JP2002197748A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2002197748A
JP2002197748A JP2000397286A JP2000397286A JP2002197748A JP 2002197748 A JP2002197748 A JP 2002197748A JP 2000397286 A JP2000397286 A JP 2000397286A JP 2000397286 A JP2000397286 A JP 2000397286A JP 2002197748 A JP2002197748 A JP 2002197748A
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JP2000397286A
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Yutaka Hayata
裕 早田
Katsuhiro Kasuga
勝浩 春日
Nobuyuki Nagai
信之 永井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気カセットテープの装着時や動作時等にお
ける静電気の帯電を抑制し、磁気抵抗効果型ヘッドの静
電破壊を防止する。 【解決手段】 押さえシート11を導電性材料によって
形成し、或いは、押さえシート11の表面に帯電防止膜
を形成すること等により、押さえシート11に帯電防止
対策を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録再生を
行う磁気記録再生装置に関し、特に、磁気抵抗効果型ヘ
ッドを有する磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、取り扱う情報量の増大に伴い、磁
気テープを用いてデータの記録及び再生を行う磁気記録
再生装置における記録密度の向上が望まれている。その
ような中、磁気テープからの信号読み取り用磁気ヘッド
として、従来のインダクティブヘッドに代わり、磁気抵
抗効果型(MR:Magneto Resistiv
e)ヘッドを採用することが必要不可欠となってきてい
る。磁気抵抗効果型ヘッドは、MR素子による磁気抵抗
効果を利用して磁気記録媒体に記録された信号を読み取
る磁気ヘッドであり、信号の検出感度が高く、大きな再
生出力が得られるという特性を有する。そのため、この
ような磁気抵抗効果型ヘッドでは、磁気テープ上の記録
トラック幅を容易に縮小できるとともに、線方向におけ
る記録密度を高めることができ、高密度の記録・再生を
行うことが可能となる。
【0003】また、磁気テープへの情報の記録・再生を
行う磁気記録再生装置としては、外周に設けられた磁気
ヘッドともに回転する回転ドラムに対し、磁気テープを
ヘリカル状に巻き付けて信号の記録・再生を行うヘリカ
ルスキャン方式が知られている。このヘリカルスキャン
方式の磁気記録再生装置では、走行する磁気テープと磁
気ヘッドが高速で摺動して信号の記録・再生を行うた
め、磁気テープと磁気ヘッドとの相対摺動速度が速く、
データ転送レートの向上が実現されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁気抵抗効果
型ヘッドは、従来のインダクティブヘッドに比べ静電気
に対する耐性が低く、磁気カセットテープの装着時や動
作時等に帯電した静電気によって容易に静電破壊を起こ
してしまうという問題点がある。例えば、磁気抵抗効果
型ヘッドの1つであるAMRヘッドの静電耐圧は200
V強程度(図8の(a))、GMRヘッドの静電耐圧は
40V程度(図8の(b))であるが、従来の磁気記録
再生装置内に使用されているポリエステル、プラスチッ
ク、ナイロン、ビニール等の各種絶縁物質が摩擦、接触
等することによって生じる帯電電圧は容易に数kVを超
え、ヘッドの静電破壊を引き起こすに十分な電圧に達す
ることとなる。特に、磁気記録再生装置内に装着された
磁気記録媒体の上面を覆う押さえシートは、絶縁体フィ
ルムによって形成されることが一般的であり、このよう
な静電電荷が帯電するポイントの1つとなっている。
【0005】図9は、磁気記録媒体の磁気記録再生装置
への抜き差し回数と、絶縁体フィルムの表面電位との関
係を例示する実験データである。図9に示すように、絶
縁体フィルムへの帯電量は、磁気記録媒体の抜き差しを
繰り返すたびに増加し、抜き差しを19回行った時点で
は、絶縁体フィルムの表面電位が−2470Vにまで達
してしまうことがわかる。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、磁気カセットテープの装着時や動作時等にお
ける静電気の帯電を抑制し、磁気抵抗効果型ヘッドの静
電破壊を防止することが可能な磁気記録再生装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、磁気抵抗効果型ヘッドを有する磁気記録
再生装置において、装着された磁気記録媒体の上面を覆
う押さえシートに対し、帯電防止対策を施したことを特
徴とする磁気記録再生装置が提供される。
【0008】ここで、押さえシートに帯電防止対策を施
すことによって、押さえシートへの帯電を防止し、磁気
抵抗効果型ヘッドの静電破壊を防止することが可能とな
る。また、本発明の磁気記録再生装置において、好まし
くは、帯電防止対策は、押さえシートを導電性材料によ
って形成することである。
【0009】また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、押さえシートは、グランドと電気的に
接続される。また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、押さえシートを構成する導電性材料の
表面抵抗は、0Ω/inch2以上、1×1012Ω/i
nch2以下である。
【0010】また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、押さえシートを構成する導電性材料は
金属である。また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、帯電防止対策は、押さえシートの表面
に帯電防止膜を形成することである。
【0011】また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、押さえシートの表面に形成された帯電
防止膜は、グランドと電気的に接続される。また、本発
明の磁気記録再生装置において、好ましくは、押さえシ
ートの表面に形成された帯電防止膜の表面抵抗は、0Ω
/inch2以上、1×1012Ω/inch2以下であ
る。
【0012】また、本発明の磁気記録再生装置におい
て、好ましくは、押さえシートの表面に形成された帯電
防止膜は金属被膜である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。まず、本発明における第1の実施
の形態について説明する。
【0014】図1は、本形態における磁気記録再生装置
である磁気テープドライブ10の構成を例示した透過平
面図であり、図2は、図1におけるB―B断面図であ
る。磁気テープドライブ10は、例えば、磁気テープド
ライブ10の上面を覆う上蓋18、磁気カセットテープ
20が挿入されるカセット挿入部17aを有する前面パ
ネル17、装着された磁気カセットテープ20を保持す
るカートリッジホルダ12、装着された磁気カセットテ
ープ20の上面を覆う押さえシート11、カートリッジ
ホルダ12をグランドに電気的に接続する導通バネ13
a、13b、磁気テープへの各種情報の再生を行う磁気
抵抗効果型ヘッド14a、磁気テープへの各種情報の記
録を行う図示していない記録ヘッド、磁気抵抗効果型ヘ
ッド14aが搭載された回転ドラム14、装着された磁
気カセットテープ20のリール部分が配置されるリール
受け15a、15b、及び磁気記録媒体である磁気カセ
ットテープ20から引き出された磁気テープを保持し、
回転ドラム14に巻き付けるテープガイドローラ16a
〜16gを有している。
【0015】ここで、上蓋18は、例えば、磁気テープ
ドライブ10の上面部分に配置された略長方形状に形成
された板であり、磁気テープドライブ10内部を上面部
分から保護する。上蓋18を構成する材料としては、あ
る程度の機械的強度を有するものであれば、特に制限な
く使用することができるが、帯電防止及びグランド接続
等の理由から導電性材料によって構成されることが望ま
しく、ステンレス等の金属によって構成されることがよ
り望ましい。
【0016】前面パネル17は、例えば、板状に形成さ
れ、略長方形のカセット挿入部17aを有している。前
面パネル17を構成する材料としては、ある程度の機械
的強度を有するものであれば、プラスチック等の絶縁体
材料等、特に制限なく使用することができるが、帯電防
止等の理由から導電性材料等によって構成されることが
望ましい。
【0017】カートリッジホルダ12は、例えば、図1
におけるA方向から挿入された磁気カセットテープ20
を、上面、側面及び下面から保持し、保持した磁気カセ
ットテープ20を所定の位置に配置する。前面パネル1
7を構成する材料としては、ある程度の機械的強度を有
するものであれば、特に制限なく使用することができる
が、帯電防止及びグランド接続等の理由から導電性材料
によって構成されることが望ましく、ステンレス等の金
属によって構成されることがより望ましい。
【0018】押さえシート11は、例えば、略長方形の
形状に形成されたシートであり、その一辺がカートリッ
ジホルダ12に接続されている。ここで、押さえシート
11には、所定の帯電防止対策が施されており、この押
さえシート11に対する静電防止対策により、磁気カセ
ットテープ20の装着時等における押さえシート11へ
の静電気の帯電を抑制し、押さえシート11に帯電した
静電気によって、回転ドラム14に搭載された磁気抵抗
効果型ヘッド14aが静電破壊してしまうことを防止す
る。
【0019】ここでの押さえシート11に対する帯電防
止対策は、例えば、押さえシート11を導電性材料で形
成することによって行う。押さえシート11を構成する
導電性材料としては、例えば、表面抵抗が0Ω/inc
2以上、1×1012Ω/inch2以下のものが望まし
い。これは、導電性材料の情報記録面の表面抵抗が大き
くなりすぎると、磁気カセットテープ20の装着時等に
おける押さえシート11への帯電量が増加し、磁気抵抗
効果型ヘッド14aの静電破壊を引き起こす可能性を増
加させてしまうからである。
【0020】このような導電性材料の具体例としては、
例えば、酸化錫にアンチモンをドープした酸化錫系材
料、酸化インジウムに錫をドープした酸化インジウム系
材料、酸化亜鉛にアルミニウム等をドープした酸化亜鉛
系材料が望ましい。また、具体的な商品名として、「東
レABS樹脂帯電防止剤入りグレード“TP40”」等
が望ましい。さらに、このような導電性材料としてステ
ンレス等の金属を用いることとしてもよい。
【0021】導通バネ13a、13bは、例えば、一端
がカートリッジホルダ12の上面に導体接続された板バ
ネであり、カートリッジホルダ12の上面に導体接続さ
れていない側の一端を上蓋18に接触させることによ
り、カートリッジホルダ12を上蓋18に導体接続す
る。ここで、カートリッジホルダ12及び上蓋18を導
電性材質(例えばステンレス等の金属等)によって構成
し、押さえシート11をカートリッジホルダ12に、上
蓋18をグランドに、それぞれ導体接続することによ
り、押さえシート11をグランドと電気的に接続するこ
とが可能となる。これにより、磁気カセットテープ20
の挿入時等に押さえシート11に発生した静電気をグラ
ンドに放出することが可能となり、押さえシート11へ
の帯電を抑制し、押さえシート11に帯電した電荷によ
る磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破壊を防止するこ
とが可能となる。
【0022】回転ドラム14は、例えば、円柱形状を有
しており、その円柱側面部分に磁気抵抗効果型ヘッド1
4a及び図示していない記録用ヘッドが搭載されてい
る。また、回転ドラム14は、磁気テープへの情報の記
録・再生時に、この円柱形状の中心線を回転軸とした回
転を行う。
【0023】リール受け15a、15bは、図示してい
ないモータ動力によって駆動する回転体であり、装着さ
れた磁気カセットテープ20のリールを回転させること
により、磁気テープを走行させる。リール受け15a、
15bを構成する材料としては、ある程度の機械的強度
を有するものであれば、特に制限なく使用することがで
きるが、帯電防止等の理由から導電性材料によって構成
されることが望ましい。
【0024】テープガイドローラ16a〜16gは、例
えば、円柱形状を有するローラであり、この円柱形状の
中心線を回転軸として回転する回転体である。テープガ
イドローラ16a〜16gを構成する材料としては、あ
る程度の機械的な強度を有するものであれば、特に制限
なく使用することが可能であるが、帯電防止等の理由か
ら金属等の導電性材料によって構成されることが望まし
い。
【0025】図3は、磁気記録媒体である磁気カセット
テープ20の外観構成を例示した図である。ここで、図
3の(a)は、磁気カセットテープ20の平面図を、図
3の(b)は底面図を、それぞれ示している。
【0026】図3に示すように、磁気カセットテープ2
0は、例えば、磁気抵抗効果型ヘッド14aによって各
種情報が記録される磁気テープ21、磁気テープ21が
巻き付けられるリール24a、24b、磁気テープ21
を収納するケースであるリッド22、上シェル23及び
下シェル25を有している。
【0027】磁気テープ21は、例えば、ポリエチレン
ナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド等の高分
子フィルム上に、Co、Co−Ni、Co−Fe、Co
−Cr、Co−Ti、Co−Mo、Co−Ni−O、C
o−Ni−P、Co−Cr−Nb等の強磁性金属薄膜等
を形成することによって構成され、この強磁性金属薄膜
を磁化することにより、各種情報の記録を行う。
【0028】リッド22、上シェル23、リール24
a、24b及び下シェル25を構成する材料としては、
ある程度の機械的強度を有する材料であれば、ポリエス
テル、プラスチック等の絶縁性材料等特に制限なく使用
することができるが、帯電防止等の理由から導電性材料
等によって構成されることが望ましい。
【0029】次に、磁気テープドライブ10への磁気カ
セットテープ20の装着動作について説明する。図4及
び図5は、磁気テープドライブ10に磁気カセットテー
プ20が装着される様子を例示した図1におけるB―B
断面図である。
【0030】磁気カセットテープ20の磁気テープドラ
イブ10への装着は、例えば、まず、磁気カセットテー
プ20を、カセット挿入部17aから、図1及び図4に
示すA方向に挿入することによって行われ、このように
挿入された磁気カセットテープ20は、その上面を押さ
えシート11に摩擦させながら、カートリッジホルダ1
2内部を進行する。この摩擦により、押さえシート11
には所定の静電気が発生することとなるが、ここで、押
さえシート11には、前述の帯電防止対策が施されてお
り、このように発生した静電気の帯電を抑制することが
できる。具体的には、例えば、押さえシート11が導電
性材料によって形成され、また、押さえシート11がグ
ランドに導体接続されることにより、発生した静電気の
押さえシート11への帯電を抑制する。
【0031】挿入された磁気カセットテープ20は、カ
ートリッジホルダ12によって、その上面、底面及び側
面が保持され、このようにカートリッジホルダ12によ
って保持された磁気カセットテープ20の上面には、押
さえシート11が配置される。
【0032】カートリッジホルダ12に保持された磁気
カセットテープ20は、例えば、図示していないモータ
等の動力によって、一定距離だけ、カートリッジホルダ
12ごと磁気テープドライブ10内部へ運搬され、その
後、斜め下方に運搬されることにより(C方向)、図5
のように、磁気テープドライブ10の底面側に配置され
ることとなる。
【0033】ここで、押さえシート11には、前述の帯
電防止対策が施されているため、この磁気テープドライ
ブ10の運搬時に発生した静電気の押さえシート11へ
の帯電を抑制することができる。
【0034】具体例として、「東レABS樹脂帯電防止
剤入りグレード“TP40”」を用いて押さえシート1
1を構成することとした場合、温度27℃、湿度60%
における押さえシート11への帯電量の絶対値を3V程
度にまで低減できたという実験結果が得られた。
【0035】また、この磁気テープドライブ10の運搬
の最中、導通バネ13a、13bを、常時、上蓋18に
接触させておく構成とすることにより、押さえシート1
1をグランドに常時導体接続させておくことが可能とな
り、磁気テープドライブ10の運搬中に押さえシート1
1に発生した静電気を、効率よくグランドに放出するこ
とが可能となる。
【0036】図5のように磁気テープドライブ10内に
磁気カセットテープ20が配置されると、次に、磁気テ
ープ21の磁気抵抗効果型ヘッド14aが搭載された回
転ドラム14への巻き付け動作が行われる。
【0037】図6及び図7は、このような磁気テープ2
1の回転ドラム14への巻き付け動作を例示した磁気テ
ープドライブ10の透過平面図である。磁気テープドラ
イブ10内に装着された磁気カセットテープ20は、リ
ール24aがリール受け15bに、リール24bがリー
ル受け15aに、それぞれ保持され、その後、図6に示
すように、テープガイドローラ16a〜16e、16g
により、磁気カセットテープ20内部から磁気テープ2
1が引き出される。
【0038】引き出された磁気テープ21は、テープガ
イドローラ16a〜16e、16gに保持され、さらに
そのテープガイドローラ16a〜16e、16gが回転
ドラム14を取り囲むように移動(D1、D2方向に移
動)することにより、回転ドラム14に巻き付けられる
(図7)。その後、磁気テープ21を走行させつつ、回
転ドラム14を回転させ、記録用ヘッドによる磁気テー
プ21への情報の記録、及び磁気抵抗効果型ヘッド14
aによる磁気テープ21からの情報の再生が行われる。
【0039】ここで、押さえシート11には、前述の帯
電防止対策が施されているため、この磁気テープ21の
回転ドラム14への巻き付け動作時や、磁気テープ21
への情報の記録・再生時において、発生した静電気の押
さえシート11への帯電を抑制することができる。
【0040】また、磁気テープ21の回転ドラム14へ
の巻き付け動作時等において、導通バネ13a、13b
を、常時、上蓋18に接触させておく構成とすることに
より、押さえシート11をグランドに常時導体接続させ
ておくことが可能となり、磁気テープ21の磁気抵抗効
果型ヘッド14aへの巻き付け動作時等において、押さ
えシート11に発生した静電気を、効率よくグランドに
放出することが可能となる。
【0041】このように、本形態では、押さえシート1
1に対し、所定の帯電防止対策を施すこととしたため、
押さえシート11への静電気の帯電を抑制でき、磁気抵
抗効果型ヘッド14aの静電破壊を防止することが可能
となる。
【0042】また、押さえシート11への帯電防止対策
として、押さえシート11を導電性材料によって形成す
ることとしたため、押さえシート11への静電気の帯電
を抑制でき、磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破壊を
防止することが可能となる。
【0043】さらに、押さえシート11をグランドと電
気的に接続する構成とすることにより、押さえシート1
1に発生した静電気をグランドに放出することが可能と
なり、押さえシート11への帯電を抑制し、磁気抵抗効
果型ヘッド14aの静電破壊を防止することが可能とな
る。
【0044】また、押さえシート11を構成する導電性
材料の表面抵抗を0Ω/inch2以上、1×1012Ω
/inch2以下とすることにより、押さえシート11
への静電気の帯電を抑制でき、磁気抵抗効果型ヘッド1
4aの静電破壊を防止することが可能となる。
【0045】さらに、押さえシート11を金属とするこ
とにより、押さえシート11への静電気の帯電を抑制で
き、磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破壊を防止する
ことが可能となる。
【0046】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではない。例えば、本形態では、導通バネ13
a、13bを介し、押さえシート11が導体接続された
カートリッジホルダ12を上蓋18に導体接続すること
により、押さえシート11をグランドに導体接続するこ
ととしたが、その他の方法によって押さえシート11を
グランドに導体接続する構成としてもよい。
【0047】次に、本発明における第2の実施の形態に
ついて説明する。本形態は、第1の実施の形態の変形例
であり、押さえシート11への帯電防止対策の方法のみ
が第1の実施の形態と相違する。以下では、第1の実施
の形態との相違点を中心に説明を行い、第1の実施の形
態と共通する部分については説明を省略する。
【0048】本形態では、押さえシート11の表面に帯
電防止膜を形成することにより、押さえシート11への
帯電を抑制し、磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破壊
を防止する。
【0049】ここで帯電防止膜として使用される材料
は、例えば、表面抵抗が0Ω/inch2以上、1×1
12Ω/inch2以下のものが望ましい。これは、帯
電防止膜の情報記録面の表面抵抗が大きくなりすぎる
と、磁気カセットテープ20の磁気テープドライブ10
への挿入時等における押さえシート11への帯電量が増
加し、磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破壊を引き起
こす可能性を増加させてしまうからである。
【0050】このような帯電防止膜の具体例としては、
例えば、金属被膜、酸化錫にアンチモンをドープした酸
化錫系材料、酸化インジウムに錫をドープした酸化イン
ジウム系材料、酸化亜鉛にアルミニウム等をドープした
酸化亜鉛系材料の他、実用新案公開公報「実開平6−2
0040」に開示されている水溶性導電性ポリアニリ
ン、水溶性導電性ポリピロール、水溶性導電性ポリチオ
フェン、水溶性導電性ポリパラフェニン、水溶性導電性
ポリパラフェニレンビニレン等を用いて形成された帯電
防止膜、特許公開公報「特開2000−186218」
に開示されているポリアリレートと導電性フィラーとか
らなる組成物にフェノール系酸化防止剤を含有させた導
電性樹脂、特許公開公報「特開2000−16968
5」に開示されているCr、Cu、Fe、Co、Ni等
の第4周期元素の材料を真空蒸着することによって形成
された帯電防止膜、特許公報「特開2821762」に
開示されている第4級アンモニウム塩化合物、脂肪族ア
ミン及びその誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、脂肪
族アミド誘導体等のカチオン系界面活性剤、アルキルリ
ン酸エステルNa、アルキルフェノールポリエチレング
リコール硫酸エステルNa、ポリスチレンスルホン酸塩
等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪族
エステル、ポリオキシエチレアルキルエーテル等の非イ
オン系界面活性剤を用いて形成された帯電防止膜等が望
ましい。
【0051】具体的な実験例として、このような帯電防
止膜を押さえシート11の表面に形成したところ、温度
27℃、湿度60%における押さえシート11への帯電
量の絶対値を0〜3V程度にまで低減させることができ
たという結果が得られた。
【0052】また、押さえシート11の表面に形成され
た帯電防止膜は、第1の実施の形態と同様な方法、或い
はそれ以外の方法により、グランドと電気的に接続され
ることが望ましい。これにより、押さえシート11に発
生した静電気をグランドに放出することが可能となり、
押さえシート11への帯電を抑制し、磁気抵抗効果型ヘ
ッド14aの静電破壊を防止することが可能となる。
【0053】このように、本形態では、押さえシート1
1への帯電防止対策として、押さえシート11の表面に
帯電防止膜を形成することとしたため、押さえシート1
1への静電気の帯電を抑制でき、磁気抵抗効果型ヘッド
14aの静電破壊を防止することが可能となる。
【0054】また、押さえシート11の表面に形成され
た帯電防止膜をグランドと電気的に接続する構成とする
ことにより、押さえシート11に発生した静電気をグラ
ンドに放出することが可能となり、押さえシート11へ
の帯電を抑制し、磁気抵抗効果型ヘッド14aの静電破
壊を防止することが可能となる。
【0055】さらに、押さえシート11の表面に形成さ
れる帯電防止膜の表面抵抗を0Ω/inch2以上、1
×1012Ω/inch2以下とすることにより、押さえ
シート11への静電気の帯電を抑制でき、磁気抵抗効果
型ヘッド14aの静電破壊を防止することが可能とな
る。
【0056】また、押さえシート11の表面に形成され
る帯電防止膜を金属被膜とすることにより、押さえシー
ト11への静電気の帯電を抑制でき、磁気抵抗効果型ヘ
ッド14aの静電破壊を防止することが可能となる。
【0057】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、押さえ
シートに帯電防止対策を施すこととしたため、磁気カセ
ットテープの装着時や動作時等における静電気の帯電を
抑制し、磁気抵抗効果型ヘッドの静電破壊を防止するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録再生装置である磁気テープドライブの
構成を例示した透過平面図である。
【図2】図1におけるB―B断面図である。
【図3】磁気記録媒体である磁気カセットテープの外観
構成を例示した図である。(a)は、磁気カセットテー
プの平面図を、(b)は底面図を、それぞれ示してい
る。
【図4】磁気テープドライブに磁気カセットテープが装
着される様子を例示した図1におけるB―B断面図であ
る。
【図5】磁気テープドライブに磁気カセットテープが装
着される様子を例示した図1におけるB―B断面図であ
る。
【図6】磁気テープの回転ドラムへの巻き付け動作を例
示した磁気テープドライブの透過平面図である。
【図7】磁気テープの回転ドラムへの巻き付け動作を例
示した磁気テープドライブの透過平面図である
【図8】AMRヘッド及びGMRヘッドの耐静電破壊特
性を例示した図である。ここで、(a)は、AMRヘッ
ドの耐静電破壊特性を例示しており、(b)は、GMR
ヘッドの耐静電破壊特性を例示している。
【図9】磁気記録媒体の磁気記録再生装置への抜き差し
回数と、絶縁体フィルムの表面電位との関係を例示する
実験データである。
【符号の説明】
10…磁気テープドライブ、11…押さえシート、12
…カートリッジホルダ、13a、13b…導通バネ、1
4…回転ドラム、14a…磁気抵抗効果型ヘッド、15
a、15b…リール受け、16a〜16g…テープガイ
ドローラ、17…前面パネル、17a…カセット挿入
部、18…上蓋、20…磁気カセットテープ、21…磁
気テープ、22…リッド、23…上シェル、24a、2
4b…リール、25…下シェル
フロントページの続き (72)発明者 永井 信之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5D034 BA02 CA07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果型ヘッドを有する磁気記録
    再生装置において、 装着された磁気記録媒体の上面を覆う押さえシートに対
    し、帯電防止対策を施したことを特徴とする磁気記録再
    生装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電防止対策は、 前記押さえシートを導電性材料によって形成することで
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記押さえシートは、 グランドと電気的に接続されることを特徴とする請求項
    2記載の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記導電性材料の表面抵抗は、 0Ω/inch2以上、1×1012Ω/inch2以下で
    あることを特徴とする請求項2記載の磁気記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 前記導電性材料は、 金属であることを特徴とする請求項2記載の磁気記録再
    生装置。
  6. 【請求項6】 前記帯電防止対策は、 前記押さえシートの表面に帯電防止膜を形成することで
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記押さえシートの表面に形成された前
    記帯電防止膜は、 グランドと電気的に接続されることを特徴とする請求項
    6記載の磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記帯電防止膜の表面抵抗は、 0Ω/inch2以上、1×1012Ω/inch2以下で
    あることを特徴とする請求項6記載の磁気記録再生装
    置。
  9. 【請求項9】 前記帯電防止膜は、 金属被膜であることを特徴とする請求項6記載の磁気記
    録再生装置。
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