JP2002197221A - 電子チケット管理システム,興行主催者装置,電子チケットプラットフォームセンタ,電子チケット配布認証装置,電子チケット情報配布用店舗端末,情報記憶チップ,携帯装置,プログラム記憶媒体および電子チケット管理方法 - Google Patents

電子チケット管理システム,興行主催者装置,電子チケットプラットフォームセンタ,電子チケット配布認証装置,電子チケット情報配布用店舗端末,情報記憶チップ,携帯装置,プログラム記憶媒体および電子チケット管理方法

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JP2002197221A
JP2002197221A JP2000392878A JP2000392878A JP2002197221A JP 2002197221 A JP2002197221 A JP 2002197221A JP 2000392878 A JP2000392878 A JP 2000392878A JP 2000392878 A JP2000392878 A JP 2000392878A JP 2002197221 A JP2002197221 A JP 2002197221A
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Masakazu Nakamura
雅一 中村
Hironobu Tamai
博信 玉井
Yoshiyuki Hori
美幸 堀
Masaki Murakami
正気 村上
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子チケット管理運用システムのインフラス
トラクチャを整備する。 【解決手段】 イベントを企画する興行主催者120
と,イベントへの参加権限を認証する電子チケット情報
を配布するチケット電子チケット販売者130と,電子
チケット情報を記憶可能な情報記憶チップと,電子チケ
ット情報の流通を管理する電子チケットプラットフォー
ムセンタ110とから構成される。電子チケットプラッ
トフォームセンタは,興行主催者装置から登録されイベ
ント情報に基づいて電子チケット情報マスタを形成し,
チケット電子チケット販売者から登録された発券情報を
電子チケット情報マスタに関連付けるとともに,発券情
報に基づいて携行者が携行する情報記憶チップへの電子
チケット情報の書き込みを行う発券処理を行う。会場の
入場にあたっては,情報記憶チップに正規のイベント情
報が格納されているか否かによって判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,電子チケット管理
システム,興行主催者装置,電子チケットプラットフォ
ームセンタ,電子チケット配布認証装置,電子チケット
情報配布用店舗端末,情報記憶チップ,携帯装置,プロ
グラム記憶媒体および電子チケット管理方法に関し,特
に,特定イベントへの参加権限を認証する電子チケット
情報を利用した電子チケット管理システムのインフラス
トラクチャの整備に関する。
【0002】
【従来の技術】コンサートなどのイベント(公演)の企
画にあっては,興行主催者が,出演者,会場,日程など
のイベントスケジュールを決定する。さらに興行主催者
は,各会場における席種割り振り,金額などを決定す
る。チケットの販売に関しては,プレイガイドなどのチ
ケット販売代理会社やファンクラブなどに委託してい
た。そして,イベントへの参加希望者は,プレイガイド
などで紙チケットを購入し,その紙チケット会場に持参
し,持参した紙チケットの半券を会場のゲートでもぎり
などの作業員にわたすことにより,イベント参加権限を
認証され,会場内に入場していた。
【0003】このように,従来,イベントへの参加認証
は,イベント情報が記載された紙チケットを媒体として
行われていた。
【0004】しかしながら,最近では,インターネット
環境の整備やICカードなどの情報記憶技術の進歩に伴
い,電子化されたチケット情報を携行することが可能と
なっている。すなわち,電子化されたチケット情報を,
セキュリティに優れたICカードなどの情報記憶チップ
に記憶し,従来の紙チケットに代用させようとする構想
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来,
電子チケット化は,ごく一部の公演または実験レベルで
しかは実現されておらず,その方式も,各情報記憶チッ
プごとに割り振られた固有番号を入場の可否判断に使用
しているものであった。
【0006】かかる固有番号による認証方式では,会場
のゲート端末に対して,既販売分の情報記憶チップの固
有番号に関するデータを予め渡しておかねばならいとい
う,データ渡しのタイムラグを考えると,直前の販売や
当日販売に対応できないという問題があった。
【0007】またチケットの配券部分に関しても,現状
では興行主催者や各販売者において個別にシステム化が
なされてはいるが,興行主催者や各販売者間における共
通システムは存在しないため,イベントやチケット販売
に関する諸データを重複して登録せねばならず,運用に
無駄が多かった。
【0008】また従来であっても会場管理システムのよ
うなものは存在していたが,それは単に会場情報とチケ
ット販売情報とをリンクさせるようなものに過ぎず,入
場者の状況をリアルタイムで把握したり,入場者の属種
をリアルタイムで把握したりするようなシステムはいま
だ実現されていなかった。
【0009】本発明は,従来の電子チケット運用環境が
有する上記およびその他の問題点に鑑みてなされたもの
であり,電子チケットを運用するための共通化プラット
フォームを提供し,電子チケット運用のインフラストラ
クチャ構築することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の第1の観点によれば,イベントを企画する
興行主催者装置と,イベントへの参加権限を認証する電
子チケット情報を配布する電子チケット配布認証装置
と,電子チケット情報を記憶可能な情報記憶チップと,
電子チケット情報の流通を管理する電子チケットプラッ
トフォームセンタとから構成される。上記電子チケット
管理システムにおいて,興行主催者装置は,イベントご
とに固有のイベント情報を形成し,イベント情報を電子
チケットプラットフォームセンタに登録するものであ
る。上記電子チケット管理システムにおいて,電子チケ
ット配布認証装置は,情報記憶チップの携行者からイベ
ントに関する電子チケット情報の配布要求を受け付け
て,携行者への配布可否を認証する配布認証処理を行
い,その認証結果を電子チケットプラットフォームセン
タに発券情報として登録するものである。上記電子チケ
ット管理システムにおいて,電子チケットプラットフォ
ームセンタは,興行主催者装置から登録されたイベント
情報に基づいて電子チケット情報マスタを形成し,電子
チケット配布認証装置から登録された発券情報を電子チ
ケット情報マスタに関連付けるとともに,発券情報に基
づいて携行者が携行する情報記憶チップへの電子チケッ
ト情報の書き込みを行う発券処理を行うものである。
【0011】なお,本明細書において,単に配布といっ
た場合には,有償または無償で販売または配布する場合
をすべて含むものとする。そして,電子チケット配布認
証装置は,電子チケットの販売または配布を行うもので
あり,一般的には,電子チケットの販売代理店やファン
クラブ,さらにはプレイガイドやコンビニエンスストア
に設置される店舗端末装置150である。
【0012】上記電子チケット管理システムにおいて,
イベント情報には,少なくともイベントが開催される会
場に関する会場情報及び日程に関する日程情報から成る
会場マスタが含まれることが好ましく,さらに,イベン
ト情報には,さらに座席情報に関する座席マスタが含ま
れることが好ましい。
【0013】上記電子チケット管理システムにおいて,
興行主催者装置は,イベントに関する電子チケット情報
を扱う電子チケット配布認証装置を決定する権限を有す
ることが好ましい。また,興行主催者装置は,さらに複
数の電子チケット配布認証装置に対する電子チケット情
報の配券割合を管理することが好ましい。
【0014】上記電子チケット管理システムにおいて,
情報記憶チップは,会員登録に応じて電子チケット配布
認証者を介して配布される会員証に組み込まれているこ
とが好ましい。
【0015】上記電子チケット管理システムにおいて,
電子チケット配布認証装置による配布認証処理と,電子
チケットプラットフォームセンタによる発券処理との間
には,所定のタイムラグが形成されることが好ましい。
【0016】上記電子チケット管理システムにおいて,
電子チケット配布認証装置に対する携行者からの電子チ
ケット情報の配布要求および電子チケットプラットフォ
ームセンタによる発券処理はネットワークを介して行わ
れることが好ましい。
【0017】上記電子チケット管理システムにおいて,
さらに電子チケット情報配布用店舗端末を備え,電子チ
ケット配布認証者に対する携行者からの電子チケット情
報の配布要求および電子チケットプラットフォームセン
タによる発券処理は電子チケット情報配布用店舗端末を
介して行われることが好ましい。
【0018】上記電子チケット管理システムにおいて,
電子チケット情報には,さらに情報記憶チップの携行者
情報が含まれることが好ましい。
【0019】上記電子チケット管理システムにおいて,
情報記憶チップに対する電子チケット情報の書き込み処
理には,電子チケットプラットフォームセンタによる認
証処理が要求されることが好ましい。
【0020】さらに本発明の別の観点によれば,イベン
トを企画する興行主催者装置であって,イベントごとに
固有のイベント情報を形成し,イベント情報を電子チケ
ットプラットフォームセンタに登録するとともに,イベ
ントへの参加権限を認証する電子チケット情報を配布す
る電子チケット配布認証装置を決定する権限を有するこ
とを特徴とする,興行主催者装置が提供される。
【0021】上記興行主催者装置において,イベント情
報には,少なくともイベントが開催される会場に関する
会場情報及び日程に関する日程情報から成る会場マスタ
が含まれることが好ましい。また,上記興行主催者装置
において,イベント情報には,さらに座席情報に関する
座席マスタが含まれることが好ましい。
【0022】上記興行主催者装置において,興行主催者
装置は,複数の電子チケット配布認証者に対する電子チ
ケット情報の配券割合を管理することが好ましい。ま
た,上記興行主催者装置において,電子チケット情報に
は,さらに情報記憶チップの携行者情報が含まれること
が好ましい。
【0023】また本発明の別の観点によれば,コンピュ
ータをして上記興行主催者装置として機能させるコンピ
ュータプログラムの記憶媒体が提供される。
【0024】また本発明の別の観点によれば,イベント
への参加権限を認証する電子チケット情報の流通を管理
する電子チケットプラットフォームセンタであって,興
行主催者装置がイベントごとに固有に形成するイベント
情報に基づいて電子チケット情報マスタを形成し,電子
チケット情報を配布する電子チケット配布認証装置が形
成する発券情報を電子チケット情報マスタに関連付ける
とともに,発券情報に基づいて所定の情報記憶チップへ
の電子チケット情報の書き込みを行う発券処理を行うこ
とを特徴とする,電子チケットプラットフォームセンタ
が提供される。
【0025】上記電子チケットプラットフォームセンタ
において,イベント情報には,少なくともイベントが開
催される会場に関する会場情報及び日程に関する日程情
報から成る会場マスタが含まれることが好ましい。ま
た,イベント情報には,さらに座席情報に関する座席マ
スタが含まれることが好ましい。
【0026】上記電子チケットプラットフォームセンタ
において,情報記憶チップに対する発券処理はネットワ
ークを介して行われることが好ましい。
【0027】上記電子チケットプラットフォームセンタ
において,さらに電子チケット情報配布用店舗端末を備
え,情報記憶チップに対する発券処理は電子チケット情
報配布用店舗端末を介して行われることが好ましい。
【0028】上記電子チケットプラットフォームセンタ
において,電子チケット情報には,さらに情報記憶チッ
プの携行者情報が含まれることが好ましい上記電子チケ
ットプラットフォームセンタは,さらに,情報記憶チッ
プに対する電子チケット情報の書き込み処理時の認証権
限を有していることが好ましい。
【0029】また本発明の別の観点によれば,コンピュ
ータをして上記電子チケットプラットフォームセンタと
して機能させるコンピュータプログラムの記憶媒体が提
供される。
【0030】また本発明の別の観点によれば,イベント
への参加権限を認証する電子チケット情報を配布する電
子チケット配布認証装置であって,電子チケット配布認
証装置は,電子チケット情報を記憶可能な情報記憶チッ
プの携行者からイベントに関する電子チケット情報の配
布要求を受け付けて,携行者への配布可否を認証する配
布認証処理を行い,その認証結果を電子チケット情報の
流通を管理する電子チケットプラットフォームセンタに
発券情報として登録し,電子チケットプラットフォーム
センタに対して発券情報に基づいて携行者が携行する情
報記憶チップへの電子チケット情報の書き込みを行う発
券処理を行うように促すことを特徴とする,電子チケッ
ト販売代理会社やファンクラブなどの電子チケット配布
認証装置が提供される。
【0031】上記電子チケット配布認証装置において,
処理可能な電子チケット情報の配券割合は,イベントを
企画する興行主催者装置により管理されることが好まし
い。
【0032】上記電子チケット配布認証装置において,
携行者からの電子チケット情報の配布要求はネットワー
クを介して行われることが好ましい。
【0033】上記電子チケット配布認証装置において,
さらに電子チケット情報配布用店舗端末を備え,電子チ
ケット配布認証者に対する携行者からの電子チケット情
報の配布要求は電子チケット情報配布用店舗端末を介し
て行われることが好ましい。
【0034】上記電子チケット配布認証装置において,
電子チケット情報には,さらに情報記憶チップの携行者
情報が含まれることが好ましい。
【0035】また本発明の別の観点によれば,コンピュ
ータをして上記電子チケット配布認証装置として機能さ
せるコンピュータプログラムの記憶媒体が提供される。
【0036】また本発明の別の観点によれば,イベント
への参加権限を認証する電子チケット情報の配布を行う
電子チケット情報配布用店舗端末であって,電子チケッ
ト情報を記憶可能な情報記憶チップの携行者からイベン
トに関する電子チケット情報の配布要求を受けて,電子
チケット配布認証装置に受け渡して携行者への配布可否
を認証する配布認証処理を促し,電子チケット情報の流
通を管理する電子チケットプラットフォームセンタから
発券要求を受けて,携行者が携行する情報記憶チップへ
の電子チケット情報の書き込みを行うことを特徴とす
る,電子チケット情報配布用店舗端末が提供される。
【0037】上記電子チケット情報配布用店舗端末にお
いて,さらに,電子チケット情報を紙チケットとして出
力する出力手段を備えたことが好ましい。
【0038】また本発明の別の観点によれば,コンピュ
ータをして上記電子チケット情報配布用店舗端末として
機能させるコンピュータプログラムの記憶媒体が提供さ
れる。
【0039】また本発明の別の観点によれば,イベント
への参加権限を認証する電子チケット情報を記憶可能な
情報記憶チップであって,電子チケット配布認証装置に
対して情報記憶チップの携行者からイベントに関する電
子チケット情報の配布要求を行うことにより,携行者へ
の配布可否を認証する配布認証処理を促し,電子チケッ
ト情報の流通を管理する電子チケットプラットフォーム
センタからの発券処理要求により電子チケット情報の書
き込みを行うことが可能な,情報記憶チップが提供され
る。
【0040】上記情報記憶チップにおいて,電子チケッ
ト情報には,少なくともイベントが開催される会場に関
する会場情報及び日程に関する日程情報が含まれること
が好ましい。
【0041】上記情報記憶チップにおいて,電子チケッ
ト情報には,さらに座席情報が含まれることが好まし
い。また上記情報記憶チップにおいて,電子チケット情
報には,さらに情報記憶チップの携行者情報が含まれる
ことが好ましい。
【0042】上記情報記憶チップにおいて,情報記憶チ
ップに対する電子チケット情報の書き込み処理には,電
子チケットプラットフォームセンタによる認証処理が要
求されることが好ましい。
【0043】上記情報記憶チップにおいて,情報記憶チ
ップに対する電子チケット情報の書き込み処理は,ネッ
トワークを介して行われることが好ましい。
【0044】上記情報記憶チップにおいて,情報記憶チ
ップに対する電子チケット情報の書き込み処理は,電子
チケット情報配布用店舗端末を介して行われることが好
ましい。
【0045】上記情報記憶チップにおいて,会員登録に
応じて電子チケット配布認証装置を介して配布される会
員証に組み込まれていることが好ましい。
【0046】また本発明の別の観点によれば,上記情報
記憶チップを実装する携帯電話や携帯端末などの携帯装
置が提供される。
【0047】また本発明の別の観点によれば,イベント
を企画する興行主催者装置と,イベントへの参加権限を
認証する電子チケット情報を配布する電子チケット配布
認証装置と,電子チケット情報を記憶可能な情報記憶チ
ップと,電子チケット情報の流通を管理する電子チケッ
トプラットフォームセンタとを利用した電子チケット管
理方法であって,興行主催者装置により,イベントごと
に固有のイベント情報を形成し,イベント情報を電子チ
ケットプラットフォームセンタに登録し,電子チケット
配布認証装置により,情報記憶チップの携行者からイベ
ントに関する電子チケット情報の配布要求を受け付け
て,携行者への配布可否を認証する配布認証処理を行
い,その認証結果を電子チケットプラットフォームセン
タに発券情報として登録し,電子チケットプラットフォ
ームセンタにより,興行主催者装置から登録されたイベ
ント情報に基づいて電子チケット情報マスタを形成し,
電子チケット配布認証装置から登録された発券情報を電
子チケット情報マスタに関連付けるとともに,発券情報
に基づいて携行者が携行する情報記憶チップへの電子チ
ケット情報の書き込みを行う発券処理を行うことを特徴
とする,電子チケット管理方法が提供される。
【0048】上記電子チケット管理方法において,興行
主催者装置が,イベントに関する電子チケット情報を扱
う電子チケット配布認証装置を決定することが好まし
い。
【0049】上記電子チケット管理方法において,情報
記憶チップを,会員登録に応じて,会員証として,電子
チケット配布認証者を介して配布することが好ましい。
【0050】上記電子チケット管理方法において,電子
チケット配布認証装置による配布認証処理と,電子チケ
ットプラットフォームセンタによる発券処理との間に
は,所定のタイムラグが形成されることが好ましい。
【0051】上記電子チケット管理方法において,電子
チケット配布認証装置に対する携行者からの電子チケッ
ト情報の配布要求および電子チケットプラットフォーム
センタによる発券処理はネットワークを介して行われる
ことが好ましい。
【0052】上記電子チケット管理方法において,電子
チケット情報配布用店舗端末を備え,電子チケット配布
認証者に対する携行者からの電子チケット情報の配布要
求および電子チケットプラットフォームセンタによる発
券処理は電子チケット情報配布用店舗端末を介して行わ
れることが好ましい。
【0053】上記電子チケット管理方法において,情報
記憶チップに対する電子チケット情報の書き込み処理に
は,電子チケットプラットフォームセンタによる認証処
理が要求されることが好ましい。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しなが
ら,本発明にかかる電子チケット管理システム等の好適
な実施形態について詳細に説明する。なお以下の説明及
び添付図面において,略同一の機能構成を有する構成要
素については,同一の符号を付することにより重複説明
を省略する。
【0055】(1)システムの概要 本実施の形態にかかる電子チケット管理システム等は,
チケットプラットフォームセンタと,興行主催者と,チ
ケット販売者と,会場とを相互に接続し,販売者経由で
電子チケットを購入した顧客が滞りなく会場に入場でき
ように連携するシステムを提供するものである。興行主
催者とチケット販売者と顧客とチケット販売者各々の基
本的な関係は従来どおりのものを採用可能である。ただ
し,本実施の形態にかかる電子チケット管理システム等
においては,電子チケット並びにICカードの認証に関
して,チケットプラットフォームセンタが介在する点が
特徴となる。
【0056】本実施の形態にかかる電子チケット管理シ
ステム等においては,ICカードなどの情報記憶チップ
を用いた電子チケット共通化のために,電子チケットプ
ラットフォームセンタを設けている。そして,この電子
チケットプラットフォームセンタを介して,配券・発券
・ゲート管理といった興行主催者,販売者,会場および
顧客間における電子チケット情報のやりとりをネットワ
ーク化し,一元的に管理共有することが可能となる。
【0057】本実施の形態にかかる電子チケット管理シ
ステム等は,電子チケット情報の流通に関し,さまざま
なフェーズにおいて,さまざまな機能を提供する。
【0058】その詳細については後述するが,例えば興
行主催者と電子チケットプラットフォームセンタ間にお
ける電子チケット情報の流通システムとして,配券シス
テムを提供する。
【0059】また,チケット販売者,顧客,電子チケッ
トプラットフォームセンタ間における電子チケット情報
の流通システムとして,電子チケット発券システムを提
供する。
【0060】さらに電子チケットプラットフォームセン
タと会場間における電子チケット情報の流通システムと
して,ゲート管理システムを提供する。
【0061】そのほかにも,チケット販売者の販売ポー
タルに必要な販売ジャーナルの発行などの諸機能や,請
求処理機能,データ分析を行う後処理機能,ICカード
を発行のための各種システムを提供する。
【0062】(2)システムの構成 (2−1) システムの全体的構成 まず,図1を参照しながら,本実施の形態にかかる電子
チケット管理システムの全体的な構成ついて説明する。
【0063】図1に示すように,本実施の形態にかかる
電子チケット管理システム100は,電子チケット情報
の流通を管理する電子チケットプラットフォームセンタ
110と,イベントを企画して実行する興行主催者装置
である興行主催者120と,電子チケット情報を販売す
る電子チケット販売装置である電子チケット販売者13
0と,実際に電子チケットを購入する顧客140と,顧
客140が有する情報記憶チップに電子チケット情報を
書き込み可能な店舗端末装置150と,イベントが開催
されるイベント会場160と,これらの各構成要素を連
携するインターネットなどのネットワーク170から主
に構成されている。
【0064】なお本発明にかかる電子チケット管理シス
テム100の最小の単位は,突き詰めれば,電子チケッ
トの供給者と電子チケットの使用者である顧客140で
ある。図1に示したシステム構成では,本発明にかかる
電子チケット管理システム100の理解を容易にするた
めに,電子チケットの供給者を,興行主催者120,電
子チケット販売者130,店舗端末装置150,電子チ
ケットプラットフォームセンタ110,ゲート端末装置
などに分割して示しているが,本発明はかかる構成に限
定されない。本発明にかかる電子チケットの供給者を構
成するにあたっては,複数の機能ブロックを一つの記憶
ブロックとして構成したり,あるいは,ひとつの機能ブ
ロックを複数の機能ブロックとして構成したりすること
も可能であり,それらについても当然に本発明の技術的
範囲に属するものと了解される。
【0065】(2−2) 電子チケット 本実施の形態にかかる電子チケット管理システム100
の各機能ブロックの構成について詳細に説明する前に,
本システムによるサービスの対象となる「電子チケッ
ト」について説明する。
【0066】電子チケットは,デジタル化されたチケッ
ト情報であり,特定のイベントに関するイベント情報に
関連付けられて,そのイベントへの参加権限を認証する
電子チケット情報を含むものである。電子チケットは,
インターネットなどのネットワーク170を介して,デ
ジタル情報として流通させることも可能であるが,IC
カードなどの情報記憶チップに記憶させ,顧客140が
携行することも可能である。
【0067】電子チケットには,通常の紙チケットに記
載可能なさまざまな情報を含ませることができる。例え
ば,開場時間,開演時間,公演名,アーチスト名,会場
名,席番号,入場ゲート,興行主催者名,電子チケット
販売者130名,問い合わせ先などに関する情報をあら
かじめ記憶しておくことが可能である。
【0068】(2−3) 情報記憶チップ 本実施の形態にかかる電子チケット管理システム100
に利用可能な情報記憶チップは,電子チケット情報を格
納可能な記憶装置である。本実施の形態にかかる情報記
憶チップは,盗用などを防止するために,電子チケット
情報を書き込む場合には,特殊なアクセスキーなどの認
証権限が必要であるが,格納された電子チケット情報の
読み出しは特定の認証なしにフリーに行うことが可能で
ある。
【0069】情報記憶チップは,接触型または非接触型
のICカードなどに実装して用いることが可能である。
本実施の形態にかかる情報記憶チップは,顧客140が
電子チケット情報を購入した後にイベントが行われる会
場まで携行できる方が便利なので,一般的には携行装置
に実装されて用いられる。情報記憶チップを実装可能な
携行装置としては,先に挙げた,ICカードなどのほ
か,携帯端末や携帯電話などが挙げられる。
【0070】図10には,情報記憶チップの一例とし
て,非接触型のICカード1000が示されている。非
接触型のICカード1000は,情報記憶チップである
ICチップ内に通信機能が組み込まれたものである。図
示のように,ICカード1000の携行者1001が,
公演会場のゲートに設置されたICカードリーダ100
2にICカード1000をかざすことにより,情報記憶
チップ内の電子チケット情報が読み出される。後述する
ように,電子チケット情報は,ゲート端末装置におい
て,会場管理のために利用されるほか,ICカードの携
行者である入場者を円滑に座席に誘導するために,表示
装置1003にその内容を表示したり,あるいはプリン
タ1004により所定の用紙にその内容をプリントアウ
トしたりできるように構成することができる。
【0071】図11には,情報記憶チップに記憶される
電子チケット情報のデータ構造が示されている。図示の
ように,電子チケット情報格納エリアには,電子チケッ
トを発行する主体である発行体記憶する発行体エリア
や,公演IDエリア,公演情報エリア,各情報の管理領
域が配置されている。
【0072】本実施の形態にかかる電子チケット管理シ
ステム100において利用される電子チケット情報は,
図示のように,複数の公演情報を同時に管理できるよう
に構成されている。さらに公演ごとに複数枚の電子チケ
ットを管理することができるように構成されている。こ
のように構成することにより,1枚の電子チケットを複
数の公演の電子チケットとして利用することが可能とな
る。また,電子チケットの購入時に,複数の電子チケッ
トを購入し,後で,第三者に電子チケットを分配したり
譲渡したりするような使用法方が可能となる。
【0073】(2−4) 電子チケットプラットフォー
ムセンタ110 電子チケットプラットフォームセンタ110内には,図
1示すように,電子チケット関係のデータを管理するチ
ケットデータベースサーバ(Ticet DBS)11
1と,電子チケットの運用鍵関連のサーバ(DBS)1
12とICカード認証・ダウンロード用のセキュリティ
ーサーバ(SS)113と,インターネット入口のサー
ビスを受け付けるアプリケーションサーバ(APS)1
14などが設置されている。
【0074】電子チケットプラットフォームセンタ11
0は,本実施の形態にかかる電子チケット管理システム
100において,電子チケット情報の流通を管理する機
能を有するものである。特に,本実施の形態において
は,電子チケットプラットフォームセンタ110は,ネ
ットワーク170を介して,興行主催者120の端末な
ど,システムの各構成要素にサービスを提供可能なよう
に,ウェブサーバとして機能可能なコンピュータ装置と
して構成されている。
【0075】図2に示すように,電子チケットプラット
フォームセンタ110は,情報登録部201と,電子チ
ケット発券部202と,電子チケット販売ジャーナル管
理部203と,認証部204と,経理部205と,後処
理部206とから主に構成されている。
【0076】情報登録部201は,システム必要な各種
マスタの登録処理を行う機能構成部分である。ここで管
理されるマスタの一例を図4に示す。
【0077】興行主催者マスタ401には,イベントを
企画し配券作業を行う興行主催者120に関する情報が
登録される。この興行主催者マスタ401は,電子チケ
ットプラットフォームセンタ110で作成される。
【0078】イベントマスタ402は,興行主催者12
0において作成され,電子チケットプラットフォームセ
ンタ110に登録される。イベントマスタ402は,イ
ベントに関する各種情報を管理するマスタである。イベ
ントマスタ402には,例えばイベントが開催される会
場に関する会場情報やイベントが開催される日時に関す
る日時情報を管理する会場マスタ403が含まれる。さ
らにイベントマスタ402には,会場における席種や席
属種を決定する座席マスタ404などが含まれる。
【0079】電子チケット販売者マスタ405も,一次
的には,興行主催者120において作成され,電子チケ
ットプラットフォームセンタ110に登録される。興行
主催者120は,イベントを企画した後に,イベントに
関する電子チケットを販売する電子チケット販売者13
0を決定するとともに,各電子チケット販売者130に
対する電子チケットの配布割合を決定し,それらを電子
チケット販売者マスタ405として登録する。
【0080】販売ジャーナル406は,各電子チケット
販売者130,あるいは店舗端末装置150における電
子チケットの販売履歴に関するログのリポートである。
販売ジャーナル406は,電子チケット販売者130に
おいて作成され,電子チケットプラットフォームセンタ
110に登録される。
【0081】携行者マスタ407は,各電子チケット販
売者130において販売された電子チケットの販売先に
関する情報マスタ。携行者マスタ407は,各電子チケ
ット販売者130において作成され,電子チケットプラ
ットフォームセンタ110に登録される。
【0082】電子チケットマスタ408は,電子チケッ
ト情報に関する総括的なデータ管理マスタである。電子
チケットマスタ408は,上記のような興行主催者マス
タ401,イベントマスタ402,電子チケット販売者
マスタ405,携行者マスタ407などと関連付けられ
て,電子チケットプラットフォームセンタ110により
管理される。
【0083】再び図2に戻り,電子チケット発券部20
2は,電子チケット販売者130と連携して,電子チケ
ットを記憶可能な情報記憶チップの携行者に対して,電
子チケットの発券作業を行う。
【0084】図3には,電子チケット発券部202の構
成例が示されている。電子チケット発券部202は,発
券受付部301と,認証部302と,発券処理部303
と,報告部304とから主に構成されている。発券受付
部301は,電子チケット販売者130や店舗端末装置
150から発券要求を受け付ける。この発券要求を受け
て,認証部302などにおいて認証処理を行い,認証が
肯定的な場合には発券処理が行われる。発券処理の結果
は,報告部304を介して所定の機能部に報告され,例
えば電子チケットマスタ408が更新される。
【0085】具体的には,電子チケットの販売が,イン
ターネット介して行われる場合には,電子チケット販売
者130を介して販売許可がなされた情報記憶チップの
携行者に対して,対象となる電子チケット情報のダウン
ロードを許可することにより,電子チケット処理の発券
処理が行われる。
【0086】これに対し,プレイガイドやコンビニエン
スストアなどに設置されるマルチメディアキオスク(M
MK)などの店舗端末装置150を介して電子チケット
の販売が行われる場合には,店舗端末装置150に対し
て電子チケットの販売を許可する認証権限を付与して,
店舗端末装置150において,発券処理が行われる。
【0087】販売ジャーナル管理部203は,電子チケ
ット販売者130から適時報告される電子チケットの販
売ログを管理する。また,販売ジャーナル406は適宜
興行主催者120に報告され,興行主催者120は販売
ジャーナル406を参照し,必要に応じて再販などの処
理を行う。
【0088】認証部204は,電子チケット販売者13
0や店舗端末装置150などからの要求を受けて,顧客
140に対して電子チケット情報のダウンロードを許可
したり,店舗端末装置150による電子チケット情報の
書き込みを許可したりする機能を有している。
【0089】経理部205は,電子チケット管理システ
ム100に関する経理処理や請求処理を総括する機能を
有する。電子チケット代金は,顧客140から電子チケ
ット販売者130により一次的に回収され,電子チケッ
トプラットフォームセンタ110の経理部205を介し
て,興行主催者120やイベント会場160などに所定
の代金が二次的に支払われるように構成することができ
る。
【0090】後処理部206は,電子チケット管理シス
テム100に関する各種後処理を行う機能を有する。そ
の代表的な例は,各イベント会場160のゲート端末装
置から回収された入場者情報の分析である。
【0091】一般に,チケットの購買者と入場者とは一
対一で対応するわけではない。現実には,チケット購買
者が複数枚のチケットを同時に購入したり,他人のため
にチケット購入したりする行為が行われる。その結果,
チケット購買者と入場者との不一致が生じる。従来,イ
ンターネットショッピングなどによるチケット販売が一
般的に行われている。かかるインターネットショッピン
グによれば,チケット購買者の情報は比較的容易に収集
することができる。しかしながら,チケット購買者と入
場者との不一致を考慮すると,実際の入場者に関する情
報収集することは困難であった。この点,本システムに
よれば,電子チケットプラットフォームセンタ110に
おいて,電子チケット情報などの後処理を行うことによ
り,チケットの購買者と実際の入場者との関係や,チケ
ット購買地域と入場者との関係など,事後のマーケティ
ングに役立つ有用な情報を得ることが可能である。
【0092】(2−5) 興行主催者120 興行主催者120は,本に明細書に固有の概念である。
興行主催者120,後述する電子チケットプラットフォ
ームセンタ110にネットワーク170を介してアクセ
ス可能なクライアントのうち,イベントを企画して,イ
ベントごとに固有のイベント情報を形成し,イベント情
報を電子チケットプラットフォームセンタ110に登録
する機能を有するクライアントとして定義される。した
がって,興行主催者120は,クライアントが備えてい
る一般的な機能,すなわち,通信機能やブラウザ機能な
どを備えたコンピュータであるが,クライアントとして
の機能を備えた家電装置や携帯端末装置なども含まれ
る。
【0093】図5には,興行主催者120の主な機能が
機能ブロック図として示されている。
【0094】興行主催者120は,図5に示すように,
イベント企画部501と,情報登録部501と,配券処
理部503と,進行状況管理部504と,経理部50
5,後処理部506とから主に構成されている。
【0095】イベント企画部501は,電子チケットに
より運用されるイベント内容を決定する。ここで決定さ
れるイベント内容には,イベントに出演するアーチスト
名,イベントが開催される会場名,開場時間,開演時
間,公演名,座席番号,入場ゲート,興行主催者名,電
子チケット販売者名,問い合わせ先などのイベントに関
する各種情報が含まれる。
【0096】情報登録部201は,イベント企画部にお
いて企画されたイベントに基づいて,各種情報マスタを
作成する。主に興行主催者120側で登録される情報と
しては,電子チケット販売者マスタ405,座席マスタ
404,会場マスタ403などである。これらの情報
は,ネットワーク170などを介して,電子チケットプ
ラットフォームセンタ110に送られ管理される。
【0097】配券処理部503は,電子チケットを販売
する電子チケット販売者130を決定し,各電子チケッ
ト販売者130で扱う電子チケットの枚数,席種・席属
種などを決定する配券処理を行う。配券処理の結果は,
イベントマスタ402として電子チケットプラットフォ
ームセンタ110に送られ管理される。
【0098】配券処理部503の詳細については,図6
に示されている。図6に示すように,配券処理部503
は,座席情報形成装置601と,表示装置602と,選
択装置603と,配券装置604とから主に構成されて
いる。
【0099】座席情報形成装置601は,会場マスタ4
03などから席種・席属種などの座席情報をGUI(G
rafical User Interface)表示
可能なように処理する。例えば,席種・席属種に応じ
て,画面表示される座席の表示色を変更するなどの処理
を行うことができる。
【0100】表示装置602は,座席情報形成装置60
1より,グラフィカル表示可能なように処理された座席
情報をCRTなどに表示し,オペレータは,その画面を
見ながら,容易に配券処理を行うことができる。
【0101】選択装置603は,オペレータにより選択
された座席情報を各電子チケット販売者130に割り振
る機能を有する。選択操作にあたっては,2人連れなど
のグループ入場者に対応可能なように,複数の座席をひ
とつの選択単位として処理することが可能である。ま
た,選択方法としては,マウスのドラック機能を利用し
たり,キーボードの複数のキーを同時に押下するダブル
キー操作を利用したりすることにより,選択操作の効率
を高めることが可能である。
【0102】配券装置604は,選択装置603により
選択された席割に関する配券情報を電子チケットプラッ
トフォームセンタ110にエキスポートし登録する。電
子チケットプラットフォームセンタ110は,配券装置
から提供された電子チケットの仕入れ情報を,対応する
電子チケット販売者130に配布し,電子チケットの販
売を委託する。
【0103】再び図5に戻り,興行主催者120の進行
状況管理部504は,イベントまでのスケジュール管理
を行うほか,電子チケット販売者130や店舗端末装置
150などから報告される販売ジャーナル406を監視
することにより,電子チケットの販売状況を把握する。
その結果,必要な場合には,売れ行きが不振な電子チケ
ット販売者130から電子チケットの回収を行い,別の
電子チケット販売者130に電子チケットの再販などを
行う。
【0104】経理部505は,興行主催者120に関連
する経理処理を総括する。興行主催者120がかかわる
経理処理としては,例えばアーチストに対する出演料の
支払い,会場に対する会場使用料の支払いなどがある。
また,電子チケットプラットフォームセンタ110や電
子チケット販売者130から電子チケットの代金を回収
したり,逆に,電子チケットプラットフォームセンタ1
10や電子チケット販売者130に対して管理手数料や
販売委託手数料を支払ったりする経理処理なども存在す
る。これらの経理処理については,システムの構成に応
じて大きく異なるものであり,ここでは詳細説明を省略
する。
【0105】後処理部506は,電子チケットプラット
フォームセンタ110や電子チケット販売者130や会
場のゲート端末などから回収した電子チケット情報を分
析処理する機能を有する。この後処理部で,興行レビュ
ーを行うことにより,次回の興行のためのマーケティン
グ情報を得ることが可能となる。
【0106】(2−6) 電子チケット販売者130 電子チケット販売者130は,実際に顧客140に対し
て電子チケットを販売する権限を有する端末装置であ
り,インターネットなどのネットワークを介して顧客1
40へのアクセス可能なウェブサーバやプレイガイドな
どに設置され顧客140と対面するオペレータが操作可
能な端末装置が含まれる。したがって,電子チケット販
売者130は,クライアントやサーバが備えている一般
的機能,すなわち通信機能やブラウザ機能などを備えた
コンピュータであるが,これらの機能を備えた家電装置
や携帯端末装置なども含まれる。
【0107】図7には,電子チケット販売者130の機
能構成ブロックの一例が示されている。図示のように,
電子チケット販売者130は,配券交渉部701と,マ
スタ登録部702と,購入受付部703と,認証部70
4と,販売ジャーナル管理部705と,経理部706
と,後処理部707とから主に構成されている。
【0108】さらに,電子チケット販売者130におい
て,情報記憶チップに電子チケット情報を書き込んだ
り,あるいは情報記憶チップに記録されている内容を読
み出したりする構成を採用する場合には,書き込み部や
読み出し部(リーダ/ライタ)を備える必要がある。
【0109】また,電子チケット販売者130におい
て,情報記憶チップに記録された内容を読み出して,さ
らに紙などのメディアに出力する必要がある場合には,
プリンタなどの外部出力部を設ける必要がある。
【0110】配券交渉部701は,興行主催者120と
の間で,電子チケットの配券交渉を行う機能を有する。
一般に,イベントのチケット販売は,興行主催者120
が,会員などに対して直販するような場合を除き,複数
のチケット販売代理店を介して行われる。電子チケット
販売者130は,一般にチケット販売代理店側に設置さ
れる端末装置であり,自己のチケット販売成績を有利に
進めることができる座席を獲得できるように,興行主催
者120側と交渉する。この交渉に応じて,興行主催者
120は,イベントの電子チケットを扱うチケット販売
代理店を決定するとともに,各チケット代理店に配布さ
れる電子チケットの席種・席属種などが決定される。
【0111】電子チケット販売者130のマスタ登録部
702は,イベント情報や電子チケット情報を,電子チ
ケットプラットフォームセンタ110や興行主催者12
0から入手し,電子チケット販売の基礎データはとなる
電子チケット販売者用イベントマスタを制作する。電子
チケット販売者用イベントマスタは,販売履歴に応じ
て,適宜更新され,販売ジャーナル管理部705により
管理される。
【0112】購入受付部703は,会員などのチケット
購入希望者から直接電子チケットの購入要求を受け付け
たり,あるいは後述する店舗端末装置150などから間
接的に電子チケットの購入要求を受け付けたりする。
【0113】認証部704は,購入受付部703により
受け付けられた電子チケットの購入要求を審査し,例え
ばクレジットカード番号などからチケット購入希望者の
与信調査を行い,チケット代金の支払い能力があると判
断される場合には,電子チケットの販売を許可する。
【0114】販売ジャーナル管理部705は,電子チケ
ット販売者130における電子チケットの販売実績を管
理し,必要に応じて,販売ジャーナル406を電子チケ
ットプラットフォームセンタ110や興行主催者120
に報告する。
【0115】経理部706は,電子チケット販売者13
0が関連する経理処理を総括する。電子チケット販売者
130が関連する主な経理処理としては,チケット購入
者からのチケット代金の回収および回収代金の電子チケ
ットプラットフォームセンタ110や興行主催者120
への送金,さらには電子チケットプラットフォームセン
タ110や興行主催者120からの販売委託手数料の回
収などがある。ただし,電子チケット販売者130の経
理処理ついても,システムの構成に応じて,さまざまな
構成を採用することが可能であり,ここでは詳細な説明
は省略するものとする。
【0116】後処理部707は,電子チケット販売者1
30が関連する電子チケット情報を集計し分析する機能
を有する。例えば,電子チケットを購入した顧客140
の年齢,職業,性別などに関する個人属種情報や,購入
枚数,購入場所などをデータベース化することにより,
システムの他の構成ブロックにおいて回収された情報と
リンクさせることにより,次回以降のイベント企画など
に有益な情報を得ることができる。
【0117】(2−7) 店舗端末装置150 次に,図8を参照しながら,店舗端末装置150の構成
について説明する。店舗端末装置150は,電子チケッ
ト販売者130により管理される情報記憶チップへの書
き込みおよび読み出し機能を備えた端末装置である。店
舗端末装置150は,例えばプレイガイドやコンビニエ
ンスストアなどに設置されるマルチメディアキオスク
(MMK)として構成することができる。
【0118】図示のように,店舗端末装置150は,読
み出し部801と,認証部802と,書き込み部803
と,経理部804と,出力表示部805から主に構成さ
れる。一般的には,店舗端末装置150は,チケット購
入希望者が画面を見ながら自ら操作可能なマルチメディ
アキオスクのような端末装置である。
【0119】読み出し部801は,情報記憶チップに記
憶された携行者の識別番号や電子チケット情報を読み出
す機能を有している。情報記憶チップが,例えば接触型
ICカードのような場合には,カード挿入口とカード排
出口とを備えたカードリーダが設けられる。情報記憶チ
ップが,例えば非接触型ICカードのような場合には,
ICカードをかざすことにより情報記憶チップに記憶さ
れた電子チケット情報を読み出すことが可能なカードリ
ーダが設けられる。
【0120】認証部802は,読み出し部801におい
て読み出しされた携行者の識別番号や電子チケット情報
を確認する機能を有する。例えば,情報記憶チップの携
行者が,店舗端末装置150を利用して,電子チケット
を購入する場合には,まず,チケット購入希望者が購入
希望するチケットの購入が可能かどうかを,電子チケッ
ト販売者130あるいは電子チケットプラットフォーム
センタ110に照会する。その結果,チケットの購入が
可能であるという回答得られた場合には,読み出し部8
01が,情報記憶チップに記憶された携行者の識別番号
などから携行者のチケット代金支払い能力などを与信調
査し,電子チケットの購入許可を与える。
【0121】書き込み部803は,認証部802により
書き込み許可が与えられた情報記憶チップに対して新た
な電子チケット情報を書き込む。あるいは,書き込み部
803は,後述するようなチケット分配処理が行われる
場合には,分配対象である電子チケット情報を,再利用
不能なように,書き換えを行う。
【0122】出力表示部804は,店舗端末装置150
において実施されている処理の状況を画面表示したり,
あるいは購入者の要求に応じて紙などの媒体に必要な情
報を記録したりする機能を有する。
【0123】(2−9) ゲート端末装置180 次に,図9を参照しながら,イベントが行われるイベン
ト会場160のゲートに設置されるゲート端末装置18
0の構成について説明する。
【0124】このゲート端末装置180の基本的な機能
は,入場者が携行する情報記憶チップに記憶された電子
チケット情報を読み出し,当該携行者の入場の許可ある
いは否定を行うことである。特に,本システムに特徴的
な認証方法は,情報記憶チップに記憶された情報記憶チ
ップの固有の識別番号から入場可否の認証を行うのでは
なく,あらかじめイベントごとに設定されたイベント識
別番号に応じて入場許可の認証を行う点である。
【0125】すなわち,本システムによれば,ゲート端
末装置180は,情報記憶チップの固有の識別番号を判
断することなく,正規のイベント識別番号が記憶された
情報記憶チップを携行するすべての入場者の入場を許可
するのである。
【0126】このイベント識別番号は,イベント情報の
一部として組み込まれている。もちろん,イベントごと
に複数のイベント識別番号を設定することも可能であ
る。例えば,アリーナ席への入場者と他の一般席への入
場者とのゲートを区別したい場合には,それぞれ別の識
別番号を設定し,情報記憶チップに記憶することが可能
である。
【0127】図9に示すゲート端末装置180は,上記
機能を実行するために,情報読み出し部901と,認証
部902と,表示部903と,情報管理部904と,後
処理部905とを主な構成要素としている。
【0128】情報読み出し部901は,入場者が携行す
る情報記憶チップから電子チケット情報読み出す機能を
有する情報記憶チップリーダである。非接触型ICカー
ドに情報記憶チップが組み込まれている例を,図10に
示す。図示のように,入場者1001は携帯端末装置の
情報読み出し部1002(901)に対してICカード
1000をかざすことにより,情報記憶チップ内に記憶
されている電子チケット情報を読み出させることができ
る。
【0129】認証部902は,情報読み出し部901に
おいて読み出された電子チケット情報の中からイベント
情報,特にそのイベントに固有の識別番号に基づいて情
報記憶チップ携行者の入場可否の認証を行う。本システ
ムにおいては,すでに説明したように,情報記憶チップ
ごとに割り当てられた識別番号は問題とせずに,あらか
じめイベントに割り当てられたイベント固有のイベント
情報のみを問題とし,そのイベント情報が記録された情
報記憶チップの携行者の入場を許可するように構成され
ている。
【0130】表示部903は,情報読み出し部901に
おいて読み出された電子チケット情報を適宜加工して入
場者1001に提供する。例えば,図10に示す実施例
では,入場者1001に座席番号および会場における座
席位置を表示することにより,入場者1001を円滑に
座席にまで誘導することが可能である。また,図10に
示す実施例では,プリント装置1004も設けられてお
り,情報記憶チップに記憶されている電子チケット情報
内容をプリントアウトして入場者に配布することも可能
である。
【0131】情報管理部904は,情報読み出し部90
1により読み出された電子チケット情報管理する。例え
ば,開演間際になっても,所定人数の入場者が入らなか
った場合には,開演時間を遅らせるなどの処理を行うこ
とができる。また本システムによれば,入場の許可は,
情報記憶チップの固有識別番号に基づくことなく,イベ
ントの識別番号によって判断されるので,電子チケット
プラットフォームセンタ110などのデータマスタに,
情報記憶チップの固有識別番号などを照会する必要がな
いので,開演直前まで,電子チケットの販売を行うこと
ができる。このように,当日販売分の電子チケット情報
に関しては,この情報管理部904において管理され
る。
【0132】後処理部905は,ゲート端末装置180
において収集された電子チケット情報を集計して,電子
チケットプラットフォームセンタ110や興行主催者1
20が電子チケット販売者130に送付する機能を有す
る。すでに説明したように,チケットを購入する人と,
実際にイベントに参加する人とは,必ずしも一致してお
らず,会場のゲート端末装置180において収集される
電子チケット情報は,実際の入場者を反映するデータと
して後のマーケティングに有用な情報として活用可能で
ある。
【0133】(2−10) ネットワーク170 ネットワーク170は,公衆回線網などを介して接続さ
れるインターネット,あるいは,LAN(Large
Area Network)などを介して接続されるイ
ントラネットなどの情報の双方向通信が可能な通信網で
あり,有線無線を問わない。ただし,興行主催者120
と電子チケット販売者130と電子チケットプラットフ
ォームセンタ110との接続は,情報の秘密性を考慮し
て,閉鎖的なネットワーク170,例えば専用線などを
用いることが好ましい。これに対して,電子チケット販
売者130の販売ポータルサイトと顧客140との間,
イベント会場160と電子チケットプラットフォームセ
ンタ110との間は,公衆回線網などのネットワーク1
70を介して接続することが可能である。
【0134】なお,本実施の形態にかかる電子チケット
管理システム100においては,電子チケット情報の流
通は,ネットワーク170を介して行われているが,本
発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。
例えば,電子チケット情報に関連する各種マスタを,F
Dなどの記憶媒体に記憶し,オフラインで流通させるこ
とも可能である。
【0135】以上本実施の形態にかかる電子チケットの
管理システムの構成要素について説明した。次に,上記
構成になる電子チケット管理システム100の実際の運
用例について具体的に説明する。
【0136】(3) 電子チケット管理システム100
の機能フロー (3−1) マスタ登録処理フロー1200 まず本実施の形態にかかる電子チケット管理システム1
00は,主に興行主催者120と電子チケットプラット
フォームセンタ110との間における配券システムとし
て利用することが可能である。この配券システムにおい
ては,興行主催者120からの入力に基づいて,配券情
報作成するために必要な各種マスタ管理,並びに電子チ
ケット販売者130の仕入れ入力処理に関する処理ブロ
ックが提供される。
【0137】次に,図12を参照しながら,本実施の形
態にかかる電子チケット管理システム100の各種マス
タ登録フロー1200について説明する。
【0138】興行主催者120は,イベントを企画し,
その公演詳細を確定する(S1201)。公演の詳細に
は,出演アーチスト名,公演名,会場名,開場時間,開
演時間,座席番号,興行主催者名,電子チケット販売者
名,問い合わせ先などの情報が含まれる。興行主催者1
20は,公演詳細が確定すると,公演会場に対して会場
予約を行う(S1202)。
【0139】次いで,興行主催者120は,配券情報を
確定するために,各種マスタ登録を行う。ここで登録さ
れるマスタには,例えば電子チケット販売者マスタ登録
S1203,座席マスタ登録S1204,会場マスタ登
録S1205などがある。これらの入力情報は,電子チ
ケットプラットフォームセンタ110の電子チケット販
売者マスタS1206,座席マスタS1207,会場マ
スタS1208などにインポートされ管理される。これ
とは別に,電子チケットプラットフォームセンタ110
においては,興行主催者120のマスタ登録S1209
を興行主催者マスタS1210に対して行う。
【0140】このようにして,イベントに関する基本情
報のマスタ完了した後,興行主催者120は席割処理を
行う(S1211)。興行主催者120は,企画したイ
ベントの電子チケットの販売を扱う電子チケット販売者
(ファンクラブ)130を決定するとともに,各電子チ
ケット販売者130に販売委託する座席を決定する。そ
の際に,電子チケット販売者130側においても,自己
の販売成績を上げるために,配券交渉処理を行う(S1
212)。
【0141】興行主催者120における席割および電子
チケット販売者130における配券交渉が終了すると,
興行主催者120は,実際の配券処理を行い(S121
3),電子チケットプラットフォームセンタ110にイ
ベントマスタS1214として登録を行う。そして電子
チケットプラットフォームセンタ110においては,イ
ベントマスタS1214に関連させて電子チケットマス
タS1215を作成し,以後の処理フローは,この電子
チケットマスタ408を基礎データとして行われる。
【0142】図13には,電子チケット販売者(ファン
クラブ)130において管理される会員マスタの登録フ
ロー1300が示されている。会員マスタの登録フロー
1300は,電子チケット販売者130において,電子
チケットの販売を効率よく行うためのビジネスモデルで
ある。すなわち,図13に示すように,電子チケット販
売者130は,電子チケットの販売に先立ち,顧客14
0より会員に申し込みを受け付け(S1301),会員
登録を行い(S1302),会員情報を会員マスタ(S
1303)として管理する。そして会員証(S130
5)として,ICカードを発行する(S1304)。会
員は,会員証(S1305)に組み込まれた情報記憶チ
ップに対して,電子チケット情報を記憶することが可能
である。
【0143】このモデルのように,電子チケットの販売
又は配布に先立って,会員を集い,会員証(S130
5)としてICカードを発行しておけば,不特定多数の
顧客140に対して電子チケットの販売を行うよりもは
るかに効果的に電子チケットをさばくことが可能であ
る。また,会員証(S1305)としてICカードを配
布するので,チケット購入希望者は,わざわざ情報記憶
チップを入手する必要がないので,円滑に電子チケット
の普及を図ることが可能である。
【0144】図23には,興行主催者120において行
われる電子チケット販売者マスタ管理処理画面の一例が
示されている。図示のように,電子チケット販売者マス
タ管理画面2300では,電子チケットの販売代行を行
う電子チケット販売者あるいはファンクラブの名称23
01,電子チケット販売者コード2302,電子チケッ
ト販売者の所在地2303などの登録を行うことが可能
である。ここで登録された内容は,電子チケットプラッ
トフォームセンタ110に送られ,電子チケット販売者
マスタ405に登録される。
【0145】図24には,電子チケットプラットフォー
ムセンタ110において行われる興行主催者マスタ管理
処理画面の一例が示されている。図示のように,興行主
催者マスタ管理画面2400では,イベントの企画を行
う興行主催者120の名称,興行主催者120のコー
ド,所在地などの登録を行うことを可能である。ここで
登録された内容は,電子チケットプラットフォームセン
タ110の興行主催者マスタ401に登録される。
【0146】図25には,会場マスタ管理処理画面の一
例が示されている。興行主催者120は,公演会場が決
定すると,会場アクセス情報,座席位置,入場ゲートな
どのリンクを管理する会場マスタ403が登録される。
図示のように,会場マスタ管理画面2500において
は,会場名2501,会場コード2502,所在地25
03,会場の座席数2504,座席段数2505,座席
列数2506などが登録される。
【0147】登録された会場マスタ403は,図26に
示すように,グラフィカルなイメージ2600で画面表
示される。ここで,同じ会場であっても,球場などのよ
うに,イベントの種類によって,座席のレイアウトが大
きく異なる場合もある。かかる場合に対応して,会場マ
スタ403は,同じ会場に対して,複数の座席レイアウ
トを登録することは可能なように構成されている。
【0148】図27には,イベントマスタ管理処理画面
の一例が示されている。このイベントマスタ管理画面2
700においてはイベントに関する各種情報,例えばア
ーチスト名2701,公演名2702,会場名270
3,公演日時2704などがイベント情報として登録さ
れる。興行主催者120側で入力されたイベントマスタ
402は,電子チケットプラットフォームセンタ110
にインポートされ,電子チケットマスタ408と関連付
けられてイベントマスタ402として管理される。
【0149】なお,1つの会場で複数の公演を行う場合
などには,オペレータが重複入力を行う必要はないよう
に,手順の簡略化が図られている。
【0150】図28には,座席マスタ管理処理画面の一
例が示されている。この座席マスタ管理処理画面280
0においては,後述するように,会場のイメージ図か
ら,GUI操作で,S席,A席などの席種別に範囲が登
録されており,座席範囲を指定すれば,その座席や席属
種を入力画面に遷移して,席種や席属種の指定ができる
ように構成されている。
【0151】(3−2) 配券処理システム 次に,図29〜図31を参照しながら,上記のように登
録された各種マスタに基づいて,会場のイメージ図か
ら,GUI操作で配券処理を行う背景処理フローについ
て詳細に説明する。
【0152】なお,図29に示す処理フローは,図12
および図14に示す処理フローとほぼ同様のものである
が,図29においては,配券処理に必要な処理フローが
主に示されている。したがって,同一の機能構成を有す
るブロックについては,同一の符号を付することにより
重複説明を省略している。
【0153】これまでの配券処理は,興行主催者120
が手作業で行い,公演内容と配券情報,会場の図面情報
が別々のタイミングで興行主催者120から各電子チケ
ット販売者130にファクスなどの手段で送られてい
た。各電子チケット販売者130では,興行主催者12
0から送られてきた図面情報を,電子チケット販売者1
30側で管理するシステムに手入力していた。
【0154】このような方法では,チケットデータが完
成するまでに時間を要する上にデータの入力ミスなどが
生じる可能性があり,ダブルブッキングなどの問題が生
じることがあった。
【0155】またこのようなミスを回避するために,配
券情報の確認作業が必要であるが,従来配券情報の確認
作業は,読み合わせなどの手作業に頼っていた。
【0156】しかしながら,このような確認方法では,
確認作業に負担がかかるうえ,興行主催者120,電子
チケット販売者130の双方で確認を行う必要があり二
度手間となっていた。
【0157】この点,本実施の形態による配券システム
では,興行主催者120,電子チケット販売者130,
席種・席属種の各マスタと会場見取り図にひも付けされ
た会場の座席情報マスタからイベントマスタ402を作
成し,興行主催者120から各電子チケット販売者13
0への興行チケットの割り当て,すなわち配券処理をG
UI処理で行うので,処理の簡略化と処理精度の向上を
図ることができる。
【0158】図29に示すように,本実施の形態にかか
る配券システムにおいては,興行主催者120は,座席
マスタ登録を行い(S1203),その内容を電子チケ
ットプラットフォームセンタ110にエキスポートし,
座席マスタ(S1207)を作成する。興行主催者12
0は,会場マスタ登録を行い(S1204),その内容
についても,電子チケットプラットフォームセンタ11
0にエキスポートし,会場マスタ(S1208)を作成
する。
【0159】次いで,興行主催者120と電子チケット
販売者130間において,座席マスタS1207および
会場マスタS1208に基づいて,席割および配券交渉
が行われる(S1205,S1212)。席割および配
券交渉の結果,興行主催者120は,配券処理を行い
(S1213),電子チケットプラットフォームセンタ
110に対してイベントマスタ(S1214)として登
録する。登録されたイベントマスタS1214は,仕入
情報として,電子チケット販売者130にエキスポート
され,電子チケット販売者130では,インポートされ
た仕入情報を,電子チケット販売者用イベントマスタ4
02に変換して,電子チケット販売の基礎データとして
活用することができる。
【0160】会場マスタ403の作成は,会場のイメー
ジ図からGUI操作により,すなわち,エディタを用い
てマウスとキーボードの組み合わせ操作で,簡単に行う
ことが可能である。
【0161】図30に配券処理画面の一例を示す。図示
の会場イメージ図において,座席情報は,図31に示す
ようなする方式のデータとして保持される。すなわち会
場イメージ図に示される各座席情報は行列で表示され,
対象となる座席位置は,列番号と行番号の組み合わせで
認識される。例えば,図31において,網掛け部分の範
囲は,B1:F1,A2:G7,B8:F8で表すこと
ができる。
【0162】図30において,座席情報の登録は以下の
ような手順で行われる。
【0163】オペレータは,図30に示すような会場の
イメージ図から,GUI操作で,マウスやキーボードな
どを用いて,S席,A席などの席種別と範囲を登録す
る。次いで,マウスやキーボードなどにより座席範囲を
指定すれば,その席種・席属種を入力する画面に遷移
し,席種・席属種などをグラフィカルイメージに沿って
容易に指定することが可能となる。
【0164】このように会場の座席情報をGUI操作可
能に構成することにより,会場の座席情報に席種を付与
し,イベントマスタ402を作成する操作もGUI操作
により,すなわち,エディタを用いてマウスとキーボー
ドの組み合わせ操作で簡単に行うことができる。図30
に示す例では,席種はハッチングの種類を変えることに
より視覚的に識別可能なようにしているが,実際の運用
においては,席種ごとに表示色を変えるなどして,より
グラフィカルに視覚的に認識が容易なように構成するこ
とができる。
【0165】さらに,イベントマスタ402をもとに,
各電子チケット販売者130へのチケットの配券を設定
する場合にも,GUI操作により,すなわちエディタを
用いてマウスとキーボードの組み合わせ操作で,簡単に
行うことが可能である。図30に示す例では,各電子チ
ケット販売者130に対するチケットの配券は,区画線
により表示されているが,実際の運用においては,電子
チケット販売者130ごとに表示色を変えるなどして,
よりグラフィカルに視覚的に認識が容易なように構成す
ることができる。
【0166】また配券処理あたっては,各座席単位に細
かく席は利用行うように構成することも可能であるが,
実際には,イベント参加者は,恋人同士あるいは友人同
士で固まった席を希望することが多いことに鑑み,配券
処理に当たっても,2枚単位,あるいは3枚単位といっ
たように,自動的に複数枚単位で配券を行うように構成
することが好ましい。
【0167】なお上記の説明においては,座席の登録処
理の場合を例に挙げて説明したが,本システムはかかる
場合に限定されず,座席の変更,追加,検索,削除とい
った処理もGUI操作により,すなわち,エディタを用
いてマウスとキーボードの組み合わせ操作で簡単に行う
ことが可能であることは言うまでもない。
【0168】なお,本実施の形態にかかる配券操作にお
いて,登録とは,各マスタデータをもとに配券マスタを
電子チケットプラットフォームセンタ110側に作成す
る処理をいう。検索とは,登録内容の検索処理をいう
が,検索処理は,興行主催者120側からはすべての配
券情報の検索表示が可能であるが,チケット電子チケッ
ト販売者130からは自社に配券された分のみ検索可能
なように構成されている。変更とは,登録内容の変更処
理をいうが,配券の変更処理が可能なのは,興行主催者
120のみである。削除とは,登録内容の削除処理をい
うが,同様に削除処理や可能なのは興行主催者120の
みである。印刷とは,表示内容の印字処理をいい,各処
理実行者に応じた内容を印字することが可能である。
【0169】さらに,会場マスタ403や,イベントマ
スタ402や,配券マスタを,上記のようにアドレス指
定が容易な形式で登録しておけば,チケットの配券情報
各電子チケット販売者130のデータフォーマットに変
換し,誤操作なく容易にエキスポートすることも可能と
なる。例えば,図29に示す例では,イベントマスタ4
02は,電子チケットプラットフォームセンタ110か
ら仕入情報として電子チケット販売者130にエキスポ
ートされ,電子チケット販売者130は仕入情報をイン
ポートし,電子チケット販売者130イベントマスタ4
02を作成する。
【0170】会場見取り図は,CADなどの製図用アプ
リケーションソフトを用いて個々に作成することも可能
であるが,会場から提供された図面をスキャナー等の画
像読み取り装置で読み取り,自動的に座席情報をアドレ
ス指定可能な形式で登録するように構成することも可能
である。
【0171】上記実施形態においては,座席情報はセル
方式で登録されているが,本発明はかかる例に限定され
ない。本システムにおいては,座席情報の登録・変更・
追加,検索,削除といった操作がGUI操作で行うこと
が可能なように,座席情報がマウスやキーボード操作に
よりアドレス指定可能に構成されていればよく,例えば
RDBM(Reational Data Base
Management)方式で登録するような構成を作
用することも可能である。
【0172】以上説明したように,本実施の形態にかか
る配券システムによれば,配券処理用電子化すること
で,各電子チケット販売者130でのデータ入力コスト
が削減できる。また興行主催者120側でデータ入力が
一元的に行われるので入力ミスを軽減することができ
る。同時に,電子チケット販売者130側での配券情報
の確認作業の手間を省くことができる。また配券情報各
電子チケット販売者130のデータフォーマットに応じ
て簡単に変換できるので,従来のシステムからの一応も
容易に行うことができる。さらに,座席情報の登録・変
更・追加,検索,削除といった作業がGUI操作により
行うことができるので,配券の操作性を大幅に向上する
ことができる。
【0173】(3−3) 販売状況確認処理3200 図32及び図33には,本実施の形態にかかる電子チケ
ット管理システム100の販売状況確認処理の一例が示
されている。なお,図32は,販売状況確認処理画面3
200の一例を示し,図33は出力帳票イメージ330
0の一例を示している。
【0174】本実施の形態にかかる電子チケット管理シ
ステム100でおいては,電子チケット情報及びイベン
ト情報が電子化されているので,各電子チケット販売者
130における販売状況の確認なども容易に行うことが
できる。
【0175】図32に示す販売状況確認処理画面320
0において,空き席情報フレーム3201を選択すれ
ば,図33に示すような空き席情報を会場イメージ化し
て画面表示したり印刷したりすることができる。なお図
33に示す出力帳票イメージ3300では,販売済み座
席に対してハッチングは施されており,未販売座席な空
白で示されているが,実際の運用にあたっては,販売済
み座席と未販売座席とを色分け表示するなどして,より
グラフィカルに識別容易に構成することが好ましい。
【0176】また,販売状況確認処理画面3200にお
いて,電子チケット販売者別売上状況フレーム3202
を選択すれば,配券した電子チケット販売者130ごと
の販売実績一覧表画面に表示したり印刷したりすること
ができる。同様にチケット種別販売状況フレーム320
3を選択すれば,販売中のチケットごとの販売実績一覧
表を画面表示したり印刷したりすることができる。さら
に売上日報・月報処理フレーム3204を選択すれば,
指定日指定月の公演別興行主催者120別売上実績一覧
表を画面に表示したり印刷したりすることができる。
【0177】(3−4) 仕入情報登録処理フロー14
00 次に,図14,図34及び図35を参照しながら,本実
施の形態にかかる電子管理システム利用した仕入れ入力
処理について説明する。
【0178】図14に示すように,配券処理が終了後,
電子チケットプラットフォームセンタ110においてイ
ベントマスタS1214が形成される。このイベントマ
スタS1214は,仕入れ情報として電子チケットプラ
ットフォームセンタ110から電子チケット販売者13
0にエキスポートされ(S1401),電子チケット販
売者130においてはインポートされた仕入れ情報(S
1402)から電子チケット販売者用イベントマスタS
1403を作成する。この電子チケット販売者用イベン
トマスタS1403は,電子チケット販売者130にお
いて,電子チケットを販売する際の基礎データとなるも
のである。
【0179】電子チケット販売者130においては,電
子チケット販売者用イベントマスタS1403に基づい
て,当該イベントに関する販売方法確定する(S140
4)。販売方法としては,図13に関連して説明したよ
うに,ファンクラブなどの会員を中心に電子チケット販
売する方法,あるいは不特定の顧客140に対して電子
チケット販売を行う方法などがあるが,これらの販売方
法については,本発明の要旨とは直接関係がないので,
詳細説明は省略する。
【0180】次いで,登録情報レポート(S1405)
が作成され,興行主催者120は必要に応じて登録情報
を確認することが可能である(S1406)。
【0181】図34には,仕入れ入力処理画面3400
の一例が示されている。図34では,電子チケット販売
者130であるA社の仕入れ状況が示されている。ここ
で,仕入れ確認フレーム3401を選択すると,図35
に示すような画面に進行し,電子チケットプラットフォ
ームセンタ110あるいは興行主催者120からの配券
情報の受領確認を行うことができる。さらにこの画面に
おいては,仕入れデータのエキスポート処理あるいは仕
入れデータのインポート処理を行うことができる。さら
に興行主催者120の配券情報からエキスポートされた
仕入れ情報を電子チケット販売者130システム用のデ
ータファイルに変換することも可能である。
【0182】図34に示す仕入れ入力処理画面において
は,さらに,変券処理も行うことが可能であるが,変券
処理については,図16に関連して後述する。
【0183】(3−5) 電子チケット発券システム1
500 次に,図15を参照しながら,本実施の形態にかかる電
子チケット管理システム100による発券処理フロー1
500について説明する。
【0184】本システムによる発券処理フロー1500
は,2つのルートを有する。第一のルートは,インター
ネットなどのネットワーク170を利用した電子チケッ
ト発券処理である。第二のルートは,コンビニエンスス
トアなどに設置されるマルチメディアキオスクなどの店
舗端末装置150を利用した電子チケット発券処理であ
る。
【0185】(3−5−1) ネットワーク170によ
る発券処理 まず,ネットワーク170を利用した電子チケット発券
処理ついて説明する。電子チケットの購入を希望する顧
客140は,自己のクライアントから,電子チケット販
売者130が運営する販売ポータルサイト(S150
1)にネットワーク170を介してアクセスする(S1
502)。そして,希望するイベントの電子チケット販
売状況を確認し,電子チケットの購入要求を販売ポータ
ルサイト(S1501)に送信する。
【0186】販売ポータルサイト(S1501)におい
ては,電子チケットの販売状況を確認するとともに,電
子チケット購入者の代金支払い能力などを与信調査し,
電子チケットの購入要求を受け付ける。図36には,ク
ライアント端末に表示されるブラウザ画面の一例が示さ
れている。顧客140は,画面上で,公演名,会場,日
時,座席などのイベント情報及び電子チケット情報を確
認した後,そのチケットを購入するかどうかを判断す
る。
【0187】顧客140が電子チケットの購入処理を行
うと,図37に示すような購入確認画面が表示される。
また,顧客140が電子チケットの購入処理を行うと,
電子チケットプラットフォームセンタ110には,販売
された電子チケットに関するイベント情報と情報記憶チ
ップの識別番号が送られ,電子チケットプラットフォー
ムセンタ110において管理されている関連マスタのデ
ータが更新される。
【0188】なお,本実施の形態にかかる電子チケット
の購入処理において特徴的な処理は,購入確認と実際の
発券処理との間にタイムラグが設けられている点であ
る。本実施の形態においては,電子チケットの発券処理
は,電子チケット情報のダウンロードによって行われる
が,図37に示すように,購入確認とダウンロード処理
にはタイムラグが設けられている。
【0189】すなわち,本実施の形態においては,電子
チケット情報をダウンロード可能なダウンロードサイト
のアドレスは,電子メールなどを利用して,後で電子チ
ケット購入者に通知されるように構成されている(S1
502)。
【0190】チケット購入者は,電子チケットダウンロ
ードサイトのアドレスおよびダウンロード日時を電子メ
ールで通知された後,図38に示すように,指定された
日時に電子チケットダウンロードサイト(S1505)
にアクセスする(S1504)。そして,電子チケット
情報をダウンロードして(S1506),クライアント
端末に接続された情報記憶チップ書き込み装置により,
電子チケット情報を情報記憶チップに書き込む。
【0191】電子チケット情報の書き込み処理にあたっ
ては,情報記憶チップの識別番号から情報記憶チップの
認証が行われ,情報記憶チップ書き込み装置にセッティ
ングされている情報記憶チップがチケット購入希望者の
ものであるかどうか確認される。そして,情報記憶チッ
プ書き込み装置にセッティングされている情報記憶チッ
プがチケット購入希望者のものであると確認された後
に,会場アクセス情報や公演情報が情報記憶チップに書
き込まれ,情報記憶チップは,当該イベントに対する電
子チケットとして機能するようになる。
【0192】情報記憶チップ書き込み装置側において
は,情報記憶チップにイベント情報が正しく書き込めた
かどうかのベリファイ処理が行われる。ベリファイ処理
の結果,情報記憶チップにイベント情報が正しく書き込
めた場合には,処理完了通知を販売ポータルサイトに返
す。
【0193】これに対して,何らかの理由で,情報記憶
チップへの書き込みができなかった場合には,リトライ
処理または販売サイトでのキャンセル処理を行う旨のメ
ッセージや関連するリンク先が提示されるので,顧客1
40は,ガイダンスに従い所定の処理を行う。
【0194】このように,購入確認処理と実際の発券処
理との間にタイムラグを設けることにより,販売ポータ
ルサイトに対するチケット購入希望者のアクセスが集中
することによるトラフィックの渋滞を回避することが可
能である。特に,人気アーチストのチケット販売時に
は,チケット購入希望者のアクセスが集中することがし
ばしば生じるため,本実施の形態にかかるシステムのよ
うに,トラフィックの渋滞を回避する手段を講ずること
が好ましい。また購入確認処理と実際の発券処理との間
にタイムラグを設けることにより,チケット購入希望者
の与信処理を行うことも可能となり,チケット購入代金
を確実に回収することが可能となる。
【0195】なお,上記実施の形態においては,顧客1
40による購入処理と電子チケット情報のダウンロード
処理との間にタイムラグを設ける構成を示したが,本発
明はかかる例に限定されず,リアルタイムでタウンロー
ド可能なように構成することも可能であることはいうま
でもない。
【0196】(3−5−2)店舗端末装置150による
発券処理 発券処理のもう一つのルートは,コンビニエンスストア
に設置されるマルチメディアキヨスクやプレイガイドな
どに設置される店舗端末装置150などにおいて,顧客
140が電子チケットを直接購入するものである(S1
507)。この場合には,顧客140が,店舗端末装置
150の表示画面において,購入希望チケットの販売状
況を確認しながら,リアルタイムで電子チケット購入す
ることができる。
【0197】店舗端末装置150は,情報記憶チップに
電子チケット情報を書き込むための権限を付与されてお
り,顧客140は,電子チケット購入代金の支払いと交
換で,電子チケット情報を情報記憶チップに直接書き込
むことが可能である。店舗端末装置150は,電子チケ
ットの発券処理後,書き込みを行った情報記憶チップの
識別番号および電子チケット情報を電子チケット販売者
130の販売ポータルあるいは電子チケットプラットフ
ォームセンタ110に通知する。
【0198】このように,情報記憶チップ読み出し装置
および情報記憶チップ書き出し装置を備えた店舗端末装
置150を用意することにより,自己のクライアント端
末に上記情報記憶チップ読み出し装置および情報記憶チ
ップ書きで装置が設けられていないような場合であって
も,電子チケットの利用が可能となる。
【0199】(3−6) 電子チケット変券システム 次に,図16を参照しながら,本実施の形態にかかる電
子チケット管理システム100による返券処理フロー1
600について説明する。実際には,興行主催者120
から電子チケット販売者130に配券されたすべての電
子チケットが完売されない場合もあり,このような場合
には,返券処理を行うことが必要である。
【0200】電子チケット販売者130側において,返
券要求があると(S1601),興行主催者120側で
は,その返券を受け取るかどうかを判断し,返券を受け
取る場合には(S1602),電子チケットプラットフ
ォームセンタ110において管理されているイベントマ
スタ402も更新する。そして,興行主催者120は,
返券された電子チケットを再配券し(S1603),電
子チケットプラットフォームセンタ110のイベントマ
スタ402もそれに応じて更新する。最配券された電子
チケットを仕入れた(S1604)電子チケット販売者
130は,それに応じて,電子チケット販売者用イベン
トマスタの内容を更新する(S1605)。
【0201】図34に示す仕入れ入力処理画面を参照し
ながら,変券処理の具体例について説明する。仕入れ入
力処理画面において,個別返券(随時返券処理)フレー
ム3402を選択すると,興行主催者120側から電子
チケット販売者130に配券されたチケットを解放し,
興行主催者120側が再発券することは可能となる。個
別返券処理のインターフェースとしては,興行主催者1
20が配券時に使用した会場イメージに関連するGUI
を利用して,座席ごとに返券処理ができるように構成さ
れている。
【0202】図30に示す仕入れ入力処理画面におい
て,一括返券(返券処理)フレーム3403を選択する
と,個別返券処理と同様に,GUI画面において売れ残
ったチケット確認しつつ,一括で返券することが可能で
ある。
【0203】(3−7) 電子チケット分配システム1
700 図17には,電子チケットを購入した顧客140が享受
することが可能な各種サービスが示されている。
【0204】電子チケット購入者は,販売ポータルサイ
ト(S1701)にインターネットなどを介してアクセ
スすることにより,電子チケットに関する情報,例えば
は公演情報や座席情報など(S1704)を確認するこ
とができる(S1702)。電子チケット購入者は,プ
レイガイドの店舗端末装置150やコンビニエンススト
アのマルチメディアキオスク(S1703)において
も,電子チケットに関する情報を確認することができる
(S1702)。
【0205】また場合によっては,電子チケット購入者
は,情報記憶チップに記憶されたデジタル情報ではな
く,紙チケットに具体的に表示されたアナログ情報を希
望する場合もある。このような場合には,情報記憶チッ
プに記憶された電子チケット情報を紙チケットに変換し
(S1705),紙チケットを発行することも可能であ
る(S1706)。このように,電子チケット購入者が
電子チケットを紙チケットに変換したような場合,情報
記憶チップに記憶された電子チケット情報を使用不能に
するとともに,電子チケット販売者130において紙チ
ケット変換履歴を作成し(S1707),そのログを販
売ジャーナル406に記憶する(S1708)ように構
成することも可能である。
【0206】また,現実には,電子チケット購入者と入
場者が一対一対応しない場合も決して少なくない。例え
ば,電子チケット購入者が複数枚の電子チケットを購入
し,それらの電子チケットを他のイベント参加希望者に
分配したい場合がある。
【0207】ところが,従来の電子チケットを利用した
興行システムの場合,一つの情報記憶チップに複数の電
子チケット情報を格納した場合に,記録された権利情報
を安全に他人に分配する方法は提案されていなかった。
そのような場合には,情報記憶チップに記憶された電子
チケットの枚数に合わせた人数が入口などで予め待ち合
わせを行い,同時に入場する以外に方法はなかった。
【0208】また,一つの情報記憶チップに一つの電子
チケット情報しか格納できない方法を採用した場合に
は,隣接する座席の電子チケットを一人の購入が購入
し,それらを事前に配達などの手段を用いて他の人に分
配する必要があり,配送時のトラブルなども懸念される
上,迅速かつ確実な分配手段がなかった。
【0209】この点,本実施の形態にかかる電子チケッ
トの分配方法によれば,一つの情報記憶チップに複数の
電子チケット情報を格納した場合であっても,安全かつ
確実に,他の情報記憶チップに電子チケット情報を分配
することが可能である(S1709,S1710)。以
下に,電子チケットの分配方法について詳細に説明す
る。
【0210】なお,電子チケットの分配方法について
も,先に説明した電子チケットの発券方法と同様に,イ
ンターネットなどのネットワーク170を利用した分配
方法と,プレイガイドやコンビニエンスストアなどに設
置されるマルチメディアキオスクを利用した分配方法と
の二つのルートを採用することが可能である。
【0211】(3−8−1) ネットワーク170によ
る分配方法 まず,図40〜図42を参照しながら,ある情報記憶チ
ップに記憶された電子チケット情報をネットワーク17
0を利用して他の情報記憶チップに移動させる電子チケ
ット分配方法について説明する。
【0212】本実施の形態によれば,情報記憶チップに
記憶された複数の電子チケット情報をインターネットな
どのネットワーク170を介して,クライアント端末に
接続されている情報記憶チップ読み出し/書き出し装置
により他の情報記憶チップに分配することが可能であ
る。
【0213】なお,セキュリティ確保のため,情報記憶
チップ内に格納されている電子チケット情報は,チケッ
ト購入時に,情報記憶チップ内に格納されている情報記
憶チップ固有の識別番号と暗号アルゴリズムを用いてあ
らかじめ暗号化され,電子チケットプラットフォームセ
ンタ110において,電子チケット情報マスタとして保
持されていることは好ましい。
【0214】このようにして購入時に暗号化された電子
チケット情報は,本実施の形態によれば,固有の識別番
号により識別される特定の情報記憶チップに対してのみ
ダウンロードが可能となる。
【0215】実際に分配を行う場合には,分配元クライ
アントが電子チケットプラットフォームセンタ110に
ログインし,分配先の情報記憶チップの固有識別番号を
電子チケットプラットフォームセンタ110に通知す
る。電子チケットプラットフォームセンタ110では,
予め保持している情報に基づき,すでにダウンロードさ
れた電子チケット情報と情報記憶チップ内に格納された
電子チケット情報とを参照し,分配元情報記憶チップか
ら電子チケット情報を削除するとともに,電子チケット
プラットフォームセンタ110内の電子チケット情報に
対して,ダウンロード等の手段により購入手続きなしに
分配可能な電子チケット情報として分配指定先情報記憶
チップの識別番号により電子チケット情報を再暗号化す
る。
【0216】このように電子チケットプラットフォーム
センタ110内において処理を行うことにより,分配先
クライアントを介してログインを行うことにより,分配
指定先の情報記憶チップに対してのみ,電子チケット情
報のダウンロードが可能となり,電子チケットの分配作
業を行うことができる。
【0217】このように,本実施の形態によれば,分配
元情報記憶チップによる分配指定作業(分配元情報記憶
チップ内の電子チケット情報の削除処理を含む)と,分
配先情報記憶チップに対する電子チケット情報の書き込
み作業を同時に行う必要がなく,購入者の都合に合わせ
て円滑に電子チケット情報の分配作業を行うことが可能
となる。
【0218】なお,分配サービスの対象となった電子チ
ケット情報および分配元情報記憶チップおよび分配先情
報記憶チップの識別番号は,電子チケットプラットフォ
ームセンタ110内の電子チケット情報マスタなどにお
いて,興行清算が終了するまで履歴管理が行われ,トラ
ブルなどが生じた際に参照することが可能である。
【0219】次に,図40および図41を参照しなが
ら,本実施の形態にかかる電子チケット分配方法の処理
フローについて説明する。
【0220】まず,図40を参照しながら,分配元電子
チケット情報を格納した情報記憶チップを所持している
顧客140クライアントと電子チケットプラットフォー
ムセンタ110との間の情報の流通について説明する。
【0221】複数の電子チケット情報を購入し,それら
の複数の電子チケット情報を一つの情報記憶チップに格
納した顧客140が,複数の電子チケット情報のうちの
いくつかを他の情報記憶チップに記憶したい場合には,
まず,電子チケットプラットフォームセンタ110に所
定の識別番号とパスワードによりログインする(S40
01)。電子チケットプラットフォームセンタ110で
は,顧客140のログインに対する認証を行う(S40
02)。
【0222】認証を受けた後,分配元の顧客140は,
クライアントに接続された情報記憶チップ読み出し装置
により,情報記憶チップに記憶された電子チケット情報
やイベント情報の参照を行う(S4003)。そして,
分配を行う電子チケットの公演名や分配枚数などを指定
して,分配情報を選択する(S4004)。さらに,分
配先の情報記憶チップの識別番号の指定や,分配先の情
報記憶チップへの電子チケット情報の書き込みを有効に
するためのパスワードなどの指定を行う(S400
5)。
【0223】以上のような作業を行うと,例えば情報記
憶チップが非接触型のICカードである場合には,「カ
ードをかざしてください」といったような指示が表示さ
れ(S4006),分配元の顧客140が情報記憶チッ
プ読み出し装置に情報記憶チップが実装されたICカー
ドをかざすと(S4007),その内容が情報記憶チッ
プ読み出し装置により読み出され,電子チケットプラッ
トフォームセンタ110に内容が送信される(S400
8)。
【0224】電子チケットプラットフォームセンタ11
0では,読み出した電子チケット情報を電子チケットプ
ラットフォームセンタ110内に保持しているマスタ,
例えば電子チケット情報マスタやイベントマスタ(S4
009)に格納されている対応情報との照合を行う(S
4010)。
【0225】照合の結果,電子チケット情報の認証が確
認されると,分配指定情報のカード内削除処理を実行す
る(S4011)。その結果,分配元情報記憶チップに
格納されている分配対象電子チケット情報が削除あるい
は無効設定がなされる(S4012)。さらに,電子チ
ケットプラットフォームセンタ110内に格納されてい
るマスタの更新作業を行う。具体的には,電子チケット
プラットフォームセンタ110内のマスタに,分配元情
報記憶チップの識別番号で暗号化され登録されている分
配指定情報を復号する(S4013)。そして,新たに
分配先情報記憶チップの識別番号で暗号化し,電子チケ
ットプラットフォームセンタ110内に格納されている
マスタに登録する(S4015)。その後,完了通知が
分配元情報記憶チップに関連する顧客140クライアン
トに送信され,一連の作業が終了する(S4015)。
【0226】次に,図41を参照しながら,電子チケッ
ト情報の分配を受けるために,電子チケットプラットフ
ォームセンタ110と分配先顧客140との間で行われ
る情報の流通に関するフローについて説明する。
【0227】なお,電子チケット情報の分配を受けるた
めに必要なパスワードに関しては,分配元の顧客140
から分配先の顧客140に対して,予め電子メールなど
の手段を介して送信されているものとする。
【0228】電子チケット情報の分配を受けようとする
分配先の顧客140は,少なくとも情報記憶チップへの
情報書き込み機能を備えたクライアント端末を介して,
電子チケットプラットフォームセンタ110に所定の識
別番号とパスワードによりログインする(S410
1)。電子チケットプラットフォームセンタ110で
は,ログインが正規のものであるか認証を行う(S41
02)。
【0229】ログインが認証されると,分配先顧客14
0では,自己のクライアント端末においてイベント情報
を参照し(S4103),分配を受けようとする電子チ
ケット情報を指定する(S4104)。すると,電子チ
ケットプラットフォームセンタ110側からパスワード
の入力が求められるので,図40に示すフローにおい
て,分配元顧客140が分配対象の電子チケットを指定
した際に設定した分配用パスワードを入力する(S41
06)。
【0230】電子チケットプラットフォームセンタ11
0では,入力された分配用パスワードの認証を行う(S
4106)。認証の結果,電子チケット情報を分配する
ことが認められると,例えば情報記憶チップが非接触型
のICカードである場合には,「カードをかざしてくだ
さい」といったような指示が表示される(S410
7)。分配先の顧客140が情報記憶チップ書き込み装
置に情報記憶チップが実装されたICカードをかざすと
(S4108),そのICカード内の情報記憶チップに
指定された電子チケット情報やその内容が電子チケット
プラットフォームセンタ110からダウンロードされ,
情報記憶チップ書き込み装置により書き込まれる(S4
109)。その後,完了通知が分配先情報記憶チップに
関連する顧客140クライアントに送信され,一連の作
業が終了する(S4110)。
【0231】図42には,本実施の形態にかかる電子チ
ケット分配方法において適用可能な暗号化/符号化方法
の一例が示されている。図示のように,電子チケット情
報あるいはイベント情報(S4201)は,各情報記憶
チップ固有の識別番号と暗号アルゴリズムを用いて暗号
化され(S4202),暗号情報として,電子チケット
プラットフォームセンタ110において保持されている
(S4203)。
【0232】暗号化された電子チケット情報あるいはイ
ベント情報(S4204)を利用する場合には,暗号化
時と同様に,各情報記憶チップ固有の識別番号と復号ア
ルゴリズムを用いて暗号化され暗号情報を復号化するこ
とにより(S4205),本来の電子チケット情報ある
いはイベント情報として利用することができる(S42
06)。
【0233】なお,図42に示す暗号化方法は,本実施
の形態にかかる電子チケット分配方法に適用可能な一例
に過ぎず,分配作業のセキュリティ保護のために,他の
暗号化手段を用いてもかまわないことはいうまでもな
い。さらに,暗号アルゴリズムを利用せずに,認証用鍵
技術を用いることにより,セキュリティ保護を図る構成
を採用すること可能である。
【0234】(3−9−2) 店舗端末装置150によ
る分配方法 次に,図43および図44を参照しながら,ある情報記
憶チップに記憶された電子チケット情報を店舗端末装置
150を利用して他の情報記憶チップに移動させる電子
チケット分配方法について説明する。
【0235】本実施の形態によれば,情報記憶チップ内
に格納された複数の電子チケット情報を,プレイガイド
やコンビニエンスストアなどに設置されているマルチメ
ディアキオスクのような店舗端末装置150により,分
配元の本人と分配先の本人同士が実際に同一現場におい
てほぼ同時に動作を行う分配行為により信憑性を保証し
分配を行う。
【0236】本実施の形態にかかる分配方法の概略を説
明すれば,以下のようである。すなわち,店舗端末装置
150により,分配元の情報記憶チップ内の情報を読み
出して,画面表示し,分配対象である情報を選択させ,
その情報を店舗端末装置150内に取り込むとともに,
分配元の情報記憶チップ内に格納された情報を無効設定
し,その後,分配先の情報記憶チップに対して分配対象
である情報を書き込むのである。
【0237】分配元の情報記憶チップに書き込まれてい
る分配対象である情報の無効設定および分配先の情報記
憶チップに対する分配対象である情報の書き込み動作
は,コンピュータのような汎用機械ではなく,独自のア
クセスキーを備えた専用機械により行われるので,高い
セキュリティを確保することができる。
【0238】分配先の情報記憶チップの固有識別番号
は,ログとして店舗端末装置150内に蓄えられてお
り,リアルタイムにあるいはあるタイミングで,オンラ
インまたはオフラインで電子チケットプラットフォーム
センタ110に送られ,電子チケットプラットフォーム
センタ110の関連するマスタに登録されて管理され
る。このように,電子チケットの分配履歴は,電子チケ
ットプラットフォームにおいて集中的に管理されている
ので,従来不可能であって,分配後の権利情報の信憑性
についても分配履歴を参照することにより,容易に確認
することができる。
【0239】なお,分配サービスの対象となった電子チ
ケット情報および分配元情報記憶チップおよび分配先情
報記憶チップの識別番号は,電子チケットプラットフォ
ームセンタ110内の電子チケット情報マスタなどにお
いて,興行清算が終了するまで履歴管理が行われ,トラ
ブルなどが生じた際に参照することが可能である。
【0240】本実施の形態によれば,同一の店舗端末装
置150の前で,分配元の情報記憶チップの携行者と,
分配先の情報記憶チップの携行者とが,同時に分配行為
を行うことにより,分配行為の信憑性を保証しようとす
るものである。しかしながら,場合によっては,分配先
の情報記憶チップの記憶容量が不十分であり,その場で
は分配行為を完了させられないような事態も発生し得
る。
【0241】そのような場合であっても,本実施の形態
によれば,店舗端末装置150から送られた分配履歴が
電子チケットプラットフォームセンタ110において集
中的に管理されているので,新しい情報記憶チップを入
手した別のタイミングで,その分配履歴が中断した個所
から,分配行為を行うことが可能である。
【0242】また分配処理が中断した場合には,分配元
の情報記憶チップに分配対象である電子チケット情報を
戻す,すなわち,分配元の情報記憶チップに記憶された
分配対象の電子チケット情報を有効化するように構成す
ることも可能であることはいうまでもない。
【0243】次に,図43および図44を参照しなが
ら,本実施の形態にかかる電子チケット分配方法の処理
フローについて説明する。
【0244】なお,図43は,分配元の情報記憶チップ
を携行する分配元顧客140と,分配先の情報記憶チッ
プを携行する分配先顧客140と,店舗端末装置150
との間における情報の流通状態および処理状態を示す処
理フローであり,図44は,店舗端末装置150と電子
チケットプラットフォームセンタ110との間の情報の
流通状態および処理状態を示す処理フローである。
【0245】図43において,分配元の情報記憶チップ
を携行する分配元顧客140と分配先の情報記憶チップ
を携行する分配先顧客140とは,一緒にコンビニエン
スストアなどに設置されているマルチメディアキオスク
などの店舗端末装置150にアクセスする(S430
1)。なお,ここでは分配元顧客140と分配先顧客1
40とは別人であるとして処理フローの説明を行うが,
分配元の情報記憶チップを携行する顧客140と分配先
の情報記憶チップを携行する顧客140とが同一人物で
あっても構わないことは言うまでもない。
【0246】次いで,分配元顧客140または分配先顧
客140は,店舗端末装置150のアプリケーションを
選択し(S4302),その中からチケット分配アプリ
ケーションを起動する(S4303)。すると,例え
ば,「カードをさらしてください」というようなメッセ
ージが表示されるので(S4304),まず分配元の電
子チケット情報が格納されている情報記憶チップが実装
されたICカード(S4305)などを,店舗端末装置
150の情報記憶チップ読み出し装置にさらす。
【0247】店舗端末装置150は,情報記憶チップの
中身を読み出し,情報記憶チップの認証を行う(S43
06)。認証作業が成功すると,情報記憶チップ内の情
報が読み込まれ(S4307),必要な情報が画面表示
される。読み込まれた内容は店舗端末装置150内の記
憶装置内に一時的保存される(S4308)。
【0248】分配元情報記憶チップの携行者は,画面表
示された内容に基づいて,分配対象である電子チケット
情報を選択する(S4309)。店舗端末装置150
は,選択内容が正しいかどうかを分配元情報記憶チップ
の携行者に対して確認した後に,まず,分配元情報記憶
チップに記憶された分配対象である電子チケット情報を
無効に設定する。
【0249】次いで,分配先の情報記憶チップが実装さ
れたICカード(S4311)が準備され,分配元の情
報記憶チップが実装されたICカード(S4305)と
差し替えが行われる(S4312)。情報記憶チップが
非接触型ICカードとして構成されている場合には,店
舗端末装置150に設けられた情報記憶チップ読み出し
装置に対して,ICカードがさらされて,その内容が読
み出される(S4313)。
【0250】店舗端末装置150では,まず,分配先情
報記憶チップの認証を行う(S4314)。認証に成功
すると,分配先情報記憶チップ内の情報が読み出され,
空きエリアが確認される(S4315)。
【0251】ここで,分配先情報記憶チップ内に,分配
対象である電子チケット情報を書き込むために必要な空
きエリアが確保できない場合には,分配作業が中断さ
れ,分配先情報記憶チップの差し替えのガイダンスが表
示される。ここで必要な空きエリアを有する新しい分配
先情報記憶チップが用意されれば,分配作業は再開され
る。これに対して,必要な空きエリアを有する新しい分
配先情報記憶チップが用意できない場合には,分配作業
は中止される。
【0252】ここまでの分配作業のログは,電子チケッ
トプラットフォームセンタ110に保持されているの
で,分配先情報記憶チップの携行者は,準備が整ったと
きに,店舗端末装置150から電子チケットプラットフ
ォームセンタ110から作業履歴を読み出して,分配作
業を再開することができる。
【0253】あるいは,分配作業が中止した場合には,
店舗端末装置150に一時的に格納された電子チケット
情報を分配元情報記憶チップに書き戻すように構成する
ことが可能である。かかる場合には,十分な空き容量を
有する分配先情報記憶チップの準備が整ったときに,再
度分配作業を行うことになる。
【0254】このように情報記憶チップ内の情報が確認
され(S4315),分配対象である電子チケット情報
を書き込むために十分な空き容量が確認できた場合に
は,店舗端末装置150に一時的に格納された電子チケ
ット情報が,情報記憶チップ内に書き込まれる(S43
16)。一連の作業が完了すると,店舗端末装置150
内に分配作業のログが保存される(S4317)。
【0255】店舗端末装置150に格納された分配作業
のログは,図44に示すように,適当なタイミングで,
電子チケットプラットフォームセンタ110に送信され
(S4401),電子チケットプラットフォームセンタ
110の関連するマスタ内に登録され保持される。な
お,ログの送信は,リアルタイムで行うように構成する
ことも可能であるし,あるいは適当なタイミングでオン
ラインまたはオフラインで行うことも可能である。そし
て,電子チケットプラットフォームセンタ110に格納
された分配作業のログは,少なくともイベントの清算が
終了するまで保持される。
【0256】なお,上記実施形態においては,店舗端末
装置150により,分配元情報記憶チップから分配先情
報記憶チップに電子チケット情報を移動させる方法を示
したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,店
舗端末装置150により,分配元情報記憶チップから分
配対象である電子チケット情報を読み出して,紙チケッ
トとして再発行する構成を採用することも可能である。
【0257】以上説明したように,本実施の形態にかか
る電子チケット分配方法によれば,一つの情報記憶チッ
プに複数の電子チケット情報を書き込んだ場合であって
も,その内容を他の情報記憶チップに簡単に分配するこ
とが可能である。
【0258】また,本実施の形態にかかる電子チケット
分配方法によれば,電子チケットプラットフォームセン
タ110において履歴管理が行われるので,万が一のト
ラブルが生じたような場合であっても,履歴を追跡する
ことにより,原因を容易につきとめることができる。
【0259】さらに,ダフ屋などの不正な電子チケット
の分配を防止することができる。さらに,分配先の情報
記憶チップを相手方に郵送する場合などに生じるおそれ
がある配送トラブルを回避することが可能である。さら
に,チケット配送のタイムラグを考慮しなくてもいいの
で,開演直前までチケットを分配することが可能であ
る。
【0260】以上,本発明にかかるチケット分配方法の
好適な実施形態について説明したが,本発明は上記実施
形態に限定されない。例えば,インターネットを利用し
たチケット分配方法は,ある情報記憶チップに記憶され
た電子チケット情報を他の情報記憶チップに移動させる
あらゆるフェーズに適用可能である。すなわち,一つの
情報記憶チップに記憶された複数の電子チケット情報の
一部を他の情報記憶チップに移動させる分配行に限定さ
れず,一つの情報記憶チップに記憶された一または複数
の電子チケット情報のすべてを他の情報記憶チップに移
動させる譲渡行為に対しても適用可能であることはいう
までもない。
【0261】さらに,本実施の形態にかかるチケット分
配方法は,電子チケット情報に限定されず,情報記憶チ
ップに記憶されたあらゆる情報の分配や譲渡に適用する
ことが可能である。
【0262】(3−8) 販売ジャーナル処理フロー1
800 本実施の形態にかかる電子チケット管理システム100
においては,配券処理後に,電子チケット情報はさまざ
まなフェーズにおいてダイナミックに変化していく。す
なわち,電子チケット販売者130は,発券処理を通じ
て,顧客140に対して電子チケット情報を販売するこ
とにより,電子チケット情報の所有権を顧客140に移
転させる。また,顧客140同士においても,分配処理
や譲渡処理を通じて,電子チケット情報の所有権を移転
させていく。このように,さまざまなフェーズにおいて
変化していく電子チケット情報を,電子チケットプラッ
トフォームセンタ110において,統一的に管理してい
くシステムが,販売ジャーナル処理フロー1800であ
る。
【0263】図18には,販売ジャーナル処理フローの
一例が示されている。例えば,電子チケット販売者13
0における発券処理は,販売状況報告S1801とし
て,電子チケットプラットフォームセンタ110に報告
され販売ジャーナルマスタS1802に適宜蓄積されて
いく。同様に,電子チケット販売者130の販売ポータ
ルサイトS1803や店舗端末装置S1804を介して
行われた電子チケット情報の分配処理や譲渡処理S18
05は,電子チケットプラットフォームセンタ110に
報告されて,同様に販売ジャーナルマスタS1806に
適宜蓄積されていく。
【0264】興行主催者120は,必要に応じて販売ジ
ャーナル406を参照することにより,販売状況を確認
することができる(S1805)。
【0265】以上のように,本実施の形態にかかる電子
チケット管理システム100によれば,電子チケット情
報の移動に関する情報は,常に電子チケットプラットフ
ォームセンタ110に集中され,販売ジャーナル406
として蓄積され管理されているので,電子チケットの一
元的管理が可能である。
【0266】なお,イベントの当日などに関しては,販
売ジャーナル406をリアルタイムで更新できないよう
な場合も想定されるが,このような場合には,会場に設
置されるゲート端末装置180などから,イベント終了
後に,販売状況等の報告を受けて,販売ジャーナル40
6を更新させることが可能である。
【0267】(3−9) ゲート管理システム 次に,本実施の形態にかかる電子チケット管理システム
100における電子チケットのイベント会場160での
利用状況について説明する。すなわち,本実施の形態に
かかる電子チケット管理システム100は,イベント会
場160の入口に設置されるゲート管理システムとして
も適用可能である。
【0268】従来,イベント会場160では,入場に際
して,紙チケットの半券を切り取る「もぎり」と称され
る作業員が,入場の可否を目視で判断していた。そのた
め,偽造チケットが横行し,大規模な公演ではもぎりの
ための人件費も無視できないものであった。
【0269】もぎりにより切り取られた半券は,公演終
了後に,入場者数を把握するために集計されている。し
かしながら,半券の収集では,集計に時間がかかる上
に,正確さを欠いていた。また,半券の収集では,実際
の入場者の動向を把握することが困難であり,集計はア
バウトなものとならざるを得なかった。
【0270】また,障害者への座席案内などは,実際に
は専任の担当者が必要であるため,特定の公演や,専任
の担当者が常任する会場でしか対応することができなか
った。したがって,障害のある顧客140は,付き添い
がいない限り,単独でイベントに参加することが困難で
あった。
【0271】しかしながら,本実施の形態にかかるゲー
ト管理システムによれば,上記のような問題点を効果的
に解決することが可能である。
【0272】本実施の形態にかかるゲート管理システム
の概要は,次のとおりである。
【0273】講演会場に設置されたゲート端末装置18
0に,電子チケットプラットフォームセンタ110から
イベント情報を予めダウンロードしておく。このゲート
端末装置180により,入場者が携行する非接触型IC
カードなどの情報記憶チップ内に記憶されている電子チ
ケット情報およびイベント情報を読み取り,読み出され
たイベント情報が正規のイベント情報である場合に,入
場者の入場を許諾する。
【0274】同時に,ゲート端末装置180により読み
出された電子チケット情報に含まれる携行者情報などか
ら,チケット携行者の属性(例えば,携行者が年配者で
あるとか,障害者であるとか)を判断し,その属性に応
じた対応を行う。
【0275】さらに,公演後には入場を許可したカード
の情報を分析して,事後のマーケッティングに生かすこ
とが可能である。
【0276】以下,本実施の形態にかかるゲート管理シ
ステムについてさらに詳細に説明する。
【0277】図19に,本実施の形態にかかるゲート管
理システムを会場に設置するためのゲート端末設置処理
フロー1900について説明する。
【0278】図示のように,まずイベントが開催される
に先立って,会場の設営が行われ(S1901),その
会場にゲート端末装置180が設置される(S190
2)。ゲート端末装置180には,電子チケットプラッ
トフォームセンタ110のイベントマスタ402から公
演情報がエキスポートされ導入される(S1903)。
公演情報の導入は,オンラインで行っても良いし,オフ
ラインで行っても良い。これにより,本実施の形態にか
かるゲート管理システムの適用が可能となる。
【0279】なお,上記説明は,イベント会場160に
ゲート端末が常設されていない場合の実施形態に即した
ものであるが,イベント会場160にゲート端末が常設
されているような場合には,常設ゲート端末装置180
に対して,電子チケットプラットフォームセンタ110
のイベントマスタ402から公演情報を転送することに
より(S1904,S1905),本実施の形態にかか
るゲート管理システムの適用が可能となる。この場合に
も,公演情報の転送は,オンラインで行っても良いし,
オフラインで行っても良い。
【0280】次に,図45〜図47を参照しながら,本
実施の形態にかかるゲート管理システムにおけるゲート
入場処理フローについて説明する。なお,以下の説明に
おいては,電子チケット情報およびイベント情報が格納
された情報記憶チップとして非接触型ICカードを用い
るものとする。
【0281】顧客140は,イベント会場160のゲー
トにおいて,情報記憶チップをゲート端末装置180に
かざす(S4501)。ゲート端末装置180は,電子
チケットプラットフォームセンタ110から予め獲得し
てあるイベント情報(S4503)と,情報記憶チップ
に格納されているイベント情報(S4502)とを比較
し(S4503),情報記憶チップに格納されているイ
ベント情報が正規のイベント情報である場合には入場が
許可され,例えば青ランプが点灯する(S4504)。
これに対して,情報記憶チップに格納されているイベン
ト情報が正規のイベント情報でない場合には入場が拒否
され,例えば赤ランプが点灯したり,音声での案内が流
されたりする(S4504)。
【0282】ゲート端末装置180は,入場が許可され
た情報記憶チップからさらに携行者情報などの電子チケ
ット情報を読み出し,顧客140属性を確認する(S4
506)。そして,入場者が健常者などの一般顧客14
0の場合には,図10に示すように,画面に席番号を表
示し,「左手2番ドアからお入りください」などと音声
での案内が流される(S4507)。入場者はその案内
したがって,イベント会場160内に入場する(S45
11)。
【0283】これに対して,入場者が健常者でない場合
には,入場者の属性に応じて異なる案内がなされる。
【0284】例えば,入場者が車椅子使用者である場合
には,車椅子が通過できる通路などが画面上でまたは音
声で案内される。また,車椅子使用者が目や耳が不自由
でない場合には,健常者の場合と同様に,画面に席番号
を表示し,「左手2番ドアからお入りください」などと
音声での案内が流される(S4508)。入場者はその
案内したがって,イベント会場160内に入場する(S
4511)。
【0285】入場者が,目の不自由な方や目の悪い年配
の方である場合には,「左手2番ドアからお入りくださ
い」などと健常者の場合よりも大きな音声での案内が流
される(S4509)。入場者はその案内したがって,
イベント会場160内に入場する(S4511)。
【0286】入場者が,耳の不自由な方や耳の遠い年配
の方である場合には,健常者の場合よりも大きな文字
で,画面上に座席番号や入場ドアが表示される(S45
10)。入場者はその案内したがって,イベント会場1
60内に入場する(S4511)。
【0287】このように,本実施の形態にかかるゲート
管理システムおいては,入場者の属性がリアルタイムで
会場スタッフに報告されるので,会場スタッフは,入場
者の属性に応じた対応を容易に行うことが可能である。
【0288】図46には,情報記憶チップに記憶される
イベント情報や電子チケット情報などのデータ構造が示
されている。図示の例では,公演ID,フロア,席番
号,会員番号,顧客140氏名,顧客140属性,生年
月日などが情報記憶チップに記憶されている。ゲート端
末装置180は,まず,公演IDを読み取り,入場の可
否を判断する。そして,座席情報などから,入場者に案
内を送る。さらに携行者情報から,顧客140の属性を
判断し,顧客140に応じた対応をすること可能であ
る。
【0289】上記のように,ゲート端末装置180に
は,入場の可否を報告するランプや,座席情報を画面表
示する表示装置や,音声などにより案内する案内装置が
設置されている。ゲート端末装置180には,さらに,
顧客140の要請に応じて,座席情報などを紙でプリン
トアウトするためのプリンタなどの出力装置を設けるこ
とも可能であることはいうまでもない。
【0290】上記実施形態においては,入場の可否を判
定するにあたりランプ等の手段を採用しているが,駅改
札に設置されているようなフラップつきの通過ゲートを
設け,入場が許可された場合にフラップを開放するよう
な構成を採用することお可能である。
【0291】また,情報記憶チップをリライタブルな面
を有する携帯装置に実装し,そこに必要な公演情報を印
字する方法を採用することも可能である。また,情報記
憶チップが,携帯電話や携帯端末装置などの表示機能を
有するものに組み込まれている場合には,これらの表示
装置に必要な公演情報を表示させるような構成を採用す
ることも可能である。
【0292】実際のイベントの運営にあたっては,途中
退場などの事態も生じ得る。従来,途中退場者の再入場
の可否判断は半券などによって行っていた。しかしなが
ら,本実施の形態にかかるチケット管理システムによれ
ば,入場の際には,情報記憶チップに書き込まれたイベ
ント情報を読み出すだけで,書込み操作を行わないの
で,再入場時には,最初の入場と同様に,ゲート通過処
理を行うことにより,対応することが可能である。
【0293】また,ゲート端末装置180以外に,情報
記憶チップ内に記憶されたチケット情報などを印字する
印字端末や表示端末を会場内に設置して,会場内での混
在を緩和する構成を採用することも可能である。かかる
公正によれば,特に,トイレ休憩など,一旦,離席後に
再着席する場合に,自分の座席を確認することが可能で
ある。
【0294】次いで,図20を参照しながら,本実施の
形態にかかるゲート管理システムにおける入場ログの処
理フローについて説明する。
【0295】まず,正規のイベント情報が格納された情
報記憶チップを携行する顧客140が講演会場に入場す
ると(S2001),ゲート端末装置180において入
場が許可され,顧客140はゲートを通過する(S20
02)。ゲート端末装置180において,顧客140の
ゲート通過に応じて,入場ログが取得される(S200
3)。入場ログにおいては,単に情報記憶チップに記憶
された正規のイベント情報のみならず,携行者情報など
を含む電子チケット情報も収集される。
【0296】図47には,入場情報表示処理画面の一例
が示されている。
【0297】すでに説明したように,ゲート端末装置1
80において収集された入場ログは適宜会場管理端末に
送信され,図47に示すように,グラフィカルなイメー
ジで画面上に表示される。会場管理者は,画面上で,入
場状況をリアルタイムで把握することが可能である。例
えば,開演間近になっても,所定数の入場者が得られな
い場合には,交通手段の事故や天候の不順などのトラブ
ルが想定可能であり,開演時間を遅らせるなどの対応を
行うことが可能である。
【0298】再び図20に戻り,ゲート端末装置180
において収集された入場ログは,リアルタイムで,ある
いは適当なタイミングで,電子チケットプラットフォー
ムセンタ110に送信され,電子チケットプラットフォ
ームセンタ110においてログ回収が行われる(S20
04)。回収されたログは,イベント終了後に分析さ
れ,例えば入場者数が集計される(S2005)。集計
された入場者数は,電子チケット販売者130に適宜送
られ,電子チケット販売者130において売上日報や売
上月報が作成される(S2006)。集計された入場者
数は,電子チケットプラットフォームセンタ110にお
いて,入場者数レポートとして集計される(S200
7)。同様に,入場者数などの情報は,イベント会場1
60においても集計されており(S2008),適宜入
場者レポートが作成される(S2009)。そして,興
行主催者120は,必要に応じて,イベント会場160
や電子チケットプラットフォームセンタ110において
作成された入場者レポートを確認することが可能である
(S2010)。
【0299】以上説明したように,本実施の形態にかか
るゲート管理システムによれば,会場ゲートにおいて,
情報記憶チップに記憶されたイベント情報が正規のイベ
ント情報である否かに基づいて入場の可否を判断してい
るので,公演開始直前に購入されたチケットの入場判断
も即座に行うことができる。これにより,販売機会の損
失を最小限に抑えることが可能となる。
【0300】さらに,会場ゲートでの入場可否の判定
は,もぎりなどの作業員の目視に頼るのではなく,ゲー
ト端末装置180が行うので,正確かつ迅速な入場可否
の判断が可能となる。その結果,偽造チケットを排除す
ることが可能となる上,もぎりの手間と人件費を節約す
ることができる。
【0301】また,入場者の属性に応じた案内や表示を
行うことにより,スムーズな入場を実現することが可能
である。同時に,専任に係員をおくことなく,障害者に
とっても入場しやすいバリアフリーのシステムを実現す
ることができる。
【0302】さらに,ゲート端末装置180において,
情報記憶チップに記憶された電子チケット情報をリアル
タイムで回収し,集計することが可能なので,会場管理
端末において,入場者数の把握や,座席の埋まり具合な
どについてもリアルタイムで把握することでき,円滑な
会場運営を行うことができる。
【0303】(3−9) 請求処理フロー 次に,図21を参照しながら,本実施の形態にかかる電
子チケット管理システム100にかかわる請求処理フロ
ーについて説明する。
【0304】なお,顧客140が電子チケット購入時
に,顧客140と電子チケット販売者130との間に発
生する請求フローについては,従来の請求処理フローと
同様に,クレジット決済,電子マネー決済などを適用す
ることが可能なので,ここでは言及するにとどめ詳細説
明は省略するものとする。
【0305】したがって,ここでは,イベントが終了後
に,イベント会場160,交渉主催者,電子チケットプ
ラットフォームセンタ110,電子チケット販売者13
0/ファンクラブ,販売店舗/コンビニエンスストア間
において行われる請求処理フローについて主に説明する
ことにする。
【0306】まず,電子チケット販売者130/ファン
クラブと興行主催者120間においては,余ったチケッ
トの返券処理(S2101)と,そのチケットの受け取
り処理(S2102)が例えばオンライン処理により行
われる。同時に,電子チケット販売者130/ファンク
ラブからは,最終的な販売状況レポートが発行され(S
2102),興行主催者120は販売状況レポートの確
認を行い(S2103),その後,販売状況レポートに
基づいて請求書を発行する(S2104)。
【0307】電子チケット販売者130/ファンクラブ
は,発行された請求書に対して販売手数料を相殺した後
(S2105),売上を興行主催者120に対して入金
し(S2106),興行主催者120は入金確認を行う
ことにより(S2107),電子チケット販売者130
/ファンクラブと興行主催者120間における請求処理
フローは完了する。
【0308】次いで,興行主催者120と電子チケット
プラットフォームセンタ110間においては,まず電子
チケットプラットフォームセンタ110からシステム使
用料の請求が行われ(S2108),興行主催者120
がその請求に対して使用料を入金し(S2109),電
子チケットプラットフォームセンタ110がその入金を
確認することにより(S2110),興行主催者120
と電子チケットプラットフォームセンタ110間におけ
る請求処理フローは完了する。
【0309】電子チケット販売者130/ファンクラブ
と販売店舗/コンビニエンスストア等間においては,ま
ず販売店舗/コンビニエンスストア等から電子チケット
販売者130/ファンクラブに対して手数料の請求が行
われ(S2111),電子チケット販売者130/ファ
ンクラブがその請求に対して手数料を入金し(S211
2),販売店舗/コンビニエンスストア等がその入金を
確認することにより(S2113),電子チケット販売
者130/ファンクラブと販売店舗/コンビニエンスス
トア等間における請求処理フローは完了する。
【0310】同様に,電子チケットプラットフォームセ
ンタ110と販売店舗/コンビニエンスストア等間にお
いては,まず販売店舗/コンビニエンスストア等から手
数料の請求が電子チケットプラットフォームセンタ11
0に対して行われ(S2114),電子チケットプラッ
トフォームセンタ110がその請求に対して手数料を入
金し(S2115),販売店舗/コンビニエンスストア
等がその入金を確認することにより(S2116),電
子チケットプラットフォームセンタ110と販売店舗/
コンビニエンスストア等間における請求処理フローは完
了する。
【0311】同様に,電子チケットプラットフォームセ
ンタ110と電子チケット販売者130/ファンクラブ
間においては,まず電子チケットプラットフォームセン
タ110からシステム使用料の請求が電子チケット販売
者130/ファンクラブに対して行われ(S211
7),電子チケット販売者130/ファンクラブがその
請求に対して使用料を入金し(S2118),電子チケ
ットプラットフォームセンタ110がその入金を確認す
ることにより(S2119),電子チケットプラットフ
ォームセンタ110と電子チケット販売者130/ファ
ンクラブ間における請求処理フローは完了する。
【0312】最後に,イベント会場160と興行主催者
120間においては,まずイベント会場160から会場
使用料の請求が興行主催者120に対して行われ(S2
120),興行主催者120がその請求に対して使用料
を入金し(S2121),イベント会場160がその入
金を確認することにより(S2119),イベント会場
160と興行主催者120間における請求処理フローは
完了する。
【0313】以上,本実施の形態にかかる電子チケット
管理システム100の運用にあたって発生する請求処理
フローの一例について説明したが,システムの構成によ
ってはさまざまな請求処理フローが発生し得ることはい
うまでもないが,ここでは言及するにとどめ詳細説明は
省略する。
【0314】図39には,請求処理画面の例が示されて
いる。図示のように,電子チケットの発券数に応じて,
請求書および明細書を発行する処理が行われる。例え
ば,請求処理画面において,配券システム利用明細作成
フレームを選択すると,興行主催者120,電子チケッ
ト販売者130それぞれに配券システムの使用状況に応
じて明細書が画面表示またはプリントアウトされる。ま
た,ゲート資料明細作成フレームを選択すると,公演ご
とに電子チケット販売数に応じたゲート使用料の明細書
が表示またはプリントアウトされる。さらに,請求書作
成処理フレームを選択すれば,明細書に基づいて,請求
書が画面表示またはプリントアウトされる。
【0315】(3−10) 後処理フロー 本実施の形態にかかる電子チケットの管理システムにお
いては,電子チケットを仲介としてさまざまフェーズに
おいて情報記憶チップの携行者の動向に関する電子化デ
ータを収集することが可能である。これらの情報は,後
々のマーケッティングにとって有益な情報であり,本実
施の形態にかかる電子チケット管理システム100にお
いても,収集されたデータの分析を行う後処理が適宜行
われ,マーケッティングに活用される。
【0316】図22には,本実施の形態にかかる電子チ
ケットの管理システムに適用可能な後処理フローの一例
が示されている。
【0317】図示のように,電子チケットを仲介として
さまざまフェーズにおいて情報記憶チップの携行者の動
向に関して発生する情報は電子チケットプラットフォー
ムセンタ110に集中する。ここで,入場者データの分
析を一例にあげてデータの後処理について説明すると,
電子チケットプラットフォームセンタ110は,例えば
イベント会場160のゲート端末装置180から入場者
データを入手する(S2201)。
【0318】入場者データは電子チケットプラットフォ
ームセンタ110から電子チケット販売者130/ファ
ンクラブに送られて,さまざまな局面からマーケット分
析され(S2202),その結果は会員マスタに登録さ
れる(S2203)。そして,分析結果は,例えば興行
主催者120にフィードバックされる(S2204)。
【0319】興行主催者120は,マーケット分析に基
づいて,興行レビューを行い(S2205),次回の興
行に生かすことができる(S2206)。そして,次回
興行のニュースは,興行主催者120の広報を介して,
電子チケット販売者130/ファンクラブに対して最新
情報として提供されたり(S2207),顧客140に
対して会員情報誌,テレビ,雑誌などを通じて最新情報
として提供される(S2208)。
【0320】上記実施形態においては,マーケット分析
を電子チケット販売者130/ファンクラブが行ってい
るが,マーケット分析は,興行主催者120,電子チケ
ットプラットフォームセンタ110,その他の第三者機
関が行っても良いことはいうまでもない。
【0321】以上添付図面を参照しながら,本発明にか
かる電子チケット管理システム100等について説明し
たが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれ
ば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内に
おいて,各種の変更例または修正例に想到しうることは
明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的
範囲に記憶するものと了解される。
【0322】特に,上記実施の形態においては,電子チ
ケット管理システム100の運営者を,イベント会場1
60,興行主催者120,電子チケットプラットフォー
ムセンタ110,電子チケット販売者130/ファンク
ラブ,販売店舗/コンビニエンスストア等,顧客140
と機能的に分離して説明したが,本発明はかかる例に限
定されず,各構成要素を組み合わせたり,分離したりし
て自由にシステムを構成することが可能である。
【0323】例えば,ある電子チケット管理システム1
00においては,イベント会場160が,興行主催者1
20と電子チケットプラットフォームセンタ110の機
能を兼ねることも可能である。あるいは,別の電子チケ
ット権利システムにおいては,興行主催者120が,電
子チケットプラットフォームセンタ110の機能を兼ね
ることも可能である。さらに,電子チケット販売者13
0/ファンクラブが,電子チケットプラットフォームセ
ンタ110の機能を兼ねることも可能である。
【0324】さらに,本発明にかかる電子チケット管理
システム100は,従来のチケット販売システムと組み
合わせて運用することも可能である。例えば,電子チケ
ット管理システム100のうち,配券部分を従来どお
り,興行主催者120と電子チケット販売者130との
間でマニュアルで行い,発券処理やゲート管理部分のみ
を電子チケットぷらとフォームセンタにより集中管理す
るようなシステムを構築することも可能である。
【0325】また,上記実施の形態にかかる電子チケッ
ト管理システム100では,情報記憶チップの書き込み
装置により電子チケットを作成しているが,すべての端
末に情報記憶チップの書き込み装置を実装させることに
は困難が伴うことが予想される。したがって,かかる場
合には,電子チケットの購入者に対して,イベント情報
を予め書き込んだ情報記憶チップを配布し,ゲート通過
時にのみ,本実施の形態にかかる電子チケット管理シス
テム100を適用するようなシステムを構築することも
可能である。
【0326】また,同様に,上記実施の形態にかかる電
子チケット管理システム100においては,情報記憶チ
ップ読み出し装置により情報記憶チップに書き込まれた
イベント情報を読み出すことにより,イベントの日時や
会場などを把握できるように構成しているが,情報記憶
チップの読み出し装置などの簡易ビューアーを普及させ
ることにも困難が伴うことが予想される。したがって,
かかる場合には,販売ポータルサイトに顧客140がア
クセスして,所定の識別番号やパスワードを認証させる
ことにより,所持している電子チケットの座席情報等を
ダウンロードなどしてプリントアウトできる構成を採用
することも可能である。
【0327】また,情報記憶チップに格納できる電子チ
ケット情報の数にも上限があるので,例えば,貸しきり
公演のようなイベントの場合には,顧客140が購入し
た電子チケット情報を電子チケットプラットフォームセ
ンタ110において一時的に預かるようなシステムを構
築することも可能である。
【0328】
【発明の効果】以上説明したように,本発明にかかる電
子チケット管理システムを採用すれば,従来,特定の興
行主催者とチケット電子チケット販売者間でしかシステ
ム化されていなかった電子チケットのインフラストラク
チャが整備され,業界共通のシステムを適用することが
可能となる。その結果,システム運用面において省力化
が図れ,業務のコストダウンを図ることができる。
【0329】また,従来システムでは,チケット購入会
員に固有の識別番号などに基づいて入場の可否を判定し
ていた。したがって,顧客のデータを会場の端末装置に
送り込むためのタイムラグを考慮すると,イベントの開
演直前にチケットを購入された顧客の入場判断を行うこ
とが困難であった。しかし,本発明によれば,入場の可
否は顧客の識別番号とは無関係のイベント情報により決
定されるので,開演直前までチケット販売を行うことが
可能となり,チケット販売機会を拡大することができ
る。
【0330】さらに,ゲート入場時に,チケット購入者
ではなく実際に会場に入場した入場者の情報を収集する
ことができるので,従来のようにチケット購入者の属性
に基づいて行っていたマーケッティング分析をさらに進
めて,実際に会場に入場した個人の属性に基づいたマー
ケッティング分析を行うことが可能となる。
【0331】さらにまた,従来のように各処理ごとにシ
ステム化を図るのではなく,配券から販売,入場までの
一連の流れをシステム化するので,業界としてのチケッ
トの電子化を促進し,運用の効率化を図ることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムの構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な電子チケットプラットフォーム
センタの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な電子チケット発券部の構成を示
す図である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムの情報マスタを示す図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な興行主催者装置の構成を示す図
である。
【図6】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な配券処理部の構成を示す図であ
る。
【図7】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な電子チケット販売者の構成を示
す図である。
【図8】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能な店舗端末装置の構成を示す図で
ある。
【図9】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット管
理システムに適用可能なゲート端末装置の構成を示す図
である。
【図10】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なICカードの説明図である。
【図11】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なICカードのデータ構造を示
す説明図である。
【図12】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な各種マスタ作成フローを示す
フローチャートである。
【図13】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な会員登録マスタ作成フローを
示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット販売者イベント
マスタ作成フローを示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット発券処理フロー
を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット返券処理フロー
を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット分配処理フロー
を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット販売ジャーナル
作成フローを示すフローチャートである。
【図19】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なゲート端末装置フローを示す
フローチャートである。
【図20】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な入場ログ処理フローを示すフ
ローチャートである。
【図21】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な経理処理フローを示すフロー
チャートである。
【図22】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット情報の後処理フ
ローを示すフローチャートである。
【図23】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケット販売者マスタ管
理処理画面イメージを示す説明図である。
【図24】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な興行主催者マスタ管理処理画
面イメージを示す説明図である。
【図25】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な会場マスタ管理処理画面イメ
ージを示す説明図である。
【図26】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な会場イメージ処理画面イメー
ジを示す説明図である。
【図27】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なイベントマスタ処理画面イメ
ージを示す説明図である。
【図28】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な席種・席族種マスタ管理処理
画面イメージを示す説明図である。
【図29】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの配券処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図30】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの配券処理画面
イメージを示す説明図である。
【図31】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なセル化された座席情報の説明
図である。
【図32】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な販売状況確認処理画面イメー
ジを示す説明図である。
【図33】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な出力帳票イメージ処理画面イ
メージを示す説明図である。
【図34】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な仕入れ入力処理画面イメージ
を示す説明図である。
【図35】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な仕入れ確認処理画面イメージ
を示す説明図である。
【図36】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な販売ポータルサイトの画面イ
メージを示す説明図である。
【図37】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な販売確認処理画面イメージを
示す説明図である。
【図38】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な公演情報ダウンロード処理画
面イメージを示す説明図である。
【図39】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な請求処理画面イメージを示す
説明図である。
【図40】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの分配処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図41】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの分配処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図42】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの分配処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図43】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの分配処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図44】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な電子チケットの分配処理フロ
ーを示すフローチャートである。
【図45】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能なゲート入場処理フローを示す
フローチャートである。
【図46】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な読み出された電子チケットの
データの構造を示す図である。
【図47】本発明の実施の一形態にかかる電子チケット
管理システムに適用可能な入場情報表示処理画面を示す
説明図である。
【符号の説明】
100 電子チケット管理システム 110 電子チケットプラットフォームセンタ 120 興行主催者 130 電子チケット販売者 140 顧客 150 店舗端末装置 160 イベント会場 170 ネットワーク 180 ゲート端末装置 201 情報登録部 202 電子チケット発券部 203 販売ジャーナル管理部 204 認証部 205 経理部 206 後処理部 301 発券受付部 302 認証部 303 発券処理部 304 報告部 401 興行主催者マスタ 402 イベントマスタ 403 会場マスタ403 404 座席マスタ 405 販売者マスタ 406 販売ジャーナル 407 携行者マスタ 408 電子チケット 501 イベント企画部 502 情報登録部 504 進行状況管理部 601 座席情報形成装置 602 表示装置 603 選択装置 701 配券交渉部 702 マスタ登録部 703 購入受付部 801 読み出し部 802 認証部 803 書き込み部 804 経理部 805 出力表示部 903 表示部 904 情報管理部 905 後処理部 1000 ICカード 1001 ICカードの携行者 1002 ICカードリーダ 1003 表示装置 1004 プリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G07B 1/00 G07B 1/00 Z 15/00 15/00 L 501 501 (72)発明者 堀 美幸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 村上 正気 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 3E027 EA05 EC08 5B058 CA01 YA20 (54)【発明の名称】 電子チケット管理システム,興行主催者装置,電子チケットプラットフォームセンタ,電子チケ ット配布認証装置,電子チケット情報配布用店舗端末,情報記憶チップ,携帯装置,プログラム 記憶媒体および電子チケット管理方法

Claims (68)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イベントを企画する興行主催者装置と,
    前記イベントへの参加権限を認証する電子チケット情報
    を配布する電子チケット配布認証装置と,前記電子チケ
    ット情報を記憶可能な情報記憶チップと,前記電子チケ
    ット情報の流通を管理する電子チケットプラットフォー
    ムセンタとから構成され,前記興行主催者装置は,イベ
    ントごとに固有のイベント情報を形成し,前記イベント
    情報を前記電子チケットプラットフォームセンタに登録
    し,前記電子チケット配布認証装置は,前記情報記憶チ
    ップの携行者から前記イベントに関する電子チケット情
    報の配布要求を受け付けて,前記携行者への配布可否を
    認証する配布認証処理を行い,その認証結果を前記電子
    チケットプラットフォームセンタに発券情報として登録
    し,前記電子チケットプラットフォームセンタは,前記
    興行主催者装置から登録された前記イベント情報に基づ
    いて電子チケット情報マスタを形成し,前記電子チケッ
    ト配布認証装置から登録された前記発券情報を前記電子
    チケット情報マスタに関連付けるとともに,前記発券情
    報に基づいて前記携行者が携行する情報記憶チップへの
    前記電子チケット情報の書き込みを行う発券処理を行う
    ことを特徴とする,電子チケット管理システム。
  2. 【請求項2】 前記イベント情報には,少なくとも前記
    イベントが開催される会場に関する会場情報及び日程に
    関する日程情報から成る会場マスタが含まれることを特
    徴とする,請求項1に記載の電子チケット管理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 前記イベント情報には,さらに座席情報
    に関する座席マスタが含まれることを特徴とする,請求
    項2に記載の電子チケット管理システム。
  4. 【請求項4】 前記興行主催者装置は,前記イベントに
    関する電子チケット情報を扱う前記電子チケット配布認
    証装置を決定する権限を有することを特徴とする,請求
    項1に記載の電子チケット管理システム。
  5. 【請求項5】 前記興行主催者装置は,さらに複数の前
    記電子チケット配布認証装置に対する前記電子チケット
    情報の配券割合を管理することを特徴とする,請求項4
    に記載の電子チケット管理システム。
  6. 【請求項6】 前記情報記憶チップは,会員登録に応じ
    て前記電子チケット配布認証者を介して配布される会員
    証に組み込まれていることを特徴とする,請求項1に記
    載の電子チケット管理システム。
  7. 【請求項7】 前記電子チケット配布認証装置による前
    記配布認証処理と,前記電子チケットプラットフォーム
    センタによる前記発券処理との間には,所定のタイムラ
    グが形成されることを特徴とする,請求項1に記載の電
    子チケット管理システム。
  8. 【請求項8】 前記電子チケット配布認証装置に対する
    前記携行者からの電子チケット情報の配布要求および前
    記電子チケットプラットフォームセンタによる発券処理
    はネットワークを介して行われることを特徴とする,請
    求項1に記載の電子チケット管理システム。
  9. 【請求項9】 さらに電子チケット情報配布用店舗端末
    を備え,前記電子チケット配布認証者に対する前記携行
    者からの電子チケット情報の配布要求および前記電子チ
    ケットプラットフォームセンタによる発券処理は前記電
    子チケット情報配布用店舗端末を介して行われることを
    特徴とする,請求項1に記載の電子チケット管理システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記電子チケット情報には,さらに情
    報記憶チップの携行者情報が含まれることを特徴とす
    る,請求項1に記載の電子チケット管理システム。
  11. 【請求項11】 前記情報記憶チップに対する前記電子
    チケット情報の書き込み処理には,前記電子チケットプ
    ラットフォームセンタによる認証処理が要求されること
    を特徴とする,請求項1に記載の電子チケット管理シス
    テム。
  12. 【請求項12】 イベントを企画する興行主催者装置で
    あって,イベントごとに固有のイベント情報を形成し,
    前記イベント情報を電子チケットプラットフォームセン
    タに登録するとともに,前記イベントへの参加権限を認
    証する電子チケット情報を配布する電子チケット配布認
    証装置を決定する権限を有することを特徴とする,興行
    主催者装置。
  13. 【請求項13】 前記イベント情報には,少なくとも前
    記イベントが開催される会場に関する会場情報及び日程
    に関する日程情報から成る会場マスタが含まれることを
    特徴とする,請求項13に記載の興行主催者装置。
  14. 【請求項14】 前記イベント情報には,さらに座席情
    報に関する座席マスタが含まれることを特徴とする,請
    求項14に記載の興行主催者装置。
  15. 【請求項15】 前記興行主催者装置は,複数の前記電
    子チケット配布認証者に対する前記電子チケット情報の
    配券割合を管理することを特徴とする,請求項12に記
    載の興行主催者装置。
  16. 【請求項16】 前記電子チケット情報には,さらに情
    報記憶チップの携行者情報が含まれることを特徴とす
    る,請求項12記載の興行主催者装置。
  17. 【請求項17】 コンピュータをして請求項12に記載
    の興行主催者装置として機能させるコンピュータプログ
    ラムの記憶媒体。
  18. 【請求項18】 コンピュータをして請求項13に記載
    の興行主催者装置として機能させるコンピュータプログ
    ラムの記憶媒体。
  19. 【請求項19】 コンピュータをして請求項14に記載
    の興行主催者装置として機能させるコンピュータプログ
    ラムの記憶媒体。
  20. 【請求項20】 コンピュータをして請求項15に記載
    の興行主催者装置として機能させるコンピュータプログ
    ラムの記憶媒体。
  21. 【請求項21】 コンピュータをして請求項16に記載
    の興行主催者装置として機能させるコンピュータプログ
    ラムの記憶媒体。
  22. 【請求項22】 イベントへの参加権限を認証する電子
    チケット情報の流通を管理する電子チケットプラットフ
    ォームセンタであって,興行主催者装置がイベントごと
    に固有に形成するイベント情報に基づいて電子チケット
    情報マスタを形成し,前記電子チケット情報を配布する
    電子チケット配布認証装置が形成する発券情報を前記電
    子チケット情報マスタに関連付けるとともに,前記発券
    情報に基づいて所定の情報記憶チップへの前記電子チケ
    ット情報の書き込みを行う発券処理を行うことを特徴と
    する,電子チケットプラットフォームセンタ。
  23. 【請求項23】 前記イベント情報には,少なくとも前
    記イベントが開催される会場に関する会場情報及び日程
    に関する日程情報から成る会場マスタが含まれることを
    特徴とする,請求項22に記載の電子チケットプラット
    フォームセンタ。
  24. 【請求項24】 前記イベント情報には,さらに座席情
    報に関する座席マスタが含まれることを特徴とする,請
    求項23記載の電子チケットプラットフォームセンタ。
  25. 【請求項25】 前記情報記憶チップに対する発券処理
    はネットワークを介して行われることを特徴とする,請
    求項22に記載の電子チケットプラットフォームセン
    タ。
  26. 【請求項26】 さらに電子チケット情報配布用店舗端
    末を備え,前記情報記憶チップに対する発券処理は前記
    電子チケット情報配布用店舗端末を介して行われること
    を特徴とする,請求項22に記載の電子チケットプラッ
    トフォームセンタ。
  27. 【請求項27】 前記電子チケット情報には,さらに情
    報記憶チップの携行者情報が含まれることを特徴とす
    る,請求項22に記載の電子チケットプラットフォーム
    センタ。
  28. 【請求項28】 さらに,前記情報記憶チップに対する
    前記電子チケット情報の書き込み処理時の認証権限を有
    していることを特徴とする,請求項22に記載の電子チ
    ケットプラットフォームセンタ。
  29. 【請求項29】 コンピュータをして請求項22に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  30. 【請求項30】 コンピュータをして請求項23に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  31. 【請求項31】 コンピュータをして請求項24に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  32. 【請求項32】 コンピュータをして請求項25に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  33. 【請求項33】 コンピュータをして請求項26に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  34. 【請求項34】 コンピュータをして請求項27に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  35. 【請求項35】 コンピュータをして請求項28に記載
    の電子チケットプラットフォームセンタとして機能させ
    るコンピュータプログラムの記憶媒体。
  36. 【請求項36】 イベントへの参加権限を認証する電子
    チケット情報を配布する電子チケット配布認証装置であ
    って,前記電子チケット配布認証装置は,前記電子チケ
    ット情報を記憶可能な情報記憶チップの携行者から前記
    イベントに関する電子チケット情報の配布要求を受け付
    けて,前記携行者への配布可否を認証する配布認証処理
    を行い,その認証結果を前記電子チケット情報の流通を
    管理する電子チケットプラットフォームセンタに発券情
    報として登録し,前記電子チケットプラットフォームセ
    ンタに対して前記発券情報に基づいて前記携行者が携行
    する情報記憶チップへの前記電子チケット情報の書き込
    みを行う発券処理を行うように促すことを特徴とする,
    電子チケット配布認証装置。
  37. 【請求項37】 処理可能な電子チケット情報の配券割
    合は,イベントを企画する興行主催者装置により管理さ
    れることを特徴とする,請求項36に記載の電子チケッ
    ト配布認証装置。
  38. 【請求項38】 前記携行者からの電子チケット情報の
    配布要求はネットワークを介して行われることを特徴と
    する,請求項36に記載の電子チケット配布認証装置。
  39. 【請求項39】 さらに電子チケット情報配布用店舗端
    末を備え,前記電子チケット配布認証者に対する前記携
    行者からの電子チケット情報の配布要求は前記電子チケ
    ット情報配布用店舗端末を介して行われることを特徴と
    する,請求項36に記載の電子チケット配布認証装置。
  40. 【請求項40】 前記電子チケット情報には,さらに情
    報記憶チップの携行者情報が含まれることを特徴とす
    る,請求項36に記載の電子チケット配布認証装置。
  41. 【請求項41】 コンピュータをして請求項36に記載
    の電子チケット配布認証装置として機能させるコンピュ
    ータプログラムの記憶媒体。
  42. 【請求項42】 コンピュータをして請求項37に記載
    の電子チケット配布認証装置として機能させるコンピュ
    ータプログラムの記憶媒体。
  43. 【請求項43】 コンピュータをして請求項38に記載
    の電子チケット配布認証装置として機能させるコンピュ
    ータプログラムの記憶媒体。
  44. 【請求項44】 コンピュータをして請求項39に記載
    の電子チケット配布認証装置として機能させるコンピュ
    ータプログラムの記憶媒体。
  45. 【請求項45】 コンピュータをして請求項40に記載
    の電子チケット配布認証装置として機能させるコンピュ
    ータプログラムの記憶媒体。
  46. 【請求項46】 イベントへの参加権限を認証する電子
    チケット情報の配布を行う電子チケット情報配布用店舗
    端末であって,前記電子チケット情報を記憶可能な情報
    記憶チップの携行者から前記イベントに関する電子チケ
    ット情報の配布要求を受けて,電子チケット配布認証装
    置に受け渡して前記携行者への配布可否を認証する配布
    認証処理を促し,前記電子チケット情報の流通を管理す
    る電子チケットプラットフォームセンタから発券要求を
    受けて,前記携行者が携行する情報記憶チップへの前記
    電子チケット情報の書き込みを行うことを特徴とする,
    電子チケット情報配布用店舗端末。
  47. 【請求項47】 さらに,前記電子チケット情報を紙チ
    ケットとして出力する出力手段を備えたことを特徴とす
    る,請求項46に記載の電子チケット情報配布用店舗端
    末。
  48. 【請求項48】 コンピュータをして請求項46に記載
    の電子チケット情報配布用店舗端末として機能させるコ
    ンピュータプログラムの記憶媒体。
  49. 【請求項49】 コンピュータをして請求項47に記載
    の電子チケット情報配布用店舗端末として機能させるコ
    ンピュータプログラムの記憶媒体。
  50. 【請求項50】 イベントへの参加権限を認証する電子
    チケット情報を記憶可能な情報記憶チップであって,電
    子チケット配布認証装置に対して前記情報記憶チップの
    携行者から前記イベントに関する電子チケット情報の配
    布要求を行うことにより,前記携行者への配布可否を認
    証する配布認証処理を促し,電子チケット情報の流通を
    管理する電子チケットプラットフォームセンタからの発
    券処理要求により前記電子チケット情報の書き込みを行
    うことが可能な,情報記憶チップ。
  51. 【請求項51】 前記電子チケット情報には,少なくと
    も前記イベントが開催される会場に関する会場情報及び
    日程に関する日程情報が含まれることを特徴とする,請
    求項50に記載の情報記憶チップ。
  52. 【請求項52】 前記電子チケット情報には,さらに座
    席情報が含まれることを特徴とする,請求項51に記載
    の情報記憶チップ。
  53. 【請求項53】 前記電子チケット情報には,さらに情
    報記憶チップの携行者情報が含まれることを特徴とす
    る,請求項50に記載の情報記憶チップ。
  54. 【請求項54】 前記情報記憶チップに対する前記電子
    チケット情報の書き込み処理には,前記電子チケットプ
    ラットフォームセンタによる認証処理が要求されること
    を特徴とする,請求項50に記載の情報記憶チップ。
  55. 【請求項55】 前記情報記憶チップに対する前記電子
    チケット情報の書き込み処理は,ネットワークを介して
    行われることを特徴とする,請求項50に記載の情報記
    憶チップ。
  56. 【請求項56】 前記情報記憶チップに対する前記電子
    チケット情報の書き込み処理は,電子チケット情報配布
    用店舗端末を介して行われることを特徴とする,請求項
    50に記載の情報記憶チップ。
  57. 【請求項57】 会員登録に応じて前記電子チケット配
    布認証装置を介して配布される会員証に組み込まれてい
    ることを特徴とする,請求項50に記載の情報記憶チッ
    プ。
  58. 【請求項58】 請求項50に記載の情報記憶チップを
    実装する携帯装置。
  59. 【請求項59】 請求項51に記載の情報記憶チップを
    実装する携帯装置。
  60. 【請求項60】 請求項52に記載の情報記憶チップを
    実装する携帯装置。
  61. 【請求項61】 請求項53に記載の情報記憶チップを
    実装する携帯装置。
  62. 【請求項62】 イベントを企画する興行主催者装置
    と,前記イベントへの参加権限を認証する電子チケット
    情報を配布する電子チケット配布認証装置と,前記電子
    チケット情報を記憶可能な情報記憶チップと,前記電子
    チケット情報の流通を管理する電子チケットプラットフ
    ォームセンタとを利用した電子チケット管理方法であっ
    て,前記興行主催者装置により,イベントごとに固有の
    イベント情報を形成し,前記イベント情報を前記電子チ
    ケットプラットフォームセンタに登録し,前記電子チケ
    ット配布認証装置により,前記情報記憶チップの携行者
    から前記イベントに関する電子チケット情報の配布要求
    を受け付けて,前記携行者への配布可否を認証する配布
    認証処理を行い,その認証結果を前記電子チケットプラ
    ットフォームセンタに発券情報として登録し,前記電子
    チケットプラットフォームセンタにより,前記興行主催
    者装置から登録された前記イベント情報に基づいて電子
    チケット情報マスタを形成し,前記電子チケット配布認
    証装置から登録された前記発券情報を前記電子チケット
    情報マスタに関連付けるとともに,前記発券情報に基づ
    いて前記携行者が携行する情報記憶チップへの前記電子
    チケット情報の書き込みを行う発券処理を行うことを特
    徴とする,電子チケット管理方法。
  63. 【請求項63】 前記興行主催者装置が,前記イベント
    に関する電子チケット情報を扱う前記電子チケット配布
    認証装置を決定することを特徴とする,請求項62に記
    載の電子チケット管理方法。
  64. 【請求項64】 前記情報記憶チップを,会員登録に応
    じて,会員証として,前記電子チケット配布認証者を介
    して配布することを特徴とする,請求項62に記載の電
    子チケット管理方法。
  65. 【請求項65】 前記電子チケット配布認証装置による
    前記配布認証処理と,前記電子チケットプラットフォー
    ムセンタによる前記発券処理との間には,所定のタイム
    ラグが形成されることを特徴とする,請求項62に記載
    の電子チケット管理方法。
  66. 【請求項66】 前記電子チケット配布認証装置に対す
    る前記携行者からの電子チケット情報の配布要求および
    前記電子チケットプラットフォームセンタによる発券処
    理はネットワークを介して行われることを特徴とする,
    請求項62に記載の電子チケット管理方法。
  67. 【請求項67】 さらに電子チケット情報配布用店舗端
    末を備え,前記電子チケット配布認証者に対する前記携
    行者からの電子チケット情報の配布要求および前記電子
    チケットプラットフォームセンタによる発券処理は前記
    電子チケット情報配布用店舗端末を介して行われること
    を特徴とする,請求項62に記載の電子チケット管理シ
    ステム。
  68. 【請求項68】 前記情報記憶チップに対する前記電子
    チケット情報の書き込み処理には,前記電子チケットプ
    ラットフォームセンタによる認証処理が要求されること
    を特徴とする,請求項62に記載の電子チケット管理シ
    ステム。
JP2000392878A 2000-12-25 2000-12-25 電子チケット管理システム,興行主催者装置,電子チケットプラットフォームセンタ,電子チケット配布認証装置,電子チケット情報配布用店舗端末,情報記憶チップ,携帯装置,プログラム記憶媒体および電子チケット管理方法 Withdrawn JP2002197221A (ja)

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