JP2002211207A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2002211207A
JP2002211207A JP2001008608A JP2001008608A JP2002211207A JP 2002211207 A JP2002211207 A JP 2002211207A JP 2001008608 A JP2001008608 A JP 2001008608A JP 2001008608 A JP2001008608 A JP 2001008608A JP 2002211207 A JP2002211207 A JP 2002211207A
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Hajime Takagi
一 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーカ端セパレーション故障に対する耐久
性及びカットセパレーション故障に対する耐久性を同時
に向上する。 【解決手段】 クラウン部18に、内層側から順に第1
層31から第4層34までの4枚のブレーカから成るブ
レーカ層30が配置される。第1層31及び第2層32
をそれぞれ構成するコードのトレッド22の周方向に対
する傾きが、32〜38°の角度の範囲とされ、第3層
33及び第4層34をそれぞれ構成するコードのトレッ
ド22の周方向に対する傾きが、18〜30°の角度の
範囲とされる。セクション幅SW対比で、68〜74%
の幅寸法D1を第1層31が有し、第1層31の幅寸法
>第2層32の幅寸法>第3層33の幅寸法>第4層3
4の幅寸法の関係とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーカ関連の耐
久性を向上した空気入りタイヤに係り、建設車両用の内
でも特に大型ホイールローダー用空気入りベルテッドバ
イアスタイヤに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、大型ホイールローダーに装着さ
れる空気入りタイヤの一種としてベルテッドバイアスタ
イヤが知られており、このような空気入りタイヤのカー
カスの外周側にはスチール製のコードにより構成される
ブレーカが一般に配置されている。そして、従来の上記
のような空気入りタイヤの具体的な構造として、下記の
二例が知られていた。
【0003】第一の例として、ブレーカの枚数が第1層
〜第4層の4枚で、第1層〜第4層の全てのコードの角
度が相互に同一となるトレッドの周方向に対して21〜
25°の何れかの角度とされ、また、最内層である第1
層の幅寸法がセクション幅の67%以下であり、3〜4
%のステップ量で順に減少するように第2層〜第4層の
幅寸法が設定された構造のものである。
【0004】第二の例として、ブレーカの枚数が第1層
〜第4層の4枚で、第1層〜第4層の全てのコードの角
度が相互に同一となるトレッドの周方向に対して29〜
31°の何れかの角度とされ、また、最内層である第1
層の幅寸法がセクション幅の70%であり、3〜4%の
ステップ量で順に減少するように第2層〜第4層の幅寸
法が設定された構造のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の建設車
両の高性能化に伴い荷重やトラクション等のタイヤの使
用条件も厳しくなり、従来は頻度の少なかったブレーカ
端に発生するブレーカ端セパレーション故障や、ブレー
カとトレッドとの間でセパレーションを発生するカット
セパレーション故障が多発するおそれを生じるようにな
り、上記の構造のタイヤでは耐久性が不十分となってい
た。本発明は上記事実を考慮し、ブレーカ端セパレーシ
ョン故障に対する耐久性及びカットセパレーション故障
に対する耐久性を同時に向上し得る空気入りタイヤを提
供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤは、一対のビードコアに跨るカーカスが貫通し
たクラウン部に、トレッドを配置した空気入りタイヤに
おいて、カーカスとトレッドとの間に内層側から順に第
1層から第4層までの4層以上のブレーカを少なくとも
配置し、第1層及び第2層をそれぞれ構成するコードが
トレッドの周方向に対して32〜38°の角度の向きに
延び、第3層及び第4層をそれぞれ構成するコードがト
レッドの周方向に対して18〜30°の角度の向きに延
び、タイヤのセクション幅対比で68〜74%の幅寸法
を第1層が有し、第2層から第4層までの幅寸法は、第
1層の幅寸法よりも小さく且つ順次小さくされることを
特徴とする。
【0007】請求項1に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。荷重負荷時においてトレッドの変形でト
レッドゴムがショルダ部方向に逃げようとするのに対し
て、ブレーカはスチール製でほとんど伸びない為、特に
ブレーカ端のゴムが大きな歪みを生じるようになり、こ
の結果として、ブレーカ端セパレーション故障が発生す
る。そして、ブレーカの幅が広くなるほどトレッドゴム
の流動は累積していくので、ブレーカ端の歪みは大きく
なる。すなわち、ブレーカ端セパレーション故障が実際
に発生するのは、幅の広い第1、第2層であった。
【0008】これに対して第3、第4層の幅は狭く、そ
れぞれ第1、第2層がトレッドの幅方向に沿ってこれら
と並んで配置されている為、第3、第4層のブレーカ端
ではトレッドゴムの動きが拘束されてブレーカ端セパレ
ーション故障が発生しない。つまり、第1、第2層のブ
レーカ端は自由端となり、第3、第4層のブレーカ端は
半拘束端となるからである。
【0009】一方、建設作業現場の岩等でブレーカまで
到達するようなカットをトレッドに受け、タイヤ回転に
伴うトレッドの周方向のせん断歪みによって、カットさ
れた部分を核にして最外層の第4層とトレッドゴムの間
でトレッドの周方向にセパレーションが進展していく故
障が、カットセパレーション故障である。そして、この
カットセパレーション故障の進展を起こすトレッドの周
方向のせん断歪みは、タイヤの加圧過程での径成長と比
例して生じる。
【0010】また、上記のブレーカ端セパレーション故
障に関連して、ブレーカのコードのトレッドの周方向と
の間の角度が大きいほど、ブレーカの剛性が大きくなる
傾向があるので、コードの角度が大きくなるとブレーカ
端の歪みは増加し、コードの角度が小さくなるとブレー
カ端の歪みは減少することが、考えられる。さらに、上
記のカットセパレーション故障に関連して、ブレーカの
コードのトレッドの周方向との間の角度が小さいほど、
ブレーカによる締め付け効果が出るので径成長は減少す
るが、製造上の問題よりコードの角度を18°以下とす
ることは困難である。一方、ブレーカの幅が広いほど径
成長は減少し、コードの角度の変更よりも設計可能な範
囲内で大きく調整できるので、このブレーカの幅寸法の
変更の効果は大きいと考えられる。
【0011】これに対して本請求項に係る空気入りタイ
ヤは、カーカスとトレッドとの間に、内層側から順に第
1層から第4層までの4層以上のブレーカを少なくとも
配置している。この内の第1層及び第2層をそれぞれ構
成するコードがトレッドの周方向に対して32〜38°
の角度の向きに延び、第3層及び第4層をそれぞれ構成
するコードがトレッドの周方向に対して18〜30°の
角度の向きに延びている。また、第1層がタイヤのセク
ション幅対比で68〜74%の幅寸法を有し、第2層か
ら第4層までの幅寸法が、第1層の幅寸法よりも小さく
且つ順次小さくされている。
【0012】以上より基本的に、ブレーカの幅を広くし
ておき、これに伴ってブレーカ端の歪みが増加する欠点
に対しては、ブレーカのコードの角度を小さくすること
で対応し、ブレーカ端セパレーション故障に対する耐久
性の向上と、径成長を抑えることによるカットセパレー
ション故障に対する耐久性の向上とを、同時に達成でき
るようにした。さらに、第1、第2層のコードの角度が
本請求項の範囲より大きくなると、径成長が促進される
だけでなく、第1、第2層のコードの角度が本請求項の
範囲より大きくなるとブレーカ端の歪みが増加すること
になるので、上記の範囲内であれば良いことになる。
【0013】また、径成長は小さければ小さいほど良い
ので、ブレーカ端セパレーション故障と関係のない第
3、第4層のコードの角度は、製造上の上限を狙って第
1、第2層のコードの角度より小さくした。この場合、
第3、第4層のコードの角度が本請求項の範囲より大き
いと、径成長が促進され、この第3、第4層のコードの
角度が本請求項の範囲より小さいものは製造困難となる
ので、上記の範囲内であれば良いことになる。
【0014】一方、ブレーカの幅が本請求項の範囲より
広くなると、ブレーカ端の歪みが増加する為、ブレーカ
端セパレーション故障が発生し、この逆にブレーカの幅
が本請求項の範囲より狭くなると、径成長の抑制効果が
小さくなって径成長が大きくなり、カットセパレーショ
ン故障が発生するので、上記の範囲内であれば良いこと
になる。また、各ブレーカ間におけるブレーカの幅寸法
の大きさの差は、ブレーカ端同士が相互に近過ぎる場合
には歪みが集中してブレーカ端セパレーション故障を起
こすおそれがあるので、これを防止する観点から決定さ
れる。
【0015】請求項2に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1と同様に作用する
が、さらに、第2層の幅寸法が第1層の幅寸法に対して
タイヤのセクション幅の6〜10%小さくされ、第3層
の幅寸法が第2層の幅寸法に対してこのセクション幅の
6〜10%小さくされ、第4層の幅寸法が第3層の幅寸
法に対してこのセクション幅の6〜10%小さくされる
構成を有している。つまり、各ブレーカ間の幅寸法が6
〜10%づつ小さくされることにより、ブレーカ端セパ
レーション故障を起こすおそれをより確実に防止するこ
とが可能となる。
【0016】請求項3に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1及び請求項2と同
様に作用するが、さらに、第1層から第4層までの各ブ
レーカがスチール製であるという構成を有している。つ
まり、ブレーカを強度の高いスチール製とすることで、
請求項1の作用効果をより確実に発揮することが可能と
なる。
【0017】請求項4に係る空気入りタイヤの作用を以
下に説明する。本請求項では請求項1から請求項3と同
様に作用するが、さらに、第1層及び第2層をそれぞれ
構成するコードの向きがタイヤの赤道面に対して相互に
逆向きに配置され、第3層及び第4層をそれぞれ構成す
るコードの向きがタイヤの赤道面に対して相互に逆向き
に配置されるという構成を有している。従って、隣り合
ったブレーカのコードの向きが相互に逆向きになるよう
にブレーカを配置することで、4層のブレーカによりタ
イヤの強度が均一に高まって、より一層の耐久性の向上
が図れるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に係る空気
入りタイヤを図1から図3に示し、これらの図に基づき
説明する。図1は、本実施の形態に係る空気入りタイヤ
10の例として大型ホイールローダー用タイヤを示し、
この空気入りタイヤ10の骨格を構成するベルテッドバ
イアスカーカスであるカーカス12が、ポリエステルコ
ードをこの空気入りタイヤ10の赤道面CLに対して斜
め方向にそれぞれ配列した2層の部材により、形成され
ている。
【0019】このカーカス12の両端部近傍(図1に一
方のみ示す)はそれぞれビード部16とされ、これらの
ビード部16には、それぞれリング状にスチールワイヤ
ーが巻かれて束ねられた一対づつのビードコア14が配
置されており、これら一対のビードコア14にそれぞれ
カーカス12の両端部が巻き付けられている。さらに、
このビードコア14の上部のカーカス12間の隙間に
は、硬質ゴム製で先細り形状に形成された図示しないビ
ードフィラーがそれぞれ埋設されている。以上より、カ
ーカス12が一対づつのビードコア14に跨るように配
置されることになり、この空気入りタイヤ10の頂部と
なるクラウン部18を貫通するようにこのカーカス12
がクラウン部18内に埋設されている。
【0020】そして、図1に示すようにこのクラウン部
18には、ゴム材によるトレッドゴムで形成されて路面
に接地するトレッド22が配置されていて、このトレッ
ド22に排水溝等で区画された陸部22Aが形成され、
このトレッド22の端部がショルダ部22Bとされてい
る。さらに、クラウン部18のカーカス12とトレッド
22との間には、内層側から順に第1層31から第4層
34までの4枚のブレーカから成るブレーカ層30が配
置されており、クラウン部18にこのブレーカ層30及
びトレッド22が順次重ねられつつ配置される形となっ
ている。
【0021】また、このブレーカ層30は、最内層とさ
れるスチールコードにより構成された第1層31と、内
側から二層目とされる同じくスチールコードにより構成
された第2層32と、内側から三層目とされる同じくス
チールコードにより構成された第3層33と、最外層と
される同じくスチールコードにより構成された第4層3
4と、を有した4層構造とされている。
【0022】一方、図2に示すように、これら第1層3
1及び第2層32をそれぞれ構成するコードがクラウン
部18の中心線を含む赤道面CLに対して相互に逆向き
であるものの、トレッド22の周方向Yに対する傾きで
ある角度θ1、θ2が32〜38°の角度の範囲とされ
て、第1層31及び第2層32が配置されている。ま
た、第3層33及び第4層34をそれぞれ構成するコー
ドがクラウン部18の中心線を含む赤道面CLに対して
相互に逆向きであるものの、トレッド22の周方向Yに
対する傾きである角度θ3、θ4が18〜30°の角度
の範囲とされて、第3層33及び第4層34が配置され
ている。
【0023】他方、図1に示すタイヤのセクション幅S
W対比で、68〜74%の幅寸法D1を第1層31が有
している。さらに、図3に示す第2層32から第4層3
4までの各層の幅寸法が第1層31の幅寸法D1より順
次小さくされるように、第2層32の幅寸法D2が第1
層31の幅寸法D1に対してこのセクション幅SWの6
〜10%小さくされ、第3層33の幅寸法D3が第2層
32の幅寸法D2に対してこのセクション幅SWの6〜
10%小さくされ、第4層34の幅寸法D4が第3層3
3の幅寸法D3に対してこのセクション幅SWの6〜1
0%小さくされている。
【0024】つまり、ブレーカ層30を構成する4枚の
ブレーカの幅寸法は、第1層31の幅寸法D1>第2層
32の幅寸法D2>第3層33の幅寸法D3>第4層3
4の幅寸法D4の関係とされており、図3に示す各ステ
ップ量S(つまり幅寸法の減少量の半分の量)がセクシ
ョン幅SWの3〜5%の大きさとされている。
【0025】次に、本実施の形態に係る空気入りタイヤ
10の作用を以下に説明する。本実施の形態に係る空気
入りタイヤ10は、カーカス12とトレッド22との間
に、内層側から順に第1層31から第4層34までの4
層のブレーカを配置している。そして、この内の第1層
31及び第2層32をそれぞれ構成するコードがトレッ
ド22の周方向Yに対して32〜38°の角度の向きに
延び、第3層33及び第4層34をそれぞれ構成するコ
ードがトレッド22の周方向Yに対して18〜30°の
角度の向きに延びている。
【0026】また、第1層31が、タイヤのセクション
幅SW対比で68〜74%の幅寸法D1を有し、さら
に、本実施の形態では前述のように、第2層32から第
4層34までの各幅寸法D2、D3、D4が第1層31
の幅寸法D1より順次小さくされるように、セクション
幅SWの6〜10%づつ小さくされている。
【0027】以上より本実施の形態では、ブレーカの幅
寸法を大きくしておき、これに伴ってブレーカ端の歪み
が増加する欠点に対しては、ブレーカのコードの角度を
小さくすることで対応し、ブレーカ端セパレーション故
障に対する耐久性の向上と、径成長を抑えることによる
カットセパレーション故障に対する耐久性の向上とを、
同時に達成するようにした。
【0028】さらに、第1層31の角度θ1及び第2層
32の角度θ2が上記の38°より大きいと、径成長が
促進されるだけでなく、第1、第2層31、32の角度
θ1、θ2が上記の32°より小さいとブレーカ端の歪
みが増加することになるので、上記の範囲内であれば良
いことになる。また、径成長は小さければ小さいほど良
いので、ブレーカ端セパレーション故障と関係のない第
3層33の角度θ3及び第4層34の角度θ4は、製造
上の上限を狙って第1、第2層31、32の角度θ1、
θ2より小さくした。この場合、第3、第4層33、3
4の角度θ3、θ4が上記の30°より大きいと、径成
長が促進され、この第3、第4層33、34の角度θ
3、θ4が上記の18°より小さいものは製造困難とな
るので、上記の範囲内であれば良いことになる。
【0029】一方、第1層31から第4層34までの内
の特に、第1、第2層31、32の各幅寸法が上記の範
囲より広くなると、ブレーカ端の歪みが増加する為、ブ
レーカ端セパレーション故障が発生し、この逆に第1層
31から第4層34までの各幅寸法が上記の範囲より小
さくなると、径成長の抑制効果が小さくなって径成長が
大きくなり、カットセパレーション故障が発生するの
で、上記の範囲内であれば良いことになる。
【0030】他方、各ブレーカ間におけるブレーカの幅
寸法の大きさの差は、ブレーカ端同士が相互に近過ぎる
場合には歪みが集中してブレーカ端セパレーション故障
を起こすおそれがあるので、これを防止する観点から本
実施の形態では、各ブレーカ間の幅寸法を6〜10%づ
つ小さくするようにした。
【0031】さらに、本実施の形態では、相互に隣り合
った第1層31及び第2層32をそれぞれ構成するコー
ドの向きがタイヤの赤道面CLに対して相互に逆向きに
配置され、同じく相互に隣り合った第3層33及び第4
層34をそれぞれ構成するコードの向きがタイヤの赤道
面CLに対して相互に逆向きに配置されている。従っ
て、隣り合ったブレーカのコードの向きが相互に逆向き
にされたことから、4層のブレーカによりタイヤの強度
が均一に高まって、より一層の耐久性の向上が図れるよ
うになる。
【0032】尚、ブレーカ端セパレーション故障に対す
る耐久性及び、カットセパレーション故障に対する耐久
性を、同時に向上する為の上記と異なる別の構造とし
て、トレッドの周方向に対してブレーカのコードの角度
を大きくしてブレーカの幅を狭くする構造も考えられる
が、この場合には、コードの角度が製造上の上限に近い
ので、径成長を充分に抑えることができない。また、ブ
レーカはカットが内面まで到達しないように防ぐ役割も
あるので、ブレーカの幅を必要以上に狭くすることは困
難であった。
【0033】次に、本発明が適用された空気入りタイヤ
10の効果を確かめるべく、本発明の実施の形態と従来
の空気入りタイヤとに関し、耐久ドラム試験をそれぞれ
行った。そして、耐久ドラム試験後の径成長量及び亀裂
長さの結果を下記の表に表すと共に、以下に説明する。
【0034】尚ここで、試験に用いた各タイヤのサイズ
は45/64−45L5である。また、試験条件として
は、外径5mのドラムで、内圧5.25Kg/cm2
速度5Km/Hとし、付加荷重100%で48時間走
行、その後、付加荷重120%で24時間走行、その
後、付加荷重130%から110%へ30分毎に変化さ
せ24時間走行、その後、付加荷重140%から100
%へ30分毎に変化させ24時間走行、以後同様に、付
加荷重の範囲を20%づつ広げ30分毎に変化させ24
時間走行させる、というものであった。
【0035】さらに、径成長量及び亀裂長さを評価項目
としたのは、これらによりブレーカ端セパレーション故
障に対する耐久性及びカットセパレーション故障に対す
る耐久性を確認できるからである。また、試験に用いた
本実施の形態に係る空気入りタイヤ10の二種類の実施
例とされる「実施例1」と「実施例2」を下記の表1に
表した。
【0036】
【表1】
【0037】さらに、比較として試験に用いた二種類の
従来例の空気入りタイヤとされる「従来例1」と「従来
例2」を下記の表2に表した。
【0038】
【表2】
【0039】ここで表1、表2において「角度」とは角
度θ1から角度θ4で表したブレーカのコードの傾き角
であり、「幅/SW」とはセクション幅に対する各ブレ
ーカの幅寸法の割合である。そして、これら実施例1、
実施例2、従来例1及び従来例2の各サンプルの径成長
量及び亀裂長さの試験結果を下記の表3に表した。尚、
表3においては、従来例1の径成長量及び亀裂長さを基
準とするように100としてそれぞれの値を指数で表示
した。つまり、表3内の点数が少ない程、耐久性が良好
となることを示している。
【0040】
【表3】
【0041】この表3において、実施例1と実施例2の
径成長量及び亀裂長さの指数が、それぞれ100未満と
なっており、径成長量及び亀裂長さともに従来例1より
も実施例が優れていることが表3より理解できる。
【0042】尚、本発明の実施の形態において、大型ホ
イールローダー用のタイヤを用いて説明したが、本発明
を他の種類の空気入りタイヤに適用できることは言うま
でもない。
【0043】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは上記構成とし
たので、ブレーカ端のセパレーション故障に対する耐久
性及びカットセパレーション故障に対する耐久性を同時
に向上できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤを
示す部分断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの
トレッド等のゴムの部材を削除してブレーカ層を示した
状態の平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの
各ブレーカの寸法関係を示す説明図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 カーカス 14 ビードコア 18 クラウン部 22 トレッド 30 ブレーカ層 31 第1層(ブレーカ) 32 第2層(ブレーカ) 33 第3層(ブレーカ) 34 第4層(ブレーカ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビードコアに跨るカーカスが貫通
    したクラウン部に、トレッドを配置した空気入りタイヤ
    において、 カーカスとトレッドとの間に内層側から順に第1層から
    第4層までの4層以上のブレーカを少なくとも配置し、 第1層及び第2層をそれぞれ構成するコードがトレッド
    の周方向に対して32〜38°の角度の向きに延び、第
    3層及び第4層をそれぞれ構成するコードがトレッドの
    周方向に対して18〜30°の角度の向きに延び、 タイヤのセクション幅対比で68〜74%の幅寸法を第
    1層が有し、第2層から第4層までの幅寸法は、第1層
    の幅寸法よりも小さく且つ順次小さくされることを特徴
    とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 第2層の幅寸法が第1層の幅寸法に対し
    てタイヤのセクション幅の6〜10%小さくされ、第3
    層の幅寸法が第2層の幅寸法に対してこのセクション幅
    の6〜10%小さくされ、第4層の幅寸法が第3層の幅
    寸法に対してこのセクション幅の6〜10%小さくされ
    ることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 第1層から第4層までの各ブレーカがス
    チール製であることを特徴とする請求項1或いは請求項
    2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 第1層及び第2層をそれぞれ構成するコ
    ードの向きがタイヤの赤道面に対して相互に逆向きに配
    置され、第3層及び第4層をそれぞれ構成するコードの
    向きがタイヤの赤道面に対して相互に逆向きに配置され
    ることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記
    載の空気入りタイヤ。
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