JPH05249502A - 反強誘電性液晶表示素子 - Google Patents

反強誘電性液晶表示素子

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JPH05249502A
JPH05249502A JP4849992A JP4849992A JPH05249502A JP H05249502 A JPH05249502 A JP H05249502A JP 4849992 A JP4849992 A JP 4849992A JP 4849992 A JP4849992 A JP 4849992A JP H05249502 A JPH05249502 A JP H05249502A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】各列の画素の選択期間を短くしてフレーム周波
数を高くし、しかも液晶分子の配列状態をその安定状態
まで確実に変化させて高コントラストの表示を行なわせ
ることができる反強誘電性液晶表示素子を提供する。 【構成】反強誘電性液晶20の層をはさんで対向する一
対の透明基板1,2の一方に、縦横に配列された画素電
極13と、これら画素電極13にそれぞれ接続された半
導体能動素子(TFT)14と、この能動素子14に駆
動信号を供給する信号線(ゲートラインGLおよびデー
タラインDL)とを設け、他方の基板2に、前記画素電
極13と対向する対向電極17を設けて、反強誘電性液
晶表示素子をアクティブマトリックス化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反強誘電性液晶表示素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反強誘電性液晶表示素子は、反強誘電性
液晶がもっている分子配列状態の安定性を利用したもの
で、この反強誘電性液晶表示素子としては、従来、単純
マトリックス方式のものが知られている。図5および図
6は従来の反強誘電性液晶表示素子を示しており、図5
は液晶表示素子の一部分の断面図、図6は一方の基板の
平面図である。
【0003】この反強誘電性液晶表示素子の構成を説明
すると、図5および図6において、1,2は液晶層をは
さんで対向配置される一対の透明基板(ガラス板等)で
あり、この両基板1,2のうち、一方の基板1には複数
本の走査電極(透明電極)3が互いに平行に形成され、
他方の基板2には上記走査電極3の長さ方向に対して直
交する複数本の信号電極(透明電極)4が互いに平行に
形成されている。
【0004】また、両基板1,2の電極形成面の上には
それぞれ配向膜5,6が設けられている。これら配向膜
5,6はいずれもポリイミド等の有機高分子化合物から
なる水平配向膜であり、これら配向膜5,6はそれぞ
れ、その膜面を互いに平行な方向にラビングした配向処
理膜とされている。
【0005】そして、上記一対の基板1,2とは、その
外周縁部において図示しない枠状のシール材を介して接
着されており、この両基板1,2間の前記シール材で囲
まれた領域には、反強誘電性液晶7が封入されている。
この反強誘電性液晶7は、スメクティック層構造をなし
ており、分子配列状態の安定性をもちかつ電界に応じて
液晶分子の配列方向が変化する。
【0006】すなわち、反強誘電性液晶7は、スメクテ
ィック層構造の法線に対しあるチルト角(22.5〜30°)
で傾いた方向に液晶分子が配列する性質をもっており、
その分子配列状態には3つの安定状態がある。
【0007】第1の安定状態は、無電界時または弱い電
界が印加されたときの状態であり、この状態では、液晶
分子が各層ごとに互い違いの向きで配列(スメクティッ
ク層構造の法線に対し同じチルト角で交互に逆向きに配
列)する。したがって、無電界または弱い電界が印加さ
れた状態における液晶層全体での液晶分子の平均的な配
列方向はスメクティック層構造の法線方向にある。
【0008】第2の安定状態は、液晶層に一方向の極性
の強い電界が印加されたときの状態であり、このとき
は、液晶分子の自発分極が電界と作用して、全ての液晶
分子が、スメクティック層構造の法線に対し、一方向に
上記チルト角(22.5〜30°)で一様に配列する。
【0009】第3の安定状態は、液晶層に逆方向の極性
の強い電界が印加されたときの状態であり、このとき
は、液晶分子の自発分極が逆方向電界と作用して液晶分
子が反転し、全ての液晶分子が、スメクティック層構造
の法線に対し、上記第2の安定状態とは逆方向に上記チ
ルト角(22.5〜30°)で一様に配列する。
【0010】また、反強誘電性液晶7の液晶分子配列方
向は、両基板1,2の配向膜5,6によって規制される
ため、上記第1の安定状態では、液晶分子が、その平均
的な配列方向が配向膜5,6の配向処理方向(ラビング
方向)にほぼ一致する状態に配列し、第2および第3の
安定状態では、全ての液晶分子が、分子長軸方向が前記
配向処理方向に対して上記チルト角だけ傾いた方向を向
く状態に配列する。
【0011】一方、上記両基板1,2の外面にはそれぞ
れ偏光板8,9が積層されている。この両偏光板8,9
は、その透過軸が互いにほぼ直交するようにクロスニコ
ルに配置されており、さらに一方の偏光板、例えば図5
において下側の入射側偏光板8の透過軸の方向は、上記
第1の安定状態における液晶分子の平均的な配列方向と
ほぼ平行にしてある。
【0012】図7は上記液晶表示素子の等価回路図であ
り、一方の基板1の走査電極3と他方の基板2の信号電
極4との交差対向部およびその間の反強誘電性液晶7と
で構成される画素はコンデンサと等価であるため、上記
液晶表示素子の等価回路は、走査電極3と信号電極4と
を前記画素がもつ容量(以下、画素容量という)CLCで
接続した回路で表わされる。
【0013】上記液晶表示素子の表示動作について説明
すると、両基板1,2の電極3,4間に電圧を印加して
いない状態または印加電圧が低い状態では、液晶分子が
上記第1の安定状態に配列する。そして、この第1の安
定状態では、入射側偏光板8を透過して直線偏光になっ
た光は、その偏光の方向が液晶分子の平均的な配列方向
とほぼ等しいため、前記直線偏光のまま液晶層を出射し
て、クロスニコルに配置されている出射側偏光板9で遮
られる。したがってこのときは、液晶表示素子の出射光
はほとんどなく、表示がOFF(暗)状態になる。
【0014】一方、両基板1,2の電極3,4間に一方
向の極性のON電圧(液晶のしきい値電圧より高い電
圧)を印加すると、液晶分子が第2の安定状態に配列す
る。そして、この第2の安定状態では、液晶分子の長軸
方向が、入射側偏光板8を透過して直線偏光になった光
の偏光方向に対し、上記チルト角(22.5〜30°)とほぼ
同じ角度ずれているため、液晶層に入射した直線偏光が
液晶層の複屈折効果によって楕円偏光となり、そのうち
出射側偏光板9の透過軸方向の成分の光が液晶表示素子
の出射光となって、表示がON(明)状態になる。
【0015】これは、両基板1,2の電極3,4間に逆
方向の極性のON電圧を印加したときも同様であり、こ
のときは液晶分子が第3の安定状態に配列するが、この
第3の安定状態でも、液晶層に入射した直線偏光が液晶
層の複屈折効果によって楕円偏光となり、そのうち出射
側偏光板9の透過軸方向の成分の光が液晶表示素子の出
射光となって、表示がON(明)状態になる。
【0016】図8は上記反強誘電性液晶表示素子におけ
る電極3,4間への印加電圧と光の透過率との典型的な
関係を示しており、印加電圧が0V付近では透過率は低
く、したがって液晶表示素子はOFF状態であるが、印
加電圧を+側に上げて行くと、その電圧値があるしきい
値を越えたときに透過率が高くなり、液晶表示素子がO
N状態になる。また、この状態から印加電圧を下げて行
くと、この印加電圧が前記ON状態となる電圧値より低
いあるしきい値電圧以下となったときに透過率が低くな
り、液晶表示素子が再びOFF状態になる。これは、印
加電圧を−側に変化させたときも同様であり、このとき
も、印加電圧の絶対値があるしきい値を越えたときに液
晶表示素子がON状態になり、この状態から印加電圧の
絶対値を下げて行くと、前記ON状態となる電圧値より
低いあるしきい値以下となったときに液晶表示素子が再
びOFF状態になる。
【0017】したがって、図8において液晶表示素子が
ON状態になるときの電圧値と再びOFF状態になると
きの電圧値との中間付近の電圧値+VB ,−VB を基準
電圧とし、この基準電圧+VB ,−VB に画像データ信
号を重畳させた駆動電圧を電極3,4間に印加すれば、
上記液晶表示素子に画像表示を行なわせるさせることが
できる。
【0018】図9は上記液晶表示素子の1つの画素の電
極3,4間に印加される駆動電圧の波形と前記画素の光
透過率との関係を示している。図においてTS は前記画
素の選択期間であり、この選択期間TS は、1画面を表
示する1フレームTF を画素の行数(走査電極数)で等
分割した期間である。
【0019】この図9のように、今、例えば最初の選択
期間TS に、選択画素の電極3,4間に基準電圧VB よ
り十分高い電圧が印加されたとすると、このときは液晶
分子が上述した第2の安定状態に配列するため、画素が
ON(明)状態になる。なお、選択期間TS が経過して
非選択期間になると、この画素の走査電極3の電位は非
選択電位となるが、信号電極4には他の行の画素を駆動
するためのデータ信号が印加されるため、上記画素に
は、非選択期間中にも前記データ信号に応じた波形の電
圧が印加される。しかし、この非選択期間中は走査電極
3の電位が非選択電位であるため、非選択期間中に印加
される電圧は+VB 近傍の電圧であり、したがって、液
晶分子の僅かな動きによる透過率の変動はあるものの、
液晶分子の配列状態が上記第2の安定状態から他の安定
状態に変化してしまうことはない。
【0020】また、次の選択期間TS に選択画素の電極
3,4間に、前の選択時とは逆極性の電圧(−電圧)が
印加されたとすると、液晶分子の配列状態が上記第2の
安定状態から他の安定状態に変化するが、この印加電圧
の絶対値が図9のように基準電圧VB より小さい場合
は、液晶分子の配列状態が第3の安定状態までは反転せ
ずに第1の安定状態となり、画素がOFF(暗)状態に
なる。また、非選択期間中には、上述したように他の行
の画素を駆動するためのデータ信号に応じた波形の電圧
が印加されるが、この非選択期間中に印加される電圧は
−VB 近傍の電圧であり、したがって、液晶分子の僅か
な動きによる透過率の変動はあるものの、液晶分子の配
列状態が上記第1の安定状態から他の安定状態に変化し
てしまうことはない。
【0021】さらに、図9には示していないが、選択画
素の電極3,4間に、絶対値が基準電圧VB より十分高
い−電圧が印加されると、液晶分子が第3の安定状態に
配列して画素がON(明)状態になり、また、絶対値が
基準電圧VB より小さい+電圧が印加されると、液晶分
子が第1の安定状態に配列して画素がOFF(暗)状態
になる。
【0022】そして、この反強誘電性液晶表示素子にお
いては、上記第1,第2,第3のいずれかの安定状態に
配列した液晶分子が、次にその配列状態を変化させる電
界が印加されるまでの間、上記安定状態を維持するた
め、一般に利用されているTNモードやSTNモードの
液晶表示素子に比べて高コントラストの表示が得られる
し、また高デューティで時分割駆動できる可能性がある
から、高精細および大画面の液晶表示素子の実現が期待
できる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在知
られている反強誘電性液晶は、いずれも電界に対する応
答時間が長いという問題をもっている。そして、従来の
反強誘電性液晶表示素子は上述したような単純マトリッ
クス方式のものであるため、1画面を書込むフレーム周
波数を高くすることはできなかった。
【0024】これは、単純マトリックス液晶表示素子で
は、液晶分子の配列状態を変化させる電界が各画素の選
択期間中だけしか液晶に印加されないため、画素のON
状態またはOFF状態への書込みを、その画素の選択期
間内に完了させる必要があるためである。
【0025】すなわち、単純マトリックス液晶表示素子
では、液晶分子の配列状態を変化させる電界は選択期間
中にしか液晶に作用せず、したがって選択期間内に液晶
分子配列状態の切替えを完了しないと、画素が書込み不
良となって、画像表示ができなくなる。
【0026】このため、従来の反強誘電性液晶表示素子
では、各列の画素の選択期間を、液晶分子の配列状態の
変化に必要な期間に設定する必要があるが、反強誘電性
液晶の電界に対する応答時間は上述したように長いた
め、この反強誘電性液晶の応答時間に合わせて上記選択
期間を設定したのでは、フレーム周波数が実用値以下と
なってしまう。
【0027】本発明は、反強誘電性液晶を用いたもので
ありながら、各列の画素の選択期間を短くしてフレーム
周波数を高くし、しかも液晶分子の配列状態をその安定
状態まで確実に変化させて高コントラストの表示を行な
わせることができる反強誘電性液晶表示素子を提供する
ことを目的としたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の反強誘電性液晶
表示素子は、反強誘電性液晶の層をはさんで対向する一
対の透明基板の一方に、縦横に配列された画素電極と、
これら画素電極にそれぞれ接続された半導体能動素子
と、この能動素子に駆動信号を供給する信号線とを設
け、他方の基板に、前記画素電極と対向する対向電極を
設けたことを特徴とするものである。
【0029】
【作用】すなわち、本発明は、反強誘電性液晶表示素子
をアクティブマトリックス化したものであり、アクティ
ブマトリックス液晶表示素子では、選択期間に能動素子
がONして信号線から供給される駆動信号に応じた電荷
が画素に充電され、非選択期間は能動素子がOFFして
画素と信号線との間が電気的に遮断されるため、非選択
期間における画素からの放電は徐々にしか行なわれない
から、非選択期間中も画素に十分な電荷を保持させてお
くことができる。
【0030】そして、反強誘電性液晶の分子は、画素の
保持電荷に応じた電界によっていずれかの安定状態に配
列するため、非選択期間中も画素に十分な電荷が保持さ
れていれば、液晶分子配列状態の切替えを選択期間内に
完了させなくても、非選択期間中に液晶分子配列状態の
切替えることができる。
【0031】したがって、本発明の反強誘電性液晶表示
素子によれば、反強誘電性液晶の応答時間が長くても、
それに合わせて選択期間を長くとる必要はないから、各
列の画素の選択期間を短くしてフレーム周波数を高くす
ることができるし、また、液晶分子の配列状態をその安
定状態まで確実に変化させて、高コントラストの表示を
行なわせることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図4を参照
して説明する。図1は反強誘電性液晶表示素子の一部分
の断面図、図2は画素電極と能動素子を形成した基板の
一部分の平面図である。
【0033】この実施例の反強誘電性液晶表示素子は、
薄膜トランジスタ(以下TFTと記す)を能動素子とす
るアクティブマトリックス液晶表示素子であり、液晶層
をはさんで対向する一対の透明基板11,12のうち、
図1において下側の基板(以下TFT基板という)11
には、透明な画素電極13とこの画素電極13に接続さ
れた能動素子であるTFT14とが縦横に配列形成され
ている。
【0034】上記TFT14は例えば逆スタガー構造の
ものであり、基板11上に形成されたゲート電極Gと、
このゲート電極Gを覆うSi N(窒化シリコン)等から
なるゲート絶縁膜15と、このゲート絶縁膜15の上に
形成されたa−Si (アモルファスシリコン)からなる
半導体層16と、この半導体層16の上に形成されたソ
ース電極Sおよびドレイン電極Dとからなっている。
【0035】また、上記TFT基板11には、各画素電
極13の行間に対応させてゲートラインGLが配線され
るとともに、各画素電極13の列間に対応させてデータ
ラインDLが配線されており、TFT14のゲート電極
GはゲートラインGLにつながり、ドレイン電極Dはデ
ータラインDLにつながっている。なお、ゲートライン
GLはその端子部(図示せず)を除いてTFT14のゲ
ート絶縁膜15で覆われており、データラインDLは前
記ゲート絶縁膜15の上に形成されている。また、画素
電極13は前記ゲート絶縁膜(透明膜)15の上に形成
されており、その一端部においてTFT14のソース電
極Sに接続されている。
【0036】一方、図1において上側の基板(以下、対
向基板という)12には、上記TFT基板11の各画素
電極13と対向する透明な対向電極17が形成されてい
る。この対向電極17は、表示領域全体にわたる面積の
1枚電極とされている。
【0037】また、上記TFT基板11および対向基板
12の電極形成面の上にはそれぞれ配向膜18,19が
設けられている。これら配向膜18,19はいずれもポ
リイミド等の有機高分子化合物からなる水平配向膜であ
り、その膜面にはラビングによる配向処理が施されてい
る。なお、反強誘電性液晶を用いる液晶表示素子では、
液晶層をはさんで対向する一対の基板11,12のうち
少なくとも一方の基板の配向膜に液晶分子の配列方向を
規制する機能をもたせておけば、液晶分子の配列方向を
十分規制できるため、いずれかの基板の配向膜は、水平
配向性だけをもつ非ラビング膜でもよい。
【0038】上記TFT基板11と対向基板12とは、
その外周縁部において図示しない枠状のシール材を介し
て接着されており、この両基板11,12間の前記シー
ル材で囲まれた領域には、反強誘電性液晶20が封入さ
れている。なお、この反強誘電性液晶20は従来の反強
誘電性液晶表示素子に用いられているものと同じもので
あり、電界に応じて液晶分子の配列状態が前述した第
1,第2,第3の安定状態に変化する。
【0039】一方、上記両基板11,12の外面にはそ
れぞれ偏光板21,22が積層されている。この両偏光
板21,22は、従来の反強誘電性液晶表示素子と同様
に、その透過軸が互いにほぼ直交するようにクロスニコ
ルに配置されており、さらに一方の偏光板、例えば図1
において下側の入射側偏光板21の透過軸の方向は、第
1の安定状態における液晶分子の配列方向(液晶層全体
での平均的な配列方向)とほぼ平行にしてある。
【0040】図3は上記反強誘電性液晶表示素子の等価
回路図であり、画素電極13と対向電極17およびその
間の液晶20とで形成される画素はコンデンサと等価で
あるため、この画素は容量(以下、画素容量という)C
LCで表わされる。また、CSはTFT14がもっている
浮遊容量CS であり、この浮遊容量CS は、画素容量C
LCに対して並列に接続されている。
【0041】上記反強誘電性液晶表示素子は、各ゲート
ラインGLに順次ゲート信号を印加し、これに同期させ
て各データラインDLに画像データ信号を印加すること
によって表示駆動される。
【0042】図4は1つの画素のTFT14にゲートラ
インGLおよびデータラインDLから印加されるゲート
信号およびデータ信号の波形と、画素の電極間電圧の波
形と、画素の光透過率の変化とを示している。図におい
てTS は前記画素の選択期間であり、この選択期間TS
は、1画面を表示する1フレームTF を画素の行数(走
査電極数)で等分割した期間である。
【0043】上記反強誘電性液晶表示素子の表示動作を
説明すると、選択期間TS にTFT14のゲート電極G
にゲート信号−VG が印加されると、TFT14がON
し、データラインDLからTFT14を介して画素に供
給されるデータ信号VD に応じた電荷が、画素(画素容
量CLCおよび浮遊容量CS )に充電される。この場合、
画素への充電は急速に行なわれ、画素の電極間(画素電
極13と対向電極17との間の電圧)が、ゲート信号−
VG とデータ信号VD との電位差に相当する電圧にな
る。
【0044】また、選択期間TS が経過し非選択期間に
なると、TFT14のゲート電極Gに対するゲート信号
の印加が断たれてTFT14がOFFする。そして、非
選択期間には、画素(画素容量CLCおよび浮遊容量CS
)に蓄積された電荷が放電されるが、この非選択期間
はTFT14がOFFしており、画素とデータラインD
Lとの間が電気的に遮断されているから、非選択期間に
おける画素からの放電は徐々にしか行なわれず、したが
って、非選択期間中も画素に十分な電荷を保持させてお
くことができる。
【0045】そして、反強誘電性液晶の分子は、画素の
保持電荷に応じた電界によっていずれかの安定状態に配
列するため、非選択期間中も画素に十分な電荷が保持さ
れていれば、液晶分子配列状態の切替えを選択期間内に
完了させなくても、非選択期間中に液晶分子配列状態の
切替えることができる。
【0046】したがって、上記反強誘電性液晶表示素子
によれば、反強誘電性液晶の応答時間が長くても、それ
に合わせて選択期間を長くとる必要はないから、各列の
画素の選択期間を短くしてフレーム周波数を高くするこ
とができるし、また、液晶分子の配列状態をその安定状
態まで確実に変化させて、高コントラストの表示を行な
わせることができる。なお、上記実施例では、TFT
(薄膜トランジスタ)を能動素子としているが、上記能
動素子は例えば薄膜ダイオード等であってもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明は、反強誘電性液晶の層をはさん
で対向する一対の透明基板の一方に、縦横に配列された
画素電極と、これら画素電極にそれぞれ接続された半導
体能動素子と、この能動素子に駆動信号を供給する信号
線とを設け、他方の基板に、前記画素電極と対向する対
向電極を設けて、反強誘電性液晶表示素子をアクティブ
マトリックス化したものであるから、反強誘電性液晶を
用いたものでありながら、各列の画素の選択期間を短く
してフレーム周波数を高くし、しかも液晶分子の配列状
態をその安定状態まで確実に変化させて高コントラスト
の表示を行なわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す反強誘電性液晶表示素
子の一部分の断面図。
【図2】同じく画素電極と能動素子を形成した基板の一
部分の平面図。
【図3】上記反強誘電性液晶表示素子の等価回路図。
【図4】1つの画素の能動素子(TFT)に印加される
ゲート信号およびデータ信号の波形と、画素の電極間電
圧の波形と、画素の光透過率の変化とを示す図。
【図5】従来の反強誘電性液晶表示素子の一部分の断面
図。
【図6】同じく一方の基板の一部分の平面図。
【図7】従来の反強誘電性液晶表示素子の等価回路図。
【図8】反強誘電性液晶表示素子における電極間への印
加電圧と光の透過率との典型的な関係を示す図。
【図9】従来の反強誘電性液晶表示素子の1つの画素の
電極間に印加される駆動電圧の波形と画素の光透過率と
の関係を示す図。
【符号の説明】
11,12…基板、13…画素電極、14…TFT(能
動素子)、GL…ゲートライン、G…ゲート電極、15
…ゲート絶縁膜、16…半導体層、S…ソース電極、D
…ドレイン電極、DL…データライン、17…対向電
極、18,19…配向膜、20…反強誘電性液晶、2
1,22…偏光板。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反強誘電性液晶を用いた液晶表示素子にお
    いて、前記反強誘電性液晶の層をはさんで対向する一対
    の透明基板の一方に、縦横に配列された画素電極と、こ
    れら画素電極にそれぞれ接続された半導体能動素子と、
    この能動素子に駆動信号を供給する信号線とを設け、他
    方の基板に、前記画素電極と対向する対向電極を設けた
    ことを特徴とする反強誘電性液晶表示素子。
JP4849992A 1992-03-05 1992-03-05 反強誘電性液晶表示素子 Expired - Lifetime JP2940287B2 (ja)

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