JP2002205091A - 嫌気性廃水処理システム - Google Patents

嫌気性廃水処理システム

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JP2002205091A
JP2002205091A JP2001003842A JP2001003842A JP2002205091A JP 2002205091 A JP2002205091 A JP 2002205091A JP 2001003842 A JP2001003842 A JP 2001003842A JP 2001003842 A JP2001003842 A JP 2001003842A JP 2002205091 A JP2002205091 A JP 2002205091A
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anaerobic
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pipe
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Kenichi Kusaka
下 謙 一 日
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定したPHおよび温度の廃水を嫌気性廃水
処理装置に供給するとともに、嫌気性廃水処理システム
内において廃水の循環をスムーズに行うことができるメ
タン発酵水処理装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 嫌気性廃水処理システムは、廃水が廃水
供給管から供給されるPH調整槽2と、PH調整槽2に
処理管3を介して接続された嫌気性廃水処理装置4と、
嫌気性廃水処理装置4に接続され、PH調整槽2に返送
管6を介して接続され、PH調整槽2より上方に配置さ
れた処理水槽7とを備えている。給水ポンプ8、循環ポ
ンプ9が処理管3に並列に取り付けられ、処理水槽7内
の廃水は自重で返送管を経て返送される。給水ポンプ8
は、廃水供給管1からの廃水の供給量に対応して制御さ
れる。循環ポンプ9は、返送管6を流れる最大の流量よ
りも少ない流量となるように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PH調整槽と、嫌
気性廃水処理装置と、処理水槽とを備えた嫌気性廃水処
理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来の嫌気性廃水処理システムを
示す。図5(a)は大循環方式の嫌気性廃水処理システ
ムを示す。図5(a)に示す嫌気性廃水処理システム
は、廃水供給管1を介して廃水が供給されるPH調整槽
2と、PH調整槽2に処理管3を介して取り付けられ、
PH調整槽2から供給された廃水を受け入れる嫌気性廃
水処理装置4と、嫌気性廃水処理装置4に貯水管5を介
して取り付けられ、嫌気性廃水処理装置4から供給され
た廃水を受け入れる処理水槽7と、処理水槽7とPH調
整槽2とを連結する返送管6と、を備えている。また、
返送管6には循環ポンプ9と循環弁21とが取り付けら
れ、さらに、処理管3には給水ポンプ8が取り付けられ
ているPH調整槽2に供給された廃水は、PH調整槽2
でPHおよび温度の調整が行われ、給水ポンプ8により
処理管3を経て嫌気性廃水処理装置4に供給される。嫌
気性廃水処理装置4に供給された廃水は、嫌気性廃水処
理装置4で嫌気性細菌により処理され、貯水管5を経て
処理水槽7に供給される。処理水槽7に供給された廃水
のうち、一部は循環ポンプ9により返送管6を経てPH
調整槽2に返送され、残りの大部分は放流されもしくは
他の処理施設に搬送される。
【0003】また、図5(b)は小循環方式の嫌気性廃
水処理システムを示す。図5(b)において、PH調整
槽2に供給された廃水は、上述した図5(a)に示す大
循環方式の嫌気性廃水処理システムにおける場合と同様
の手順で処理水槽7に供給される。処理水槽7に供給さ
れた廃水のうち、一部は循環ポンプ9により返送管6を
経て処理管3内に返送され、残りの大部分は放流されも
しくは他の処理施設に搬送される。
【0004】また、図5(c)は非循環方式の嫌気性廃
水処理システムを示す。図5(c)において、PH調整
槽2に供給された廃水は、上述した図5(a)に示す大
循環方式の嫌気性廃水処理システムにおける場合と同様
の手順で処理水槽7に供給される。処理水槽7に供給さ
れた廃水は放流されもしくは他の処理施設に搬送され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、図5
(a)に示す大循環方式の嫌気性廃水処理システムにお
いて、処理水槽7に供給された廃水のうち一部はPH調
整槽2に返送される。
【0006】この場合、循環ポンプ9の制御はPH調整
槽2の水位および処理水槽7の水位に影響され、PH調
整槽2の水位が基準位より高位である場合もしくは処理
水槽7の水位が基準位より低位である場合には循環ポン
プ9は停止する。循環ポンプ9が停止すると、処理水槽
7からPH調整槽2に廃水が返送されないので、嫌気性
廃水処理システムに新たに供給された廃水が高濃度の場
合には、PH調整槽2で十分にPH調整されない場合が
ある。一般に、嫌気性細菌にはもっとも活性化するPH
および温度が存在するので、廃水のPH調整が十分にな
されない状態で廃水が嫌気性廃水処理装置4に供給され
ると、廃水は嫌気性細菌の活性化が十分になされない状
態で処理されるので、廃水を嫌気性細菌により効率よく
処理することができない。また、循環ポンプ9が停止す
ると、嫌気性廃水処理システムのマスバランスが崩れ、
給水ポンプ8が停止することがある。給水ポンプ8が停
止すると、処理管3、貯水管5、返送管6といった配管
内に廃水が滞留するので、例えば冬季等においては、配
管内の廃水が凍結してしまい、配管の詰まりや配管の破
裂等が発生するということが考えられる。
【0007】また図5(b)に示す小循環方式の嫌気性
廃水処理システムにおいて、処理水槽7に供給された廃
水のうち一部は処理管3に返送される。従って、循環ポ
ンプ9の制御はPH調整槽2の水位や処理水槽7の水位
に影響されないので、PH調整槽2の水位や処理水槽7
の水位を原因として循環ポンプ9が停止することもな
い。
【0008】しかしながら、嫌気性廃水処理装置4にト
ラブルが発生して嫌気性細菌が不活性となると、嫌気性
廃水処理システムに新たに供給される廃水を、嫌気性廃
水処理装置4に供給することができない。この場合、一
旦嫌気性廃水処理システムにより処理された廃水を、処
理水槽7から処理管3に返送し、一旦PHおよび温度が
調整された廃水を嫌気性廃水処理装置4に供給して、嫌
気性廃水処理装置4内の嫌気性細菌の活性化を促す必要
がある。しかしながら、廃水のPHおよび温度の調整
は、PH調整槽2において行われるので、処理水槽7か
らPH調整槽2を経ないで嫌気性廃水処理装置4に供給
される廃水を循環させても効率よく嫌気性廃水処理装置
4内の嫌気性細菌の活性化を促すことができない。従っ
て、嫌気性廃水処理システムの安定化を図るためには、
処理水槽7にも廃水のPHおよび温度を調整する機器を
取り付ける必要がある。その結果、嫌気性廃水処理シス
テムの制御および監視点数が増えるとともに、嫌気性廃
水処理システムのメンテナンスが複雑化し、イニシャル
コストも高くなることが考えられる。
【0009】また図5(c)に示す非循環方式の嫌気性
廃水処理システムにおいて、処理水槽7に供給された廃
水は、放流されもしくは他の処理施設に搬送され、嫌気
性廃水処理システムの系内に返送されないので、廃水は
嫌気性廃水処理システムの系内を循環しない。従って、
嫌気性廃水処理システムに新たに供給される廃水の、濃
度が高い場合や、濃度変動が大きい場合には、嫌気性廃
水処理装置4で安定した廃水処理ができない。
【0010】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、安定したPHおよび温度の廃水を嫌気性廃
水処理装置に供給するとともに、嫌気性廃水処理システ
ム内において廃水の循環をスムーズに行うことができる
メタン発酵水処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、廃水が供給さ
れるPH調整槽と、PH調整槽からポンプを介して廃水
が供給される嫌気性廃水処理装置と、嫌気性廃水処理装
置とPH調整槽との間においてPH調整槽より上方に配
置され、嫌気性廃水処理装置から廃水が供給されるとと
もにPH調整槽へ重力流として廃水を返送する処理水槽
とを備え、ポンプからの廃水の流量を、重力流の最大流
量よりも少ない流量となるように制御することを特徴と
する嫌気性廃水処理システムである。
【0012】本発明は、廃水が供給されるPH調整層
と、PH調整槽からポンプを介して廃水が供給される嫌
気性廃水処理装置と、嫌気性廃水処理装置とPH調整槽
との間においてPH調整槽より上方に配置され、嫌気性
廃水処理装置から廃水が供給されるとともに、PH調整
槽へ重力流として廃水を返送する処理水槽とを備え、ポ
ンプからの廃水の流量を、PH調整槽の廃水の水位に基
づいて制御することを特徴とする嫌気性廃水処理システ
ムである。
【0013】本発明によれば、ポンプからの廃水の流量
は、重力流の最大流量よりも少ない流量となるように制
御されるので、嫌気性廃水処理システムの系内に一定量
の廃水が確保されるとともに、廃水を常に系内で循環さ
せることができる。
【0014】本発明によれば、ポンプからの廃水の流量
は、PH調整槽の廃水の水位に基づいて制御されるの
で、嫌気性廃水処理システムの系内において常に廃水を
循環させることができるとともに、PH調整槽内の水位
の変動を小さいものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す図であ
る。ここで図1は嫌気性廃水処理システムを示す構成図
である。
【0016】図1において、嫌気性廃水処理システム
は、廃水が廃水供給管1から供給されるPH調整槽2
と、PH調整槽2に処理管3を介して接続され、PH調
整槽2から供給された廃水を受け入れる嫌気性廃水処理
装置4とを備えている。
【0017】また、嫌気性廃水処理装置4に処理水槽7
が接続されている。この処理水槽7は貯水管5を介して
供給された廃水を受け入れるとともに、返送管6を介し
てPH調整槽2へ廃水を返送するものであり、嫌気性廃
水処理装置4とPH調整槽2との間に介在されている。
また処理水槽7は、PH調整槽2より上方に配置されて
いる。処理管3は、給水ポンプ側処理管23と、給水ポ
ンプ側処理管23に並列に配置された循環ポンプ側処理
管24とからなる。給水ポンプ側処理管23には、給水
ポンプ8と、第1流量調整弁22aと、第1流量計31
aとがPH調整槽2側から嫌気性廃水処理装置4側へ順
次取り付けられている。また循環ポンプ側処理管24に
は、循環ポンプ9と、第2流量調整弁22bとがPH調
整槽2側から嫌気性廃水処理装置4側へ順次取り付けら
れている。また、給水ポンプ側処理管23および循環ポ
ンプ側処理管24は合流して後段側処理管25となり、
この後段側処理管25には第2流量計31bが取り付け
られている。
【0018】図1において、廃水供給管1には流量計1
5aが取り付けられており、流量計15aからの信号に
基づいて給水制御装置15により第1流量調整弁22a
が駆動され給水ポンプ8からの流量が制御される。ま
た、返送管6には流量計14aが取り付けられており、
流量計14aからの信号に基づいて循環ポンプ制御装置
14により第2流量調整弁22bが駆動され循環ポンプ
9からの流量が制御される。また、処理水槽7には、嫌
気性廃水処理装置4から貯水管5を経て処理水槽7内へ
流入する廃水の最大の流量よりも大きい流量を流出する
ことができるオーバーフロー管26が取り付けられてお
り、このオーバーフロー管26は返送管6よりも高位に
取り付けられている。また、PH調整槽2には、PH調
整槽2内の廃水の温度を検出する温度計27と、PH調
整槽2内の廃水のPHを検出するPH計28とが各々取
り付けられている。
【0019】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。廃水供給管1から供給される
廃水は、一旦、PH調整槽2へ送られ、このPH調整槽
2内で廃水はPHおよび温度が調整された後、嫌気性廃
水処理装置4へ処理管3を経て供給される。嫌気性廃水
処理装置4内で廃水は嫌気性細菌により処理され、その
後廃水は貯水管5を経て、処理水槽7に供給される。処
理水槽7に供給された廃水のうち一部は、PH調整槽2
に返送され、廃水供給管1から供給された廃水と混合
し、PH調整槽2内の廃水はPHおよび温度がより安定
した状態となる。これにより、安定したPHおよび温度
の廃水をPH調整槽2から嫌気性廃水処理装置4に供給
することができる。
【0020】ところで、嫌気性廃水処理装置4にトラブ
ルが発生して嫌気性細菌が不活性となると、PH調整槽
2内に新たに供給される廃水を、嫌気性廃水処理装置4
に供給することができない。この場合は、処理水槽7か
らPH調整槽2に返送された廃水を、PH調整槽2でP
Hおよび温度の調整をして、嫌気性廃水処理装置4に供
給することにより、嫌気性廃水処理装置4内の嫌気性細
菌の活性化を促進することができる。
【0021】この間の廃水処理作用について、更に詳述
する。廃水供給管1を経てPH調整槽2に供給された廃
水は、温度計27により検出される温度に応じて蒸気供
給部(図示せず)からの蒸気がPH調整槽2内に噴き込
まれ温度調整がされる。同時にPH計28により検出さ
れるPHに応じてNaOH(水酸化ナトリウム)供給部
(図示せず)からNaOHが廃水に加えられPH調整が
行われる。このとき、廃水は嫌気性廃水処理装置4内の
嫌気性細菌が最も活性化する温度およびPHに調整され
る。
【0022】このようにしてPH調整槽2内で調整され
た廃水は、給水ポンプ8および循環ポンプ9により処理
管3を経て嫌気性廃水処理装置4に供給される。従っ
て、給水ポンプ8による流量と循環ポンプ9による流量
との合計量の廃水が、嫌気性廃水処理装置4に供給され
ることとなる。
【0023】この時、給水ポンプ8による流量は廃水供
給管1を経てPH調整槽2に供給される廃水供給量に対
応して制御されるとともに、循環ポンプ9による流量は
返送管6を流れる最大の流量よりも少ない流量となるよ
うに制御され、さらに、給水ポンプ8および循環ポンプ
9は、嫌気性廃水処理装置4内における廃水の上昇流速
が所望流速となるように調整される。
【0024】すなわち、廃水供給管1から供給される廃
水の供給量は流量計15aにより検出され、この検出値
に基づいて給水制御装置15により第1流量調整弁22
aが調整されて、給水ポンプ8からの流量が制御され
る。このとき同時に給水ポンプ8からの流量は第1流量
計31aによって監視される。
【0025】また、返送管6を流れる廃水の流量は流量
計14aにより検出され、この検出値に基づいて循環ポ
ンプ制御装置14により第2流量調整弁22bが調整さ
れて、循環ポンプからの流量が制御され、給水ポンプ8
による流量と循環ポンプ9による流量との合計量は第2
流量計31bによって監視される。
【0026】嫌気性廃水処理装置4に供給された廃水
は、嫌気性廃水処理装置4内の嫌気性細菌により処理さ
れて、廃水中のBODが減少する。嫌気性細菌により処
理された廃水は、嫌気性廃水処理装置4から貯水管5を
経て処理水槽7に供給される。
【0027】処理水槽7に供給された廃水は、廃水の自
重を利用した流れ(重力流)により、PH調整槽2より
上方に配置された処理水槽7から、返送管6を経て、P
H調整槽2へ返送される。
【0028】返送管6を流れる廃水の流量は、処理水槽
7内の廃水の水位により定まり、処理水槽7内の廃水の
水位がオーバーフロー管26の取り付け高さに達したと
きに、廃水はオーバーフロー管26を経て放流されもし
くは他の処理水槽へ搬送される。この場合、オーバーフ
ロー管26は返送管6よりも高位に取り付けられてお
り、また廃水は処理水槽7からPH調整槽2へ重力流に
より返送されるので、処理水槽7内の廃水がオーバーフ
ロー管26を経て流出する場合には、返送管6を流れる
廃水の流量は最大となる。
【0029】また、循環ポンプ9はPH調整槽2内の廃
水の水位によりON、OFF運転を行うが、比較的低水
位となっても停止することなく駆動されるようになって
いる。この際、廃水が循環ポンプ9のみによりPH調整
槽2から嫌気性廃水処理装置4へ供給される場合には、
循環ポンプ9による流量は返送管6を流れる最大の流量
よりも少ないため、処理水槽7内の廃水が返送管6より
も高位となるように廃水が供給されることはなく、この
ため返送管6より高位に取り付けられたオーバーフロー
管26から廃水を流出させることもない。従って、例え
ば、給水ポンプ8により廃水が嫌気性廃水処理装置4に
供給されない場合には、廃水はPH調整槽2から嫌気性
廃水処理装置4へ循環ポンプ9のみにより供給されるこ
ととなるので、廃水がオーバーフロー管26から流出す
ることもなく、嫌気性廃水処理システムの系内に一定量
の廃水が確保されるとともに、この確保された廃水は循
環ポンプ9により嫌気性廃水処理システムの系内を循環
させられる。
【0030】このようにして廃水が処理される嫌気性廃
水処理システムにおいて、廃水供給管1からの廃水供給
量が変動する場合には、給水ポンプ8による流量は廃水
供給管1を経てPH調整槽2に供給される廃水供給量に
対応して制御され、また循環ポンプ9による流量は常に
一定量確保されるので、オーバーフロー管26からの廃
水の流出量も廃水供給管1からの廃水供給量に対応して
制御されることとなる。従って、例えば、廃水供給管1
から廃水が供給されない場合は、廃水を給水ポンプ8に
よって嫌気性廃水処理装置4に供給せずに、循環ポンプ
9のみによりPH調整槽2から嫌気性廃水処理装置4へ
供給することになる。このときは上述のように廃水がオ
ーバーフロー管26から流出することもないので、嫌気
性廃水処理システムの系内に一定量の廃水を確保するこ
とができる。このようにして確保された廃水は、循環ポ
ンプ9により嫌気性廃水処理システムの系内を循環させ
られる。
【0031】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、廃水供給管1を経てPH調整槽2に供給される廃水
の供給量が変動した場合でも、循環ポンプ9による流量
は、返送管6を自重で流れる最大の流量よりも少なくな
るように制御され、また給水ポンプ8による流量は廃水
供給管1からの廃水の供給量に対応して制御されるの
で、嫌気性廃水処理システムの系内に一定量の廃水が確
保されるとともに、廃水を常に系内で循環させることが
できる。
【0032】第2の実施の形態 図2は本発明の第2の実施の形態を示す図である。ここ
で図2は嫌気性廃水処理システムを示す構成図である。
【0033】図2において、嫌気性廃水処理システム
は、廃水が廃水供給管1から供給されるPH調整槽2
と、PH調整槽2に処理管3を介して接続され、PH調
整槽2から供給された廃水を受け入れる嫌気性廃水処理
装置4とを備えている。
【0034】また、嫌気性廃水処理装置4から貯水管5
を介して供給された廃水を受け入れるとともに、返送管
6を介してPH調整槽2へ廃水を返送する処理水槽7
が、嫌気性廃水処理装置4とPH調整槽2との間に介在
されている。また処理水槽7はPH調整槽2より上方に
配置されている。
【0035】また、処理管3に給水ポンプ8が設けら
れ、さらに、給水ポンプ8出口側の処理管3とPH調整
槽2とが操作管10により連結されている。また、処理
管3のうち操作管10との連結部分よりも嫌気性廃水処
理装置4側に遠隔操作弁11が設けられ、さらに、処理
管3には、給水ポンプ8と、遠隔操作弁11と、第3流
量計31cとがPH調整槽2側から嫌気性廃水処理装置
4側へ順次取り付けられている。また、操作管10には
第4流量計31dが取り付けられ、さらに、処理水槽7
には、処理水槽7内に流入する廃水の最大の流量よりも
大きい流量を流出することができるオーバーフロー管2
6が、返送管6よりも高位に取り付けられている。ま
た、PH調整槽2には、PH調整槽2内の廃水の温度を
検出する温度計27と、PH調整槽2内の廃水のPHを
検出するPH計28とが各々取り付けられている。ま
た、PH調整槽2内の廃水の水位を検出することができ
るように水位計29が取り付けられ、この水位計29か
らの信号に基づいて遠隔操作弁11が操作弁制御装置1
2により制御される。
【0036】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。廃水供給管1を経てPH調整
槽2に供給された廃水は、温度計27により検出される
温度に応じて蒸気供給部(図示せず)からPH調整槽2
内に噴き込まれる蒸気により温度調整が行われる。ま
た、PH計28により検出されるPHに応じてNaOH
(水酸化ナトリウム)供給部(図示せず)からNaOH
が廃水に加えられてPH調整が行われる。このとき、廃
水は、嫌気性廃水処理装置4内の嫌気性細菌が最も活性
化する温度およびPHに調整される。
【0037】PH調整槽2内で調整された廃水は、給水
ポンプ8により処理管3を経て嫌気性廃水処理装置4に
供給される。このとき、PH調整槽2内の水位が水位計
29により検出され、この検出値に基づいて水位計29
から操作弁制御装置12に検出信号が送られる。操作弁
制御装置12はこの検出信号に基づいて遠隔操作弁11
を制御して、PH調整槽2から嫌気性廃水処理装置4へ
の廃水の供給量を調整する。また、給水ポンプ8により
PH調整槽2から流出された廃水のうち、遠隔操作弁1
1により調整され嫌気性廃水処理装置4に供給されなか
った余剰廃水は、操作管10を経てPH調整槽2に返送
される。なお、嫌気性廃水処理装置4に供給される廃水
の流量は第3流量計31cにより監視され、操作管10
を経てPH調整槽2に返送される廃水は第4流量計31
dにより監視される。
【0038】嫌気性廃水処理装置4に供給された廃水
は、嫌気性廃水処理装置4内の嫌気性細菌により処理さ
れて、廃水中のBODが減少する。このようにして嫌気
性細菌により処理された廃水は、嫌気性廃水処理装置4
から貯水管5を経て処理水槽7に供給される。
【0039】処理水槽7に供給された廃水は、廃水の自
重を利用した重力流により、PH調整槽2より上方に配
置された処理水槽7から、返送管6を経て、PH調整槽
2へ返送される。返送管6を流れる廃水の流量は、処理
水槽7内の廃水の水位により定まり、処理水槽7内の廃
水の水位がオーバーフロー管26の取り付け高さに達し
たときに、廃水はオーバーフロー管26を経て放流され
もしくは他の処理水槽へ搬送される。この場合、オーバ
ーフロー管26は、返送管6よりも高位に取り付けられ
ており、また廃水は処理水槽7からPH調整槽2へ重力
流により返送されるので、処理水槽7内の廃水がオーバ
ーフロー管26を経て流出する場合には、返送管6を流
れる流量は最大となる。
【0040】この場合、給水ポンプ8によりPH調整槽
2から嫌気性廃水処理装置4へ供給される廃水の供給量
が、遠隔操作弁11により調整されるので、廃水供給管
1を経てPH調整槽2に流入する廃水供給量の変動にか
かわらず、常に一定量の廃水を嫌気性廃水処理装置4に
供給することができるとともに、廃水を常に廃水処理シ
ステムの系内において循環させることができる。一方、
給水ポンプ8により搬送される廃水のうち、嫌気性廃水
処理装置4へ供給されなかった余剰廃水は、操作管10
を経てPH調整槽2に返送されるので、給水ポンプ8に
よる廃水の流出にともなうPH調整槽2内の水位の変動
を小さくすることができる。
【0041】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、PH調整槽2内の廃水の水位に基づいて遠隔操作弁
11を制御することにより、給水ポンプ8によりPH調
整槽2から供給される廃水のうち嫌気性廃水処理装置4
に搬送される廃水の流量を調整することができる。嫌気
性廃水処理装置4に供給されなかった余剰廃水は、操作
管10を経てPH調整槽2に返送されるので、嫌気性廃
水処理システムの系内において常に廃水を循環させるこ
とができるとともに、PH調整槽2内の水位の変動を小
さいものとすることができる。
【0042】第3の実施の形態 図3は本発明の第3の実施の形態を示す図である。ここ
で図3は嫌気性廃水処理システムを示す構成図である。
【0043】図3に示す第3の実施の形態は、返送管6
に取り付けられた計量升30(返送量調整機構13)を
設けた点が異なるのみであり、他は図1に示す第1の実
施の形態と略同一である。図3において、図1に示す第
1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な
説明は省略する。
【0044】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。図3に示される嫌気性廃水処
理システムおいて、返送管6を流れる廃水の流量は、計
量升30により制御される。すなわち、計量升30によ
り処理水槽7からPH調整槽2への廃水の供給量を調整
することができ、従って、廃水供給管1を経てPH調整
槽2へ供給される廃水の供給量に対応させて、処理水槽
7からPH調整槽2への廃水の供給量を計量升30によ
り調整することができる。これにより、廃水供給管1を
経てPH調整槽2へ供給される廃水と、返送管6を経て
PH調整槽2へ返送される廃水との混合比率を自由に設
定することができる。これにより、PH調整槽2から嫌
気性廃水処理装置4へ供給される廃水の条件を、廃水が
嫌気性細菌により処理されるのに適した条件に容易にす
ることができる。
【0045】図3に示す実施の形態の変形例について更
に図4により説明する。図4に示す実施の形態は、返送
管6に取り付けられた計量升30(返送量調整機構1
3)を設けた点が異なるのみであり、他は図2に示す第
2の実施の形態と略同一である。図4において、図2に
示す第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付して
詳細な説明は省略する。
【0046】本変形例によっても、返送管6を流れる廃
水の流量は、計量升30により制御され、計量升30に
より処理水槽7からPH調整槽2への廃水の供給量を調
整することができる。従って、廃水供給管1を経てPH
調整槽2へ供給される廃水の供給量に対応させて、処理
水槽7からPH調整槽2への廃水の供給量を計量升30
により調整することができる。これにより、廃水供給管
1を経てPH調整槽2へ供給される廃水と、返送管6を
経てPH調整槽2へ返送される廃水との混合比率を自由
に設定することができる。これにより、PH調整槽2か
ら嫌気性廃水処理装置4へ供給される廃水の条件を、廃
水が嫌気性細菌により処理されるのに適した条件に容易
にすることができる。
【0047】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、廃水供給管1を経てPH調整槽2へ供給される廃水
の供給量に対応させて、処理水槽7からPH調整槽2へ
の廃水の供給量を計量升30により調整することができ
るので、PH調整槽2から嫌気性廃水処理装置4へ供給
される廃水の条件を、廃水が嫌気性細菌により処理され
るのに適した条件に容易にすることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
循環ポンプによる流量は、返送管を流れる最大の流量よ
りも少なくなるように制御され、また給水ポンプによる
流量は廃水供給管からの廃水の供給量に対応して制御さ
れるので、嫌気性廃水処理システムの系内に一定量の廃
水が確保されるとともに、廃水を常に系内で循環させる
ことができる。
【0049】また、PH調整槽内の廃水の水位に基づい
て遠隔操作弁を制御して、給水ポンプによりPH調整槽
から流出した廃水のうち嫌気性廃水処理装置に供給され
る廃水を調整して、嫌気性廃水処理装置に供給されなか
った余剰廃水は操作管を経てPH調整槽に返送されるの
で、嫌気性廃水処理システムの系内において常に廃水を
循環させることができるとともに、PH調整槽内の水位
の変動を小さいものとすることができる。
【0050】これにより、安定したPHおよび温度の廃
水を嫌気性廃水処理装置に供給するとともに、嫌気性廃
水処理システムに供給される廃水の供給量の変動にかか
わらず、嫌気性廃水処理システム内において廃水の循環
をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による嫌気性廃水処理システムの第1の
実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明による嫌気性廃水処理システムの第2の
実施の形態を示す構成図。
【図3】本発明による嫌気性廃水処理システムの第3の
実施の形態を示す構成図。
【図4】本発明による嫌気性廃水処理システムの変形例
を示す構成図。
【図5】従来の嫌気性廃水処理システムを示す構成図。
【符号の説明】
1 廃水供給管 2 PH調整槽 3 処理管 4 嫌気性廃水処理装置 5 貯水管 6 返送管 7 処理水槽 8 給水ポンプ 9 循環ポンプ 10 操作管 11 遠隔操作弁 12 操作弁制御装置 13 返送量調整機構 14 循環ポンプ制御装置 14a 流量計 15 給水制御装置 15a 流量計 21 循環弁 22a 第1流量調整弁 22b 第2流量調整弁 23 給水ポンプ側処理管 24 循環ポンプ側処理管 25 後段側処理管 26 オーバーフロー管 27 温度計 28 PH計 29 水位計 30 計量升 31a 第1流量計 31b 第2流量計 31c 第3流量計 31d 第4流量計

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃水が供給されるPH調整槽と、 PH調整槽からポンプを介して廃水が供給される嫌気性
    廃水処理装置と、 嫌気性廃水処理装置とPH調整槽との間においてPH調
    整槽より上方に配置され、嫌気性廃水処理装置から廃水
    が供給されるとともにPH調整槽へ重力流として廃水を
    返送する処理水槽とを備え、 ポンプからの廃水の流量を、重力流の最大流量よりも少
    ない流量となるように制御することを特徴とする嫌気性
    廃水処理システム。
  2. 【請求項2】廃水が供給されるPH調整層と、 PH調整槽からポンプを介して廃水が供給される嫌気性
    廃水処理装置と、 嫌気性廃水処理装置とPH調整槽との間においてPH調
    整槽より上方に配置され、嫌気性廃水処理装置から廃水
    が供給されるとともに、PH調整槽へ重力流として廃水
    を返送する処理水槽とを備え、 ポンプからの廃水の流量を、PH調整槽の廃水の水位に
    基づいて制御することを特徴とする嫌気性廃水処理シス
    テム。
  3. 【請求項3】処理水槽とPH調整槽との間に設けられた
    返送量調整機構をさらに備え、 返送量調整機構により、処理水槽からPH調整への廃水
    の返送量を調整することを特徴とする請求項1乃至2記
    載の嫌気性廃水処理システム。
JP2001003842A 2001-01-11 2001-01-11 嫌気性廃水処理システム Withdrawn JP2002205091A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008055263A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Toshiba Corp 水処理プラントの運転支援システム
CN113788538A (zh) * 2021-09-08 2021-12-14 南京水滴智能环保装备研究院有限公司 一种新型厌氧反应器

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