JP2002199641A - コア絶縁部材、該コア絶縁部材を備えた回転電機の製造方法およびコア絶縁部材を備えた回転電機の絶縁構造 - Google Patents

コア絶縁部材、該コア絶縁部材を備えた回転電機の製造方法およびコア絶縁部材を備えた回転電機の絶縁構造

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JP2002199641A
JP2002199641A JP2000399208A JP2000399208A JP2002199641A JP 2002199641 A JP2002199641 A JP 2002199641A JP 2000399208 A JP2000399208 A JP 2000399208A JP 2000399208 A JP2000399208 A JP 2000399208A JP 2002199641 A JP2002199641 A JP 2002199641A
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insulating
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JP2000399208A
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Toru Azeyanagi
徹 畔柳
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コアのスロットに容易に挿入することができ
るようにする。 【解決手段】 コア絶縁部材30は、ヨーク14から突
出した多数のティース15間に形成されて開口部が内部
より狭い多数のスロット16を有するコアのスロット1
6に挿入される断面U字状の弾性変形可能なスロット絶
縁部31と、スロット絶縁部31の端部に鍔状に外方に
突設されてヨーク14の側面14aとティース15の側
面15aとに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側面
絶縁部32と、を一体に有し、コア側面絶縁部32が、
スロット絶縁部31との連結部である基端から外端に向
かうに従ってスロット絶縁部31から離れる方向に反っ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステータ等のコア
に巻き付けられたコイルを絶縁するコア絶縁部材と、こ
のコア絶縁部材によって絶縁されたコアにコイルを備え
た回転電機(モータおよびジェネレータ)の製造方法
と、回転電機のコアとコイルの絶縁構造とに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、誘導モータ、直流モータ(ジェ
ネレータを含む)等の回転電機は、産業用、車両用等の
動力源等として広く使用されている。
【0003】回転電機の、例えば、分布巻きステータ1
1は、図15(a)、(b)に示すように、コア12と
コイル13とコア絶縁部材17とを有している。なお、
図15は、分布巻きステータの一部分しか示していな
い。コア12は、ヨーク14と、ヨーク14から突出し
た多数のティース15と、このティース15間に形成さ
れて開口部が内部より狭い多数のスロット16を有して
いる。コイル13は、ティース15に設けられている。
【0004】コイル13とコア12は、断面U字状の絶
縁紙製のコア絶縁部材17によって絶縁されている。コ
ア絶縁部材17は、コア12のスロット16内に取り付
けられて、スロット16の内面とコイル13との間に介
在して、スロット16の内面とコイル13とを絶縁して
いる。また、コア絶縁部材17は、両端に、鍔状に突設
されて折り返されたカフス18を有している。このカフ
ス18は、先端がティース15の側面15aとヨーク1
4の側面14aとからなるコア12の側面12aに接触
して、コイル13をコア12の側面12aから浮き上が
らせて、ティース15とコイル13とを絶縁している。
【0005】しかし、このような絶縁構造であると、折
り返されたカフス18によって、ステータ11の軸方向
長さ(図15(b)の左右方向長さ)が長くなるため、
コア絶縁部材17をコア12の側面に密着させる必要が
ある。
【0006】そこで、コア絶縁部材には、スロット16
の内面を絶縁する部分とコア12の側面12aを絶縁す
る部分とを一体成型して、コアの側面を絶縁する部分が
連なっているものがある。
【0007】このように、一体成型されたコア絶縁部材
は、例えば、電気自動車用の回転電機に使用される場
合、ステータが大径になると、成型設備の制約およびコ
ア絶縁部材自身の剛性、変形等により一体成型するのが
困難である。このため、スロット毎に装着される分割さ
れたコア絶縁部材が多く使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スロット16
は、内周部が広く、開口部が狭く形成されている。この
スロット16毎に、分割された断面U字状のコア絶縁部
材を挿入するとき、コア絶縁部材をスロットの幅の狭い
開口部を通過させるため、断面U字状のコア絶縁部材の
開口部を一旦狭めて、全体的に撓ませて厚みを薄くして
からスロットに挿入する必要がある。
【0009】一方、コア絶縁部材には、組み立て中にコ
アから抜け落ちないように、抜け防止用に、コア絶縁部
材の端部に鍔状のリブが設けられている。コア絶縁部材
の開口部を一旦狭めるとき、リブが反り返らないと、コ
ア絶縁部材の開口部を狭めることができない。このた
め、コア絶縁部材の開口部を狭めることが困難であっ
た。しかも、熱を帯びる回転電機に使用されるコア絶縁
部材は、耐熱性の材料を成型されて形成されているた
め、撓みにくくて、より一層、スロットに挿入するのが
困難であった。
【0010】また、コア絶縁部材が撓みにくいと、2つ
のコア絶縁部材のU字状の片側同士に筒状にしたコイル
をそれぞれ挿入してコア絶縁部材とコイルとを一度にコ
アに挿入するのが困難であり、コア絶縁部材をスロット
に挿入した後、コイルをコア絶縁部材の上からティース
に挿入しなければならない。このため、コイルをコア絶
縁部材上に案内する治具19を必要としていた。
【0011】本発明は、コアのスロットに挿入するとき
容易に撓むコア絶縁部材と、このコア絶縁部材を用いて
の回転電機の製造方法と、回転電機の長さを短くした回
転電機の絶縁構造とを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明は
(例えば、図1ないし図5参照)、ヨーク(14)から
突出した多数のティース(15)間に形成されて開口部
(16a)が内部より狭い多数のスロット(16)を有
するコアの前記スロット(16)に挿入される断面U字
状の弾性変形可能なスロット絶縁部(31)と、前記ス
ロット絶縁部(31)の端部に鍔状に外方に突設されて
前記ヨーク(14)の側面(14a)と前記ティース
(15)の側面(15a)とに対向可能で、かつ弾性変
形可能なコア側面絶縁部(32)と、を一体に有し、前
記コア側面絶縁部(32)が、前記スロット絶縁部(3
1)との連結部である基端から外端に向かうに従って前
記スロット絶縁部(31)から離れる方向に反っている
ことを特徴とするコア絶縁部材(30)にある。
【0013】請求項2に係る発明は(例えば、図6参
照)、前記スロット絶縁部(31)のU字状の底部(3
1b)と、該底部(31b)に対向する前記コア側面絶
縁部(32)の一部分との少なくとも一方に弱体部(3
1b,32c)を備えた請求項1に記載のコア絶縁部材
(60)にある。
【0014】請求項3に係る発明は(例えば、図3参
照)、前記スロット絶縁部(31)のU字状の底部(3
1b)が、前記スロット(16)への挿入時に狭まる方
向に撓み可能になっている請求項1または2に記載のコ
ア絶縁部材(60)にある。
【0015】請求項4に係る発明は(例えば、図9参
照)、前記コアのスロット(16)の角(37a)に対
向する部分に、前記角(37a)から逃げる逃げ部(5
1)を備えた請求項1ないし3の内、いずれか1項に記
載のコア絶縁部材(50)にある。
【0016】請求項5に係る発明は(例えば、図13、
図14参照)、ヨーク(14)から突出した多数のティ
ース(15)間に形成されて開口部(16a)が内部よ
り狭い多数のスロット(16)を有するコアの前記スロ
ット(16)に挿入される断面U字状のスロット絶縁部
(71)と、前記スロット絶縁部(71)の端部に前記
スロット絶縁部(71)と交差する外方に延びて前記テ
ィース(15)の側面(15a)に対向可能なティース
絶縁部(72)と、前記スロット絶縁部(71)のU字
状の底部(71a)の端部に前記スロット絶縁部(7
1)と交差する方向に放射状に延びて前記ヨーク(1
4)の側面(14a)と対向可能な複数のヨーク対向部
(73)と、を一体に備えたことを特徴とするコア絶縁
部材(70)にある。
【0017】請求項6に係る発明は(例えば、図13、
図14参照)、前記ヨーク対向部(73)に補強材(7
5)を備えた請求項5に記載のコア絶縁部材(70)に
ある。
【0018】請求項7に係る発明は(例えば、図6ない
し図8参照)、前記スロット絶縁部(31)の断面U字
状の開口部(31a)に前記開口部(31a)を閉じる
閉じ部(35,36)を備えた請求項1ないし6の内、
いずれか1項に記載のコア絶縁部材(40)にある。
【0019】請求項8に係る発明は(例えば、図1ない
し図5参照)、ヨーク(14)から突出した多数のティ
ース(15)間に形成されて開口部(16a)が内部よ
り狭い多数のスロット(16)を有するコアの前記スロ
ット(16)に挿入される断面U字状の弾性変形可能な
スロット絶縁部(31)と、前記スロット絶縁部(3
1)の端部に鍔状に外方に突設されて前記ヨーク(1
4)の側面(14a)と前記ティース(15)の側面
(15a)とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側
面絶縁部(32)と、を一体に有し、前記コア側面絶縁
部(32)が、前記スロット絶縁部(31)との連結部
である基端から外端に向かうに従って前記スロット絶縁
部(31)から離れる方向に反っているコア絶縁部材
(30)の前記スロット絶縁部(31)を、前記スロッ
ト絶縁部(31)のU字状の底部(31b)を狭めて前
記コア側面絶縁部(32)を反り方向にさらに反らせた
状態で前記スロット(16)に挿入し、前記ヨーク(1
4)と前記ティース(15)と前記スロット(16)と
を前記コア絶縁部材(30)で覆う絶縁部材挿入工程
と、複数の前記スロット(16)に跨って前記スロット
絶縁部(31)と前記コア側面絶縁部(32)との上か
ら導体(13)を挿入する導体挿入工程と、を備えたこ
とを特徴とする回転電機の製造方法にある。
【0020】請求項9に係る発明は(例えば、図5参
照)、ヨーク(14)から突出した多数のティース(1
5)間に形成されて開口部(16a)が内部より狭い多
数のスロット(16)を有するコアの前記スロット(1
6)に挿入される断面U字状の弾性変形可能なスロット
絶縁部(31)と、前記スロット絶縁部(31)の端部
に鍔状に外方に突設されて前記ヨーク(14)の側面
(14a)と前記ティース(15)の側面(15a)と
に対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側面絶縁部(3
2)と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部(32)
が、前記スロット絶縁部(31)との連結部である基端
から外端に向かうに従って前記スロット絶縁部(31)
から離れる方向に反っている1対のコア絶縁部材(3
0)の前記スロット絶縁部(31)に筒状の導体(1
3)を挿入する導体挿入工程と、前記スロット絶縁部
(31)のU字状の底部を狭めて前記コア側面絶縁部
(32)を反り方向にさらに反らせた状態で前記スロッ
ト(16)に挿入するとともに前記導体(13)を前記
スロット(16)に挿入する絶縁材・導体挿入工程と、
を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法にある。
【0021】請求項10に係る発明は(例えば、図6参
照)、ヨーク(14)から突出した多数のティース(1
5)間に形成されて開口部が内部より狭い多数のスロッ
ト(16)を有するコアの前記スロット(16)に挿入
される断面U字状の弾性変形可能なスロット絶縁部(3
1)と、前記スロット絶縁部(31)の端部に鍔状に外
方に突設されて前記ヨーク(14)の側面(14a)と
前記ティース(15)の側面(15a)とに対向可能
で、かつ弾性変形可能なコア側面絶縁部(32)と、を
一体に有し、前記コア側面絶縁部(32)が、前記スロ
ット絶縁部(31)との連結部である基端から外端に向
かうに従って前記スロット絶縁部(31)から離れる方
向に反っているコア絶縁部材(40)の前記スロット絶
縁部(31)を、前記スロット絶縁部(31)のU字状
の底部を狭めて前記コア側面絶縁部(32)を反り方向
にさらに反らせ、かつ前記スロット絶縁部(31)のU
字状の底部(31b)と、該底部に対向する前記コア側
面絶縁部(32)の一部分との少なくとも一方に備えら
れた弱体部(31b,32c)で屈曲させた状態で前記
スロット(16)に挿入し、前記ヨーク(14)と前記
ティース(15)と前記スロット(16)とを前記コア
絶縁部材(40)で覆う絶縁部材挿入工程と、複数の前
記スロット(16)に跨って前記スロット絶縁部(3
1)と前記コア側面絶縁部(32)との上から導体(1
3)を挿入する導体挿入工程と、を備えたことを特徴と
する回転電機の製造方法にある。
【0022】請求項11に係る発明は(例えば、図5、
図6参照)、ヨーク(14)から突出した多数のティー
ス(15)間に形成されて開口部が内部より狭い多数の
スロット(16)を有するコアの前記スロット(16)
に挿入される断面U字状の弾性変形可能なスロット絶縁
部(31)と、前記スロット絶縁部(31)の端部に鍔
状に外方に突設されて前記ヨーク(14)の側面(14
a)と前記ティース(15)の側面(15a)とに対向
可能で、かつ弾性変形可能なコア側面絶縁部(32)
と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部(32)が、前
記スロット絶縁部(31)との連結部である基端から外
端に向かうに従って前記スロット絶縁部(31)から離
れる方向に反っている1対のコア絶縁部材(40)の前
記スロット絶縁部(31)に導体(13)を挿入する導
体挿入工程と、前記スロット絶縁部(31)のU字状の
底部を狭めて前記コア側面絶縁部(32)を反り方向に
さらに反らせ、かつ前記スロット絶縁部(31)のU字
状の底部(31b)と、該底部(31b)に対向する前
記コア側面絶縁部(32)の一部分との少なくとも一方
に備えられた弱体部(31b,32c)で屈曲させた状
態で前記スロット(16)に挿入する絶縁材・導体挿入
工程と、を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法
にある。
【0023】請求項12に係る発明は(例えば、図1
3、図14参照)、コアの側面にコア側面絶縁部材(7
4)を設けるコア側面絶縁工程と、ヨーク(14)から
突出した多数のティース(15)間に形成されて開口部
が内部より狭い多数のスロット(16)を有するコアの
前記スロット(16)に挿入される断面U字状のスロッ
ト絶縁部(71)と、前記スロット絶縁部(71)の端
部に前記スロット絶縁部(71)と交差する外方に延び
て前記ティース(15)の側面(15a)に対向可能な
ティース絶縁部(72)と、前記スロット絶縁部(7
1)のU字状の底部(71a)の端部に前記スロット絶
縁部(71)と交差する方向に放射状に延びて前記ヨー
ク(14)の側面(14a)と対向可能な複数のヨーク
対向部(73)と、を一体に備えたコア絶縁部材(7
0)の前記スロット絶縁部(71)を前記スロット(1
6)に挿入して、前記コア側面絶縁部材(74)に前記
ヨーク対向部(73)と前記ティース絶縁部(72)と
を重ねて、前記コアのスロット(16)を覆う絶縁部材
挿入工程と、複数の前記スロット(16)に跨って前記
コア側面絶縁部材(74)と前記コア絶縁部材(70)
との上から導体(13)を挿入する導体挿入工程と、を
備えたことを特徴とする回転電機の製造方法にある。
【0024】請求項13に係る発明は(例えば、図1
3、図14参照)、前記絶縁部材挿入工程と前記導体挿
入工程との間に、前記ヨーク対向部(73)に補強材
(75)を設ける絶縁材補強工程を備えた請求項12に
記載の回転電機の製造方法にある。
【0025】請求項14に係る発明は(例えば、図1
1、図12参照)、コアの側面にコア側面絶縁部材(6
1,74)を設けるコア側面絶縁工程と、弾性を有する
コア絶縁部材(60)の断面U字状のスロット絶縁部
(62)の底部を狭めた状態で前記コアのスロット(1
6)に前記スロット絶縁部(62)を挿入して、前記ス
ロット絶縁部(62)の端部の外方に向けて突設された
鍔部(63)を前記コア側面絶縁部材(61)に重ね、
前記スロット(16)に前記コア絶縁部材(60)を挿
入する絶縁部材挿入工程と、複数の前記スロット(1
6)に跨って前記コア側面絶縁部材(61)と前記コア
絶縁部材(60)との上から導体(13)を挿入する導
体挿入工程と、を備え、前記スロット絶縁部(62)の
U字状の底部を狭めたとき、前記鍔部(63)が前記ス
ロット絶縁部(62)から離れる方向に撓むことを特徴
とする回転電機の製造方法にある。
【0026】請求項15に係る発明は(例えば、図5、
図11、図12参照)、コアの側面にコア側面絶縁部材
(61)を設けるコア側面絶縁工程と、断面U字状のス
ロット絶縁部(62)を有して弾性を備えた1対のコア
絶縁部材(60)に導体(13)を挿入する導体挿入工
程と、前記スロット絶縁部(62)のU字状の底部(6
2b)を狭めた状態で前記コアのスロット(16)にス
ロット絶縁部(62)を挿入して、前記スロット絶縁部
(62)の端部の外方に向けて突設された鍔部(63)
を前記コア側面絶縁部材(61)に重ねるとともに前記
導体(13)を前記スロットに挿入する絶縁部材・導体
挿入工程と、を備え、前記絶縁部材の底部(62b)を
狭めたとき、前記鍔部(63)が前記スロット絶縁部
(62)から離れる方向に撓むことを特徴とする回転電
機の製造方法にある。
【0027】請求項16に係る本発明は(例えば、図
6、図11、図12参照)、コアの側面にコア側面絶縁
部材(61)を設けるコア側面絶縁工程と、弾性を有す
るコア絶縁部材(60)の断面U字状のスロット絶縁部
(62)の底部を狭め、かつ前記スロット絶縁部(6
2)のU字状の底部(62b)と、該底部に対向する前
記鍔部(63)の一部分との少なくとも一方に備えられ
た弱体部(62b,63a)で屈曲させた状態で前記コ
アのスロット(16)に前記スロット絶縁部(62)を
挿入して、前記スロット絶縁部(62)の端部の外方に
向けて突設された鍔部(63)を前記コア側面絶縁部材
(61)に重ね、前記スロット(16)に前記コア絶縁
部材(60)を挿入する絶縁部材挿入工程と、複数の前
記スロット(16)に跨って前記コア側面絶縁部材(6
1)と前記コア絶縁部材(60)との上から導体(1
3)を挿入する導体挿入工程と、を備え、前記スロット
絶縁部(62)のU字状の底部を狭めたとき、前記鍔部
(63)が前記スロット絶縁部(62)から離れる方向
に撓むことを特徴とする回転電機の製造方法にある。
【0028】請求項17に係る発明は(例えば、図5、
図6、図11、図12参照)、コアの側面にコア側面絶
縁部材(61)を設けるコア側面絶縁工程と、断面U字
状のスロット絶縁部(62)を有して弾性を備えた一対
のコア絶縁部材(60)に導体(13)を挿入する導体
挿入工程と、前記スロット絶縁部(62)のU字状の底
部を狭め、かつ前記スロット絶縁部(62)のU字状の
底部(62b)と、該底部に対向する前記鍔部(63)
の一部分との少なくとも一方に備えられた弱体部(62
b,63a)で屈曲させた状態で前記コアのスロット
(16)にスロット絶縁部(62)を挿入して、前記ス
ロット絶縁部(62)の端部の外方に向けて突設された
鍔部(63)を前記コア側面絶縁部材(61)に重ねる
とともに前記導体(13)を前記スロットに挿入する絶
縁部材・導体挿入工程と、を備え、前記絶縁部材の底部
を狭めたとき、前記鍔部(63)が前記スロット絶縁部
(62)から離れる方向に撓むことを特徴とする回転電
機の製造方法にある。
【0029】請求項18に係る発明は(例えば、図1な
いし図4参照)、ヨーク(14)から突出した多数のテ
ィース(15)間に形成されて開口部(16a)が内部
よりも狭い多数のスロット(16)を有するコアの前記
ヨーク(14)の側面(14a)と前記スロット(1
6)と前記ティース(15)とを、前記スロット(1
6)毎に挿入されたコア絶縁部材(30)によって被覆
してあり、前記コア絶縁部材(30)は、前記スロット
(16)に挿入される断面U字状の弾性変形可能なスロ
ット絶縁部(31)と、前記スロット絶縁部(31)の
端部に鍔状に外方に突設されて前記ヨーク(14)の側
面(14a)と前記ティース(15)の側面(15a)
とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側面絶縁部
(32)と、を一体に有し、隣り合うコア絶縁部材(3
0)の前記コア側面絶縁部(32)が重なりあっている
ことを特徴とする回転電機の絶縁構造にある。
【0030】請求項19に係る発明は(例えば、図1な
いし図6参照)、前記スロット絶縁部(31)のU字状
の底部(31b)と、該底部に対向する前記コア側面絶
縁部(32)の一部分との少なくとも一方に弱体部(3
1b,32c)を備えた請求項18に記載の回転電機の
絶縁構造にある。
【0031】請求項20に係る発明は(例えば、図1
3、図14参照)、ヨーク(14)から突出した多数の
ティース(15)間に形成されて開口部が内部よりも狭
い多数のスロット(16)を有するコアの側面を、前記
側面に設けたコア側面絶縁部材(74)によって被覆
し、前記スロット(16)を、前記スロット(16)毎
に挿入されたコア絶縁部材(70)によって被覆してあ
り、前記コア絶縁部材(70)は、前記スロット(1
6)に挿入される断面U字状のスロット絶縁部(71)
と、前記スロット絶縁部(71)の端部に前記スロット
絶縁部(71)と交差する外方に延びて前記ティース
(15)の側面(15a)に対向可能なティース絶縁部
(72)と、前記スロット絶縁部(71)のU字状の底
部(71a)の端部に前記スロット絶縁部(71)と交
差する方向に放射状に延びて前記ヨーク(14)の側面
(14a)と対向可能な複数のヨーク対向部(73)
と、を一体に備え、前記コア側面絶縁部材(74)に前
記ティース絶縁部(72)と前記ヨーク対向部(73)
とが重なっていることを特徴とする回転電機の絶縁構造
にある。
【0032】請求項21に係る発明は(例えば、図1
3、図14参照)、前記ヨーク対向部(73)に補強材
(75)を備えた請求項20に記載の回転電機の絶縁構
造にある。
【0033】請求項22に係る発明は(例えば、図1
1、図12参照)、ヨーク(14)から突出した多数の
ティース(15)間に形成されて開口部が内部よりも狭
い多数のスロット(16)を有するコアの側面を、前記
側面に設けたコア側面絶縁部材(61)によって被覆
し、前記スロット(16)を、前記スロット(16)毎
に挿入された弾性を有するコア絶縁部材(60)の断面
U字状のスロット絶縁部(62)によって被覆し、前記
ティース(15)の側面(15a)を、前記スロット
(16)に挿入された前記スロット絶縁部(62)の端
部の外周に突設された鍔部(63)と前記コア側面絶縁
部材(61)とが重なって被覆したことを特徴とする回
転電機の絶縁構造にある。
【0034】請求項23に係る発明は(例えば、図6、
図11参照)、前記スロット絶縁部(62)のU字状の
底部(62b)と、該底部に対向する前記鍔部(63)
の一部分との少なくとも一方に弱体部(62b,63
a)を備えた請求項22に記載の回転電機の絶縁構造に
ある。
【0035】請求項24に係る発明は(例えば、図9参
照)、前記コアのスロット(16)の角に対向する部分
に、前記角から逃げる逃げ部(51)を前記コア絶縁部
材(30,40,50,60,70)に備えた請求項1
8ないし23の内,いずれか1項に記載の回転電機の絶
縁構造にある。
【0036】請求項25に係る発明は(例えば、図6参
照)、前記スロット絶縁部(31)の断面U字状の開口
部に前記開口部を閉じる閉じ部(35,36)を備えた
請求項18ないし24の内、いずれか1項に記載の回転
電機の絶縁構造にある。
【0037】請求項26に係る発明は(例えば、図1
1、図12(a)、(b)参照)、前記スロット絶縁部
(62)のU字状の低部(62b)が、前記スロット
(16)への挿入時に狭まる方向に撓み可能になってい
る請求項18ないし25の内、いずれか1項に記載のコ
ア絶縁部材にある。
【0038】請求項27に係る発明は(例えば、図10
参照)、前記コアのスロット(16)の角に、前記コア
絶縁部材(30,40,50,60,70)から逃げる
逃げ部(54)が形成されている請求項18ないし25
の内、いずれか1項に記載の回転電機の絶縁構造にあ
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明のコア絶縁部材(3
0)は、スロット絶縁部(31)の断面U字状の底部
(31b)を狭めてコアのスロット(16)にスロット
絶縁部(31)を挿入するとき、予め、コア側面絶縁部
(32)がスロット絶縁部(31)から離れる方向に反
っているため、スロット絶縁部(31)の底部を簡単に
狭めて、スロット(16)に容易に挿入することができ
る。
【0040】請求項2に係る発明のコア絶縁部材(3
1)は、スロット絶縁部(31)の断面U字状の底部
(31b)を狭めてコアのスロット(16)にスロット
絶縁部(31)を挿入するとき、弱体部(31b,32
c)の部分を中心にして、スロット絶縁部(31)の断
面U字状の底部を容易に狭めることができる。
【0041】請求項3に係る発明のコア絶縁部材(60)
は、スロット絶縁部(31)のU字状の底部(31b)
が、スロット(16)への挿入時に狭まる方向に撓むよ
うになっているので、スロット(16)に容易に挿入す
ることができる。
【0042】請求項4に係る発明のコア絶縁部材(5
0)は、コアに挿入したとき、スロット(16)の角に
逃げ部(51)によって当たらないようになっているた
め、損傷を受けることが少なく、絶縁効果の低下を防止
することができる。
【0043】請求項5に係る発明のコア絶縁部材(7
0)は、ヨーク対向部(73)が、放射状に形成されて
いるため、1枚の樹脂製シート、あるいは厚紙等を折り
曲げてスロット絶縁部(71)を断面U字状にすること
ができるとともに、スロット(16)にスロット絶縁部
(71)を挿入するとき、断面U字状の底部を簡単に狭
めて、スロット(16)に容易に挿入することができ
る。
【0044】請求項6に係る発明のコア絶縁部材(7
0)は、補強材(75)によって補強されるため、材厚
を薄くすることができる。
【0045】請求項7に係る発明のコア絶縁部材(4
0)は、閉じ部(35,36)によって、コア上での導
体(13)の位置ずれを防止することができるととも
に、コアが損傷を受けないように保護することができ
る。
【0046】請求項8に係る発明の回転電機の製造方法
によると、スロット(16)に挿入容易なコア絶縁部材
(30)を用いているので、製造能率が向上する。
【0047】請求項9に係る発明の回転電機の製造方法
によると、コア絶縁部材(30)と筒状の導体(13)
とを同時にコアに組み込むので、製造能率が向上する。
また、コア絶縁部材(30)と導体(13)とを同時に
コアに組み込むとき、コア絶縁部材(30)を案内にし
て導体(13)をコアに組み込むため、組み込みに使用
される治具の形状を簡単にすることができるか、あるい
は治具を使用しなくても導体(13)の組み込みが可能
になる。
【0048】請求項10に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(40)を撓ませやすくする
弱体部(31b,32c)を設けてあるコア絶縁部材
(40)を用いているので、製造能率が向上する。
【0049】請求項11に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(40)を撓ませやすくする
弱体部(31b,32c)を設けてあるコア絶縁部材
(40)を用いて、かつコア絶縁部材(40)と筒状の
導体(13)とを同時にコアに組み込むので、製造能率
が向上する。また、コア絶縁部材(40)と導体(1
3)とを同時にコアに組み込むとき、コア絶縁部材(4
0)を案内にして導体(13)をコアに組み込むため、
組み込みに使用される治具の形状を簡単にすることがで
きるか、あるいは治具を使用しなくても導体(13)の
組み込みが可能になる。
【0050】請求項12に係る発明の回転電機の製造方
法によると、ヨーク対向部(73)が、放射状に形成さ
れて、スロット(16)にスロット絶縁部(71)を挿
入するとき、断面U字状の底部を簡単に狭めて、スロッ
ト(16)に容易に挿入することができるコア絶縁部材
(70)を用いているので、製造能率が向上する。
【0051】請求項13に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(70)が補強材(75)に
よって補強されるので、導体挿入工程を容易に行うこと
ができるようになる。
【0052】請求項14に係る発明の回転電機の製造方
法によると、鍔部(63)が撓んでスロット(16)に
挿入容易なコア絶縁部材(60)を用いているので、製
造能率が向上する。
【0053】請求項15に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(60)と筒状の導体(1
3)とを同時にコアに組み込むので、製造能率が向上す
る。また、コア絶縁部材(60)と導体(13)とを同
時にコアに組み込むとき、コア絶縁部材(60)を案内
にして導体(13)をコアに組み込むため、組み込みに
使用される治具の形状を簡単にすることができるか、あ
るいは治具を使用しなくても導体(13)の組み込みが
可能になる。
【0054】請求項16に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(60)を撓ませやすくする
弱体部(62b,63a)を設けてあるコア絶縁部材
(60)を用いているので、製造能率が向上する。
【0055】請求項17に係る発明の回転電機の製造方
法によると、コア絶縁部材(60)を撓ませやすくする
弱体部(62b,63a)を設けてあるコア絶縁部材
(60)を用いて、かつコア絶縁部材(60)と筒状の
導体(13)とを同時にコアに組み込むので、製造能率
が向上する。また、コア絶縁部材(60)と導体(1
3)とを同時にコアに組み込むとき、コア絶縁部材(6
0)を案内にして導体(13)をコアに組み込むため、
組み込みに使用される治具の形状を簡単にすることがで
きるか、あるいは治具を使用しなくても導体(13)の
組み込みが可能になる。
【0056】請求項18に係る発明の回転電機の絶縁構
造によると、弾性を備えたコア側面絶縁部(32)を有
しているため、導体(13)を設けたとき、コア側面絶
縁部(32)がコアに密着して、回転電機の回転軸に沿
った方向の長さを短くすることができて、回転電機を小
型にすることができる。
【0057】請求項19に係る発明の回転電機の絶縁構
造によると、弾性を備えたコア側面絶縁部(32)を有
しているため、導体(13)を設けたとき、コア側面絶
縁部(32)がコアに密着して、回転電機の回転軸に沿
った方向の長さを短くすることができて、回転電機を小
型にすることができる。さらに、弱体部(31b,32
c)を有してコアのスロット(16)に挿入しやすいコ
ア絶縁部材(30)を備えているので、コア絶縁部材
(30)がスロット(16)に確実に密着し、導体(1
3)の巻き線性能を向上させて、回転電機の性能を高め
ることができる。
【0058】請求項20に係る発明の回転電機の絶縁構
造によると、放射状のヨーク対向部(73)を備えてテ
ィース(15)に密着しやすいティース絶縁部(72)
を有したコア絶縁部材(70)を備えているので、導体
(13)を設けたとき、コア側面絶縁部(32)がコア
に密着して、回転電機の回転軸に沿った方向の長さを短
くすることができて、回転電機を小型にすることができ
る。また、導体(13)が設けられるティース(15)
の側面(15a)は、コア側面絶縁部材(74)にティ
ース絶縁部(72)が重なっているので、絶縁効果を向
上させることができる。
【0059】請求項21に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、コア絶縁部材(70)が補強材(75)によって
補強されるので、導体(13)巻き線時にコア絶縁部材
(70)の損傷が少なく、絶縁効果を高めることができ
る。
【0060】請求項22に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、鍔部(63)が撓んでスロット(16)に挿入容
易なコア絶縁部材(60)を備えているため、導体(1
3)を設けたとき、鍔部(63)がコアに密着して、回
転電機の回転軸に沿った方向の長さを短くすることがで
きて、回転電機を小型にすることができる。
【0061】請求項23に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、鍔部(63)が撓んでスロット(16)に挿入容
易なコア絶縁部材(60)を備えているため、導体(1
3)を設けたとき、鍔部(63)がコアに密着して、回
転電機の回転軸に沿った方向の長さを短くすることがで
きて、回転電機を小型にすることができる。さらに、弱
体部(62a、63b)を有してコアのスロット(1
6)に挿入しやすいコア絶縁部材(60)を備えている
ので、コア絶縁部材(60)がスロット(16)に確実
に密着し、導体(13)の巻き線性能を向上させて、回
転電機の性能を高めることができる。
【0062】請求項24に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、コアに挿入したとき、スロット(16)の角(3
7a)に逃げ部(51)によって当たることなく、損傷
を受けにくいコア絶縁部材(30,40,50,60,
70)を備えているため、絶縁効果の低下を防止するこ
とができる。
【0063】請求項25に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、閉じ部(35,36)によって、コア上での導体
(13)の位置ずれを防止することができるとともにコ
アが損傷を受けないようにしたコア絶縁部材(30,4
0,50,60,70)を備えているので、回転電磁の
性能を長期間一定に保持しておくことができる。
【0064】請求項26に係る発明の回転電気の絶縁構
造は、スロット絶縁部材(62)のU字状の底部(62
b)が、スロット(16)への挿入時に狭まる方向に撓
み可能になっているので、スロット絶縁部材(62)が
スロット(16)に確実に装着されて、確実に絶縁する
ことができる。
【0065】請求項27に係る発明の回転電機の絶縁構
造は、コア絶縁部材(30,40,50,60,70)
をコアに挿入したとき、コアの逃げ部(54)によっ
て、コアのスロット(16)の角がコア絶縁部材(3
0,40,50,60,70)に当接しないようになっ
ているので、コア絶縁部材(30,40,50,60,
70)の損傷を防止して、絶縁効果の低下を防止するこ
とができる。
【0066】なお、上記括弧内の符号は、図面と対照す
るためのものであるが、これは、本発明の理解を容易
化、かつ迅速化するために便宜的なものであって、これ
により各請求項に記載される構成に何ら影響を及ぼすも
のではない。
【0067】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づい
て説明する。
【0068】図1(a)、(b)において、ステータ3
8は、コア12とコイル13とコア絶縁部材30とを有
している。コア12は、リング状のヨーク14と、ヨー
ク14からヨーク14の内方に突出した多数のティース
15と、ティース15の間にU字状に形成されたスロッ
ト16とを有している。スロット16の開口部(入口)
は、内部よりも狭く形成されている。
【0069】図2において、コア絶縁部材30は、樹脂
成型品であり、全体的に弾性を備えている。コア絶縁部
材30は、スロット16に挿入されてスロット16を絶
縁する断面U字状のスロット絶縁部31と、このスロッ
ト絶縁部31の両端に鍔状に外方に突設されて、コア1
2の側面12aを絶縁するコア側面絶縁部32とで構成
されている。
【0070】コア側面絶縁部32は、ヨーク14の側面
14aに接触するヨーク絶縁部32aと、ティース15
の側面15aに接触するティース絶縁部32bとが一体
に形成されている。また、コア側面絶縁部32は、スロ
ット絶縁部31との連結部である基端から外端に向かう
に従ってスロット絶縁部31から離れる方向に反ってて
いる。
【0071】このため、コア側面絶縁部32は、微小な
テーパーの円錐面を形成している。ただし、この円錐面
は、頂点がコア内部を向き、コア軸と平行になってい
る。このように、コア側面絶縁部32を円錐面にしてお
くと、スロット絶縁部31の底部31bを狭めて、コア
絶縁部材30をスロット16に挿入するとき、コア側面
絶縁部32が撓み、スロット絶縁部31が撓み易くな
る。
【0072】このような、コア絶縁部材30を用いたス
テータ38の組み立て順序を説明する。
【0073】スロット絶縁部31に板状の治具39を挿
入し、コア絶縁部材30を治具39によってスロット1
6に押し込む(図3(a)参照)。スロット16の開口
部16aが奥よりも狭いため、コア絶縁部材30は、ス
ロット絶縁部31の断面U字状の底部31bと開口部3
1aとが一旦、狭まってから、スロット16内に挿入さ
れて、スロット16内で広がる。この間、コア側面絶縁
部32が自然に反っている状態からさらに反るため、底
部31bを狭める方向にスロット絶縁部31を、容易に
撓ませることができ、スロット16の開口部16a(図
1(a))に容易に挿入することができる。
【0074】スロット16にスロット絶縁部31が挿入
された後、治具39を抜き取る。スロット絶縁部31は
スロット16に密着して、コア側面絶縁部32が元の反
った状態に戻る。このため、ヨーク絶縁部32aは隙間
Sを有してヨーク14の側面14に対向する。同様に、
ティース絶縁部32bも隙間Sを有してティース15の
側面15aに対向する。以下、同様にして、各スロット
16にコア絶縁部材30が挿入される。
【0075】この結果、スロット絶縁部31はスロット
16を覆う。また、コア側面絶縁部32のヨーク絶縁部
32aはヨーク14の側面14を覆う。ティース絶縁部
32bはティース15の側面15aを覆う。すなわち、
コア側面絶縁部32はコア12の側面12a全体を覆
う。このとき、隣同士のコア絶縁部材30のヨーク絶縁
部32aの縁同士は、多少重なり合う(図4(a))。
【0076】このようにして、コア12にコア絶縁部材
30が挿入された後に、スロット絶縁部31とティース
絶縁部32bとによって覆われたティース15に、スロ
ット絶縁部31とティース絶縁部32bとの上からコイ
ル13が巻かれる。コイル13は、3相巻きされる。図
1において、各コイルは、6つのティース15に跨って
巻かれる。なお、コイルは、図面を明瞭にするため、各
相に1本の導線しか示していないが、各相に複数本の導
線が巻かれているものとする。ティース15にコイル1
3が巻かれると、図4(a)、(b)に示すように、ヨ
ーク絶縁部32aはヨーク14の側面14に密着し、テ
ィース絶縁部32bはティース15の側面15aに密着
する。この密着により、ステータ38の軸方向の長さを
短くすることができる。
【0077】なお、以上のステータ38の組み立ては、
スロット16にコア絶縁部材30を挿入した後に、コイ
ル13を設けているが、コア絶縁部材30が撓み易くな
っていることによって、スロット16にコア絶縁部材3
0を挿入すると同時に、筒状にしたコイル13をティー
ス15に設けるようにしてもよい。
【0078】すなわち、図5に示すように、1対のコア
絶縁部材30,30のスロット絶縁部31の片方同士に
筒状のコイル13を挿入した後に、1対のコア絶縁部材
30,30をそれぞれのスロット16に挿入しながらコ
イル13をティース15に挿入する。このとき、図16
に示すように従来と同様に治具20を使用しても良い
が、コイル13がコア絶縁部材30の案内によってティ
ース15に挿入されるため、治具の形状を簡単にするこ
とができる。あるいは、治具を使用しなくてもコイルを
組み込めるようになる。
【0079】なお、コア絶縁部材は、図6、図7に示す
コア絶縁部材40のように、スロット絶縁部31とコア
側面絶縁部32とを撓み易くするため、スロット絶縁部
31のU字状の底部31bの外側と、この底部に対向す
るコア側面絶縁部32の一部分32cとに溝33,34
を設けて局部的に肉厚を薄くしてもよい。溝34は、コ
ア側面絶縁部32,32の対向面に形成されている。こ
の溝33,34は、挿入折り曲げ起点用の溝であり、図
に示すように、所定の長さで所定の間隔をおいて形成さ
れている。溝33,34は、連続した1つの溝であって
もよい。また、溝33,34は、いずれか一方だけ形成
されていてもよい。さらに、所定の長さで所定の間隔を
おいて形成された溝の代わりに、スリットを形成しても
よい。
【0080】さらに、コイル13がティース15に対し
て抜け出る方向に位置がずれないようにするとともにコ
イル13に傷が付かないように、スロット絶縁部31の
U字状の開口部31aに閉じ片35,36を延長して設
けてもよい。閉じ片35,36は、図8(a)、(b)
に示すように、コア絶縁部材40をスロット16に挿入
した後に、開口部31aに相当する位置の外側に形成さ
れた折り曲げ起点用の溝35a,36aによって互いに
接近する方向に折り曲げて重ね合わされて、開口部31
aを閉じるようになっている。閉じた後、閉じ片35,
36は、超音波接合加工によって互いに接合させて開か
ないようにしておくのが好ましい。
【0081】閉じ片35,36が確実に重なり合うよう
にするため、図7において、一方の溝35bは、他方の
溝35aより閉じ片の厚み分だけ手前側に形成されて、
非対称の位置にある。なお、閉じ片35,36は、必ず
しも重なり合う必要がなく、先端が付き合うようにして
開口部31aを閉じるようにしてもよい。この場合、一
方の溝35bを、他方の溝35aより手前側に形成する
必要がなく、両方の溝35,36とも対称の位置に形成
されている。
【0082】また、図9に示すように、コア12は電磁
鋼板37を重ねて形成されていることが多く、外側の電
磁鋼板37のスロット16に相当する部分の外角37a
にコア絶縁部材に当たって、コア絶縁部材が切れるよう
なことがあると、コア絶縁部材の絶縁効果が低下するこ
とになる。このため、図9に示すコア絶縁部材50のよ
うに、スロット絶縁部31とコア側面絶縁部32との接
合部を隆起させて上記外角37aから逃げるように逃げ
部51を形成してもよい。
【0083】さらに、図10(a)、(b)に示すよう
に、コア12の外側の電磁鋼板52のスロットの部分を
他の電磁鋼板37のスロットの部分より大きくカットす
ることによって、コア52のスロット16の角に逃げ部
54を形成して、電磁鋼板によってコア絶縁部材30が
損傷を受けないようにしてもよい。
【0084】以上説明した、コア絶縁部材30,40
は、コア側面絶縁部32でコア12の側面12aを覆っ
ているが、図11、図12に示すコア絶縁部材60は、
コア12の側面12aを他の部材であるシート状のコア
側面絶縁部材61によって覆わせている。なお、コア1
2の側面12aは、ヨーク14の側面14aとティース
15の側面15aとの両方の部分である。
【0085】このコア絶縁部材60もスロット16に挿
入されてスロット16を絶縁する断面U字状のスロット
絶縁部62を有している。スロット絶縁部62の両端に
は、外方に向けて鍔部63が突設されている。なお、鍔
部63は、ティース15の側面15aに対向するように
なっている。
【0086】この鍔部63も、スロット絶縁部62と鍔
部63との連結部である基端から外端に向かうに従っ
て、スロット絶縁部62から離れる方向に反っている。
なお、この鍔部63は、コア絶縁部材30,40のコア
側面絶縁部32よりも面積が小さいため、あらかじめ反
った形状にしておかなくても、スロット絶縁部62の底
部62bを狭めたとき、容易に反って、底部62aを狭
めるのを阻害するようなことがない。このため、鍔部6
3は、必ずしも反らせておく必要はない。
【0087】このような、コア絶縁部材60とコア側面
絶縁部材61とを用いたステータ64の組み立て順序を
説明する。
【0088】まず、コア12の両側面12a,12aに
コア側面絶縁部材61を貼り付けて側面12aを覆う。
スロット絶縁部62に図3に示す板状の治具39を挿入
し、コア絶縁部材60を治具39によってスロット16
に押し込む。スロット16の開口部16aが奥よりも狭
いため、コア絶縁部材60は、スロット絶縁部62の断
面U字状の底部62bが一旦、狭まってから、スロット
16内に挿入されて、スロット16内で広がって、スロ
ット16に密着する。このとき、鍔部63がコア側面絶
縁部材61に重なる。スロット絶縁部62の底部62b
が狭められたとき、開口部62aも狭まり、鍔部63が
スロット絶縁部62から離れる方向に撓む。これによっ
て、コア絶縁部材60は、スロット16に容易に挿入さ
れる。
【0089】次に、コア側面絶縁部材61とコア絶縁部
材62とによって覆われたティース15に、コア側面絶
縁部材61とコア絶縁部材62との上から、図1と同様
にコイル13を設ける。
【0090】なお、以上のステータ64の組み立ては、
スロット16にコア絶縁部材60を挿入した後、コイル
13を設けているが、コア絶縁部材60が撓み易くなっ
ていることによって、スロット16にコア絶縁部材61
を挿入すると同時に、筒状にしたコイル13をティース
15に設けるようにしてもよい。
【0091】すなわち、図5に示すのと同様に、1対の
コア絶縁部材60,60のスロット絶縁部62の片方同
士に筒状のコイル13を挿入した後に、1対のコア絶縁
部材60,60をそれぞれのスロット16に挿入しなが
らコイル13をティース15に挿入する。このとき、従
来と同様に治具を使用しても良いが、コイル13がコア
絶縁部材60の案内によってティース15に挿入される
ため、治具の形状を簡単にすることができる。あるい
は、治具を使用しなくてもコイルを組み込めるようにな
る。
【0092】なお、以上説明した、コア絶縁部材60
も、図6、図7に示すコア絶縁部材40と同様に、スロ
ット絶縁部62と鍔部63とを撓み易くするため、スロ
ット絶縁部62のU字状の底部62bの外側と、この底
部62bに対向する鍔部63の一部分(符号63aで示
す部分)との少なくとも一方に溝、あるいはスリットを
設けてもよい。さらに、コイル13がティース15に対
して抜け出る方向に位置がずれないようにするとともに
コイル13に傷が付かないように、スロット絶縁部62
のU字状の開口部62aに閉じ片を延長して設けてもよ
い。
【0093】また、図9に示すコア絶縁部材50のよう
に、外側の電磁鋼板37のスロット16に相当する部分
の外角37aにコア絶縁部材60が当たって、コア絶縁
部材が切れるようなことがないように、スロット絶縁部
62と鍔部63との接合部を隆起させて上記外角37a
から逃げるように逃げ部を形成してもよい。
【0094】さらに、図10(a)、(b)に示すよう
に、コア12の外側の電磁鋼板52のスロットの部分を
他の電磁鋼板37のスロットの部分より大きくカットす
ることによって、コア52のスロット16の角に逃げ部
54を形成して、電磁鋼板によってコア絶縁部材60が
損傷を受けないようにしてもよい。
【0095】以上説明した、コア絶縁部材30,40,
50,60は、弾性を有する樹脂成型品であるが、図1
3、図14に示すコア絶縁部材70は、折り曲げ易い樹
脂製のシートあるいは厚紙を折り曲げて製作することが
出来るようになっている。このため、このコア絶縁部材
70も、上記のコア絶縁部材30,40,50,60と
同様に撓ませてスロット16に挿入し易くなっている。
また、このコア絶縁部材70も、コア12の側面12a
を他の部材であるシート状のコア側面絶縁部材74で覆
うようにしてある。
【0096】コア絶縁部材70は、コア12のスロット
16に挿入されて、スロット16を絶縁する断面U字状
のスロット絶縁部71と、このスロット絶縁部71の端
部にスロット絶縁部71と交差する外方に延びてティー
ス15の側面に対向可能なティース絶縁部72と、スロ
ット絶縁部71のU字状の底部71aの端部にスロット
絶縁部71と交差する方向に放射状に延びてヨーク14
の側面と対向可能な複数のヨーク対向部73と、を一体
に備えている。ヨーク対向部73には、扇状の補強材7
5が貼り付けられるようになっている。この補強材75
は必ずしも必要としない。ヨーク対向部73が、放射状
に形成されているため、1枚の樹脂製シート、あるいは
厚紙等を折り曲げてスロット絶縁部71を断面U字状に
することができるとともに、スロット16にスロット絶
縁部71を挿入するとき、断面U字状の底部を容易に狭
めることができる。
【0097】このような、コア絶縁部材70を用いたス
テータ76の組み立て順序を説明する。
【0098】まず、コア12の両側面12a,12aに
コア側面絶縁部材74を貼り付けて側面12aを覆う。
次に、コア絶縁部材70のスロット絶縁部71をスロッ
ト16に挿入して、コア側面絶縁部材74にヨーク対向
部73とティース絶縁部72とを重ねて、コア12のス
ロット16を覆う。補強材75を使用するのであるなら
ば、補強材75をヨーク対向部73に設けて、コア絶縁
部材70を補強する。そして、コア側面絶縁部材74と
コア絶縁部材70とによって覆われたティース15にコ
ア側面絶縁部材74とコア絶縁部材70との上からコイ
ル13を設ける。
【0099】なお、以上説明した、コア絶縁部材70
も、図9に示すコア絶縁部材50のように、外側の電磁
鋼板37のスロット16に相当する部分の外角37aに
当たって、切れるようなことがないように、スロット絶
縁部71とヨーク対向部73との接合部を隆起させて上
記外角37aから逃げるように逃げ部を形成してもよ
い。
【0100】また、図6、図7に示すコア絶縁部材40
と同様に、コイル13がティース15に対して抜け出る
方向に位置がずれないようにするとともにコイル13に
傷が付かないように、スロット絶縁部71のU字状の開
口部71bに閉じ片を延長して設けてもよい。
【0101】さらに、コアを、図10(a)、(b)に
示すように、外側の電磁鋼板52のスロットの部分を他
の電磁鋼板37のスロットの部分より大きくカットする
ことによって、コアのスロット16の角に逃げ部を形成
して、電磁鋼板によってコア絶縁部材70が損傷を受け
ないようにしてもよい。
【0102】なお、コイルは、導線をティースに巻き付
けて形成するか、あるいは、予め導線を筒状に巻いてか
らティースに挿入して取り付けてもよい。また、コイル
は、導線の他に、プリント基板に導線を貼り付けて形成
されたものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコア絶縁部材を備えたステータの図で
ある。 (a) ステータの平面図である。 (b) (a)中、B−B矢視断面図である。
【図2】コア絶縁部材の斜視図である。
【図3】図2のコア絶縁部材をコアに挿入するときの説
明図である。 (a) コア絶縁部材の平面図である。 (b) (a)中、C−C矢視断面図である。
【図4】図2のコア絶縁部材をコアに挿入して、コイル
を設けステータの図である。 (a) ステータの平面図である。 (b) (a)中、D−D矢視断面図である。
【図5】図2のコア絶縁部材とコイルをコアに同時に挿
入するときの説明用の図である。
【図6】他の実施形態のコア絶縁部材の斜視図である。
【図7】図6中、E−E矢視断面図である。
【図8】図6のコア絶縁部材をコアに挿入するときの説
明用の図である。 (a) コアにコア絶縁部材を挿入する前の図である。 (b) コアにコア絶縁部材を挿入して、閉じ片でコア
絶縁部材の開口部を閉じた状態の図である。
【図9】他の実施形態のコア絶縁部材を備えたコアの半
径方向断面図である。
【図10】コアのスロットの角に逃げ部を有するコアの
図である。 (a) コアの平面図である。 (b) (a)中、F−F矢視断面図である。
【図11】他の実施形態のコア絶縁部材の斜視図であ
る。
【図12】図11のコア絶縁部材を備えたコアの図であ
る。 (a) コアの平面図である。 (b) (a)中、G−G矢視断面図である。
【図13】他の実施形態のコア絶縁部材の斜視図であ
る。
【図14】図13のコア絶縁部材を備えたコアの図であ
る。 (a) コアの平面図である。 (b) (a)中、H−H矢視断面図である。
【図15】従来のコア絶縁部材を備えたコアの図であ
る。 (a) コアの平面図である。 (b) (a)中、A−A矢視断面図である。
【図16】従来のコア絶縁部材にコイルを挿入する動作
を説明するための図である。
【符号の説明】
11,38,64,76 ステータ 12,53 コア 12a コアの側面 13 コイル(導体) 14 ヨーク 14a ヨークの側面 15 ティース 15a ティースの側面 16 スロット 30,40,50,60,70 コア絶縁部材 31,62、71 スロット絶縁部 31a,62a,71b スロット絶縁部の開口部 31b,62b,71a スロット絶縁部の底部(弱
体部) 32 コア側面絶縁部 32a ヨーク絶縁部 32b,72 ティース絶縁部 32c コア側面絶縁部の一部分(弱体部) 33,34 溝 35,36 閉じ片(閉じ部) 37 電磁鋼板 51 逃げ部 52 外側の電磁鋼板 53 コア 54 逃げ部 61,74 コア側面絶縁部材 63 鍔部 63a 鍔部の弱体部 73 ヨーク対向部 75 補強材

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークから突出した多数のティース間に
    形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有す
    るコアの前記スロットに挿入される断面U字状の弾性変
    形可能なスロット絶縁部と、 前記スロット絶縁部の端部に鍔状に外方に突設されて前
    記ヨークの側面と前記ティースの側面とに対向可能で、
    かつ弾性変形可能なコア側面絶縁部と、を一体に有し、 前記コア側面絶縁部が、前記スロット絶縁部との連結部
    である基端から外端に向かうに従って前記スロット絶縁
    部から離れる方向に反っていることを特徴とするコア絶
    縁部材。
  2. 【請求項2】 前記スロット絶縁部のU字状の底部と、
    該底部に対向する前記コア側面絶縁部の一部分との少な
    くとも一方に弱体部を備えた請求項1に記載のコア絶縁
    部材。
  3. 【請求項3】 前記スロット絶縁部のU字状の底部は、
    前記スロットへの挿入時に狭まる方向に撓み可能になっ
    ている請求項1または2に記載のコア絶縁部材。
  4. 【請求項4】 前記コアのスロットの角に対向する部分
    に、前記角から逃げる逃げ部を備えた請求項1ないし3
    の内、いずれか1項に記載のコア絶縁部材。
  5. 【請求項5】 ヨークから突出した多数のティース間に
    形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有す
    るコアの前記スロットに挿入される断面U字状のスロッ
    ト絶縁部と、 前記スロット絶縁部の端部に前記スロット絶縁部と交差
    する外方に延びて前記ティースの側面に対向可能なティ
    ース絶縁部と、 前記スロット絶縁部のU字状の底部の端部に前記スロッ
    ト絶縁部と交差する方向に放射状に延びて前記ヨークの
    側面と対向可能な複数のヨーク対向部と、を一体に備え
    たことを特徴とするコア絶縁部材。
  6. 【請求項6】 前記ヨーク対向部に補強材を備えた請求
    項5に記載のコア絶縁部材。
  7. 【請求項7】 前記スロット絶縁部の断面U字状の開口
    部に前記開口部を閉じる閉じ部を備えた請求項1ないし
    6の内、いずれか1項に記載のコア絶縁部材。
  8. 【請求項8】 ヨークから突出した多数のティース間に
    形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有す
    るコアの前記スロットに挿入される断面U字状の弾性変
    形可能なスロット絶縁部と、前記スロット絶縁部の端部
    に鍔状に外方に突設されて前記ヨークの側面と前記ティ
    ースの側面とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側
    面絶縁部と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部が、前
    記スロット絶縁部との連結部である基端から外端に向か
    うに従って前記スロット絶縁部から離れる方向に反って
    いるコア絶縁部材の前記スロット絶縁部を、前記スロッ
    ト絶縁部のU字状の底部を狭めて前記コア側面絶縁部を
    反り方向にさらに反らせた状態で前記スロットに挿入
    し、前記ヨークと前記ティースと前記スロットとを前記
    コア絶縁部材で覆う絶縁部材挿入工程と、 複数の前記スロットに跨って前記スロット絶縁部と前記
    コア側面絶縁部との上から導体を挿入する導体挿入工程
    と、 を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  9. 【請求項9】 ヨークから突出した多数のティース間に
    形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有す
    るコアの前記スロットに挿入される断面U字状の弾性変
    形可能なスロット絶縁部と、前記スロット絶縁部の端部
    に鍔状に外方に突設されて前記ヨークの側面と前記ティ
    ースの側面とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア側
    面絶縁部と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部が、前
    記スロット絶縁部との連結部である基端から外端に向か
    うに従って前記スロット絶縁部から離れる方向に反って
    いる1対のコア絶縁部材の前記スロット絶縁部に導体を
    挿入する導体挿入工程と、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭めて前記コア側
    面絶縁部を反り方向にさらに反らせた状態で前記スロッ
    トに挿入するとともに前記導体を前記スロットに挿入す
    る絶縁材・導体挿入工程と、 を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  10. 【請求項10】 ヨークから突出した多数のティース間
    に形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有
    するコアの前記スロットに挿入される断面U字状の弾性
    変形可能なスロット絶縁部と、前記スロット絶縁部の端
    部に鍔状に外方に突設されて前記ヨークの側面と前記テ
    ィースの側面とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア
    側面絶縁部と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部が、
    前記スロット絶縁部との連結部である基端から外端に向
    かうに従って前記スロット絶縁部から離れる方向に反っ
    ているコア絶縁部材の前記スロット絶縁部を、前記スロ
    ット絶縁部のU字状の底部を狭めて前記コア側面絶縁部
    を反り方向にさらに反らせ、かつ前記スロット絶縁部の
    U字状の底部と、該底部に対向する前記コア側面絶縁部
    の一部分との少なくとも一方に備えられた弱体部で屈曲
    させた状態で前記スロットに挿入し、前記ヨークと前記
    ティースと前記スロットとを前記コア絶縁部材で覆う絶
    縁部材挿入工程と、 複数の前記スロットに跨って前記スロット絶縁部と前記
    コア側面絶縁部との上から導体を挿入する導体挿入工程
    と、 を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  11. 【請求項11】 ヨークから突出した多数のティース間
    に形成されて開口部が内部より狭い多数のスロットを有
    するコアの前記スロットに挿入される断面U字状の弾性
    変形可能なスロット絶縁部と、前記スロット絶縁部の端
    部に鍔状に外方に突設されて前記ヨークの側面と前記テ
    ィースの側面とに対向可能で、かつ弾性変形可能なコア
    側面絶縁部と、を一体に有し、前記コア側面絶縁部が、
    前記スロット絶縁部との連結部である基端から外端に向
    かうに従って前記スロット絶縁部から離れる方向に反っ
    ている1対のコア絶縁部材の前記スロット絶縁部に導体
    を挿入する導体挿入工程と、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭めて前記コア側
    面絶縁部を反り方向にさらに反らせ、かつ前記スロット
    絶縁部のU字状の底部と、該底部に対向する前記コア側
    面絶縁部の一部分との少なくとも一方に備えられた弱体
    部で屈曲させた状態で前記スロットに挿入する絶縁材・
    導体挿入工程と、 を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  12. 【請求項12】 コアの側面にコア側面絶縁部材を設け
    るコア側面絶縁工程と、 ヨークから突出した多数のティース間に形成されて開口
    部が内部より狭い多数のスロットを有するコアの前記ス
    ロットに挿入される断面U字状のスロット絶縁部と、前
    記スロット絶縁部の端部に前記スロット絶縁部と交差す
    る外方に延びて前記ティースの側面に対向可能なティー
    ス絶縁部と、前記スロット絶縁部のU字状の底部の端部
    に前記スロット絶縁部と交差する方向に放射状に延びて
    前記ヨークの側面と対向可能な複数のヨーク対向部と、
    を一体に備えたコア絶縁部材の前記スロット絶縁部を前
    記スロットに挿入して、前記コア側面絶縁部材に前記ヨ
    ーク対向部と前記ティース絶縁部とを重ねて、前記コア
    のスロットを覆う絶縁部材挿入工程と、 複数の前記スロットに跨って前記コア側面絶縁部材と前
    記コア絶縁部材との上から導体を挿入する導体挿入工程
    と、 を備えたことを特徴とする回転電機の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記絶縁部材挿入工程と前記導体挿入
    工程との間に、前記ヨーク対向部に補強材を設ける絶縁
    材補強工程を備えた請求項12に記載の回転電機の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 コアの側面にコア側面絶縁部材を設け
    るコア側面絶縁工程と、 弾性を有するコア絶縁部材の断面U字状のスロット絶縁
    部の底部を狭めた状態で前記コアのスロットに前記スロ
    ット絶縁部を挿入して、前記スロット絶縁部の端部の外
    方に向けて突設された鍔部を前記コア側面絶縁部材に重
    ね、前記スロットに前記コア絶縁部材を挿入する絶縁部
    材挿入工程と、 複数の前記スロットに跨って前記コア側面絶縁部材と前
    記コア絶縁部材との上から導体を挿入する導体挿入工程
    と、を備え、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭めたとき、前記
    鍔部が前記スロット絶縁部から離れる方向に撓むことを
    特徴とする回転電機の製造方法。
  15. 【請求項15】 コアの側面にコア側面絶縁部材を設け
    るコア側面絶縁工程と、 断面U字状のスロット絶縁部を有して弾性を備えた1対
    のコア絶縁部材に導体を挿入する導体挿入工程と、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭めた状態で前記
    コアのスロットにスロット絶縁部を挿入して、前記スロ
    ット絶縁部の端部の外方に向けて突設された鍔部を前記
    コア側面絶縁部材に重ねるとともに前記導体を前記スロ
    ットに挿入する絶縁部材・導体挿入工程と、を備え、 前記絶縁部材の底部を狭めたとき、前記鍔部が前記スロ
    ット絶縁部から離れる方向に撓むことを特徴とする回転
    電機の製造方法。
  16. 【請求項16】 コアの側面にコア側面絶縁部材を設け
    るコア側面絶縁工程と、 弾性を有するコア絶縁部材の断面U字状のスロット絶縁
    部の底部を狭め、かつ前記スロット絶縁部のU字状の底
    部と、該底部に対向する前記鍔部の一部分との少なくと
    も一方に備えられた弱体部で屈曲させた状態で前記コア
    のスロットに前記スロット絶縁部を挿入して、前記スロ
    ット絶縁部の端部の外方に向けて突設された鍔部を前記
    コア側面絶縁部材に重ね、前記スロットに前記コア絶縁
    部材を挿入する絶縁部材挿入工程と、 複数の前記スロットに跨って前記コア側面絶縁部材と前
    記コア絶縁部材との上から導体を挿入する導体挿入工程
    と、を備え、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭めたとき、前記
    鍔部が前記スロット絶縁部から離れる方向に撓むことを
    特徴とする回転電機の製造方法。
  17. 【請求項17】 コアの側面にコア側面絶縁部材を設け
    るコア側面絶縁工程と、 断面U字状のスロット絶縁部を有して弾性を備えた一対
    のコア絶縁部材に導体を挿入する導体挿入工程と、 前記スロット絶縁部のU字状の底部を狭め、かつ前記ス
    ロット絶縁部のU字状の底部と、該底部に対向する前記
    鍔部の一部分との少なくとも一方に備えられた弱体部で
    屈曲させた状態で前記コアのスロットにスロット絶縁部
    を挿入して、前記スロット絶縁部の端部の外方に向けて
    突設された鍔部を前記コア側面絶縁部材に重ねるととも
    に前記導体を前記スロットに挿入する絶縁部材・導体挿
    入工程と、を備え、 前記絶縁部材の底部を狭めたとき、前記鍔部が前記スロ
    ット絶縁部から離れる方向に撓むことを特徴とする回転
    電機の製造方法。
  18. 【請求項18】 ヨークから突出した多数のティース間
    に形成されて開口部が内部よりも狭い多数のスロットを
    有するコアの前記ヨークの側面と前記スロットと前記テ
    ィースとを、前記スロット毎に挿入されたコア絶縁部材
    によって被覆してあり、 前記コア絶縁部材は、前記スロットに挿入される断面U
    字状の弾性変形可能なスロット絶縁部と、前記スロット
    絶縁部の端部に鍔状に外方に突設されて前記ヨークの側
    面と前記ティースの側面とに対向可能で、かつ弾性変形
    可能なコア側面絶縁部と、を一体に有し、隣り合うコア
    絶縁部材の前記コア側面絶縁部が重なりあっていること
    を特徴とする回転電機の絶縁構造。
  19. 【請求項19】 前記スロット絶縁部のU字状の底部
    と、該底部に対向する前記コア側面絶縁部の一部分との
    少なくとも一方に弱体部を備えた請求項18に記載の回
    転電機の絶縁構造。
  20. 【請求項20】 ヨークから突出した多数のティース間
    に形成されて開口部が内部よりも狭い多数のスロットを
    有するコアの側面を、前記側面に設けたコア側面絶縁部
    材によって被覆し、 前記スロットを、前記スロット毎に挿入されたコア絶縁
    部材によって被覆してあり、 前記コア絶縁部材は、前記スロットに挿入される断面U
    字状のスロット絶縁部と、前記スロット絶縁部の端部に
    前記スロット絶縁部と交差する外方に延びて前記ティー
    スの側面に対向可能なティース絶縁部と、前記スロット
    絶縁部のU字状の底部の端部に前記スロット絶縁部と交
    差する方向に放射状に延びて前記ヨークの側面と対向可
    能な複数のヨーク対向部と、を一体に備え、前記コア側
    面絶縁部材に前記ティース絶縁部と前記ヨーク対向部と
    が重なっていることを特徴とする回転電機の絶縁構造。
  21. 【請求項21】 前記ヨーク対向部に補強材を備えた請
    求項20に記載の回転電機の絶縁構造。
  22. 【請求項22】 ヨークから突出した多数のティース間
    に形成されて開口部が内部よりも狭い多数のスロットを
    有するコアの側面を、前記側面に設けたコア側面絶縁部
    材によって被覆し、 前記スロットを、前記スロット毎に挿入された弾性を有
    するコア絶縁部材の断面U字状のスロット絶縁部によっ
    て被覆し、 前記ティースの側面を、前記スロットに挿入された前記
    スロット絶縁部の端部の外周に突設された鍔部と前記コ
    ア側面絶縁部材とが重なって被覆したことを特徴とする
    回転電機の絶縁構造。
  23. 【請求項23】 前記スロット絶縁部のU字状の底部
    と、該底部に対向する前記鍔部の一部分との少なくとも
    一方に弱体部を備えた請求項22に記載の回転電機の絶
    縁構造。
  24. 【請求項24】 前記コアのスロットの角に対向する部
    分に、前記角から逃げる逃げ部を前記コア絶縁部材に備
    えた請求項18ないし23の内,いずれか1項に記載の
    回転電機の絶縁構造。
  25. 【請求項25】 前記スロット絶縁部の断面U字状の開
    口部に前記開口部を閉じる閉じ部を備えた請求項18な
    いし24の内、いずれか1項に記載の回転電機の絶縁構
    造。
  26. 【請求項26】 前記スロット絶縁部のU字状の底部
    は、前記スロットへの挿入時に狭まる方向に撓み可能に
    なっている請求項18ないし25の内、いずれか1項に
    記載のコア絶縁部材。
  27. 【請求項27】 前記コアのスロットの角に、前記コア
    絶縁部材から逃げる逃げ部が形成されている請求項18
    ないし25の内、いずれか1項に記載の回転電機の絶縁
    構造。
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