JP2002200899A - 額 縁 - Google Patents

額 縁

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JP2002200899A
JP2002200899A JP2000402207A JP2000402207A JP2002200899A JP 2002200899 A JP2002200899 A JP 2002200899A JP 2000402207 A JP2000402207 A JP 2000402207A JP 2000402207 A JP2000402207 A JP 2000402207A JP 2002200899 A JP2002200899 A JP 2002200899A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背面照射により画面を鮮明に浮き上がらせる
ことができ、しかも通常の額縁とほとんど変わらない厚
さを有する新規な額縁を提供する。 【解決手段】 中央部に一辺又は対向する二辺に接して
1個又は2個の線状光源を備えた方形面発光体を、また
縁辺部にインバータ及びコンバータを直列に配置した裏
板(2)を付設した方形状枠体(1)の適所に電源と接
続するためのソケット部を設け、これらソケット部、コ
ンバータ、インバータ及び線状光源を接続する回路を形
成し、かつ枠体(1)に面発光体上に接して画像担持透
光シートを嵌入するための嵌合溝(9)を設けた額縁と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背面照射により画
面を鮮明に浮き上がらせ、展示効果を向上させるために
用いる額縁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、絵画、写真等の芸術作品を展
示する際には、通常それらの作品を額縁に収容し、壁面
や仕切り板に懸架して陳列する方式がとられている。し
かしながら、このような方式では、観客は表面から入射
する光の散乱により作品を観察するため、画面が暗くな
るのを免れない。
【0003】一方、広告装置としては、背面から光を照
射して広告用フィルムに描かれた絵柄を、表面側に浮か
び上がらせる方式が知られているが、この方式により背
後から照射して画面を均一に浮かび上がるようにするに
は、画面からかなり離れた位置に光源を配置しなければ
ならないため、全体として厚みの小さい額縁に適用する
ことはむずかしい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、背面照射により画面を鮮明に浮き上がら
せることができ、しかも通常の額縁とほとんど変わらな
い厚さを有する新規な額縁を提供することを目的として
なされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、絵画、写真
等を展示するのに使用するための額縁について種々検討
した結果、通常使用されている額縁に、線状光源とそれ
に一辺を接した面発光体を固定した裏板を付設し、その
面発光体上に画面を配置すれば、背面照射により画面を
鮮明に浮き上がらせうることを見出し、この知見に基づ
いて本発明をなすに至った。
【0006】すなわち、本発明は、中央部に一辺又は対
向する二辺に接して1個又は2個の線状光源4を備えた
方形面発光体3を、また縁辺部にインバータ6及びコン
バータ5を直列に配置した裏板2を付設した方形状枠体
1の適所に電源と接続するためのソケット部7を設け、
これらソケット部7、コンバータ5、インバータ6及び
線状光源4を接続する回路を形成し、かつ枠体1に面発
光体3上に接して画像担持透光シート10を嵌入するた
めの嵌合溝9を設けてなる額縁を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に添付図面に従って、本発明を
詳細に説明する。図1は本発明の額縁の1例の各部材を
示す斜視図、図2は裏面とそれに付随する各部材の配置
状態を示す平面図である。本発明の額縁は、枠体1と裏
板2とから構成されている。この枠体1は通常の額縁と
同様に4本の枠材を方形に組み合わせて形成されるが、
その中の1本は図1に示すように取りはずし可能とし、
画像担持透光シート10の嵌入が容易に行われるように
するのが好ましい。この枠体1の材質は、金属、木材、
プラスチックス、ガラス、陶質、厚紙など従来の額縁材
料として慣用されているものの中から任意に選ぶことが
できる。この枠体1には、所望に応じ着色することもで
きるし、美観を向上させるために彫刻を施すこともでき
る。この枠体1の一部を取りはずし可能に構成する場
合、取りはずしされる枠材は、差し込み法、蝶番法など
によって取り付けられる。この枠体1には、裏板2の嵌
合溝8及び画像担持透光シート10の嵌合溝9が設けら
れている。
【0008】本発明の額縁において付設される裏板2の
材質も、上記の枠体1と同様のものを用いることができ
る。このものは、透明材料であっても不透明材料であっ
てもよい。本発明においては、この裏板2の中央部に面
発光体3を配置し、その方形面発光体3の一辺又は対向
する二辺に接して線状光源、例えばケイ光灯4を備えて
いることが必要である。
【0009】図3は、面発光体3とそれに接するケイ光
灯4との関係を示す断面図であり、面発光体3は、導光
板3aとその一方の面に積層された拡散シート3bと反
対側の面に積層された反射シート3cとからなってい
る。導光板3aの一方の面、すなわち反射シート3cが
積層されている面は、特殊印刷方式又はエッチング方式
により乱反射面に形成されている。この導光板3aと拡
散シート3b、導光板3aと反射シート3cとの積層
は、接着剤による接着、高周波による溶着、重ね合わせ
て機械的に固定する方法などによって行われる。
【0010】導光板3aとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニルのような透明プラスチック
からなる樹脂板が用いられるが、透光性が優れている点
でアクリル樹脂、例えばポリメタアクリル酸メチル板、
メタクリル酸メチルとメタクリル酸との共重合体などの
板を用いるのが好ましい。この導光板の厚さは、通常2
〜20mm、好ましくは5〜10mmの範囲である。こ
の導光板3aの一方の面には、グラデーションを付した
ドットパターンが印刷又はエッチングされ、乱反射面が
形成されている。このドットパターンは、面発光体3と
して作用させるために、導光板3aの一側面又は対向二
側面から、線状光源4により光が投射されたときに面輝
度が均一になるようにグラデーションが付されている。
【0011】次に、この乱反射面に積層される反射シー
ト3cは、導光板3aを経由して伝達される光を面垂直
方向に反射する作用を行うもので、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂のような透明樹脂
からなっている。この反射シート3cの厚さは、通常5
0〜250μm、好ましくは75〜200μmの範囲で
ある。
【0012】また、導光板3aの反射シート3cとは反
対の面に積層される拡散シート3bは、導光板3aを介
して伝達され、反射シート3cにより反射された光を、
導光板表面から垂直方向に放射する役割を果すもので、
ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹
脂のような透明樹脂からなっている。この拡散シート3
bの厚さは、通常50〜350μm、好ましくは100
〜200μmである。
【0013】この面発光体3は、これを発光させる場
合、その周縁部分から照射光が漏洩し、内側部分との間
に輝度の差を生じる結果、画面が不均一になるので、周
縁部分に、光吸収性枠を配置するのが好ましい。この光
吸収性枠は、灰色ないし黒色の着色を反射シート3cの
周縁部分に印刷するか、あるいは別に設けた灰色ないし
黒色の枠体を反射シート3cに重ね合わせることにより
設けられる。
【0014】本発明における面発光体3は、上記のよう
に構成された導光板積層体の一側面又は対向二側面に配
置された線状光源4、例えば管状ケイ光灯を有してい
る。この線状光源4として管状ケイ光灯を用いるとき、
このケイ光灯は、熱陰極型でも冷陰極型でもよいが、前
者の場合は100〜200V、後者の場合は600V以
上で用いられる。
【0015】裏板2の縁辺部には、面発光体3に電力を
供給するためのコンバータ5及びインバータ6が直列に
配置され、電源から電力を入力するためのソケット7及
び線状光源4との間に導線による回路が形成されている
【0016】本発明の額縁は、画像担持透光シート10
を、枠体1の嵌合溝9に嵌入し、面発光体3に装着して
用いる。この画像担持透光シート10はそのままで嵌入
してもよいが、透明シート製ホルダー11に挟入して用
いるのが有利である。図4は、この透明シート製ホルダ
ー11の使用状態を示す斜視図である。この透明シート
製ホルダー11は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの
透明なプラスチックで作られている。このものは、1枚
のシートを縦二つ折り又は横二つ折りとして作成するの
が好ましいが、所望ならば2枚のシートをその一辺又は
二辺で接着して作成してもよい。また、1枚のシートの
T側縁を開放し、三側縁を内側に折り曲げて保持部を形
成したものでもよい。上記嵌合溝8,9の寸法、すなわ
ち幅、深さは、裏板の寸法及び使用される画像担持透光
シート10又は透明シート製ホルダー11の寸法に依存
するが、通常、嵌合溝8は幅5〜15mm、深さ5〜1
5mm、嵌合溝9は幅2〜10mm、深さ3〜15mm
である。
【0017】本発明の額縁においては、所望に応じ画像
担持透光シート10又は透明シート製ホルダー11の表
面にさらに透明被覆板を配設する構造にすることもでき
るし、それらの上にさらに帯電防止板を配置することも
できるが、透明被覆板又は前記の透明シート製ホルダー
11に帯電防止性を付与し、帯電防止板を兼用させるの
が有利である。この際、帯電防止性の付与は、通常プラ
スチックに慣用されている帯電防止剤、例えば第四級ア
ンモニウム化合物やピリジン誘導体のような陽イオン界
面活性剤、オレフィン硫酸エステルやアルキルベンゼン
スルホン酸エステルのような陰イオン界面活性剤、多価
アルコール部分脂肪酸エステルや脂肪アルコール又は脂
肪酸エステルのエチレンオキシド付加物のような非イオ
ン界面活性剤、ベタイン型カルボン酸誘導体やイミダゾ
リン誘導体のような両性界面活性剤を添加することによ
って行われるが、そのほか導電体と接触させてアースと
する、紫外線、X線のような放射線を照射する、透明被
覆板や透明シート製ホルダー11の形成材料として帯電
性を有するプラスチックを用いるなどによって行うこと
もできる。図5は、本発明の枠体1の構造を示すための
断面図であって、8は裏板2を取り付けるための嵌合
溝、9は画像担持透光シート10又は透明シート製ホル
ダー11及び所望により用いられる透明被覆板を取り付
けるための嵌合溝である。
【0018】また、本発明の額縁においては、画像の劣
化防止及び鮮明度の向上のために、面発光体3又は透明
シート製ホルダー11あるいはその両方に紫外線吸収層
を設けるのが好ましい。この紫外線吸収層は、面発光体
3に設ける場合は、それを構成する導光板3aの乱反射
面に、また透明シート製ホルダー11に設ける場合に
は、そのホルダーを構成するシートの上表面にそれぞれ
紫外線吸収剤を含有する塗布液をコーティングし、乾燥
して、厚さ0.05〜0.2mmの塗膜を形成させるこ
とによって行われる。
【0019】この際の紫外線吸収剤としては、ベンゾフ
ェノン系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール系、ア
クリロニトリル系又は金属錯塩系のプラスチックの紫外
線防止剤として慣用されているものを用いることができ
るが、特に含フッ素系のものが好適である。
【0020】本発明の額縁は、裏板2の背面に壁面固定
具を取り付けて、絵画、写真等の展示用壁掛け額縁とし
て、あるいは直立用支持具を取り付けて、葬儀用遺影額
縁として用いるのに好適である。
【0021】
【発明の効果】本発明の額縁を用いると、バックライト
方式により絵画や写真等を鮮明に浮き出させることがで
きるので、美術展の作品や葬儀用の遺影を強く印象づけ
て陳列することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の額縁の1例の構造を示す斜視図。
【図2】 本発明の額縁の裏板を示す平面図。
【図3】 本発明の額縁の面発光体の主要部を示す側面
図。
【図4】 透明シート製ホルダーの使用状態を示す斜視
図。
【図5】 本発明の額縁の枠体の断面図。
【符号の説明】
1 枠体 2 裏板 3 面発光体 4 線状光源 5 コンバータ 6 インバータ 7 入力用ソケット 8,9 嵌合溝 10 画像担持透光シート 11 透明シート製ホルダー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に一辺又は対向する二辺に接して
    1個又は2個の線状光源(4)を備えた方形面発光体
    (3)を、また縁辺部にインバータ(6)及びコンバー
    タ(5)を直列に配置した裏板(2)を付設した方形状
    枠体(1)の適所に電源と接続するためのソケット部
    (7)を設け、これらソケット部(7)、コンバータ
    (5)、インバータ(6)及び線状光源(4)を接続す
    る回路を形成し、かつ枠体(1)に面発光体(3)上に
    接して画像担持透光シート(10)を嵌入するための嵌
    合溝(9)を設けてなる額縁。
  2. 【請求項2】 基板の背面に壁面固定具を設けて壁掛け
    用とした請求項1記載の額縁。
  3. 【請求項3】 枠体の下部に直立用支持具を設けてスタ
    ンド用とした請求項1記載の額縁。
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