JP2002195674A - スターリング冷凍機の運転制御方法 - Google Patents

スターリング冷凍機の運転制御方法

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JP2002195674A JP2000396746A JP2000396746A JP2002195674A JP 2002195674 A JP2002195674 A JP 2002195674A JP 2000396746 A JP2000396746 A JP 2000396746A JP 2000396746 A JP2000396746 A JP 2000396746A JP 2002195674 A JP2002195674 A JP 2002195674A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスベアリング効果を有し、かつスターリン
グ冷凍機の異常振動、又はパワーピストンとディスプレ
ーサの衝突による破損を防止したスターリング冷凍機の
運転制御方法を提供することである。 【解決手段】 スターリング冷凍機15の運転開始方法
は、少なくともガスベアリングの効果が生じる低電圧か
らパワーピストン61を動作させ、所定の電圧に至るま
で徐々に電圧を上昇させる方法とし、運転停止方法は、
パワーピストン61への印加電圧をガスベアリングの効
果が維持できる低電圧に至るまで徐々に降下させ、前記
低電圧に達した時点で印加電圧を零にする方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機の運転制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機等の冷凍サイクルには、一
般に蒸気圧縮式の冷凍サイクルが採用されており、作動
ガスとしての冷媒にはフロンが用いられ、その凝縮・蒸
発を利用して所要の冷却性能を得ている。ところが、フ
ロンは非常に化学安定性が高く、大気中に放出されると
成層圏まで達し、オゾン層を破壊してしまう。このため
近年、特定フロンを対象として、その使用及び生産が規
制されてきている。
【0003】そこで、蒸気圧縮式の冷凍サイクルの代替
として、逆スターリング冷凍サイクルが注目されてお
り、作動ガスとして、ヘリウムガス、水素ガス、窒素ガ
ス等の地球環境に悪影響を与えないガスを採用してい
る。この逆スターリング冷凍サイクルを利用したスター
リング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生させる小型
冷凍機の一種として知られている。
【0004】次に、スターリング冷凍機の一例であるフ
リーピストン型スターリング冷凍機の構成及び動作につ
いて説明する。図6に、従来のフリーピストン型スター
リング冷凍機の側断面図を示す。
【0005】直線往復運動するパワーピストン61とデ
ィスプレーサ62とを含むシリンダ63を有する。パワ
ーピストン61及びディスプレーサ62は同軸上に配置
されており、ディスプレーサ62に形成されたロッド6
2aはパワーピストン61の中心部に設けた摺動穴61
aを貫通し、パワーピストン61、ディスプレーサ62
は、シリンダ内周摺動面63aを滑らかに摺動可能であ
る。また、パワーピストン61はピストン支持バネ6
5、ディスプレーサ62はディスプレーサ支持バネ66
によって、圧力容器64に対して弾性支持されている。
【0006】シリンダ63により形成される空間はパワ
ーピストン61によって2つの空間に分割される。1つ
はパワーピストン61のディスプレーサ62側である作
動空間67であり、もう1つはパワーピストン61のデ
ィスプレーサ62側と反対側である背面空間68であ
る。これらの空間には高圧ヘリウムガス等の作動ガスが
充填されている。パワーピストン61はリニアモータ等
の図示しないピストン駆動体により所定周期で往復動す
る。これにより作動ガスは作動空間67内で圧縮又は膨
張される。
【0007】そして、ディスプレーサ62は、作動空間
67内で圧縮又は膨張される作動ガスの圧力変化により
直線的に往復動される。このときパワーピストン61と
ディスプレーサ62は、所定の位相差をもって同一周期
にて往復動するよう設定されている。ここで位相差は、
運転条件が同一であればディスプレーサ62の質量、デ
ィスプレーサ支持バネ66のバネ定数、及びパワーピス
トン61の動作周波数により決まるものである。
【0008】また、作動空間67は、ディスプレーサ6
2によってさらに2つの空間に分割されている。一つは
パワーピストン61とディスプレーサ62に挟まれた圧
縮空間67aであり、もう一つはシリンダ63先端部の
膨張空間67bである。この二つの空間は放熱器70と
再生器69と冷却器71とを介して連結されている。膨
張空間67bにおける作動ガスにより、シリンダ63先
端のコールドヘッド72において寒冷が発生される。こ
の発生原理等の逆スターリング冷凍サイクルに関して
は、一般によく知られているのでここでは説明を省略す
る。
【0009】ここで、ピストン摺動面61bとシリンダ
摺動面63a、及びディスプレーサ摺動面62aとシリ
ンダ摺動面63aとの軸受け機構には、ガスベアリング
を用いている。このガスベアリングは、パワーピストン
61の往復動により圧縮された作動ガスがパワーピスト
ン61及びディスプレーサ62とシリンダ63との隙間
を満たすことにより、各摺動面どうしが接触することな
く摺動し、ベアリング効果が得られるものである。
【0010】また、特開平7−180919には、スタ
ーリング冷凍機の一例であるクランク方式のスターリン
グ冷凍機の始動運転方法が記載されている。ここでは、
スターリング冷凍機の運転開始から、周波数と電圧とを
リニアに制御することで運転開始時に過大な出力電流が
流れることを防止している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6のよう
なフリーピストン型スターリング冷凍機15の運転開始
時においては、ディスプレーサ支持バネ66のバネ定数
と、ディスプレーサ62及びディスプレーサ支持バネ6
6の質量とが、最大の冷却能力が得られる最適チューニ
ング周波数で共振するように設定されているので、周波
数と電圧とを予め設定された一定値から運転を開始する
と、共振点から大きくはずれ、スターリング冷凍機15
が異常振動し、破損してしまう。
【0012】また、例えばフリーピストン型スターリン
グ冷凍機15を用いた冷凍冷蔵庫の設置時など、庫内温
度が常温付近であり運転開始により冷凍機に高負荷がか
かる場合、運転開始直後に高出力運転をするために過大
な入力を与えると、作動ガス圧が定常状態(スターリン
グ冷凍機15の放熱器70と冷却器71とが所定の温度
差になる状態)になっていないため、パワーピストン6
1とディスプレーサ62とが相互干渉し、衝突するおそ
れがある。
【0013】そして、フリーピストン型スターリング冷
凍機15を運転停止させるときは、直ちに電源を落とし
てしまうと急激にスターリング冷凍機15が停止するの
で、作動ガスの圧力変化が大きくなり、パワーピストン
61とディスプレーサ62とが相互干渉し、衝突するお
それがある。
【0014】そして、フリーピストン型スターリング冷
凍機15の冷却能力を変化させるには、通常パワーピス
トン61への印加電圧を変化させているが、その際、パ
ワーピストン61の最大振幅は冷凍機の構造により予め
決まっている。その最大振幅を越えないように通常、マ
イコンにより電圧制御されているが、入力電圧が変動し
た場合、パワーピストン61へは最大定格以上の電圧が
印加されることになる。それによりパワーピストン61
の振幅が設計値以上になり、パワーピストン61とディ
スプレーサ62とが衝突するおそれがある。
【0015】また、ガスベアリングを用いたフリーピス
トン型スターリング冷凍機15において、低速運転や小
振幅運転などのガスベアリング効果が得られない運転動
作は、パワーピストン61とシリンダ63、及びディス
プレーサ62とシリンダ63との摺動摩擦を発生させる
ので、スターリング冷凍機の寿命を短くする。
【0016】本発明は、上記の問題点に鑑み、ガスベア
リング効果を有し、かつスターリング冷凍機の異常振
動、又はパワーピストンとディスプレーサの衝突による
破損を防止したスターリング冷凍機の運転制御方法を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ガスベアリングを利用しながらシリンダ
内を往復動するパワーピストンと、前記パワーピストン
を駆動する駆動手段とを備えたフリーピストン型スター
リング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧を印加するこ
とにより前記スターリング冷凍機を運転させるスターリ
ング冷凍機の運転制御方法において、前記スターリング
冷凍機の運転開始時は、少なくとも前記ガスベアリング
の効果が生じる低電圧から前記駆動手段を動作させ、所
定の電圧に至るまで徐々に電圧を上昇させることを特徴
とするものである。
【0018】また本発明は、ガスベアリングを利用しな
がらシリンダ内を往復動するパワーピストンと、前記パ
ワーピストンを駆動する駆動手段とを備えたフリーピス
トン型スターリング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧
を印加することにより前記スターリング冷凍機を運転さ
せるスターリング冷凍機の運転制御方法において、前記
スターリング冷凍機を運転停止させるときは、前記駆動
手段への印加電圧を前記ガスベアリングの効果が維持で
きる低電圧に至るまで徐々に降下させ、前記低電圧に達
した時点で前記印加電圧を零にすることを特徴とするも
のである。
【0019】また本発明は、寒冷を発生する冷却器と、
温熱を発生する放熱器と、前記冷却器及び放熱器にそれ
ぞれ装着された温度検知手段と、シリンダ内を往復動す
るパワーピストンと、該パワーピストンを駆動する駆動
手段とを備えたスターリング冷凍機を設け、前記駆動手
段へ電圧を印加することにより前記スターリング冷凍機
を運転させるスターリング冷凍機の運転制御方法におい
て、前記温度検知手段は、停止中の前記スターリング冷
凍機の前記冷却器と前記放熱器との温度差を検知し、前
記温度差が大きくなるに従って運転開始時の前記駆動手
段への印加電圧の上昇スピードを上げることを特徴とす
るものである。
【0020】また本発明は、シリンダ内を往復動するパ
ワーピストンと、該パワーピストンを駆動する駆動手段
とを備えたスターリング冷凍機を設け、前記駆動手段へ
電圧を印加することにより前記スターリング冷凍機を運
転させるスターリング冷凍機の運転制御方法において、
入力電圧が所定の電圧以上の場合、該所定の電圧まで下
げた電圧を前記駆動手段に印加することを特徴とするも
のである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態と実施例
について説明する。ここで、スターリング冷凍機は、図
6に示した従来品と同様の構成を採用できる。
【0022】まず、実施形態について説明する。図1
に、スターリング冷凍機を備えた冷却装置の運転制御部
のブロック図を示す。電源10からの印加電圧は、入力
電圧検知部11を通じてマイコン12で制御され、PW
M(パルス幅変調)出力部13を経て、スターリング冷
凍機15に印加される。また、スターリング冷凍機15
の温度情報は、温度検知部14からマイコン12に与え
られる。
【0023】図2に、冷却装置の運転制御のフローチャ
ートを示す。まず、冷却装置の電源をONにすると(2
0)、マイコン12の運転開始モードが作動してスター
リング冷凍機15の温度情報等に基づいて運転開始方法
を決定し(21)、運転を開始する(22)。次に、温
度検知部14により冷却装置が所定の温度に達したこと
が検知されると(23)、マイコン12の運転停止モー
ドが作動して予め設定された運転停止方法により(2
4)、スターリング冷凍機15の運転が停止される(2
5)。そして、停止してから時間が経過し、冷却装置の
温度が上昇したことを温度検知部14が検知すると、再
び運転開始モード21が作動してスターリング冷凍機1
5の運転が開始される。次に、実施例について説明して
いく。
【0024】〈実施例1〉実施例1は、上記実施形態の
図2の運転開始モード21の処理方法、つまりスターリ
ング冷凍機15の運転開始方法について実施した一例で
ある。運転開始モード21では、予め記憶された最低の
電圧、即ちスターリング冷凍機15のパワーピストンと
ディスプレーサとが共振するとともにガスベアリング効
果が生じ始める電圧からパワーピストンを動作させ、例
えば1秒毎に、ある一定の値で電圧レベルを段階的に上
昇させ、所定の電圧にするという運転開始方法が提供さ
れる。ここで所定の電圧とは、スターリング冷凍機15
の構成により決定されるパワーピストン及びディスプレ
ーサの最大振幅を発生させる電圧を最大値とし、通常
は、設定温度に対応した電圧とする。
【0025】なお、運転開始時のパワーピストンへの入
力電圧は、ガスベアリング効果が生じる最低の電圧以上
であれば特に限定はないが、高電圧になる程、作動ガス
圧が定常状態になっていないために起こる、パワーピス
トンとディスプレーサとの相互干渉による衝突の可能性
が高くなる。
【0026】なお、運転開始方法の電圧上昇パターン
は、上記のように経時で一定の値毎に段階的に電圧レベ
ルを上昇させる他に、一定の勾配を有して徐々に上昇さ
せてもよい。
【0027】なお、冷却装置が設定温度に達した後は、
スターリング冷凍機15を停止することなく、スターリ
ング冷凍機15への入力電圧を若干下げて連続運転する
ことによって、冷却装置を設定温度に保ってもよい。こ
れによりスターリング冷凍機15の運転・停止時にかか
る負荷の回数が減少するため、スターリング冷凍機15
の寿命は向上する。
【0028】このような運転開始方法によれば、ガスベ
アリング効果を有し、かつパワーピストン及びディスプ
レーサが共振することによりスターリング冷凍機の異常
振動を防止し、また、電圧を徐々に上昇させることによ
りパワーピストンとディスプレーサの衝突による破損を
防止したスターリング冷凍機を得ることができる。
【0029】〈実施例2〉実施例2は、上記実施形態の
図2の運転停止モード24の処理方法、つまりスターリ
ング冷凍機15の運転停止方法について実施した一例で
ある。この運転停止方法は、実施例1の運転開始の手順
と逆の手順によりスターリング冷凍機15を停止させる
方法である。即ち運転停止モード24では、例えば1秒
毎に、ある一定の値で電圧レベルを降下させ、パワーピ
ストンとディスプレーサとが共振するとともにガスベア
リング効果が維持できる電圧に達した時点で電圧を零に
するという運転停止方法が提供される。
【0030】なお、電圧を零にするタイミングは、ガス
ベアリング効果が維持できる最低の電圧以上であれば特
に限定はないが、高電圧で停止させる程、作動ガスの圧
力変化が大きくなり、パワーピストンとディスプレーサ
との相互干渉による衝突の可能性が高くなる。
【0031】なお、運転停止方法の電圧の降下パターン
は、上記のように経時で一定の値毎に段階的に電圧レベ
ルを降下させる他に、一定の勾配を有して徐々に降下さ
せてもよい。
【0032】このような運転停止方法によれば、ガスベ
アリング効果を有し、かつパワーピストン及びディスプ
レーサが共振することによりスターリング冷凍機の異常
振動を防止し、また、電圧を徐々に降下させることによ
りパワーピストンとディスプレーサの衝突による破損を
防止したスターリング冷凍機を得ることができる。
【0033】〈実施例3〉実施例3は、上記実施形態の
図2において、温度上昇26の情報が与えられた場合の
運転開始モード21の処理方法と、実施例1のように電
源がONにされた直後の運転開始モード21の処理方法
とを区別し、それぞれ最適な運転開始条件を与えるスタ
ーリング冷凍機15の運転開始方法について実施した一
例である。
【0034】図3に、実施例3のスターリング冷凍機の
側断面図を示し、図4に、実施例3の運転開始モードの
フローチャートを示す。図3において、図6と同様の構
成部品には同じ符号を付している。冷却器71及び放熱
器70にそれぞれ温度検知手段としての温度センサー7
3、74を装着し、図示しないマイコンに接続すること
でスターリング冷凍機15の停止中の冷却器71及び放
熱器70の温度を測定し、それらの温度情報が運転開始
モード21に与えられる(40)。それにより、放熱器
71と冷却器70の温度差を算出し、その大小により運
転開始方法を決定する(41)。
【0035】放熱器70と冷却器71の温度差が大きい
場合、例えば運転が停止してから短時間経過後で放熱器
70の温度が30℃、冷却器71の温度が−20℃の場
合は、クイックスタートが可能と判断し、スターリング
冷凍機15のパワーピストンとディスプレーサとが共振
するとともにガスベアリング効果が生じ始める電圧から
パワーピストンを動作させ、電圧上昇パターンを例えば
0.25秒毎に、実施例1より短いタイミングで、ある
一定の値で電圧レベルを上昇させ、所定の電圧にすると
いう運転開始方法が提供される(42)。
【0036】このように放熱器70と冷却器71の温度
が定常状態の温度に近い場合は、作動ガス圧が定常状態
になっていないために起こる、パワーピストンとディス
プレーサとの相互干渉による衝突の心配がないので、素
早く電圧を上昇させることが可能となり、短時間で設定
温度にすることができる。
【0037】一方、放熱器70と冷却器71の温度差が
小さい場合、例えば冷却装置の設置時や電源が落とされ
ていたような長時間停止時で放熱器70及び冷却器71
の温度が共に20℃の場合は、通常スタートが可能と判
断し、実施例1と同様の方法で電圧上昇させる運転開始
方法が提供される(43)。
【0038】このように放熱器70と冷却器71の温度
が常温に近い場合は、実施例1と同様に運転開始するこ
とで、作動ガス圧が定常状態になっていないために起こ
る、パワーピストンとディスプレーサとの衝突による破
損を防止することができる。
【0039】なお、放熱器70と冷却器71の温度差の
大小の判断は、ある一定値、例えば温度差40℃を基準
として、それ以上ではクイックスタートと判断し、それ
以下では通常スタートと判断するように設計することが
できる。
【0040】〈実施例4〉実施例4は、上記実施形態の
図1において、入力電圧検知部11でパワーピストンの
最大振幅を越える入力電圧が検知された場合のマイコン
12での処理方法、つまりスターリング冷凍機15の運
転制御方法について実施した一例である。詳しくは、検
知された入力電圧が最大定格電圧を越える場合は、該最
大定格電圧以下まで下げた電圧をパワーピストンへの入
力電圧とする運転制御方法である。
【0041】図5に、マイコン12での処理方法のフロ
ーチャートを示す。ここでは、入力電圧が定格電圧をど
れくらい超えているかを算出し、その超過レベルに応じ
て電圧レベルを降下させている。例えば、入力電圧が定
格電圧より10V以上高いかどうか判断され(50)、
10V以上の場合は、更にその入力電圧は定格電圧より
15V以上高いかどうか判断され(51)、15V未満
の場合は出力電圧を1ステップ(例えば10V)下げ
(52)、一方、15V以上の場合は出力電圧を2ステ
ップ(例えば20V)下げる(53)。また、入力電圧
が定格電圧より10V未満の高さであると判断される
と、その入力電圧のまま出力する(54)。
【0042】なお、定格電圧より何V高いと出力電圧を
下げるかは、最大定格電圧を超えない範囲で設定すれば
特に限定はなく、また、出力電圧を下げるステップもそ
の電圧、ステップ数には特に限定はない。
【0043】また、実施例4は、入力電圧が最大定格電
圧を超えたときに、最大定格電圧まで下げた電圧を出力
するようにしてもよい。
【0044】このような運転制御方法によれば、パワー
ピストンが最大振幅を越えないように制御できるため、
パワーピストンとディスプレーサの衝突による破損を防
止することができる。
【0045】〈実施例5〉実施例4は、マイコンへの入
力電圧が定格電圧、又は最大定格電圧を超えた場合に、
出力電圧を下げる運転制御方法であったが、実施例5
は、入力電圧の変化を検知する代わりにパワーピストン
のストロークをパワーピストンへの入力電圧にて検知す
ることにより出力制御する方法である。例えば運転開始
後、パワーピストンのストロークに応じた出力電圧を検
知し、パワーピストンの最大振幅を考慮して予め設定さ
れた電圧以上をマイコンが検知した場合、マイコンはこ
の電圧を限界出力と判断し、それ以上電圧を上昇させる
ことを抑制する。
【0046】これにより、パワーピストンが最大振幅を
越えないように制御できるため、パワーピストンとディ
スプレーサの衝突による破損を防止することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明の運転制御方法によれば、スター
リング冷凍機の運転開始時に、少なくともガスベアリン
グの効果が生じる低電圧からスターリング冷凍機を動作
させ、所定の電圧に至るまで徐々に電圧を上昇させるこ
とにより、ガスベアリング効果を有し、かつパワーピス
トン及びディスプレーサが共振することによりスターリ
ング冷凍機の異常振動を防止し、また、パワーピストン
とディスプレーサの衝突による破損を防止することがで
きる。
【0048】また本発明の運転制御方法によれば、スタ
ーリング冷凍機を運転停止させるときに、印加電圧をガ
スベアリングの効果が維持できる低電圧に至るまで徐々
に降下させ、低電圧に達した時点で印加電圧を零にする
ことにより、ガスベアリング効果を有し、かつパワーピ
ストン及びディスプレーサが共振することによりスター
リング冷凍機の異常振動を防止し、また、パワーピスト
ンとディスプレーサの衝突による破損を防止することが
できる。
【0049】また本発明の運転制御方法によれば、停止
中のスターリング冷凍機の冷却器と放熱器との温度差を
検知し、その温度差が大きくなるに従って運転開始時の
印加電圧の上昇スピードを上げることにより、パワーピ
ストンとディスプレーサとの衝突による破損を防止する
ことができる。
【0050】また本発明の運転制御方法によれば、電源
からの入力電圧が所定の電圧以上の場合、その所定の電
圧まで下げた電圧を前記駆動手段に印加することによ
り、パワーピストンが最大振幅を越えないように制御で
きるため、パワーピストンとディスプレーサの衝突によ
る破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷却装置の運転制御部のブロッ
ク図である。
【図2】 本発明の冷却装置の運転制御のフローチ
ャートである。
【図3】 本発明の実施例3のスターリング冷凍機
の側断面図である。
【図4】 本発明の実施例3の運転開始モードのフ
ローチャートである。
【図5】 本発明の実施例4のマイコンでの処理方
法のフローチャートである。
【図6】 従来のフリーピストン型スターリング冷
凍機の側断面図である。
【符号の説明】
15 フリーピストン型スターリング冷凍機 61 パワーピストン 63 シリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスベアリングを利用しながらシリンダ
    内を往復動するパワーピストンと、前記パワーピストン
    を駆動する駆動手段とを備えたフリーピストン型スター
    リング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧を印加するこ
    とにより前記スターリング冷凍機を運転させるスターリ
    ング冷凍機の運転制御方法において、 前記スターリング冷凍機の運転開始時は、少なくとも前
    記ガスベアリングの効果が生じる低電圧から前記駆動手
    段を動作させ、所定の電圧に至るまで徐々に電圧を上昇
    させることを特徴とするスターリング冷凍機の運転制御
    方法。
  2. 【請求項2】 ガスベアリングを利用しながらシリンダ
    内を往復動するパワーピストンと、前記パワーピストン
    を駆動する駆動手段とを備えたフリーピストン型スター
    リング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧を印加するこ
    とにより前記スターリング冷凍機を運転させるスターリ
    ング冷凍機の運転制御方法において、 前記スターリング冷凍機を運転停止させるときは、前記
    駆動手段への印加電圧を前記ガスベアリングの効果が維
    持できる低電圧に至るまで徐々に降下させ、前記低電圧
    に達した時点で前記印加電圧を零にすることを特徴とす
    るスターリング冷凍機の運転制御方法。
  3. 【請求項3】 寒冷を発生する冷却器と、温熱を発生す
    る放熱器と、前記冷却器及び放熱器にそれぞれ装着され
    た温度検知手段と、シリンダ内を往復動するパワーピス
    トンと、該パワーピストンを駆動する駆動手段とを備え
    たスターリング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧を印
    加することにより前記スターリング冷凍機を運転させる
    スターリング冷凍機の運転制御方法において、 前記温度検知手段は、停止中の前記スターリング冷凍機
    の前記冷却器と前記放熱器との温度差を検知し、前記温
    度差が大きくなるに従って運転開始時の前記駆動手段へ
    の印加電圧の上昇スピードを上げることを特徴とするス
    ターリング冷凍機の運転制御方法。
  4. 【請求項4】 シリンダ内を往復動するパワーピストン
    と、該パワーピストンを駆動する駆動手段とを備えたス
    ターリング冷凍機を設け、前記駆動手段へ電圧を印加す
    ることにより前記スターリング冷凍機を運転させるスタ
    ーリング冷凍機の運転制御方法において、 入力電圧が所定の電圧以上の場合、該所定の電圧まで下
    げた電圧を前記駆動手段に印加することを特徴とするス
    ターリング冷凍機の運転制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015148373A (ja) * 2014-02-05 2015-08-20 株式会社東芝 スターリング冷凍機
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US10184464B2 (en) 2012-05-16 2019-01-22 Nuovo Pignone Srl Electromagnetic actuator and inertia conservation device for a reciprocating compressor

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