JP2002213928A - 面形状測定装置、面形状測定方法及びこれらを用いて面形状が測定された光学素子を組み込んでなる投影レンズ - Google Patents

面形状測定装置、面形状測定方法及びこれらを用いて面形状が測定された光学素子を組み込んでなる投影レンズ

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JP2002213928A
JP2002213928A JP2001006741A JP2001006741A JP2002213928A JP 2002213928 A JP2002213928 A JP 2002213928A JP 2001006741 A JP2001006741 A JP 2001006741A JP 2001006741 A JP2001006741 A JP 2001006741A JP 2002213928 A JP2002213928 A JP 2002213928A
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Shikyo Ryu
志強 劉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源の姿勢が不安定で測定光の射出方向がず
れた場合であっても精度の高い測定を行うことができる
ようにする。 【解決手段】 光源11から射出された測定光を被検面
S上で走査させ、被検面Sで反射した反射測定光の傾き
の変化を求めることにより被検面Sの形状を測定する。
ここで、測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光と
に分割し、これら両光を、測定光の射出方向ずれに対し
て第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれ
を生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方向に同
量のずれを生じる状態で被検面Sに入射させ、被検面S
で反射した両光を同一の計測面上に導いて両光それぞれ
の光スポットを形成させる。そして、計測面上に形成さ
れた両光スポットの総合光量重心位置を検出し、この検
出された両光スポットの総合光量重心位置に基づいて反
射測定光の傾きを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から射出され
た測定光を被検面上で走査させ、被検面で反射した反射
測定光の傾きの変化を求めることにより被検面の形状を
測定する面形状測定装置、面形状測定方法及びこれらを
用いて面形状が測定された光学素子を組み込んでなる投
影レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】光走査型の面形状測定装置は、光源から
射出された測定光を被検面上に導き、この被検面上で反
射した光(反射測定光)を集光して計測面上に光スポッ
トを形成させる。そして、この計測面上に形成された光
スポットの位置を光位置検出素子(PSD)により読み
取ることにより、反射測定光の傾きの変化を求めて被検
面の形状を算出することができるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の面形状測定装置においては、光源の姿勢が不
安定であることに起因して測定光の射出方向がずれてし
まう場合があった。このような測定光の射出方向のずれ
分は、検出される反射測定光の傾きに含まれてしまい、
得られる被検面の形状に誤差が生じる場合があった。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、光源の姿勢が不安定で測定光の射出方向が
ずれた場合であっても測定結果に影響を及ぼさず、精度
の高い測定を行うことが可能な構成の面形状測定装置、
面形状測定方法及びこれらを用いて面形状が測定された
光学素子を組み込んでなる投影レンズを提供することを
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、第1の本発明に係る面形状測定装置は、光源か
ら射出された測定光を被検面上で走査させ、被検面で反
射した反射測定光の傾きの変化を求めることにより被検
面の形状を測定する面形状測定装置において、測定光を
光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分割し、これら
両光を、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定光
の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるととも
に、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じ
る状態で被検面に入射させ、被検面で反射した両光を同
一の計測面上に導いて両光それぞれの光スポットを形成
させる光学系と、計測面上に形成された両光スポットの
総合光量重心位置を検出する光位置検出手段と、光位置
検出手段により検出された両光スポットの総合光量重心
位置に基づいて反射測定光の傾きを算出する光傾き算出
手段とを備える。
【0006】また、第1の本発明に係る面形状測定方法
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定方法におい
て、測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
割し、これら両光を、測定光の射出方向ずれに対して第
1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生
じるとともに、第2光は第1光とは反対の方向に同量の
ずれを生じる状態で被検面に入射させ、被検面で反射し
た両光を同一の計測面上に導いて形成された両光の光ス
ポットの総合光量重心位置に基づいて反射測定光の傾き
を算出する。
【0007】第1の本発明に係る面形状測定装置及び面
形状測定方法においては、光源から射出された測定光を
第1光と第2光とに分割した後、これら両光を被検面に
入射させ、被検面で反射した両光を同一の計測面上に導
き、これら両光が計測面上に形成する両光スポットの総
合光量重心位置に基づいて反射測定光の傾きを算出す
る。ここで、第1光と第2光の両光は、分割時におい
て、双方の光量がほぼ相等しくなるように調整されてお
り、且つ、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定
光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるととも
に、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じ
る状態で被検面に入射されるようになっているので、両
光スポットの総合光量重心位置に基づいて求められた反
射測定光の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分
が除かれた正確な値となる。このため、光源の姿勢が不
安定で測定光の射出方向がずれた場合であっても、測定
結果に影響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高精
度に行うことが可能となる。
【0008】また、第2の本発明に係る面形状測定装置
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定装置におい
て、測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じる状態で被検面に入射させ、被検面で反射した第1
光を第1の計測面上に導いて第1の光スポットを形成さ
せるとともに、被検面で反射した第2光を第2の計測面
上に導いて第2の光スポットを形成させる光学系と、第
1の計測面上に形成された第1の光スポットの光量重心
位置を検出する第1の光位置検出手段と、第2の計測面
上に形成された第2の光スポットの光量重心位置を検出
する第2の光位置検出手段と、第1の光位置検出手段に
より検出された第1の光スポットの光量重心位置に基づ
いて求められる被検面で反射した第1光の傾きから、第
2の光位置検出手段により検出された第2の光スポット
の光量重心位置に基づいて求められる被検面で反射した
第2光の傾きを差し引いて反射測定光の傾きを算出する
光傾き算出手段とを備える。
【0009】また、第2の本発明に係る面形状測定方法
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定方法におい
て、測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じる状態で被検面に入射させ、被検面で反射した第1
光を第1の計測面上に導いて第1の光スポットを形成さ
せるとともに、被検面で反射した第2光を第2の計測面
上に導いて第2の光スポットを形成させ、第1の計測面
上に形成された第1の光スポットの光量重心位置に基づ
いて求められる被検面で反射した第1光の傾きから、第
2の計測面上に形成された第2の光スポットの光量重心
位置に基づいて求められる被検面で反射した第2光の傾
きを差し引いて反射測定光の傾きを算出する。
【0010】第2の本発明に係る面形状測定装置及び面
形状測定方法においては、光源から射出された測定光を
第1光と第2光とに分割した後、これら両光を被検面に
導き、被検面で反射した第1光を第1の計測面上に導い
て第1の光スポットを形成させるとともに、被検面で反
射した第2光を第2の計測面上に導いて第2の光スポッ
トを形成させ、第1の光スポットの光量重心位置に基づ
いて求められる第1光の傾きから、第2の光スポットの
光量重心位置に基づいて求められる第2光の傾きを差し
引いて反射測定光の傾きを算出する。ここで、第1光と
第2光の両光は、測定光の射出方向ずれ量に対して同量
の角度ずれが生じるようになっているので、第1光の傾
きから第2光の傾きを差し引いて求められた反射測定光
の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分が除かれ
た正確な値となる。このため、光源の姿勢が不安定で測
定光の射出方向がずれた場合であっても、測定結果に影
響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高精度に行う
ことが可能となる。
【0011】また、第3の本発明に係る面形状測定装置
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定装置におい
て、測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
割し、これら両光のうち第1光のみを被検面に入射させ
て反射させ、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測
定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるとと
もに、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生
じる状態で同一の計測面上に導いて両光それぞれの光ス
ポットを形成させる光学系と、計測面上に形成された両
光スポットの総合光量重心位置を検出する光位置検出手
段と、光位置検出手段により検出された両光スポットの
総合光量重心位置に基づいて反射測定光の傾きを算出す
る光傾き算出手段とを備える。
【0012】また、第3の本発明に係る面形状測定方法
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定方法におい
て、測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
割し、これら両光のうち第1光のみを被検面に入射させ
て反射させ、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測
定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるとと
もに、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生
じる状態で同一の計測面上に導いて両光それぞれの光ス
ポットを形成させ、計測面上に形成された両光スポット
の総合光量重心位置に基づいて反射測定光の傾きを算出
する。
【0013】第3の本発明に係る面形状測定装置及び面
形状測定方法においては、光源から射出された測定光を
第1光と第2光とに分割した後、このうち第1光のみを
被検面に入射させ、被検面で反射した第1光と被検面で
反射していない第2光とを同一の計測面上に導き、これ
ら両光が計測面上に形成する両光スポットの総合量重心
位置に基づいて反射測定光の傾きを算出する。ここで、
第1光と第2光の両光は、分割時において、双方の光量
がほぼ相等しくなるように調整されており、且つ、測定
光の射出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ず
れと同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第
1光とは反対の方向に同量のずれを生じる状態で同一の
計測面上に導かれるようになっているので、両光スポッ
トの総合光量重心位置に基づいて求められた反射測定光
の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分が除かれ
た正確な値となる。このため、光源の姿勢が不安定で測
定光の射出方向がずれた場合であっても、測定結果に影
響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高精度に行う
ことが可能となる。
【0014】そして、第4の本発明に係る面形状測定装
置は、光源から射出された測定光を被検面上で走査さ
せ、被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求める
ことにより被検面の形状を測定する面形状測定装置にお
いて、測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じるように導くとともに、これら両光のうち第1光の
みを被検面上に入射させ、被検面で反射した第1光を第
1の計測面上に導いて第1の光スポットと形成させると
ともに、第2光を導いて第2の計測面上に第2の光スポ
ットを形成させる光学系と、第1の計測面上に形成され
た第1の光スポットの光量重心位置を検出する第1の光
位置検出手段と、第2の計測面上に形成された第2の光
スポットの光量重心位置を検出する第2の光位置検出手
段と、第1の光位置検出手段により検出された第1の光
スポットの光量重心位置に基づいて求められる被検面で
反射した第1光の傾きから、第2の光位置検出手段によ
り検出された第2の光スポットの光量重心位置に基づい
て求められる測定光の射出方向ずれ角を差し引いて反射
測定光の傾きを算出する光傾き算出手段とを備える。
【0015】また、第4の本発明に係る面形状測定方法
は、光源から射出された測定光を被検面上で走査させ、
被検面で反射した反射測定光の傾きの変化を求めること
により被検面の形状を測定する面形状測定方法におい
て、測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じるように導くとともに、これら両光のうち第1光の
みを被検面上に入射させ、被検面で反射した第1光を第
1の計測面上に導いて第1の光スポットと形成させると
ともに、第2光を導いて第2の計測面上に第2の光スポ
ットを形成させ、第1の計測面上に形成された第1の光
スポットの光量重心位置に基づいて求められる被検面で
反射した第1光の傾きから、第2の計測面上に形成され
た第2の光スポットの光量重心位置に基づいて求められ
る測定光の射出方向ずれ角を差し引いて反射測定光の傾
きを算出する。
【0016】第4の本発明に係る面形状測定装置及び面
形状測定方法においては、光源から射出された測定光を
第1光と第2光とに分割した後、これら両光のうち第1
光のみを被検面に入射させ、被検面で反射した第1光を
第1の計測面上に導いて第1の光スポットを形成させる
とともに、被検面で反射していない第2光を第2の計測
面上に導いて第2の光スポットを形成させ、第1の光ス
ポットの光量重心位置に基づいて求められる第1光の傾
きから、第2の光スポットの光量重心位置に基づいて求
められる測定光の射出方向ずれ角を差し引いて反射測定
光の傾きを算出する。ここで、第1光と第2光の両光
は、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じるように導かれているので、第1光の傾きから測定
光の射出方向ずれ角を差し引いて求められた反射測定光
の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分が除かれ
た正確な値となる。このため、光源の姿勢が不安定で測
定光の射出方向がずれた場合であっても、測定結果に影
響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高精度に行う
ことが可能となる。
【0017】ここで、上記面形状測定装置における光学
系は、第1光及び第2光のいずれか一方の光を入射方向
に反射する機能を備えた光学部材を有していることが好
ましい。また、上記第2又は第4の本発明に係る面形状
測定装置における光学系は、第1光を測定光の射出方向
ずれと同方向にずれを生じさせるとともに、第2光を第
1光とは反対の方向にずれを生じさせるようになってい
ることが好ましい。更に上記分割は、偏光ビームスプリ
ッタ又は透過反射部材によりなされるようになっている
ことが好ましい。
【0018】また、上記面形状測定方法において、測定
光の射出方向ずれに対して第1光が測定光の射出方向ず
れと同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光が第
1光とは反対の方向に同量のずれを生じる状態は、第1
光又は第2光を入射方向に反射する機能を備えた光学部
材によりなされるようになっていることが好ましい。更
に、上記第2又は第4の本発明に係る面形状測定方法に
おいては、第1光は測定光の射出方向ずれと同方向にず
れを生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方向に
ずれを生じるようになっていることが好ましい。また上
記分割は、偏光ビームスプリッタ又は透過反射部材によ
りなされるようになっていることが好ましい。
【0019】また、上記面形状測定装置或いは方法を用
いて面形状が測定された光学素子を組み込んでなる投影
レンズは、面形状誤差の少ない非常に高精度な光学部品
となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。先ずは、第1の本発
明に係る面形状測定装置(及び面形状測定方法)につい
て説明する。
【0021】図1は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第1実施形態を示したものである。この面形状測定装
置は、光源11(例えばレーザー光源)から射出された
測定光を被検面S上で走査させ、被検面Sで反射した測
定光(反射測定光)の傾きの変化を求めることにより被
検面Sの形状を測定する構成になっている。ここで、こ
の装置を構成する光学系は、光源11から射出される測
定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分割し、
これら両光を、測定光の射出方向ずれに対して第1光は
測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じると
ともに、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを
生じる状態で被検面Sに入射させ、被検面Sで反射した
両光を同一の計測面(光位置検出素子60の受光面)上
に導いて両光それぞれの光スポットを形成させるように
組み立てられている。
【0022】このような装置において、光源11から射
出された測定光はレンズ12により集光され、その集光
点に位置したピンホール13を介してコリメータレンズ
14に入射される。コリメータレンズ14により平行光
にされた測定光は偏光ビームスプリッタ20に入射さ
れ、半透膜を透過するP偏光である第1光と、半透膜に
おいて反射するS偏光である第2光とに分割される。な
お、ここでは、偏光ビームスプリッタ20に入射する光
の状態を調整し、第1光と第2光との光量がほぼ相等し
くなるように(光量差が極めて小さくなるように)して
おく。その理由は、後述するように、同一計測面に形成
された第1光の光スポットと第2光の光スポットとによ
り総合光量重心位置を算出するので、各光の光量が相異
なると重心位置がずれるからである。
【0023】偏光ビームスプリッタ20を透過した第1
光はそのまま図の下方に進み、ハーフミラー50の半透
膜を透過した後、被検面S上に至る。一方、偏光ビーム
スプリッタ20において反射した第2光は図の左方に進
んで1/4波長板21及びレンズ22を透過した後、反
射ミラー23において反射する。そして、再びレンズ2
2及び1/4波長板21を透過して偏光ビームスプリッ
タ20に左方から入射する。ここで、第2光は偏光ビー
ムスプリッタ20において左方に反射した時点ではS偏
光であったが、反射ミラー23において反射して再び偏
光ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間には1/
4波長板21を2回通過しているので、偏光ビームスプ
リッタ20に左方から入射するときにはP偏光になって
いる。このため左方から入射した第2光はそのまま偏光
ビームスプリッタ20を右方に透過し、更に1/4波長
板24を透過して反射ミラー25に至る。そして、この
反射ミラー25において反射した後、再び1/4波長板
24を透過して偏光ビームスプリッタ20に右方から入
射する。
【0024】ここで、第2光は偏光ビームスプリッタ2
0を左方から右方に透過した時点ではP偏光であった
が、反射ミラー25において反射して偏光ビームスプリ
ッタ20に戻ってくるまでの間には1/4波長板24を
2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ20に右
方から入射するときにはS偏光になっている。このため
右方から入射した第2光は偏光ビームスプリッタ20に
おいて図の下方に反射し、上記第1光と重ね合わされた
状態で図の下方に進む。そして、第1光と同様に上記ハ
ーフミラー50の半透膜を透過し、第1光が入射したの
と同じ被検面S上の測定点に入射する。
【0025】このように偏光ビームスプリッタ20によ
り分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で偏
光ビームスプリッタ20を下方に出射して被検面Sに入
射するが、偏光ビームスプリッタ20を透過した第1光
がそのまま被検面Sに至るのに対し、偏光ビームスプリ
ッタ20において通常の反射をした第2光は、レンズ2
2及び反射ミラー23からなる構成によりキャッツアイ
反射(光を入射方向に反射する反射)をし、偏光ビーム
スプリッタ20をそのまま透過した後、反射ミラー25
において通常の反射した後、更に偏光ビームスプリッタ
20において通常の反射をしてから被検面Sに至ること
から、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定光の
射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるとともに、
第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じるよ
うになる。すなわち、図2に示すように、光源11から
射出された測定光Lが基準の方向(これを一点鎖線で示
す)から角度θだけずれた場合には、第1光L1は偏光
ビームスプリッタ20を透過してそのまま出射するた
め、測定光Lと同じ量(角度θ)だけずれるが、第2光
は上記光路で導かれてから出射するため、第1光L1と
は反対の方向に同じ量(角度θ)だけずれる。
【0026】ハーフミラー50を透過して被検面S上の
同一の測定点に至った第1光と第2光の両光は、双方測
定点の形状に応じた傾き角をもって反射する。被検面S
で反射した第1光と第2光の両光は、今度は上記ハーフ
ミラー50に図の下方から入射し、半透膜において反射
して図の右方に進む。そして、これら両光はレンズ51
により集光されて同一の計測面、すなわち光位置検出素
子60の受光面上にそれぞれ光スポットを形成する。
【0027】光位置検出素子60は、受光面(計測面)
上に形成されたこれら両光スポットの総合光量重心位置
を検出し、その結果を光傾き算出器70に出力する。光
傾き算出器70は、検出された両光スポットの総合光量
重心位置に基づいて、反射測定光の傾きを算出し、その
データを処理装置80に出力する。そして、処理装置8
0は、測定光を被検面S上で走査させる制御を行いつ
つ、光傾き算出器70において求められた反射測定光の
傾きの変化を記録して、被検面Sの面形状を求める。
【0028】図3は、被検面Sに垂直に入射した第1光
が被検面Sの形状に応じた傾き(ここでは入射光軸に対
する傾き)をもって反射し、その傾きに応じた光位置検
出素子60の受光面(計測面)上の位置に光スポットを
形成させる状況を示す図である。但し、この図ではレン
ズ51の図示は省略している。図3(A)に示すよう
に、実線の矢印で示す第1光を被検面Sに垂直に入射さ
せたとき、被検面S上の測定点が完全な平面であり、第
1光の反射光が入射時と同じ光路を戻ったときに計測面
(光位置検出素子60の受光面)上に形成される光スポ
ットの位置を基準位置に設定すると、図3(B)のよう
に被検面S上の測定点が完全な平面でなく、第1光の反
射光が入射時の光路からずれた(傾いた)光路を戻った
ときに計測面上に形成される光スポットの位置は、上記
基準位置からずれたものとなる。この基準位置からのず
れ量(図中、dで示す)は、被検面Sで反射した第1光
の傾き(図中、φで示す)に対してずれの方向を含めて
一対一対応であるため、計測面上に形成される光スポッ
トの位置の基準位置からのずれ量を検出することによ
り、被検面Sで反射した第1光の傾きを求めることがで
きる。なお、これは第1光のみならず、第2光について
も全く同様である。
【0029】また、光源11の姿勢が不安定であり、図
4(この図ではレンズ51の図示は省略している)に示
すように、測定光の射出方向が基準の方向(ここでは、
被検面Sに垂直な方向とする)からずれた場合には(ず
れ角をψで示す)、被検面S上の測定点が完全な平面で
あったとしても、第1光の被検面Sにおける反射光が計
測面(光位置検出素子60の受光面)上に形成する光ス
ポットの位置は上記基準位置からずれたものとなる(そ
のずれ量をεで示す)。また、図示はしないが、このと
き第2光は第1光とは反対方向且つ同量にずれた姿勢で
被検面Sに入射し、その反射方向は第1光とは反対方向
且つ同量にずれたものとなる。
【0030】このように、測定光の射出方向ずれに対し
て第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれ
を生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方向に同
量のずれを生じるので、計測面上に形成される第1光の
光スポットと第2光の光スポットは、測定光の射出方向
ずれに対して、反対方向且つ同量でずれることになる。
このため、計測面上に形成される第1光の光スポットと
第2光の光スポットとの総合光量重心位置に基づいて求
められる反射測定光の傾きは、測定光の射出方向ずれに
起因する測定誤差が含まれていない、正確なものとな
る。以下にその理由を詳しく説明する。
【0031】先ず、測定光の射出方向が基準の方向から
ずれていない場合には、偏光ビームスプリッタ20を出
射する第1光は基準の方向からずれず、この第1光と重
ね合わされた状態で出射する第2光も基準の方向からず
れない。このため両光は全く一致した経路で被検面Sに
入射し、且つ同一の経路で反射するので、第1光が単独
で計測面上に形成する光スポットと第2光が単独で計測
面上に繋止する光スポットとは一致し、両光スポットの
光量重心位置それぞれから求められる(求めたとしたな
らば得られる)被検面Sで反射する両光の傾きは相等し
くなる。しかも、これら両光の傾きはともに測定光の射
出方向ずれによる誤差を含んでおらず、両光スポットの
総合光量重心位置から算出される光の傾きは、測定光の
出射方向ずれによる誤差を含まない正確な反射測定光の
傾き値となる。
【0032】一方、測定光の射出方向が基準の方向から
角度θずれている場合には、偏光ビームスプリッタ20
を出射する第1光は基準の方向より角度θだけずれてお
り、第2光はこれと反対方向に同量(同角度θ)だけず
れている。このため第1光が単独で計測面上に形成する
光スポットの位置から求められる(求めたとしたならば
得られる)第1光の傾きには、被検面Sの形状に起因す
る傾きに測定光の射出方向ずれによる誤差分が含まれて
おり、第2光が単独で計測面上に形成する光スポットか
ら求められる(求めたとしたならば得られる)第2光の
傾きには、被検面Sの形状に起因する傾きに、測定光の
出射方向ずれによる誤差分が第1光の場合とは反対方向
に、且つ同量分だけ含まれることになる。このため、両
光スポットの総合光量重心位置に基づいて算出される光
の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分を含まな
い(双方の誤差がキャンセルされた)正確な反射測定光
の傾きとなる。
【0033】このように第1の本発明に係る面形状測定
装置(及び上記手順による面形状測定方法)において
は、光源11から射出された測定光を第1光と第2光と
に分割した後、これら両光を被検面Sに入射させ、被検
面Sで反射した両光を同じ計測面上に導き、これら両光
が計測面上に形成する両光スポットの総合量重心位置に
基づいて反射測定光の傾きを算出する。ここで、第1光
と第2光の両光は、分割時において、双方の光量が相等
しくなるように調整されており、且つ、測定光の射出方
向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向
に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反
対の方向に同量のずれを生じる状態で被検面Sに入射さ
れるようになっているので、両光スポットの総合光量重
心位置に基づいて求められた反射測定光の傾きは、測定
光の射出方向ずれによる誤差分が除かれた正確な値とな
る。このため、光源11の姿勢が不安定で測定光の射出
方向がずれた場合であっても、測定結果に影響が及ぶこ
とはなく、被検面の形状測定を高精度に行うことが可能
となる。
【0034】図5は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第2実施形態であり、前述の第1実施形態におけるレ
ンズ22と反射ミラー23とからなる構成(入射光をキ
ャッツアイ反射する構成)に代えて、コーナーキューブ
26を設置したものである。このような構成であって
も、1/4波長板21を右方から左方へ透過した第2光
は同じ経路で1/4波長板21を左方から右方へ透過す
るので、上記第1実施形態の場合と全く同様の効果を得
ることができる。
【0035】図6は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第3実施形態であり、前述の第1実施形態において、
偏光ビームスプリッタ20の右方に設けられていた1/
4波長板24と反射ミラー25を除去するとともに、偏
光ビームスプリッタ20の下方(図の下方)に1/4波
長板27と反射ミラー28とを設けたものである。この
ような構成では、光源11からの光は先ず、偏光ビーム
スプリッタ20において、半透膜を透過するP偏光であ
る第1光と半透膜において反射するS偏光である第2光
とに分割される。そして、第1光は1/4波長板27を
透過した後、反射ミラー28において反射し、再び1/
4波長板27を透過して偏光ビームスプリッタ20に図
の下方から入射する。ここで、第1光は偏光ビームスプ
リッタ20を透過した時点ではP偏光であったが、反射
ミラー28において反射して再び偏光ビームスプリッタ
20に戻ってくるまでの間に1/4波長板27を2回通
過しているので、偏光ビームスプリッタ20に下方から
入射するときにはS偏光になっている。このため第1光
は偏光ビームスプリッタ20の半透膜において反射し、
図の右方に進む。
【0036】一方、偏光ビームスプリッタ20において
反射し、図の左方に進んだ第2光は1/4波長板21及
びレンズ22を透過した後、反射ミラー23において反
射し、再びレンズ22及び1/4波長板21を透過して
偏光ビームスプリッタ20に図の左方から入射する。こ
こで、第2光は偏光ビームスプリッタ20において反射
した時点ではS偏光であったが、反射ミラー23におい
て反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻ってくる
までの間に1/4波長板21を2回通過しているので、
偏光ビームスプリッタ20に左方から入射するときには
P偏光になっている。このため第2光はそのまま偏光ビ
ームスプリッタ20を左方から右方へ透過し、第1光と
重ね合わされた状態で図の右方に進む。そして、これら
両光はともに第1実施形態におけるハーフミラー50に
導かれてこれを透過し、被検面S上の同じ測定点に入射
する。
【0037】この場合も、偏光ビームスプリッタ20に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
被検面Sに入射するが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が、反射ミラー28において通常の反射を
した後、偏光ビームスプリッタ20において通常の反射
をしてから被検面Sに至るのに対し、偏光ビームスプリ
ッタ20において通常の反射をした第2光は、レンズ2
2及び反射ミラー23からなる構成においてキャッツア
イ反射した後、偏光ビームスプリッタ20をそのまま透
過して被検面Sに至ることから、測定光の射出方向ずれ
に対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量
のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方
向に同量のずれを生じるようになる。このため、前述の
第1実施形態の場合と全く同様の効果を得ることができ
る。
【0038】図7は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第4実施形態を示している。この実施形態では、前述
の第1実施形態におけるレンズ22と反射ミラー23と
からなる構成をコーナーキューブ26に置き換えるとと
もに、偏光ビームスプリッタ20の右方に設けられてい
た1/4波長板24と反射ミラー25を除去して、偏光
ビームスプリッタ20の下方(図の下方)に1/4波長
板27と反射ミラー28とを設けたものである。
【0039】このような構成では、光源11からの光は
先ず、偏光ビームスプリッタ20において、半透膜を透
過するP偏光である第1光と半透膜において反射するS
偏光である第2光とに分割される。そして、第1光は1
/4波長板27を透過した後、反射ミラー28において
反射し、再び1/4波長板27を透過して偏光ビームス
プリッタ20に図の下方から入射する。ここで、第1光
は偏光ビームスプリッタ20を透過した時点ではP偏光
であったが、反射ミラー28において反射して再び偏光
ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波
長板27を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ20に下方から入射するときにはS偏光になってい
る。このため第1光は偏光ビームスプリッタ20の半透
膜において反射し、図の右方に進む。
【0040】一方、偏光ビームスプリッタ20において
反射し、図の左方に進んだ第2光は1/4波長板21を
透過した後、コーナーキューブ26において反射し、再
び1/4波長板21を透過して偏光ビームスプリッタ2
0に図の左方から入射する。ここで、第2光は偏光ビー
ムスプリッタ20において反射した時点ではS偏光であ
ったが、コーナーキューブ26において反射して再び偏
光ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4
波長板21を2回通過しているので、偏光ビームスプリ
ッタ20に左方から入射するときにはP偏光になってい
る。このため第2光はそのまま偏光ビームスプリッタ2
0を左方から右方へ透過し、第1光と重ね合わされた状
態で図の右方に進む。そして、これら両光はともに第1
実施形態におけるハーフミラー50に導かれてこれを透
過し、被検面S上の同じ測定点に入射する。
【0041】この場合も、偏光ビームスプリッタ20に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
被検面Sに入射するが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が反射ミラー28において通常の反射をし
た後、偏光ビームスプリッタ20において通常の反射を
してから被検面Sに至るのに対し、偏光ビームスプリッ
タ20において通常の反射をした第2光は、コーナーキ
ューブ26においてキャッツアイ反射した後、偏光ビー
ムスプリッタ20をそのまま透過して被検面Sに至るこ
とから、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定光
の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるととも
に、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じ
るようになる。このため、前述の第1実施形態の場合と
全く同様の効果を得ることができる。
【0042】図8は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第5実施形態を示している。この実施形態では、前述
の第1実施形態における偏光ビームスプリッタ20を、
光源11からの光の反射光の出射方向が図の右方となる
ように置き直すとともに、偏光ビームスプリッタ20の
右方に設けられていた1/4波長板24と反射ミラー2
5とを除去して、偏光ビームスプリッタ20の下方(図
の下方)に1/4波長板27と反射ミラー28とを設け
たものである。
【0043】このような構成では、光源11からの光は
先ず、偏光ビームスプリッタ20において、半透膜を透
過するP偏光である第1光と半透膜において反射するS
偏光である第2光とに分割される。そして、第1光は1
/4波長板27を透過した後、反射ミラー28において
反射し、再び1/4波長板27を透過して偏光ビームス
プリッタ20に図の下方から入射する。ここで、第1光
は偏光ビームスプリッタ20を透過した時点ではP偏光
であったが、反射ミラー28において反射して再び偏光
ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波
長板27を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ20に下方から入射するときにはS偏光になってい
る。このため第1光は偏光ビームスプリッタ20におい
て反射し、図の左方に進む。
【0044】この第1光は、更に1/4波長板21及び
レンズ22を透過した後、反射ミラー23において反射
し、再びレンズ22及び1/4波長板21を透過して偏
光ビームスプリッタ20に図の左方から入射する。ここ
で、第1光は、偏光ビームスプリッタ20において左方
に反射された時点ではS偏光であったが、反射ミラー2
3において反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻
ってくるまでの間に1/4波長板21を2回通過してい
るので、偏光ビームスプリッタ20に左方から入射する
ときにはP偏光になっている。このため第1光はそのま
ま偏光ビームスプリッタ20を左方から右方へ透過す
る。一方、偏光ビームスプリッタ20において右方に反
射した第2光は、第1光と重ね合わされた状態で図の右
方に進む。そして、これら両光はともに第1実施形態に
おけるハーフミラー50に導かれてこれを透過し、被検
面S上の同じ測定点に入射する。
【0045】この場合も、偏光ビームスプリッタ20に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
被検面Sに入射するが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が反射ミラー28において通常の反射を
し、偏光ビームスプリッタ20において通常の反射をし
た後、レンズ22及び反射ミラー23からなる構成にお
いてキャッツアイ反射してから偏光ビームスプリッタ2
0をそのまま透過して被検面Sに至るのに対し、偏光ビ
ームスプリッタ20において通常の反射をした第2光は
そのまま被検面Sに至ることから、測定光の射出方向ず
れに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同
量のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反対の
方向に同量のずれを生じるようになる。このため、前述
の第1実施形態の場合と全く同様の効果を得ることがで
きる。
【0046】図9は第1の本発明に係る面形状測定装置
の第6実施形態を示している。この実施形態では、上記
第5実施形態の場合と同様、第1実施形態における偏光
ビームスプリッタ20を、反射光の出射方向が図の右方
となるように置き直すとともに、第1実施形態における
レンズ22と反射ミラー23とからなる構成をコーナー
キューブ26に替え、更に、偏光ビームスプリッタ20
の右方に設けられていた1/4波長板24と反射ミラー
25とを除去して、偏光ビームスプリッタ20の下方
(図の下方)に1/4波長板27と反射ミラー28とを
設けたものである。
【0047】このような構成では、光源11からの光は
先ず、偏光ビームスプリッタ20において、半透膜を透
過するP偏光である第1光と半透膜において反射するS
偏光である第2光とに分割される。そして、第1光は1
/4波長板27を透過した後、反射ミラー28において
反射し、再び1/4波長板27を透過して偏光ビームス
プリッタ20に図の下方から入射する。ここで、第1光
は偏光ビームスプリッタ20を透過した時点ではP偏光
であったが、反射ミラー28において反射して再び偏光
ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波
長板27を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ20に下方から入射するときにはS偏光になってい
る。このため、第1光は偏光ビームスプリッタ20にお
いて反射し、図の左方に進む。
【0048】図の左方に進んだ第1光は、更に1/4波
長板21を透過した後、コーナーキューブ26において
反射し、再び1/4波長板21を透過して偏光ビームス
プリッタ20に図の左方から入射する。ここで、第1光
は、偏光ビームスプリッタ20において左方に反射した
時点ではS偏光であったが、コーナーキューブ26にお
いて反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻ってく
るまでの間に1/4波長板21を2回通過しているの
で、偏光ビームスプリッタ20に左方から入射するとき
にはP偏光になっている。このため第1光はそのまま偏
光ビームスプリッタ20を透過する。一方、偏光ビーム
スプリッタ20において右方に反射した第2光は、第1
光と重ね合わされた状態で図の右方に進む。そして、こ
れら両光はともに第1実施形態におけるハーフミラー5
0に導かれてこれを透過し、被検面S上の同じ測定点に
入射する。
【0049】この場合も、偏光ビームスプリッタ20に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
被検面Sに入射するが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が反射ミラー28において通常の反射を
し、偏光ビームスプリッタ20において通常の反射をし
た後、コーナーキューブ26においてキャッツアイ反射
をしてから偏光ビームスプリッタ20をそのまま透過し
て被検面Sに至るのに対し、偏光ビームスプリッタ20
において通常の反射をした第2光はそのまま被検面に至
ることから、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測
定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるとと
もに、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生
じるようになる。このため、前述の第1実施形態の場合
と全く同様の効果を得ることができる。
【0050】図10は第1の本発明に係る面形状測定装
置の第7実施形態を示している。この実施形態では、前
述の第1実施形態における偏光ビームスプリッタ20
を、反射光の出射方向が図の右方となるように置き直す
とともに、レンズ22と反射ミラー23とからなる構成
を直角プリズム29に置き換え、更に、反射ミラー25
を直角プリズム30に置き換えた構成となっている。こ
こで、両直角プリズム29,30は図に示すように、入
射光と反射光とを含む平面が互いに直交するような姿勢
に設けられる。
【0051】このような構成では、光源11からの光は
先ず、偏光ビームスプリッタ20において、半透膜を透
過するP偏光である第1光と半透膜において反射するS
偏光である第2光とに分割される。ここで、第1光はそ
のまま偏光ビームスプリッタ20を図の下方に透過する
が、第2光は図の右方に反射して1/4波長板24を透
過した後、直角プリズム30において反射する。そし
て、再び1/4波長板24を透過して偏光ビームスプリ
ッタ20に右方から入射する。ここで、第2光は偏光ビ
ームスプリッタ20において反射した時点ではS偏光で
あったが、直角プリズム30において反射して再び偏光
ビームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波
長板24を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ20に右方から入射するときにはP偏光になってい
る。このため第2光はそのまま偏光ビームスプリッタ2
0を右方から左方へ透過し、更に1/4波長板21を透
過して直角プリズム29に至る。そして、この直角プリ
ズム29において反射した後、再び1/4波長板21を
透過して偏光ビームスプリッタ20に左方から入射す
る。
【0052】ここで、第2光は偏光ビームスプリッタ2
0を右方から左方に透過した時点ではP偏光であった
が、直角プリズム29において反射して偏光ビームスプ
リッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波長板21を
2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ20に左
方から入射するときにはS偏光になっている。このため
第2光は偏光ビームスプリッタ20において反射し、上
記第1光と重ね合わされた状態で図の下方に直進する。
そして、これら両光はともに第1実施形態におけるハー
フミラー50に導かれてこれを透過し、被検面S上の同
じ測定点に入射する。
【0053】このように偏光ビームスプリッタ20によ
り分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で被
検面Sに入射されるが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光がそのまま直進するのに対し、偏光ビーム
スプリッタ20において通常の反射をした第2光は入射
光と反射光とを含む平面が互いに直交するように設けら
れた2つの直角プリズム30,29においてそれぞれ通
常の反射及びキャッツアイ反射をすることから、測定光
の射出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれ
と同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1
光とは反対の方向に同量のずれを生じるようになる。こ
のため、前述の第1実施形態の場合と全く同様の効果を
得ることができる。
【0054】図11は第1の本発明に係る面形状測定装
置の第8実施形態を示している。この実施形態では、上
記第7実施形態において偏光ビームスプリッタ20の右
方に設けられていた1/4波長板24と直角プリズム3
0とを除去するとともに、偏光ビームスプリッタ20の
下方(図11では左方に相当)に1/4波長板31と直
角プリズム32とを設けたものである。なお、ここでも
両直角プリズム29,32は、入射光と反射光とを含む
平面が互いに直交するような姿勢に設けられる。
【0055】このような構成では、図11の右方から進
んできた光源11からの光は先ず、偏光ビームスプリッ
タ20において、半透膜を透過するP偏光である第1光
と半透膜において反射するS偏光である第2光とに分割
される。第1光は1/4波長板31を透過した後、直角
プリズム32において反射し、再び1/4波長板31を
透過して偏光ビームスプリッタ20に図の左方から入射
する。ここで、第1光は偏光ビームスプリッタ20を透
過した時点ではP偏光であったが、直角プリズム32に
おいて反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻って
くるまでの間に1/4波長板31を2回通過しているの
で、偏光ビームスプリッタ20に図の左方から入射する
ときにはS偏光になっている。このため第1光は偏光ビ
ームスプリッタ20において反射し、図の下方に進む。
【0056】一方、第2光は図の上方に反射して1/4
波長板21を透過した後、直角プリズム29において反
射する。そして、再び1/4波長板21を透過して偏光
ビームスプリッタ20に図の上方から入射する。ここ
で、第2光は偏光ビームスプリッタ20において反射し
た時点ではS偏光であったが、直角プリズム29におい
て反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻ってくる
までの間に1/4波長板21を2回通過しているので、
偏光ビームスプリッタ20に図の上方から入射するとき
にはP偏光になっている。このため第2光はそのまま偏
光ビームスプリッタ20を透過し、第1光と重ね合わさ
れた状態で図の下方に直進する。そして、これら両光は
ともに前述の第1実施形態におけるハーフミラー50に
導かれてこれを透過し、被検面S上の同じ測定点に入射
する。
【0057】このように偏光ビームスプリッタ20によ
り分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で被
検面Sに入射されるが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が直角プリズム32においてキャッツアイ
反射をし、偏光ビームスプリッタ20において反射した
第2光は、上記直角プリズム32に対して入射光と反射
光とを含む平面が直交する関係に配置された直角プリズ
ム29において通常の反射をすることから、測定光の射
出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同
方向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光と
は反対の方向に同量のずれを生じるようになる。このた
め、前述の第1実施形態の場合と全く同様の効果を得る
ことができる。
【0058】図12は第1の本発明に係る面形状測定装
置の第9実施形態を示している。この実施形態では、上
記第8実施形態における偏光ビームスプリッタ20を、
光源11からの光の反射光の出射方向が図の下方になる
ように置き直したものである。このような構成では、図
12の右方から進んできた光源11からの光は先ず、偏
光ビームスプリッタ20において、半透膜を透過するP
偏光である第1光と半透膜において反射するS偏光であ
る第2光とに分割される。第1光は1/4波長板31を
透過した後、直角プリズム32において通常の反射を
し、再び1/4波長板31を透過して偏光ビームスプリ
ッタ20に図の左方から入射する。ここで、第1光は偏
光ビームスプリッタ20を透過した時点ではP偏光であ
ったが、直角プリズム32において反射して再び偏光ビ
ームスプリッタ20に戻ってくるまでの間に1/4波長
板31を2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ
20に図の左方から入射するときにはS偏光になってい
る。このため第1光は偏光ビームスプリッタ20におい
て反射し、図の上方に進む。
【0059】図の上方に進んだ第1光は、更に1/4波
長板21を透過した後、直角プリズム29においてキャ
ッツアイ反射をし、再び1/4波長板21を透過して偏
光ビームスプリッタ20に図の上方から入射する。ここ
で、第1光は、偏光ビームスプリッタ20において上方
に反射した時点ではS偏光であったが、直角プリズム2
9において反射して再び偏光ビームスプリッタ20に戻
ってくるまでの間に1/4波長板21を2回通過してい
るので、偏光ビームスプリッタ20に上方から入射する
ときにはP偏光になっている。このため第1光はそのま
ま偏光ビームスプリッタ20を透過する。一方、偏光ビ
ームスプリッタ20において反射した第2光は、第1光
と重ね合わされた状態で図の下方に進む。そして、これ
ら両光はともに前述の第1実施形態におけるハーフミラ
ー50に導かれてこれを透過し、被検面S上の同じ測定
点に入射する。
【0060】このように偏光ビームスプリッタ20によ
り分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で被
検面Sに入射されるが、偏光ビームスプリッタ20を透
過した第1光が入射光と反射光とを含む平面が互いに直
交するように設けられた2つの直角プリズム32,29
においてそれぞれ通常の反射とキャッツアイ反射をする
のに対し、偏光ビームスプリッタ20において通常の反
射をした第2光はそのまま直進することから、測定光の
射出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと
同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光
とは反対の方向に同量のずれを生じるようになる。この
ため、前述の第1実施形態の場合と全く同様の効果を得
ることができる。
【0061】図13は第1の本発明に係る面形状測定装
置の第10実施形態であり、前述の第1実施形態におけ
る1つの偏光ビームスプリッタ20、2つの1/4波長
板21,24、1つのレンズ22及び2つの反射ミラー
23,25からなる構成を、2つのビームスプリッタ3
3,34、2つの反射ミラー35,36及び2つのレン
ズ37,38からなる構成に代えたものである。ここ
で、ビームスプリッタ33,34及び反射ミラー35,
36は相互に平行な状態に設置される。
【0062】このような構成では、図13の左方から進
んできた光源11からの光は先ず、ビームスプリッタ3
3において、半透膜を透過する第1光と半透膜において
反射する第2光とに分割される。ビームスプリッタ33
を透過した第1光は、反射ミラー35において図の下方
に反射し、更にビームスプリッタ34において図の右方
に反射する。一方、ビームスプリッタ33において反射
し、図の下方に進んだ第2光は、反射ミラー36におい
て図の右方に反射し、レンズ37において一旦集光され
た後、このレンズ37と焦点距離が同じであり、且つこ
のレンズ37の焦点位置と同じ位置に焦点が設定された
レンズ38により再び平行光にされた後、ビームスプリ
ッタ34を左方から右方へ透過して直進する。そして、
これら両光はともに第1実施形態におけるハーフミラー
50に導かれてこれを透過し、被検面S上の同じ測定点
に入射する。
【0063】このようにビームスプリッタ33により分
割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で被検面
Sに入射されるが、ビームスプリッタ33を透過した第
1光が反射ミラー35及びビームスプリッタ34におい
て通常の反射をするのに対し、ビームスプリッタ33に
おいて反射した第2光は反射ミラー36において反射し
た後、2つのレンズ37,38を介して直進する(この
とき、測定光の出射方向ずれがある場合には、第2光の
ずれ方向が反転する)ことから、測定光の射出方向ずれ
に対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量
のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方
向に同量のずれを生じる。このため、前述の第1実施形
態の場合と全く同様の効果を得ることができる。
【0064】図14は第1の本発明に係る面形状測定装
置の第11実施形態であり、上記第10実施形態におけ
る2つのビームスプリッタ33,34を、それぞれ偏光
ビームスプリッタ39,40に代えたものである。この
ような構成では、図14の上方から進んできた光源11
からの光は先ず、偏光ビームスプリッタ39において、
半透膜を透過するP偏光である第1光と半透膜において
反射するS偏光である第2光とに分割される。偏光ビー
ムスプリッタ39を透過して図の下方に進んだP偏光で
ある第1光は、反射ミラー36において図の右方に反射
し、レンズ37において一旦集光された後、このレンズ
37と焦点距離が同じであり、且つこのレンズ37の焦
点位置と同じ位置に焦点が設定されたレンズ38により
再び平行光にされた後、偏光ビームスプリッタ40を左
方から右方へ透過して直進する。一方、偏光ビームスプ
リッタ39において図の右方に反射したS偏光である第
2光は、反射ミラー35において図の下方に反射し、更
に偏光ビームスプリッタ40において図の右方に反射す
る。そして、これら両光はともに第1実施形態における
ハーフミラー50に導かれてこれを透過し、被検面S上
の同じ測定点に入射する。
【0065】このように偏光ビームスプリッタ39によ
り分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で被
検面Sに入射されるが、偏光ビームスプリッタ39を透
過した第1光が反射ミラー36において反射した後、2
つのレンズ37,38を介して直進する(このとき、測
定光の出射方向ずれがある場合には、第2光のずれ方向
が反転する)のに対し、偏光ビームスプリッタ39にお
いて反射した第2光は反射ミラー35及び偏光ビームス
プリッタ40において通常の反射をすることから、測定
光の射出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ず
れと同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第
1光とは反対の方向に同量のずれを生じるようになる。
このため、前述の第1実施形態の場合と全く同様の効果
を得ることができる。
【0066】図15は、第1の本発明に係る面形状測定
装置の第12実施形態を示している。この実施形態に係
る面形状測定装置の構成は、前述の第1実施形態の構成
とほぼ同じであるが、図1に示したハーフミラー50の
代わりに偏光ビームスプリッタ52を設置するととも
に、これら2つの偏光ビームスプリッタ20,52の間
に偏光板53を介装し、更に偏光ビームスプリッタ52
と被検面Sとの間に1/4波長板54を設けている。
【0067】このような構成では、前述のように、第1
光(P偏光)と第2光(S偏光)とは、重ね合わされた
状態で偏光ビームスプリッタ20より図の下方に出射し
て偏光板53に入射するが、この偏光板53によりS偏
光はP偏光に変換され(このとき光量は減少する)、P
偏光もS偏光と同じ光量のP偏光に変換されるため、第
1光と第2光とはともにP偏光の状態で偏光ビームスプ
リッタ52に図の上方から入射する。このため第1光と
第2光との両光は偏光ビームスプリッタ52の半透膜を
透過し、更に1/4波長板54を透過して被検面Sに至
る。そして、両光は被検面Sにおいて反射し、再び1/
4波長板54を透過して偏光ビームスプリッタ52に図
の下方から入射する。
【0068】ここで、第1光と第2光は、偏光ビームス
プリッタ52から出射する時点ではともにP偏光であっ
たが、被検面Sにおいて反射し、再び戻ってくるまでの
間に、1/4波長板54を2回通過するため、これら両
光が偏光ビームスプリッタ52に図の下方から入射する
ときには、ともにS偏光になっている。このため両光は
偏光ビームスプリッタ52において反射され、図の右方
に射出してレンズ51により集光されて光位置検出素子
60の受光面に至る。
【0069】このような構成においても、測定光の射出
方向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方
向に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは
反対の方向に同量のずれを生じるので、計測面上に形成
される第1光の光スポットと第2光の光スポットは、測
定光の射出方向ずれに対して、反対方向且つ同量でずれ
ることになる。従って、光位置検出素子60により第1
光と第2光との総合光量重心位置を求めることにより、
測定光の出射方向のずれによる誤差を含まない、正確な
反射測定光の傾きが得られる。
【0070】これまで説明してきた第1の本発明に係る
面形状測定装置の実施形態においては、偏光ビームスプ
リッタ20、ビームスプリッタ33或いは偏光ビームス
プリッタ39により分割した2つの光のうち、透過光を
第1光、反射光を第2光としていたが、これは便宜的な
ものに過ぎず、両光は全く同等に扱うことができるの
で、これらを入れ換えて、反射光を第1光、透過光を第
2光と考えても差し支えない。
【0071】続いて第2の本発明に係る面形状測定装置
(及び面形状測定方法)について説明する。図16はこ
の第2の本発明に係る面形状測定装置の一実施形態を示
したものである。この面形状測定装置は、光源111
(例えばレーザー光源)から射出された測定光を被検面
S上で走査させ、被検面Sで反射した測定光(反射測定
光)の傾きの変化を求めることにより被検面Sの形状を
測定する構成になっている。ここで、この装置を構成す
る光学系は、測定光を第1光と第2光とに分割し、これ
ら両光を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度
ずれを生じる状態で被検面Sに入射させ、被検面で反射
した第1光を第1の計測面(第1光位置検出素子160
の受光面)上に導いて第1の光スポットを形成させると
ともに、被検面Sで反射した第2光を第2の計測面(第
2光位置検出素子161の受光面)上に導いて第2の光
スポットを形成させるように組み立てられている。
【0072】このような装置において、光源111から
射出された測定光はレンズ112により集光され、その
集光点に位置したピンホール113を介してコリメータ
レンズ114に入射される。コリメータレンズ114に
より平行光にされた測定光は偏光ビームスプリッタ12
0に入射され、半透膜を透過するP偏光である第1光
と、半透膜において反射するS偏光である第2光とに分
割される。なお、ここでは上述の第1の本発明に係る面
形状測定装置のように、第1光と第2光との光量がほぼ
相等しくなるように(光量差が極めて小さくなるよう
に)しておく必要はない。その理由は、後述するよう
に、第1光の光スポット(第1光スポット)の光量重心
位置と第2光の光スポット(第2光スポット)の光量重
心位置を別々に算出しているので、重心位置は第1光と
第2光の光量バランスに依存しないからである。
【0073】偏光ビームスプリッタ120を透過した第
1光はそのまま図の下方に進み、ハーフミラー150の
半透膜を透過した後、被検面S上に至る。一方、偏光ビ
ームスプリッタ120において反射した第2光は図の左
方に進んで1/4波長板121及びレンズ122を透過
した後、反射ミラー123において反射する。そして、
再びレンズ122及び1/4波長板121を透過して偏
光ビームスプリッタ120に左方から入射する。ここ
で、第2光は偏光ビームスプリッタ120において反射
した時点ではS偏光であったが、反射ミラー123にお
いて反射して再び偏光ビームスプリッタ120に戻って
くるまでの間には1/4波長板121を2回通過してい
るので、偏光ビームスプリッタ120に左方から入射す
るときにはP偏光になっている。このため左方から入射
した第2光はそのまま偏光ビームスプリッタ120を右
方に透過し、更に1/4波長板124を透過して反射ミ
ラー125に至る。そして、この反射ミラー125にお
いて反射した後、再び1/4波長板124を透過して偏
光ビームスプリッタ120に右方から入射する。
【0074】ここで、第2光は偏光ビームスプリッタ1
20を左方から右方に透過した時点ではP偏光であった
が、反射ミラー125において反射して偏光ビームスプ
リッタ120に戻ってくるまでの間には1/4波長板1
24を2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ1
20に右方から入射するときにはS偏光になっている。
このため右方から入射した第2光は偏光ビームスプリッ
タ120において反射し、上記第1光と重ね合わされた
状態で図の下方に進む。そして、第1光と同様に上記ハ
ーフミラー150の半透膜を透過し、第1光が入射した
のと同じ被検面S上の測定点に入射する。
【0075】このように偏光ビームスプリッタ120に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
偏光ビームスプリッタ120を下方に出射して被検面S
に入射するが、偏光ビームスプリッタ120を透過した
第1光がそのまま直進するのに対し、偏光ビームスプリ
ッタ120において反射した第2光はレンズ122及び
反射ミラー123からなる構成によりキャッツアイ反射
し、且つ反射ミラー125において通常の反射をするこ
とから、測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定光
の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じるととも
に、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じ
るようになる。
【0076】ハーフミラー150を透過して被検面S上
の同一の測定点に至った第1光と第2光の両光は、双方
測定点の形状に応じた傾き角をもって反射する。被検面
Sで反射した第1光と第2光の両光は、今度は上記ハー
フミラー150に図の下方から入射し、半透膜において
反射して図の右方に進む。そして、これら両光は偏光ビ
ームスプリッタ151に図の左方から入射し、P偏光で
ある第1光はこれを透過して図の右方に進み、S偏光で
ある第2光は半透膜において反射して図の下方に進む。
偏光ブームスプリッタ151を透過した第1光はレンズ
152により集光されて第1の計測面、すなわち第1光
位置検出素子160の受光面上に第1光スポットを形成
する。また、偏光ビームスプリッタ151において反射
した第2光はレンズ153により集光されて第2の計測
面、すなわち第2光位置検出素子161の受光面上に第
2光スポットを形成する。
【0077】第1光位置検出素子160は、受光面(第
1の計測面)上に形成された第1光スポットの光量重心
位置を検出し、その結果を光傾き算出器170に出力す
る。また、第2光位置検出素子161は、受光面(第2
の計測面)上に形成された第2光スポットの光量重心位
置を検出し、その結果を同じく光傾き算出器170に出
力する。光傾き算出器170は、検出された第1光スポ
ットの光量重心位置に基づいて、被検面Sで反射した第
1光の傾きを算出するとともに、検出された第2光スポ
ットの光量重心位置に基づいて、被検面Sで反射した第
2光の傾きを算出する。そして、得られた第1光の傾き
から第2光の傾きを差し引いて反射測定光の傾きを算出
し、そのデータを処理装置180に出力する。そして、
処理装置180は、測定光を被検面S上で走査させる制
御を行いつつ、光傾き算出器170において求められた
反射測定光の傾きの変化を記録して、被検面Sの面形状
を求める。
【0078】このように第2の本発明に係る面形状測定
装置及び上記手順による面形状測定方法においては、光
源111から射出された測定光を第1光と第2光とに分
割した後、これら両光を被検面Sに導き、被検面Sで反
射した第1光を第1の計測面上に導いて第1の光スポッ
トを形成させるとともに、被検面Sで反射した第2光を
第2の計測面上に導いて第2の光スポットを形成させ、
第1の光スポットの光量重心位置に基づいて求められる
第1光の傾きから、第2の光スポットの光量重心位置に
基づいて求められる第2光の傾きを差し引いて反射測定
光の傾きを算出している。ここで、第1光と第2光の両
光は、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれ
が生じるようになっているので、第1光の傾きから第2
光の傾きを差し引いて求められた反射測定光の傾きは、
測定光の射出方向ずれによる誤差分が除かれた正確な値
となる(その理由は上述の第1の本発明に係る面形状測
定装置において説明した理由と同様)。このため、光源
111の姿勢が不安定で測定光の射出方向がずれた場合
であっても、測定結果に影響が及ぶことはなく、被検面
の形状測定を高精度に行うことが可能となる。
【0079】なお、この実施形態では、測定光の射出方
向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向
に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反
対の方向に同量のずれを生じるようになっているが、第
1光と第2光はそれぞれP偏光とS偏光であり、その後
これら両光を分離することが可能であるので、これら両
光は必ずしも測定光の射出方向ずれ量に対して互いに反
対方向の角度ずれを生じるようになっていなくてもよ
い。すなわち、第1光及び第2光は、異なる位置検出手
段(第1の光位置検出素子160及び第2の光位置検出
素子161)にそれぞれ光スポットを形成させることが
でき、検出された第1光スポットの光量重心位置と第2
光スポットの光量重心位置は、測定光の射出方向ずれに
よる誤差分をそれぞれ含んでいる。しかし、第1光スポ
ットの光量重心位置に基づいて求められる被検面で反射
した第1光の傾きから、第2光スポットの光量重心位置
に基づいて求められる被検面で反射した第2光の傾きを
差し引いて反射測定光の傾きを算出するので、測定光の
射出方向ずれによる誤差をキャンセルすることができ
る。
【0080】続いて第3の本発明に係る面形状測定装置
(及び面形状測定方法)について説明する。図17はこ
の第3の本発明に係る面形状測定装置の第1実施形態を
示したものである。この面形状測定装置は、光源211
(例えばレーザー光源)から射出された測定光を被検面
S上で走査させ、被検面Sで反射した測定光(反射測定
光)の傾きの変化を求めることにより被検面Sの形状を
測定する構成になっている。ここで、この装置を構成す
る光学系は、測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2
光とに分割し、これら両光のうち第1光のみを被検面S
に入射させ、被検面Sで反射した第1光と被検面で反射
していない第2光とを、測定光の射出方向ずれに対して
第1光は測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを
生じるとともに、第2光は第1光とは反対の方向に同量
のずれを生じる状態で同一の計測面(光位置検出素子2
60の受光面)上に導いて両光それぞれの光スポットを
形成させるように組み立てられている。
【0081】このような装置において、光源211から
射出された測定光はレンズ212により集光され、その
集光点に位置したピンホール213を介してコリメータ
レンズ214に入射される。コリメータレンズ214に
より平行光にされた測定光は偏光ビームスプリッタ22
0に入射され、半透膜を透過するP偏光である第1光
と、半透膜において反射するS偏光である第2光とに分
割される。なお、ここでは、偏光ビームスプリッタ22
0に入射する光の状態を調整し、第1光と第2光との光
量がほぼ相等しくなるように(光量差が極めて小さくな
るように)しておく。その理由は上述の第1の本発明に
係る面形状測定装置の場合と同様、同一計測面に形成さ
れた第1光の光スポットと第2光の光スポットとにより
総合光量重心位置を算出するので、各光の光量が相異な
ると重心位置がずれるからである。
【0082】偏光ビームスプリッタ220を透過した第
1光はそのまま図の下方に進み、1/4波長板224を
透過した後、被検面S上に至る。そして、被検面Sで反
射した後、再び1/4波長板224を透過して偏光ビー
ムスプリッタ220に図の下方から入射する。ここで、
第1光は、偏光ビームスプリッタ220を出射した時点
ではP偏光であったが、被検面Sにおいて反射して再び
偏光ビームスプリッタ220に戻ってくるまでの間には
1/4波長板224を2回通過しているので、偏光ビー
ムスプリッタ220に図の下方から入射するときにはS
偏光になっている。このため第1光は偏光ビームスプリ
ッタ220において図の右方に反射し、レンズ250に
より集光されて計測面、すなわち光位置検出素子260
の受光面に光スポットを形成する。
【0083】一方、偏光ビームスプリッタ220におい
て反射した第2光は図の左方に進んで1/4波長板22
1及びレンズ222を透過した後、反射ミラー223に
おいて反射する。そして、再びレンズ222及び1/4
波長板221を透過して偏光ビームスプリッタ220に
左方から入射する。ここで、第2光は偏光ビームスプリ
ッタ220において反射した時点ではS偏光であった
が、反射ミラー223において反射して再び偏光ビーム
スプリッタ220に戻ってくるまでの間には1/4波長
板221を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ220に左方から入射するときにはP偏光になってい
る。このため第2光はそのまま偏光ビームスプリッタ2
20を透過し、レンズ250により集光されて計測面、
すなわち光位置検出素子260の受光面に光スポットを
形成する。
【0084】このように偏光ビームスプリッタ220に
より分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態で
計測面上に入射するが、偏光ビームスプリッタ220を
透過した第1光が被検面Sにおいて反射した後、偏光ビ
ームスプリッタ220において通常の反射をしてから計
測面上に至るのに対し、偏光ビームスプリッタ220に
おいて通常の反射をした第2光はレンズ222及び反射
ミラー223からなる構成においてキャッツアイ反射し
た後、偏光ビームスプリッタ220を透過して計測面上
に至ることから、測定光の射出方向ずれに対して第1光
は測定光の射出方向ずれと同方向に同量のずれを生じる
とともに、第2光は第1光とは反対の方向に同量のずれ
を生じるようになる。
【0085】光位置検出素子260は、受光面(計測
面)上に形成されたこれら両光スポットの総合光量重心
位置を検出し、その結果を光傾き算出器270に出力す
る。光傾き算出器270は、検出された両光スポットの
総合光量重心位置に基づいて、反射測定光の傾きを算出
し、そのデータを処理装置280に出力する。そして、
処理装置280は、測定光を被検面S上で走査させる制
御を行いつつ光傾き算出器270において求められた反
射測定光の傾きの変化を記録して、被検面Sの面形状を
求める。
【0086】このように第3の本発明に係る面形状測定
装置及び上記手順による面形状測定方法においては、光
源211から射出された測定光を第1光と第2光とに分
割した後、このうち第1光のみを被検面Sに入射させ、
被検面Sで反射した第1光と被検面Sで反射していない
第2光とを同一の計測面上に導き、これら両光が計測面
上に形成する両光スポットの総合量重心位置に基づいて
反射測定光の傾きを算出するようになっている。ここ
で、第1光と第2光の両光は、分割時において、双方の
光量がほぼ相等しくなるように調整されており、且つ、
測定光の射出方向ずれに対して第1光は測定光の射出方
向ずれと同方向に同量のずれを生じるとともに、第2光
は第1光とは反対の方向に同量のずれを生じる状態で同
一の計測面上に導かれるようになっているので、両光ス
ポットの総合光量重心位置に基づいて求められた反射測
定光の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分が除
かれた正確な値となる。このため、光源211の姿勢が
不安定で測定光の射出方向がずれた場合であっても、測
定結果に影響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高
精度に行うことが可能となる。
【0087】図18は、第3の本発明に係る面形状測定
装置における第2実施形態を示している。この実施形態
に係る面形状測定装置は、上記第1実施形態(図17)
において示した1/4波長板221、レンズ222、反
射ミラー223を偏光ビームスプリッタ220に関して
左方から右方に対称移動させるとともに、レンズ250
を偏光ビームスプリッタ220に関して右方から左方に
対称移動させたものである。
【0088】このような構成では、光源211からの光
は先ず、偏光ビームスプリッタ220において、半透膜
を透過するP偏光である第1光と半透膜において反射す
るS偏光である第2光とに分割される。そして、偏光ビ
ームスプリッタ220を透過した第1光はそのまま図の
下方に進み、1/4波長板224を透過した後、被検面
S上に至る。そして、被検面Sで反射した後、再び1/
4波長板224を透過して偏光ビームスプリッタ220
に図の下方から入射する。ここで、第1光は、偏光ビー
ムスプリッタ220を出射した時点ではP偏光であった
が、被検面Sにおいて反射して再び偏光ビームスプリッ
タ220に戻ってくるまでの間には1/4波長板224
を2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ220
に図の下方から入射するときにはS偏光になっている。
このため第1光は偏光ビームスプリッタ220において
図の右方に反射し、1/4波長板221及びレンズ22
2を透過した後、反射ミラー223において反射する。
そして、再びレンズ222及び1/4波長板221を透
過して偏光ビームスプリッタ220に右方から入射す
る。
【0089】ここで、第1光は偏光ビームスプリッタ2
20において反射した時点ではS偏光であったが、反射
ミラー223において反射して再び偏光ビームスプリッ
タ220に戻ってくるまでの間には1/4波長板221
を2回通過しているので、偏光ビームスプリッタ220
に右方から入射するときにはP偏光になっている。この
ため第2光はそのまま偏光ビームスプリッタ220を透
過し、レンズ250により集光されて計測面、すなわち
光位置検出素子260の受光面に光スポットを形成す
る。一方、偏光ビームスプリッタ220において反射し
た第2光は図の左方に進み、レンズ250により集光さ
れて第1光と同一の計測面、すなわち光位置検出素子2
60の受光面に光スポットを形成する。
【0090】この場合も、偏光ビームスプリッタ220
により分割された第1光と第2光は重ね合わされた状態
で計測面Sに入射するが、偏光ビームスプリッタ220
を透過した第1光が被検面Sにおいて反射した後、偏光
ビームスプリッタ220において通常の反射をし、更に
レンズ222及び反射ミラー223からなる構成におい
てキャッツアイ反射をした後、偏光ビームスプリッタ2
20を透過して計測面上に至るのに対し、偏光ビームス
プリッタ220において通常の反射をした第2光はその
まま直進して計測面上に至ることから、測定光の射出方
向ずれに対して第1光は測定光の射出方向ずれと同方向
に同量のずれを生じるとともに、第2光は第1光とは反
対の方向に同量のずれを生じるようになる。このため、
上記第1実施形態の場合と全く同様の効果を得ることが
できる。
【0091】続いて第4の本発明に係る面形状測定装置
(及び面形状測定方法)について説明する。図19はこ
の第4の本発明に係る面形状測定装置の第1実施形態を
示したものである。この面形状測定装置は、光源311
(例えばレーザー光源)から射出された測定光を被検面
S上で走査させ、被検面Sで反射した測定光(反射測定
光)の傾きの変化を求めることにより被検面Sの形状を
測定する構成になっている。ここで、この装置を構成す
る光学系は、測定光を第1光と第2光とに分割し、これ
ら両光を、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度
ずれを生じるように導くとともに、これら両光のうち第
1光のみを被検面S上に入射させ、被検面Sで反射した
第1光を第1の計測面(第1光位置検出素子360の受
光面)上に導いて第1の光スポットと形成させるととも
に、被検面Sで反射していない第2光を導いて第2の計
測面(第2光位置検出素子361の受光面)上に第2の
光スポットを形成させるように組み立てられている。
【0092】このような装置において、光源311から
射出された測定光はレンズ312により集光され、その
集光点に位置したピンホール313を介してコリメータ
レンズ314に入射される。コリメータレンズ314に
より平行光にされた測定光は偏光ビームスプリッタ32
0に入射され、半透膜を透過するP偏光である第1光
と、半透膜において反射するS偏光である第2光とに分
割される。なお、ここでは第1光と第2光との光量がほ
ぼ相等しくなるように(光量差が極めて小さくなるよう
に)しておく必要はない。その理由は上述の第2の本発
明に係る面形状測定装置の場合と同様、第1光の光スポ
ット(第1光スポット)の光量重心位置と第2光の光ス
ポット(第2光スポット)の光量重心位置を別々に算出
しているので、重心位置は第1光と第2光の光量バラン
スに依存しないからである。
【0093】偏光ビームスプリッタ320を透過した第
1光はそのまま図の下方に進み、1/4波長板321を
透過した後、被検面S上に至る。そして、被検面Sで反
射した後、再び1/4波長板321を透過して偏光ビー
ムスプリッタ320に図の下方から入射する。ここで、
第1光は、偏光ビームスプリッタ220を出射した時点
ではP偏光であったが、被検面Sにおいて反射して再び
偏光ビームスプリッタ320に戻ってくるまでの間には
1/4波長板321を2回通過しているので、偏光ビー
ムスプリッタ320に図の下方から入射するときにはS
偏光になっている。このため第1光は偏光ビームスプリ
ッタ320において図の右方に反射し、レンズ350に
より集光されて第1の計測面、すなわち第1光位置検出
素子360の受光面に第1光スポットを形成する。一
方、偏光ビームスプリッタ320において反射した第2
光は図の左方に進んでレンズ351により集光され、第
2の計測面、すなわち第2光位置検出素子361の受光
面に第2光スポットを形成する。
【0094】このように偏光ビームスプリッタ320を
透過した第1光が被検面Sにおいて反射した後、偏光ビ
ームスプリッタ320の半透膜において通常の反射をし
て第1の計測面上に至るのに対し、偏光ビームスプリッ
タ320において反射した第2光は偏光ビームスプリッ
タ321において通常の反射をして第2の計測面上に至
ることにより、これら第1光と第2光の両光は、測定光
の射出方向ずれに対して同量の角度ずれを生じるように
なる。
【0095】第1光位置検出素子360は、受光面(第
1の計測面)上に形成された第1光スポットの光量重心
位置を検出し、その結果を光傾き算出器370に出力す
る。また、第2光位置検出素子361は、受光面(第2
の計測面)上に形成された第2光スポットの光量重心位
置を検出し、その結果を同じく光傾き算出器370に出
力する。光傾き算出器370は、検出された第1光スポ
ットの光量重心位置に基づいて、被検面Sで反射した第
1光の傾きを算出するとともに、検出された第2光スポ
ットの光量重心位置に基づいて、測定光の射出方向ずれ
角を算出する。そして、得られた第1光の傾きから測定
光の出射方向ずれ角を差し引いて反射測定光の傾きを算
出し、そのデータを処理装置380に出力する。そし
て、処理装置380は、測定光を被検面S上で走査させ
る制御を行いつつ光傾き算出器370において求められ
た反射測定光の傾きの変化を記録して、被検面Sの面形
状を求める。
【0096】このように第4の本発明に係る面形状測定
装置及び上記手順による面形状測定方法においては、光
源311から射出された測定光を第1光と第2光とに分
割した後、これら両光のうち第1光のみを被検面Sに入
射させ、被検面Sで反射した第1光を第1の計測面上に
導いて第1の光スポットを形成させるとともに、被検面
Sで反射していない第2光を第2の計測面上に導いて第
2の光スポットを形成させ、第1の光スポットの光量重
心位置に基づいて求められる第1光の傾きから、第2の
光スポットの光量重心位置に基づいて求められる測定光
の射出方向ずれ角を差し引いて反射測定光の傾きを算出
するようになっている。ここで、第1光と第2光の両光
は、測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ずれを
生じるように導かれているので、第1光の傾きから測定
光の射出方向ずれ角を差し引いて求められた反射測定光
の傾きは、測定光の射出方向ずれによる誤差分が除かれ
た正確な値となる。このため、光源311の姿勢が不安
定で測定光の射出方向がずれた場合であっても、測定結
果に影響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高精度
に行うことが可能となる。
【0097】図20は、第4の本発明に係る面形状測定
装置における第2実施形態を示している。この実施形態
に係る面形状測定装置は、上記第1実施形態(図19)
において示したレンズ314と偏光ビームスプリッタ3
20との間にもう一つの偏光ビームスプリッタ322を
設け、その偏光ビームスプリッタ322の左方(図の左
方)に1/4波長板323、レンズ324及び反射ミラ
ー325を設置するとともに、偏光ビームスプリッタ3
22の右方(図の右方)に1/4波長板326及び反射
ミラー327を設置したものである。
【0098】このような構成では、レンズ314を通っ
た光源311からの光は、先ず偏光ビームスプリッタ3
22において、半透膜を透過するP偏光である第1光と
半透膜において反射するS偏光である第2光とに分割さ
れる。そして、偏光ビームスプリッタ322を透過した
第1光はそのまま図の下方に進み、偏光ビームスプリッ
タ320に至る。一方、偏光ビームスプリッタ322に
おいて反射した第2光は図の左方に進み、1/4波長板
323及びレンズ324を透過した後、反射ミラー32
5に至る。そして、反射ミラー325で反射した後、再
びレンズ324及び1/4波長板323を透過して偏光
ビームスプリッタ220に図の左方から入射する。ここ
で、第2光は、偏光ビームスプリッタ220において反
射した時点ではS偏光であったが、反射ミラー325に
おいて反射して再び偏光ビームスプリッタ332に戻っ
てくるまでの間には1/4波長板323を2回通過して
いるので、偏光ビームスプリッタ322に図の左方から
入射するときにはP偏光になっている。このため第2光
は偏光ビームスプリッタ322を図の左方から右方へ透
過し、1/4波長板326を透過した後、反射ミラー3
27において反射する。そして、1/4波長板326を
透過して偏光ビームスプリッタ322に図の右方から入
射する。
【0099】ここで、第2光は偏光ビームスプリッタ3
23を左方から右方に透過した時点ではP偏光であった
が、反射ミラー327において反射して再び偏光ビーム
スプリッタ322に戻ってくるまでの間には1/4波長
板326を2回通過しているので、偏光ビームスプリッ
タ322に右方から入射するときにはS偏光になってい
る。このため第2光は偏光ビームスプリッタ322にお
いて反射し、第1光と重ね合わされて偏光ビームスプリ
ッタ320に図の上方から入射する。その後の両光の進
路は上記第1実施形態に示した通りであるのでその説明
は省略するが、このような構成においても、上記第1実
施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0100】これまで第1〜第4の本発明についての好
ましい実施形態を説明してきたが、上述の実施形態はそ
れぞれの発明を具現化するための例示に過ぎず、上記以
外の形態(特に光学系の組み方)を採ることも勿論可能
である。
【0101】また、上述の本発明に係る面形状測定装置
及び面形状測定方法は、高精度レンズの製造工程中で用
いられる。すなわち、被検物の設計値に対する面形状誤
差を測定し、公知の方法により加工・研磨した後、再
度、被検物の設計値に対する形状誤差を測定して被検物
の設計値に対する形状誤差が許容範囲内に収まるように
する工程において、本発明に係る面形状測定装置(或い
は面形状測定方法)を適用する。そして、このようにし
て得られた所定の面精度を有する被検物(光学素子)を
鏡筒に組み込んで、投影露光装置用の投影レンズを製造
する。このように本発明に係る面形状測定装置又は面形
状測定方法を用いて面形状が測定された光学素子(レン
ズ)を組み込んでなる投影レンズは、面形状誤差の少な
い非常に高精度な光学部品となる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る面形
状測定装置及び面形状測定方法によれば、光源の姿勢が
不安定で測定光の射出方向がずれた場合であっても、測
定結果に影響が及ぶことはなく、被検面の形状測定を高
精度に行うことが可能となる。
【0103】また、上記面形状測定装置或いは方法を用
いて面形状が測定された光学素子を組み込んでなる投影
レンズは、面形状誤差の少ない非常に高精度な光学部品
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本発明の第1実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図2】光源から射出された測定光Lが基準の方向から
角度θだけずれた場合における、偏光ビームスプリッタ
を透過してそのまま出射する第1光L1と、偏光ビーム
スプリッタにおいて反射し、その後偏光ビームスプリッ
タを出射する第2光L2の進路を示す図である。
【図3】被検面Sに垂直に入射した第1光が被検面Sの
形状に応じた傾きをもって反射し、その傾きに応じた光
位置検出素子の受光面(計測面)上の位置に光スポット
を形成させる状況を示す図であり、(A)は被検面S上
の測定点が完全な平面である場合、(B)は被検面S上
の測定点が完全な平面でない場合をそれぞれ示してい
る。
【図4】光源の姿勢が不安定であり、測定光の射出方向
が基準の方向からずれた場合に、第1光の被検面Sにお
ける反射光が計測面上に形成する光スポットの位置が基
準位置から変位したものとなる様子を示す図である。
【図5】第1の本発明の第2実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図6】第1の本発明の第3実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図7】第1の本発明の第4実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図8】第1の本発明の第5実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図9】第1の本発明の第6実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図10】第1の本発明の第7実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図11】第1の本発明の第8実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図12】第1の本発明の第9実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図13】第1の本発明の第10実施形態に係る面形状
測定装置の構成図である。
【図14】第1の本発明の第11実施形態に係る面形状
測定装置の構成図である。
【図15】第1の本発明の第12実施形態に係る面形状
測定装置の構成図である。
【図16】第2の本発明の一実施形態に係る面形状測定
装置の構成図である。
【図17】第3の本発明の第1実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図18】第3の本発明の第2実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図19】第4の本発明の第1実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【図20】第4の本発明の第2実施形態に係る面形状測
定装置の構成図である。
【符号の説明】
11 光源 20 ビームスプリッタ 21 1/4波長板 22 レンズ 23 反射ミラー 24 1/4波長板 25 反射ミラー 50 ハーフミラー 51 レンズ 60 光位置検出素子(光位置検出手段) 70 光傾き算出器(光傾き算出手段) 80 処理装置 S 被検面

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定装置において、 前記測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
    割し、これら両光を、前記測定光の射出方向ずれに対し
    て前記第1光は前記測定光の射出方向ずれと同方向に同
    量のずれを生じるとともに、前記第2光は前記第1光と
    は反対の方向に同量のずれを生じる状態で前記被検面に
    入射させ、前記被検面で反射した前記両光を同一の計測
    面上に導いて前記両光それぞれの光スポットを形成させ
    る光学系と、 前記計測面上に形成された前記両光スポットの総合光量
    重心位置を検出する光位置検出手段と、 前記光位置検出手段により検出された前記両光スポット
    の総合光量重心位置に基づいて前記反射測定光の傾きを
    算出する光傾き算出手段とを備えたことを特徴とする面
    形状測定装置。
  2. 【請求項2】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定装置において、 前記測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
    を、前記測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ず
    れを生じる状態で前記被検面に入射させ、前記被検面で
    反射した前記第1光を第1の計測面上に導いて第1の光
    スポットを形成させるとともに、前記被検面で反射した
    前記第2光を第2の計測面上に導いて第2の光スポット
    を形成させる光学系と、 前記第1の計測面上に形成された前記第1の光スポット
    の光量重心位置を検出する第1の光位置検出手段と、 前記第2の計測面上に形成された前記第2の光スポット
    の光量重心位置を検出する第2の光位置検出手段と、 前記第1の光位置検出手段により検出された前記第1の
    光スポットの光量重心位置に基づいて求められる前記被
    検面で反射した前記第1光の傾きから、前記第2の光位
    置検出手段により検出された前記第2の光スポットの光
    量重心位置に基づいて求められる前記被検面で反射した
    前記第2光の傾きを差し引いて前記反射測定光の傾きを
    算出する光傾き算出手段とを備えたことを特徴とする面
    形状測定装置。
  3. 【請求項3】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定装置において、 前記測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
    割し、これら両光のうち前記第1光のみを前記被検面に
    入射させて反射させ、前記測定光の射出方向ずれに対し
    て前記第1光は前記測定光の射出方向ずれと同方向に同
    量のずれを生じるとともに、前記第2光は前記第1光と
    は反対の方向に同量のずれを生じる状態で同一の計測面
    上に導いて前記両光それぞれの光スポットを形成させる
    光学系と、 前記計測面上に形成された前記両光スポットの総合光量
    重心位置を検出する光位置検出手段と、 前記光位置検出手段により検出された前記両光スポット
    の総合光量重心位置に基づいて前記反射測定光の傾きを
    算出する光傾き算出手段とを備えたことを特徴とする面
    形状測定装置。
  4. 【請求項4】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定装置において、 前記測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
    を、前記測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ず
    れを生じるように導くとともに、これら両光のうち前記
    第1光のみを前記被検面上に入射させ、前記被検面で反
    射した前記第1光を第1の計測面上に導いて第1の光ス
    ポットと形成させるとともに、前記第2光を導いて第2
    の計測面上に第2の光スポットを形成させる光学系と、 前記第1の計測面上に形成された前記第1の光スポット
    の光量重心位置を検出する第1の光位置検出手段と、 前記第2の計測面上に形成された前記第2の光スポット
    の光量重心位置を検出する第2の光位置検出手段と、 前記第1の光位置検出手段により検出された前記第1の
    光スポットの光量重心位置に基づいて求められる前記被
    検面で反射した前記第1光の傾きから、前記第2の光位
    置検出手段により検出された前記第2の光スポットの光
    量重心位置に基づいて求められる前記測定光の射出方向
    ずれ角を差し引いて前記反射測定光の傾きを算出する光
    傾き算出手段とを備えたことを特徴とする面形状測定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記光学系は、前記第1光及び前記第2
    光のいずれか一方の光を入射方向に反射する機能を備え
    た光学部材を有することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の面形状測定装置。
  6. 【請求項6】 前記光学系は、前記第1光を前記測定光
    の射出方向ずれと同方向にずれを生じさせるとともに、
    前記第2光を前記第1光とは反対の方向にずれを生じさ
    せることを特徴とする請求項2又は4記載の面形状測定
    装置。
  7. 【請求項7】 前記分割は、偏光ビームスプリッタ又は
    透過反射部材によりなされることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の面形状測定装置。
  8. 【請求項8】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定方法において、 前記測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
    割し、これら両光を、前記測定光の射出方向ずれに対し
    て前記第1光は前記測定光の射出方向ずれと同方向に同
    量のずれを生じるとともに、前記第2光は前記第1光と
    は反対の方向に同量のずれを生じる状態で前記被検面に
    入射させ、前記被検面で反射した前記両光を同一の計測
    面上に導いて形成された前記両光の光スポットの総合光
    量重心位置に基づいて前記反射測定光の傾きを算出する
    ようにしたことを特徴とする面形状測定方法。
  9. 【請求項9】 光源から射出された測定光を被検面上で
    走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの変
    化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面形
    状測定方法において、 前記測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
    を、前記測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ず
    れを生じる状態で前記被検面に入射させ、前記被検面で
    反射した前記第1光を第1の計測面上に導いて第1の光
    スポットを形成させるとともに、前記被検面で反射した
    前記第2光を第2の計測面上に導いて第2の光スポット
    を形成させ、前記第1の計測面上に形成された前記第1
    の光スポットの光量重心位置に基づいて求められる前記
    被検面で反射した前記第1光の傾きから、前記第2の計
    測面上に形成された前記第2の光スポットの光量重心位
    置に基づいて求められる前記被検面で反射した前記第2
    光の傾きを差し引いて前記反射測定光の傾きを算出する
    ようにしたことを特徴とする面形状測定方法。
  10. 【請求項10】 光源から射出された測定光を被検面上
    で走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの
    変化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面
    形状測定方法において、 前記測定光を光量がほぼ相等しい第1光と第2光とに分
    割し、これら両光のうち前記第1光のみを前記被検面に
    入射させて反射させ、前記測定光の射出方向ずれに対し
    て前記第1光は前記測定光の射出方向ずれと同方向に同
    量のずれを生じるとともに、前記第2光は前記第1光と
    は反対の方向に同量のずれを生じる状態で同一の計測面
    上に導いて前記両光それぞれの光スポットを形成させ、
    前記計測面上に形成された前記両光スポットの総合光量
    重心位置に基づいて前記反射測定光の傾きを算出するよ
    うにしたことを特徴とする面形状測定方法。
  11. 【請求項11】 光源から射出された測定光を被検面上
    で走査させ、前記被検面で反射した反射測定光の傾きの
    変化を求めることにより前記被検面の形状を測定する面
    形状測定方法において、 前記測定光を第1光と第2光とに分割し、これら両光
    を、前記測定光の射出方向ずれ量に対して同量の角度ず
    れを生じるように導くとともに、これら両光のうち前記
    第1光のみを前記被検面上に入射させ、前記被検面で反
    射した前記第1光を第1の計測面上に導いて第1の光ス
    ポットと形成させるとともに、前記第2光を導いて第2
    の計測面上に第2の光スポットを形成させ、前記第1の
    計測面上に形成された前記第1の光スポットの光量重心
    位置に基づいて求められる前記被検面で反射した前記第
    1光の傾きから、前記第2の計測面上に形成された前記
    第2の光スポットの光量重心位置に基づいて求められる
    前記測定光の射出方向ずれ角を差し引いて前記反射測定
    光の傾きを算出するようにしたことを特徴とする面形状
    測定方法。
  12. 【請求項12】 前記測定光の射出方向ずれに対して前
    記第1光が前記測定光の射出方向ずれと同方向に同量の
    ずれを生じるとともに、前記第2光が前記第1光とは反
    対の方向に同量のずれを生じる状態は、前記第1光又は
    前記第2光を入射方向に反射する機能を備えた光学部材
    によりなされることを特徴とする請求項8〜11のいず
    れかに記載の面形状測定方法。
  13. 【請求項13】 前記第1光は前記測定光の射出方向ず
    れと同方向にずれを生じるとともに、前記第2光は前記
    第1光とは反対の方向にずれを生じるようになっている
    ことを特徴とする請求項9又は11記載の面形状測定方
    法。
  14. 【請求項14】 前記分割は、偏光ビームスプリッタ又
    は透過反射部材によりなされることを特徴とする請求項
    8〜13のいずれかに記載の面形状測定方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜7のいずれかに記載の面形
    状測定装置を用いて面形状が測定された光学素子を組み
    込んでなることを特徴とする投影レンズ。
  16. 【請求項16】 請求項8〜14のいずれかに記載の面
    形状測定方法を用いて面形状が測定された光学素子を組
    み込んでなることを特徴とする投影レンズ。
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