JP2002216315A - 垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法

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JP2002216315A
JP2002216315A JP2001114851A JP2001114851A JP2002216315A JP 2002216315 A JP2002216315 A JP 2002216315A JP 2001114851 A JP2001114851 A JP 2001114851A JP 2001114851 A JP2001114851 A JP 2001114851A JP 2002216315 A JP2002216315 A JP 2002216315A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の垂直磁気記録方式の垂直磁気記録ヘッ
ドでは、記録用の磁極層が単一の膜で形成されていたた
め、記録磁極部分のトラック幅寸法などを小さくするこ
とが困難であり、また前記磁極層が湾曲面上に形成され
るため、磁極膜の膜厚の均一化も困難であった。 【解決手段】 対向面側では、リターンパス層21の上
に非磁性金属層23と磁極層24とをメッキで形成し、
奥側ではリターンパス層21の上に接続層25を形成
し、前記リターンパス層21の表面と接続層25の表面
を同一面に加工する。そして平面にヨーク層35をメッ
キで形成して、前記ヨーク層35で磁極層24と接続層
25を磁気的に接続する。磁極層24をヨーク層35と
別の工程で形成しているため、磁極層24の幅寸法など
の調整が容易であり、また前記ヨーク層35を平坦面で
形成できるため、均一な膜厚のヨーク層35を形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハード膜を有する
ディスクなどの記録媒体に対して垂直磁界を与えて記録
を行う垂直磁気記録ヘッドに係り、前記記録媒体のハー
ド膜に記録磁束を集中して狭トラックで磁気データを記
録でき且つ均一な品質の磁極を容易に製造できるように
した垂直磁気記録ヘッドおよびその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0002】
【従来の技術】ディスクなどの記録媒体に磁気データを
高密度で記録する装置として垂直磁気記録方式がある。
図18は前記垂直磁気記録方式の装置に使用される垂直
磁気記録ヘッドの一般的な構造を示す断面図、図19は
前記図18の垂直磁気記録ヘッドをXVIX矢視方向か
ら見た平面図である。
【0003】図18に示すように、垂直磁気記録方式の
垂直磁気記録ヘッドHは、記録媒体上を浮上して移動し
または摺動するスライダ1のトレーリング側端面に設け
られるものであり、例えばスライダ1のトレーリング側
端面1aにおいて、前記垂直磁気記録ヘッドHは、非磁
性膜2と、非磁性の被覆膜3との間に配置される。
【0004】前記垂直磁気記録ヘッドHは、強磁性材料
で形成されたリターンパス層4と、前記リターンパス層
4の上に間隔を開けて形成された同じく強磁性材料で形
成された磁極層5とを有しており、前記リターンパス層
4の端面4aと前記磁極層5の端面5aとが、記録媒体
Mとの対向面Haに現れている。前記対向面Haよりも
奥側において、前記リターンパス層4と前記磁極層5
は、磁気接続部6において磁気的に接続されている。
【0005】前記リターンパス層4と前記磁極層5との
間にはAl23、SiO2などの無機材料による非磁性
絶縁層7が位置しており、前記対向面Haでは、この非
磁性絶縁層7の端面7aが、前記リターンパス層4の端
面4aと前記磁極層5の端面5aとの間に現れている。
【0006】そして、前記非磁性絶縁層7内には、Cu
などの導電性材料で形成されたコイル層8が埋設されて
いる。
【0007】図18に示すように、磁極層5の端面5a
の厚みhwは、リターンパス層4の端面4aの厚みhr
よりも小さく、図19に示すように、磁極層5の端面5
aのトラック幅方向の幅寸法Twは、リターンパス層4
の端面4aの同方向での幅寸法Wrよりも十分に短くな
っている。その結果、対向面Haでは、磁極層5の端面
5aの面積が、リターンパス層4の端面4aでの面積よ
りも十分に小さい。
【0008】前記垂直磁気記録ヘッドHにより磁気記録
が行われる記録媒体Mは、垂直磁気記録ヘッドHに対し
てY方向へ移動するものであり、その表面にハード膜M
aが内方にソフト膜Mbが設けられている。
【0009】前記コイル層8に通電されることによりリ
ターンパス層4と磁極層5とに記録磁界が誘導される
と、リターンパス層4の端面4aと、磁極層5の端面5
aとの間での漏れ記録磁界が、記録媒体Mのハード膜M
aを垂直に通過し、ソフト膜Mbを通る。ここで、前記
のように磁極層5の端面5aの面積が、リターンパス層
4の端面4aでの面積よりも十分に小さくなっているた
め、磁極層5の端面5aの対向部分で磁束φが集中し、
端面5aが対向する部分での前記ハード膜Maに対し、
前記磁束φにより磁気データが記録される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記垂直磁気記録ヘッ
ドHでは、前記対向面Haに現れている前記磁極層5の
端面5aの面積を小さくして洩れ記録磁界を集中させる
ことが必要であり、また記録媒体Mへの高記録密度を達
成するために、前記端面5aのトラック幅方向の幅寸法
Twを狭くすることが望まれている。一方において、コ
イル層8から誘導された磁界を対向面Haへ導くため
に、前記磁極層5の奥側の領域5bにおいて、磁束を通
過させる断面積を広くすることが必要である。
【0011】しかし、図18に示す従来の一般的な構造
の垂直磁気記録ヘッドHでは、磁極層5が単一の膜で形
成されて、その端面5aが実質的な記録磁極として対向
面Haに現れているため、前記磁極層5の前記端面5a
の幅寸法Twのみを極端に小さくすることが難しい。す
なわち、レジスト層に抜きパターンを形成し、その抜き
パターン内に磁性材料をメッキなどで形成して前記磁極
層5を形成する場合に、端面5aを形成する部分でのみ
前記抜きパターンの幅寸法を極端に小さくすることが難
しく、また磁極層5を成膜した後においては、端面5a
の幅寸法Twをミリングなどで調整することができな
い。
【0012】また、図18に示すように、前記磁極層5
は、対向面Haよりも内方において、非磁性絶縁膜7の
除去部内に落ち込むように湾曲して前記リターンパス層
4に接続され、前記磁気接続部6が形成されている。し
たがって磁極層5は湾曲面状に成膜されることになっ
て、磁極層5の全体の膜厚の制御などが非常に難しくな
る。また前記非磁性絶縁層7に除去部を形成する工程が
必要になって、製造工程が複雑である。
【0013】さらに、磁極層5が単一の膜で形成されて
いるため、記録磁極として機能する前記端面5aのみを
飽和磁束密度の高い磁性材料で形成するという構造を採
用することができない。
【0014】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、記録媒体との対向面に現れる磁極層のトラック幅
方向の幅寸法の設定および調整が容易な垂直磁気記録ヘ
ッドおよびその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0015】また、磁極層に磁界を誘導するヨーク層を
均一な膜厚で容易に形成できるようにした垂直磁気記録
ヘッドおよびその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0016】さらに本発明は、対向面に現れる記録磁極
部分の飽和磁束密度を高める構造とすることが容易な垂
直磁気記録ヘッドおよびその製造方法を提供することを
目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体との
対向面に、リターンパス層と磁極層とが間隔を開けて位
置し、前記対向面よりも奥側に前記リターンパス層と前
記磁極層とに記録磁界を与えるコイル層が設けられ、前
記磁極層に集中する垂直磁界によって、前記記録媒体に
磁気データを記録する垂直磁気記録ヘッドにおいて、前
記対向面では、リターンパス層上に非磁性金属層と前記
磁極層とが重ねられて前記両層がトラック幅方向へ所定
幅寸法で形成され、あるいは前記対向面では、リターン
パス層上に、補助磁極層、非磁性金属層、および前記磁
極層が重ねられて形成され、この積層膜がトラック幅方
向へ所定幅で形成されており、前記対向面よりも奥側で
は前記リターンパス層から立ち上がる接続層が設けられ
て、前記磁極層と前記接続層の上に前記両層を磁気的に
接続するヨーク層が設けられており、前記コイル層は、
前記積層膜よりも奥側で且つ前記リターンパス層と前記
ヨーク層との間に配置されていることを特徴とするもの
である。
【0018】例えば、前記非磁性金属層と前記磁極層、
あるいは前記補助磁極層、前記非磁性金属層及び前記磁
極層は、メッキで形成されたものである。
【0019】また、前記磁極層の上面と、前記接続層の
上面とが同一面上に位置し、前記ヨーク層が平坦膜とし
て形成されているものが好ましい。
【0020】さらに、前記対向面に現れている前記リタ
ーンパス層の端面の面積よりも、前記対向面に現れてい
る前記磁極層の端面の面積が小さく、且つ前記対向面と
平行な断面での、前記磁極層の断面積が、前記ヨーク層
の断面積よりも小さいことが好ましい。
【0021】また前記対向面に現れている前記磁極層の
端面は、前記リターンパス層から離れるにしたがってト
ラック幅方向への幅寸法が広がる形状で形成され、前記
端面の上面のトラック幅方向の幅寸法がトラック幅Tw
として規制されることが好ましい。
【0022】また、前記磁極層の飽和磁束密度が、前記
ヨーク層の飽和磁束密度よりも高いものとして構成する
ことが可能である。
【0023】また、前記補助磁極層の飽和磁束密度が、
前記リターンパス層の飽和磁束密度よりも高いものとし
て構成することが可能である。
【0024】さらに、前記磁極層の飽和磁束密度が、前
記補助磁極層の飽和磁束密度よりも高いものとして構成
することが可能である。
【0025】なお、前記ヨーク層の端面は、前記対向面
よりも奥側に位置していることが好ましい。
【0026】次に、本発明は、以下の工程を有すること
を特徴とする垂直磁気記録ヘッドの製造方法である。 (a)磁性材料でリターンパス層を形成する工程、
(b)前記リターンパス層の上にレジスト層を形成し
て、記録媒体との対向面となる部分で、前記レジスト層
に、トラック幅方向へ所定の内幅寸法を有し且つ前記対
向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工
程、(c)前記溝内で、前記リターンパス層上に非磁性
金属層および磁極層をメッキで形成し、その後に前記レ
ジスト層を除去する工程、(d)前記(c)の工程の前
または後に、前記対向面よりも奥側で、前記リターンパ
ス層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、(e)前
記非磁性金属層および前記磁極層よりも奥側の領域にコ
イル層を形成する工程、(f)前記コイル層を非磁性材
料で覆う工程、(g)前記磁極層の上面および前記接続
層の上面を同一面とする工程、(h)前記磁極層の上と
前記接続層の上に、前記両層を磁気的に接続するヨーク
層を形成する工程、また、前記(c)工程では、前記溝
内で前記リターンパス層上に補助磁極層、非磁性金属層
および磁極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト
層を除去してもよい。
【0027】また、前記(c)の工程では、前記リター
ンパス層の上面に下地膜を形成して、前記下地膜上に前
記非磁性金属層と前記磁極層をメッキで形成し、あるい
は前記下地層上に、前記補助磁極層、非磁性金属層及び
磁極層をメッキで形成し、前記レジスト層を除去した後
に、前記非磁性金属層および前記磁極層以外の領域、あ
るいは前記補助磁極層、非磁性金属層及び磁極層以外の
領域で前記下地層を除去し、さらに前記非磁性金属層と
前記磁極層の側面、あるいは前記補助磁極層、非磁性金
属層及び磁極層の側面に付着した前記下地膜の材料をミ
リングで除去する工程を含むことが可能である。
【0028】また、前記(c)の工程で前記レジスト層
を除去した後に、前記非磁性金属層と前記磁極層の側
面、あるいは前記補助磁極層、非磁性金属層及び磁極層
の側面をミリングで削り、前記磁極層のトラック幅方向
の幅寸法を設定することも可能である。
【0029】さらに、前記(b)の工程において、前記
レジスト層に前記溝を形成する際に、前記溝のトラック
幅方向の内幅寸法が、リターンパス層から離れるにした
がって徐々に広くなるようにして、前記磁極層のリター
ンパス側の端辺よりもヨーク層側の端辺を幅広とするこ
ともできる。
【0030】また、前記(e)の工程でコイル層を形成
した後に、前記コイル層の接続端の上に導電材料による
底上げ層を形成し、前記(g)の工程で、前記磁極層の
上面および前記接続層の上面と、前記底上げ層の上面を
同一面とし、前記接続層の上面に他の導電層を接続可能
とする構造とすることが好ましい。
【0031】本発明の垂直磁気記録ヘッドでは、磁極層
とヨーク層とが別の層として形成されるため、前記磁極
層の端面のトラック幅方向の寸法や、ギャップ長方向の
高さ寸法を個別に設定し且つ調整することが可能であ
る。よって狭トラックの磁極を形成することが容易であ
る。
【0032】またヨーク層を前記磁極層とは別に形成で
きるので、このヨーク層の断面を大きくすることも可能
であり、または平坦膜で形成するとヨーク層の成膜精度
を高めることができる。
【0033】さらに、磁極層とヨーク層とを別の材料で
形成することができ、例えば磁極層を高飽和磁束密度の
磁性材料で形成して、磁極層に記録磁束を集中させるこ
とも可能である。
【0034】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明の第1実施形
態の垂直磁気記録ヘッドの構造を示す断面図、図1
(B)は前記垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面
から見た部分正面図、図2(A)は本発明の第2実施形
態の垂直磁気記録ヘッドの構造を示す断面図、図2
(B)は前記垂直磁気記録ヘッドを記録媒体との対向面
から見た部分正面図、図3は図1(A)及び図2(A)
のIII線矢視の平面図である。
【0035】図1に示す垂直磁気記録ヘッドH1、図2
に示す垂直磁気記録ヘッドH2は記録媒体Mに垂直磁界
を与え、記録媒体Mのハード膜Maを垂直方向に磁化さ
せるものである。
【0036】前記記録媒体Mは例えばディスク状であ
り、その表面に残留磁化の高いハード膜Maが、内方に
磁気透過率の高いソフト膜Mbを有しており、ディスク
の中心が回転軸中心となって回転させられる。
【0037】前記垂直磁気記録ヘッドH1、H2のスラ
イダ11はAl23・TiCなどの非磁性材料で形成さ
れており、スライダ11の対向面11aが前記記録媒体
Mに対向し、記録媒体Mが回転すると、表面の空気流に
よりスライダ11が記録媒体Mの表面から浮上し、また
はスライダ11が記録媒体Mに摺動する。図1、2にお
いてスライダ11に対する記録媒体Mの移動方向はY方
向である。
【0038】前記スライダ11のトレーリング側端面1
1bには、Al23またはSiO2などの無機材料によ
る非磁性絶縁層54が形成されて、この非磁性絶縁層の
上に読取り部HRが形成されている。前記読取り部HR
上にAl23またはSiO2などの無機材料による非磁
性絶縁層12が形成されて、前記非磁性絶縁層12の上
に本発明の記録用の垂直磁気記録ヘッドH1、H2が設
けられている。そして垂直磁気記録ヘッドH1、H2は
無機非磁性絶縁材料などで形成された保護層13により
被覆されている。そして前記垂直磁気記録ヘッドH1、
H2の記録媒体との対向面H1aは、前記スライダ11
の対向面11aとほぼ同一面である。
【0039】前記垂直磁気記録ヘッドH1、H2では、
パーマロイ(Ni−Fe)などの強磁性材料がメッキさ
れてリターンパス層21が形成されている。図3に示す
ように、前記リターンパス層21は所定の面積で形成さ
れており、前記非磁性絶縁層12は、前記リターンパス
層21の下(リターンパス層21とスライダ11のトレ
ーリング側端面11bとの間)および前記リターンパス
層21の周囲に形成されている。そして図1(A)、図
2(A)に示すように、リターンパス層21の表面(上
面)21aと前記非磁性絶縁層12の表面(上面)12
aとは同一の平面上に位置している。
【0040】対向面H1a側において、前記リターンパ
ス層21の上面にはNiFeなどの導電性金属膜による
メッキ下地膜22がスパッタにより成膜されている。
【0041】図1に示す実施形態では、前記下地膜22
の上には、非磁性金属層23と磁極層24とが連続して
メッキで形成されている。メッキ可能な前記非磁性金属
層23は、NiP、NiCu、NiMn、NiW、Ni
B、Pd、Rh、Ru、Au、Cuなどである。また前
記磁極層24は強磁性材料でメッキされたものであり、
Ni−Fe、Co−Fe、Ni−Fe−Coなどの飽和
磁束密度の高い材料で形成されている。
【0042】なお、前記メッキ下地膜22を形成せず、
前記リターンパス層21そのものをメッキ下地として使
用して、前記非磁性金属層23および磁極層25をメッ
キで形成してもよい。
【0043】図1(B)に示すように、対向面H1aに
現れている前記下地膜22、非磁性金属層23および磁
極層24は、トラック幅方向(X方向)への幅寸法がほ
ぼ同じとなるように形成されている。
【0044】前記対向面H1aよりも奥側では、前記リ
ターンパス層21の表面21aに前記と同じメッキ下地
膜22が形成されており、このメッキ下地膜22の上に
Ni−Feなどの接続層25が形成されている。
【0045】前記接続層25の周囲において、前記リタ
ーンパス層21の表面21aおよび前記非磁性絶縁層1
2の表面12a上に、Al23などの非磁性絶縁層26
が形成されて、この非磁性絶縁層26の上にCuなどの
導電性材料によりコイル層27が形成されている。この
コイル層27はフレームメッキ法などで形成されたもの
であり、前記接続層25の周囲に所定の巻き数となるよ
うに螺旋状にパターン形成されている。コイル層27の
巻き中心側の接続端27a上には同じくCuなどの導電
性材料で形成された底上げ層31が形成されている。
【0046】前記コイル層27および底上げ層31は、
レジスト材料などの有機材料の絶縁層32で被覆されて
おり、さらにAl23などの無機絶縁層33で覆われて
いる。
【0047】そして、前記磁極層24の表面(上面)2
4a、接続層25の表面(上面)25a、底上げ層31
の表面(上面)31a、および無機絶縁層33の表面
(上面)33aは、同一面となるように加工されてい
る。そして、前記同一面とされた面上にはNiFeなど
の強磁性材料で形成されたヨーク層35が平坦膜として
形成されている。このヨーク層35は、前記磁極層24
の表面24aと接続層25の表面25aに接続されてお
り、これにより、リターンパス層21、接続層25およ
び磁極層24を結ぶ磁路が形成されている。
【0048】また、前記底上げ層31の表面31aには
リード層36が形成され、リード層36から前記底上げ
層31およびコイル層27に記録電流の供給が可能とな
っている。なお、前記リード層36は、前記ヨーク層3
5と同じ材料で形成でき、ヨーク層35とリード層36
を、同時にメッキで形成することが可能である。
【0049】そして、前記ヨーク層35および前記リー
ド層36が前記保護層13に覆われている。なお、図1
(B)に示すように、対向面H1aには、前記リターン
パス層21の前端面21b、非磁性金属層23の前端面
23b、および磁極層24の前端面24bが現れている
が、ヨーク層35の前端面35aは、前記保護層13内
に埋没しており、対向面H1aには現れていない。
【0050】図3(A)の平面図に示すように、前記ヨ
ーク層35は、対向面H1a側である先部領域35bで
トラック幅方向の幅寸法Wyが細くなり、後方領域35
cでトラック幅方向の幅寸法が徐々に大きくなる平面形
状である。そして、前記前方領域35bが磁極層24の
上に重ねられている。
【0051】あるいは図3(B)に示すように、前記ヨ
ーク層35が前記前方領域35bを有することなく、奥
側に至るにしたがって幅寸法Wyが徐々に広がる形状で
あり、この幅寸法Wyが徐々に広がる部分のヨーク層3
5が前記磁極層24の上に重ねられていてもよい。また
は図3(C)に示すように、磁極層25の後方部24c
が幅寸法が徐々に広がる形状であり、この後方部24c
にヨーク層35が重ねられていてもよい。
【0052】前記図3(C)のように、磁極層24の後方
部24cが徐々に幅広になる形状であると、ヨーク層3
5から磁極層24への磁束の通過効率が良くなって、オ
ーバーライト特性を向上できる。なお、図3(C)では
前記磁極層24の後方部24cが、ヨーク層35から前
方に少しはみ出ているが、前記幅広の後方部24cがヨ
ーク層35内に完全に入り込んだ平面形状にすると、ヨ
ーク層35から磁極層24への磁束の通過効率がさらに
よくなる。
【0053】前記図3(A)(B)(C)のいずれの構
造においても、対向面H1aに現れている前記リターン
パス層21の前端面21bのトラック幅方向の幅寸法W
rよりも、対向面H1aに現れている前記磁極層24の
前端面24bのトラック幅方向の幅寸法Twが十分に小
さくなっている。また図1(B)に示すように、リター
ンパス層21の厚みhrよりも磁極層24の厚みhwが
小さくなっている。よって、対向面H1aに現れている
前記磁極層24の前端面24bの面積は、リターンパス
層21の前端面21bの面積よりも十分に小さくなって
いる。また、磁極層24の厚みhwは、ヨーク層35の
厚みhyよりも小さい。
【0054】そして、対向面H1aと平行な面で切断し
たときの断面で見たときに、磁極層24の断面積は、ヨ
ーク層35の後方領域部分の断面積よりも小さくなって
いる。
【0055】そして好ましくは、磁極層24はヨーク層
35よりも飽和磁束密度Bsが高い磁性材料で形成され
ている。
【0056】図2における垂直磁気記録ヘッドは、図1
の垂直磁気記録ヘッドと対向面11aに現れるメッキ下
地膜22上に形成された積層膜の構成が異なるだけで、
他の構造は図1と同じである。
【0057】図2では、前記メッキ下地膜22の上に
は、補助磁極層28、非磁性金属層23及び磁極層24
が連続してメッキで形成されている。メッキ可能な前記
非磁性金属層23は、NiP、NiCu、NiMn、N
iW、NiB、Pd、Rh、Ru、Au、Cuなどであ
る。また前記磁極層24及び補助磁極層28は強磁性材
料でメッキされたものであり、Ni−Fe、Co−F
e、Ni−Fe−Coなどの飽和磁束密度の高い材料で
形成されている。
【0058】なお、前記メッキ下地膜22を形成せず、
前記リターンパス層21そのものをメッキ下地として使
用して、前記補助磁極層28、非磁性金属層23および
磁極層24をメッキで形成してもよい。
【0059】図2に示す垂直磁気記録ヘッドを平面から
見た(図2に示すIII方向から見た)構成は、例え
ば、既に説明した図3(A)(B)(C)のいずれかの
構造で形成される。図3に示すように、対向面H1aに
現れている前記リターンパス層21の前端面21bのト
ラック幅方向の幅寸法Wrよりも、対向面H1aに現れ
ている前記磁極層24の前端面24bのトラック幅方向
の幅寸法Twが十分に小さくなっている。また図2
(B)に示すように、リターンパス層21の厚みhrよ
りも磁極層24の厚みhwが小さくなっている。よっ
て、対向面H1aに現れている前記磁極層24の前端面
24bの面積は、リターンパス層21の前端面21bの
面積よりも十分に小さくなっている。また、磁極層24
の厚みhwは、ヨーク層35の厚みhyよりも小さい。
【0060】そして、対向面H1aと平行な面で切断し
たときの断面で見たときに、磁極層24の断面積は、ヨ
ーク層35の後方領域部分の断面積よりも小さくなって
いる。
【0061】また図2(B)に示すように、対向面H1
aに現れる前記補助磁極層28の前端面28bの厚みは
hlであり、この厚みhlは、前記磁極層24の前端面
24bの厚みhwよりも小さいことが好ましい。
【0062】また対向面H1aに現れている前記補助磁
極層28の前端面28bのトラック幅方向の幅寸法は、
対向面H1aに現れている前記磁極層24の前端面24
bのトラック幅方向の幅寸法Twと同じかそれよりも小
さい。
【0063】従って図2で示す実施形態では、前記磁極
層24の前端面24bの面積の方が、前記補助磁極層2
8の前端面28bの面積よりも大きくなっている。
【0064】またこの実施形態でも図1と同様に前記磁
極層24は前記ヨーク層35よりも飽和磁束密度Bsが
高い磁性材料で形成されていることが好ましい。
【0065】また、補助磁極層28の飽和磁束密度Bs
は、前記リターンパス層21の飽和磁束密度Bsよりも
高いことが好ましい。
【0066】さらに、前記磁極層24の飽和磁束密度B
sは、前記補助磁極層28の飽和磁束密度Bsよりも高
いことがより好ましい。
【0067】図1及び図2に示す垂直磁気記録ヘッドH
1、H2では、リード層36を介してコイル層27に記
録電流が与えられると、コイル層27を流れる電流の電
流磁界によってリターンパス層21とヨーク層35に記
録磁界が誘導される。図1に示す垂直磁気記録ヘッドで
は、図1(A)に示すように、対向面H1aでは、前記
磁極層24の前端面24bとリターンパス層21の前端
面21bからの漏れ記録磁界が、記録媒体Mのハード膜
Maを貫通しソフト膜Mbを通過する。
【0068】また図2に示す垂直磁気記録ヘッドでは、
図2(A)に示すように、対向面H1aでは、前記磁極
層24の前端面24bと補助磁極層28の前端面28b
からの漏れ記録磁界が、記録媒体Mのハード膜Maを貫
通しソフト膜Mbを通過する。
【0069】図1及び図2のいずれの垂直磁気記録ヘッ
ドでも、前記磁極層24の前端面24bの面積がリター
ンパス層21の前端面21bの面積よりも十分に小さい
ために、前記磁極層24の前端面24bに洩れ記録磁界
の磁束φが集中し、この集中している磁束φにより前記
ハード膜Maが垂直方向へ磁化されて、磁気データが記
録される。
【0070】図1及び図2に示す垂直磁気記録ヘッドH
1では、磁極層24とヨーク層35とが別の層として形
成されているため、磁極層24のトラック幅方向の幅寸
法Twおよび厚みhwを、ヨーク層35の幅寸法Wyお
よび厚みhyと別のものとして設定することができる。
したがって、磁極層24の幅寸法Twを小さくして、狭
トラックによる記録を可能にできる。しかもヨーク層3
5を十分に大きな断面積となるように形成できるため、
コイル層27で誘導された記録磁界の多くの磁束をヨー
ク層35から磁極層24へ導くことができる。
【0071】そして、磁極層24をヨーク層35よりも
飽和磁束密度の高い磁性材料で形成しておくと、幅寸法
Twと厚みhwの小さい磁極層24からハード膜Maに
対して密度の高い磁束φを垂直方向へ与えることが可能
となり、オーバーライト特性が向上するようになる。
【0072】また図2に示す垂直磁気記録ヘッドのよう
に、リターンパス層21上に形成される積層膜を、補助
磁極層28、非磁性金属層23、磁極層24の積層構造
とすると磁極層24と補助磁極層28間で漏れ磁束が発
生するため、前記補助磁極層28が形成されていない図
1の垂直磁気記録ヘッドに比べて、ギャップ長(下部磁
極層28と磁極層24間の距離)を容易にしかも適切に
小さくすることができる。
【0073】前記ギャップ長は、オーバーライト特性な
どの記録特性の向上を図る上で重要な要素であり、前記
ギャップ長を記録媒体Mの特性に合わせて適切に調整す
ることで記録特性を良好にすることができる。
【0074】したがって例えば、前記記録媒体Mの特性
に合わせて、ギャップ長を、図1に示すリターンパス層
21と磁極層24間のギャップ距離よりも短くしたいと
きには、本発明では、図2のように積層膜を補助磁極層
28、非磁性金属層23及び磁極層24の3層構造にし
て狭ギャップ化を図ることができ、従来に比べてギャッ
プ長の調整の自由度を増すことができる。
【0075】また図2のように補助磁極層28を形成
し、この補助磁極層28のトラック幅方向における幅寸
法をトラック幅Twと同等かあるいはそれより小さくす
ることで、磁極層24と補助磁極層28間で発生する漏
れ磁束のトラック幅方向への磁束幅は、トラック幅Tw
内に収まりやすくなる。よって補助磁極層28を形成す
る方が、磁極層24からの垂直磁界の磁束幅を適切にト
ラック幅Tw内に集約させることができるものと考えら
れる。
【0076】なお記録媒体Mの特性によっては図1のよ
うに補助磁極層24を設けずギャップ長を広くした垂直
磁気記録ヘッドの構造の方がオーバーライト特性などの
記録特性の向上を図る上で好ましい場合もあり、従って
図1あるいは図2のどちらの構造で垂直磁気記録ヘッド
を形成するかは記録媒体Mの特性などを考慮して決定す
る必要がある。
【0077】また図2では、リターンパス層21の飽和
磁束密度よりも補助磁極層28の飽和磁束密度を高くす
ることで、前記補助磁極層28と磁極層24間でより適
切に漏れ磁束を発生させることができ、また前記補助磁
極層28の飽和磁束密度よりも磁極層24の飽和磁束密
度を高くすることで、前記磁極層24からの前記ハード
膜Maに対する垂直磁界を大きくすることができる。
【0078】また磁極層24及び補助磁極層28は単一
の磁性層で形成されても複数の磁性層が重なった積層構
造で形成されてもどちらでもよいが、多層で形成される
ときは非磁性金属層23と接する磁性層が、他の磁性層
に比べて高い飽和磁束密度を有することが好ましい。
【0079】次に前記垂直磁気記録ヘッドH1の製造工
程の一例を説明する。図4ないし図10は製造方法を工
程別に示したものであるが、各図において(A)は断面
図、(b)は対向面H1aから見た部分正面図である。
【0080】まず図4に示すように、非磁性絶縁層12
およびリターンパス層21を形成する。この形成工程
は、非磁性絶縁材料を平坦にスパッタ成膜して、その上
にフレームメッキ法によってリターンパス層21を形成
し、前記リターンパス層21以外の領域に再度非磁性絶
縁材料をスパッタして、リターンパス層21の下および
周囲を非磁性絶縁層21で覆うようにする。
【0081】ここで、前記リターンパス層21の表面2
1aと非磁性絶縁層12の表面12aをCMP研磨処理
などで同一面となるように研磨する。そして、同一面と
なった前記リターンパス層21の表面21aおよび非磁
性絶縁層12の表面12aにメッキ下地膜22をスパッ
タにて成膜する。
【0082】次に、図5に示すように、前記メッキ下地
膜22の上にレジスト層41を形成する。前記レジスト
層41をパターン露光して現像することにより、対向面
H1aとなる部分に溝41aを形成する。この溝41a
はトラック幅方向に所定の内幅寸法を有し、また対向面
H1aからの奥方向へ所定の奥行き寸法を有するように
形成する。
【0083】ここで、図4に示すように前記リターンパ
ス層21の表面21aおよび非磁性絶縁層12の表面1
2aはCMP処理により平坦に加工されているため、前
記レジスト層41を均一な膜厚に形成できる。よって、
前記溝41aの露光・現像処理の際に、溝41aの内幅
寸法を高精度にすなわちばらつきを生じることなく形成
できる。
【0084】そして、前記溝41a内において、前記メ
ッキ下地膜22を電極として使用し、非磁性金属層23
と磁極層24とを連続的にメッキ形成する。その後に前
記レジスト層41を除去する。なお図2に示す垂直磁気
記録ヘッドを得たい場合には、前記メッキ下地膜22上
に補助磁極層28、非磁性金属層23及び磁極層24を
連続してメッキ形成すればよい。
【0085】前記非磁性金属層23と磁極層24とを形
成した後に、前記メッキ下地膜22および前記非磁性金
属層23と磁極層24とを覆うレジスト層を形成し、前
記レジスト層に溝を形成して、この溝内において前記メ
ッキ下地膜22上に接続層25をメッキで形成する。そ
して前記レジスト層を除去する。なお、前記非磁性金属
層23と磁極層24を形成する前に、前記接続層25を
形成することも可能である。
【0086】そして図6に示すように、前記非磁性金属
層23および磁極層24ならびに前記接続層25を除く
領域の前記メッキ下地膜22をイオンミリングで除去す
る。ここで、前記メッキ下地膜22をイオンミリングで
除去する際に、図6(B)に示す前記非磁性金属層23
と磁極層24との両側面に(i)で示すように前記メッ
キ下地膜22の無機材料がスパッタ現象で付着する。よ
って、前記メッキ下地膜22を除去した後に、図6
(B)で示す斜めの(ii)方向からイオンミリング処
理を行なって、前記両側面に付着した無機材料を除去す
る。このとき、前記斜めのイオンミリングにより非磁性
金属層23と磁極層24の両側面を削ることができる。
この削り量を制御することで、完成後の磁極層24のト
ラック幅方向の幅寸法Twを調整することが可能であ
る。
【0087】なおメッキ下地膜22上に補助磁極層2
8、非磁性金属層23及び磁極層24をメッキ形成した
場合には、図6(B)に示す(ii)方向からのイオン
ミリングを行うことで、前記補助磁極層28、非磁性金
属層23及び磁極層24の両側面を削ることができ、こ
の削り量を調整することで、完成後の磁極層24のトラ
ック幅方向の幅寸法Twを調整することができる。
【0088】次に、図7に示すように、前記磁極層24
の上面と側面、非磁性金属層23の側面、接続層25の
上面と側面、およびリターンパス層21の表面、さらに
は非磁性絶縁層12の表面に、無機材料をスパッタして
非磁性絶縁層26を形成する。
【0089】そして図8に示すように、前記非磁性絶縁
層26の上にフレームメッキ法によりコイル層27を形
成し、さらに底上げ層31を同じくメッキにより形成す
る。このときコイル層27は、前方に位置する前記非磁
性金属層23および磁極層24と、後方に位置する接続
層25の高さよりも十分に低い位置に形成する。そして
前記コイル層27と底上げ層31を有機材料の絶縁層3
2で覆い、さらに、無機材料をスパッタして、全ての層
を覆う無機絶縁層33を形成する。
【0090】次に、図8の状態に成膜された各層に対し
て、図示上方からCMP処理などによる研磨加工を行な
う。この研磨加工は、磁極層24、接続層25および底
上げ層31の全てを横断する水平面(L−L面)の位置
まで行なう。
【0091】前記研磨加工の結果、図9に示すように、
磁極層24の表面24a、接続層25の表面25a、無
機絶縁層33の表面33aおよび底上げ層31の表面3
1aが全て同一面となるように加工される。
【0092】そして、図10に示すように、前記同一面
の上にレジスト層42を形成し、露光・現像処理を行な
って、図3に示すヨーク層35を形成するための抜きパ
ターン42aを形成する。そして抜きパターン42a内
でNi−Fe材料をメッキ成長させてヨーク層35を形
成する。このヨーク層35は平坦な面上でメッキ形成さ
れるため、厚みが一定となり、特性のばらつきの少ない
ヨーク層35を得ることができる。なお、前記ヨーク層
35と同時に図1(A)、図2(A)に示すリード層3
6を形成することも可能である。
【0093】次に、前記レジスト層42を除去し、図1
(A)、図2(A)に示す保護層13を形成する。さら
に対向面H1aを研磨して、対向面H1aに、リターン
パス層21の前端面21b、非磁性金属層23と磁極層
24からなる積層膜の前端面23b、24b、および補
助磁極層28、非磁性金属層23、磁極層24からなる
積層膜の前端面28b、23b、24bを同一面となる
ように露出させる。
【0094】また必要に応じて、図1(A)、図2
(A)に示すスライダ11の対向面11aと垂直磁気記
録ヘッドH1、H2の対向面H1aとが、DLCなどの
カーボンを主体とする耐摩耗性の保護膜で覆われる。
【0095】ここで、図11は、図5(B)を拡大して
示した部分正面図である。前記図5(B)の工程におい
てメッキ下地膜22上にレジスト層41が形成されて、
このレジスト層41に、非磁性金属層23と磁極層24
を形成するための溝41aが形成される。このとき、図
11に示すように前記溝41aはレジスト層41の膜厚
方向に細長く形成されるため、通常は露光・現像の際
に、前記溝41aのトラック幅方向の内幅寸法Wが、リ
ターンパス層21から離れるにしたがって徐々に広くな
る。またレジスト層41の材料を選択することで、前記
内幅寸法Wの広がりをさらに顕著にすることができ、ま
た溝41aを形成した後に、レジスト層41をベークす
ればさらに前記内幅寸法の広がりを大きくできる。
【0096】このようにリターンパス層21から離れる
にしたがって内幅寸法が徐々に広くなる形状の溝41a
内で磁極層24を形成し、図8に示す水平面(L−L
面)で研磨すると、完成した磁極層24の前端面24b
の形状は、図12(部分正面図)に示すようにリターン
パス層21側の端辺24cの幅寸法T1よりも、ヨーク
層35側の端辺(上面)24dの幅寸法(トラック幅)
Twの方が長くなり、両側辺24e,24eはヨーク層
35に向うにしたがって徐々に広くなるような湾曲面あ
るいはテーパ面となる。
【0097】また図13及び図14は、積層膜が図2の
ように補助磁極層28、非磁性金属層23及び磁極層2
4の積層構造で形成されたときの部分正面図であるが、
かかる場合も、磁極層24のリターンパス層21側の端
辺24cの幅寸法T1よりも、ヨーク層35側の端辺
(上面)24dの幅寸法(トラック幅)Twの方が長く
なり、両側辺24e,24eはヨーク層35に向うにし
たがって徐々に広くなるような湾曲面あるいはテーパ面
となる。
【0098】また図13及び図14に示すように、前記
補助磁極層28のトラック幅方向における幅寸法は、磁
極層24のリターンパス層21側の端辺24cの幅寸法
T1と同等か、それよりも小さくなっており、また前記
補助磁極層28の膜厚は、前記磁極層24の膜厚に比べ
て小さく形成されている。従って、この実施形態では前
記磁極層24の前端面24bの面積の方が、補助磁極層
28の前端面28bの面積に比べて大きくなっている。
【0099】図11ないし図14に示す形状の利点につ
いて以下に説明する。図15(A)は、前記磁極層24
の前端面24bと、記録媒体Mのハード膜Maとの相対
移動状態を示している。
【0100】スライダ1がディスク状の記録媒体Mの外
周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mの回転接線
方向(図示Z方向)に対して前記磁極層24の側辺24
gが傾くスキュー角が発生することがある。
【0101】このとき本発明のように前記磁極層24の
前端面24bの側辺24g,24gが傾斜面あるいは湾
曲面とされ、前記前端面24bの形状が略逆台形状であ
ると、実際に記録媒体に記録を行うとき、図15(A)
の破線で示すようにスキュー角を生じたとしても、(i
ii)で示す前記側辺24gが記録トラック幅Tw1か
ら側方へ斜めに大きくはみ出すことがない。よって前記
側辺24gによるフリンジングを防止できるようにな
り、オフトラック性能の向上を図ることができる。
【0102】一方、図15(B)に示すように磁極層2
4の前端面24bが正方形または長方形であると、磁極
層24の側辺24gが、記録媒体の移動接線方向(図示
Z方向)に対してスキュー角を有すると、破線で示すよ
うに磁極層の側辺24gがトラック幅Tw1内に斜めの
漏れ磁界を与えてフリンジングFが発生し、オフトラッ
ク性能の低下を招く。
【0103】従って本発明では図15(A)のように、
前記磁極層24の前端面24bの側辺24g,24gが
傾斜面あるいは湾曲面とされ、前記前端面24bの形状
が略逆台形状であることが、フリンジングFの発生を適
切に抑制できて好ましい。
【0104】なお、前記実施の形態では、図1(A)及び
図2(A)に示すように、スライダ11のトレーリング
側端面11bに読取り部HRと垂直磁気記録用の垂直磁
気記録ヘッドH1が重ねられている。前記読取り部HR
は上部シールド層51と下部シールド層52と、前記両
シールド層51と52との間の無機絶縁層(ギャップ絶
縁層)内に位置する読み取り素子53とを有している。
前記読み取り素子53は、AMR、GMR、TMRなど
の磁気抵抗効果を利用した素子である。
【0105】また、前記上部シールド層51とリターン
パス層を一体化して、ひとつの磁性層で前記上部シール
ド層とリターンパス層の機能を発揮させてもよい。
【0106】なお、前記読取り部HRを設けず、スライ
ダ11のトレーリング側端部に前記垂直磁気記録用の垂
直磁気記録ヘッドH1のみを搭載してもよい。
【0107】
【実施例】本発明では図1及び図2に示す構造の垂直磁
気記録ヘッドを用いて、記録電流の大きさとオーバーラ
イト特性との関係、および記録電流と再生出力との関係
について調べた。
【0108】実験では図1に示す垂直磁気記録ヘッドの
リターンパス層21と磁極層24間の距離を3μmとし
た。また図2に示す垂直磁気記録ヘッドの補助磁極層2
8と磁極層24間の距離を0.2μmとした。
【0109】また、記録媒体Mには、ハード膜Maの保
磁力Hcが3000Oe(約2.37×105A/m)
でソフト膜Mbが膜厚1000Å程度のNiFe合金で
形成されたものを使用した。
【0110】図16は、記録電流とオーバーライト特性
との関係について調べた実験結果である。オーバーライ
ト特性とは重ね書きのことであり、先ず低周波で記録を
し、さらに高周波で重ね書きをして、その状態で低周波
での記録信号の残留出力が高周波で重ね書きをする前の
前記低周波での記録信号の出力からどれほど低下したか
で評価したものである。
【0111】オーバーライト特性は、絶対値で大きい方
が好ましく、この実験では図1の垂直磁気記録ヘッドの
構造及び図2の垂直磁気記録ヘッドの構造では、−40
(dB)程度のオーバーライト特性を満たすので両ヘッ
ド共に十分である。
【0112】図17は、記録電流と再生出力との関係に
ついて調べた実験結果である。実験では図1及び図2に
示す垂直磁気記録ヘッドを用いて記録媒体Mに信号を記
録した後、その記録信号をGMR素子を有す読み取り部
Rで再生した。
【0113】図17に示すように図1の垂直磁気記録ヘ
ッドの構造では、記録電流が大きくなるほど再生出力が
低下しやすくなることがわかる。一方、図2の垂直磁気
記録ヘッドの構造では図1に比べて再生出力の低下がほ
とんど見られないことがわかる。
【0114】なお上記した図17に示す実験結果では、
図2の垂直磁気記録ヘッドの構造の方が図1に示す垂直
磁気記録ヘッドの構造よりも再生出力を安定化させるこ
とができるが、記録特性の向上には記録媒体Mの特性に
合わせて、垂直磁気記録ヘッドの構造を適正化すること
が重要である。
【0115】垂直磁気記録ヘッドを用いて記録特性の向
上を図るのに重要な点の一つは、磁極層24とリターン
パス層21(図2では補助磁極層23)間のギャップ距
離である。このギャップ距離を、記録媒体Mの特性に合
わせて適正化することで前記記録特性の向上を図ること
が可能になるのである。従って、必要なギャップ距離な
どを考慮して垂直磁気記録ヘッドの構造を、記録媒体M
の特性に合わせてその都度選択することが必要であると
考えられる。
【0116】
【発明の効果】以上のように本発明では、垂直磁気記録
用の磁極層のトラック幅方向の幅寸法をヨーク層とは別
個に調整することが可能である。また磁極層の断面を小
さくしたときに、ヨーク層は大きな断面積を有するもの
にでき、コイル層から誘導された記録磁界を、前記ヨー
ク層から磁極層へ効果的に導くことができる。さらにヨ
ーク層を平坦面上にメッキ形成することができ、膜厚の
ばらつきなどを防止できる。
【0117】そして本発明の製造方法では、各層を平坦
面上に形成するという手法をとっているため、各層の膜
厚や幅寸法をばらつくことなく設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の垂直磁気記録
ヘッドが記録媒体に対向している状態を示す断面図、
(B)は(A)に示す垂直磁気記録ヘッドを記録媒体と
の対向面から見た正面図、
【図2】(A)は本発明の第2実施形態の垂直磁気記録
ヘッドが記録媒体に対向している状態を示す断面図、
(B)は(A)に示す垂直磁気記録ヘッドを記録媒体と
の対向面から見た正面図、
【図3】(A)(B)(C)は、図1(A)及び図2
(A)のIII矢視の平面を実施の形態別に示す平面
図、
【図4】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図5】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図6】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図7】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図8】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図9】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するもの
であり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正面
図、
【図10】垂直磁気記録ヘッドの製造工程を説明するも
のであり、(A)は断面図、(B)は対向面から見た正
面図、
【図11】図5(B)の拡大図、
【図12】図11の垂直磁気記録ヘッドにおいて、完成
した垂直磁気記録ヘッドの磁極層の前端面の形状を示す
拡大正面図、
【図13】図5(B)時における積層膜が補助磁極層、
非磁性金属層、磁極層の3層構造で形成されたときの拡
大図、
【図14】図13の垂直磁気記録ヘッドにおいて、完成
した垂直磁気記録ヘッドの磁極層の前端面の形状を示す
拡大正面図、
【図15】垂直磁気記録ヘッドにスキュー角が発生した
状態を示す説明図であり、(A)は本発明、(B)は比
較例を示す、
【図16】図1及び図2に示す構造の垂直磁気記録ヘッ
ドの、記録電流とオーバーライト特性との関係を示すグ
ラフ、
【図17】図1及び図2に示す構造の垂直磁気記録ヘッ
ドの、記録電流と再生出力との関係を示すグラフ、
【図18】従来の垂直磁気記録ヘッドを示す断面図、
【図19】従来の垂直磁気記録ヘッドの平面図、
【符号の説明】
H1 垂直磁気記録ヘッド H1a 対向面 M 記録媒体 Ma ハード膜 Mb ソフト膜 11 スライダ 12 非磁性絶縁層 13 保護層 21 リターンパス層 22 メッキ下地膜 23 非磁性金属層 24 磁極層 25 接続層 26 非磁性絶縁層 28 補助磁極層 27 コイル層 31 底上げ層 32 有機材料の絶縁層 33 無機絶縁層 35 ヨーク層 36 リード層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月15日(2002.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0100
【補正方法】変更
【補正内容】
【0100】スライダ1がディスク状の記録媒体Mの外
周と内周との間を移動する際に、記録媒体Mの回転接線
方向(図示方向)に対して前記磁極層24の側辺24
gが傾くスキュー角が発生することがある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正内容】
【0102】一方、図15(B)に示すように磁極層2
4の前端面24bが正方形または長方形であると、磁極
層24の側辺24gが、記録媒体の移動接線方向(図示
方向)に対してスキュー角を有すると、破線で示すよ
うに磁極層の側辺24gがトラック幅Tw1内に斜めの
漏れ磁界を与えてフリンジングFが発生し、オフトラッ
ク性能の低下を招く。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体との対向面に、リターンパス層
    と磁極層とが間隔を開けて位置し、前記対向面よりも奥
    側に前記リターンパス層と前記磁極層とに記録磁界を与
    えるコイル層が設けられ、前記磁極層に集中する垂直磁
    界によって、前記記録媒体に磁気データを記録する垂直
    磁気記録ヘッドにおいて、 前記対向面では、リターンパス層上に非磁性金属層と前
    記磁極層とが重ねられて形成され、この積層膜がトラッ
    ク幅方向へ所定幅寸法で形成され、 あるいは前記対向面では、リターンパス層上に、補助磁
    極層、非磁性金属層、および前記磁極層が重ねられて形
    成され、この積層膜がトラック幅方向へ所定幅で形成さ
    れており、 前記対向面よりも奥側では前記リターンパス層から立ち
    上がる接続層が設けられて、前記磁極層と前記接続層の
    上に前記両層を磁気的に接続するヨーク層が設けられて
    おり、前記コイル層は、前記積層膜よりも奥側で且つ前
    記リターンパス層と前記ヨーク層との間に配置されてい
    ることを特徴とする垂直磁気記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記非磁性金属層と前記磁極層、あるい
    は前記補助磁極層、前記非磁性金属層及び前記磁極層
    は、メッキで形成されたものである請求項1記載の垂直
    磁気記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記磁極層の上面と、前記接続層の上面
    とが同一面上に位置し、前記ヨーク層が平坦膜として形
    成されている請求項1または2に記載の垂直磁気記録ヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 前記対向面に現れている前記リターンパ
    ス層の端面の面積よりも、前記対向面に現れている前記
    磁極層の端面の面積が小さく、且つ前記対向面と平行な
    断面での、前記磁極層の断面積が、前記ヨーク層の断面
    積よりも小さい請求項1ないし3のいずれかに記載の垂
    直磁気記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記対向面に現れている前記磁極層の端
    面は、前記リターンパス層から離れるにしたがってトラ
    ック幅方向への幅寸法が広がる形状で形成され、前記端
    面の上面のトラック幅方向の幅寸法がトラック幅Twと
    して規制される請求項1ないし4のいずれかに記載の垂
    直磁気記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記磁極層の飽和磁束密度が、前記ヨー
    ク層の飽和磁束密度よりも高い請求項1ないし5のいず
    れかに記載の垂直磁気記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記補助磁極層の飽和磁束密度が、前記
    リターンパス層の飽和磁束密度よりも高い請求項1ない
    し6のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記磁極層の飽和磁束密度が、前記補助
    磁極層の飽和磁束密度よりも高い請求項1ないし7のい
    ずれかに記載の垂直磁気記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記ヨーク層の端面は、前記対向面より
    も奥側に位置している請求項1ないし8のいずれかに記
    載の垂直磁気記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 以下の工程を有することを特徴とする
    垂直磁気記録ヘッドの製造方法。 (a)磁性材料でリターンパス層を形成する工程、
    (b)前記リターンパス層の上にレジスト層を形成し
    て、記録媒体との対向面となる部分で、前記レジスト層
    に、トラック幅方向へ所定の内幅寸法を有し且つ前記対
    向面から奥側へ所定の奥行きを有する溝を形成する工
    程、(c)前記溝内で、前記リターンパス層上に非磁性
    金属層および磁極層をメッキで形成し、その後に前記レ
    ジスト層を除去する工程、(d)前記(c)の工程の前
    または後に、前記対向面よりも奥側で、前記リターンパ
    ス層の上に磁性材料で接続層を形成する工程、(e)前
    記非磁性金属層および前記磁極層よりも奥側の領域にコ
    イル層を形成する工程、(f)前記コイル層を非磁性材
    料で覆う工程、(g)前記磁極層の上面および前記接続
    層の上面を同一面とする工程、(h)前記磁極層の上と
    前記接続層の上に、前記両層を磁気的に接続するヨーク
    層を形成する工程、
  11. 【請求項11】 前記(c)工程では、前記溝内で前記
    リターンパス層上に補助磁極層、非磁性金属層および磁
    極層をメッキで形成し、その後に前記レジスト層を除去
    する請求項10記載の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記(c)の工程では、前記リターン
    パス層の上面に下地膜を形成して、前記下地膜上に前記
    非磁性金属層と前記磁極層をメッキで形成し、あるいは
    前記下地層上に、前記補助磁極層、非磁性金属層及び磁
    極層をメッキで形成し、前記レジスト層を除去した後
    に、前記非磁性金属層および前記磁極層以外の領域、あ
    るいは前記補助磁極層、非磁性金属層及び磁極層以外の
    領域で前記下地層を除去し、さらに前記非磁性金属層と
    前記磁極層の側面、あるいは前記補助磁極層、非磁性金
    属層及び磁極層の側面に付着した前記下地膜の材料をミ
    リングで除去する請求項10または11に記載の垂直磁
    気記録ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記(c)の工程で前記レジスト層を
    除去した後に、前記非磁性金属層と前記磁極層の側面、
    あるいは前記補助磁極層、非磁性金属層及び磁極層の側
    面をミリングで削り、前記磁極層のトラック幅方向の幅
    寸法を設定する請求項10ないし12のいずれかに記載
    の垂直磁気記録ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記(b)の工程において、前記レジ
    スト層に前記溝を形成する際に、前記溝のトラック幅方
    向の内幅寸法が、リターンパス層から離れるにしたがっ
    て徐々に広くなるようにして、前記磁極層のリターンパ
    ス側の端辺よりもヨーク層側の端辺を幅広とする請求項
    10ないし13のいずれかに記載の垂直磁気記録ヘッド
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記(e)の工程でコイル層を形成し
    た後に、前記コイル層の接続端の上に導電材料による底
    上げ層を形成し、前記(g)の工程で、前記磁極層の上
    面および前記接続層の上面と、前記底上げ層の上面を同
    一面とし、前記接続層の上面に他の導電層を接続可能と
    する請求項10ないし14のいずれかに記載の垂直磁気
    記録ヘッドの製造方法。
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