JP2002212042A - 植物抽出物粉末の製造方法及びこの方法によって製造された植物抽出物粉末を含有する口腔用組成物 - Google Patents
植物抽出物粉末の製造方法及びこの方法によって製造された植物抽出物粉末を含有する口腔用組成物Info
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Abstract
分の損失がない、優れた歯周疾患予防効果及び虫歯予防
効果を提供できる植物抽出物粉末の製造方法、この方法
によって製造された植物抽出物粉末を含有する口腔用組
成物を提供する。 【解決手段】 植物抽出物を担体に担持する段階と、こ
の担体の表面を水不溶性コーティング剤でコーティング
する段階とを含む植物抽出物粉末の製造方法である。ま
た、このような方法によって製造された植物抽出物粉末
を、組成物の総重量に対して0.05〜5.0重量%含
有する口腔用組成物である。
Description
製造方法及びこの方法によって製造された植物抽出物粉
末を含有する口腔用組成物に関する。
きた。普段歯牙を清潔に且つ健康に管理することは、口
腔の健康だけでなく、体の健康維持につながる。こうい
う歯牙は、一定期間の成長が終わると、再び復旧された
り再生されたりしなく、いろいろな疾患に露出されて、
深刻な歯科疾患を誘発することになる。
び歯周疾患は、唾液が歯面に付いてねっとりした薄膜を
形成し、ここに口腔微生物が付き群落を形成して生成さ
れたプラークによって生じると知られている。すなわ
ち、虫歯は、プラーク内の嫌気性細菌が糖類を代謝して
生成した有機酸によって、歯牙の主成分である水酸化リ
ン灰石が溶けて発生するエナメルの腐食によって生じ
る。また、歯周疾患は、宿主防御能力を超えるプラーク
の蓄積及びこれによる細菌活性の増加と宿主防御能力の
弱化が伴って生じる。従って、歯周疾患を緩和するため
には、歯周病原菌の活性を抑制し、炎症が発生した歯肉
の血流を良好にし、歯肉に発生した炎症を緩和しなけれ
ばならない。
に、フッ素化合物を使用してエナメルの腐食を防止する
方法、ペニシリン、エリスロマイシン、テトラサイクリ
ン等の抗生剤又はクロロヘキシジン等の抗菌剤を使用し
て虫歯菌を死滅させる方法等が採られている。ところ
が、フッ素の過多使用は、軟骨の硬化及び腹痛を誘発
し、殺菌剤や抗菌剤の使用は、口腔内でいろいろな副作
用を起こす。
に、民間では、虫歯原因菌及び歯周疾患原因菌に効果を
示す薬用植物抽出物が使用されてきた。例えば、サンギ
ナリア(Sanguinaria)抽出物(米国特許4,689,216号明細
書)、ミルラノキ(Myrrh)、ラタニア(Rhatany)、セージ
(Sage)、カミルレ(Chamomile)、エチネシア(Echinacea)
等の抽出物(S. de Rysky ; Journal of Clinical Dent
istry Vol.I, Supplement A. A22-24, 1988)、セージ
(Sage)及びマンネンロウ(Rosemary)等の抽出物(特開昭
58-134,013号公報)、ホップ(Hops) 抽出物(特開昭62-
138,420号)等を挙げることができる。しかしながら、
このような植物抽出物は、製品内で安定しないため、組
成物の相分離(phase separation)を誘発する問題があ
る。
安定化させる方法が研究されて来た。例えば、特開平9-
110663号公報には、無機又は有機粉末担体に油溶性成分
を浸漬又は吸着させて、水溶性高分子物質のゲルフィル
ム(gel film)でコーティングし、ゲルカプセルを製造す
ることにより、油溶性成分を安定化させる方法が開示さ
れている。しかし、このゲルカプセルを歯磨き粉のよう
な液相の口腔用組成物に投入する場合、製造や保管中に
コーティング物質が溶けてしまい組成物の不安定性の問
題が未だに存在する。
問題を解決するため、研究を重ねた結果、各種の植物抽
出物を担体に担持し、この担体の表面を水不溶性コーテ
ィング剤でコーティングして植物抽出物粉末を製造し、
これを口腔組成物内に含有させると、口腔組成物内で有
効成分が安定すると共に、有効成分の損失なく、口腔内
で有効成分を徐々に放出することにより、優れた歯周疾
患予防効果及び虫歯予防効果を提供できることを発見
し、本発明を完成するに至った。
安定し、且つ製造過程で有効成分の損失がない、優れた
歯周疾患予防効果及び虫歯予防効果を提供できる植物抽
出物粉末の製造方法を提供することにある。本発明の他
の目的は、上記の方法によって製造された植物抽出物粉
末を含有する口腔用組成物を提供することにある。
め、本発明による植物抽出物粉末の製造方法は、植物抽
出物を担体に担持する段階と、この担体の表面を水不溶
性コーティング剤でコーティングする段階とを含むこと
を特徴とする。また、本発明の口腔用組成物は、本発明
の上記方法によって製造された植物抽出物粉末を、組成
物の総重量に対して0.05〜5.0重量%の範囲で含
有することを特徴とする。
階別に説明する。 (1)各種植物抽出物を担体に担持する段階 本発明の口腔疾患を治療するため使用された植物抽出物
は、松、甘草、えびすぐさの種子、シナモン、藁本、え
んじゅの花、金銀花、桔梗、緑茶、露草、当帰、麦門
冬、牡丹、ミルラノキ、防風、白▲し▼、サルスベリ、
桑根白皮、ショウガ、サンギナリア、細辛、おおみつば
しょうま、五倍子、グループフルーツの種子、地骨皮、
川▲きゅう▼、そうとうこう、梔子、全草、蒲公英、蜂
ろう、フラボノイド、けいがい、虎杖、黄▲きん▼、朴
の木、アズキ、カミルレ、ラタニア、セージ油等から選
択された1種以上である。
蒸留法、共溶媒付加による超臨界流体抽出法等の一般的
な抽出法を使用して抽出する。松抽出物の場合は、口腔
組成物として、一層優れた効果を提供するために、歯肉
に対する収斂作用があって、口腔内疾患、特に歯肉炎、
歯槽膿漏等の歯周疾患の予防及び治療に有効なものと知
られている塩との混合水溶液の形態で使用し、松抽出物
と塩の混合比率は、重量比1:0.1〜10の範囲内で
ある。
有効成分である化学成分は、口腔内に拡散され、細菌産
物、すなわち酵素、毒素及び抗原を除去又は希釈させる
だけでなく、歯態構成物質の直接的な破壊をもたらし
て、製造濃度、容量等、いろいろな問題が共存する一
方、上記植物抽出物の化学成分を分析すると、精油、ト
リタペン(triterpens)、フラボノイド、イリドイド、ア
ルカロイド等を多数含めていて、抗菌、消炎、鎮痛作用
等を期待することが出来る。
担体は、粒径が5〜600μm、好ましくは100〜4
00μmの多孔性物質、又は一次粒子のサイズが1〜1
00nmの多孔性物質を使用する。
化学的安定性及び物理的安定性を有していて、当分野で
通常的に担体として使用されている、第二リン酸カルシ
ウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、無水ケ
イ酸、水酸化アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウ
ム等を挙げることが出来る。また、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸ジルコニウム、ゼオライト、ケイ酸アルミニ
ウムマグネシウム、ケイソウ土、酸化ジルコニウム等の
無機研磨剤を使用することが出来る。更に、高分子物質
を研磨剤として使用すると、カルシウムイオンが放出さ
れることがないので、薬効成分であるフッ素化合物が不
溶化されて活性を失うことがないため、植物抽出物の担
体として有用である。このような高分子物質研磨剤とし
ては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、
ポリカーボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリメ
チルメタクリルレート樹脂(polymethylmetacrylate res
in)、メラミン樹脂等を使用することが出来る。一方、
高分子物質研磨剤の中、本発明の担体としては、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニルがより好ましい。
液体処方において、粒子が大きい場合より分散が容易で
あり、且つ同一質量で粒子が大きい場合より表面積が増
大され、これにより口腔の組織との接触面積が増大する
ことになり、組織に付着しやすくなる長所のあるサブマ
イクロン単位の粒径を有するコロイド状フームドシリカ
(colloidal fumed silica)を使用することが出来る。植
物抽出物を担体に担持させる際、植物抽出物と担体とが
重量比1:1〜10の範囲内となるように担持させるこ
とが好ましい。
剤でコーティングする段階 植物抽出物が担持された担体は、その状態でも口腔用組
成物に応用が可能であるが、若干の問題がある。すなわ
ち、口腔用組成物の殆どが水溶液系であるため、担体か
ら水溶性物質が放出されるので、担体に植物抽出物を担
持する意味がなくなる。従って、植物抽出物が担持され
た担体の表面は、水に溶解性のない物質でコーティング
しなければならない。しかし、担体の表面をコーティン
グするコーティング剤は、口腔用組成物に含有され口腔
内に適用した際、抽出物が容易に放出されることができ
るように口腔内で容易に破壊されることができる物質で
あることが好ましい。
械的な刺激により破壊される程度の堅固な構造を有する
物質である、ポリエチレングリコール、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ビニルピロリ
ドン、酢酸ビニル重合体、ポリビニルアセタルジメチル
アミノアセテート(polyvinylacetaldimethylaminoaceta
te)、ポリメチルメタクリルレート、ポリスチレン、蜜
ろう、パラフィンろう、カルナウバろう及び石油ろうか
らなる群から選択された1種以上をコーティング剤とし
て使用する。
物において、上記コーティング剤が歯磨きのような機械
的な力により破壊されて、抽出物を容易に放出すること
が出来るが、歯磨き粉より機械的な力を微弱に受ける口
腔清浄剤のような処方では、抽出物の放出効果が微弱で
ある点から、口腔清浄剤と歯磨き粉の両方に適用するこ
とが出来るコーティング剤を見出そうと研究し続けた。
その結果、水に不溶性でありながら唾液に存在する1つ
以上の酵素によって分解が可能である物質で上記担体を
コーティングすると、上記目的を達成できることを発見
した。
ーゼ、グルコシダーゼ等が存在し、特別な場合には、パ
ロティドアミラーゼ、ヒアルロニダーゼ、β−グルクロ
ニダーゼ、コンドロイチンフルファターゼ、アミノ酸デ
カルボキシラーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、コ
ラーゲナーゼ、リゾチーム等が存在するので、これらの
酵素によって分解されることが出来る物質、例えば、ポ
リヒドロキシアルカノン酸、糖脂質、グリセリド、リン
脂質等で、抽出物の混合水溶液が担持されている担体の
表面をコーティングする。
ティング方法から適宜に選択して実施することができ
る。例えば、コーティング剤と担体を混合し加熱する方
法により、担体の表面をコーティングする(コーティン
グ物質の溶融温度によって異なるが、例えばカルナウバ
ろうの場合、85〜95℃でコーティングする)。この
際、担体とコーティング剤の配合比は、重量比1:0.
5〜10、好ましくは重量比1:1〜5の範囲内であ
る。また、グリセリド、リン脂質、糖脂質等のように、
加温によって破壊されることが出来る物質を使用する場
合、適当な溶媒を使用してコーティング剤を溶解し、こ
れを担体に吸着させた後、溶媒を揮発させる方法でコー
ティングを行う(リン脂質の一種であるホスファチジル
コリンの場合、溶媒としてアルコールを使用する)。
末は、口腔用組成物に含有されるが、含有量は、組成物
の総重量に対して、0.05〜5重量%、好ましくは
0.1〜3重量%である。
て、特に限定されなく、具体的な例を挙げると、歯磨き
粉、口腔洗浄剤、口腔清浄剤等の処方を有することが出
来る。また、本発明の口腔用組成物を構成する植物抽出
物粉末以外の成分は、処方によって、また目的とする効
果によって当分野の通常の知識を有する者なら、任意的
に選定して配合することが出来る。
潤剤、起泡剤、結合剤、甘味剤、pH調節剤、防腐剤、
薬効成分、香料、増白剤、色素、溶剤等を含有すること
が出来る。研磨剤としては、炭酸カルシウム、沈降シリ
カ、水酸化アルミニウム、リン酸一水素カルシウム、不
溶性メタリン酸ナトリウム等があり、これらの研磨剤を
単独で又は2種以上混合して、1〜60重量%、好まし
くは10〜50重量%を使用する。湿潤剤としては、グ
リセリン、ソルビトール液、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール等を単独で又は2種以上混合し
て、10〜60重量%、好ましくは 20〜50重量%
を使用する。起泡剤としては、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリルサルコシネートナトリウム、ショ糖脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン共重合体等の陰イオン
及び非イオン性界面活性剤を単独で又は2種以上混合し
て、0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%を
使用する。結合剤としては、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、カラギナ
ン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム等を単独で
又は2種以上混合して、0.1〜5重量%、好ましくは
0.1〜2重量%を使用する。甘味剤としては、サッカ
リンナトリウム、アスパルテーム、ステビオシド、キシ
リトール、甘草酸等を1又は2種以上混合して、0.0
5〜5重量%を使用することが好ましい。pH調節剤と
しては、リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン
酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、クエン酸、ク
エン酸ナトリウム、酒石酸等がある。防腐剤としては、
パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピ
ル、安息香酸ナトリウムを単独で又は2種以上混合して
使用する。薬効成分としては、フッ化ナトリウム、1フ
ッ素リン酸ナトリウム、フッ化酒石、クロロヘキシジ
ン、アラントインクロロヒドロキシアルミネート、アミ
ノカプロン酸、トラネキサム酸、トリクロサン(triclos
an)、塩化セチルピリジウム、塩化亜鉛、塩酸ピリドキ
シン、酢酸トコフェロール等を単独で又は2種以上混合
して使用する。香料としては、はっか油、スピアミント
油、メントール、アネトール等を適当量混合使用する。
増白剤としては酸化チタンを使用し、色素としては食用
色素を使用する。本発明の溶剤としては、精製水及びエ
タノールを使用する。
て、本発明による植物抽出物粉末の製造方法とそれを含
有する口腔用組成物の構成及び作用効果を具体的に説明
する。しかし、本発明がこれらの例に限定されるもので
はない。
を混合し、ここに精製水200gを加えて混合物を形成
した。この混合物を塩粒子が残存しないように溶解し
た。これに、粒径400μmの沈降シリカ200gをよ
く攪拌しつつ添加して担持した。次いで、カルナウバろ
う200gの薄片を、担持シリカ粒子と混合し、85〜
95℃に加熱することにより、コーティングされた松塩
398gを得た。
を混合し、ここに精製水200gを加えて混合物を形成
した。この混合物を塩粒子が残存しないように溶解し
た。これに、1次粒子のサイズが40nmのフームドシ
リカ200gをよく攪拌しつつ添加して担持した。次い
で、リン脂質の一種であるホスファチジルコリン(酸価
が約20で、ろう形態を有する)200gを、10℃以
下の冷たいエタノール2400gに溶解した。その後、
得られたホスファチジルコリン−エタノール溶液を、担
持シリカ粒子と混合してよく攪拌しつつ、減圧蒸留し
た。その後、エタノールを揮発させて、コーティングさ
れた松塩398gを得た。
混合物を700〜800℃に加熱して、結晶塩を得、こ
れを粉砕した後、更にまつやに10gを添加し、100
0〜1500℃に加熱した。その後、急冷し粉砕して、
松塩を得た。
る口腔組成物を、下記表1の処方により通常の歯磨き粉
の製造方法で歯磨き粉を製造した。
歯磨き粉を各種濃度で含有する寒天プレートに試験菌を
分注した。歯周疾患原因菌の場合、35℃、嫌気性条件
下で5日間培養した後、菌の生育有無を観察し、虫歯原
因菌は、好気性条件下で2日間培養した後、菌の生育有
無を観察すると同時に、試験菌が成長しない最低濃度M
ICを測定することにより、虫歯原因菌及び歯周疾患原
因菌に対する抗菌作用を確認した。その結果を表2に示
す。
tans ATCC 29522、Fusobacterium nucleatum ATCC 2558
6 虫歯原因菌:Streptococcus mutans NCTC 10449、Act
inomyces viscosus ATCC 15987
液)、BHI寒天
磨き粉を0℃、30℃、40℃及び50℃の条件で1週
間、1ヶ月、3ヶ月恒温室で保管した後、製品の安定度
を確認した。その結果を表3に示す。
200gをよく攪拌しつつ、緑茶抽出物50gを噴霧器
を用いて噴霧させて、シリカ内部に均一に担持させた。
次いで、カルナウバろう200gの薄片を担持シリカ粒
子と混合し、85〜95℃に加熱して、コーティングさ
れた緑茶抽出物粉末410gを得た。
のフームドシリカ200gをよく攪拌しつつ、緑茶抽出
物50gを噴霧器を用いて噴霧させて、シリカ内部に均
一に担持させた。次いで、リン脂質の一種であるホスフ
ァチジルコリン(酸価が約20で、ろう形態を有する)
200gを、10℃以下の冷たいエタノール2400g
に溶解した。その後、得られたホスファチジルコリン−
エタノール溶液を、担持シリカ粒子と混合してよく攪拌
しつつ、減圧蒸留した。その後、エタノールを揮発させ
て、コーティングされた緑茶抽出物粉末410gを得
た。
成物を、表4の処方により通常の歯磨き粉の製造方法で
歯磨き粉を製造した。
き粉を0℃、30℃、40℃及び50℃の条件で1週
間、1ヶ月、3ヶ月恒温室で保管した後、製品の安定度
を確認した。その結果を表5に示す。
60秒、90秒、120秒間口をすすいだ後、吐き、そ
れを50mlビーカーに集める。その液を各種濃度で含
有する寒天プレートに試験菌を分注した。歯周疾患原因
菌の場合、35℃、嫌気性条件下で5日間培養した後、
菌の生育有無を観察し、虫歯原因菌は、好気性条件下で
2日間培養した後、菌の生育有無を観察すると同時に、
試験菌が成長しない最低濃度MICを測定することによ
り、虫歯原因菌及び歯周疾患原因菌に対する抗菌作用を
確認した。その結果を表6に示す。
tans ATCC 29522、Fusobacterium nucleatum ATCC 2558
6 虫歯原因菌:Streptococcus mutans NCTC 10449、Act
inomyces viscosus ATCC 15987
液)、BHI寒天
造例1〜2で製造された松塩及び製造例3〜4で製造さ
れた緑茶抽出物を含有する口腔用組成物の構成をより詳
細に説明する。しかしながら、本発明の組成物がこれら
の処方例に限定されるものではない。
造された植物抽出物粉末は、水に溶けない水不溶性物質
でコーティングされて、口腔組成物内で安定し、且つ口
腔内で有効成分を徐々に放出して、口腔内で優れた歯周
疾患予防効果及び虫歯予防効果等を提供することができ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 歯周疾患又は虫歯の予防及び治療効果を
有する植物抽出物を多孔性粉末担体に担持する段階と、
この担体の表面を水不溶性コーティング剤でコーティン
グする段階とを含むことを特徴とする植物抽出物粉末の
製造方法。 - 【請求項2】 前記担体及び前記コーティング剤の比率
は、重量比1:0.05〜5.0であることを特徴とす
る請求項1に記載の植物抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項3】 前記植物抽出物は、松、甘草、えびすぐ
さの種子、シナモン、藁本、えんじゅの花、金銀花、桔
梗、緑茶、露草、当帰、麦門冬、牡丹、ミルラノキ、防
風、白▲し▼、サルスベリ、桑根白皮、ショウガ、サン
ギナリア、細辛、おおみつばしょうま、五倍子、グルー
プフルーツの種子、地骨皮、川▲きゅう▼、そうとうこ
う、梔子、全草、蒲公英、蜂ろう、フラボノイド、けい
がい、虎杖、黄▲きん▼、朴の木、アズキ、カミルレ、
ラタニア、及びセージ油よりなる群から選択された1種
以上の抽出物であることを特徴とする請求項1に記載の
植物抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項4】 前記植物抽出物が松抽出物であり、塩と
重量比1:0.1〜10で混合されることを特徴とする
請求項3に記載の植物抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項5】 前記担体は、粒径が100〜600μm
の多孔性物質、又は一次粒子のサイズが1〜100nm
のフームドシリカであることを特徴とする請求項1に記
載の植物抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項6】 前記多孔性物質は、第二リン酸カルシウ
ム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、無水ケイ
酸、水酸化アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウ
ム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ゼオラ
イト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイソウ土、
酸化ジルコニウム、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポ
リメチルメタクリルレート樹脂(polymethylmetacrylate
resin)、及びメラミン樹脂よりなる群から選択された
1種以上であることを特徴とする請求項5に記載の植物
抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項7】 前記水不溶性コーティング剤は、ポリエ
チレングリコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン、酢酸ビニル
重合体、ポリビニルアセタルジメチルアミノアセテート
(polyvinylacetaldimethylaminoacetate)、ポリメチル
メタクリルレート、ポリスチレン、蜜ろう、パラフィン
ろう、カルナウバろう、及び石油ろうからなる群から選
択された1種以上であることを特徴とする請求項1に記
載の植物抽出物粉末の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1に記載された方法で植物抽出物
粉末を、組成物の総重量に対して0.05〜5.0重量
%の量で含有することを特徴とする口腔用組成物。
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