JP2002195700A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置

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JP2002195700A
JP2002195700A JP2000394946A JP2000394946A JP2002195700A JP 2002195700 A JP2002195700 A JP 2002195700A JP 2000394946 A JP2000394946 A JP 2000394946A JP 2000394946 A JP2000394946 A JP 2000394946A JP 2002195700 A JP2002195700 A JP 2002195700A
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sludge
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expansion valve
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Kunihiro Morishita
国博 森下
Yoshihiro Tanabe
義浩 田邊
Kazuaki Isono
一明 磯野
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍サイクル内の冷媒循環量を適性に維持
し、長期間、安定した状態で運転する信頼性の高い冷凍
サイクル装置を得る。 【解決手段】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が
順次配管で接続された冷凍サイクル装置において、前記
膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流路断面積
を変化させることにより該冷媒内のスラッジを捕集する
スラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集手段の詰
まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は家庭用、産業用に
利用される冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の地球温暖化抑制における省エネの
取り組みとしての冷凍サイクル装置である空気調和機の
代表例としては、例えば、特開平10−47799があ
り、このものでは、減圧装置として電気式膨張弁を用
い、この電気式膨張弁の冷・暖房運転時に発生する冷媒
流動音を抑制するためと、電気式膨張弁の制御性を向上
させるために、電気式膨張弁とキャピラリーチューブを
直列に接続して、図9のように、冷凍サイクルを構成し
ていた。
【0003】しかし、このようなものでは、オゾン層破
壊問題等から冷媒がHCFC冷媒からHFC冷媒に切り
換わったり、それに伴って冷凍機油も、鉱油から鉱油よ
りも加水分解して熱劣化し易いエステル、エーテル油等
の合成油、またはフッ素油へ切り換わった時に、これら
の加水分解し易く、熱劣化し易いHFC系冷媒と合成油
との組合わせによって発生するスラッジ(冷媒回路内に
残留した加工油、組立油、金属摩耗粉もスラッジの因
子)に起因する冷媒回路の種々の問題を引き起こしてい
た。
【0004】即ち、R410Aや、R407C、R32
等のHFC系冷媒とエステル、エーテル油等の合成油を
組合わせたものは、スラッジが発生しやすく、しかも、
このスラッジは特に冷媒流速が急激に変化したり、或い
は流路が急激に変化する箇所に付着しやすいという性質
があるため、冷媒流速が特に急激に変化する図9のキャ
ピラリーチューブ7や、電気式膨張弁4等の減圧装置に
付着して冷媒の流れを妨げるため、室内を快適な冷・暖
房状態に維持しなかったり、或いは、冷凍サイクル内の
機器、特に、圧縮機の寿命を短くしたり、故障させたり
するという種々の問題を引き起こしていた。
【0005】従って、このような減圧装置のスラッジ詰
まり対策の従来例としては、特開平9−33144があ
るものの、このものでは、単に、減圧装置としてのキャ
ピラリーチューブに電気式膨張弁を並列に付加し、キャ
ピラリーチューブがスラッジで詰まり、冷媒が流れ難く
なると、このことを吐出管温度の急激な上昇から検出
し、その検出結果に基いて電気式膨張弁を開いて対応す
るものであった。しかし、このようなものでは、減圧装
置としてのキャピラリーチューブの詰まりには対応でき
るものの、通常運転時には固定開度のキャピラリーチュ
ーブで制御し、電気式膨張弁で制御していないために、
室内負荷の変化に対応して減圧装置のきめ細かい流量制
御が行えず省エネ化が図れないという問題があった。
【0006】また、従来の減圧装置の詰まり対策として
は、特開平8-240360があるものの、このもので
は減圧装置として複数の固定式オリフィスを直列に設け
ると共に、これらの固定式オリフィス間に膨張室を設
け、その膨張作用によって冷媒内の残留不純物(スラッ
ジ)を膨張室壁面に付着させて除去するだけであり、ス
ラッジが減圧装置に付着して冷媒流路が狭くなっても、
その狭くなった冷媒流路で冷媒循環量を制御するため、
安定した冷凍サイクルが得られないという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の冷凍サイク装置においては、特に、HFC系冷媒
と合成油の組合わせにおいて、減圧装置にスラッジ等が
詰まり、室内を快適な冷・暖房状態に維持できなかった
り、或いは、冷凍サイクル内の機器の寿命を短くした
り、故障させたりするという問題があった。
【0008】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、特に、減圧装置等のスラッジ
詰まりを抑制しながら、仮にスラッジ詰がまっても、長
時間安定した冷凍サイクル運転を維持する信頼性の高い
冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる冷凍サ
イクル装置においては、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び
蒸発器が順次配管で接続された冷凍サイクル装置におい
て、前記膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流
路断面積を変化させることにより該冷媒内のスラッジを
捕集するスラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集
手段の詰まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するよう
にしたものである。
【0010】また、圧縮機、四方弁、凝縮器、膨張弁、
及び蒸発器が順次配管で接続され、室内を冷房したり、
暖房したりする冷凍サイクル装置において、前記暖房運
転時の膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流路
断面積を変化させることにより該冷媒内のスラッジを捕
集するスラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集手
段の詰まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するように
したものである。
【0011】また、前記スラッジ捕集手段が、前記暖房
運転時の膨張弁の出口側に直列に設けられ、前記冷房運
転時の冷媒内のスラッジを捕集するものである。
【0012】また、前記スラッジ捕集手段が、その冷媒
流路断面積を多段階で変化させて前記スラッジを捕集す
るものである。
【0013】また、前記スラッジ捕集手段が、その冷媒
流路の最小ポート径が前記膨張弁の冷媒流路の最大ポー
ト径以下で構成されたものである。
【0014】また、前記スラッジ捕集手段が、前記膨張
弁に接続される配管内に内蔵されたものである。
【0015】また、前記スラッジ捕集手段が、前記膨張
弁に接続される配管を絞ったり、又は拡管ししたりして
形成されたものである。
【0016】また、発泡金属消音手段が、前記スラッジ
捕集手段の冷媒出口側に設けられ、前記冷媒音を抑制す
るものである。
【0017】また、前記冷媒が、HFC系冷媒またはH
C系冷媒であるものである。
【0018】また、前記圧縮機の冷凍機油が、前記冷媒
と溶け合わないアルキルベンゼン系の非相溶油であるも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1について図1を用いて説明する。この図1は冷凍
サイクル装置としてのルームエアコン等の冷媒回路図で
あり、この図の1は圧縮機、2は四方弁、3は冷房時に
凝縮器となり、暖房時に蒸発器となる室外熱交換器、4
は減圧装置としての電気式又は機械式膨張弁、5はその
冷媒流路内断面積を急激に変化させて冷媒内のスラッジ
を捕集する固定オリフィス式のスラッジ捕集手段、6は
冷房時に蒸発器となり、暖房時に凝縮器となる室内熱交
換器であり、これらが順次配管で連結されて冷凍サイク
ルが構成されている。また、この冷凍サイクルの冷媒と
しては、HFC系冷媒であるR410Aを用い、圧縮機
の冷凍機油としては、エステル油を用いている。なお、
従来装置と同一の符号は同じものを示す。
【0020】次に、この動作について、図2に示した圧
力−エンタルピー線図を用いて説明する。まず、通常の
冷房運転では、図中の実線矢印で示すように、圧縮機1
で圧縮された高温高圧の冷媒蒸気(図中A点)は、四方
弁2を介して凝縮器として動作する室外熱交換器3で凝
縮液化する(図中B点)。この液冷媒は、減圧装置とし
ての電気式膨張弁4で減圧され、低温低圧の気液二相冷
媒となり、配管15を通って、スラッジ捕集手段5を介
して蒸発器として動作する室内熱交換器6に流入(図中
C点)して蒸発し、この蒸発した冷媒は、配管16およ
び四方弁2を通って、圧縮機1に戻り、再び圧縮され
(図中D点)、前述した動作を繰り返す。
【0021】また、この暖房運転時には、図1の波線矢
印で示すように、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷媒
蒸気(図中A点)は、四方弁2を通って、配管16によ
り凝縮器として動作する室内熱交換器6に流入し、凝縮
液化し(図中B点)、この凝縮した液冷媒は、配管15
を通り、スラッジ捕集手段5と電気式膨張弁4で減圧さ
れ、低温低圧の気液二相冷媒となって、蒸発器として動
作する室外熱交換器3に流入して蒸発し(図中C点)、
この蒸発した冷媒は、四方弁2を介して再び圧縮機1に
戻り、圧縮され(図中D点)、前述した動作を繰返す。
【0022】なお、この時、電気式膨張弁4は、制御装
置(図示せず)によって起動時は周波数毎に予め設定さ
れた基準開度で運転され、その後は空調負荷に応じて省
エネ化を図るために、制御装置が圧縮機1より吐出され
た冷媒温度と目標吐出温度との差を演算し、この演算結
果に基づいて目標吐出温度になるように電気式膨張弁4
の開度を調整して、最適になるように制御する。また、
この電気式膨張弁4の開度は、室内負荷と装置能力との
関係から冷房運転よりも暖房運転の開度の方が小さくな
るように設定されている。
【0023】次に、このような暖房運転の動作が継続さ
れると、冷凍機油としての加水分解し易いエステル油が
徐々に熱によって劣化し、スラッジ等が発生すると共
に、このスラッジは化学的或いは物理的な状態でHFC冷
媒に融け込み、冷凍サイクル内を循環するようになる。
しかも、この循環時に、前述した電気式膨張弁4の上流
に設けられた図3の各種のスラッジ捕集手段5が、この
図に示すように、その冷媒流路内断面積を急激に変化さ
せ、冷媒を減圧しながらその流速状態を乱流状態に変え
るので、乱流状態になればなるほど飛び出して付着しや
すい冷媒内のスラッジはスラッジ捕集手段5に捕獲され
るので、その結果、スラッジをほとんど含まない冷媒が
電気式膨張弁4へ流れることとなり、電気式膨張弁4の
冷媒流路にスラッジが付着し難くなり、スラッジ詰まり
が発生しなくなるので、電気式膨張弁4は長期間、精度
良く、安定した状態で冷媒量を制御するようになる。
【0024】なお、この時、スラッジがスラッジ捕集手
段5に付着し、仮に流路断面積が小さくなっても、冷媒
流量はスラッジ捕集手段と電気式膨張弁(減圧装置)の
トータル絞り量(開度)で決めているので、スラッジ付
着によってスラッジ捕集手段の流路断面積が小さくな
り、吐出温度が上昇しようとしても、この詰まった分だ
け電気式膨張弁の開度を大きくするので、その結果、ト
ータル開度が確保されて適性な冷媒流量が流れるので、
冷凍サイクル内の各部温度も適正温度で運転されること
となる。
【0025】即ち、固定式オリフィスであるスラッジ捕
集手段5と可変式オリフィスである電気又は機械式膨張
弁とを組合わせることによって、固定式オリフィスのス
ラッジ捕集手段がやや詰まっても、可変式オリフィスの
電気又は機械式膨張弁がカバーして、トータル開度を適
性に維持するようになるため、冷凍サイクル内の各部温
度も適正温度に維持され、長期間、安定した状態で運転
する冷凍サイクル装置が得られる。
【0026】また、一般的に、年間を通じて冷房及び暖
房の空気調和運転時間(頻度)は、冷房が約3.6ヶ月
間、暖房が約5.5ヶ月となっおり、運転時間の短い冷
房運転の方が、暖房運転ほど厳格にスラッジ付着対策を
図らなくと長時間の使用に耐えられるので、この発明で
は運転時間が長く、しかも、高圧縮比(温度の高い)運
転をする暖房運転時の電気式膨張弁入口側のみにスラッ
ジ捕集手段5を設けてスラッジを除去するようにし、冷
房運転と暖房運転のスラッジ詰まりのバランスを取り、
長期間、精度良く、安定した状態で運転するようにして
いる。
【0027】なお、以上の説明では、冷・暖房運転をす
る冷凍サイクル装置について説明したが、冷房運転のみ
しか行わないものにおいては、当然、スラッジ捕集手段
5を電気式膨張弁4の入口側、即ち冷媒流れの上流側に
設けることになる。また、前述の冷房及び暖房運転をす
る冷凍サイクル装置において、冷・暖房時共、いずれの
場合でもスラッジを電気式膨張弁4へ流さないようにす
るときは、図7に示すように、電気式膨張弁4を挟むよ
うにスラッジ捕集手段5を両側に設け、冷房及び暖房運
転共にスラッジを除去し、長時間安定した状態で冷凍サ
イクル運転をするようにする。
【0028】また、このように、スラッジ捕集手段5に
よってスラッジを除去するものにおいて、スラッジ捕集
手段5の最小口径を電気式膨張弁4の最大ポート径以下
にすると、冷媒流速の変化幅を電気式膨張弁4の前後の
変化幅より大きくすることができるので、捕集能力が更
に向上し、電気式膨張弁4に付着するスラッジを更に抑
制することができる。
【0029】また、スラッジ捕集手段5の流路断面積
を、図3に示すように、徐々に多段階方式で縮小した
り、或いは、その縮小後徐々に多段階方式で拡大したり
すると、スラッジ捕集手段5内での冷媒流速の急激な変
化と共に、冷媒流れの乱れる個所が多くなり、スラッジ
付着箇所が増加するため、スラッジをより効果的に捕集
できるようになる。
【0030】また、以上の説明では、HFC冷媒として
R410Aを例に説明したが、R407CまたはR32
でも良いし、或いは、炭化水素系冷媒(例えば、R5
0、R170、R290、R600、R600a、R1
150、R1270)、更にはHCFC冷媒を使用した
場合においても、前述したような効果がほぼ得られるも
のの、特に、HCFC冷媒で、一般的に使用されていた
R−22よりも温度の低いHFC冷媒やHC冷媒を使用
すると、温度が最も高くなる圧縮機吐出部での熱劣化が
少なくなり、スラッジの発生が抑えられるため、更に長
時間安定した状態で運転するようになる。
【0031】また、図4に示すように、スラッジ捕集手
段5を配管内に挿入して設置するような構造にすれば、
冷媒漏れに繋がる溶接箇所が削減されるため、信頼性が
高く、コスト低減が図れた冷凍サイクル装置が得られ
る。なお、この時、図5に示すように、膨張弁に接続さ
れる配管を絞ったり、或いは拡管したりしてスラッジ捕
集手段5を形成するようにすると、更に溶接箇所が少な
く、少ない構成部品でスラッジを捕集できるようになる
ため、信頼性が高く、経済的な冷凍サイクル装置が得ら
れる。
【0032】また、図6に示すように、スラッジ捕集手
段の前後、又は冷媒の出口側に発泡金属の消音手段10
を挿入した構造にすると、スラッジ捕集手段の部位で発
生する冷媒音を抑制することができるため、より静かな
冷凍サイクル装置としての空気調和機を提供することが
できる。
【0033】実施の形態2.この実施の形態2において
は、実施の形態1の構成における圧縮機の冷凍機油であ
るエステル油の換わりに、HFC冷媒(R410A)と溶
け合わないいわゆる非相溶油(例えば、アルキルベンゼ
ン油)を用いたものである。なお、その他の構成は実施
の形態1とほぼ同じであるので、詳細な説明は省略す
る。
【0034】次に、この動作について説明する。まず、
この暖房運転時には、実施の形態1で説明目したと同じ
ように、図1の波線矢印で示すように、圧縮機1で圧縮
された高温高圧の冷媒蒸気(図中A点)は、四方弁2を
通って、配管16により凝縮器として動作する室内熱交
換器6へ流入し、凝縮液化し(図中B点)、この凝縮し
た液冷媒は、配管15を通り、スラッジ捕集手段5と電
気式膨張弁4で減圧され、低温低圧の気液二相冷媒とな
って、蒸発器として動作する室外熱交換器3に流入して
蒸発し(図中C点)、この蒸発した冷媒は、四方弁2を
介して再び圧縮機1に戻り、圧縮され(図中D点)、前
述した動作を再び繰返す。
【0035】また、この動作の繰返において、スラッジ
捕集手段5は実施の形態1で説明したとほぼ同じような
原理で、冷媒内のスラッジを捕集するようになる。ま
た、この時、加水分解し難い非相溶油は余り熱劣化しな
いので、スラッジ発生量も少なくなるため、その結果、
電気式膨張弁4が詰まるのに要する時間が長くなり、更
に適性な冷媒流量が確保された安定状態の運転が維持さ
れ、運転寿命時間が延びることとなる。
【0036】次に、冷房運転についてであるが、実施の
形態1で説明したとほぼ同じ動作をするので、詳細な説
明は割愛する。なお、この冷房運転においても、非相溶
油は余り熱劣化しないので、更に、スラッジ発生量も少
なくなるため、その結果、電気式膨張弁4が詰まるのに
要する時間が更に長くなり、更に適性な冷媒流量が確保
された安定状態の運転が維持され、運転寿命時間が延び
ることとなる。
【0037】また、図7に示すように、電気式膨張弁4
を挟むようにスラッジ捕集手段5を両側に設けると、冷
・暖房時いずれの場合でスラッジ捕集手段5はスラッジ
を捕集するようになるため、冷房及び暖房運転をする冷
凍サイクル装置においては、更に冷房運転と暖房運転共
に安定した状態で、長時間運転するようになる。
【0038】以上説明したように、この実施の形態にお
いては、冷凍機油として冷媒と溶け合わないアルキルべ
ンゼン系の非相溶油を用いているので、最も温度が高く
なる吐出冷媒への冷凍機油の溶解量が少なくなると共
に、エステル油に比べ加水分解し難くなるため、更にス
ラッジの発生が少なくなり、運転寿命時間が延びた信頼
性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0039】また、これらの実施の形態1、2におい
て、減圧装置として電気式膨張弁を用いるものを中心に
説明したが、図8に示す均圧管と感温筒を用いて流量制
御を行う機械式膨張弁を用いてもほぼ同等の効果が得ら
れる。
【0040】また、これらの実施の形態1、2におい
て、スラッジ捕集手段5の詰まり状態を圧縮機の吐出冷
媒温度から判断するようにしたが、この吐出冷媒温度と
連動して変化する蒸発器の出口温度と目標出口温度との
温度差(過熱度)や、或いは、凝縮器の出口温度と目標
出口温度との温度差(過冷却度)等であっても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したとおり、圧縮機、凝縮器、
膨張弁、及び蒸発器が順次配管で接続された冷凍サイク
ル装置において、前記膨張弁の入口側に直列に設けら
れ、その冷媒流路断面積を変化させることにより該冷媒
内のスラッジを捕集するスラッジ捕集手段を具備し、前
記スラッジ捕集手段の詰まりに応じて前記膨張弁の開度
を制御するようにしたので、スラッジ捕集手段が詰まっ
ても、冷凍サイクル内の冷媒循環量が適性に維持される
ようになるため、長期間、安定した状態で運転する信頼
性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0042】また、圧縮機、四方弁、凝縮器、膨張弁、
及び蒸発器が順次配管で接続され、室内を冷房したり、
暖房したりする冷凍サイクル装置において、前記暖房運
転時の膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流路
断面積を変化させることにより該冷媒内のスラッジを捕
集するスラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集手
段の詰まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するように
したので、スラッジ捕集手段が詰まっても、冷凍サイク
ル内の冷媒循環量が適正に維持されるようになるため、
冷房時及び暖房運転時共、長期間、安定した状態で運転
する信頼性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0043】また、前記スラッジ捕集手段が、前記暖房
運転時の膨張弁の出口側に直列に設けられ、前記冷房運
転時の冷媒内のスラッジを捕集するので、冷房時及び暖
房運転時共スラッジを捕集するようになるため、冷房時
及び暖房運転時共、更に長期間、安定した状態で運転す
る信頼性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0044】また、前記スラッジ捕集手段が、その冷媒
流路断面積を多段階で変化させて前記スラッジを捕集す
るので、スラッジ付着箇所が増加して、スラッジ詰まり
が更に起き難くなるため、更に長期間、安定した状態で
運転する信頼性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0045】また、前記スラッジ捕集手段が、その冷媒
流路の最小ポート径が前記膨張弁の冷媒流路の最大ポー
ト径以下で構成されたので、冷媒流速の変化幅がより大
きくでき、捕集能力が向上するため、更に信頼性の高い
冷凍サイクル装置が得られる。
【0046】また、前記スラッジ捕集手段が、前記膨張
弁に接続される配管内に内蔵されたので、溶接箇所が少
ない構造でスラッジを捕集するようになるため、経済的
で、信頼性が高い冷凍サイクル装置が得られる。
【0047】また、前記スラッジ捕集手段が、前記膨張
弁に接続される配管を絞ったり、又は拡管して形成され
たので、溶接箇所が少なく、更に少ない構成部品でスラ
ッジを捕集するようになるため、信頼性が高く、経済的
な冷凍サイクル装置が得られる。
【0048】また、発泡金属消音手段が、前記スラッジ
捕集手段の冷媒出口側に設けられ、前記冷媒音を抑制す
るので、冷媒音が小さくなるため、より静かな冷凍サイ
クル装置が得られる。
【0049】また、前記冷媒が、HFC系冷媒またはH
C系冷媒であるので、圧縮機吐出部での熱劣化が抑えら
れ、、スラッジの発生が少なくなるため、更に長時間安
定した状態で運転で冷凍サイクル装置が得られる。
【0050】また、前記圧縮機の冷凍機油が、前記冷媒
と溶け合わないアルキルベンゼン系の非相溶油であるの
で、加水分解し難くなると共に、最も冷媒温度が高く、
熱劣化し易い吐出冷媒への溶解量が少なくなって、更に
スラッジの発生が少なくなるため、更に運転寿命時間が
延びた信頼性の高い冷凍サイクル装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1、2における冷凍サ
イクル装置の概略冷媒回路構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1、2における冷凍サ
イクル装置の冷凍サイクルの圧力ーエンタルピー線図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1、2におけるオリフ
ィス断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1、2における配管内
に設置したスラッジ捕集手段の断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態1、2における配管で
形成されたスラッジ捕集手段の断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1、2におけるスラッ
ジ捕集手段の前後に発泡金属を挿入した断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態1、2における膨張弁
の前後にスラッジ捕集手段を設けた冷凍サイクル装置の
冷媒回路図である。
【図8】 この発明の実施の形態1、2における機械式
膨張弁を使用した冷凍サイクル装置の冷媒回路図であ
る。
【図9】 従来の冷凍サイクル装置の冷媒回路構成図で
ある。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 四方弁、 3 室外熱交換器、 4
電気式膨張弁、 5第1のスラッジ捕集手段、 6
室内熱交換器、 7 キャピラリーチューブ、 8 第
2のスラッジ捕集手段、 9 機械式膨張弁、10 発
泡金属消音手段、 15 延長配管、 16 延長配
管。
フロントページの続き (72)発明者 磯野 一明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3L092 AA01 AA03 BA23 DA01 DA03 DA14 EA03 FA27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器が
    順次配管で接続された冷凍サイクル装置において、前記
    膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流路断面積
    を変化させることにより該冷媒内のスラッジを捕集する
    スラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集手段の詰
    まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するようにしたこ
    とを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機、四方弁、凝縮器、膨張弁、及び
    蒸発器が順次配管で接続され、室内を冷房したり、暖房
    したりする冷凍サイクル装置において、前記暖房運転時
    の膨張弁の入口側に直列に設けられ、その冷媒流路断面
    積を変化させることにより該冷媒内のスラッジを捕集す
    るスラッジ捕集手段を具備し、前記スラッジ捕集手段の
    詰まりに応じて前記膨張弁の開度を制御するようにした
    ことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 【請求項3】 前記スラッジ捕集手段が、前記暖房運転
    時の膨張弁の出口側に直列に設けられ、前記冷房運転時
    の冷媒内のスラッジを捕集することを特徴とする請求項
    2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 【請求項4】 前記スラッジ捕集手段が、その冷媒流路
    断面積を多段階で変化させて前記スラッジを捕集するこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の冷凍
    サイクル装置。
  5. 【請求項5】 前記スラッジ捕集手段が、その冷媒流路
    の最小ポート径が前記膨張弁の冷媒流路の最大ポート径
    以下で構成されたことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 【請求項6】 前記スラッジ捕集手段が、前記膨張弁に
    接続される配管内に内蔵されたことを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 【請求項7】 前記スラッジ捕集手段が、前記膨張弁に
    接続される配管を絞ったり、又は拡管したりして形成さ
    れたことを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクル装
    置。
  8. 【請求項8】 発泡金属消音手段が、前記スラッジ捕集
    手段の冷媒出口側に設けられ、前記冷媒音を抑制するこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の冷凍
    サイクル装置。
  9. 【請求項9】 前記冷媒が、HFC系冷媒またはHC系
    冷媒であることを特徴とする請求項1から8のいずれか
    に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 【請求項10】 前記圧縮機の冷凍機油が、前記冷媒と
    溶け合わないアルキルベンゼン系の非相溶油であること
    を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の冷凍サ
    イクル装置。
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