JP2002199762A - 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両 - Google Patents

排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両

Info

Publication number
JP2002199762A
JP2002199762A JP2000389002A JP2000389002A JP2002199762A JP 2002199762 A JP2002199762 A JP 2002199762A JP 2000389002 A JP2000389002 A JP 2000389002A JP 2000389002 A JP2000389002 A JP 2000389002A JP 2002199762 A JP2002199762 A JP 2002199762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
heat collecting
thermoelectric conversion
exhaust
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000389002A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Sugino
修二 杉野
Kakuei Matsubara
覚衛 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2000389002A priority Critical patent/JP2002199762A/ja
Publication of JP2002199762A publication Critical patent/JP2002199762A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 集熱効率の改善が図れる排熱熱電変換装置の
構成を提供する。 【解決手段】 ユニット状に形成した排熱熱電変換装置
Wの熱流体の流通管10内の対向位置に設けた集熱板1
2a、12bの各々の集熱フィン12af、12bfの
フィン面を互いに対面させる。かかる構成の誘導機構を
管内に設けることにより、熱流体を集熱板12af、1
2bf側に誘導して、より集熱効率を格段に向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電変換素子を使
用して、自動車の排気ガスなどの熱流体の熱を電気に変
換する熱電変換技術、およびそれの実際的な適用技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より熱電変換素子を利用して、その
ゼーベック効果に基づく熱の電気への変換を目的とした
技術が幾つか提案されている。特に、近年は、世界的規
模で拡大した自動車の普及に伴い、自動車から排気され
る排気ガスによる地球規模の温暖化が大きな問題となっ
ている。自動車の排気ガスは、一般的に数百度℃にも達
する高温排気ガスであり、かかる排気ガスの持つ多くの
熱はそのまま排気ガスとともに大気中に放散されてい
た。
【0003】そこで、かかる自動車の排気ガスの熱、所
謂排熱を利用して発電を行う熱電変換技術が注目を集
め、盛んに研究されるようになってきた。
【0004】例えば、実開平6−79168号公報に
は、熱電変換素子により自動車等の排気熱から発電する
排気熱利用発電装置において、熱電変換素子の低温部側
のそれまでの自動車走行時の風による空冷方式を、エン
ジン冷却用の水を使用した水冷方式に改善することで、
熱電素子の低温部側と高温部側との温度差を常時大きく
維持できるようにした構成が開示されている。
【0005】また、かかる構成では、自動車の内燃機関
(エンジン)からの排気ガスを、排気管内部に設けた熱
交換機に導入し、導入した排気ガスを熱交換機に設けた
複数の開口からなるディフューザからその円周方向に拡
散させる構成である。拡散した排気ガスは、熱電変換素
子の高温部側電極が接触して設けられた排気管壁に接触
するように構成されている。
【0006】かかる構成を採用することにより、自動車
の停止時のアイドリング状態でも、すなわち走行風が発
生しない状態でも、熱電変換素子の冷却を十分に行うこ
とができ、走行風による空冷式の場合に比べて常時必要
な温度を確保して、安定して発電を行うこことができる
よな改善が図られている。
【0007】特開昭63−262075号公報には、排
気ガスの熱を利用する排気熱熱電変換発電器において、
従来の吸熱部に設けた吸熱フィン、放熱フィンが排気ガ
スの出入り口側に設けられ、且つ吸熱、放熱面積が小さ
いために、十分な熱交換が行えないことに鑑み、多数枚
のフィンを流路方向に対して斜め平行に設けたり、ある
いは平面ハ字型に並列するなどの構成を採用することに
より、その改善を図る構成が開示されている。
【0008】特開平11−122960号公報には、並
列するフィンの長さを長短取り混ぜた構成の集熱フィン
の先端側を対向させることにより集熱効果の改善を図る
ことが記載されている。特開2000−232244号
公報には、集熱フィンのそれぞれが、対向する集熱フィ
ン間に対向して設けられている構成が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように排気ガス
の排熱を利用して電気を得る熱電変換技術は、種々提案
されているが、しかし、効率よく排気ガスの熱を電気に
変換する程には技術が十分には成熟していないのが現状
である。
【0010】かかる現状に対して、本発明者は、排気ガ
スの熱を効率よく利用するためには、排気ガスの排気管
内の流動状態を詳細に検討する必要があると考えた。か
かる視点に立脚してなされた技術としては、前記従来技
術で述べたように、管内に集熱フィンを設ける構成が知
られている。
【0011】排気管内を通る排気ガスの熱分布を検証す
ると、排気管の中央部が高温となり、その周辺部が低温
状態になっていることが確認された。集熱部材に集熱フ
ィンを設けることにより、管壁側に設けた集熱部材に、
集熱フィンで集熱された熱が伝導される訳であるが、あ
る程度の流速で通過する高温の排気ガスの熱は、従来構
成の集熱フィンでは十分に集熱されていないのではない
かと本発明者は考えた。
【0012】また、熱電変換装置においては、高温の排
気ガス側を通す排気管の管壁側に設けられる集熱部材に
熱電変換素子の高温接触部側を密着させ、熱電変換素子
の低温接触部側を水冷、あるいは空冷などの冷却部材側
に密着させる構成をとっており、その密着度が熱電変換
効率に大きな影響を与える。そこで、かかる密着度の見
直しも必要と考えた。
【0013】排気ガスを使用する熱電変換装置では、熱
電変換素子の高温接触部側は排気ガスの通過により30
0〜500℃の高温になる。かかる高温接触部側の集熱
部材への密着度は、常温では十分に維持されていても、
かかる高温に長時間曝されることとなると、どうしても
熱歪みが熱電変換素子と集熱部材側との接触部に発生
し、僅かではあるが空気層がそれらの間に介在されるこ
ととなる。
【0014】かかる空気層の介在は、集熱部材で集熱し
た熱を熱電変換素子の高温接触部側に効率よく伝導する
際の妨げとなるため、かかる点の改善も必要と本発明者
は考えた。
【0015】一方、熱電変換素子の高温接触部側が、許
容温度以上の高温に曝されると、熱電変換素子自体の損
傷が発生する虞があり、かかる損傷を未然に防ぐ対策も
必要と本発明者は考えた。
【0016】さらに、排気ガスの流路を形成する排気管
をも含めて、集熱部材などの熱変換機構における素材の
熱伝導性をも視野に入れて、熱電変換システムを構成す
る部材のトータルの熱電効率の追求も必要と考えた。
【0017】また、排熱利用技術では、熱流体として種
々の熱量を有するものが想定されるが、その都度熱電変
換装置の基本構成を変えることなく、実際に排熱を利用
する熱流体に合わせて簡単に変換出力などの調整が行え
る技術も必要と考えた。
【0018】また、排熱利用の技術としては、自動車の
排気ガスの利用が特に注目されているが、しかし、本発
明者は、かかる排気ガスの利用のみに留まるものではな
く、例えば、廃棄物処理施設の焼却時に排出されるガ
ス、原子力発電などで使用される大量の冷却水なども、
排熱利用に供することができる熱流体として捉えられる
技術開発が必要と考えた。
【0019】本発明の目的の一つは、排気ガスなどの熱
流体を流通管内において、集熱フィンを設けた集熱部材
側にも効率よく流すようにすることにある。
【0020】本発明の目的の一つは、排気ガスなどの熱
流体の有する熱を効率よく集熱できるフィン形状を提供
することにある。
【0021】本発明の目的の一つは、熱電変換素子の高
温接触部側と集熱部材側との密着度を高めることにあ
る。
【0022】本発明の目的の一つは、熱電変換装置にお
いて、適用する熱流体の熱量に応じて変換出力を簡単に
調節できるようにすることにある。
【0023】本発明の目的の一つは、熱電変換素子の高
温接触部側に許容温度以上の熱が伝導しないようにする
ことにある。
【0024】本発明の目的の一つは、熱電変換素子の高
温接触部側の熱歪みによる剥がれを防止することにあ
る。
【0025】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0026】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0027】すなわち、本発明の熱電変換装置は、熱流
体を通す流通管と、前記流通管の管内の対向位置にそれ
ぞれ設ける集熱部材と、前記集熱部材に設ける集熱フィ
ンと、高温接触部側で前記集熱部材に接続させる熱電変
換素子と、前記熱電変換素子の低温接触部側で接続させ
る冷却部材と、前記流通管の管内に設けられ、前記熱流
体を前記集熱部材側に誘導する誘導機構とを有すること
を特徴とする。
【0028】前記集熱部材は、前記流通管の管壁の一部
を構成していることを特徴とする。前記集熱フィンは、
フィン面が曲面に形成されていることを特徴とする。前
記集熱部材と前記集熱フィンとは同一素材で一体成形さ
れていることを特徴とする。
【0029】前記流通管の前記管内は、前記集熱部材が
設けられる集熱空間と、前記集熱部材が設けられない非
集熱空間とに区画されていることを特徴とする。前記管
内には、前記集熱空間と前記非集熱空間とに前記熱流体
を分配する分配部材が設けられていることを特徴とす
る。前記管内には、前記熱流体の排出側に、前記集熱空
間を通過した熱流体と、前記非集熱空間を通過した流体
とが攪拌される攪拌空間が設けられていることを特徴と
する。前記冷却部材は、熱電変換素子毎に各別に設けら
れていることを特徴とする。
【0030】上記いずれかの構成において、前記排熱熱
電変換装置はユニット状に形成され、前記流通管の管端
側には、ユニット状に形成した排熱熱電変換装置の相互
連結用の連結部が設けられていることを特徴とする。か
かる構成の排熱熱電変換装置が、前記連結部で複数個連
結されてなることを特徴とする。
【0031】前記流通管を複数個連結するに際しては、
前記熱流体の攪拌チャンバを介して連結されることを特
徴とする。前記攪拌チャンバは、管内部が空洞で、管端
に相互連結用の連結部が設けられたユニット状の流通管
に形成されていることを特徴とする。
【0032】本発明は、上記排熱熱電変換装置を実際に
適用する場合として、例えば、内燃機関の排気ガス排出
システムを考え、かかる排気ガス排出システムに上記い
ずれかの構成の排熱熱電変換装置が使用することができ
ることを見出した。さらには、本発明は、内燃機関を駆
動源として利用する車両であって、前記車両の排気ガス
排出システムに、上記本発明の排気ガス排出システムを
使用することにより、走行時に排気ガスの排熱を利用し
て発電を行う車両を提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0034】(実施の形態1)本実施の形態では、以
下、ユニット状に形成した本発明の排熱熱電変換装置に
ついて説明する。図1は、ユニット状に形成された排熱
熱電変換装置の熱電変換モジュール部を省いた状態での
状況を示す要部斜視図である。図2は、図1に示す排熱
熱電変換装置に熱電変換モジュールを搭載した状態での
断面図である。
【0035】ユニット状に形成された排熱熱電変換装置
Wは、図1、2に示すように、排気ガスを熱流体として
流通させる排気管10aに形成した流通管10に熱電変
換モジュール20を設けて構成されている。
【0036】排気管10a(10)は、図1に示す場合
には、断面扁平形状で、上面11aおよび下面11bが
平行な対向面に形成されている。上面11aは、略四角
形状に切り欠きが設けられ、この切り欠き部に合わせた
形状の集熱板12aが集熱部材12として設けられてい
る。下面11b側にも、図2に示すように、上面11a
側に設けたと同様に集熱部材12としての集熱板12b
が設けられている。このようにして、排気管10aの対
向位置に集熱板12a、12bが対面して設けられるこ
ととなる。
【0037】かかる集熱板12aには、図2に示すよう
に、集熱面12acに対して鉛直下方に向けて複数枚の
集熱フィン12afが同一材質で一体成形されて設けら
れている。複数枚の集熱フィン12afは、互いに所定
間隔d隔てて、フィン面が対面するように設けられてい
る。同様に、集熱板12bにも、集熱面12bcに対し
て鉛直上方に向けて集熱フィン12bfが上記要領で複
数枚設けられている。
【0038】例えば、集熱板12a、12b、集熱フィ
ン12af、12bfを熱伝導度の良好なアルミニウム
(Al)などの金属で形成すればよい。但し、アルミニ
ウムを使用する場合には、排気ガスに対する耐食性を向
上させる目的で、例えば、集熱フィンの表面に50μm
程度の陽極酸化処理を行って、酸化アルミニウム(Al
23)の層を形成しておけばよい。なお、耐食性向上目
的の上記アルミニウムへの表面処理は、かかる陽極酸化
処理に限定する必要はなく、要は本発明の排熱熱電変換
技術に支障が発生しない範囲で、熱伝導率の低下を許容
範囲内に抑え、且つ耐食性の向上目的が果たせる処理で
あればよい。
【0039】かかる集熱フィン12af、12bfは、
上記説明では集熱部材12a、12bに対して同一材質
で一体成形して設ける構成を示したが、これは集熱フィ
ン12af、12bfから、集熱部材12a、12bへ
の熱伝導が安定して行われるために好ましい構成と考え
られる。これは、集熱板と集熱フィンとを異種材質で形
成して、それぞれを溶接その他の方法で接続する場合に
比べて、接続部での熱伝導の停滞が発生しにくく安定し
た熱伝導が期待できるためである。
【0040】しかし、かかる点に格別の配慮を必要とし
ない場合には、同一材質で一体成形することなく、熱伝
導率の良好な材質で各々形成した集熱板、集熱フィンを
溶接などで接続するようにしてもよい。
【0041】対向して設けられた集熱板12a、12b
にそれぞれ設けられた複数の略矩形平板状の集熱フィン
12af、12bfは、集熱フィン12af、12bf
のそれぞれの先端側のフィン面が、図1、2に示すよう
に、対面するように設けられている。
【0042】すなわち、複数枚の集熱フィン12bfの
それぞれの先端側が、複数枚の集熱フィン12af間の
所定の間隔dで隔てた隙間12ad内に差し込まれて、
集熱フィン12afの先端側のフィン面と、集熱フィン
12bfの先端側のフィン面とが、所定間隔あけてオー
バーラップして対面した状態になっている。オーバーラ
ップ度は、図2に示すように、集熱フィン12afの先
端側と、この集熱フィン12afにオーバーラップして
いる集熱フィン12bf先端側との間隔Lで表示すれば
よい。
【0043】上記構成の集熱フィン12afを設けた集
熱板12aは、図2に示すように、板面中央を集熱板1
2aの形状にほぼ合わせて切り欠いて枠状に形成し、上
面10aの左右端側を断面L型に曲げ形成した集熱板取
付部材13aに、溶接あるいはボルトナット止めなどで
固定して設けられている。同様に集熱板12bも、板面
中央を集熱板12bの板面形状にほぼ合わせて切り欠い
て枠状に形成した下面11bの左右端側を断面L型に曲
げた集熱板取付部材13bに、取付け固定されている。
【0044】すなわち、図1、2に示す場合には、集熱
板12a、12bはそのまま排気管10aの上方管壁
部、下方管壁部の一部をそれぞれ構成することとなる。
【0045】このようにして集熱板12a、12bを集
熱板取付部材13a、13bに取り付けた状態では、図
2に示すように、下方または上方に開口した断面略コ字
形で、かかるコ字形の上下方向の開口部に、複数の集熱
フィン12af、12bfが断面櫛形状に設けられた形
状になっている。すなわち、集熱板12aを設けた集熱
取付部材13aと、集熱板12bを設けた集熱取付部材
13bとを、集熱板12aの集熱フィン12afの先端
側が、集熱板12bの集熱フィン12bfの先端側と互
い違いにオーバーラップするように合わされている。
【0046】合わせるに際しては、集熱フィン12a
f、12bfのオーバーラップ度を示す間隔Lを適切な
値に調節する必要があるが、これは集熱板取付部材13
a、13bのそれぞれの左右端側のL型屈曲部間に、間
隔Lが適切な範囲になるように予め高さを決めた隔壁1
4aを仕切部材14として介在させることにより間隔L
を一義的に設定できるようにしておけばよい。
【0047】なお、図2では、管内の状況が分かりやす
いように図面に向かって中心から左側を正面図で示し、
右側を断面図で示した。
【0048】このようにして、上下を集熱板12a、1
2b、左右を隔壁14aで区画された断面略四角形状の
集熱空間Aが構成されることとなる。また、隔壁14a
には、排気ガスの熱を集熱空間A側に反射できるように
熱反射板を使用するとより好ましい。
【0049】一方、集熱板取付部材13a、13bの側
面部には、断面蒲鉾型の半円筒部材15の底面部15a
が設けられ、ボルト16で低面部15a、集熱取付部材
13a、13b、隔壁14aが共締めで固定されてい
る。このようにして、上記集熱空間Aの左右に、隔壁1
4a、底面部15aを仕切部材として見立てて、集熱部
材12が設けられない断面略半円形状の非集熱空間Bが
形成されることとなる。
【0050】なお、上記構成では隔壁14a、底面部1
5aを仕切部材として見立てる構成を示したが、より簡
単には、図3に示すように、断面口字形に形成した箱型
の集熱板取付部材13の上面、下面に、それぞれ切欠部
を設け、この切欠部に集熱板12a、12bを取付け、
集熱板取付部材13の側面に半円状の外壁13cを設け
ることにより、集熱板取付部材13の側面を仕切部材に
見立てて、集熱空間A、非集熱空間Bをそれぞれ区画す
るようにしてもよい。
【0051】このようにして構成された集熱空間Aとそ
の左右に設けた非集熱空間Bとで、排気管10aの熱流
体としての排気ガスが流れる管内空間が構成されること
となる。
【0052】かかる構成の排気管10aの両端部側に
は、図1に示すように、集熱空間A、非集熱空間Bの外
縁に沿って外方に張り出した全体が略楕円リング状に形
成されたフランジ17a、17bが設けられている。す
なわち、フランジ17a、17bは、集熱空間Aの上下
に対応して張り出したフランジ17ab、17bbと、
非集熱空間Bの半円弧状外周縁から外方に張り出したフ
ランジ部分17ac、17bcとからそれぞれ構成され
ている。
【0053】さらに、フランジ部分17ab、17bb
には、締付ねじ取付用切欠部18aが設けられ、フラン
ジ部分17ac、17bcには、フランジ板面にボルト
挿通孔18bが設けられている。このようにして、締付
ねじ取付用切欠部18a、ボルト挿通孔18bを有する
フランジ17a、17bにより排気管10aの連結部が
構成されている。
【0054】また、排気管10aのフランジ17a、1
7bに挟まれた上下の管壁を構成する集熱板12a、1
2bには、図4に示すように、熱電変換素子21から構
成される熱電変換モジュール20が設けられている。熱
電変換モジュール20は、p型半導体22aとn型半導
体22bとが電極で接続された一対の熱電変換素子21
を単位として、複数の熱電変換素子21が電気的に接続
されて構成されている。
【0055】熱電変換素子21を構成するp型半導体2
2a側は、図4に示すように、例えば、低温接触部側か
ら高温接触部側に向けて、絶縁体23、電極24、p型
半導体22a、電極25、絶縁体26の順に積層され、
n型半導体22b側は、高温接触部側から低温接触部側
に向けて、絶縁体26、電極25、n型半導体22b、
電極24、絶縁体23の順に積層されている。図4で
は、繰り返し単位としての熱電素子21を分かりやすい
ように実線表示した。この熱電素子が電気的に直列、あ
るいは並列に接続されて熱電変換モジュール20を構成
している。
【0056】上記のように構成された熱電変換素子21
の高温接触部側は、絶縁体26を介して、図2に示すよ
うに、集熱部材12、すなわち集熱板12a、12bに
密着させられている。一方、熱電変換素子21の低温接
触部側は、図2に示すように、冷却部材30として蛇行
管(図6参照)に形成された水冷式冷却器30aの底面
31が絶縁体23を介して密着させられている。
【0057】上記水冷式冷却器30aは、図2に示すよ
うに、蛇行管の両端側にホース挿入ノズルに構成した冷
却水の供給口32、排出口33がそれぞれ設けられ、蛇
行管に冷却水を通すことにより、蛇行管の底面31でこ
れに接触する熱電変換素子21の低温接触部側を冷却す
ることができるようになっている。冷却水は、自動車の
排気ガス排出システムに本発明の構成を使用する場合に
は、例えば、水冷式エンジンの冷却用の冷却水を循環さ
せるようにすればよい。
【0058】図2に示す場合には、集熱板12a、12
bには、複数の熱電変換モジュール20が搭載されてお
り、上記構成の水冷式冷却器30aは、個々の熱電変換
モジュール20に各別に設けられている。このように、
個々の熱電変換モジュール20毎に各別に水冷式冷却器
30aを設けておくことにより、熱電変換モジュール毎
に高さ方向の寸法のバラツキが発生しても、蛇行管の底
面31を熱電変換モジュール20の低温接触側に絶縁体
を介して密着させることができる。
【0059】従来のように、複数個の熱電変換モジュー
ル20を一つの冷却器の底面に接触させる構造では、熱
電変換モジュールの高さ方向の寸法にバラツキがある
と、高さ方向の低い方との間に隙間が発生し易く、隙間
部分を別途スペーサ部材で埋めるなど処理する必要があ
り、その部分で熱伝導効率を低下させる原因の一つとも
なっていた。
【0060】さらに、熱電変換モジュール毎に各別に水
冷式冷却器30aを設けておくことにより、高温接触側
での熱歪みに基づく剥がれを効果的に防止することもで
きる。
【0061】また、上記説明では、熱電変換モジュール
20を集熱板12a、12b上に設けるに際して、熱電
変換モジュール20を構成する熱電変換素子21の高温
接触部側を絶縁体26を介して接触させる構成を示した
が、かかる絶縁体26は集熱板12a、12bと別体に
設けても良いが、例えば、前記集熱フィン12af、1
2bfの表面に耐食性向上のために陽極酸化処理した酸
化アルミニウム層を一体に形成すると同様の手法で、集
熱板12a、12bの熱電変換モジュール20の設置範
囲に当初よりかかる酸化アルミニウム層を設けて絶縁層
としておいても構わない。かかる構成を採用すれば、別
体の絶縁体を介することなく、集熱板12a、12b上
に直接熱電変換モジュール20を設けることもできる。
【0062】但し、かかる酸化アルミニウムの層を形成
すると、かかる層が無い場合に比べて、熱伝導率が低下
することが確認されており、許容範囲内で薄く形成する
ことが好ましい。かかる絶縁層を設ける場合として陽極
酸化処理による酸化アルミニウム層の形成について述べ
たが、かかる処理技術に限定する必要はなく、要は本発
明の排熱熱電変換に支障がない範囲で、絶縁層の役目を
果たし、且つ熱伝導を極端に低下させない処理であれば
適用できることは言うまでもない。
【0063】集熱板などをSUSで形成する場合には、
熱電変換モジュールをかかる集熱板に設けるに際して
は、薄い絶縁シートや、あるいは絶縁グリースを別途介
在させる方法が考えられるが、かかる方法と比べて、上
記アルミニウムの集熱板に当初より絶縁層を形成する方
法の方が、集熱効率、加工工数、生産効率などの面から
格段に好ましい。
【0064】以上の構成を有するユニット状の排熱熱電
変換装置Wでは、排気管10aの一方の側から排気ガス
が流入し、排気管10a内を通過して他方の側から排出
されることとなる。排気管10a内に流入した排気ガス
は、その大部分は集熱空間A内を通過し、排気管10a
内の周辺側から流入する排気ガスは非集熱空間Bをそれ
ぞれ通過することとなる。
【0065】集熱空間A内を通過する排気ガスは、集熱
部材12の集熱板12a、12bと集熱面12ac、1
2bc、および集熱フィン12af、12bfと接触し
て、排気ガスの排熱が集熱面12ac、12bc、集熱
フィン12af、12bfから集熱されることとなる。
すなわち、集熱フィン12af、12bfの集熱板12
a、12bの根元付近にも熱流体が流れることとなる。
【0066】特に、本発明の排熱熱電変換装置Wでは、
集熱フィン12af、12bfのそれぞれの先端側が間
隔Lでオーバーラップされているため、集熱空間A内を
通過する排気ガスは、かかるオーバーラップ部分で、そ
の他の部分に比して排気ガスの通過抵抗が上がり、その
分通過抵抗の少ないオーバーラップ部分の上方および下
方に排気ガスが逃げるように誘導されることとなる。す
なわち、かかるオーバーラップ部分が、流通管10の上
面、下面の管壁の一部を構成する集熱板12a、12b
側に、熱流体としての排気ガスを誘導する誘導機構とし
て機能することとなる。
【0067】そのため、従来のように対向する集熱フィ
ンをオーバーラップさせない構成の場合に比べて、集熱
板12a、12b側の温度雰囲気をより高温にすること
ができるのである。すなわち、集熱板12a、12bに
よる排気ガスからの集熱が効率的に行えることとなる。
【0068】集熱フィン12af、12bfをオーバー
ラップさせて、排気ガスを集熱板12a、12b側に誘
導する誘導機構をこのように管内に設けることにより、
図5に示すように、集熱板12a、12bでの表面温度
を従来より高く維持できることが実験により確認され
た。
【0069】実験に際しては、流路長600mmの上記
説明の排気管10aを構成し、対向位置に設けた集熱板
12a、12bからの集熱フィン12af、12bfの
オーバーラップ度を間隔L=10mmに設定した。
【0070】かかる構成の排気管10aに温度445℃
の排気ガスを流した状態で、集熱空間Aの入り口から所
定距離入った箇所での集熱空間Aの中心部の温度、およ
び集熱板12aの熱電変換モジュール20を設ける側の
表層温度、非集熱空間Bの左右の半円筒部材15の弯曲
部外側面の温度を測定した。かかる結果を、図5に示し
た。図5のグラフでは、集熱空間Aの入り口からの距離
を横軸にとり、実測温度を縦軸にとっている。
【0071】図5からは、集熱空間A内の中心部を流れ
る排気ガスの温度は、入り口から200mm、290m
m、385mm、480mm入ったそれぞれの測定距離
で、それぞれ389℃、348℃、277℃(276.
5℃)、214℃であった。かかる測定箇所に対応する
位置の集熱板12aの表層温度は、335℃(334.
5℃)、265℃(264.5℃)、194℃、157
℃(156.6℃)であった。
【0072】かかる結果からは、入り口からの測定距離
が漸次長くなるに従い、集熱空間Aの中心部の温度は漸
次低くなることが確認される。また、集熱板12aの表
層温度も、入り口からの測定距離が漸次長くなるに従
い、低くなって行くことが確認される。両者の温度減少
勾配は、ほぼ同一の減少傾向を示すことが、図5のグラ
フから確認される。集熱フィン12af、12bfのオ
ーバーラップ部を設けることにより、集熱空間A内の中
央を流れる排気ガスは、オーバーラップ部で通過抵抗が
大きくなり、排気ガスの流れの一部は、通過抵抗の少な
い上方の集熱板12a、下方の集熱板12b側に誘導さ
れていることが分かった。
【0073】さらに、測定距離200mmにおける集熱
板12aでの表層温度は、335℃と極めて高く、従来
構成の集熱板側では得ることのできなかった極めて高い
温度である。本発明者は、排気ガスを集熱板12a、1
2b側に効率よく誘導できるようにスパイラル状の集熱
フィンを用いた構成の排熱熱電変換装置を開発したが、
かかるスパイラル状集熱フィンの構成はそれまでの従来
構成の場合よりも集熱効果が優れていたが、しかし、本
願発明のオーバーラップ部を設ける構成は、かかる構成
よりもさらに集熱板12a表面での高温雰囲気を獲得で
きることが確認された。
【0074】このように集熱板12a、12bを従来以
上に効率よく高温雰囲気に維持することができるため、
熱電変換素子21の低温接触側での低温雰囲気を一定と
して想定した場合でも、高温接触側と低温接触側との温
度差は、高温接触側の温度を上昇させることにより従来
より大きな温度差を創出することができ、かかる温度差
に基づく発電量を大きくすることができるのである。す
なわち、かかるオーバーラップ部を設けない場合に比べ
て、オーバーラップ部を設ける本発明の排熱熱電変換装
置の方が、その他の条件を同一と想定した場合には、よ
り発電量を大きくすることができるのである。
【0075】本実施の形態の構成では、図1に示すよう
に、集熱空間A、非集熱空間Bが区画されているため、
非集熱空間Bを通過する排気ガスは、集熱空間Aを通過
する排気ガスと混合することがない。一般に、排気管1
0a内を排気ガスが流れている状態では、排気ガスの流
れの中心側は高温に維持され、周辺側に、即ち拡散され
る程温度低下が認められる。そのため、排気管10aの
中央側に集熱空間Aを設定し、その左右側に非集熱空間
Bを区画することにより、周辺側に拡散された温度低下
が認められる排気ガスは、集熱空間A内の排気ガスと混
合するおそれはなく、集熱空間A内を通る排気ガスの温
度低下を抑制することができる。
【0076】また、集熱空間A内では、集熱フィンのオ
ーバーラップ部を設けて排気ガスの流れ抵抗をある程度
生じさせて集熱板12a、12b側に高温排気ガスを誘
導する誘導機構を設けているが、隔壁14aなどの仕切
部材14で集熱空間Aの側方を非集熱空間Bと仕切るこ
とにより、オーバーラップ部で流れ抵抗を受けて、抵抗
の少ない方に流れようとする排気ガスを、左右側方に逃
がすことなく、集熱板12a、12bの有する上下方向
に誘導することができる。すなわち、集熱空間A内を流
れる高温排気ガスの側方拡散を効果的に防止することも
できるのである。
【0077】図5に示すデータは、集熱フィン12a
f、12bfのオーバーラップ度は、L=10mmの場
合であり、複数枚ある集熱フィン12a、12bのう
ち、対向する一枚の集熱フィン12a、12bのオーバ
ーラップ面積は885mm2である。また、フィン面の
対向間隔は、6mmであった。
【0078】かかるL、オーバーラップ面積、対向間隔
は、あくまで図5で示す実験における条件であって、本
発明は、かかる数値に限定されるものではない。適用す
る熱流体に適った適切な範囲に、実験などを通して適宜
設定すればよい。
【0079】上記説明では、内燃機関などからの排気ガ
スを熱流体として排気管を流通路として使用する場合に
ついて説明したが、上記構成は、熱流体として液体を想
定しても構わないことは言うまでもない。
【0080】(実施の形態2)本実施の形態では、実施
の形態1で説明したユニット状に形成した排熱熱電変換
装置を、複数個連結して別の形態の排熱熱電変換装置を
構成した場合について説明する。
【0081】図6は、高温ガスの排気システムにおい
て、ユニット状の排熱熱電変換装置Wを複数個連結して
別構成の排熱熱電変換装置を構成した場合を示す平面図
である。図7は、図6に示す構成の側面を、中心線より
上側を断面として示した一部断面側面図である。なお、
図6の切断線A−Aで切断した様子は、図1の断面図部
分と同様になる。
【0082】図6、7に示すように、高温ガスの排気シ
ステムを構成する排気管40の途中に、上記実施の形態
1で説明した構成のユニット状の排熱熱電変換装置W
(W1、W2、W3、W4)が4個連結されている。
【0083】高温ガスの入口側には、小径の短い直管部
41aと、それに続いて先が略ラッパ状に拡幅された拡
幅管部41bとからなる高温ガス流入側ユニット41が
設けられている。高温ガス流入側ユニット41の拡幅管
部41bの管端側は、図8に示すように、その断面形状
が、図1に示すユニット状の排熱熱電変換装置と接続で
きるような断面形状に形成され、その管端の周囲には、
連結用のフランジ41cが形成されている。フランジ4
1cの構成は、図1に示すフランジ17bと同様に形成
されている。
【0084】高温ガス流入側ユニット41の拡幅管部4
1b内には、図6に示すように、熱流体としての高温ガ
スを左右に分配する2枚のフラップ42aが分配部材4
2として設けられている。フラップ42は、高温ガス流
入側ユニット41の管外に設けた小型モーター(図示せ
ず)などで、左右にフラップを開閉可能に振ることがで
きるようしておけばよい。
【0085】かかるフラップ42aの左右への開き度合
いを調節することにより、高温ガス流入側ユニット41
に接続するユニット状の排熱熱電変換装置W1(W)の
集熱空間Aと非集熱空間Bとへの高温ガスの流量を調節
できるようになっている。
【0086】そのため、例えば、高温ガスが通常の想定
温度より異常高温度状態になったときでも、異常高温ガ
スの非集熱空間Bへの流量を拡大することにより、集熱
空間Aへの流量を抑制して、異常高温に基づく熱電変換
モジュール20の損傷を未然に防止することができる。
【0087】かかる点については、より具体的には、例
えば、本発明の排熱熱電変換装置を自動車の排気ガス排
出システムに使用し、自動車を連続高速運転したり、あ
るいは急勾配や長い坂を登坂させるなどしてエンジンの
出力を増加させた場合、排気ガスが高温になり過ぎるた
め、かかる高温の排気ガスの一部を非集熱空間Bに逃が
すなどして、熱電変換モジュール20の熱損傷を避ける
場合が挙げられる。
【0088】かかる構成の高温ガス流入側ユニット41
の拡幅管部41bに続けて、図1に示したユニット状の
排熱熱電変換装置W1が接続されている。排熱熱電変換
装置W1は、前記実施の形態1で説明した構成を有して
おり、拡幅管部41bとは、連結用フランジ17b、4
1cを介して相互に連結されることとなる。
【0089】高温ガス流入側ユニット41に接続した排
熱熱電変換装置W1は、さらに、図6、7に示すよう
に、攪拌チャンバユニット43に接続されている。攪拌
チャンバユニット43は、図9に示すように、内部が集
熱空間、非集熱空間に区切られない一つの空間に構成さ
れた空洞の流通管43aに構成されている。流通管43
aの管長さは、排熱熱電変換装置W1を構成する管長さ
より短く形成されている。かかる流通管43aの両管端
側には、ユニット間の連結ができるように連結用のフラ
ンジ44が設けられ、かかるフランジ44の構成は高温
ガス流入側ユニット41のフランジ41cと同様に形成
しておけばよい。
【0090】上記構成の攪拌チャンバーユニット43で
は、直前の排熱熱電変換装置W1で、集熱空間A、非集
熱空間Bとに分かれて流れてきた熱流体が合流させら
れ、それぞれの流速により合流時に攪拌が行われること
となる。攪拌により熱流体の温度分布が、すなわち、集
熱空間A内を流れる熱流体の周辺側と、中央側との温度
分布差が平均化されて以降の排熱熱電変換装置Wにおけ
る集熱効率の向上を図ることができる。
【0091】また、非集熱空間B内を流れる熱流体が十
分に排熱熱電変換に使用できる程の熱量を有している場
合には、集熱空間A内を流れてきて集熱されることによ
り温度低下が著しい排気ガスとを攪拌することもでき
る。
【0092】なお、図に示す攪拌チャンバユニット43
では、管内を空洞に形成しておき、攪拌チャンバユニッ
ト43内に流れ込む集熱空間A、非集熱空間Bとからの
熱流体の流速に基づく自然攪拌を期待したが、例えば、
スタティクミキサーなどを管内に設けて、強制攪拌が行
えるようにしてもよい。
【0093】かかる構成の攪拌チャンバーユニット43
には、さらに、排熱熱電変換装置W2(W)、W3
(W)、W4(W)が連続して3個接続され、最後尾の
排熱熱電変換装置W4には、ガス排出側ユニット44が
接続されている。ガス排出側ユニット44は、図6に示
すように、フランジ連結により互いに接続される拡幅管
部44aと、拡幅管部44aに繋がるガス排出管部44
bから構成されている。
【0094】このようにして、本実施の形態の排熱熱電
変換装置は、図6、7に示すように、高温ガスの排出シ
ステムにおいて、高温ガス流入側ユニット41、排熱熱
電変換装置W1、攪拌チャンバーユニット43、排熱熱
電変換装置W2、排熱熱電変換装置W3、排熱熱電変換
装置W4、ガス排出側ユニット44の順に直列に接続さ
れて構成されている。
【0095】かかる構成の排熱熱電変換装置では、高温
ガス流入側ユニット41側から流入する高温ガスは、直
管部41aを通り、拡幅管部41b内で、フラップ42
aの開閉度に応じて分配され、続く排熱熱電変換装置W
1の集熱空間A、非集熱空間B内に流れる。
【0096】排熱熱電変換装置W1では、集熱空間A内
に流れてきた高温ガスが、集熱板12a、12b、集熱
フィン部材12af、12bfに接触して、高温ガスか
ら集熱される。集熱板12af、12bfに、図4に示
すように、絶縁体26、電極25を介して高温接触部側
を接続し、電極24、絶縁体23を介して低温接触部側
を水冷式冷却器30aに接続するp型半導体22a、n
型半導体22bのそれぞれに温度差を発生させて、ゼー
ベック効果に基づく温度差に応じた電気が熱電変換によ
り発電されることとなる。
【0097】このようにして排熱熱電変換装置W1でそ
の排熱から熱電変換に利用された高温ガスは、攪拌チャ
ンバーユニット43内に流れ、直前の排熱熱電変換装置
W1内で集熱空間A、非集熱空間B内を別々に流れてき
た熱流体が合流、攪拌されて、熱流体の温度分布の不均
一を極力解消した状態で、次に続く3個の排熱熱電変換
装置W2、W3、W4に流れる。かかる3個の排熱熱電
変換装置W2、W3、W4内では、集熱空間A内を流れ
る熱流体から排熱が集熱され、熱電変換モジュール20
の高温側と低温側との温度差に基づき熱電変換発電が行
われる。
【0098】このようにして熱電変換にその排熱が利用
されたガスは、温度が低下した状態で、ガス排出ユニッ
ト44の拡幅管部44a、ガス排出管部44を通して、
ガス排出システム外に排出されることとなる。
【0099】図6に示す場合には、各排熱熱電変換装置
W1、W2、W3、W4には、それぞれ集熱板12a、
12bに熱電変換モジュール20が3個ずつ計6個設け
られ、これら6個の熱電変換モジュール20毎に水冷式
冷却器30aが6個設けられている。従って、排熱熱電
変換装置W1、W2、W3、W4を4個連結してなる排
熱熱電変換装置全体では、都合24個の熱電変換モジュ
ール20を含む熱電変換機構が装備されることとなる。
【0100】本発明の実施の形態では、複数のユニット
状に形成した排熱熱電変換装置を複数個接続する構成で
あるため、高温ガスが流路長さに沿って温度が漸次低下
する場合でも、熱電変換に利用できる温度を示す流路長
に合わせて組み合わせるユニット数を調整すればよい。
【0101】かかるユニット状に構成しない場合には、
高温ガスの温度などにより流路長による温度低下率が異
なる場合には、それぞれ熱電変換に利用できる温度範囲
の流路区間の長さが異なり、都度その長さに合わせて別
途排熱熱電変換装置の排気管の長さを設定しなければな
らず、その対応が面倒になる。しかし、本実施の形態の
ように接続可能なユニット状に形成しておけば、かかる
対応が臨機応変に行える。また、接続個数の変更により
変換出力の調節もできる。
【0102】また、図6、7に示す4個の排熱熱電変換
装置Wでは、それぞれに搭載する熱電変換モジュール2
0は同一構成でも構わないが、より好ましくは、流路長
さに応じて高温ガスの温度低下に見合った温度範囲で変
換効率の特性の優れた熱電変換素子をそれぞれ内蔵する
ように、熱電変換モジュール20内に搭載する熱電変換
素子の温度特性を変えておけばよい。
【0103】すなわち、熱電変換モジュール20内に組
み込む熱電変換素子の適用温度範囲の異なるものを予め
複数種用意しておき、排熱熱電変換装置を適用する箇所
の流路長さにおける温度低下割合に合わせて、予め用意
した種々の適用温度範囲の熱電変換モジュールを有した
ユニット状の排熱熱電変換装置を選択的に組み合わせる
ようにすればよい。
【0104】また、図6、7に示す場合には、攪拌チャ
ンバーユニット43を、高温ガス流入側ユニット41側
から1番目の排熱熱電変換装置W1の後に接続したが、
状況に応じて、排熱熱電変換装置W2の後に接続して
も、あるいは排熱熱電変換装置W3の後に接続しても構
わない。接続位置の選定は、直前の排熱熱電変換装置か
らの集熱空間Aと非集熱空間Bとを通過する高温ガスの
温度差などで判断すればよい。
【0105】(実施の形態3)前記実施の形態1、2で
は、ユニット状に形成した排熱熱電変換装置、およびか
かるユニット状の排熱熱電変換装置を複数個連結した構
成について説明したが、本実施の形態では、直接排気ガ
スの排出システム中に前記実施の形態1で説明した熱電
変換機構を設けて排熱熱電変換装置を構成する場合につ
いて説明する。
【0106】以下の説明では、上記実施の形態1で説明
した構成と同様の部材には、同一符号を付して説明す
る。図10は、排気ガスの排気管の排出システムの途中
部分に、前記実施の形態1で説明した構成の要部を設け
て排熱熱電変換装置を構成した場合の部分斜視図であ
る。
【0107】排気管10bは、図10に示すように、そ
の途中が断面略扁平形状の拡幅部10baに形成されて
いる。拡幅部10baは、上面と下面とが平らに形成さ
れ、左右側方が断面半円状に形成されている。拡幅部1
0baの内部空間は、中央に略断面略角形の集熱空間A
と、その左右に断面略半円状の非集熱空間Bとに区画さ
れている。
【0108】集熱空間Aでは、上面、下面の中央に切欠
部を設けて、この切欠部に合わせて熱伝導率の良好な例
えばアルミニウムなどの材料で形成された集熱板12
a、12bが設けられている。上下に対面する集熱板1
2a、12bには、それぞれ集熱面に対して垂直方向に
集熱フィン12af、12bfが複数枚設けられ、対向
する集熱フィン12af、12bfの先端側が、前記実
施の形態1で説明したように、図10に示すように、一
部オーバーラップしてフィン面が所定間隔あけて対面し
ている。
【0109】集熱板12a、12b上に、熱電変換モジ
ュール20が設けられ、熱電変換モジュール20上に、
冷却部材30が設けられている。例えば、排気ガスが矢
印方向に排気管10bに流入すると、拡幅部10ba
で、高温の排気ガスの中央側は、集熱空間A内に流入さ
れる。排気ガスの周辺部を流れる比較的低温の排気ガス
は、集熱空間Aの左右に設けた非集熱空間Bに流入され
る。
【0110】集熱空間A内に流入された排気ガスは、集
熱フィン12af、12bfの先端側のオーバーラップ
部分で流れ抵抗が大きくなり、流れ抵抗が小さい集熱フ
ィン12af、12bfの付け根部分、すなわち集熱板
12a、12b側に誘導されることとなる。
【0111】このようにして、集熱フィン12af、1
2bf、集熱板12a、12bで排気ガスから集熱され
た熱は、熱電変換モジュール20を構成する熱電変換素
子の高温接触側を高温にする。一方、熱電変換素子の低
温接触側は、水冷式冷却器30aなどの冷却部材30に
より低温に維持され、熱電変換素子の高温接触部側と低
温接触部側との間に温度差が生じ、熱電変換素子のゼー
ベック効果により、かかる温度差に基づき排気ガスから
得られた排熱が電気に変換されることとなる。
【0112】上記構成では、排出システムの中に排熱熱
電変換機構を1箇所設けた場合について説明したが、複
数箇所設けるようにしても構わない。さらには、複数箇
所に設けるに際しては、連続的に設けるのではなく、間
に間隔をあけて攪拌機能を発揮できる部分を設けるよう
にしてもよい。勿論、前記実施の形態2で説明した高温
ガス流入側ユニット内に設けたフラップを設けるように
しても構わない。
【0113】(実施の形態4)本実施の形態では、集熱
フィンのフィン面が曲面に形成された場合の変形例につ
いて説明する。図11は、フィン面が曲面に形成された
集熱フィンを用いて、集熱機構部を形成した場合を示す
部分斜視図である。図12は、図11に示す矢視X方向
からの平面図である。
【0114】図11に示すように、前記実施の形態1の
場合とは異なり、排気ガスの流れる方向に沿って、フィ
ン面がやや波うつように曲面に形成されている。フィン
面の曲率は、図12に示す場合には、R45で形成した
場合を示すが、かかる曲率は、排気ガスの流れ抵抗の許
容範囲内で行う必要がある。例えば、自動車の排気ガス
の排出システムに適用した場合には、圧力損失が大きく
なりエンジンの性能低下を来さない許容範囲で、Rを設
定すればよい。このように集熱フィンをかかる曲面に形
成することにより、平板状に形成した場合に比べて、高
温ガスとの接触面積を拡大することができるため、その
分集熱効率の改善が図れる。
【0115】また、かかるフィン面を曲面に構成した場
合でも、当然に、対向する集熱フィン同士のフィン面を
オーバーラップさせておけばよく、例えば、前記実施の
形態1〜3に述べた構成に、本実施の形態4の構成の集
熱フィンを適用してもよい。
【0116】なお、フィン面をオーバーラップさせない
従来構成の集熱フィン機構に対しても、フィン面を曲面
に構成した本実施の形態の集熱フィンを適用できること
は言うまでもない。
【0117】本発明は前記の実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して
もよい。
【0118】例えば、上記実施の形態では、熱流体とし
て自動車などの内燃機関の排気ガスなどの高温ガスを例
に挙げて説明してきたが、廃棄物処理施設の高温の燃焼
ガスも熱電変換への本発明の対象となることは言うまで
もない。さらには、原子力発電で使用される大量の冷却
水など排熱の利用可能な液体であってもよく、さらに
は、気体、液体以外の形態で排熱の利用が可能な流体で
あればその適用は可能である。
【0119】上記説明では、冷却部材としては水冷式冷
却器を例に挙げて説明したが、冷却部材としては空冷式
に構成しても一向に構わない。さらには、空冷式と水冷
式とを併有する構成にしても構わない。
【0120】また、上記説明では、自動車の排気ガスか
らの排熱熱電変換装置を想定した場合として、エンジン
冷却水を水冷式冷却器に使用るす場合について説明した
が、これ以外の冷却水を循環させる構成を採用してもよ
いことは言うまでもない。
【0121】上記実施の形態の説明では、集熱空間A、
非集熱空間B内を流れてきた熱流体を攪拌チャンバユニ
ットを使用して攪拌する構成を説明したが、当初よりユ
ニット状に形成した排熱熱電変換装置の流通管内に、集
熱空間A、非集熱空間Bを設けた区間の後方にかかる攪
拌チャンバユニットに相当する空洞の空間を連通して設
けるようにしても構わない。
【0122】さらには、実施の形態2で説明した高温ガ
ス流入側ユニットに設けたフラップに相当する分配部材
を、当初より、集熱空間A、非集熱空間Bの熱流体の流
入口側に設けておいても構わない。
【0123】前記実施の形態では、熱電変換モジュール
を集熱空間内に設け、非集熱空間には単に熱流体を流す
だけの構成について説明しだか、ガス温度によっては、
非集熱空間にながれる熱流体からでも十分に排熱利用に
よる熱電変換が行える場合も想定され、かかる場合に
は、非集熱空間として区画した側にも、利用可能な熱流
体の温度範囲で変換効率の優れた特性の熱電変換モジュ
ールを設けるようにしても勿論構わない。
【0124】前記実施の形態では、流通管内を集熱空
間、非集熱空間に区画した場合について説明したが、か
かる区画を設けない場合でも、本発明における対向する
集熱板にそれぞれ設けられた集熱フィンの先端側をオー
バーラップさせる機構などは有効に適用できるものであ
る。
【0125】また、前記実施の形態では、集熱板、集熱
フィンの材質を、集熱板取付部材、および非集熱空間を
構成する部材の材質より熱伝導の良好なものを使用し、
非集熱空間を構成する材質をSUSなどの熱伝導率の比
較的よくない材質で構成することにより、熱流体の排熱
の外部への流出を極力抑え、熱電変換モジュールに接続
する側への集熱効率を向上させることができる。
【0126】例えば、より具体的には、集熱板、集熱フ
ィンなどを熱伝導の良好なアルミニウム、銅などの素材
で形成して排気ガスの排熱を効率よく吸収し、他の排気
管部分には、上記の如くSUSなどのように熱伝導率は
それ程良好ではないものの強度がある素材を使用するな
どして、両者を併用することにより、集熱効率と熱損失
防止との双方を向上させるようにしてもよい。さらに
は、上記SUSの表面にセラミックの溶射を行ってSU
Sの熱伝導率を下げ、熱損失低減をより積極的に図るよ
うにしてもよい。
【0127】また、前記説明では、集熱部材である集熱
板を管壁の一部として構成した場合について説明した
が、一部として構成することなく、管壁と集熱部材を密
着させる構成も当然に考えられる。
【0128】本発明は、上記の如く熱流体の排出システ
ムに関して適用できるものであるが、例えば、自動車の
排気ガスの排出システムに適用すれば、かかる構成の排
出システムを搭載した自動車は、走行時に排出する排気
ガスの排熱を利用して従来よりも効率よく発電すること
ができるため、自動車に搭載の電気機器の補助電源とし
て十分に利用することができる。
【0129】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0130】本発明によれば、熱流体を通す流通管内
に、熱流体を集熱部材側に誘導する誘導機構を設けてい
るため、かかる機構を設けない従来構成に比べて、集熱
効率を向上させることができ、その分、排熱利用の発電
量を大きくすることができる。
【0131】本発明では、誘導機構を対向する集熱フィ
ンのフィン面を対面させることで構成することにより、
実施の容易な簡単な構成とすることができる。
【0132】本発明の構成では、熱流体を流す流通管内
を集熱空間と非集熱空間とに区画しているため、流通管
の周辺側を流れる比較的温度の低くなる熱流体を使用す
ることなく、管内の中央部側を流れる比較的高温の熱流
体を集熱に利用して集熱効率の向上が図れる。
【0133】熱流体を集熱空間、非集熱空間に分配する
分配機構が設けられているので、熱流体が異常高温にな
った場合でも、かかる異常高温の熱流体を非集熱空間に
多く流すことができ、集熱空間に接して設けた熱電モジ
ュールの損傷防止が図れる。
【0134】また、集熱空間、非集熱空間をそれぞれ流
れた熱流体を攪拌する構成を有しているため、管内を流
れる熱流体の管内中央側、管内周辺側とでの温度差を均
一化することができ、その分、集熱効率を大きくするこ
とができる。
【0135】本発明では、熱電変換モジュール毎に冷却
部材を個々各別に設けるため、複数の熱電変換モジュー
ルを一つの冷却部材で冷却する場合にくらべて、熱電変
換モジュール毎の厚み方向の寸法バラツキに基づく熱歪
みによる剥離が発生しにくくすることができる。
【0136】本発明では、排熱熱電変換装置をユニット
しているため、連結個数を自由に設定でき、適用状況に
合わせた臨機応変な対応ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のユニット状に構成した
排熱熱電変換装置の熱電変換モジュールを省略した様子
を示す要部斜視図である。
【図2】ユニット状に形成した排熱熱電変換装置の部分
断面図である。
【図3】集熱空間と非集熱空間との隔壁部分の変形例を
示す斜視図である。
【図4】熱電変換モジュールの構成を示す説明図であ
る。
【図5】誘導機構の効果を示すグラフ図である。
【図6】ユニット状の排熱熱電変換装置を複数個連結し
た構成を示す平面図である。
【図7】ユニット状の排熱熱電変換装置を複数個連結し
た構成を示す部分断面図である。
【図8】高温ガス流入側ユニットを示す斜視図である。
【図9】攪拌チャンバユニットを示す斜視図である。
【図10】排気システムの途中に排熱熱電変換装置を構
成した場合を示す要部斜視図である。
【図11】集熱フィンを曲面に構成した場合の集熱機構
の一部を示す部分斜視図である。
【図12】図11の矢視方向からみた集熱フィンの平面
図である。
【符号の説明】
10 流通管 10a 排気管 10b 排気管 10ba 拡幅部 11a 上面 11b 下面 12 集熱部材 12a 集熱板 12b 集熱板 12ac 集熱面 12bc 集熱面 12af 集熱フィン 12bf 集熱フィン 12ad 隙間 13a 集熱板取付部材 13b 集熱板取付部材 13c 外壁 14 仕切部材 14a 隔壁 15a 底面部 16 ボルト 17 フランジ 17ab フランジ 17ac フランジ 17bb フランジ 17bc フランジ 18a 締付ねじ取付用切欠部 18b ボルト挿通孔 20 熱電変換モジュール 21 熱電変換素子 22a p型半導体 22b n型半導体 23 絶縁体 24 電極 25 電極 26 絶縁体 30 冷却部材 30a 水冷式冷却器 31 底面 32 供給口 33 排出口 40 排気管 41 高温ガス流入側ユニット 41a 直管部 41b 拡幅管部 41c フランジ 42 分配部材 42a フラップ 43 攪拌チャンバユニット 44 ガス排出側ユニット 44a 拡幅管部 44b ガス排出管部 A 集熱空間 B 非集熱空間 d 間隔 L 間隔 W 排熱熱電変換装置 W1、W2、W3、W4 排熱熱電変換装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱流体を通す流通管と、 前記流通管の管内の対向位置にそれぞれ設ける集熱部材
    と、 前記集熱部材に設ける集熱フィンと、 高温接触部側で前記集熱部材に接続させる熱電変換素子
    と、 前記熱電変換素子の低温接触部側で接続させる冷却部材
    と、 前記流通管の管内に設けられ、前記熱流体を前記集熱部
    材側に誘導する誘導機構とを有することを特徴とする排
    熱熱電変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排熱熱電変換装置におい
    て、 前記集熱部材は、前記流通管の管壁の一部を構成してい
    ることを特徴とする排熱熱電変換装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の排熱熱電変換装
    置において、 前記誘導機構は、対向して位置させられたそれぞれの前
    記集熱フィンにおいて、対向する集熱フィンが互いに所
    定間隔あけてフィン面が対面させられる機構であること
    を特徴とする排熱熱電変換装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の排熱熱電変換装置において、 前記集熱フィンは、フィン面が曲面に形成されているこ
    とを特徴とする排熱熱電変換装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の排熱熱電変換装置において、 前記集熱部材と前記集熱フィンとは同一素材で一体成形
    されていることを特徴とする排熱熱電変換装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の排熱熱電変換装置において、 前記流通管の前記管内は、前記集熱部材が設けられる集
    熱空間と、前記集熱部材が設けられない非集熱空間とに
    区画されていることを特徴とする排熱熱電変換装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の排熱熱電変換装置におい
    て、 前記管内には、前記集熱空間と前記非集熱空間とに前記
    熱流体を分配する分配部材が設けられていることを特徴
    とする排熱熱電変換装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の排熱熱電変換装
    置において、 前記管内には、前記熱流体の排出側に、前記集熱空間を
    通過した熱流体と、前記非集熱空間を通過した熱流体と
    が攪拌される攪拌空間が設けられていることを特徴とす
    る排熱熱電変換装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の排熱熱電変換装置において、 前記冷却部材は、複数個の熱電変換素子から構成される
    熱電変換モジュール毎に各別に設けられていることを特
    徴とする排熱熱電変換装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載の排熱熱電変換装置において、 前記排熱熱電変換装置はユニット状に形成され、 前記流通管の管端側には、ユニット状に形成した排熱熱
    電変換装置の相互連結用の連結部が設けられていること
    を特徴とする排熱熱電変換装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の排熱熱電変換装置
    が、前記連結部で互いに複数個連結されてなることを特
    徴とする排熱熱電変換装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の排熱熱電変換装置に
    おいて、 前記流通管を複数個連結するに際しては、前記熱流体の
    攪拌チャンバを介して連結されることを特徴とする排熱
    熱電変換装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の排熱熱電変換装置に
    おいて、 前記攪拌チャンバは、管内部が空洞で、管端に相互連結
    用の連結部が設けられたユニット状の流通管に形成され
    ていることを特徴とする排熱熱電変換装置。
  14. 【請求項14】 内燃機関の排気ガス排出システムであ
    って、 前記排気ガス排出システムには、請求項1ないし13の
    いずれか1項に記載の排熱熱電変換装置が使用されてい
    ることを特徴とする排気ガス排出システム。
  15. 【請求項15】 内燃機関を駆動源として利用する車両
    であって、 前記車両の排気ガス排出システムには、請求項14に記
    載の排気ガス排出システムが使用されていることを特徴
    とする車両。
JP2000389002A 2000-12-21 2000-12-21 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両 Pending JP2002199762A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000389002A JP2002199762A (ja) 2000-12-21 2000-12-21 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000389002A JP2002199762A (ja) 2000-12-21 2000-12-21 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002199762A true JP2002199762A (ja) 2002-07-12

Family

ID=18855643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000389002A Pending JP2002199762A (ja) 2000-12-21 2000-12-21 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002199762A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006046590A1 (ja) * 2004-10-27 2006-05-04 Hino Motors, Ltd. 熱電発電装置
JP2006129569A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hino Motors Ltd 熱電発電装置
JP2006129659A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Hino Motors Ltd 熱電発電装置
JP2010275975A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Isuzu Motors Ltd 熱電ユニット
JP2010275976A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Isuzu Motors Ltd 熱電ユニット
JP2012512359A (ja) * 2008-12-17 2012-05-31 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排気ガスから電気エネルギーを生成する装置
WO2016093239A1 (ja) * 2014-12-10 2016-06-16 日立化成株式会社 熱電変換装置
WO2016136856A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 京セラ株式会社 熱電モジュール
EP3151293A1 (en) * 2009-07-24 2017-04-05 Gentherm Incorporated Thermoelectric-based power generation systems and methods
JP2018006609A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社デンソー 熱電発電装置
KR20190074373A (ko) * 2017-12-20 2019-06-28 한국에너지기술연구원 배기관에 설치되는 열전발전시스템
WO2021256163A1 (ja) * 2020-06-15 2021-12-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006129569A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Hino Motors Ltd 熱電発電装置
JP4625679B2 (ja) * 2004-10-27 2011-02-02 日野自動車株式会社 熱電発電装置
WO2006046590A1 (ja) * 2004-10-27 2006-05-04 Hino Motors, Ltd. 熱電発電装置
JP2006129659A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Hino Motors Ltd 熱電発電装置
JP4675086B2 (ja) * 2004-11-01 2011-04-20 日野自動車株式会社 熱電発電装置
JP2012512359A (ja) * 2008-12-17 2012-05-31 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 排気ガスから電気エネルギーを生成する装置
JP2010275975A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Isuzu Motors Ltd 熱電ユニット
JP2010275976A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Isuzu Motors Ltd 熱電ユニット
EP3151293A1 (en) * 2009-07-24 2017-04-05 Gentherm Incorporated Thermoelectric-based power generation systems and methods
WO2016093239A1 (ja) * 2014-12-10 2016-06-16 日立化成株式会社 熱電変換装置
WO2016136856A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 京セラ株式会社 熱電モジュール
JPWO2016136856A1 (ja) * 2015-02-25 2018-01-11 京セラ株式会社 熱電モジュール
JP2018006609A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 株式会社デンソー 熱電発電装置
KR20190074373A (ko) * 2017-12-20 2019-06-28 한국에너지기술연구원 배기관에 설치되는 열전발전시스템
KR102029098B1 (ko) * 2017-12-20 2019-10-07 한국에너지기술연구원 배기관에 설치되는 열전발전시스템
WO2021256163A1 (ja) * 2020-06-15 2021-12-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 熱発電ユニット
EP4167465A4 (en) * 2020-06-15 2023-11-15 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. THERMAL POWER GENERATION UNIT

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3564274B2 (ja) 排熱発電装置
US5959240A (en) Thermoelectric converter for heat-exchanger
CN100527397C (zh) 散热装置及利用该散热装置的冷却单元
CN103477042B (zh) 用于机动车辆的热电发生器的具有热交换器的装置
JP5895301B2 (ja) 熱交換器
RU2521533C2 (ru) Устройство для выработки электрической энергии с использованием тепла отработавших газов
JP5787755B2 (ja) 電気エネルギーを発生させる装置を備える熱交換管束、及びこの管束を備える熱交換器
JP2000286469A (ja) 熱電発電装置
US20070095379A1 (en) Thermoelectric generator
JP4544575B2 (ja) Egrガス冷却装置
JP2002199762A (ja) 排熱熱電変換装置、それを使用した排気ガス排出システム、およびそれを使用した車両
WO2007026432A1 (ja) Egrガス発電装置
WO2019154083A1 (zh) 液冷管路和电源装置
KR20100120339A (ko) 배기열 회수 열전발전 장치
KR20130073042A (ko) 열전발전 열교환기 및 열전발전 모듈
JP2014105605A (ja) 熱電発電装置
KR20130096410A (ko) 차량용 열전발전장치
KR101791898B1 (ko) 중앙 냉각채널 형 열전발전 시스템
JP2007211748A (ja) 熱交換器及び熱発電装置
JPH11215867A (ja) 熱電発電素子構造体及び熱電発電システム
JP6350297B2 (ja) 熱電発電装置
JPS63262075A (ja) 排気熱熱電変換発電器
JP6754321B2 (ja) 受熱ユニット及び当該受熱ユニットを含む熱電発電装置
JPH11340522A (ja) 熱電変換モジュールを用いた熱交換器
CN214502105U (zh) 一种燃气式坩埚炉的尾气热利用装置