JP2002206883A - ヒートパイプの製造方法 - Google Patents

ヒートパイプの製造方法

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JP2002206883A
JP2002206883A JP2000402209A JP2000402209A JP2002206883A JP 2002206883 A JP2002206883 A JP 2002206883A JP 2000402209 A JP2000402209 A JP 2000402209A JP 2000402209 A JP2000402209 A JP 2000402209A JP 2002206883 A JP2002206883 A JP 2002206883A
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heat pipe
container
working fluid
heating furnace
pipe container
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JP2000402209A
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Hideki Nishimori
秀樹 西森
Yoshitaka Ohira
佳孝 大平
Kiyoshi Tada
清志 多田
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピューター用CPU等の熱輸送用ヒート
パイプの製造方法であって、作動液の封入率が低い場合
でも、作動液量を容易に制御することができて、性能の
よいヒートパイプを製造し得る方法を提供する。 【解決手段】 ヒートパイプの製造方法は、作動液入り
ヒートパイプ容器10を略垂直状に保持するとともに、容
器10の上方に上下に開口した加熱炉21を配置し、作動液
入りヒートパイプ容器10および加熱炉21のうちの少なく
ともいずれか一方を上下いずれかの方向に移動させて、
容器10を加熱炉21内にこれの下端開口部から挿入して、
作動液入りヒートパイプ容器10をこれの上端部より徐々
に加熱しながら容器10の全体を加熱炉21内に導入し、容
器10内の作動液の突沸を防止しつつ、非凝縮性ガスを容
器10内より追い出した後、容器10の略上端部10A を封止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
ター用CPU、マルチモジュール、その他のマイクロチ
ップ、自動車電装部品、複写機の感光ドラム等の熱輸送
などに用いられるヒートパイプの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種のヒートパイプは、周知のよう
に、加熱部より作動液が蒸発し、作動液の蒸気が低温部
に移動して凝縮し、凝縮した作動液が加熱部に環流する
ことにより、熱輸送を行なう熱伝導素子である。ヒート
パイプの作動液の蒸発、凝縮の動作をさせるには、ヒー
トパイプの製造時に、非凝縮性ガスをヒートパイプ容器
内から除去するとともに、一定量の作動液を封入してお
く必要がある。
【0003】従来、ヒートパイプの作動液封入方法とし
て代表的なものに、一端を封止したヒートパイプ容器に
作動液を注入したのち、加熱することにより、作動液を
蒸発させ、作動液の蒸気と共に非凝縮性ガスをヒートパ
イプ容器の開口端から追い出す加熱追い出し法、予めヒ
ートパイプ容器内を真空ポンプにより真空にした後、作
動液をヒートパイプ容器に吸引する真空ポンプ法等があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の真空ポンプ
法では、真空引きするためにヒートパイプ容器開口端と
真空系の接続部の気密性が重要になる。ヒートパイプ容
器先端が丸管以外の形状を有していて、接続部の気密性
を得るのが困難である場合は、真空系に接続するための
丸管を取り付ける必要があり、手間がかかる。
【0005】一方、従来の開放系の加熱追い出し法で
は、作動液の蒸気により非凝縮性ガスを追い出し、さら
に加熱し続けて余分な作動液を蒸発させ、ヒートパイプ
容器開口端を封止することにより、ヒートパイプを比較
的容易に製造できるものであるが、この方法により必要
量の作動液をヒートパイプ容器内に封入するには、加熱
時の突沸を防止することが重要である。
【0006】ここで、ヒートパイプ容器が大きい場合に
は、作動液を突沸させることなく蒸発させることが比較
的容易であるが、直径が数mm以下の丸形細径管や最大
幅が数mm以下の偏平管などでは加熱時に突沸が起こり
やすく、作動液残留量の制御が非常に困難である。
【0007】加熱追い出し法において作動液の突沸を防
止するためには、ヒートパイプ容器上部あるいは作動液
の液面付近に対応するヒートパイプ容器部分を中心に加
熱する方法が有効である。
【0008】このようなヒートパイプの製造方法とし
て、従来まず第1に、特公平3−8477号公報には、
絞った開口端を上側にして配置したヒートパイプ容器の
下部を非加熱部として、その非加熱部より上方の位置ま
で作動液となる液体を入れ、非加熱部より上方のヒート
パイプ容器部分を加熱することにより、作動液の突沸を
生じさせることなく、非凝縮性ガスの排気を行なう方法
が開示されている。
【0009】つぎに第2に、特開平11−223481
号公報には、ヒートパイプ容器上部を加熱すると共に、
下部を冷却することにより、作動液の突沸を生じさせる
ことなく、ヒートパイプ容器内に残る作動液の量を安定
させることができる方法が開示されている。
【0010】上記のように従来のヒートパイプ容器上部
あるいは作動液の液面付近に対応するヒートパイプ容器
部分を中心に加熱する方法は、突沸を防止することがで
きる点で有効である。
【0011】つぎに、非凝縮性ガスの追い出しという点
で、従来技術を説明する。
【0012】加熱追い出し法によりヒートパイプ容器内
から非凝縮性ガスを除去するには、作動液が蒸発し続け
ている状態でヒートパイプ容器開口端を封止する必要が
あるが、上記従来の第1および第2のヒートパイプ製造
方法における加熱追い出し法では、作動液が蒸発し、液
面がヒートパイプ容器下部の低温部に近づくと、作動液
の蒸発速度が遅くなり、容器内の蒸気圧が下がるため、
封止前に外部から空気がヒートパイプ容器内に侵入する
恐れがあるという問題がある。
【0013】また、設定された目標時間より少し加熱時
間が長くなると、ヒートパイプ容器下部に作動液が残っ
た状態で作動液の蒸発が停止し、やはり容器内の蒸気圧
が下がるため、封止前に空気がヒートパイプ容器内に侵
入し、ヒートパイプとして作動しなくなる恐れがあると
いう問題がある。
【0014】このように従来のヒートパイプ容器の上部
あるいは作動液の液面付近に対応するヒートパイプ容器
部分を中心に加熱する加熱追い出し法では、作動液の突
沸を防止する目的で加熱追い出し中のヒートパイプ容器
に非加熱部が存在するため、ヒートパイプ容器外の非凝
縮性ガス(空気)がヒートパイプ容器内に侵入する恐れ
があるという問題がある。
【0015】ところで、ヒートパイプの内面には、凝縮
部で凝縮した作動液を毛細管現象を利用して蒸発部まで
環流させる働きを持つウィックが設置されている。ウィ
ックには、ヒートパイプ容器の内壁面に一体成形により
形成された溝、あるいはメッシュ状の金網、多数の細い
線、金属焼結体等が用いられる。
【0016】ヒートパイプの最適な作動液量は、ウィッ
クに保持される作動液量がどの程度か、ということが目
安になる。ここで、ヒートパイプの作動液量は、少なす
ぎると、少ない入熱でも蒸発部で作動液が無くなってし
まい、また多すぎると、熱抵抗の増加を招く。このた
め、ヒートパイプ内には最適な量の作動液を封入する必
要がある。
【0017】なお、ヒートパイプ内部の作動液は作動液
の種類や温度により、液体・気体・固体の少なくとも1
つ以上の状態で存在する。この明細書において、以後、
ヒートパイプ内容積に対する作動液の液体換算体積の率
を封入率と呼ぶ。
【0018】最適な作動液封入率は、ヒートパイプ容器
の形状やウィックの種類に依存するが、一般的な丸形の
ヒートパイプの作動液封入率は10〜20%程度と、低
いものである。
【0019】上記従来の第1および第2のヒートパイプ
製造方法では、加熱追い出しによりヒートパイプ容器内
の作動液の液面が下降し、やがて液面は非加熱部に達す
るので、これらの方法により作動液封入率の低いヒート
パイプを作製することは困難である。
【0020】上記従来の第1および第2のヒートパイプ
の製造方法において、加熱追い出しによりヒートパイプ
容器内の液面を下降させ、作動液封入率の低いヒートパ
イプを製造するために、非加熱部を極端に短くすると、
細径管や偏平管など作動液の突沸が起こりやすいヒート
パイプ容器では、作動液の突沸を防止するために加熱部
の複雑な温度制御が必要となり、従来の第1および第2
のヒートパイプの製造方法における作動液の突沸を容易
に防止できるという特長を損なうことになる。
【0021】ここで、上記従来の第1のヒートパイプ製
造方法においては、非加熱部を極端に短くしなくても、
加熱部の温度を高くすれば、ヒートパイプ容器内の作動
液が下降しても、ヒートパイプ容器の熱伝導により作動
液を蒸発させることができる可能性はある。しかしなが
ら、加熱部の温度を高くすると、細径管や偏平管など作
動液の突沸が起こりやすいヒートパイプ容器を用いた場
合、加熱初期に作動液の突沸が発生する可能性がある。
一方、上記従来の第2のヒートパイプ製造方法において
は、非加熱部を冷却するため、ヒートパイプ容器の熱伝
導による非加熱部の作動液の蒸発も期待できない。
【0022】ヒートパイプ容器内に非凝縮性ガスを残さ
ないためには、作動液が蒸発し続けている状態で封止す
る必要があり、かつこの封止の際に作動液量を制御する
には、加熱部の仕様の他に、加熱炉へのヒートパイプ容
器の挿入方法が重要になるが、上記従来の第1および第
2のヒートパイプ製造方法を提言する2つの公報には、
このようなヒートパイプ容器の挿入条件は記載されてい
ない。
【0023】このように、従来のヒートパイプ容器上部
あるいは作動液の液面付近に対応するヒートパイプ容器
部分を中心に加熱する加熱追い出し法では、作動液の突
沸を防止する目的で加熱追い出し中のヒートパイプ容器
に非加熱部が存在するため、ヒートパイプ容器内の作動
液の液面が非加熱部に達すると、作動液の蒸発量が減少
して、容器内の蒸気圧が下がるため、外部の非凝縮性ガ
スがヒートパイプ容器内に侵入する恐れがあり、作動液
封入率の低いヒートパイプを製造するのは困難であると
いう問題があった。
【0024】本発明の目的は、上記の従来技術の問題を
解決し、加熱炉へのヒートパイプ容器の挿入方法を工夫
し、加熱時の作動液の突沸を防止しつつ、ヒートパイプ
容器の開口端を封止する時まで作動液が蒸発し続けてい
る状態を保つことができ、作動液の封入率が低い場合で
も、作動液量を確実に制御しつつ非凝縮性ガスの脱気が
できて、すぐれた性能を有するヒートパイプを効率よく
製造することができる、ヒートパイプの方法を提供しよ
うとすることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるヒートパイプの製造方法は、内部に
作動液を注入した有底筒形の金属製ヒートパイプ容器
を、容器保持体によって略垂直状に保持し、作動液入り
ヒートパイプ容器の上方に、上下に開口した加熱炉を配
置し、作動液入りヒートパイプ容器および加熱炉のうち
の少なくともいずれか一方を上下いずれかの方向に移動
させて、作動液入りヒートパイプ容器を加熱炉内に、該
加熱炉の下端開口部から挿入して、作動液入りヒートパ
イプ容器をこれの上端部より徐々に加熱しながら作動液
入りヒートパイプ容器の全体を加熱炉内に導入し、容器
内の作動液の突沸を防止しつつ、容器内の作動液の一部
を蒸発させるとともに、作動液の蒸気により容器内の非
凝縮性ガスを容器の開口端より追い出し、ついで作動液
入りヒートパイプ容器の略上端部を封止することを特徴
としている。
【0026】なおここで、作動液入りヒートパイプ容器
の略上端部を封止する方法は特に限定されないが、例え
ば、かしめ、圧着、溶接ろう付け、ハンダ付け等が挙げ
られる。封止工程としては、作動液入りヒートパイプ
容器の上端部を加熱炉の上端開口部より上方に突出させ
て、ヒートパイプ容器の略上端部を圧着するかもしくは
かしめることにより封止する方法が通常行なわれるが、
その他、加熱炉の上端開口部近くにおいて加熱炉内に
位置する作動液入りヒートパイプ容器の上端部に対し
て、圧着装置もしくはかしめ装置の加圧手段の爪部を加
熱炉の上端開口部より炉内に差し込み、ヒートパイプ容
器の略上端部を圧着するかもしくはかしめることにより
封止する方法や、加熱炉の上部側壁部の所定高さに、
圧着装置もしくはかしめ装置の加圧手段の爪部を挿入す
る窓(もしくは側部開口)を貫通状にあけておき、該窓
(もしくは側部開口)より圧着装置もしくはかしめ装置
の加圧手段の爪部を差し込み、加熱炉内において作動液
入りヒートパイプ容器の略上端部を圧着するかもしくは
かしめることにより封止する方法などが実施可能であ
る。圧着するかもしくはかしめるだけでは完全に封止で
きない場合や、より接合強度を向上させる場合には、ヒ
ートパイプ容器の略上端部を圧着するかもしくはかしめ
た後、溶接、ろう付け、ハンダ付けを行なうことができ
る。
【0027】本発明の方法は、換言すれば、作動液の封
入率が低い場合でも作動液量を容易に制御してヒートパ
イプを製造することができるもので、ヒートパイプ容器
の上方に加熱炉を配置し、ヒートパイプ容器または/お
よび加熱炉を移動させ加熱炉の下部から作動液注入ヒー
トパイプ容器を加熱炉に挿入することにより、ヒートパ
イプ容器上端部より優先的に加熱させ、作動液の突沸を
防止しつつ、ヒートパイプ容器内の作動液を蒸発させる
ことにより、余分な作動液の除去とヒートパイプ容器内
の非凝縮性ガスの追い出しを行なった後、容器開口端を
封止することにより達成される。
【0028】本発明による上記ヒートパイプの製造方法
において、作動液入りヒートパイプ容器をこれの上端部
より徐々に加熱して、容器内の作動液の突沸を防止しつ
つ、容器内の作動液の一部を蒸発させるとともに、作動
液の蒸気により容器内の非凝縮性ガスを容器の開口端よ
り追い出す際に、加熱炉内温度、加熱炉内への作動液入
りヒートパイプ容器の挿入速度、および加熱炉内での作
動液入りヒートパイプ容器の停止時間のうちの少なくと
も1つを調節することにより、ヒートパイプ容器内の作
動液が所定の封入量となるように作動液の残量を制御す
るのが、好ましい。
【0029】また、上記ヒートパイプの製造方法におい
て、作動液入りヒートパイプ容器の全体もしくは上端部
を除く略全体が加熱炉内に入った状態を所定時間保持し
た後、作動液入りヒートパイプ容器の略上端部を封止す
るのが、好ましい。
【0030】さらに、作動液入りヒートパイプ容器の略
上端部を、封止の途中にまたは封止した後に、加熱炉の
下降、加熱炉の上昇、ヒートパイプ容器の上昇、および
ヒートパイプ容器の下降のうちの少なくとも1つの動作
を行なわせることにより、加熱炉外に作動液入りヒート
パイプ容器を出すのが、好ましい。
【0031】なお、上記ヒートパイプの製造方法におい
て、ヒートパイプ容器の長さを越える長さを有する加熱
炉を用いるのが、好ましい。
【0032】また、容器保持体が、加熱炉の長さを越え
る長さを有するものであり、略垂直状に配置された保持
体の上端部にヒートパイプ容器を略垂直状に取り付ける
のが、好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0034】この明細書において、左右、上下および前
後は、図1を基準とし、左とは図1の左側、右とは同右
側をいゝ、また上とは同図の上側、下とは同下側をい
ゝ、前とは同図の図面紙葉の表側、後とは同裏側をいう
ものとする。
【0035】図1〜図3を参照すると、本発明の方法で
用いるヒートパイプ容器(10)の材質は、アルミニウム、
銅、鉄等の従来より用いられているものを用いることが
できる。
【0036】本発明の方法で用いるヒートパイプ容器(1
0)は有底筒形であり、具体的には管状、管にプレートが
一体に取り付けられた物、横断面正方形または長方形の
角筒、円筒などの立体、あるいはまた直径が数mm以下
の丸形細径管や、最大幅が100mm以下の偏平管など
いかなる形状を有するものを用いても良く、ヒートパイ
プ容器(10)の形状は、容器(10)内の非凝縮性ガスの追い
出しおよび作動液封入に支障を来さない形状であれば、
特に限定されるものではない。
【0037】図2と図3に詳しく示すように、ヒートパ
イプ容器(10)は例えば横断面台形状を有し、これは幅狭
の左側壁部(10a) と、幅広の右側壁部(10b) と、両者を
連結しかつ左側壁部(10a) 側に向かって先細となるテー
パー状の前後壁部(10c)(10d)とによって構成されてい
る。
【0038】ヒートパイプ容器(10)の内面には、必要に
応じて、溝、メッシュ、線、焼結体等のウィックを設置
する。
【0039】本発明の方法で用いるヒートパイプの作動
液は、従来よりヒートパイプの作動液として用いられて
いる物質がすべて使用できる。ここで、作動液の例とし
ては、水、フロン、アセトン、アルコールなどが挙げら
れる。なお、人体や環境に悪影響を及ぼす恐れがある作
動液を用いる場合には、ヒートパイプ容器(10)内の非凝
縮性ガスの追い出しと共にヒートパイプ容器(10)の開口
端より流出する作動液の蒸気を回収するための作動液回
収装置を設置するのが好ましい。
【0040】本発明の方法で用いる加熱追い出し装置
(1) は、図1に示すように、ヒートパイプ容器(10)を略
垂直状に保持した保持体(11)および/または加熱炉(21)
が上下に移動すなわち上昇または下降できる機構になっ
ている。
【0041】なおここで、容器保持体(11)および/また
は加熱炉(21)の上下移動は、ヒートパイプ容器(10)に注
入した作動液が移動中に重力によりこぼれない範囲であ
れば、垂直方向でなく若干傾斜した方向であっても良
い。また、保持体(11)によりヒートパイプ容器(10)を略
垂直状に保持するとは、ヒートパイプ容器(10)を垂直状
または垂直より若干傾斜した立上がり状に保持すること
を意味するものとする。
【0042】本発明の方法において用いる加熱炉(21)
は、ヒートパイプ容器(10)の形状に応じて作製され、熱
源は電熱線、高周波誘導、ガスの燃焼など設置が可能な
手段であれば、いかなる加熱方法であっても良い。加熱
炉(21)の内面形状としては、丸形、角形、2枚の平行板
などヒートパイプ容器(10)の形状に応じて用いることが
できるが、少なくとも上下それぞれ1カ所に開口部が必
要である。加熱炉(21)は、熱源の周りをセラミックス等
で覆ってもよく、熱源がむき出しになっていても良い。
また、高周波誘導加熱コイルを加熱炉(21)そのものとし
て利用してもよい。
【0043】図1は、本発明の方法で用いる加熱追い出
し装置(1) を例示するもので、正面よりみて略U形のフ
レーム(機枠)(2) を備え、その右側フレーム部(4) に
容器保持体(11)の昇降装置(12)が、またその左側フレー
ム部(3) に加熱炉(21)の昇降装置(22)が、それぞれ備え
られている。左側フレーム部(3) の下端部と右側フレー
ム部(4) の下端部とは水平下側フレーム部(5) により連
結されている。
【0044】なお、本発明の方法で用いる加熱追い出し
装置(1) は、上記略U形のフレーム(2) を備えているも
のに限定されるものではなく、ヒートパイプ容器(10)を
略垂直状に保持した保持体(11)および/または加熱炉(2
1)が上下に移動すなわち上昇または下降できる機構を有
しているものであれば、良い。
【0045】そして、容器保持体(11)の昇降装置(12)の
第1昇降駆動機構(13)が、右側フレーム部(4) の上部に
備えられ、この第1昇降駆動機構(13)に、例えばラック
やボールねじ等を備えた垂直方向に移動する昇降ロッド
(14)が、第1昇降駆動機構(13)により上下に移動できる
ように具備せられ、昇降ロッド(14)の下端部に水平連結
部(15)を介して容器保持体(11)が、該ロッド(14)と平行
にすなわち垂直状に取り付けられている。図示の容器保
持体(11)の高さは、昇降ロッド(14)の高さの略1/3程
度であり、かつ保持体(11)の上端にはヒートパイプ容器
固定具(16)が備えられている。
【0046】図2と図3に詳しく示すように、ヒートパ
イプ容器固定具(16)は、正面よりみて略U形で、その左
右壁部(16a)(16b)同士の間に横断面台形状のヒートパイ
プ容器(10)の下端部(10B) が差し込まれて挟み止めら
れ、容器保持体(11)の底壁部が固定具(16)の下壁(16c)
によって受け止められている。
【0047】一方、加熱炉(21)の昇降装置(22)の第2昇
降駆動機構(23)が、左側フレーム部(3) の高さの略中央
部に備えられ、この第2昇降駆動機構(23)に、例えばラ
ックやボールねじ等よりなる垂直方向に移動する昇降ロ
ッド(24)が、第2昇降駆動機構(23)により上下に移動で
きるように具備せられ、昇降ロッド(24)の上端寄り部分
に2つの水平連結部(25)を介して加熱炉(21)が該ロッド
(24)と平行に垂下状に取り付けられて、容器保持体(11)
の上方近くにのぞませられている。
【0048】なお、上記の容器保持体(11)の昇降装置(1
2)の第1昇降駆動機構(13)および加熱炉(21)の昇降装置
(22)の第2昇降駆動機構(23)としては、その他、空気圧
または油圧によって作動する流体圧シリンダやモータ等
を使用することも可能である。
【0049】加熱炉(21)の長さは、ヒートパイプ容器(1
0)の長さや容器保持体(11)および/または加熱炉(21)の
移動のさせ方により決定されるが、通常、ヒートパイプ
容器(10)の長さを越える長さを有する加熱炉(21)を用い
る。
【0050】なお、容器保持体(11)は加熱炉(21)の長さ
を越える長さを有するものであり、上記のように、略垂
直状に配置された保持体(11)上端部の固定具(16)にヒー
トパイプ容器(10)を略垂直状に取り付ける。
【0051】加熱炉(21)の加熱条件は、加熱炉(21)の上
下方向が均一温度になるように設定しても良く、温度分
布を持っていても良いが、温度分布が存在する場合は、
加熱追い出し中の作動液の突沸を防止するために、加熱
炉(21)上部は加熱炉(21)下部の温度より高いことが好ま
しい。
【0052】また、略U形フレーム(2) の上端部には、
作動液入りヒートパイプ容器(10)の略上端部(10A) を封
止のために押し潰す加圧装置(31)が備えられている。
【0053】なお、ヒートパイプ容器(10)の略上端部(1
0A) とは、ヒートパイプ容器(10)の上端部もしくは上端
寄り部分を意味するものとする。
【0054】図1、図7と図8に示すように、加圧装置
(31)は、略U形フレーム(2) 上端の左側可動張出フレー
ム部(6) に水平状に取り付けられかつ垂直断面円弧形の
押し潰し用凸形先端部(33a) を有する爪部(33)を備えた
移動側の加圧第1手段(32)と、同フレーム(2) 上端の右
側可動張出フレーム部(7) に、加圧第1手段(32)に対向
するように水平状に取り付けられかつ爪部(33)の押し潰
し用凸形先端部(33a)を受ける平坦な受け面(35a) を有
する爪部(35)を備えた受け側の加圧第2手段(34)とより
なるものである。
【0055】また、図1、図4〜図6、図9に示すよう
に、左右の可動張出フレーム部(6)(7)は、それぞれ昇降
ロッド(43)(44)を有しかつ空気圧または油圧によって作
動する流体圧シリンダよりなる昇降駆動機構(41)(42)の
作動により加圧第1手段(32)および加圧第2手段(34)と
一緒に上下に移動できるように、略U形フレーム(2) の
左右上端に具備せられている。
【0056】ここで、昇降駆動機構(41)(42)としては、
その他、例えばラックやボールねじ等を備えた垂直方向
に移動する昇降昇降ロッド(43)(44)が、モータ等を具備
する昇降駆動機構(41)(42)により上下に移動できるよう
に具備せられていても良い。
【0057】また、図示のものに限らず、加圧装置(31)
は、垂直断面円弧形の押し潰し用凸形先端部(33a) を有
する爪部(33)を備えた加圧第1手段(32)と、平坦な受け
面(35a) を有する爪部(35)を備えた加圧第2手段(34)と
のうちの少なくともいずれか一方が移動することによ
り、ヒートパイプ容器(10)の上端部(10A) を圧接により
封止できれば良い。また、加圧第1手段(32)の爪部(33)
の押し潰し用凸形先端部(33a) および加圧第2手段(34)
の爪部(35)の受け面(35a) 形状は、特に限定されるもの
ではなく、要するに、両者によってヒートパイプ容器(1
0)の上端部(10A)を圧接により封止できれる形状であれ
ば良いものである。
【0058】以下、本発明によるヒートパイプの製造方
法を、図面を参照して工程順に説明する。
【0059】工程1:準備 図2と図3に示す横断面台形状の銅製ヒートパイプ容器
(10)を必要に応じて洗浄し、その一端部を封止した後、
ヒートパイプ容器(10)の内部に、残留させる液量より多
い作動液を注入する。ついで、図1に示すように、作動
液入りヒートパイプ容器(10)を、これの開口端部を上に
して加熱追い出し装置(1) のヒートパイプ保持体(11)の
固定具(16)によって略垂直状に保持する。図2と図3に
示すように、正面よりみて略U形のヒートパイプ容器固
定具(16)の左右壁部(16a)(16b)同士の間に横断面台形状
のヒートパイプ容器(10)の下端部(10B) を差し込んで挟
み止め、容器保持体(11)の底壁部は固定具(16)の下壁(1
6c) によって受け止められる。そして、図1に示す加熱
追い出し装置(1) では、容器保持体(11)および加熱炉(2
1)のいずれもが上下移動できるようになっているが、加
熱炉(21)もしくは容器保持体(11)のどちらか一方のみが
上下移動できる仕様になっていても良い。
【0060】工程2:加熱追い出し 略垂直状に保持した作動液入りヒートパイプ容器(10)を
加熱炉(21)内に、該加熱炉(21)の下端開口部から挿入し
て、作動液入りヒートパイプ容器(10)をこれの上端部(1
0A) より徐々に加熱しながら作動液入りヒートパイプ容
器(10)の全体を加熱炉(21)内に導入し、容器(10)内の作
動液の突沸を防止しつつ、容器(10)内の作動液の一部を
蒸発させるとともに、作動液の蒸気により容器(10)内の
非凝縮性ガスを容器(10)の開口端より追い出す。
【0061】この工程2の例として、図4に示すよう
に、加熱追い出し装置(1) の昇降装置(12)の第1昇降駆
動機構(13)の作動により昇降ロッド(14)が上昇し、これ
に伴って容器保持体(11)を上方に所要高さ移動させるこ
とにより、作動液入りヒートパイプ容器(10)を、これの
上端部(10A) より徐々に加熱しながら加熱炉(21)内に導
入する。
【0062】ここで、加熱炉(21)へのヒートパイプ容器
(10)の挿入速度は、早すぎる場合には急激に容器(10)が
暖まって、作動液の突沸が起こる恐れがあり、また遅す
ぎる場合には、容器(10)加熱時間が長くなり、封止する
ときにヒートパイプ容器(10)の内部に、必要量の作動液
が残らない恐れがあるため、作動液の種類、作動液注入
量、加熱炉(21)の温度設定等に応じて、適切な速度を設
定する。
【0063】引き続き、昇降装置(12)の第1昇降駆動機
構(13)の作動により昇降ロッド(14)が上昇させて、容器
保持体(11)を上方に移動させ、作動液入りヒートパイプ
容器(10)の全体を加熱炉(21)内に導入する(図5参
照)。
【0064】ここで、作動液入りヒートパイプ容器(10)
をこれの上端部より徐々に加熱して、容器(10)内の作動
液の突沸を防止しつつ、容器(10)内の作動液の一部を蒸
発させるとともに、作動液の蒸気により容器(10)内の非
凝縮性ガスを容器(10)の開口端より追い出す際に、加熱
炉(21)内温度、加熱炉(21)内への作動液入りヒートパイ
プ容器(10)の挿入速度、および加熱炉(21)内での作動液
入りヒートパイプ容器(10)の停止時間のうちの少なくと
も1つを調節することにより、ヒートパイプ容器(10)内
の作動液が所定の封入量となるように作動液の残量を制
御する。
【0065】この場合、加熱炉(21)へのヒートパイプ容
器(10)の挿入開始後、任意の位置で容器保持体(11)およ
び/または加熱炉(21)の移動を停止させて、ヒートパイ
プ容器(10)と加熱炉(21)の相対位置を保持し、封止まで
に余分な作動液をさらに蒸発させてもよく、容器保持体
(11)および/または加熱炉(21)の移動を封止時まで続け
てもよいが、目標量の作動液がヒートパイプ容器(10)内
に残留した状態で封止する時点で作動液の蒸発が続いて
おり、外部からの非凝縮性ガス(空気)のヒートパイプ
容器(10)内への侵入がない条件を選ぶ必要がある。
【0066】なお、ヒートパイプ容器(10)の開口端を封
止する時点で作動液の蒸発が続いており、外部からの非
凝縮性ガスのヒートパイプ容器(10)内への侵入がなけれ
ば、上記のヒートパイプ容器(10)に対する加熱炉(21)の
長さや、停止時のヒートパイプ容器(10)と加熱炉(21)の
相対位置は特に限定されない。
【0067】また、封止直前にヒートパイプ容器(10)の
大半が加熱炉(21)の上方に出ている状態の場合は、ヒー
トパイプ容器(10)の上部において作動液が冷却されて液
化し、外部から非凝縮性ガスがヒートパイプ容器(10)内
に侵入する恐れがあるため、封止直前に加熱炉(21)の上
方に出るヒートパイプ容器(10)の長さは、作動液が冷却
されて液化されない温度を保つことができる範囲内であ
ることが、望ましい。
【0068】そして、図示のようにヒートパイプ容器(1
0)の長さ以上の長さを有する加熱炉(21)を用いて、容器
保持体(11)および/または加熱炉(21)の移動により、加
熱炉(21)内にヒートパイプ容器(10)を挿入し、ヒートパ
イプ容器(10)が完全に加熱炉(21)内に入った状態か、ま
たはヒートパイプ容器(10)の上端部(10A) を封止のため
に加熱炉(21)の上端開口部より上方に出した状態(図5
参照)で、ヒートパイプ容器保持体(11)および/または
加熱炉(21)の移動を停止させ、例えば0秒〜40分、好
ましくは0秒〜20分、望ましくは0秒〜15分の一定
時間の間、ヒートパイプ容器(10)と加熱炉(21)の相対位
置を保持する。これにより、ヒートパイプ容器(10)内の
作動液蒸発の継続、ヒートパイプ容器(10)内からの非凝
縮性ガスの追い出し、外部からの非凝縮性ガスのヒート
パイプ容器(10)への侵入防止が可能となるので、好まし
い。なお、ヒートパイプ容器保持体(11)および/または
加熱炉(21)の移動の停止後、すぐに圧着させる場合もあ
る。
【0069】工程3:封止 作動液入りヒートパイプ容器(10)の全体もしくは上端部
を除く略全体が加熱炉(21)内に入った状態を所定時間保
持して、作動液注入ヒートパイプ容器(10)を加熱炉(21)
により加熱することにより、非凝縮性ガスを追い出しか
つ一定量の作動液を残した時点で、加圧装置(31)により
作動液入りヒートパイプ容器(10)の略上端部(10A) を、
封止する。
【0070】なお、上記工程2の加熱追い出しの終了時
に、ヒートパイプ容器(10)の上端部(10A) が加熱炉(21)
の上端開口部より外に出ており(図5参照)、封止が可
能である場合には、そのままヒートパイプ容器(10)の上
端部(10A) の開口端を封止する。
【0071】これに対し、ヒートパイプ容器(10)の上端
部(10A) が加熱炉(21)の中に存在しいて、そのまゝでは
ヒートパイプ容器上端部(10A) の封止が困難である場合
は、容器保持体(11)または加熱炉(21)を上下いずれか一
方にかつ所要高さ移動させて、ヒートパイプ容器(10)の
上端部(10A) の開口端を、加熱炉(21)外の封止しやすい
位置に保持した後、該開口端を封止するものである。ま
た、ヒートパイプ容器(10)の上端部(10A) の開口端が加
熱炉(21)の中に存在して状態でも封止に支障がない場合
には、加熱炉(21)内で封止することができる。
【0072】ここで、ヒートパイプ容器(10)の上端部(1
0A) の封止方法は、公知の方法を用いることができる
が、一般的な例としては、ヒートパイプ容器(10)が金属
製である場合は、かしめまたは圧接、あるいはまたかし
め部もしくは圧接部をさらに溶接、ろう付けまたはハン
ダ付けを行なうなどの方法が挙げられる。
【0073】工程3の例として、図1の加熱追い出し装
置(1) を用いて、作動液を注入した容器保持体(11)を上
方に移動させ、加熱炉(21)の上端開口部より上方にヒー
トパイプ容器(10)の上端部(10A) が出た状態で一定時間
保持した後、圧接する。
【0074】図5に示すように、加圧装置(31)の固定側
の加圧第2手段(34)の爪部(35)の平坦な受け面(35a)
に、加熱炉(21)の上端開口部より上方に突出したヒート
パイプ容器(10)の上端寄り部分(10A) の幅広の右側壁部
(10b) を当て、このヒートパイプ容器(10)の上端寄り部
分(10A) に対し、加圧第1手段(32)を移動させ、図7と
図8に示すように、これの爪部(33)の押し潰し用凸形先
端部(33a) をヒートパイプ容器(10)の上端寄り部分(10
A) の幅狭の左側壁部(10a) に押し当てて潰し、変形し
た左側壁部(10a) の先端部を右側壁部(10b) に圧接せし
めて、封止するものである。
【0075】なお、ヒートパイプ容器(10)の開口端の封
止は、作動液注入前に封止した端部すなわち下端部以外
であれば、ヒートパイプ容器(10)のどの位置で行なって
も良く、封止部分より開口端側を除去して、ヒートパイ
プとしても良い。しかしながら、材料の節減の観点か
ら、封止は、ヒートパイプ容器(10)の略上端部(10A) す
なわち上端部もしくは上端寄り部分において行なうのが
好ましいが、ヒートパイプ容器(10)の上端から例えば1
/3の長さまでの間の部分において封止を行なうことも
あるものとする。さらに、かしめもしくは圧接後に開口
端を切断した後、該切断部に、溶接、ろう付けまたはハ
ンダ付けなどを行なうことにより、封止を確実に行なう
ようにしても良い。
【0076】なお、図示は省略したが、作動液入りヒー
トパイプ容器(10)の略上端部(10A)を封止するには、そ
の他、加熱炉(21)の上端開口部近くにおいて加熱炉(21)
内に位置する作動液入りヒートパイプ容器(10)の上端部
(10A) に対して、圧着装置もしくはかしめ装置(加圧装
置)(31)の加圧手段(32)(34)の爪部(33)(35)を加熱炉(2
1)の上端開口部より炉(21)内に差し込み、ヒートパイプ
容器(10)の略上端部(10A) を圧着するかもしくはかしめ
ることにより封止する方法や、加熱炉(21)の上部側壁部
の所定高さに、圧着装置もしくはかしめ装置(31)の加圧
手段(32)(34)の爪部(33)(35)を挿入する窓(もしくは側
部開口)を貫通状にあけておき、該窓(もしくは側部開
口)より圧着装置もしくはかしめ装置(31)の加圧手段(3
2)(34)の爪部(33)(35)を差し込み、加熱炉(21)内におい
て作動液入りヒートパイプ容器(10)の略上端部(10A) を
圧着するかもしくはかしめることにより封止する方法な
どを実施しても良い。
【0077】作動液入りヒートパイプ容器(10)の略上端
部(10A) を、封止のために押し潰した後、最後に、加熱
炉(21)の下降(図6参照)、加熱炉(21)の上昇、容器保
持体(11)の上昇、および同保持体(11)の下降のうちの少
なくとも1つの動作を行なわせることにより、加熱炉(2
1)外に作動液入りヒートパイプ容器(10)を出すことによ
り、ヒートパイプの製造が完了する。
【0078】なお、上記工程3のヒートパイプ容器(10)
の略上端部(10A) の封止において、加熱炉(21)の熱によ
りヒートパイプ容器(10)に内圧がかかり、ヒートパイプ
容器(10)が変形する恐れがある場合は、つぎの工程4を
実施することが好ましい。
【0079】工程4:ヒートパイプ容器の変形防止すな
わち、ヒートパイプ容器(10)の上端封止部を加圧しなが
ら、加熱炉(21)の下降、加熱炉(21)の上昇、容器保持体
(11)上昇、容器保持体(11)下降の少なくとも1つを行な
うことにより、ヒートパイプ容器(10)を加熱炉(21)の外
に出す。
【0080】図6に示す場合は、作動液入りヒートパイ
プ容器(10)の略上端部(10A) を、封止の途中に、加熱炉
(21)の下降させることにより、加熱炉(21)の上方外側に
作動液入りヒートパイプ容器(10)を出している。なお、
この場合、容器保持体(11)が、加熱炉(21)の長さを越え
る長さを有するものであり、略垂直状に配置された保持
体(11)の上端部にヒートパイプ容器(10)を略垂直状に取
り付けている。従って、加熱炉(21)の下降により加熱炉
(21)の上方外側に作動液入りヒートパイプ容器(10)が出
た状態では、加熱炉(21)が容器保持体(11)に嵌め被せら
れている。また場合によっては、加熱炉(21)の上昇の動
作を行なわせることにより、加熱炉(21)外に作動液入り
ヒートパイプ容器(10)を出すこともある。
【0081】また、図9の変形例に示す場合は、加圧装
置(31)の作動により、ヒートパイプ容器(10)の上端部(1
0A) の圧接部を加圧したまま、昇降駆動機構(41)(42)の
作動により左右可動張出フレーム部(6)(7)およびこれら
と一体の加圧装置(31)を、所定速度で上方に移動させる
ことにより、ヒートパイプ容器(10)を完全に加熱炉(21)
から出し、その後、加圧を解除するものである。
【0082】なお、圧接により完全に封止できる場合に
は、そのままヒートパイプとして用いることができる。
より封止部の接合を強固にする場合には、ヒートパイプ
容器(10)を加熱炉(21)の外に出し、加圧した状態で溶接
しても良く、加圧装置(31)からヒートパイプを外し、加
圧部を溶接、ろう付けまたはハンダ付けを行なっても良
い。また加圧し続けると気密性が得られるが、加圧を止
めると気密性が失われる場合には、加圧した状態でヒー
トパイプ容器(10)の圧接部の上を溶接、ろう付けまたは
ハンダ付けなどで封止することが好ましい。
【0083】また、加圧を続けた状態でもヒートパイプ
容器(10)の十分な気密性が得られない場合には、加熱炉
(21)の下降および/または容器保持体(11)の上昇を行な
い、内圧により変形しないようにヒートパイプ容器(10)
の上側の一部を加熱炉(21)の外に出し、圧接上部から微
量の作動液の蒸気を出すことにより、外部からの非凝縮
性ガスの侵入を防ぎつつ、圧接部の上をさらに溶接、ろ
う付けまたはハンダ付けなどで封止することができる
が、加圧中のヒートパイプ容器(10)内の作動液蒸気の噴
出量が多い場合には、蒸気により封止が妨害されるの
で、圧接は十分な圧力で行なうことが好ましい。
【0084】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0085】実施例1 本発明の方法により以下の工程でヒートパイプを製造し
た。
【0086】工程1:容器保持体(11)および加熱炉(21)
のいずれもが上下に移動できる図1に示す加熱追い出し
装置(1) を用意した。
【0087】図2と図3に示す横断面台形を有しかつ長
さ260mmの銅管を脱脂し、酸洗した後、一端部を溶
接して、ヒートパイプ容器(10)とした。なお、横断面台
形状のヒートパイプ容器(10)の左側壁部(10a) の前後方
向の幅は例えば6mmであり、同右側壁部(10b) の前後
方向の幅は例えば10mmであり、ヒートパイプ容器(1
0)の左右方向の幅は例えば2mmである。ヒートパイプ
容器(10)の各壁部の厚みは、例えば0.3mmである。
【0088】つぎに、この銅製ヒートパイプ容器(10)
に、溶接部が下になるようにしてかつ最終的に得られる
ヒートパイプ内容積換算で90%の水を作動液として注
入した。
【0089】ついで、図1に示すように、水を注入した
銅製ヒートパイプ容器(10)を、加熱追い出し装置(1) の
容器保持体(11)上端の固定具(16)によって略垂直状に保
持した。この水入りヒートパイプ容器の上方には、上下
に開口した加熱炉(21)が配置されている。なお、加熱炉
(21)は、長さ280mm、内径16mmの電気加熱炉を
用い、加熱炉(21)の内壁はセラミックスであり、加熱炉
(21)の高さの中央部の内壁に熱伝対を設置して、150
〜400℃の範囲で温度を設定し、予め加熱した。
【0090】工程2:つぎに、容器保持体(11)を上昇さ
せることにより、相対的に加熱炉(21)の下端開口部か
ら、水入りヒートパイプ容器(10)をこれの上端部より
0.3〜2mm/分の範囲の速度で挿入して、水入りヒ
ートパイプ容器(10)をこれの上端部(10A) より徐々に加
熱しながら水入りヒートパイプ容器(10)の全体を加熱炉
(21)内に導入し、容器(10)内の水の突沸を防止しつつ、
容器(10)内の水の一部を蒸発させるとともに、水の蒸気
により容器(10)内の非凝縮性ガスを容器(10)の開口端よ
り追い出し、ついで、水入りヒートパイプ容器(10)の上
端より20mmの長さの上端部分(10A) を加熱炉(21)の
上端開口部より上方に突出したところで、容器保持体(1
1)の上昇を停止させ、停止後、0〜20分の間、水入り
ヒートパイプ容器(10)をそのまま保持して、加熱した。
【0091】工程3:こうして、容器保持体(11)の移動
停止後、一定時間そのままの状態で保持し、水入りヒー
トパイプ容器(10)を加熱したのち、ヒートパイプ容器(1
0)の上端から下側へ10mmの位置の上端寄り部分(10
A) の右側壁部(10b) を加圧装置(31)の固定側加圧第2
手段(34)の爪部(35)の平坦な受け面(35a) に当て、この
ヒートパイプ容器(10)の上端寄り部分(10A) に対し、加
圧第1手段(32)を移動させて、図7と図8に示すよう
に、これの爪部(33)の押し潰し用凸形先端部(33a)をヒ
ートパイプ容器(10)の上端寄り部分(10A) の左側壁部(1
0a) に押し当てて潰し、変形した左側壁部(10a) の先端
部を右側壁部(10b) に圧接せしめて、封止し、この加圧
状態をそのまま保持した。
【0092】工程4:そして、加圧を開始した直後に、
図6に示すように、50mm/分の速度で加熱炉(21)を
下降させ、ヒートパイプ容器(10)を完全に加熱炉(21)か
ら出したのち、加圧を解除して、ヒートパイプを製造し
た。
【0093】なお、上記の工程2において、加熱炉(21)
の温度を400℃に設定し、加熱炉(21)へのヒートパイ
プ容器(10)の挿入速度を1mm/秒、および保持時間を
各種の値に制御することにより、ヒートパイプの最終的
な容積に対する水の封入率が8〜60%の範囲で、任意
の水封入率のヒートパイプを製造することができた。
【0094】得られた結果を表1に示した。
【0095】
【表1】
【0096】実施例2 工程1から工程3までは上記実施例1と同様に操作を行
なった。
【0097】つぎに、図9の変形例に示すように、加圧
装置(31)の作動により、ヒートパイプ容器(10)の上端部
(10A) の圧接部を加圧したまま、昇降駆動機構(41)(42)
の作動により左右可動張出フレーム部(6)(7)およびこれ
らと一体の加圧装置(31)を、50mm/分の速度で上方
に移動させることにより、ヒートパイプ容器(10)を完全
に加熱炉(21)から出し、その後、加圧を解除してヒート
パイプを製造した。
【0098】なお、工程2における加熱炉(21)の設定温
度、加熱炉(21)へのヒートパイプ容器(10)の挿入速度、
および保持時間を、実施例1の場合と同様に制御するこ
とにより、ヒートパイプの最終的な容積に対する水の封
入率が60%以下の範囲で、任意の水封入率のヒートパ
イプを同様に製造することができた。
【0099】実施例3 工程1から工程2までは上記実施例1と同様に操作を行
なった。つぎに、工程3において、同様にヒートパイプ
容器(10)の上端から下側へ10mmの位置を加圧装置(3
1)により圧接し、加圧を開始してから1秒後に加圧を解
除して、ヒートパイプ容器(10)の上端部をペンチで掴
み、素早く加熱炉(21)から取り出した。
【0100】なお、工程2における加熱炉(21)の設定温
度、加熱炉(21)へのヒートパイプ容器(10)の挿入速度、
および保持時間を、実施例1の場合と同様に制御するこ
とにより、ヒートパイプの最終的な容積に対する水の封
入率が60%以下の範囲で、任意の水封入率のヒートパ
イプを同様に製造することができた。
【0101】実施例4 工程1: 図2と図3に示す横断面台形を有しかつ長さ
260mmの銅管を脱脂し、酸洗した後、一端部を溶接
して、ヒートパイプ容器(10)とした。
【0102】この銅製ヒートパイプ容器(10)に、溶接部
が下になるようにしてかつ最終的に得られるヒートパイ
プ内容積換算で90%の水を作動液として注入した。
【0103】つぎに、水入り銅製ヒートパイプ容器(10)
を、加熱追い出し装置(1) の容器保持体(11)上端の固定
具(16)によって略垂直状に保持した。この水入りヒート
パイプ容器の上方には、上下に開口した加熱炉(21)が配
置されている。なお、加熱炉(21)は、長さ190mm、
熱伝対の設置位置が加熱炉(21)の上端より長さ95mm
のところである以外は、実施例1の工程1の場合と同様
にして、水入りヒートパイプ容器(10)を加熱追い出し装
置(1) にセットした。
【0104】工程2:加熱追い出し装置(1) の加熱炉(2
1)を0.3〜2mm/分の範囲の速度で下降させること
により、ヒートパイプ容器(10)の加熱を開始した。
【0105】工程3:加熱炉(21)の下部がヒートパイプ
容器(10)の上端に達した時点より100秒から20分間
加熱炉(21)を移動させ、ヒートパイプ容器(10)の上端よ
り任意の長さ部分を、加熱炉(21)の上端開口部より上方
に突出させた。そして、ヒートパイプ容器(10)の上端か
ら10mmの位置を加圧装置(31)により圧接し、加圧し
たままの状態に保持した。
【0106】工程4:加圧を開始した直後に加熱炉(21)
を下げる速度を1mm/秒にし、ヒートパイプ容器(10)
を完全に加熱炉(21)から出した後、加圧装置(31)による
加圧を解除して、ヒートパイプを製造した。
【0107】なお、工程3において、加圧装置(31)によ
る加圧開始時に、加熱炉(21)の上端開口部より上方に突
出させたヒートパイプ容器(10)部分の長さを、各種の値
に設定することにより、ヒートパイプの最終的な容積に
対する水の封入率が8〜60%の範囲で、任意の水封入
率のヒートパイプを製造することができた。
【0108】得られた結果を表2に示した。
【0109】
【表2】
【0110】比較例1 比較のために、従来の方法によりヒートパイプを製造し
た。まず上記実施例1の場合と同じ横断面台形を有しか
つ長さ260mmの銅製ヒートパイプ容器(10)を用い、
このヒートパイプ容器(10)に作動液として水を、同様に
ヒートパイプ内容積換算で90%注入した。つぎに、実
施例4の場合と同じ190mmの加熱炉(21)を用い、こ
の加熱炉(21)に、注水済みヒートパイプ容器(10)を、こ
れの上端部(10A) の20mmが加熱炉(21)の上方に出る
ようにセットした。従って、注水済みヒートパイプ容器
(10)の下端部の50mmが、加熱炉(21)の下方に常に出
た状態である。
【0111】つぎに、加熱炉(21)の高さの中央部すなわ
ち加熱炉(21)の上端より長さ95mmの部分の内壁設定
温度が、室温から0.5〜10℃/秒の昇温速度で、1
50〜400℃の範囲の目標設定温度になるまで昇温さ
せ、目標設定温度で保持するように加熱させて、加熱開
始から任意の時間後にヒートパイプ容器(10)上端から1
0mmの位置を加圧装置(31)により圧接し、加圧を開始
してから1秒後に加圧を解除して、ヒートパイプ容器(1
0)の上端部をペンチで掴み、素早く加熱炉(21)から取り
出し、ヒートパイプを製造した。
【0112】この比較例1では、実施例1の場合と同様
に、ヒートパイプ容器(10)の上端部(10A) が優先的に加
熱できるので、水の突沸は防止できた。しかしながら、
ヒートパイプ容器(10)の下部が加熱炉(21)から下方に出
ているために、加熱できず、加熱時間を長くしてヒート
パイプ容器(10)内の水が少なくなり液面が低下すると、
水の蒸発が止まり、ヒートパイプ容器(10)の外部から空
気が侵入するため、封入率が20%未満のヒートパイプ
を製造することはできなかった。
【0113】比較例2 比較のために、従来の方法によりヒートパイプを製造し
た。まず上記実施例1の場合と同じ横断面台形を有しか
つ長さ260mmの銅製ヒートパイプ容器(10)を用い、
このヒートパイプ容器(10)に作動液として水を、同様に
ヒートパイプ内容積換算で90%注入した。つぎに、深
さ300mm、温度200℃のオイルバスに、ヒートパ
イプ容器(10)を、これの上端部(10A) の20mmの長さ
部分がオイルバス油面より上方に出るように、200m
m/分の速度で挿入したところ、ヒートパイプ容器(10)
内の水が突沸を起こし、ヒートパイプ容器(10)内の封入
水量の制御ができなかった。
【0114】
【発明の効果】本発明は、上述のように、まず請求項1
記載のヒートパイプの製造方法は、内部に作動液を注入
した有底筒形の金属製ヒートパイプ容器を、容器保持体
によって略垂直状に保持し、作動液入りヒートパイプ容
器の上方に、上下に開口した加熱炉を配置し、作動液入
りヒートパイプ容器および加熱炉のうちの少なくともい
ずれか一方を上下いずれかの方向に移動させて、作動液
入りヒートパイプ容器を加熱炉内に、該加熱炉の下端開
口部から挿入して、作動液入りヒートパイプ容器をこれ
の上端部より徐々に加熱しながら作動液入りヒートパイ
プ容器の全体を加熱炉内に導入し、容器内の作動液の突
沸を防止しつつ、容器内の作動液の一部を蒸発させると
ともに、作動液の蒸気により容器内の非凝縮性ガスを容
器の開口端より追い出し、ついで作動液入りヒートパイ
プ容器の略上端部を封止するもので、本発明の方法によ
れば、作動液注入ヒートパイプ容器の上端部より優先的
に加熱することができて、作動液の突沸を防止しつつ、
ヒートパイプ容器内の作動液を蒸発させ続けて、余分な
作動液の除去とヒートパイプ容器内の非凝縮性ガスの追
い出しを行なうことができ、作動液の封入率が低い場合
でも、容器外の非凝縮性ガスがヒートパイプ容器内に侵
入する恐れがなく、作動液量を容易に制御することがで
きて、性能のよいヒートパイプを生産性よく製造できる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に用いる加熱追い出し装置の概略
正面図で、ヒートパイプ容器を加熱する前の状態を示し
ている。
【図2】保持体上端部へのヒートパイプ容器の取付け状
態を示す拡大斜視図である。
【図3】図2のIIIーIII線に沿う拡大断面図である。
【図4】図1の加熱追い出し装置の概略正面図で、作動
液入りヒートパイプ容器をこれの上端部より徐々に加熱
しながら加熱炉内に導入する状態を示している。
【図5】図1の加熱追い出し装置の概略正面図で、作動
液入りヒートパイプ容器の略上端部を押し潰して封止す
る状態を示している。
【図6】図1の加熱追い出し装置の概略正面図で、作動
液入りヒートパイプ容器の略上端部を、封止のために押
し潰した後、加熱炉を下降させ、加熱炉外に作動液入り
ヒートパイプ容器を出した状態を示している。
【図7】作動液入りヒートパイプ容器の略上端部を、封
止のために押し潰す状態を示す拡大断面図である。
【図8】同拡大平面図である。
【図9】作動液入りヒートパイプ容器を加熱炉から出す
変形例を示す加熱追い出し装置の概略正面図で、図6に
対応するものである。
【符号の説明】
1 加熱追い出し装置 10 ヒートパイプ容器 10A 上端部 10B 下端部 11 容器保持体 12 保持体昇降装置 13 第1昇降駆動機構 14 昇降用ロッド 16 ヒートパイプ容器固定具 21 加熱炉 22 加熱炉昇降装置 23 第2昇降駆動機構 24 昇降用ロッド 31 加圧装置 32 加圧第1手段 33 爪部 33a 垂直断面円弧形の押し潰し用凸形先端部 34 加圧第2手段 35 爪部 35a 平坦な受け面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に作動液を注入した有底筒形の金属
    製ヒートパイプ容器を、容器保持体によって略垂直状に
    保持し、作動液入りヒートパイプ容器の上方に、上下に
    開口した加熱炉を配置し、作動液入りヒートパイプ容器
    および加熱炉のうちの少なくともいずれか一方を上下い
    ずれかの方向に移動させて、作動液入りヒートパイプ容
    器を加熱炉内に、該加熱炉の下端開口部から挿入して、
    作動液入りヒートパイプ容器をこれの上端部より徐々に
    加熱しながら作動液入りヒートパイプ容器の全体を加熱
    炉内に導入し、容器内の作動液の突沸を防止しつつ、容
    器内の作動液の一部を蒸発させるとともに、作動液の蒸
    気により容器内の非凝縮性ガスを容器の開口端より追い
    出し、ついで作動液入りヒートパイプ容器の略上端部を
    封止することを特徴とする、ヒートパイプの製造方法。
  2. 【請求項2】 作動液入りヒートパイプ容器をこれの上
    端部より徐々に加熱して、容器内の作動液の突沸を防止
    しつつ、容器内の作動液の一部を蒸発させるとともに、
    作動液の蒸気により容器内の非凝縮性ガスを容器の開口
    端より追い出す際に、加熱炉内温度、加熱炉内への作動
    液入りヒートパイプ容器の挿入速度、および加熱炉内で
    の作動液入りヒートパイプ容器の停止時間のうちの少な
    くとも1つを調節することにより、ヒートパイプ容器内
    の作動液が所定の封入量となるように作動液の残量を制
    御することを特徴とする、請求項1記載のヒートパイプ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 作動液入りヒートパイプ容器の全体もし
    くは上端部を除く略全体が加熱炉内に入った状態を所定
    時間保持した後、作動液入りヒートパイプ容器の略上端
    部を封止することを特徴とする、請求項1記載のヒート
    パイプの製造方法。
  4. 【請求項4】 作動液入りヒートパイプ容器の略上端部
    を、封止の途中にまたは封止した後に、加熱炉の下降、
    加熱炉の上昇、ヒートパイプ容器の上昇、およびヒート
    パイプ容器の下降のうちの少なくとも1つの動作を行な
    わせることにより、加熱炉外に作動液入りヒートパイプ
    容器を出すことを特徴とする、請求項1記載のヒートパ
    イプの製造方法。
  5. 【請求項5】 ヒートパイプ容器の長さを越える長さを
    有する加熱炉を用いる、請求項1〜4のいずれか1項記
    載のヒートパイプの製造方法。
  6. 【請求項6】 容器保持体が、加熱炉の長さを越える長
    さを有するものであり、略垂直状に配置された保持体の
    上端部にヒートパイプ容器を略垂直状に取り付ける、請
    求項1〜5のいずれか1項記載のヒートパイプの製造方
    法。
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