JP2002203008A - カスタム製品情報提供装置、カスタム製品情報照会装置およびカスタム製品情報提供方法 - Google Patents

カスタム製品情報提供装置、カスタム製品情報照会装置およびカスタム製品情報提供方法

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JP2002203008A
JP2002203008A JP2000402769A JP2000402769A JP2002203008A JP 2002203008 A JP2002203008 A JP 2002203008A JP 2000402769 A JP2000402769 A JP 2000402769A JP 2000402769 A JP2000402769 A JP 2000402769A JP 2002203008 A JP2002203008 A JP 2002203008A
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Junichi Kinoshita
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カスタム製品にかかわる製品供給側メーカで
算出されるデータを、特定顧客のみに知らせた鍵により
アクセス可能とし、24時間閲覧およびダウンロード可
能とする。 【解決手段】 クライアント装置から入力される照会要
求に含まれる認証鍵に基づいて、クライアント装置と自
装置との接続の可否を決定する認証部301と、照会要
求を発行したユーザーの発注にかかるカスタム製品の製
品情報を、当該ユーザーに開示可能な検索範囲として設
定するデータ解析部303と、カスタム製品の固有の製
造番号ごとに生成された情報を記録するカスタム製品デ
ータベースと、前記製品データベースを検索する検索部
305と、検索結果に基づいて、前記照会要求の発行元
であるクライアント装置への照会結果データを編集、送
信する送信部307とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カスタム製品デー
タ提供装置、カスタム製品データ照会装置およびカスタ
ム製品データ提供方法に関する。特に、特定顧客向けの
仕様で生産されるカスタム製品において、顧客側システ
ムから、カスタム製品にかかわる製造工程情報、品質検
査情報等を直接アクセス可能にすることにより、メーカ
ー、顧客双方のカスタム製品の生産におけるワークロー
ドを大幅に軽減するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特定の顧客に、当該顧客向け固有
の仕様で生産されるカスタム製品を生産し、販売する場
合には、製品供給側メーカーは、製品ごとの品質検査結
果をデータとしてまとめた書類を生産されたカスタム製
品に添付し、納品する。あるいは、かかる品質検査結果
は、フロッピー(登録商標)等の電子媒体に記録され
て、顧客に別途送付されることが一般的である。これら
カスタム製品は、特定顧客向けの固有の製品仕様に基づ
いて開発、生産され、当該顧客に納入される製品であれ
ばいかなる製品であってもよいが、例えばカスタム半導
体製品、特定局向け通信放送設備、発電プラント、光通
信用送受信モジュールなどがある。
【0003】例えば通信システムに搭載されるモジュー
ル製品において、特定顧客向けにピンの配置や、特性の
下限値あるいは上限値がカスタマイズされた製品などを
製品供給側メーカーが生産し、このカスタマイズされた
カスタム製品を搭載した通信システムを顧客メーカーが
生産し、販売するケースが想定される。
【0004】さらに、上記カスタム製品を発注した特定
顧客は、通常供給側メーカー側の工場でのカスタム製品
の生産プロセスを監査するが、かかる工場監査の場合、
供給側メーカーは、予め特定顧客が記載した質問票を得
て、実際に特定顧客側の監査員が工場を来訪した際に、
この質問票に記載された質問に回答していた。また、顧
客側監査員は、自社が発注したカスタム製品についての
工程記録、品質検査記録等を供給側メーカーの向上に出
向いてチェックしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おけるカスタム製品の開発、生産には、以下の解決すべ
き問題点があった。
【0006】すなわち、第一に、カスタム製品の納入と
ともに製品ごとの品質検査結果が顧客に書類として送付
されるが、供給側メーカーが、カスタム製品の開発、生
産にかかわるすべての工程記録を提出することは事実上
不可能であった。特に、例えば特定顧客に納入され、当
該特定顧客がこのカスタム製品を搭載した民生品を市場
に提供した場合、当該民生品に何らかの品質事故が発生
すると、特定顧客は問題解決のため、供給側メーカーに
あるカスタム製品生産工程履歴、品質検査結果などのデ
ータの問題解析を行う必要が生ずる場合が多い。このた
め、メーカー側は、通常特定顧客に提出した以外の膨大
な生産工程履歴、品質検査結果などを、その都度用意し
て特定顧客に説明可能としておく必要がある。仮に、こ
のように生産工程履歴、品質検査結果などを供給側メー
カーで保持、管理した場合であっても、結局特定顧客
は、異なる組織である供給側メーカーでのカスタム製品
の生産工程や品質検査の状況が十分に把握できないた
め、問題解決に長時間を要し、また特定顧客側の不安も
増大してしまう。
【0007】第二に、特定顧客が工場を訪問する工場監
査においても、数日を要するなど、この監査に要する作
業労力は、顧客、メーカー双方にとって膨大である。
【0008】本発明は、製品発注側の特定顧客と製品供
給側メーカーとが別組織であるために生ずる上記の技術
的課題を解決するためになされたものであって、その目
的とするところは、(1)製品供給側組織が、特定顧客
からの要求に応じて、当該顧客向けのカスタム製品にか
かわる生産工程情報、品質検査情報、技術情報等を直接
照会することのできるカスタム製品データ提供装置、カ
スタム製品データ照会装置、カスタム製品データ提供方
法およびカスタム製品オンライン監査システムを提供す
ることにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、(2)特定顧
客ごとに、当該特定顧客向けのカスタム製品に関する生
産工程情報、品質検査情報、技術情報等の開示レベルを
変化させることのできるカスタム製品データ提供装置、
カスタム製品データ照会装置、カスタム製品データ提供
方法およびカスタム製品オンライン監査システムを提供
することにある。
【0010】本発明の他の目的は、要求元以外の顧客に
カスタム製品データが送信されないように、セキュリテ
ィを維持することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、カスタム製品
にかかわる製品供給側メーカで算出されるデータを、特
定顧客のみに知らせた鍵によりアクセス可能とし、24
時間閲覧およびダウンロード可能とする。かかるカスタ
ム製品に関するデータは、例えば、カスタム製品の固有
の製造番号、あるいはこの製造番号を示すバーコードな
どで製品供給側メーカーのシステムと特定顧客側のシス
テムに保有されるカスタム製品情報とをリンクさせるこ
とによって、特定顧客側から直接自動検索可能とする。
さらに、これらカスタム製品に関するデータをダウンロ
ード等することにより、ネットワーク上で特定顧客が、
製品供給メーカー側の工場システムを監査する仕組みを
提供する。
【0012】カスタム製品を発注する特定顧客側には、
あたかもカスタム製品供給組織(メーカー)が仮想的に
は自組織内にあるかのようにカスタム製品の開発、生産
にかかわる生産工程情報、品質検査情報等が特定顧客に
選択的に提供される。
【0013】本発明のある特徴によれば、特定ユーザー
からの照会要求に対して、当該特定ユーザーの発注に係
るカスタム製品情報を選択的に提供するカスタム製品情
報提供装置であって、あるユーザーのみに付与された、
クライアント装置から入力される照会要求に含まれる認
証鍵に基づいて、クライアント装置と自装置との接続の
可否を決定する認証部と、前記認証部により認証された
照会要求を発行したユーザーの発注にかかるカスタム製
品の製品情報を、当該ユーザーに開示可能な検索範囲と
して設定するデータ解析部と、少なくとも、カスタム製
品の固有の製造番号ごとに、カスタム製品の生産工程お
よび品質検査工程で前記製造番号に関連して生成された
情報を記録するカスタム製品データベースと、前記デー
タ解析部により設定された検索範囲の検索要求を生成
し、前記製品データベースを検索する検索部と、前記検
索部による前記製品データベースの検索結果に基づい
て、前記ユーザーのユーザー識別子を用いて送信先を振
り分けるとともに、前記照会要求の発行元であるクライ
アント装置への照会結果データを編集、送信する送信部
とを具備することを特徴とするカスタム製品情報提供装
置が提供される。
【0014】本発明の他の特徴によれば、上記カスタム
製品情報提供装置は、さらに、前記検索部により得られ
た検索結果中の特性値の範囲を、予めユーザーごとに登
録されたカスタム製品仕様で規定された特性値の範囲と
比較し、この比較結果に基づいて照会要求発行元である
クライアント装置への送信の可否を決定するデータチェ
ック部を具備する。
【0015】本発明の他の特徴によれば、上記カスタム
製品情報提供装置は、さらに、前記カスタム製品の生産
工程および品質検査工程で生成される前記カスタム製品
の製造番号ごとに生成される情報を前記製品データベー
スに登録する製品情報登録部を具備する。
【0016】本発明の他の特徴によれば、上記製品デー
タベースに格納される前記生産工程情報は、製造工程中
で撮像された前記カスタム製品の画像を含む。
【0017】本発明の他の特徴によれば、前記製品デー
タベースに格納される前記工程情報および前記品質検査
情報は、それぞれ、複数段階の開示レベルが設定され、
前記データチェック部は、前記開示レベルに従って、照
会要求元のクライアント装置に前記工程情報および前記
品質検査情報を送信するか否かを決定する。
【0018】本発明の他の特徴によれば、発注に係る固
有の製品仕様を持つカスタム製品情報を照会するカスタ
ム製品情報照会装置であって、入力された、少なくとも
前記カスタム製品固有の製品識別子または生産される各
カスタム製品に固有に付与される製造番号を含む、前記
カスタム製品情報の照会要求に、予め設定された認証鍵
を埋め込み、前記カスタム製品情報を管理する管理サー
バーへの照会要求データを生成する照会要求生成部と、
記照会要求生成部により生成された照会要求データを、
前記管理サーバーに送信するとともに、前記管理サーバ
ーから送信される照会結果であるカスタム製品情報を受
信する送受信部と、前記送受信部により受信された前記
カスタム製品情報を、記憶手段に保持するとともに、前
記ユーザーの指示入力に従い、前記カスタム製品情報を
表示装置に表示するデータ抽出部を具備することを特徴
とするカスタム製品情報照会装置が提供される。
【0019】本発明の他の特徴によれば、上記カスタム
製品情報照会装置は、さらに、前記カスタム製品情報に
アクセス可能なユーザーのリストを記憶するとともに、
自組織に在籍しないユーザーを、前記リストから削除す
るユーザー情報管理部を具備する。
【0020】本発明の他の特徴によれば、上記カスタム
製品情報照会装置は、さらに、生産されたカスタム製品
に貼付されたバーコードを読み取り入力することによ
り、前記カスタム製品に付与された製品固有の識別子ま
たは製品製造番号を入力するバーコード入力部を具備す
る。
【0021】本発明の他の特徴によれば、特定ユーザー
からの照会要求に対して、当該特定ユーザーの発注に係
るカスタム製品情報を選択的に提供するカスタム製品情
報提供方法であって、あるユーザーのみに付与された、
クライアント装置から入力される照会要求に含まれる認
証鍵に基づいて、クライアント装置と自装置との接続の
可否を決定するステップと、認証された照会要求を発行
したユーザーの発注にかかるカスタム製品の製品情報
を、当該ユーザーに開示可能な検索範囲として設定する
データ解析部と、前記データ解析部により設定された検
索範囲の検索要求を生成し、少なくとも、カスタム製品
の固有の製造番号ごとに、カスタム製品の生産工程およ
び品質検査工程で前記製造番号に関連して生成された情
報を記録するカスタム製品データベースを検索するステ
ップと、前記製品データベースの検索結果に基づいて、
前記ユーザーのユーザー識別子を用いて送信先を振り分
けるとともに、前記照会要求の発行元であるクライアン
ト装置への照会結果データを編集、送信するステップと
を含むことを特徴とするカスタム製品情報提供方法が提
供される。
【0022】本発明の他の特徴によれば、上記カスタム
製品情報提供方法は、さらに、前記検索部により得られ
た検索結果中の特性値の範囲を、予めユーザーごとに登
録されたカスタム製品仕様で規定された特性値の範囲と
比較し、この比較結果に基づいて照会要求発行元である
クライアント装置への送信の可否を決定するステップを
含む。
【0023】本発明の他の特徴によれば、特定ユーザー
からの照会要求に対して、当該特定ユーザーの発注に係
るカスタム製品情報を選択的に提供するカスタム製品情
報提供処理をコンピュータに実行させるプログラムであ
って、あるユーザーのみに付与された、クライアント装
置から入力される照会要求に含まれる認証鍵に基づい
て、クライアント装置と自装置との接続の可否を決定す
る認証処理と、前記認証部により認証された照会要求を
発行したユーザーの発注にかかるカスタム製品の製品情
報を、当該ユーザーに開示可能な検索範囲として設定す
るデータ解析処理と、前記データ解析処理により設定さ
れた検索範囲の検索要求を生成し、少なくとも、カスタ
ム製品の固有の製造番号ごとに、カスタム製品の生産工
程および品質検査工程で前記製造番号に関連して生成さ
れた情報を記録するカスタム製品データベースを検索す
る検索処理と、前記検索処理による前記製品データベー
スの検索結果に基づいて、前記ユーザーのユーザー識別
子を用いて送信先を振り分けるとともに、前記照会要求
の発行元であるクライアント装置への照会結果データを
編集、送信する送信処理とを含むことを特徴とするプロ
グラムが提供される。
【0024】本発明の他の特徴によれば、上記プログラ
ムは、さらに、前記検索部により得られた検索結果中の
特性値の範囲を、予めユーザーごとに登録されたカスタ
ム製品仕様で規定された特性値の範囲と比較し、この比
較結果に基づいて照会要求発行元であるクライアント装
置への送信の可否を決定するデータチェック処理を含
む。
【0025】本発明の他の特徴によれば、発注に係る固
有の製品仕様を持つカスタム製品情報を照会するカスタ
ム製品情報照会処理をコンピュータに実行させるプログ
ラムであって、入力された、少なくとも前記カスタム製
品固有の製品識別子または生産される各カスタム製品に
固有に付与される製造番号を含む、前記カスタム製品情
報の照会要求に、予め設定された認証鍵を埋め込み、前
記カスタム製品情報を管理する管理サーバーへの照会要
求データを生成する照会要求生成処理と、前記照会要求
生成処理により生成された照会要求データを、前記管理
サーバーに送信するとともに、前記管理サーバーから送
信される照会結果であるカスタム製品情報を受信する送
受信処理と、前記送受信処理により受信された前記カス
タム製品情報を、記憶手段に保持するとともに、前記ユ
ーザーの指示入力に従い、前記カスタム製品情報を表示
装置に表示するデータ抽出処理を含むことを特徴とする
プログラムが提供される。
【0026】本発明の他の特徴によれば、上記プログラ
ムは、さらに、前記カスタム製品情報にアクセス可能な
ユーザーのリストを記憶するとともに、自組織に在籍し
ないユーザーを、前記リストから削除するユーザー情報
管理処理を含む。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図および図5を
参照して、本発明の実施形態に係るカスタム製品データ
提供装置、カスタム製品データ照会装置、カスタム製品
データ提供方法およびカスタム製品オンライン監査シス
テムを詳細に説明する。
【0028】本実施形態は、特定顧客向け固有の仕様で
生産されるカスタム製品開発において、顧客側システム
から、カスタム製品開発および生産にかかわる生産工程
情報、品質検査情報等を直接アクセス可能にするととも
に、特定顧客や品質事故のレベルに対応して、これらの
カスタム製品データの開示レベルを制御する機能を提供
する。
【0029】なお、本明細書において、カスタム製品デ
ータとは、特定顧客向け固有の仕様で生産されるカスタ
ム製品の開発および生産の全工程で生成、蓄積されるあ
らゆるデータであり、少なくとも製品の生産工程デー
タ、製品の品質検査データ、顧客ごとの取引データ、顧
客データ等を含む。ここで生産工程データは、少なくと
も供給されるカスタム製品ごとに固有の製品識別子、生
産される各カスタム製品ごとに固有に付与される製造番
号、生産工程履歴データを含み、品質検査データは、特
定顧客ごとの仕様に基づき設定される固有の各種特性目
標値、各工程に対応して検査され記録される各特性ごと
の検査結果値とを含む。
【0030】図1は、本発明の第1の実施形態に係るカ
スタム製品データ提供システムの機能構成を示すブロッ
ク図である。
【0031】図1に示すように、第1の実施形態に係る
カスタム製品データ提供システムは、カスタム製品を発
注する特定顧客側に設けられたクライアント装置10
と、カスタム製品を開発、生産する供給メーカー側に設
けられたメーカー側サーバ30と、クライアント装置1
0とメーカー側サーバ30とを接続する接続サーバ20
とを具備する。
【0032】クライアント装置10は、入出力部101
と、データ要求生成部103と、データ送受信部105
と、データ抽出部107とを具備する。
【0033】入出力部101は、特定顧客企業内のユー
ザーからのカスタム製品照会要求を入力するとともに、
メーカー側サーバ30から送信され、クライアント装置
10内で加工されたデータを出力する。このカスタム製
品紹介要求には、ユーザーの入力あるいはカスタム製品
の製造品にバーコード貼付などで付与された製造番号ま
たはカスタム製品固有の製品識別子の少なくとも1つが
含まれる。
【0034】データ要求生成部103は、入出力部10
1に入力された照会要求に基づき、少なくとも当該特定
顧客あるいは当該特定顧客内のユーザーのみに付与され
た認証鍵を入力照会要求に埋め込んで、当該当該顧客の
発注に係る特定のカスタム製品にかかわるカスタム製品
データの照会要求を生成する。
【0035】データ送受信部105は、データ要求生成
部103が生成したカスタム製品データの照会要求を、
接続サーバ20を介してメーカー側サーバ30に送信す
るとともに、メーカー側サーバ30からの照会結果であ
るカスタム製品データを受信し、データ抽出部107に
受け渡す。
【0036】データ抽出部107は、データ送受信部1
05から受け渡された照会結果であるカスタム製品デー
タから、必要に応じユーザーが要求したデータを抽出
し、任意の記憶手段に記憶するとともに、表示用のフォ
ーマットに編集して編集後のデータを入出力部101に
受け渡す。
【0037】接続サーバ20は、アクセスチェック部2
01と、データ送受信部203とを具備する。接続サー
バ20と、複数のクライアント装置10との間は、それ
ぞれ異なる回線1,2,・・・・nで接続される。ある
いは、1つのクライアント装置10に対応して1つの接
続サーバー20が設けられてもよい。また、接続サーバ
ー20と複数のクライアント装置10との間の回線を後
述するように多重化して、複数のクライアント装置10
にそれぞれ異なるチャンネルを割り当ててもよい。
【0038】アクセスチェック部201は、クライアン
ト装置10からメーカー側サーバ30へのアクセスをチ
ェックし、許可された顧客企業内ユーザーのみのデータ
要求をメーカー側サーバ30に送信するとともに、登録
されているクライアント装置10からのアクセス要求の
みをメーカー側サーバ30に送信し、登録されていない
クライアント装置10からのアクセス要求を拒絶するメ
ッセージを要求元クライアント装置に送信する。
【0039】データ送受信部203は、アクセスチェッ
クの結果、アクセス可能とされたクライアント装置10
からのカスタム製品データ照会要求を、メーカー側サー
バ30に送信するとともに、メーカー側サーバ30から
送信される照会結果であるカスタム製品データを受信
し、要求元クライアント装置10に送信する。
【0040】メーカー側サーバ30は、認証部301
と、データ解析部303と、データベース検索部305
と、特定クライアント向けデータ生成部307と、製品
情報登録部309と、データチェック部311とを具備
する。
【0041】認証部301は、クライアント装置10か
らの顧客企業内ユーザーの認証鍵を用いて、カスタム製
品データアクセスの認証を実行する。
【0042】データ解析部303は、認証されたカスタ
ム製品データの照会要求を解析し、認証されたカスタム
製品データの照会要求に基づいて、当該照会要求に対し
て開示可能なカスタム製品データの範囲をチェックす
る。すなわち、認証部301により認証された照会要求
を発行したユーザーの発注にかかるカスタム製品の製品
情報を、当該ユーザーに開示可能な検索範囲として設定
する。
【0043】データベース検索部305は、開示が許可
された範囲での要求されたカスタム製品の製造番号ある
いは製品識別子等に対応するカスタム製品データの検索
要求を後述するデータベースに発行し、検索結果である
カスタム製品データを得る。
【0044】データチェック部311は、データベース
から得られたカスタム製品データについて、データ間に
矛盾がないか否かを、クライアント情報データベース7
0、工程情報データベース40および技術情報データベ
ース50を適宜参照してチェックし、データ間に矛盾が
あった場合には、さらに要求元であるユーザーに開示す
べきでないカスタム製品データを送出するデータから削
除あるいはデータ中でマスクする。
【0045】特定クライアント向けデータ生成部307
は、データチェック部311によりチェックされた検索
結果を、照会要求元のクライアント装置10へ送出する
データとして編集し、接続サーバ20を介して要求元ク
ライアント装置10に送信する。
【0046】製品情報登録部309は、クライアント装
置10の各ユーザーごとの認証鍵を含むセキュリティ情
報を各ユーザーに発行するとともに、各顧客ごとのカス
タム製品情報を登録する。
【0047】メーカー側サーバ30は、カスタム製品デ
ータベース群として、工程情報データベース40、技術
情報データベース50、販売情報データベース60、ク
ライアント情報データベース70とを保有する。
【0048】工程情報データベース40は、カスタム製
品ごとに一意に付与された製品識別子について、製造し
たカスタム製品の固有の製造番号と、対応する工程履歴
情報と、工程履歴情報ごとに開示のレベルを示す開示属
性とを少なくとも記録する。この開示属性は、例えば、
どの顧客に対しても開示可能であることを示すパブリッ
ク属性“0”と、特定の顧客のみに開示可能であること
を示す専用属性“1”、“2”、・・・“n”などのレ
ベルが設定され、専用属性においては、例えばカスタム
製品データ照会要求発行の要因が品質に関する重大事故
であった場合など、要因のレベルに応じて開示すべき情
報にレベルを付与してもよい。また、これらに加えて、
各製品識別子ごとに製品の正規の形状データ、生産工程
情報のデータフォーマットを予め登録しておき、これら
を特定クライアント向けデータ生成時に対照用のデータ
として送出データに付与してもよく、あるいはメーカー
側サーバ30内で両者を比較して比較結果をクライアン
ト装置10に送出してもよい。さらに、各製造番号ごと
に、各生産工程における製品の形状を撮影して画像デー
タとして工程情報に含めてもよい。
【0049】技術情報データベース50は、製品識別番
号について、製造したカスタム製品の製造番号と、製品
のデータシートと、対応する信頼性試験等の各種検査の
結果と、検査結果情報ごとに開示のレベルを示す開示属
性とを少なくとも記録する。
【0050】販売情報データベース60は、各顧客のカ
スタム製品識別子ごとに、顧客と供給側メーカーとの間
の取引履歴を記録する。
【0051】クライアント情報データベース70は、カ
スタム製品を発注する顧客ごとに、当該特定顧客が発注
するカスタム製品の固有の識別子と、当該顧客に属する
ユーザーの識別子および当該ユーザーがアクセス可能な
セキュリティレベルを記録する。あるいは、これらの個
別のユーザー情報は、クライアント装置10側に登録さ
れて、クライアント装置10側でアクセスチェックに用
いられてもよい。
【0052】例えば、クライアント装置10内で、カス
タム製品データにアクセス可能なユーザーのリストを記
憶するとともに、自組織に在籍しないユーザーを、リス
トから自動的に削除するユーザー情報管理部を設けても
よい。クライアント装置10側にこれらの個別のユーザ
ー情報を保持し、各ユーザーごとにカスタム製品データ
へのアクセス権限および当該特定企業に在籍中か否かの
データを付与、管理すれば、顧客企業でのユーザーの退
職等による人員構成の変化の事象に的確に対応すること
ができる。
【0053】次に、本実施形態に係るカスタム製品デー
タ提供処理の処理手順を説明する。
【0054】(1)登録時 登録時においては、メーカー側サーバ30は、特定顧客
の各ユーザーに対し、電子認証用の鍵、暗唱番号等のセ
キュリティ情報を発行する。これらのセキュリティ情報
は、各クライアント装置10に、オンラインまたは記録
媒体に固定され、流通するプログラムとしてインストー
ルされてもよく、あるいは専用ハードウエアであるIC
カード等として使用されてもよい。このように、各クラ
イアント装置10にセキュリティ情報をソフトウエアと
してインストールすれば、所定期間ごとに自動的に暗号
コードなどを変化させることで、より不正なアクセスを
防止することができる。
【0055】さらに、メーカー側サーバ30は、自らが
顧客向けの仕様のカスタム製品を開発、生産、工程管
理、品質管理するのに必要となるデータを、都度、製品
情報データベース群である工程情報データベース40,
技術情報データベース50,販売情報データベース60
およびクライアント情報データベース70にアップロー
ドしておく。具体的には、例えば、カスタム製品識別子
ごとの品種、製造番号、生産工程履歴、カスタム製品の
データシート、信頼性試験等の各種試験結果等がそれぞ
れのデータベースに、適宜アップロードされる。
【0056】また、これらの製品情報データベース群に
は、当該顧客向けの製品開発ロードマップなど、特定顧
客に対するあらゆる開示可能データが含まれてよい。さ
らに、カスタム製品の製造工程の様子などを映像とし
て、適当な時間間隔ごとに更新記録してもよい。これら
の製品情報データベースに記録された製品データは、デ
ータの破壊および改竄を防止するため、製品情報登録部
309において、適宜バックアップコピーを自動的に生
成されてもよい。
【0057】(2)カスタム製品データの照会時(実行
時) 図3は、カスタム製品データの照会時(実行時)におけ
るメーカー側サーバ30内で処理されるカスタム製品提
供処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0058】カスタム製品データの照会時においては、
まず特定顧客企業内のユーザーは、例えばカスタム製品
を含む製品に品質事故が発生し、あるいはクレーム処理
のため、カスタム製品データにアクセスする必要が生ず
ると、クライアント装置10をインターネットに接続
し、事故が生じたカスタム製品の製造番号等をキーとす
るカスタム製品データの照会要求をメーカー側サーバ3
0に送信する。クライアント装置10は、インターネッ
トを介してメーカー側サーバ30にアクセスするので、
必要な時に適時照会要求を送信し、事故対応、クレーム
対応等に必要なカスタム製品データを直接閲覧あるいは
ダウンロードし、クライアント装置10内で解析するこ
とができる。
【0059】また、クライアント装置10は、照会した
カスタム製品データが、問題解決のためにはまだ不足し
ていた場合は、ユーザーの指示入力により、メーカー側
サーバ30内の製品情報登録部309に対して、必要な
データをアップロードするように指示することができ
る。
【0060】メーカー側サーバ30では、認証部301
が、要求元クライアント装置10のユーザーの認証処理
を実行する(ステップS10)。具体的には、特定顧客
以外からのアクセスを不正アクセスとしてアクセスを厳
重に排除する。さらに、認証部301あるいはデータ解
析部303は、クライアント装置10から入力されたデ
ータの入力ミス(例えば製造番号入力の誤り)などによ
って、要求元ユーザーが属する顧客番号に、当該製品の
製造番号が属しているか否かを、クライアント情報デー
タベース70および工程情報データベース40を参照し
て、事前にチェックしてもよい。特定顧客の中に、カス
タム製品データにアクセス可能なユーザーが複数存在す
る場合は、当該ユーザーの個人名、カスタム製品データ
の使用目的等をメーカー側サーバ30の認証部301に
通知し、認証部301において、これらユーザーの個人
名、カスタム製品データの使用目的等を記録してもよ
い。このように構成すれば、ユーザーごとのアクセス履
歴が記録され、顧客企業内のユーザーが後に不正にデー
タを流用した場合でも、このアクセス履歴を用いてユー
ザーを特定することができる。
【0061】次に、データ解析部303は、認証された
カスタム製品データの照会要求を解析し(ステップS2
0)、当該照会要求に対して開示可能なカスタム製品デ
ータの範囲を、工程情報データベース40および技術情
報データベース50の開示属性に基づいてチェックす
る。
【0062】データベース検索部305は、開示が許可
された範囲での要求されたカスタム製品の製造番号等に
対応するカスタム製品データの検索要求を製品情報デー
タベース群に発行し、検索結果であるカスタム製品デー
タを得る(ステップS30)。
【0063】データチェック部311は、データベース
から得られたカスタム製品データについて、データ間に
矛盾がないか否かを、クライアント情報データベース7
0、工程情報データベース40および技術情報データベ
ース50を適宜参照してチェックする(ステップS4
0)。具体的には、例えば、クライアント情報データベ
ース70あるいは工程情報データベース40に保持され
る、ある特定顧客向けに設定されたカスタム製品の仕様
の一部をなす特性値の上限値および下限値と、検索結果
として得られた工程情報あるいは品質検査情報に含まれ
る個別製品の特性値とを比較し、特性値の範囲内にない
特性値を示した工程情報は、当該顧客のユーザーに送出
すべきでないデータとして、送出するデータから削除あ
るいは送出データ中でマスクする。
【0064】次に、特定クライアント向けデータ生成部
307は、データチェック部311によりチェックされ
た検索結果を、照会要求元のクライアント装置10へ宛
てて送出するデータとして編集し(ステップS50)、
この送出データを、接続サーバ20を介して要求元クラ
イアント装置10に向けて送信する(ステップS6
0)。
【0065】なお、上記の処理においては、クライアン
ト装置10側から、メーカー側の人員を介することな
く、所望するカスタム製品情報に直接アクセスするもの
であるため、例えば特定顧客のユーザーが、問題解決の
ために必要となるデータを適切に検索できない場合も生
じうるが、例えばメーカー側サーバ30にヘルプ機能を
設け、ユーザー簡易なキーワードを入力すれば検索手順
がガイダンスされ、適切な操作を促すことができるよう
に構成してもよい。
【0066】また、各クライアント装置10と接続サー
バ20との間は、インターネット経由で接続されてもよ
いが、特定顧客のクライアント装置10とメーカー側サ
ーバ30の間でのメッセージ交換の頻度が大きい場合に
は、専用回線を敷設して両者を接続してもよい。
【0067】本実施形態は、特定顧客が求める個別の製
品仕様を持つカスタム製品に関する生産工程情報、品質
検査情報、製品技術情報等を特定顧客のユーザーに提供
するものである。すなわち、不特定多数のユーザーから
のアクセスを前提とする汎用的応用とは異なり、それぞ
れの特定顧客のレベルや重要度、顧客自身からのカスタ
マイズ要求に応じて、セキュリティの程度や認証の手法
を柔軟に設定、変更することができる。
【0068】本実施形態においては、顧客側のクライア
ント装置10から顧客企業内のユーザーは、直接所望す
るカスタム製品データを検索、参照することができるの
で、当該特定顧客の組織やデータの利用目的に合わせ
て、サーバー30が設置される製品供給側組織を、仮想
的に当該特定顧客の一部に見えるようにすることができ
る。他方、当該特定顧客に関係しない、他の特定顧客に
関するカスタム製品データは、他の特定顧客との間で守
秘義務契約が交わされていることが通常であるので、当
該顧客からのアクセスを排除する。
【0069】このアクセス制御を実現するためには、例
えば顧客ごとにサーバを設けてそれぞれのサーバ30内
の認証部301が専用顧客向けの認証およびデータの仕
分け実行してもよい。あるいは、サーバー30は共通で
設けて、製品データベース群70,40,50,60を
顧客別に設けて、データベース検索部305が要求元の
顧客識別子に基づいてアクセスすべきデータベースを決
定してもよい。あるいは、製品データベース70,4
0,50,60は共通に設け、特定クライアント向けデ
ータ生成部307において送出先のクライアント装置1
0ごとに仕分けしてもよい。
【0070】顧客別に仕分け認証処理を実行するために
は、例えば図1に示すように、特定顧客に設置されるク
ライアント装置10ごとに接続サーバー20への回線を
替えてもよく、あるいは図2に示すように、クライアン
ト装置10ごとに接続サーバー20を設けてもよく、さ
らに接続サーバー20をルーターとして構成し、接続サ
ーバ20からTDM(時分割多重)あるいはWDM(波
長多重)技術を用いて、クライアント装置10ごとに異
なるチャンネルにより接続サーバ20とクライアント装
置10とを接続し、データの受け渡しを実行してもよ
い。
【0071】あるいは、本実施形態に係るクライアント
装置10、接続サーバ20およびメーカー側サーバ30
からなるシステムにおいて、上記の各処理を実行すれ
ば、特定顧客からメーカに対する工程監査または品質監
査などに利用することができる。
【0072】これらの監査に必要となるデータは、特定
顧客である認定機関だけにしか開示されないカスタム製
品データ(特定顧客ごとに設定された特性値、工程情報
など)の他、一般向けに公開することのできる公開デー
タである。例えば、工程情報データベース40,技術情
報データベース50等の各製造番号ごとのデータ項目
(レコード)に設けられた、上記の開示レベルを示すカ
ラムにおいて、この開示レベルが一般向けに公開可能で
あることを示していれば、当該レコードは当該特定顧客
以外からもアクセスすることができる。例えば、一般消
費者団体や社外株主などが、これら品質監査に必要な情
報を参照することができる。さらに、認定機関からの認
定が電子的になされたものであれば、認定されたことお
よび認定のレベルを示す情報をカスタム製品データに付
与し、これらの認証情報も一般に公開することができ
る。
【0073】図4は、本発明の実施形態に係るカスタム
製品データ提供装置、カスタム製品データ照会装置、カ
スタム製品データ提供方法およびカスタム監査オンライ
ンシステムを構成する各装置のハードウエア構成を示す
ブロック図である。
【0074】本発明の各実施形態に係るクライアント装
置10、接続サーバ20、メーカー側サーバ30は、例
えば、図4に示される構成の全部あるいは一部を有す
る。すなわち、本発明の各実施形態に係る装置は、1つ
または複数のコンピュータシステム内にカスタム製品デ
ータ提供処理の各要素を内蔵することにより構成され
る。
【0075】図4に示すように、コンピュータシステム
は、マイクロプロセッサのような中央演算処理装置40
1およびシステムバス402を介して相互に接続される
他の多くのユニットからなる。このコンピュータシステ
ムは、例えば、ランダムアクセスメモリ403と、リー
ドオンリーメモリ404と、ハードディスク装置408
などのような周辺装置をシステムバス402に接続する
I/Oアダプタ406と、キーボード,マウス,スピー
カ、マイクあるいはタッチスクリーン(図示せず)等の
ユーザーインターフェース装置をシステムバス402に
接続するユーザーインターフェースアダプタ409と、
通信ネットワークへこのコンピュータシステムを接続す
る通信アダプタ410と、表示装置をシステムバス40
2に接続するディスプレーアダプタ412と、フロッピ
ーディスク,光ディスクおよび各種メモリカードなどを
それぞれ駆動する外部ディスクドライバーとを具備す
る。
【0076】これらフロッピーディスク,光ディスクお
よび各種メモリカードなどに代表されるコンピュータ読
み取り可能な各種の記憶媒体に、本発明のカスタム製品
情報提供処理の各機能を実行するためのプログラムを格
納し、外部ディスクドライバーを介してこれらの記憶媒
体からの所定の読み出し操作を行うことにより、これら
の記憶媒体に格納された本発明のカスタム製品情報提供
処理の各各機能を実行するためのプログラムをコンピュ
ータシステム内にインストールすることができる。これ
らのプログラムをランダムアクセスメモリ403にロー
ドし、中央演算処理装置401で実行することにより、
本発明のカスタム製品情報提供処理が実現される。ある
いは、これらのプログラムの全部あるいは一部を、クラ
イアント装置10、接続サーバ20およびメーカー側サ
ーバ30に配信し、装置内の中央演算処理装置401に
おいて実行されることにより、本発明のカスタム製品情
報提供処理が実現される。
【0077】図5は、インターネットのようなネットワ
ークに実装された本発明の実施形態の一例を示す。本発
明に係るカスタム製品情報提供システムは、ネットワー
ク51を介してサーバー52に接続される複数のクライ
アントマシン53を含む。本発明に係るカスタム製品情
報提供システムをネットワークに実装すれば、本発明を
大規模に実施することができる。
【0078】なお、クライアント装置10を製品供給側
メーカに設けるとともに、サーバー30を顧客側に設け
れば、例えば製品供給側メーカから直接顧客で有する当
該製品供給メーカの生産に係るカスタム製品の生産見込
み情報(月産台数など)を参照することができる。
【0079】本実施形態によれば、以下の効果が得られ
る。
【0080】特定顧客向けの仕様で生産されるカスタム
製品開発において、顧客側システムから、カスタム製品
開発に関する工程情報、品質情報等を直接アクセス可能
にするとともに、特定顧客や品質事故のレベルに対応し
て、これらのカスタム製品データの開示レベルを制御す
るので、特定顧客側のユーザーから、製品供給側の組織
があたかも自企業内組織であるかのようにカスタム製品
データにアクセスさせることができる。したがって、製
品の品質事故やクレームが発生した場合その他に、供給
側企業の人員を介在させることなく、問題解決に必要と
なるカスタム製品データを検索、解析することが可能と
なり、カスタム製品における顧客側および供給側双方の
工程管理および品質管理に要するワークロードを軽減す
ることができる。
【0081】本発明の上記で説明された各実施形態は、
本発明の要旨を限定するものではなく、本発明は、上記
で説明された各実施形態以外にも多様な実施形態を包含
するものである。
【0082】
【発明の効果】本発明に係るカスタム製品データ提供装
置、カスタム製品データ照会装置およびカスタム製品デ
ータ提供方法によれば、製品の品質事故やクレームが発
生した場合その他に、供給側企業の人員を介在させるこ
となく、問題解決に必要となるカスタム製品データを検
索、解析することが可能となり、カスタム製品における
顧客側および供給側双方の工程管理および品質管理に要
するワークロードを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカスタム製品データ提
供システムの機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るカスタム製品データ提
供システムの他のネットワーク構成を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の実施形態に係るカスタム製品データ提
供システムにおけるカスタム製品データ提供処理の処理
手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態に係る各装置のハードウエア
構成の一例を示す図である。
【図5】本発明に係るカスタム製品データ提供システム
のネットワーク構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 クライアント装置 20 接続サーバー 30 メーカー側サーバー 40 工程情報データベース 50 技術情報データベース 60 販売情報データベース 70 クライアント情報データベース 101 入出力部 103 データ要求生成部 105 データ送受信部 107 データ抽出部 201 アクセスチェック部 203 データ送受信部 301 認証部 303 データ解析部 305 データベース検索部 307 特定クライアント向けデータ生成部 309 製品情報登録部 311 データチェック部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定ユーザーからの照会要求に対して、
    当該特定ユーザーの発注に係るカスタム製品情報を選択
    的に提供するカスタム製品情報提供装置であって、 あるユーザーのみに付与された、クライアント装置から
    入力される照会要求に含まれる認証鍵に基づいて、クラ
    イアント装置と自装置との接続の可否を決定する認証部
    と、 前記認証部により認証された照会要求を発行したユーザ
    ーの発注にかかるカスタム製品の製品情報を、当該ユー
    ザーに開示可能な検索範囲として設定するデータ解析部
    と、 少なくとも、カスタム製品の固有の製造番号ごとに、カ
    スタム製品の生産工程および品質検査工程で前記製造番
    号に関連して生成された情報を記録するカスタム製品デ
    ータベースと、 前記データ解析部により設定された検索範囲の検索要求
    を生成し、前記製品データベースを検索する検索部と、 前記検索部による前記製品データベースの検索結果に基
    づいて、前記ユーザーのユーザー識別子を用いて送信先
    を振り分けるとともに、前記照会要求の発行元であるク
    ライアント装置への照会結果データを編集、送信する送
    信部とを具備することを特徴とするカスタム製品情報提
    供装置。
  2. 【請求項2】 上記カスタム製品情報提供装置は、さら
    に、 前記検索部により得られた検索結果中の特性値の範囲
    を、予めユーザーごとに登録されたカスタム製品仕様で
    規定された特性値の範囲と比較し、この比較結果に基づ
    いて照会要求発行元であるクライアント装置への送信の
    可否を決定するデータチェック部を具備することを特徴
    とする請求項1に記載のカスタム製品情報提供装置。
  3. 【請求項3】 上記カスタム製品情報提供装置は、さら
    に、 前記カスタム製品の生産工程および品質検査工程で生成
    される前記カスタム製品の製造番号ごとに生成される情
    報を前記製品データベースに登録する製品情報登録部を
    具備することを特徴とする請求項1または2に記載のカ
    スタム製品情報提供装置。
  4. 【請求項4】 上記製品データベースに格納される前記
    生産工程情報は、製造工程中で撮像された前記カスタム
    製品の画像を含むことを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか記載のカスタム製品情報提供装置。
  5. 【請求項5】 前記製品データベースに格納される前記
    工程情報および前記品質検査情報は、それぞれ、複数段
    階の開示レベルが設定され、前記データチェック部は、
    前記開示レベルに従って、照会要求元のクライアント装
    置に前記工程情報および前記品質検査情報を送信するか
    否かを決定することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか記載のカスタム製品情報提供装置。
  6. 【請求項6】 発注に係る固有の製品仕様を持つカスタ
    ム製品情報を照会するカスタム製品情報照会装置であっ
    て、 入力された、少なくとも前記カスタム製品固有の製品識
    別子または生産される各カスタム製品に固有に付与され
    る製造番号を含む、前記カスタム製品情報の照会要求
    に、予め設定された認証鍵を埋め込み、前記カスタム製
    品情報を管理する管理サーバーへの照会要求データを生
    成する照会要求生成部と、前記照会要求生成部により生
    成された照会要求データを、前記管理サーバーに送信す
    るとともに、前記管理サーバーから送信される照会結果
    であるカスタム製品情報を受信する送受信部と、 前記送受信部により受信された前記カスタム製品情報
    を、記憶手段に保持するとともに、前記ユーザーの指示
    入力に従い、前記カスタム製品情報を表示装置に表示す
    るデータ抽出部を具備することを特徴とするカスタム製
    品情報照会装置。
  7. 【請求項7】 上記カスタム製品情報照会装置は、さら
    に、 前記カスタム製品情報にアクセス可能なユーザーのリス
    トを記憶するとともに、在籍しないユーザーを、前記リ
    ストから削除するユーザー情報管理部を具備することを
    特徴とする請求項6に記載のカスタム製品情報照会装
    置。
  8. 【請求項8】 上記カスタム製品情報照会装置は、さら
    に、 生産されたカスタム製品に貼付されたバーコードを読み
    取り入力することにより、前記カスタム製品に付与され
    た製品固有の識別子または製品製造番号を入力するバー
    コード入力部を具備することを特徴とする請求項6また
    は7に記載のカスタム製品情報照会装置。
  9. 【請求項9】 特定ユーザーからの照会要求に対して、
    当該特定ユーザーの発注に係るカスタム製品情報を選択
    的に提供するカスタム製品情報提供方法であって、 あるユーザーのみに付与された、クライアント装置から
    入力される照会要求に含まれる認証鍵に基づいて、クラ
    イアント装置と自装置との接続の可否を決定するステッ
    プと、 認証された照会要求を発行したユーザーの発注にかかる
    カスタム製品の製品情報を、当該ユーザーに開示可能な
    検索範囲として設定するデータ解析部と、 前記データ解析部により設定された検索範囲の検索要求
    を生成し、少なくとも、カスタム製品の固有の製造番号
    ごとに、カスタム製品の生産工程および品質検査工程で
    前記製造番号に関連して生成された情報を記録するカス
    タム製品データベースを検索するステップと、 前記製品データベースの検索結果に基づいて、前記ユー
    ザーのユーザー識別子を用いて送信先を振り分けるとと
    もに、前記照会要求の発行元であるクライアント装置へ
    の照会結果データを編集、送信するステップとを含むこ
    とを特徴とするカスタム製品情報提供方法。
  10. 【請求項10】 上記カスタム製品情報提供方法は、さ
    らに、 前記検索部により得られた検索結果中の特性値の範囲
    を、予めユーザーごとに登録されたカスタム製品仕様で
    規定された特性値の範囲と比較し、この比較結果に基づ
    いて照会要求発行元であるクライアント装置への送信の
    可否を決定するステップを含むことを特徴とする請求項
    9に記載のカスタム製品情報提供方法。
  11. 【請求項11】 特定ユーザーからの照会要求に対し
    て、当該特定ユーザーの発注に係るカスタム製品情報を
    選択的に提供するカスタム製品情報提供処理をコンピュ
    ータに実行させるプログラムであって、 あるユーザーのみに付与された、クライアント装置から
    入力される照会要求に含まれる認証鍵に基づいて、クラ
    イアント装置と自装置との接続の可否を決定する認証処
    理と、 前記認証部により認証された照会要求を発行したユーザ
    ーの発注にかかるカスタム製品の製品情報を、当該ユー
    ザーに開示可能な検索範囲として設定するデータ解析処
    理と、 前記データ解析処理により設定された検索範囲の検索要
    求を生成し、少なくとも、カスタム製品の固有の製造番
    号ごとに、カスタム製品の生産工程および品質検査工程
    で前記製造番号に関連して生成された情報を記録するカ
    スタム製品データベースを検索する検索処理と、 前記検索処理による前記製品データベースの検索結果に
    基づいて、前記ユーザーのユーザー識別子を用いて送信
    先を振り分けるとともに、前記照会要求の発行元である
    クライアント装置への照会結果データを編集、送信する
    送信処理とを含むことを特徴とするプログラム。
  12. 【請求項12】 上記プログラムは、さらに、 前記検索部により得られた検索結果中の特性値の範囲
    を、予めユーザーごとに登録されたカスタム製品仕様で
    規定された特性値の範囲と比較し、この比較結果に基づ
    いて照会要求発行元であるクライアント装置への送信の
    可否を決定するデータチェック処理を含むことを特徴と
    する請求項11に記載のプログラム。
  13. 【請求項13】 発注に係る固有の製品仕様を持つカス
    タム製品情報を照会するカスタム製品情報照会処理をコ
    ンピュータに実行させるプログラムであって、 入力された、少なくとも前記カスタム製品固有の製品識
    別子または生産される各カスタム製品に固有に付与され
    る製造番号を含む、前記カスタム製品情報の照会要求
    に、予め設定された認証鍵を埋め込み、前記カスタム製
    品情報を管理する管理サーバーへの照会要求データを生
    成する照会要求生成処理と、前記照会要求生成処理によ
    り生成された照会要求データを、前記管理サーバーに送
    信するとともに、前記管理サーバーから送信される照会
    結果であるカスタム製品情報を受信する送受信処理と、 前記送受信処理により受信された前記カスタム製品情報
    を、記憶手段に保持するとともに、前記ユーザーの指示
    入力に従い、前記カスタム製品情報を表示装置に表示す
    るデータ抽出処理を含むことを特徴とするプログラム。
  14. 【請求項14】 上記プログラムは、さらに、 前記カスタム製品情報にアクセス可能なユーザーのリス
    トを記憶するとともに、自組織に在籍しないユーザー
    を、前記リストから削除するユーザー情報管理処理を含
    むことを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
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