JP2002202492A - アクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス型液晶表示装置

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JP2002202492A
JP2002202492A JP2000399305A JP2000399305A JP2002202492A JP 2002202492 A JP2002202492 A JP 2002202492A JP 2000399305 A JP2000399305 A JP 2000399305A JP 2000399305 A JP2000399305 A JP 2000399305A JP 2002202492 A JP2002202492 A JP 2002202492A
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Japan
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liquid crystal
substrate
electrode
voltage
signal
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JP2000399305A
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English (en)
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Keisuke Tsuda
圭介 津田
Midori Tsukane
塚根みどり
Hirobumi Wakemoto
博文 分元
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IPS方式の液晶表示装置における電源投入
時の画面の輝度むらを解消する。 【解決手段】 一方の基板1と、その基板1上に形成さ
れた複数の走査電極と、基板1上に形成された複数の走
査電極と、基板1上に形成された複数の信号電極と、基
板1上に形成された複数の共通電極2と、基板1上に形
成された複数の画素電極3と、他方の基板4と、基板1
と基板4との間に配置された液晶層6とを備え、共通電
極2と画素電極3との間に、基板1および基板4に対し
て実質上平行な電界が印加され、液晶層6が動作するア
クティブマトリクス型液晶表示装置であって、共通電極
2の電位が接地電圧である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示を行うた
めのアクティブマトリクス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶パネルの表示品位は日増しに
高まり、文字認識のためだけの用途から、フルカラー画
像表示に耐える品位にまで進歩してきた。さらに大型液
晶パネルの生産力が向上してきていることとあいまっ
て、ついにはCRTの独壇場だったモニタ市場にも液晶
パネルが参入するに至った。このように液晶パネルが高
い表示品位を得られるようになったのは、明るい、視野
角が広い、高解像度である、といった性能面の向上と、
画面全体で均一な表示ができる、各液晶パネル間で性能
がばらつかない、といった生産工程での品質向上といっ
た両面での取り組みの結果である。
【0003】現在、液晶を用いた表示パネルは、ビデオ
カメラのビューファインダーやポケットTVさらには高
精細投写型TV、パソコン、ワープロなどの情報表示端
末など種々の分野で応用されてきており、開発、商品化
が活発に行われている。特にスイッチング素子として薄
膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリク
ス型方式のTN(Twisted Nematic)液晶表示パネルは
大容量の表示を行っても高いコントラストが保たれると
いう大きな特徴をもち、特に近年市場要望の極めて高
い、ラップトップパソコンやノートパソコン、さらに
は、エンジニアリングワークステーション用の大型・大
容量フルカラーディスプレイの本命として開発、商品化
が盛んである。
【0004】この様なアクティブマトリクス型の液晶表
示パネルにおいて、広く用いられている液晶表示モード
に、TN(Twisted Nematic)方式がある。TN方式は
液晶層を狭持する電極基板間で液晶分子が90゜捻れた
構造をとるパネルを、2枚の偏光板によりはさんだもの
である。2枚の偏光板は互いの偏光軸方向が直交し、一
方の偏光板はその偏光軸が一方の基板に接している液晶
分子の長軸方向と平行か垂直になるように配置されてい
る。
【0005】電圧無印加の場合は白表示であるが、2枚
の基板間すなわち液晶パネルに対して垂直方向に電圧を
印加していくと、徐々に光透過率が低下して黒表示とな
る。このような表示特性が得られるのは、液晶パネルに
電圧を印加すると液晶分子は捻れ構造をほどきながら電
界の向きに配列しようとし、この分子の配列状態によ
り、パネルを透過してくる光の偏光状態が変わり、光の
透過率が変調されるからである。
【0006】しかし同じ分子配列状態でも、液晶パネル
に入射してくる光の入射方向によって透過光の偏光状態
は変化するので、入射方向に対応して光の透過率は異な
ってくる。すなわち液晶パネルの特性は視角依存性を持
つ。この視角特性は主視角方向(液晶層の中間層におけ
る液晶分子の長軸方向)に対し視点を斜めに傾けると輝
度の逆転現象を引き起こし、液晶パネルの画質上、重要
な課題となっている。
【0007】この課題を解決するために、TN型液晶表
示方式のように基板垂直方向に電界を印加するのではな
く、液晶に電界を印加する方向を基板に対してほぼ平行
な方向とするIPS(In-Plane Switching)方式があ
り、例えば特公昭63−21907や特開平6−160
878により提案されている。
【0008】基板面に対して実質上平行な電界を印加す
るIPS方式の場合、その一般的な構成は、一方の基板
にすべての電極が形成されており、液晶層を介して他方
の基板には、電極はなく、カラーフィルターや、樹脂の
オーバーコート層等の絶縁層のみで形成されている。
【0009】このような構成の液晶表示装置において、
従来は共通電極の電位は、接地電圧ではなく、信号電極
の信号振幅の中心値よりやや低めの電圧に設定してい
た。通常は信号電極の信号を形成する駆動ICとして、
15V振幅のものを使用し、この駆動ICの電源を接地
電圧に対して設けるので、このICの出力レベルも接地
電圧(0V)が最低電圧で、最高電圧が15Vとなる状
態で回路設計をしている。
【0010】液晶には通常正負等しい電圧を印加して、
焼きつき等の表示劣化を防ぐような交流駆動を必要とす
るが、上記構成で液晶にこのような駆動を施そうとする
と、画素電極−共通電極間の電位関係で正負対称としな
ければならない。画素電極は、アクティブマトリクス素
子を介して信号電極の信号が供給されるので、アクティ
ブマトリクス素子の寄生容量を無視すれば、信号電極の
信号、つまり0Vから15Vの電圧が画素電極の電圧と
なり、この電圧に対して正負対称な電位関係を形成する
ために、共通電極は0Vと15Vの中心値である7.5
Vが印加されることになる。このような電位関係によ
り、液晶には+7.5Vから−7.5Vの間で対称な電
圧が印加される。
【0011】実際にはアクティブマトリクス素子の寄生
容量が存在することで、画素電極は供給先の信号電極の
信号電圧中心値よりやや低い電圧となる。この電圧の低
下は寄生容量の大きさにもよるが、およそ0〜1.5V
程度である。仮に1.5Vとすると、画素電圧には−
1.5Vから13.5Vの電圧が印加されることにな
り、これに伴い共通電極にはその中心値である6Vが印
加されているのが一般的である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
視野角の広いIPS方式の液晶表示装置にも、以下のよ
うな課題がある。
【0013】それは、通常のIPS方式の液晶表示装置
では、電源投入時に黒画像を表示しようとしても、一旦
画面が白く光り、しかも画面内で光る明るさにムラが生
じて、きれいな黒表示が実現できないことである。この
白く光る現象は、液晶材料、液晶表示装置の構成にもよ
るが、電源投入時点から長くて数分続き、その後連続し
て駆動表示していると、このような現象は収まり、通常
の画像が得られるようになる。
【0014】また白く光る現象は、長時間電源を切った
状態で放置したときに起こりやすく、一方で長時間連続
して駆動した後、一旦電源を切り、まもなく再度電源を
投入したときにはこのような白く光る現象は生じない。
このようにはじめに正規な画像が得られず、また正規な
画像になるのに数分を要するような現象は、液晶表示装
置での焼きつきのような、液晶に対してDCが印加され
ているときの現象に酷似している。
【0015】しかし、電極に印加されている駆動波形
は、従来の技術で述べたように、画素電極は対向する共
通電極間に対して正負対称となっており、電極間ではD
Cが重畳してはいない。そこで、このような駆動をして
いても液晶層に何らかのDC成分が存在することが推測
される。すなわち、液晶層にDCが印加されていること
が推測される。
【0016】本発明の目的は、いかなる使用状況におい
ても、電源投入時にこのような画面が白く光ることなく
所望の画像をすばやく表示させるアクティブマトリクス
型液晶表示装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の本発明(請求項1に対応)は、第1の基板
と、その第1の基板上に形成された複数の走査電極と、
前記第1の基板上に形成された複数の信号電極と、前記
第1の基板上に形成された複数の共通電極と、前記第1
の基板上に形成された複数の画素電極と、第2の基板
と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置され
た液晶層とを備え、前記共通電極と前記画素電極との間
に、前記第1の基板および前記第2の基板に対して実質
上平行な電界が印加され、前記液晶層が動作するアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置であって、前記共通電極
の電位が接地電圧であることを特徴とするアクティブマ
トリクス型液晶表示装置である。
【0018】第2の本発明(請求項2に対応)は、前記
複数の画素電極それぞれに対応し、前記走査電極からの
走査信号によってオン状態とオフ状態とが切り替えられ
る複数の薄膜トランジスタを備え、その画素電極とその
画素電極に対応する走査電極の一つ手前又は一つ後ろの
走査電極との間には蓄積容量が形成されており、走査電
極に前記薄膜トランジスタがオンになる走査信号を印加
して、前記画素電極に前記信号電極から信号電圧を印加
し、つづいて走査電極に前記薄膜トランジスタがオフに
なる走査信号を印加して画素電極の電位を保持した後、
走査電極に前記薄膜トランジスタがオフの状態を保つ電
圧で変調信号を供給して、画素電極電位を変化させるこ
とにより、画素電位が接地電圧に対して正負対称な電圧
が印加されることを特徴とする第1の本発明に記載のア
クティブマトリクス型液晶表示装置である。
【0019】ここで、一般的なIPS方式の構成におい
て、従来のように共通電極を6Vとし、電源投入時点か
ら十分時間が経った後に画素電極に6Vを印加した場合
の、液晶表示装置断面での電界分布を計算した結果を図
4(a)に、電源投入時点から十分時間が経つ前に画素
電極に6Vを印加した場合の、液晶表示装置断面での電
界分布を計算した結果を図4(b)に、それぞれ示す。
【0020】図4では上側にカラーフィルター5のつい
た基板4と下側に電極2、3のついた基板1があり、上
下の基板の間に液晶が充填されている。また下側の基板
1では画素電極3を中心に、左右対称に共通電極2を配
置している。電極以外の無限遠の電位は接地電圧の0V
となるが、計算では液晶層の3μmに対して十分遠い1
000μmの地点を0Vとした。
【0021】図4の(a)が電源投入時点から十分時間
が経った後に画素電極3に6Vを印加したときの電界分
布を示した図であり、(b)が電源投入時点から十分時
間が経つ前に画素電極3に6Vを印加したときの電界分
布を等電位線18で示した図である。
【0022】この図からわかるように、カラーフィルタ
ー5のついた基板4と電極2、3のついた基板1との間
の電位差に着目すると、図4(a)では両基板間には実
質上電位差が生じていないが、図4(b)では両基板間
には実質上電位差が生じている。つまり、図4(b)の
電源投入時点から十分時間が経つ前に画素電極3に6V
を印加した場合では、両基板間に位置する液晶には直流
電圧が印加されていることがわかる。それはカラーフィ
ルター5のついた基板4の電圧が実質上0Vであるから
である。それによって、従来は、電源投入時点から十分
時間が経つ前に画素電極3に6Vを印加した場合(黒表
示しようとした場合)、白く光る現象が発生するものと
考えられる。
【0023】それに対して、本発明のように、共通電極
2の電位を接地電位にした場合の電界分布を図3
(a),(b)に示す。共通電極2−画素電極3間の電
位差が0Vと、従来と同じになるようにするために、図
3(a),(b)では画素電極3に0Vを印加して計算
した。図3(a)が共通電極2の電位を接地電位にした
場合であって、電源投入時点から十分時間が経った後に
画素電極3に0Vを印加したときの電界分布を示した図
であり、(b)が共通電極2の電位を接地電位にした場
合であって、電源投入時点から十分時間が経つ前に画素
電極3に0Vを印加したときの電界分布を示した図であ
る。
【0024】図3を見てわかるように、本発明の場合、
カラーフィルター5のついた基板4と電極2、3のつい
た基板1との間には、図3(a),(b)ともに実質上
電位差が生じていない。それは、カラーフィルター5の
ついた基板4の電圧が実質上0Vであって、画素電極3
に0Vが印加されているからである。つまり、両基板間
には、ありとあらゆる部位でDC成分が重畳されること
無いことがわかった。したがって、電源投入時点から十
分時間が経つ前に画素電極3に0Vを印加した場合(黒
表示しようとした場合)、白く光る現象が発生しなくな
る。
【0025】さらにいうと、本発明は上記作用によっ
て、電源投入時点から十分時間が経つ前に画素電極に0
Vを印加した場合(黒表示しようとした場合)、液晶層
のあらゆる部位でDCが重畳されない駆動が実現できる
ことから、表示画像が白く光ることなく、良好な表示が
得られると考えられる。
【0026】繰り返すと、電源投入前の状態は、通常、
液晶表示装置全体が接地電圧になるのが安定状態である
ことから、液晶層全体が0V電位になっていると思われ
る。このような状態から、電源を投入したとき、本発明
の駆動法では、黒表示では共通電極、画素電極ともに0
Vが印加されるので、電源投入前と液晶層に変化無いの
に対し、従来の駆動法では、黒表示でも共通電極と画素
電極に、6Vという電圧が印加される。このような電源
投入時のような過渡状態での、液晶層全体の電圧の変化
によって、瞬間的に表示画像が白く光ると考えられる。
【0027】ただし、従来構成のような常に液晶層にD
Cが重畳したような電界分布であっても、実際には液晶
中のイオンの遅い移動により、しばらく駆動を続ければ
電界分布が対象になるようになると考えられ、このこと
から電源投入初期のみ白く光る現象が発生した後、正常
な画像が得られるようになると思われる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0029】本発明の実施の形態におけるアクティブマ
トリクス型液晶表示装置の等価回路を示した図を図1
に、構成断面図を図2に示す。
【0030】一方の基板1には電極幅6μmの共通電極
2と、走査電極12の電圧によりスイッチがオン,オフ
となる薄膜トランジスタ14を介して信号電極10に接
続している幅6μmの画素電極3とが、12μmの電極
間隔を設けるように配置されている。他方の基板4には
厚みが1.5μmのカラーフィルター5が設けられてお
り、電圧を供給する電極は設けられていない。このよう
な2つの基板に挟まれて、液晶層6がその層厚が3μm
になるように設けられている。
【0031】次に図1に示すように、信号電極10には
液晶表示装置の画像を表示するための信号電圧を制御す
るソース駆動IC11が接続されており、このソース駆
動IC11は、接地電圧対して9Vと、−6Vの電源に
よって駆動しており、9Vから−6Vの出力電圧が供給
されるようになっている。一方、共通電極2には0Vと
なるように、外部回路の接地電圧に接続されている。
【0032】さらに走査電極12には走査信号を供給す
るゲート駆動IC13が接続されており、15Vと−1
5Vの電源により、出力電圧が−15Vと15Vの電圧
が走査電極12に供給されるようになっている。走査電
極12に15Vが印加されると、その走査電極12に接
続された薄膜トランジスタ14はオンとなり、そのとき
信号電極10に印加されている電圧が、画素電極3に供
給される。走査電極12が−15Vのときは薄膜トラン
ジスタ14はオフ状態で、画素電極3と信号電極10と
は電気的に絶縁状態となっている。
【0033】また、薄膜トランジスタ14の画素電極3
と走査電極12との間に形成されている寄生容量Cgd
15と液晶層を介して画素電極3と共通電極2との間に
形成される液晶容量Clc16と、蓄積容量Cst17
との間に(数1)の関係が成り立つように設計してあ
る。
【0034】
【数1】 Cgd/(Clc+Cst+Cgd)=1/20 そして走査電極12が薄膜トランジスタ14をオンから
オフにするときの電圧変動ΔVg=(−15V)−15
V=−30Vにより、信号電極10から供給された画素
電極3の電圧が、薄膜トランジスタ14がオフになった
ときに低下するが、この値ΔVは、ΔV=ΔVg×(C
gd/(Clc+Cst+Cgd)となるので−1.5
Vである。従って、信号電極10が1.5Vのときに薄
膜トランジスタ14をオンにして、画素電極3に電圧を
供給すると画素電極3には0Vが印加され、次に薄膜ト
ランジスタ14がオンになるまでその電圧が保持され
る。
【0035】このような構成での液晶表示装置の画像表
示は、黒の表示では信号電圧を1.5Vにして、画素電
極3を0Vに保持し、共通電極2=0Vとの間に電位差
が生じないようにし、白表示ではフレームごとに信号電
圧を7.5Vと−4.5Vにして、画素電極3が6Vと
−6Vになるようにし、共通電極2との間に±6Vが印
加されるようになっている。
【0036】以上のような構成と駆動法における液晶表
示装置を、電源投入したとき黒表示になるように、電源
投入直後の信号電極10電圧が1Vになるように設定し
ておき、電源投入から液晶表示装置の画面輝度の時間変
化を測定してみたところ、図5(a)のようになり、電
源投入直後から1cd/m2のまま変化せず、白く光る
ような現象は現れなかった。ちなみに本発明の実施の形
態の液晶表示装置の画面輝度は黒表示の定常状態で1c
d/m2であり、信号電圧が9Vと−6Vの白表示の定
常状態では200cd/m2である。
【0037】次に、液晶表示装置の外部駆動回路の電源
電圧レベルを変えて同様な実験を行ってみた。信号電圧
制御用の駆動ICの電源を0Vと15Vにし、出力電圧
範囲を0V〜15Vとし、共通電極2の電圧レベルを6
Vとし、さらに走査信号を制御する駆動ICの電源を2
2Vと−8Vにし、出力電圧を22Vと−8Vとなるよ
うにした。
【0038】このような電圧レベルは、従来のIPS方
式でよく使用されているものに近い。以上のような駆動
状態での電源投入直後の黒表示電圧印加での画面輝度の
変化は、図5(b)のように電源投入から5秒程度で輝
度が4cd/m2と明るくなり、その後40秒程度かか
って徐々に黒輝度の1cd/m2に近づくという白く光
る現象が観察された。
【0039】以上のことから、本発明の実施の形態の液
晶表示装置の駆動法では、従来と比べて電源投入時の黒
表示で、白く光る現象が起こらず、良好な表示が実現で
きることがわかった。
【0040】ところで上記実施の形態では、接地電圧に
設定された共通電極2に対して画素電圧波形を対象にす
るために、信号電圧制御用の駆動ICを動作させるのに
負電源が必要となり、ややコスト高になる。
【0041】そこでさらにコスト低減を実現するため
に、液晶表示装置の駆動法に容量結合駆動と呼ばれる駆
動方式を採用する(たとえばE.Takeda et al., Pro
c.JapanDisplay'89,p580(1989))。それは、本駆動方式
では、信号電圧制御用の駆動ICを15V耐圧でなく5
Vのように低いものを使用できるだけでなく、電源に負
電源を要さずとも、共通電極2を接地電圧にして駆動す
ることが可能となるからである。
【0042】容量結合駆動は、TFTをオンする為の走
査信号以外に変調信号を印加すると共に、偶数番目と奇
数番目の走査電極12で変調信号の大きさを変化させる
ものである。その波形は図6のように、走査電圧波形V
g(m−1)、Vg(m)は、TFTのスイッチをオン
にするVgon、オフにするVgoffに加え、変調信
号Vg(+)、Vg(−)の4つの電圧レベルを有す
る。
【0043】図6に示しているように変調信号Vg
(+)とVg(−)は,1走査期間Vgonの電圧が印
加された後の2走査期間印加されており、その後Vgo
ffの電圧が印加される。また、同一フィールド内で
は、Vg(m−1)の変調信号がVg(+)であれば、
Vg(m)の変調信号はVg(−)となっており、Vg
(m−1)、Vg(m)ともに1フィールド毎に、変調
信号Vg(+)とVg(−)が交互に印加される。ま
た、信号電圧波形Vs(n)は、1走査期間毎に、対向
電極電圧Vcに対してプラスの極性のVs(+)とマイ
ナスの極性のVs(−)の電圧が印加され、かつ1フィ
ールド毎にVgonになる時のプラス、マイナスの極性
が反転する。
【0044】以上のような構成において、画素電極3に
印加される電圧Vp(n)は、Vg(m)がVgonの
時に、あるフィールドではVs(+)が書き込まれた
後、前段のVg(m−1)の電圧変動とVg(m)の電
圧変動に伴い、書き込まれた時の各容量の電荷の総和が
保存されるように電位が変動する。すなわち、Vg(m
−1)、Vg(m)がともにVgoffとなり、電圧変
動がなくなってはじめてVp(n)も一定の電圧に落ち
着く。
【0045】さらにいうと、画素電極3に電圧Vgon
が印加され、あるフィールドVs(+)が書き込まれた
後、画素電極3と走査電極12aとの間の蓄積容量17
と、画素電極3と走査電極12bとの間の寄生容量と、
画素電極3と共通電極2との間の寄生容量との各容量の
電荷の総和が保存され、画素電極3の電位が正または負
または零となるように、走査電極12aおよび走査電極
12bに変調信号が供給される。
【0046】このような波形により、信号電極10より
供給される信号電圧に加えて、変調信号より生じる電圧
を重畳させた電圧を画素電極3に印加させることができ
ると同時に、Vg(+)、Vg(−)を調整することに
より、重畳された後の画素電極3の電圧を接地電圧の共
通電極2に対して正負対称な電圧を印加することができ
るのである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、第1の基板上に走査電極、信号電極、共
通電極および画素電極が形成され、第1の基板と第2の
基板との間に配置された液晶層を備え、共通電極と画素
電極との間に、第1の基板および第2の基板に対して実
質上平行な電界が印加されて液晶層が動作するアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置において、電源投入時に画
面が白く光ることが無く、さらに画面の輝度むらの無い
アクティブマトリクス型液晶表示装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の液晶表示装置を等価回路
において示した図である。
【図2】本発明の実施の形態の液晶表示装置の構成断面
図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の駆動法における液晶表
示装置の電位分布を示した図である。
【図4】従来の液晶表示装置の駆動法における液晶表示
装置の電位分布を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態の液晶表示装置の駆動法に
おける電源投入時の黒表示での輝度変化を表した図と、
従来の駆動法における黒表示での輝度変化を表した図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態の液晶表示装置の駆動法に
おける駆動電圧の波形を示した図である。
【符号の説明】
1 一方の基板 2 共通電極 3 画素電極 4 他方の基板 5 カラーフィルター 10 信号電極 11 ソースIC 12 走査電極 13 ゲートIC 14 薄膜トランジスタ 15 寄生容量 16 液晶容量 17 蓄積容量 18 等電位線 19 6Vの電位 20 0Vの電位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 分元 博文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H092 JA34 JA37 JA41 JB13 JB22 JB31 JB61 NA01 PA08 PA13 2H093 NA31 NA41 NC03 NC34 NC35 NC36 ND10 ND12 ND54 NE03 NF05 5C006 AA16 AC11 AC26 AF51 BA19 BB16 BC06 FA54 5C080 AA10 BB05 DD05 DD09 EE29 FF11 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05 JJ06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、その第1の基板上に形成
    された複数の走査電極と、前記第1の基板上に形成され
    た複数の信号電極と、前記第1の基板上に形成された複
    数の共通電極と、前記第1の基板上に形成された複数の
    画素電極と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2
    の基板との間に配置された液晶層とを備え、前記共通電
    極と前記画素電極との間に、前記第1の基板および前記
    第2の基板に対して実質上平行な電界が印加され、前記
    液晶層が動作するアクティブマトリクス型液晶表示装置
    であって、前記共通電極の電位が接地電圧であることを
    特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の画素電極それぞれに対応し、
    前記走査電極からの走査信号によってオン状態とオフ状
    態とが切り替えられる複数の薄膜トランジスタを備え、
    その画素電極とその画素電極に対応する走査電極の一つ
    手前又は一つ後ろの走査電極との間には蓄積容量が形成
    されており、走査電極に前記薄膜トランジスタがオンに
    なる走査信号を印加して、前記画素電極に前記信号電極
    から信号電圧を印加し、つづいて走査電極に前記薄膜ト
    ランジスタがオフになる走査信号を印加して画素電極の
    電位を保持した後、走査電極に前記薄膜トランジスタが
    オフの状態を保つ電圧で変調信号を供給して、画素電極
    電位を変化させることにより、画素電位が接地電圧に対
    して正負対称な電圧が印加されることを特徴とする請求
    項1記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
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