JP2002200703A - 建材用シート - Google Patents
建材用シートInfo
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- JP2002200703A JP2002200703A JP2000400421A JP2000400421A JP2002200703A JP 2002200703 A JP2002200703 A JP 2002200703A JP 2000400421 A JP2000400421 A JP 2000400421A JP 2000400421 A JP2000400421 A JP 2000400421A JP 2002200703 A JP2002200703 A JP 2002200703A
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- fiber yarn
- yarn
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Abstract
(57)【要約】
【課 題】建材例えば床材等に使用するシート材であっ
て、床材として構成した場合建築物への施工性に優れ、
反り、湾曲が実質的になく、リサイクル可能な建材用シ
ートを提供すること。またプラスチック系床材の最下層
バック層用材料としての前記特性を備えたシート材を提
供すること、さらに最下層バック層が前記特性を備えた
シート材から構成された床材を提供すること。 【解決手段】タテ糸とヨコ糸が各々互いに異なるガラス
繊維糸条とポリエステル繊維糸条のいずれかからなる布
帛および不織布から積層されてなる建材用シート、特に
プラスチック系床材の最下層バック層用シート。布帛は
好ましくは直交ネットである。
て、床材として構成した場合建築物への施工性に優れ、
反り、湾曲が実質的になく、リサイクル可能な建材用シ
ートを提供すること。またプラスチック系床材の最下層
バック層用材料としての前記特性を備えたシート材を提
供すること、さらに最下層バック層が前記特性を備えた
シート材から構成された床材を提供すること。 【解決手段】タテ糸とヨコ糸が各々互いに異なるガラス
繊維糸条とポリエステル繊維糸条のいずれかからなる布
帛および不織布から積層されてなる建材用シート、特に
プラスチック系床材の最下層バック層用シート。布帛は
好ましくは直交ネットである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建材用、中でも床材
用途に適した、ガラス繊維とポリエステル繊維を併用し
た布帛を主体とするシート材料に関する。特に建築物へ
の施行性に極めて優れかつリサイクル可能なエコマテリ
アルの側面を備えた建材用シートに関する。
用途に適した、ガラス繊維とポリエステル繊維を併用し
た布帛を主体とするシート材料に関する。特に建築物へ
の施行性に極めて優れかつリサイクル可能なエコマテリ
アルの側面を備えた建材用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】建材、例えば床材としては、古くから多
種多様な製品が知られており、中でも張り床タイプの場
合、プラスチック系のものは多層構造であって、典型的
には耐傷(擦り傷、掻き傷)性、耐汚性、耐衝撃性等を
備えた表面保護フィルムと各種模様を印刷したフィルム
と、支持体としての通常、多重層からなるバッカー層
と、建築物のコンクリート、モルタル等下地材と接着さ
れる最下層としてのバック層とから構成されている。バ
ッカー層は塩ビ系、ポリオレフィン系材料とともに炭酸
カルシウムなど種々の充填材からなる、3〜5層のもの
が知られており、材料、構造の点でバリエーションに富
んでいる。バック層は通常、天然繊維製の目の粗い平織
り布帛である寒冷紗から成っており、施行時コンクリー
ト等との接着性を高めるためにその上に接着剤が塗布、
含浸される層である。
種多様な製品が知られており、中でも張り床タイプの場
合、プラスチック系のものは多層構造であって、典型的
には耐傷(擦り傷、掻き傷)性、耐汚性、耐衝撃性等を
備えた表面保護フィルムと各種模様を印刷したフィルム
と、支持体としての通常、多重層からなるバッカー層
と、建築物のコンクリート、モルタル等下地材と接着さ
れる最下層としてのバック層とから構成されている。バ
ッカー層は塩ビ系、ポリオレフィン系材料とともに炭酸
カルシウムなど種々の充填材からなる、3〜5層のもの
が知られており、材料、構造の点でバリエーションに富
んでいる。バック層は通常、天然繊維製の目の粗い平織
り布帛である寒冷紗から成っており、施行時コンクリー
ト等との接着性を高めるためにその上に接着剤が塗布、
含浸される層である。
【0003】近年、地球環境保全、資源保護、省エネル
ギーなどの観点から、あらゆる技術分野において従来型
の資源浪費、再利用不可能、エネルギー多消費を伴う材
料は漸次見直しが図られて、環境対応材料への代替が緊
急課題となっており、床材等の建材においても例外では
なく、回収して再利用する試みが多々なされてきてい
る。そして例えば床材全体の完全リサイクルよりは、そ
の中のアプローチ容易な部分から先ずはリサイクルする
取り組みがなされている。しかしながら、バック層の寒
冷紗は接着剤によりコンクリートに強固に接着されてい
るので、床材全体をコンクリートから剥離することは極
めて困難であり、きれいに剥がれずコンクリート片が付
着するなどのために、寒冷紗使用の床材をリサイクルす
ることは先ず解体の出発点からして困難を伴っていた。
ギーなどの観点から、あらゆる技術分野において従来型
の資源浪費、再利用不可能、エネルギー多消費を伴う材
料は漸次見直しが図られて、環境対応材料への代替が緊
急課題となっており、床材等の建材においても例外では
なく、回収して再利用する試みが多々なされてきてい
る。そして例えば床材全体の完全リサイクルよりは、そ
の中のアプローチ容易な部分から先ずはリサイクルする
取り組みがなされている。しかしながら、バック層の寒
冷紗は接着剤によりコンクリートに強固に接着されてい
るので、床材全体をコンクリートから剥離することは極
めて困難であり、きれいに剥がれずコンクリート片が付
着するなどのために、寒冷紗使用の床材をリサイクルす
ることは先ず解体の出発点からして困難を伴っていた。
【0004】また寒冷紗バック層からなる床材の施行に
当たっては、寒冷紗に接着剤を塗布後コンクリート面等
に貼り合わせて施行されているが、接着剤のバック層へ
の浸透性が悪く接着剤塗布ムラが生じる傾向があるなど
施工性に劣り、完璧な施行にはよほどの訓練と経験を積
んだ熟練工でなければ不可能であり、熟練工が不足する
という問題があった。
当たっては、寒冷紗に接着剤を塗布後コンクリート面等
に貼り合わせて施行されているが、接着剤のバック層へ
の浸透性が悪く接着剤塗布ムラが生じる傾向があるなど
施工性に劣り、完璧な施行にはよほどの訓練と経験を積
んだ熟練工でなければ不可能であり、熟練工が不足する
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来のプラスチック系張り床タイプの床材の欠点、問題点
を解決するために、バック層として寒冷紗の代替材料を
探求する過程で、ガラス繊維とポリエステル繊維とを併
用した布帛と不織布との複合体シートが、バック層とし
て使用したとき、ガラス繊維の外側使用の場合に懸念さ
れる反りが生ずる心配もなく、接着剤ピックアップが大
幅に向上すること、そのため建築構造物への施工性に極
めて優れ、さらに言えば未熟練工でも施行可能かつ同建
築物からの解体時にも、リサイクル可能であることを知
見し、本発明を完成した。
来のプラスチック系張り床タイプの床材の欠点、問題点
を解決するために、バック層として寒冷紗の代替材料を
探求する過程で、ガラス繊維とポリエステル繊維とを併
用した布帛と不織布との複合体シートが、バック層とし
て使用したとき、ガラス繊維の外側使用の場合に懸念さ
れる反りが生ずる心配もなく、接着剤ピックアップが大
幅に向上すること、そのため建築構造物への施工性に極
めて優れ、さらに言えば未熟練工でも施行可能かつ同建
築物からの解体時にも、リサイクル可能であることを知
見し、本発明を完成した。
【0006】従って本発明の目的は建築物への施工性に
優れた建材、特に床材に適したシート材料を提供するこ
とである。また他の重要な目的は床材として使用した場
合に反りがなく、建築物からの解体時にも、再利用可能
な建材用シートを提供することである。
優れた建材、特に床材に適したシート材料を提供するこ
とである。また他の重要な目的は床材として使用した場
合に反りがなく、建築物からの解体時にも、再利用可能
な建材用シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、次の各態様を特徴とする。 (1)タテ糸とヨコ糸が各々互いに異なるガラス繊維糸
条とポリエステル繊維糸条のいずれかから構成された布
帛ならびに不織布を積層してなる建材用シート、(2)
布帛はそのタテ糸がガラス繊維糸条であり、ヨコ糸がポ
リエステル繊維糸条からなる直交ネットであり、不織布
はポリエステル繊維からなることを特徴とする前記
(1)記載の建材用シート、(3)ガラス繊維糸条およ
びポリエステル繊維糸条が合成樹脂バインダーで処理さ
れてなる布帛とバインダー処理されない不織布とが熱圧
着により積層されていることを特徴とする前記(2)記
載の建材用シート、(4)合成樹脂バインダーが水性ウ
レタン系である前記(3)記載の建材用シート、(5)
合成樹脂バインダーがポリオレフィン系である前記
(3)記載の建材用シート、(6)表面保護フィルム、
模様印刷フィルム、バッカ−層および裏面最下層から構
成される床材において、床材最下層用材料が、前記
(1)〜(3)のいずれか1項に記載のシートであるこ
とを特徴とする床材、および(7)表面保護フィルム、
模様印刷フィルム、バッカ−層および裏面最下層から構
成される床材であって、その最下層が前記(1)〜
(3)のいずれか1項に記載のシートを、その不織布側
を外側に、布帛側をバッカー層側に、配設してなること
を特徴とする床材、に関する。
の本発明は、次の各態様を特徴とする。 (1)タテ糸とヨコ糸が各々互いに異なるガラス繊維糸
条とポリエステル繊維糸条のいずれかから構成された布
帛ならびに不織布を積層してなる建材用シート、(2)
布帛はそのタテ糸がガラス繊維糸条であり、ヨコ糸がポ
リエステル繊維糸条からなる直交ネットであり、不織布
はポリエステル繊維からなることを特徴とする前記
(1)記載の建材用シート、(3)ガラス繊維糸条およ
びポリエステル繊維糸条が合成樹脂バインダーで処理さ
れてなる布帛とバインダー処理されない不織布とが熱圧
着により積層されていることを特徴とする前記(2)記
載の建材用シート、(4)合成樹脂バインダーが水性ウ
レタン系である前記(3)記載の建材用シート、(5)
合成樹脂バインダーがポリオレフィン系である前記
(3)記載の建材用シート、(6)表面保護フィルム、
模様印刷フィルム、バッカ−層および裏面最下層から構
成される床材において、床材最下層用材料が、前記
(1)〜(3)のいずれか1項に記載のシートであるこ
とを特徴とする床材、および(7)表面保護フィルム、
模様印刷フィルム、バッカ−層および裏面最下層から構
成される床材であって、その最下層が前記(1)〜
(3)のいずれか1項に記載のシートを、その不織布側
を外側に、布帛側をバッカー層側に、配設してなること
を特徴とする床材、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の建材用シートをなす布帛
としては、例えば織布、編布、直交ネット、直交積層ネ
ット等が挙げられるが、積層時、経済性と大きい接着表
面積を与えることのできる直交ネットが特に好ましい。
織布としては平織り、朱子織、綾織、斜こ織等の、編布
としては横編、縦編、レース編等の、夫々慣用の組織の
ものが使用できる。
としては、例えば織布、編布、直交ネット、直交積層ネ
ット等が挙げられるが、積層時、経済性と大きい接着表
面積を与えることのできる直交ネットが特に好ましい。
織布としては平織り、朱子織、綾織、斜こ織等の、編布
としては横編、縦編、レース編等の、夫々慣用の組織の
ものが使用できる。
【0009】また布帛構成材料はタテ糸がガラス繊維糸
条であり、ヨコ糸がポリエステル繊維糸条である組み合
わせが好ましいが、構成が前者の逆であってもよい。ガ
ラス繊維糸条のガラス繊維は、無アルカリタイプと含ア
ルカリタイプとがあり、前者のEガラス、後者のCガラ
ス、アルカリ含量を低減したECRガラス等の繊維を使
用することができるが、経済性を考慮に入れるとEガラ
スが望ましい。
条であり、ヨコ糸がポリエステル繊維糸条である組み合
わせが好ましいが、構成が前者の逆であってもよい。ガ
ラス繊維糸条のガラス繊維は、無アルカリタイプと含ア
ルカリタイプとがあり、前者のEガラス、後者のCガラ
ス、アルカリ含量を低減したECRガラス等の繊維を使
用することができるが、経済性を考慮に入れるとEガラ
スが望ましい。
【0010】ガラス繊維糸条は布帛に構成される前に、
合成樹脂バインダーで前処理され、乾燥される。樹脂バ
インダーの樹脂としては、具体的にはウレタン系、酢酸
ビニル系、スチレン−ブタジエン共重合系、アクリル
系、塩化ビニル系およびエポキシ系樹脂から選ばれる一
種または二種以上の混合物が例示されるが、バインダー
樹脂の種類は本発明のシートが適用される建材の種類に
応じて異なってよい。
合成樹脂バインダーで前処理され、乾燥される。樹脂バ
インダーの樹脂としては、具体的にはウレタン系、酢酸
ビニル系、スチレン−ブタジエン共重合系、アクリル
系、塩化ビニル系およびエポキシ系樹脂から選ばれる一
種または二種以上の混合物が例示されるが、バインダー
樹脂の種類は本発明のシートが適用される建材の種類に
応じて異なってよい。
【0011】例えば床材用途の場合、その床材のバッカ
ー層が塩ビ樹脂からなる場合、布帛のバインダーは例え
ばウレタン系、アクリル系、塩化ビニル系、エポキシ系
等であることが好ましい。中でも好ましいのは水性ウレ
タン系、特にポリエステル系ポリウレタン樹脂バインダ
ーであり、含浸量5〜25重量%程度が塗布される。特
に好ましいポリウレタン樹脂はカルボキシル基含有水性
ポリウレタン樹脂、さらには骨格のカルボニル基の少な
くとも一部が金属陽イオン(Na、K、Mg、Zn、Ca、Cu、F
e、Ba等)で部分中和されたアイオノマー型ポリウレタ
ン樹脂である。また、床材のバッカー層がポリオレフィ
ン系樹脂の場合は、オレフィン系樹脂バインダーが好ま
しい。
ー層が塩ビ樹脂からなる場合、布帛のバインダーは例え
ばウレタン系、アクリル系、塩化ビニル系、エポキシ系
等であることが好ましい。中でも好ましいのは水性ウレ
タン系、特にポリエステル系ポリウレタン樹脂バインダ
ーであり、含浸量5〜25重量%程度が塗布される。特
に好ましいポリウレタン樹脂はカルボキシル基含有水性
ポリウレタン樹脂、さらには骨格のカルボニル基の少な
くとも一部が金属陽イオン(Na、K、Mg、Zn、Ca、Cu、F
e、Ba等)で部分中和されたアイオノマー型ポリウレタ
ン樹脂である。また、床材のバッカー層がポリオレフィ
ン系樹脂の場合は、オレフィン系樹脂バインダーが好ま
しい。
【0012】なお、上記バインダー樹脂には、所望によ
り、粘着付与剤、ワックス、酸化防止剤、顔料、架橋剤
(例、エポキシ系、メラミン系など)、難燃剤、可塑
剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤を適宜に配合するこ
とができる。このような技術は従来充分に確立されてい
て、本発明の目的を逸脱せずその効果を妨げない限り従
来技術に従って上記添加剤をバインダー樹脂に配合して
よい。
り、粘着付与剤、ワックス、酸化防止剤、顔料、架橋剤
(例、エポキシ系、メラミン系など)、難燃剤、可塑
剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤を適宜に配合するこ
とができる。このような技術は従来充分に確立されてい
て、本発明の目的を逸脱せずその効果を妨げない限り従
来技術に従って上記添加剤をバインダー樹脂に配合して
よい。
【0013】他方の布帛構成繊維であるポリエステル繊
維糸条は汎用のポリエステル繊維で十分であるが、勿論
これに限定されるものではなく、他との共重合繊維、高
機能性ポリエステル繊維等も使用できる。そして繊度5
0〜2000デニール程度のフィラメントを公知の技術
に従って複数本引きそろえた糸条を撚らずにまたは撚っ
て加撚したものを使用することができる。
維糸条は汎用のポリエステル繊維で十分であるが、勿論
これに限定されるものではなく、他との共重合繊維、高
機能性ポリエステル繊維等も使用できる。そして繊度5
0〜2000デニール程度のフィラメントを公知の技術
に従って複数本引きそろえた糸条を撚らずにまたは撚っ
て加撚したものを使用することができる。
【0014】前記ガラス繊維糸条とポリエステル繊維糸
条とは夫々タテ糸とヨコ糸として、従来充分に確立され
た公知技術に従って、直交ネットに製作、或いは織成、
編成されて布帛にされるが、直交ネットに構成するのが
最も好ましい。
条とは夫々タテ糸とヨコ糸として、従来充分に確立され
た公知技術に従って、直交ネットに製作、或いは織成、
編成されて布帛にされるが、直交ネットに構成するのが
最も好ましい。
【0015】前記布帛と積層される不織布としては、例
えばポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊
維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
繊維、アラミド繊維等の各種合成繊維、その他各種天然
または無機繊維が挙げられるが、前記布帛との組み合わ
せの点から好ましいのはポリエステル系繊維である。そ
して不織布は布帛との積層に先立ちバインダー処理して
もよいし、しなくともよい。不織布の製造には慣用方
法、例えば湿式スパンボンド法、乾式スパンボンド法、
ニードルパンチ法等が実施されるが、長繊維が多数交絡
した丈夫な不織布が得られる乾式スパンボンド法による
のが好ましい。
えばポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊
維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
繊維、アラミド繊維等の各種合成繊維、その他各種天然
または無機繊維が挙げられるが、前記布帛との組み合わ
せの点から好ましいのはポリエステル系繊維である。そ
して不織布は布帛との積層に先立ちバインダー処理して
もよいし、しなくともよい。不織布の製造には慣用方
法、例えば湿式スパンボンド法、乾式スパンボンド法、
ニードルパンチ法等が実施されるが、長繊維が多数交絡
した丈夫な不織布が得られる乾式スパンボンド法による
のが好ましい。
【0016】前記の如く構成された布帛ならびに不織布
は互いに重ね合せた後、加熱ローラー等により熱圧着さ
れて積層シートに作製される。本発明シートは各種建材
の用途に応じて、長尺材、タイル材その他任意の形態で
提供される。
は互いに重ね合せた後、加熱ローラー等により熱圧着さ
れて積層シートに作製される。本発明シートは各種建材
の用途に応じて、長尺材、タイル材その他任意の形態で
提供される。
【0017】かくして得られた本発明のシートは各種建
材、例えば床材のバック層材として、模様プリントフィ
ルム層を貼着した壁材、天井材として、或いはポリオレ
フィン、塩ビ樹脂、フッ素樹脂等の防水フィルムを貼着
した防水シート等として利用できる。一例として、床材
に適用する場合、本発明のシートは最下層のバック層と
して使用される。すなわちこの複合体シートを、その不
織布側をコンクリート等に接する外側面にして、布帛側
の上に慣用方法によりバッカー層を積層し、さらにその
上に模様プリント層、表面保護層を順に貼り合わせて、
或いは逆順に貼り合わせて、最終的に床材に形成され
る。
材、例えば床材のバック層材として、模様プリントフィ
ルム層を貼着した壁材、天井材として、或いはポリオレ
フィン、塩ビ樹脂、フッ素樹脂等の防水フィルムを貼着
した防水シート等として利用できる。一例として、床材
に適用する場合、本発明のシートは最下層のバック層と
して使用される。すなわちこの複合体シートを、その不
織布側をコンクリート等に接する外側面にして、布帛側
の上に慣用方法によりバッカー層を積層し、さらにその
上に模様プリント層、表面保護層を順に貼り合わせて、
或いは逆順に貼り合わせて、最終的に床材に形成され
る。
【0018】表面保護フィルム層は耐汚性、耐傷性の良
好な、例えば塩化ビニルフィルム、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルム、無延伸ナイロンフィルム、二軸延
伸ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等からな
る。模様プリント層は慣用方法、例えばグラビア印刷、
平版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷等によ
り印刷された、表面保護層との接着性を有するフィル
ム、例えばポリエステルフィルムからなっている。表面
保護層とプリント層の各フィルムは接着性を高めるため
にアンカーコート剤、例えば有機チタン系、イソシアネ
ート系等で処理されてもよい。
好な、例えば塩化ビニルフィルム、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体フィルム、無延伸ナイロンフィルム、二軸延
伸ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム等からな
る。模様プリント層は慣用方法、例えばグラビア印刷、
平版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷等によ
り印刷された、表面保護層との接着性を有するフィル
ム、例えばポリエステルフィルムからなっている。表面
保護層とプリント層の各フィルムは接着性を高めるため
にアンカーコート剤、例えば有機チタン系、イソシアネ
ート系等で処理されてもよい。
【0019】バッカー層は3〜5層の塩化ビニル樹脂ま
たはポリオレフィン、例えばポリエチレンから慣用の積
層方法によって積層される。例えば温熱ラミネーショ
ン、湿式ラミネーション、熱融着ラミネーション、押出
被覆ラミネーション、共押出ラミネーション、乾式ラミ
ネーションなどの方法である。尚、本発明のシート材を
バック層に用いた場合、バッカー層には従来のようなガ
ラス繊維補強材を挿入する必要が必ずしもないので、前
記ラミネーション工程においてその挿入工程が省略でき
るので、工程数の低減と簡略化を図ることができる利点
がある。
たはポリオレフィン、例えばポリエチレンから慣用の積
層方法によって積層される。例えば温熱ラミネーショ
ン、湿式ラミネーション、熱融着ラミネーション、押出
被覆ラミネーション、共押出ラミネーション、乾式ラミ
ネーションなどの方法である。尚、本発明のシート材を
バック層に用いた場合、バッカー層には従来のようなガ
ラス繊維補強材を挿入する必要が必ずしもないので、前
記ラミネーション工程においてその挿入工程が省略でき
るので、工程数の低減と簡略化を図ることができる利点
がある。
【0020】バック層には本発明シートが使用される
が、バッカー層の種類によってその構成が異なるものを
使用してよい。塩化ビニル樹脂バッカー層の場合、バッ
ク層としては本発明シートの布帛部分が公知の樹脂バイ
ンダー例えばアクリル系、ウレタン系、塩ビ系等でプラ
イマー処理されたものが使用されるのに対して、ポリオ
レフィンバッカー層の場合には本発明のシートはその布
帛部分がオレフィン系樹脂でプライマー処理されたもの
が好都合に使用される。但し本発明シートの他方の不織
布部分はいずれの場合でもノンバインダーであってよ
い。バック層は前記バッカー層と例えば熱圧着により接
合一体化されて、積層構造の床材が得られる。
が、バッカー層の種類によってその構成が異なるものを
使用してよい。塩化ビニル樹脂バッカー層の場合、バッ
ク層としては本発明シートの布帛部分が公知の樹脂バイ
ンダー例えばアクリル系、ウレタン系、塩ビ系等でプラ
イマー処理されたものが使用されるのに対して、ポリオ
レフィンバッカー層の場合には本発明のシートはその布
帛部分がオレフィン系樹脂でプライマー処理されたもの
が好都合に使用される。但し本発明シートの他方の不織
布部分はいずれの場合でもノンバインダーであってよ
い。バック層は前記バッカー層と例えば熱圧着により接
合一体化されて、積層構造の床材が得られる。
【0021】この床材を建築構造物例えばコンクリー
ト、モルタル、木材等の下地材に施行するに当たって
は、本発明シートからなるバック層の不織布面に接着
剤、例えばゴム系、アクリル系が塗布されてそれを介し
て敷設されるが、本発明シートは従来の寒冷紗と比較し
て、接着表面積が大幅に増大して樹脂含浸と樹脂浸透性
が増大するので、極めて優れた床材施工性が達成でき
る。またガラス繊維のみからなるのでなく、ヨコ糸とし
てのポリエステル繊維との併用は、施工後長期に亘り、
床材の反りをなくすことも可能にする。床材として施行
した後に解体の必要が生じた場合、回収した床材層、す
なわち本発明のシートを含む床材は粉砕し、再成型して
シート状に再生させることができ、例えばバッカー層の
補強材として再度使用することも可能である。
ト、モルタル、木材等の下地材に施行するに当たって
は、本発明シートからなるバック層の不織布面に接着
剤、例えばゴム系、アクリル系が塗布されてそれを介し
て敷設されるが、本発明シートは従来の寒冷紗と比較し
て、接着表面積が大幅に増大して樹脂含浸と樹脂浸透性
が増大するので、極めて優れた床材施工性が達成でき
る。またガラス繊維のみからなるのでなく、ヨコ糸とし
てのポリエステル繊維との併用は、施工後長期に亘り、
床材の反りをなくすことも可能にする。床材として施行
した後に解体の必要が生じた場合、回収した床材層、す
なわち本発明のシートを含む床材は粉砕し、再成型して
シート状に再生させることができ、例えばバッカー層の
補強材として再度使用することも可能である。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に説明
する。 実施例1 ポリエステル繊維から乾式スパンボンド法により目付け
量20g/m2で不織布を作製した。その上に、水性ポ
リウレタン樹脂、ハイドランAP−60LM(大日本イ
ンキ化学工業製)で含浸量20%になるようにプライマ
ー処理した後加熱乾燥したガラス繊維糸条(ユニチカグ
ラスファイバー株式会社製G150 1/0 0.7Zx2)をタテ糸
として使用し、ヨコ糸としてポリエステル繊維糸条(2
50デニールモノフィラメントヤーン1本)を使用し
て、打ち込み数夫々5本/25mmおよび5本/25m
mの密度で直交ネット状に構成し、全体を温度140℃
のロール対を通過させて熱圧着させて、複合シートを得
た。
する。 実施例1 ポリエステル繊維から乾式スパンボンド法により目付け
量20g/m2で不織布を作製した。その上に、水性ポ
リウレタン樹脂、ハイドランAP−60LM(大日本イ
ンキ化学工業製)で含浸量20%になるようにプライマ
ー処理した後加熱乾燥したガラス繊維糸条(ユニチカグ
ラスファイバー株式会社製G150 1/0 0.7Zx2)をタテ糸
として使用し、ヨコ糸としてポリエステル繊維糸条(2
50デニールモノフィラメントヤーン1本)を使用し
て、打ち込み数夫々5本/25mmおよび5本/25m
mの密度で直交ネット状に構成し、全体を温度140℃
のロール対を通過させて熱圧着させて、複合シートを得
た。
【0023】実施例2 前記実施例1で得た複合シートをバック層として用いて
床材を製造した。即ち複合シートのバック層の上に、塩
化ビニル樹脂3層を熱ラミネーション法により積層した
バッカー層を接着し、さらにその上に模様を転写ロール
で印刷した塩化ビニルフィルムを貼り、最後に表面保護
層として塩化ビニルフィルムを貼着して床材を得た。1
ヵ月後この床材に反りの有無、即ち上が凹状に湾曲する
か否かを調べたところ目視でも測定によっても反りは全
く見られなかった。
床材を製造した。即ち複合シートのバック層の上に、塩
化ビニル樹脂3層を熱ラミネーション法により積層した
バッカー層を接着し、さらにその上に模様を転写ロール
で印刷した塩化ビニルフィルムを貼り、最後に表面保護
層として塩化ビニルフィルムを貼着して床材を得た。1
ヵ月後この床材に反りの有無、即ち上が凹状に湾曲する
か否かを調べたところ目視でも測定によっても反りは全
く見られなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明の建材用シート材は例えば床材と
してはそのバック層材料として適しており、それから構
成された床材は施行性に極めて優れているとともに、湾
曲、反りの発生が実質的にない。回収した床材を例えば
粉砕して、例えば床材のバッカー層材料として再利用す
ることも可能である。従ってエコマテリアルとしての条
件も備えた、優れた材料である。また、床材のバック層
材料として使用した場合、バック層に従来のように補強
材を挿入する複数工程が不要となり工数を減らすことが
出来るので、床材製造方法が大いに簡略化されることも
大きな利点である。
してはそのバック層材料として適しており、それから構
成された床材は施行性に極めて優れているとともに、湾
曲、反りの発生が実質的にない。回収した床材を例えば
粉砕して、例えば床材のバッカー層材料として再利用す
ることも可能である。従ってエコマテリアルとしての条
件も備えた、優れた材料である。また、床材のバック層
材料として使用した場合、バック層に従来のように補強
材を挿入する複数工程が不要となり工数を減らすことが
出来るので、床材製造方法が大いに簡略化されることも
大きな利点である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新保 亮輔 東京都港区芝大門2丁目12番9号 ユニチ カグラスファイバー株式会社東京支社内 (72)発明者 東 忠孝 東京都港区芝大門2丁目12番9号 ユニチ カグラスファイバー株式会社東京支社内 Fターム(参考) 4F100 AG00A AG00B AK01C AK03A AK15 AK41A AK41B AK51A AR00D AT00E BA02 BA05 BA10A BA10B BA10C DC16A DG12A DG12B DG15B DG18A DG18B EJ17 EJ42 GB08 HB31D JB05A JL01 JL04 JL16
Claims (7)
- 【請求項1】 タテ糸とヨコ糸が各々互いに異なるガラ
ス繊維糸条とポリエステル繊維糸条のいずれかから構成
された布帛ならびに不織布を積層してなる建材用シー
ト。 - 【請求項2】 布帛はそのタテ糸がガラス繊維糸条であ
り、ヨコ糸がポリエステル繊維糸条からなる直交ネット
であり、不織布はポリエステル繊維からなることを特徴
とする請求項1記載の建材用シート。 - 【請求項3】 ガラス繊維糸条およびポリエステル繊維
糸条が合成樹脂バインダーで処理されてなる布帛とバイ
ンダー処理されない不織布とが熱圧着により積層されて
いることを特徴とする請求項2記載の建材用シート。 - 【請求項4】 合成樹脂バインダーが水性ウレタン系で
ある請求項3記載の建材用シート。 - 【請求項5】 合成樹脂バインダーがポリオレフィン系
である請求項3記載の建材用シート。 - 【請求項6】 表面保護フィルム、模様印刷フィルム、
バッカ−層および裏面最下層から構成される床材におい
て、床材最下層用材料が、請求項1〜3のいずれか1項
に記載のシートであることを特徴とする床材。 - 【請求項7】 表面保護フィルム、模様印刷フィルム、
バッカ−層および裏面最下層から構成される床材であっ
て、その最下層が請求項1〜3のいずれか1項に記載の
シートを、その不織布側を外側に、布帛側をバッカー層
側に、配設してなることを特徴とする床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400421A JP2002200703A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 建材用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000400421A JP2002200703A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 建材用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002200703A true JP2002200703A (ja) | 2002-07-16 |
Family
ID=18865020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000400421A Pending JP2002200703A (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 建材用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002200703A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010031634A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-02-12 | Structural Quality Assurance Inc | 架構への面材の定着工法および定着構造ならびに帯状補強材 |
JP2015036494A (ja) * | 2013-08-13 | 2015-02-23 | ガムスター株式会社 | 自己粘着性屋根下葺防水材 |
JP5859699B1 (ja) * | 2015-05-28 | 2016-02-10 | 栗田煙草苗育布製造株式会社 | 織物とシート状構造物を複合一体化した複合シート及び複合化処理方法 |
JP2017025115A (ja) * | 2006-03-24 | 2017-02-02 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | 化粧品組成物 |
-
2000
- 2000-12-28 JP JP2000400421A patent/JP2002200703A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017025115A (ja) * | 2006-03-24 | 2017-02-02 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | 化粧品組成物 |
JP2010031634A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-02-12 | Structural Quality Assurance Inc | 架構への面材の定着工法および定着構造ならびに帯状補強材 |
JP2015036494A (ja) * | 2013-08-13 | 2015-02-23 | ガムスター株式会社 | 自己粘着性屋根下葺防水材 |
JP5859699B1 (ja) * | 2015-05-28 | 2016-02-10 | 栗田煙草苗育布製造株式会社 | 織物とシート状構造物を複合一体化した複合シート及び複合化処理方法 |
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