JP2002213204A - タービン動翼及びタービン - Google Patents
タービン動翼及びタービンInfo
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- JP2002213204A JP2002213204A JP2001006890A JP2001006890A JP2002213204A JP 2002213204 A JP2002213204 A JP 2002213204A JP 2001006890 A JP2001006890 A JP 2001006890A JP 2001006890 A JP2001006890 A JP 2001006890A JP 2002213204 A JP2002213204 A JP 2002213204A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タービン動翼間での接触が維持され、振動に
対して強く、構造信頼性が高いタービン動翼及びタービ
ンを提供する。 【解決手段】 タービンロータ6の外周縁上に円周状に
配設されたロータ側フック63,64に、植込部3に形
成された動翼側フック31,32を嵌合させることによ
り、複数個のタービン動翼10,10,…を嵌合して固
定するタービンにおいて、タービンロータ6の外周上に
円周状に形成されたロータ側フック63の下面に対し、
動翼側フック31の上面が傾斜した動翼側フック31を
配設し、ロータ側フック63の下面と動翼側フック31
の上面とが一点で接触して楔形ギャップ66が形成され
るようにする。タービン運転時には遠心力によりタービ
ン動翼10にタービンロータ6の半径方向外向きの力が
作用し、これによりタービン動翼10が楔形ギャップ6
6が消失する方向に倒れ込む。このときにタービン動翼
10の見かけ上の周方向の長さが伸長し、隣接する二つ
のタービン動翼10,10の各頂部のシュラウドカバー
1,1どうしが接触する。
対して強く、構造信頼性が高いタービン動翼及びタービ
ンを提供する。 【解決手段】 タービンロータ6の外周縁上に円周状に
配設されたロータ側フック63,64に、植込部3に形
成された動翼側フック31,32を嵌合させることによ
り、複数個のタービン動翼10,10,…を嵌合して固
定するタービンにおいて、タービンロータ6の外周上に
円周状に形成されたロータ側フック63の下面に対し、
動翼側フック31の上面が傾斜した動翼側フック31を
配設し、ロータ側フック63の下面と動翼側フック31
の上面とが一点で接触して楔形ギャップ66が形成され
るようにする。タービン運転時には遠心力によりタービ
ン動翼10にタービンロータ6の半径方向外向きの力が
作用し、これによりタービン動翼10が楔形ギャップ6
6が消失する方向に倒れ込む。このときにタービン動翼
10の見かけ上の周方向の長さが伸長し、隣接する二つ
のタービン動翼10,10の各頂部のシュラウドカバー
1,1どうしが接触する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分類】本発明は、蒸気やガスなどの
流体で駆動されるタービン及びタービン動翼に係り、更
に詳細には、タービンロータの外周上に複数個のタービ
ン動翼を嵌合してなるインテグラルシュラウド型のター
ビン及びタービン動翼に関する。
流体で駆動されるタービン及びタービン動翼に係り、更
に詳細には、タービンロータの外周上に複数個のタービ
ン動翼を嵌合してなるインテグラルシュラウド型のター
ビン及びタービン動翼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、火力発電所などでは、ボイラ
ーで加熱して得た高圧水蒸気等の動作流体から動力を得
るのに、動作流体をタービン動翼(以下、単に「動翼」
という。)に当てて回転駆動力に変換するインテグラル
シュラウド型タービンが広く用いられている。
ーで加熱して得た高圧水蒸気等の動作流体から動力を得
るのに、動作流体をタービン動翼(以下、単に「動翼」
という。)に当てて回転駆動力に変換するインテグラル
シュラウド型タービンが広く用いられている。
【0003】図20に従来の動翼頂部にシュラウドカバ
ーを有したインテグラルシュラウド型タービンの一例を
示す。ロータの外周部は複数の動翼により囲まれてい
る。動翼とロータとの連結は植込部3に設けたフックな
どの嵌合構造により行われ、動翼に作用する遠心力およ
び動翼翼有効部2に作用する繰返し負荷を支えている。
ーを有したインテグラルシュラウド型タービンの一例を
示す。ロータの外周部は複数の動翼により囲まれてい
る。動翼とロータとの連結は植込部3に設けたフックな
どの嵌合構造により行われ、動翼に作用する遠心力およ
び動翼翼有効部2に作用する繰返し負荷を支えている。
【0004】通常タービンでは、複数の動翼をシュラウ
ドカバー1をテノンカシメなどに連結して、運転時の共
振周波数を避ける設計がされているが、テノンカシメ、
即ち1枚の連結板の係止孔に動翼頭部の突起部を嵌合し
た上、カシメて複数枚の動翼を連結する場合には連結板
が必要となり、構造が複雑化したり、タービンのハウジ
ングと動翼とのクリアランスを大きくしなければなら
ず、このクリアランス部に動作流体が漏出してタービン
効率が上がらないという問題がある。
ドカバー1をテノンカシメなどに連結して、運転時の共
振周波数を避ける設計がされているが、テノンカシメ、
即ち1枚の連結板の係止孔に動翼頭部の突起部を嵌合し
た上、カシメて複数枚の動翼を連結する場合には連結板
が必要となり、構造が複雑化したり、タービンのハウジ
ングと動翼とのクリアランスを大きくしなければなら
ず、このクリアランス部に動作流体が漏出してタービン
効率が上がらないという問題がある。
【0005】一方、シュラウドカバー1をテノンカシメ
などで剛結合せずに接触させるにとどめ、起動から定格
運転に至るまでの回転数を変化させる過程において共振
を避けられるようにした構造のタービンも実用化されて
いる。
などで剛結合せずに接触させるにとどめ、起動から定格
運転に至るまでの回転数を変化させる過程において共振
を避けられるようにした構造のタービンも実用化されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの場合
にしても、図20に示すように、動翼に作用する遠心力
により動翼長がdLだけ伸び、これにより生じる周方向
の伸びのため、シュラウドカバー1間にギャップδが生
じる。
にしても、図20に示すように、動翼に作用する遠心力
により動翼長がdLだけ伸び、これにより生じる周方向
の伸びのため、シュラウドカバー1間にギャップδが生
じる。
【0007】剛結合型のタービンでは、このギャップに
より、動翼に応力が発生するという問題がある。
より、動翼に応力が発生するという問題がある。
【0008】一方、シュラウドカバー1どうしを接触さ
せるだけの構造のタービンでは、ギャップδにより隣接
するシュラウドカバー1どうしの接触の維持が困難にな
り、動翼が振動して破壊される可能性が高くなるため、
より深刻な問題となっている。
せるだけの構造のタービンでは、ギャップδにより隣接
するシュラウドカバー1どうしの接触の維持が困難にな
り、動翼が振動して破壊される可能性が高くなるため、
より深刻な問題となっている。
【0009】以下に従来技術の問題点を図20に沿って
説明する。
説明する。
【0010】通常、タービン動翼では、複数の動翼をシ
ュラウドカバーにて連結し、運転時の共振周波数を避け
る設計がされている。図20(a)はロータフック4に
動翼植込部3を嵌めこんだ状態を表している。この状態
ではシュラウドカバー1は接触している。シュラウドカ
バーを剛結合させず、接触させるにとどめておくことに
より、起動から定格運転に至るまでの回転数を変化させ
てゆく過程において、共振回転数を通過することによ
り、仮に共振が発生した場合でも、接触部がすべること
により離調するので、共振による破壊を避けることがで
きる。
ュラウドカバーにて連結し、運転時の共振周波数を避け
る設計がされている。図20(a)はロータフック4に
動翼植込部3を嵌めこんだ状態を表している。この状態
ではシュラウドカバー1は接触している。シュラウドカ
バーを剛結合させず、接触させるにとどめておくことに
より、起動から定格運転に至るまでの回転数を変化させ
てゆく過程において、共振回転数を通過することによ
り、仮に共振が発生した場合でも、接触部がすべること
により離調するので、共振による破壊を避けることがで
きる。
【0011】しかし、図20(b)に示すように、回転
が増加することにより遠心力47が大きくなると、動翼の
伸びdL45が発生する。動翼はロータ周囲に環状に配置
されているので、動翼の伸びdL45によりシュラウドカ
バー間に隙間δ46が発生する。こうなると、シュラウド
カバー1は接触を保つことが出来ないため、単動翼の場
合と同じになり、共振しやすくタービンの信頼性を低下
させるという問題がある。
が増加することにより遠心力47が大きくなると、動翼の
伸びdL45が発生する。動翼はロータ周囲に環状に配置
されているので、動翼の伸びdL45によりシュラウドカ
バー間に隙間δ46が発生する。こうなると、シュラウド
カバー1は接触を保つことが出来ないため、単動翼の場
合と同じになり、共振しやすくタービンの信頼性を低下
させるという問題がある。
【0012】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされた発明である。
になされた発明である。
【0013】即ち、本発明はシュラウドカバーどうしを
接触させる構造のタービン動翼において、回転時に生じ
る隣接シュラウドカバー間の隙間の発生を抑え、信頼性
の高いタービン動翼やタービンを提供することを目的と
する。
接触させる構造のタービン動翼において、回転時に生じ
る隣接シュラウドカバー間の隙間の発生を抑え、信頼性
の高いタービン動翼やタービンを提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】動翼長が伸びることによ
り生じる周方向変位の発生を抑えることは困難である。
このため、シュラウドカバー間に隙間が発生することに
よる信頼性の低下を防ぐには、大きくわけて以下の2つ
の手法が考えられる。
り生じる周方向変位の発生を抑えることは困難である。
このため、シュラウドカバー間に隙間が発生することに
よる信頼性の低下を防ぐには、大きくわけて以下の2つ
の手法が考えられる。
【0015】1つめは、動翼長が伸びることによる発生
する周方向変位を相殺する機構を設けることにより隙間
の発生を抑える手法である。2つめは、周方向に隙間が
発生しても、シュラウドカバー間の接触を保つ構造とす
る手法である。
する周方向変位を相殺する機構を設けることにより隙間
の発生を抑える手法である。2つめは、周方向に隙間が
発生しても、シュラウドカバー間の接触を保つ構造とす
る手法である。
【0016】このような観点から、本発明のタービン動
翼は、動作流体の運動量を回転力に変換する翼有効部
と、前記翼有効部の外周縁部に配設されたシュラウドカ
バーと、タービンロータ外周上の同心円状のロータ側フ
ックと係止する動翼側フックが形成された植込部とを有
するタービン動翼であって、前記ロータ側フック下面と
当接する動翼側フック上面との間には楔形ギャップが形
成されていることを特徴とする。
翼は、動作流体の運動量を回転力に変換する翼有効部
と、前記翼有効部の外周縁部に配設されたシュラウドカ
バーと、タービンロータ外周上の同心円状のロータ側フ
ックと係止する動翼側フックが形成された植込部とを有
するタービン動翼であって、前記ロータ側フック下面と
当接する動翼側フック上面との間には楔形ギャップが形
成されていることを特徴とする。
【0017】上記第1の発明では、タービン動翼を嵌め
た段階で、ロータ側フック部と動翼側フック部との間の
タービン動翼背側あるいは腹側に楔型ギャップを設けた
ので、遠心力や蒸気力によりタービン動翼が楔型ギャッ
プをなくすように倒れ込む。これにより、見かけ上は周
方向のシュラウドカバーの長さが増加するため、シュラ
ウドカバー間の接触を保つことが可能となり、タービン
動翼が単独で共振して破壊することが防止される。
た段階で、ロータ側フック部と動翼側フック部との間の
タービン動翼背側あるいは腹側に楔型ギャップを設けた
ので、遠心力や蒸気力によりタービン動翼が楔型ギャッ
プをなくすように倒れ込む。これにより、見かけ上は周
方向のシュラウドカバーの長さが増加するため、シュラ
ウドカバー間の接触を保つことが可能となり、タービン
動翼が単独で共振して破壊することが防止される。
【0018】上記タービン動翼において、前記動翼側フ
ックの例としては、平面状の上面を備えている動翼側フ
ックや、円柱側面状に膨らんだ曲面を少なくとも上面の
一部に備えている動翼側フックが挙げられる。
ックの例としては、平面状の上面を備えている動翼側フ
ックや、円柱側面状に膨らんだ曲面を少なくとも上面の
一部に備えている動翼側フックが挙げられる。
【0019】動翼側フックが平面状の上面を備えている
場合には、加工が簡単であり、比較的短時間に製造でき
るという利点がある。
場合には、加工が簡単であり、比較的短時間に製造でき
るという利点がある。
【0020】一方、動翼側フックが、円柱側面状に膨ら
んだ曲面を少なくとも上面の一部、に備えている場合に
は、動翼側フック上面とロータ側フック下面とが接する
接点が一点に固定されないので、摩滅しにくくなり、タ
ービン動翼やタービンロータの寿命を伸長できる利点が
ある。
んだ曲面を少なくとも上面の一部、に備えている場合に
は、動翼側フック上面とロータ側フック下面とが接する
接点が一点に固定されないので、摩滅しにくくなり、タ
ービン動翼やタービンロータの寿命を伸長できる利点が
ある。
【0021】また、上記タービン動翼において、前記楔
形ギャップは、蒸気流入方向に向かって開口しているこ
とが好ましい。
形ギャップは、蒸気流入方向に向かって開口しているこ
とが好ましい。
【0022】前記楔形ギャップが蒸気流入方向に向かっ
て開口している場合には、タービンロータ回転時の遠心
力によりタービン動翼が倒れ込む方向と、蒸気の圧力に
よりタービン動翼が押される方向とが一致するため、タ
ービン動翼が確実に倒れ込み、隣接するシュラウドカバ
ーどうしが確実に接触するという効果が得られる。
て開口している場合には、タービンロータ回転時の遠心
力によりタービン動翼が倒れ込む方向と、蒸気の圧力に
よりタービン動翼が押される方向とが一致するため、タ
ービン動翼が確実に倒れ込み、隣接するシュラウドカバ
ーどうしが確実に接触するという効果が得られる。
【0023】更に上記タービン動翼において、前記動翼
側フック上面と前記シュラウドカバー上面とが平行に配
設されていてもよい。
側フック上面と前記シュラウドカバー上面とが平行に配
設されていてもよい。
【0024】前記動翼側フック上面と前記シュラウドカ
バー上面とが平行になるように配設することにより、タ
ービンロータ回転時にタービン動翼が倒れ込むとシュラ
ウドカバー上面が略円柱側面のように滑らかな曲面を形
成する。そのため乱流を惹起することがなく、タービン
ハウジング内面とシュラウドカバー上面とのクリアラン
スを可及的に小さくでき、タービン効率を向上すること
が出来る。
バー上面とが平行になるように配設することにより、タ
ービンロータ回転時にタービン動翼が倒れ込むとシュラ
ウドカバー上面が略円柱側面のように滑らかな曲面を形
成する。そのため乱流を惹起することがなく、タービン
ハウジング内面とシュラウドカバー上面とのクリアラン
スを可及的に小さくでき、タービン効率を向上すること
が出来る。
【0025】本発明の第2のタービン動翼は、動作流体
の運動量を回転力に変換する翼有効部と、前記翼有効部
の内周縁部に配設され、ロータに係止する動翼側フック
を備えた植込部と、前記翼有効部の外周縁部に配設さ
れ、隣接するタービン動翼のシュラウドカバーとの間で
接触する接触面を備えたシュラウドカバーとを具備す
る。
の運動量を回転力に変換する翼有効部と、前記翼有効部
の内周縁部に配設され、ロータに係止する動翼側フック
を備えた植込部と、前記翼有効部の外周縁部に配設さ
れ、隣接するタービン動翼のシュラウドカバーとの間で
接触する接触面を備えたシュラウドカバーとを具備す
る。
【0026】この接触面のため、隣接するシュラウドカ
バー間に隙間ができるのを防止することができる。
バー間に隙間ができるのを防止することができる。
【0027】このタービン動翼において、前記接触面の
例として、周方向に沿って形成された傾斜面や、ロータ
の駆動軸の方向に沿って形成された断面カギ型の嵌合面
が挙げられる。
例として、周方向に沿って形成された傾斜面や、ロータ
の駆動軸の方向に沿って形成された断面カギ型の嵌合面
が挙げられる。
【0028】上記発明では、シュラウドカバーの接触方
向を周方向から軸方向に変えることにより、周方向にギ
ャップが生じた場合でも、シュラウドカバー間のギャッ
プを維持することが可能である。
向を周方向から軸方向に変えることにより、周方向にギ
ャップが生じた場合でも、シュラウドカバー間のギャッ
プを維持することが可能である。
【0029】本発明の第3のタービンは、駆動軸の回り
に回転するタービンロータと、前記タービンロータの外
周に嵌合された複数のタービン動翼と、前記各タービン
動翼の外周部に取り付けられたシュラウドカバーと、前
記隣接する二つのシュラウドカバー間に介挿され、ター
ビンロータ回転時に前記二つのシュラウドカバー間の隙
間を塞ぐシュラウド駒とを具備する。
に回転するタービンロータと、前記タービンロータの外
周に嵌合された複数のタービン動翼と、前記各タービン
動翼の外周部に取り付けられたシュラウドカバーと、前
記隣接する二つのシュラウドカバー間に介挿され、ター
ビンロータ回転時に前記二つのシュラウドカバー間の隙
間を塞ぐシュラウド駒とを具備する。
【0030】上記発明では、シュラウドカバー間に台形
断面の駒を介挿することにより、遠心力によりシュラウ
ドカバー間の隙間が大きくなっても、駒が遠心力により
外周側に移動して隙間を埋めるため、シュラウドカバー
間の隙間を維持することが可能である。
断面の駒を介挿することにより、遠心力によりシュラウ
ドカバー間の隙間が大きくなっても、駒が遠心力により
外周側に移動して隙間を埋めるため、シュラウドカバー
間の隙間を維持することが可能である。
【0031】このタービンにおいて、例えば、前記シュ
ラウドカバーが、動翼頂部に径方向に反対に凸形の断面
の逆台形シュラウドカバーであり、前記シュラウド駒
が、断面凸形の正台形シュラウド駒であるタービンが挙
げられる。
ラウドカバーが、動翼頂部に径方向に反対に凸形の断面
の逆台形シュラウドカバーであり、前記シュラウド駒
が、断面凸形の正台形シュラウド駒であるタービンが挙
げられる。
【0032】上記発明では、シュラウドカバー間に台形
断面の駒を介挿することにより、遠心力によりシュラウ
ドカバー間の隙間が大きくなっても、シュラウド駒が遠
心力により外周側に移動して隙間を埋めるため、シュラ
ウドカバー間の隙間を維持することが可能である。
断面の駒を介挿することにより、遠心力によりシュラウ
ドカバー間の隙間が大きくなっても、シュラウド駒が遠
心力により外周側に移動して隙間を埋めるため、シュラ
ウドカバー間の隙間を維持することが可能である。
【0033】上記タービンにおいて、前記シュラウド駒
が底部に脱落防止用突出部を有していてもよい。
が底部に脱落防止用突出部を有していてもよい。
【0034】底部に脱落防止用突出部を設けることによ
り、隣接するシュラウドカバーの間からシュラウド駒が
ロータ半径方向に抜け落ちることが防止される。
り、隣接するシュラウドカバーの間からシュラウド駒が
ロータ半径方向に抜け落ちることが防止される。
【0035】上記タービンにおいて、前記シュラウドカ
バーが、下面側に前記シュラウド駒頭部を収容する凹部
を有していてもよい。
バーが、下面側に前記シュラウド駒頭部を収容する凹部
を有していてもよい。
【0036】シュラウドカバー下面側に前記シュラウド
駒頭部を収容する凹部を設けることにより、タービンロ
ータ回転時にシュラウドカバー下面側も凹凸がなくな
り、動作流体の漏出を確実に防止できる。
駒頭部を収容する凹部を設けることにより、タービンロ
ータ回転時にシュラウドカバー下面側も凹凸がなくな
り、動作流体の漏出を確実に防止できる。
【0037】更に上記タービンにおいて、前記シュラウ
ド駒が、側面に横ずれ防止用の側壁を有していてもよ
い。
ド駒が、側面に横ずれ防止用の側壁を有していてもよ
い。
【0038】横ずれ防止用の側壁を設けることにより、
シュラウド駒がタービンロータの回転軸方向にずれて脱
落することが防止される。
シュラウド駒がタービンロータの回転軸方向にずれて脱
落することが防止される。
【0039】このように、上記第1のタービン動翼と第
2のタービン動翼の発明は、タービン動翼の動翼長が伸
びることによる発生する周方向変位を相殺することによ
り隙間の発生を抑え、第3のタービンの発明は、軸方向
に設けた接触面が接触を維持するため、遠心力が働いて
も隣接するシュラウドカバー間で接触が保たれ、信頼性
の高いタービンを提供することができる。
2のタービン動翼の発明は、タービン動翼の動翼長が伸
びることによる発生する周方向変位を相殺することによ
り隙間の発生を抑え、第3のタービンの発明は、軸方向
に設けた接触面が接触を維持するため、遠心力が働いて
も隣接するシュラウドカバー間で接触が保たれ、信頼性
の高いタービンを提供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の実施の形態について説明する。図1〜図7は第1の発
明に対応する第1の実施形態を説明する図である。
の実施の形態について説明する。図1〜図7は第1の発
明に対応する第1の実施形態を説明する図である。
【0041】更に詳細には、図1は本実施形態に係るタ
ービンの構造を模式的に示した垂直断面図であり、図2
は同タービンの動翼取り付け部分の切断図を部分的に拡
大した図であり、図3は本実施形態に係るタービン動翼
10の取り付け状態を図示した斜視図であり、図4は同
タービン動翼10の斜視図であり、図5及び図6は同タ
ービン動翼10をタービンロータ6に取り付けた状態の
垂直断面図である。
ービンの構造を模式的に示した垂直断面図であり、図2
は同タービンの動翼取り付け部分の切断図を部分的に拡
大した図であり、図3は本実施形態に係るタービン動翼
10の取り付け状態を図示した斜視図であり、図4は同
タービン動翼10の斜視図であり、図5及び図6は同タ
ービン動翼10をタービンロータ6に取り付けた状態の
垂直断面図である。
【0042】本実施形態に係るタービンでは、タービン
ロータ6を複数段重ねた多段構造を備えており、各ター
ビンロータ6は共通の回転駆動軸の上に重ねて取りつけ
られている。図1はそのうちの一段のタービンロータ6
を回転駆動軸61の方向から見た図である。図1に示す
ように、このタービンロータ6は円盤状のものであり、
中心部に回転駆動軸61を有し、回転駆動軸61の回り
にフランジ状の嵌合部62が形成されている。この嵌合
部62には複数のフック、例えば二段のフック63,6
4(ロータ側フック)が回転駆動軸61やタービンロー
タ6と同心円状に形成されている。
ロータ6を複数段重ねた多段構造を備えており、各ター
ビンロータ6は共通の回転駆動軸の上に重ねて取りつけ
られている。図1はそのうちの一段のタービンロータ6
を回転駆動軸61の方向から見た図である。図1に示す
ように、このタービンロータ6は円盤状のものであり、
中心部に回転駆動軸61を有し、回転駆動軸61の回り
にフランジ状の嵌合部62が形成されている。この嵌合
部62には複数のフック、例えば二段のフック63,6
4(ロータ側フック)が回転駆動軸61やタービンロー
タ6と同心円状に形成されている。
【0043】図2に示したように、これらのロータ側フ
ック63,64は回転駆動軸61方向の寸法が大きく形
成されており、これらのロータ側フック63,64にタ
ービン動翼10が嵌合することにより、タービン動翼1
0がタービンロータ6外周に取りつけられるようになっ
ている。
ック63,64は回転駆動軸61方向の寸法が大きく形
成されており、これらのロータ側フック63,64にタ
ービン動翼10が嵌合することにより、タービン動翼1
0がタービンロータ6外周に取りつけられるようになっ
ている。
【0044】次に本実施形態に係るタービン動翼10に
ついて説明する。図3は本実施形態に係るタービン動翼
10の斜視図である。図3に示したようにこのタービン
動翼10では水蒸気等の動作流体が直接当接する翼有効
部2と、この翼有効部2の外周側に配設されたシュラウ
ドカバー1と、翼有効部2の内周側に配設された植込部
3とから構成されている。図3に示したように、この植
込部3にはフック(動翼側フック)が形成されており、
この動翼側フック31,32がタービンロータ6上に配
設されたロータ側フック63,64と係止することによ
りタービン動翼10がタービンロータ6上に取り付けら
れる。なお、後述するように、この動翼側フック31,
32はロータ側フック63,64に対して傾斜して形成
されており、タービン動翼10をタービンロータ6上に
取り付けたときに動翼側フック31,32とロータ側フ
ック63,64との間に楔型のギャップが形成されるよ
うになっている。
ついて説明する。図3は本実施形態に係るタービン動翼
10の斜視図である。図3に示したようにこのタービン
動翼10では水蒸気等の動作流体が直接当接する翼有効
部2と、この翼有効部2の外周側に配設されたシュラウ
ドカバー1と、翼有効部2の内周側に配設された植込部
3とから構成されている。図3に示したように、この植
込部3にはフック(動翼側フック)が形成されており、
この動翼側フック31,32がタービンロータ6上に配
設されたロータ側フック63,64と係止することによ
りタービン動翼10がタービンロータ6上に取り付けら
れる。なお、後述するように、この動翼側フック31,
32はロータ側フック63,64に対して傾斜して形成
されており、タービン動翼10をタービンロータ6上に
取り付けたときに動翼側フック31,32とロータ側フ
ック63,64との間に楔型のギャップが形成されるよ
うになっている。
【0045】図2はタービン動翼10をタービンロータ
6に取り付けた状態を図示した斜視図である。図2に示
したように、ロータ側フック63,64には一部切り欠
き部65が形成されており、図中矢印Aの方向にタービ
ン動翼10を移動させ、この切り欠き部65にタービン
動翼10の植込部3を嵌め、然る後に図中矢印Bの方向
にタービン動翼10をスライドさせて移動して切り欠き
部65を空け、同様にして複数個のタービン動翼10,
10,…を順次取り付けてゆく。
6に取り付けた状態を図示した斜視図である。図2に示
したように、ロータ側フック63,64には一部切り欠
き部65が形成されており、図中矢印Aの方向にタービ
ン動翼10を移動させ、この切り欠き部65にタービン
動翼10の植込部3を嵌め、然る後に図中矢印Bの方向
にタービン動翼10をスライドさせて移動して切り欠き
部65を空け、同様にして複数個のタービン動翼10,
10,…を順次取り付けてゆく。
【0046】図5は本実施形態に係るタービン動翼10
をタービンロータ6に取り付けた状態を回転駆動軸の方
向から見た垂直断面図であり、図7はタービン運転時の
タービン動翼10の状態を回転駆動軸61の方向から見
た垂直断面図である。
をタービンロータ6に取り付けた状態を回転駆動軸の方
向から見た垂直断面図であり、図7はタービン運転時の
タービン動翼10の状態を回転駆動軸61の方向から見
た垂直断面図である。
【0047】図5に示すように、動翼側フック31,3
2はロータ側フック63,64に対して傾斜して形成さ
れているので、タービン動翼10をタービンロータ6に
取り付けると、ロータ側フック63,64上面4と動翼
側フック31,32の下面側に楔型ギャップ66,67
が形成される。
2はロータ側フック63,64に対して傾斜して形成さ
れているので、タービン動翼10をタービンロータ6に
取り付けると、ロータ側フック63,64上面4と動翼
側フック31,32の下面側に楔型ギャップ66,67
が形成される。
【0048】なお、ロータ動翼10をタービンロータ6
に嵌合時、倒れ込みが起る前に形勢される楔形ギャップ
のうち、外周側のロータ側フック63の下面と上側の動
翼側フック31の上面との間に形成される外周側の楔形
ギャップ66は略直角三角形を形成し、外周側のロータ
側フック63の下面と上側の動翼側フック31の上面と
は点接触している。この接触点はタービン動翼10が倒
れ込む際の回転中心となる。
に嵌合時、倒れ込みが起る前に形勢される楔形ギャップ
のうち、外周側のロータ側フック63の下面と上側の動
翼側フック31の上面との間に形成される外周側の楔形
ギャップ66は略直角三角形を形成し、外周側のロータ
側フック63の下面と上側の動翼側フック31の上面と
は点接触している。この接触点はタービン動翼10が倒
れ込む際の回転中心となる。
【0049】一方、楔形ギャップのうち、内周側のロー
タ側フック64の下面と下側の動翼側フック32の上面
との間に形成される内周側の楔形ギャップ67は略台形
を形成し、内周側のロータ側フック64の下面と下側の
動翼側フック32の上面とは倒れ込みが起る前は離間し
ている。
タ側フック64の下面と下側の動翼側フック32の上面
との間に形成される内周側の楔形ギャップ67は略台形
を形成し、内周側のロータ側フック64の下面と下側の
動翼側フック32の上面とは倒れ込みが起る前は離間し
ている。
【0050】このタービン動翼10,10,…をタービ
ンロータ6に取り付けた後、タービンに過圧水蒸気を送
り込んでタービンを回転させると、タービンの回転に伴
ってタービン動翼10に半径方向外向き(図中上向き)
の遠心力が作用する。
ンロータ6に取り付けた後、タービンに過圧水蒸気を送
り込んでタービンを回転させると、タービンの回転に伴
ってタービン動翼10に半径方向外向き(図中上向き)
の遠心力が作用する。
【0051】このとき本実施形態では、楔形ギャップ6
6,67が蒸気流入方向に向かって開口するように、タ
ービン側フック63,64の上面が蒸気流入方向上流側
で低く、下流側で高くなるように傾斜させてある。その
ため、蒸気力13を受けてタービン動翼10の倒れ込み
が生じるときに、蒸気力13による倒れ込みと遠心力1
4によるタービン動翼10の倒れ込みとが重畳する。
6,67が蒸気流入方向に向かって開口するように、タ
ービン側フック63,64の上面が蒸気流入方向上流側
で低く、下流側で高くなるように傾斜させてある。その
ため、蒸気力13を受けてタービン動翼10の倒れ込み
が生じるときに、蒸気力13による倒れ込みと遠心力1
4によるタービン動翼10の倒れ込みとが重畳する。
【0052】遠心力と蒸気力とが作用すると、図7に示
すようにロータ側フック63下面と動翼側フック31上
面が全面的に接触し上述した楔型ギャップ66が無くな
る。それと同時に、内周側のロータ側フック64の下面
と下側の動翼側フック32の上面とも接触して内周側の
楔形ギャップ67もなくなる。
すようにロータ側フック63下面と動翼側フック31上
面が全面的に接触し上述した楔型ギャップ66が無くな
る。それと同時に、内周側のロータ側フック64の下面
と下側の動翼側フック32の上面とも接触して内周側の
楔形ギャップ67もなくなる。
【0053】すなわち、ロータ側フック63下面と動翼
側フック31上面との接触点を回転中心31aとしてタ
ービン動翼10自体が倒れ込むようになるので、シュラ
ウドカバー1の周方向の長さが見かけ上増加し、隣接す
る二つのシュラウドカバー1,1間には重なり量9が生
じる。これにより、タービン動翼10の見かけ上の伸び
による隣接する二つのシュラウドカバー1,1間の隙間
46を相殺することになるので、隣接する二つのシュラ
ウドカバー1,1間で接触を保つことができる。
側フック31上面との接触点を回転中心31aとしてタ
ービン動翼10自体が倒れ込むようになるので、シュラ
ウドカバー1の周方向の長さが見かけ上増加し、隣接す
る二つのシュラウドカバー1,1間には重なり量9が生
じる。これにより、タービン動翼10の見かけ上の伸び
による隣接する二つのシュラウドカバー1,1間の隙間
46を相殺することになるので、隣接する二つのシュラ
ウドカバー1,1間で接触を保つことができる。
【0054】本実施形態では、図5に示すように、ロー
タ側フック63,64下面と動翼側フック31,32上
面との間のギャップ6がロータの曲率に合わせて直線的
に変化させ楔型のギャップ66,67が形成されるよう
になっているので、タービン運転時のロータ側フック6
3下面と動翼側フック31上面、及びロータ側フック6
4下面と動翼側フック32上面との接触をより密にする
ことができる。
タ側フック63,64下面と動翼側フック31,32上
面との間のギャップ6がロータの曲率に合わせて直線的
に変化させ楔型のギャップ66,67が形成されるよう
になっているので、タービン運転時のロータ側フック6
3下面と動翼側フック31上面、及びロータ側フック6
4下面と動翼側フック32上面との接触をより密にする
ことができる。
【0055】また、本実施形態では、楔形ギャップ6
6,67が蒸気流入方向に向かって開口するように、タ
ービン側フック63,64の上面が蒸気流入方向上流側
で低く、下流側で高くなるように傾斜させた。そのた
め、蒸気力13を受けてタービン動翼10の倒れ込みが
生じるときに、蒸気力13による倒れ込みと遠心力14
によるタービン動翼10の倒れ込みとが重畳し、より容
易に動翼側フック31,32とロータ側フック63,6
4との接触を起こすことが出来る。
6,67が蒸気流入方向に向かって開口するように、タ
ービン側フック63,64の上面が蒸気流入方向上流側
で低く、下流側で高くなるように傾斜させた。そのた
め、蒸気力13を受けてタービン動翼10の倒れ込みが
生じるときに、蒸気力13による倒れ込みと遠心力14
によるタービン動翼10の倒れ込みとが重畳し、より容
易に動翼側フック31,32とロータ側フック63,6
4との接触を起こすことが出来る。
【0056】なお、上記実施の形態では蒸気流入側に開
口した状態に楔形ギャップ66,67を形成させたが、
これとは反対方向、即ち、蒸気移動方向上流側で狭く、
下流側で広くなった楔形ギャップを形成するように動翼
側フック31,32の上面を傾斜させても良い。
口した状態に楔形ギャップ66,67を形成させたが、
これとは反対方向、即ち、蒸気移動方向上流側で狭く、
下流側で広くなった楔形ギャップを形成するように動翼
側フック31,32の上面を傾斜させても良い。
【0057】(第2の実施形態)以下本発明の第2の実
施形態について説明する。なお、以下の実施形態中、先
行する実施形態と重複する内容については説明を省略す
る。図8は本実施形態に係るタービン動翼の垂直断面図
である。
施形態について説明する。なお、以下の実施形態中、先
行する実施形態と重複する内容については説明を省略す
る。図8は本実施形態に係るタービン動翼の垂直断面図
である。
【0058】本実施形態に係るタービン動翼10では、
図8に示すように、上記第1の実施形態に係るタービン
動翼10において、タービン動翼10の重心21を回転
中心31aからタービン回転方向後ろ側(図中左方)に
ずらした構造にした。
図8に示すように、上記第1の実施形態に係るタービン
動翼10において、タービン動翼10の重心21を回転
中心31aからタービン回転方向後ろ側(図中左方)に
ずらした構造にした。
【0059】このように遠心力が作用する方向(タービ
ンロータ6の半径方向)と直交方向にタービン動翼10
の重心を回転中心31aから離した構造にすることによ
り、タービンの回転により遠心力が作用した際によりタ
ービン動翼10の倒れ込みが容易に起こるようにした。
ンロータ6の半径方向)と直交方向にタービン動翼10
の重心を回転中心31aから離した構造にすることによ
り、タービンの回転により遠心力が作用した際によりタ
ービン動翼10の倒れ込みが容易に起こるようにした。
【0060】(第3の実施形態)本実施形態に係るター
ビン動翼10では、上記第1の実施形態に係るタービン
動翼10において、植込部3に接触部33を設けた。図
9は第3の実施形態に係るタービン動翼10をタービン
ロータ6に取り付けた状態をタービンの回転駆動軸方向
から見た図である。
ビン動翼10では、上記第1の実施形態に係るタービン
動翼10において、植込部3に接触部33を設けた。図
9は第3の実施形態に係るタービン動翼10をタービン
ロータ6に取り付けた状態をタービンの回転駆動軸方向
から見た図である。
【0061】図9に示すように、本実施形態に係るター
ビン動翼10では植込部3のタービン回転方向上流側
(図中右側)の上部を削り取り、植込部3の下部に接触
部33を設けた。
ビン動翼10では植込部3のタービン回転方向上流側
(図中右側)の上部を削り取り、植込部3の下部に接触
部33を設けた。
【0062】タービン動翼10をタービンロータ6に嵌
合させながら一つ一つ取り付けていく場合にも一つ前に
取り付けたタービン動翼10が倒れ込む場合がある。そ
のような場合には、植込部3も若干の倒込みが発生する
ため、隣接する二つのタービン動翼10,10間で植込
部3の上部どうしが当ってタービン動翼10が倒れ込む
際の妨げになる場合がある。これを防止するには、ター
ビン動翼10が倒れ込む際に、植込部3にも若干の倒込
みが発生するため、接触部33は特別に設ける必要があ
る。
合させながら一つ一つ取り付けていく場合にも一つ前に
取り付けたタービン動翼10が倒れ込む場合がある。そ
のような場合には、植込部3も若干の倒込みが発生する
ため、隣接する二つのタービン動翼10,10間で植込
部3の上部どうしが当ってタービン動翼10が倒れ込む
際の妨げになる場合がある。これを防止するには、ター
ビン動翼10が倒れ込む際に、植込部3にも若干の倒込
みが発生するため、接触部33は特別に設ける必要があ
る。
【0063】本実施形態では、タービン回転方向上流側
(図中右側)の上部を削り取り、植込部33の下部に接
触部33を設けたので、タービン動翼10取り付け時の
植込部3どうしの衝突がなくなり、タービンロータ6に
タービン動翼10を組込む際の組立てが容易になった。
(図中右側)の上部を削り取り、植込部33の下部に接
触部33を設けたので、タービン動翼10取り付け時の
植込部3どうしの衝突がなくなり、タービンロータ6に
タービン動翼10を組込む際の組立てが容易になった。
【0064】(第4の実施形態)図10にて第4の実施
の形態について説明する。図10は本実施形態に係るタ
ービン動翼のシュラウドカバーを部分的に拡大した図で
ある。
の形態について説明する。図10は本実施形態に係るタ
ービン動翼のシュラウドカバーを部分的に拡大した図で
ある。
【0065】本実施形態のタービン動翼10では、上記
第1の実施の形態のタービンの発明においてタービン動
翼10が倒れ込んだ場合、シュラウドカバー1の周方向
の見かけの長さが増加し、シュラウドカバー1の重なり
量9が生じるようなシュラウドカバー1をタービン動翼
10の頂上部に設けたものである。
第1の実施の形態のタービンの発明においてタービン動
翼10が倒れ込んだ場合、シュラウドカバー1の周方向
の見かけの長さが増加し、シュラウドカバー1の重なり
量9が生じるようなシュラウドカバー1をタービン動翼
10の頂上部に設けたものである。
【0066】即ち、図10(a)に示すように、シュラ
ウドカバー1も回転し隣接するシュラウドカバー1に重
なり量9が生じるが、上記第1の実施形態の場合、接触
部分は点になり狭い範囲になってしまう。
ウドカバー1も回転し隣接するシュラウドカバー1に重
なり量9が生じるが、上記第1の実施形態の場合、接触
部分は点になり狭い範囲になってしまう。
【0067】図10(b)は本実施形態を示す。本実施
形態に係るタービン動翼10の場合、シュラウドカバー
1が倒れ込むことを想定して、シュラウドカバー1の接
触部分を斜めに切削してシュラウドカバー1の上側に接
触面15を設けた。このような接触面15を設けた結
果、タービン動翼10が倒れ込んだ際に、隣接する二つ
のシュラウドカバー1,1どうしの接触は接触面15に
よる面接触となるため、隣接する二つのシュラウドカバ
ー1どうしの接触を確実にすることができる。
形態に係るタービン動翼10の場合、シュラウドカバー
1が倒れ込むことを想定して、シュラウドカバー1の接
触部分を斜めに切削してシュラウドカバー1の上側に接
触面15を設けた。このような接触面15を設けた結
果、タービン動翼10が倒れ込んだ際に、隣接する二つ
のシュラウドカバー1,1どうしの接触は接触面15に
よる面接触となるため、隣接する二つのシュラウドカバ
ー1どうしの接触を確実にすることができる。
【0068】(第5の実施形態)図11にて第5の実施
形態について説明する。図11は本実施形態に係るター
ビン動翼の垂直断面図である。
形態について説明する。図11は本実施形態に係るター
ビン動翼の垂直断面図である。
【0069】本実施形態に係るタービン動翼10では、
上記第1の実施形態に係るタービン動翼10において、
ロータ側フック63下面と動翼側フック31上面とがな
すギャップ角度α1とシュラウドカバー1上面の傾斜角
α2とを一致させたものである。
上記第1の実施形態に係るタービン動翼10において、
ロータ側フック63下面と動翼側フック31上面とがな
すギャップ角度α1とシュラウドカバー1上面の傾斜角
α2とを一致させたものである。
【0070】即ち、動翼側フック31上面とシュラウド
カバー1上面とを平行にした。これにより、図11
(b)に示すように、タービン運転時にシュラウドカバ
ー1上面を周方向に一致させることが可能となる。その
結果、タービン運転時にタービン動翼10が倒れ込む
と、複数個並んだシュラウドカバー1全体が略円柱側面
状の滑らかな面を形成する。そのためタービン内で乱流
を惹起することがなく、また、タービンハウジング内面
とシュラウドカバー1上面との間のクリアランスを小さ
くすることが可能になり、タービン効率を向上させるこ
とが出来る。
カバー1上面とを平行にした。これにより、図11
(b)に示すように、タービン運転時にシュラウドカバ
ー1上面を周方向に一致させることが可能となる。その
結果、タービン運転時にタービン動翼10が倒れ込む
と、複数個並んだシュラウドカバー1全体が略円柱側面
状の滑らかな面を形成する。そのためタービン内で乱流
を惹起することがなく、また、タービンハウジング内面
とシュラウドカバー1上面との間のクリアランスを小さ
くすることが可能になり、タービン効率を向上させるこ
とが出来る。
【0071】(第6の実施形態)図12に沿って第6の
実施形態について説明する。図12(a)は本実施形態
に係るタービン動翼の垂直断面図であり、図12(b)
は同タービン動翼の動翼側フックの斜視図を部分的に拡
大した図である。
実施形態について説明する。図12(a)は本実施形態
に係るタービン動翼の垂直断面図であり、図12(b)
は同タービン動翼の動翼側フックの斜視図を部分的に拡
大した図である。
【0072】本実施形態に係る発明では、上記第1の実
施形態のタービン動翼10において、動翼側フック31
上面とロータ側フック63下面との間に楔型ギャップを
設けるために、動翼側フック31自体の厚さを変えて楔
型に形成することにより行うものである。
施形態のタービン動翼10において、動翼側フック31
上面とロータ側フック63下面との間に楔型ギャップを
設けるために、動翼側フック31自体の厚さを変えて楔
型に形成することにより行うものである。
【0073】即ち図12に示すように、動翼側フック3
1,32の上面を斜めに形成し、蒸気移動方向上流側
(図中左側)で薄く、蒸気移動方向下流側(図中右側)
で厚い楔型の断面形状の動翼側フック31,32とし
た。
1,32の上面を斜めに形成し、蒸気移動方向上流側
(図中左側)で薄く、蒸気移動方向下流側(図中右側)
で厚い楔型の断面形状の動翼側フック31,32とし
た。
【0074】このような楔型の動翼側フック31を採用
することにより、動翼側フック31とロータ側フック6
3との接点、即ち回転中心31a側の動翼側フック31
の肉厚を厚く形成できるので、耐用年数の長いタービン
動翼10にすることができる利点がある。
することにより、動翼側フック31とロータ側フック6
3との接点、即ち回転中心31a側の動翼側フック31
の肉厚を厚く形成できるので、耐用年数の長いタービン
動翼10にすることができる利点がある。
【0075】以上の実施形態では、タービン動翼10が
倒れ込むことにより、シュラウドカバー1間の周方向の
隙間を相殺する発明に関して説明した。
倒れ込むことにより、シュラウドカバー1間の周方向の
隙間を相殺する発明に関して説明した。
【0076】(第7の実施形態)図13により第7の実
施形態に係るタービン動翼10について説明する。図1
3は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
施形態に係るタービン動翼10について説明する。図1
3は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
【0077】図13に示すように、本実施形態に係るタ
ービン動翼10では、シュラウドカバー1に対してター
ビンの周方向に沿って接触面を設けた。
ービン動翼10では、シュラウドカバー1に対してター
ビンの周方向に沿って接触面を設けた。
【0078】即ち、このタービン動翼10Aではシュラ
ウドカバー1を例えば図13に示したような略「Z」字
型、或いはカギ型に形成してシュラウドカバー1が重な
る重なり部分101,102を設け、その重なり部分1
01,102に接触面101a,102aを設けた。図
13ではシュラウドカバー1の重なり部分101,10
2を斜めに削って接触面101a,102aを形成し
た。この接触面はタービンロータ6の半径方向に対して
例えば45°傾斜した直線を法線とする平面である。
ウドカバー1を例えば図13に示したような略「Z」字
型、或いはカギ型に形成してシュラウドカバー1が重な
る重なり部分101,102を設け、その重なり部分1
01,102に接触面101a,102aを設けた。図
13ではシュラウドカバー1の重なり部分101,10
2を斜めに削って接触面101a,102aを形成し
た。この接触面はタービンロータ6の半径方向に対して
例えば45°傾斜した直線を法線とする平面である。
【0079】このタービン動翼10Aに隣接するタービ
ン動翼10Bでは、シュラウドカバー1に重なり部分1
03,104を設け、その重なり部分103,104に
接触面103a,104aを設けた。これらのタービン
動翼10A,10Bの間では、シュラウドカバーの重な
り部分102aと重なり部分103aとが面接触する。
ン動翼10Bでは、シュラウドカバー1に重なり部分1
03,104を設け、その重なり部分103,104に
接触面103a,104aを設けた。これらのタービン
動翼10A,10Bの間では、シュラウドカバーの重な
り部分102aと重なり部分103aとが面接触する。
【0080】このように周方向に沿って形成した接触面
で隣接する二つのシュラウドカバー1,1どうしが接触
するようにしたので、隣接する二つのシュラウドカバー
1,1間で周方向の隙間が生じた場合でも隣接する二つ
のシュラウドカバー1,1間で接触を維持することが可
能となる。
で隣接する二つのシュラウドカバー1,1どうしが接触
するようにしたので、隣接する二つのシュラウドカバー
1,1間で周方向の隙間が生じた場合でも隣接する二つ
のシュラウドカバー1,1間で接触を維持することが可
能となる。
【0081】(第8の実施形態)図14にて第8の実施
形態に係るタービン動翼10について説明する。図14
は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
形態に係るタービン動翼10について説明する。図14
は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
【0082】本実施形態に係るタービン動翼10では、
上記第7の実施形態に係るタービン動翼10Aのシュラ
ウドカバー1において、重なり部分101,102の周
方向端部にも斜めの接触面101b,102bを設け
た。これらの接触面101b,102bは例えばタービ
ン動翼10の倒れ込む方向に傾斜して形成されている。
即ち、図14中において、接触面101b,102bは
タービンの回転駆動軸61を含まない平面を形成してい
る。この平面はタービンの回転駆動軸61を含む平面
を、タービンロータ6の接線方向、換言すれば、タービ
ン動翼10Aや10Bが倒れ込む方向に傾斜した平面で
ある。
上記第7の実施形態に係るタービン動翼10Aのシュラ
ウドカバー1において、重なり部分101,102の周
方向端部にも斜めの接触面101b,102bを設け
た。これらの接触面101b,102bは例えばタービ
ン動翼10の倒れ込む方向に傾斜して形成されている。
即ち、図14中において、接触面101b,102bは
タービンの回転駆動軸61を含まない平面を形成してい
る。この平面はタービンの回転駆動軸61を含む平面
を、タービンロータ6の接線方向、換言すれば、タービ
ン動翼10Aや10Bが倒れ込む方向に傾斜した平面で
ある。
【0083】このタービン動翼10Aに隣接するタービ
ン動翼10Bにもシュラウドカバー1において、重なり
部分103,104の周方向端部にも斜めの接触面10
3b,104bが設けられている。これらの接触面10
3b,104bも上記接触面101b,102bと同様
にタービンの回転駆動軸61を含まない平面を形成して
おり、タービン動翼10Aとタービン動翼10Bとは接
触面102aと103a、接触面102bと103bと
が面接触する。
ン動翼10Bにもシュラウドカバー1において、重なり
部分103,104の周方向端部にも斜めの接触面10
3b,104bが設けられている。これらの接触面10
3b,104bも上記接触面101b,102bと同様
にタービンの回転駆動軸61を含まない平面を形成して
おり、タービン動翼10Aとタービン動翼10Bとは接
触面102aと103a、接触面102bと103bと
が面接触する。
【0084】この重なり部分の周方向端部にも斜めの接
触面を設けたことにより、隣接する二つのシュラウドカ
バー1,1間で軸方向や周方向の隙間が生じた場合でも
隣接する二つのシュラウドカバー1,1間で接触を維持
することが可能となる。
触面を設けたことにより、隣接する二つのシュラウドカ
バー1,1間で軸方向や周方向の隙間が生じた場合でも
隣接する二つのシュラウドカバー1,1間で接触を維持
することが可能となる。
【0085】(第9の実施形態)本実施形態に係るター
ビン動翼10では、上記第7の実施形態に係るタービン
動翼10において、組合わせる動翼の内一方のフックに
楔型ギャップを設けたものである。図13において、タ
ービン動翼10の動翼側フック31,32部に楔型ギャ
ップを設けた場合、タービン動翼10には遠心力による
半径方向の変位が生じるため、タービン動翼10は隣接
するタービン動翼10に押し付けられる。これにより、
高い面圧が発生し、接触をより強くすることができる。
ビン動翼10では、上記第7の実施形態に係るタービン
動翼10において、組合わせる動翼の内一方のフックに
楔型ギャップを設けたものである。図13において、タ
ービン動翼10の動翼側フック31,32部に楔型ギャ
ップを設けた場合、タービン動翼10には遠心力による
半径方向の変位が生じるため、タービン動翼10は隣接
するタービン動翼10に押し付けられる。これにより、
高い面圧が発生し、接触をより強くすることができる。
【0086】(第10の実施形態)図15にて第10の
実施形態に係るタービン動翼10について説明する。図
15は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
実施形態に係るタービン動翼10について説明する。図
15は本実施形態に係るタービン動翼の斜視図である。
【0087】本実施形態に係るタービン動翼10では、
上記第8の実施形態に係るタービン動翼10において、
図15(a)に示すように、シュラウドカバー1の周方
向に重なり部分101,102を設けた。これらの重な
り部分101,102は図15(b)に示すように、タ
ービンロータ6の回転軸61の方向から見ると矩形断面
を備えており、タービン動翼10Aと10Bとの間で凹
凸形状が重なり合うように設けられている。
上記第8の実施形態に係るタービン動翼10において、
図15(a)に示すように、シュラウドカバー1の周方
向に重なり部分101,102を設けた。これらの重な
り部分101,102は図15(b)に示すように、タ
ービンロータ6の回転軸61の方向から見ると矩形断面
を備えており、タービン動翼10Aと10Bとの間で凹
凸形状が重なり合うように設けられている。
【0088】本実施形態に係るタービン動翼10では、
隣接する二つのシュラウドカバー1間に周方向の隙間が
生じるが、図15に示したような断面凹凸形の重なり部
分を設けることにより隙間を防ぎ、隣接する二つのシュ
ラウドカバー1間で接触を維持できる。またそれと同時
に、蒸気もれをも防ぐことが可能となる。
隣接する二つのシュラウドカバー1間に周方向の隙間が
生じるが、図15に示したような断面凹凸形の重なり部
分を設けることにより隙間を防ぎ、隣接する二つのシュ
ラウドカバー1間で接触を維持できる。またそれと同時
に、蒸気もれをも防ぐことが可能となる。
【0089】以上、第7の実施形態〜第10の実施形態
では、隣接する二つのシュラウドカバー1間に軸方向や
周方向の接触面を設けることにより、周方向ギャップが
生じた場合でも、隣接する二つのシュラウドカバー1間
で接触を維持するタービン動翼10を示した。
では、隣接する二つのシュラウドカバー1間に軸方向や
周方向の接触面を設けることにより、周方向ギャップが
生じた場合でも、隣接する二つのシュラウドカバー1間
で接触を維持するタービン動翼10を示した。
【0090】(第11の実施形態)図16にて第11の
実施形態に係るタービンについて説明する。図16は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒の垂直断
面図である。
実施形態に係るタービンについて説明する。図16は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒の垂直断
面図である。
【0091】本実施形態に係るタービンでは、垂直断面
が逆台形のシュラウドカバー38を有する、隣接する二
つのタービン動翼の間に、半径方向に垂直断面が正台形
のシュラウド駒39を設けた。
が逆台形のシュラウドカバー38を有する、隣接する二
つのタービン動翼の間に、半径方向に垂直断面が正台形
のシュラウド駒39を設けた。
【0092】本実施形態に係るタービンでは、タービン
運転時に作用する遠心力によりシュラウド駒39は半径
方向外向きに押し上げられるため、隣接する二つのシュ
ラウドカバー38,38間に周方向の隙間が生じた場合
でも、このシュラウド駒39が楔のように機能すること
により、隣接する二つのシュラウドカバー38,38間
の周方向の隙間を塞ぐことができ、隣接する二つのシュ
ラウドカバー38,38間の接触を維持すると同時に蒸
気の漏出を防止することができる。
運転時に作用する遠心力によりシュラウド駒39は半径
方向外向きに押し上げられるため、隣接する二つのシュ
ラウドカバー38,38間に周方向の隙間が生じた場合
でも、このシュラウド駒39が楔のように機能すること
により、隣接する二つのシュラウドカバー38,38間
の周方向の隙間を塞ぐことができ、隣接する二つのシュ
ラウドカバー38,38間の接触を維持すると同時に蒸
気の漏出を防止することができる。
【0093】(第12の実施形態)図17にて第12の
実施形態に係るタービンについて説明する。図17は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
実施形態に係るタービンについて説明する。図17は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
【0094】本実施形態に係るタービンでは、上記第1
1の実施形態に係るシュラウド駒39において突起40
をシュラウド駒39の頭部に設けた。
1の実施形態に係るシュラウド駒39において突起40
をシュラウド駒39の頭部に設けた。
【0095】本実施形態に係るタービンではこの突起4
0を配設した結果、タービン運転時、シュラウド駒39
にタービンロータ6の半径方向外向きの遠心力が作用し
たときに同半径方向にシュラウド駒39が抜け落ちるこ
とが防止される。
0を配設した結果、タービン運転時、シュラウド駒39
にタービンロータ6の半径方向外向きの遠心力が作用し
たときに同半径方向にシュラウド駒39が抜け落ちるこ
とが防止される。
【0096】(第13の実施形態)図18にて第13の
実施形態に係るタービンについて説明する。図18は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
実施形態に係るタービンについて説明する。図18は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
【0097】図18に示すように、本実施形態に係るタ
ービンではシュラウドカバー1の周方向の両端の上下に
開口部41,41Aを設けた。この開口部はシュラウド
カバー1の頭部突起40と底部突起40Aとが丁度収容
できる形状、大きさに形成されている。
ービンではシュラウドカバー1の周方向の両端の上下に
開口部41,41Aを設けた。この開口部はシュラウド
カバー1の頭部突起40と底部突起40Aとが丁度収容
できる形状、大きさに形成されている。
【0098】本実施形態に係るタービンではシュラウド
カバー38に上記のような開口部41,41Aを配設し
たので、タービン運転時、シュラウド駒39にタービン
ロータ6の半径方向外向きの遠心力が作用したときにシ
ュラウド駒39の上下突起部40,40Aがこの開口部
41,41A内に収容され、シュラウドカバー38の上
下両面とも凹凸がなくなる。その結果タービンの回転が
円滑になり、タービン効率が向上する。更に隣接する二
つのシュラウドカバー38,38間からの蒸気の漏出も
防止される。
カバー38に上記のような開口部41,41Aを配設し
たので、タービン運転時、シュラウド駒39にタービン
ロータ6の半径方向外向きの遠心力が作用したときにシ
ュラウド駒39の上下突起部40,40Aがこの開口部
41,41A内に収容され、シュラウドカバー38の上
下両面とも凹凸がなくなる。その結果タービンの回転が
円滑になり、タービン効率が向上する。更に隣接する二
つのシュラウドカバー38,38間からの蒸気の漏出も
防止される。
【0099】(第14の実施形態)図19にて第14の
実施形態に係るタービンについて説明する。図19は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
実施形態に係るタービンについて説明する。図19は本
実施形態に係るタービン動翼及びシュラウド駒39の垂
直断面図である。
【0100】図19に示すように、本実施形態に係るタ
ービンではシュラウド駒39の回転軸61方向の両端に
側壁44,44を設けた。これらの側壁44,44はシ
ュラウド駒39の頭部突起40と底部突起40Aとを繋
いで全体を箱型にしている。
ービンではシュラウド駒39の回転軸61方向の両端に
側壁44,44を設けた。これらの側壁44,44はシ
ュラウド駒39の頭部突起40と底部突起40Aとを繋
いで全体を箱型にしている。
【0101】本実施形態に係るタービンではシュラウド
カバー38に上記のような側壁44を配設したので、シ
ュラウド駒39にタービンの回転軸61の方向の力が作
用した場合にシュラウド駒39が軸方向にずれて脱落す
ることが防止される。更に隣接する二つのシュラウドカ
バー38,38間からの蒸気の漏出も防止される。
カバー38に上記のような側壁44を配設したので、シ
ュラウド駒39にタービンの回転軸61の方向の力が作
用した場合にシュラウド駒39が軸方向にずれて脱落す
ることが防止される。更に隣接する二つのシュラウドカ
バー38,38間からの蒸気の漏出も防止される。
【0102】以上のように、第11の実施形態〜第14
の実施形態で説明した発明では、シュラウド駒がタービ
ン運転時に作用する遠心力により楔のよう機能すること
により、周方向に生じた、隣接する二つのシュラウドカ
バー間の隙間を塞ぐことができる。
の実施形態で説明した発明では、シュラウド駒がタービ
ン運転時に作用する遠心力により楔のよう機能すること
により、周方向に生じた、隣接する二つのシュラウドカ
バー間の隙間を塞ぐことができる。
【0103】
【発明の効果】本発明のタービンによれば、遠心力によ
るタービン動翼の見かけの長さの伸びにより生じる隣接
する二つのシュラウドカバー間の隙間の発生を防ぐこと
により、隣接する二つのシュラウドカバーの接触を維持
し、振動に強い動翼構造を提供でき、曳いてはタービン
の構造信頼性を向上することができる。
るタービン動翼の見かけの長さの伸びにより生じる隣接
する二つのシュラウドカバー間の隙間の発生を防ぐこと
により、隣接する二つのシュラウドカバーの接触を維持
し、振動に強い動翼構造を提供でき、曳いてはタービン
の構造信頼性を向上することができる。
【図1】第1の実施形態に係るタービンの垂直断面図で
ある。
ある。
【図2】第1の実施形態に係るタービンの動翼取り付け
部分の切断図である。
部分の切断図である。
【図3】第1の実施形態に係るタービン動翼の取り付け
状態を図示した斜視図である。
状態を図示した斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係るタービン動翼の斜視図で
ある。
ある。
【図5】第1の実施形態に係るタービン動翼の垂直断面
図である。
図である。
【図6】第1の実施形態に係るタービン動翼の垂直断面
図である。
図である。
【図7】第1の実施形態に係るタービン動翼の垂直断面
図である。
図である。
【図8】第2の実施形態に係るタービン動翼の垂直断面
図である。
図である。
【図9】第3の実施形態に係るタービン動翼の垂直断面
図である。
図である。
【図10】第4の実施形態に係るタービン動翼のシュラ
ウドカバーの部分的拡大図である。
ウドカバーの部分的拡大図である。
【図11】第5の実施形態に係るタービン動翼の垂直断
面図である。
面図である。
【図12】第6の実施形態に係るタービン動翼の垂直断
面図である。
面図である。
【図13】第7の実施形態に係るタービン動翼の斜視図
である。
である。
【図14】第8の実施形態に係るタービン動翼の斜視図
である。
である。
【図15】第10の実施形態に係るタービン動翼の斜視
図である。
図である。
【図16】第11の実施形態に係るタービン動翼及びシ
ュラウド駒の垂直断面図である。
ュラウド駒の垂直断面図である。
【図17】第12の実施形態に係るタービン動翼及びシ
ュラウド駒の垂直断面図である。
ュラウド駒の垂直断面図である。
【図18】第13の実施形態に係るタービン動翼及びシ
ュラウド駒の垂直断面図である。
ュラウド駒の垂直断面図である。
【図19】第14の実施形態に係るタービン動翼及びシ
ュラウド駒の垂直断面図である。
ュラウド駒の垂直断面図である。
【図20】従来のタービン動翼の垂直断面図である。
1…シュラウドカバー、2…翼有効部、3…植込部、6
3,64…ロータ側フック、31,32…動翼側フッ
ク、66,67…楔型ギャップ、7…背側、8…腹側、
9…シュラウドカバー1重なり部、33…植込部接触
面、21…重心、31a…回転中心、23…蒸気力、1
4…シュラウドカバー(回転後)、15…シュラウドカ
バー重なり面、18…周方向、61…軸方向、38…逆
台形シュラウドカバー、39…シュラウド駒、40…突
起部、41…開口部、42…シュラウドカバー上面レベ
ル、43…シュラウドカバー下面レベル、44…側壁、
45…動翼の伸び、46…シュラウドカバー間隙間、4
7…遠心力、48…動翼B、49…動翼A。
3,64…ロータ側フック、31,32…動翼側フッ
ク、66,67…楔型ギャップ、7…背側、8…腹側、
9…シュラウドカバー1重なり部、33…植込部接触
面、21…重心、31a…回転中心、23…蒸気力、1
4…シュラウドカバー(回転後)、15…シュラウドカ
バー重なり面、18…周方向、61…軸方向、38…逆
台形シュラウドカバー、39…シュラウド駒、40…突
起部、41…開口部、42…シュラウドカバー上面レベ
ル、43…シュラウドカバー下面レベル、44…側壁、
45…動翼の伸び、46…シュラウドカバー間隙間、4
7…遠心力、48…動翼B、49…動翼A。
Claims (13)
- 【請求項1】 動作流体の運動量を回転力に変換する翼
有効部と、 前記翼有効部の外周縁部に配設されたシュラウドカバー
と、 タービンロータ外周上の同心円状のロータ側フックと係
止する動翼側フックが形成された植込部とを有するター
ビン動翼であって、 前記ロータ側フック下面と当接する動翼側フック上面と
の間には楔形ギャップが形成されていることを特徴とす
るタービン動翼。 - 【請求項2】 請求項1に記載のタービン動翼であっ
て、前記動翼側フックが、平面状の上面を備えているこ
とを特徴とするタービン動翼。 - 【請求項3】 請求項1に記載のタービン動翼であっ
て、前記動翼側フックが、円柱側面状に膨らんだ曲面を
少なくとも上面の一部に備えていることを特徴とするタ
ービン動翼。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載のター
ビン動翼であって、前記楔形ギャップが、蒸気流入方向
に向かって開口していることを特徴とするタービン動
翼。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載のター
ビン動翼であって、前記動翼側フック上面と前記シュラ
ウドカバー上面とが平行に配設されていることを特徴と
するタービン動翼。 - 【請求項6】 動作流体の運動量を回転力に変換する翼
有効部と、 前記翼有効部の内周縁部に配設され、ロータに係止する
動翼側フックを備えた植込部と、 前記翼有効部の外周縁部に配設され、隣接するタービン
動翼のシュラウドカバーとの間で接触する接触面を備え
たシュラウドカバーとを具備するタービン動翼。 - 【請求項7】 請求項6に記載のタービン動翼であっ
て、前記接触面が周方向に沿って形成された傾斜面であ
ることを特徴とするタービン動翼。 - 【請求項8】 請求項6に記載のタービン動翼であっ
て、前記接触面が軸方向に沿って形成された断面カギ型
の嵌合面であることを特徴とするタービン動翼。 - 【請求項9】 駆動軸の回りに回転するタービンロータ
と、 前記タービンロータの外周に嵌合された複数のタービン
動翼と、 前記各タービン動翼の外周部に取り付けられたシュラウ
ドカバーと、 前記隣接する二つのシュラウドカバー間に介挿され、タ
ービンロータ回転時に前記二つのシュラウドカバー間の
隙間を塞ぐシュラウド駒と、を具備するタービン。 - 【請求項10】 請求項9に記載のタービンであって、 前記シュラウドカバーが、動翼頂部に径方向に反対に凸
形の断面の逆台形シュラウドカバーであり、 前記シュラウド駒が、断面正台形のシュラウド駒である
ことを特徴とするタービン。 - 【請求項11】 請求項10に記載のタービンであっ
て、前記シュラウド駒が底部に脱落防止用突出部を有す
ることを特徴とするタービン。 - 【請求項12】 請求項10又は11に記載のタービン
であって、前記シュラウドカバーが、下面側に前記シュ
ラウド駒頭部を収容する凹部を有することを特徴とする
タービン。 - 【請求項13】 請求項10〜12の何れか1項に記載
のタービンであって、前記シュラウド駒が、側面に横ず
れ防止用の側壁を有することを特徴とするタービン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001006890A JP2002213204A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | タービン動翼及びタービン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001006890A JP2002213204A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | タービン動翼及びタービン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002213204A true JP2002213204A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=18874716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001006890A Withdrawn JP2002213204A (ja) | 2001-01-15 | 2001-01-15 | タービン動翼及びタービン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002213204A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6763560B2 (en) * | 2002-12-06 | 2004-07-20 | General Electric Company | Spreader for separating turbine buckets on wheel |
WO2005026501A1 (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-24 | Hitachi, Ltd. | タービン動翼 |
EP1600607A2 (en) * | 2004-05-27 | 2005-11-30 | ROLLS-ROYCE plc | Device to control the radial clearance of the rotor of a gas turbine |
JP2007077833A (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-29 | Toshiba Corp | タービン |
JP2016515682A (ja) * | 2013-04-17 | 2016-05-30 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | カバープレートのプレテンションを回復させるための方法 |
-
2001
- 2001-01-15 JP JP2001006890A patent/JP2002213204A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2005337248A (ja) * | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Rolls Royce Plc | 間隙形成構造体 |
EP1600607A3 (en) * | 2004-05-27 | 2013-01-02 | Rolls-Royce Plc | Device to control the radial clearance of the rotor of a gas turbine |
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JP2016515682A (ja) * | 2013-04-17 | 2016-05-30 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | カバープレートのプレテンションを回復させるための方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080401 |