JP2002196007A - 液体試料測定ユニット及びそれを備えた自動液体試料分析装置 - Google Patents
液体試料測定ユニット及びそれを備えた自動液体試料分析装置Info
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Abstract
光源にも対応できる液体試料分析ユニット及びそれを備
えた自動液体試料分析装置を提供する。 【解決手段】 透光性容器を着脱可能に収納する収納部
と、前記収納部に収納された透光性容器に光を照射する
第1の光源と、前記収納部に収納された透光性容器に、
前記第1の光源と異なる波長の光を照射する第2の光源
と、前記収納部に収納された透光性容器を介して、前記
第1の光源又は前記第2の光源からの光を検出する光検
出器と、透光性容器の位置を変更させる容器位置変更手
段と、前記容器位置変更手段を制御する制御部とを備
え、測定項目に応じて透光性容器の位置を、前記第1の
光源からの光を検出するための第1の容器位置、及び、
前記第2の光源からの光を検出するための第2の容器位
置に変更させるよう制御する。
Description
料を光学的に分析する液体試料分析装置に関し、例え
ば、血液凝固測定装置、免疫測定装置に関する。
どの測定では、血漿や血清などの検体に所定の測定試薬
を添加した試料を透光性容器に収納して、その透光性容
器を介した散乱光や透過光などを光学的に検出して測定
することが一般的に行われている。
学測定などの測定では、その検体について複数の項目に
ついて分析することが一般的である。例えば、血液凝固
測定では、PT(プロトロンビン時間)、APTT(活
性化トロンボプラスチン時間)、Fbg(フィブリノー
ゲン)などの基本項目から、複合因子であるTTO(ト
ロンボテスト)、HPT、(ヘパプラスチンテスト)合
成基質法によるATIII(アンチトロンビンIII)、α2
−PI(α−2プラスミンインヒビター)、PLG(プ
ラスミノーゲン)、免疫比濁法によるFDP(フィブリ
ン分解産物)、D−Dimer、ATIIIなど様々な項
目が測定されている。
て、散乱光や透過光が用いられ、その測定のために使用
する光源の波長は最適の波長のものが用いられる。例え
ば、PT、APTT、Fbg、TTO、HPTはクロッ
ト法又は凝固法と言われる方法で測定されるのが一般的
である。この測定方法では、試料に波長660nmの光
を照射し、試料によって散乱した光を光検出器で検出す
ることによって、フィブリノーゲンがフィブリンに転化
する時間を測定する。
954年S.Sherry等の合成したTAMe(J.B.
C.,208:95-105,1954)に始まり、Blombackらに
よって合成された数個のアミノ酸に色素を結合させたも
のが挙げられる。例えば、Bz-Phe-Val-Arg
−pNA(Thromb.Research,1:267-278,1972)やTos
−Gly−Pro−Arg−pNA(特開昭52−34
92号)、H−D−Phe−Pip−Arg−pNA
(特開昭52−24590号)等が報告されている。こ
れらはトロンビンの測定に使用され、酵素反応を受けて
パラニトロアニリン(pNA)を遊離して黄色の発色が
得られるので、これを405nmで比色することにより
凝固線溶能力を酵素活性で表わすことができる。この測
定方法を合成基質法と言い、ATIII、α2−PI(α
−2プラスミンインヒビター)、PLG(プラスミノー
ゲン)等が測定される。
merの測定では、抗D−Dimer抗体希釈液に被検
血漿中のD−Dimerが加わると抗原抗体反応によ
り、免疫複合体が形成される。この不溶性の免疫複合体
は散乱光を増大し、透過光を減少させる。この反応系に
高分子ポリマーを添加して測定感度を上げ、波長575
nmで測光し、標準D−Dimer血清を用いて同様の
操作をして描いた検量線からD−Dimer量を求め
る。この測定方法を免疫比濁法といい、D−Dimer
の他、FDP、ATIII等が測定できる。
試料分析装置では、透光性容器を収納するための収納部
1つに対して1つの光源とその光を検出する光検出器が
1つ備えられていた。従って、上記したような種々の項
目を測定するためには、測定に必要となる波長の数に応
じて収納部が必要となる。また、透光性容器をそれぞれ
の収納部に搬送することのできる透光性容器搬送部が必
要となり、その制御が複雑化していた。従って、測定項
目が増加すると、装置が大型化し、装置の制御も複雑化
していた。このため、1つの収納部であらゆる波長の測
定が可能となる液体試料分析装置が熱望されている。
下の5つの装置(装置A〜E)が知られている。 図1に概略図を示すように、光源として、白色光源で
あるハロゲンランプを使用し、それを干渉フィルタで分
光することによって所定の波長の光を透光性容器に照射
する装置(装置Aとする)。 特開平8−122247に、光源としてレーザ素子あ
るいは発光ダイオード(LED)素子を備えて、複数の
波長域において吸光度を計測することを特徴とする分析
装置の実施例が3つ開示されている。ここで、特開平8
−122247の明細書中、図1の実施例を装置B、図
5の実施例を装置C、図6の実施例を装置Dとする。 特開平11−295219に開示されたように、発光
波長分布の異なる複数の発光ダイオード(LED)を光
源として使用し、その光源からの光を凹画回折格子を使
用して分光する装置(装置Eとする)。
部で複数の波長での測定が可能である。しかし、装置A
〜Eはそれぞれ以下の問題点を有している。
常に高価である。さらに、ハロゲンランプを駆動するた
めの専用電源が必要となる。また、干渉フィルタ及びそ
れを動作させる駆動源、及びそれを制御する制御部が必
要である。従って、装置Aは大型化し、また、光源とし
て発光ダイオード(LED)を用いた場合と比べて、非
常に高価となる。さらに、ハロゲンランプの出力波長の
範囲は限られているため、その光を干渉フィルタで分光
しても、ハロゲンランプの出力範囲外の波長の光を得る
ことはできない。一方、光源として発光ダイオード(L
ED)を用いれば、必要となる波長を出力する発光ダイ
オード(LED)を用いることによって、あらゆる波長
の光を得ることができる。また、装置Aでは、図1に示
すように、光検出器は1つだけであるため、この光検出
器は、2種以上の波長の光を検出する能力を備えている
必要がある。すなわち、広範囲の波長に対応できる光検
出器が必要となるため、高価な光検出器を使用すること
が必要となる。従って、装置Aでは上記したように、装
置が大型、複雑、高価であるという問題点が解決されて
いない。
いることができるため、光源の低価格化を図ることはで
きる。しかし、光検出器は1つだけであるため、前述し
たように、この光検出器は、2種以上の波長の光を検出
する能力を備えている必要がある。すなわち、広範囲の
波長に対応できる光検出器が必要となるため、高価な光
検出器を使用することが必要となる。また、複数の光源
が上下方向に並んで配置されているため、それぞれの光
源が透光性容器に光を照射する位置が異なっている。こ
の装置で試料を分析するためには、透光性容器の、すべ
ての照射位置に試料が満たされている必要がある。すな
わち、必要となる試料の量が増加する。例えば血液凝固
検査においては、患者の負担を減少させるために、患者
から採取する血液は極力少量にしなければならず、ま
た、使用する試薬も非常に高価であるため、このような
検体及び試薬の量の増加は許されない。
ようにハーフミラーを配置したため、装置Bの問題点の
1つである試料の量の増加を防ぐことができた。しか
し、ハーフミラーの設置には微妙な角度調整が必要とな
り、装置のメンテナンスに手間がかかってしまう。ま
た、光検出器は1つだけであるため、前述したように、
この光検出器は、2種以上の波長の光を検出する能力を
備えている必要がある。すなわち、広範囲の波長に対応
できる光検出器が必要となるため、高価な光検出器を使
用することが必要となる。
イミングで独立に発生する多波長の発光素子を使用して
いる。なお、この発光素子として、異なる波長数域を持
つ発光素子を一基板上にマウントしたハイブリッド素子
や、一チップ上に集積化した素子を使用している。しか
し、これらの発光素子はいずれも非常に高価であり、装
置の低価格化が図れない。
を用いているため、光源の低価格化を図ることはでき
た。ところで、複数の発光ダイオード(LED)から所
定の波長の光を得るために、回折格子を用いているが、
回折格子は表面で迷光が生じる恐れがあるため、測定の
信頼性が低下してしまうという問題点がある。また、回
折格子は精密性を要求される部品であるため、非常に高
価である上に、回折格子の設置には微妙な角度調整が必
要となり、装置のメンテナンスに手間がかかってしま
う。さらに、前述したように、装置Bにおいても、光検
出器は1つだけであるため、この光検出器は、2種以上
の波長の光を検出する能力を備えている必要がある。す
なわち、広範囲の波長に対応できる光検出器が必要とな
る。従って、装置Bにおいても、低価格化が充分とは言
えず、また、測定結果の信頼性が低く、メンテナンスに
手間がかかるという問題点がある。
であり、安価で極めて単純な構造で、あらゆる範囲の波
長の光源にも対応でき、光学系の微妙な調整の必要がな
く、試料の量を増加させることのない液体試料分析ユニ
ット及びそれを備えた自動液体試料分析装置を提供する
ことを目的としている。
供給された液体試料を光学的に測定する液体試料測定ユ
ニットであって、透光性容器を着脱可能に収納する収納
部と、前記収納部に収納された透光性容器に光を照射す
る第1の光源と、前記収納部に収納された透光性容器
に、前記第1の光源と異なる波長の光を照射する第2の
光源と、前記収納部に収納された透光性容器を介して、
前記第1の光源又は前記第2の光源からの光を検出する
光検出器と、透光性容器の位置を変更させる容器位置変
更手段と、前記容器位置変更手段を制御する制御部とを
備え、測定項目に応じて透光性容器の位置を、前記第1
の光源からの光を検出するための第1の容器位置、及
び、前記第2の光源からの光を検出するための第2の容
器位置に変更させるよう制御することを特徴とする液体
試料測定ユニットを提供するものである。
は、通常サンプルチューブやキュベットと呼ばれるガラ
ス製や樹脂製の小型容器をさし、特に形に制限はなく、
円柱状や角柱状やそれらを組み合わせた形状のものが知
られている。
する波長域の狭い光源、例えば発光ダイオード(LE
D)、レーザ素子等が適宜その測定原理に応じて用いら
れる。また、複数の光源はそれぞれが異なる波長の光を
照射するよう構成されている。但し、必ずしもすべての
光源が異なる波長の光を照射する必要はなく、他の光源
と異なる波長の光を照射する光源を1つでも備えていれ
ば足りる。また、複数の光源は、例えば、全ての光源に
発光ダイオード(LED)を用いてもよいし、発光ダイ
オード(LED)とレーザ素子の両方を用いることも可
能である。
測定に用いられるものであれば良く、例えばフォトダイ
オード等が適宜その測定原理に応じて用いられる。光検
出器は、図12に示すように、1つの光検出器で前記複
数の光源からの光をすべて検出するよう構成してもよい
が、前記複数の光源のうち1つの光源に対応して1つの
検出器で光を検出する方が、測定精度の面で好ましい。
また、そうすることによって、前述したように、検出器
に複数の出力波長の光を検出する能力が不要となり、安
価な検出器を用いることも可能となる。すなわち、前記
複数の光源と前記複数の光検出器は同数であることが好
ましい。そして、透過光量の変化を検出する場合には、
光源と光検出器とが透光性容器を挟んで直線上に互いに
対向して配置され、散乱光量の変化を検出する場合に
は、光源と光検出器とが互いの光軸が透光性容器のほぼ
中央で直交するように配置されることが好ましい。
は、透光性容器を前記複数の光源と前記光検出器とを結
ぶいずれかの光路上に透光性容器を移動できるよう構成
されていれば良く、例えば、ロボットアームで透光性容
器を掴んで移動させたり、エアシリンダやステッピング
モータ、DCモータ等の動力を利用して移動させる方法
が考えられる。移動方向は上下方向でも水平方向でも、
斜め方向でも良いが、動作の安定性の面から、透光性容
器を上下方向に所定の距離だけ移動させるよう構成され
ていることが好ましい。
料分析装置は、試料の分析能力を向上させるため、検出
ユニットが複数個設置されているのが通常である。そし
て、それぞれの検出部を近接して配置することによっ
て、液体試料分析装置の小型化を図ることができる。こ
こで、例えば、光源及び光検出器を透光性容器の周りに
同一平面上で配置すると、それぞれの検出ユニットを近
接させることが難しくなる。また、光源及び光検出器を
同一平面上に配置すると、配置することができる光源及
び光検出器の数も限られてしまう。従って、光源及び光
検出器は、それぞれ上下方向に一直線上に配置されてい
ることが好ましい。
器を収納するもので、前記容器位置変更手段による透光
性容器の移動を遮らないよう構成されている。
る開閉可能なカバーを備えていることが好ましい。本発
明に用いられるカバーとは、収納部の開口部分に開閉可
能に設置され、光学的測定中に前記収納部に収納された
透光性容器に外乱光が入らないようにするもので、これ
らの分析装置で通常用いられるものである。これによっ
て、本発明に係る液体試料分析装置の測定精度を更に向
上させることができる。
/または前記カバーの動作を制御するための制御部を備
えていることが好ましい。制御部は公知のCPU等で実
現することができ、これによって、本発明に係る液体試
料分析装置を自動化することができる。
の実施例として、血液凝固測定装置について説明をす
る。これによって本発明が限定されるものではなく、本
発明は、2種以上の波長の光を検出する必要がある装
置、例えば、免疫測定装置等にも使用できることは言う
までもない。図2は本発明の実施例の血液凝固測定装置
を示す図である。図3は本発明の実施例の血液凝固測定
装置の内部構成を示す平面図である。測定装置本体1に
は、単波長検出部2と、多波長検出部3と、キュベット
ホルダ4と、試薬ラック6と、試料加温部8と、表示部
10と操作部12と、印字部14と検体設置部16と、
キュベット廃棄部18と、ピペット洗浄部20と、緊急
検体設置部22とが設けられている。
な、透光性容器であるキュベット100が設置される。
従って、キュベットホルダ4は有底の円筒部30を備え
ている。また、検体設置部16には、図5に示すような
検体容器105を設置した検体ラック110が設置され
る。緊急検体設置部22は検体容器105が1本だけ設
置できる構造となっており、検体設置部16に検体ラッ
ク110及び検体容器105が設置され測定されている
場合でも、優先的に緊急検体を測定できるよう、制御部
(図示せず)で制御される。また、試薬ラック6には、
測定項目に応じて必要な試薬およびバッファ、洗浄剤が
設置される。ここで試薬容器(図示せず)は、円柱形状
が一般的である。従って、試薬ラック6は有底の円筒部
32を備えている。また、試薬ラック6は、必要に応じ
て加熱/冷却される。ここで、加熱には電気ヒーター、
ペルチェ素子などが、冷却には水冷機構、ペルチェ素子
などが用いられる。
が、検体、試薬及びそれらを混合した試料を吸引、吐出
するためのピペット及び、キュベット100を搬送し、
所定の位置に設置するためのキュベット搬送部が設けら
れている。なお、これらは公知の機構で実現することが
できる。
100を設置するため、有底の円筒部を備えている。ま
た、試料加温部8は電気ヒーター等によって、試料を約
37度に調整するための加温部(図示せず)を備えてい
る。なお、試料加温部8は複数の試料を同時に加温する
ことによって検体の処理能力を上げるため、6個設けら
れている。
APTT、Fbg、TTO、HPT等を測定するための
ものであり、公知の検出器である。すなわち、単波長検
出器2は有底の円筒部を備えている。また、その円筒部
には波長660nmの発光ダイオード(LED)とフォ
トダイオードが備えられている。またフォトダイオード
は発光ダイオード(LED)の光軸に対して垂直方向に
設置されている。これによって、フォトダイオードは、
散乱光を検出することができる。なお、これらの項目は
基本項目であるため、ほとんどの検体で測定することが
予想される。従って、複数の試料を同時に反応させ、測
定することによって、検体の処理能力を上げるため、単
波長検出部2は4個設けられている。
および図11を参照して説明する。図6および図7は、
多波長検出部3の円筒部の断面図であり、収納部52に
キュベット100を着脱することが可能である。さら
に、図6は、合成基質法によるATIII測定時の断面図
であり、図7は、免疫比濁法によるD−Dimer測定
時の断面図である。
ド(LED)40の波長は405nmであり、発光ダイ
オード(LED)42の波長は575nmである。ま
た、発光ダイオード(LED)40とフォトダイオード
46、発光ダイオード(LED)42とフォトダイオー
ド48はそれぞれ直線上に配置されている。ここで、発
光ダイオード(LED)及びフォトダイオードは通常、
基板上に配置する必要がある。本実施例では、発光ダイ
オード(LED)40と発光ダイオード42と、フォト
ダイオード46とフォトダイオード48はそれぞれ同一
平面上に配置されているため、同一の基板に配置するこ
とが可能となり、装置が小型化されている。
せず)で移動させることができる。また、カバー50も
DCモータ(図示せず)によって開閉することができ
る。なお、基台44とカバー50は1つのDCモータで
動作させることが可能である。その例を図11に示す。
図11は本発明の実施例の血液凝固測定装置の容器位置
変更手段及びカバーの開閉手段についての概略図であ
る。すなわち、基台44はDCモータ60の動力がワイ
ヤ72によって、プーリ62、64、66を介して伝達
されることによって上下方向に移動し、同時に、カバー
50はDCモータ60の動力がギア68を介して伝達さ
れることによって水平方向に移動する。なお、カバー7
0には、DCモータ60の動力を伝達するための動力伝
達部74と、キュベット100を収納部52に挿入する
ためのキュベット挿入孔70を備えている。また、DC
モータ60の動作をCPU等の制御部(図示せず)によ
って制御することもできる。
光ダイオード(LED)40のみを照射することによっ
て、フォトダイオード46で透過光を検出することがで
きる。従って、例えば、合成基質法によるATIIIの測
定が可能となる。
光ダイオード(LED)42のみを照射することによっ
て、フォトダイオード48で透過光を検出することがで
きる。従って、例えば、免疫比濁法によるD−Dime
rの測定が可能となる。ここで、図7の状態において発
光ダイオード(LED)40のみを照射すれば前述した
合成基質法によるATIIIの測定が可能となるとも考え
られる。しかし、そのようにした場合、キュベット10
0に供給する検体及び試薬の量を増加させなければなら
ない。発光ダイオード(LED)40の照射位置が発光
ダイオード(LED)42の照射位置より上部に位置し
ているから、発光ダイオード(LED)40からの光を
試料に照射するためには、キュベット100内に大量に
試料を供給しておく必要があるからである。例えば血液
凝固検査においては、患者の負担を減少させるために、
患者から採取する血液は極力少量にしなければならず、
また、使用する試薬も非常に高価であるため、このよう
な検体及び試薬の量の増加は許されない。なお、D−D
imerの測定においては、カバー50を閉じた状態と
することが、測定精度を向上するため、好ましい。
れるわけではなく、発光ダイオード(LED)を3個以
上設置することも可能であるし、上記と異なる波長の発
光ダイオード(LED)を用いることも可能である。ま
た、透過光ではなく、散乱光を検出するよう、発光ダイ
オード(LED)およびフォトダイオードを配置するこ
とも可能である。さらには発光ダイオード(LED)で
はなく、レーザ素子等を用いることも可能であり、その
組み合わせによっては様々な項目が1つの検出部で測定
できることとなる。
ためのものであり、内部に洗浄剤を滞留し、ピペットが
洗浄剤を吸引・吐出を繰り返すことによってピペットが
洗浄される。これによって、検体、試薬のコンタミネー
ションを防ぐことができ、測定精度が向上する。なお、
ピペット洗浄部20は従来から知られているものを使用
できる。
棄するための有孔の容器であり、測定の終了したキュベ
ットはキュベット搬送部(図示せず)によって、搬送さ
れ、廃棄される。
表示するためのものである。操作部12は装置に命令を
与えるための操作をする部分であり、本装置では、表示
部12上でのタッチパネル方式となっている。また、印
字部14は、測定結果等を紙に印刷し、排出するための
ものである。これらはいずれも従来から知られた方法で
実現できる。
ら、本装置における分析の流れを測定項目ごとに例を挙
げて説明する。
検体容器105内の検体である血漿はピペット(図示せ
ず)によって吸引されて、キュベットホルダ4に立てら
れたキュベット100に50μLだけ吐出される。キュ
ベット搬送部(図示せず)は、上記キュベット100を
いずれかの試料加温部8に移送する。上記キュベット1
00はここで3分間加温(インキュベーション)され
る。その後、キュベット搬送部(図示せず)によって上
記キュベット100をいずれかの単波長検出部2に移送
する。ここでピペット(図示せず)は、試薬ラック32
に立てられた試薬容器(図示せず)からPT試薬を吸引
し、単波長検出部2に移送されたキュベット100に1
00μLだけ吐出する。これにより、検体の反応が始ま
る。単波長検出部2は、反応による散乱光の変化を検知
することによって、検体の反応時間を測定する。測定が
終了すると、キュベット搬送部(図示せず)は、キュベ
ット100をキュベット廃棄部18に移送する。なお、
上記測定の流れを図8に簡単に示す。
検体容器105内の検体である血漿はピペット(図示せ
ず)によって吸引されて、キュベットホルダ4に立てら
れたキュベット100に12μLだけ吐出される。ま
た、ピペット(図示せず)は、試薬ラック32に立てら
れた試薬容器(図示せず)からオーレンベロナール緩衝
液を吸引し、上記キュベット100に120μLだけ吐
出し、希釈試料を作成する。次にピペット(図示せず)
は、上記作成した希釈試料を上記キュベット100から
吸引し、別のキュベット100に8μLだけ吐出する。
さらに、ピペット(図示せず)は、オーレンベロナール
緩衝液を12μLだけ上記別のキュベット100に吐出
することにより、2段希釈試料を作成する。キュベット
搬送部(図示せず)は、上記2段希釈試料を含むキュベ
ット100をいずれかの試料加温部8に移送する。上記
2段希釈試料を含むキュベット100はここで30秒間
加温される。その後、ピペット(図示せず)は試薬容器
(図示せず)から酵素剤を吸引し、上記2段希釈試料を
含むキュベット100に100μLだけ吐出し、さらに
1分間加熱する。その後、キュベット搬送部(図示せ
ず)によって上記2段希釈試料を含むキュベット100
を多波長検出部3に移送する。多波長検出器3は、図6
に示す状態になるよう制御部(図示せず)によって制御
する。ここでピペット(図示せず)は、試薬容器(図示
せず)から発色剤を吸引し、上記2段希釈試料を含むキ
ュベット100に100μLだけ吐出する。これによ
り、検体の反応が始まる。多波長検出部3は、反応によ
る透過光の変化を検知する。測定が終了すると、キュベ
ット搬送部(図示せず)は、上記2段希釈試料を含むキ
ュベット100をキュベット廃棄部18に移送する。な
お、上記測定の流れを図9に簡単に示す。
合 検体ラック110又は緊急検体設置部22に立てられた
検体容器105内の検体である血漿はピペット(図示せ
ず)によって吸引されて、キュベットホルダ4に立てら
れたキュベット100に8μLだけ吐出される。また、
ピペット(図示せず)は、試薬ラック32に立てられた
試薬容器(図示せず)から希釈液を吸引し、上記キュベ
ット100に12μLだけ吐出する。キュベット搬送部
(図示せず)は、上記キュベット100をいずれかの試
料加温部8に移送する。上記キュベット100はここで
30秒間加温される。ピペット(図示せず)は、試薬容
器(図示せず)から安定化液を吸引し、上記キュベット
100に176μLだけ吐出する。上記キュベット10
0はその後2分間加温される。ピペット(図示せず)
は、試薬容器(図示せず)からラテックス試薬を吸引
し、上記キュベット100に30μLだけ吐出する。上
記キュベット100はその後30秒間加温される。その
後、キュベット搬送部(図示せず)によって上記キュベ
ット100を多波長検出部3に移送する。ここでピペッ
ト(図示せず)は、試薬容器(図示せず)から安定化液
を吸引し、上記キュベット100に4μLだけ吐出す
る。これにより、検体の反応が始まる。また、多波長検
出器3は上記キュベット100に安定化液を吐出した
後、図7に示す状態になるよう制御部(図示せず)によ
って制御する。多波長検出部3は、反応による透過光の
変化を検知する。測定が終了すると、キュベット搬送部
(図示せず)は、キュベット100をキュベット廃棄部
18に移送する。なお、上記測定の流れを図9に簡単に
示す。
部10に表示したり、印字部14で印字したり、他のコ
ンピュータにデータを送信すること等も可能である。
1つの検出部で種々の測定項目の測定が可能であるた
め、分析装置が小型化されている。しかも、ハロゲンラ
ンプ、回折格子、ハーフミラー等を使用していないた
め、安価で極めて単純な構造で、あらゆる波長の光源に
も対応でき、光学系の微妙な調整も必要としない。ま
た、透光性容器の位置を容器位置変更手段で変更させる
ことによって、少量の試料及び試薬で測定をすることが
可能となる。更に、光源及び光検出器をそれぞれ一直線
上に配置すれば、配置できる光源及び光検出器の数に制
限がなくなり、かつ、液体試料分析装置を大型化させる
こともない。
ある。
を示す平面図である。
キュベットの斜視図である。
である。
出部3の円筒部の断面図であり、合成基質法によるAT
III測定時の断面図である。
出部3の円筒部の断面図であり、免疫比濁法によるD−
Dimer測定時の断面図である。
の流れの概略図である。
測定の流れの概略図である。
merの測定の流れの概略図である。
置変更手段及びカバーの開閉手段についての概略図であ
る。
光検出器で複数の光源からの光をすべて検出するよう構
成した場合である。
Claims (6)
- 【請求項1】 透光性容器に供給された液体試料を光学
的に測定する液体試料測定ユニットであって、透光性容
器を着脱可能に収納する収納部と、前記収納部に収納さ
れた透光性容器に光を照射する第1の光源と、前記収納
部に収納された透光性容器に、前記第1の光源と異なる
波長の光を照射する第2の光源と、前記収納部に収納さ
れた透光性容器を介して、前記第1の光源又は前記第2
の光源からの光を検出する光検出器と、透光性容器の位
置を変更させる容器位置変更手段と、前記容器位置変更
手段を制御する制御部とを備え、測定項目に応じて透光
性容器の位置を、前記第1の光源からの光を検出するた
めの第1の容器位置、及び、前記第2の光源からの光を
検出するための第2の容器位置に変更させるよう制御す
ることを特徴とする液体試料測定ユニット。 - 【請求項2】前記光検出器が前記光源と同数備えられて
いることを特徴とする請求項1記載の液体試料測定ユニ
ット。 - 【請求項3】 前記容器位置変更手段によって、透光性
容器の位置を略上下方向に変更させるよう構成されてい
ることを特徴とする請求項1または2記載の液体試料測
定ユニット。 - 【請求項4】 請求項1記載の液体試料測定ユニット
と、前記収納部に透光性容器を供給する透光性容器供給
手段と、前記収納部に収納する透光性容器に液体試料を
供給する液体試料供給部と、前記収納部に収納する透光
性容器に試薬を供給する試薬供給部と、を備えた自動液
体試料分析装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の液体試料測定ユニットが
血液凝固測定をするために設けられていることを特徴と
する請求項4記載の血液凝固測定装置。 - 【請求項6】 前記第1の光源を合成基質法による測定
に使用し、前記第2の光源を免疫比濁法による測定に使
用するよう構成されたことを特徴とする請求項5記載の
血液凝固測定装置。
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