JP2002212326A - 再資源化可能な硬質発泡樹脂体 - Google Patents

再資源化可能な硬質発泡樹脂体

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waste
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬質発泡樹脂の廃棄物の再資源化や再利用化
を容易に行えるようにする。 【構成】 硬質発泡樹脂に熱可塑性樹脂のペレットを混
在させ、廃棄物となったときは押出機または混練機に投
入して、再資源化品や再利用化品を容易に得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に建築資材とし
て用いられる硬質発泡樹脂体の再資源化または再利用化
を容易に行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】建築工事において切断等により発生し
た、あるいは解体等により発生した硬質発泡樹脂体の廃
棄物は、ごくわずかに燃料として再資源化されてはいる
が、ほとんど全てが埋設等の最終処分が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、深刻さを増す
環境問題の観点から、廃棄物は可能な限り再資源化や再
利用化が要求されている。硬質発泡樹脂は軽量で扱いや
すく、断熱性に優れているために建材等に広く利用され
ているが、その廃棄物は埋め立て等の最終処分が行われ
ているにすぎず、有効な再資源化、再利用化はほとんど
行われていない。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明は、硬質発泡樹脂
の中に熱可塑性樹脂のペレットをあらかじめ混在させ、
建築廃材となった時には容易に再資源化や再利用化を行
えるようにしたものである。
【0005】
【実施の形態】本発明に用いる硬質発泡樹脂は、例えば
硬質フェノールフォーム、硬質ウレタンフォーム、硬質
イソシアヌレートフォーム等の主に建築材料として使用
されるものだが、建築材料に限定されるものではない。
【0006】本発明に用いる熱可塑性樹脂は、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル等であり、ペレットのサイズは一辺の長さ乃至直
径が1〜10mm程度のものが特に好ましい。なお、該
ペレットは必要に応じて表面処理を行う場合がある。ま
た、硬質発泡樹脂に混入する熱可塑性樹脂ペレットは1
種類のみでも複数の種類を組み合わせてもよく、混入比
率は重量比で約20〜70%が好ましい。
【0007】熱可塑性樹脂ペレットを硬質発泡樹脂に混
入するには、該樹脂体が形成される前、例えば反応前の
原液に混ぜる、基板上にばらまき上から原液を散布す
る、原液を散布し上からばらまく等の方法がある。
【0008】熱可塑性樹脂ペレットを発泡倍率の低い硬
質発泡樹脂に混在させると、熱可塑性樹脂ペレットが骨
材や充填材として機能し、硬質発泡樹脂体の物性を高め
て建材としての使用範囲を広げることができる。逆に、
熱可塑性樹脂ペレットを発泡倍率の高い硬質発泡樹脂に
混在させると、比重は多少増加するものの、硬質発泡樹
脂の他の機能を阻害しないものである。
【0009】建築材料として使用する場合には、熱可塑
性樹脂ペレット混入の硬質発泡樹脂体を単独で使用す
る、基板と一体化する、パッキング材等と組み合わせる
等の方法がある。基板としては、例えば鋼板、アルミニ
ウム板、ステンレス板、合板、紙、フィルム等があり、
硬質発泡樹脂体との接着は硬質発泡樹脂の自己接着性、
または接着剤や接着テープ等によるものである。
【0010】次に、建築廃棄物となった硬質発泡樹脂体
の再資源化、再利用化について説明する。
【0011】まず、硬質発泡樹脂体を分別し、切断また
は破砕する。破砕または切断による大きさは特に小さく
する必要はなく、後に使用する混練機や押出機の投入口
に入る大きさであればよい。
【0012】次に、硬質発泡樹脂体を押出機または混練
機に投入するが、熱可塑性樹脂ペレットの混入比率が5
0重量%以上であれば押出機に投入し、50重量%以下
であれば加圧式の混練機に投入するほうが効率は良くな
る。投入された硬質発泡樹脂体は押出または混練の工程
において、硬質発泡樹脂が骨材または充填材として機能
し、熱可塑性樹脂ペレットがはバインダとして機能する
ことで、ダイス等から再資源化品として排出されること
になる。再資源化品はペレット、リボン、シート等の予
備成形品または最終成形品の形状となるものである。な
お、上記の工程においては特に配合剤等を添加しなくと
も再資源化品が得られるが、必要に応じて添加すること
もある。
【0013】さらに、硬質発泡樹脂体を押出機または混
練機に投入するさいに、同種または異種の熱可塑性樹脂
ペレットを追加することにより、混入比率を変えること
ができ、混入比率による機械の限定を解除したり、再資
源化品の性状を変更することも可能である。
【0014】当然ながら、硬質発泡樹脂体を投入するさ
いには、必要に応じて顔料、タルク、難燃剤、その他添
加剤等を加えることもできる。また、タイル、陶器等の
廃棄物を破砕等して加えることにより、再資源化品の硬
度を上げる等の効果が得られる。
【0015】(実施例)図1は本実施例によって得られ
た熱可塑性樹脂ペレット混入の硬質発泡樹脂体と鋼板と
から構成されたパネルAである。1は硬質フェノールフ
ォーム、2はポリエチレンペレットであり、3は鋼板で
ある。以下に作製方法を示す。
【0016】フェノール原液に発泡剤、硬化剤等を加え
てプレ混合した後に、直径約3mm×長さ約5mmポリ
エチレンのペレットを加えて混合し、基板となる鋼板上
に散布し、さらに鋼板を載せ、次に金型を用いて加温加
圧して硬化させ、25ミリ厚のパネルAが得られた。な
お、混合比率は硬質フェノールフォーム100重量部に
対しペレット90重量部とした。得られたパネルAにお
ける混入体積比率は、フェノールフォーム体100体積
部に対しペレット約5体積部である。また比較のため
に、同量のフェノール原液を用いて、表裏面が鋼鈑で同
サイズのパネルBを得た。パネルBのフェノールフォー
ムの発泡倍率は約20倍であり、防火性能と断熱性能に
優れたパネルである。
【0017】パネルAとパネルBの断熱性能を比較する
ために、熱貫流率を測定すると、ボードAは1.01kc
al/mh℃、ボードBは0.96kcal/mh℃であ
り、両パネル共に優れた断熱性能を示した。
【0018】次に、このパネルAから硬質発泡樹脂体を
取り出し、押出機の投入口に投入できる大きさに切断
し、スクリュータイプの押出機に投入し、ダイスを通し
て略L字状のアングルを得た。このアングルはフェノー
ル粉末をポリエチレンでバインドした構成であり、軽量
かつ丈夫で、釘打ちも容易であった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、発泡倍率の低い硬質
発泡樹脂にペレットを混在させた場合は種々の物性が向
上して、従来の硬質発泡樹脂体の使用範囲を広げること
ができる。発泡倍率の高い硬質発泡樹脂にペレットを
混在させた場合は硬質発泡樹脂の機能を阻害しない。
樹脂ペレットを用いたので、表面が滑らかで硬質発泡樹
脂の反応を妨げない。ペレットを熱可塑性樹脂とした
ので、廃棄物となった硬質発泡樹脂体にバインダを添加
しないで押出機や混練機に投入しても予備成形品や成形
品が得られるので、再資源化や再利用化が容易である。
硬質発泡樹脂体の中にペレットが分散しているので、
混練が容易で効率が良い。硬質発泡樹脂体を押出機ま
たは混練機に投入するさいに、同種または異種の熱可塑
性樹脂ペレットを追加するができ、ペレットの混入比率
による機械の限定を解除したり、再資源化品の性状を変
更(設計)することも可能である。等の特徴効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬質樹脂発泡体を用いたパネルの
一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 硬質フェノールフォーム 2 ポリエチレンペレット 3 鋼鈑 A パネル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質発泡樹脂に熱可塑性樹脂のペレット
    を混在させ、廃棄物になったときは容易に再資源化また
    は再利用化できることを特徴とした硬質発泡樹脂体。
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