JP2002195187A - 配管設備 - Google Patents

配管設備

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JP2002195187A
JP2002195187A JP2000395237A JP2000395237A JP2002195187A JP 2002195187 A JP2002195187 A JP 2002195187A JP 2000395237 A JP2000395237 A JP 2000395237A JP 2000395237 A JP2000395237 A JP 2000395237A JP 2002195187 A JP2002195187 A JP 2002195187A
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JP
Japan
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valve
pipe
mixed flow
flow pump
bypass
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JP2000395237A
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English (en)
Inventor
Hiroki Nakamura
裕樹 中村
Eiichi Hosomi
栄一 細見
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配管系の開閉弁が全閉された異常状態で高比速
度斜流ポンプが起動されても、破損や水漏れを生じるこ
とがないようにした安価な配管設備を得ることにある。 【解決手段】高比速度の斜流ポンプ14の吐出し口14aに
接続された管11に、開閉弁17〜19を取付けるとともに、
これら開閉弁を個別にバイパスするバイパス管20〜22を
接続する。各バイパス管にバイパス弁23〜25を個別に取
付け、対応する開閉弁とバイパス弁とを、複数の歯車を
組合わせてなる伝動機構26〜28介して個別に連結する。
開閉弁が開くことに連動してバイパス弁を閉じさせると
ともに開閉弁が閉じることに連動してバイパス弁を機械
的に開かせる。それにより、開閉弁17〜19が全閉したと
きにも高比速度斜流ポンプ14が締切り起動することがな
く、実質的に微開起動されるようにしたことを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種のプラント等
において管に流体を流すポンプとして高比速度の斜流ポ
ンプを用いる配管設備に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は火力発電所のコンデンサ(熱交換
器)の冷却に使用される配管設備の従来例を示し、この
図中1は循環冷却水を通す管で、その一端は斜流ポンプ
2の吐出し口に接続され、他端部は循環冷却水である海
水中に没している。管1の中間部には、コンデンサ3が
介装され、このコンデンサ3の上流側においてポンプ吐
出し側に第1開閉弁4およびコンデンサ3の入口側に第
2開閉弁5が夫々介装されており、また、コンデンサ3
の下流側にも第3開閉弁6が介装されている。各開閉弁
4〜6は、いずれも電動式のものであって、全開から全
閉にわたって開閉されるが、斜流ポンプ2の起動時には
少し開いた状態を保持するように設定されている。それ
により、斜流ポンプ2が締切り起動ではなく微開起動さ
れる。又、図6中7はポンプ駆動用のモータである。
【0003】一般に、斜流ポンプ2は高比速度化される
傾向にあり、図6に例示される配管設備に使用されるも
のでも例外ではない。その理由は以下の通りである。な
お、nを比速度、nを回転数、Hを揚程、Qを流量と
したとき、斜流ポンプ2の比速度は次式で与えられる。
=(n√Q)/H0.75 通常の設定よりも回転数を上げることにより比速度を大
きくして使用するポンプを高比速度ポンプと称し、比速
度を大きくした高比速度の斜流ポンプは、大流量で低揚
程であるという特性があり、又、この逆に比速度が小さ
い低比速度の斜流ポンプは、小流量で高揚程であるとい
う特性があることは知られている。高比速度の斜流ポン
プは大流量で低揚程であるから、このポンプは、その回
転数を上げなければ、低比速度の斜流ポンプと同じ揚程
を得ることはできない。
【0004】しかし、同一仕様の斜流ポンプで、その回
転数を上げて低比速度の斜流ポンプと同じ揚程を得るよ
うにすると、高比速度の斜流ポンプではその流量が増え
るので、高比速度の斜流ポンプの仕様と低比速度の斜流
ポンプの仕様とを同じにするためには、低比速度の斜流
ポンプに比較して高比速度の斜流ポンプを小型にすれば
よい。つまり、回転数を上げて使用される高比速度の斜
流ポンプで低比速度の斜流ポンプの揚程と同じ揚程を得
るためには、高比速度の斜流ポンプを低比速度の斜流ポ
ンプよりも小型にして流量を抑制することで実現でき
る。このような高比速度の斜流ポンプを用いることは、
それが小型である点で有利であり、それに伴いコストも
低減できる点で有利である。
【0005】ところで、高比速度斜流ポンプ及び低比速
度斜流ポンプの特性の比較は図3に示されている。この
図3中Aは、高比速度の斜流ポンプのポンプ流量とポン
プ揚程との関係を示す揚程曲線、Bは低比速度の斜流ポ
ンプのポンプ流量とポンプ揚程との関係を示す揚程曲線
である。同じく図3中Cは図6の各開閉弁4〜6の開閉
に伴う通常運転時の抵抗曲線、Dは図6の各開閉弁4〜
6が微開状態にある時に行われる高比速度斜流ポンプの
起動時の抵抗曲線である。又、図3中Eは高比速度の斜
流ポンプのポンプ流量と必要動力との関係を示す軸馬力
曲線、Fは低比速度の斜流ポンプのポンプ流量と必要動
力との関係を示す軸馬力曲線である。
【0006】そして、図6に示した配管設備でその斜流
ポンプ2に高比速度のものを使用する構成において、既
述のように斜流ポンプ2の起動時に前記各開閉弁4〜6
がいずれも少し開いた微開状態を保持する場合には、図
3中Dに示す抵抗曲線を得て、正常に斜流ポンプ2を起
動して運転できる。
【0007】しかし、高比速度斜流ポンプ2の起動時
に、何らかの理由により第1〜第3の電動式の開閉弁4
〜6の内の少なくとも一つが全閉された異常状態にある
場合には、高比速度斜流ポンプ2は締切り起動となる。
この場合には、図3中ポンプ流量が零のところで示され
るように、微開起動時のポンプ揚程H1に比較してポン
プ揚程H2が高くなるとともに、必要動力L2も微開起
動時の必要動力L1に比較して大きくなる。
【0008】そのため、図6に示される配管設備では以
下の不具合を生じる恐れがある。つまり、締切り起動に
伴う必要動力L2の増加により、高比速度斜流ポンプ2
を駆動するモータ7が過負荷になり、焼損する恐れがあ
る。又、締切り起動に伴うポンプ揚程H2の増加によ
り、配管設備の管2、コンデンサ3、及び各開閉弁4〜
6の各耐圧を超えて、これらの破損を招く恐れがあると
ともに、斜流ポンプ2についてもその耐圧を越えて水漏
れを生じる恐れがある。
【0009】そこで、これら不具合がないようにするた
めには、高負荷に耐える容量のモータを採用し、かつ、
配管系の耐圧を高めて、余裕を確保することが考えられ
る。しかし、このような対策は、配管設備のコストが高
騰するという問題があるので、実用的ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする課題は、開閉弁が全閉された異常状態
で高比速度斜流ポンプが起動されても、破損や水漏れを
生じることがないようにした安価な配管設備を得ること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、管と、この管に流体を流す高比速度の斜
流ポンプと、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、
この開閉弁をバイパスして前記管に接続されたバイパス
管と、このバイパス管に取付けられて前記開閉弁が開く
ことに連動して閉じられるとともに前記開閉弁が閉じる
ことに連動して開かれるバイパス弁と、を具備したこと
を特徴とする。この発明においては、開閉弁とバイパス
弁との連動の信頼性をより向上させるために、前記バイ
パス弁を機械的伝動部品を組合わせてなる伝動機構を介
して前記開閉弁に連動させるとよい。
【0012】同様に、前記課題を解決するために、本発
明は、管と、この管に流体を流す高比速度の斜流ポンプ
と、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、この開閉
弁をバイパスして前記管に接続されたバイパス管と、前
記開閉弁の上流側に取付けられた圧力センサと、前記バ
イパス管に取付けられ前記圧力センサが締切り圧力を検
出した時に開かれるバイパス弁と、を具備して実施する
こともできる。
【0013】同様に、前記課題を解決するために、本発
明は、管と、この管に流体を流す高比速度の斜流ポンプ
と、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、この開閉
弁の上流側に取付けられた圧力センサと、前記管と前記
斜流ポンプの吸込み側とを連通して設けられた分岐管
と、この分岐管に取付けられ前記圧力センサが締切り圧
力を検出した時に開かれる逃がし弁と、を具備して実施
することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を参照して本発
明の第1実施形態を説明する。
【0015】図1は火力発電所のコンデンサ(熱交換
器)の冷却に使用される配管設備10を例示しており、
この図中11は海水Wをコンデンサ冷却用の循環冷却
(液体)として通す管である。この管11はコンクリー
ト床等の基礎12上に図示しない適宜な配管支持部材を
介して支持されている。管11の一端はモータ13によ
って駆動される斜流ポンプ14の吐出し口14aに接続
され、他端部は循環水である海水W中に没している。斜
流ポンプ14の吸込み口14bに接続された吸込み管1
5の下端部は海水W中に没している。斜流ポンプ14に
は高比速度のもの、例えば比速度nの値が600以上
の高比速度斜流ポンプが使用される。
【0016】管11の中間部には、コンデンサ16が介
装されている。このコンデンサ16も基礎12上に支持
されている。管11の中間部には、コンデンサ16の上
流側において、ポンプ吐出し側に配置される第1開閉弁
17およびコンデンサ16の入口側に配置される第2開
閉弁18が夫々介装され、また、コンデンサ16の下流
側に配置される第3開閉弁19が介装されている。各開
閉弁17〜19は、いずれも電動式のものであって、全
開から全閉にわたって開閉されるが、斜流ポンプ14の
起動時には少し開いた微開状態を保持するように設定さ
れている。それにより、斜流ポンプ14は微開起動され
る。又、各開閉弁17〜19は、異常発生した場合に全
閉されるように構成されている。
【0017】更に、管11には各開閉弁17〜19を個
別にバイパスする第1〜第3のバイパス管20〜22が
接続されている。これら管路20〜22の流路断面積は
管11の流路断面積よりも小さい。各バイパス管20〜
22の夫々にはバイパス弁23〜25が個別に対応して
設けられている。バイパス弁23〜25には電動弁では
なく機械的に及ぼされる回転力で開閉される弁が使用さ
れている。
【0018】第1開閉弁17に対応して設けられた第1
バイパス弁23は、第1開閉弁17の開閉に連動して開
閉されるように連動手段、例えば第1伝動機構26を介
して第1開閉弁17に連結されている。同様に、第2開
閉弁18に対応して設けられた第2バイパス弁24も、
第2開閉弁18の開閉に連動して開閉されるように連動
手段、例えば第2伝動機構27を介して第2開閉弁18
に連結されている。同じく、第3開閉弁19に対応して
設けられた第3バイパス弁25も、第3開閉弁19の開
閉に連動して開閉されるように連動手段、例えば第3伝
動機構28を介して第3開閉弁19に連結されている。
【0019】各伝動機構26〜28を、第1開閉弁17
と第1バイパス弁23とを連動して設けられた機械的な
第1伝動機構26で代表して、図2を参照して説明す
る。この伝動機構26は、第1開閉弁17が開くことに
連動して第1バイパス弁23を閉じるとともに、この逆
に第1開閉弁17が閉じることに連動して第1バイパス
弁23を開くように両弁17、23を連結して設けた歯
車列で構成されている。この歯車列は、第1開閉弁17
の開閉動作に伴って回転される駆動歯車29aと、第1
バイパス弁23を開閉させる最終歯車29bと、これら
両歯車29a、29bとを連結した1以上の中間歯車2
9cとを有して形成されている。この伝動機構26での
連動により、第1開閉弁17が全閉したときに第1バイ
パス弁23は全開されるようになっている。
【0020】以上のようなバイパス系を備えた配管設備
10で、高比速度の斜流ポンプ14が起動される時に
は、通常各バイパス弁20〜22がいずれも閉じた状態
に保持されているとともに、主弁である各開閉弁17〜
19がいずれも少し開いた状態を保持しているから、高
比速度斜流ポンプ14が締切り起動となることはなく、
図3中Dに示す起動時の抵抗曲線を得て、正常に高比速
度斜流ポンプ14を微開起動できる。
【0021】ところで、何らかの異常に伴って第1〜第
3の開閉弁23〜25の内の少なくとも一つが全閉状態
になることがあるが、この状態下でも、高比速度斜流ポ
ンプ14を締切り起動ではなく、実質的に微開起動させ
ることができる。
【0022】つまり、例えば第1開閉弁17が異常状態
になったと仮定した場合、その異常に伴い第1開閉弁1
7が全閉状態となる動きを利用して、複数の機械的伝動
部品である歯車29a〜29cを噛合わせた歯車列から
なる第1伝動機構26を介して第1バイパス弁23に開
弁動作が与えられるため、このバイパス弁23が自動的
に全開して、全閉状態の第1開閉弁17が第1バイパス
管20によりバイパスされる。
【0023】この時のバイパス流量は、正常な微開起動
の時の流量に略合致するように設定されているため、以
上のようにバイパス管20が開かれた状態下での高比速
度斜流ポンプ14の起動時の抵抗曲線は図3中Gに示さ
れるようになる。それにより、この抵抗曲線Gと高比速
度斜流ポンプ14の揚程曲線Aとの交点Pの位置に相当
する圧力(図3中一点鎖線参照、この圧力を制御圧力P
S又締切り圧力PSと称する。)以上の過大な圧力が配
管設備11に作用することが防止される。
【0024】このように第1〜第3の開閉弁17〜19
のうちの少なくとも一つが全閉された異常状態のもと
で、高比速度斜流ポンプ14が起動されても、異常発生
に伴ってバイパス系が開かれているので、実質的に締切
り起動となることがない。そのため、微開起動の場合と
同様にポンプ揚程及び必要動力を図3中H1及びL1と
低く保持できる。
【0025】したがって、前記配管設備10に低比速度
斜流ポンプに比較して小型で安価な高比速度斜流ポンプ
14を設けているにも拘らず、このポンプ14を駆動す
るモータ13が焼損したり、配管系の圧力が管11、各
開閉弁17〜19、ポンプ14、及びコンデンサ16等
の耐圧を超えることがなく、それに伴い破裂や水漏れ等
の不具合を招くおそれがなく、配管設備10を使用でき
る。そのため、前記不具合を未然に防ぐために配管設備
10の耐圧設計を見直したり、モータ13の容量を増や
したりするコスト高な対策は不要であり、既述のように
安価で小型な高比速度斜流ポンプ14の採用に応じて配
管設備10の低コスト化を実現できる。
【0026】しかも、この第1実施形態では、第1〜第
3の開閉弁17〜19と、これらに個別に対応したバイ
パス弁23〜25との連動手段26〜28の夫々に、機
械的な伝動機構26〜28を採用しているから、電気的
な信号生成に基づいてシーケンスにより開閉弁とバイパ
ス弁とを連動させる電気的連動手段に比較して、伝動機
構26〜28の故障が少なく、異常時にバイパス弁23
〜25を全開させる動作信頼性が高い点で優れている。
【0027】図4は本発明の第2実施形態を示してい
る。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様
な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態
の該当部分と同じ符号を付して、その構成および作用の
説明を省略し、以下異なる部分について説明し、かつ、
以下の説明においては必要により図3も参照する。
【0028】すなわち、第2実施形態では、バイパス弁
23〜25に電動弁よりも開閉の応答速度が速い電磁弁
を用いているとともに、第1実施形態の伝動機構に代え
て、管11における開閉弁17〜19の上流側に圧力セ
ンサ31を個別に設け、かつ、このセンサ31が締切り
圧力PSを検出したときに動作する圧力スイッチ32を
備えている。なお、バイパス弁23〜25の上流側も開
閉弁17〜19の上流側であるため、バイパス管20〜
22におけるバイパス弁23〜25の上流側に圧力セン
サ31を設けてもよい。圧力スイッチ32は、図3の一
点鎖線で示した制御圧力(締切り圧力)PSに若干の余
裕を持たせて作動するように設定されており、このスイ
ッチ32からの信号に基づいてバイパス弁23〜25が
開閉されるようになっている。なお、以上の点以外の構
成は図4に示されない構成を含めて第1実施形態と同じ
である。
【0029】この第2実施形態においては、開閉弁17
〜19の内のいずれか一つが全閉した異常状態下で、高
比速度斜流ポンプが起動される場合、当初は締切り起動
となるが、それに伴い管11の締切られている管路部分
の圧力が上昇し、その圧力が所定の締切り圧力PSの略
達したことを圧力センサ31が検出すると、その時点で
圧力スイッチ32が動作して、このスイッチ32が全閉
している開閉弁をバイパスしているいずれかのバイパス
管20〜23を全開させる信号を出力する。
【0030】そのため、この信号に基づいて、全閉して
いる開閉弁に対応している電動式のバイパス弁23〜2
5の内の少なくとも一つが全開される。以上のように前
記異常状態下で高比速度斜流ポンプが起動されても、全
閉状態の開閉弁がバイパスされた時点で締切り起動を解
除して実質的な微開起動状態に移行するから、ポンプ揚
程及び必要動力を図3中H1及びL1と低く保持でき
る。したがって、この第2実施形態においても本発明の
課題を解決できる。
【0031】図5は本発明の第3実施形態を示してい
る。この実施形態は基本的には前記第1実施形態と同様
な構成であるので、同様構成部分には前記第1実施形態
の該当部分と同じ符号を付して、その構成および作用の
説明を省略し、以下異なる部分について説明し、かつ、
以下の説明においては必要により図3も参照する。
【0032】すなわち、第3実施形態では、第1〜第3
の開閉弁17〜19の上流側及びコンデンサ16の上流
側に圧力センサ41〜44を個別に設けるとともに、こ
れらセンサ41〜44の出力端を夫々一つの圧力スイッ
チ45に接続している。圧力スイッチ45は、図3の一
点鎖線で示した制御圧力(締切り圧力)PSに若干の余
裕を持たせて作動するように設定されている。又、管1
1には分岐管46が接続されている。この管46は、そ
の一端を高比速度斜流ポンプ14の吐出し口14aと最
も上流側に位置する第1開閉弁17との間に接続すると
ともに、他端を斜流ポンプ14の吸込み側、つまり循環
水である海水W中に没して設けられている。この分岐管
46には電動弁よりも開閉の応答速度が速い電磁式の逃
がし弁47が取付けられている。この逃がし弁47は、
通常は全閉状態を保持しており、前記圧力スイッチ45
からの信号に基づいて開閉される。以上の圧力センサ4
1〜44、圧力スイッチ45、分岐管46、及び逃がし
弁47は、前記第1実施形態のバイパス系及び連動手段
に代えて設けられている。なお、以上の点以外の構成は
第1実施形態と同じである。
【0033】この第3実施形態においては、開閉弁17
〜19の内のいずれか一つが全閉した異常状態下で、高
比速度斜流ポンプ14が起動される場合、当初は締切り
起動となるが、それに伴い管11の締切られている管路
部分の圧力が上昇し、その圧力が制御圧力(締切り圧
力)PSに略達したことを圧力センサ41〜44のいず
れかが検出すると、その時点で圧力スイッチ45が動作
して、このスイッチ45が通常全閉状態を保持している
逃がし弁47を全開させる信号を出力する。
【0034】そのため、この信号に基づいて、電動式の
逃がし弁47が全開されるに伴い、その時点から高比速
度斜流ポンプ14より吐出される海水Wを分岐管46を
通して海に戻すことができ、それに伴い、一気に管11
内の圧力を急激に低下させて、前記異常状態下での高比
速度斜流ポンプ14の起動に伴う諸不具合を未然に回避
できる。したがって、この第3実施形態においても本発
明の課題を解決できる。
【0035】又、この第3実施形態においては、各開閉
弁17〜19の夫々上流側及びコンデンサ16の上流側
に個別に逃がし弁47付きの分岐管46を設けて実施す
ることもできるが、図5のように分岐管46及び逃がし
弁47を単一とした構成は、それらを各開閉弁17〜1
9及びコンデンサ16に対して共用できるので、異常回
避のための部品点数が少なく構成が単純でより安価に実
現できる点で優れている。
【0036】なお、本発明は前記各実施形態に制約され
るものではなく、高比速度の斜流ポンプを用いて管に流
体を流す配管設備であれば、いかなる配管設備にも適用
できる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0038】高比速度の斜流ポンプを用いて管に流体を
流す配管設備において、管に取付けられた開閉弁をバイ
パスするバイパス管を設けるとともに、このバイパス管
にバイパス弁を設け、開閉弁が全閉することに連動して
バイパス弁を開かせるようにした発明によれば、開閉弁
が全閉した異常状態下で高比速度斜流ポンプが起動され
る場合に、締切り起動となることを回避して実質的に微
開起動と同様に起動させることができるから、配管系に
破損や水漏れを生じることを防止できるとともに、その
ために、配管系の耐圧を上げたり、高比速度斜流ポンプ
のモータ容量を大きくしたりすることが不要であること
に加えて、小型でかつ低コストな高比速度斜流ポンプを
使用できるから、既述のように異常状態に対処できる配
管設備を安価に提供することができる。
【0039】しかも、この発明において開閉弁の全閉動
作に連動してバイパス弁を全開させるために、機械的伝
動部品を組合わせてなる伝動機構を用いた発明によれ
ば、前記連動に電気系統を要しないので、故障が少な
く、信頼性が高い配管設備を提供できる。
【0040】又、高比速度の斜流ポンプを用いて管に流
体を流す配管設備において、管に取付けられた開閉弁を
バイパスするバイパス管を設けるとともに、このバイパ
ス管にバイパス弁を設け、バイパス弁を開閉弁の上流側
に設けた圧力センサが締切り圧力を検出した時に開かせ
るようにした発明によれば、開閉弁が全閉した異常状態
下で高比速度斜流ポンプが起動される場合に、当初の締
切り起動を直ちに解消して実質的に微開起動と同様に起
動させることができるから、配管系に破損や水漏れを生
じることを防止できるとともに、そのために、配管系の
耐圧を上げたり、高比速度斜流ポンプのモータ容量を大
きくしたりすることが不要であることに加えて、小型で
かつ低コストな高比速度斜流ポンプを使用できるから、
既述のように異常状態に対処できる配管設備を安価に提
供することができる。
【0041】又、高比速度の斜流ポンプを用いて管に流
体を流す配管設備において、管に取付けられた開閉弁の
上流側に夫々圧力センサを設けて、その内の一つでも締
切り圧力を検出した時に開かれる逃がし弁が取付けられ
た分岐管を、高比速度斜流ポンプの吐出し口に接続され
ている前記管と高比速度斜流ポンプの吸込み側とを連通
して設けた発明によれば、開閉弁が全閉した異常状態下
で高比速度斜流ポンプが起動される場合に、高比速度斜
流ポンプより吐出される流体を分岐管を通して逃がし
て、前記管内の圧力を急激に低下させ、当初の締切り起
動を直ちに解消させることができるから、配管系に破損
や水漏れを生じることを防止できるとともに、そのため
に、配管系の耐圧を上げたり、高比速度斜流ポンプのモ
ータ容量を大きくしたりすることが不要であることに加
えて、小型でかつ低コストな高比速度斜流ポンプを使用
できるから、既述のように異常状態に対処できる配管設
備を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る配管設備を示す配
管系統図。
【図2】図1の配管設備の要部を拡大して示す図。
【図3】低比速度斜流ポンプとの特性と図1の配管設備
で使用する高比速度斜流ポンプの特性を比較して示す
図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る配管設備の要部を
示す配管系統図。
【図5】本発明の第3実施形態に係る配管設備を示す配
管系統図。
【図6】従来例に係る配管設備を示す配管系統図。
【符号の説明】
10…配管設備 11…管 13…モータ 14…斜流ポンプ 17〜19…開閉弁 20〜22…バイパス管 23〜25…バイパス弁 26〜28…伝動機構(連動手段) 29a…駆動歯車(機械伝動部品) 29b…最終歯車(機械伝動部品) 29c…中間歯車(機械伝動部品) 31…圧力センサ 32…圧力スイッチ 41〜44…圧力センサ 45…圧力スイッチ 46…分岐管 47…逃がし弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H020 BA02 BA27 DA10 3H045 AA06 AA09 AA12 AA23 BA41 CA03 CA29 DA19 EA34 3J071 AA12 BB02 BB11 BB14 CC03 CC12 EE24 FF06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管と、この管に流体を流す高比速度の斜
    流ポンプと、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、
    この開閉弁をバイパスして前記管に接続されたバイパス
    管と、このバイパス管に取付けられて前記開閉弁が開く
    ことに連動して閉じられるとともに前記開閉弁が閉じる
    ことに連動して開かれるバイパス弁と、を具備したこと
    を特徴とする配管設備。
  2. 【請求項2】 前記バイパス弁を機械的伝動部品を組合
    わせてなる伝動機構を介して前記開閉弁に連動させたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の配管設備。
  3. 【請求項3】 管と、この管に流体を流す高比速度の斜
    流ポンプと、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、
    この開閉弁をバイパスして前記管に接続されたバイパス
    管と、前記開閉弁の上流側に取付けられた圧力センサ
    と、前記バイパス管に取付けられ前記圧力センサが締切
    り圧力を検出した時に開かれるバイパス弁と、を具備し
    たことを特徴とする配管設備。
  4. 【請求項4】 管と、この管に流体を流す高比速度の斜
    流ポンプと、前記管に取付けられた1以上の開閉弁と、
    この開閉弁の上流側に取付けられた圧力センサと、前記
    管と前記斜流ポンプの吸込み側とを連通して設けられた
    分岐管と、この分岐管に取付けられ前記圧力センサが締
    切り圧力を検出した時に開かれる逃がし弁と、を具備し
    たことを特徴とする配管設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006114685A1 (en) * 2005-04-25 2006-11-02 Atul Kumar Continuous fluid flow irrigation system

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