JP2002216389A - 光記録ディスク - Google Patents

光記録ディスク

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JP2002216389A
JP2002216389A JP2001012289A JP2001012289A JP2002216389A JP 2002216389 A JP2002216389 A JP 2002216389A JP 2001012289 A JP2001012289 A JP 2001012289A JP 2001012289 A JP2001012289 A JP 2001012289A JP 2002216389 A JP2002216389 A JP 2002216389A
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pit
groove
tracking
signal
area
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Hiroaki Takahata
広彰 高畑
Hisashi Koyake
久司 小宅
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリピット領域とグルーブ領域とを有する光
記録ディスクにおいて、プリピット再生信号の強度およ
びグルーブ領域におけるトラッキング信号強度を、いず
れも十分に高くする。 【解決手段】 グルーブ領域AGとピット領域APとを有
し、ピット領域APが、記録情報を保持する信号ピット
領域ASPと、記録情報を保持しないトラッキング用ピッ
ト領域ATPとを含み、トラッキング用ピット領域A
TPが、グルーブ領域AGと信号ピット領域ASPとの間に
存在し、グルーブ、トラッキング用ピットおよび信号ピ
ットがスパイラル状に連続して配列し、グルーブ断面お
よびトラッキング用ピット断面がV字状であり、グルー
ブ深さDGと、トラッキング用ピット深さDTPと、信号
ピット深さDSPとの関係がDG<DTP<DSPである光記
録ディスク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グルーブ記録がな
される光記録ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度記録が可能で、しかも記録
情報を消去して書き換えることが可能な光記録ディスク
が注目されている。書き換え可能型の光記録ディスクの
うち相変化型のものは、レーザビームを照射することに
より記録層の結晶状態を変化させて記録を行い、このよ
うな状態変化に伴なう記録層の反射率変化を検出するこ
とにより再生を行うものである。相変化型の光記録ディ
スクは単一のレーザビームの強度を変調することにより
オーバーライトが可能であり、また、駆動装置の光学系
が光磁気記録ディスクのそれに比べて単純であるため、
注目されている。
【0003】高密度記録が可能な相変化型光記録ディス
クとしては、DVD(Digital Versatile Disk)が実用
化されている。DVDには、書き換え可能なDVD−R
AM、DVD−RWなどがあり、このほか、再生専用型
であるDVD−ROM、DVD−VIDEOや追記型の
DVD−Rもある。DVD−RAMでは、グルーブ(案
内溝)および隣り合うグルーブ間(ランド)を記録トラ
ックとするランド・グルーブ記録方式が用いられ、DV
D−RWでは、グルーブだけを記録トラックとするグル
ーブ記録方式が用いられる。DVD−RWは、再生専用
型DVDと同じフォーマットでの記録が可能なため、通
常のDVDプレーヤでの再生が可能である。
【0004】DVDのように、情報をディジタル信号で
記録した媒体は、他の媒体へのコピーが容易であり、著
作物であるデータやプログラムが簡単に複製できるた
め、著作権保護の点で大きな問題となっている。そのた
め、ディジタル信号をそのままのかたちでコピーするこ
とを禁止したり制限したりすることが求められている。
【0005】DVD−RAMにおけるコピーガードシス
テムとしては、ディスクの素性を識別するための信号を
保持するプリピットをディスク内周部にあらかじめ記録
しておき、複製されたディスクからさらに別のディスク
へのコピーを制限するシステムが採用されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】DVD−RWにおけるコ
ピーガードに関しても、DVD−RAMと同様に、ディ
スク識別情報を保持するプリピットをディスク内周部に
設けることが提案されている。DVD−RWのプリピッ
ト形成部において再生専用型DVDと同レベルの再生信
号を確保するためには、プリピットの深さを60〜12
0nm程度とする必要がある。
【0007】一方、一般に相変化型光記録ディスクで
は、反射率がミラー面で20〜25%程度と低い。ま
た、グルーブ記録方式では、レーザ光のビームスポット
がグルーブ内だけでなくランド上にまたがって照射され
る。そのため、グルーブからの反射光とランドからの反
射光とが干渉して光ピックアップに戻る光量が少なくな
る条件であると、光ピックアップへの戻り光量がかなり
少なくなってしまう。
【0008】また、グルーブやプリピットを設けるディ
スク基板は、通常、これらの母型パターンを設けたスタ
ンパを用いて射出成形により製造される。ディスク基板
にグルーブとプリピットとを共に設ける場合には、スタ
ンパの製造を容易にするために、両者の深さを同じとす
ることが一般的である。
【0009】しかし、プリピット深さおよびグルーブ深
さをいずれも60〜120nmとすると、プリピット再生
信号の強度は十分に高くできるが、グルーブ形成領域に
おいて光の干渉により反射光量が著しく低下してしま
う。
【0010】本発明は、ディスク識別情報などの記録信
号を保持するプリピット領域と、ユーザ記録領域である
グルーブ領域とを有する光記録ディスクにおいて、プリ
ピット再生信号の強度およびグルーブ領域におけるトラ
ッキング信号強度を、いずれも十分に高くすることを目
的とする。
【0011】このような目的は、下記(1)〜(5)の
本発明により達成される。 (1) ディスク基板上に記録層を有し、前記ディスク
基板に、グルーブが設けられたグルーブ領域と、ピット
が設けられたピット領域とを有し、前記ピット領域が、
記録情報を保持する信号ピットが設けられた信号ピット
領域と、記録情報を保持しないトラッキング用ピットが
設けられたトラッキング用ピット領域とを含み、前記ト
ラッキング用ピット領域が、前記グルーブ領域と前記信
号ピット領域との間に存在し、前記グルーブ、前記トラ
ッキング用ピットおよび前記信号ピットがスパイラル状
に連続して配列しており、前記グルーブの断面および前
記トラッキング用ピットの断面がV字状であり、前記グ
ルーブの深さをDGとし、前記トラッキング用ピットの
深さをDTPとし、前記信号ピットの深さをDSPとしたと
き、 DG<DTP<DSP である光記録ディスク。 (2) 1.1≦DTP/DG≦1.4、 1.6≦DSP/DTP≦3.4 である上記(1)の光記録ディスク。 (3) 前記トラッキング用ピットが、グルーブに重畳
されて設けられている上記(1)または(2)の光記録
ディスク。 (4) ディスク基板上に記録層を有し、前記ディスク
基板に、グルーブが設けられたグルーブ領域と、ピット
が設けられたピット領域とを有し、前記ピット領域が、
記録情報を保持する信号ピットが設けられた信号ピット
領域を含み、前記グルーブおよび前記信号ピットがスパ
イラル状に連続して配列しており、前記グルーブの断面
がV字状であり、前記グルーブの深さをDGとし、前記
信号ピットの深さをDSPとしたとき、 20nm≦DG≦40nm、 60nm≦DSP≦120nm である光記録ディスク。 (5) 前記グルーブの幅をWGとし、前記グルーブの
配列ピッチをPGとしたとき、 0.3μm≦WG≦0.5μm、 0.6μm≦PG≦0.8μm である上記(4)の光記録ディスク。
【0012】
【作用および効果】本発明では、ディスク識別情報など
を記録しておく信号ピットと、ユーザの記録領域におけ
るグルーブとを、異なった深さとする。そのため、信号
ピットの再生出力を再生専用型ディスクにおける再生出
力と同等にすることができ、かつ、グルーブ領域におい
て十分な反射率を得ることができる。このようにグルー
ブを信号ピットより浅くする場合、後述するように信号
ピットの断面形状はほぼ矩形となり、グルーブの断面形
状はV字状となる。
【0013】DVD−RWのver.1.0では、ユーザ記録
領域よりも内周側にリードイン領域が存在し、このリー
ドイン領域の最外周部は、コントロールデータ領域と呼
ばれる。このコントロールデータ領域には、信号が記録
されていない。このコントロールデータ領域では、トラ
ッキングを維持でき、かつ、信号記録が不可能なよう
に、グルーブではなくピット(unreadable pit)列が設
けられている。このピット列は、トラッキングは可能で
あるが信号ピットとしての読み出しは不可能なトラッキ
ング用ピットからなり、このピットの深さはグルーブ深
さと同じである。そのため、グルーブおよびトラッキン
グ用ピットは、いずれも断面がほぼ矩形となる。この場
合、グルーブ領域およびトラッキング用ピット領域の両
者において、共に十分な強度のトラッキング信号を得る
ことができる。
【0014】一方、DVD−RWのver.1.1では、上記
トラッキング用ピット形成領域中に、前記コピーガード
システムに関連する信号ピットからなる信号ピット領域
を割り込ませる必要がある。この場合、トラッキング用
ピットは、信号ピットとして読み取ることができないよ
うに信号ピットより浅く設定する。しかし、深いピット
と浅いピットとを1枚のディスク中に併設する場合、浅
いピット(トラッキング用ピット)の断面がV字状とな
ってしまう。そのため、DVD−RW ver.1.1におい
て、DVD−RW ver.1.0と同様にトラッキング用ピッ
トをグルーブと同じ深さに設定すると、断面がほぼ矩形
のトラッキング用ピットを設けるDVD−RW ver.1.0
に比べ、トラッキング用ピット領域におけるトラッキン
グ信号出力が低くなってしまう。
【0015】そのため本発明では、DVD−RW ver.
1.1のようにトラッキング用ピット形成領域中に信号ピ
ット領域を割り込ませる構成において、トラッキング用
ピットの深さを、グルーブより深く、かつ、信号ピット
より浅く設定する。これにより、スパイラル状に連続し
て配列する信号ピット領域、トラッキング用ピット領域
およびグルーブ領域を、連続的に安定してトラッキング
することが可能となる。
【0016】また、トラッキング用ピット領域におい
て、グルーブに重畳してトラッキング用ピットを設けれ
ば、ピットとしての再生出力が増大することなくトラッ
キング信号強度を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光記録ディスク
の構成例の一部を示す平面図である。また、図2は、本
発明の光記録ディスクの構成例の一部を示す断面図であ
る。本発明の光記録ディスクは、ディスク基板2上に相
変化型の記録層を有する。ディスク基板2は、グルーブ
が設けられたグルーブ領域AGと、ピットが設けられた
ピット領域APとを有する。ピット領域APは、記録情報
を保持する信号ピットが設けられた信号ピット領域ASP
と、記録情報を保持しないトラッキング用ピットが設け
られたトラッキング用ピット領域ATPとを含む。トラッ
キング用ピット領域ATPは、グルーブ領域AGと信号ピ
ット領域ASPとの間に存在し、グルーブ、トラッキング
用ピットおよび信号ピットはスパイラル状に連続して配
列している。
【0018】図2に示すように、グルーブ領域AGにお
けるグルーブの断面はV字状であり、トラッキング用ピ
ット領域ATPにおけるピット断面もV字状である。一
方、信号ピット領域ASPにおけるピット断面はほぼ矩形
である。グルーブの深さをDGとし、トラッキング用ピ
ットの深さをDTPとし、信号ピットの深さをDSPとした
とき、本発明では、 DG<DTP<DSP とし、好ましくは 1.1≦DTP/DG≦1.4、 1.6≦DSP/DTP≦3.4 とする。これにより、グルーブ領域において十分な強度
のトラッキング信号出力が得られ、かつ、信号ピット領
域において十分な強度のピット再生出力が得られ、か
つ、トラッキング用ピット領域において十分な強度のト
ラッキング信号出力が得られる。また、トラッキング用
ピットの読み出しを不可能とすることができる。グルー
ブ深さDGを最適範囲に設定した場合においてDTP/DG
が小さすぎると、トラッキング用ピット領域におけるト
ラッキング信号出力が不十分となり、DTP/DGが大き
すぎると、トラッキング用ピットが読み出し可能となっ
てしまう。また、DTP/DGが好ましい範囲内であって
も、DSP/DTPが小さすぎたり大きすぎたりすると、信
号ピットの再生出力が不十分となってしまう。
【0019】なお、記録/再生波長を645〜660nm
とし、記録/再生光学系の対物レンズの開口数を0.6
0±0.01としたとき、グルーブ幅WGおよびグルー
ブ配列ピッチPGは、 0.3μm≦WG≦0.5μm、 0.6μm≦PG≦0.8μm であることが好ましい。この範囲において、高記録密度
と高信頼性とを両立させることができる。この場合にお
いて、本発明では 20nm≦DG≦40nm、 60nm≦DSP≦120nm とすること好ましい。これにより、グルーブ領域で十分
に高いトラッキング信号出力が得られ、かつ、信号ピッ
ト領域で十分に高いピット再生出力を得ることができ
る。
【0020】トラッキング用ピット領域ATPでは、グル
ーブに重畳してピットを設けてもよい。これにより、ト
ラッキング信号出力を増大させることができる。この場
合、断面V字状のグルーブの底面にピットを形成する。
グルーブに重畳して設けるトラッキング用ピットでは、
ディスク基板表面から測定した深さが、上記DTPと同じ
範囲に存在することが好ましい。その限定理由は、上記
TPについての限定理由と同様である。したがって、グ
ルーブに重畳して設けるトラッキング用ピットの断面形
状はV字状となる。また、ピットが重畳されるグルーブ
は、グルーブ領域AGにおけるグルーブよりも浅いこと
が好ましく、具体的には0.1DG〜0.5DGであるこ
とが好ましい。ピットが重畳されるグルーブが浅すぎる
と、グルーブに重畳してピットを設けることによる効果
が不十分となり、グルーブが深すぎると、トラッキング
用ピットがグルーブに埋もれてしまい、トラッキング信
号にオフセットが生じてしまう。なお、トラッキング用
ピット領域ATPにおいてピットが重畳されるグルーブの
幅は、グルーブ領域AGにおけるグルーブ幅と同等とす
ることが好ましい。
【0021】次に、本発明で用いるディスク基板を製造
する方法について説明する。
【0022】ディスク基板は、プリピットおよびグルー
ブのネガパターンを設けたスタンパを用いて、樹脂を射
出成形することにより製造される。上記スタンパは、通
常、Niから構成される。このスタンパを作製するため
には、まず、スタンパ原盤を作製し、この原盤からマス
タ盤(1回転写盤)、マザー盤(2回転写盤)、チャイ
ルド盤(3回転写盤)などを作製する。
【0023】スタンパ原盤は、一般に以下の工程により
製造される。まず、ガラス基板表面にレジスト層を形成
する。次いで、レーザビーム等のパターニング用ビーム
によりレジスト層を露光して潜像パターンを形成した
後、現像する。このようにしてレジスト層をパターニン
グすることにより、スタンパ原盤が得られる。
【0024】このスタンパ原盤を用いてスタンパを作製
するためには、原盤のレジスト層表面に導電性を付与す
るために、スパッタリングや無電解めっきなどによりN
i薄膜等の金属薄膜を形成する。次に、この金属薄膜を
下地として電鋳を行い、Ni等からなる電鋳膜を形成す
る。金属薄膜および電鋳膜からなる積層体をレジスト層
から剥離し、この積層体をマスタ盤として用いる。マザ
ー盤は、マスタ盤の表面に電鋳膜を形成し、この電鋳膜
を剥離することにより作製する。この際、マスタ盤の表
面を酸化させるなどして、電鋳膜の剥離が容易となるよ
うにしておく。同様な作業により、マザー盤を用いてチ
ャイルド盤を作製することができる。
【0025】スタンパ原盤の製造工程において、レジス
ト層に形成される潜像パターンの最小幅は、ビームスポ
ット径により制限される。ビームスポット径wは、レー
ザ波長をλ、照射光学系の対物レンズの開口数をNAと
したとき、w=k・λ/NAで表される。なお、kは、
対物レンズの開口形状、入射光束の強度分布によって決
定される定数である。グルーブに対応する潜像パターン
を形成する際には、ビームを螺旋状に走査する。グルー
ブ間にプリピットを設ける場合、潜像パターン形成の際
にビームを2本使用して、一方は連続的に照射してグル
ーブパターンを形成し、他方は間欠的に照射してプリピ
ットパターンを形成することが一般的である。
【0026】本発明では、信号ピットの潜像パターンを
形成する際に、ガラス原盤まで届く程度の十分に高い強
度のレーザビームを照射し、一方、トラッキング用ピッ
トおよびグルーブの潜像パターンを形成する際には、ガ
ラス原盤まで届かない比較的弱い強度のレーザビームを
照射する。これにより、断面がほぼ矩形の信号ピット
と、断面がV字状のグルーブおよびトラッキング用ピッ
トとを1枚のディスク中に併存させることが可能とな
る。
【0027】次に、スタンパ原盤の作製に用いるレーザ
カッティング装置について説明する。図3に、レーザカ
ッティング装置の構成例を示す。光源LSには、例えば
Arレーザ、Krレーザ、He−Cdレーザなどのガス
レーザが用いられる。光源LSから出射されたレーザビ
ームは電気光学変調器EOMに入射し、強度変調および
ノイズ成分の除去が行われる。電気光学変調器EOMか
ら出射したレーザビームは、ミラーM1を経て音響光学
変調器AOMに入射し、ここでオン/オフ変調がかけら
れて、所定パターンのピット形成信号およびグルーブ形
成信号とされる。音響光学変調器AOMから出射したレ
ーザビームは、ミラーM2、ミラーM3および対物レン
ズOLを経てガラス基板GS上のレジスト層(図示せ
ず)表面に集光され、グルーブおよびピットの潜像パタ
ーンを形成する。
【0028】図4に、本発明者らが使用したAOMにお
ける、AOMへの入力電圧(オン/オフ制御用信号の電
圧)と出射されるレーザビームのパワーとの関係を示
す。なお、図4において縦軸のレーザパワー比とは、入
力電圧を1Vとしたときのレーザパワーを100%とし
て表した相対値である。図4から、AOMへの入力電圧
を変化させることにより、AOMから出射するレーザビ
ームの強度を制御できることがわかる。したがって、A
OMへの入力電圧を制御することにより、グルーブ、ト
ラッキング用ピットおよび信号ピットそれぞれの深さに
対応するようにレーザパワーを変調することができる。
この場合において、グルーブ深さDG、トラッキング用
ピット深さDTPおよび信号ピット深さDSPを前記した関
係とするためには、グルーブ形成の際の入力電圧は、信
号ピット形成の際の入力電圧(例えば1.0V)を基準
としてその60〜70%とすることが好ましい。また、
トラッキング用ピット形成の際の入力電圧は、グルーブ
形成の際の入力電圧を基準としてその105〜120%
とすることが好ましい。
【0029】ところで、従来、レーザビームの到達深さ
を変更するためには、EOMによる強度変調を利用して
いた。一方、本発明の光記録ディスクのように、1枚の
ディスク基板に深さの相異なるピットおよび/またはグ
ルーブをスパイラル状に連続して形成する場合、信号ピ
ット領域とトラッキング用ピット領域との境界およびト
ラッキング用ピット領域とグルーブ領域との境界におい
て、AOMによるオン/オフ変調と厳密に同期させて、
EOMによりレーザビームの強度変更を瞬時に行う必要
がある。しかし、これは極めて困難である。これに対
し、上述したように、AOMへの入力電圧を変調するこ
とによりレーザビームの強度を制御すれば、レーザビー
ムの強度変調とオン/オフ変調とを厳密に同期させるこ
とが容易にできる。
【0030】本発明の光記録ディスクにおいて、ディス
ク基板構成材料は特に限定されず、射出成形が可能な各
種樹脂、例えばポリカーボネート、ポリメチルメタクリ
レート、ポリオレフィン等から適宜選択すればよい。デ
ィスク基板の厚さは特に限定されず、射出成形により高
精度のパターン形成が可能である程度の厚さとすればよ
いが、通常、0.3〜1.5mm程度とすることが好まし
い。
【0031】ただし本発明では、ディスク基板の構成材
料として樹脂以外のものを用いることもできる。例え
ば、2P(フォトポリマー)法によりグルーブおよびピ
ットのパターンを形成してもよい。この場合のディスク
基板は、ガラス板とその上に形成した2P樹脂層とから
構成されることになる。なお、2P法において、ガラス
板の替わりに樹脂板を用いることもできる。また、例え
ば、溶融ないし軟化したガラスをスタンパにより成形し
て、ディスク基板とすることもできる。
【0032】本発明が適用される相変化型光記録ディス
クは、記録/再生光入射側から見て、手前側から奥に向
かって第1誘電体層、記録層、第2誘電体層および反射
層をこの順で設けた構造が一般的である。相変化型記録
材料としては、例えばSb−Te系、Ag−In−Sb
−Te系、Ge−Sb−Te系等が用いられる。本発明
を適用するに際し、ディスク基板以外の構成は特に限定
されず、従来の相変化型光記録ディスクと同様であって
よい。
【0033】本発明は、書き換え可能な相変化型光記録
ディスクに限らず、グルーブ記録方式を採用した光記録
ディスク一般について適用できる。例えば、相変化材料
を含有する記録層を有する追記型光記録ディスクにも適
用できる。また例えば、有機色素を記録材料として有す
る追記型光記録ディスクにも適用できる。ただし、有機
色素を用いる場合には、記録層が比較的厚くなってピッ
トが埋まってしまうおそれがあるので、記録層を薄くす
ることが好ましく、例えばスパッタ法などの気相成長法
によって記録層を形成することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録ディスクの一部を示す平面図で
ある。
【図2】本発明の光記録ディスクの一部を示す断面図で
ある。
【図3】スタンパ原盤の製造に用いるレーザカッティン
グ装置の構成図である。
【図4】AOMへの入力電圧とAOMから出射されるレ
ーザビームのパワーとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 ディスク基板 ASP 信号ピット領域 ATP トラッキング用ピット領域 AG グルーブ領域 DSP 信号ピット深さ DTP トラッキング用ピット深さ DG グルーブ深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 565 G11B 7/24 565A 7/007 7/007 Fターム(参考) 5D029 KB03 WA29 WB04 WB11 WB14 WB17 WC01 WC09 WC10 5D090 AA01 BB01 BB05 CC14 DD03 GG08 GG17 GG22 KK03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板上に記録層を有し、前記デ
    ィスク基板に、グルーブが設けられたグルーブ領域と、
    ピットが設けられたピット領域とを有し、 前記ピット領域が、記録情報を保持する信号ピットが設
    けられた信号ピット領域と、記録情報を保持しないトラ
    ッキング用ピットが設けられたトラッキング用ピット領
    域とを含み、前記トラッキング用ピット領域が、前記グ
    ルーブ領域と前記信号ピット領域との間に存在し、前記
    グルーブ、前記トラッキング用ピットおよび前記信号ピ
    ットがスパイラル状に連続して配列しており、 前記グルーブの断面および前記トラッキング用ピットの
    断面がV字状であり、 前記グルーブの深さをDGとし、前記トラッキング用ピ
    ットの深さをDTPとし、前記信号ピットの深さをDSP
    したとき、 DG<DTP<DSP である光記録ディスク。
  2. 【請求項2】 1.1≦DTP/DG≦1.4、 1.6≦DSP/DTP≦3.4 である請求項1の光記録ディスク。
  3. 【請求項3】 前記トラッキング用ピットが、グルーブ
    に重畳されて設けられている請求項1または2の光記録
    ディスク。
  4. 【請求項4】 ディスク基板上に記録層を有し、前記デ
    ィスク基板に、グルーブが設けられたグルーブ領域と、
    ピットが設けられたピット領域とを有し、 前記ピット領域が、記録情報を保持する信号ピットが設
    けられた信号ピット領域を含み、前記グルーブおよび前
    記信号ピットがスパイラル状に連続して配列しており、 前記グルーブの断面がV字状であり、 前記グルーブの深さをDGとし、前記信号ピットの深さ
    をDSPとしたとき、 20nm≦DG≦40nm、 60nm≦DSP≦120nm である光記録ディスク。
  5. 【請求項5】 前記グルーブの幅をWGとし、前記グル
    ーブの配列ピッチをPGとしたとき、 0.3μm≦WG≦0.5μm、 0.6μm≦PG≦0.8μm である請求項4の光記録ディスク。
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