JP2002200439A - 電気集塵装置 - Google Patents

電気集塵装置

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JP2002200439A
JP2002200439A JP2000402761A JP2000402761A JP2002200439A JP 2002200439 A JP2002200439 A JP 2002200439A JP 2000402761 A JP2000402761 A JP 2000402761A JP 2000402761 A JP2000402761 A JP 2000402761A JP 2002200439 A JP2002200439 A JP 2002200439A
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discharge
hammer
electrode
dust
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JP2000402761A
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Mitsuhiro Mieno
光博 三重野
Takuya Yamamoto
卓也 山本
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの状態に影響を受けることなく、集塵極
が槌打される直前に放電極をスパークさせることが出来
るようにする。 【解決手段】 ガスの通過領域184a内に、複数の集
塵極151〜155、放電極A1〜D4、及び集塵極1
51〜155を槌打するハンマーを設けた電気集塵装置
100において、放電極151〜155に対して電気的
に接続された放電極側接点121と、ハンマーの落下動
作と連動して放電極側接点121に近接し、放電極側接
点121を介して放電極A1〜D4を地落させることが
可能な地落側接点189の双方を、ガスの通過領域18
4aよりも外部に設けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の集塵極のそ
れぞれの間に放電極が配置された電気集塵装置関し、特
に集塵極をハンマーによって槌打してダストを払い落と
す際の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電気集塵装置は、放電極と集塵
極の間に生じる電場により各種気体中のダストを集塵極
に捕集させて浄化するものであり、火力発電用ボイラ
ー、製鉄所、セメント製造設備、ゴミ焼却炉等に数多く
設置されている。
【0003】従来の電気集塵装置として特開2000−
189843号公報に記載されるものがあり、それにつ
いて以下説明する。
【0004】電気集塵装置に設けられる複数の荷電区分
室の内の1室は、図9(a)及び図9(b)に示すよう
に、複数枚の接地された集塵極51〜55と、その間に
配置される放電極A1〜D4とを備えており、この集塵
極51〜55には槌打装置69(図9(a)では図示省
略)が設けられている。
【0005】放電極A1〜D4は、隣り合う集塵極51
〜55の間に形成されるガス流路に複数本配置され、支
持枠65により鉛直方向に支持されている。なお、ここ
では便宜上、1室について5枚の集塵極51〜55と、
計16本の放電極A1〜A4,B1〜B4,C1〜C
4,D1〜D4が配置されている場合を示す。又、電気
集塵装置の上部には碍子室66が設けられており、この
碍子室66内に、上記支持枠65を非通電状態で保持可
能な支持碍子67等が収容されている。
【0006】槌打装置69は、図10に示されるように
複数のハンマー60を備える。この各ハンマー60は各
集塵極51〜55に対応するように配置され、共通のシ
ャフト61に対してフォークエンド62とピン63とで
回転自在に取り付けられている。シャフト61の回転
(図中矢印方向)によりハンマー60が最高点まで引き
上げられると、重力により落下して各集塵極51〜55
に設けられた叩き座64を叩く。その振動により、集塵
極51〜55に電気的に捕集されているダストが落下
し、下方に配置されるホッパーを介して回収される。
【0007】図11に示されるように、荷電区分1室を
単位として、共通の電源装置70から上記放電極A1〜
A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4に対して直
流高電圧が供給される。この電源装置70は高圧直流電
源回路であり、交流電源ACに接続される変圧器71
と、この変圧器71の二次出力側に接続されて交流を直
流に整流(変換)する整流ブリッジ回路72と、電気集
塵装置でのスパークの有無を検出するスパーク検出用分
圧器15と、を備えている。
【0008】この変圧器71の一次入力側には、2つの
制御用サイリスタ75が接続される。この制御用サイリ
スタ75には制御装置10が接続され、この制御装置1
0がスパーク検出用分圧器15の検出結果を参考にして
制御用サイリスタ75の導通角を制御し、2次出力側の
電圧値等を調節している。
【0009】槌打装置69により集塵極51〜55から
払い落とされるダストは、大部分は塊となって下方のホ
ッパーへ落下するが、一部はガス流に持ち去られる。こ
の現象は「槌打再飛散」と呼ばれ、集塵の性能向上にと
って障害となっている。また、槌打装置69によってし
ても、集塵極51〜55に捕集されたダストを完全に払
い落とせない場合があり、この集塵極51〜55にダス
トが残ってしまうと、槌打によらないでもダストが自然
に再飛散してしまう。
【0010】そこで、この電気集塵装置は下記のような
手法により解決を図っている。
【0011】図10に戻って、複数のハンマー60の総
てはシャフト61に対して同一の取付角度で取り付けら
れおり、総てのハンマー60が同時に落下し、対応する
叩き座64を同時に槌打するようになっている。なお、
総てのハンマー60を同時に落下させる為に、連結棒2
2によって総てのハンマー60が連結されている。
【0012】総てのハンマー60のうちの1個のハンマ
ーは、頭部60aを両側に有するように構成され、後述
するスパーク用電極21との間でスパークが生じやすく
なっている。ハンマー60及びシャフト61は金属等の
導電性材料によって製造され、全体がアースに接続(接
地)されている。
【0013】上記頭部60aを有するハンマー60に対
応して、1個のスパーク用電極(地絡装置)21が設け
られる。このスパーク用電極21は金属部材46を介し
て支持枠65(或いは放電極A1〜D4)に接続される
と共に、ハンマー60の頭部60aが落下する通過路か
ら数cm(例えば5cm)以内の距離に位置決めされ
る。従って、頭部60aがスパーク用電極21の近傍を
通過すると、このスパーク用電極21とハンマー60と
の間でスパークが発生する。なお、このように落下する
通過路にスパーク用電極21を設けたのは、ハンマー6
0が集塵極51〜55を槌打する直前に確実にスパーク
を発生させる為である。勿論、スパーク用電極21と頭
部60aとを接触させても構わない。
【0014】電気集塵装置は、更に、ハンマー60とス
パーク用電極21との間のスパーク光を検出する光セン
サ32を備える。この光センサ32は、放電極A1〜D
4と集塵極51〜55との間で発生する通常のスパーク
(スパーク電極21を介さないスパーク)は検出せず、
ハンマー60とスパーク用電極21との間で発生するス
パークのみを検出する。この光センサ32は制御装置1
0に接続されるので、光検出信号が地落検出信号として
制御装置10に入力される。
【0015】制御装置10に対して上記光センサ32か
ら地絡検出信号が入力されると、制御装置10が、上記
スパーク用電極21を介して放電極A1〜D4がスパー
クしたと判別し、少なくともハンマー60による集塵極
51〜55に対する槌打が実行されるまで(例えば約
0.1秒〜約0.3秒間)放電極A1〜D4に対する給
電を停止する。
【0016】一方、スパーク検出用分圧器15のみによ
りスパークが検出されると、放電極A1〜D4と集塵極
51〜55との間で通常のスパークが発生したと判断し
て、0.01秒間程度の極く短い時間に限って放電極A
1〜D4に対する給電を停止する。このようにすると、
スパークがアークに移行することを防止することができ
る。
【0017】以上のように、スパーク検出用分圧器15
によって検出されたスパークに基づく給電停止時間と、
光センサ32によって検出された地落信号に基づく給電
停止時間とを異ならせているのは下記の理由による。
【0018】ハンマー60は、スパーク用電極21との
間でスパークを発生させた後、叩き座64を槌打する。
スパーク用電極21によるスパークによって、一時的に
放電極A1〜D4が地絡されて電位が零となり、且つ放
電極A1〜D4に対する給電がカットされるので、放電
極A1〜D4の電圧が大幅に低下する。従って、その後
の槌打時に捕集ダストが放電極A1〜D4に向かって飛
び出さずに、集塵極51〜55面に沿って落下するので
捕集ダストの再飛散が低減される。これを実現するに
は、スパークから少なくとも槌打完了までの時間(例え
ば、約0.1〜0.3程度)は給電を停止しておく必要
がある。
【0019】又、スパーク検出用分圧器15のみでスパ
ークが検出された場合は、そのスパークがアークに移行
するのを瞬時的に防止できれば十分である。そして、そ
の後はダストの捕集を速やかに再開させる方が集塵効率
を高める観点からも望まく、必要最小限の給電停止時間
(1例として約0.01秒)であればよい。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】通常運転時に電気集塵
装置に流入するガスには可燃性成分が殆ど含まれていな
いので、ガスの通過領域内でスパークが発生しても爆発
することが無い。
【0021】その一方で、電気集塵装置よりも上流側に
設置されるボイラー等の立ち上げ時には、重油又は軽油
等を燃焼させることでボイラー自体を昇温させることが
多く、何らかの原因で不完全燃焼が起こると可燃性ガス
が電気集塵装置に流入する。この場合にスパークが発生
すると爆発する恐れがあるので、立ち上げの間はガス通
過領域におけるスパークを抑制しておくことが好ましく
い。この電気集塵装置では、ボイラーの昇温中は印可電
圧を低減させて放電極A1〜D4と集塵極51〜55の
間でスパークが発生しないようにすると共に、その間の
ハンマー60の槌打を禁止して、スパーク用電極21を
介した放電極A1〜D4のスパークも生じないようにし
ている。
【0022】しかしながら、近年、煙突から排出される
煙を「常に」見えないようにしたいとの要望が強い。爆
発を防ぐ為にボイラーの立ち上げ中に集塵極51〜55
の槌打を禁止すると、その間の集塵効率が一時的に低下
して客先の要求を満足することが出来ないという問題が
あった。
【0023】又定常運転中では、ハンマー60の頭部6
0aやスパーク用電極21が付着ダストによって覆われ
ることでスパークの発生タイミングに変動が生じ、給電
の停止タイミングが一定しないという問題がある。例え
ば給電停止タイミングが遅れると、ダストの蓄積電荷が
十分に放電されない状態で槌打が実行されることにな
り、集塵極51〜55にダストが引きつけられて十分に
払い落とすことが出来ない。
【0024】更に、この電気集塵装置においては複数の
ハンマー60が複数の集塵極51〜55を同時に槌打す
るので総合的な給電停止時間が短くなり集塵効率を高め
ることができるが、使用者側にとっては、一度に多量の
再飛散ダストが発生して煙突から再飛散パフ(目視され
る煙の塊)が出るかもしれないという不安があった。
【0025】実際は、上記公報でも言及されているよう
に、スパーク用電極21を用意して槌打時に給電をカッ
トしているので、各集塵極51〜55での再飛散現象が
低減される結果、複数のハンマー60がまとめて槌打し
ても再飛散パフが出るほどの問題は生じない。とはいう
ものの、苦情の種となる再飛散パフを最も気にする使用
者にとっては、「複数のハンマー60が同時に槌打す
る」との事実が気にかかり、各集塵極51〜55を1つ
ずつ順番に槌打する構造の方が好まれることが多い。そ
こで例えば、位相をずらして複数のハンマー60を駆動
シャフト61に取り付けて、1つずつ集塵極51〜55
を槌打するようにすると、各ハンマー60に設けられた
スパーク用電極21の各スパークを検出する為に、複数
の光センサー32等を設置しなれればならず、益々設備
コストが増大するという問題があった。
【0026】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、ハンマーによって集塵極をいつでも槌打する事
が出来るようにして集塵効率を向上させることを主な目
的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガスの通過領
域内に設けられて前記ガスに含まれるダストが捕集され
る複数の集塵極と、該集塵極の間に配置される放電極
と、前記集塵極を槌打して該集塵極に捕集されたダスト
を払い落とすハンマーと、を備えた電気集塵装置におい
て、前記放電極に対して電気的に接続された放電極側接
点と、前記ハンマーの落下動作と連動して前記放電極側
接点に近接して前記放電極を地落させることが可能な地
落側接点との双方を、前記ガスの通過領域よりも外部に
設けるようにしたことにより、上記目的を達成するもの
である。
【0028】本発明者は、ハンマー自体を地落側接点と
していた従来の構成を見直し、地落側接点をハンマーと
は別体にし、更にそれを放電極側接点と共にガスの通過
領域の外に設けるようにした。
【0029】このようにすると、可燃性ガスが内部を通
過している最中に放電極を地落させても、ガスの通過領
域外でスパークが発生するので爆発の恐れが全くない。
従って、ガスの状態に左右されることなく常に放電極を
地落させて低電圧状態で集塵極を槌打する事が出来るよ
うになり、集塵効率をより高めることが出来るようにな
る。即ち、この発想は、スパークの発生自体を禁止する
という従来の考え方と異なり、積極的にスパークを発生
させても構造的に爆発が生じないようにして、安全性・
信頼性を高めることができるものである。
【0030】又、スパークを誘引する地落側接点と放電
極側接点が、ダスト(ガス通過領域)から隔離された場
所に配置されるので、これらを常に清潔に保つことが出
来るようになり、スパークのタイミングを安定させるこ
とができる。
【0031】なお、本発明における、地落側接点が「ハ
ンマーの落下動作と連動して」とは、何らかの形でハン
マーの落下動作と地落側接点とが連動するものであれば
良く、例えば、ハンマーを駆動する駆動シャフトに地落
側接点を設けて、駆動シャフトを介してハンマーと連動
する場合や、地落側接点専用の駆動装置を別途用意して
タイミングを制御し、結果としてハンマーの落下動作と
連動するようにしても良い。
【0032】更に本発明では、前記地落側接点が、落下
タイミングの異なる複数の前記ハンマーに対応して複数
設けられ、共通の前記放電極側接点に対して、前記複数
の地落側接点が互いに異なるタイミングで近接して前記
放電極を地落させるようにすることが好ましい。
【0033】従来のように複数のハンマーを地落側接点
として用いる場合、これらのハンマーの落下タイミング
が異なると、それぞれのハンマーに対して、放電極側接
点及び光センサ等を用意しなければならないので設備コ
ストが増大した。
【0034】そこで本発明によれば、複数地落側接点が
「ハンマーとは独立」している特長に着目し、これらの
地落側接点が(1の)放電極側接点を共有するようにし
ているので、スパークを検出する光センサ等も含めて設
備コストを低減させることが出来る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら本発明の
実施の形態の例について詳細に説明する。
【0036】図1に、本発明の実施形態に係る電気集塵
装置100を示す。なお、以下に具体的に説明する部分
を除いては、図9で示した従来の電気集塵装置とほぼ同
様の構成であるので、同一又は類似する部分・部材につ
いては、従来の電気集塵装置の符号と下二桁を一致させ
ることにより構成・作用等の説明は省略する。
【0037】この電気集塵装置100は、複数の集塵極
151〜155と、この集塵極151〜155の間に配
置される放電極A1〜D4と、集塵極151〜155を
槌打して集塵極151〜155に捕集されたダストを払
い落とすための槌打装置169を備える。
【0038】槌打装置169は、ハンマー機構部180
とタイミング検出部182とを有している。集塵極15
1〜155、放電極A1〜D4及びハンマー機構部18
0は外殻184の内部に収容されており、この外殻18
4内に流入したガスがこれらの周囲を通過するようにな
っている。つまり、ここではガス通過領域184a内に
集塵極151〜155、放電極A1〜D4、ハンマー機
構部180が位置していることになる。
【0039】一方、槌打装置169におけるタイミング
検出部182は、外殻184の外側に設けられる検出用
ケース186の内部に収容される。この検出用ケース1
86は、連通口186aを介して外殻184と繋がって
いる。ダクト188を介して検出用ケース186に導入
される熱風が、連通口186aを介して外殻184内に
流れ込む構造となっているので、外殻184側のガスは
検出用ケース184側に流入することが出来ない。つま
り、上記ガス通過領域184aは連通口186aで遮断
され、タイミング検出部182はその領域184aの外
部に設けられていることになる。
【0040】図2に示されるように、電源装置170の
2次出力側の電圧を制御する給電制御装置110には、
スパーク検出用分圧器115が接続されており、放電極
A1〜D4に何らかのスパークが発生したこと電圧変動
によって検出可能となっている。
【0041】ハンマー機構部180は、図3に拡大して
示されるように、各集塵極151〜155の下端の設け
られる叩き座164を槌打するハンマー160を複数備
える。この複数のハンマー160は、ピン163及びブ
ラケット162を介して、駆動シャフト161に互いに
位相がずれるようにして設置される。なお、この駆動シ
ャフト161はアースに接続されており、又、駆動モー
タ124のモータ軸に連結されることで回転する。
【0042】図4に示されるように、駆動シャフト16
1が回転すると1つずつ順番にハンマー160が落下す
るようになっている。各ハンマー160が落下する際の
頭部160aが描く軌跡X上には、補助電極123がそ
れぞれ設けられる。この補助電極123はバネによって
構成され、ハンマー123と接触可能な場所に位置決め
される。更に補助電極123は、放電極A1〜D4と電
気的に繋がっているので、ハンマー160が通過する
と、補助電極123を介して放電極A1〜D4が予備的
にアースされるようになっている。なお、このアースの
際は火花が全く発生しない(その理由は後述する)。
【0043】図5に示されるように、4つのハンマー1
60は互いに約30度の角度位相差で駆動シャフト16
1に連結される。なおここでは、各ハンマー160の落
下タイミングが(A)〜(D)に設定されている。初期
状態では、上死点(T)に待機位置(ア)が一致してい
る状態で駆動シャフト161が停止している。駆動モー
タ124がオンにされて駆動シャフト161が矢印Y方
向に回転し、上死点(T)に待機位置(イ)が一致した
ところで再停止する。この間に、ハンマー160:タイ
ミング(A)は上死点(T)を通過して落下し、叩き座
164を槌打する。待機位置(イ)における再停止から
所定時間経過後、駆動モータ124の駆動により駆動シ
ャフト161が再度回転し始め、ハンマー160:タイ
ミング(B)が槌打した後に、上死点(T)に待機位置
(ウ)が一致したところで再停止する。以下同様に上死
点(T)に待機位置(エ)、(ア)が順次一致する状態
で再停止しながら駆動シャフト161が回転すること
で、ハンマー160:タイミング(C)、タイミング
(D)が順次落下して叩き座164を槌打する。
【0044】図6に拡大して示されるように、タイミン
グ検出部182は、放電極A1〜D4に対して導電体1
21aを介して電気的に接続された2つの放電極側接点
121と、この放電極側接点121を介して前記放電極
A1〜D4を地落させることが可能な4つの地落側接点
189A〜189Dと、を備える。この地落側接点18
9A〜189Dは、落下タイミングの異なる上記複数の
ハンマー160に対応して設けられており、更にその中
の2つの地落側接点189A、189Cが、一方の放電
極側接点121を共有し、残りの2つの地落側接点18
9B、189Dが他方の放電極側接点121を共有す
る。
【0045】地落側接点189A〜189Dはスリーブ
190a、190bに一体的に設けられる。このスリー
ブ190a、190bが、自身の内部に挿入される回転
軸192に対してボルト191a、191bを利用して
固定されることで、地落側接点189A〜189Dが位
置決めされる。
【0046】回転軸192は、カップリング192aを
介してハンマー機構部180の駆動シャフト161に連
結されて該駆動シャフト161と一緒に回転する。又、
カップリング192aと回転軸192とはボルト192
bを利用して固定されているので、このボルト192b
を緩めれば、駆動シャフト161に対する回転軸192
の位相を調節することが出来る。なお、回転軸192は
軸受194によって保持されている。
【0047】図7に示されるように、一方のスリーブ1
90aには、2つの地落側接点189A、189Cが6
0度の角度位相差で固定される。他方のスリーブ190
bに対しても同様に2つの地落側接点189B、189
Dが60度の角度位相差で固定される。2つのスリーブ
190a、190bの間での地落側接点189の位相差
は30度に設定されているので、全体視すると、4つの
地落側接点189A〜Dが30度の角度位相差で位置決
めされることになる。30度にしたのは、既に説明した
ハンマー160の落下タイミング(A)〜(D)の位相
差(30度)と一致させるためである。
【0048】回転軸192が矢印Y方向に回転すると、
ハンマー160の落下動作と連動して(詳細は後述)各
地落側接点189がA〜Dの順番で放電極側接点121
に近接し、両者が所定距離D内となった時点で、放電極
A1〜D4がこの放電極側接点121を介してスパーク
するようになっている。このスパークは、近傍に接地さ
れる光センサ196によって検出され、その検出信号が
制御装置110に地落信号として入力される(図2参
照)。なお、上記所定距離Dは、放電極A1〜D4と集
塵極151〜155との距離よりも小さく設定されてお
り、これらよりも優先してスパークさせるようにしてい
る。一方で、この地落側接点189が待機状態の時(即
ち、駆動シャフト161が待機位置(ア)〜(エ)の場
合)は、地落側接点189と放電極側接点121の間の
距離は上記放電極A1〜D4から集塵極151〜155
間距離よりも大きくなるように設定される。
【0049】次に、本電気集塵装置100における槌打
及び給電制御について説明する。
【0050】図8のタイムチャートに示されるように、
給電制御装置110の給電ONによって放電極A1〜D
4と集塵極151〜155の間に電圧が印可されると
(ステップ300)、ガス中のダストが集塵極151〜
155に捕集される。その後、駆動モータ124が回転
(ON)することによって駆動シャフト161及び回転
軸192が一緒に回転し(ステップ302)、更に、ハ
ンマー160の落下が開始される(ステップ304)。
それとほぼ同時に、地落側接点189が放電極側接点1
21に近接し、両者が所定距離D内に位置した瞬間にス
パークする(ステップ306)。スパークにより発生す
る光が光センサ196によって検出され強制地落信号と
して給電制御装置110に入力され、又、このスパーク
と同時に放電極A1〜D4と集塵極151〜155間の
電圧が急激に低下するので、スパーク検出用分圧器11
5がこの電圧低下を検出して給電制御装置110に入力
する。
【0051】給電制御装置110では、光センサ196
とスパーク検出用分圧器115の双方の信号が入力され
た場合に限り、放電極A1〜D4が地落側接点189を
介してスパークしたと判断し、放電極A1〜D4と集塵
極151〜155に対する電圧の印可を停止する(ステ
ップ308)。この結果、放電極A1〜D4と集塵極1
51〜155の極間電圧は、制御遅れにより多少の電圧
が残るものの、殆ど零に等しくなる。
【0052】その後、ハンマー160が補助電極123
に接触することで放電極A1〜D4が再度アースされて
(ステップ310)、放電極A1〜D4と集塵極151
〜155間の電圧は完全に零となる。この接触の際は、
既に電圧が低下しているのでスパークが全く発生しな
い。この状態でハンマー160によって集塵極151〜
155が槌打されると(ステップ312)、集塵極15
1〜155の表面に捕集されたダストが払い落とされ
る。後に給電制御装置110により給電が再開されて
(ステップ314)流入ガスのダストが集塵極151〜
155に捕集される。以降は上記ステップを繰り返すこ
とで集塵作業と槌打作業が交互に実施される。
【0053】なお、上記スパーク用分圧器115は、放
電極側接点121を介してなされたスパーク(強制スパ
ーク)の他に、放電極A1〜D4と集塵極151〜15
5の間に生じるスパーク(自然スパーク)も検出する。
これらを識別する為に、ここでは光センサ196と同時
にスパークを検出した場合に限って強制スパークと判断
している。この手法以外にも、駆動モータがONとされ
て駆動シャフト161が回転している間においてスパー
ク用分圧器115がスパークを検出した場合に限り、ス
パーク用電極115における強制スパークと判断し、そ
れ以外を自然スパークと判断するようにしてもよい。
【0054】次に作用について説明する。
【0055】本電気集塵装置100ではハンマー160
と放電極A1〜D4でスパークさせていた従来の構成と
異なり、地落側接点121がハンマー160とは別体と
され、更にそれがガスの通過領域184aの外側に設け
られている。従って、スパークが生じても可燃性ガスに
引火しないので、ガスの状態に左右されることなく何時
でも放電極A1〜D4を地落させることが出来る。この
結果、常に低い電圧状態で集塵極151〜155を槌打
する事が出来るようになり、集塵効率をより高めること
が出来る。
【0056】更に、放電極側接点121、地落側接点1
89及び光センサ196等がダストによって覆われない
ので、スパークの発生タイミングを常に一定に維持する
ことが出来るようになり、又これらのメンテナンスも容
易になる。
【0057】又本実施形態のように複数のハンマー16
0の槌打タイミングを互いに異なるように設定したとし
ても、これらハンマー160と地落側接点189とが独
立して設けられているので、地落側接点189を一部の
スペースに集約させて配置することができる。その結
果、複数の地落側接点189が放電極側接点121を共
有することも可能となり、スパークを検出する光センサ
196等の数を低減させることも出来る。
【0058】なお、ここでは、ハンマー160を駆動す
る駆動シャフト161と一緒に回転する回転軸192に
地落側接点189を設けることで、地落側接点189を
「ハンマー160の落下動作と連動」させたが、本発明
はそれに限定されず、地落側接点を専用で駆動する装置
を別途用意して、電気的な制御によって結果的にハンマ
ー160の落下動作と連動するようにしても良い。
【0059】又本実施形態では、4つの地落側接点18
9A〜Dを2つのスリーブ190a、190bに2つず
つ分割し、それに対応する2つの放電極側接点121を
利用してスパークさせる場合を示したが、このように2
分したのは、ボルト191a、191bを利用して微調
整する際の自由度を高めるためであり、一つのスリーブ
に総ての地落側接点を設けて、1つの放電極側接点を用
いるようにしても構わない。これは、接点の総数や製造
の利便性等を適宜考慮して設定すればよい。
【0060】更にこのタイミング検出部の構成の他の例
として、回転軸192を専用に回動させる駆動装置と、
カップリング192の代わりとなるクラッチとを設け、
1つの地落側接点を複数のハンマーの落下動作に連動さ
せるようにしてもよい。具体的には、槌打時にクラッチ
を接続状態にして駆動シャフトと回転軸を一緒に回転さ
せ、地落側接点とハンマーとが連動するようにし、次の
槌打までの待機中に、クラッチを開放して地落側接点側
のみを前進回転させて、次の槌打にも再び連動させるよ
うにする。
【0061】又本実施形態では、外殻の外部に放電極側
接点及び地落側接点を設ける場合を示したが、外殻の内
部であっても、この放電極側接点と地落側接点を何らか
のカバーによってガスから隔離する(即ち、ガスの通過
領域の外部に配置する)ようにすれば本発明の範疇に入
るものである。
【0062】又、ここでは1つの実施形態のみをを示し
たが、今回示した形態以外の各種実施形態も存在し、又
明細書全文に表れてくる部材の形容(機能・形状)もあ
くまで例示であって、これらの記載に限定されるもので
はない。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、槌打による再飛散現象
を抑制しつつ、槌打後に集塵極に残留してしまうダスト
の量を低減させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気集塵装置を示
す断面図
【図2】同電気集塵装置における給電構成を示す電気配
線図
【図3】同電気集塵装置におけるハンマー機構を拡大し
て示す斜視図
【図4】同電気集塵装置のハンマーの槌打作業を示す側
面図
【図5】同電気集塵装置における駆動シャフトに対応さ
せて示した駆動モータのタイミングチャート
【図6】同電気集塵装置のタイミング検出部を部分的に
示す拡大図
【図7】図6のVII−VII矢視断面図
【図8】同電気集塵装置の槌打及び給電制御を示すタイ
ムチャート
【図9】(a)は従来の電気集塵装置の全体構成を示す
上面図、(b)は(a)におけるb−b断面図
【図10】同電気集塵装置における槌打装置を拡大して
示す斜視図
【図11】同電気集塵装置における給電構成を示す電気
配線図
【符号の説明】
100…電気集塵装置 121…放電極側接点 151〜155…集塵極 160…ハンマー 161…駆動シャフト 169…槌打装置 184…外殻 184a…ガス通過領域 189…地落側接点 192…回転軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスの通過領域内に設けられて前記ガスに
    含まれるダストが捕集される複数の集塵極と、該集塵極
    の間に配置される放電極と、前記集塵極を槌打して該集
    塵極に捕集されたダストを払い落とすハンマーと、を備
    えた電気集塵装置において、 前記放電極に対して電気的に接続された放電極側接点
    と、前記ハンマーの落下動作と連動して前記放電極側接
    点に近接して前記放電極を地落させることが可能な地落
    側接点との双方を、前記ガスの通過領域よりも外部に設
    けるようにしたことを特徴とする電気集塵装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記地落側接点が、落下タイミングの異なる複数の前記
    ハンマーに対応して複数設けられ、 共通の前記放電極側接点に対して、前記複数の地落側接
    点が互いに異なるタイミングで近接して前記放電極を地
    落させることを特徴とする電気集塵装置。
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