JP2002197143A - ダム事業における土石材料有効利用支援システム - Google Patents

ダム事業における土石材料有効利用支援システム

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JP2002197143A
JP2002197143A JP2000399445A JP2000399445A JP2002197143A JP 2002197143 A JP2002197143 A JP 2002197143A JP 2000399445 A JP2000399445 A JP 2000399445A JP 2000399445 A JP2000399445 A JP 2000399445A JP 2002197143 A JP2002197143 A JP 2002197143A
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plan
dam
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inter
work
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JP2000399445A
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English (en)
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Takeshi Kuga
健 空閑
Kazuto Yagisawa
和人 八木沢
Tadahiko Fujisawa
侃彦 藤澤
Hitoshi Nishimaki
均 西牧
Tatatomi Ouchi
忠臣 大内
Fusao Yamamoto
富佐雄 山本
Takashi Hosomi
隆 細見
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DAM GIJUTSU CENTER
DAM GIJUTSU CT
IDOWR ENGINEERING KK
KANTO REGIONAL DEV BUREAU MINI
NIKKEN SEKKEI CIVIL ENGINEERIN
NIKKEN SEKKEI CIVIL ENGINEERING Ltd
Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism Kanto Regional Development Bureau
Original Assignee
DAM GIJUTSU CENTER
DAM GIJUTSU CT
IDOWR ENGINEERING KK
KANTO REGIONAL DEV BUREAU MINI
NIKKEN SEKKEI CIVIL ENGINEERIN
NIKKEN SEKKEI CIVIL ENGINEERING Ltd
Ministry of Land Infrastructure Transport and Tourism Kanto Regional Development Bureau
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダムの工事を全体でとらえることができ、長
期的な視点に立って材料の収支を検討でき、コスト縮減
および環境負荷軽減に有効であり、ダム事業を合理的に
進め、それぞれの事業にあわせて作成することができる
ダム事業における土石材料有効利用支援システムを提供
する。 【解決手段】 事業の計画立案シナリオに従って条件を
入力するための入力装置10と、入力された情報とデー
タを格納するデータ格納部80と、基本工程計画を策定
する基本工程計画策定手段(20,30)と、工種間材
料運用の最適化計画を行う工種間材料運用最適化計画策
定手段40と、基本工程計画と工種間材料運用の最適化
計画に従って、年次別工種間材料輸送計画を行う年次別
工種間材料輸送計画策定手段50と、計画立案シナリオ
の相互比較と評価を行う計画案評価手段61,62と、
結果を出力する出力装置70から成っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム事業における
土石材料有効利用支援システムに関し、特に、ダム事業
において発生する土石材料の有効利用を図り、経済的・
効率的なダム事業を遂行するための総合的な土石材料運
用計画の立案を支援するダム事業における土石材料有効
利用支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ダム事業は、事業の企画から始ま
り、次に、工事の計画を行い、その工事の計画に従って
工事の設計、工事の施工を行い、完成物の維持管理がな
されるように行われている。事業の企画においては、事
業者が自ら構想を練って事業化が図れるよう企画・立案
を行う。工事の計画においては、まず、事業者の意図す
る企画を実施するに当たり、各種の資料を得るため、測
量・地質調査・水文調査・環境調査・経済調査などを行
う。次に、各種の調査結果に基づいて計画の策定を行
う。すなわち、路線の決定や構造物の形式・種別などを
決め、工事目的物の大綱を示す図面をつくって工事費用
や工事日数の概算を行う。工事の設計においては、実施
設計と積算から成り、実施設計は、基本設計に基づい
て、工事目的物の形状・寸法や材料およびその数量など
を細部に渡って算定し、設計図を作成する。積算では、
工事目的物を作るのに要する費用を算出する。工事の施
工においては、現地で設計図書に基づいて工事を行い目
的の構造物を作る。作られた完成物は事業者によって管
理されるが、長期に渡ってその機能を発揮さすには保守
修繕が必要であり、すなわち維持管理がなされる。ダム
事業は、以上のような流れで行われるため、一般的に長
期間に渡る事業である。
【0003】また、ダム事業においては、堤体工やその
コンクリート骨材採取のための原石山工事をはじめ基礎
掘削、付替道路工事、代替地造成等様々の形での大規模
な土石材料の掘削・利用が行われている。従来から各工
事において発生する材料はできる限り有効利用を図り、
廃棄量を極力減らすような取り組みが行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような取り組みは、個別工事毎か、限られた工事間での
有効利用に対するものであり、特に、ダム事業の初期段
階では、付け替え道路等の道路事業が主である例が多い
ため、土工量の収支も当該事業のみで検討されがちであ
った。しかし、ダムの堤体工事、道路工事、代替地造成
工事等関連する工事を全体でとらえる必要があり、長期
的な視点に立って材料の収支を検討する必要がある。ま
た、工事量(工種数)が少ない場合には、経験と勘によ
り材料の収支を検討することが可能であるが、工事量が
多くなると、経験と勘による材料の収支の検討は、非常
に困難になる。
【0005】本発明の目的は、上記問題を解決するた
め、ダムの工事を全体でとらえることができ、長期的な
視点に立って材料の収支を検討でき、土石材料を有効に
利用し、コスト縮減および環境負荷軽減に有効であり、
ダム事業を合理的に進め、それぞれの事業にあわせて作
成することができるダム事業における土石材料有効利用
支援システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明に係る
ダム事業における土石材料有効利用支援支援システム
は、上記の目的を達成するために、次のように構成され
る。
【0007】第1のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項1に対応)は、計画立案シナリオ
に従って、工種を分割したときの工種別の工種特性の情
報とデータを入力する入力装置と、工種特性の情報とデ
ータを格納する情報データ格納手段と、情報データ格納
手段に格納された情報とデータに基づいて、基本工程計
画を策定する基本工程計画策定手段と、基本工程計画を
格納する工程計画格納手段と、工種間材料運用の最適化
計画を策定する工種間材料運用最適化計画策定手段と、
工種間材料運用最適化計画を格納する工種間材料運用最
適化計画格納手段と、年次別工種間材料輸送計画を策定
する年次別工種間材料輸送計画策定手段と、年次別工種
間材料輸送計画策定手段により作成された年次別工種間
材料輸送計画を格納する年次別工種間材料輸送計画格納
手段と、工種間材料運用最適化計画と年次別工種間材料
輸送計画案を評価する計画案評価手段と、基本工程計画
策定手段と年次別工種間材料輸送計画策定手段で実行さ
れた結果と計画案評価手段で評価した結果を出力する出
力装置とを備えたことで特徴づけられる。
【0008】第1のダム事業における土石材料有効利用
支援システムによれば、事業の計画立案システムに従っ
て、設定した情報とデータを入力し、格納し、その入力
された情報とデータに従って基本工程計画を策定し、ま
た、工種間材料運用の最適化計画を行い、策定された基
本工程計画と工種間材料運用の最適化計画に従って、年
次別工種間材料輸送計画を行い、それに従って、計画立
案シナリオの相互比較と評価を行い、その結果を出力装
置に出力するので、ダムの工事を全体でとらえることが
でき、長期的な視点に立って材料の収支を検討でき、土
石材料を有効に利用し、コスト縮減および環境負荷軽減
に有効であり、ダム事業を合理的に進め、それぞれの事
業にあわせて作成することができる。
【0009】第2のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項2に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、基本工程計画策定手段が工種間作業工
程ネットワークを作成する工程ネットワーク作成手段
と、工程計画を作成する工程計画策定手段から成ること
で特徴づけられる。
【0010】第3のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項3に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、工種間材料運用最適化計画策定手段が
工種間材料輸送距離マトリクス作成手段とダム材料総合
運用計画案作成手段から成ることで特徴づけられる。
【0011】第4のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項4に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、ダム材料総合運用計画案作成手段が初
期基底可能解の設定と輸送問題によるダム材料総合運用
計画案の作成手段から成ることで特徴づけられる。
【0012】第5のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項5に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、年次別工種間材料輸送計画作成手段が
道路整備状況と工種間材料運用に基づいて最短経路の選
定を行う最短経路選定手段と期別輸送計画案手段から成
ることで特徴づけられる。
【0013】第6のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項6に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、計画案評価手段が材料運用状況と実施
工程計画と運土計画と概算土工費を評価することで特徴
づけられる。
【0014】第7のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項7に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、工種特性が、計画立案シナリオに従っ
て工事を分割したときの工事別の位置、工期および発生
・収容土石材料の品質、数量、工事間従属関係、仮置き
条件、材料運搬道路ネットワーク、輸送問題における価
値行列設定のための指標値から成ることで特徴づけられ
る。
【0015】第8のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項8に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、情報データ格納手段と工程計画格納手
段と工種間材料運用最適化計画格納手段と年次別工種間
材料輸送計画格納手段を一つのデータ格納手段に統合し
たことで特徴づけられる。
【0016】第9のダム事業における土石材料有効利用
支援システム(請求項9に対応)は、上記の構成におい
て、好ましくは、材料運搬道路ネットワークの情報とし
て、道路を区間分割したときの各道路の端点の位置座標
と、接続先の端点の数と、接続先間の道路区間特性を用
いることで特徴づけられる。
【0017】第10のダム事業における土石材料有効利
用支援システム(請求項10に対応)は、上記の構成に
おいて、好ましくは、輸送問題における価値行列設定の
ための指標値として、運用計画全体の土石材料運搬費用
を用い、価値行列として、工事間材料運搬の単位量(m
3)あたりの発生材料の掘削費、積込費、搬送費用およ
び敷均し費用で構成される工事間の運搬費用を用いるこ
とで特徴づけられる。
【0018】第11のダム事業における土石材料有効利
用支援システム(請求項11に対応)は、上記の構成に
おいて、好ましくは、工程ネットワーク作成手段が、グ
ラフ理論を用いることで特徴づけられる。これによっ
て、ダム事業の複雑な工程を整理して本質的な部分を抽
出でき、全体の工程を直感的に理解することができる。
【0019】第12のダム事業における土石材料有効利
用支援システム(請求項12に対応)は、上記の各構成
において、好ましくは、工程計画策定手段が、PERT
を用いることで特徴づけられる。これによって、工程の
分割の程度によってスケジュールをマクロにもミクロに
も取り扱え、また非常に大規模なプロジェクトであるダ
ム事業を扱うことができ、さらに各工程と全体の工程と
の関係が明瞭になる。
【0020】第13のダム事業支援システム(請求項1
3に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、工
種間材料運用最適化計画策定手段が、ハウサッカーの方
法により求めた初期基底可能解をもとにして順次評価関
数値を最小としていく最適化演算を繰り返す方法を用い
ることで特徴づけられる。これによって、単位当たりの
輸送費の小さいルートから決めていくことによって最適
解に近似させ、輸送費の最も安い経路をできるだけ利用
するように割り当て、比較的良好で実行可能な解を作成
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0022】図1に従って本発明の第1の実施形態を説
明する。図1では、入力装置10と工程ネットワーク作
成手段20と工程計画策定手段30と工種間材料運用最
適化計画策定手段40と年次別工種間材料輸送計画策定
手段50と第1および第2の計画案評価手段61,62
と出力装置70とデータ格納部80と処理制御部90が
示されている。入力装置10に入力する入力情報とデー
タは、計画立案シナリオ(図2に示す11)に従って入
力される。計画立案シナリオ11は、原石山や土取場等
の確保の有無といった土石材料の有効利用の観点からの
主要工事の実施方法等についての想定される複数の代替
案である。なお、これらの計画立案シナリオ11は得ら
れた運用計画案の評価によって見直しがされるものであ
る。入力情報とデータは、例えば、工事を分割した工事
別の位置、工期および発生・収容土石材料の品質、数量
と、工事間従属関係、仮置き条件、材料運搬道路ネット
ワーク、輸送問題における価値行列設定のための指標値
等から成っている。
【0023】入力情報のうち「工事を分割する」とは、
ダム事業を構成し土石材料の発生・収容を伴うすべての
工事を抽出したときの面(線)的および時間的に広がり
がある工事についてのダム事業のスケジュールや空間的
分布を考慮していくつかの工事に分割することである。
入力情報の工事間従属関係は、それぞれの分割工事にお
ける実施の先行・後行関係である。入力情報の仮置き条
件は、同時着工が不可能な場合には、先行工事を進める
ため、掘削した材料を後続する収容可能工事が着工され
るまでの間、仮置きする必要があり、そのための事前に
設定する仮置き場の条件であり、各工事が利用する仮置
き場を、最寄りのものとしたときの、容量および材料運
搬道路ネットワーク上における位置である。入力情報の
材料運搬道路ネットワークは、道路を区間分割したとき
の各道路の端点の座標と接続先の端点の数と接続先間の
道路区間特性(工事区間番号)である。入力情報の輸送
問題における価値行列と評価指標は、輸送問題による解
法を適用し計画シナリオに対応し最適な運用計画案をえ
るための価値行列であり、運用計画全体の土石材料運搬
費用が評価指標である。各工事間材料運搬単価、すなわ
ち、工事間材料運搬の単位量(m3)あたりの運搬費用
を工事間の価値行列として用いる。工事間の運搬費用
は、発生材料の掘削費、積込費、搬送費用および敷均し
費用で構成される。また、仮置きを伴う工事間の運用に
ついては、仮置き場における敷均し費用、再搬送のため
の掘削費用、積込み費用が加算される。工事間の価値行
列の係数は、運搬単価に材料運搬量を乗じて算定され
る。なお、工事間材料運搬単価を構成する要素のうち搬
送費用の算定に必要な工事間の運搬距離は支援システム
内において最短経路法により自動生成される。
【0024】工程ネットワーク作成手段20は、必要な
工事について先行・後行等の相互関係を整理し工種間作
業工程ネットワークをシステマチックに作成する機能を
有しており、好ましくは、グラフ理論を用いて行われる
機能を有している。
【0025】工程計画策定手段30は、各工事に関する
工期と工事間の先行後行や同時着工などの制約条件を考
慮し、工事間(または工種間)の独立・従属関係を把握
するとともにクリチカルパスを求め、ダム事業の全体工
期が最短となる基本工程計画を作成する機能を有してお
り、好ましくは、PERT手法を用いて行われる機能を
有している。この基本工程計画により各工事の着工・完
了時期および工期上の余裕時間が明らかになる。この基
本工程計画は、ダム土石材料総合運用計画の前提として
工事間の従属関係や同時着工可能関係のみで作成され
る。
【0026】第1の計画案評価手段61は、工程計画策
定手段30で得られた工程計画を評価する機能を有して
いる。
【0027】工種間材料運用最適化計画策定手段40
は、輸送問題による解法により、土石材料の発生・収容
についての組み合わせの最適性を評価する評価関数値が
最小となるような運用計画案を求める機能を有する。す
なわち、価値行列を用いて、基本工程計画に基づき輸送
問題による最適化演算を実行することにより運用計画案
を得る。この最適化演算は、土石材料の各品質区分につ
いて同時一体に行うものである。輸送問題の解法として
は、好ましくは、ハウサッカーの方法により求めた初期
基底可能解をもとにして順次評価関数値を最小としてい
く最適化演算を繰り返すものである。
【0028】年次別工種間材料輸送計画策定手段50
は、道路工事の進捗度合いを考慮した、期別(年・月次
別)に土石材料運搬状況の工程シミュレーションを行う
機能を有し、運用計画において材料運搬道路ネットワー
クのうち道路工事が未完成の区間については通行不能と
し、運搬すべき土石材料を一時仮置きすることを前提と
して期別のシミュレーションを行い、運搬経路の整備進
捗に合わせた各工事の現実的な実施期間、工事間の土石
材料の仮置き、運搬土石量等を修正するものであり、ダ
ム土石材料総合運用計画案を求める機能を有している。
なお、運搬経路において期別に通行可能交通量等に制約
がある場合も、取り扱うことができる機能を有してい
る。
【0029】第2の計画案評価手段62は、計画検討し
た結果をAHP法を用いて計画案相互の比較検討を行う
機能を有している。出力装置70は、各計画立案シナリ
オ11に対するダム土石材料総合運用計画案を視覚的表
示処理方法で出力する機能を有している。この処理を経
て結果の提示とそれらの相互比較と評価を試みることが
できる。データ格納部80は、情報データ格納部と工程
計画格納部と工種間材料運用最適化計画格納部と年次別
工種間材料輸送計画格納部を一つのデータ格納部に統合
したものであり、入力装置10により入力した情報とデ
ータを格納し、工程計画策定手段30により策定した工
程計画を格納し、工種間材料運用最適化計画策定手段4
0により作成した工種間材料運用最適化計画を格納し、
年次別工種間材料輸送計画策定手段50により作成した
年次別工種間材料輸送計画を格納する機能を有してい
る。なお、本実施形態においては、各格納部を一つのデ
ータ格納部に統合したものを用いたが、それぞれの格納
部を別々に持つように構成してもよい。処理制御部90
は、上記入力装置10、出力装置70、各種手段等の処
理順序の制御を行うためのものである。
【0030】図2は、図1に示された構成を有するダム
事業における土石材料有効利用システムでの処理フロー
チャートを示している。計画立案シナリオ11に従っ
て、入力装置10により各入力条件が入力される(ステ
ップS10)。これらの入力条件に係るデータは、デー
タ格納部80に格納され、その入力条件に従って、基本
工程計画の策定が実行される(ステップS20)。ステ
ップS20では、工程ネットワーク作成手段20による
工程ネットワーク作成(ステップS21)と工程計画策
定手段30による工程計画作成(ステップS22)が実
行される。その後、第1計画案評価手段61でその結果
が評価される(ステップS30)。また、入力条件に基
づいて、工種間材料運用最適化計画策定手段40で工種
間材料運用の最適化計画の策定が実行される(ステップ
S40)。ステップS40では、工種間材料輸送距離マ
トリクスの作成(ステップS41)とダム材料総合運用
計画案の作成が実行される(ステップS42)。ステッ
プS42は、初期基底可能解の設定(ステップS43)
と輸送問題によるダム材料総合運用計画案の作成が実行
される(ステップS44)。次に、評価後の基本工程計
画と工種間材料運用の最適化計画に基づいて、年次別工
種間材料輸送計画策定手段50で年次別工種間材料輸送
計画の作成が実行され(ステップS50)、第2計画案
評価手段62で計画立案シナリオの相互比較と評価が実
行される(ステップS60)。
【0031】図3は、工程ネットワーク作成手段20と
工程計画策定手段30からその結果を出力するまでの処
理フローチャートを示している。入力装置10から入力
された情報とデータあるいはデータ格納部80に含まれ
るデータベース80Aに格納された情報とデータの工種
間従属関係の読み込みが実行される(ステップS10
0)。次に、グラフ理論による工程ネットワークの構成
を行う(ステップS101)ために、まず、読み込まれ
た工種間従属関係に基づいて従属関係マトリクスの可逆
行列の計算が実行される(ステップS110)。次に、
ループ構造有無の計算が実行される(ステップS12
0)。その結果、ループがあるかないか判定される(ス
テップS130)。ループがある場合には、従属関係の
修正が行われ、ステップS110に戻る(ステップS1
40)。ループがない場合には、骨格行列の計算が実行
される(ステップS150)。その後、計算され、作成
された工程ネットワークが出力装置70に出力される
(ステップS160)。
【0032】ステップS160で作成された工程ネット
ワークとデータベース80Aに格納された工期データに
基づいて、PERT法により工程計算が実行される(ス
テップS170)。ステップS170によって計算され
た基本工程計画が出力装置70に出力され、同時にデー
タベース80Aに登録される(ステップS180)。
【0033】図4は、工種間材料運用最適化計画策定手
段40による処理フローチャートである。入力装置10
あるいはデータ格納部80に含まれるデータベース80
Aに記憶された道路ネットワークデータの読み込みが実
行される(ステップS200)。次に、工種間の組み合
わせが行われる(ステップS210)。データベース8
0Aに格納されている基本工程計画の結果が読み込まれ
(ステップS220)、仮置きがあるかないかを判定す
る(ステップS230)。仮置きがある場合には、仮置
き場が設定される(ステップS240)。仮置き場がな
ければ、ステップS240は省略される。次に、最短経
路法により工種間輸送距離の計算が実行される(ステッ
プS250)。計算は、仮置きがない場合には、発生工
事から収容工事までの距離の計算であり、仮置きがある
場合には、発生工事から仮置き場までの距離と、仮置き
場から収容工事までの距離を計算する。工種間輸送距離
の計算の結果と、データベース80Aに格納された工事
単価データが読み込まれ(ステップS260)、それら
の値に基づいて、単位体積当たり工種間材料運用費用の
計算が実行される(ステップS270)。計算は、仮置
きがない場合には、掘削費と積み込み費と運搬費の和と
して計算され、仮置きがある場合には、掘削費と積み込
み費と輸送費1と仮置き費と輸送費2の和として計算さ
れる。ここで、輸送費1は、発生工事から仮置き場まで
の運搬費であり、輸送費2は、仮置き場から収容工事ま
での輸送費であり、仮置き費は、敷き均し費と掘削費と
積み込み費の和として計算される。
【0034】次に、すべての工種間の組み合わせが完了
されたかどうかの判定が行われる。(ステップS28
0)。完了してない場合には、ステップS210に戻
り、再び、ステップS210から実行される。すべての
工種間組み合わせが完了した場合、工種間単位当たり材
料運用費用マトリクスが出力される(ステップS29
0)。
【0035】出力された工種間単位当たり材料運用費用
マトリクスとデータベース80Aに記憶されている工種
別ダム材料総発生量と総収容量を読み込み(ステップS
300)、工種間ダム材料運用計画の初期基底可能解の
計算が実行される(ステップS310)。このとき、好
ましくは、ハウサッカーの方法が用いられる。次に、ス
テップS310で得られたデータをもとにして、輸送問
題による工種間ダム材料運用の最適化計算が実行される
(ステップS320)。その後、最適運用計画案が出力
装置70に出力されるとともに、データベース80Aに
登録される(ステップS330)。
【0036】図5は、年次別工種間材料輸送計画策定手
段50により、実行される処理フローチャートである。
データベース80Aから、基本工程計画の結果が読み込
まれる(ステップS400)。また、データベース80
Aから、最適運用計画の工種間運用マトリクスの結果が
読み込まれる(ステップS410)。期間TにΔTを加
えてTとする(ステップS420)。次に、「発生工事
(I)−収容工事(J)」の組み合わせの作成が実行さ
れる(ステップS430)。次にIからJ間の運用計画
があるかないか判定される(ステップS440)。ない
場合には、ステップS430に戻る。ある場合には、基
本工程計画の結果と合わせて、発生側工種が着手された
かどうか判定される(ステップS450)。発生側工種
が着手されていない場合、ステップS430に戻る。着
手されている場合には、収容側工事は着手されているか
いないか判定される(ステップS460)。着手されて
いない場合は、ネットワークデータの読み込みを実行し
(ステップS470)、時期Tにおける道路設備状況を
読み込み(ステップS480)、仮置き場(k)の設定
がなされ(ステップS490)、I−K間の最短経路の
計算が実行され(ステップS500)、工事単価データ
の読み込みがなされ(ステップS510)、T期I−K
間運用費用計算が実行される(ステップS520)。
【0037】一方、収容側工事が着手されている場合に
は、時刻Tにおける道路整備状況に基づいて、I−J間
の最短経路の計算が実行され(ステップS530)、T
期I−J間運用費用計算が実行される(ステップS54
0)。
【0038】ステップS520とステップS540の後
に、すべての組み合わせが終了したかどうかの判定が行
われる(ステップS550)。終了していない場合に
は、ステップS430に戻る。終了している場合には、
仮置き場Kが設定され(ステップS560)、仮置き材
料のあるかないかの判定が行われる(ステップS57
0)。仮置き材料がない場合、ステップS560に戻
り、ある場合には、基本工程計画の結果とから、収容側
工種着手の判定がなされる(ステップS580)。収容
側工種着手していない場合、ステップS560に戻り、
着手している場合には、時期Tにおける道路状況を用い
て、K−J間の最短経路の計算が実行される(ステップ
S590)。次に、その結果と工事単価データを用いて
T期I−K間運用費用計算が実行される(ステップS6
00)。
【0039】次に、すべての仮置き場について終了した
かどうかの判定が行われ(ステップS610)、終了し
ていない場合には、ステップS560に戻る。一方、終
了した場合には、T期における結果の整理が行われ、期
別事業進捗状況と期別事業費と期別工事用道路運用状況
と期別仮置き状況等が作成される(ステップS62
0)。その後、ダム工事が完了したかどうかの判定が行
われ(ステップS630)、完了していない場合には、
ステップS420に戻り、完了している場合には、ダム
材料最適運用計画案が出力装置70に出力され、データ
ベース80Aに記憶される(ステップS640)。ダム
材料最適運用計画案は、総事業費、実質工程計画、道路
ネットワーク利用状況、ダム材料運用結果(仮置き場必
要量、土捨て場必要量等)から成っている。
【0040】図6は、第2計画案評価手段62を実行す
る処理フローチャートである。第1の処理フローとして
は、データベース80Aから比較評価する複数の代替案
を選定し(ステップS700)、代替案の評価指標値の
読み込みを行い(ステップS710)、第Nレベルの評
価項目に対する各代替案の優劣を設定する(ステップS
720)。
【0041】他方、第2の処理フローとしては、データ
ベース80Aから、ダム材料評価階層構造図の読み込み
を行い(ステップS730)、評価項目の重要度の設定
を行い(ステップS740)、AHP(階層分析)法に
よる評価項目の重要度の計算が実行される(ステップS
750)。第Nレベルの評価項目に対する各代替案の優
劣の設定とAHP法による評価項目の重要度の計算結果
を用いて、AHP法による計画代替案の優劣度の計算が
実行され(ステップS760)、計画代替案の相互比較
評価の結果が出力装置70から出力される(ステップS
770)。
【0042】以上で示したように、ダム事業における土
石材料有効利用支援システムは、ダム事業を構成する各
工種において「発生する」また「必要とする」土石材料
の数量、品質、時期、場所(位置)という諸特性を的確
に把握した上で、事業全体において総合調整を行うこと
により、工種間の最も合理的な土石材料の運用・配分の
あり方を規定することができ、ダム事業におけるコスト
の縮減のみならず環境負荷の軽減等に大いに寄与するこ
とができる。
【0043】次に、図7〜46を用いて上記実施形態に
よるダム事業における土石材料有効利用支援システムの
使用方法を説明する。
【0044】まず、ダム事業の計画立案シナリオに従っ
て設定された発生・収容材料と、工期と工程間従属関係
と仮置き場と原石山と土取場と土捨て場などの工程分割
と工程特性のデータを図7〜16の入力画面を有する入
力装置10に入力する。また工事用道路の区間分割の条
件と現場との接続条件と道路区間特性の条件と距離と通
行規制などの工程間材料運搬ネットワークについての条
件を入力装置10に入力する。
【0045】図7は、操作選択メニューであり、図7に
は、入力装置10の出力画面100を示してあり、出力
画面100には、データベースシステムボタン110、
工程システムボタン120、最適運用システムボタン1
30、評価システムボタン140、終了ボタン150が
示されている。
【0046】データベースボタン110は、計算実行に
先立ち、各種データの入力・編集・既存データの読み込
みを行う場合に、図示しないマウスによりクリックして
選択するものである。工程システムボタン120は、工
程計算、工程表作成を行う場合に、データベースシステ
ムで各種データを編集してから、図示しないマウスによ
りクリックして選択するものである。最適運用システム
ボタン130は、最適運用計算、期別工事進捗状況、最
適運用計画、日最大交通量、輸送量図、工種間搬出ルー
ト図作成を行う場合に、データベースシステムで各種デ
ータを編集してから図示しないマウスによりクリックし
て選択するものである。評価システム150は、AHP
評価を行う場合に図示しないマウスによりクリックして
選択するものである。また、終了ボタン150は、この
支援システムを終了させたい場合に図示しないマウスに
よりクリックして選択するものである。
【0047】本実施形態では、各種データの入力を行う
ので、データベースシステムボタン110を図示しない
マウスによりクリックして選択する。それにより、入力
装置10の出力画面上に図8で示す出力画像200が表
示される。出力画像200には、データベースシステム
であることを示す表示210と、新規データ作成ボタン
220と、既存データ修正ボタン230と、作業中デー
タ修正ボタン240と、戻るボタン250が示されてい
る。データベースシステムは、従属関係データ、発生収
容データ、ネットワークデータの3種類のデータで構成
されており、対話形式または、直接入力、修正・編集を
行うことができる。
【0048】新規データ作成ボタン220は、新規にデ
ータを作成する場合に図示しないマウスによりクリック
して選択する。既存データ修正ボタン230は、過去に
編集したデータの修正・編集を行う場合に、図示しない
マウスによりクリックして選択する。作業中データ修正
ボタン240は、システム起動後、一度編集したデータ
の修正編集を行う場合に図示しないマウスによりクリッ
クして選択する。戻るボタン250は、メインメニュー
の表示画面100に戻る場合に図示しないマウスにより
クリックして選択する。
【0049】本実施形態では、新規にデータを作成する
場合を示すために、図8で示すデータベースの編集選択
メニューの画面200上で新規データ作成ボタン220
を図示しないマウスによりクリックすることで選択す
る。それにより、入力装置10の入力画面は、図9で示
す表示画面300になる。表示画面300には、この画
面がデータベース選択メニューであることを示す表示3
10と、従属関係データボタン320と、発生収容デー
タボタン330と、ネットワークデータボタン340
と、戻るボタン350が示されている。
【0050】従属関係データボタン320は、従属関係
データを入力、修正・編集を行うときに図示しないマウ
スによりクリックして選択する。発生収容データボタン
330は、発生収容データを入力、修正・編集を行うと
きに図示しないマウスによりクリックして選択する。ネ
ットワークデータボタン340は、ネットワークデータ
を入力、修正・編集を行うときに図示しないマウスによ
りクリックして選択する。戻るボタン350は、メイン
メニュー100に戻る場合に図示しないマウスによりク
リックして選択する。表示画面200で新規データ作成
ボタン220を選択した場合は、ベースとなるデータが
すでに入っているので、これを修正、追加してデータを
作成する。また、工程計算・最適運用計算を行う場合
は、かならず上記の3種類のデータを開いて終了させ
る。終了させることにより計算で必要なデータを作成す
る。
【0051】本実施形態では、まず、図9で示す各種デ
ータの修正・編集選択メニューの画面300上で従属関
係データボタン320を図示しないマウスによりクリッ
クして選択する。それにより、出力装置70の出力画面
が図10で示す表示画面400になる。表示画面400
には、指示表示410と、印刷ボタン420と、データ
編集開始ボタン430と、完了ボタン440と、編集終
了ボタン450と、従属関係データ表460が示されて
いる。従属関係データ表460には、工種の行462と
工種の列464と工種選択入力部466と工種従属関係
入力部468が示されている。
【0052】指示表示410は、表示画面400上で入
力するときの指示を示したものである。データ編集開始
ボタン430は、従属関係データを編集するときに図示
しないマウスによりクリックして選択するものである。
完了ボタン440は、入力が終了したときに図示しない
マウスによりクリックして選択するものである。印刷ボ
タン420は、表を印刷するときに図示しないマウスに
よりクリックして選択するものである。このとき適用に
1が入力されているものだけが印刷される。編集終了ボ
タン450は、従属関係データの修正・編集を終了させ
る場合に図示しないマウスによりクリックして選択する
ものである。
【0053】また、表460の入力部466の数値1
は、表の工種462,464のうち、適用する工種を示
し、数値0は、表の工種462,464のうち、適用し
ない工種を示すものであり、工種が適用するときには、
入力部466に数値1を入力し、工種が適用しないとき
は、入力部466に数値0を入力する。
【0054】表460の入力部468の数値1は、行方
向の工種が列方向の工種に先行して着工する必要のある
場合に入力する数値であり、数値2は、行方向の工種と
列方向の工種を同時に着工する必要のある場合に入力す
る数値である。
【0055】表示画面400が表示されたら、まず、デ
ータ編集開始ボタン430を図示しないマウスによりク
リックして選択する。次に、表460の入力部466に
適用する工種には、数値1を入力し、適用しない工種に
は、数値0を入力する。その後、入力部468に、行方
向の工種が列方向の工種に先行して着工する必要のある
場合では、数値1を入力し、行方向の工種と列方向の工
種を同時に着工する必要のある場合では、数値2を入力
する。なお、適用データの数値1と数値0は、発生収容
の適用と一致するようにする必要がある。
【0056】表460への入力が終了した後、完了ボタ
ン440を図示しないマウスによりクリックして選択す
る。表460を印刷するときには、印刷ボタン420を
図示しないマウスによりクリックして選択する。それに
より、適用に数値1が入力されているものだけが印刷さ
れる。その後、編集終了ボタン450を図示しないマウ
スによりクリックして選択する。それにより、従属関係
データの入力、修正・編集が終了し、表示画面300に
なる。
【0057】次に、発生収容データボタン330を図示
しないマウスによりクリックして選択する。それによ
り、入力装置10の入力画面に図11で示される表示画
面500が表示される。図11の表示画面500には、
ダム材料発生収容量の設定を行う画面であることを示す
表示510と、単価表ボタン520と印刷ボタン530
と、入力完了ボタン540と、ダム材料発生収容量表5
50が示されている。
【0058】単価表ボタン520は、単価の変更がある
ときに修正を行う場合に図示しないマウスによりクリッ
クして選択するものである。印刷ボタン530は、表5
50を印刷する場合に図示しないマウスをクリックして
選択される。そのとき、適用に数値1が入力されている
ものだけが印刷される。入力完了ボタン540は、入力
が済んだときに図示しないマウスによりクリックして選
択される。
【0059】表550には、適用欄560、工種欄57
0、工期欄580、土砂発生欄590、土砂収容欄60
0、硬岩発生欄610、硬岩収容欄620、位置入力部
630が示されている。土砂発生欄590には、良質土
発生入力部592、普通土発生入力部594が示されて
あり、土砂収容欄600には、良質土収容入力部602
と普通土収容入力部604が示されている。硬岩発生欄
610には、硬岩発生入力部612と、軟岩発生入力部
614と、泥岩発生入力部616が示されてあり、硬岩
収容欄620には、硬岩収容入力部622と、軟岩収容
入力部624と泥岩収容入力部626が示されている。
表550で適用されない工種には、適用欄560の数値
1のかわりに数値0を入力する。
【0060】画面表示500上で、まず、適用される工
種の場合に、適用欄560を数値1のままにし、適用さ
れない工種の場合には、適用欄560の数値1を数値0
に変更する。次に、各工種ごとに工期欄580に工期を
入力し、土砂発生量、土砂収容量を良質土、普通土を欄
592、欄594、欄602、欄604に入力し、硬岩
発生量、硬岩収容量を欄612、欄614、欄616、
欄622、欄624、欄626に入力する。また、位置
欄に位置データを入力する。その後、印刷ボタン530
を図示しないマウスによりクリックして選択する。それ
により、表550が印刷される。入力が完了したら、入
力完了ボタン540を図示しないマウスによりクリック
して選択する。それにより、入力装置10の入力画面
は、図12で示す表示画面700になる。
【0061】図12は、発生収容データ入力画面のう
ち、堤体打設コンクリート骨材採石計画のデータを入力
する表示画面700を示す。表示画面700には、質問
表示710と入力部720と質問表示730と入力部7
40と質問表示750と入力部760と完了ボタン77
0を示してある。
【0062】表示画面700上で堤体打設コンクリート
骨材採石計画について、質問表示710,730,75
0の質問の答えに対応する数値を入力部720,74
0,760に入力する。その後、完了ボタン770を図
示しないマウスによりクリックして選択する。それによ
り、入力装置10の入力画面は、図13で示す表示画面
800になる。
【0063】表示画面800には、メッセージ810
と、メッセージ820とデータ830と入力部840と
完了ボタン850が示されている。入力部840には、
適用欄850と名称欄860と位置欄870と工種番号
欄880と受入率欄890が示されている。
【0064】土捨場の設定を行うには、まず、表示画面
800上の表840で、利用する土捨て場の適用欄85
0に1を入力する。利用しない土捨て場に対応する欄に
は、0を入力する。次に、利用する土捨て場で土捨て量
の受入比率を受入率欄890に%値で入力する。入力
後、完了ボタン850を選択し、図示しないマウスによ
りクリックする。それにより、入力装置10の入力画面
は、図14で示す表示画面900になる。
【0065】表示画面900には、メッセージ910と
入力部920とメッセージ930と完了ボタン940が
示されている。入力部920は、適用欄921と位置欄
922と対象欄923と工種番号欄924と容量欄92
5と名前欄926から成っている。
【0066】表示画面900では、仮置き場の条件を変
更、入力を行い、まず、利用する仮置き場には、適用欄
921に数値1を入力する。また、利用しない仮置き場
には、適用欄921に数値0を入力する。次に、位置欄
922に、仮置き場の位置をネットワーク番号で入力す
る。対象欄923に、仮置きする材料の種類を番号で入
力する。入力後、完了ボタン940を図示しないマウス
によりクリックして選択する。それにより、入力装置1
0の入力画面は、図9で示される表示画面300にな
る。
【0067】次に、ネットワークデータの入力を行う。
ネットワークデータの入力を行うには、まず、図9で示
される表示画面300のネットワークデータボタン34
0を図示しないマウスによりクリックして選択する。そ
れにより、入力装置10の表示画面は、図15で示され
る表示画面1000になる。
【0068】図15で示される表示画面1000には、
道路種別と通行規制と区間についての表示1010とノ
ードの追加ボタン1020と変更ボタン1030と終了
ボタン1040と入力表1050が示されている。入力
表1050には、x座標とy座標により位置を示す位置
欄1060と番号欄1070から成るノード情報欄10
65と接続数欄1080と番号欄1090、種別欄11
00、区間欄1110、規制欄1120から成るノード
接続情報欄1085が示されている。
【0069】ノードの追加ボタン1020は、既存の道
路を分割するために設定する場合と新たに道路を設定す
る場合と、既存の道路を分割し、新たに道路を設定する
場合に図示しないマウスによりクリックして選択する。
変更ボタン1030は、データの入力あるいはデータを
修正するときに図示しないマウスによりクリックして選
択する。終了ボタン1040は、この入力が終了したと
きに図示しないマウスによりクリックして選択する。表
1050のうち種別欄1100には、原道の場合には、
数値0を入力し、工事用道路の場合には、数値10を入
力し、右岸道路の場合には、数値11を入力し、付替県
道の場合には、数値12を入力し、湖岸道路の場合に
は、数値13を入力する。区間欄1110には、工事番
号を入力し、規制欄1120には、通行規制がない場合
には、数値0を入力し、往路通行不可の場合には、数値
1を入力し、全面通行禁止の場合には、数値2を入力す
る。利用しない道路区間は通行規制の欄1120に数値
1を入力する。現在接続されていない交差点を結ぶ場
合、まず接続数を修正し、接続ノード、種別、規制等を
直接入力する。なお、接続をなくす場合は反対操作、ま
たは通行規制により処理する。
【0070】既存の道路を分割せず、新たに道路を設定
しないでネットワークデータを入力するには、図15に
示される表示画面1000上で変更ボタン1030を図
示しないマウスによりクリックして選択する。次に、対
応するノード情報の種別欄1100、区間欄1110、
規制欄1120に修正する場合に、対応する数値を入力
する。入力後、終了ボタン1040を図示しないマウス
によりクリックして選択する。それにより、入出力画面
は、図9で示す表示画面300になる。
【0071】また、新たに道路を設定する場合には、表
示画面1000上でノードの追加ボタン1020を図示
しないマウスによりクリックして選択する。それによ
り、入力装置10の入力画面は、表示画面1200にな
る。
【0072】図16には、表示画面1200が示され、
表示画面1200上には、座標作成入力部1210と決
定ボタン1220と作図ボタン1230と閉じるボタン
1240が示されている。
【0073】座標作成入力部1210は、この入力部で
図示しないマウスにより位置を入力するためのものであ
る。決定ボタン1220は、入力が終了したときに図示
しないマウスによりクリックして選択するものである。
作図ボタン1230は、クリックした位置をチェックす
るためにネットワーク図を作成する場合に図示しないマ
ウスによりクリックして選択する。
【0074】ネットワークデータを追加する場合、ま
ず、表示画面1200上で、図示しないマウスによりク
リックして座標を入力し、次に決定ボタン1220を図
示しないマウスによりクリックして選択する。その後、
ネットワーク図を作成ボタン1230を図示しないマウ
スによりクリックして選択する。それにより、ネットワ
ーク図が作成される。以上が終了したら、閉じるボタン
1240を図示しないマウスによりクリックして選択す
る。それにより、表示画面1200は閉じ、表示画面1
000になる。
【0075】なお、既存の道路を分割して設定する場合
にも、表示画面1000上でノードの追加ボタン102
0を図示しないマウスによりクリックして選択すること
により、表示画面1200となり、表示画面1200上
でクリックして座標を求めて分割する。
【0076】表示画面1000になったら、終了ボタン
1040を図示しないマウスによりクリックして選択す
る。それにより、入力装置10の画面に表示画面300
になり、図9の表示画面300上の戻るボタン350を
図示しないマウスによりクリックして選択する。それに
より、入力装置10の画面は、図7で示される表示画面
100になる。
【0077】以上の操作により、必要な情報とデータの
入力が終了し、データ格納部80に格納される。
【0078】次に、入力された設定値に基づいて、基本
工程計画の策定が行われる。図7で示す画面上で工程シ
ステムボタン120を図示しないマウスによりクリック
して選択する。それにより、入力装置10の入力画面は
図17で示す表示画面1300になる。
【0079】図17には、表示画面1300と、タイト
ル1310と工程計算実行ボタン1320と工程表作成
ボタン1330と戻るボタン1340が示されている。
工程計算実行ボタン1320は、工程計算を行うときに
図示しないマウスによりクリックして選択する。工程表
作成1330は、工程計算を実行後工程表の作成を行う
ときに図示しないマウスによりクリックして選択する。
戻るボタン1340は、工程表作成が終了したときに図
示しないマウスによりクリックして選択する。
【0080】工程計算は、図17の表示画面1300上
で工程計算実行ボタン1320を図示しないマウスによ
りクリックして選択する。それにより、計算が実行され
る。その後、工程表作成ボタン1330を図示しないマ
ウスによりクリックして選択する。それにより、出力装
置の出力画面上に図19で示される基本工程表が作成さ
れる。
【0081】図19は、基本工程表の表示画面1400
が示されている。また、表示画面1400上には、画面
拡大ボタン1410、画面縮小ボタン1420、印刷
(図)ボタン1430、印刷(表)ボタン1440、終
了ボタン1450、基本工程計画図1460が示されて
いる。画面拡大ボタン1410は、画面を20%ピッチ
で拡大するときに、図示しないマウスによりクリックし
て選択する。画面縮小ボタン1420は、画面を20%
ピッチで縮小するときに図示しないマウスによりクリッ
クして選択される。印刷(図)ボタン1430は、画面
に表示している工程図を印刷するときに、図示しないマ
ウスによりクリックして選択される。印刷(表)ボタン
1440は、工程を数値表で印刷するときに図示しない
マウスによりクリックして選択する。終了ボタン145
0は、工程システムのメニューの表示画面1300にす
るときに図示しないマウスによりクリックして選択す
る。
【0082】図17で示される画面上で工程計算実行と
工程表作成が選択する。この基本工程計画の策定は、ま
ず、工程ネット作成が行われ、それに基づいて工程計画
が作成され、工程ネット(図18)と工程計画が出力さ
れる。工程ネット作成はグラフ理論を用いて行われ、工
程計画はPERTを用いて行われる。図19で示される
画面上で基本工程表が表示される。また、出力装置によ
り、用紙に出力される。
【0083】この実施形態においては、工程ネットワー
ク作成にグラフ理論を用いるので、複雑なダム事業にお
ける工程を整理して本質的な部分を抽出することがで
き、また、工程における相互関連の有無をグラフで図示
することにより、全体構造を直感的に理解することがで
きる。また、この実施形態においては、工程計画作成に
PERTを用いるので、工程の分割の程度によってスケ
ジュールをマクロにもミクロにも取り扱うことができ、
図19で示されるように工事全体の進行が容易に理解で
き、非常に大規模なダム事業を扱うことができ、部分と
全体との関係が明瞭になる。
【0084】この段階で出力された工程ネットと工程計
画に基づいて、事業の計画立案シナリオを評価すること
ができる。
【0085】次に、工種間材料運用の最適化計画と年次
別工種間材料輸送計画を作成するために、図7に示す画
面上で最適運用システムボタン130を選択する。入力
され、格納された条件に従って工種間材料運用の最適化
計画が作成される。このとき、まず、工種間材料輸送距
離マトリクスの作成が行われる。次に、初期基底可能解
の設定が行われ、輸送問題によるダム材料総合運用計画
案の作成が行われる。
【0086】出力装置70に出力されるものは、図20
〜40に示す。図20は、実質工程表の表示画面150
0が示されている。また、表示画面1500上には、画
面拡大ボタン1510、画面縮小ボタン1520、印刷
ボタン1530、終了ボタン1540、実質工程計画図
1550が示されている。画面拡大ボタン1510は、
画面を20%ピッチで拡大するときに、図示しないマウ
スによりクリックして選択する。画面縮小ボタン152
0は、画面を20%ピッチで縮小するときに図示しない
マウスによりクリックして選択される。印刷ボタン15
30は、画面に表示している工程図を印刷するときに、
図示しないマウスによりクリックして選択される。終了
ボタン1550は、工程システムのメニューの表示画面
1300にするときに図示しないマウスによりクリック
して選択する。図21は、最適運用図の全体図の表示画
面を示してあり、表示画面上のボタンの機能は、図20
で示される表示画面上でのボタンの機能と同様である。
図22は、全体図の左上側の拡大図、図23は、全体図
の左中側の拡大図、図24は、全体図の左下側の拡大
図、図25は、全体図の右上側の拡大図、図26は、全
体図の右中側の拡大図、図27は、全体図の右下側の拡
大図を示す。図28は、期別工事進捗の表示期指定のた
めの入力画面であり、期別工事進捗図を表示する期を指
定することにより、ボタンをクリックすることにより、
期別工事進捗図を表示する。図29に、表示される指定
した期別の工事進捗状況図の全体図を示してある。図2
9で示される表示画面上でのボタンの機能は、図20で
示される表示画面上でのボタンの機能と同様である。図
30は、全体図の左上側の拡大図、図31は、全体図の
左中側の拡大図、図32は、全体図の左下側の拡大図、
図33は、全体図の右上側の拡大図、図34は、全体図
の右中側の拡大図、図35は、全体図の右下側の拡大図
を示す。次に、図36の表示画面で輸送用車輌の指定を
行う。入力画面上で数値を入力し、図示しないマウスに
よりクリックしてOKボタンを選択する。それにより、
図37で示すような指定された輸送車輌の1日当たりの
輸送量を表示する。また、図38で示すような各ルート
での工事期間累積材料輸送量を表示する。表示画面上で
のボタンの機能は、図20で示される表示画面上でのボ
タンの機能と同様である。次に、図39で示す画面上で
工種間搬出ルートの発生地点と収容地点を指定する。実
行ボタンを図示しないマウスによりクリックして選択す
ることにより、工種間搬出ルート図を表示する。図40
に、工種間搬出ルート図を示してある。表示画面上のボ
タンの機能は、図20で示したボタンの機能と同様であ
る。
【0087】以上のように、表示画面に出力されるの
で、工事日程などについて、一目瞭然に把握することが
できる。
【0088】この実施形態において、初期基底可能解の
設定にはハウサッカ法が用いられる。それにより、単位
当たりの輸送費の小さいルートから決めていくことによ
って最適解に近似させ、輸送費の最も安い経路をできる
だけ利用するように割り当て、比較的良好で実行可能な
解を作成することができる。
【0089】次に、図7で示される表示画面で評価シス
テムボタン140を図示しないマウスによりクリックし
て選択する。それにより、画面は、図41で示される表
示画面1600になる。図41には、表示画面1600
と重み付けボタン1610、代替案ボタン1620、戻
るボタン1630が示している。重み付けボタン161
0は、最適な運用計画で経済的な運用、工期の維持のそ
れぞれの重み付けを行うために用いるときに、図示しな
いマウスによりクリックして選択される。代替案ボタン
1620は、環境に対する負荷を評価する場合に図示し
ないマウスによりクリックして選択される。戻るボタン
1630は、図7で示すメインメニューに戻るときに図
示しないマウスによりクリックして選択する。
【0090】図42に総合評価システムの構造を示して
ある。次へ進むボタンにより重み付けによるアンケート
入力画面になる。図43に重み付けによるアンケート入
力画面になる。重み付けにより各評価を入力する。グラ
フボタンは、評価結果をグラフに表示するときの図示し
ないマウスによりクリックして選択する。
【0091】グラフボタンをクリックする。それによ
り、画面は、図44に示す画面になる。図44は、重み
付けによる評価要素の重要度をグラフで表示する。次
に、図45で示す画面上で各案の比較評価を入力する。
グラフボタンをクリックすることにより、評価結果をグ
ラフで表示する。次に、図46に示す代替案総合比較の
結果がグラフで表示される。
【0092】以上のように、計画立案シナリオの相互比
較と評価が行われる。特に、この実施形態においては、
土取場と原石山必要量と土捨て場と設置場必要量の材料
運用状況と、実施工程計画と運用計画と、輸送費と土捨
て場と原石山採取費と仮置き場設置費と概算土工費が計
算され出力され、相互比較と評価を行うことができる。
【0093】以上で説明したように、本実施形態による
ダム事業における土石材料有効利用支援システムは、事
業の計画立案シナリオに従って条件を入力する入力装置
と、その条件に従って基本工程計画を策定する工程計画
手段と、入力条件に従って工程間材料運用の最適化計画
を行い、土石材料運用計画案を作成する手段と、策定さ
れた基本工程計画と工程間材料運用の最適化計画に従っ
て、年次別工程間材料輸送計画を行う手段と、計画立案
シナリオの相互比較と評価を行う手段から成っているの
で、ダムの工事を全体でとらえることができ、長期的な
視点に立って材料の収支を検討でき、コスト縮減および
環境負荷軽減に有効であり、ダム事業を合理的に進め、
それぞれの事業にあわせて作成することができる。
【0094】なお、本実施形態では、工程ネットワーク
作成手段における工程ネット作成において、グラフ理論
を用いたが、それ以外の手法を用いることもできる。
【0095】また、本実施形態では、工程計画作成手段
における工程計画作成にPERTを用いたが、それ以外
の手法、例えばCPMなどを用いることもできる。
【0096】さらに、本実施形態では、土石材料運用計
画案作成手段における初期基底可能解の設定にハウサッ
カ法を用いたが、それ以外の手法を用いることもでき
る。
【0097】
【実施例】次に、本発明の実施例を示す。本実施例で対
象とするモデルダムは、高さ130m、堤体積146万
3の重力式コンクリートダムである。本実施例で示す
事業を構成する工事は分割工事を含め85である。各工
事における品質別の発生・必要土石量を図47に、材料
運搬道路ネットワークを図48に示す。本実施例のモデ
ルにおいて発生・収容する土石材料のうち硬岩と土砂に
分類すると、最大発生量は、硬岩が約392万m3、土
砂が約505万m3の合わせて約897万m3であり、一
方、コンクリート骨材としての硬岩の必要量は約170
万m3、また2カ所の代替地造成をはじめとする必要土
砂量は約208万m3である。本実施例のモデルにおい
て、道路工事等原石山工事以外の工事から発生する硬岩
の量は約143万m3と推定され、コンクリート骨材と
して必要とされる量に対し約27万m3が不足する状況
である。この不足量をどのような形態で確保するかを計
画立案シナリオとして設定することになる。
【0098】そこで本実施例における計画立案シナリオ
として、以下の4ケースを設定した。(1)シナリオ1
(基本案):工期、仮置き場の制約を軽減するために原
石山、土取場を利用する。(2)シナリオ2(第1
案):原石山、土取場を利用せず、事業内で材料を調達
する。ただし、硬岩に不足が生じるためダム近傍に代替
のための小規模な掘削箇所を設定する。(3)シナリオ
3(第2案):原石山は利用しないが、代替宅地造成の
早期完成のための土取場は利用する。また、ダム近傍の
代替掘削は考える。(4)シナリオ4(第3案):原石
山は利用するが、代替宅地造成のための土取場は利用し
ない。
【0099】以上の計画立案シナリオに基づき、本発明
のシステムのフローに従い総合運用計画案の検討結果の
表示例を図49および図50に示す。図49は、工事間
の従属関係による仮置きを考慮して設定された価値行列
を用いて輸送問題による最適化を行った計画案の結果の
一例である。また、図50は、工事用道路等運搬経路の
整備進捗度を考慮した年次別工事間運用計画案の結果の
一例を示している。これらの検討結果によると、発生土
砂については事業開始初期にかなりの仮置きが発生して
おり、収容先工事の受け入れ可能となった段階において
各収容先工事に再運搬される結果となっている。また、
硬岩については原石山から直接運搬されていることなど
が判る。
【0100】次に、これらの結果をもとに実際の工事ス
ケジュールを作成した一例が図51であるが、基本工程
計画のスケジュールに対し遅れが発生していることなど
がうかがえる。
【0101】図52に各計画立案シナリオにおけるダム
材料の運用結果を整理したものを示す。この結果から、
全体土石量において基本案の有効利用率(土捨場)を除
いた収容量/発生量)が51%と最も低いことが分か
る。第1案は原石山および土取場を利用しないため有効
利用率は79%と高く、第2案についても75%の有効
利用率となることが分かる。
【0102】図53に各計画立案シナリオの材料運用に
関わる事業費を掘削・運搬に要する費用で示した。この
結果によると、土砂の総発生量が多いにも関わらず、運
用費用は硬岩が大きくなっていることが分かる。これ
は、硬岩の掘削コストが高いことが起因している。特
に、第1案および第2案は原石山を利用しないため、工
期調整の仮置きが多く発生し、その結果、土砂に比べて
かなり運搬費用が高くなっている。全費用で見ると、基
本案の約113億円に対し、第1案および第2案が約9
9億円で概ね14億円の事業費軽減となっている。第3
案は約110億円で原案に比べて大きな費用軽減効果は
みられない。
【0103】本実施例で取り上げた工種のうち、堤体打
設、AおよびB地区の代替地造成(宅地)の計画立案シ
ナリオ毎の施工時期を図54に示した。この結果による
と、施工時期に大きな変化が見られるのは、B地区の代
替地造成工事であり、他の工事には大きな変化が見られ
ないことが分かる。
【0104】このように本実施例によれば、ダム事業に
即した計画が立てられ評価することが可能となる。
【0105】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。
【0106】事業の計画立案システムに従って、条件を
入力し、その入力条件に従って基本工程計画を策定し、
また、工程間材料運用の最適化計画を行い、策定された
基本工程計画と工程間材料運用の最適化計画に従って、
年次別工程間材料輸送計画を行い、それに従って、計画
立案シナリオの相互比較と評価を行い、その結果を出力
するようにしたため、ダムの工事を全体でとらえること
ができ、長期的な視点に立って材料の収支を検討でき、
土石材料を有効に利用し、コスト縮減および環境負荷軽
減に有効であり、ダム事業を合理的に進め、それぞれの
事業にあわせて作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るダム事業における土石
材料有効利用支援システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るダム事業における土石
材料有効利用支援システムの処理フローチャートであ
る。
【図3】工事間作業工程ネットワーク作成手段と基本工
程計画策定手段からその結果を出力するまでの処理フロ
ーチャートである。
【図4】工種間材料運用最適化計画策定手段の処理フロ
ーチャートである。
【図5】年次別工種間材料輸送計画策定手段の処理フロ
ーチャートである。
【図6】計画案評価手段の処理フローチャートである。
【図7】入力装置の操作選択メニューを示す表示画面で
ある。
【図8】入力装置のデータベースシステムボタンをクリ
ックしたときの表示画面である。
【図9】入力装置のデータベース選択メニューを示す表
示画面である。
【図10】入力装置の従属関係ボタンをクリックしたと
きの表示画面である。
【図11】入力装置の発生収容データボタンをクリック
したときの表示画面である。
【図12】入力装置の堤体打設コンクリート骨材採石計
画のデータを入力するときの表示画面である。
【図13】入力装置の堤体打設コンクリート骨材採石計
画の表示画面で完了ボタンをクリックしたときの表示画
面である。
【図14】入力装置の仮置き場の条件の変更、入力画面
の表示画面である。
【図15】入力装置のネットワークデータボタンをクリ
ックしたときの表示画面である。
【図16】入力装置のノードの追加ボタンをクリックし
たときの表示画面である。
【図17】入力装置の工程システムボタンをクリックし
たときの表示画面である。
【図18】工程ネットワークを示す図である。
【図19】基本工程表の表示画面である。
【図20】実質工程表の表示画面である。
【図21】最適運用図全体図の表示画面である。
【図22】最適運用図全体図の左上側の拡大図である。
【図23】最適運用図全体図の左中側の拡大図である。
【図24】最適運用図全体図の左下側の拡大図である。
【図25】最適運用図全体図の右上側の拡大図である。
【図26】最適運用図全体図の右中側の拡大図である。
【図27】最適運用図全体図の右下側の拡大図である。
【図28】期別工事進捗図を表示する期を指定するため
の表示画面である。
【図29】期別工事進捗状況図全体図の表示画面であ
る。
【図30】期別工事進捗状況図全体図の左上側の拡大図
である。
【図31】期別工事進捗状況図全体図の左中側の拡大図
である。
【図32】期別工事進捗状況図全体図の左下側の拡大図
である。
【図33】期別工事進捗状況図全体図の右上側の拡大図
である。
【図34】期別工事進捗状況図全体図の右中側の拡大図
である。
【図35】期別工事進捗状況図全体図の右下側の拡大図
である。
【図36】輸送用車両指定のための表示画面である。
【図37】輸送用車両の1日当たりの輸送量を表示する
表示画面である。
【図38】工事期間累積材料輸送量を表示するを表示す
る表示画面である。
【図39】工種間搬出ルートの発生地点と収容地点を指
定するための表示画面である。
【図40】工種間搬出ルート図の表示画面である。
【図41】評価システムボタンをクリックしたときの表
示画面である。
【図42】総合評価システムの構造の表示画面である。
【図43】重み付けによるアンケート入力画面の表示画
面である。
【図44】重み付けによる評価要素の重要度のグラフの
表示画面である。
【図45】AHPによる計画代替案の比較評価の入力画
面である。
【図46】AHPによる代替案総合比較のグラフを示す
表示画面。
【図47】各工事における品質別の発生・必要土石量を
表す表を示した図である。
【図48】材料運搬道路ネットワークを示す図である。
【図49】計画案の結果を示す図である。
【図50】年次別工事間運用計画案結果を示す図であ
る。
【図51】工事スケジュールを示す図である。
【図52】ダム材料の運用結果を整理した結果を示す図
である。
【図53】材料運用に関わる事業費を掘削・運搬に要す
る費用で示した結果を示す図である。
【図54】主要工事の各計画立案シナリオにおける施工
時期を示す図である。
【符号の説明】
10 入力装置 20 工程ネットワーク作成手段 30 工程計画策定手段 40 工種間材料運用最適化計画策定手段 50 年次別工種間材料輸送計画策定手段 61 第1計画案評価手段 62 第2計画案評価手段 70 出力装置 80 データ格納部 90 処理制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 301047234 株式会社日建設計シビル 大阪府大阪市中央区高麗橋四丁目6番2号 (72)発明者 空閑 健 栃木県塩谷郡栗山村大字西川164番 建設 省関東地方建設局湯西川ダム工事事務所内 (72)発明者 八木沢 和人 栃木県下館市二木成1753 建設省関東地方 建設局下館工事事務所内 (72)発明者 藤澤 侃彦 東京都港区麻布台2−4−5(メソニック 39森ビル7階)財団法人ダム技術センター 内 (72)発明者 西牧 均 東京都港区麻布台2−4−5(メソニック 39森ビル7階)財団法人ダム技術センター 内 (72)発明者 大内 忠臣 愛知県名古屋市中区三の丸3−1−2 愛 知県建設部河川課内 (72)発明者 山本 富佐雄 東京都杉並区梅里1−7−7 アイドール エンジニヤリング株式会社内 (72)発明者 細見 隆 東京都文京区後楽2−1−3 株式会社日 建設計土木事務所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計画立案シナリオに従って、工種を分割し
    たときの工種別の工種特性の情報とデータを入力する入
    力装置と、 前記工種特性の情報とデータを格納する情報データ格納
    手段と、 前記情報データ格納手段に格納された情報とデータに基
    づいて、基本工程計画を策定する基本工程計画策定手段
    と、 前記基本工程計画を格納する工程計画格納手段と、 工種間材料運用の最適化計画を策定する工種間材料運用
    最適化計画策定手段と、 工種間材料運用最適化計画を格納する工種間材料運用最
    適化計画格納手段と、 年次別工種間材料輸送計画を策定する年次別工種間材料
    輸送計画策定手段と、 前記年次別工種間材料輸送計画策定手段により作成され
    た年次別工種間材料輸送計画を格納する年次別工種間材
    料輸送計画格納手段と、 前記工種間材料運用最適化計画と年次別工種間材料輸送
    計画案を評価する計画案評価手段と、 前記基本工程計画策定手段と前記年次別工種間材料輸送
    計画策定手段で実行された結果と前記計画案評価手段で
    評価した結果を出力する出力装置とを備えたことを特徴
    とするダム事業における土石材料有効利用支援システ
    ム。
  2. 【請求項2】前記基本工程計画策定手段は、 工種間作業工程ネットワークを作成する工程ネットワー
    ク作成手段と、 工程計画を作成する工程計画策定手段から成ることを特
    徴とする請求項1記載のダム事業における土石材料有効
    利用支援システム。
  3. 【請求項3】前記工種間材料運用最適化計画策定手段は
    工種間材料輸送距離マトリクス作成手段とダム材料総合
    運用計画案作成手段から成ることを特徴とする請求項1
    または2記載のダム事業における土石材料有効利用支援
    システム。
  4. 【請求項4】前記ダム材料総合運用計画案作成手段は初
    期基底可能解の設定と輸送問題によるダム材料総合運用
    計画案の作成手段から成ることを特徴とする請求項3記
    載のダム事業における土石材料有効利用支援システム。
  5. 【請求項5】前記年次別工種間材料輸送計画作成手段は
    道路整備状況と工種間材料運用に基づいて最短経路の選
    定を行う最短経路選定手段と期別輸送計画案手段から成
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のダム事業における土石材料有効利用支援システム。
  6. 【請求項6】前記計画案評価手段は材料運用状況と実施
    工程計画と運土計画と概算土工費を評価することを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のダム事業に
    おける土石材料有効利用支援システム。
  7. 【請求項7】前記工種特性は、前記計画立案シナリオに
    従って工事を分割したときの工事別の位置、工期および
    発生・収容土石材料の品質、数量、工事間従属関係、仮
    置き条件、材料運搬道路ネットワーク、輸送問題におけ
    る価値行列設定のための指標値から成ることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれか1項に記載のダム事業におけ
    る土石材料有効利用支援システム。
  8. 【請求項8】前記情報データ格納手段と前記工程計画格
    納手段と前記工種間材料運用最適化計画格納手段と前記
    年次別工種間材料輸送計画格納手段を一つのデータ格納
    手段に統合したことを特徴とする請求項1記載のダム事
    業における土石材料有効利用支援システム。
  9. 【請求項9】前記材料運搬道路ネットワークの情報とし
    て、道路を区間分割したときの各道路の端点の位置座標
    と、接続先の端点の数と、接続先間の道路区間特性を用
    いることを特徴とする請求項7記載のダム事業における
    土石材料有効利用支援システム。
  10. 【請求項10】前記輸送問題における価値行列設定のた
    めの指標値として、運用計画全体の土石材料運搬費用を
    用い、前記価値行列として、工種間材料運搬の単位量
    (m3)あたりの発生材料の掘削費、積込費、搬送費用
    および敷均し費用で構成される工種間の運搬費用を用い
    ることを特徴とする請求項7記載のダム事業における土
    石材料有効利用支援システム。
  11. 【請求項11】前記工程ネットワーク作成手段は、グラ
    フ理論を用いることを特徴とする請求項2記載のダム事
    業における土石材料有効利用支援システム。
  12. 【請求項12】前記工程計画策定手段は、PERTを用
    いることを特徴とする請求項2記載のダム事業における
    土石材料有効利用支援システム。
  13. 【請求項13】前記工種間材料運用最適化計画策定手段
    は、ハウサッカーの方法により求めた初期基底可能解を
    もとにして順次評価関数値を最小としていく最適化演算
    を繰り返す方法を用いることを特徴とする請求項1記載
    のダム事業における土石材料有効利用支援システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005129023A (ja) * 2003-09-30 2005-05-19 Japan Research Institute Ltd 行政管理支援方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラムおよび行政管理支援システム
JP2007102710A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Nippon Steel & Sumikin Metal Products Co Ltd 堰堤等の設計依頼支援方法
JP7247407B1 (ja) 2022-08-09 2023-03-28 株式会社パスコ 推定装置、推定方法及び制御プログラム

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