の矢印Jの方向の電流を流すことによ
り鉄心9dで発生する磁束Φにより、突き合わせ部1
c,1d近傍に突き合わせ部の長手方向に沿う方向の渦
電流を発生させ、突き合わせ部1c,1dを安定して加
熱する。
【0033】なお、図5においては、誘導加熱ヘッド9
cを突き合わせ部1c,1dの上方に図示しているが、
この実施の形態においては図2、図6に示すように突き
合わせ部1c,1dを下方から誘導加熱ヘッド9cによ
り加熱する。この誘導加熱ヘッド9cはキャリッジ11
に搭載されており、図5における突き合わせ部1c,1
dに沿って図2の矢印Y方向に移動しながら渦電流を発
生させ、加熱する。誘導加熱ヘッド9cは、誘導加熱コ
イル9eの内部に通水して冷却する。誘導加熱コイル9
eは図示しない接続端子を介して同軸ケーブル9bに接
続される。
【0034】また、高周波インバータ電源9a及び誘導
加熱ヘッド9cは、ともにキャリッジ11に搭載されて
いるが、この実施の形態においては、配置の制約上、図
2に示すように高周波インバータ電源9aを誘導加熱ヘ
ッド9cと若干離れた位置に配設し、両者の間を同軸ケ
ーブル9bにて接続している。また、図5においては、
構成を分かりやすくするために図4における耐火絶縁材
9fの図示を省いている。
【0035】キャリッジ11は、コ状に形成され、図2
に示すように加工ヘッド6、バックバー装置13、スエ
ージング装置14、誘導加熱装置9が搭載されている。
ここで、矢印Xはストリップ1の走行方向であり、矢印
Yはストリップ1の幅方向であり矢印Xと直角な方向で
ある。キャリッジ11は、ストリップ1を上下から挟む
ようにして配設され、シリンダ12によりコモンベース
10上を矢印Yの正逆方向に駆動される。また、加工ヘ
ッド6、スエージング装置14及び誘導加熱ヘッド9c
は、矢印Y方向におのおの所定の間隔を設けて、図2の
上方向から見て直線状をなすようにしてキャリッジ11
に搭載されている。
【0036】バックバー装置13は、加工ヘッド6に対
向して加工ヘッド6の下方に配置され、溶接中に突き合
わせ部1c,1dを下方から支え、突き合わせ精度の向
上を図るものである。スエージング装置14は下部及び
上部ロール14a,14b及びシリンダ14cを有す
る。下部及び上部ロール14a,14bは、軸方向の断
面が矩形の円板状であり、支持軸14dにより回転自在
に支持されている。下部及び上部ロール14a,14b
は、上下方向に対向配置されるとともにシリンダ14c
により上下方向に駆動されてその対向間隔が変化する。
【0037】また、キャリッジ11がストリップ1を挟
んだとき、加工ヘッド6及びスエージング装置14の上
部ロール14bはストリップ1の上方に、スエージング
装置14の下部ロール14a及び誘導加熱ヘッド9cは
ストリップ1の下方に位置するようにしてキャリッジ1
1に搭載されている。51は同じくキャリッジ11に搭
載されたベンドミラーであり、炭酸ガスレーザ発振器4
からのレーザビーム5を加工ヘッド6に導くためのもの
である。
【0038】次に動作について説明する。鉄鋼プロセス
ラインにおいては、ストリップ1が酸洗い、メッキ、熱
処理などの連続処理がなされている場合には、ストリッ
プ1は図1の矢印Xで示す方向に走行している。そし
て、ストリップ1が送られて終端にくると、この先行ス
トリップ1aが図3に示すように、ギロチンシャー装置
3の刃幅W内に導かれて停止する。次に、後行ストリッ
プ1bが、その先端部をギロチンシャー装置3の刃幅W
内に送り込まれて止まる。
【0039】そして、図1に示す加工ヘッド6、スエー
ジング装置14、誘導加熱ヘッド9c、及びバックバー
装置13が図1の右方へ後退移動し、ギロチンシャー装
置3が図1の右方へ前進して両クランプ装置2の間に位
置する。次いで、両クランプ装置2でストリップ1a及
び1bを拘束した後、ギロチンシャー装置3の上部シャ
ー刃3bが下降して両ストリップ1a,1bの対向する
端部を切断する。
【0040】引き続いて、ギロチンシャー装置3が図1
の左方へ後退し、次いで先行ストリップ1a側(図3の
右方側)のクランプ装置2を後行ストリップ1b側のク
ランプ装置2側(図3の左方側)へギロチンシャー装置
3の刃幅W分だけ移動させて、先行ストリップ1aの切
断部である突き合わせ部1cと後行ストリップ1bの切
断部である突き合わせ部1dとを突き合わせ、図6の状
態にする。
【0041】次いで、キャリッジ11を図1、図2の矢
印X方向あるいは逆方向に移動させ、両ストリップ1
a,1bの突き合わせ部1c,1dの中心部に誘導加熱
ヘッド9cが来るようにする。スエージング装置14及
び加工ヘッド6は誘導加熱ヘッド9cと直線状に配置さ
れているので、誘導加熱ヘッド9cが突き合わせ部1
c,1dの位置に合わせられると下部及び上部ロール1
4a,14b及び加工ヘッド6の中心も突き合わせ部1
c,1dの中心線上に位置することになる。さらに、誘
導加熱ヘッド9cとストリップ1a,1bの突き合わせ
部1c,1dとの距離が所定値になるように、誘導加熱
ヘッド9cを垂直方向に移動させセットする。
【0042】このようにして誘導加熱、スエージング及
び溶接の準備が整ったならば、キャリッジ11を図2に
おける矢印Yの方向に移動させながら誘導加熱ヘッド9
cにより突き合わせ部1c,1dを所定の温度、例えば
摂氏800度まで加熱する。スエージング装置14は誘
導加熱ヘッド9cと矢印Y方向に所定間隔を設けて配置
されているので、誘導加熱ヘッド9cが通過して加熱し
た突き合わせ部1c,1dをスエージング装置14の下
部及び上部ロール14a,14bが所定時間後にすなわ
ち温度があまり下がらないうちに通過して、突き合わせ
部1c,1dを上下方向に加圧して押し潰すことにな
る。このときの押し潰す前の状態を図8に示す。そし
て、押し潰された突き合わせ部1c,1dは図9に示す
ようにその間隙がほとんどない状態になる。
【0043】さらに、スエージング装置14と所定間隔
を設けて配設された加工ヘッド9が押し潰された突き合
わせ部1c,1dを所定時間後すなわち温度があまり下
がらないうちに図7に示すようにして通過する。このと
き、バックバー装置13が、突き合わせ部1c,1dを
下方から支えながら矢印Yの方向に移動する。
【0044】図1に示すように、炭酸ガスレーザ発振器
4により発生されたレーザビーム5はベンドミラー51
により方向を変えられ、両ストリップ1a,1bの突き
合わせ部1c,1dへ集光され、両者を溶接しながら図
2のY方向に移動し、ストリップ1a,1bの突き合わ
せ部1c,1dの端部に至って停止する。しかる後、加
工ヘッド6、スエージング装置14及び誘導加熱装置9
を搭載したキャリッジ11は、元の位置すなわち図2に
示すストリップ1の左側方の位置に戻る。
【0045】以上のように、この実施の形態によれば、
誘導加熱装置9により両ストリップ1a,1bの突き合
わせ部1c,1d内に電磁誘導により渦電流を誘起させ
て加熱するので、レーザビームの照射による加熱に比し
大電力を供給して短時間に加熱昇温することができる。
【0046】また、誘導加熱ヘッドを固定した状態で突
き合わせ部1c,1dの誘導加熱を行うと、一般的に突
き合わせ部1c,1dの加熱昇温にともない当該部の電
気抵抗が増加するとともに、強磁性体にあってはキュー
リ温度を超えると常磁性体に変化するため透磁率が大き
く変化する。このため、加熱電力は突き合わせ部1c,
1dの温度の影響を大きく受ける。
【0047】しかし、この実施の形態においては、誘導
加熱ヘッド9cを移動しながら加熱するので、被加熱部
の一方の端部は温度が低く他方の端部は所定の温度に加
熱された状態が維持されながら誘導加熱ヘッド9cが移
動することになる。従って、突き合わせ部1c,1dの
加熱昇温にともなう当該部の電気抵抗の増加及び透磁率
の変化の影響を受けず、加熱の制御を容易に行うことが
できる。
【0048】また、誘導加熱により加熱するので、突き
合わせ部1c,1dの温度むらが少なく、突き合わせ部
1c,1dを容易に押し潰して間隙を小さくすることが
できる。従って、溶接部の溶け落ちが発生しない安定し
た良好な溶接継手を得ることができる。さらに、突き合
わせ部1c,1dを加熱昇温しスエージングした後引き
続いて溶接を行うので、突き合わせ部1c,1dが温度
の高い状態にあるときに溶接を行うことになり、溶接速
度が速くなる。なお、このようにして得られた溶接部は
グラインダをかける必要もなく、溶接後そのままライン
に流すことが可能である。
【0049】なお、誘導加熱装置9を、突き合わせ部1
a,1bの溶接後、当該突き合わせ部1a,1bを焼鈍
するための焼鈍用の加熱装置として用いることもでき
る。誘導加熱装置9を焼鈍用の加熱装置として利用する
ことにより、装置の費用増を招くことなく焼鈍を実施で
きる。
【0050】実施の形態2.図10〜図14は、この発
明の他の実施の形態を示すものであり、図10は先行ス
トリップと後行ストリップとに板厚の違いがある場合の
突き合わせ部を示す説明図、図11は先行ストリップと
後行ストリップとをクランプして突き合わせた状態を示
す説明図である。図12は突き合わせ部をスエージング
装置により押し潰した状態を示す説明図、図13は後行
ストリップの板厚が先行ストリップよりも薄い場合のス
エージング装置の上部ロールの取付状況を示す説明図、
図14は、別の形状の上部ロールを示す正面図である。
【0051】上記実施の形態1では、先行ストリップ1
aと後行ストリップ1bの板厚が同じ場合の溶接につい
て説明した。しかし、例えば図10に示すように、後行
ストリップ1bの板厚が先行ストリップ1aよりも厚い
場合、このままの状態で溶接を行うと溶接継手形状が急
変するため圧延した場合破断しやすい。この実施の形態
は、このような両ストリップ1a,1bに板厚の差があ
る場合の溶接継手形状を改善するためのものである。な
お、レーザビーム溶接の場合、通常板厚差が1ミリメー
トル位が限界といわれ、板厚差が大きくなると溶接がで
きなくなる。
【0052】まず、スエージング装置24の構成を図1
1により説明する。図11において、上部ロール24b
は、断面が矩形の円板部24fとこの円板部24fと同
軸にかつ一体に形成された円錐台部24gとを有し、図
示しない支持軸により回転軸線AXまわりに回転自在に
支持されている。上部ロール24bは、下部ロール14
aと図11の上下方向に対向配置され、図示しないシリ
ンダにより上下方向に駆動される。
【0053】また、図11において、板厚t1の先行ス
トリップ1a及び板厚t2の後行ストリップ1bは、下
面が同じレベルになるようにしてクランプ装置2にそれ
ぞれ拘束されて突き合わせ部1c,1dを突き合わせた
状態にされている。下部及び上部ロール14a,24b
は突き合わせ部1c,1dの中心線上に位置するように
されている。その他の構成については、実施の形態1と
同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付し
て説明を省略する。
【0054】次に、動作を図11、図12により説明す
る。キャリッジ11を駆動して誘導加熱ヘッド9cを移
動させながら突き合わせ部1c,1dを加熱し、続いて
加熱された突き合わせ部1c,1dをスエージング装置
24の下部及び上部ロール14a,24bにより押し潰
した後、加工ヘッド6によりレーザビーム溶接を行うの
は、実施の形態1と同様である。
【0055】上部ロール24bは、円錐台部24gを有
しており、この円錐台部24gで板厚の厚い方側である
後行ストリップ1bの突き合わせ部1dを押し潰し、図
12に示すように段差がなくなり板厚が緩やかに変化す
る形状にする。この形状で溶接が行われるので、溶接継
手形状が緩やかに変化する良好な溶接部が得られる。こ
のような溶接部は、圧延しても破断するおそれがなく、
溶接の品質を確保できる。
【0056】また、後行ストリップ1bの板厚t2が先
行ストリップ1aの板厚t1より薄い場合は、図13に
示すように、上部ロール24bを左右逆にして用いる。
なお、先行ストリップ1a及び後行ストリップ1bは、
図11の場合と同様に下面が同じレベルになるようにし
て突き合わせ部1c,1dを突き合わせた状態でクラン
プされる。
【0057】また、図14に示すような形状の上部ロー
ル34bを使用することもできる。上部ロール34b
は、中央部が突出した円弧状に形成された円弧状外周部
34fを有する円板状のものであり、回転軸線AXまわ
りに回転自在に支持され、その幅方向の中心線CLを突
き合わせ部1a,1b(図11参照)の中心線に合わせ
て外周部34f、この場合主として外周部34fの中心
線CLよりも左方側にて突き合わせ部を押し潰す。突き
合わせ部は円弧状外周部34fにより押し潰されて緩や
かに形状が変化するものとなるので、突き合わせ部を溶
接すると良好な溶接継手が得られる。
【0058】実施の形態3.図15〜図17は、さらに
この発明の他の実施の形態を示すものであり、図15は
先行ストリップと後行ストリップとをクランプして突き
合わせた状態を示す説明図、図16は先行ストリップと
後行ストリップのレベルを合わせるための高さ調整装置
を備えたクランプ装置まわりを示す説明図、図17は突
き合わせ部をスエージング装置により押し潰した状態を
示す説明図である。
【0059】図15、図16において、32はクランプ
装置であり、下部クランプ部材32a及び上部クランプ
部材32b及び上部クランプ部材32bを上下方向に駆
動するシリンダ32cを有する。37(図16)は高さ
調整装置であり、架台37aの上に断面が台形の高さ調
整部材37bが設けられ、この高さ調整部材37bをシ
リンダ37cにより図16の左右方向に駆動する。下部
クランプ部材32aは、高さ調整部材37b上に載せら
れており、高さ調整部材37bをシリンダ37cにより
図16の左右方向に駆動することによりその高さを変化
させることができる。
【0060】スエージング装置44は図15に示すよう
に、図11に示したものと同様の上部ロール24b、同
じく上部ロール24bと同様の形状を有する下部ロール
24aを有する。下部ロール24aは、断面が矩形の円
板部24dとこの円板部24dと同軸にかつ一体に形成
された円錐台部24eとを有し、図示しない支持軸によ
り回転軸線AXまわりに回転自在に支持されている。
【0061】下部ロール24aは、上部ロール24bと
図15の上下方向に対向配置され、図示しない高さ調整
装置により高さが調整されるとともにその高さが変化し
ないように拘束される。上部ロール24bは図示しない
シリンダにより上下方向に駆動され、下部及び上部ロー
ル24a,24b間の間隔が調整される。
【0062】次に、動作について説明する。図16にお
いて、クランプ装置32及びクランプ装置2にて先行ス
トリップ1a及び後行ストリップ1bを拘束した後、ギ
ロチンシャー装置3の上部シャー刃3bを下降させて両
ストリップ1a,1bの各端部を切断する。引き続い
て、ギロチンシャー装置3が図1の左方へ後退する。
【0063】さらに、先行ストリップ1a側のクランプ
装置32を後行ストリップ側のクランプ装置2側へギロ
チンシャー装置3の刃幅W分だけ移動させ、先行ストリ
ップ1aの突き合わせ部1cと後行ストリップ1bの突
き合わせ部1dとを突き合わせる。次に、高さ調整部材
37bをシリンダ37cにて駆動して下部及び上部クラ
ンプ部材32a,32bの高さを調整して先行ストリッ
プ1aの板厚の中心線を後行ストリップ1bの板厚の中
心線に一致させ、図15に示す状態にする。
【0064】この後、キャリッジ11を図2の矢印Xの
方向または逆の方向に移動させて、誘導加熱ヘッド9c
の位置を突き合わせ部1c,1dの中心線に合わせ、キ
ャリッジ11すなわち誘導加熱ヘッド9c、スエージン
グ装置14、加工ヘッド16を図2の矢印Yの方向に移
動させながら、突き合わせ部1c,1dをレーザビーム
溶接する。突き合わせ部1c,1dは誘導加熱ヘッド9
cにより加熱された後、シリンダにより駆動されるスエ
ージング装置44の下部及び上部ロール24a,24b
により押圧され、図17に示すように押し潰される。
【0065】このとき、下部及び上部ロール24a,2
4bの各円板部24d,24fが板厚の薄い方である先
行ストリップ1aの突き合わせ部1cを、円錐台部24
e,24gが板厚の厚い方である後行ストリップ1bの
突き合わせ部1dを押圧して押し潰す。このように、先
行ストリップ1aと後行ストリップ1bとの各板厚の中
心線を合わせるようにしているので、溶接継手の形状を
一層改善することができ、板厚差が大きい場合でも溶接
強度を確保できる。
【0066】実施の形態4.図18〜図21は、さらに
この発明の他の実施の形態を示すものであり、図18は
スエージング装置の上部ロールを示す正面図、図19は
先行ストリップと後行ストリップの板厚が同じ場合のス
エージング装置の上部ロールの位置を示す説明図であ
る。図20は後行ストリップの板厚が先行ストリップよ
りも厚い場合のスエージング装置の上部ロールの位置を
示す説明図、図21は後行ストリップの板厚が先行スト
リップよりも薄い場合のスエージング装置の上部ロール
の位置を示す説明図である。
【0067】図18において、上部ロール54bは断面
矩形の円板部54fとこの両側にそれぞれ円板部54f
と同軸にかつ一体に設けられた円錐台部54gを有し、
図11に示した上部ロール24bと同様に回転軸線AX
まわりに回転自在に支持されている。なお、図18にお
いて、L1は円板部54fの中心線、L2は左方の円錐
台部54gと円板部54fとの境界線、L3は右方の円
錐台部54gと円板部54fとの境界線を示す。なお、
図示していないが、上部ロール54bと同様の形状の下
部ロールが、上部ロール54bと所定間隔を設けて上下
方向に対向して配置されている。
【0068】さて、先行及び後行ストリップ1a,1b
の板厚が同じ場合は、上記のような上部ロール54b
を、図19に示すようにその中心線L1が両ストリップ
1a,1bの突き合わせ部1c,1dに来るように位置
を合わせる。なお、図示していないが、上部ロール54
bと同じ形状の下部ロールが突き合わせ部1a,1bの
下方に設けられおり、同様に位置を合わせる。そして、
図示しない高さ調整装置により下部ロールの高さを調整
するとともにその高さが変化しないように拘束する。そ
して、誘導加熱された突き合わせ部1c,1dを上部ロ
ールをシリンダにて下方向に駆動して上部ロール54b
の円板部54f及び図示しない下部ロールの円板部にて
上下から押し潰す。
【0069】また、後行ストリップ1bの板厚が先行ス
トリップ1aよりも厚い場合は、図20に示すように、
図16に示す高さ調整装置37により調整して、後行ス
トリップ1bの板厚の中心線と先行ストリップ1aの板
厚の中心線とを合わせる。そして、上部ロール54b及
び下部ロールを、図20に示すようにその境界線L2が
両ストリップ1a,1bの突き合わせ部1c,1dに来
るようにその軸方向に移動させて位置を合わせ、誘導加
熱された突き合わせ部1c,1dを左方の円錐台部54
g及び円板部54fにて押し潰す。なお、このとき図示
しない下部ロールは高さ調整装置によりその高さが調整
されるとともにその高さが変わらないように拘束され
る。
【0070】さらに、後行ストリップ1bの板厚が先行
ストリップ1aよりも薄い場合は、上部ロール54b及
び下部ロールを図21に示すようにその境界線L3が突
き合わせ部1c,1dに来るようにその軸方向に移動さ
せて位置を合わせ、誘導加熱された突き合わせ部1c,
1dを円板部54f及び右方の円錐台部54gにて押し
潰す。
【0071】このような形状の上部ロール54b及び下
部ロールを用いることにより、先行及び後行ストリップ
に板厚差がある場合でも、上部ロールや下部ロールを取
り換えることなくその軸方向の位置を変更するだけで、
突き合わせ部1a,1bを適切に押し潰し、突き合わせ
部1a,1bの間隙を小さくすることができる。
【0072】実施の形態5.図22は、さらにこの発明
の他の実施の形態を示す突き合わせ部の説明図である。
この実施の形態においては、図22(a)に示すよう
に、先行ストリップ1aと後行ストリップ1bとの突き
合わせ部1c,1dの間に所定の間隙Gを設けて、図1
6に示したものと同様の図示しない高さ調整装置により
その板厚方向の中心線を合わせる。
【0073】そして、間隙Gを設けた状態で、例えば図
15に示した上部及び下部ロール24a,24bにて突
き合わせ部1c,1dを押し潰し、突き合わせ部1c,
1dにほとんど隙間のない図22(b)の状態とし、そ
の後、図22(c)のようにレーザビームにて溶接す
る。このように、積極的に間隙Gを設けることにより、
切断誤差等により発生する間隙のばらつきの影響を緩和
して、良好な溶接継手を得ることができる。
【0074】実施の形態6.図23は、さらにこの発明
の他の実施の形態を示すレーザビーム溶接装置の要部構
成図である。図23において、61はフィラワイヤ供給
装置、62はフィラワイヤであり、フィラワイヤ供給装
置61から突き合わせ部1a,1bに供給される。レー
ザビーム溶接を行うときに、突き合わせ部1a,1bに
フィラワイヤ62を供給しながら溶接を行う。溶接する
ストリップの板厚等に応じてフィラワイヤ62の供給量
を調整する。これにより、溶接部の冶金的特性を改善す
ることができる。
【0075】実施の形態7.図24は、さらにこの発明
の他の実施の形態を示す誘導加熱装置の配置図である。
図2の実施の形態においては、誘導加熱ヘッド9cを両
ストリップ1a,1bの下方に位置するように設けたも
のを示したが、図24に示すように誘導加熱ヘッド9c
を両ストリップ1a,1bの上方に設けることもでき
る。
【0076】実施の形態8.図25は、さらにこの発明
の他の実施の形態を示す誘導加熱装置の配置図である。
図25に示すように誘導加熱ヘッド9cを、両ストリッ
プ1a,1bを上下に挟んで誘導加熱ヘッド9cの磁束
の方向が同じなるようにして各1台設けてもよい。特
に、図25のように2台設けることにより、突き合わせ
部1a,1bに供給する電力を大きくすることができ、
加熱時間をさらに短縮できる。
【0077】実施の形態9.図26は、さらにこの発明
の他の実施の形態を示すレーザビーム溶接装置の正面図
である。この実施の形態は、図1、図2に示したギロチ
ンシャー装置3の代わりに、ロータリシャー装置16を
用いたものである。ロータリシャー装置16はキャリッ
ジ11に搭載され、図26の矢印Yと逆の方向に駆動さ
れ、先行ストリップ及び後行ストリップをそれぞれ切断
する。
【0078】突き合わせ部の加熱、押圧及び溶接は、キ
ャリッジ11を一旦ストリップ1の左方へ移動させてか
ら、矢印Yの方向にキャリッジ11を動かしながら行
う。その他の構成については、図1等に示した実施の形
態1と同様のものである。
【0079】実施の形態10.図27は、さらにこの発
明の他の実施の形態を示すレーザビーム溶接装置の正面
図である。この実施の形態は、図1に示した炭酸ガスレ
ーザ発信器4の代わりにYAGレーザ発信器64を用い
たものである。この場合、図27に示すようにレーザ発
信器64から光ファイバ20にて加工ヘッド6へレーザ
光を導く。その他の構成については、図1等に示した実
施の形態1と同様のものである。
【0080】なお、上記実施の形態において、誘導加熱
ヘッドは、図28に示すようなパンケーキ型の誘導加熱
コイル9hを有するものであってもよい。この場合、図
4及び図5に示した鉄心9dは設けず、誘導加熱コイル
9hを空心のまま用いる。その他の構成については、図
4及び図5に示した実施の形態1と同様のものにて構成
する。また、バックバー装置13は突き合わせ部1c,
1dの下方に設けられ加工ヘッド6の移動とともに突き
合わせ部1c,1dと摺動しながら移動するものを示し
たが、突き合わせ部1c,1dと接触しながら回転する
回転ローラを設けた回転式のものであってもよい。
【0081】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0082】本発明のレーザビーム溶接装置において
は、板状の先行被溶接材の端部と板状の後行被溶接材の
端部とを突き合わせた突き合わせ部を誘導加熱する誘導
加熱ヘッド、誘導加熱された突き合わせ部を各被溶接材
の板厚方向に押圧して変形させる押圧部材、変形した突
き合わせ部をレーザビームにて溶接する加工ヘッドを備
えたものであるので、突き合わせ部を電磁誘導により渦
電流を誘起させて加熱するので大電力を供給して短時間
に加熱昇温でき、加熱時間を含めた全体の溶接時間を短
縮できる。
【0083】そして、誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加
工ヘッドは、突き合わせ部に沿って移動しながら加熱、
押圧及び溶接を行うものであることを特徴とするので、
突き合わせ部の全長を一度に加熱及び押圧しないで、移
動しながら加熱、押圧及び溶接を行うので、誘導加熱ヘ
ッド及び押圧部材を小さくできるとともに効率よく加
熱、押圧及び溶接を行うことができ、全体の溶接時間を
短縮できる。
【0084】さらに、突き合わせ部に沿って移動可能な
移動部材を設け、この移動部材にその移動方向に所定間
隔をおいて誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加工ヘッドを
配置し、移動部材を突き合わせ部に沿って移動させなが
ら加熱、押圧及び溶接を行うものであることを特徴とす
るので、移動部材の移動方向に所定間隔をおいて誘導加
熱ヘッド、押圧部材及び加工ヘッドが配置され、突き合
わせ部を誘導加熱ヘッドにて加熱してから所定時間後に
押圧し、さらに所定時間後に溶接を行うことができるの
で、加熱後温度があまり低下しないうちに押圧及び溶接
を行うことができ、突き合わせ部を容易に変形させるこ
とができるとともに溶接時間を短縮できる。
【0085】また、押圧部材は所定の形状の押圧部を有
しこの押圧部により突き合わせ部を押圧し回転しながら
移動する押圧ローラであることを特徴とするので、加熱
された突き合わせ部を押圧ローラで押圧することにより
変形させて突き合わせ部の間隙を小さくすることがで
き、溶接の品質を確保できる。
【0086】そして、先行被溶接材と後行被溶接材とは
その板厚が異なるために突き合わせ部は段差を有するも
のであって、押圧ローラは押圧部が段差を軽減する形状
にされたものであることを特徴とするので、押圧ローラ
により突き合わせ部の段差を軽減することにより突き合
わせ部の溶接継手形状を改善できる。
【0087】さらに、押圧ローラは、板厚が薄い方の先
行被溶接材または後行被溶接材を押圧する第1の押圧部
と、この第1の押圧部よりも小さい径を有し板厚が厚い
方の先行被溶接材または後行被溶接材を押圧する第2の
押圧部とを設けたものであることを特徴とするので、両
被溶接材の板厚に応じて第1及び第2の押圧部によって
押圧するので、段差を軽減して突き合わせ部の溶接継手
形状を改善できる。
【0088】また、押圧ローラは断面矩形の円板部とこ
の円板部の両側にそれぞれ円板部と同軸に設けられ底部
の径が円板部の径と同じで円板部から軸方向に遠ざかる
につれて径が減少する円錐台部とを有し、円板部が第1
の押圧部として機能するとともに円錐台部の一方が第2
の押圧部として機能するようにされたものであることを
特徴とするので、先行及び後行被溶接材の一方が他方よ
りも厚いときは一方を円錐台部の一方にて押圧するとと
もに他方を円板部にて押圧し、一方が他方よりも薄いと
きは一方を円板部にて押圧するとともに他方を円錐台部
の他方にて押圧することができるので、先行及び後行被
溶接材のどちらの板厚が厚い場合でも対応できる。
【0089】そして、押圧ローラは、押圧部が中央部が
突出した円弧状外周部であることを特徴とするので、突
き合わせ部を円弧状外周部で押圧しても突き合わせ部の
段差を軽減して突き合わせ部の溶接継手形状を改善でき
る。
【0090】さらに、先行被溶接材の突き合わせ部と後
行被溶接材の突き合わせ部との板厚方向のレベルを調整
するレベル調整装置を設けたものであることを特徴とす
るので、両被溶接材の板厚方向のレベルを調整すること
により、段差が大きい場合でも段差を軽減して突き合わ
せ部の溶接継手形状を改善できる。
【0091】また、押圧ローラは断面矩形の円板部とこ
の円板部の両側にそれぞれ円板部と同軸に設けられ底部
の径が円板部の径と同じで円板部から軸方向に遠ざかる
につれて径が減少する円錐台部とを有し、先行被溶接材
と後行被溶接材の板厚が同じときは円板部が突き合わせ
部を押圧し、先行被溶接材と後行被溶接材の板厚が異な
るときは円板部が板厚が薄い方の先行被溶接材または後
行被溶接材を押圧するとともに円錐台部の一方が板厚が
厚い方の先行被溶接材または後行被溶接材を押圧するよ
うにされたものであることを特徴とするので、両被溶接
材の板厚が様々であっても、同じ押圧ローラで対応でき
る。
【0092】そして、突き合わせ部にフィラワイヤを供
給するフィラワイヤ供給装置を設けたことを特徴とする
ので、溶接時にフィラワイヤを供給して溶接された突き
合わせ部の冶金的特性を改善することができる。
【0093】さらに、誘導加熱ヘッドは溶接後の突き合
わせ部の焼鈍に使用しうるようにされたものであること
を特徴とするので、誘導加熱ヘッドを焼鈍にも使用する
ようにすれば、装置を安価にできる。
【0094】また、この発明に係るレーザビーム溶接方
法は、板状の先行被溶接材の端部と板状の後行被溶接材
の端部とを突き合わせてその突き合わせ部を誘導加熱
し、誘導加熱された突き合わせ部を各被溶接材の板厚方
向に押圧して変形させてから突き合わせ部をレーザビー
ムにて溶接するものであるので、突き合わせ部を電磁誘
導により渦電流を誘起させて加熱するので大電力を供給
して短時間に加熱昇温でき、加熱時間を含めた全体の溶
接時間を短縮できる。
【0095】そして、移動しながら突き合わせ部を誘導
加熱してから押圧して変形させ、さらに溶接することを
特徴とするので、効率よく加熱、押圧及び溶接を行うこ
とができ、全体の溶接時間を短縮できる。
【0096】さらに、突き合わせ部を各被溶接材の板厚
方向に押圧して変形させてから所定時間以内に突き合わ
せ部をレーザビームにて溶接することを特徴とするの
で、押圧して変形させた突き合わせ部を温度があまり低
下しないうちに溶接を行うので、溶接時間を短縮するこ
とができる。
【0097】また、先行被溶接材と後行被溶接材の板厚
が異なるために生じる突き合わせ部の段差を軽減するよ
うに板厚の厚い方の先行被溶接材あるいは後行被溶接材
を押圧して変形させてからレーザビーム溶接することを
特徴とするので、突き合わせ部の段差を軽減するように
変形させることにより突き合わせ部の溶接継手形状を改
善できる。
【0098】そして、先行被溶接材の突き合わせ部と後
行被溶接材の突き合わせ部との板厚方向の中心線を合わ
せてから当該突き合わせ部を加熱し、押圧して変形させ
ることを特徴とするので、両被溶接材の板厚方向の中心
線を合わせてから押圧変形させれば、段差が大きい場合
でも段差を軽減して突き合わせ部の溶接継手形状を改善
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態であるレーザビーム溶
接装置の斜視図である。
【図2】 図1の実施の形態におけるレーザビーム溶接
装置の正面図である。
【図3】 図1の実施の形態におけるギロチンシャー装
置まわりを示す説明図である。
【図4】 図1の実施の形態における誘導加熱装置の構
成を示す構成図である。
【図5】 図1の実施の形態における誘導加熱ヘッドの
詳細図である。
【図6】 図1の実施の形態におけるストリップの突き
合わせ部を下方より誘導加熱している状態を示す説明図
である。
【図7】 図1の実施の形態におけるストリップの突き
合わせ部を上方よりレーザビーム溶接をしている状態を
示す説明図である。
【図8】 図1の実施の形態における加熱された突き合
わせ部をスエージング装置で押し潰す前の状態を示す説
明図である。
【図9】 図1の実施の形態におけるスエージング装置
によって突き合わせ部を押し潰した状態を示す説明図で
ある。
【図10】 この発明の他の実施の形態を示すもので、
先行ストリップと後行ストリップとに板厚の違いがある
場合の突き合わせ部を示す説明図である。
【図11】 図10の実施の形態における先行ストリッ
プと後行ストリップとをクランプして突き合わせた状態
を示す説明図である。
【図12】 図10の実施の形態における突き合わせ部
をスエージング装置により押し潰した状態を示す説明図
である。
【図13】 図10の実施の形態における後行ストリッ
プの板厚が先行ストリップよりも薄い場合のスエージン
グ装置の上部ロールの取付状況を示す説明図である。
【図14】 図10の実施の形態における別の形状の上
部ロールを示す正面図である。
【図15】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
もので、先行ストリップと後行ストリップとをクランプ
して突き合わせた状態を示す説明図である。
【図16】 図15の実施の形態における先行ストリッ
プと後行ストリップのレベルを合わせるための高さ調整
装置を備えたクランプ装置まわりを示す説明図である。
【図17】 図15の実施の形態における突き合わせ部
をスエージング装置により押し潰した状態を示す説明図
である。
【図18】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
もので、スエージング装置の上部ロールを示す正面図で
ある。
【図19】 図18の実施の形態における先行ストリッ
プと後行ストリップの板厚が同じ場合のスエージング装
置の上部ロールの位置を示す説明図である。
【図20】 図18の実施の形態における後行ストリッ
プの板厚が先行ストリップよりも厚い場合のスエージン
グ装置の上部ロールの位置を示す説明図である。
【図21】 図18の実施の形態における後行ストリッ
プの板厚が先行ストリップよりも薄い場合のスエージン
グ装置の上部ロールの位置を示す説明図である。
【図22】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
突き合わせ部の説明図である。
【図23】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
レーザビーム溶接装置の要部構成図である。
【図24】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
誘導加熱装置の配置図である。
【図25】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
誘導加熱装置の配置図である。
【図26】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
レーザビーム溶接装置の正面図である。
【図27】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
レーザビーム溶接装置の正面図である。
【図28】 さらに、この発明の他の実施の形態を示す
誘導加熱コイルの平面図である。
【符号の説明】
1a,1b 先行及び後行ストリップ、1c,1d 突
き合わせ部、2 クランプ装置、4 炭酸ガスレーザ発
信器、6 加工ヘッド、9 誘導加熱装置、9c 誘導
加熱ヘッド、9e 誘導加熱コイル、11 キャリッ
ジ、14 スエージング装置、14a,14b 下部及
び上部ロール、24 スエージング装置、24a,24
b 下部及び上部ロール、24d,24f 円板部、2
4e,24g 円錐台部、34b 上部ロール、34f
円弧状外周部、44 スエージング装置、32 クラ
ンプ装置、37 高さ調整装置、54b 上部ロール、
54f 円板部、54g 円錐台部、61 フィラワイ
ヤ供給装置、62 フィラワイヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 103:04 B23K 103:04 (72)発明者 吉田 勝 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4E068 AA02 BA06 BC02 BE01 CA14 CE02 DA14 DB01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の先行被溶接材の端部と板状の後行
    被溶接材の端部とを突き合わせた突き合わせ部を誘導加
    熱する誘導加熱ヘッド、誘導加熱された上記突き合わせ
    部を上記各被溶接材の板厚方向に押圧して変形させる押
    圧部材、変形した上記突き合わせ部をレーザビームにて
    溶接する加工ヘッドを備えたレーザビーム溶接装置。
  2. 【請求項2】 誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加工ヘッ
    ドは、突き合わせ部に沿って移動しながら加熱、押圧及
    び溶接を行うものであることを特徴とする請求項1に記
    載のレーザビーム溶接装置。
  3. 【請求項3】 突き合わせ部に沿って移動可能な移動部
    材を設け、この移動部材にその移動方向に所定間隔をお
    いて誘導加熱ヘッド、押圧部材及び加工ヘッドを配置
    し、上記移動部材を突き合わせ部に沿って移動させなが
    ら加熱、押圧及び溶接を行うものであることを特徴とす
    る請求項2に記載のレーザビーム溶接装置。
  4. 【請求項4】 押圧部材は、所定の形状の押圧部を有し
    この押圧部により突き合わせ部を押圧し回転しながら移
    動する押圧ローラであることを特徴とする請求項3に記
    載のレーザビーム溶接装置。
  5. 【請求項5】 先行被溶接材と後行被溶接材とはその板
    厚が異なるために突き合わせ部は段差を有するものであ
    って、押圧ローラは押圧部が上記段差を軽減する形状に
    されたものであることを特徴とする請求項4に記載のレ
    ーザビーム溶接装置。
  6. 【請求項6】 押圧ローラは、板厚が薄い方の先行被溶
    接材または後行被溶接材を押圧する第1の押圧部と、こ
    の第1の押圧部よりも小さい径を有し板厚が厚い方の先
    行被溶接材または後行被溶接材を押圧する第2の押圧部
    とを設けたものであることを特徴とする請求項5に記載
    のレーザビーム溶接装置。
  7. 【請求項7】 押圧ローラは、断面矩形の円板部とこの
    円板部の両側にそれぞれ上記円板部と同軸に設けられ底
    部の径が上記円板部の径と同じで上記円板部から上記軸
    方向に遠ざかるにつれて径が減少する円錐台部とを有
    し、上記円板部が第1の押圧部として機能するとともに
    上記円錐台部の一方が第2の押圧部として機能するよう
    にされたものであることを特徴とする請求項6に記載の
    レーザビーム溶接装置。
  8. 【請求項8】 押圧ローラは、押圧部が中央部が突出し
    た円弧状外周部であることを特徴とする請求項5に記載
    のレーザビーム溶接装置。
  9. 【請求項9】 先行被溶接材の突き合わせ部と後行被溶
    接材の突き合わせ部との板厚方向のレベルを調整するレ
    ベル調整装置を設けたものであることを特徴とする請求
    項5に記載のレーザビーム溶接装置。
  10. 【請求項10】 押圧ローラは、断面矩形の円板部とこ
    の円板部の両側にそれぞれ上記円板部と同軸に設けられ
    底部の径が上記円板部の径と同じで上記円板部から上記
    軸方向に遠ざかるにつれて径が減少する円錐台部とを有
    し、先行被溶接材と後行被溶接材の板厚が同じときは上
    記円板部が突き合わせ部を押圧し、先行被溶接材と後行
    被溶接材の板厚が異なるときは上記円板部が板厚が薄い
    方の先行被溶接材または後行被溶接材を押圧するととも
    に上記円錐台部の一方が板厚が厚い方の先行被溶接材ま
    たは後行被溶接材を押圧するようにされたものであるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のレーザビーム溶接装
    置。
  11. 【請求項11】 突き合わせ部にフィラワイヤを供給す
    るフィラワイヤ供給装置を設けたことを特徴とする請求
    項1〜請求項10のいずれか1項に記載のレーザビーム
    溶接装置。
  12. 【請求項12】 誘導加熱ヘッドは、溶接後の突き合わ
    せ部の焼鈍に使用しうるようにされたものであることを
    特徴とする請求項1に記載のレーザビーム溶接装置。
  13. 【請求項13】 板状の先行被溶接材の端部と板状の後
    行被溶接材の端部とを突き合わせてその突き合わせ部を
    誘導加熱し、誘導加熱された上記突き合わせ部を上記各
    被溶接材の板厚方向に押圧して変形させてから上記突き
    合わせ部をレーザビームにて溶接するレーザビーム溶接
    方法。
  14. 【請求項14】 移動しながら突き合わせ部を誘導加熱
    してから押圧して変形させ、さらに溶接することを特徴
    とする請求項13に記載のレーザビーム溶接方法。
  15. 【請求項15】 突き合わせ部を各被溶接材の板厚方向
    に押圧して変形させてから所定時間以内に突き合わせ部
    をレーザビームにて溶接することを特徴とする請求項1
    4に記載のレーザビーム溶接方法。
  16. 【請求項16】 先行被溶接材と後行被溶接材の板厚が
    異なるために生じる突き合わせ部の段差を軽減するよう
    に板厚の厚い方の先行被溶接材あるいは後行被溶接材を
    押圧して変形させてからレーザビーム溶接することを特
    徴とする請求項14に記載のレーザビーム溶接方法。
  17. 【請求項17】 先行被溶接材の突き合わせ部と後行被
    溶接材の突き合わせ部との板厚方向の中心線を合わせて
    から当該突き合わせ部を加熱し、押圧して変形させるこ
    とを特徴とする請求項16に記載のレーザビーム溶接方
    法。
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