JP2002216626A - 発光管の製造方法 - Google Patents
発光管の製造方法Info
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Abstract
命化により低コストで、寸法精度の高い発光管の製造方
法を得る。 【解決手段】 中子形成用型1に、ワックス2を加熱溶
融し流し込む。そしてこのワックス2を固化させた後、
取り出し、中子3を形成する。発光管形成用型5内に、
中子3を配置させる。次に中子3と発光管形成用型5と
の隙間6にスラリー7を流し込み、スラリー7を硬化さ
せる。硬化した後、中子3とスラリー硬化体8とが一体
となったものを発光管形成用型5から取り出す。中子3
を溶融させてスラリー硬化体8から除去し、中空形状の
発光管成形体9を作製する。この成形体9を、仮焼成、
焼結させ発光管4を得る。
Description
プに使用するセラミックスからなる発光管の製造方法に
関するものである。
ラミックスからなる発光管13の構造は、特開平11−
162416号公報等、図9に示すような、円筒状の本
管部10、リング部11および側管部12から構成され
たものが知られている。そしてその製造方法としては、
ラバープレス成形、金型成形、押出し成形等の異なる成
形法で、それぞれ成形した本管部10、リング部11、
側管部12の各部品を組み合わせた後、焼成することに
より得ている。
気放電ランプ(図示せず)の発光管13として用いる
と、放電時における内圧の上昇によって、これらの部品
の接続部分に、内部応力が集中して、特に角部14付近
にクラックが発生するという不具合が発生する。
特開平11−204086号公報に示されているよう
に、図10に示すように鋳込み成形法による一体成形の
発光管4が提案されている。
する発光管の外部形状の型を持つ石膏型15内に、セラ
ミックス粉末、バインダ、水を主成分とするスラリー1
6を流し込んで充填させ、図12に示すようにスラリー
16のうちの水を石膏に吸収させて、所望する成形体の
厚みになるまでセラミックス粉末、バインダを着肉17
させた後、内部のスラリー16を排出し、図13に示す
ように石膏型15に着肉17したセラミックス粉末、バ
インダ混合物を乾燥後、石膏型15からはずして図14
に示すように中空成形体18を作製する。
発光管形成に用いられている鋳込み成形法では、型材と
して石膏型15を使用しているため、石膏の主成分であ
るカルシウムが発光管となる中空成形体18に付着す
る。そのため、この成形体18から作製した発光管を使
用した場合、ランプが点灯しない原因となることがあ
る。また石膏型15の表面部分は微量ながらも使用する
たびに成形体18に付着することから、成形体18の形
状が使用のたびに変化し、使用頻度が多くなると初期形
状と徐々に異なってくるため、均一な所望形状の成形体
を得ることができない。また同時に、石膏型15におい
ても寿命が短いという問題点を有している。
注入される注入口側の着肉17厚みが大きくなってしま
い、厚みが不均一となる問題点がある。たとえば図11
において、石膏型15のA部からスラリー16を注入し
た場合、A部の方が、B部より着肉17が早く始まるこ
とから、石膏型15のB部の成形体18厚みが、A部に
比べ厚みが薄くなる。すなわち成形体18では細管のA
部の直径と、B部の直径では厚みが異なることになる。
なされたもので、発光管へのカルシウム汚染をなくし、
金属蒸気放電ランプの特性改善をはかるとともに、形成
型の長寿命化により低コストな発光管の作製、および均
一な厚みを有する発光管成形体の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
法は、金属、樹脂あるいはセラミックスからなる発光管
形成用型内に、熱可溶性物質または可燃性物質からなる
中子を位置させ、前記発光管形成用型と前記中子との隙
間に、セラミックス粉末、溶剤、硬化剤を主要成分とす
るスラリーを流し込み、前記スラリーを硬化させてスラ
リー硬化体を形成し、前記スラリー硬化体および前記中
子の一体物を前記発光管形成用型から取り出し、前記中
子を除去した後、前記スラリー硬化体を焼成する構成を
有している。
させ、セラミックス粉末を型に着肉させ、しかる後、ス
ラリーを排出して成形体を作製する従来の製造方法とは
異なり、スラリー中にあらかじめエポキシ樹脂などの硬
化剤を含有させておき、このスラリーを、発光管形成用
型と中子のすき間に注入し、スラリーがハンドリングで
きる状態まで硬化させた後、中子を除去して発光管とな
るスラリー硬化体を作製する。したがって発光管形成用
型は石膏でなくともよい。すなわちカルシウムを含まな
い金属、樹脂あるいはセラミックスからなる発光管形成
用型を使用できるため、発光管にカルシウムなどの不純
物が付着することを防止できる。また金属、樹脂あるい
はセラミックスなど硬い材料を使用するため、石膏のよ
うにスラリー硬化体を型からはずすときに型材料が付着
し、石膏型を用いた場合と異なり形状が変わるようなこ
とはない。すなわち、型の長寿命化が可能となり、発光
管のコストダウンが可能となる。また寸法精度の高い中
子を使用し、発光管形成用型と中子の位置決めを正確に
行うことにより、発光管の厚み均一性の向上が可能とな
る。また寸法精度の高い中子の除去により成形体内部の
寸法精度も保持される。したがって、石膏使用時のよう
な細管部厚みが不均一となる問題は解消できる。
て説明する。
をあらかじめ計算して、焼成後の発光管の内部形状を所
定の形状に形成するように形成された中子形成用型1で
あるステンレス製の中子形成用金属型内に、融点70℃
のパラフィン系ワックス2を90℃で加熱溶融した後、
流し込む。そして、ワックス2が流し込まれた金属型を
例えば25℃室温中に放置してワックス2を固化させた
後、図2に示すように、中子形成用型1を分割すること
により、取り出し、中子3を形成する。
算して焼成後の発光管4の外部形状を所定の形状に形成
するように形成された発光管形成用型5であるステンレ
ス製の金属型を作製し、かかる発光管形成用型5内に、
先ほど作製した中子3を配置させる。
100重量部に対し、添加物として酸化マグネシウムを
0.05重量部、分散剤としてポリカルボン酸塩を1.
0重量部、硬化剤として水溶性エポキシ樹脂を10重量
部、溶媒として水25重量部をポットにより混合する。
と反応して硬化させるべくアミン系硬化剤を2重量部添
加して、さらにポットで混合し、注型用スラリー7を調
製する。このスラリー7を図3および図4に示すよう
に、中子3と発光管形成用型5との隙間6に流し込み、
室温中に2日間放置してスラリー7を硬化させる。硬化
剤の働きによりスラリー7が硬化した後、図5に示すよ
うに、中子3とスラリー硬化体8とが一体となったもの
を発光管形成用型5から取り出す。これを温度90℃に
設定した恒温槽内において、中子3を溶融させてスラリ
ー硬化体8から除去し、図6に示すように中空形状の発
光管成形体9を作製する。かかる成形体9を、空気中で
400℃、5時間保持し、有機成分を分解、飛散させた
後、1300℃で2時間仮焼成する。そしてこの仮焼成
品を水素雰囲気中で1900℃、2時間の焼成条件で焼
結させ、図7に示すように透光性を有する金属蒸気放電
ランプ用の発光管4が形成される。なお、発光管形成用
型5内における中子3の支持は図3〜図5に示すように
発光管形成用型5の下方側で挟持されて支持されてい
る。
機械的強度を測定した結果、従来法によるものと差異は
全くなかった。また従来法の鋳込み成形法とは異なり、
発光管の両細管の内径が異なることなく、両細管4a,
4bの内径を所望寸法とすることができ、また、発光部
4cの形状も所望どおりの寸法が得られ、本実施形態に
よれば、きわめて寸法精度の高い発光管を得ることがで
きる。また発光管の組成分析を行った結果、本実施形態
では、ステンレス製の金属型を使用したことから、カル
シウム成分を全く含有していないことを確認した。そし
て、本実施形態からなる発光管4を使用して、金属蒸気
放電ランプを100個作製し、点灯試験を実施した結
果、不点灯となったランプは皆無であり、本発明にかか
る発光管4は品質面でも良好であることがわかった。
したが、100℃近辺で加熱溶融するエチレン・酢酸ビ
ニル樹脂を用いて中子3を作製し、上述と全く同じ方式
にて発光管4を製造しても、同様の寸法形状、性能を有
する発光管を得ることができた。なおポリエチレン系樹
脂など低温で加熱溶融できる樹脂であればワックス、エ
チレン・酢酸ビニル樹脂以外でも同様の効果が得られる
ことはいうまでもないことである。
管の製造方法について説明する。
様な工程を経るものであり、異なるのは材質であるの
で、上記実施形態と同図面および同符号を用いている。
管の内部形状を所定の形状に形成するように形成された
中子形成用型1を使用し、カーボン、ポリスチレン系バ
インダ、フタール酸系可塑剤、ステアリン酸系滑剤を用
いて通常の射出成形法により、カーボンからなる中子3
を作製する。次に図3に示すように、焼成後の収縮率を
あらかじめ計算して発光管4の外部形状を所定形状に形
成するように形成された発光管形成用型5であるテフロ
ン(登録商標)樹脂型を作製し、かかる樹脂型内に、先
ほど作製したカーボン製の中子3を配置する。
加物として酸化マグネシウム、分散剤としてポリカルボ
ン酸塩、硬化剤として水溶性エポキシ系樹脂、溶媒とし
て水を、上記実施形態と同様な配合量でポットにより混
合する。かかる混合液に、上記実施形態と同様な配合量
でアミン系硬化剤を添加、混合して注型用スラリー7を
調製する。かかるスラリー7を図3に示すように中子3
と発光管形成用型5との隙間6に流し込み、図4に示す
状態で室温中に2日間放置してスラリー7を硬化させ
る。スラリー7が硬化した後、中子3とスラリー硬化体
8が一体となったものを発光管形成用型5から取り出
す。かかる一体品を、空気中で400℃、5時間保持
し、有機成分を分解した後、さらに空気中で600℃、
10時間保持し、カーボンを熱分解させて中子3を除去
した。これを1300℃で2時間空気中で仮焼成した
後、水素雰囲気中で1900℃、2時間の焼成条件で焼
結させ、透光性を有する発光管4を作製した。
機械的強度を測定した結果、従来法によるものと差異は
全くなかった。また従来法の鋳込み成形法とは異なり、
発光管の両細管の内径が異なることなく、両細管4a,
4bの内径を所望寸法とすることができ、また、発光部
4cの形状も所望どおりの寸法が得られ、本実施形態に
よれば、きわめて寸法精度の高い発光管を得ることがで
きた。また発光管の組成分析を行った結果、本実施形態
においては、テフロン樹脂型を使用したことから、石膏
を使用した従来の発光管とは異なり、カルシウム成分を
含有していないことを確認した。本実施形態からなる発
光管を使用して、金属蒸気放電ランプを100個作製
し、点灯試験を実施した結果、不点灯となったランプは
皆無であり、本実施形態によって形成された発光管4は
品質面でも良好であることがわかった。
に示すようにブロー成形法により形成された中空部を有
する中子3を使用しても同様の効果を得ることができ
る。かかる形状の中子3を使用することにより、中子材
料の使用量削減、加熱による熱分解時に、中空部の空気
が燃焼性を助け、中子の除去を容易にすることが可能と
なる。
に金属製、樹脂製のものを用いたが、アルミナなどカル
シウムを含まないセラミックスからなる材料を用いても
同様の効果を得ることができる。また上記各実施形態で
はエポキシ樹脂を硬化剤に使用したが、室温あるいは加
熱により硬化が可能なフェノール系樹脂、尿素系樹脂、
ウレタン系樹脂などを用いても同様の効果が得られるの
はいうまでもないことである。
は、形成型を長寿命化できるとともに、発光管製造にか
かるコストダウン、およびランプの高性能化が可能とな
るとともに、寸法精度の高い中子が得られるとともに、
寸法精度の高い発光管の製造が可能となる。
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法を説明するための図
管の製造方法により得られた発光管の一部切欠正面図
管の製造方法を説明するための図
Claims (6)
- 【請求項1】 金属、樹脂あるいはセラミックスからな
る発光管形成用型内に、熱可溶性物質または可燃性物質
からなる中子を位置させ、前記発光管形成用型と前記中
子との隙間に、セラミックス粉末、溶剤、硬化剤を主要
成分とするスラリーを流し込み、前記スラリーを硬化さ
せてスラリー硬化体を形成し、前記スラリー硬化体およ
び前記中子の一体物を前記発光管形成用型から取り出
し、前記中子を除去した後、前記スラリー硬化体を焼成
することを特徴とする発光管の製造方法。 - 【請求項2】 前記中子に熱可溶性物質を用いた場合、
前記中子の除去は、加熱により溶融させて除去すること
を特徴とする請求項1記載の発光管の製造方法。 - 【請求項3】 前記熱可溶性物質からなる前記中子とし
て、ワックスあるいはエチレン・酢酸ビニル樹脂を用い
ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発光
管の製造方法。 - 【請求項4】 前記中子に可燃性物質を用いた場合、前
記中子の除去は、加熱による燃焼によって除去すること
を特徴とする請求項1記載の発光管の製造方法。 - 【請求項5】 前記可燃性物質からなる前記中子とし
て、カーボンを用いることを特徴とする請求項1または
請求項4記載の発光管の製造方法。 - 【請求項6】 前記硬化剤として、エポキシ樹脂を用い
ることを特徴とする請求項1記載の発光管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001011282A JP2002216626A (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 発光管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001011282A JP2002216626A (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 発光管の製造方法 |
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2001
- 2001-01-19 JP JP2001011282A patent/JP2002216626A/ja active Pending
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