JP2002205309A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子の製造方法

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JP2002205309A JP2001003414A JP2001003414A JP2002205309A JP 2002205309 A JP2002205309 A JP 2002205309A JP 2001003414 A JP2001003414 A JP 2001003414A JP 2001003414 A JP2001003414 A JP 2001003414A JP 2002205309 A JP2002205309 A JP 2002205309A
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Satoshi Teramoto
諭 寺本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮型を用いて製造した光学素子の誤差が小さ
く、また、本型の形状を決定する工程における誤差も小
さく、本型を用いて製造した光学素子の精度が良好な光
学素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 仮型を用いて光学素子の製造条件を設定
する工程と、仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の
光学面形状を測定する工程と、仮型と仮型を用いて製造
した光学素子の光学面形状から本型の光学面形状を決定
する工程と、仮型を用いて光学素子を製造する際に設定
した条件で、本型を用いて光学素子を製造する工程を有
する光学素子の製造方法において、前記仮型の形状は、
光学素子の材料の収縮率を加味して補正した形状であ
り、前記本型の光学面形状は、前記仮型と仮型を用いて
製造した光学素子の光学面形状との誤差を加味して補正
した形状に決定されることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子の製造方
法に関し、詳しくは、仮型及び本型を用いて光学素子を
製造する光学素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7−60857号公報には、従来
の光学素子の製造方法が開示されている。
【0003】この従来の光学素子の製造方法は、光学設
計形状通りの仮型を用いて光学素子の製造条件を設定す
る工程と、仮型で製造した光学素子を測定する工程と、
仮型で製造した光学素子の誤差をキャンセルするよう
に、本型を製作する工程と、仮型を用いて光学素子を製
造した際と同じ製造条件により、本型を用いて光学素子
を製造する工程とを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光学
素子の製造方法では、仮型を用いて光学素子の製造条件
を設定する際に、仮型が光学設計形状通りに製作されて
いるので、製造した光学素子の光学面形状は、材料の収
縮により、かなり大きな誤差が生じている。
【0005】従って、後続する仮型を用いて製造した光
学素子の光学面形状を測定する工程、及び、本型の光学
面形状を決定する工程において、測定機や計算機による
誤差が大きくなり、仮型を用いて光学素子を製造したと
きと同じ条件により本型を用いて光学素子を製造して
も、精度のよい光学素子を得られないという不具合が生
じる。
【0006】また、前記従来の光学素子の製造方法の発
明においては、本型の光学面形状を決定する際に、仮型
を用いて製造した光学面形状の測定結果のうち、どの範
囲の測定データを使用するかに関する言及がない。
【0007】しかし、本型の光学面形状を計算により決
定する工程において、使用するデータ範囲が異なれば、
計算結果も異なり、特に、光学有効面近傍の測定データ
の取り扱いには、細心の注意が必要となる。
【0008】従って、使用する測定データの範囲に過不
足があれば、本型の形状を正しく決定することができ
ず、その本型を用いて製造した光学素子の光学面も必要
な精度が得られないという不具合が生じる。
【0009】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、仮型を用いて製造した光学素
子の誤差が小さく、また、本型の形状を決定する工程に
おける誤差も小さく、本型を用いて製造した光学素子の
精度が良好な光学素子の製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
仮型を用いて光学素子の製造条件を設定する工程と、仮
型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状を測
定する工程と、仮型と仮型を用いて製造した光学素子の
光学面形状から本型の光学面形状を決定する工程と、仮
型を用いて光学素子を製造する際に設定した条件で、本
型を用いて光学素子を製造する工程を有する光学素子の
製造方法において、前記仮型の形状は、光学素子の材料
の収縮率を加味して補正した形状であり、前記本型の光
学面形状は、前記仮型と仮型を用いて製造した光学素子
の光学面形状との誤差を加味して補正した形状に決定さ
れることを特徴とするものである。
【0011】この発明によれば、仮型の形状は、光学素
子の材料の収縮率を加味して補正した形状であり、前記
本型の光学面形状は、前記仮型と仮型を用いて製造した
光学素子の光学面形状との誤差を加味して補正した形状
に決定するものであるから、仮型を用いて製造した光学
素子の誤差が小さく、また、本型の形状を決定する工程
における誤差も小さく、これにより、精度が良好な所望
の光学素子を安定かつ連続に製造することが可能とな
る。
【0012】請求項2記載の発明は、仮型を用いて光学
素子の製造条件を設定する工程と、仮型及び仮型を用い
て製造した光学素子の光学面形状を測定する工程と、仮
型と仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状から本
型の光学面形状を決定する工程と、仮型を用いて光学素
子を製造する際に設定した条件で、本型を用いて光学素
子を製造する工程を有する光学素子の製造方法におい
て、前記仮型の形状は、材料の収縮率を加味して補正し
た形状であり、前記光学面形状を測定する工程は、前記
仮型及び前記仮型を用いて製造した光学素子の光学有効
面よりも0.1mm以上外側まで測定するものであり、
前記本型の光学面形状を決定する工程は、前記仮型と仮
型を用いて製造した光学素子の光学有効面よりも直径で
0.1mm以上外側の測定データに基づくとともに、前
記仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状
の誤差を加味して行われることを特徴とするものであ
る。
【0013】この発明によれば、請求項1記載の発明と
略同様な作用を発揮することに加えて、前記光学面形状
を測定する工程により、前記仮型及び前記仮型を用いて
製造した光学素子の光学有効面よりも0.1mm以上外
側まで測定して、この測定データに基づいて本型の光学
面形状を決定するものであるから、請求項1記載の発明
と同様、製造する光学素子の光学面形状の光学設計式に
対する精度を良好なものとし、又は精度の誤差を許容範
囲内とすることが可能となる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の光
学素子の製造方法において、前記本型の光学面形状を決
定する工程は、前記仮型及び仮型を用いて製造した光学
素子の光学有効面よりも直径で0.1mm以上、0.8
mm以下の範囲の外側までの測定データに基づいて行わ
れることを特徴とするものである。
【0015】この発明によれば、請求項2記載の発明に
おいて、前記仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の
光学有効面よりも直径で0.1mm以上、0.8mm以
下の範囲の外側までの測定データに基づいて本型の光学
面形状を決定するものであるから、製造した光学素子の
光学面形状の光学設計式に対する精度上の誤差を良好な
ものとすることができる光学素子の製造方法を提供でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に本発明の
実施の形態1について説明する。本実施の形態1では、
まず下記数1に示す設計式で表現される光学素子を得る
ための手順を説明する。図1は本実施の形態1の光学素
子の製造手順の流れを示すフローチャートである。
【0017】
【数1】
【0018】数1において、Z(y)は光軸方向の変化
量、yは半径方向の変化量、Rは光学有効面の曲率半
径、kは形状係数、A2iは非球面係数、nは多項式の
次数である。
【0019】(ステップS1)まず、仮型を製作する。
仮型の入子の光学面形状は、数1の光学設計式に対し
て、光学素子の製造時の材料の収縮率αを考慮し、下記
数2とする。
【0020】
【数2】
【0021】仮型の光学面形状を数1の光学設計式通り
としないのは、次の理由による。本実施の形態1では、
後述するステップS3において、仮型を用いて製造した
光学素子の光学面形状を測定し、また、ステップS4に
おいては、ステップS3の測定結果に基づき、本型の光
学面形状を計算により求める。
【0022】従って、ステップS3の測定は、できるだ
け誤差が小さくなるようにしなければならず、そのため
には、ステップS2で製造する光学素子の光学面形状
も、できるだけ誤差を小さくしなければならない。光学
面形状の誤差が大きいものを測定する場合、どうしても
誤差が小さい場合と比較して、測定誤差が大きくなるた
めである。
【0023】一方、プラスチック等の材料を用いて射出
成形により光学素子を製造する場合、製造時における材
料の収縮により、仮型の光学面形状が、そのまま光学素
子の光学面形状となることはない。
【0024】しかし、仮型の光学面形状に対して、予め
製造時の材料の収縮率αを加味しておけば、仮型を用い
て製造した光学素子の光学面形状は、うねり成分こそ除
くことはできないが、曲率半径が概略一致する形状を得
ることができる。
【0025】以上のことより、予め製造時における材料
の収縮率αを加味して、仮型の光学面形状を決定し、仮
型を製作する。
【0026】(ステップS2)ステップS1で製作した
仮型を用いて光学素子の製造条件を公知の手法を用いて
設定し、光学素子を製造する。
【0027】この場合の条件設定において留意すること
は、光学面精度が最良となる条件を探索することが主目
的ではなく、同一形状の光学素子を連続かつ安定して製
造可能な条件を探索する点である。そして、製造条件の
設定が完了したら、仮型を用いて光学素子を製造する。
【0028】(ステップS3)前記光学素子の製造に用
いた仮型の入子の光学面、及び、製造した光学素子の光
学面形状を、断面形状測定機等を用いて測定する。
【0029】このとき、測定範囲は光学素子の有効直径
に対して、直径で0.4mm外側までとする。そして、
入子の光学面、及び、光学素子の光学面の測定結果とし
て、それぞれ、点の集合zk1、及びzl1を得る。
【0030】(ステップS4)ステップS3の仮型及び
光学素子の光学面形状の測定結果に基づき、本型の光学
面形状を決定する。
【0031】本実施の形態1では、目的とする光学素子
の設計式は、数1に示す通りであるが、これを各点の座
標に変換すると、点の集合z(y)が得られる。
【0032】そこで、前記光学素子の製造における入子
の光学面形状と光学素子の光学面形状との誤差から、設
定した製造条件下における誤差量を求めることができる
ので、所望の光学面形状を有する光学素子を製造するた
めには、設計形状に対して、予め前記誤差を補正してお
けばよいことがわかる。
【0033】従って、本型の形状を表現する点の集合z
k2(y)は下記数3で表すことができる。
【0034】
【数3】
【0035】続いて、数3を基に最小二乗法を用いて、
多項式に近似することにより、下記数4のような本型の
設計式が得られる。
【0036】
【数4】
【0037】数4において、R’は光学有効面の曲率半
径、A’2iは非球面係数で、ともに数2のR、A2i
とは異なる値となっている。
【0038】ところで、この数4を導くに当たり、使用
した測定データは光学素子の有効直径よりも直径で0.
4mm外側までの測定データである。
【0039】しかし、使用する測定データの範囲を光学
素子の有効直径と同じ範囲とした場合、数4とは異なる
結果が得られる。
【0040】また、使用する測定データの範囲を光学素
子の有効直径よりも直径で1mm外側までの測定データ
とした場合も、数4とは異なる結果が得られる。その理
由は、次の通りである。
【0041】光学素子の光学面形状は、収縮率を一律と
仮定して製造した場合、一般に中心部よりも周辺部のほ
うが、誤差が大きくなる。
【0042】従って、有効直径付近の形状変化は中心部
と比較して必然的に大きくなる。また、本型の光学面形
状を決定する過程において、最小二乗法を用いているの
で、周辺部の変化が大きいエリアは、本型の設計式を大
きく変動させる因子となり得る。
【0043】これに対し、検討の結果、有効直径に対し
て、直径で0.1mm以上、かつ、直径で0.8mm以
下の範囲において、有効直径よりも外側の測定データを
含めて本型の形状を決定すると、次工程の本型による光
学素子の製造において、精度のよい光学素子が得られる
ことが判明した。
【0044】尚、使用するデータの範囲が直径で0.1
mmから1mm外側の範囲でも、データ範囲が異なれば
数3は異なるが、この範囲内でれあば、得られる光学素
子の精度への影響が許容範囲内であった。
【0045】(ステップS5)前記数4に基づき、本型
を製作する。
【0046】(ステップS6)ステップS5で製作した
本型を用いて、かつ、ステップS2において前記仮型を
用いて設定した製造条件下で、光学素子を製造する。
【0047】この場合、金型の組立手順等、他の条件も
可能な限り前記仮型を用いて製造条件を設定した場合と
等しくしたほうがよいことはいうでもない。
【0048】また、上述した本型を用いて製造した光学
素子の光学面は、精度がよく良好な光学面であり、具体
的には、設計式で定まる形状からの誤差がPV値(最大
値)で1μm以下であった。
【0049】(実施の形態2)本実施の形態2では、下
記数5の設計式で表わされる光学素子を得るための手順
を説明する。
【0050】
【数5】
【0051】数5において、Z(x,y)は光軸方向の
変化量、x,yは半径方向の変化量(ただし、xとyは
互いに直交する方向の変化量)、Cnmは各項の係数、
m及びnは多項式の次数である。
【0052】また、本実施の形態2において光学素子を
製造する工程の流れを、図2のフローチャートに示す。
【0053】(ステップS11)まず、仮型を製作す
る。仮型の入子の光学面形状は、数5の光学設計式に対
して、光学素子製造時の材料の収縮率αを考慮し、下記
数6に示す多項式とする。
【0054】
【数6】
【0055】仮型の光学面形状を数5の光学設計式通り
としないのは、次の理由による。
【0056】本実施の形態2では、後述するステップS
13において、仮型を用いて製造した光学素子の光学面
形状を測定し、また、ステップS14においては、ステ
ップS13の測定結果に基づき、本型の光学面形状を計
算により求める。
【0057】従って、ステップS13の測定は、できる
だけ誤差が小さくなるようにしなければならず、そのた
めには、ステップS12で製造する光学素子の光学面形
状もできるだけ誤差が小さくなるようにしなければなら
ない。
【0058】光学面形状の誤差が大きいものを測定する
場合、どうしても誤差が小さい場合と比較して、測定誤
差も大きくなるためである.
【0059】一方、プラスチック等の材料を用いて射出
成形により光学素子を製造する場合、製造時における材
料の収縮により、仮型の光学面形状が、そのまま光学素
子の光学面形状となることはない。
【0060】しかし、仮型の光学面形状に対して、予め
製造時の材料の収縮率を加味しておけば、仮型を用いて
製造した光学素子の光学面形状は、うねり成分こそ除く
ことはできないが、曲率半径は概略一致する形状を得る
ことができる。
【0061】以上のことより、予め製造時の材料の収縮
率を加味して、仮型の光学面形状を決定する。
【0062】(ステップS12)ステップS11で製作
した仮型を用いて光学素子の製造条件を公知の手法を用
いて設定する。この条件設定において注意することは、
実施の形態1の場合と同様、光学面精度が最良となる条
件を探索することが主目的ではなく、同一形状の光学素
子を連続かつ安定して製造可能な条件を探索する点であ
る。そして、製造条件の設定が完了したら、光学素子を
製造する。
【0063】(ステップS13)前記光学素子の製造に
用いた仮型の入子の光学面、及び、製造した光学素子の
光学面形状を、断面形状測定機を用いて測定する。この
とき、測定範囲は光学素子の有効直径に対して、直径で
0.2mm外側までとする。そして、入子の光学面、及
び、光学素子の光学面の測定結果として、それぞれ、点
の集合zk1、及びzl1を得る。
【0064】(ステップS14)ステップS13の仮型
及び光学面形状の測定結果に基づいて本型の光学面形状
を決定する。
【0065】本実施の形態2では、目的とする光学素子
の設計式は、数5に示す通りであるが、これを各点の座
標に変換すると、点の集合z(y)が得られる。
【0066】そこで、前記光学素子の製造における入子
の光学面形状と光学素子の光学面形状の誤差から、設定
した製造条件下における誤差量を求めることができるの
で、所望の光学面形状を有する光学素子を製造するため
には、設計式で定まる形状に対して、予め前記誤差を補
正しておけばよいことがわかる。
【0067】従って、本型の形状を表現する点の集合z
k2(x,y)は下記数7で表すことができる。
【0068】
【数7】
【0069】数7を最小二乗法を用いて多項式に変換す
ると、下記数8に示す本型の設計式が得られる。
【0070】
【数8】
【0071】ここで、C’nmは各項の係数で、数6と
は異なる値となっている。
【0072】ところで、前記数7を導くに当たり、使用
した測定データは光学素子の有効直径よりも直径で0.
2mm外側までの測定データである。
【0073】しかし、使用する測定データの範囲を光学
素子の有効直径と同じ範囲とした場合、数8とは異なる
結果が得られる。
【0074】また、使用する測定データの範囲を、光学
素子の有効直径よりも直径で1mm外側までの測定デー
タとした場合も、数8とは異なる結果が得られる。
【0075】その理由は、次の通りである。光学素子の
光学面形状は、収縮率αを一律と仮定して製造した場
合、一般に中心部よりも周辺部のほうが、誤差が大きく
なり、有効直径付近(周辺部)の形状変化は中心部と比
較して必然的に大きくなる。
【0076】また、本型の光学面形状を決定する過程に
おいて、最小二乗法を用いているので、周辺部の変化が
大きいエリアは、本型の設計式を大きく変動させる因子
となり得る。
【0077】これに対し、検討の結果、有効直径に対し
て、直径で0.1mm以上、かつ、直径で0.8mm以
下の範囲において、有効直径よりも外側の測定データを
含めて本型の形状を決定すると、次工程の本型による光
学素子の製造において精度のよい光学素子が得られるこ
とが判明した。尚、使用するデータの範囲が、有効直径
よりも外側の0.1mmから1mmの間でも、データ範
囲が異なれば数8は異なってくるが、この範囲内であれ
ば得られる光学素子の精度への影響が許容範囲内であっ
た。
【0078】(ステップS15)数8に基づき、本型を
製作する。
【0079】(ステップS16)ステップS15で製作
した本型を用いて、かつ、ステップS12において前記
仮型を用いて製造する場合に設定した製造条件下で、本
型による光学素子を製造する。
【0080】もちろん、金型の組立手順等、他の条件も
可能な限り、前記仮型を用いて製造する場合の条件と等
しくしたほうがよいことは言うまでもない。
【0081】また、この結果により得られた、本型を用
いて製造した光学素子の光学面は、精度がよく良好な光
学面であり、具体的には、設計形状からの誤差がPV値
で0.5μm以下であった。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、仮型を用いて製造した
光学素子の誤差が小さく、また、本型の形状を決定する
工程における誤差も小さく、これにより、精度が良好な
所望の光学素子を安定かつ連続に製造することが可能な
光学素子の製造方法を提供することができる。
【0083】また、本発明によれば、製造する光学素子
の光学面形状の光学設計式に対する精度を良好なものと
し、又は精度の誤差を許容範囲内とすることが可能な光
学素子の製造方法を提供できる。
【0084】さらに、本発明によれば、製造した光学素
子の光学面形状の光学設計式に対する精度上の誤差を良
好なものとすることができる光学素子の製造方法を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の光学素子の製造方法の
製造工程を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施の形態1の光学素子の製造方法の
製造工程を示すフローチャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮型を用いて光学素子の製造条件を設定
    する工程と、 仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状を
    測定する工程と、 仮型と仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状から
    本型の光学面形状を決定する工程と、 仮型を用いて光学素子を製造する際に設定した条件で、
    本型を用いて光学素子を製造する工程を有する光学素子
    の製造方法において、 前記仮型の形状は、光学素子の材料の収縮率を加味して
    補正した形状であり、 前記本型の光学面形状は、前記仮型と仮型を用いて製造
    した光学素子の光学面形状との誤差を加味して補正した
    形状に決定されることを特徴とする光学素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 仮型を用いて光学素子の製造条件を設定
    する工程と、 仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状を
    測定する工程と、 仮型と仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状から
    本型の光学面形状を決定する工程と、 仮型を用いて光学素子を製造する際に設定した条件で、
    本型を用いて光学素子を製造する工程を有する光学素子
    の製造方法において、 前記仮型の形状は、材料の収縮率を加味して補正した形
    状であり、 前記光学面形状を測定する工程は、前記仮型及び前記仮
    型を用いて製造した光学素子の光学有効面よりも0.1
    mm以上外側まで測定するものであり、 前記本型の光学面形状を決定する工程は、前記仮型と仮
    型を用いて製造した光学素子の光学有効面よりも直径で
    0.1mm以上外側の測定データに基づくとともに、前
    記仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学面形状
    の誤差を加味して行われることを特徴とする光学素子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記本型の光学面形状を決定する工程
    は、前記仮型及び仮型を用いて製造した光学素子の光学
    有効面よりも直径で0.1mm以上、0.8mm以下の
    外側までの範囲の測定データに基づいて行われることを
    特徴とする請求項2記載の光学素子の製造方法。
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