JP2002207149A - 車載カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カメラのレンズ−撮像素子間の光軸、ケース−
撮像素子間の取り付け方により、撮像素子の取り込む画
像範囲が変化する。よって光軸の精度が課題である。 【解決手段】レンズホルダとレンズの挿入部に関して
は、レンズホルダに円筒の穴をあけ、隙間ばめにして公
差を少さくする。レンズホルダと撮像素子の位置に関し
てはレンズホルダに位置決めピンを設け、撮像素子を取
り付けている基板にも位置決め穴を設けることで、撮像
素子とレンズの中心を合わせる事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は画像を取り込むカメ
ラに関わり、特に車両に取り付けられ、道路の白線、先
行車、後方障害物等の車両周囲環境を判定するための画
像センサとしての機能を果たす車載カメラに関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来のカメラは特開平８−３０７７４３
号公報に記載されているように、円筒形の筒Ａの中に円
筒のレンズを挿入して、別の円筒Ｂの中に撮像素子を配
置した後、円筒Ａに入れ、光軸を合わせていた。よって
円筒と円筒による軸合わせ構造であり、詳細な配置に関
しての記載はない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】車載カメラは、道路の
白線、先行車、後方障害物等の車両周囲環境を判定する
ための画像センサとしての機能を果たすものであるた
め、カメラの光軸の取付け精度が重要である。すなわ
ち、レンズ、撮像素子を用いて取り込みたい方向に光軸
を向け画像を取り込む必要がある。カメラのレンズ−撮
像素子間の光軸、ケース−撮像素子間の取り付け方によ
り、撮像素子の取り込む画像範囲が変化する。よって光
軸の精度が課題である。もしも、光軸がずれると取り込
み画像にずれが生じるので、光軸調整機構が必要にな
る。

【０００４】上記従来のカメラは円筒形の筒の中にレン
ズと撮像素子を配置して、軸が合う構造になっている
が、軸に対して回転する事は考慮されていない。

【０００５】本発明は、光軸調整を必要としない構造を
備えた車載カメラを提案することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、撮像素子、レンズ、レンズホルダ、ケー
ス、及び前記撮像素子を取り付けた基板がレンズホルダ
に取付けられた車載カメラにおいて、前記レンズホルダ
に該レンズホルダの位置を決めるための突起を設け、前
記ケースに、前記突起が挿入される穴を設け、前記ケー
スに対する前記レンズホルダの相対位置を前記突起で固
定して、前記レンズホルダに取付けられた前記撮像素
子、レンズ及び基板を、前記ケースに対して定位置に配
置することを特徴とする。

【０００７】本発明の他の特徴は、前記レンズの中心
を、前記レンズホルダを介して前記基板に取り付けられ
た前記撮像素子の中心と合わせることにある。

【０００８】本発明の他の特徴は、前記カメラケースに
レンズホルダの取り付け位置を決め穴を設け、また、レ
ンズホルダと撮像素子の位置に関しては基板に位置決め
ピンを設け、レンズホルダとレンズの勘合部に関しては
円筒形状とし、隙間ばめにして公差（ガタ）を小さくし
たことにある。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例になる車
載カメラについて説明する。まず、車載カメラの車両に
対する取付位置などの概要について図１から図５により
説明する。

【００１０】車載カメラ１は、図１に示すように自車６
の天井に取り付けられ、光軸２は図に示すように地面に
対して水平または地面に向け１ｍ先から２００ｍ先まで
の範囲にある画像を取ることが出来るよう設定する。こ
の車載カメラ１は、図２に示すように先行車５や白線７
などを判定するための画像センサとして使用される。ま
た図２に於いて、ヨー方向の角度は、車の前輪と後輪を
結んだ直線とほぼ平行になるように設定する。なお、図
２の４は水平画角、図３の３は垂直画角を示す。

【００１１】車載カメラ１は、レンズ、撮像素子を用い
取り込みたい方向に向け、画像を取り込む必要がある。
図４は、光軸が正常の時のカメラからの取り込み画面を
示す図である。また、図５は、光軸が異常の時のカメラ
からの取り込み画面を示す図である。もしも、光軸がず
れると取り込み画像は、図５のようになり、光軸調整機
構が必要になる。本発明は、光軸調整を必要としない構
造を提案するものである。

【００１２】図６〜図９で、本発明の実施例になる車載
カメラ１の光学系構造を説明する。まず、車両に取り付
けられるカメラは前方ばかりではなく、後方、サイドを
確認する場合もあり、取り付け場所に関わらず光軸は重
要である。そこで、図６から考えられる車載カメラ１の
光軸誤差要因はケース１０の精度とレンズホルダ１１、
レンズ１２の光学系の精度である。

【００１３】さらに、図７に示すように、レンズホルダ
１１はケース１０にネジで固定されている。また、ケー
ス１０に対して、レンズホルダ１１の相対位置を正確に
決めるため、図８に示すように位置決めピン１３を使用
した。ピン１３の形状は円筒形とし、レンズホルダ１１
の位置決めピン１３が取り付くケース１０の穴１６も図
７に示すように円形とした。なお、ケース１０の位置決
め穴１６は一方を円形としもう一方を長円とすれば、取
り付け誤差を吸収する構造とすることもできる。

【００１４】図９において、車載カメラ１の光学系構造
の詳細を説明する。レンズホルダ１１のレンズ１２挿入
部は、円筒形の穴と、レンズ１２が回転しながら入って
いくように（ピント合わせがしやすいように）ネジを切
った部分とはめ合い公差で勘合する２段構造になってい
る。撮像素子１５が取り付けられた基板１４には、位置
決め穴が空いており、レンズホルダ１１の位置決めピン
１３を挿入したときに、定位置に撮像素子１５が配置出
来る構造となっている。レンズホルダ１１の位置決めピ
ン１３は、ケース１０との位置決め、基板１４との位置
を決めるための物であり、少なくとも２本以上で構成さ
れる。

【００１５】図９に示すようにレンズホルダの位置決め
ピンはレンズホルダを貫通して、２本以上とした事で、
撮像素子に対するケースの位置決め精度が向上した。

【００１６】図１０は、図９を分解した時の図であり、
レンズホルダ１１によりレンズ１２とＣＣＤ等の撮像素
子１５の中心を合わせる構造をわかり易く示した図であ
る。

【００１７】レンズ１２をレンズホルダ１１に挿入する
時に隙間があると、画像の取り込み角度（光軸）が変わ
る。よって、図９のレンズ１２の外径Ｌ２はレンズホル
ダ１１に挿入した部分のＬ１より小さくする事でレンズ
ホルダ１１に対するレンズ１２の光軸誤差を少なくする
ことが出来る。０すなわち、レンズ１２とレンズホルダ
１１のはめあい公差が一定の場合、レンズ１２のレンズ
ホルダ１１への挿入部が長いほど誤差が小さくなる。

【００１８】レンズホルダ１１、レンズ１２の周辺部品
の表面は、レンズ１２から入った光が撮像素子１５に届
くまで内部反射をしないように黒色（アルマイト処理）
とした。

【００１９】本発明の実施例によれば、ケース１０に対
して各部品の取り付け精度を向上する事により、光軸２
の精度を上げることが出来る。すなわち、ケースに対す
る各部品の精度を向上でき、画像を取り込むセンサとし
ての光軸精度向上を図り、取り込む画像のずれを小さく
出来る。よって、光軸調整を必要としない構造を提供で
きる。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、車載カメラケースに対
して各部品の取り付け精度を向上する事により光軸の精
度を上げることが出来、取り込む画像のずれを小さく出
来るため、光軸調整を必要としない構造を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の対象となる画像処理用カメラが車両に
取り付けられた状態を示す図である。

【図２】車両に取り付けられた車載カメラの光軸と画角
の、水平方向における関係を示す図である。

【図３】車両に取り付けられた車載カメラの光軸と画角
の、垂直方向における関係を示す図である。

【図４】光軸が正常の時のカメラからの取り込み画面を
示す図である。

【図５】光軸が異常の時のカメラからの取り込み画面を
示す図である。

【図６】本発明の実施例になる車載カメラの平面構造を
示す図である。

【図７】図６の車載カメラの構造（正面図）を示す図で
ある。

【図８】図６の車載カメラの縦断面を示す図である。

【図９】図８のＡ−Ａ断面の構造を示す図である。

【図１０】図６の車載カメラの組立詳細図を示す図であ
る。

【符号の説明】

１…車載カメラ、 ２…光軸、 ３…垂直画角、 ４…
水平画角、５…先行車、 ６…自車、 ７…白線、 ８
…取り込み画像の中心、９…撮像素子からの取り込み画
像、１０…車載カメラのケース、 １１…レンズホル
ダ、１２…レンズ、 １３…ピン、 １４…基板、１５
…撮像素子（ＣＣＤ、ＣＯＭ、ｅｔｃ）、 １６…位置
決め穴。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｎ 5/225 Ｈ０４Ｎ 5/225 Ｄ Ｆターム(参考） 2H044 AA19 AJ06 2H100 AA02 AA05 BB01 BB05 BB06 CC01 CC04 5C022 AA04 AB45 AC78

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】撮像素子、レンズ、ケース、及び前記撮像
   素子を取り付けた基板がレンズホルダに取付けられた車
   載カメラにおいて、 前記レンズホルダに該レンズホルダの位置を決めるため
   の突起を設け、前記ケースに、前記突起が挿入される穴
   を設け、前記ケースに対する前記レンズホルダの相対位
   置を前記突起で固定して、前記レンズホルダに取付けら
   れた前記撮像素子、レンズ、及び基板を、前記ケースに
   対して定位置に配置することを特徴とする車載カメラ。
2. 【請求項２】請求項１の車載カメラにおいて、前記レン
   ズの中心は前記レンズホルダを介して前記基板に取り付
   けられた前記撮像素子の中心と合わせることを特徴とす
   る車載カメラ。
3. 【請求項３】請求項２の車載カメラにおいて、前記レン
   ズの外径と前記レンズホルダの内径をすきまばめにした
   ことを特徴とする車載カメラ。
4. 【請求項４】請求項２の車載カメラにおいて、前記レン
   ズと前記撮像素子の中心を合わせるため、前記レンズホ
   ルダの前記基板が取り付く面に位置決め突起を２個追加
   し、前記基板に位置決め穴を加工して、前記撮像素子の
   位置が前記レンズホルダに対して決まった位置になるよ
   うにしたことを特徴とする車載カメラ。
5. 【請求項５】請求項１、２、４のいずれかに記載の車載
   カメラにおいて、前記ケースに固定する側の前記突起と
   前記撮像素子の付いた基板を固定するため前記突起を同
   一ピンで製作したことを特徴とする車載カメラ。
6. 【請求項６】請求項２の車載カメラにおいて、前記レン
   ズホルダと前記レンズ周辺部品の表面を黒色にしたこと
   を特徴とする車載カメラ。
7. 【請求項７】請求項３の車載カメラにおいて、前記レン
   ズと前記ホルダの勘合部は、すき間ばめとネジからなる
   ことを特徴とした車載カメラ。