JP2002202670A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2002202670A
JP2002202670A JP2001399964A JP2001399964A JP2002202670A JP 2002202670 A JP2002202670 A JP 2002202670A JP 2001399964 A JP2001399964 A JP 2001399964A JP 2001399964 A JP2001399964 A JP 2001399964A JP 2002202670 A JP2002202670 A JP 2002202670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary transfer
voltage
roller
intermediate transfer
transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001399964A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Takahata
俊哉 高畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001399964A priority Critical patent/JP2002202670A/ja
Publication of JP2002202670A publication Critical patent/JP2002202670A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一次転写が行なわれている最中に二次転写電
圧がONまたはOFFしても、一次転写部における電位
がスパイク状に不安定にならないようにする。 【解決手段】 中間転写体36が、導電層と、この導電
層の上に一体的に形成された抵抗層とを有する複層体で
構成されており、中間転写体の周速をVp(mm/
s)、一次転写電圧をV1、二次転写電圧をV2、一次
転写電圧V1をかけた状態で二次転写電圧V2をかけた
ときに二次転写用電源52から流れるを電流It2とし
たとき、 1×1011/Vp≧|V2−V1|/|It2|≧1
×10/Vp なる条件が満たされるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用
いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機
等の画像形成装置に関する。特に、感光体等の潜像担持
体上に形成された像が一次転写され、この像をさらに記
録媒体に二次転写する中間転写体を備えた画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真技術を用いた画像形成
装置は、潜像担持体としての、外周面に感光層を有する
感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電
手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周
面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、
この露光手段により形成された静電潜像に現像剤として
のトナーを帯電させて付与し可視像(トナー像)とする
現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を
用紙等の記録媒体に転写させる転写装置とを有してい
る。
【0003】そして、感光体上に現像されたトナー像を
用紙等の記録媒体に転写させる転写装置としては、従
来、感光体上に形成されたトナー像が転写(一次転写)
され、このトナー像をさらに記録媒体に転写(二次転
写)する中間転写体を備えたものが知られている。
【0004】図4は、このような中間転写体を備えた画
像形成装置の一例を示す図で、(a)は概略斜視図、
(b)は図(a)におけるb−b部分断面図である。
【0005】図において、1は感光体であり、導電層1
aと、この導電層1a上に形成された感光層1bとを有
している。導電層1aは接地されている。
【0006】2は中間転写体であり、例えば抵抗値が略
10〜1014Ωcmの誘電体(中抵抗層)で構成さ
れている。このような中間転写体2は、合成樹脂等に導
電性カーボンを混練することによって作成することがで
きる。
【0007】中間転写体2は、少なくとも画像形成時に
は感光体1と接触し、この接触部T1が一次転写部を形
成する。一次転写部T1には、中間転写体2の内方から
一次転写ローラ3が配置されており、この一次転写ロー
ラ3によって中間転写媒体2に一次転写電圧が印加され
る。
【0008】また、中間転写体2には、二次転写電圧を
印加する二次転写ローラ4が圧接され、この圧接部が二
次転写部T2を形成する。二次転写部T2には、中間転
写体2の内方からバックアップローラ5が配置されてい
る。
【0009】画像形成時には、先ず、感光体1および中
間転写体2が回転駆動され、感光体1の感光層1bが帯
電手段(図示せず)で一様に帯電させられた後に露光手
段(図示せず)で選択的に露光されて静電潜像が形成さ
れる。次いで、静電潜像に現像手段(図示せず)で現像
剤であるトナーが付与されて可視像(トナー像)とな
り、このトナー像が、一次転写部T1において中間転写
体2上に転写され、その後、二次転写部T2において、
この二次転写部T2に供給される用紙等の記録媒体に転
写される。
【0010】トナー像が転写された記録媒体は、図示し
ない定着器を通過することによってトナー像が定着され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の画像形
成装置における中間転写体2は、合成樹脂等に導電性カ
ーボン等の導電性粒子を混練することにより作成される
単層構造のものであり、導電性粒子が樹脂中に均一に分
散しにくいため、その抵抗値にムラが生じ易かった。
【0012】したがって、転写部における電界にムラが
生じ易く、結果として転写ムラが生じ易いという問題が
あった。
【0013】また、樹脂中のゲル化成分や導電性粒子の
凝集塊による中間転写体表面の局部的な突起が生じ易
く、したがって、感光体と中間転写体との当接部や中間
転写体とその裏面に配置されるローラとの当接部におい
て、当接が局部的に不安定となり、やはり転写ムラが生
じ易いという問題があった。
【0014】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、転写ムラが生じ難く、良好な画像を形成することの
できる画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の画像形成装置は、回転しつつ表面に静
電潜像が形成される潜像担持体と、この潜像担持体の表
面に、現像剤を付与して前記潜像を可視像とする現像手
段と、回転しつつ一次転写電圧が印加されて前記可視像
が一次転写される中間転写体と、この中間転写体に対し
て記録媒体を介して圧接され、二次転写用電源で二次転
写電圧が印加されることにより前記記録媒体に前記可視
像を二次転写させる二次転写部材とを備え、前記中間転
写体が、導電層と、この導電層の上に一体的に形成され
た抵抗層とを有する複層体で構成されているとともに、
中間転写体の周速をVp(mm/s)、前記一次転写電
圧をV1、前記二次転写電圧をV2、一次転写電圧V1
をかけた状態で二次転写電圧V2をかけたときに二次転
写用電源から流れるを電流It2としたとき、 1×1011/Vp≧|V2−V1|/|It2|≧1
×10/Vp なる条件が満たされるように構成されていることを特徴
とする。
【0016】
【作用効果】請求項1記載の画像形成装置によれば、回
転しつつ表面に静電潜像が形成される潜像担持体と、こ
の潜像担持体の表面に、現像剤を付与して前記潜像を可
視像とする現像手段と、回転しつつ一次転写電圧が印加
されて前記可視像が一次転写される中間転写体と、この
中間転写体に対して記録媒体を介して圧接され、二次転
写用電源で二次転写電圧が印加されることにより前記記
録媒体に前記可視像を二次転写させる二次転写部材とを
備えているので、潜像担持体表面に形成された可視像
が、中間転写体に一次転写され、さらにその可視像が記
録媒体に二次転写される。
【0017】そして、中間転写体は、導電層と、この導
電層の上に一体的に形成された抵抗層とを有する複層構
造となっているので、抵抗層は、例えば、導電性粒子を
分散させた樹脂溶液を塗布して、硬化、乾燥させること
により形成することが可能となる。このように、樹脂を
溶剤に溶解させた樹脂溶液中に導電性粒子を分散させた
場合、熱溶融させた樹脂中に導電性粒子を混練した場合
よりも導電性粒子の分散性が良好となる。したがって、
抵抗層自体の抵抗ムラを生じ難くすることができる。ま
た、導電性粒子の分散性が良好となるので、抵抗層表面
の局部的な突起もほとんど生じなくすることができ、感
光体等との当接を安定させて転写不良を防止することが
可能となる。
【0018】また、抵抗層が導電層上に一体的に形成さ
れているため、導電層に一次転写電圧が供給されると、
抵抗層の裏側の電位が略均一となり、転写領域全面に亙
って略均一な転写電界が形成されることとなる。
【0019】したがって、この請求項1記載の画像形成
装置によれば、転写部における電界にムラが生じ難くな
り、結果として、転写ムラの少ない良好な画像を形成す
ることが可能となる。
【0020】ところで、このような構成、すなわち、中
間転写体に可視像を一次転写させ、その可視像をさらに
記録媒体に二次転写させる構成の画像形成装置におい
て、スループットを向上させるためには、必要に応じて
一次転写と二次転写とが同時に行なわれるようにするこ
とが望ましい。
【0021】ところが、中間転写体が、上述したよう
に、導電層の上に一体的に抵抗層が形成されている構成
である場合において、一次転写が行なわれている最中に
二次転写が行なわれる、すなわち、二次転写電圧がON
またはOFFすると、そのタイミングで一次転写部にお
ける電位がスパイク状に不安定となり、画像ノイズが発
生するという問題生じることが分かった。
【0022】これに対し、この請求項1記載の画像形成
装置によれば、中間転写体の周速をVp(mm/s)、
前記一次転写電圧をV1、前記二次転写電圧をV2、一
次転写電圧V1をかけた状態で二次転写電圧V2をかけ
たときに二次転写用電源から流れるを電流It2とした
とき、1×1011/Vp≧|V2−V1|/|It2
|≧1×10/Vpなる条件が満たされるように構成
されているので、中間転写体が上記構成となっているに
も拘らず、一次転写が行なわれている最中に二次転写電
圧がONまたはOFFしても、一次転写部における電位
がスパイク状に不安定になるということがなくなり、結
果として、画像ノイズが発生しなくなる。
【0023】|V2−V1|/|It2|の値が1×1
11/Vpを越えると、必要な二次転写電圧が大きく
なりすぎて電源が大型化し過ぎるという問題が生じ、逆
に1×10/Vp未満であると上記スパイク状ノイズ
を有効に低減させることができなくなるが、上記条件が
満たされれば、この種画像形成装置において採択される
転写電圧において上記スパイク状ノイズを有効に低減さ
せることができるとともに、必要な二次転写電圧が大き
くなりすぎるという問題も生じないことが、本件発明者
による実験で確認されている。
【0024】なお、中間転写体が従来のような単層構造
のものであると、一次転写が行なわれている最中に二次
転写電圧がONまたはOFFしても、上述したような問
題は生じない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0026】図1は本発明に係る画像形成装置の一実施
の形態の要部を示す模式図、図2は図1におけるII−
II拡大部分端面図である。
【0027】この画像形成装置は、イエロー、シアン、
マゼンタ、ブラックの4色のトナーによる現像器を用い
てフルカラー画像を形成することのできる装置である。
【0028】図1において、10は潜像担持体としての
感光体であり、図示しない適宜の駆動手段によって図示
矢印方向に回転駆動される。
【0029】感光体10の周りには、その回転方向に沿
って、帯電手段としての帯電ローラ11、現像手段とし
ての現像ローラ20(Y,C,M,K)、中間転写装置
30、およびクリーニング手段12が配置されている。
【0030】感光体10は、円筒状の導電性基材10a
(図2参照)と、その表面に形成された感光層10bと
を有している。
【0031】帯電ローラ11は、感光体10の外周面に
当接して外周面を一様に帯電させる。例えば、−600
V程度に一様に帯電させる。
【0032】一様に帯電した感光体10の外周面には、
図示しない露光ユニットによって所望の画像情報に応じ
た選択的な露光Lがなされる。この露光Lがなされた部
位は、例えば、−100V程度に電位が減衰し、この部
位が静電潜像を形成する。
【0033】この静電潜像は、現像ローラ20でトナー
が付与されて現像され、可視像としてのトナー像とな
る。現像ローラ20には、現像バイアスが印加されてお
り、負極性に帯電したトナーが前記電位減衰部分に付着
することによって現像される。
【0034】この実施の形態では、現像ローラとして、
イエロー用の現像ローラ20Y、シアン用の現像ローラ
20C、マゼンタ用の現像ローラ20M、およびブラッ
ク用の現像ローラ20Kが設けられている。これら現像
ローラ20Y,20C,20M,20Kは、選択的に感
光体10に当接し得るようになっており、当接したと
き、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのうちのい
ずれかのトナーを感光体10の表面に付与して感光体1
0上の静電潜像を現像する。
【0035】現像されたトナー像は、後述する中間転写
ベルト36上に一次転写される。
【0036】クリーニング手段12は、上記転写後に、
感光体10の外周面に残留し付着しているトナーを掻き
落とすクリーナブレード13と、このクリーナブレード
13によって掻き落とされたトナーを受ける受け部14
とを備えている。
【0037】中間転写装置30は、駆動ローラ31と、
4本の従動ローラ32,33,34,35と、これら各
ローラの回りに張架された無端状の中間転写ベルト36
とを有している。この実施の形態では、中間転写ベルト
36が中間転写体を構成している。
【0038】駆動ローラ31は、その端部に固定された
図示しない歯車が、感光体10の駆動用歯車(図示せ
ず)と噛み合っていることによって、感光体10と略同
一の周速で回転駆動され、したがって中間転写ベルト3
6が感光体10と略同一の周速で図示矢印方向に循環駆
動されるようになっている。
【0039】従動ローラ35は、駆動ローラ31との間
で中間転写ベルト36がそれ自身の張力によって感光体
10に圧接される位置に配置されていおり、感光体10
と中間転写ベルト36との圧接部において一次転写部T
1が形成されている。従動ローラ35は、中間転写ベル
ト36の循環方向上流側において一次転写部T1の近く
に配置されている。
【0040】駆動ローラ31には、中間転写ベルト36
を介して電極ローラ37が配置されており、この電極ロ
ーラ37を介し、定電圧制御する電源51により、中間
転写ベルト36の後述する導電層36aに、例えば+5
00V程度の一次転写電圧V1が印加されるようになっ
ている。
【0041】従動ローラ32はテンションローラであ
り、図示しない付勢手段によって中間転写ベルト36を
その張り方向に付勢している。
【0042】従動ローラ33は、二次転写部T2を形成
するバックアップローラである。このバックアップロー
ラ33には、中間転写ベルト36を介して二次転写部材
としての二次転写ローラ38が対向配置されている。二
次転写ローラ38は、図示しない接離機構により中間転
写ベルト36に対して接離可能である。
【0043】二次転写ローラ38には、電圧印加手段と
しての電源装置52が接続されている。この電源装置5
2は、二次転写ローラ38に対して、後述する二次転写
時には前記一次転写電圧V1と同極性で一次転写電圧V
1よりも絶対値の大きな二次転写電圧V2(例えば+1
000V程度の電圧)を印加し、後述する二次転写が行
なわれないときの少なくとも一時期においては、中間転
写ベルト36に一次転写電圧V1が印加されている状態
で、二次転写ローラ38に対して電圧を印加しない、す
なわち上記二次転写電圧V2の印加をOFFするように
なっている。電源装置52は、電流吸い込み型の電源で
構成されている。
【0044】従動ローラ34は、ベルトクリーナ39の
ためのバックアップローラである。ベルトクリーナ39
は、中間転写ベルト36と接触してその外周面に残留し
付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレード39
aと、このクリーナブレード39aによって掻き落とさ
れたトナーを受ける受け部39bとを備えている。この
ベルトクリーナ39は、図示しない接離機構によって中
間転写ベルト36に対して接離可能である。
【0045】中間転写ベルト36は、図2に示すよう
に、導電層36aと、この導電層36aの上に一体的に
形成され、感光体10に圧接される抵抗層36bとを有
する複層ベルトで構成されている。この実施の形態で
は、導電層36aは、合成樹脂からなる絶縁性基体36
cの上に一体的に形成されており、この導電層36a
に、前述した電極ローラ37を介して、一次転写電圧V
1が印加される。なお、ベルト36側縁部において抵抗
層36bが帯状に除去されていることによって導電層3
6aが帯状に露出しており、この露出部に電極ローラ3
7が接触するようになっている。
【0046】中間転写ベルト36が循環駆動される過程
で、一次転写部T1において、感光体10上のトナー像
が中間転写ベルト36上に転写され、中間転写ベルト3
6上に転写されたトナー像は、二次転写部T2におい
て、二次転写ローラ38との間に供給される用紙等の記
録媒体Sに転写される。記録媒体Sは、図示しない給紙
装置から給送され、ゲートローラ対40によって所定の
タイミングで二次転写部T2に供給される。
【0047】図1において、50はこの画像形成装置全
体の作動を制御する制御部である。この制御部50に
は、温度センサ53と、湿度センサ54とが接続されて
いる。制御部50は、これら両センサ53,54により
検出された温度および湿度に応じて、前記一次転写電圧
V1および二次転写電圧V2の値を適宜決定する構成と
することも可能である。
【0048】また、この実施の形態の画像形成装置で
は、中間転写ベルト36の周速をVp(mm/s),抵
抗層36bの抵抗値をRit,二次転写ローラ38の抵
抗値をRt2としたとき、1×1011/Vp≧Rit
+Rt2≧1×10/Vpなる条件が満たされるよう
に構成してある。
【0049】以上のような画像形成装置全体の作動は次
の通りである。
【0050】(i)図示しないホストコンピュータ等
(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画
像形成信号)が画像形成装置の制御部50に入力される
と、感光体10、現像ローラ20、および中間転写ベル
ト36が回転駆動される。
【0051】(ii)感光体10の外周面が帯電ローラ
11によって一様に帯電される。
【0052】(iii)一様に帯電した感光体10の外
周面に、図示しない露光ユニットによって第1色目(例
えばイエロー)の画像情報に応じた選択的な露光Lがな
され、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0053】(iv)感光体10には、第1色目(例え
ばイエロー)用の現像ローラ20Yのみが接触し、これ
によって上記静電潜像が現像され、第1色目(例えばイ
エロー)のトナー像が感光体10上に形成される。
【0054】(v)中間転写ベルト36には上記トナー
の帯電極性と逆極性の一次転写電圧V1が印加され、感
光体10上に形成されたトナー像が、一次転写部すなわ
ち、感光体10と中間転写ベルト36との圧接部T1に
おいて中間転写ベルト36上に転写される。このとき、
二次転写ローラ38およびベルトクリーナ39は、中間
転写ベルト36から離間している。
【0055】(vi)感光体10上に残留しているトナ
ーがクリーニング手段12によって除去された後、図示
しない除電手段からの除電光によって感光体10が除電
される。
【0056】(vii)上記(ii)〜(vi)の動作
が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令
信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、
と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー
像が中間転写ベルト36上において重ね合わされて中間
転写ベルト36上に形成される。
【0057】(viii)所定のタイミングで記録媒体
Sが供給され、記録媒体Sの先端が二次転写部T2に達
する直前にあるいは達した後に(要するに記録媒体S上
の所望の位置に、中間転写ベルト36上のトナー像が転
写されるタイミングで)二次転写ローラ38が中間転写
ベルト36に押圧されるとともに二次転写電圧V2が印
加され、中間転写ベルト36上のトナー像(基本的には
フルカラー画像)が記録媒体S上に転写される。
【0058】上記二次転写が終了した後、適宜のタイミ
ングで、二次転写ローラ38が中間転写ベルト36に圧
接された状態で、かつ中間転写ベルト36に一次転写電
圧V1が印加されている状態で、二次転写ローラ38へ
の二次転写電圧V2がOFFされ(あるいは一次転写電
圧V1と同極性で一次転写電圧V1よりも絶対値の小さ
な電圧が印加され)る。これによって、二次転写ローラ
38と中間転写ベルト36との間には電位差(例えば+
500V程度の電位差)が生じ、この電位差によって、
二次転写ローラ38に付着しているトナーが中間転写ベ
ルト36へ移動し、結果として二次転写ローラ38がク
リーニングされることとなる。なお、中間転写ベルト3
6上へ移動したトナーは、ベルトクリーナ39が中間転
写ベルト36に当接することによって、上記二次転写後
に中間転写ベルト36上に残留しているトナーとともに
除去される。
【0059】一方、記録媒体Sが図示しない定着装置を
通過することによって記録媒体S上にトナー像が定着
し、その後、記録媒体Sが装置外に排出される。
【0060】以上のような画像形成装置によれば、次の
ような作用効果が得られる。
【0061】(a)回転しつつ表面に静電潜像が形成さ
れる感光体10と、この感光体10の表面に、トナーを
付与して前記潜像をトナー像とする現像ローラ20と、
回転しつつ一次転写電圧が印加されて前記トナー像が一
次転写される中間転写ベルト36と、この中間転写ベル
ト36に対して記録媒体Sを介して圧接され、二次転写
電圧が印加されることにより前記記録媒体Sにトナー像
を二次転写させる二次転写ローラ38とを備えているの
で、感光体10の表面に形成されたトナー像が、中間転
写ベルト36に一次転写され、さらにそのトナー像が記
録媒体Sに二次転写される。
【0062】そして、中間転写ベルト36は、導電層3
6aと、この導電層36aの上に一体的に形成された抵
抗層36bとを有する複層構造となっているので、抵抗
層36bは、例えば、導電性粒子を分散させた樹脂溶液
を塗布して、硬化、乾燥させることにより形成すること
が可能となる。このように、樹脂を溶剤に溶解させた樹
脂溶液中に導電性粒子を分散させた場合、熱溶融させた
樹脂中に導電性粒子を混練した場合よりも導電性粒子の
分散性が良好となる。したがって、抵抗層36b自体の
抵抗ムラを生じ難くすることができる。また、導電性粒
子の分散性が良好となるので、抵抗層36b表面の局部
的な突起もほとんど生じなくすることができ、感光体1
0等との当接を安定させて転写不良を防止することが可
能となる。
【0063】また、抵抗層36bが導電層36a上に一
体的に形成されているため、導電層36aに一次転写電
圧V1が供給されると、抵抗層36bの裏側の電位が略
均一となり、転写領域全面に亙って略均一な転写電界が
形成されることとなる。
【0064】したがって、この実施の形態の画像形成装
置によれば、転写部における電界にムラが生じ難くな
り、結果として、転写ムラの少ない良好な画像を形成す
ることが可能となる。
【0065】(b)この実施の形態のような画像形成装
置、すなわち、中間転写体としての中間転写ベルト36
に可視像であるトナー像を一次転写させ、そのトナー像
をさらに記録媒体Sに二次転写させる構成の画像形成装
置において、スループットを向上させるためには、必要
に応じて一次転写と二次転写とが同時に行なわれるよう
にすることが望ましく、この実施の形態では、後述する
タイミングチャート(図3)に示すように、フルカラー
画像を形成する場合、第4色目(K)のトナー像の一次
転写と、すでに中間転写ベルト36上に一次転写されて
いるトナー像(フルカラー画像)の二次転写とが一時期
において同時に行なわれるようになっている。
【0066】ところで、中間転写ベルト36が、上述し
たように、導電層36aの上に一体的に抵抗層36bが
形成されている構成である場合において、何等の方策も
講ぜられないとすると、一次転写が行なわれている最中
に二次転写電圧がONまたはOFFするタイミングで一
次転写部における電位(一次転写電位)がスパイク状に
不安定となり、画像ノイズが発生するおそれがある。
【0067】これに対し、この実施の形態の画像形成装
置によれば、中間転写ベルト36の周速をVp(mm/
s),抵抗層36bの抵抗値をRit,二次転写ローラ
38の抵抗値をRt2としたとき、 1×1011/Vp≧Rit+Rt2≧1×10/V
p なる条件が満たされるように構成してあるので、中間転
写ベルト36が上記構成となっているにも拘らず、一次
転写が行なわれている最中に二次転写電圧がONまたは
OFFしても、一次転写部における電位がスパイク状に
不安定になるということがなくなり、結果として、画像
ノイズが発生しなくなる。
【0068】なお、Rit+Rt2の測定方法は、一次
転写電圧V1をかけた状態で二次転写電圧V2をかけ、
そのときに二次転写用電源52から流れる電流It2を
測定し、次式 Rit+Rt2=|V2−V1|/|It2| により算出する。すなわち、この実施の形態の画像形成
装置は、中間転写体の周速をVp(mm/s)、前記一
次転写電圧をV1、前記二次転写電圧をV2、一次転写
電圧V1をかけた状態で二次転写電圧V2をかけたとき
に二次転写用電源から流れるを電流It2としたとき、 1×1011/Vp≧|V2−V1|/|It2|≧1
×10/Vp なる条件が満たされるように構成されている。
【0069】(c)二次転写ローラ38に対しては、電
圧印加手段52によって、二次転写時には前記一次転写
電圧V1と同極性で一次転写電圧V1よりも絶対値の大
きな二次転写電圧V2が印加されるので、記録媒体Sへ
の可視像の転写(二次転写)が確実になされる。また、
前記二次転写が行なわれないときの少なくとも一時期に
おいては、中間転写ベルト36に一次転写電圧V1が印
加されている状態で、二次転写ローラ38への二次転写
電圧V2がOFFされ(あるいは一次転写電圧V1と同
極性で一次転写電圧V1よりも絶対値の小さな電圧が印
加され)るので、二次転写ローラ38と中間転写ベルト
36との間には電位差が生じ、この電位差によって、二
次転写ローラ38に付着しているトナーが中間転写ベル
ト36へ移動し、結果として二次転写ローラ38がクリ
ーニングされることとなる。
【0070】すなわち、この実施の形態の画像形成装置
によれば、記録媒体Sに可視像を転写させる際と、二次
転写ローラ38をクリーニングする際とで、二次転写ロ
ーラ38に印加する電圧の正負を切り換える必要がな
く、複雑な高圧電源装置を要することなく二次転写ロー
ラ38をクリーニングすることができる。
【0071】しかも、前記二次転写ローラ38のクリー
ニング動作時に、二次転写ローラ38に電圧が印加され
ない構成とした場合には、二次転写ローラ38と中間転
写ベルト36との間に生じる電位差が、一次転写電圧V
1と同極性で一次転写電圧V1よりも絶対値の小さな電
圧が印加される構成とした場合に比べて大きくなり、結
果として二次転写ローラ38がより良好にクリーニング
されることとなる。
【0072】(d)中間転写ベルト36が、導電層36
aと、この導電層36aの上に形成され、感光体10に
圧接される抵抗層36bとを有する複層体で構成されて
いるので、中間転写ベルト36の二次転写ローラ38と
の圧接部T2における電位は前記導電層36aを介して
中間転写ベルト36に印加される一次転写電圧V1と略
同電位となる。
【0073】ここで、仮に、中間転写体が、従来周知の
ように、抵抗層のみからなる構成であったとすると、中
間転写体の二次転写ローラ38との圧接部T2における
電位は、中間転写体に印加される一次転写電圧V1に比
べてかなり低電位となるため、二次転写ローラ38のク
リーニング動作に必要な上記電位差(すなわち、中間転
写体に一次転写電圧V1が印加されている状態で、一次
転写電圧V1と同極性で一次転写電圧V1よりも絶対値
の小さな電圧が二次転写ローラ38に印加されることに
より、または二次転写ローラ38に電圧が印加されない
ことによって、二次転写ローラ38と中間転写体との間
に形成される電位差)を形成するためには、中間転写体
に印加する一次転写電圧V1をかなり大きな電圧としな
ければならないこととなってしまう。一次転写電圧V1
をかなり大きな電圧とした場合には、二次転写電圧V2
はさらに大きな電圧としなければならない。
【0074】これに対し、この実施の形態の画像形成装
置によれば、中間転写体である中間転写ベルト36の二
次転写ローラ38との圧接部T2における電位は中間転
写ベルト36に印加される一次転写電圧V1と略同電位
となるので、一次転写電圧V1をそれほど大きくしなく
ても、二次転写ローラ38のクリーニング動作に必要な
上記電位差を形成することができることとなる。別言す
れば、この実施の形態の画像形成装置によれば、中間転
写ベルト36に印加される一次転写電圧V1を略そのま
ま利用して、二次転写ローラ38のクリーニング動作に
必要な上記電位差を形成することができるので、結果と
して一次転写電圧V1および二次転写電圧V2の低電圧
化を図ることができる。
【0075】(e)電圧印加手段52は、電流吸い込み
型の電源で構成されているので、電流が転写時と逆方向
に流れても、安定した電位を維持することができ、クリ
ーニング動作時に必要な電位が確保できる。
【0076】
【実施例】以下、さらに具体的な実施例について説明す
る。
【0077】<各種電圧の印加タイミング等に関し>各
種電圧の印加タイミングおよび二次転写ローラ38の接
離タイミングの一実施例を図3に示す。
【0078】この図は、2枚の記録媒体Sにカラー画像
を連続して転写し、その後、二次転写ローラ38をクリ
ーニングする場合のタイミングチャートである。
【0079】詳しく説明すると、前述したように図示し
ないホストコンピュータ等(パーソナルコンピュータ
等)からの印字指令信号(画像形成信号)が画像形成装
置の制御部50に入力され、感光体10、現像ローラ2
0、および中間転写ベルト36が回転駆動された後、所
定のタイミングt1時点で、帯電ローラ11による帯電
が開始される。その後、前述した露光Lがなされるが、
図3ではこれを省略してある。
【0080】t2時点で、一次転写電圧V1が印加され
る。
【0081】t3時点で、1枚目の記録媒体のための現
像ローラ20Yが感光体10に当接するとともに、その
現像バイアスが印加される。
【0082】t4時点で、上記現像ローラ20Yの感光
体10への当接および現像バイアスの印加が解除される
とともに、1枚目の記録媒体のための現像ローラ20M
が感光体10に当接しその現像バイアスも印加される。
【0083】t5時点で、上記現像ローラ20Mの感光
体10への当接および現像バイアスの印加が解除される
とともに、1枚目の記録媒体のための現像ローラ20C
が感光体10に当接しその現像バイアスも印加される。
【0084】t6時点で、上記現像ローラ20Cの感光
体10への当接および現像バイアスの印加が解除される
とともに、1枚目の記録媒体のための現像ローラ20K
が感光体10に当接しその現像バイアスも印加される。
【0085】t7時点で、1枚目の記録媒体のための二
次転写電圧V2が印加されるとともに、二次転写ローラ
38が中間転写ベルト36に圧接される。また、略同時
に、2枚目の記録媒体のための現像ローラ20Yが感光
体10に当接するとともに、その現像バイアスが印加さ
れる。
【0086】ここで、第4色目の現像(K)がなされて
いる間にt7時点で二次転写電圧V2が印加され、か
つ、図1からも分かるように第4色目の現像位置(現像
ローラ20Kの位置)から一次転写部T1までの距離が
比較的短いことから、第4色目(K)のトナー像の一次
転写と、すでに中間転写ベルト36上に一次転写されて
いるトナー像(フルカラー画像)の二次転写とが一時期
において同時に行なわれることとなる。
【0087】t8時点で、前記1枚目の記録媒体のため
の現像ローラ20Kの感光体10への当接および現像バ
イアスの印加が解除される。
【0088】t9時点で、1枚目の記録媒体のための二
次転写電圧V2の印加および二次転写ローラ38の中間
転写ベルト36に対する圧接が解除される。また、略同
時に、上記2枚目の現像ローラ20Yの感光体10への
当接および現像バイアスの印加が解除されるとともに、
2枚目の記録媒体のための現像ローラ20Mが感光体1
0に当接し、その現像バイアスも印加される。
【0089】なお、2枚目の記録媒体のための現像ロー
ラ20Yによる現像終了時点(t9時点)と二次転写電
圧のOFF時点とは略同時点であるが、現像ローラ20
Yにより形成されたトナー像の一次転写が終了する時点
はt9時点よりも遅い時点となるので、現像ローラ20
Yにより形成されたトナー像の一次転写がなされている
期間中に、二次転写電圧がOFFすることとなる。
【0090】以上のように、上記時点t3〜t9の期間
において、感光体10上にY,M,C,Kの順でトナー
像が形成され、これが順次中間転写ベルト36に一次転
写されてカラー画像となるとともに、これが1枚目の記
録媒体に二次転写されることとなる。また、上の説明か
ら分かるように、時点t3〜t7の期間においては、現
像および一次転写のみがなされる。時点t7〜t9の期
間においては、上述したように、1枚目の記録媒体のた
めの最終色Kの現像、一次転写、および全色の一括二次
転写がなされ、また、2枚目の記録媒体のための第1色
目Yの現像がなされる。
【0091】t10時点で、上記2枚目の記録媒体のた
めの現像ローラ20Mの感光体10への当接および現像
バイアスの印加が解除されるとともに、2枚目の記録媒
体のための現像ローラ20Cが感光体10に当接しその
現像バイアスも印加される。
【0092】t11時点で、上記2枚目の記録媒体のた
めの現像ローラ20Cの感光体10への当接および現像
バイアスの印加が解除されるとともに、2枚目の記録媒
体のための現像ローラ20Kが感光体10に当接しその
現像バイアスも印加される。
【0093】t12時点で、2枚目の記録媒体のための
二次転写電圧V2が印加されるとともに、二次転写ロー
ラ38が中間転写ベルト36に圧接される。
【0094】t13時点で、前記2枚目の記録媒体のた
めの現像ローラ20Kの感光体10への当接および現像
バイアスの印加が解除される。
【0095】t14時点で、2枚目の記録媒体のための
二次転写電圧V2の印加および二次転写ローラ38の中
間転写ベルト36に対する圧接が解除される。
【0096】その後、t15〜t16の期間において、
一次転写電圧V1が印加された状態で、二次転写電圧V
2が印加されることなく二次転写ローラ38が中間転写
ベルト36に圧接され、これによって二次転写ローラ3
8のクリーニングがなされる。
【0097】以上のように、この実施例では、2枚の記
録媒体に画像が転写される毎に1回二次転写ローラ38
がクリーニングされることとなる。この実施例では、2
枚の記録媒体に画像が転写される毎に二次転写ローラ3
8がクリーニングされるようにしたが、t9〜t12の
間において、二次転写電圧V2を印加することなく二次
転写ローラ38を中間転写ベルト36に圧接させること
によって、1枚の記録媒体に画像が転写される毎に二次
転写ローラ38をクリーニングするようにすることもで
きる。
【0098】なお、3枚以上の記録媒体に連続して画像
を転写する場合には、2枚目の記録媒体のための画像形
成動作がそうであったように、t12時点で3枚目の記
録媒体のための現像ローラ20Yの感光体10への当接
および現像バイアスの印加を開始し、t14時点で3枚
目の記録媒体のための現像ローラ20Mの感光体10へ
の当接および現像バイアスの印加を開始し、という上記
の動作を繰り返す。
【0099】<転写電圧V1,V2に関し>一次転写電
圧V1は定電圧電源で+500Vとし、二次転写時の電
圧V2は定電流電源(+30μA)でインピーダンスが
小さいときは定電圧制御(+800V)し、二次転写ロ
ーラ38のクリーニング時には、これに電圧を印加しな
い構成とした。このときに、中間転写ベルト36と二次
転写ローラ38との間に流れる電流は−10μA程度と
した。
【0100】<中間転写ベルト36に関し>中間転写ベ
ルト36は、その絶縁性基体36cをシート状のPET
で構成し、その上にAL蒸着して導電層36aを形成
し、その上に、ウレタンをベースとしフッ素微粒子およ
び導電剤としてのSnOを分散させた塗料を10〜1
00μm程度の厚さで塗布して抵抗層36bを形成した
帯状体の両端を超音波融着で接着して無端状に構成し
た。なお、塗料は、ベルトの側端縁部を帯状に残して塗
布することにより導電層36aを帯状に露出させ、この
露出部に電極ローラ37を接触させるようにした。
【0101】抵抗層36bの表面抵抗は、10〜10
15Ω/□程度、体積抵抗率は10 〜1014Ωcm
程度とし、表面粗さはRmax1μm(より好ましくは
0.7μm)以下とする。
【0102】<一次転写部T1に関し>中間転写ベルト
36に対する感光体10の圧接深さ(食い込み深さ)は
1.2±0.5mm程度とする。
【0103】電源としては、電流吸い込み型の定電圧電
源、もしくは、バイパス抵抗付き定電圧電源を用いる。
望ましくは温湿度センサ53,54の出力をもとに定電
圧値を決定する。
【0104】電極ローラ37は、その抵抗が1MΩ以下
のものを用いる。
【0105】一次転写バイアスは、二次転写終了後にO
FFするようにする。
【0106】<二次転写部T2に関し>電源は、定電流
電源を用い、下限電圧制御を行なう。
【0107】二次転写ローラ38は、イオン性の導電剤
により導電性を付与したローラとし、その抵抗は10
〜10Ωとし、硬度は60±5゜とし、バックアップ
ローラ33に対する圧接荷重は5.0〜9.0kg(よ
り好ましくは7.0kg程度)とした。
【0108】<トナーに関し>トナーとしては、粒径7
μm程度の高濃度顔料トナーを用いた。
【0109】トナーの外添剤の量については、大粒径の
外添剤の量を0.5〜4.0wt%(より好ましくは
0.7wt%程度)とし、小粒径の外添剤の量を1.5
〜4.0wt%(より好ましくは2.0wt%程度)と
した。
【0110】大粒径の外添剤は、主にトナーの耐久安定
性を向上させるために必要であり、この点からすれば多
いほど良いが、4.0wt%を越えると、トナーの流動
性が悪くなり、中抜けその他に影響して好ましくないか
らである。
【0111】また、小粒径の外添剤は、主にラフ紙の転
写性を向上させるために必要であり、この点からすれば
多いほど良いが、4.0wt%を越えると、浮遊シリカ
が引き金となり、感光体10や中間転写ベルト36がフ
ィルミングし易くなって好ましくないからである。
【0112】また、トナーの流動性についてはA.D
0.35g/cc程度とした。帯電量は、−10μC/
g以上とした。
【0113】二次転写前のトナー量、すなわち、中間転
写ベルト36上のトナー量は、1.5mg/cm下と
した。
【0114】<駆動ローラ31に関し>駆動ローラ31
の外径は、感光体10の周速に対して中間転写ベルト3
6の周速が僅かに(公差を含めて)速くなるように構成
してある。具体的には、0.6±0.5%程度速くなる
ように構成してある。
【0115】感光体10の周速と、感光体10からトナ
ー像が転写される中間転写ベルト36の周速とは、完全
に一致していることが望ましい。
【0116】しかしながら、感光体10の外径および駆
動ローラ31の外径には公差があるため、前記周速同士
を完全に一致させることは不可能である。このような状
況において、駆動ローラ31への巻掛け部分における中
間転写ベルト36の周速が感光体10の周速よりも僅か
に遅くなったとすると、感光体10と中間転写ベルト3
6との圧接位置(一次転写部T1)と、駆動ローラ31
との間において、中間転写ベルト36に対しこれを弛ま
せようとする力が極僅かとはいえ作用することとなり、
一次転写部T1における中間転写ベルト36の状態が不
安定となってしまう。
【0117】そこで、この実施例では、駆動ローラ31
の外径を、感光体10の周速に対して中間転写ベルト3
6の周速が僅かに(公差の範囲内で)速くなるように構
成した。
【0118】このように構成すると、感光体10と中間
転写ベルト36との圧接位置(一次転写部T1)と、駆
動ローラ31との間において、中間転写ベルト36が、
僅かではあるが常に張り状態となるため、一次転写部T
1における中間転写ベルト36の状態が安定することと
なる。
【0119】また、駆動ローラ31の外周面には、摩擦
係数を上げるために、ウレタンコートを施した。
【0120】上記実施例の構成とすることによって、次
のような効果が得られる。
【0121】(a)トナー量(層厚)、環境、部材抵抗
のそれぞれに多少のバラツキがあっても、良好な転写状
態、および二次転写ローラ38の良好なクリーニング状
態が得られる。
【0122】(b)中間転写ベルト36の抵抗値、およ
び感光体10への圧接深さ(食い込み深さ)を上記の範
囲内とすることによって、比較的低い電圧(1200V
以下)で一次転写が可能となる。
【0123】(c)上記一次転写バイアスの印加方法を
用いることにより、一次、二次同時転写時の干渉による
画像劣化を防ぐことができる。
【0124】(d)中間転写ベルト36の抵抗値、およ
び上記二次転写部T2の構成とすることによって、前述
したスパイク状ノイズによる画像ノイズを防止すること
ができる。また、紙種、環境、および部材抵抗に多少の
バラツキがあったとしても、良好な二次転写状態が得ら
れるとともに、4000V以下、300μA以下で二次
転写が可能となる。さらにまた、二次転写ローラ38の
良好なクリーニング状態が得られる。
【0125】(e)上記二次転写ローラ38、トナー、
および二次転写前のトナー量により、ニーナボンド紙の
ようなラフ紙に対しても良好な転写が得られる。また、
高硬度、高荷重の二次転写ローラ38により紙表面を変
形させることにより、トナーの外添剤の量を多くして高
電界を形成しても、放電によるトナーのチリが抑制され
る。さらに、二次転写前のトナー量を上記のように少な
くすることによって、トナーの転写効率が高められる。
さらに、二次転写ローラ38の高荷重によって用紙の搬
送状態も安定化する。また、二次転写ローラ38の良好
なクリーニング状態が得られる。
【0126】(f)上記中間転写ベルト36をそれ自体
の張力で(ベルトを感光体に圧接させる転写ローラを用
いることなく)感光体10に圧接させる構成(いわば腹
当て構造)とし、中間転写ベルト36にフッ素微粒子を
含有させ、トナーを上記のような高流動性のものとする
ことによって、一次転写における、いわゆる中抜け現象
を防止することができる。
【0127】(g)上記中間転写ベルト36にフッ素微
粒子を含有させ、トナーを上記のような高流動性のもの
としたので、二次転写ローラ38が上記のような高硬
度、高荷重であっても、二次転写における、いわゆる中
抜け現象を防止することができる。
【0128】(h)上記トナーの構成、および中間転写
ベルト36の上記抵抗値並びに表面粗さによって、中間
転写ベルト36に付着したトナーが安定して搬送される
こととなり、二次転写部T2におけるトナーの散りが低
減される。
【0129】以上、本発明の実施の形態および実施例に
ついて説明したが、本発明は上記の実施の形態または実
施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内
において適宜変形実施可能である。
【0130】例えば、 上記の実施の形態では、中間転写体を中間転写ベルト
36で構成したが、中間転写ドラムで構成することもで
きる。
【0131】上記の実施の形態では、一次転写電圧V
1を一定とし、二次転写ローラ38のクリーニング時に
これに印加される電圧を小さくし、あるいは0とした
が、二次転写電圧V2を一定とし、二次転写ローラ38
のクリーニング時に、一次転写電圧V1を大きくするこ
とによっても、二次転写ローラ38をクリーニングする
ことができる。
【0132】
【発明の効果】請求項1記載の画像形成装置によれば、
転写部における電界にムラが生じ難くなり、結果とし
て、転写ムラの少ない良好な画像を形成することが可能
となる。
【0133】しかも、一次転写が行なわれている最中に
二次転写電圧がONまたはOFFしても、一次転写部に
おける電位がスパイク状に不安定になるということがな
くなり、結果として、画像ノイズが発生しなくなる。
【0134】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の要
部を示す模式図。
【図2】図1におけるII−II拡大部分端面図。
【図3】各種電圧の印加タイミングおよび二次転写ロー
ラ38の接離タイミングの一実施例を示す図。
【図4】従来の画像形成装置の一例を示す図で、(a)
は概略斜視図、(b)は図(a)におけるb−b部分断
面図。
【符号の説明】
S 記録媒体 10 感光体(潜像担持体) 20 現像ローラ(現像手段) 36 中間転写ベルト(中間転写体) 36a 導電層 36b 抵抗層 38 二次転写ローラ(二次転写部材) 52 二次転写用電源
フロントページの続き Fターム(参考) 2H200 FA18 GA23 GA33 GA47 GA50 GB12 HA02 HB12 HB46 HB48 JA02 JA03 JA26 JA28 JA29 JB06 JB10 JC03 JC12 JC13 JC15 JC16 JC17 JC19 LB13 LC04 MA03 MA12 MA20 MB01 MB04 MB05 MB06 MC02 MC06 NA02 NA08 NA09 PA02 PA10 PA11 PA22 PA24 PA29 PA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しつつ表面に静電潜像が形成される
    潜像担持体と、 この潜像担持体の表面に、現像剤を付与して前記潜像を
    可視像とする現像手段と、 回転しつつ一次転写電圧が印加されて前記可視像が一次
    転写される中間転写体と、 この中間転写体に対して記録媒体を介して圧接され、二
    次転写用電源で二次転写電圧が印加されることにより前
    記記録媒体に前記可視像を二次転写させる二次転写部材
    とを備え、 前記中間転写体が、導電層と、この導電層の上に一体的
    に形成された抵抗層とを有する複層体で構成されている
    とともに、 中間転写体の周速をVp(mm/s)、前記一次転写電
    圧をV1、前記二次転写電圧をV2、一次転写電圧V1
    をかけた状態で二次転写電圧V2をかけたときに二次転
    写用電源から流れるを電流It2としたとき、 1×1011/Vp≧|V2−V1|/|It2|≧1
    ×10/Vp なる条件が満たされるように構成されていることを特徴
    とする画像形成装置。
JP2001399964A 2001-12-28 2001-12-28 画像形成装置 Pending JP2002202670A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001399964A JP2002202670A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001399964A JP2002202670A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 画像形成装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22102798A Division JP3913904B2 (ja) 1998-07-21 1998-07-21 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002202670A true JP2002202670A (ja) 2002-07-19

Family

ID=19189545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001399964A Pending JP2002202670A (ja) 2001-12-28 2001-12-28 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002202670A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006201391A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Ricoh Co Ltd 転写ベルト及び画像形成装置
CN100363843C (zh) * 2003-09-02 2008-01-23 精工爱普生株式会社 连接阻燃片末端的方法和成像装置的中间转印部件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100363843C (zh) * 2003-09-02 2008-01-23 精工爱普生株式会社 连接阻燃片末端的方法和成像装置的中间转印部件
JP2006201391A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Ricoh Co Ltd 転写ベルト及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3913904B2 (ja) 画像形成装置
JP4051905B2 (ja) 画像形成装置
JP5578395B2 (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP2002202670A (ja) 画像形成装置
JP3632409B2 (ja) 画像形成装置
JP3702627B2 (ja) 画像形成装置
JPH11153910A (ja) 画像形成装置
JP3695134B2 (ja) 画像形成装置
JPH11272091A (ja) 画像形成装置
JP3695133B2 (ja) 画像形成装置
JPH11288178A (ja) 画像形成装置
JPH11282285A (ja) 画像形成装置
JPH11161062A (ja) 画像形成装置
JPH11282263A (ja) 画像形成装置
JPH11288179A (ja) 画像形成装置
JPH11282272A (ja) 画像形成装置
JP3620564B2 (ja) 画像形成装置
JPH11282286A (ja) 画像形成装置
JPH11282279A (ja) 画像形成装置
JP2003029551A (ja) 画像形成装置
JPH11282283A (ja) 画像形成装置
JP2002278226A (ja) 画像形成装置
JPH11282288A (ja) 画像形成装置
JPH11282282A (ja) 画像形成装置
JP2000284604A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040817