JP2002206917A - 物体の三次元運動測定方法および物体の三次元運動測定装置 - Google Patents

物体の三次元運動測定方法および物体の三次元運動測定装置

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JP2002206917A JP2001000996A JP2001000996A JP2002206917A JP 2002206917 A JP2002206917 A JP 2002206917A JP 2001000996 A JP2001000996 A JP 2001000996A JP 2001000996 A JP2001000996 A JP 2001000996A JP 2002206917 A JP2002206917 A JP 2002206917A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動く物体の多数の位置情報に基づく高度な画
像処理を要することなく、対象物体の三次元運動を簡単
迅速に測定できるようにする。 【解決手段】 対象物の三次元運動空間内の基準面に少
なくとも3本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc を直立さ
せ、較正用ポールPa ,Pb ,Pcにそれぞれ対をなす2個
の較正用光体a1,a2;b1,b2;c1,c2 を設け、較正用
ポールPa ,Pb ,Pcの各設置点A,B,Cについて、長
さKxの線分ABと長さKyの線分ACが設置点Aで直交す
るように設定し、それぞれ既知の焦点距離Fx ,Fy をも
つ2基のPSDカメラで較正用光体a1,a2;b1,b2
c1,c2を撮像しながら、両カメラの各光軸を三次元運動
空間座標軸X,Yに合わせて座標軸原点から距離Lx ,L
y をおいて設置し、対象物を撮像した際の2基のPSD
カメラの出力信号と上記Kx ,Ky,Fx ,Fy ,Fx ,Fy
を基に対象物の運動位置を演算し測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の物体の動
きあるいは更にその物体の一部の動き、例えば身体の各
部位の空間における三次元運動の実態を、半導体位置検
出素子(PSD:Position Sensitive Detector ) を
用いて観測する方法と、その方法で物体の三次元運動を
観測する測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】身体各部の前後、左右、上下の動きのよ
うな、種々の物体(以下、対象物という)の三次元運動
を、その対象物の三次元空間座標(x,y,z)の時間
的変化として捉える手段として、複数のカメラでその対
象物を異なる方向から撮影し、それらの撮像を画像処理
してその対象物の動的位置を測定するDLT(Direct L
inear Transformation )法が多用されている。しかし
撮像の画像処理によって対象物の動的位置を測定するD
LT法のような測定方法・装置では、測定に必要な画像
情報量とその情報処理量が極めて多くなることから、測
定に要する時間(情報処理に要する時間)が長くなり、
また測定に要する時間を短縮するためには高度な画像処
理回路が必要となる。
【0003】一方、空間にある対象物の位置を一方向か
ら見た二次元座標として電気的に検出するセンサーとし
てPSD(Position Sensitive Detector)が知られて
いる。PSDは、対象物からの光を受光して、その対象
物の位置を検出することができる光センサー(半導体位
置検出素子)で、基本的にはフォトダイオードのような
接合面をもつPIN構造の半導体である。
【0004】すなわち、PSDは、図5に示すように、
P層、N層それぞれの対向縁にX軸方向電極Px1,Px2
らびにZ軸方向電極Pz1,Pz2を形成したものであり、X
軸とZ軸は二次元直交座標軸に相当する。そしてPSD
の受光面に対象物Qから発するスポット状の光が受光点
Q'に当たるとそこに電荷が発生し、P層で発生した電
荷はX軸方向電極Px1,Px2にそれぞれ電流Ix1,Ix2とな
って分流し、N層で発生した電荷はZ軸方向電極Pz1,P
z2にそれぞれ電流Iz1,Iz2なって分流する。そしてX軸
方向電極Px1,Px2に分流する電流Ix1,Ix2と、Z軸方向
電極Pz1,Pz2に分流する電流Iz1,Iz2の大きさは、それ
ぞれ各電極Px1,Px2,Pz1,Pz2から受光点Q'までの距
離に反比例する。
【0005】ちなみにX軸とZ軸の二次元面について見
れば、X軸方向電極Px1,Px2間の距離をSx 、Z軸方向
電極Pz1,Pz2間の距離をSz 、対象物Qすなわち受光点
Q'の位置を座標Qx ,Qzで表せば、Ix1=Ixo(1/2
+ Qx/Sx)、Ix2=Ix0(1/2 − Qx/Sx)、Iz1
=Iz0(1/2 − Qz/Sz)、Iz2=Iz0(1/2 +Q
z/Sz)、Ix0=Ix1+Ix2、Iz0=Iz1+Iz2となる。従っ
てこれらの電流Ix1,Ix2,Iz1,Iz2に対応するPSDの
X軸方向出力電圧VxとZ軸方向出力電圧Vzを検知するこ
とにより、対象物Qの位置を二次元座標Qx ,Qzの視点
から検出することができる。
【0006】同様にX軸をY軸に置き換えて、Y軸とZ
軸に関する二次元面のPSDについて見れば、図示は略
すが、X軸方向電極Px1,Px2がY軸方向電極PY1,P
Y2に、電流Ix1,Ix2が電流Iy1,Iy2に、座標Qxが座標Qy
にそれぞれ置き換わることから、Y軸方向電極PY1,PY2
間の距離をSY 、Z軸方向電極Pz1,Pz2間の距離をSz
対象物Qの位置すなわち受光点Q'の座標を座標Qy ,Qz
で表せば、IY1=IYo(1/2+ Qy /SY)、IY2=IY0
(1/2 − Qy/SY)、Iz1=Iz0(1/2 − Q z
Sz)、Iz2=Iz0(1/2 + Qz/Sz)、IY0=IY1+I
Y2、Iz0=Iz1+Iz2となる。従ってこれらの電流IY1,I
Y2,Iz1,Iz2に対応するPSDのY軸方向出力電圧Vy
Z軸方向出力電圧Vzを検知することにより、対象物Qの
位置を二次元座標Qy ,Qzの視点から検出することがで
きる。このことから X軸とZ軸に関するP
SDならびにY軸とZ軸に関するPSDを用いて、互い
に直交する三次元座標軸X,Y,ZのX軸方向とY軸方
向から同時に対象物Q座標Qx,Qy,Qz を検出すること
により、対象物Qの三次元の運動を観測し測定すること
ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、対象物か
らの光を二次元面のPSDで受光して直ちにその対象物
の二次元座標を検知し得る既知のPSDカメラを2基用
いて、対象物の三次元運動測定システムを構成し、これ
により従来のDLT方式の三次元運動測定システムに比
し、高度な画像処理装置などを要することなく、極めて
簡単迅速に対象物の三次元運動を測定できるようにしよ
うとするものである。そして所与の測定現場が、従来の
測定手段では測定環境の設定が困難なところであって
も、様々な測定現場で適用し得る三次元運動測定システ
ムを構築しようとするものである。
【0008】またこの発明は、測定に必須の2基のPS
Dカメラを、そのPSD受光画面を見ながら容易に所要
の位置に正確に位置決めして設置し得る三次元運動測定
システムを構築しようとするものである。
【0009】またこの発明は、例えば人体の歯や指先の
動きなど、比較的狭い空間で三次元運動する対象物の動
きを、その対象物から比較的近い測定位置から簡便に測
定できるように、予め測定条件を満たす位置にPSDカ
メラが設置されている測定手段を構成しようとするもの
である。
【0010】またこの発明は、限られた測定空間におい
て対象物とPSDカメラの間の距離が十分に得られない
測定環境下において、PSDカメラの視野を等価的に拡
大し、対象物のより広範な三次元運動を測定し得るよう
にすると共に、一旦設置したPSDカメラの設定状態を
変えることなく対象物の動きを異なる視点から測定しよ
うとするものである。
【0011】さらにこの発明は、三次元空間で運動する
対象物の時々の位置を表す三次元座標の演算を単純化し
ようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】2基のPSDカメラを用
いて対象物の三次元運動を迅速・簡単に測定するため
に、この発明は、三次元運動する対象物の運動領域を含
む三次元空間内に基準面を設定し、この基準面上に少な
くとも3本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc を直立させ、
この基準面上における較正用ポールPa ,Pb ,Pcの各設
置点A,B,Cを、線分ABと線分ACがそれぞれ既知
の長さKx ,Kyで且つ設置点Aで直交するように設定
し、較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに基準面から
の高さを違えて対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1
,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置すると共にそれらの対
をなす2個の較正用光体の間の中点の前記基準面からの
高さh0を等しく設定し、焦点距離Fyが既知で前記較正用
ポールPa およびPbから等距離に置かれるPSDカメラ
と焦点距離Fxが既知で前記較正用ポールPa およびPc
ら等距離に置かれるPSDカメラの、2基のPSDカメ
ラを、前記三次元空間の三次元座標軸X,Y,Zの中の
異なる座標軸方向に設置し、前記較正用ポールPa,P
b ,Pc上の較正用光体を2基のPSDカメラのPSD受
光面に撮像することにより、前記三次元座標軸X,Y,
Zを構成する別方向の二次元座標軸に対応する二次元座
標軸を、2基の各PSDカメラのPSD受光面上に分担
させて較正設定し、前記各PSDカメラの光軸を前記三
次元座標軸X,Y,Zの原点に合わせ且つ前記各PSD
カメラを前記原点からそれぞれ距離Ly ,Lx を隔てて設
定し、その後、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系
列的に対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象
物の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに
対する時系列座標データに変換して対象物の三次元運動
を測定する。
【0013】この三次元運動測定方法に用いる測定装置
として、この発明は、三次元運動する対象物の位置を表
すための三次元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空
間内に設定される基準面に直立させる少なくとも3本の
較正用ポールPa ,Pb ,Pc と、その各較正用ポールP
a ,Pb ,Pcのそれぞれに基準面からの高さを違えて設
置される2個の対をなす較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b
2 ;c1 ,c2 と、既知の焦点距離Fyを備え前記較正用ポ
ールPa および較正用ポールPb から等距離で且つ三次元
座標軸X,Y,Zの原点から距離Ly を隔てて設置され
るPSDカメラと、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用
ポールPa および較正用ポールPc から等距離で且つ三次
元座標軸X,Y,Zの原点から距離Lx を隔てて設置さ
れるPSDカメラの、2基のPSDカメラと、その2基
のPSDカメラで同時且つ時系列的に対象物に付した位
置検出用光体を撮像して得た対象物の時系列位置データ
を前記三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標デー
タに変換演算するコンピュータとで測定装置の主要部を
構成し、前記各較正用ポールPa ,Pb ,Pc の設置点
A,B,C に関し、線分ABと線分ACがそれぞれ既
知の長さKx ,Kyで且つ設置点Aで直交するように設定
し、前記対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1
b2;c1 ,c2の各中点の基準面からの高さh0 を等しく設
定する。
【0014】また、対象物の三次元運動の測定に必要な
2基のPSDカメラを、そのPSD受光画面を見ながら
容易に所要の位置に正確に位置決めして設置できるよう
にするために、この発明は、三次元運動する対象物の運
動領域を含む三次元空間内に基準面を設定し、この基準
面上に5本の較正用ポールの設置点A,B,C,D,E
を設け、設置点A,B,C,D,Eの位置関係に関し
て、線分ABと線分ACが設置点Aで直交するように設
置点A,B,Cを配設し、線分ABを底辺とする二等辺
三角形の頂点に設置点Dを配設し、線分ACを底辺とす
る二等辺三角形の頂点に設置点Eを配設し、線分ABと
線分ACを既知の長さKx ,Kyに設定し、これら各設置
点A,B,C,D,Eにそれぞれ較正用ポールPa ,P
b ,Pc ,Pd ,Pe を位置させて前記基準面上に5本の較
正用ポールPa ,Pb ,Pc ,Pd ,Peを直立させ、較正用
ポールPd ,Pe のそれぞれに1個の較正用光体d0 ,e0
を設置し、較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記
基準面からの高さを違えて対をなす2個の較正用光体a1
,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置し、それら
の対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c
1 ,c2の間の中点の前記基準面からの高さh0 を較正用
ポールPd ,Pe のそれぞれの較正用光体d0 ,e0 の前記
基準面からの高さh0 と等しく設定し、焦点距離Fyが既
知で前記較正用ポールPa およびPbから等距離に置かれ
るPSDカメラと、焦点距離Fxが既知で前記較正用ポー
ルPa およびPcから等距離に置かれるPSDカメラの、
2基のPSDカメラを前記三次元空間の三次元座標軸
X,Y,Zの中の別の二つの座標軸方向(例えばX軸方
向とY軸方向)に設置し、較正用ポールPa ,Pb ,P
c ,Pd , P e 上の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c
1 ,c2 ;d0 ,e0 を2基のPSDカメラのPSD受光
面に撮像しながら、前記三次元座標軸X,Y,Zを構成
する別方向の二次元座標軸に対応する二次元座標軸を2
基の各PSDカメラの各PSD受光面上に分担させて較
正設定し、2基の各PSDカメラの光軸を前記三次元座
標軸X,Y,Zの原点に合わせ且つ各PSDカメラを前
記原点からそれぞれ距離Ly ,Lxを隔てて設定し、その
後、2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に対象物の
位置検出用光体を撮像して得た対象物の時系列位置デー
タを前記三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標デ
ータに変換して対象物の三次元運動を測定する。
【0015】そして、測定に必要な2基のPSDカメラ
をそのPSD受光画面を見ながら容易に所要の位置に正
確に位置決めできる測定装置として、この発明は、三次
元運動する対象物の運動領域を含みその対象物の位置を
表す三次元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空間内
に設定される基準面に配設された5個の設置点A,B,
C,D,Eにそれぞれ直立させる5本の較正用ポールP
a ,Pb ,Pc ,Pd ,Pe と、その較正用ポールPd ,Pe
のそれぞれに1個設置される較正用光体d0 ,e0 と、前
記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面か
らの高さを違えて設置される2個の対をなす較正用光体
a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 と、既知の焦点距離Fy
備え前記較正用ポールPa および較正ポールPbから等距
離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Ly
を隔てて設置されるPSDカメラと、既知の焦点距離F
xを備え前記較正用ポールPa および較正用ポールPcから
等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距
離Lx を隔てて設置されるPSDカメラの、2基のPS
Dカメラと、その2基のPSDカメラで同時且つ時系列
的に対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物
の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対
する時系列座標データに変換演算するコンピュータとで
測定装置の主要部を構成し、前記5本の較正用ポールPa
,Pb ,Pc ,P d ,Pe の設置点A,B,C,D,Eの
位置関係に関して、線分ABと線分ACがそれぞれ既知
の長さKx ,Ky で設置点Aで直交するように設定し、線
分ABを底辺とする二等辺三角形の頂点に設置点Dを配
設し、線分ACを底辺とする二等辺三角形の頂点に設置
点Eを配設し、前記対をなす2個の較正用光体a1 ,a
2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2の各中点の前記基準面からの高
さh0 を前記較正用ポールPd,Pe のそれぞれの較正用光
体d0 ,e0 の前記基準面からの高さh0 と等しく設定す
る。
【0016】また比較的狭い空間で三次元運動する対象
物を近い位置から簡便に測定できるように、この発明
は、三次元運動する対象物の運動領域を含みその対象物
の位置を表す三次元座標軸X,Y,Zが設定される三次
元空間内に、直角三角形を含む基準面を設定し、この直
角三角形の直角頂点Aと他の2頂点B,Cをそれぞれ較
正用ポールの設置点A,B,Cとして、これら各設置点
A,B,Cにそれぞれ較正用ポールPa ,Pb ,Pc を位
置させて前記基準面上に3本の較正用ポールPa ,Pb
Pc を直立させ、前記直角三角形の線分ABと線分AC
を既知の長さKx ,K yに設定し、前記較正用ポールPa
Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面からの高さを違えて対
をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2
をそれぞれ設置すると共にそれらの対をなす2個の較正
用光体の間の中点の前記基準面からの高さh0 を等しく
設定し、既知の焦点距離Fyを備え前記一つの線分AB上
の2本の各較正用ポールPa およびPbから等距離で且つ
前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Lyを隔てて
置かれるPSDカメラと、既知の焦点距離Fxを備え前記
他の線分AC上の2本の各較正用ポールPa およびPc
ら等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から
距離Lxを隔てて置かれるPSDカメラの、2基のPSD
カメラを前記基準面と共に予めセットアップし、前記対
象物には位置検出用光体を設置し、前記較正用ポールPa
,Pb ,Pc上の較正用光体を前記2基のPSDカメラの
PSD受光面に撮像することにより、三次元座標軸X,
Y,Zに対応する二次元座標軸を前記各PSDカメラの
PSD受光面上に較正設定し、前記2基のPSDカメラ
で同時且つ時系列的に前記対象物の位置検出用光体を撮
像して得た前記対象物の時系列位置データを前記三次元
座標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変換して
前記対象物の三次元運動を測定する。
【0017】上記の測定方法に用いる測定装置として、
この発明は、位置検出用光体が設置されて三次元運動す
る対象物の運動領域を含みその対象物の位置を表す三次
元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空間内に設定さ
れる直角三角形を含む基準面と、この直角三角形の直角
頂点Aと他の2頂点B,Cにそれぞれ位置する設置点
A,B,Cにそれぞれ直立させる3本の較正用ポールPa
,Pb ,Pc と、これらの各較正用ポールPa ,Pb ,Pc
のそれぞれに前記基準面からの高さを違えて設置される
2個の対をなす較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c
2 と、既知の焦点距離Fyを備え前記較正用ポールPa
よび較正用ポールPbから等距離で且つ前記三次元座標軸
X,Y,Zの原点から距離Lyを隔てて設置されるPSD
カメラと、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用ポールPa
および較正用ポールPcから等距離で且つ前記三次元座
標軸X,Y,Zの原点から距離Lxを隔てて設置されるP
SDカメラの、2基のPSDカメラを一体的にセットア
ップし、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に
前記対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物
の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対
する時系列座標データに変換演算するコンピュータを備
え、前記直角三角形の線分ABと線分ACを既知の長さ
Kx ,Ky に設定し、前記対をなす2個の較正用光体a
1 ,a2 ;b1 ,b2;c1 ,c2の各中点の前記基準面から
の高さh0 を等しく設定して必要に応じて簡単に移動設
置できる三次元運動測定装置を構成する。
【0018】また、対象物とFSDカメラの間の距離を
十分とることができない測定環境下においてもPSDカ
メラの視野を等価的に広げて対象物のより広範な三次元
運動を測定できるようにするために、また一旦設置した
PSDカメラの設定状態を変えることなく対象物の動き
を異なる視点・角度から測定するために、この発明は、
予め設定された運動領域で三次元運動する対象物に設置
した位置検出用光体を映す鏡を配設し、その鏡に映った
対象物の位置検出光体を2基のPSDカメラで撮像して
得た前記対象物の時系列位置データを三次元座標軸X,
Y,Zに対する時系列座標データに変換して対象物の三
次元運動を測定する。
【0019】さらに、三次元運動する対象物の時々の位
置を表す三次元座標の演算を簡略化するために、この発
明は、前述の測定方法あるいは測定装置において、設置
点A,B間の長さKx と設置点A,C間の長さKy を等し
く設定し、三次元座標軸X,Y,Zの原点と2基の各P
SDカメラとの間のそれぞれの距離Ly ,Lx を等しく設
定し、2基のPSDカメラの各焦点距離Fy ,Fx を等し
く設定し、また線分ABを底辺とする二等辺三角形の高
さと、線分ACを底辺とする二等辺三角形の高さと、設
置点A,B間の長さKx と、設置点A,C間の長さKy
を等しく設定する。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の基本的な実施形態の一
つは、三次元運動する対象物の運動領域を含む三次元空
間内に基準面を設定し、この基準面上に少なくとも3本
の較正用ポールPa ,Pb ,Pc を直立させ、これら較正
用ポールPa ,Pb ,Pcの前記基準面上における各設置点
A,B,Cを、線分ABと線分ACがそれぞれ既知の長
さKx ,K yで且つ設置点Aで直交するように設定し、前
記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面か
らの高さを違えて対をなす2個の較正用光体a1 ,a2
b1,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置すると共にそれらの
対をなす2個の較正用光体の間の中点の前記基準面から
の高さh0 を等しく設定し、焦点距離Fyが既知で前記一
つの線分AB上の2本の各較正用ポールPa およびPb
ら等距離に置かれるPSDカメラと焦点距離Fxが既知で
前記他の線分AC上の2本の各較正用ポールPa およびP
cから等距離に置かれるPSDカメラの2基のPSDカ
メラを設置し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pc上の較正
用光体を前記2基のPSDカメラのPSD受光面に撮像
することにより、前記三次元空間内における前記対象物
の位置を表すための前記三次元空間内の三次元座標軸
X,Y,Zに対応する二次元座標軸を前記各PSDカメ
ラのPSD受光面上に較正設定し、前記各PSDカメラ
の光軸を前記三次元座標軸X,Y,Zの原点に合わせ且
つ前記各PSDカメラを前記原点からそれぞれ距離L
y ,Lx を隔てて設定し、前記対象物には位置検出用光
体を設置し、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列
的に前記対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対
象物の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Z
に対する時系列座標データに変換して前記対象物の動き
を検知する物体の三次元運動測定方法である。
【0021】この発明の実施形態は、三次元運動する対
象物の運動領域を含みその対象物の位置を表す三次元座
標軸X,Y,Zが設定される三次元空間内に、直角三角
形を含む基準面を設定し、この直角三角形の直角頂点A
と他の2頂点B,Cをそれぞれ較正用ポールの設置点
A,B,Cとして、これら各設置点A,B,Cにそれぞ
れ較正用ポールPa ,Pb ,Pc を位置させて前記基準面
上に3本の較正用ポールPa,Pb ,Pc を直立させ、前記
直角三角形の線分ABと線分ACを既知の長さKx,Ky
設定し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前
記基準面からの高さを違えて対をなす2個の較正用光体
a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置すると共
にそれらの対をなす2個の較正用光体の間の中点の前記
基準面からの高さh0 を等しく設定し、既知の焦点距離F
yを備え前記一つの線分AB上の2本の各較正用ポールP
a およびPbから等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,
Zの原点から距離Lyを隔てて置かれるPSDカメラと、
既知の焦点距離Fxを備え前記他の線分AC上の2本の各
較正用ポールPa およびPcから等距離で且つ前記三次元
座標軸X,Y,Zの原点から距離Lxを隔てて置かれるP
SDカメラの、2基のPSDカメラを前記基準面と共に
予めセットアップし、前記対象物には位置検出用光体を
設置し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pc上の較正用光体
を前記2基のPSDカメラのPSD受光面に撮像するこ
とにより、三次元座標軸X,Y,Zに対応する二次元座
標軸を前記各PSDカメラのPSD受光面上に較正設定
し、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に前記
対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物の時
系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対する
時系列座標データに変換して前記対象物の動きを検知す
る物体の三次元運動測定方法である。
【0022】この発明の他の実施形態は、三次元運動す
る対象物の運動領域を含む三次元空間内に基準面を設定
し、この基準面上に5本の較正用ポールの設置点A,
B,C,D,Eを設け、前記設置点A,B,C,D,E
の位置関係に関して、線分ABと線分ACが設置点Aで
直交するように設置点A,B,Cを配設し、線分ABを
底辺とする二等辺三角形の頂点に設置点Dを配設し、線
分ACを底辺とする二等辺三角形の頂点に設置点Eを配
設し、前記線分ABと線分ACを既知の長さKx ,K y
設定し、これら各設置点A,B,C,D,Eにそれぞれ
較正用ポールPa ,Pb,Pc ,Pd , Pe を位置させて前
記基準面上に5本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc,Pd ,Pe
直立させ、前記較正用ポールPd ,Pe のそれぞれに1
個の較正用光体d0 ,e0を設置し、前記較正用ポールP
a ,Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面からの高さを違え
て対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c
1 ,c2 をそれぞれ設置し、それらの対をなす2個の較
正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c 2の間の中点の前
記基準面からの高さh0 を前記較正用ポールPd ,Pe
それぞれの較正用光体d0 ,e0 の前記基準面からの高さ
h0 と等しく設定し、焦点距離Fyが既知で前記一つの線
分AB上の2本の各較正用ポールPa およびPbから等距
離に置かれるPSDカメラと、焦点距離Fxが既知で前記
他の線分AC上の2本の各較正用ポールPa およびPc
ら等距離に置かれるPSDカメラの、2基のPSDカメ
ラを設置し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pc ,Pd , P
e 上の較正用光体a1,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 ;d
0 ,e0 を前記2基のPSDカメラのPSD受光面に撮
像することにより、前記三次元空間内における前記対象
物の位置を表すための前記三次元空間内の三次元座標軸
X,Y,Zに対応する二次元座標軸を前記各PSDカメ
ラのPSD受光面上に較正設定し、前記各PSDカメラ
の光軸を前記三次元座標軸X,Y,Zの原点に合わせ且
つ各PSDカメラを前記原点からそれぞれ距離Ly ,Lx
を隔てて設定し、前記対象物には位置検出用光体を設置
し、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に前記
対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物の時
系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対する
時系列座標データに変換して前記対象物の動きを検知す
る物体の三次元運動測定方法である。
【0023】この発明の他の基本的な実施形態は、位置
検出用光体が設置されて三次元運動する対象物の運動領
域を含みその対象物の位置を表す三次元座標軸X,Y,
Zが形成される三次元空間内に設定される基準面に配設
された少なくとも3個の設置点A,B,Cにそれぞれ直
立させる少なくとも3本の較正用ポールPa ,Pb ,P
cと、これらの各較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれ
に前記基準面からの高さを違えて設置される2個の対を
なす較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 と、既知
の焦点距離Fyを備え前記較正用ポールPa および較正用
ポールPb から等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,
Zの原点から距離Ly を隔てて設置されるPSDカメラ
と、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用ポールPa およ
び較正用ポールP c から等距離で且つ前記三次元座標軸
X,Y,Zの原点から距離Lx を隔てて設置されるPS
Dカメラの、2基のPSDカメラと、前記2基のPSD
カメラで同時且つ時系列的に前記対象物の位置検出用光
体を撮像して得た前記対象物の時系列位置データを前記
三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変
換演算するコンピュータを備え、前記設置点A,B,C
に関し、線分ABと線分ACがそれぞれ既知の長さK
x ,Kyで且つ設置点Aで直交するように設定し、前記対
をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2
の各中点の前記基準面からの高さh0 を等しく設定した
物体の三次元運動測定装置である。
【0024】この発明の他の実施形態は、位置検出用光
体が設置されて三次元運動する対象物の運動領域を含み
その対象物の位置を表す三次元座標軸X,Y,Zが形成
される三次元空間内に設定される直角三角形を含む基準
面と、この直角三角形の直角頂点Aと他の2頂点B,C
にそれぞれ位置する設置点A,B,Cにそれぞれ直立さ
せる3本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc と、これらの各
較正用ポールPa ,Pb ,P cのそれぞれに前記基準面から
の高さを違えて設置される2個の対をなす較正用光体a1
,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 と、既知の焦点距離Fyを備
え前記較正用ポールPa および較正用ポールPbから等距
離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Ly
を隔てて設置されるPSDカメラと、既知の焦点距離Fx
を備え前記較正用ポールPa および較正用ポールPcから
等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距
離Lxを隔てて設置されるPSDカメラの、2基のPSD
カメラを一体的にセットアップし、前記2基のPSDカ
メラで同時且つ時系列的に前記対象物の位置検出用光体
を撮像して得た前記対象物の時系列位置データを前記三
次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変換
演算するコンピュータを備え、前記直角三角形の線分A
Bと線分ACを既知の長さKx ,Ky に設定し、前記対を
なす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2
各中点の前記基準面からの高さh0 を等しく設定した物
体の三次元運動測定装置である。
【0025】この発明の他の実施形態は、位置検出用光
体が設置されて三次元運動する対象物の運動領域を含み
その対象物の位置を表す三次元座標軸X,Y,Zが形成
される三次元空間内に設定される基準面に配設された5
個の設置点A,B,C,D,Eにそれぞれ直立させる5
本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc ,Pd ,Pe と、前記較
正用ポールPd ,Pe のそれぞれに1個設置される較正用
光体d0 ,e0 と、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれ
ぞれに前記基準面からの高さを違えて設置される2個の
対をなす較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 と、
既知の焦点距離Fyを備え前記較正用ポールPa および較
正ポールPbから等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,
Zの原点から距離Ly を隔てて設置されるPSDカメラ
と、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用ポールPa およ
び較正用ポールPcから等距離で且つ前記三次元座標軸
X,Y,Zの原点から距離Lx を隔てて設置されるPS
Dカメラの、2基のPSDカメラと、前記2基のPSD
カメラで同時且つ時系列的に前記対象物の位置検出用光
体を撮像して得た前記対象物の時系列位置データを前記
三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変
換演算するコンピュータを備え、前記設置点A,B,
C,D,Eの位置関係に関して、線分ABと線分ACが
それぞれ既知の長さKx ,Ky で設置点Aで直交するよう
に設定し、線分ABを底辺とする二等辺三角形の頂点に
設置点Dを配設し、線分ACを底辺とする二等辺三角形
の頂点に設置点Eを配設し、前記対をなす2個の較正用
光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2の各中点の前記基準
面からの高さh0 を前記較正用ポールPd,Pe のそれぞれ
の較正用光体d0 ,e0 の前記基準面からの高さh0 と等
しく設定した物体の三次元運動測定装置である。
【0026】この発明の他の基本的な実施形態は、予め
設定された運動領域で三次元運動する対象物に設置した
位置検出用光体を映す鏡を配設し、その鏡に映った対象
物の位置検出光体を2基のPSDカメラで撮像して得た
前記対象物の時系列位置データを三次元座標軸X,Y,
Zに対する時系列座標データに変換して前記対象物の動
きを検知する物体の三次元運動測定方法ならびに三次元
運動測定装置である。
【0027】
【実施例】以下図面を参考にこの発明の実施例を説明す
る。図1ないし図3はこの発明に係る物体の三次元運動
測定装置の一実施例を示すもので、床面上で前後・左右・
上下に動く人体の特定部位の運動状態をその特定部位の
三次元座標変化として観測する三次元運動測定装置の例
である。図1は同装置の基本構成を示す斜視図、図2は
同装置の機能説明用の平面図、図3は同装置の機能説明
用の立面図である。
【0028】図1ないし図3において、Hは三次元空間
内で前後・左右・上下に三次元運動する人体で、人体Hの
一部の箇所を測定の対象物として、その対象物に位置検
出用光体Rが設置されている。したがってRは実質的に
対象物である。位置検出用光体Rは、LED (Light Em
itting Diode)などの発光体あるいは対象物に照射され
る光を反射する光反射体である。
【0029】Gは対象物Rの運動領域を含む三次元空間
内に形成した基準面で、この実施例では人体が立つ水平
な床面である。そして運動測定範囲の三次元空間とその
三次元空間内の三次元直交座標軸X,Y,Zを決定する
ために、基準面G上に5個の設置点(較正用ポールを設
置する点)A,B,C,D,Eを設定する。その場合、
線分ABと、線分ACとが設置点Aで直交するように計
測して設置点A,B,Cを配設し、線分ABを底辺とす
る二等辺三角形の頂点に設置点Dを配設し、線分ACを
底辺とする二等辺三角形の頂点に設置点Eを配設し、設
置点A,B間の距離(線分ABの長さ)を予め定めた長
さKxに設定し、設置点A,C間の距離(線分ACの長
さ)を予め定めた長さKyに設定している。また、対象物
Rの位置の測定演算を簡易化するために、設置点Dを頂
点とし線分ABを底辺とする二等辺三角形の高さを線分
ACの長さKyに合わせ、設置点Eを頂点とし線分ACを
底辺とする二等辺三角形の高さを線分ABの長さKxに合
わせている。
【0030】次に各設置点A,B,C,D,Eにおい
て、それぞれ較正用ポールPa,Pb,Pc,Pd,Peを基準面
Gに対し直立させ(垂直に立て)、較正用ポールPd,Pe
には基準面Gから高さh0の位置にそれぞれ1個の較正用
光体do,e0を設置し、較正用ポールPa,Pb,Pcのそれぞ
れには、基準面Gからの高さを違えて対をなす2個の較
正用光体a1,a2;b1,b2;c1,c2をそれぞれ設置し、そ
れらの対をなす2個の較正用光体a1,a2;b1,b2;c1
c2の間の中点の前記基準面Gからの高さh0を前記較正用
ポールPd,Peのそれぞれの較正用光体do,e0の前記基準
面Gからの高さh0と等しく設定している。
【0031】そして前記三次元空間内に三次元座標軸
(三次元直交座標軸)X,Y,Zが仮想設定される。点
Oは三次元座標軸X,Y,Zの原点を示している。座標
軸Xは線分ABと平行に、座標軸Yは線分ACと平行
に、かつ座標軸X,Yが基準面Gに対し平行になるよう
に設定され、座標軸Zは基準面Gに対し垂直で、線分A
Bからの距離がKy/2、線分ACからの距離がKx/2に
ある点O'(座標軸Zが基準面Gを通る点)を通るよう
に設定されている。そして設置点A,B,C,D,Eお
よび点O'の設定位置関係から、点O'と設置点E間の距
離(三次元座標軸X,Y,Zの原点Oと較正用ポールPe
の間の距離)はKx/2となり、点O'と設置点D間の距
離(三次元座標軸X,Y,Zの原点Oと較正用ポールPd
の間の距離)はKy/2になっている。
【0032】10はX軸方向PSDカメラで、座標軸X
の方向に向けて設置されて対象物Rの動きを撮像する。
X軸方向PSDカメラ10はレンズ11とPSD受光面
12を備え、レンズ11の焦点距離Fxは既知である。そ
してX軸方向PSDカメラ10は、そのレンズ11の光
軸が座標軸Xと合致し、PSDカメラ10(レンズ1
1)は仮想の原点Oから距離Lxだけ離れて設置される。
また20はY軸方向PSDカメラで、座標軸Yの方向に向
けて対象物Rの動きを撮像する。Y軸方向PSDカメラ
20はレンズ21とPSD受光面22を備え、レンズ2
1の焦点距離Fyは既知である。そしてY軸方向PSDカ
メラ20は、そのレンズ21の光軸が座標軸Yと合致
し、PSDカメラ(レンズ21)は仮想の原点Oから距
離Lyだけ離れた状態で設置されている。
【0033】図1ならびに図2に示したように、設置点
A,B,C,D,Eにそれぞれ較正用ポールPa(較正用
光体a1,a2),較正用ポールPb(較正用光体b1,b2),
較正用ポールPc(較正用光体c1,c2),較正用ポールP
d(較正用光体d0),較正用ポールPe(較正用光体e0
を設定し、三次元座標軸X,Y,Zと原点Oを仮想設定
して、X軸方向PSDカメラ10をX軸方向に向けて較
正ポールPa,Pb,Pc,Pd,Peを捉えると、各較正用光体
a1,a2,b1,b2,c1,c2,d0,e0からの光をPSD受光
面12で受光して、図2に示すようにPSD受光面12
のY軸・Z軸座標面上に、較正用光体a1,a2,b1,b2
c1,c2,d0,e0のそれぞれの三次元座標軸X,Y,Zに
おけるy座標・z座標に対応する位置関係で撮像a1´,
a2´,b1´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´が現れる。
したがって、PSD受光面12上の撮像a1´,a2´,b1
´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´の位置を見ながら、
線分d0´ e0´がPSD受光面12上に定められた座標
軸Yと合致し、PSD受光面12上の撮像e0´がPSD
受光面12上に表された原点nと合致するようにX軸方
向PSDカメラ10の位置と向きを調整することによ
り、X軸方向PSDカメラ10を所要の正確な位置に極
めて簡単に設置できる。
【0034】同様にY軸方向PSDカメラ20について
も、Y軸方向PSDカメラ20をY軸方向に向けて較正
ポールPa,Pb,Pc,Pd,Peを捉えると、各較正用光体
a1,a2,b1,b2,c1,c2,d0,e0からの光をPSD受光
面22で受光して、図2に示すように、PSD受光面2
2のX軸・Z軸座標面上に、較正用光体a1,a2,b1
b2,c1,c2,d0,e0のそれぞれの三次元座標軸X,Y,
Zにおけるx座標・z座標に対応する位置関係で撮像a1
´,a2´,b1´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´が現れ
る。したがってPSD受光面22上の撮像a1´,a2´,
b1´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´の位置を見ながら
線分d0´e0´がPSD受光面22上に定められた座標軸
Xと合致し、PSD受光面22上の撮像e0´がPSD受
光面22上に表された原点nと合致するようにY軸方向
PSDカメラ20の位置と向きを調整することにより、
Y軸方向PSDカメラ20を所要の正確な位置に極めて
簡単に設定できる。
【0035】しかし対象物の運動領域の三次元空間に仮
想設定した三次元座標X,Y,Zの原点Oの位置を直接
実測して確認することは現実問題として極めて困難であ
り、したがって原点OとPSDカメラ10の間の距離Lx
ならびに原点OとPSDカメラ20の間の距離Lyも実測
は事実上できない。そこで三次元座標X,Y,Zの原点
Oの位置と、距離Lxならびに距離Lyは、較正用光体a1
a2,b1,b2,c1,c2,d0,e0の既知の位置(較正用ポー
ルPa,Pb,Pc,Pd,Peの既知の位置)とこれらに対する
X軸方向PSDカメラ10およびY軸方向PSDカメラ
20の関係位置を基に演算によって求める。すなわち図
2に示すように、既知の位置に正確に設置された較正用
光体a1,a2,b1,b2,c1,c2,d0,e0の撮像a1´,a
2´,b1´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´がX方向P
SDカメラ10のPSD受光面12上と、Y方向PSDカ
メラ20のPSD受光面22上に表示される。X方向P
SDカメラ10のPSD受光面12上について見れば、
撮像a1´と撮像c2´を結ぶ線分と、撮像a2´と撮像c1´
を結ぶ線分の交点が三次元座標X,Y,Zの原点Oに対
応するPSD受光面12上の原点nとなる。そして撮像
a1´,a2´,c1´,c2´の座標を基に、撮像a1´と撮像
c2´を結ぶ線分、撮像a2´と撮像c1´を結ぶ線分、およ
びその両線分の交点nを演算で求めて表示することがで
きる。これらの演算処理はコンピュータWで行われる。
同様にY方向PSDカメラ20のPSD受光面22上に
ついて見れば、撮像a1´と撮像b2´を結ぶ線分と、撮像
a2´と撮像b1´を結ぶ線分の交点が三次元座標X,Y,
Zの原点Oに対応するPSD受光面22上の原点nとな
り、ここでも撮像a1´,a2´,b1´,b2´の座標を基に
原点nの位置を演算してPSD受光面22上表示するこ
とができる。したがってX方向PSDカメラ10ならび
にY方向PSDカメラ20の設定位置・角度を調整し
て、X方向PSDカメラ10においては撮像e0´を原点
nと合致させ、Y方向PSDカメラ20においては撮像
d0´を原点nと合致させてX方向PSDカメラ10なら
びにY方向PSDカメラ20を設置すれば、X方向PS
Dカメラ10ならびにY方向PSDカメラ20を正しい
位置・角度に正確に設置することができる。
【0036】次に考察上、図2中に幾つかの点、点10
1(X方向PSDカメラのレンズ11の位置),点10
2(設置点A,Cの中点),点103(X方向PSDカ
メラ10の光軸すなわち三次元座標軸のX軸とX方向P
SDカメラの受光面12の交点),点104(撮像c
1´,撮像c2´のy座標位置),点201(Y方向PS
Dカメラのレンズ20の位置),点202(設置点A,
Bの中点),点203(Y方向PSDカメラ20の光軸
すなわち三次元座標軸のY軸とY方向PSDカメラの受
光面22の交点),点204(撮像b1´,撮像b2´のx
座標位置)を置いてみる。これらの点の関係位置から、
点103,101,104からなる三角形と、点10
2,101,Cからなる三角形は互いに相似の三角形で
ある。そして点101,103間の長さはレンズ11の
焦点距離Fxで既知であり、点103,104間の長さは
PSD受光面12上で測定可能であり、点102,C間の
長さはKy/2に設定されて既知であることから、これらの
知られた数値から、点101,102間の長さ(Lx−Kx
/2)を簡単な演算で求めることができ、したがってX方
向PSDカメラ10(レンズ11)と原点Oの間の距離
はX方向PSDカメラ10を正しく設置したときに簡単
な演算で算出できる。
【0037】またY軸方向PSDカメラ20につても全
く同様で、点203,201,204からなる三角形
と、点202,201,Bからなる三角形は互いに相似
の三角形で、レンズ21の焦点距離Fyは既知であり、点
203,204間の長さはPSD受光面22上で測定可能
であり、点202,B間の長さはKx/2に設定されて既知
であることから、これらの知られた数値から、点20
1,202間の長さ(Ly−Ky/2)を簡単な演算で求める
ことができ、したがってY方向PSDカメラ20(レン
ズ21)と原点Oの間の距離はX方向PSDカメラ10
を正しく設置したときに簡単な演算で算出できる。
【0038】この状態において、座標軸X,Y,Zが仮
想形成された空間で三次元運動する対象物Rの位置は、
X軸方向PSDカメラ10とY軸方向PSDカメラ20
で捉えられて、それぞれのPSD受光面12,22上に
撮像r'として現れる。なお、三次元運動領域における
三次元座標軸X,Y,Zに対する対象物Rのx座標,y
座標,z座標をそれぞれRx ,Ry ,Rz で示し、PSD
受光面12上の座標軸Y,ZならびにPSD受光面22
上の座標軸X,Zに対する撮像r'のx座標,y座標,
z座標をそれぞれr'x ,r'y ,r'z で示す
【0039】一方見方を変えれば、PSD受光面12,
22上に表された対象物の撮像r'がそれぞれ逆にレン
ズ11,21を通して運動空間の三次元座標軸X,Y,
ZのY軸・Z軸座標面とX軸・Z軸座標面に拡大されて
対象物Rの投影像が形成されると見ることができる。そ
してX軸方向PSDカメラ10とY軸方向PSDカメラ
20で捉えた対象物Rの見掛けの(上記投影像の)x座
標,y座標,z座標をそれぞれrx ,ry ,rz で示す。
ここでX軸方向PSDカメラ10の焦点距離Fxと原点O
までの距離Lx、ならびにY軸方向PSDカメラ20の焦
点距離Fyと原点Oまでの距離Lyが分かっているので、P
SD受光面12,22上に表れた対象物Rの撮像r'の位
置(座標r'x ,r'y ,r'z)を読み取って、前記Y軸・
Z軸座標面とX軸・Z軸座標面のそれぞれにおける対象
物Rの見掛けの座標rx ,ry ,rzを算出することがで
き、さらにその座標rx ,ry ,rzを基にして運動空間に
おける三次元座標軸X,Y,Zに対する対象物Rの現場
の真の位置を示す座標Rx ,Ry,Rzを演算して算出する
ことができる。
【0040】先に図5でPSDの機能について記したと
ころから、対象物Rの撮像r'の位置(二次元座標)とP
SDカメラの出力電圧の関係は次式:(式1)(式2)
(式3)で示される。 但し、r'x ,r'y ,r'z :対象物Rの撮像r'のx座
標,y座標,z座標. Vx :PSDカメラのX軸方向出力電圧. Vy :PSDカメラのY軸方向出力電圧. Vz :PSDカメラのZ軸方向出力電圧. Jx ,Jy ,Jz :PSDカメラの固有の定数(X軸方向
PSDカメラ10とY軸方向PSDカメラ20の特性に
よって定まる定数). そして、PSDカメラの出力電圧Vx ,Vy ,Vz と座標
r'x ,r'y ,r'zを実測することにより、定数Jx ,J
y ,Jz の値が分かる。
【0041】
【数1】
【0042】また図2を参考にすれば明らかなように、
校正用光体e0は運動空間の座標軸X上にあるので校正用
光体e0自体の位置と、運動空間のX軸・Z軸座標面に対
する校正用光体e0の前記投影像の位置は合致しており、
校正用光体d0は運動空間の座標軸Y上にあるので校正用
光体d0自体の位置と、運動空間のY軸・Z軸座標面に対
する校正用光体d0の前記投影像の位置は合致している。
したがって校正用光体e0の位置とその撮像e0´の位置の
関係、ならびに校正用光体d0の位置とその撮像d0´の位
置の関係は次式:(式4)ないし(式13)で示され
る。 但し、θex:Y軸方向PSDカメラ20から見た校正用
光体e0のX軸方向角度. θdy :X軸方向PSDカメラ10から見た校正用光体d
0 のY軸方向角度. e0x=e0´:校正用光体e0の撮像e0´のx座標(原点n
からの長さ) d0y=d0´:校正用光体d0の撮像d0´のy座標(原点n
からの長さ)
【0043】
【数2】
【0044】そして運動空間の三次元座標軸X,Y,Z
に対する較正用光体e0 のx座標(原点Oからの距離)が
既知の値、Kx /2に設定されていることから、Y軸方
向PSDカメラ20のPSD受光面22の上の撮像e0´
のX軸方向長さ(x座標)e0x、すなわちそのX軸方向
長さ(x座標)e0x に対応するX軸方向出力電圧Vxを検
知することにより、X軸方向出力電圧Vx の単位電圧当
たりの対象物の現場のX座標の換算値(式8に示したKx
/2Vx)が分かる。また、三次元座標軸X,Y,Zに対
する較正用光体d0 のy座標(原点Oからの距離)が既知
の値、Ky /2に設定されていることから、X軸方向P
SDカメラ10のPSD受光面12の上の撮像d0´のY
軸方向長さ(y座標)d0y 、すなわちそのY軸方向長さ
(y座標)d0y に対応するY軸方向出力電圧Vyを検知す
ることにより、Y軸方向出力電圧Vyの単位電圧当たりの
対象物の現場のY座標の換算値(式13に示したKy /2
Vy)が分かる。同様にしてPSDカメラのZ軸方向出力
電圧 Vz の単位電圧当たりの対象物の現場のZ座標の換
算値についても算出されて知ることができる。
【0045】このようにX軸方向PSDカメラ10とY
軸方向PSDカメラ20を関係付けて設置した後、X軸
方向PSDカメラ10とY軸方向PSDカメラ20で対
象物Rの動きを撮像しながら測定する。そしてその場合
の撮像時系列のある時点T=tnにおける対象物Rのx座
標Rx ,y座標Ry ,z座標Rz は、前記の式1ないし式1
3の関係と図2および図3に示すところから明らかなよ
うに、次式:(式14)ないし(式30)に基づいて演
算し算出することができる。 但し、Fx :X軸方向PSDカメラ10のレンズ11の
焦点距離. Fy :Y軸方向PSDカメラ20のレンズ21の焦点距
離. Lx :X軸方向PSDカメラ10(レンズ11)と原点
Oの間の距離. Ly :Y軸方向PSDカメラ20(レンズ21)と原点
Oの間の距離. Mx ,My ,Mz :対象物Rの見掛けのx座標,y座標,
z座標と真のx座標,y座標,z座標とのそれぞれの差 θrx :Y軸方向PSDカメラ20から見た対象物Rの
X軸方向角度 θry :X軸方向PSDカメラ10から見た対象物Rの
Y軸方向角度 θrz :X軸方向PSDカメラ10から見た対象物Rの
Z軸方向角度
【0046】
【数3】
【0047】ここで(式23)を(式18)に代入する
と、
【0048】
【数4】
【0049】ここで(式18)を(式23)に代入する
と、
【0050】
【数5】
【0051】
【数6】
【0052】すなわち、対象物Rの各時点での位置(対
象物Rのx座標Rx,y座標Ry,z座標Rz は、それぞれ
(式25)、(式27)、(式30)で算出されるが、
PSDカメラの焦点距離Fx ,Fx 、距離Lx ,Ly 、定数
Jx ,Jy ,Jz は既知であるから、PSDカメラの出力
電圧Vx ,Vy ,Vz を計測することにより対象物Rの位
置を測定することができ、その測定位置を時系列に連ね
れば対象物の運動を測定することができる。
【0053】Wはコンピュータで、PSDカメラの出力
電圧Vx ,Vy ,Vz を入力する入力装置W1と、対象物R
のx座標Rx,y座標Ry,z座標Rz を求める(式2
5)、(式27)、(式30)の演算プログラムを備え
た記憶装置W2 と、この演算プログラムでPSDカメラ
の出力電圧Vx ,Vy ,Vz を演算処理するCPU(W3
と、その演算結果を対象物Rの運動測定値として出力す
る出力装置W4からなる。そして対象物Rの動きを、2基
のPSDカメラで捉えた撮像r’の位置を基にコンピュ
ータWで前記数式に沿う演算をして対象物Rの位置を時
系列的に算出し対象物Rの三次元運動を測定することが
できる。また対象物Rの運動範囲や運動測定データの使
用目的によっては、演算数式をより単純化した近似式と
してコンピュータWの演算処理を簡略化することもでき
る。
【0054】図4は、この発明の他の実施例であるとこ
ろの歯の動きを測定する三次元運動測定装置の機能説明
用の平面図である。対象物Rが人体の一部であっても、
その対象物Rが図4におけるように歯の場合、あるいは
指先の動きなどを解析する場合には、対象物Rの運動範
囲(運動空間)は極めて狭く極めて狭い視野の中で撮像
することができる。したがって広い測定空間は必要でな
く、むしろ対象物を近距離から撮像することが効果的で
ある場合も多い。また機械的に固定された視野において
三次元空間を得たい場合もある。図4の実施形態は、そ
のような対象物あるいは測定環境下で簡便に適用できる
三次元運動測定方法と測定装置に関する。図4に示す方
式は基本的には図1、図2に共通するところが多いが、
図1、図2の方式で用いた較正用ポールPa ,Pb ,P
c ,Pd ,Pe のうち 較正用ポールPd,Pe を省き、3本
の較正用ポールPa ,Pb ,Pc のみを組み入れて用いる
と共に、2基のPSDカメラを予め設定位置調整してア
ームに装着し必要に応じて基準面も含めて汎用装置とし
てセットアップしたものである。
【0055】すなわち図1、図2を参考に図4に示すよ
うに、位置検出用光体が付着された対象物Rの比較的狭
い運動領域を含む三次元空間に配設される基準面41を
設け、その三次元空間には対象物Rの位置を表すための
三次元座標軸X,Y,Zが仮想形成され、基準面41上
には直角三角形(頂点B,A,Cからなる直角三角形)
を形成し、その直角三角形の直角頂点Aと他の2頂点
B,Cにそれぞれ位置する設置点A,B,Cにそれぞれ
着脱自在に直立させる3本の較正用ポールPa ,P b ,Pc
を設け、また既知の焦点距離Fyを有し較正用ポールPa
および較正用ポールPbから等距離で且つ前記三次元座標
軸X,Y,Zの原点Oから距離Lyをもって設置されるY
軸方向PSDカメラ20と、既知の焦点距離Fxを有し較
正用ポールPa および較正用ポールPcから等距離で且つ
前記三次元座標軸X,Y,Zの原点Oから距離Lxをもっ
て設置されるX軸方向PSDカメラ10を設けている。
各較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれには基準面41
からの高さを違えて2個の対をなす較正用光体a1 ,a
2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 が装着されている。
【0056】そして、X軸方向PSDカメラ10とY軸
方向PSDカメラ20を数10cm離して且つ両者の光軸
がX軸、Y軸として直交するように調整してアーム40
に一体的にセットアップしたものである。また必要に応
じて、基準面41もアーム40にX軸方向PSDカメラ
10およびY軸方向PSDカメラ20と共に一体的にセ
ットアップされる。アーム40は雲台を介してカメラ三
脚上に据付けられ、歯などの小さな動きをする対象物R
の近くに設置される。またX軸方向PSDカメラ10と
Y軸方向PSDカメラ20は、点O,Aを通る線を基準
に左右対称に矢印I方向に移動調節が可能である。そし
て図1および図2で示したところと同様に、X軸方向P
SDカメラ10とY軸方向PSDカメラ20でそのPS
D受光面12,22上に対象物Rの撮像r’を捉え、撮
像r’の位置を基にコンピュータWで演算して対象物R
の動きを測定することができる。また、基準面41上の
直角三角形の角に位置する設置点A,B,CとX軸方向
PSDカメラ10ならびにY軸方向PSDカメラ20の
基本的な相対関係位置は、それらの全体が占めるエリア
が狭いことから、事前に正確に実測して設定している。
なお、X軸方向PSDカメラ10、Y軸方向PSDカメ
ラ20、コンピュータW、鏡30などの作用ならびに
は、前記の図1および図2に示したものと同じである。
このように図4に示す三次元運動測定装置は、基準面、
較正用ポール、PSDカメラからなる測定主要部が予め
コンパクトに纏められているので、汎用性が高く測定現
場に容易に持ち込んで簡単に設置して簡便に測定操作す
ることができる。
【0057】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、こ
の発明による物体の3次元運動の測定方法およびその測
定装置は、2基のPSDカメラを用いてPSD受光面上
に捉えた対象物のスポット画像の位置を基に対象物の運
動位置を算出するもので、物体の3次元の動きをその物
体の撮像の形状を画像処理して求めるものではないの
で、演算処理に関わる情報量と情報処理量は極めて少な
くて済み、一方PSDによる発光体(対象物)の位置検
出応答速度は極めて早いことから、物体の高速運動に対
してもその運動を迅速に測定することができる。また5
本の較正用ポールを設置することにより、PSDカメラ
の受光面に捉えた較正用ポールの較正用光体の撮像を見
ながら容易に2基のPSDカメラを所要の位置に正確に
設置することができる。
【0058】また、基準面とその基準面上の較正用ポー
ル設置点と、2基のPSDカメラの相対関係位置を予め
コンパクトにセットアップすることにより、汎用性が高
く対象物の近くに手軽に設置し得る三次元運動測定装置
を較正することができる。
【0059】さらに、鏡を付加設置し、その鏡を介して
PSDカメラが対象物を撮像するようにすることによ
り、一旦設置したPSDカメラの設定状態を変えること
なく、対象物の動きを異なる方向から捉えて測定するこ
とができ、また対象物とPSDカメラの間に十分な距離
が取れない測定環境下においても、鏡を介することによ
り、PSDカメラの視野を等価的に拡大して、対象物の
より広範な三次元運動を測定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す物体の三次元運動測
定装置の基本構成を示す斜視図。
【図2】同装置の機能説明用の平面図。
【図3】同装置の機能説明用の立面図。
【図4】この発明の他の実施例を示す三次元運動測定装
置の機能説明用の平面図。
【図5】PSD(半導体位置検出素子)の基本構成を示
す斜視図。
【符号の説明】
10 :X軸方向PSDカメラ 11 :X軸方向PSDカメラのレンズ 12 :X軸方向PSDカメラのPSD受光面 20 :Y軸方向PSDカメラ 21 :Y軸方向PSDカメラのレンズ 22 :Y軸方向PSDカメラのPSD受光面 30 :鏡 40 :アーム 41 :基準面 A,B,C,D,E :設置点 a1 ,a2 ,b1 ,b2 ,c1 ,c2 ,d0 ,e0 :較正用光
体 a1´ ,a2´,b1´,b2´,c1´,c2´,d0´,e0´:
較正用光体の撮像 G :基準面 H :人体 n :PSD受光面12,22上の座標軸の原点 O :三次元座標軸X,Y,Zの原点 O´:点(座標軸Zが基準面Gを通る点) Pa ,Pb ,Pc ,Pd ,Pe :較正用ポール R :対象物(位置検出用光体) Rx ,Ry ,Rz :対象物Rのx座標,y座標,z座標 rx ,ry ,rz :対象物Rの見掛けのx座標,y座標,
z座標 r'x ,r'y ,r'z :対象物Rの撮像r'のx座標,y座
標,z座標 W :コンピュータ W1 :入力装置 W2 :記憶装置 W3 :CPU W4 :出力装置 X,Y,Z :三次元座標軸(三次元直交座標軸) Fx :X軸方向PSDカメラ10のレンズ11の焦点距
離 Fy :Y軸方向PSDカメラ20のレンズ21の焦点距
離 h0 :高さ Jx ,Jy ,Jx :定数 Lx :X軸方向PSDカメラ10(レンズ11)と原点
Oの間の距離 Ly :Y軸方向PSDカメラ20(レンズ21)と原点
Oの間の距離 e0x :較正用光体e0の撮像e0´のx座標(原点nからの
長さ) d0y :較正用光体d0の撮像d0´のy座標(原点nからの
長さ) Kx :設置点A,B間の距離(線分ABの長さ) Ky :設置点A,C間の距離(線分ACの長さ) Mx ,My ,Mz :対象物Rの見掛けのx座標,y座標,
z座標と真のx座標,y座標,z座標とのそれぞれの差 Vx :PSDカメラのX軸方向出力電圧 Vy :PSDカメラのY軸方向出力電圧 Vz :PSDカメラのZ軸方向出力電圧 θex :Y軸方向PSDカメラ20から見た校正用光体e
0 のX軸方向角度 θdy :X軸方向PSDカメラ10から見た校正用光体d
0 のY軸方向角度 θrx :Y軸方向PSDカメラ20から見た対象物Rの
X軸方向角度 θry :X軸方向PSDカメラ10から見た対象物Rの
Y軸方向角度 θrz :X軸方向PSDカメラ10から見た対象物Rの
Z軸方向角度

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元運動する対象物の運動領域を含む
    三次元空間内に基準面を設定し、この基準面上に少なく
    とも3本の較正用ポールPa ,Pb ,Pc を直立させ、こ
    れら較正用ポールPa ,Pb ,Pcの前記基準面上における
    各設置点A,B,Cを、線分ABと線分ACがそれぞれ
    既知の長さKx ,Kyで且つ設置点Aで直交するように設
    定し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記
    基準面からの高さを違えて対をなす2個の較正用光体a1
    ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置すると共に
    それらの対をなす2個の較正用光体の間の中点の前記基
    準面からの高さh0 を等しく設定し、焦点距離Fyが既知
    で前記一つの線分AB上の2本の各較正用ポールPa
    よびPbから等距離に置かれるPSDカメラと焦点距離Fx
    が既知で前記他の線分AC上の2本の各較正用ポールPa
    およびPcから等距離に置かれるPSDカメラの2基の
    PSDカメラを設置し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pc
    上の較正用光体を前記2基のPSDカメラのPSD受光
    面に撮像することにより、前記三次元空間内における前
    記対象物の位置を表すための前記三次元空間内の三次元
    座標軸X,Y,Zに対応する二次元座標軸を前記各PS
    DカメラのPSD受光面上に較正設定し、前記各PSD
    カメラの光軸を前記三次元座標軸X,Y,Zの原点に合
    わせ且つ前記各PSDカメラを前記原点からそれぞれ距
    離Ly ,Lx を隔てて設定し、前記対象物には位置検出用
    光体を設置し、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系
    列的に前記対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記
    対象物の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,
    Zに対する時系列座標データに変換して前記対象物の動
    きを検知することを特徴とする物体の三次元運動測定方
    法。
  2. 【請求項2】 三次元運動する対象物の運動領域を含み
    その対象物の位置を表す三次元座標軸X,Y,Zが設定
    される三次元空間内に、直角三角形を含む基準面を設定
    し、この直角三角形の直角頂点Aと他の2頂点B,Cを
    それぞれ較正用ポールの設置点A,B,Cとして、これ
    ら各設置点A,B,Cにそれぞれ較正用ポールPa ,P
    b ,Pc を位置させて前記基準面上に3本の較正用ポー
    ルPa ,Pb,Pc を直立させ、前記直角三角形の線分AB
    と線分ACを既知の長さKx ,Kyに設定し、前記較正用
    ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面からの高さ
    を違えて対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b
    2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置すると共にそれらの対をな
    す2個の較正用光体の間の中点の前記基準面からの高さ
    h0 を等しく設定し、既知の焦点距離Fyを備え前記一つ
    の線分AB上の2本の各較正用ポールPa およびPbから
    等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距
    離Lyを隔てて置かれるPSDカメラと、既知の焦点距離
    Fxを備え前記他の線分AC上の2本の各較正用ポールPa
    およびPcから等距離で且つ前記三次元座標軸X,Y,
    Zの原点から距離Lxを隔てて置かれるPSDカメラの、
    2基のPSDカメラを前記基準面と共に予めセットアッ
    プし、前記対象物には位置検出用光体を設置し、前記較
    正用ポールPa ,Pb ,Pc上の較正用光体を前記2基のP
    SDカメラのPSD受光面に撮像することにより、三次
    元座標軸X,Y,Zに対応する二次元座標軸を前記各P
    SDカメラのPSD受光面上に較正設定し、前記2基の
    PSDカメラで同時且つ時系列的に前記対象物の位置検
    出用光体を撮像して得た前記対象物の時系列位置データ
    を前記三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標デー
    タに変換して前記対象物の動きを検知することを特徴と
    する物体の三次元運動測定方法。
  3. 【請求項3】 設置点A,B間の長さKx と設置点A,
    C間の長さKy を等しく設定し、三次元座標軸X,Y,
    Zの原点と2基の各PSDカメラとの間のそれぞれの距
    離Ly ,Lx を等しく設定し、前記2基のPSDカメラの
    各焦点距離Fy,Fx を等しく設定したことを特徴とする
    請求項2に記載した物体の三次元運動測定方法。
  4. 【請求項4】 三次元運動する対象物の運動領域を含む
    三次元空間内に基準面を設定し、この基準面上に5本の
    較正用ポールの設置点A,B,C,D,Eを設け、前記
    設置点A,B,C,D,Eの位置関係に関して、線分A
    Bと線分ACが設置点Aで直交するように設置点A,
    B,Cを配設し、線分ABを底辺とする二等辺三角形の
    頂点に設置点Dを配設し、線分ACを底辺とする二等辺
    三角形の頂点に設置点Eを配設し、前記線分ABと線分
    ACを既知の長さKx ,Kyに設定し、これら各設置点
    A,B,C,D,Eにそれぞれ較正用ポールPa ,Pb
    Pc,Pd , Pe ,を位置させて前記基準面上に5本の較正
    用ポールPa ,Pb ,Pc ,P d ,Pe直立させ、前記較正用
    ポールPd ,Pe のそれぞれに1個の較正用光体d0,e0
    設置し、前記較正用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前
    記基準面からの高さを違えて対をなす2個の較正用光体
    a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 をそれぞれ設置し、それ
    らの対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1
    ,c2の間の中点の前記基準面からの高さh0 を前記較正
    用ポールPd ,Pe のそれぞれの較正用光体d0 ,e0 の前
    記基準面からの高さh0 と等しく設定し、焦点距離Fy
    既知で前記一つの線分AB上の2本の各較正用ポールPa
    およびPbから等距離に置かれるPSDカメラと、焦点
    距離Fxが既知で前記他の線分AC上の2本の各較正用ポ
    ールPa およびPcから等距離に置かれるPSDカメラ
    の、2基のPSDカメラを設置し、前記較正用ポールPa
    ,Pb ,Pc ,Pd , Pe 上の較正用光体a1 ,a 2 ;b
    1 ,b2 ;c1 ,c2 ;d0 ,e0 を前記2基のPSDカメ
    ラのPSD受光面に撮像することにより、前記三次元空
    間内における前記対象物の位置を表すための前記三次元
    空間内の三次元座標軸X,Y,Zに対応する二次元座標
    軸を前記各PSDカメラのPSD受光面上に較正設定
    し、前記各PSDカメラの光軸を前記三次元座標軸X,
    Y,Zの原点に合わせ且つ各PSDカメラを前記原点か
    らそれぞれ距離Ly ,Lxを隔てて設定し、前記対象物に
    は位置検出用光体を設置し、前記2基のPSDカメラで
    同時且つ時系列的に前記対象物の位置検出用光体を撮像
    して得た前記対象物の時系列位置データを前記三次元座
    標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変換して前
    記対象物の動きを検知することを特徴とする物体の三次
    元運動測定方法。
  5. 【請求項5】 設置点Dを頂点とし線分ABを底辺とす
    る二等辺三角形の高さと、設置点Eを頂点とし線分AC
    を底辺とする二等辺三角形の高さと、設置点A,B間の
    長さKx と、設置点A,C間の長さKy とを等しく設定
    し、三次元座標軸X,Y,Zの原点と2基の各PSDカ
    メラの間のそれぞれの距離Ly ,Lx を等しく設定し、前
    記2基のPSDカメラの各焦点距離Fy ,焦点距離Fx
    等しく設定したことを特徴とする請求項4に記載した物
    体の三次元運動測定方法。
  6. 【請求項6】 予め設定された運動領域で三次元運動す
    る対象物に設置した位置検出用光体を映す鏡を配設し、
    その鏡に映った対象物の位置検出光体を2基のPSDカ
    メラで撮像して得た前記対象物の時系列位置データを三
    次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座標データに変換
    して前記対象物の動きを検知することを特徴とする請求
    項1ないし請求項5のいずれかの項に記載した物体の三
    次元運動測定方法。
  7. 【請求項7】 位置検出用光体が設置されて三次元運動
    する対象物の運動領域を含みその対象物の位置を表す三
    次元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空間内に設定
    される基準面に配設された少なくとも3個の設置点A,
    B,Cにそれぞれ直立させる少なくとも3本の較正用ポ
    ールPa ,Pb ,Pc と、これらの各較正用ポールPa ,Pb
    ,Pcのそれぞれに前記基準面からの高さを違えて設置
    される2個の対をなす較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2
    c1 ,c2 と、既知の焦点距離Fyを備え前記較正用ポール
    Pa および較正用ポールPb から等距離で且つ前記三次元
    座標軸X,Y,Zの原点から距離Ly を隔てて設置され
    るPSDカメラと、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用
    ポールPa および較正用ポールPc から等距離で且つ前記
    三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Lx を隔てて設
    置されるPSDカメラの、2基のPSDカメラと、前記
    2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に前記対象物の
    位置検出用光体を撮像して得た前記対象物の時系列位置
    データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対する時系列座
    標データに変換演算するコンピュータを備え、前記設置
    点A,B,C に関し、線分ABと線分ACがそれぞれ
    既知の長さKx ,Kyで且つ設置点Aで直交するように設
    定し、前記対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b
    2 ;c1 ,c2の各中点の前記基準面からの高さh0 を等し
    く設定したことを特徴とする物体の三次元運動測定装
    置。
  8. 【請求項8】 位置検出用光体が設置されて三次元運動
    する対象物の運動領域を含みその対象物の位置を表す三
    次元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空間内に設定
    される直角三角形を含む基準面と、この直角三角形の直
    角頂点Aと他の2頂点B,Cにそれぞれ位置する設置点
    A,B,Cにそれぞれ直立させる3本の較正用ポールPa
    ,Pb ,Pc と、これらの各較正用ポールPa ,Pb ,Pc
    のそれぞれに前記基準面からの高さを違えて設置される
    2個の対をなす較正用光体a1,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2
    と、既知の焦点距離Fyを備え前記較正用ポールPa およ
    び較正用ポールPbから等距離で且つ前記三次元座標軸
    X,Y,Zの原点から距離Lyを隔てて設置されるPSD
    カメラと、既知の焦点距離Fxを備え前記較正用ポールPa
    および較正用ポールPcから等距離で且つ前記三次元座
    標軸X,Y,Zの原点から距離Lxを隔てて設置されるP
    SDカメラの、2基のPSDカメラを一体的にセットア
    ップし、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に
    前記対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物
    の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対
    する時系列座標データに変換演算するコンピュータを備
    え、前記直角三角形の線分ABと線分ACを既知の長さ
    Kx ,Ky に設定し、前記対をなす2個の較正用光体a
    1 ,a2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2の各中点の前記基準面から
    の高さh0 を等しく設定したことを特徴とする物体の三
    次元運動測定装置。
  9. 【請求項9】 設置点A,B間の長さKx と設置点A,
    C間の長さKy を等しく設定し、三次元座標軸X,Y,
    Zの原点と2基の各PSDカメラとの間のそれぞれの距
    離Ly ,Lx を等しく設定し、前記2基のPSDカメラの
    各焦点距離Fy,Fx を等しく設定したことを特徴とする
    請求項8に記載した物体の三次元運動測定装置。
  10. 【請求項10】 位置検出用光体が設置されて三次元運
    動する対象物の運動領域を含みその対象物の位置を表す
    三次元座標軸X,Y,Zが形成される三次元空間内に設
    定される基準面に配設された5個の設置点A,B,C,
    D,Eにそれぞれ直立させる5本の較正用ポールPa ,Pb
    ,Pc ,Pd ,Pe と、前記較正用ポールPd ,Pe のそれ
    ぞれに1個設置される較正用光体d0 ,e0 と、前記較正
    用ポールPa ,Pb ,Pcのそれぞれに前記基準面からの高
    さを違えて設置される2個の対をなす較正用光体a1 ,a
    2 ;b1 ,b2 ;c1 ,c2 と、既知の焦点距離Fyを備え前
    記較正用ポールPa および較正ポールPbから等距離で且
    つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Ly を隔
    てて設置されるPSDカメラと、既知の焦点距離F xを備
    え前記較正用ポールPa および較正用ポールPcから等距
    離で且つ前記三次元座標軸X,Y,Zの原点から距離Lx
    を隔てて設置されるPSDカメラの、2基のPSDカ
    メラと、前記2基のPSDカメラで同時且つ時系列的に
    前記対象物の位置検出用光体を撮像して得た前記対象物
    の時系列位置データを前記三次元座標軸X,Y,Zに対
    する時系列座標データに変換演算するコンピュータを備
    え、前記設置点A,B,C,D,Eの位置関係に関し
    て、線分ABと線分ACがそれぞれ既知の長さKx ,Ky
    で設置点Aで直交するように設定し、線分ABを底辺と
    する二等辺三角形の頂点に設置点Dを配設し、線分AC
    を底辺とする二等辺三角形の頂点に設置点Eを配設し、
    前記対をなす2個の較正用光体a1 ,a2 ;b1 ,b2;c
    1 ,c2の各中点の前記基準面からの高さh0 を前記較正
    用ポールPd ,Pe のそれぞれの較正用光体d0 ,e0 の前
    記基準面からの高さh0 と等しく設定したことを特徴と
    する物体の三次元運動測定装置。
  11. 【請求項11】 設置点Dを頂点とし線分ABを底辺と
    する二等辺三角形の高さと、設置点Eを頂点とし線分A
    Cを底辺とする二等辺三角形の高さと、設置点A,B間
    の長さKx と、設置点A,C間の長さKy とを等しく設定
    し、三次元座標軸X,Y,Zの原点と2基の各PSDカ
    メラの間のそれぞれの距離Ly ,Lx を等しく設定し、前
    記2基のPSDカメラの各焦点距離Fy ,焦点距離Fx
    等しく設定したことを特徴とする請求項10に記載した
    物体の三次元運動測定装置。
  12. 【請求項12】 予め設定された運動領域で三次元運動
    する対象物に設置した位置検出用光体を映す鏡と、その
    鏡に映った対象物の位置検出光体を撮像する2基のPS
    Dカメラと、その2基のPSDカメラで撮像して得た前
    記対象物の時系列位置データを三次元座標軸X,Y,Z
    に対する時系列座標データに変換演算するコンピュータ
    を備えたことを特徴とする請求項7ないし請求項11の
    いずれかの項に記載した物体の三次元運動測定装置。
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CN106032232A (zh) * 2015-03-11 2016-10-19 上海三菱电梯有限公司 电梯轿厢空间占有物的识别装置及识别方法

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