JP2002200871A - 画像記録体、画像記録体形成方法及び画像記録体を用いた認証識別方法 - Google Patents

画像記録体、画像記録体形成方法及び画像記録体を用いた認証識別方法

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JP2002200871A
JP2002200871A JP2001059863A JP2001059863A JP2002200871A JP 2002200871 A JP2002200871 A JP 2002200871A JP 2001059863 A JP2001059863 A JP 2001059863A JP 2001059863 A JP2001059863 A JP 2001059863A JP 2002200871 A JP2002200871 A JP 2002200871A
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pigment
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JP2001059863A
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Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 平面性に優れ、画像記録性を良好にし、か
つ、偽変造防止が可能で、傷つき耐性に優れた画像記録
体、画像記録体形成方法及び画像記録体を用いた認証識
別方法の提供。 【解決手段】 基材5上に識別情報担持層又は書誌情報
担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層2を有
する画像記録体において、基材表面に鱗片顔料を含む鱗
片顔料パターン3と鱗片顔料を含まない背景パターン4
が同一画面に付け合わされて形成されており、さらにそ
の上に該情報担持層2が形成されていることを特徴とす
る画像記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像記録体、画像記
録体形成方法(以下、単に形成方法ともいう)及び画像
記録体を用いた認証識別方法(以下、単に識別方法とも
いう)に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、偽造、変造防止等の安全性
(セキュリティ)が要求される個人情報等を記憶する接
触式又は非接触式の電子または磁気等のカード、あるい
はシートに適用して好適な画像記録体および画像記録体
の形成方法、ならびに画像記録体を用いた認証識別方法
に関する。
【0003】近年、例えば銀行、会社、学校及び官公庁
等のサービス産業分野では、接触式又は非接触式の電子
または磁気等のカードを発行する場合が多くなってき
た。これらの分野で使用されるキャッシュカード、従業
者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種
免許証等には個人情報が記録されるために、容易に偽
造、変造できないようにセキュリティ処理が施されてい
る。
【0004】低コストで偽造防止を図るために、見る角
度によって色が変化する色変化印刷層を設ける偽造防止
技術が普及してきている。このような色変化印刷層は、
例えば、パールインキなどのように、見る角度によって
色が変化する色変化インキで印刷して形成されている。
このような色が変化するインキは、光を多重反射する顔
料を含んでおり、その顔料で反射した光の干渉によっ
て、色が変化して見える。
【0005】しかしながら、色変化印刷層の上に顔画像
や氏名、住所、発行日などを書き込む場合には、色変化
印刷層の厚みや色変化印刷層中の顔料の大きさにもよる
が、その凹凸が記録表面に影響し、サーマルヘッドで記
録する熱転写記録方法などでは、その凹凸が記録画像に
ムラやかすれのような不具合を発生させる原因となる。
【0006】また、特に顔画像付きの社員証や免許証等
においては、画像上に傷が付き本人確認できなくなるこ
とを避けるため、傷つき耐性に優れた画像記録体が要求
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した課題
を解決したものであって、画像記録性と偽変造防止性を
両立する画像記録体および画像記録体形成方法、傷つき
耐性と偽変造防止性に優れる画像記録体および画像記録
体形成方法、より一層偽変造防止性を向上させた画像記
録体および画像記録体形成方法、ならびに画像記録体を
用いた認証識別方法を提供することを目的としている。
【0008】即ち、本発明の目的は以下の通りである。 (1)平面性に優れ、画像記録性を良好にし、かつ、偽
変造防止できる画像記録体および画像記録体形成方法を
提供することにある。
【0009】(2)傷つき耐性と偽変造防止性に優れた
画像記録体および画像記録体形成方法を提供することに
ある。
【0010】(3)偽変造防止性に優れる画像記録体お
よび画像記録体形成方法ならびに画像記録体を用いた認
証識別方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
より達成された。
【0012】1.基材上に識別情報担持層又は書誌情報
担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を有す
る画像記録体において、基材表面に鱗片顔料を含む鱗片
顔料パターンと鱗片顔料を含まない背景パターンが同一
画面に付け合わされて形成されており、さらにその上に
該情報担持層が形成されていることを特徴とする画像記
録体。
【0013】2.鱗片顔料パターン及び鱗片顔料を含ま
ない背景パターンが同一画面を付け合わせて形成される
層の上に透明樹脂層、情報担持層がこの順に形成されて
いることを特徴とする前記1に記載の画像記録体。
【0014】3.鱗片顔料パターンが文字、線又は紋様
の何れかのパターンであることを特徴とする前記1又は
2に記載の画像記録体。
【0015】4.鱗片顔料パターンと鱗片顔料を含まな
い背景パターンが同一画面に付け合わせて形成される層
の厚さを同一にし、層の厚さが2〜5μmであることを
特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の画像記録
体。
【0016】5.情報担持層が昇華方式又は溶融転写方
式から選ばれる少なくとも1つの方式により形成される
ことを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の画像
記録体。
【0017】6.基材が、白色支持体上に高屈折率層を
積層したものであることを特徴とする前記1〜5の何れ
か1項に記載の画像記録体。
【0018】7.基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料パ
ターンと鱗片顔料を含まない背景パターンとを毛抜き合
わせで印刷し、その上に識別情報担持層又は書誌情報担
持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を設ける
ことを特徴とする画像記録体形成方法。
【0019】8.基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料パ
ターンと鱗片顔料を含まない背景パターンとを毛抜き合
わせで印刷した後、印刷層上に透明樹脂層を設け、さら
にその上に識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ば
れる少なくとも1つの情報担持層を設けることを特徴と
する画像記録体形成方法。
【0020】9.鱗片顔料パターンを文字、線又は紋様
の何れかのパターンにすることを特徴とする前記7又は
8に記載の画像記録体形成方法。
【0021】10.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと
鱗片顔料を含まない背景パターンの厚さを同一にし、か
つパターンの厚さが2〜5μmであることを特徴とする
前記7〜9の何れか1項に記載の画像記録体形成方法。
【0022】11.情報担持層を昇華方式又は溶融転写
方式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成する
ことを特徴とする前記7〜10の何れか1項に記載の画
像記録体形成方法。
【0023】12.白色支持体上に高屈折率層を積層し
た基材を用いることを特徴とする前記7〜11の何れか
1項に記載の画像記録体形成方法。
【0024】13.基材上に、支持体、離型層、鱗片顔
料層及び接着層を有する転写箔をヒートロールで転写
後、識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる少
なくとも1つの情報担持層を設けることを特徴とする画
像記録体形成方法。
【0025】14.転写箔を転写した後に、透明樹脂層
を設け、さらにその上に識別情報担持層又は書誌情報担
持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を設ける
ことを特徴とする前記13に記載の画像記録体形成方
法。
【0026】15.鱗片顔料層を文字、線、紋様の何れ
かのパターン状にすることを特徴とする前記13又は1
4に記載の画像記録体形成方法。
【0027】16.鱗片顔料層の厚さを2〜5μmにす
ることを特徴とする前記13〜15の何れか1項に記載
の画像記録体形成方法。
【0028】17.情報担持層を昇華方式又は溶融転写
方式から選ばれる少なくとも1種の方式により形成する
ことを特徴とする前記13〜16の何れか1項に記載の
画像記録体形成方法。
【0029】18.白色支持体上に高屈折率層を積層し
た基材を用いることを特徴とする前記13〜17の何れ
か1項に記載の画像記録体形成方法。
【0030】19.基材上に識別情報担持層又は書誌情
報担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層及び
鱗片顔料を含む鱗片顔料層を有する画像記録体におい
て、鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率が
0.3〜0.8であることを特徴とする画像記録体。
【0031】20.基材上に識別情報担持層又は書誌情
報担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層及び
鱗片顔料を含む鱗片顔料層を有する画像記録体におい
て、粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜
40μmの鱗片顔料が質量比で50:50〜10:90
となるよう混合された鱗片顔料を用いることを特徴とす
る画像記録体。
【0032】21.鱗片顔料層の下に鱗片顔料層と補色
の色を呈する色材層を設けることを特徴とする前記19
又は20に記載の画像記録体。
【0033】22.鱗片顔料層を文字、線又は紋様の何
れかのパターン状にすることを特徴とする前記19又は
21に記載の画像記録体。
【0034】23.鱗片顔料層が、識別情報又は書誌情
報から選ばれる少なくとも一種の情報と少なくとも一部
が重なり合うように形成されていることを特徴とする前
記19〜22の何れか1項に記載の画像記録体。
【0035】24.ホログラム層を有することを特徴と
する前記19〜23の何れか1項に記載の画像記録体。
【0036】25.情報担持層が昇華方式又は溶融転写
方式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成され
ていることを特徴とする前記19〜24の何れか1項に
記載の画像記録体。
【0037】26.基材が、白色支持体上に高屈折率層
を積層したものであることを特徴とする前記19〜25
の何れか1項に記載の画像記録体。
【0038】27.基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料
層をドライオフセット印刷方式で層の厚さが2〜5μm
となるよう必要に応じて複数回繰り返し印刷した後、識
別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる少なくと
も1つの情報担持層を設けることを特徴とする画像記録
体形成方法。
【0039】28.基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料
層をシルクスクリーン印刷した後、鱗片顔料層を必要に
応じてプレスすることにより層の厚さを2〜5μmとし
た後、識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる
少なくとも1つの情報担持層を設けることを特徴とする
画像記録体形成方法。
【0040】29.鱗片顔料層の下に鱗片顔料層と補色
の色を呈する色材層を設けることを特徴とする前記27
又は28に記載の画像記録体形成方法。
【0041】30.鱗片顔料層を文字、線又は紋様の何
れかのパターン状にすることを特徴とする前記27〜2
9の何れか1項に記載の画像記録体形成方法。
【0042】31.鱗片顔料層が、識別情報又は書誌情
報から選ばれる情報と少なくとも一部が重なり合うよう
に形成されていることを特徴とする前記27〜30の何
れか1項に記載の画像記録体形成方法。
【0043】32.ホログラム層を設けることを特徴と
する前記27〜31の何れか1項に記載の画像記録体形
成方法。
【0044】33.情報担持層を昇華方式又は溶融転写
方式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成する
ことを特徴とする前記27〜32の何れか1項に記載の
画像記録体形成方法。
【0045】34.白色支持体上に高屈折率層を積層し
た基材を用いることを特徴とする前記27〜33の何れ
か1項に記載の画像記録体形成方法。
【0046】35.基材上に共通情報及び文字又は紋様
を有する個別パターンを多面印刷した後、カード状に打
ち抜き、基材上の共通情報及び個別パターンを有する側
に個人識別情報を設けることを特徴とする画像記録体。
【0047】36.基材上に共通情報を多面印刷した
後、カード状に打ち抜き、基材上の共通情報を有する側
に文字又は紋様を有する個別パターン及び個人識別情報
を設けることを特徴とする画像記録体。
【0048】37.個人識別情報が、顔写真又は氏名か
ら選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする前記
35又は36に記載の画像記録体。
【0049】38.個人識別情報及び個別パターンの少
なくとも一部が重なり合っていることを特徴とする前記
35〜37の何れか1項に記載の画像記録体。
【0050】39.個別パターンが、鱗片顔料を有する
鱗片顔料層又は赤外線吸収物質層から選ばれる少なくと
も1層を有することを特徴とする前記35〜38の何れ
か1項に記載の画像記録体。
【0051】40.共通情報、個人識別情報および文字
又は紋様を有する個別パターンが設けられた画像記録体
を用いた認証識別方法において、個人識別情報に対応す
る個別パターンをそれぞれ記録し、個人識別情報及び個
別パターンを対応させることにより個人を識別すること
を特徴とする画像記録体を用いた認証識別方法。
【0052】41.前記35〜39の何れか1項に記載
の画像記録体を用いることを特徴とする前記40に記載
の画像記録体を用いた認証識別方法。
【0053】42.基材上に共通情報及び文字又は紋様
を有する個別パターンを多面印刷した後、打ち抜き装置
によりカード状に打ち抜き、基材上の共通情報及び個別
パターンを有する側に個人識別情報を設けることを特徴
とする画像記録体形成方法。
【0054】43.基材上に共通情報を多面印刷した
後、打ち抜き装置によりカード状に打ち抜き、基材上の
共通情報を有する側に、支持体、離型層、文字又は紋様
を有する個別パターン保持層、接着層を有する転写箔を
ヒートロールで転写後、個人識別情報を設けることを特
徴とする画像記録体形成方法。
【0055】44.個人識別情報が、顔写真又は氏名か
ら選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする前記
42又は43に記載の画像記録体形成方法。
【0056】45.個人識別情報及び個別パターンの少
なくとも一部が重なり合うよう形成されていることを特
徴とする前記42〜44の何れか1項に記載の画像記録
体形成方法。
【0057】46.個別パターンが、鱗片顔料を有する
鱗片顔料層又は赤外線吸収物質を有する赤外線吸収物質
層から選ばれる少なくとも1層であることを特徴とする
前記42〜45の何れか1項に記載の画像記録体形成方
法。
【0058】47.基材上に、見る角度により色が変化
する鱗片顔料を含む一つ以上の鱗片顔料パターンと、鱗
片顔料を含まない背景パターンとが隣接して毛抜き合わ
せで形成され、その上に識別情報又は書誌情報から選ば
れる少なくとも1つの情報担持層が形成されていること
を特徴とする画像記録体。
【0059】48.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、網点又は多重線で形成されているこ
とを特徴とする前記47に記載の画像記録体。
【0060】49.網点又は多重線で形成されている鱗
片顔料パターンの、みる角度により変化する色のどちら
か一方を、減色法3原色もしくは加色法3原色の近似色
の組合せとしたことを特徴とする前記48に記載の画像
記録体。
【0061】50.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、紫外線又は赤外線を照射すると特定
の色に発色する鱗片顔料パターンであり、該鱗片顔料パ
ターンが網点で形成されていることを特徴とする前記4
7〜49のいずれか1項に記載の画像記録体。
【0062】51.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、少なくとも鱗片顔料とバインダーを
含むインキにより形成されてなり、該インキ中の鱗片顔
料濃度が35質量%以上であることを特徴とする前記4
7〜50のいずれか1項に記載の画像記録体。
【0063】52.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、熱溶融性又は熱可塑性化合物を含有
することを特徴とする前記47〜51のいずれか1項に
記載の画像記録体。
【0064】53.背景パターンが蛍光顔料又は白色顔
料から選ばれる少なくとも1種を含有していることを特
徴とする前記47〜52のいずれか1項に記載の画像記
録体。
【0065】54.背景パターンの一部が網点で形成さ
れていることを特徴とする前記47〜53のいずれか1
項に記載の画像記録体。
【0066】55.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、深さ方向でみたときに基材側の鱗片
顔料パターン面積に対し、情報担持体と接する側の鱗片
顔料パターンの面積が少ない部分を有することを特徴と
する前記47〜54のいずれか1項に記載の画像記録
体。
【0067】56.深さ方向でみたときに基材側の鱗片
顔料パターン面積に対し、情報担持体と接する側の鱗片
顔料パターンの面積が少ない部分が背景パターンと接し
ていない部分を含むことを特徴とする前記55に記載の
画像記録体。
【0068】57.鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
少なくとも1つが、粒径分布の異なる鱗片顔料を含む鱗
片顔料層を積層して形成されていることを特徴とする前
記47〜56のいずれか1項に記載の画像記録体。
【0069】58.積層された鱗片顔料層のうち最上層
の鱗片顔料が最も粒径が大きいことを特徴とする前記5
7に記載の画像記録体。
【0070】59.基材上に設けられた受像層上に、見
る角度により色が変化する鱗片顔料を含む鱗片顔料パタ
ーンの少なくとも1つ及び鱗片顔料を含まない背景パタ
ーンを毛抜き合わせで印刷することにより配置し、その
上にさらに、該鱗片顔料パターンと背景パターンの境界
にかかるように識別情報及び書誌情報から選ばれる少な
くとも1つの情報担持層を感熱転写方式により形成し、
さらにその上に保護層を形成することを特徴とする画像
記録体形成方法。
【0071】60.情報担持層を、昇華又は溶融転写方
式から選ばれる感熱転写方式の少なくとも1種により形
成することを特徴とする前記59に記載の画像記録体形
成方法。
【0072】以下、本発明を詳細に述べる。本発明の請
求項1〜18の発明の記録媒体の層構成の例を図1に示
す。
【0073】〈基材〉基材としては紙、ポリプロピレン
やポリスチレン又はそれらを紙と貼合した合成紙等の紙
類、透明又は白色のポリエチレンテレフタレートベース
フィルム、ポリエチレンテレナフタレートベースフィル
ム、塩化ビニルベースフィルム等のプラスチックフィル
ム、各種の金属やセラミックのフィルム等が挙げられ、
基材中にはICメモリー、光メモリー、磁気メモリー等
を内蔵してもよく、単層でも上記フィルムの複合フィル
ムでもよい。基体の厚みは通常100〜1000μm、
好ましくは200〜700μmである。裏面側には筆記
層を設けてもよい。
【0074】(鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗片
顔料を含まない背景パターン)鱗片顔料は、鱗のような
薄片状の金属粉、雲母、またはこれら薄片状無機材料を
有する芯体表面を金属、合金又は金属酸化物から選ばれ
た少なくとも1種で被覆したものである。
【0075】本発明の鱗片顔料としては、好ましくは雲
母に反射性(高虹彩反射)を与える薄膜被膜として、可
視域に透明で屈折率が2.0以上ある金属酸化物あるい
は金属硫化物などを被覆したもので、例えば、Sb
23、Fe23、PbO、ZnSe、CdS、Bi
23、TiO2、PbCl2、CeO2、Ta25、Zn
S、ZnO、CdO、Nd23、Sb23、SiOおよ
びInO3の単層の被覆、又は2層に被覆することによ
り形成される。
【0076】雲母と金属酸化膜が組み合わされた時、そ
の屈折率の差が0.4を越えると、入射した白色光の反
射量が多く、また、同時に雲母と金属酸化膜の界面で副
屈折を起こすことから、高虹彩反射性となり、変色効果
をより効果的に助長する働きをする。この時、雲母を被
覆する金属酸化膜の膜厚を制御することで任意の色調の
高虹反射性を持った鱗片顔料とすることができる膜厚は
通常10〜10000Å、望ましくは200〜2000
Åの範囲の膜厚が可視域に対して高虹彩反射性となるの
で望ましい。このような鱗片顔料の市販のものとしては
「Iriodin」(商品名、MERCK社製)があ
る。「Iriodin」は天然マイカの表面を酸化チタ
ンおよび酸化鉄等の高屈折率の金属酸化物で被覆した安
定した無機鱗片顔料であり、屈折率の高い酸化チタンの
層と屈折率の低いマイカおよび周りの媒体との境界で反
射した光が真珠光沢をもたらすものである。この「Ir
iodin」には、被覆された酸化チタンの膜厚を変え
ることによって虹彩色の特定な色を強調させることがで
きる。
【0077】さらに、光干渉性膜を多層積層した光干渉
性顔料等も本発明に好ましく用いられる。この様な光干
渉性顔料は、具体的には、例えばSHCPA社から商品
名OVIとして市販されている。このような鱗片顔料は
有色色料との混合物にビヒクル、添加剤を加えインキ化
して用いる。
【0078】鱗片顔料パターンは、前述のようにインキ
化して印刷したり、公知のバインダー樹脂を適宜選択し
て鱗片顔料と混合したものを有する塗膜を転写すること
により形成される。バインダー樹脂の代表例としては、
例えばポリメタクリル酸メチル系のアクリル系樹脂、ポ
リスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等の塩
化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニリデ
ン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル系樹脂、酢酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリ
ビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、アミド系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミ
ン系樹脂、アルキッド系樹脂、フェノール系樹脂、弗素
系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビ
ニルアルコール、カゼイン、ゼラチン等を挙げることが
できる。
【0079】背景パターンは、OPニスを用いて印刷し
たり、ポリスチレンとポリオレフィンのブロックポリマ
ーからなる熱可塑性樹脂、水添スチレン系熱可塑性樹
脂、スチレン系熱可塑性樹脂、官能基付与反応性スチレ
ン系熱可塑性樹脂、オレフィン系熱可塑性樹脂、熱可塑
性フッ素ゴム、ポリエステル系熱可塑性樹脂、ポリウレ
タン系熱可塑性樹脂、ポリビニルブチラール、スチレン
無水マレイン酸共重合体樹脂等からなる塗膜を転写する
ことにより形成される。
【0080】鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗片顔
料を含まない背景パターンは、画像記録体の基材表面の
同一画面上に付け合わされて、即ち、鱗片顔料パターン
と背景パターンが隣接するように形成されており、背景
パターンは透明であることが好ましい。また、鱗片顔料
パターンと背景パターンの厚さは同一であることが好ま
しく、厚さの値としては2〜5μmである。
【0081】2μm未満であると、鱗片顔料が持つ、見
る角度によって色が変化する効果を十分に得ることがで
きず、5μmを越えると画像記録性が劣化する。
【0082】高屈折率層を鱗片顔料パターンの下に設け
ることにより、指向性のある鱗片顔料層の見え方をコン
トロールすることができる。白色支持体上に高屈折率層
を設けると、この効果がより明確になり好ましい。
【0083】高屈折率層とは屈折率が1.6以上の樹脂
層を言い、単層の膜厚としては、0.0001〜5.0
μmが好ましく、特に好ましくは0.001〜3μmで
ある。
【0084】高屈折率層は、活性エネルギー線反応性基
を有しない金属アルコキシド及びその加水分解物から選
ばれる少なくとも一つ、後述する一般式(I)で表され
る活性エネルギー線反応性の金属アルコキシド化合物、
又、好ましくは該一般式(I)の化合物を除く活性エネ
ルギー線反応性化合物を含有しており、高屈折率組成物
を該透明基体上に塗設後、塗膜に活性エネルギー線を照
射して任意の屈折率の高屈折率層がを形成される。
【0085】この発明の高屈折率層に使用される金属ア
ルコキシド及びその部分加水分解物から選ばれる少なく
とも一つの化合物、及び後述する一般式(I)の活性エ
ネルギー線反応性の金属アルコキシド化合物のいずれの
金属は同様なものであり、金属としてはAl、Si、T
i、V、Ni、Cu、Zn、Y、Ga、Ge、Zr、I
n、Sn、Sb、Sr、La、Ta、Tl、W、Ceお
よびNdを挙げることができる。
【0086】後述する一般式(I)の活性エネルギー線
反応性の金属アルコキシド化合物の金属は、特に紫外線
照射により、これらを含有する層の屈折率を変化させる
のに役立つ。好ましい金属としては、Al、Si、T
i、V、Zn、Y、Zr、In、Sn、Sr、Ta、T
l、WおよびCeであり、特に屈折率を変化させ易い好
ましい金属としてはTi、Zr、Tl、In(In−S
n錯体)、Sr(Sr−TiO2錯体)である。Tiの
場合、光に反応することは知られているが、Ti化合物
を含む層の屈折率を光により変化させることについては
知られていない。
【0087】本発明の高屈折率層に使用される活性エネ
ルギー線反応性基を有しない金属アルコキシドとして
は、炭素原子数1〜10のものがよいが、好ましくは炭
素原子数1〜4である。また金属アルコキシドの加水分
解物はアルコキシド基が加水分解を受けて−金属原子−
酸素原子−金属原子−のように、架橋構造を作り、硬化
した層を形成する。
【0088】本発明の高屈折率層に使用される活性エネ
ルギー線反応性基を有しない金属アルコキシドとして;
例えばAlのアルコキシドとしては、Al(O−C
33、Al(OC253、Al(O−i−C
373、Al(O−n−C493;Siの例として
は、Si(OCH34、Si(OC254、Si(O
−i−C3 74、Si(O−t−C494;Tiの例
としては、Ti(OCH34、Ti(OC254、T
i(O−n−C374、Ti(O−i−C374、T
i(O−n−C494、Ti(O−n−C474の2
〜10量体、Ti(O−i−C374の2〜10量
体、Ti(O−n−C494の2〜10量体、Vの例
としては、VO(OC253;Znの例としては、Z
n(OC252;Yの例としてはY(OC493;Z
rの例としては、Zr(OCH34、Zr(OC2 5
4、Zr(O−n−C374、Zr(O−i−C37
4、Zr(O−i−C 494、Zr(O−n−C49
4の2〜10量体;Inの例としては、In(O−n−
493;Snの例としては、Sn(O−n−C
494、Taの例としてはTa(OCH35、Ta
(O−n−C375、Ta(O−i−C375、Ta
(O−n−C455;Wの例としては、W(OC
256;Ceの例としては、Ce(OC373等が挙
げられる。
【0089】これらを単独で又は2種以上組み合わせて
用いることができる。中でも、Ti(O−n−C37
4、Ti(O−i−C374、Ti(O−n−C49
4、Ti(O−n−C374の2〜10量体、Ti(O
−n−C494の2〜10量体;Zr(O−i−C3
74、Zr(O−n−C494;Si(OC25 4
Si(O−i−C374が特に好ましい。
【0090】また、本発明に好ましく用いられる高屈折
率層においては、上記金属アルコキシドを加水分解(部
分または完全加水分解)させたものを使用してもよく、
酸性触媒又は塩基性触媒の存在下に例えば上記の金属ア
ルコキシドを有機溶媒中で加水分解することによって得
られる。この酸性触媒としては、例えば硝酸、塩酸等の
鉱酸やシュウ酸、酢酸等の有機酸がよく、また塩基性触
媒としては、例えばアンモニア等が挙げられる。
【0091】高屈折率層に使用される上記金属アルコキ
シド化合物を含む層は、金属アルコキシド自身が自己縮
合して架橋し網状結合する層である事が好ましい。その
反応を促進するために触媒や硬化剤を使用することがで
き、それらには、金属キレート化合物、有機カルボン酸
塩等の有機金属化合物や、アミノ基を有する有機ケイ素
化合物、光酸発生剤等がある。これらの触媒または硬化
剤の中で特に好ましいのは、アルミキレート化合物と光
による酸発生剤(光酸発生剤)であり、アルミキレート
化合物の例としてはエチルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセ
トアセテート、アルキルアセトアセテートアルミニウム
ジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセト
ネートビスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリ
スアセチルアセトネート等であり、他の光酸発生剤の例
としてはベンジルトリフェニルホスホニウムヘキサフル
オロホスフェートやその他のホスホニウム塩やトリフェ
ニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートの塩等を
挙げることができる。
【0092】高屈折率層に使用する活性エネルギー線反
応性基を有しない金属アルコキシド及び/またはその加
水分解物を含む塗布組成物には、塗布液の保存安定化の
ために、β−ジケトンと反応させてキレート化合物を添
加することにより、安定な塗布組成物とすることができ
る。このβ−ジケトンの具体例として、アセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、ア
セト酢酸−i−プロピル、アセチルアセトン等を挙げる
ことができるが、特に安定性の面から好ましいのは、ア
セト酢酸エチルである。β−ジケトンは、上記金属アル
コキシドまたはその加水分解物に対して、モル比として
0.5〜2の範囲で用いられるが、より好ましい範囲
は、0.8〜1.2である。
【0093】高屈折率層に好ましく使用される、後述す
る一般式(I)の化合物を除く、活性エネルギー線反応
性化合物としては、重合可能なビニル基、アリル基、ア
クリロイル基、メタクリロイル基、イソプロペニル基、
エポキシ基等の重合性基を二つ以上有するもので、活性
エネルギー線照射により架橋構造または網目構造を形成
するものが好ましい。これらの活性基のうちアクリロイ
ル基、メタクリロイル基またはエポキシ基が重合速度、
反応性の点から好ましく、これらのうち多官能モノマー
またはこれらのオリゴマーがより好ましい。
【0094】アクリル基またはメタクリル基を有する上
記活性エネルギー線硬化性樹脂の具体例としては、例え
ば紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型
ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキ
シアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリ
レート系樹脂等を挙げることができる。
【0095】紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、
一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマ
ー、又はプレポリマーを反応させて得られた生成物に更
に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート(以下アクリレートにはメタクリ
レートを包含するものとしてアクリレートのみを表示す
る)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等の水酸基
を有するアクリレート系のモノマーを反応させることに
よって容易に得ることができる(例えば特開昭59−1
51110号公報)。
【0096】紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系
樹脂は、一般にポリエステル末端の水酸基やカルボキシ
ル基に2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジル
アクリレート、アクリル酸のようなのモノマーを反応さ
せることによって容易に得ることが出来る(例えば、特
開昭59−151112号公報に記載されている)。
【0097】紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂
は、エポキシ樹脂の末端の水酸基にアクリル酸、アクリ
ル酸クロライド、グリシジルアクリレートのようなモノ
マーを反応させて得られる。
【0098】紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹
脂としては、エチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性
ジペンタエリスリトールペンタエリスリトール等を挙げ
ることができる。
【0099】高屈折率層に使用される前記活性エネルギ
ー線反応性化合物を光重合あるいは光架橋反応を開始さ
せるには、該活性エネルギー線反応性化合物のみでも開
始するが、重合の誘導期が長かったり、重合開始が遅か
ったりするため、光増感剤や光開始剤を用いることが好
ましく、それにより重合を早めることが出来る。これら
の光増感剤や光開始剤は公知のものを使用し得る。具体
的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシ
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、α−アミロキシムエ
ステル、テトラメチルウラムモノサルファイド、チオキ
サントン等及びこれらの誘導体を挙げることができる。
【0100】また、エポキシアクリレート基を有する活
性エネルギー線反応性化合物の場合は、n−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等
の増感剤を用いることができる。
【0101】この活性エネルギー線反応性化合物に用い
られる光反応開始剤または光増感剤は紫外線反応性化合
物の100質量部に対して通常0.1〜15質量部であ
り、好ましくは1〜10質量部である。この増感剤は近
紫外線領域から可視光線領域に吸収極大のあるものが好
ましい。
【0102】高屈折率層には活性エネルギー線反応性エ
ポキシ樹脂も好ましく用いられる。活性エネルギー線反
応性エポキシ樹脂としては、芳香族エポキシ化合物(多
価フェノールのポリグリシジルエーテル)、例えば、水
素添加ビスフェノールAまたはビスフェノールAとエピ
クロルヒドリンとの反応物のグリシジルエーテル、エポ
キシノボラック樹脂、脂肪族エポキシ樹脂としては、脂
肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキサイド付
加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多塩基酸の
ポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレートやグ
リシジルメタクリレートのホモポリマー、コポリマーな
どがあり、その代表例としては、エチレングリコールジ
グリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ト
リプロピレングリコールグリシジルエーテル、1,4−
ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、ノナプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール
ジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエー
テル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリ
セロールテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール
トリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラ
グリシジルエーテル、ソルビトールのポリグリシジルエ
ーテル、脂環式エポキシ化合物、例えば、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル−5,5−スピロ−3′,4′−エポキ
シ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニル
シクロヘキセンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,
4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′
−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレー
ト、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)
ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコ
ールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エ
ーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサ
ンカルボキシレート)、ジシクロペンタジエンジエポキ
サイド、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートのジグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル、
ポリグリシジルアクリレート、ポリグリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレートまたはグリシジルメタ
クリレートと他のモノマーとの共重合物、ポリ−2−グ
リシジルオキシエチルアクリレート、ポリ−2−グリシ
ジルオキシエチルメタクリレート、2−グリシジルオキ
シエチルアクリレート、2−グリシジルオキシエチルア
クリレートまたは2−グリシジルオキシエチルメタクリ
レートと他のモノマーとの共重合物、ビス−2,2−ヒ
ドロキシシクロヘキシルプロパンジグリシジルエーテル
等を挙げることができ、または単独または2種以上組み
合わせた付加重合物を挙げることができる。
【0103】高屈折率層に含有される化合物は、前記の
化合物に限定されず、これらの誘導体化合物も含むもの
である。活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂
は、エポキシ基を分子内に2つ以上有するもの以外に、
モノエポキサイドも所望の性能に応じて配合して使用す
ることができる。活性エネルギー線反応性化合物エポキ
シ樹脂は、ラジカル重合によるのではなく、カチオン重
合により重合、架橋構造または網目構造を形成する。ラ
ジカル重合と異なり反応系中の酸素に影響を受けないた
め好ましい活性エネルギー線反応性樹脂である。エチル
スルホン酸銀、ポリ硼素酸銀等も好ましく用いることが
できる。
【0104】有用な活性エネルギー線反応性エポキシ樹
脂は、活性エネルギー線照射によりカチオン重合を開始
させる物質を放出する化合物を、光重合開始剤または光
増感剤により重合する。照射によりカチオン重合させる
ルイス酸を放出するオニウム塩での複塩の一群が特に好
ましい。
【0105】代表的なものは下記一般式(II)で表され
る化合物である。 一般式(II) 〔(R1a(R2b(R3c(R4dZ〕w+〔Me
vw- ここで、式中、カチオンはオニウム塩であり、ZはS、
Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、ハロゲン原子
(例えばI、Br、Cl等の各原子)、またはN=N
(ジアゾ)であり、R1、R2、R3、R4は同一であって
も異なっていてもよい有機の基である。a、b、c、d
はそれぞれ0〜3の整数であって、a+b+c+dはZ
の価数に等しい。Meはハロゲン化物錯体の中心原子で
ある金属原子または半金属原子(metalloid)
であり、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、A
l、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、
Co等である。Xはハロゲン原子であり、wはハロゲン
化錯体イオンの正味の電荷であり、vはハロゲン化錯体
イオン中のハロゲン原子の数である。
【0106】上記一般式の陰イオン〔MeXvw-の具
体例としては、テトラフルオロボレート(BF4 -)、ヘ
キサフルオロホスフェート(PF6 -)、ヘキサフルオロ
アンチモネート(SbF6 -)、ヘキサフルオロアルセネ
ート(AsF6 -)、ヘキサクロロアンチモネート(Sb
Cl6 -)等を挙げることができる。
【0107】また、その他の陰イオンとしては過塩素酸
イオン(ClO4 -)、トリフルオロメチル亜硫酸イオン
(CF3SO3 -)、フルオロスルホン酸イオン(FSO3
-)、トルエンスルホン酸陰イオン等を挙げることがで
きる。
【0108】このようなオニウム塩の中でも特に芳香族
オニウム塩をカチオン重合開始剤として使用するのが、
特に有効であり、中でも特開昭50−151996号、
同50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニウ
ム塩、特開昭50−151997号、同52−3089
9号、同59−55420号、同55−125105号
公報等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭56
−8428号、同56−149402号、同57−19
2429号公報等に記載のオキソスルホキソニウム塩、
特公昭49−17040号公報等に記載の芳香族ジアゾ
ニウム塩、米国特許第4,139,655号明細書等に
記載のチオピリリュム塩等が好ましい。
【0109】また、アルミニウム錯体や光分解性ケイ素
化合物系重合開始剤等を挙げることができる。上記カチ
オン重合開始剤と、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、チオキサントンなどの光増感剤を併用
することができる。
【0110】高屈折率層に有用な活性エネルギー線硬化
樹脂組成物において、重合開始剤は、一般的には、活性
エネルギー線硬化性エポキシ樹脂(プレポリマー)10
0質量部に対して好ましくは0.1〜15質量部、より
好ましくは1〜10質量部の範囲で添加される。またエ
ポキシ樹脂を上記ウレタンアクリレート型樹脂、ポリエ
ーテルアクリレート型樹脂等とも併用することもでき、
この場合、活性エネルギー線ラジカル重合開始剤と活性
エネルギー線カチオン重合開始剤を併用することが好ま
しい。
【0111】高屈折率層に用いる活性エネルギー線硬化
樹脂含有層には、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂あ
るいはゼラチンなどの親水性樹脂等のバインダーを上記
活性エネルギー線硬化樹脂に混合して使用することがで
きる。これら樹脂にはその分子中に極性基を持っている
ことが好ましく、極性基としては、−COOM、−O
H、−NR2、−NR3X、−SO3M、−OSO3M、−
PO32、−OPO3M(ここで、Mは水素原子、アル
カリ金属原子またはアンモニウム塩を、Xはアミン塩を
形成する酸を、Rは水素原子、アルキル基を表す)等を
挙げることができる。
【0112】次に、この発明の一般式(I)の活性エネ
ルギー線反応性の金属アルコキシド化合物について説明
する。
【0113】 一般式(I) M(R1m(R2n(OR3p ここで、Oは酸素原子、R1は活性エネルギー線反応性
基で、ビニル基、イソプロペニル基、アリル基、アクリ
ロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基を有する基を
表し、R2は炭素原子数1〜4の脂肪族炭化水素基を表
し、R3は炭素原子数1〜4の脂肪族炭化水素基または
水素原子を表し、m+n+p=qで、qは金属の原子価
で、q−1≧m≧1、q−1≧p≧1、q−1≧n≧
0、であり、m、n及びpは正の整数を表す。
【0114】上記一般式(I)の活性エネルギー線反応
性の金属アルコキシド化合物のR1は、活性エネルギー
線反応性基で、不飽和二重結合性の官能基を有してお
り、上記のうちアクリロイル基、メタクリロイル基また
はエポキシ基が反応性の速さから好ましい。また反応す
る際、酸素の影響を受けないエポキシ基が特に好まし
い。R3Oアルコキシ基は、前述の活性エネルギー線反
応性基を有しない金属アルコキシドと同様に、加水分解
を受けながら金属酸化物へと連鎖的に反応する。
【0115】この活性エネルギー線反応性の金属アルコ
キシド化合物は上記活性エネルギー線反応性基を有しな
い金属アルコキシド化合物とともに加水分解を受けなが
ら相互に反応し、金属酸化物マトリックスの中に組み込
まれ、結合し架橋する。
【0116】一方、活性エネルギー線反応性の金属アル
コキシド化合物の活性エネルギー線反応性基とこれ以外
の活性エネルギー線反応性化合物も、活性エネルギー線
により重合し、相互に架橋結合を形成する。
【0117】これら両方の架橋結合が相乗効果となって
これらを含有する層は非常に高い硬度を持つようにな
る。これらの架橋構造は、無機酸化物と有機ポリマーが
結合し合ったハイブリッドの状態になっていると考えら
れる。このようなハイブリッドの状態は、金属酸化物と
有機物が混在する状態とは異なり、一体化しているため
硬度が高く、相分離が起きにくい。したがって、均質な
塗膜が出来やすく、硬度が不足したり、白濁したり、透
過率が低下するなどの問題点を解決することができる。
【0118】活性エネルギー線反応性基は金属に直接結
合していてもよく、酸素原子を介して結合していてもよ
く、またオキシアルキル基を介していてもよい。
【0119】この活性エネルギー線反応性の金属アルコ
キシドの具体的例として、ビニルトリメトキシチタン、
ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)チタン、ジビニ
ロキジメトキシチタン、グリシジルオキシエチルトリエ
トキシチタン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリ−
n−プロピルチタン、γ−メタクリロイルオキシ−n−
プロピルトリ−n−プロピルチタン、ジ(γ−アクリロ
イルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピルチタン、
アクリロイルオキシジメトキシエチルチタン、ビニルト
リメトキシジルコン、ジビニロキジメトキシジルコン、
アクリロイルオキシエチルトリエトキシジルコン、γ−
アクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−n−プロピル
ジルコン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルト
リ−n−プロピルジルコン、ジ(γ−アクリロイルオキ
シ−n−プロピル)ジ−n−プロピルジルコン、アクリ
ロイルオキシジメトキシエチルジルコン、ビニルジメト
キシタリウム、ビニルジ(β−メトキシ−エトキシ)タ
リウム、ジビニロキシメトキシタリウム、アクリロイル
オキシエチルジエトキシタリウム、γ−アクリロイルオ
キシ−n−プロピルジ−n−プロピルタリウム、γ−メ
タクリロイルオキシ−n−プロピルジ−n−プロピルタ
リウム、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)
−n−プロピルタリウム、アクリロイルオキシメトキシ
エチルタリウム、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、ジビニロキジメ
トキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)−エチルトリアルコキシシラン、アクリロイルオキ
シエチルトリエトキシシラン、グリシジルオキシエチル
トリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシ−n−プ
ロピルトリ−n−プロピルシラン、γ−メタクリロイル
オキシ−n−プロピルトリ−n−プロピルシラン、ジ
(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プ
ロピルシラン、アクリロイルオキシジメトキシエチルシ
ラン等を挙げることができる。
【0120】高屈折率層に使用する、前記一般式(I)
の活性エネルギー線反応性基と該一般式(I)を除く活
性エネルギー線反応性化合物の反応基に対する活性エネ
ルギー線による光重合の挙動はほとんど変わりなく、活
性エネルギー線化合物の光増感剤や光開始剤などは同様
なものが用いられる。
【0121】本発明に好ましく使用する活性エネルギー
線は、紫外線、電子線、γ線等で、化合物を活性させる
エネルギー源であれば制限なく使用出来るが、紫外線、
電子線が好ましく、特に取り扱いが簡便で高エネルギー
が容易に得られるという点で紫外線が好ましい。紫外線
反応性化合物を光重合させる紫外線の光源としては、紫
外線を発生する光源であれば何れでも使用できる。
【0122】例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。ま
た、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、エ
キシマランプまたはシンクロトロン放射光等も用いるこ
とができる。
【0123】照射条件はそれぞれのランプによって異な
るが、照射光量は50mJ/cm2以上、好ましくは、
100mJ/cm2以上、さらに400mJ/cm2以上
が好ましい。紫外線は、多層の反射防止層を1層ずつ照
射してもよいし、積層後照射してもよい。生産性の点か
ら、多層を積層後、紫外線を照射することが好ましい。
又この際には酸素濃度が0.5%以下の条件で行うのが
効率的であり、硬化速度の点で好ましい。
【0124】又、電子線も同様に使用できる。電子線と
しては、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共
振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン
型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50
〜1000keV、好ましくは100〜300keVの
エネルギーを有する電子線を挙げることができる。
【0125】又、プラズマ処理も同様に使用できる。プ
ラズマ処理を連続的に行うものが好ましく、これらの装
置の例としては例えば、特願平11−143206号に
記載のものが挙げられる。プラズマ処理の時間等は条件
により異なるので一概にはいえないが、プラズマ処理の
条件にはプラズマ処理ガス条件(ガス種、ガス濃度、ガ
ス封入条件、圧力等)、電界強度、放電条件等がある。
これらは適宜コントロールすることができる。
【0126】一般的に処理用ガスとしては、水素、酸
素、窒素、二酸化炭素、フッ素含有化合物ガス等の反応
性ガスが効果的である。
【0127】本発明で使用する溶媒は、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、
ブチルカルビトール、ジエチルセロソルブ、ジエチルカ
ルビトール等のグリコールエーテル類;N−メチルピロ
リドン、ジメチルフォルムアミド、水等が挙げられ、そ
れらを単独または2種以上混合して使用する事が出来
る。中でも、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のカルボニル基を有する
溶媒と、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール等の炭素数4以下の
アルコールを併用すると、紫外線照射量等の活性エネル
ギーの量を低減でき、生産性を向上することができるた
め特に好ましい。
【0128】又、活性エネルギー線の他にも活性エネル
ギーを付与するものとして熱処理が挙げられる。熱処理
としては、70℃以上で30秒〜10分、より好ましく
は30秒〜5分加熱することが好ましい。
【0129】本発明の効果をより顕著に、また簡易に発
揮するためには、紫外線硬化性樹脂を用いることが好ま
しい。
【0130】高屈折率塗布液を塗布し、80℃で5分乾
燥し、UV(高圧水銀ランプ)を300mj/cm2
射して高屈折率層を設けた。
【0131】 〈高屈折率層塗布液1〉 チタンアルコキシド 14.5g シランカップリング剤 0.25g カチオン性硬化樹脂(KR566−39 旭電化工業社製)0.25g 1−ブタノール 75ml ジメチルホルムアミド 3ml 10%塩酸水溶液 3ml 高屈折率層1の膜厚は0.1μm、屈折率は1.85で
あった。
【0132】 〈高屈折率層塗布液2〉 KZ7886C(JSR株式会社) 46.9g トルエン 53.1g 高屈折率層1の膜厚は0.1μm、屈折率は1.70で
あった。
【0133】 〈高屈折率層塗布液3〉 GS−600−4(大橋化学工業株式会社) 37.5g トルエン 62.5g 高屈折率層1の膜厚は0.1μm、屈折率は1.88で
あった。
【0134】〈透明樹脂層〉透明樹脂層は、OPニスを
用いて印刷したり、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネートなどの透明なシートをラ
ミネートしたり、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等からなる塗膜を転写
することにより形成される。
【0135】〈画像記録〉画像記録は、顔画像等の認証
識別画像、属性情報画像、フォーマット印刷から選ばれ
る少なくとも一つが設けられた情報担持層上の画像又は
印刷面側に、必要に応じて塗布や熱転写シートを用いて
保護層を形成することにより行う。
【0136】顔画像に代表される認証識別画像の形成方
法としては、階調画像形成に有利である銀塩写真方式や
昇華型感熱転写記録方式が挙げられ、近年は運転免許証
に代表されるように後者が一般的になっている。
【0137】属性情報とは氏名、住所、生年月日、資格
等であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融
型感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット印刷
は基体上又は昇華型感熱転写記録方式に用いられる受像
層上に樹脂凸版印刷、平版印刷、シルク印刷等の印刷方
法により施す。
【0138】本発明の画像記録体には、さらに絵柄層を
設けてもよい。絵柄層としては印刷物、ホログラム、バ
ーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなど
で適時選択され、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外
線吸収材、蛍光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層など
からなる。
【0139】本発明の請求項13〜18の発明の画像記
録体形成方法に用いられる転写箔について説明する。
【0140】本発明の転写箔は、少なくとも接着層/鱗
片顔料層/離型層/支持体からなり、プラスチックフィ
ルム支持体の片面上に最下層として剥離層を設け最上層
として接着層が設けられており、その間に鱗片顔料層が
設けられている。転写箔には、必要に応じ剥離層と接着
層の間に絵柄層、中間層などを設けても良い。
【0141】転写箔の被転写材への転写は通常サーマル
ヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシンなどの
加熱しながら加圧を行える手段を用いて行う。
【0142】〈転写箔の支持体〉転写箔の支持体として
は、耐熱性を有するポリエステル、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフトール、ABS樹脂などの
プラスチックフィルム支持体が挙げられる。プラスチッ
クフィルム支持体の厚みは通常3〜50μmで好ましく
は10〜30μmである。
【0143】〈転写箔の離型層〉剥離層としては高ガラ
ス転移温度を有するアクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などの樹脂、ワック
ス類、シリコンオイル類、フッ素化合物、水溶性を有す
るポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、Si変性ポリビニルアルコール、メチルセルロース
樹脂、ヒドロキシセルロース樹脂、シリコン樹脂、パラ
フィンワックス、アクリル変性シリコーン、ポリエチレ
ンワックス、エチレン酢酸ビニルなどの樹脂が挙げら
れ、他にポリジメチルシロキサンやその変性物、例えば
ポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコー
ン、ウレタン変性シリコーン、アルキッド変性シリコー
ン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、
ポリエーテル変性シリコーン等のオイルや樹脂、または
この硬化物、等が挙げられる。他のフッ素系化合物とし
ては、フッ素化オレフィン、パーフルオロ燐酸エステル
系化合物が挙げられる。好ましいオレフィン系化合物と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の分散物、ポ
リエチレンイミンオクタデシル等の長鎖アルキル系化合
物等が挙げられる。これらの離型剤で溶解性の乏しいも
のは分散するなどして用いることが出きる。また、シリ
コーン化合物と同様に他のポリマーに付加させることも
可能である。この他シリカ粒子や窒化ホウ素等の微細
(ミクロンまたはサブミクロンオーダー)な粒子なども
有効である。厚みは0.1〜2μmが好ましい。
【0144】〈転写箔の接着層〉接着層としては熱貼着
性樹脂としてエチレン酢酸ビニル樹脂、エチレンエチル
アクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹脂、アイオノ
マー樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ポリス
チレン樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、ウレ
タン樹脂、スチレン無水マレイン酸共重合体樹脂、粘着
付与剤(例えばフェノール樹脂、ロジン樹脂、テルペン
樹脂、石油樹脂など)などが挙げられそれらの共重合体
や混合物でもよく、厚みは0.1〜10μmが好まし
い。具体例的には、ウレタン変性エチレンエチルアクリ
レート共重合体としては東邦化学工業(株)製のハイテ
ックS−6254、S−6254B、S−3129等が
市販され、ポリアクリル酸エステル共重合体としては日
本純薬(株)製のジュリマーAT−210、AT−51
0、AT−613、互応化学工業(株)製のプラスサイ
ズL−201、SR−102、SR−103、J−4等
が市販されている。
【0145】ウレタン変性エチレンエチルアクリレート
共重合体とポリアクリル酸エステル共重合体の質量比は
9:1から5:5が好ましく、接着層の厚みは0.1〜
1.0μmが好ましい。
【0146】〈転写箔の中間層〉本発明の転写箔には、
さらに中間層を設けることができる。
【0147】中間層は少なくとも1層以上の層から構成
されることが好ましく場合によりプライマー層、バリヤ
層として介在しても層間の接着性をさらに向上させても
よい。該中間層は低屈折率部と高屈折率部の混在樹脂層
であることが好ましく、形態としては海島構造であるこ
とが更に好ましい。海島構造であるか否かは顕微鏡で観
察することで確認することができる。
【0148】具体的な化合物としては、ポリスチレンと
ポリオレフィンのブロックポリマーからなる熱可塑性樹
脂、水添スチレン系熱可塑性樹脂、スチレン系熱可塑性
樹脂、官能基付与反応性スチレン系熱可塑性樹脂、オレ
フィン系熱可塑性樹脂、熱可塑性フッ素ゴム、ポリエス
テル系熱可塑性樹脂、ポリウレタン系熱可塑性樹脂、ポ
リビニルブチラール、スチレン無水マレイン酸共重合体
樹脂等が好ましい。
【0149】熱可塑性樹脂としては、大成社出版 月刊
「ポリファイル」1999年8月号P77〜112を用
いることができる。
【0150】本発明の中間層におけるポリビニルブチラ
ール樹脂としては積水化学工業(株)製のエスレックB
H−3、BX−1、BX−2、BX−5、BX−55、
BH−S、BL−S等が挙げられる。電気化学工業
(株)製のデンカブチラール#4000−2、#500
0−A、#6000−EP等が市販されている。中間層
のポリブチラールの熱硬化樹脂としては熱硬化前の重合
度に限定はなく低重合度の樹脂でもよく、熱硬化にはイ
ソシアネート硬化剤やエポキシ硬化剤等を用いることが
でき、熱硬化条件は50〜90℃で1〜24時間が好ま
しい。中間層の厚みは0.1〜1.0μmが好ましい。
【0151】スチレン無水マレイン酸共重合体樹脂とし
ては、エルフ・アトケム・ジャパン(株)製SMA10
00、SMA2000、SMA3000、SMA144
0F、SMA17352P/F、SMA2625P/
F、SMA3840F等が挙げられる。株式会社岐阜セ
ラック製造所製GSM151、GSM603、GSM6
04、GSM605、GSM1005が市販されてい
る。スチレンと無水マレイン酸比率、重量平均分子量等
に特に限定はない。
【0152】〈転写箔の透明樹脂層〉本発明に使用され
る転写箔には、さらに透明樹脂層を設けることができ
る。透明樹脂層としては、塩化ビニル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリビニールアセタール系等各種の樹脂を挙げるこ
とができる。本発明の透明樹脂層としては、UV硬化層
や電子線硬化層が好ましい。本発明に好ましい具体的な
ものとしては、特願平11−184270号、特願平1
1−319068号に記載の活性光線硬化樹脂層を挙げ
ることができる。
【0153】〈転写箔の鱗片顔料層〉鱗片顔料層は、鱗
片顔料とバインダー樹脂を混合したものからなる。バイ
ンダー樹脂の代表例としては、例えばポリメタクリル酸
メチル系のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン
系樹脂、ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル系樹脂、ポリ塩
化ビニリデン等の塩化ビニリデン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレート等のポリエステル系樹脂、酢酸セルロー
ス等のセルロース系樹脂、ポリビニルブチラール等のポ
リビニルアセタール系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系
樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、アルキッド系
樹脂、フェノール系樹脂、弗素系樹脂、シリコーン系樹
脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、カゼイ
ン、ゼラチン等を挙げることができる。
【0154】鱗片顔料層の厚みは2〜5μmが好ましい
本発明の請求項19〜34の発明の画像記録体の層構成
の例を図2に示す。
【0155】本発明の請求項19〜34の発明について
説明する。本発明の鱗片顔料を含む鱗片顔料層におい
て、鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率
は、鱗片顔料層の面積をa、鱗片顔料層中に存在する鱗
片顔料の上部投影面積をbとした時、(100×b)/
aで表される事が好ましい。
【0156】鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有
面積率が0.3より小さいと、鱗片顔料が持つ、見る角
度によって色が変化する効果を十分に得ることができ
ず、0.8より大きいと画像記録体の傷つき耐性が劣化
する。
【0157】鱗片顔料占有面積率は、鱗片顔料層の厚み
を調整したり、鱗片顔料層中の鱗片顔料の比率を調整す
ることにより0.3〜0.8の範囲とすることができ
る。
【0158】一方、鱗片顔料層中の鱗片顔料は粒径分布
5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40μmの鱗
片顔料が質量比で50:50〜10:90となるよう混
合されていることが好ましい。粒径分布5〜15μmの
鱗片顔料の存在比率がこの範囲を越えると、鱗片顔料が
持つ、見る角度によって色が変化する効果を十分に得る
ことができず、この範囲未満であると画像記録体の傷つ
き耐性が劣化する。
【0159】本発明の鱗片顔料層は鱗片顔料インキで印
刷することにより形成することができる。本発明に好適
に用いられる鱗片顔料インキは、溶剤に樹脂を加え、必
要に応じて分散剤を添加し溶解した後顔料を加え、ボー
ルミル、アトライター、サンドミル等の分散機で粒径分
布測定機により分散状態を確認しつつ該顔料の平均粒径
が前述の範囲と状態になるまで分散し、均一分散系とす
る。その後、巨大粒子、ゴミ等を除くためフィルター等
を通して濾過したものに透明なビヒクル、添加剤を加え
ることにより得られる。
【0160】本発明においては、鱗片顔料層の下層に鱗
片顔料層の色と補色の関係にある色を有する色材層を設
けると、鱗片顔料層の偽変造防止性がより効果的となる
ため、好ましい。鱗片顔料層の色が、見る角度によって
AからBへ変化する場合の色材層の色は、A、Bいずれ
の補色であっても良い。
【0161】本発明の画像記録体には、ホログラム層を
設けても良い。ホログラムは、レリーフホログラム、フ
レネルホログラム、フラウンホーファーホログラム、レ
ンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム
等のレーザー再生ホログラム、リップマンホログラム、
レインボーホログラム等の白色再生ホログラム、カラー
ホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディ
スプレイ、マルチフレックスホログラム、ホログラムフ
レックステレオグラム、ホログラフィック回折格子等任
意に採用できる。
【0162】本発明の画像記録体形成方法において、鱗
片顔料層をシルクスクリーン印刷後、プレスする場合の
プレス条件は、圧力9.8×10-1〜4.9MPa、時
間10〜60分が適当な範囲である。
【0163】本発明の請求項35の発明の共通情報と個
別パターンとが多面印刷された画像記録体の一例を図3
に示す。
【0164】本発明の請求項42〜46の発明の画像記
録体形成方法により形成されたカード状の画像記録体の
一例を図4に示す。
【0165】本発明の個別パターンとは、絵柄、文字、
記号又は図形等のことを言う。個別パターンに用いられ
る鱗片顔料層としては、前述のものが挙げられ、赤外線
吸収物質としては従来公知のものを任意に使用すること
ができる。
【0166】本発明の請求項40、41の発明の画像記
録体を用いた認証識別方法は、個人識別情報とそれに対
応する個別パターンとをCPU等を用いて記録する方法
である。
【0167】次いで、本発明請求項47〜58の発明に
関わる画像記録体の一例を示す断面図5〜6に示す。
【0168】図5の(1)、(2)、(3)及び図6の
(1)、(2)、(3)はそれぞれ本発明の請求項4
7、請求項48、請求項49、請求項57又は58、請
求項55、請求項56に係る画像記録体の断面図を模式
的に示したものである。
【0169】図5の(1)は本発明の請求項47に係わ
る画像記録体の一例を示す断面図である。即ち基材上に
設けられた受像層上に、背景パターン(C)と鱗片顔料
を含む鱗片顔料パターン(A及びB)が同一画面上に付
け合わされて、即ち隣接して毛抜き合わせで形成されて
おり、該背景パターン、鱗片顔料パターンの上に文字情
報等の書誌情報が設けられたものである。図において
は、みる角度によって色の見え方が変化するそれぞれ異
なった色を有する鱗片顔料パターンA及びBが設けられ
ている。
【0170】図5の(2)は鱗片顔料を含有する鱗片顔
料パターンA及びBが網点或いは多重線で形成されてい
る画像記録体の別の一例を示す断面図であり、請求項4
8に記載の態様を表す。多重線で形成されているとは所
謂線画のことをさし形態は問わない。
【0171】図5の(3)は本発明の請求項49に係わ
る画像記録体をやはり断面図で表したものであり、前記
図5の(2)と同様に2つの鱗片顔料パターンが両方と
も網点或いは多重線による画像から形成され、この場合
加色法の3原色(ブルー、グリーン、レッド)或いは減
色法の3原色(シアン、マゼンタ、イエロー)等の近似
色からなる網点パターンで形成された例を示している。
【0172】又、このような鱗片顔料パターンA或いは
Bの少なくとも一方が、紫外線や赤外線を照射したとき
特定の色に発色する(見える)染料或いは顔料を含んで
いるとき請求項50を示す態様となる。
【0173】図6の(1)は、請求項57又は58に係
わる本発明の画像記録体をしめしており、粒径分布の異
なる、即ち基材側の鱗片顔料パターン中に含まれる鱗片
顔料の粒径よりも情報担持層側の鱗片顔料パターン中に
含まれる鱗片顔料の粒径が大きい2層からなる鱗片顔料
パターンを有する態様である。これによって見る角度に
より色が変化する効果が大きくなる。
【0174】図6の(2)は請求項55に係わる本発明
の画像記録体を示しており、鱗片顔料パターンが、深さ
方向でみたときに基材側の鱗片顔料パターン面積に対し
情報担持体と接する側の鱗片顔料パターンの面積が少な
い部分を有する形態を有している態様を示している。図
においては模式的に階段状の断面を有する様に示してい
る。このようにすることで後述するが、角度により該鱗
片顔料パターンが浮き上がって見える効果が得られるよ
うにしたものである。
【0175】図6の(3)は請求項56に係わる本発明
の画像記録体であり、上記階段状の断面を有する鱗片顔
料パターン(A)が背景パターン(C)と接していない
部分を有する形態を示す。これにより、よりいっそう前
記浮き上がる効果が増す。
【0176】図7、8は本発明の画像記録体を正面から
或いは斜めから角度をかえて見たときの色の見え方の変
化を表す図である。
【0177】図7の(1)は、本発明の請求項47に係
わる画像記録体を、視線に対して垂直に配置した時の色
の見え方、図7の(2)は、本発明の請求項47に係わ
る画像記録体を、視線に対して45°傾けて配置した時
の色の見え方を表している。
【0178】図8の(1)、(2)はそれぞれ、本発明
の請求項48或いは49に係わる網点又は多重線により
形成された鱗片顔料パターンを有する別の画像記録体を
視線に対して垂直に配置した時の色の見え方、及び視線
に対して45°傾けて配置した時の色の見え方を表して
いる。図はグレースケールで表しているが、角度を変え
たときの色の見え方が異なっている。
【0179】図9の(1)は、請求項48の網点で形成
された鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの3色の組合せ
によるパターンの一例を示している(減色法の例えばイ
エロー、マゼンタ、シアンの組み合わせとしたもの
等)。又、図9の(2)は、やはり網点で形成された鱗
片顔料パターンのデザインの幾つかの例を表しており、
例えば、前記各3原色をそれぞれこれらから選ばれたパ
ターンとしこれを組み合わせて3色の組合せによるパタ
ーンを構成する。
【0180】なお、図5、図6において、AとBはそれ
ぞれ鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンを、Cは背景パタ
ーンを、文字と画像は情報担持層を表している。
【0181】画像記録体の基材及び鱗片顔料、鱗片顔料
を含む鱗片顔料パターンと鱗片顔料を含まない背景パタ
ーン等については前記に述べたとおりであるが、このよ
うな鱗片顔料は有色色料との混合物にビヒクル、添加剤
を加えインキ化して用いられることが好ましい。インキ
中に、添加剤として熱溶融性化合物もしくは熱可塑性化
合物を用いることが好ましい。又、インキ濃度が高い方
が色の見ばえ(発色性)が向上するため、インキ中の鱗
片顔料濃度は、35〜45質量%であることが好まし
い。前記の様に網点画像とすることでインキ濃度を前記
範囲迄上げることが出来、発色性の高い鱗片顔料パター
ンとなる。
【0182】添加剤として用いられる熱溶融性化合物と
しては、カルナバ蝋、キャンデリラワックス、木蝋、オ
ウリキュリー蝋、ライスワックス、ホホバ油及びエスパ
ル蝋等の植物蝋;蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋及び鯨蝋、
ラノリン等の動物蝋;パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、ペトロラタム、エステルワックス
及び酸化ワックス等の石油蝋;ならびに、モンタン蝋、
オゾケライトおよびセレシン等の鉱物蝋;フィッシャー
トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、モンタン
ワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロ
クリスタリンワックス誘導体、硬化ヒマシ油、硬化ヒマ
シ油誘導体等の合成ワックス等、所謂ワックス類を挙げ
ることができ、更にこれらのワックス類などの他に、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、マルガリン酸及びべへン酸
等の高級脂肪酸;パルミチルアルコール、ステアリルア
ルコール、ベヘニルアルコール、マルガニルアルコー
ル、ミリシルアルコールおよびエイコサノール等の高級
アルコール;パルミチン酸セチル、パルミチン酸ミリシ
ル、ステアリン酸セチル及びステアリン酸ミリシル等の
高級脂肪酸エステル;アセトアミド、プロピオン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン
酸アミド及びアミドワックス等のアミド類;ならびにス
テアリルアミン、ベヘニルアミン及びパルミチルアミン
等の高級アミン類等が挙げられる。熱可塑性化合物とし
ては、ポリアセトアセタール、ブチラール樹脂、ポリウ
レタン樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂等が挙げられる。
【0183】本発明の鱗片顔料パターンは、少なくとも
2層からなる積層により形成されることが好ましい。こ
の場合、それぞれの鱗片顔料パターンの層に含有される
鱗片顔料は、粒径分布が異なっていることが好ましく、
上層ほど粒径の大きな顔料を含むことが好ましい。最上
層の鱗片顔料は、粒径分布が30〜100μm程度であ
ることが好ましい。鱗片顔料パターンを1層のみで形成
する場合は、粒径分布の異なる少なくとも2種類の鱗片
顔料を混合して用いることが好ましい。鱗片顔料として
は、粒径5〜100μmのものが一般的であるが、粒径
分布5〜25μm程度の比較的粒径が小さい顔料のみで
あると、鱗片顔料が持つ、見る角度によって色が変化す
る効果を十分に得ることができず、粒径分布50〜10
0μm程度の比較的粒径が大きい顔料のみであると、鱗
片顔料パターンとした際、基材上への鱗片顔料の転写が
不十分となり発色性が劣化する。
【0184】鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンは、前述
のようにインキ化して印刷したり、公知のバインダー樹
脂を適宜選択して鱗片顔料と混合したものからなる塗膜
を転写することにより形成される。
【0185】これらバインダー樹脂としては、転写箔の
鱗片顔料層において挙げられたものを同様に挙げること
ができる。
【0186】背景パターンは、前述のようにOPニスを
用いて印刷したり、ポリスチレンとポリオレフィンのブ
ロックポリマーからなる熱可塑性樹脂、水添スチレン系
熱可塑性樹脂、スチレン系熱可塑性樹脂、官能基付与反
応性スチレン系熱可塑性樹脂、オレフィン系熱可塑性樹
脂、熱可塑性フッ素ゴム、ポリエステル系熱可塑性樹
脂、ポリウレタン系熱可塑性樹脂、ポリビニルブチラー
ル、スチレン無水マレイン酸共重合体樹脂等からなる塗
膜を転写することにより形成される。
【0187】これら背景パターンは、透明であっても、
着色されていても良い。また、背景パターンは、蛍光顔
料または白色顔料から選ばれる少なくとも1種を含有し
ても良い。白色顔料としては、例えば、酸化チタン、炭
酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、タルクな
どが挙げられる。
【0188】背景パターン中に蛍光顔料を含有させるこ
とにより、偽変造防止性が更に向上する。又、背景パタ
ーン中に白色顔料を含有させることにより、隣接して設
けられる鱗片顔料パターンとの色のコントラストが明瞭
になり、鱗片顔料パターンのもつ、見る角度により色が
変化する効果を際だたせることが可能となる。
【0189】背景パターンの一部、特に鱗片顔料パター
ンと接していない部分は、網点で形成されることが好ま
しい。鱗片顔料パターンと接していない背景パターンの
一部とは、カードの縁で代表される、画像記録体の周辺
部のことを指す。鱗片顔料パターンと接していない背景
パターンの一部を網点で形成することにより、保護層と
背景パターンとの密着性が良好となる。網点の形状は特
に問わないが、網点面積率として30%〜70%程度で
あることが好ましい。
【0190】鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗片顔
料を含まない背景パターンは、毛抜き合わせにより、画
像記録体の基材表面の同一画面上に付け合わされて、即
ち、鱗片顔料パターンと背景パターンとが隣接するよう
に形成される。
【0191】これら鱗片顔料パターンと背景パターン
は、例えば印刷により形成する場合、刷り順はどちらを
先にしてもよい。印刷方式はオフセット印刷以外にグラ
ビア、活版、シルクスクリーン等の方式を用いてもよ
い。
【0192】又、前述したように、鱗片顔料パターンと
背景パターンの厚さは同一であることが好ましく、好ま
しい厚さは2〜5μmである。即ち2μm未満である
と、鱗片顔料が持つ、見る角度によって色が変化する効
果を十分に得ることができず、5μmを超える厚さであ
ると画像記録性が劣化する。
【0193】本発明の鱗片顔料パターンは、見る角度に
より色が変化する鱗片顔料を含む少なくとも1種の鱗片
顔料パターンからなってもよく、複数ある場合それぞれ
のパターンは同様な色の変化をしてもよいが、独立に異
なった色の変化をすることが好ましい。
【0194】又、その場合、更に色が変化する鱗片顔料
パターンのどちらか一方の色を、減色法の3原色もしく
は加色法の3原色の近似色の組合せとし、少なくとも特
定の見る角度によって上記3原色からなるカラー画像の
鱗片顔料パターンが見える(現れる)ようにしてもよ
い。ここで、減色法の3原色とはシアン、マゼンタ、イ
エローのことであり、加色法の3原色とは、ブルー、グ
リーン、レッドのことである。これらの色の変化する鱗
片顔料パターンは数がある程度ある方が偽造防止性に富
むため2以上あることが好ましい。
【0195】又、鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンを、
部分的に、深さ方向でみたときに基材側の鱗片顔料パタ
ーン面積に対し情報担持体と接する側の鱗片顔料パター
ンの面積が少ない部分を有する形態を有する、断面で見
たときに階段状となる形態としてもよい。階段状とする
ことにより、みる角度により鱗片顔料パターンが浮き上
がって立体的に見えるといった視覚的効果が得られる。
【0196】本発明の画像記録体には、鱗片顔料を含む
鱗片顔料パターンに加えて、紫外線もしくは赤外線を照
射すると、特定の色に発色する鱗片顔料パターンが網点
で形成されていても良い。このような鱗片顔料パターン
は、紫外線吸収色素や赤外線吸収色素を用いることによ
り形成することができる。
【0197】これらの画像記録体に対する画像記録は、
前述のように、顔画像等の認証識別画像、属性情報画像
又はフォーマット印刷から選ばれる少なくとも一つを設
けることにより情報担持層を形成した後、情報担持層上
の画像又は印刷面側に、必要に応じて塗布や熱転写シー
トを用いて保護層を形成することにより行うが、保護層
を転写箔を用いて設ける場合、転写箔の被転写材への転
写は、通常、サーマルヘッド、ヒートローラー、ホット
スタンプマシンなどの加熱しながら加圧を行える手段を
用いて行う。
【0198】顔画像に代表される認証識別画像の形成方
法としては、階調画像形成に有利である銀塩写真方式や
昇華型感熱転写記録方式が挙げられ、近年は運転免許証
に代表されるように後者が一般的になっている。
【0199】属性情報とは氏名、住所、生年月日、資格
等であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融
型感熱転写記録方式が一般的である。フォーマット印刷
は基材上又は昇華型感熱転写記録方式に用いられる受像
層上に樹脂凸版印刷、平版印刷、シルク印刷等の印刷方
法により施す。
【0200】本発明の画像記録体には、さらに絵柄層を
設けてもよい。絵柄層としては印刷物、ホログラム、バ
ーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターンなど
から適宜選択され、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤
外線吸収材、蛍光増白材、金属蒸着層、ガラス蒸着層な
どからなる。
【0201】ホログラムは、レリーフホログラム、フレ
ネルホログラム、フラウンホーファーホログラム、レン
ズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム等
のレーザー再生ホログラム、リップマンホログラム、レ
インボーホログラム等の白色再生ホログラム、カラーホ
ログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディス
プレイ、マルチフレックスホログラム、ホログラムフレ
ックステレオグラム、ホログラフィック回折格子等任意
に採用できる。
【0202】
【実施例】以下、実施例を挙げてこの発明を詳細に説明
するが、この発明の態様はこれに限定されない。なお、
以下において「部」は「質量部」を示す。
【0203】実施例1 (支持体の作製)厚さ350μmのポリエチレンテレフ
タレート〔帝人(株)製:テトロンHS350〕の両面
に白色ポリプロピレン樹脂〔三菱油化(株)製:ノーブ
レンFL25HA〕をエクストルージョンラミネート法
で厚み50μmになる様に設けた。得られた複合樹脂シ
ートの一方の面に25W/m2・分でコロナ放電処理を
施し、このシートを支持体とした。
【0204】(昇華型感熱転写記録用の情報担持層とし
ての受像層作製)前記支持体のコロナ放電処理を施した
面に下記組成の第1受像層形成用塗工液、第2受像層形
成用塗工液及び第3受像層形成用塗工液をこの順に塗布
乾燥して、それぞれの厚みが0.2μm、2.5μm、
0.5μmになる様に積層することにより受像層を形成
した。
【0205】 〈第1受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 9部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕 イソシアネート 1部 〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 6部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBX−1〕 金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第3受像層形成用塗工液〉 ポリエチレンワックス 2部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックE1000〕 ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体 8部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254〕 メチルセルロース〔信越化学工業(株)製:SM15〕 0.1部 水 90部
【0206】
【化1】
【0207】(印刷による鱗片顔料パターンと背景パタ
ーンの形成)前記支持体の受像層を形成した面に、多色
オフセット印刷機を用い、鱗片顔料インキとOPニスを
用いてベタ刷り印刷した。すなわち、鱗片顔料パターン
としての紋様部分を下記組成の鱗片顔料インキ1色でベ
タ印刷し、非印刷部分を背景パターンとしてOPニスで
印刷した。
【0208】 〈鱗片顔料インキ〉 Iriodin223(MERK社製) 30部 ニッポランN5230(日本ポリウレタン社製) 10部 ウレタンアクリレートオリゴマー 30部 脂肪族系ポリエステルアクリレートオリゴマー 10部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 10部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 この場合、紋様部分と非画像部分の境界はいわゆる毛抜
き合わせとした。紋様部分と非画像部分の刷り順は紋様
部分を先にした。また、印刷方式はオフセット印刷方式
を採用した。
【0209】(昇華型感熱転写記録用のインクシートの
作製)裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートシートに下記組成のイエローインク層
形成用塗工液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアン
インク層形成用塗工液を各々の厚みが1μmになる様に
設け、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシー
トを得た。
【0210】 〈イエローインク層形成用塗工液〉 イエロー染料(化合物Y−1) 3部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈マゼンタインク層形成用塗工液〉 マゼンタ染料(化合物M−1) 2部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈シアンインク層形成用塗工液〉 シアン染料(化合物C−1) 1.5部 シアン染料(化合物C−2) 1.5部 ポリビニルアセタール 5.6部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部
【0211】
【化2】
【0212】(溶融型感熱転写記録用のインクシートの
作製)裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートシートに下記組成のインク層形成用塗
工液を厚みが2μmになる様に塗布乾燥してインクシー
トを得た。
【0213】 〈インク層形成用塗工液〉 カルナバワックス 1部 エチレン酢酸ビニル共重合体 1部 〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕 カーボンブラック 3部 フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部 メチルエチルケトン 90部 (顔画像の形成)受像層と昇華型感熱転写記録用のイン
クシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサ
ーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス
幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの
条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像
を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受
像層のニッケルが錯体を形成している。
【0214】(文字情報の形成)支持体上において、鱗
片顔料パターンと背景パターン印刷部と溶融型感熱転写
記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシ
ート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドッ
ト、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mm
の条件で加熱することにより文字情報を鱗片顔料パター
ンと背景パターン印刷部上に形成した。
【0215】(保護層の形成) −転写箔の作製− ダイアホイルヘキスト(株)製ポリエチレンテレフタレ
ート(S−25)の片面に下記処方の剥離層、透明樹脂
層、中間層及び接着層を順次積層して、支持体/離型層
/透明樹脂層/中間層/接着層の構成の転写箔1を得
た。
【0216】 ○転写箔用各層塗工液 (離型層)(離型層の膜厚1.0μm) アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製) 5部 ポリビニルアセタール(積水化学(株)製) 5部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 50部 (透明樹脂層:UV硬化層塗工液)(硬化樹脂破断伸度30%) 3官能モノマー(新中村化学(株)製) 35部 エポキシ変性2官能オリゴマー(新中村化学(株)製) 30部 不飽和基含有アクリル樹脂 30部 光重合開始剤(チバガイギー社(株)製) 5部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 100部 塗布後、塗膜に高圧水銀ランプを用いて照射距離18c
mで5m/分の光走査を行うことで160W/cm2
エネルギーを与え光硬化させた。Dry膜厚は、7.0
μmであった。
【0217】 〈中間層形成塗工液〉(中間層の膜厚1.0μm) ポリビニルブチラール樹脂(屈折率1.578) 5部 〔積水化学(株)製:エスレックBシリーズ〕 SEBS樹脂:St/PEブロックポリマー (屈折率St/PE=1.595/1.510)(旭化成(株))5部 ウレタン硬化剤(日本ポリウレタン(株);コロネートシリーズ)1部 メチルエチルケトン 90部 硬化剤添加塗布後の硬化は50℃、24時間で行った。
【0218】 〈接着層形成塗工液〉(接着層の膜厚0.5μm) ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体 (東邦化学工業(株)製) 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体(日本純薬(株)製) 2部 水 45部 エタノール 45部 −カードへの保護層の形成− 先に形成した、顔画像や文字情報よりなる情報担持層と
転写箔1の接着層面を重ねて、外径3cmの金属ローラ
ーの周囲にシリコーンゴム(ゴム硬度80)をつけたヒ
ートローラーの表面温度を190℃に加熱し、転写箔側
から押圧して、転写速度23mm/秒、線圧98New
ton/cmの条件で転写し、転写箔の支持体を剥離し
て本発明の画像記録体1を得た。
【0219】得られた画像記録体1は、見る角度により
紋様状の鱗片顔料パターンの色が青色から赤色へ変化す
るという優れた偽変造防止性を有した。さらに、文字情
報の画像記録性は良好であった。
【0220】実施例2 (転写箔による鱗片顔料パターンと背景パターンの形
成) −転写箔の作製− ダイアホイルヘキスト(株)製ポリエチレンテレフタレ
ート(S−25)の片面に下記処方の剥離層、透明樹脂
層、中間層、鱗片顔料層及び接着層を順次積層して、支
持体/離型層/透明樹脂層/中間層/紋様鱗片顔料層/
中間層/接着層の構成の転写箔2を得た。
【0221】 ○転写箔用各層塗工液 (離型層)(離型層の膜厚1.0μm) アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製) 5部 ポリビニルアセタール(積水化学(株)製) 5部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 50部 (透明樹脂層:UV硬化層塗工液)(硬化樹脂破断伸度30%) 3官能モノマー(新中村化学(株)製) 35部 エポキシ変性2官能オリゴマー(新中村化学(株)製) 30部 不飽和基含有アクリル樹脂 30部 光重合開始剤(チバガイギー社(株)製) 5部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 100部 塗布後、塗膜に高圧水銀ランプを用いて照射距離18c
mで5m/分の光走査を行うことで160W/cm2
エネルギーを与え光硬化させた。Dry膜厚は、7.0
μmであった。
【0222】 〈中間層形成塗工液〉(中間層の膜厚1.0μm) ポリビニルブチラール樹脂(屈折率1.578) 5部 〔積水化学(株)製:エスレックBシリーズ〕 SEBS樹脂:St/PEブロックポリマー 屈折率St/PE=1.595/1.510(旭化成) 5部 ウレタン硬化剤(日本ポリウレタン(株);コロネートシリーズ)1部 メチルエチルケトン 90部 硬化剤添加塗布後の硬化は50℃、24時間で行った。
【0223】 〈鱗片顔料層塗工液〉(鱗片顔料層の膜厚2.0μm) 鱗片顔料Iriodin231(MERK社製) 5部 ポリビニルプチラール樹脂 5部 メチルエチルケトン 95部 トルエン 95部 〈接着層形成塗工液〉(接着層の膜厚0.5μm) ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体(東邦化学工業(株)製 ) 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体(日本純薬(株)製) 2部 水 45部 エタノール 45部 実施例1と同様に作製した支持体のコロナ放電処理した
面と転写箔の接着層面を重ねて、外径3cmの金属ロー
ラーの周囲にシリコーンゴム(ゴム硬度80)をつけた
ヒートローラーの表面温度を190℃に加熱し、転写箔
側から押圧して、転写速度23mm/秒、線圧98Ne
wton/cmの条件で転写し、転写箔の支持体を剥離
した。
【0224】(透明樹脂層の形成)上記の方法で作製し
た鱗片顔料パターンと背景パターンの上にOPニスで全
面ベタ印刷を行った。
【0225】(文字情報の形成)実施例1と同様に作製
した溶融型感熱転写記録用インクシートのインク側とO
Pニス印刷面とを重ね合わせインクシート側からサーマ
ルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.
0m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱する
ことにより文字情報をOPニス印刷面上に形成した。
【0226】(保護層の形成)文字情報を有する情報担
持層と実施例1と同様に作製した転写箔1の接着層面を
重ねて、実施例1と同様にして転写し、本発明の画像記
録体2を得た。
【0227】得られた画像記録体2は、見る角度により
紋様状の鱗片顔料パターンの色が銀色から緑色へ変化す
るという優れた偽変造防止性を有した。さらに、文字情
報の画像記録性は良好であった。
【0228】比較例1 実施例1において、OPニスでの印刷による背景パター
ンの形成を行わなかった以外は実施例1と同様にして画
像記録体3を得た。得られた画像記録体3は、見る角度
により紋様状の鱗片顔料パターンの色が青色から赤色へ
変化するという偽変造防止性を有したが、鱗片顔料パタ
ーンと文字情報が重なる部分においては文字にかすれが
生じ、画像記録性に劣化がみられた。
【0229】実施例3 実施例1と同様にして作製した支持体の受像層を形成し
た面に、ドライオフセット印刷方式で実施例1の鱗片顔
料インキを用いて全面ベタ刷り印刷した。この時の鱗片
顔料層の厚みは2.2μmであった。また、この鱗片顔
料層を常法により電子顕微鏡にて倍率1500倍で撮影
観察して鱗片顔料の上部投影面積を測定することにより
求めた、鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積
率は0.4であった。
【0230】次いで、鱗片顔料層と実施例1と同様にし
て作製した溶融型感熱転写記録用インクシートのインク
側を重ね合わせ、実施例1と同様にして文字情報を鱗片
顔料層に形成した。さらに、実施例1と同様にして保護
層を転写により形成して本発明の画像記録体を得た。得
られた画像記録体は、見る角度により鱗片顔料層の色が
青色から赤色へ変化するという優れた偽変造防止性を有
した。また、画像記録体の傷つき耐性を後述の方法によ
り評価した。結果を表1に示す。
【0231】実施例4 鱗片顔料層の厚みを4.0μmとした以外は、実施例3
と同様にして画像記録体を得た。この鱗片顔料層を常法
により電子顕微鏡にて倍率1500倍で撮影観察して鱗
片顔料の上部投影面積を測定することにより求めた、鱗
片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率は0.7
であった。この画像記録体は、見る角度により鱗片顔料
層の色が青色から赤色へ変化するという優れた偽変造防
止性を有した。また、画像記録体の傷つき耐性を評価し
た結果を表1に示す。
【0232】実施例5 実施例1と同様にして作製した支持体の受像層を形成し
た面に、シルクスクリーン印刷方式で実施例1の鱗片顔
料インキを用いて全面ベタ刷り印刷した。この時の鱗片
顔料層の厚みは20μmであったため、圧力1.86M
Paでプレスし、鱗片顔料層の厚みを3.0μmとし
た。このプレス後の鱗片顔料層を常法により電子顕微鏡
にて倍率1500倍で撮影観察して鱗片顔料の上部投影
面積を測定したところ、鱗片顔料層単位面積当たりの鱗
片顔料占有面積率は0.5であった。
【0233】次いで、鱗片顔料層と実施例1と同様にし
て作製した溶融型感熱転写記録用インクシートのインク
側を重ね合わせ、実施例1と同様にして文字情報を鱗片
顔料層に形成した。さらに、実施例1と同様にして保護
層を転写により形成して本発明の画像記録体を得た。得
られた画像記録体は、見る角度により鱗片顔料層の色が
青色から赤色へ変化するという優れた偽変造防止性を有
した。また、画像記録体の傷つき耐性を評価した結果を
表1に示す。
【0234】比較例2 鱗片顔料層の厚みを0.8μmとした以外は、実施例3
と同様にして画像記録体を得た。この鱗片顔料層を常法
により電子顕微鏡にて倍率1500倍で撮影観察して鱗
片顔料の上部投影面積を測定することにより求めた、鱗
片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率は0.2
であった。この画像記録体は、見る角度を変化させても
鱗片顔料層の色の変化は見られず、偽変造防止性はなか
った。また、画像記録体の傷つき耐性を評価した結果を
表1に示す。
【0235】比較例3 鱗片顔料層の厚みを10.0μmとした以外は、実施例
3と同様にして画像記録体を得た。この鱗片顔料層を常
法により電子顕微鏡にて倍率1500倍で撮影観察して
鱗片顔料の上部投影面積を測定することにより求めた、
鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率は1.
0であった。この画像記録体は、見る角度を変化させて
も鱗片顔料層の色の変化はわずかしか見られず、偽変造
防止性は十分でなかった。また、画像記録体の傷つき耐
性を評価した結果を表1に示す。
【0236】
【表1】
【0237】実施例6 粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40
μmの鱗片顔料の質量比が40:60である鱗片顔料を
含有する鱗片顔料インキを用いた以外は実施例3と同様
にして本発明の画像記録体を得た。得られた画像記録体
は、見る角度により鱗片顔料層の色が変化するという優
れた偽変造防止性を有した。また、画像記録体の傷つき
耐性を評価した結果を表2に示す。
【0238】実施例7 粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40
μmの鱗片顔料の質量比が20:80である鱗片顔料を
含有する鱗片顔料インキを用いた以外は実施例3と同様
にして本発明の画像記録体を得た。得られた画像記録体
は、見る角度により鱗片顔料層の色が変化するという優
れた偽変造防止性を有した。また、画像記録体の傷つき
耐性を評価した結果を表2に示す。
【0239】比較例4 粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40
μmの鱗片顔料の質量比が70:30である鱗片顔料を
含有する鱗片顔料インキを用いた以外は実施例3と同様
にして本発明の画像記録体を得た。得られた画像記録体
は、見る角度による鱗片顔料層の色の変化は見られるも
のの、偽変造防止性としては十分でなかった。また、画
像記録体の傷つき耐性を評価した結果を表2に示す。
【0240】比較例5 粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40
μmの鱗片顔料の質量比が5:95である鱗片顔料を含
有する鱗片顔料インキを用いた以外は実施例3と同様に
して本発明の画像記録体を得た。得られた画像記録体
は、見る角度による鱗片顔料層の色の変化は見られるも
のの、偽変造防止性としては十分でなかった。また、画
像記録体の傷つき耐性を評価した結果を表2に示す。
【0241】〔前記傷つき耐性の評価方法〕耐摩耗性試
験機(HEIDON−18)を用い、0.1mmφのサ
ファイア針で0〜300gまで連続的に荷重を変化させ
て画像記録体の表面を摺動させ、画像記録体に傷が付き
始めた時の荷重を測定した。
【0242】
【表2】
【0243】実施例8 (多面印刷による、共通情報と個別パターンの形成)実
施例1と同様にして作製した支持体上に、多面印刷で鱗
片顔料パターンと背景パターンを、実施例1と同様に毛
抜き合わせで印刷した。多面印刷は図3に示すように合
計12面とし、鱗片顔料パターンは、面によりそれぞれ
異なる紋様となるようにした。次に、共通情報である文
字や枠線を印刷した。
【0244】(個人識別情報の形成)次いで、前記支持
体の印刷を施した面の特定の部分に実施例1と同様に受
像層を形成した。その後、打ち抜き装置によりカード状
に打ち抜いた。
【0245】こうして得られたそれぞれのカード状基材
の受像層部分と、実施例1と同様にして作製した昇華型
感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わ
せ、実施例1と同様にして人物画像を受像層上に形成し
た。
【0246】さらに、鱗片顔料パターンと背景パターン
印刷部と実施例1と同様にして作製した溶融型感熱転写
記録用のインクシートのインク側を重ね合わせ、実施例
1と同様にしてそれぞれの人物の名前を文字情報として
形成した。次いで、実施例1と同様にして保護層を形成
した。これにより、12人分のカード状の画像記録体が
得られた。これらの画像記録体は、見る角度により紋様
状の鱗片顔料パターンの色が青色から赤色へ変化すると
いう優れた偽変造防止性を有する。
【0247】また、これら12人分のカード上に形成さ
れている紋様状の鱗片顔料パターンはそれぞれ異なる個
別パターンである。従って、人物画像や名前のような個
人識別情報に対応する個別パターンを対応させてあらか
じめ記録しておくことにより、優れた認証識別方法とす
ることができる。
【0248】実施例9 (支持体の作製)厚さ350μmのポリエチレンテレフ
タレート〔帝人社製:テトロンHS350〕の両面に白
色ポリプロピレン樹脂〔三菱油化社製:ノーブレンFL
25HA〕をエクストルージョンラミネート法で厚み5
0μmになる様に設けた。得られた複合樹脂シートの一
方の面に25W/m2・分でコロナ放電処理を施し、こ
のシートを支持体とした。尚、以下において「部」は
「質量部」を示す。
【0249】(昇華型感熱転写記録用の情報担持層とし
ての受像層作製)前記支持体のコロナ放電処理を施した
面に下記組成の第1受像層形成用塗工液、第2受像層形
成用塗工液及び第3受像層形成用塗工液をこの順に塗布
乾燥して、それぞれの厚みが0.2μm、2.5μm、
0.5μmになる様に積層することにより受像層を形成
した。
【0250】 〈第1受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学工業社製:エスレックBL−1〕 9部 イソシアネート〔日本ポリウレタン工業社製:コロネートHX〕 1部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学工業社製:エスレックBX−1〕 6部 金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第3受像層形成用塗工液〉 ポリエチレンワックス〔東邦化学工業社製:ハイテックE1000〕 2部 ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体〔東邦化学工業社製:ハイテックS 6254〕 8部 メチルセルロース〔信越化学工業社製:SM15〕 0.1部 水 90部 (鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗片顔料を含まな
い背景パターンの形成)前記支持体の受像層の上に、多
色オフセット印刷機を用い、下記組成の鱗片顔料インキ
1とOPニスを用いてベタ刷り印刷した。
【0251】すなわち、鱗片顔料を含む鱗片顔料パター
ンを鱗片顔料インキ1色でベタ印刷し、非印刷部分を背
景パターンとしてOPニスで印刷した。鱗片顔料パター
ンと背景パターンの境界はいわゆる毛抜き合わせとし
た。鱗片顔料パターンと背景パターンの刷り順は鱗片顔
料パターンを先にした。
【0252】また、印刷方式はオフセット印刷方式を用
いた。 〈鱗片顔料インキ1〉 Iriodin225(粒径分布10〜60μm:MERCK社製)20部 Iriodin231(粒径分布5〜25μm:MERCK社製) 15部 ニッポランN5230(熱可塑性化合物:日本ポリウレタン社製) 10部 ウレタンアクリレートオリゴマー 30部 脂肪族系ポリエステルアクリレートオリゴマー 10部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 5部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 (顔画像の形成)鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗
片顔料を含まない背景パターンが形成された受像層と実
施例1で作製し用いた昇華型感熱転写記録用のインクシ
ートのインク層側を重ね合わせ、インクシート側からサ
ーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス
幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの
条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像
を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受
像層のニッケルが錯体を形成している。
【0253】(文字情報の形成)支持体上の、鱗片顔料
を含む鱗片顔料パターンと鱗片顔料を含まない背景パタ
ーン印刷部と実施例1で作製し用いた溶融型感熱転写記
録用のインクシートのインク層側を重ね合わせ、インク
シート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ド
ット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/m
mの条件で加熱することにより、文字情報を鱗片顔料パ
ターンと背景パターンの境界にかかるように形成した。
このように基材上に鱗片顔料パターン、背景パターン及
び該パターン上の文字情報等の情報担持層及び人物画像
を有する画像記録体(カード)を得た。
【0254】(保護層の形成) 転写箔の作製 ダイアホイルヘキスト社製ポリエチレンテレフタレート
(S−25)の片面に下記処方の離型層、透明樹脂層、
中間層及び接着層を順次積層して、支持体/離型層/透
明樹脂層/中間層/接着層の構成からなる転写箔を得
た。
【0255】 《転写箔用各層塗工液》 〈離型層形成塗工液〉膜厚:1.0μm アクリル系樹脂〔三菱レイヨン社製〕 5部 ポリビニルアセタール〔積水化学社製〕 5部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 50部 〈透明樹脂層:UV硬化層塗工液〉硬化樹脂破断伸度30% 3官能モノマー〔新中村化学社製〕 35部 エポキシ変性2官能オリゴマー〔新中村化学社製〕 30部 不飽和基含有アクリル樹脂 30部 光重合開始剤〔チバガイギー社製〕 5部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 100部 但し、塗布後の硬化は、塗布後、塗膜に高圧水銀ランプ
を用いて照射距離18cmにて5m/分の光走査を行う
ことで160W/cm2のエネルギーを与え行った。ド
ライ膜厚は7.0μmであった。
【0256】 〈中間層形成塗工液〉膜厚:1.0μm ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学社製:エスレックBX−1〕3.5部 タフテックスM−1913〔旭化成社製〕 5部 硬化剤ポリイソシアネート〔コロネートHX 日本ポリウレタン製〕 1.5部 メチルエチルケトン 90部 硬化剤添加塗布後の硬化は50℃、24時間で行った。
【0257】 〈接着層形成塗工液〉膜厚:0.5μm ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体〔東邦化学工業社製〕 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体〔日本純薬社製〕 2部 水 45部 エタノール 45部 (カードへの保護層の形成)先に形成した画像記録体
(カード)の人物画像や文字情報よりなる情報担持層と
転写箔の接着層面を重ね合わせ、外径3cmの金属ロー
ラーの周囲にシリコーンゴム(ゴム硬度80)をつけた
ヒートローラーの表面温度を190℃に加熱し、転写箔
側から押圧して、転写速度23mm/秒、線圧98Ne
wton/cmの条件で転写し、転写箔の支持体を剥離
して本発明の画像記録体101を得た。
【0258】得られた画像記録体101は、見る角度に
より鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの色が銀色から緑
色へ変化するという優れた偽変造防止性を有した。さら
に、顔画像、文字情報の画像記録性は共に良好であっ
た。
【0259】実施例10 実施例9と同様にして作製した支持体の受像層の上に、
多色オフセット印刷機を用い、鱗片顔料を含む鱗片顔料
パターンを下記組成の鱗片顔料インキ2でベタ印刷し、
非印刷部分を背景パターンとしてOPニスで印刷した。
さらに、鱗片顔料インキ2で形成した鱗片顔料パターン
の上に下記組成の鱗片顔料インキ3で鱗片顔料パターン
を重ね刷りし、非印刷部分を背景パターンとしてOPニ
スで重ね刷りした。鱗片顔料パターンと背景パターンの
境界はいわゆる毛抜き合わせとした。
【0260】 〈鱗片顔料インキ2〉 Iriodin231(粒径分布5〜25μm:MERCK社製) 35部 ニッポランN5230(熱可塑性化合物:日本ポリウレタン社製) 10部 ウレタンアクリレートオリゴマー 30部 脂肪族系ポリエステルアクリレートオリゴマー 10部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 5部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 〈鱗片顔料インキ3〉 Iriodin225(粒径分布10〜60μm:MERCK社製)35部 ニッポランN5230(熱可塑性化合物:日本ポリウレタン社製) 10部 ウレタンアクリレートオリゴマー 30部 脂肪族系ポリエステルアクリレートオリゴマー 10部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 5部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 次いで、実施例9と同様にして顔画像、文字情報よりな
る情報担持層を形成した後、実施例9と同様にして保護
層を形成し、本発明の画像記録体102を得た。得られ
た画像記録体は、見る角度により鱗片顔料を含む鱗片顔
料パターンの色が銀色から緑色へ変化するという優れた
偽変造防止性を有し、かつ鱗片顔料パターンの発色性は
実施例9より良好であった。また、顔画像、文字情報の
画像記録性は共に良好であった。
【0261】実施例11 鱗片顔料インキとして、下記組成の鱗片顔料インキ4を
用いた以外は、実施例9と同様にして画像記録体103
を得た。得られた画像記録体103は、見る角度により
鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの色が青色から赤色へ
変化するという優れた偽変造防止性を有した。また、顔
画像、文字情報の画像記録性は共に良好であった。
【0262】 〈鱗片顔料インキ4〉 Iriodin219(粒径分布10〜60μm:MERCK社製)20部 Iriodin223(粒径分布5〜25μm:MERCK社製) 15部 ニッポランN5230(熱可塑性化合物:日本ポリウレタン社製) 10部 ウレタンアクリレートオリゴマー 30部 脂肪族系ポリエステルアクリレートオリゴマー 10部 ダイロキュア1173(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製) 5部 トリメチロールプロパンアクリレート 10部 実施例12 実施例9と同様にして作製した支持体の受像層の上に、
多色オフセット印刷機を用い、鱗片顔料を含む鱗片顔料
パターンを前述の鱗片顔料インキ1と鱗片顔料インキ4
でそれぞれベタ印刷し、非印刷部分を背景パターンとし
てOPニスで印刷した。鱗片顔料パターンと背景パター
ンの境界はいわゆる毛抜き合わせとした。
【0263】次いで、実施例9と同様にして顔画像、文
字情報よりなる情報担持層を形成した後、実施例9と同
様にして保護層を形成し、本発明の画像記録体104を
得た。得られた画像記録体104は、見る角度により銀
色から緑色へ変化する鱗片顔料パターンと、青色から赤
色へ変化する鱗片顔料パターンとを有し、偽変造防止性
に優れていた。また、顔画像、文字情報の画像記録性は
共に良好であった。
【0264】比較例6 実施例9において、鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの
形成を行わず、支持体の受像層の上に背景パターンとし
てOPニスでの全面印刷のみを行った以外は実施例9と
同様にして画像記録体105を得た。得られた画像記録
体105は、顔画像、文字情報の画像記録性は共に良好
であったが、偽変造防止性を有さなかった。
【0265】比較例7 実施例9において、鱗片顔料を含む鱗片顔料パターン
と、鱗片顔料を含まない背景パターンとを毛抜き合わせ
で形成せず、支持体の受像層の上に背景パターンとして
OPニスでの全面印刷を行った後に、鱗片顔料を含む鱗
片顔料パターンのみを背景パターンの上に重ねて印刷す
ることにより形成した以外は実施例9と同様にして画像
記録体106を得た。得られた画像記録体106は、見
る角度により鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの色が銀
色から緑色へ変化するという優れた偽変造防止性を有し
たが、鱗片顔料パターンと背景パターンとの境界にかか
った部分に設けられた文字情報にかすれが生じ、良好な
画像が得られなかった。
【0266】
【発明の効果】本発明による画像記録体、画像記録体形
成方法及び画像記録体を用いた認証識別方法は平面性に
優れ、画像記録性を良好にし、かつ、傷つき耐性に優れ
た偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求さ
れる個人情報等を記憶する接触式又は非接触式の電子ま
たは磁気等のカードに適用できる画像記録体が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録体の層構成の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明の画像記録体の層構成の他の例を示す断
面図である。
【図3】本発明の共通情報と個別パターンが多面印刷さ
れた画像記録体の一例を示す概略図である。
【図4】本発明の画像記録体形成方法により形成された
カード状の画像記録体の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の画像記録体の一例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の画像記録体の一例を示す断面図であ
る。
【図7】画像記録体を視線に対して垂直及び45度に配
置した時の見え方の変化を表す図である。
【図8】網点で形成された鱗片顔料パターンを有する画
像記録体を視線に対して垂直及び45度に配置した時の
見え方の変化を表す図である。
【図9】網点で形成された鱗片顔料パターン。
【符号の説明】
1 保護層 2 情報担持層 3 鱗片顔料パターン 4 背景パターン 5 基材 6 透明樹脂層 7 高屈折率層 8 白色支持体 9 接着層 10 鱗片顔料層 11 色材層 12 ホログラム層 A,B 鱗片顔料パターン C 背景パターン
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 3/14 B41M 3/14 B44C 1/17 B44C 1/17 L G03H 1/18 G03H 1/18 Fターム(参考) 2C005 JA18 JB02 JB11 JB12 JB14 JB21 JB25 KA25 KA37 KA40 LA09 LA19 LA20 LA26 LA30 2H113 AA01 AA04 AA06 BA05 BA18 BA22 BA23 BB08 BB32 BC09 CA37 CA39 DA03 DA25 DA26 DA43 DA45 DA47 DA52 DA53 DA56 DA57 DA60 DA62 DA64 EA07 FA04 FA10 FA23 FA36 FA56 2K008 AA13 AA15 AA16 CC03 3B005 EA11 EB01 EB05 EC30 FA00 FA04 FA07 FB01 FB25 GA04 GB01 GD05

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に識別情報担持層又は書誌情報担
    持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を有する
    画像記録体において、基材表面に鱗片顔料を含む鱗片顔
    料パターンと鱗片顔料を含まない背景パターンが同一画
    面に付け合わされて形成されており、さらにその上に該
    情報担持層が形成されていることを特徴とする画像記録
    体。
  2. 【請求項2】 鱗片顔料パターン及び鱗片顔料を含まな
    い背景パターンが同一画面を付け合わせて形成される層
    の上に透明樹脂層、情報担持層がこの順に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像記録体。
  3. 【請求項3】 鱗片顔料パターンが文字、線又は紋様の
    何れかのパターンであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の画像記録体。
  4. 【請求項4】 鱗片顔料パターンと鱗片顔料を含まない
    背景パターンが同一画面に付け合わせて形成される層の
    厚さを同一にし、層の厚さが2〜5μmであることを特
    徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像記録
    体。
  5. 【請求項5】 情報担持層が昇華方式又は溶融転写方式
    から選ばれる少なくとも1つの方式により形成されるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像
    記録体。
  6. 【請求項6】 基材が、白色支持体上に高屈折率層を積
    層したものであることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    か1項に記載の画像記録体。
  7. 【請求項7】 基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料パタ
    ーンと鱗片顔料を含まない背景パターンとを毛抜き合わ
    せで印刷し、その上に識別情報担持層又は書誌情報担持
    層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を設けるこ
    とを特徴とする画像記録体形成方法。
  8. 【請求項8】 基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料パタ
    ーンと鱗片顔料を含まない背景パターンとを毛抜き合わ
    せで印刷した後、印刷層上に透明樹脂層を設け、さらに
    その上に識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれ
    る少なくとも1つの情報担持層を設けることを特徴とす
    る画像記録体形成方法。
  9. 【請求項9】 鱗片顔料パターンを文字、線又は紋様の
    何れかのパターンにすることを特徴とする請求項7又は
    8に記載の画像記録体形成方法。
  10. 【請求項10】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンと鱗
    片顔料を含まない背景パターンの厚さを同一にし、かつ
    パターンの厚さが2〜5μmであることを特徴とする請
    求項7〜9の何れか1項に記載の画像記録体形成方法。
  11. 【請求項11】 情報担持層を昇華方式又は溶融転写方
    式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成するこ
    とを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の画
    像記録体形成方法。
  12. 【請求項12】 白色支持体上に高屈折率層を積層した
    基材を用いることを特徴とする請求項7〜11の何れか
    1項に記載の画像記録体形成方法。
  13. 【請求項13】 基材上に、支持体、離型層、鱗片顔料
    層及び接着層を有する転写箔をヒートロールで転写後、
    識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる少なく
    とも1つの情報担持層を設けることを特徴とする画像記
    録体形成方法。
  14. 【請求項14】 転写箔を転写した後に、透明樹脂層を
    設け、さらにその上に識別情報担持層又は書誌情報担持
    層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層を設けるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の画像記録体形成方
    法。
  15. 【請求項15】 鱗片顔料層を文字、線、紋様の何れか
    のパターン状にすることを特徴とする請求項13又は1
    4に記載の画像記録体形成方法。
  16. 【請求項16】 鱗片顔料層の厚さを2〜5μmにする
    ことを特徴とする請求項13〜15の何れか1項に記載
    の画像記録体形成方法。
  17. 【請求項17】 情報担持層を昇華方式又は溶融転写方
    式から選ばれる少なくとも1種の方式により形成するこ
    とを特徴とする請求項13〜16の何れか1項に記載の
    画像記録体形成方法。
  18. 【請求項18】 白色支持体上に高屈折率層を積層した
    基材を用いることを特徴とする請求項13〜17の何れ
    か1項に記載の画像記録体形成方法。
  19. 【請求項19】 基材上に識別情報担持層又は書誌情報
    担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層及び鱗
    片顔料を含む鱗片顔料層を有する画像記録体において、
    鱗片顔料層単位面積当たりの鱗片顔料占有面積率が0.
    3〜0.8であることを特徴とする画像記録体。
  20. 【請求項20】 基材上に識別情報担持層又は書誌情報
    担持層から選ばれる少なくとも1つの情報担持層及び鱗
    片顔料を含む鱗片顔料層を有する画像記録体において、
    粒径分布5〜15μmの鱗片顔料と粒径分布25〜40
    μmの鱗片顔料が質量比で50:50〜10:90とな
    るよう混合された鱗片顔料を用いることを特徴とする画
    像記録体。
  21. 【請求項21】 鱗片顔料層の下に鱗片顔料層と補色の
    色を呈する色材層を設けることを特徴とする請求項19
    又は20に記載の画像記録体。
  22. 【請求項22】 鱗片顔料層を文字、線又は紋様の何れ
    かのパターン状にすることを特徴とする請求項19又は
    21に記載の画像記録体。
  23. 【請求項23】 鱗片顔料層が、識別情報又は書誌情報
    から選ばれる少なくとも一種の情報と少なくとも一部が
    重なり合うように形成されていることを特徴とする請求
    項19〜22の何れか1項に記載の画像記録体。
  24. 【請求項24】 ホログラム層を有することを特徴とす
    る請求項19〜23の何れか1項に記載の画像記録体。
  25. 【請求項25】 情報担持層が昇華方式又は溶融転写方
    式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成されて
    いることを特徴とする請求項19〜24の何れか1項に
    記載の画像記録体。
  26. 【請求項26】 基材が、白色支持体上に高屈折率層を
    積層したものであることを特徴とする請求項19〜25
    の何れか1項に記載の画像記録体。
  27. 【請求項27】 基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料層
    をドライオフセット印刷方式で層の厚さが2〜5μmと
    なるよう必要に応じて複数回繰り返し印刷した後、識別
    情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる少なくとも
    1つの情報担持層を設けることを特徴とする画像記録体
    形成方法。
  28. 【請求項28】 基材上に、鱗片顔料を含む鱗片顔料層
    をシルクスクリーン印刷した後、鱗片顔料層を必要に応
    じてプレスすることにより層の厚さを2〜5μmとした
    後、識別情報担持層又は書誌情報担持層から選ばれる少
    なくとも1つの情報担持層を設けることを特徴とする画
    像記録体形成方法。
  29. 【請求項29】 鱗片顔料層の下に鱗片顔料層と補色の
    色を呈する色材層を設けることを特徴とする請求項27
    又は28に記載の画像記録体形成方法。
  30. 【請求項30】 鱗片顔料層を文字、線又は紋様の何れ
    かのパターン状にすることを特徴とする請求項27〜2
    9の何れか1項に記載の画像記録体形成方法。
  31. 【請求項31】 鱗片顔料層が、識別情報又は書誌情報
    から選ばれる情報と少なくとも一部が重なり合うように
    形成されていることを特徴とする請求項27〜30の何
    れか1項に記載の画像記録体形成方法。
  32. 【請求項32】 ホログラム層を設けることを特徴とす
    る請求項27〜31の何れか1項に記載の画像記録体形
    成方法。
  33. 【請求項33】 情報担持層を昇華方式又は溶融転写方
    式から選ばれる少なくとも一種の方式により形成するこ
    とを特徴とする請求項27〜32の何れか1項に記載の
    画像記録体形成方法。
  34. 【請求項34】 白色支持体上に高屈折率層を積層した
    基材を用いることを特徴とする請求項27〜33の何れ
    か1項に記載の画像記録体形成方法。
  35. 【請求項35】 基材上に共通情報及び文字又は紋様を
    有する個別パターンを多面印刷した後、カード状に打ち
    抜き、基材上の共通情報及び個別パターンを有する側に
    個人識別情報を設けることを特徴とする画像記録体。
  36. 【請求項36】 基材上に共通情報を多面印刷した後、
    カード状に打ち抜き、基材上の共通情報を有する側に文
    字又は紋様を有する個別パターン及び個人識別情報を設
    けることを特徴とする画像記録体。
  37. 【請求項37】 個人識別情報が、顔写真又は氏名から
    選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項
    35又は36に記載の画像記録体。
  38. 【請求項38】 個人識別情報及び個別パターンの少な
    くとも一部が重なり合っていることを特徴とする請求項
    35〜37の何れか1項に記載の画像記録体。
  39. 【請求項39】 個別パターンが、鱗片顔料を有する鱗
    片顔料層又は赤外線吸収物質層から選ばれる少なくとも
    1層を有することを特徴とする請求項35〜38の何れ
    か1項に記載の画像記録体。
  40. 【請求項40】 共通情報、個人識別情報および文字又
    は紋様を有する個別パターンが設けられた画像記録体を
    用いた認証識別方法において、個人識別情報に対応する
    個別パターンをそれぞれ記録し、個人識別情報及び個別
    パターンを対応させることにより個人を識別することを
    特徴とする画像記録体を用いた認証識別方法。
  41. 【請求項41】 請求項35〜39の何れか1項に記載
    の画像記録体を用いることを特徴とする請求項40に記
    載の画像記録体を用いた認証識別方法。
  42. 【請求項42】 基材上に共通情報及び文字又は紋様を
    有する個別パターンを多面印刷した後、打ち抜き装置に
    よりカード状に打ち抜き、基材上の共通情報及び個別パ
    ターンを有する側に個人識別情報を設けることを特徴と
    する画像記録体形成方法。
  43. 【請求項43】 基材上に共通情報を多面印刷した後、
    打ち抜き装置によりカード状に打ち抜き、基材上の共通
    情報を有する側に、支持体、離型層、文字又は紋様を有
    する個別パターン保持層、接着層を有する転写箔をヒー
    トロールで転写後、個人識別情報を設けることを特徴と
    する画像記録体形成方法。
  44. 【請求項44】 個人識別情報が、顔写真又は氏名から
    選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項
    42又は43に記載の画像記録体形成方法。
  45. 【請求項45】 個人識別情報及び個別パターンの少な
    くとも一部が重なり合うよう形成されていることを特徴
    とする請求項42〜44の何れか1項に記載の画像記録
    体形成方法。
  46. 【請求項46】 個別パターンが、鱗片顔料を有する鱗
    片顔料層又は赤外線吸収物質を有する赤外線吸収物質層
    から選ばれる少なくとも1層であることを特徴とする請
    求項42〜45の何れか1項に記載の画像記録体形成方
    法。
  47. 【請求項47】 基材上に、見る角度により色が変化す
    る鱗片顔料を含む一つ以上の鱗片顔料パターンと、鱗片
    顔料を含まない背景パターンとが隣接して毛抜き合わせ
    で形成され、その上に識別情報又は書誌情報から選ばれ
    る少なくとも1つの情報担持層が形成されていることを
    特徴とする画像記録体。
  48. 【請求項48】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、網点又は多重線で形成されていること
    を特徴とする請求項47に記載の画像記録体。
  49. 【請求項49】 網点又は多重線で形成されている鱗片
    顔料パターンの、みる角度により変化する色のどちらか
    一方を、減色法3原色もしくは加色法3原色の近似色の
    組合せとしたことを特徴とする請求項48に記載の画像
    記録体。
  50. 【請求項50】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、紫外線又は赤外線を照射すると特定の
    色に発色する鱗片顔料パターンであり、該鱗片顔料パタ
    ーンが網点で形成されていることを特徴とする請求項4
    7〜49のいずれか1項に記載の画像記録体。
  51. 【請求項51】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、少なくとも鱗片顔料とバインダーを含
    むインキにより形成されてなり、該インキ中の鱗片顔料
    濃度が35質量%以上であることを特徴とする請求項4
    7〜50のいずれか1項に記載の画像記録体。
  52. 【請求項52】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、熱溶融性又は熱可塑性化合物を含有す
    ることを特徴とする請求項47〜51のいずれか1項に
    記載の画像記録体。
  53. 【請求項53】 背景パターンが蛍光顔料又は白色顔料
    から選ばれる少なくとも1種を含有していることを特徴
    とする請求項47〜52のいずれか1項に記載の画像記
    録体。
  54. 【請求項54】 背景パターンの一部が網点で形成され
    ていることを特徴とする請求項47〜53のいずれか1
    項に記載の画像記録体。
  55. 【請求項55】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、深さ方向でみたときに基材側の鱗片顔
    料パターン面積に対し、情報担持体と接する側の鱗片顔
    料パターンの面積が少ない部分を有することを特徴とす
    る請求項47〜54のいずれか1項に記載の画像記録
    体。
  56. 【請求項56】 深さ方向でみたときに基材側の鱗片顔
    料パターン面積に対し、情報担持体と接する側の鱗片顔
    料パターンの面積が少ない部分が背景パターンと接して
    いない部分を含むことを特徴とする請求項55に記載の
    画像記録体。
  57. 【請求項57】 鱗片顔料を含む鱗片顔料パターンの少
    なくとも1つが、粒径分布の異なる鱗片顔料を含む鱗片
    顔料層を積層して形成されていることを特徴とする請求
    項47〜56のいずれか1項に記載の画像記録体。
  58. 【請求項58】 積層された鱗片顔料層のうち最上層の
    鱗片顔料が最も粒径が大きいことを特徴とする請求項5
    7に記載の画像記録体。
  59. 【請求項59】 基材上に設けられた受像層上に、見る
    角度により色が変化する鱗片顔料を含む鱗片顔料パター
    ンの少なくとも1つ及び鱗片顔料を含まない背景パター
    ンを毛抜き合わせで印刷することにより配置し、その上
    にさらに、該鱗片顔料パターンと背景パターンの境界に
    かかるように識別情報及び書誌情報から選ばれる少なく
    とも1つの情報担持層を感熱転写方式により形成し、さ
    らにその上に保護層を形成することを特徴とする画像記
    録体形成方法。
  60. 【請求項60】 情報担持層を、昇華又は溶融転写方式
    から選ばれる感熱転写方式の少なくとも1種により形成
    することを特徴とする請求項59に記載の画像記録体形
    成方法。
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