JP2002204376A - 直列ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 複数のＴＶ端子を持つ直列ユニットにおける
各ＴＶ端子を、ＴＶやコンピュータに接続することを任
意に行える直列ユニットを提供すること。 【解決手段】 ＣＡＴＶ用周波数およびインターネット
用周波数の信号を取り扱う直列ユニットにおいて、シー
ルドケースの正面には、前記横長および縦長の各直方体
部分に１つずつのＴＶ端子１２−１，１２−２を設け、
前記横長の直方体部分の両側で前記縦長の直方体部分に
沿う向きに入出力端子１１−１，１１−２を設け、前記
縦長の直方体部分には、前記インターネット用周波数の
信号を除去する２以上のフィルタ回路およびこれらフィ
ルタ回路を各別に動作、不動作切換する前記フィルタ回
路と同数の切換スイッチ７−１，７−２を有する回路基
板を配し、前記切換スイッチを操作することにより前記
ＴＶ端子への信号路に前記フィルタ回路を挿、脱するよ
うにしたことを特徴とする直列ユニット。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン共聴
機器用の直列ユニットに係り、とくに双方向信号を取り
扱う場合の分岐端子側から流入するノイズを防止する対
策を施したものに関する。

【０００２】

【従来の技術】ケーブルテレビジョンつまりＣＡＴＶ網
でインターネット接続を行う場合は、周波数に留意する
必要がある。すなわち、インターネット用のデータ信号
はＴＶ信号よりも低い周波数であり、１０−５５ＭＨｚ
程度の周波数である。この周波数帯には、家庭内の電気
製品とか各種無線機からの電気ノイズが多く、これがＣ
ＡＴＶ網に混入することになる。とくにツリー構造の配
線網であると、ヘッドエンド側の上り信号では各ユーザ
からのノイズが合流して大きなノイズになり、正常なデ
ータ伝送ができなくなることもある。

【０００３】そこで、インターネットに加入していない
ユーザの端末機器には、１０−５５ＭＨzの信号を除去
するフィルタを挿入して、家庭内で発生するノイズがＣ
ＡＴＶ網に入り込まないようにしている。このために、
ＴＶ端子にフィルタおよびこのフィルタを挿、脱するた
めのスイッチを持った直列ユニットがあり、ユーザがイ
ンターネットを利用するときには、このフィルタを切り
離して１０−５５ＭＨzの信号を通すようにしている。

【０００４】直列ユニットは、通常室内壁面に設置さ
れ、ＴＶ受像機またはパーソナルコンピュータが接続さ
れる。最近は、パーソナルコンピュータを２台以上使用
することもある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の直列
ユニットは、複数のＴＶ端子のうち一端子だけがフィル
タおよびスイッチを有するものはあっても、複数のＴＶ
端子それぞれにつきフィルタを挿、脱できるものはな
い。

【０００６】本発明は上述の点を考慮してなされたもの
で、複数のＴＶ端子を持つ直列ユニットにおける各ＴＶ
端子を、ＴＶに接続すること、コンピュータを接続する
ことを任意に行える直列ユニットを提供することを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、入力端子、出力端子および前記入力端子、出
力端子間に挿入された回路に接続されて信号を授受する
ＴＶ端子を有し、ＣＡＴＶ用周波数およびインターネッ
ト用周波数の信号を取り扱う直列ユニットにおいて、横
長の直方体の中央に向けて縦長の直方体の一端が組み合
わされて正面形状がＴ字型をなし、背面に蓋が設けられ
たシールドケースと、前記シールドケースの正面に組み
付けられ、前記シールドケースを対象物に固定するため
の取付枠と、この取付枠を間に挟んで前記シールドケー
スに固定される化粧パネルとをそなえ、前記シールドケ
ースの正面には、前記横長および縦長の各直方体部分に
１つずつのＴＶ端子を設け、前記横長の直方体部分の両
側で前記縦長の直方体部分に沿う向きに入出力端子を設
け、前記縦長の直方体部分には、前記インターネット用
周波数の信号を除去する２以上のフィルタ回路およびこ
れらフィルタ回路を各別に動作、不動作切換する前記フ
ィルタ回路と同数の切換スイッチを有する回路基板を配
し、前記切換スイッチを操作することにより前記ＴＶ端
子への信号路に前記フィルタ回路を挿、脱するようにし
たことを特徴とする直列ユニット、を提供するものであ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の一実施例の外観
を示したもので、図１（a）は正面図、図１（b）は右側
面図、図１（c）は背面図、図１（d）は上面図、そして図
１（e）は底面図である。

【０００９】この外観図では、電気回路を収容したシー
ルドケース１に、壁面などの取り付け対象物に直列ユニ
ットを取り付けるための取付枠２およびシールドケース
１や取付枠２を覆う化粧パネル３が組み合わされ、また
シールドケース１の背面には蓋４が圧入されている。

【００１０】図２および図３は、図１に示した直列ユニ
ットを分解図示したもので、図２はシールドケースの背
面側から見た状態を、また図３は正面側から見た状態を
それぞれ示したものである。

【００１１】そして、図２で見れば、左側がシールドケ
ース１の蓋４であり、その右側に横置きのプリント基板
５および縦置きのプリント基板６がある。これらプリン
ト基板５，６は、シールドケース１の形状に合わせた形
状に構成されている。

【００１２】シールドケース１は、その正面形状（背面
形状）が全体的にＴ字型になるように、横長の直方体部
分と縦長の直方体部分とが連通した構造となっている。
横長の直方体部分における図示下向き面には入力端子１
１−１、出力端子１１−２が設けられている。そして、
横置きのプリント基板５は、横長の直方体部分に蓋４と
平行になるように置かれ、縦置きのプリント基板６は、
縦長の直方体部分に縦方向でかつ蓋４に直角になるよう
に置かれる。

【００１３】横置きのプリント基板５には、回路要素が
組み付けられるのみであるが、縦置きのプリント基板６
には切換用のスライドスイッチ７−１，７−２が固着さ
れ、またＴＶ端子１２−１，１２−２の中心導体が直接
接続される。

【００１４】シールドケース１には、取付枠２を間に挟
んで化粧パネル３が取り付けられる。取付枠２には、ス
ライドスイッチ７−１，７−２を操作するための延長ノ
ブ５−１，５−２が組み付けられる。延長ノブ５-１，
５-２は、取付枠２の穴を利用して組み付けられる。

【００１５】そして、化粧パネル３は、その裏面中央付
近に設けられた爪付きの腕３１-１，３１-２がシールド
ケース１の側壁正面寄りの部分にあり，後述する突起に
係合して、シールドケース１に固定される。このとき化
粧パネル３の裏面四隅に設けられた突起３２-１，３２-
２，３２-３および３２-４が取付枠２の窪みに係合して
両者の位置決めを行う。

【００１６】図４（a）、（b）は、シールドケース１の
詳細構造、およびシールドケース１に収容される２つの
プリント基板５，６を斜視図として示したものである。

【００１７】シールドケース１は、図４（a）に示すよ
うに、入力端子１１−１、出力端子１１−２および２つ
のＴＶ端子１２−１，１２−２を含めて一体的にダイカ
スト成形により形成されたものである。そして、このシ
ールドケース１の正面には、上述したプリント基板６上
に設けられたスライドスイッチ７−１，７−２を操作す
るための延長ノブを通すため、操作穴１５−１，１５−
２が設けられ、正面近くの壁面には、取付枠２の爪と係
合するための突起１３−１，１３−２（図６に示す突起
１３−３も同様のもの）が上（および下）に配され、ま
た取付枠２を間に挟んで化粧パネル３を取り付けるため
の突起１４−１，１４−２が左右に配されている。

【００１８】これにより、シールドケース１、取付枠２
および化粧パネル３が相互の位置関係を保って固定され
る。

【００１９】他方，プリント基板５，６は、図４（b）
に示すように、上方から見て互いに直交する位置関係に
組み合わされており、そのうち図示下方にあるプリント
基板６には、スライドスイッチ７−１，７−２が搭載さ
れている。また、このプリント基板６には、アースパタ
ーン（図示せず）と接触してプリント基板６の端面およ
び反パターン側面にアース端子を形成するように、プリ
ント基板６の端部を挟み込む構造のバネ性コンタクト６
−１が装着されている。このバネ性コンタクト６−１が
シールドケース１に接触することにより、プリント基板
６とシールドケース１とのアース接続が簡単に行える。
プリント基板５のアースは、プリント基板６に対して半
田付けをしてもよいし、別個のバネ性コンタクト６−１
を設けても良い。

【００２０】図５は、シールドケース１の縦長部分にお
ける内部構造を何れか一方のスライドスイッチの位置で
切断した横断面として示したものである。シールドケー
ス１には、プリント基板６が立設されており、このプリ
ント基板６上にスライドスイッチ７が搭載されている。
そして、スライドスイッチ７を操作する延長ノブ５が取
付枠２に係合する形で取り付けられている。

【００２１】すなわち、取付枠２には、延長ノブ５の操
作穴が設けられており、延長ノブ５はこの操作穴に嵌り
込んでおり、かつ延長ノブ５の一部から延び出した爪片
５−１が取付枠２に係合して抜け止めされている。この
爪片５−１は、取付枠２に対して弾性係合しており、取
付枠２の正面側から差し込んで装着され、また取り外す
には取付枠２を外して裏側から引き抜けばよい。

【００２２】また、延長ノブ５がある程度押し込まれる
と、爪片５−１の先端がシールドケース１の外壁面に当
接し、それ以上の押し込みを規制する。

【００２３】図６は、シールドケース１を背面側から見
た状態を示しており、シールドケース１における入力端
子１１−１および出力端子１１−２の配置位置、ならび
に取付枠２の爪と係合するための突起１３−１，１３−
２，１３−３の配置位置、またシールドケース１の内部
空間におけるプリント基板５，６の配置具合、プリント
基板６に対するＴＶ端子１２−１，１２−２の中心導体
の接続状態を示している。

【００２４】この構造により、シールドケース１の外部
に設けられた突起１３−１，１３−２は、図４には描か
れていないもう一つの突起１３−３と協働して、シール
ドケース１を取付枠２に対し３点で固定する。また、シ
ールドケース１の内部に設けられたプリント基板６は、
図示するいくつかの凸条により規制される設置位置に保
持され、かつＴＶ端子１２−１，１２−２との半田付け
接続によりシールドケース１に固定される。

【００２５】図７は、図１のVII-VII線に沿って切断し
た本発明に係る直列ユニットの横断面を示している。こ
の図７において、シールドケース１の縦長直方体部分に
設けられた突起１４-１，１４-２に化粧パネル３の背面
から延びる腕３１−１，３１−２の先端に設けられた爪
３３-１，３３-２が係合して，取付枠２とともに化粧パ
ネル３をシールドケース１に固定する様子が示されてい
る。

【００２６】図８は、取付枠２に対する化粧パネル３の
位置決め構造を示したもので、化粧パネル３の背面四隅
に設けられた４つの突起３２-１，３２-２，３２-３お
よび３２-４が取付枠２の正面に設けられた窪み２１１
−２１-２，２１-３および２１-４に嵌合して、正確に
位置決めされる。

【００２７】（変形例）図９は、上記実施例におけるシ
ールドケース１に設けられた、スライドスイッチ用の操
作穴を導電性シール８で覆った状態を示している。これ
によりシールドケース１の遮蔽性が向上する。ただし、
この導電性シールを貼付するのは、スライドスイッチの
切換操作を行ってからであり、また導電性シール８貼付
後は延長ノブによる操作はできない。

【００２８】図１０は、シールドケース１の背面形状を
変形したものである。すなわち、シールドケース１の縦
長直方体部分の深さを横長直方体から離れるにつれて徐
々に浅くしたものである。これにより、縦長直方体部分
の後方突出高さが小さくなり、入出力端子１１−１，１
１−２への接栓接続作業時に作業員の指が触れて作業性
を損なうことが少なくなる。

【００２９】そして、蓋４ａは、横長直方体部分と縦長
直方体部分とが角度がついたものとなっている。

【００３０】図１１は、シールドケース１の縦長直方体
部分の幅をＴＶ端子１２の外径と同一寸法としたもので
ある。この幅を小さくするほど、入出力端子１１−１，
１１−２の周囲に空間ができて接栓接続作業時に余裕が
できる。

【００３１】

【発明の効果】本発明は上述のように、複数のフィルタ
回路をスイッチ操作により任意に挿、脱できるように直
列ユニットを構成したため、複数のＴＶ端子を持つ直列
ユニットにおける各ＴＶ端子を、ＴＶに接続すること、
コンピュータを接続することを任意に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の外観を示したもので、図１
（a）は正面図，図１（b）は右側面図，図１（c）は背
面図，図１（d）は上面図，図１（e）は底面図。

【図２】図１に示した直列ユニットを背面側斜め方向か
ら見た分解説明図。

【図３】図１に示した直列ユニットを正面側斜め方向か
ら見た分解説明図。

【図４】図４（a）はシールドケースの詳細構造を示す
斜視図，図４（b）は２つのプリント基板の構造説明
図。

【図５】シールドケース１の縦長直方体部分の内部構造
を示す横断面図。

【図６】シールドケース１の背面図。

【図７】図１のVII-VII線に沿って切断した横断面図。

【図８】図８（a）は、化粧パネルの背面図、図８（b）
は取付枠の正面図。

【図９】本発明の変形例としての、スライドスイッチ用
操作穴に導電シールを設けた状態の説明図。

【図１０】本発明の変形例としての、シールドケースの
深さを部分的に変えたものの説明図。

【図１１】本発明の変形例としての、シールドケースの
幅を端子寸法に合わせたものの説明図。

【符号の説明】

１ シールドケース ２ 取付枠 ３ 化粧パネル ４ 蓋 ５ プリント基板 ６ プリント基板 ７ スライドスイッチ ８ 導電性シール １１ 入、出力端子 １２ ＴＶ端子 １３ 突起 １４ 突起 １５ 操作穴 ２１ 窪み ３１ 腕 ３２ 爪 ３３ 爪

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平 田 尚 孝 東京都品川区南大井５丁目27番10号 宇呂 電子工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5C056 FA03 FA08 GA11 HA01 HA14 5C064 BA02 BB05 BC14

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力端子、出力端子および前記入力端子、
   出力端子間に挿入された回路に接続されて信号を授受す
   るＴＶ端子を有し、ＣＡＴＶ用周波数およびインターネ
   ット用周波数の信号を取り扱う直列ユニットにおいて、 横長の直方体の中央に向けて縦長の直方体の一端が組み
   合わされて正面形状がＴ字型をなし、背面に蓋が設けら
   れたシールドケースと、 前記シールドケースの正面に組み付けられ、前記シール
   ドケースを対象物に固定するための取付枠と、 この取付枠を間に挟んで前記シールドケースに固定され
   る化粧パネルとをそなえ、 前記シールドケースの正面には、前記横長および縦長の
   各直方体部分に１つずつのＴＶ端子を設け、 前記横長の直方体部分の両側で前記縦長の直方体部分に
   沿う向きに入出力端子を設け、 前記縦長の直方体部分には、前記インターネット用周波
   数の信号を除去する２以上のフィルタ回路およびこれら
   フィルタ回路を各別に動作、不動作切換する前記フィル
   タ回路と同数の切換スイッチを有する回路基板を配し、 前記切換スイッチを操作することにより前記ＴＶ端子へ
   の信号路に前記フィルタ回路を挿、脱するようにしたこ
   とを特徴とする直列ユニット。
2. 【請求項２】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記切換スイッチは、前記シールドケースの前記正面に
   設けた操作穴から切換操作するようにした直列ユニッ
   ト。
3. 【請求項３】請求項１記載の直列ユニットにおいて、 前記取付枠に設けられた貫通孔に係合するとともに、該
   貫通孔を通して前記切換スイッチに係合し、さらに前記
   シールドケースにより押し込み規制される延長ノブをそ
   なえた直列ユニット。
4. 【請求項４】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記貫通孔は、導電性部材により塞がれた直列ユニッ
   ト。
5. 【請求項５】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記回路基板は、前記シールドケースの縦長直方体の側
   壁に平行であって中心を外れた位置に配され、前記ＴＶ
   端子の中心導体を前記回路基板に直接半田付けするよう
   にした直列ユニット。
6. 【請求項６】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記シールドケースは、導電性の板が圧入されて蓋を形
   成している直列ユニット。
7. 【請求項７】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記化粧パネルは、裏面に互いに内向きの爪を持った一
   対の腕を有し、 前記シールドケースは、前記縦長直方体の外壁に前記爪
   が係合する凹部を有し、 前記爪が前記凹部に係合して前記化粧パネルを前記シー
   ルドケースに固定するようにした直列ユニット。
8. 【請求項８】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記化粧パネルの裏面四隅には、前記取付枠に向かって
   突出した突起を有し、 前記取付枠には、前記突起と係合する窪みを有する直列
   ユニット。
9. 【請求項９】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記シールドケースの前記縦長部分は、前記横長部分か
   ら離れるにしたがって深さが浅くなるように形成され、 前記蓋は、前記縦長部分の深さ変化に合わせた形状を有
   する直列ユニット。
10. 【請求項１０】請求項1記載の直列ユニットにおいて、 前記シールドケースの前記縦長部分の幅は、Ｃ１５型接
    栓の外形に合わせたものである直列ユニット。