JP2002195754A - ベルト式焼結炉の炉心管 - Google Patents

ベルト式焼結炉の炉心管

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JP2002195754A
JP2002195754A JP2000396503A JP2000396503A JP2002195754A JP 2002195754 A JP2002195754 A JP 2002195754A JP 2000396503 A JP2000396503 A JP 2000396503A JP 2000396503 A JP2000396503 A JP 2000396503A JP 2002195754 A JP2002195754 A JP 2002195754A
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furnace
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tube
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Toshiyoshi Takano
敏嘉 高野
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Tamagawa Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト式焼結炉にあっては、焼結部に設けら
れる炉心管に充分な強度を確保でき、しかも、炉心管内
部の温度維持、炉心管底部近傍での雰囲気ガスの円滑な
流れの確保を実現できる技術の開発が求められていた。 【解決手段】 母材の肉厚と同等の厚さを以って上面に
隆起する複数の突起21を点在させてなる底部22と、
この底部22の両側から延設され前記底部22を覆う天
井部23、26とから管状体に構成され、前記底部22
を、長手方向一端の入口部24および長手方向他端の出
口部25にまで延在させた炉心管20を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メッシュベルト上
に被成形品を載せて移動させ、順次、脱ロウ、焼結、冷
却を連続的に行うベルト式焼結炉の炉心管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のベルト式焼結炉は、図4に示すよ
うに、脱ロウ部1、焼結部2、および冷却部3が連通し
て構成されており、その中を無端状のメッシュベルト4
が走行するようになっている。この焼結炉においては脱
ロウ部1は直接燃料ガスを燃焼させて被成形品5を加熱
脱ロウできるようになっている。焼結部2は炉心管6が
設けられ、その中には雰囲気ガス(N2、H2、アンモニ
ア分解ガス、変成ガス等)が流されるとともに、該雰囲
気ガスの中で被成形品が炉心管6の外側の上下に配置さ
れた電気ヒータ7、7…によって加熱焼結されるように
なっている。冷却部3は、水冷ジャケットにより焼結品
を冷却できるようになっている。しかして被成形品5
は、メッシュベルト4上に乗せられて移動され、順次脱
ロウ、焼結、冷却されて焼結部品となる。なお、図中8
は、フレームカーテンであり、焼結炉の入口および出口
に配置され、外部のガスの炉内への進入を防止する。こ
のようにベルト式焼結炉は、炉内焼結の安定性、品物の
均熱性、省エネルギー等の必要性から炉心管を設けた形
式が主流となっている。焼結部2の具体的構造は、図5
に示すように、炉心管6の外側上下に電気ヒータ7、7
…を設け、その周囲を断熱材9、炉殻10で囲繞された
構造になっている。
【0003】ところで、炉心管6は通常使用時で100
0〜1200℃の高温となり、長手方向およびこれと直
交する幅方向で必ず温度偏差を生ずる。例えば、冷たい
被成形品がベルトにより搬送されてくることで炉心管の
中央部が両端に比べて低温となったり、炉心管の出入口
近傍が別室からのガスの進入等により中央部に比べて低
温になったりする。このように、炉心管は常に熱応力を
受けている状態であり、特に、炉の昇温、降温時に非常
に大きな熱応力を吸収するため、図6(a)、(b)に
示すように、炉心管の底部を波形に形成したものが開発
された。すなわち、図6(a)に示す炉心管6aは長手
方向に波形断面を有する底部を備え、図6(b)に示す
炉心管6bは長手方向と直交する方向に波形断面を有す
る底部を備えている。これら炉心管6a、6bはいずれ
もそれぞれの底部を覆うように底部の両側から半円状に
延設された滑らかな天井部(天井部内面)を有する管状
体に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような炉心管6a、6bは、底部にそれぞれa方向(図
6(a)参照)、b方向(図6(b)参照)の熱応力が
負荷した場合は優れた吸収性能を発揮するものの、それ
以外の方向には熱応力による変形歪みを吸収するための
機能を何等発揮しない。また、天井部は、長手方向にか
なり長いにもかかわらず、自重による中弛み変形や熱応
力に対する補強加工が何等なされないため、変形により
比較的寿命が短いといった不満があった。また、雰囲気
ガスの炉心管内の流れを均一にすることは製品の品質面
において非常に重要であるが、上記炉心管6a、6bに
おいては波形の底部によって、雰囲気ガスの流れが妨害
される。即ち、炉心管6aでは管の長手方向のガスの流
れが妨害され、炉心管6bでは幅方向のガスの流れが妨
害される。このため、メッシュベルト上に乗せられて搬
送される被成形品の特に底面は新鮮な雰囲気ガスが触れ
難くなり、製品の上下で物性が不均一になるケースが生
じる懸念があった。
【0005】また、炉心管の出入口では、該炉心管が接
続されている別室からのガスの進入を完全に防止するこ
とは困難であるため、雰囲気ガス濃度の変動や、昇温、
降温による熱応力を繰り返し受けやすく、劣化しやすい
といった問題があった。図6(a)、(b)に示される
底部を採用した炉心管では、メッシュベルトの下側では
雰囲気ガスの流れが悪く、出入口から流出する雰囲気ガ
ス気流が弱いことも、別室からのガスの出入口への流入
の原因になっており、このガスの流入により炉内が酸化
雰囲気となり、品質にばらつきが生じるといった問題も
ある。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、特に出入口近傍での雰囲気ガスの安定確保並びに
温度の安定確保を実現して劣化を防止でき、しかも、焼
結製品の品質を安定させることができるベルト式焼結炉
の炉心管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、メッシュベル
ト上に被成形品を載せて移動させ、順次、脱ロウ、焼
結、冷却を連続的に行う焼結炉において、前記焼結に用
いる炉心管であって、母材の肉厚と同等の厚さを以って
上面に隆起する複数の突起を点在させた底部と、該底部
を覆うようにこの底部の両側から半円状に延設され、長
手方向に波形断面を有する天井部とからなる管状体とし
て構成された炉心管本体部を備え、この炉心管本体部の
長手方向一端において被成形品が搬入される入口部およ
び長手方向他端の出口部にも前記底部が延在されている
ことを特徴とするベルト式焼結炉の炉心管を前記課題の
解決手段とした。
【0008】底部において、母材と肉厚と同等の厚さを
以って上面隆起する突起は、ベルト式焼結炉の炉心管
(以下「炉心管」と略称する場合がある)の長手方向お
よびそれと直交する方向の熱応力を効果的に吸収する。
しかも、底部上面に点在させた突起間の隙間を雰囲気ガ
スが流れることで、炉心管の長手方向、幅方向のいずれ
にも雰囲気ガスの流れが確保される。これによって、底
部上面に沿った雰囲気ガスの流れを確実に形成すること
ができる。前記突起は、炉心管の長手方向両端の出入口
にも設けられているため、炉心管の入口部並びに出口部
にも常時、雰囲気ガスが安定的に供給された状態が維持
されるとともに、突起間の隙間から高速で流出する雰囲
気ガスによって、別室のガス等の外部からのガスの進入
が防止される。また、天井部に設けた長手方向の波形
は、炉心管の長手方向のほぼ中央部が自重による中弛み
等の変形を生じることを防止する。ここで「別室」と
は、例えば図4に例示した脱ロウ部、冷却部等を指す。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のベ
ルト式焼結炉の炉心管において、前記入口部および前記
出口部が、前記天井部よりも前記底部に接近した位置で
前記底部を覆うようにこの底部の両側から延設された接
近天井部によって、前記炉心管本体部よりも狭隘に形成
されていることを特徴とする。ところで、雰囲気ガス
は、例えば、図1に示すように、炉心管に形成された供
給口から供給されるようになっており、供給に伴い、順
次、炉心管の出入口から流出するようになっている。こ
の発明の炉心管の入口部および出口部は前記炉心管本体
部よりも狭隘になっているから、炉心管に供給されて前
記入口部や前記出口部から流出する雰囲気ガスは、前記
入口部や前記出口部を狭隘にしない場合に比べて、高速
で流出する(流量を増大させる必要は無い)。雰囲気ガ
スの流出速度の高速化によって、炉心管が接続された別
室からのガス(例えば別室の雰囲気ガス)の炉心管の出
入口から流入を抑えることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の1実施の形態のベル
ト式焼結炉の炉心管(以下「炉心管」と略称する場合が
ある)を、図面を参照して説明する。なお、図中、図4
から図6と同一の構成部分には同一の符号を付し、その
説明を簡略化する。
【0011】図1に示すように、本発明に係る炉心管2
0は、上面に隆起する複数の突起21を点在させた底部
22と、該底部22を覆うように底部22の両側から半
円状に延設され、炉心管20の長手方向に波形の断面を
形成する天井部23とを備えてなる炉心管本体部28を
主体として構成された横長の管状体である。また、炉心
管本体部28の長手方向両端部には、前記天井部23よ
りも底部22に接近させて形成された接近天井部26に
よって炉心管本体部28よりも狭隘に形成された入口部
24および出口部25が設けられている。本発明に係る
炉心管は、少なくとも、炉心管本体部28と、その長手
方向両端の入口部24(入口側の狭隘部)および出口部
25(出口側の狭隘部)によって構成され得るが、本実
施の形態の炉心管20は、さらに、出口部25に、冷却
部3との接続部を形成する鋳造管状体20dを接続した
構成になっている。なお、図1中、符号40は、この炉
心管20を焼結炉2内に吊支する吊り輪である。
【0012】図3は、図1のB−B線断面矢視図であ
る。図2(a)および図3に示すように、前記底部22
の突起21は、母材の肉厚と同等の厚さを以って上面に
隆起されている。例えば、鋳造品からなる底部22の局
所的に肉盛りして形成した中実構造の突起では、炉心管
20に作用する熱応力を吸収できないが、図2(a)お
よび図3に示すように、母材の肉厚と同等の厚さを以っ
て上面に隆起されている構成の突起21であれば、炉心
管20に作用する熱応力を効果的に吸収できる。
【0013】天井部24の波形断面23、底部22の突
起21の形状、大きさ、設置数等は、熱応力に対する吸
収能や被成形品5と雰囲気ガスGとの接触の程度等を経
験則により求めて決定されるが、突起21についてはそ
の頂部がメッシュベルト4に引っ掛かからない寸法とす
る。
【0014】本実施の形態では、炉心管20は、耐熱性
合金の鋳造管状体20a、20b、20c、20dを直
列に溶接して接続して構成されている。この炉心管20
は、全長2500mm程度の炉心管本体部28の入口側
並びに出口側に、長手方向寸法が600〜800mm程
度の管状の入口部24および出口部25を備え、さら
に、出口部25の出口側の端部に長手方向寸法が800
mm程度の鋳造管状体20dを接続した構成になってい
る。
【0015】詳細には、炉心管20は、複数本直列に接
続した鋳造管状体20aによって炉心管本体部28の長
手方向両端部を除いた部分(以下「炉心管本体部ユニッ
ト」)が形成され、この炉心管本体部ユニットの入口側
に接続された鋳造管状体20bによって前記炉心管本体
部28の入口側の端部と入口部24とが構成され、炉心
管本体部ユニットの出口側に接続された鋳造管状体20
cによって前記炉心管本体部28の出口側の端部と出口
部25とが構成され、さらに、炉心管本体部ユニットの
出口側に接続された鋳造管状体20cの出口部25の出
口側端部に接続された鋳造管状体20dによって冷却部
3との接続部が形成されている。なお、一本の鋳造管状
体20aの長さは700mm程度に形成されており、適
宜本数を直接に接続することで、所望の長さの炉心管本
体部ユニットが構成される。この炉心管20の長手方向
両端部、すなわち、入口部24の入口側の端部(炉心管
20の入口)と、冷却部3との接続部を形成する鋳造管
状体20dの出口側の端部(炉心管20の出口)とに
は、脱ロウ部1や冷却部3に対する接続用フランジ3
2、33が設けられている。
【0016】入口部24および出口部25を構成する鋳
造管状体20b、20cは、炉心管本体部28の端部を
構成する部分を炉心管本体部ユニットの端部に接続す
る。これら鋳造管状体20b、20cの炉心管本体部ユ
ニットに対して接続される端部の形状は、炉心管本体部
ユニットの端部と同様になっているため、溶接等による
接続が容易である。なお、各鋳造管状体20a〜20d
同士の接続は、本実施の形態では溶接であるが、これに
限定されず、例えば嵌合構造や係合構造を利用したもの
等、各種構成が採用可能である。但し、鋳造管状体20
a〜20d同士の接続は、接続部に充分なシール性を確
保できるものを採用する。
【0017】炉心管本体部28は、厚さt13mm、内
径R350mmのほぼ半円形断面に形成されている。底
部22および天井部23は炉心管本体部28の全長にわ
たって延在されている。底部22に設けた突起21は概
略カマボコ形であり、この底部22の長手方向の断面
は、ピッチ間隔Pが100mm(図2(a)参照。突起
21の炉心管20内側に突出された頂部の中央部間の距
離)程度で突設された前記突起21により連続する波形
に形成されている。また、突起21の頂部と、隣り合う
突起21間の谷部29の底部からの高さH(図2(a)
参照)は35mm程度である。図3に示すように、突起
21は、炉心管20の幅方向には、谷部30を介して複
数(図では3箇所)連設されている。各突起21の炉心
管20幅方向における寸法Wは160mm程度である。
【0018】なお、突起21の具体的形状は、前述のカ
マボコ形に限定されず、例えば椀形(炉心管20内側か
ら見て椀を伏せた形状)等、各種形状が採用可能であ
る。但し、突起の形状としては、カマボコ形、椀形等、
炉心管20内側からみて、雰囲気ガスGの流れを妨害し
ない湾曲面を有するものを採用する。炉心管本体部28
の天井部23には、ピッチ間隔100mm程度で炉心管
20の長手方向に連続した波形が形成されている。底部
22の長手方向断面の波形と、天井部23の長手方向断
面の波形とは、山・谷が一致されており、これにより、
優れた強度が確保された管状体が構成されている。
【0019】図2(a)、(b)に示すように、入口部
24および出口部25は、前記炉心管本体部28から連
続する底部22と、この底部22上を覆うように設けら
れた接近天井部36とを備えて構成される。前記接近天
井部26は、前記底部22の両側から立ち上げられた側
壁部26aと、両側壁部26a間にわたって前記底部2
2とほぼ並行させて平坦に延設された天板部26bとを
備え、前記天板部26bは、炉心管本体部28の天井部
23よりも前記底部22に接近した位置で前記底部22
を覆うようになっている。また、天井部26には、炉心
管本体部28の天井部23のような波形の成形等は存在
せず、その内面は長手方向に平坦面を構成する。また、
炉心管本体部28の端部に位置する天井部23と、入口
部24および出口部25を構成する接近天井部26との
間は、傾斜天井部34によって、緩やかな傾斜を以って
接続されており、内部の雰囲気ガスGの流れを妨害しな
いようになっている。
【0020】図1に示すように、冷却部3との接続部を
構成する鋳造管状体20dは、波形成形等の無い平坦な
プレート状の底部35と、入口部24および出口部25
の接近天井部26と同様に構成され接近天井部26と連
続する天井部36とによって構成されており、長手方向
に直交する方向の断面形状が入口部24および出口部2
5とほぼ同じになっている。
【0021】図1に示すように、この炉心管20は、管
状の入口部24および出口部25が焼結部2の壁部39
(図5の断熱材9、炉殻10等で構成される)に支持さ
れ、これら入口部24および出口部25の間の領域(以
下「加熱領域38」。入口部24の一部および出口部2
5の一部が含まれていて良い)が、焼結部2内で加熱さ
れるようになっている。そして、出口側の狭隘部27b
の出口側端部に接続された供給口37から炉心管20内
部に雰囲気ガスG(N2、H2、アンモニア分解ガス、変
成ガス等)を送り込みつつメッシュベルト4を炉心管2
0の入口部24から出口部25に向けて移動すること
で、このメッシュベルト4上に乗せた被成形品5が焼結
される。
【0022】この炉心管20では、突起21が突設され
て熱応力を効率良く吸収できる構成の底部22が、炉心
管20の入口部24から出口部25にわたって、焼結部
2内で加熱される加熱領域38の両端まで延在されてい
るから、熱応力の影響を受けやすい加熱領域38の全長
にわたって、熱応力に対する強度を向上できる。特に、
加熱領域38の両端部の強度、すなわち入口部24およ
び出口部25の強度を向上できることから、熱応力の作
用によっても、入口部24および出口部25の劣化によ
る変形や亀裂発生等を防止でき、寿命を延長できる。入
口部24、出口部25の底部22近傍では、複数点在さ
れている突起21間の隙間から雰囲気ガスGが高速で流
出することになり、別室からのガスの流入が有効に防止
されることで、温度の安定化を図ることができ、熱応力
の影響を緩和できることも、劣化による変形や亀裂発生
等の防止に寄与する。また、炉心管本体部28では、長
手方向に沿って波形断面を有する天井部23を採用した
ことにより、熱応力の吸収能を充分に得ることができる
ことから、中弛み変形や亀裂の発生等を防止でき、寿命
を延長できる。また、この炉心管20では、突起21同
士間の谷部29、30によって、雰囲気ガスGの流れを
妨害しないから、特に、メッシュベルト4下側において
も、新鮮な雰囲気ガスGを常時供給することができ、こ
れにより、焼結製品の上下の特性のばらつき等を無くす
ことができ、品質を向上できる。
【0023】さらに、この炉心管20では、入口部24
並びに出口部25の断面積(雰囲気ガスGが流れる流路
部分の断面積)が炉心管本体部28に比べて小さいた
め、入口部24並びに出口部25では、炉心管20内に
供給された雰囲気ガスGが、炉心管本体部28内に比べ
て高速で流出することになり、これによって、特に、炉
心管20の入口側に接続された脱ロウ部1から炉心管2
0への低温のガスの進入を防止できることから、炉心管
20内部の雰囲気ガスG濃度や、温度を安定に維持する
ことができる。また、これにより、入口部24の温度も
安定化させることができるから、入口部24の劣化を防
止でき、寿命を延長できる。出口部25、詳細には、加
熱領域38の出口側端部についても、同様に、冷却部3
側からの低温ガスの進入が防止されることから、温度の
安定化を実現でき、劣化防止や寿命の延長が実現され
る。
【0024】入口部24および出口部25では、接近天
井部26の平坦な天板部26bによって、炉心管20の
幅方向で高さ寸法(断面内部空間の高さ寸法)が一定の
断面形状になっているため、炉心管20の幅方向での雰
囲気ガスGの流量の偏在が防止され、炉心管20の幅方
向における焼結製品の特性のばらつきをも防止できると
いった利点がある。一方、炉心管本体部28は、断面半
円状であるが、入口部24および出口部25に比べて断
面積が大きく、内部のガスGの流れがゆっくりとしてお
り、しかも、メッシュベルト4は底部22近傍を移動す
ることから、炉心管20の幅方向での雰囲気ガスGの流
量の偏在の影響は無視できる。
【0025】なお、本発明は、前記実施の形態に限定さ
れず、各種変更が可能であることは言うまでも無い。例
えば、入口部や出口部の形状は、前述の実施の形態に例
示した構成に限定されず、例えば、炉心管本体部とは突
起形状等が異なる底部を備えた構成等も採用可能であ
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る炉心
管によれば、母材の肉厚と同等の厚さを以って上面に隆
起する複数の突起を点在させた構成により熱応力を効果
的に吸収できる底部が、炉心管の入口部および出口部に
わたって延在されている構成であるから、熱応力の作用
によっても劣化による変形や亀裂発生等を防止でき、寿
命も延長できる。長手方向に沿って波形断面を有する天
井部も、熱応力に対する充分な強度を確保できることか
ら、寿命を延長できる。しかも、前記底部は、突起同士
間の谷部によって、雰囲気ガスの流れを妨害しないか
ら、特に、メッシュベルト下側においても、新鮮な雰囲
気ガスを常時供給することができ、これにより、焼結製
品の上下の特性のばらつき等を無くすことができ、品質
を向上できるといった優れた効果を奏する。特に熱応力
の影響を受けやすい入口部および出口部でも、前記構成
の底部の存在により、熱応力に対する充分な強度を確保
できる。また、入口部、出口部の底部近傍では、底部に
複数点在されている突起間の隙間から雰囲気ガスが高速
で流出することになり、炉心管に接続された別室のガス
等である炉心管外のガスの流入が有効に防止されて、雰
囲気ガスの供給の安定化、入口部、出口部の温度の安定
化を図ることができる。温度の安定化によって、熱応力
の影響を緩和できることも、劣化による変形や亀裂発生
等の防止に寄与する。
【0027】請求項2記載の発明によれば、入口部並び
に出口部の断面積が炉心管本体部に比べて小さいため、
入口部並びに出口部では、炉心管内に供給された雰囲気
ガスが、入口部や出口部を狭隘にしない場合に比べて高
速で流出することになり、これによって、外部からの低
温のガスの進入を防止できることから、炉心管内部の温
度の安定維持、雰囲気ガス濃度の安定維持を実現でき
る。また、これにより、入口部および出口部の温度の安
定化により、熱応力による入口部および出口部の劣化を
防止でき、寿命を延長できる。雰囲気ガス濃度の安定化
により焼結製品の品質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態のベルト式焼結炉の炉
心管を示す部分断面図である。
【図2】 図1の炉心管の出口部(または入口部)を示
す図であって、(a)は縦断面図、(b)は横断面図で
ある。
【図3】 図1のB−B線断面矢視図であり、炉心管本
体部の横断面構造を示す。
【図4】 ベルト式焼結炉の概略構成を示す説明図であ
る。
【図5】 図4のA−A線断面矢視図である。
【図6】 従来例のベルト式焼結炉に適用される炉心管
を示す断面斜視図であり、(a)は長手方向に波形断面
を有する底部を備える炉心管、(b)は長手方向と直交
する方向に波形断面を有する底部を備えた炉心管を示
す。
【符号の説明】
4…メッシュベルト、5…被成形品、20…ベルト式焼
結炉の炉心管、21…突起、22…底部、23…天井
部、24…入口部、25…出口部、26…接近天井部、
26a…側壁部、26b…天板部、28…炉心管本体
部、G…雰囲気ガス。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッシュベルト上に被成形品を載せて移
    動させ、順次、脱ロウ、焼結、冷却を連続的に行う焼結
    炉において、前記焼結に用いる炉心管であって、 母材の肉厚と同等の厚さを以って上面に隆起する複数の
    突起を点在させた底部と、該底部を覆うようにこの底部
    の両側から半円状に延設され、長手方向に波形断面を有
    する天井部とからなる管状体として構成された炉心管本
    体部を備え、この炉心管本体部の長手方向一端において
    被成形品が搬入される入口部および長手方向他端の出口
    部にも前記底部が延在されていることを特徴とするベル
    ト式焼結炉の炉心管。
  2. 【請求項2】 前記入口部および前記出口部が、前記天
    井部よりも前記底部に接近した位置で前記底部を覆うよ
    うにこの底部の両側から延設された接近天井部によっ
    て、前記炉心管本体部よりも狭隘に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のベルト式焼結炉の炉心管。
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