JP2002213711A - 低NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置 - Google Patents
低NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料ガスを低カロリーにして燃焼時の高熱に
よる窒素酸化物NOx)の発生を減少させる。 【解決手段】 加熱炉1においてガスバーナで燃料ガス
Fを燃焼する燃焼方法であって、燃料ガスFの噴射によ
るエジェクタ効果を利用して、加熱炉1内で循環する燃
焼排ガスEを燃料ガスF中に混合し、燃料ガスFを発熱
量が低い低カロリーガスにすることにより、この燃焼に
際して窒素酸化物NOxの発生を抑制する燃焼方法であ
る。
よる窒素酸化物NOx)の発生を減少させる。 【解決手段】 加熱炉1においてガスバーナで燃料ガス
Fを燃焼する燃焼方法であって、燃料ガスFの噴射によ
るエジェクタ効果を利用して、加熱炉1内で循環する燃
焼排ガスEを燃料ガスF中に混合し、燃料ガスFを発熱
量が低い低カロリーガスにすることにより、この燃焼に
際して窒素酸化物NOxの発生を抑制する燃焼方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱炉、工業炉、
ボイラ等の加熱装置に使用する燃焼装置に係り、特に低
NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置に関するも
のである。
ボイラ等の加熱装置に使用する燃焼装置に係り、特に低
NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、加熱炉としては、図3の断面
図に示すように、石油精製、石油化学において、ガス、
オイル等を加熱するための管式加熱炉等がある。この管
式加熱炉1は、内壁面を耐火材2で形成した輻射部3を
備えた加熱炉本体4の底部にバーナー5を配置したもの
である。この加熱炉本体4の内部であって、バーナー5
からの火炎を包囲するように、ガス、オイル等を搬送さ
せる加熱管6を配管してある。この加熱炉本体4の上部
には対流部7を設け、加熱管6を配管してある。この対
流部7の上部には煙突8を設けたものである。
図に示すように、石油精製、石油化学において、ガス、
オイル等を加熱するための管式加熱炉等がある。この管
式加熱炉1は、内壁面を耐火材2で形成した輻射部3を
備えた加熱炉本体4の底部にバーナー5を配置したもの
である。この加熱炉本体4の内部であって、バーナー5
からの火炎を包囲するように、ガス、オイル等を搬送さ
せる加熱管6を配管してある。この加熱炉本体4の上部
には対流部7を設け、加熱管6を配管してある。この対
流部7の上部には煙突8を設けたものである。
【0003】このような加熱炉1では燃焼に際して、窒
素酸化物(NOx)が発生し易かった。窒素酸化物(N
Ox)の発生は、火炎の温度に比例して増加する傾向が
ある。そこで、低カロリーガスは、燃焼温度が通常の火
炎に比較して低下し、このよう火炎の温度を低く抑える
ことにより、窒素酸化物(NOx)の発生は低くするこ
とができる。
素酸化物(NOx)が発生し易かった。窒素酸化物(N
Ox)の発生は、火炎の温度に比例して増加する傾向が
ある。そこで、低カロリーガスは、燃焼温度が通常の火
炎に比較して低下し、このよう火炎の温度を低く抑える
ことにより、窒素酸化物(NOx)の発生は低くするこ
とができる。
【0004】そこで、窒素酸化物(NOx)の発生を低
く抑えるために、多段空気式バーナーや多段燃焼式バー
ナー等の種々の燃焼装置が提案されている。例えば、多
段空気式バーナー9は、図4の断面図に示すように、燃
焼空気を多段に分けて炎口部に送り込み、速やかに燃焼
する方式のバーナーである。図示例では、バーナー9の
中心位置にガスノズル10を設け、このガスノズル10
の周囲に円筒形の第一バーナータイル11を配置し、こ
の第一バーナータイル11とガスノズル10との隙間に
一次の空気穴を形成したものである。この第一バーナー
タイル11の周囲に、これより大径の円筒形の第二バー
ナータイル12を配置し、この第二バーナータイル12
と第一バーナータイル11との隙間に二次の空気穴を形
成したものである。同様に、この第二バーナータイル1
2の周囲にこれより大径の円筒形の第三バーナータイル
13を配置し、この第三バーナータイル13と第二バー
ナータイル12との隙間に三次の空気穴を形成したもの
である。ガスノズル10の火炎に向けて燃焼空気を、一
次、二次、三次の空気穴に分けて供給することで、緩や
かに、かつ火炎のp 温度を下げて燃焼できるようになっ
ている。
く抑えるために、多段空気式バーナーや多段燃焼式バー
ナー等の種々の燃焼装置が提案されている。例えば、多
段空気式バーナー9は、図4の断面図に示すように、燃
焼空気を多段に分けて炎口部に送り込み、速やかに燃焼
する方式のバーナーである。図示例では、バーナー9の
中心位置にガスノズル10を設け、このガスノズル10
の周囲に円筒形の第一バーナータイル11を配置し、こ
の第一バーナータイル11とガスノズル10との隙間に
一次の空気穴を形成したものである。この第一バーナー
タイル11の周囲に、これより大径の円筒形の第二バー
ナータイル12を配置し、この第二バーナータイル12
と第一バーナータイル11との隙間に二次の空気穴を形
成したものである。同様に、この第二バーナータイル1
2の周囲にこれより大径の円筒形の第三バーナータイル
13を配置し、この第三バーナータイル13と第二バー
ナータイル12との隙間に三次の空気穴を形成したもの
である。ガスノズル10の火炎に向けて燃焼空気を、一
次、二次、三次の空気穴に分けて供給することで、緩や
かに、かつ火炎のp 温度を下げて燃焼できるようになっ
ている。
【0005】この多段空気式バーナー9では、ガスノズ
ル10より噴出した燃料ガスFは第一 の空気穴で、空
気取入口14から空気と混合して、第一のバーナータイ
ル11から噴出して点火され、酸素濃度の低い安定した
濃火炎が形成される。この濃火炎は、第二バーナータイ
ル12との隙間に供給された空気と混合して希薄混合気
となる。更に、第三バーナータイル13との隙間から供
給される空気とも混合して燃焼し、酸素濃度の高い希薄
炎を形成する。これらの濃火炎及び希薄火炎は各バーナ
ータイル11,12,13の上に形成される小さな渦の
効果で火炎の基部が安定化され、火炎の温度を低く抑え
ることにより、全体としてNOxの発生を低減させてい
た。
ル10より噴出した燃料ガスFは第一 の空気穴で、空
気取入口14から空気と混合して、第一のバーナータイ
ル11から噴出して点火され、酸素濃度の低い安定した
濃火炎が形成される。この濃火炎は、第二バーナータイ
ル12との隙間に供給された空気と混合して希薄混合気
となる。更に、第三バーナータイル13との隙間から供
給される空気とも混合して燃焼し、酸素濃度の高い希薄
炎を形成する。これらの濃火炎及び希薄火炎は各バーナ
ータイル11,12,13の上に形成される小さな渦の
効果で火炎の基部が安定化され、火炎の温度を低く抑え
ることにより、全体としてNOxの発生を低減させてい
た。
【0006】また、図5の断面図に示すように、燃焼ガ
スを多段に分けて送り込み、燃焼する多段燃焼式バーナ
ー15が提案されている。この多段燃焼式バーナー15
は、中心位置にメインノズル16を設けた炎口部17を
構成し、このメインノズル16の周囲に、このメインノ
ズル16のガス供給配管18から分岐したサブノズル1
9を複数本を配置した。このようにガスノズルをメイン
ノズル16とサブノズル19との2種類を配置したもの
である。
スを多段に分けて送り込み、燃焼する多段燃焼式バーナ
ー15が提案されている。この多段燃焼式バーナー15
は、中心位置にメインノズル16を設けた炎口部17を
構成し、このメインノズル16の周囲に、このメインノ
ズル16のガス供給配管18から分岐したサブノズル1
9を複数本を配置した。このようにガスノズルをメイン
ノズル16とサブノズル19との2種類を配置したもの
である。
【0007】この多段燃焼式バーナー15では、メイン
ノズル16より噴出した燃料ガスFは炎口部17におい
て大量の空気Aと混合して点火され、酸素濃度の低い安
定した濃火炎が形成される。この濃火炎における不完全
燃焼ガスを第一炎口部17の上方かつ周囲位置に配置し
たサブノズル19で、燃料ガスFを多段に分けて供給す
ることで、緩やかに燃焼させ、かつ燃焼排ガスの再循環
を図り、火炎の温度を低く抑えることにより、全体とし
てNOxの発生を低減させていた。
ノズル16より噴出した燃料ガスFは炎口部17におい
て大量の空気Aと混合して点火され、酸素濃度の低い安
定した濃火炎が形成される。この濃火炎における不完全
燃焼ガスを第一炎口部17の上方かつ周囲位置に配置し
たサブノズル19で、燃料ガスFを多段に分けて供給す
ることで、緩やかに燃焼させ、かつ燃焼排ガスの再循環
を図り、火炎の温度を低く抑えることにより、全体とし
てNOxの発生を低減させていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の多
段空気式バーナー9は、燃料ガスを多段で燃焼させる構
造であり、空気を二段或いは三段にするために、空気取
入口14に多数のダンパー14aを取り付ける必要があ
るために、バーナーの構造が複雑化するという問題があ
った。
段空気式バーナー9は、燃料ガスを多段で燃焼させる構
造であり、空気を二段或いは三段にするために、空気取
入口14に多数のダンパー14aを取り付ける必要があ
るために、バーナーの構造が複雑化するという問題があ
った。
【0009】また、多段燃焼式バーナー15も、燃料ガ
スFを多段で燃焼させる構造であり、メインノズル16
とサブノズル19の多数のガスノズルが必要になるため
に、バーナーの構造が複雑化するという問題があった。
スFを多段で燃焼させる構造であり、メインノズル16
とサブノズル19の多数のガスノズルが必要になるため
に、バーナーの構造が複雑化するという問題があった。
【0010】なお、燃焼排ガスを再循環して、空気と共
に燃焼装置に供給し、燃焼空気中の酸素分圧を低くして
NOxの発生を抑制する燃焼方法も提案されている。し
かし、この燃焼方法では、燃焼空気用ブロワーの他に高
温燃焼排ガスを循環させるブロワーを装備して、バーナ
ーに供給する必要があり、空気の供給装置に再循環する
ためのダクト、ブロワー等が必要になるために装置全体
が大掛かりになりやすいという問題があった。
に燃焼装置に供給し、燃焼空気中の酸素分圧を低くして
NOxの発生を抑制する燃焼方法も提案されている。し
かし、この燃焼方法では、燃焼空気用ブロワーの他に高
温燃焼排ガスを循環させるブロワーを装備して、バーナ
ーに供給する必要があり、空気の供給装置に再循環する
ためのダクト、ブロワー等が必要になるために装置全体
が大掛かりになりやすいという問題があった。
【0011】本発明は、上述した問題点を解決するため
に創案されたものである。すなわち本発明の目的は、加
熱炉内で燃焼排ガスを燃料ガスに混合させる簡単な構造
のバーナーノズルを設けることで、この燃料ガスを低カ
ロリーにして燃焼時の高熱による窒素酸化物(NOx)
の発生を減少させることができる低NOx化できる燃焼
方法及びその燃焼装置を提供することにある。
に創案されたものである。すなわち本発明の目的は、加
熱炉内で燃焼排ガスを燃料ガスに混合させる簡単な構造
のバーナーノズルを設けることで、この燃料ガスを低カ
ロリーにして燃焼時の高熱による窒素酸化物(NOx)
の発生を減少させることができる低NOx化できる燃焼
方法及びその燃焼装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の燃焼方法によれ
ば、加熱炉(1)においてガスバーナで燃料ガス(F)
を燃焼する燃焼方法であって、該燃料ガス(F)の噴射
によるエジェクタ効果を利用して、前記加熱炉(1)内
で循環する燃焼排ガス(E)を該燃料ガス(F)中に混
合し、該燃料ガス(F)を発熱量が低い低カロリーガス
にすることにより、この燃焼に際して窒素酸化物(NO
x)の発生を抑制する、ことを特徴とする低NOxで燃
焼する燃焼方法が提供される。
ば、加熱炉(1)においてガスバーナで燃料ガス(F)
を燃焼する燃焼方法であって、該燃料ガス(F)の噴射
によるエジェクタ効果を利用して、前記加熱炉(1)内
で循環する燃焼排ガス(E)を該燃料ガス(F)中に混
合し、該燃料ガス(F)を発熱量が低い低カロリーガス
にすることにより、この燃焼に際して窒素酸化物(NO
x)の発生を抑制する、ことを特徴とする低NOxで燃
焼する燃焼方法が提供される。
【0013】上記発明の方法では、加熱炉(1)内のガ
スノズル(23)自身で、燃料ガス(F)の噴射による
エジェクタ効果を利用して、加熱炉(1)内に循環する
燃焼排ガス(E)を燃料ガス(F)の中に混合すること
ができる。この燃焼排ガス(E)が混合された燃料ガス
(F)は、発熱量の低い低カロリーガスとなるので、窒
素酸化物(Nox)の発生を抑えることができる。
スノズル(23)自身で、燃料ガス(F)の噴射による
エジェクタ効果を利用して、加熱炉(1)内に循環する
燃焼排ガス(E)を燃料ガス(F)の中に混合すること
ができる。この燃焼排ガス(E)が混合された燃料ガス
(F)は、発熱量の低い低カロリーガスとなるので、窒
素酸化物(Nox)の発生を抑えることができる。
【0014】本発明の燃焼装置によれば、加熱炉(1)
内に設ける燃焼装置であって、バーナータイル(24)
の炎口部内に、燃焼チップ(21)が配置され、該バー
ナータイル(24)の炎口部外に、該燃焼チップ(2
1)に燃料ガス(F)を供給する吸込口(22)が配置
されるように設けたガスノズル(23)と、前記吸込口
(22)に向け、かつ隙間(26)が形成されるように
炎口部外に設けた燃料供給ノズル(25)と、を備え、
前記加熱炉(1)内で循環する燃焼排ガス(E)を、燃
料ガス(F)で前記隙間(26)から吸込むように構成
した、ことを特徴とする低NOxで燃焼する燃焼装置が
提供される。
内に設ける燃焼装置であって、バーナータイル(24)
の炎口部内に、燃焼チップ(21)が配置され、該バー
ナータイル(24)の炎口部外に、該燃焼チップ(2
1)に燃料ガス(F)を供給する吸込口(22)が配置
されるように設けたガスノズル(23)と、前記吸込口
(22)に向け、かつ隙間(26)が形成されるように
炎口部外に設けた燃料供給ノズル(25)と、を備え、
前記加熱炉(1)内で循環する燃焼排ガス(E)を、燃
料ガス(F)で前記隙間(26)から吸込むように構成
した、ことを特徴とする低NOxで燃焼する燃焼装置が
提供される。
【0015】前記バーナータイル(24)は略円筒形状
であり、該バーナータイル(24)の炎口部内に前記燃
焼チップ(21)を配置し、該バーナータイル(24)
の炎口部外に前記吸込口(22)を配置したものであ
る。また、前記ガスノズル(23)は、前記バーナータ
イル(24)の炎口部内に配置した前記燃焼チップ(2
1)に、直角に曲げたガス供給管(27)の一端を連結
し、該ガス供給管(27)の他端に吸込口(22)を水
平方向に接続したものである。
であり、該バーナータイル(24)の炎口部内に前記燃
焼チップ(21)を配置し、該バーナータイル(24)
の炎口部外に前記吸込口(22)を配置したものであ
る。また、前記ガスノズル(23)は、前記バーナータ
イル(24)の炎口部内に配置した前記燃焼チップ(2
1)に、直角に曲げたガス供給管(27)の一端を連結
し、該ガス供給管(27)の他端に吸込口(22)を水
平方向に接続したものである。
【0016】上記発明の構成では、加熱炉(1)内にお
いて、燃料供給ノズル(25)から供給した都市ガス等
の燃料ガス(F)を燃焼させて加熱炉(1)を加熱す
る。このときに発生した燃焼排ガス(E)は、燃料供給
ノズル(25)とガスノズル(23)の吸込口(22)
との間に形成された隙間(26)から、燃料ガス(F)
の噴射によるエジェクタ効果を利用して吸い込むことが
できる。この燃焼排ガス(E)を混合した燃料ガス
(F)は、その発熱量の低い低カロリーガスになるた
め、燃焼に際して窒素酸化物(NOx)の発生を低くす
ることができる。
いて、燃料供給ノズル(25)から供給した都市ガス等
の燃料ガス(F)を燃焼させて加熱炉(1)を加熱す
る。このときに発生した燃焼排ガス(E)は、燃料供給
ノズル(25)とガスノズル(23)の吸込口(22)
との間に形成された隙間(26)から、燃料ガス(F)
の噴射によるエジェクタ効果を利用して吸い込むことが
できる。この燃焼排ガス(E)を混合した燃料ガス
(F)は、その発熱量の低い低カロリーガスになるた
め、燃焼に際して窒素酸化物(NOx)の発生を低くす
ることができる。
【0017】また、バーナータイル(24)の炎口部内
に前記燃焼チップ(21)を配置し、該バーナータイル
(24)の炎口部外に前記吸込口(22)を配置し、又
はバーナータイル(24)の炎口部内に配置した前記燃
焼チップ(21)に、直角に曲げたガス供給管(27)
の一端を連結し、該ガス供給管(27)の他端に吸込口
(22)を水平方向に接続しただけの簡単な構造であっ
ても、燃焼排ガス(E)を再循環することにより効率よ
く低NOx化することができる。
に前記燃焼チップ(21)を配置し、該バーナータイル
(24)の炎口部外に前記吸込口(22)を配置し、又
はバーナータイル(24)の炎口部内に配置した前記燃
焼チップ(21)に、直角に曲げたガス供給管(27)
の一端を連結し、該ガス供給管(27)の他端に吸込口
(22)を水平方向に接続しただけの簡単な構造であっ
ても、燃焼排ガス(E)を再循環することにより効率よ
く低NOx化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略す
る。図1は本発明の低NOxで燃焼することができる燃
焼装置の断面図である。図2はガスノズルの吸込口と燃
料ガスの供給ノズルとの位置関係を示す拡大断面図であ
る。本発明の低NOxで燃焼することができる燃焼装置
は、上述した図3に示すような管式加熱炉等に用いるも
のである。この管式加熱炉1は、その内壁面を耐火材2
で形成した輻射部3を構成する加熱炉本体4と、この上
部に対流部7と煙突8を設けたものである。この加熱炉
1内にガス、オイル等を搬送させる加熱管6を配管し、
この加熱管6を効率的に加熱できるように、加熱炉本体
4の底部中央に本発明の燃焼装置を配置する。
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略す
る。図1は本発明の低NOxで燃焼することができる燃
焼装置の断面図である。図2はガスノズルの吸込口と燃
料ガスの供給ノズルとの位置関係を示す拡大断面図であ
る。本発明の低NOxで燃焼することができる燃焼装置
は、上述した図3に示すような管式加熱炉等に用いるも
のである。この管式加熱炉1は、その内壁面を耐火材2
で形成した輻射部3を構成する加熱炉本体4と、この上
部に対流部7と煙突8を設けたものである。この加熱炉
1内にガス、オイル等を搬送させる加熱管6を配管し、
この加熱管6を効率的に加熱できるように、加熱炉本体
4の底部中央に本発明の燃焼装置を配置する。
【0019】なお、本発明の燃焼装置は、図示例の管式
加熱炉1に限定されず、他の種々の構造になる加熱炉、
工業炉、ボイラ等の加熱装置に用いることができる。ま
た、本発明の燃焼装置は加熱炉本体4の底部中央に必ず
しも配置する必要はなく、加熱炉本体4の形状に応じ
て、例えば加熱炉本体4の側面等に種々変更することが
できることは勿論である。
加熱炉1に限定されず、他の種々の構造になる加熱炉、
工業炉、ボイラ等の加熱装置に用いることができる。ま
た、本発明の燃焼装置は加熱炉本体4の底部中央に必ず
しも配置する必要はなく、加熱炉本体4の形状に応じ
て、例えば加熱炉本体4の側面等に種々変更することが
できることは勿論である。
【0020】本発明の燃焼装置は、ガスノズル23とこ
のガスノズル23に燃料ガスFを供給する燃料供給ノズ
ル25とをバーナータイル24の挿通孔24aに貫通配
置したものである。ガスノズル23は、燃焼チップ21
と燃料ガスFを取り入れる吸込口22とから成るもので
ある。このガスノズル23は、バーナータイル24の炎
口部内に燃焼チップ21を配置し、このバーナータイル
24の炎口部外に吸込口22をそれぞれ配置したもので
ある。図示例では略円筒形状のバーナータイル24に2
組のガスノズル23を配置した例を示しているが、燃焼
装置の大小に応じてガスノズルを1組又は3組以上の何
れに構成することができる。
のガスノズル23に燃料ガスFを供給する燃料供給ノズ
ル25とをバーナータイル24の挿通孔24aに貫通配
置したものである。ガスノズル23は、燃焼チップ21
と燃料ガスFを取り入れる吸込口22とから成るもので
ある。このガスノズル23は、バーナータイル24の炎
口部内に燃焼チップ21を配置し、このバーナータイル
24の炎口部外に吸込口22をそれぞれ配置したもので
ある。図示例では略円筒形状のバーナータイル24に2
組のガスノズル23を配置した例を示しているが、燃焼
装置の大小に応じてガスノズルを1組又は3組以上の何
れに構成することができる。
【0021】燃料供給ノズル25は、ガスノズル23の
吸込口22に向けて配置してある。この燃料供給ノズル
25は、都市ガス等を供給し、燃焼させて加熱炉1を加
熱するためのものである。本発明では、この燃料供給ノ
ズル25とガスノズル23の吸込口22との間に隙間2
6を開けて配置してある。この隙間26は、加熱炉1内
に循環する燃焼排ガスEを吸込むためのものである。こ
の隙間26から燃料ガスFの噴射によるエジェクタ効果
を利用して、加熱炉1内に循環する燃焼排ガスEを吸い
込み、燃料ガスF中に混合する。この燃焼排ガスEを混
合した燃料ガスFは、その発熱量が低い低カロリーガス
になり、燃焼に際して窒素酸化物(NOx)の発生が低
くなる。
吸込口22に向けて配置してある。この燃料供給ノズル
25は、都市ガス等を供給し、燃焼させて加熱炉1を加
熱するためのものである。本発明では、この燃料供給ノ
ズル25とガスノズル23の吸込口22との間に隙間2
6を開けて配置してある。この隙間26は、加熱炉1内
に循環する燃焼排ガスEを吸込むためのものである。こ
の隙間26から燃料ガスFの噴射によるエジェクタ効果
を利用して、加熱炉1内に循環する燃焼排ガスEを吸い
込み、燃料ガスF中に混合する。この燃焼排ガスEを混
合した燃料ガスFは、その発熱量が低い低カロリーガス
になり、燃焼に際して窒素酸化物(NOx)の発生が低
くなる。
【0022】本発明のバーナータイル24は略円筒形状
に形成したものであり、このバーナータイル24の炎口
部内にガスノズル23の燃焼チップ21を配置し、この
バーナータイル24の炎口部外に吸込口22を配置して
あるので、火炎の基部が安定化され、この火炎の温度を
低く抑えることができ、全体としてNOxの発生を低減
させることができる。
に形成したものであり、このバーナータイル24の炎口
部内にガスノズル23の燃焼チップ21を配置し、この
バーナータイル24の炎口部外に吸込口22を配置して
あるので、火炎の基部が安定化され、この火炎の温度を
低く抑えることができ、全体としてNOxの発生を低減
させることができる。
【0023】また、ガスノズル23は、前記バーナータ
イル24の炎口部内に配置した前記燃焼チップ21に、
直角に曲げたガス供給管27の一端を連結し、該ガス供
給管27の他端に吸込口22を水平方向に接続しただけ
の簡単な構造であっても、燃焼排ガスEを再循環するこ
とにより効率よく低NOx化することができる。
イル24の炎口部内に配置した前記燃焼チップ21に、
直角に曲げたガス供給管27の一端を連結し、該ガス供
給管27の他端に吸込口22を水平方向に接続しただけ
の簡単な構造であっても、燃焼排ガスEを再循環するこ
とにより効率よく低NOx化することができる。
【0024】なお、上述した図示例では、略円筒形状の
バーナータイル24の炎口部内に燃焼チップ21を配置
し、バーナータイル24の炎口部外に吸込口22が配置
した構成の燃焼装置について詳述したが、本発明はこの
ような実施形態に限定されず、必ずしも略円筒形状のバ
ーナータイルである必要がなく、また種々の形状に構成
することができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
バーナータイル24の炎口部内に燃焼チップ21を配置
し、バーナータイル24の炎口部外に吸込口22が配置
した構成の燃焼装置について詳述したが、本発明はこの
ような実施形態に限定されず、必ずしも略円筒形状のバ
ーナータイルである必要がなく、また種々の形状に構成
することができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
【0025】
【発明の効果】上述したように、本発明の低NOxで燃
焼する燃焼方法は、加熱炉内において発生した燃焼排ガ
スを、燃料ガスの噴射によるエジェクタ効果を利用して
ガスノズル内に吸い込み、この混合した燃焼排ガスで燃
料ガスを発熱量の低い低カロリーガスにして燃焼させる
ので、窒素酸化物(NOx)の発生を低くすることがで
きる。
焼する燃焼方法は、加熱炉内において発生した燃焼排ガ
スを、燃料ガスの噴射によるエジェクタ効果を利用して
ガスノズル内に吸い込み、この混合した燃焼排ガスで燃
料ガスを発熱量の低い低カロリーガスにして燃焼させる
ので、窒素酸化物(NOx)の発生を低くすることがで
きる。
【0026】また、本発明の低NOxで燃焼する燃焼装
置は、加熱炉内において発生した燃焼排ガスを、燃料供
給ノズルとガスノズルの吸込口との間に形成された隙間
から吸い込み、この燃焼排ガスを混合した燃料ガスを、
発熱量の低い低カロリーガスにして窒素酸化物の発生を
抑える構成であるために、従来のような煙突から排気し
た燃焼排ガスを冷却して再循環して利用する装置と比較
して、装置全体をコンパクトにすることができるので、
効率よく低NOx化することができる、等の優れた効果
を有する。
置は、加熱炉内において発生した燃焼排ガスを、燃料供
給ノズルとガスノズルの吸込口との間に形成された隙間
から吸い込み、この燃焼排ガスを混合した燃料ガスを、
発熱量の低い低カロリーガスにして窒素酸化物の発生を
抑える構成であるために、従来のような煙突から排気し
た燃焼排ガスを冷却して再循環して利用する装置と比較
して、装置全体をコンパクトにすることができるので、
効率よく低NOx化することができる、等の優れた効果
を有する。
【図1】本発明の低NOxで燃焼することができる燃焼
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図2】ガスノズルの吸込口と燃料ガスの供給ノズルと
の位置関係を示す拡大断面図である。
の位置関係を示す拡大断面図である。
【図3】本発明の燃焼装置を設けた管式加熱炉の構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】従来の多段空気式バーナーの構造を示す断面図
である。
である。
【図5】従来の多段燃焼式バーナーの構造を示す断面図
である。
である。
1 加熱炉 21 燃焼チップ 22 吸込口 23 ガスノズル 24 バーナータイル 25 燃料供給ノズル 26 隙間 27 ガス供給管 F 燃料ガス E 燃焼排ガス
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 7/04 F27D 7/04 Fターム(参考) 3K017 AA06 AB05 AB07 AC02 AD04 AD06 AD11 CA06 CB09 CC08 CE03 3K019 AA06 BA02 BA04 BB02 BD04 BD09 3K065 TA01 TC01 TC03 TD04 TD05 TF02 TL03 TL04 4K063 AA13 CA02 DA08 DA14 DA26
Claims (4)
- 【請求項1】 加熱炉(1)においてガスバーナで燃料
ガス(F)を燃焼する燃焼方法であって、 該燃料ガス(F)の噴射によるエジェクタ効果を利用し
て、前記加熱炉(1)内で循環する燃焼排ガス(E)を
該燃料ガス(F)中に混合し、 該燃料ガス(F)を発熱量が低い低カロリーガスにする
ことにより、この燃焼に際して窒素酸化物(NOx)の
発生を抑制する、ことを特徴とする低NOxで燃焼する
燃焼方法。 - 【請求項2】 加熱炉(1)内に設ける燃焼装置であっ
て、 バーナータイル(24)の炎口部内に、燃焼チップ(2
1)が配置され、該バーナータイル(24)の炎口部外
に、該燃焼チップ(21)に燃料ガス(F)を供給する
吸込口(22)が配置されるように設けたガスノズル
(23)と、 前記吸込口(22)に向け、かつ隙間(26)が形成さ
れるように炎口部外に設けた燃料供給ノズル(25)
と、を備え、 前記加熱炉(1)内で循環する燃焼排ガス(E)を、燃
料ガス(F)で前記隙間(26)から吸込むように構成
した、ことを特徴とする低NOxで燃焼する燃焼装置。 - 【請求項3】 前記バーナータイル(24)は略円筒形
状であり、該バーナータイル(24)の炎口部内に前記
燃焼チップ(21)を配置し、該バーナータイル(2
4)の炎口部外に前記吸込口(22)を配置した、こと
を特徴とする請求項2の低NOxで燃焼する燃焼装置。 - 【請求項4】 前記ガスノズル(23)は、前記バーナ
ータイル(24)の炎口部内に配置した前記燃焼チップ
(21)に、直角に曲げたガス供給管(27)の一端を
連結し、該ガス供給管(27)の他端に吸込口(22)
を水平方向に接続したものである、ことを特徴とする請
求項2又は3の低NOxで燃焼する燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001006003A JP2002213711A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 低NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001006003A JP2002213711A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 低NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002213711A true JP2002213711A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=18873961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001006003A Pending JP2002213711A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | 低NOxで燃焼する燃焼方法及びその燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002213711A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101858692A (zh) * | 2010-06-29 | 2010-10-13 | 哈尔滨工业大学 | 一种防结渣燃煤工业窑炉 |
CN102538026A (zh) * | 2012-01-18 | 2012-07-04 | 于存浩 | 一种天然气炕灶 |
CN110360553A (zh) * | 2018-04-09 | 2019-10-22 | 南京冉星环保科技有限公司 | 工业燃气烟气自循环超低氮燃烧器 |
CN113865334A (zh) * | 2021-09-27 | 2021-12-31 | 辽宁中石新亚能源发展有限公司 | 一种回转窑的低氮燃烧改造方法及其系统 |
WO2023149024A1 (ja) * | 2022-02-04 | 2023-08-10 | 株式会社カシワテック | 燃焼装置及び燃焼システム |
-
2001
- 2001-01-15 JP JP2001006003A patent/JP2002213711A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101858692A (zh) * | 2010-06-29 | 2010-10-13 | 哈尔滨工业大学 | 一种防结渣燃煤工业窑炉 |
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CN102538026B (zh) * | 2012-01-18 | 2014-02-26 | 于存浩 | 一种天然气炕灶 |
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WO2023149024A1 (ja) * | 2022-02-04 | 2023-08-10 | 株式会社カシワテック | 燃焼装置及び燃焼システム |
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